説明

PCS試験装置及びPCS試験方法

【課題】本発明は、特定のフレーム間ギャップでフレームを送受信した場合における通信機器の動作試験を可能にするPCS試験装置及びPCS試験方法の提供を目的とする。
【解決手段】本願発明のPCS試験装置1は、指定されたフレーム間ギャップ、予め定められたプリアンブル及びフレームサイズの和が一定値の整数倍となるようなフレームサイズを算出する演算部10と、フレーム間ギャップを指定するとともに、演算部10の算出するフレームサイズの少なくとも1つを選択する指定部11と、指定部11の選択するフレームサイズのテストフレームを構成するフレーム構成部12と、フレーム構成部12の構成するテストフレームを、指定部11の指定するフレーム間ギャップで試験対象100に送信するフレーム送信部13と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、PCS(Physical Coding Sublayer)試験装置及びPCS試験方法に関し、特にフレーム間ギャップによって生じるエラーの試験を行うためのPCS試験装置及びPCS試験方法に関する。
【背景技術】
【0002】
スイッチやルータなどの通信機器の動作を試験するネットワーク試験装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載されているネットワーク試験装置は、試験用パケットを生成して試験対象に送出するか、試験用パケットを取得して試験対象に送出する。
【0003】
一方で、受信したフレームのフレーム間ギャップの大きさの平均値を算出し、算出した平均値に基づいて送信するフレ−ムの各フレーム間ギャップの大きさを平均化する光伝送装置が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。これにより、通信機器がフレームを受信するタイミングが通信機器のフレーム処理能力を超えてしまうことを防いでいる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−174795号公報
【特許文献2】特開2009−124446号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
通信機器の動作が高速になり、フレーム間ギャップによってはPCS(Physical Coding Sublayer)でエラーが生じ、通信機器でフレームを受信できない場合が生じつつある。ここで、PCSは、IEEE802.3にて規定されている物理的なコーディングのサブレイヤである。このため、フレーム間ギャップを変化させたときの通信機器の動作試験が求められている。
【0006】
特許文献1に記載されたネットワーク試験装置では、フレーム間ギャップの設定については考慮されていない。また、特許文献2に記載された光伝送装置は、フレーム間ギャップを変動させることでフレーム間ギャップを平均化するため、特定のフレーム間ギャップでの通信機器の動作試験を行えない。
【0007】
そこで、本発明は、特定のフレーム間ギャップでフレームを送受信した場合における通信機器の動作試験を可能にするPCS試験装置及びPCS試験方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本願発明のPCS試験装置及びPCS試験方法は、テストフレームのフレーム間ギャップを指定可能にしたことを特徴とする。
【0009】
具体的には、本願発明のPCS試験装置は、指定されたフレーム間ギャップ、予め定められたプリアンブル及びフレームサイズの和が一定値の整数倍となるようなフレームサイズを算出する演算部(10)と、前記フレーム間ギャップを指定するとともに、前記演算部の算出するフレームサイズの少なくとも1つを選択する指定部(11)と、前記指定部の選択するフレームサイズのテストフレームを構成するフレーム構成部(12)と、前記フレーム構成部の構成するテストフレームを、前記指定部の指定するフレーム間ギャップで試験対象(100)に送信するフレーム送信部(13)と、を備える。
【0010】
指定した任意のフレーム間ギャップでテストフレームを試験対象に送信することができるため、特定のフレーム間ギャップでフレームを送受信した場合における通信機器の動作試験を行うことができる。ここで、フレーム間ギャップ、プリアンブル及びフレームサイズの和が一定値の整数倍となるようなフレームサイズを算出するため、IEEE802.3に適合したフレームサイズのテストフレームを送信することができる。これにより、IEEE802.3に適合したPCSの試験を行うことができる。
【0011】
本願発明のPCS試験装置では、前記試験対象からのテストフレームを受信し、前記フレーム送信部の送信したテストフレーム数に対する受信したテストフレーム数の割合が予め定められたしきい値を下回ったことをもってエラーと判定する解析部(14)をさらに備えてもよい。
解析部を備えるため、指定したフレーム間ギャップで送信されたテストフレームを試験対象が受信できるか否かを判定することができる。
【0012】
本願発明のPCS試験装置では、前記演算部は、前記指定部の指定するフレーム間ギャップ、予め定められたプリアンブル及びフレームサイズの和が一定値の整数倍となるようなフレームサイズを複数算出し、前記指定部は、前記演算部の算出するフレームサイズのうちの複数を指定し、前記フレーム構成部は、前記指定部の指定する複数のフレームサイズのテストフレームを構成し、前記フレーム送信部は、前記フレーム構成部の構成するテストフレームの1つを前記指定部の指定するフレーム間ギャップで前記試験対象に送信し、前記解析部が前記エラーと判定すると、前記フレーム構成部の構成するテストフレームのうちのフレームサイズの異なるテストフレームを、前記指定部の指定するフレーム間ギャップで前記試験対象に送信してもよい。
エラーが発生すると異なるフレームサイズで試験を開始するため、エラーが発生するフレーム数をテストフレームのフレームサイズごとに検出することができる。
【0013】
本願発明のPCS試験装置では、前記指定部は、テストフレームを送信するフレーム数をさらに指定し、前記フレーム送信部は、前記フレーム構成部からのテストフレームを、前記指定部の指定する前記フレーム数にわたり前記試験対象に送信してもよい。
テストフレームのフレーム数を指定することで、試験対象に加える負荷の量を増減することができる。
【0014】
本願発明のPCS試験装置では、前記演算部は、前記指定部の指定するフレーム間ギャップ、予め定められたプリアンブル及びフレームサイズの和が一定値の整数倍となるようなフレームサイズを複数算出し、前記指定部は、前記演算部の算出する複数のフレームサイズを指定し、前記フレーム構成部は、前記指定部の指定する複数のフレームサイズのテストフレームを構成し、前記フレーム送信部は、前記フレーム構成部の構成する各フレームサイズのテストフレームを、前記指定部の指定する前記フレーム数ずつ、前記指定部の指定するフレーム間ギャップで前記試験対象に送信してもよい。
複数のフレームサイズのテストフレームを指定されたフレーム数ずつ送信するため、フレームサイズごとのエラーの発生率を比較することができる。
【0015】
具体的には、本願発明のPCS試験方法は、フレーム間ギャップを指定し、指定したフレーム間ギャップ、予め定められたプリアンブル及びフレームサイズの和が一定値の整数倍となるようなフレームサイズのうちの少なくとも1つを指定する指定手順(S101)と、前記指定手順で指定したフレームサイズのテストフレームを構成し、構成したテストフレームを前記指定手順で指定したフレーム間ギャップで試験対象(100)に送信するフレーム送信手順(S102)と、を順に有する。
【0016】
指定した任意のフレーム間ギャップでテストフレームを試験対象に送信することできるため、特定のフレーム間ギャップでフレームを送受信した場合における通信機器の動作試験を行うことができる。ここで、フレーム間ギャップ、プリアンブル及びフレームサイズの和が一定値の整数倍となるようなフレームサイズを算出するため、IEEE802.3に適合したフレームサイズのテストフレームを送信することができる。これにより、IEEE802.3に適合したPCSの試験を行うことができる。
【0017】
本願発明のPCS試験方法では、前記試験対象からのテストフレームを受信し、前記フレーム送信手順で送信したテストフレーム数に対する受信したテストフレーム数の割合が予め定められたしきい値を下回ったことをもってエラーと判定する解析手順(S103)を前記フレーム送信手順の後にさらに有してもよい。
解析手順を有するため、指定したフレーム間ギャップで送信されたテストフレームを試験対象が受信できるか否かを判定することができる。
【0018】
本願発明のPCS試験方法では、前記指定手順において、指定したフレーム間ギャップ、予め定められたプリアンブル及びフレームサイズの和が一定値の整数倍となるようなフレームサイズのうちの複数を指定し、前記フレーム送信手順において、前記指定手順で指定した複数のフレームサイズのテストフレームを構成し、構成したテストフレームの1つを前記指定手順で指定したフレーム間ギャップで前記試験対象に送信し、前記解析手順において前記エラーと判定すると、前記フレーム送信手順で構成した複数のテストフレームのうちのフレームサイズの異なるテストフレームに変更して前記フレーム送信手順に移行するフレームサイズ変更手順(S123)を、前記解析手順の後にさらに有してもよい。
異なるフレームサイズで試験を開始するため、エラーが発生するフレーム数をテストフレームのフレームサイズごとに検出することができる。
【0019】
本願発明のPCS試験方法では、前記指定手順において、テストフレームを送信するフレーム数をさらに指定し、前記フレーム送信手順において、構成したテストフレームを、前記指定手順で指定した前記フレーム数にわたり前記試験対象に送信してもよい。
テストフレームのフレーム数を指定することで、試験対象に加える負荷の量を増減することができる。
【0020】
本願発明のPCS試験方法では、前記指定手順において、指定したフレーム間ギャップ、予め定められたプリアンブル及びフレームサイズの和が一定値の整数倍となるようなフレームサイズのうちの複数を指定し、前記フレーム送信手順において、前記指定手順で指定した各フレームサイズのテストフレームを、前記指定手順で指定した前記フレーム数ずつ、前記指定手順で指定したフレーム間ギャップで前記試験対象に送信してもよい。
複数のフレームサイズのテストフレームを指定されたフレーム数ずつ送信するため、フレームサイズごとのエラーの発生率を比較することができる。
【0021】
なお、上記各発明は、可能な限り組み合わせることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、特定のフレーム間ギャップでフレームを送受信した場合における通信機器の動作試験を可能にするPCS試験装置及びPCS試験方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】実施形態1に係るPCS試験装置の一例を示す。
【図2】実施形態1に係るPCS試験方法の一例を示すフローチャートである。
【図3】フレーム間ギャップの一例を示す。
【図4】解析結果の一例を示す。
【図5】実施形態2に係るPCS試験方法の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施例であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
【0025】
(実施形態1)
図1に、実施形態1に係るPCS試験装置の一例を示す。PCS試験装置1は、試験対象100にテストフレームを送信し、試験対象100から送信されたテストフレームを受信して解析する。これにより、試験対象100のPCS試験を行う。試験対象100は、スイッチやルータなどのIEEE802.3に準拠した通信機器である。
【0026】
PCS試験装置1は、指定部11と、フレーム構成部12と、フレーム送信部13と、解析部14と、表示部15と、演算部10と、を備える。演算部10は、指定部11、フレーム構成部12、フレーム送信部13及び解析部14の制御を行ってもよい。
【0027】
図2は、実施形態1に係るPCS試験方法の一例を示すフローチャートである。本実施形態に係るPCS試験方法は、指定手順S101と、フレーム送信手順S102と、解析手順S103と、を順に有する。
【0028】
図2に示す指定手順S101では、指定部11が、フレーム間ギャップを指定する。フレーム間ギャップは、設定された値であってもよいし、任意の値であってもよい。フレーム間ギャップが設定された値の場合、演算部10が予め記憶されているフレーム間ギャップを表示部15に表示する。そして、PCS試験装置1の使用者は、指定部11を用いて、表示部15に表示されたフレーム間ギャップうちの1つ以上のフレーム間ギャップを指定する。フレーム間ギャップが任意の値の場合、PCS試験装置1の使用者は、指定部11を用いて所望のフレーム間ギャップを入力する。
【0029】
図3に、フレーム間ギャップの一例を示す。フレーム送信部13が、フレーム52aの次にフレーム52bを送信する場合、フレーム52aの末尾とフレーム52bのプリアンブル51bの先頭との時間間隔がフレーム間ギャップ53となる。フレーム間ギャップ53は、任意の数値とすることができるが、例えば、12byte、16byteである。フレーム52a及びフレーム52bのフレームサイズは、例えば、64byte以上1518byteである。フレーム間ギャップ53は、例えば、9byte以上20byte以下である。
【0030】
図2に示す指定手順S101において、指定部11はフレームサイズを指定してもよい。この場合、演算部10が、指定部11の指定するフレーム間ギャップ、予め定められたプリアンブル及びフレームサイズの和が一定値の整数倍となるようなフレームサイズを算出する。ここで、一定値とは、例えばIEEE802.3に規定されている制約である。例えば、ギガビットイーサネット(登録商標)では一定値は2であり、10ギガビットイーサネット(登録商標)では一定値は4であり、40及び100ギガビットイーサネット(登録商標)では一定値は8である。
【0031】
例えば、100ギガビットイーサネット(登録商標)では、一定値は8となる。この場合に、フレーム間ギャップが12byte、予め定められたプリアンブルが8byteであれば、演算部10が算出するフレームサイズは、68、476、900、1476となる。表示部15は、演算部10の算出するフレームサイズを表示する。PCS試験装置1の使用者が指定部11を用いて所望のフレームサイズを1つ以上指定する。これにより、指定部11が、演算部10の算出するフレームサイズの少なくとも1つを選択する。
【0032】
図2に示すフレーム送信手順S102では、フレーム構成部12が、テストフレームを構成する。指定部11がフレームサイズを選択した場合、フレーム構成部12は、指定部11の選択するフレームサイズのテストフレームを構成する。次に、フレーム送信部13が、フレーム構成部12の構成するテストフレームを、指定部11の指定するフレーム間ギャップで試験対象100に送信する。
【0033】
図2に示す解析手順S103では、解析部14が、試験対象100からのテストフレームを受信し、フレーム送信部13の送信したテストフレーム数に対する受信したテストフレーム数の割合が予め定められたしきい値を下回るか否かを判定し、下回ったことをもってエラーと判定する。
【0034】
図4に、解析結果の一例を示す。P11〜P46は、フレーム送信部13の送信したテストフレーム数に対する受信したテストフレーム数の割合を示す。例えば、フレームサイズ「68byte」を指定したときに、フレーム送信部13の送信したテストフレーム数「50」に対する受信したテストフレーム数の割合がP11であるとする。このときに、P11が予め定められたしきい値を下回った場合、解析部14がエラーと判定する。図4では、フレーム間ギャップを固定して、フレーム数とフレームサイズを変更する例を示したが、種々のフレーム間ギャップについて同様の解析を行ってもよい。
【0035】
なお、図2に示すフローチャートをコンピュータに実行させることで、実施形態1に係るPCS試験装置を実現してもよい。
【0036】
(実施形態2)
本実施形態に係るPCS試験装置及びPCS試験方法は、エラー及びフレーム数に応じてフレームサイズを変更する。図5は、実施形態2に係るPCS試験方法の一例を示すフローチャートである。本実施形態に係るPCS試験方法は、解析手順S103の後に、フレームサイズ変更判定手順S121、終了判定手順S122及びフレームサイズ変更手順S123を有する。以下、本実施形態に係るPCS試験装置及びPCS試験方法について具体的に説明する。
【0037】
図5に示す指定手順S101では、実施形態1で説明した指定手順S101と同様の手順を実行し、指定部11が、演算部10の算出するフレームサイズのうちの複数を指定する。例えば、演算部10の算出するフレームサイズが68、476、900、1476である場合、PCS試験装置1の使用者が指定部11を用いて所望のフレームサイズを2つ以上指定する。これにより、指定部11は、68及び900のフレームサイズを指定する。
【0038】
図5に示すフレーム送信手順S102では、フレーム送信部13が、フレーム構成部12の構成するテストフレームの1つを指定部11の指定するフレーム間ギャップで試験対象100に送信する。
【0039】
図5に示すフレームサイズ変更判定手順S121では、解析部14がエラーを検出したか否かを、演算部10が判定する。また、フレームサイズ変更判定手順S121では、フレーム送信部13が送信したテストフレームを数え、送信済みのテストフレームが指定部11の指定するフレーム数に達したか否かを判定する。エラーを検出するか又はフレーム数に達している場合は終了判定手順S122に移行し、エラーを検出せずかつ指定したフレーム数に達していない場合はフレーム送信手順S102に移行する。
【0040】
フレーム送信手順S102及びフレームサイズ変更判定手順S121を繰り返すことで、フレーム送信部13が、フレーム構成部12からのテストフレームを、指定部11の指定するフレーム数にわたり試験対象100に送信することができる。
【0041】
図5に示す終了判定手順S122では、指定部11の指定した全フレームサイズについてテストフレームの送信が完了したか否かを判定する。全フレームサイズについてテストフレームの送信が完了していなければフレームサイズ変更手順S123に移行し、全フレームサイズについてテストフレームの送信が完了した場合はPCS試験方法を終了する。
【0042】
図5に示すフレームサイズ変更手順S123では、フレーム構成部12の構成する複数のテストフレームのうちのフレームサイズの異なるテストフレームに変更してフレーム送信手順S102に移行する。
【0043】
図5に示すフレーム送信手順S102では、フレーム送信部13は、フレーム構成部12の構成するテストフレームのうちのフレームサイズの異なるテストフレームを、指定部11の指定するフレーム間ギャップで試験対象100に送信する。
【0044】
図5に示すフレーム送信手順S102、フレームサイズ変更判定手順S121及びフレームサイズ変更手順S123を繰り返すことで、フレーム送信部13は、フレーム構成部12の構成する各フレームサイズのテストフレームを、指定部11の指定するフレーム数ずつ、指定部11の指定するフレーム間ギャップで試験対象100に送信することができる。
【0045】
なお、図5に示すフローチャートをコンピュータに実行させることで、実施形態2に係るPCS試験装置を実現してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は情報通信産業に利用することができる。
【符号の説明】
【0047】
1:PCS試験装置
10:演算部
11:指定部
12:フレーム構成部
13:フレーム送信部
14:解析部
15:表示部
51a、51b:プリアンブル
52a、52b:フレーム
53:フレーム間ギャップ
100:試験対象

【特許請求の範囲】
【請求項1】
指定されたフレーム間ギャップ、予め定められたプリアンブル及びフレームサイズの和が一定値の整数倍となるようなフレームサイズを算出する演算部(10)と、
前記フレーム間ギャップを指定するとともに、前記演算部の算出するフレームサイズの少なくとも1つを選択する指定部(11)と、
前記指定部の選択するフレームサイズのテストフレームを構成するフレーム構成部(12)と、
前記フレーム構成部の構成するテストフレームを、前記指定部の指定するフレーム間ギャップで試験対象(100)に送信するフレーム送信部(13)と、
を備えるPCS(Physical Coding Sublayer)試験装置。
【請求項2】
前記試験対象からのテストフレームを受信し、前記フレーム送信部の送信したテストフレーム数に対する受信したテストフレーム数の割合が予め定められたしきい値を下回ったことをもってエラーと判定する解析部(14)をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のPCS試験装置。
【請求項3】
前記演算部は、前記指定部の指定するフレーム間ギャップ、予め定められたプリアンブル及びフレームサイズの和が一定値の整数倍となるようなフレームサイズを複数算出し、
前記指定部は、前記演算部の算出するフレームサイズのうちの複数を指定し、
前記フレーム構成部は、前記指定部の指定する複数のフレームサイズのテストフレームを構成し、
前記フレーム送信部は、前記フレーム構成部の構成するテストフレームの1つを前記指定部の指定するフレーム間ギャップで前記試験対象に送信し、前記解析部が前記エラーと判定すると、前記フレーム構成部の構成するテストフレームのうちのフレームサイズの異なるテストフレームを、前記指定部の指定するフレーム間ギャップで前記試験対象に送信する
ことを特徴とする請求項2に記載のPCS試験装置。
【請求項4】
前記指定部は、テストフレームを送信するフレーム数をさらに指定し、
前記フレーム送信部は、前記フレーム構成部からのテストフレームを、前記指定部の指定する前記フレーム数にわたり前記試験対象に送信することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のPCS試験装置。
【請求項5】
前記演算部は、前記指定部の指定するフレーム間ギャップ、予め定められたプリアンブル及びフレームサイズの和が一定値の整数倍となるようなフレームサイズを複数算出し、
前記指定部は、前記演算部の算出する複数のフレームサイズを指定し、
前記フレーム構成部は、前記指定部の指定する複数のフレームサイズのテストフレームを構成し、
前記フレーム送信部は、前記フレーム構成部の構成する各フレームサイズのテストフレームを、前記指定部の指定する前記フレーム数ずつ、前記指定部の指定するフレーム間ギャップで前記試験対象に送信する
ことを特徴とする請求項4に記載のPCS試験装置。
【請求項6】
フレーム間ギャップを指定し、指定したフレーム間ギャップ、予め定められたプリアンブル及びフレームサイズの和が一定値の整数倍となるようなフレームサイズのうちの少なくとも1つを指定する指定手順(S101)と、
前記指定手順で指定したフレームサイズのテストフレームを構成し、構成したテストフレームを前記指定手順で指定したフレーム間ギャップで試験対象(100)に送信するフレーム送信手順(S102)と、
を順に有するPCS試験方法。
【請求項7】
前記試験対象からのテストフレームを受信し、前記フレーム送信手順で送信したテストフレーム数に対する受信したテストフレーム数の割合が予め定められたしきい値を下回ったことをもってエラーと判定する解析手順(S103)を前記フレーム送信手順の後にさらに有することを特徴とする請求項6に記載のPCS試験方法。
【請求項8】
前記指定手順において、指定したフレーム間ギャップ、予め定められたプリアンブル及びフレームサイズの和が一定値の整数倍となるようなフレームサイズのうちの複数を指定し、
前記フレーム送信手順において、前記指定手順で指定した複数のフレームサイズのテストフレームを構成し、構成したテストフレームの1つを前記指定手順で指定したフレーム間ギャップで前記試験対象に送信し、
前記解析手順において前記エラーと判定すると、前記フレーム送信手順で構成した複数のテストフレームのうちのフレームサイズの異なるテストフレームに変更して前記フレーム送信手順に移行するフレームサイズ変更手順(S123)を、
前記解析手順の後にさらに有する
ことを特徴とする請求項7に記載のPCS試験方法。
【請求項9】
前記指定手順において、テストフレームを送信するフレーム数をさらに指定し、
前記フレーム送信手順において、構成したテストフレームを、前記指定手順で指定した前記フレーム数にわたり前記試験対象に送信する
ことを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載のPCS試験方法。
【請求項10】
前記指定手順において、指定したフレーム間ギャップ、予め定められたプリアンブル及びフレームサイズの和が一定値の整数倍となるようなフレームサイズのうちの複数を指定し、
前記フレーム送信手順において、前記指定手順で指定した各フレームサイズのテストフレームを、前記指定手順で指定した前記フレーム数ずつ、前記指定手順で指定したフレーム間ギャップで前記試験対象に送信する
ことを特徴とする請求項9に記載のPCS試験方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−151699(P2011−151699A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−12805(P2010−12805)
【出願日】平成22年1月25日(2010.1.25)
【出願人】(000000572)アンリツ株式会社 (838)
【Fターム(参考)】