説明

PM検出装置

【課題】簡素な構成で、正確にPMの堆積量を検出することができるPM検出装置を提供する。
【解決手段】静電容量がPMの堆積量によって変化するPMセンサ3と、可変抵抗器4と固定抵抗器5〜7が順次接続され、可変抵抗器4にPMセンサ3が並列接続され、可変抵抗器4に隣接する固定抵抗器5に可変コンデンサ8が並列接続されてなるブリッジ回路9と、測定点c,dに接続された差動増幅器14と、その出力から測定点c,d間の電圧の絶対値信号を生成する絶対値信号生成回路15と、電圧印加点a,b間に直流電圧を印加して絶対値信号が0となるように可変抵抗器4を調整し、その後、電圧印加点a,b間に交流電圧を印加して絶対値信号が0となるように可変コンデンサ8を調整し、このときの可変コンデンサ8の静電容量からPMの堆積量を検出する検出部16とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関の排気ガス中のPMを捕集し、堆積したPMを高温の排気ガスにより燃焼除去するDPFに係り、簡素な構成で、正確にPMの堆積量を検出することができるPM検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ディーゼルエンジンなどの内燃機関を搭載した車両では、内燃機関から大気までの排気ガスの排出流路にディーゼルパティキュレートフィルタ(Diesel Particulate Filter;以下、DPFという)を設置し、排気ガスに含まれる煤、すなわち粒子状物質(Particurate Matter;以下、PMという)を捕集している。DPFは、主としてセラミックからなり、ハニカム細孔(又は四角い細孔)を多数有するフィルタである。DPFでは、排気ガスの通路となるハニカム細孔の表面にPMが付着することでPMが捕集される。
【0003】
DPFに捕集されたPMが過度に多く堆積すると、内燃機関の排圧が上昇し内燃機関の特性の低下をきたす。そこで、内燃機関において必要に応じて主噴射後に追加燃料噴射を行う追加燃料噴射制御を行うことによって、排気温度を上昇させ、これによってDPFを昇温させてDPFに堆積したPMを燃焼させて除去する。この動作をDPF強制再生という。
【0004】
DPF強制再生時に、PMの堆積量が多いと、大量のPMが燃焼して温度が過度に上昇し、DPFが溶損してしまう。これを避けるためには、PMの堆積量を検出し、その検出した堆積量に基づいてDPF強制再生を開始するのが望ましい。ところが、従来は、正確に堆積量を検出できないので、安全係数を比較的多く取り、検出した堆積量があまり大きくならないうちにDPFを強制再生している。この結果、必要以上に短い間隔でDPF強制再生が実行されることになる。
【0005】
しかし、必要以上に短い間隔でDPF強制再生を実行すると燃料が余分に消費されることになり、燃費が悪化する。したがって、PMの堆積量を正確に検出し、最も適切な時期にDPF強制再生を行うようにするのが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−139294号公報
【特許文献2】特開2009−97410号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
先に本発明者らは、DPFに複数の電極を設置すると、電極間の静電容量がPMの堆積量によって変化するという知見を得て、これによるPMセンサの出願を行った。しかしながら、DPFに電極を設置したPMセンサによる静電容量は非常に小さいため、従来の技術では測定が困難である。
【0008】
従来技術では、静電容量測定対象に対して固定コンデンサか固定抵抗器を直列に接続しておき、高周波の交流電流を流すことで静電容量測定対象の両端間に電圧を発生させ、この電圧を整流した後、ローパスフィルタに通してADコンバータに入力し、ADコンバータで読み取られた電圧から静電容量を算出する。
【0009】
ところが、DPFに複数の電極を設置したPMセンサによる静電容量は非常に小さく、例えば、数pFから数百pFである。印加する交流電流の周波数を数百KHz以下とすると、非常にインピーダンスが高い。したがって、検出回路も相応に高いインピーダンスを持つ必要があるが、素子、配線の分布容量などの面から、高いインピーダンスを確保することが難しく、正確な静電容量の測定ができない。
【0010】
一方、インピーダンスを下げるために、交流電流の周波数を高くすると、通信に使用されている周波数帯となり、不要輻射の問題が生じると共に、PMセンサと検出回路間の配線に発生する定在波の影響のため、配線の長さ、特性インピーダンスにより、PMセンサの特性が大きく変化してしまう。さらに、読み取られた電圧から静電容量を算出するには交流電流の電圧が正確でなければならないが、正確な振幅の交流電源を得るためには、複雑な制御回路が必要となり、動作の安定性やコストの面で不利である。
【0011】
このように、電極間の静電容量がPMの堆積量によって変化するようにしたPMセンサでは、従来技術で静電容量を正確に測定することができないため、正確にPMの堆積量を検出するのが困難である。
【0012】
ここで、本発明者らは、ブリッジ回路を用いたPMセンサの静電容量検出を検討中である。詳しくは実施形態で述べるが、PMセンサの静電容量と可変コンデンサの静電容量がつり合うように可変コンデンサの静電容量を掃引する。PMセンサの静電容量と可変コンデンサの静電容量がつり合ったとき、可変コンデンサの静電容量がPMセンサの静電容量を表すようにする。
【0013】
しかし、PMセンサの静電容量と可変コンデンサの静電容量がつり合ってブリッジ回路が平衡したことを見極めるには、可変コンデンサの静電容量を掃引しつつブリッジ回路上の2つの測定点間の電圧を観測して、電圧が正から負または負から正になるゼロクロス点を特定する必要がある。これに対して、車載コンピュータである電子制御装置(ECU)に内蔵されるADコンバータは正の信号しか入力できない。また、アナログコンパレータを使用する方法もあるが、S/Nの点で正確な測定は難しい。したがって、ECUにおいて2つの測定点間の電圧のゼロクロス点を特定するには、新規な手段・方法が望まれる。ゼロクロス点の特定が容易になれば、ブリッジ回路を用いたPMセンサの静電容量検出が実現でき、PM検出装置の簡素化と検出精度の向上が期待できる。
【0014】
また、ADコンバータは、所定電圧範囲の電圧入力を所定数値範囲の数値データに変換するものである。データを記述する二進数の桁数(ビット数)が多ければ、それだけ電圧の分解能が高くなるが、その反面、内部素子数が増えてECUのコストを上昇させてしまう。ECUのコストを抑えるために、ビット数を減らすと、電圧の分解能が低くなり、ゼロクロス点が不正確になる。電圧の分解能が低くても、ゼロクロス点が正確になる手段・方法が望まれる。
【0015】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、簡素な構成で、正確にPMの堆積量を検出することができるPM検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記目的を達成するために本発明は、内燃機関から大気までの排気ガスの排出流路に挿入されたディーゼルパティキュレートフィルタ(以下、DPF)における粒子状物質(以下、PM)の堆積量を検出するPM検出装置であって、DPF内に配置された2つの電極間の静電容量がPMの堆積量によって変化するPMセンサと、電気的に制御される可変抵抗器と3つの固定抵抗器が順次接続され、前記可変抵抗器に前記PMセンサが並列接続され、前記可変抵抗器に隣接する固定抵抗器の1つに、電気的に制御される可変コンデンサが並列接続されてなるブリッジ回路と、前記ブリッジ回路の4つの接続点のうち、前記可変コンデンサ及び固定抵抗器と前記可変抵抗器及びPMセンサとが接続された接続点とその対角に位置する接続点が電圧印加点となっており、前記電圧印加点間に直流電圧と交流電圧を選択的に印加するための直流電源及び交流電源と、前記ブリッジ回路の4つの接続点のうち、前記電圧印加点に挟まれた2つの接続点である測定点のそれぞれに入力端子が接続された差動増幅器と、前記差動増幅器の出力に基づいて前記測定点間の電圧の絶対値を表す絶対値信号を生成する絶対値信号生成回路と、前記電圧印加点間に直流電圧を印加して前記絶対値信号が0となるように前記可変抵抗器を調整し、その後、前記電圧印加点間に交流電圧を印加して前記絶対値信号が0となるように前記可変コンデンサを調整し、このときの前記可変コンデンサの静電容量からPMの堆積量を検出する検出部とを備えたものである。
【0017】
前記検出部は、前記可変抵抗器の抵抗値を所定の範囲で掃引し、前記絶対値信号が0に近づく抵抗値変化と前記絶対値信号が0から遠ざかる抵抗値変化とに基づいて前記絶対値信号が0となる抵抗値を抽出し、前記可変コンデンサの静電容量を所定の範囲で掃引し、前記絶対値信号が0に近づく静電容量変化と前記絶対値信号が0から遠ざかる静電容量変化とに基づいて前記絶対値信号が0となる静電容量を抽出してもよい。
【0018】
前記可変コンデンサには、前記PMセンサと前記可変抵抗器を接続する信号ハーネスの浮遊容量と等しい浮遊容量を有する補償ハーネスが並列接続されてもよい。
【0019】
前記可変コンデンサは、静電容量が2のべき乗に比例して異なる複数の固定コンデンサが各々スイッチを介して並列接続され、前記スイッチの開閉の組み合わせにより、離散的な合成の静電容量に制御されてもよい。
【発明の効果】
【0020】
本発明は次の如き優れた効果を発揮する。
【0021】
(1)構成が簡素である。
【0022】
(2)正確にPMの堆積量を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施形態を示すPM検出装置の回路構成図である。
【図2】本発明のPM検出装置に用いるPMセンサの特性図である。
【図3】(a)〜(d)は、本発明のPM検出装置に用いるPMセンサの概略構成図である。
【図4】本発明のPM検出装置における可変コンデンサの概略の内部回路図である。
【図5】本発明のPM検出装置における可変コンデンサの概略の内部回路図である。
【図6】本発明のPM検出装置におけるハーネス配線を示すイメージ図である。
【図7】本発明のPM検出装置を搭載した車両の概略構成図である。
【図8】本発明のPM検出装置における回路各部の信号波形図である。
【図9】本発明のPM検出装置における可変コンデンサ静電容量に対する測定点間電圧(ブリッジ回路の出力電圧)の特性図である。
【図10】本発明のPM検出装置におけるゲイン調整回路のゲインをパラメータとした可変コンデンサ静電容量に対するゲイン調整後信号(ゲイン調整回路の出力電圧)の特性図である。
【図11】本発明のPM検出装置におけるゲイン調整回路のゲインをパラメータとした可変コンデンサ静電容量に対する差動増幅兼低域通過回路の出力電圧の特性図である。
【図12】本発明のPM検出装置における離散的な可変コンデンサ静電容量を用いた場合の絶対値信号のデータサンプリングとゼロクロス点の特定を示すイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0025】
図1に示されるように、本発明に係るPM検出装置1は、DPF2内に配置された2つの電極間の静電容量がPMの堆積量によって変化するPMセンサ3と、電気的に制御される可変抵抗器4と3つの固定抵抗器5,6,7が順次接続され、可変抵抗器4にPMセンサ3が並列接続され、可変抵抗器4に隣接する固定抵抗器5に電気的に制御される可変コンデンサ8が並列接続されてなるブリッジ回路9と、ブリッジ回路9の4つの接続点のうち、可変コンデンサ8及び固定抵抗器5と可変抵抗器4及びPMセンサ3とが接続された接続点aとその対角に位置する接続点bが電圧印加点a,bとなっており、電圧印加点a,b間に直流電圧と交流電圧を選択的に印加するための直流電源10及び交流電源11と、ブリッジ回路9の4つの接続点のうち、電圧印加点a,bに挟まれた2つの接続点である測定点c,dのそれぞれにバッファアンプ12,13を介して入力端子が接続された差動増幅器14と、差動増幅器14の出力に基づいて測定点c,d間の電圧の絶対値を表す絶対値信号を生成する絶対値信号生成回路15と、電圧印加点a,b間に直流電圧を印加して絶対値信号が0となるように可変抵抗器4を調整し、その後、電圧印加点a,b間に交流電圧を印加して絶対値信号が0となるように可変コンデンサ8を調整し、このときの可変コンデンサ8の静電容量からPMの堆積量を検出する検出部16とを備える。
【0026】
DPF2は、従来公知のもので、多数のハニカム細孔を有するセラミックから構成される。
【0027】
PMセンサ3は、図2に示されるように、DPF2に捕集されたPMの堆積量が増えるとそれに比例して静電容量が増える特性を有する。
【0028】
図3(a)に示したPMセンサ3aは、円柱状のDPF2の外周の片側半分に沿わせて円筒片状の1つの電極31を設け、反対側半分に沿わせて円筒片状のもう1つの電極32を設けたものである。これにより、2つの電極31,32がDPF2を両側から挟んで互いに対向し、DPF2にPMが捕集されると、電極31,32間に存在するPMの影響で静電容量が変化する。
【0029】
図3(b)に示したPMセンサ3bは、円柱状のDPF2の外周全体を覆うように円筒状の1つの電極33を設け、DPF2の中心部に円筒状のもう1つの電極34を設けたものである。これにより、2つの電極33,34がDPF2の内外に同心状に配置され、DPF2にPMが捕集されると、電極33,34間に存在するPMの影響で静電容量が変化する。
【0030】
図3(c)に示したPMセンサ3cは、円柱状のDPF2の外周全体を覆うように円筒状の1つの電極35を設け、DPF2の中心部に線が円筒状に複数本配置されてなるもう1つの電極36を設けたものである。
【0031】
図3(d)に示したPMセンサ3dは、円柱状のDPF2の上流と下流それぞれにメッシュ状の2つの電極37,38を設けたものである。
【0032】
図1の説明に戻る。
【0033】
可変抵抗器4は、検出部16から電気的に制御されて抵抗値が変化するものである。例えは、回転式ポテンショメータをステッピングモータで回転させるもの、回転式ポテンショメータをDCモータで回転させて回転角センサで回転角を制御するもの、複数の抵抗器からなる梯子回路のタップを切り替えるものなどからなり、適宜な上限抵抗値と下限抵抗値の間で、無段階に、あるいは適宜なきざみで段階的に抵抗値が変化するようになっている。
【0034】
固定抵抗器5,6,7は、従来公知のものを用いる。固定抵抗器5,6,7の抵抗値は、互いに異なってもよく、互いに等しい抵抗値であってもよい。
【0035】
可変コンデンサ8は、回転式エアバリコンをステッピングモータで回転させるもの、回転式エアバリコンをDCモータで回転させて回転角センサで回転角を制御するもの、静電容量の異なる複数の固定コンデンサを適宜組み合わせて繋ぎ替えることにより、値の異なる複数の合成の静電容量を得るものなどからなり、適宜な上限静電容量と下限静電容量の間で、無段階に、あるいは適宜なきざみで段階的に静電容量が変化するようになっている。
【0036】
本実施形態では、可変コンデンサ8は、図4に示されるように、静電容量が2のべき乗に比例して異なる複数の固定コンデンサ41a〜41hが各々スイッチ42a〜42hを介して並列接続されてなる。スイッチ42a〜42hには、リレー、半導体スイッチなどがある。
【0037】
可変コンデンサ8は、スイッチ42a〜42hの開閉の組み合わせにより、合成の静電容量に制御される。すなわち、固定コンデンサ41eの静電容量をC0としたとき、固定コンデンサ41a〜41hの静電容量はC0×2n(n=−3〜+4)で表される。スイッチ42a〜42hのうちスイッチ42a〜42gを開いてスイッチ42hのみを閉じると、可変コンデンサ8の静電容量は固定コンデンサ41hと同じ1/8C0となり、スイッチ42a〜42fを開いてスイッチ42h,42gのみを閉じると、可変コンデンサ8の静電容量は固定コンデンサ41hと固定コンデンサ41gの並列による静電容量(1/8+1/4)C0となる。このようにして、可変コンデンサ8は、最小1/8C0から最大(1/8+1/4+1/2+1+2+4+8+16)C0まで、1/8C0きざみで段階的に255通りに静電容量を変化させることができる。
【0038】
さらに、複数の固定コンデンサ41a〜41hは、図5に示されるように、静電容量がC0の単位コンデンサ51の組み合わせからなる。例えば、固定コンデンサ41eは、単位コンデンサ51が1つだけで構成される。固定コンデンサ41fは、単位コンデンサ51が直列に2個接続されて構成される。固定コンデンサ41gは、単位コンデンサ51が直列に4個接続されて構成される。一方、固定コンデンサ41dは、単位コンデンサ51が並列に2個接続されて構成される。固定コンデンサ41cは、単位コンデンサ51が並列に4個接続されて構成される。このように、45個の単位コンデンサ51を用いて、2のべき乗個ずつ直列又は並列に用いることにより、静電容量が2のべき乗に比例して異なる複数の固定コンデンサ41a〜41hが構成される。
【0039】
再び図1の説明に戻る。
【0040】
ブリッジ回路9の可変コンデンサ8及び固定抵抗器5には、PMセンサ3に付随する浮遊容量Cfに等価な静電容量Cfcを並列接続するのが好ましい。ここで、図6に示されるように、DPF2内のPMセンサ3と回路基板17に搭載されたブリッジ回路9の可変抵抗器4(図示省略)とは、信号ハーネス18で接続されている。PMセンサ3に付随する浮遊容量Cfは、信号ハーネス18によりもたらされる。したがって、静電容量Cfcは、信号ハーネス18の浮遊容量Cfが既知であれば単体部品としてのコンデンサでも実現できる。しかし、本実施形態では、信号ハーネス18の浮遊容量Cfと等しい浮遊容量Cfcを有する補償ハーネス19、例えば、信号ハーネス18と同一仕様、あるいは同一品番の電線を信号ハーネス18と同じ長さ用いた補償ハーネス19が可変コンデンサ8及び固定抵抗器5に並列接続される。補償ハーネス19は、ブリッジ回路9を搭載した回路基板17の設置場所からPMセンサ3が設置されたDPF2まで信号ハーネス18に沿わせて配線されるのが好ましい。
【0041】
図1のブリッジ回路9は、電圧印加点a,bと測定点c,dを有するいわゆるホイートストンブリッジを構成するものであり、直流時には4つの抵抗からなる抵抗ブリッジとなり、交流時には4つの交流インピーダンスからなる交流インピーダンスブリッジとなる。
【0042】
直流電源10は、車載のバッテリ電源あるいはバッテリ電源を一次電源とする二次直流電源などが利用できる。直流電源10は、電圧印加点a,b間に直流電圧を印加するかしないかを検出部16から制御可能である。
【0043】
交流電源11は、ブリッジ回路9中のPMセンサ3と可変コンデンサ8を交流インピーダンスとして動作させるためのもので、例えば、発振器で構成される。周波数としては、不要輻射の問題が生じない低い周波数とするのが好ましく、例えば、数百KHz以下とする。交流電源11は、電圧印加点a,b間に交流電圧を印加するかしないかを検出部16から制御可能である。
【0044】
バッファアンプ12は、ブリッジ回路9の状態に影響を与えないよう、ブリッジ回路9の抵抗やコンデンサよりもはるかに高い高インピーダンスで測定点dの信号を受けて後段に増幅・伝達するものである。同様に、バッファアンプ13は、測定点cの信号を高インピーダンスで受けて後段に増幅・伝達するものである。
【0045】
差動増幅器14は、2つの入力端子の電圧の差を増幅して出力する演算増幅器である。
【0046】
絶対値信号生成回路15は、差動増幅器14の出力を演算増幅器により適切な増幅度で増幅するゲイン調整回路20と、順方向端子を互いに逆に向けた2つの整流子によりゲイン調整回路20の出力から正電圧の成分と負電圧の成分とを分離出力する整流回路21と、整流回路21の出力である分離された各成分の信号から交流電源11の周波数成分を除去して平滑化する平滑回路22と、平滑回路22が出力する正電圧から負電圧を減算すると共に積分する差動増幅兼低域通過回路23と、差動増幅兼低域通過回路23の出力に対して電圧最大値がデジタル回路の最大定格電圧を超えないように規制するクリップ回路24とからなる。
【0047】
検出部16は、プログラム式のデジタル回路であり、直流電源10、交流電源11、可変抵抗器4、可変コンデンサ8を制御すると共に、ADコンバータを内蔵し、絶対値信号生成回路15の出力である絶対値信号の電圧をデータとして読み取ることができる。検出部16は、車両の燃料噴射等を制御する電子制御装置(ECU)に組み込むのが好ましい。
【0048】
検出部16は、電圧印加点a,b間に直流電圧を印加して絶対値信号が0となるように可変抵抗器4を調整し、その後、電圧印加点a,b間に交流電圧を印加して絶対値信号が0となるように可変コンデンサ8を調整し、このときの可変コンデンサ8の静電容量からPMの堆積量を検出するようになっている。
【0049】
ところで、可変抵抗器4の抵抗値や可変コンデンサの静電容量を掃引すると、ブリッジ回路9上の2つの測定点c,d間の電圧は、正から負または負から正に変化していく。このときのゼロクロス点を特定すれば、ブリッジ回路9の平衡が得られたことになる。しかし、本発明では、絶対値信号生成回路15が差動増幅器14の出力に基づいて測定点c,d間の電圧の絶対値を表す絶対値信号を生成するようになっており、検出部16では正電圧の絶対値信号からゼロクロス点を特定することになる。そこで、検出部16では、可変抵抗器4の抵抗値を所定の範囲で掃引して抵抗ブリッジの平衡を得る際には、絶対値信号が0に近づく抵抗値変化と絶対値信号が0から遠ざかる抵抗値変化とに基づいて絶対値信号生が0となる抵抗値を抽出するようになっている。さらに、検出部16では、可変コンデンサ8の静電容量を所定の範囲で掃引して交流インピーダンスブリッジの平衡を得る際には、絶対値信号が0に近づく静電容量変化と絶対値信号が0から遠ざかる静電容量変化とに基づいて絶対値信号が0となる静電容量を抽出するようになっている。
【0050】
図7に示されるように、本発明のPM検出装置1は、車両の内燃機関71から大気までの排気ガスの排出流路72に挿入されたDPF2におけるPMの堆積量を検出するものである。DPF2内にはPMセンサ3が設置される。ブリッジ回路9、直流電源10(二次直流電源の場合)、交流電源11、差動増幅器13、絶対値信号生成回路15は、回路基板17に搭載される。回路基板17と検出部16は、車室内、エンジンルーム内、車体下面など適宜な場所に設置することができる。回路基板17と検出部16は、一体化させて同一のユニットとしてもよい。信号ハーネス18と補償ハーネス19は、例えば、同一シース内に4本以上の多数の被覆電線を収容した多心ケーブルで実現される。
【0051】
以下、本発明のPM検出装置1の動作を説明する。
【0052】
まず、PM堆積量を検出する基本原理を説明し、その後、具体的な回路の動作を説明するものとする。
【0053】
PMセンサ3においては、2つの電極間の静電容量が捕集されたPMの堆積量に応じて図2のようにほぼ直線的に変化する。よって、PMセンサ3の静電容量に基づいてPMの堆積量を検出することができる。これは、電極間に導体であるPMが入ることで、見かけ上、電極間距離が小さくなり静電容量が大きくなる、あるいは、電極間の媒体中にPMが増加して誘電率が大きくなり静電容量が大きくなるからと考えられる。
【0054】
本発明では、図1のブリッジ回路9において交流インピーダンスブリッジが平衡状態のとき、可変コンデンサ8の静電容量とPMセンサ3の静電容量が等しくなることから、可変コンデンサ8の静電容量に基づいてPMの堆積量を検出する。ただし、これに先立ち、ブリッジ回路9において抵抗ブリッジの平衡を得る必要がある。これは、交流インピーダンスブリッジのみで平衡をとろうとすると、平衡を与える抵抗値と静電容量の組み合わせが複数存在し、静電容量が1つに定まらないからである。
【0055】
検出部16は、直流電源10を制御して電圧印加点a,b間に直流電圧を印加する。この状態で、ブリッジ回路9が平衡するよう可変抵抗器4を調整する。具体的には、検出部16は、可変抵抗器4の上限抵抗値と下限抵抗値の間で抵抗値を掃引するように可変抵抗器4を制御しつつ、絶対値信号生成回路15から出力される絶対値信号を読み込む。ブリッジ回路9の平衡がとれると、測定点c,d間に電圧の差が生じない状態となるので、絶対値信号が0又は極小(以下、0も含み極小と言う)となる。検出部16は、絶対値信号が極小となる抵抗値に可変抵抗器4を固定する。
【0056】
その後、検出部16は、直流電圧の印加を停止し、交流電源11を制御して電圧印加点a,b間に交流電圧を印加する。この状態で、ブリッジ回路9が平衡するよう可変コンデンサ8を調整する。具体的には、検出部16は、可変コンデンサ8の上限静電容量と下限静電容量の間で、静電容量を掃引するように可変コンデンサ8を制御しつつ、絶対値信号生成回路15から出力される絶対値信号を読み込む。ブリッジ回路9の平衡がとれると、測定点c,d間に電圧の差が生じない状態となるので、絶対値信号が極小(0も含む)となる。
【0057】
このようにしてブリッジ回路9が直流と交流において平衡すると、検出部16は、可変コンデンサ8の静電容量に基づいてPMの堆積量を検出する。可変コンデンサ8の静電容量は、検出部16が制御によって与える値であるので、この値とPMの堆積量との対照表をあらかじめ検出部16に設定しておけば、検出部16は、対照表からPMの堆積量を読み出して検出結果とすることができる。
【0058】
なお、ブリッジ回路9の平衡は、直流における平衡と交流における平衡を1回ずつ行うにとどまらず、直流における平衡と交流における平衡を交互に複数回繰り返すのが望ましい。
【0059】
次に、図1のPM検出装置1における具体的な回路の動作を、電圧印加点a,b間に交流電圧を印加して交流インピーダンスブリッジの平衡をとる場合について説明する。図8に、図1中の点g(ゲイン調整回路20の出力)、点h(平滑回路22の+側出力)、点k(平滑回路22の−側出力)、点m(絶対値信号生成回路15の出力)における電圧波形を示す。
【0060】
今、PMセンサ3の静電容量及び可変コンデンサ8の静電容量が共に、例えば、100pFで平衡している状態から、PMセンサ3の静電容量が101pFへステップ状に変化したとする。電圧印加点a,b間に交流電圧が印加されていると、測定点c,d間には静電容量の差異に応じて交流電圧に差が生じる。差動増幅器14で増幅した測定点c,d間の電圧をゲイン調整回路20において適宜な増幅度で増幅すると、図8に示されるように、点gには、PMセンサ3の静電容量のステップ状の変化のタイミングに応じたタイミングで交流波形が表れる。この交流波形のピーク対ピーク値は、PMセンサ3の静電容量と可変コンデンサ8の静電容量との差異(交流インピーダンスブリッジの不平衡)に比例する。
【0061】
整流回路21において点gの正電圧の成分と負電圧の成分とを分離し、それぞれ平滑すると、点hには、点gの交流波形の開始時点から急峻に立ち上がって正の所定値に安定する直流波形が表れ、点kには、点gの交流波形の開始時点から急峻に立ち下がって負の所定値に安定する直流波形が表れる。
【0062】
差動増幅兼低域通過回路23において点hと点kとの差をとる。すなわち、正の所定値に負の所定値の符号を反転して加算する。同時に、低域通過(ローパス;積分と等価)を行うと、点mには、点gの交流波形の開始時点から緩慢に立ち上がる直流波形が表れる。この波形が所定時間経過後に安定した時点で絶対値信号としてデータサンプリングするとよい。点mでは、差動増幅兼低域通過回路23からの信号の電圧がデジタル回路の電源電圧Vcc+ダイオードの順方向電圧降下Vfにクリップされるため、検出部16を構成するECU内のADコンバータには、負電圧が入力されないのはもとより、ADコンバータの最大定格入力電圧を超える高い正電圧は入力されない。
【0063】
ここまでの回路動作において、電圧印加点a,b間に印加した交流電圧を位相の基準にすると、PMセンサ3の静電容量に対して可変コンデンサ8の静電容量が大きい場合と小さい場合とでは、測定点c,d間の交流波形の位相が逆になる。一方の位相(例えば、PMセンサ3の静電容量に対して可変コンデンサ8の静電容量が小さい場合)に対して電圧(ピーク対ピーク値)が正と定義すると、他方の位相(PMセンサ3の静電容量に対して可変コンデンサ8の静電容量が大きい場合)では電圧(ピーク対ピーク値)が負となる。
【0064】
したがって、図9に示されるように、可変コンデンサ8の静電容量を最小値から大きくする方向に掃引していくと、ブリッジ回路9の測定点間c,dの電圧(ピーク対ピーク値)は正の大きい値から徐々に減少してゼロクロス点を通り負の大きい値に至る。
【0065】
次に、ゲイン調整回路20の出力は、測定点c,d間の電圧を増幅したものであるから、理論的にはゲイン調整回路20の出力のピーク対ピーク値は、静電容量の掃引範囲全域で測定点c,d間の電圧(ピーク対ピーク値)に比例する。しかし、実際にはゲイン調整回路20の演算増幅器が飽和するので、図10に示されるように、可変コンデンサ8の静電容量を最小値から大きくする方向に掃引していくと、ゲイン調整回路20の出力(ピーク対ピーク値)は、ゲインが小さいときには緩やかな傾斜を示し、ゲインが大きいときには傾斜が急となり、飽和電圧で頭打ちとなる。
【0066】
次に、図11に示す差動増幅兼低域通過回路23の出力は、図10に示したゲイン調整回路20の出力(ピーク対ピーク値)の絶対値に比例している。ゲイン調整回路20で与えたゲインの大きさによらず、出力が0に近づく静電容量変化においては、出力がほぼリニアに右下がりとなり、出力が0から遠ざかる静電容量変化においては、出力がほぼリニアに右上がりとなっている。したがって、2つの変化の中間(この例では100pF)がゼロクロス点であることが分かる。よって、差動増幅兼低域通過回路23の出力をクリップした絶対値信号生成回路15の出力である絶対値信号をデータとして、出力が0に近づく静電容量変化と出力が0から遠ざかる静電容量変化を基に、ゼロクロス点となる静電容量を抽出することができる。
【0067】
ここで、差動増幅兼低域通過回路23の出力は、ゲインが小さいときには緩やかな傾斜を示し、ゲインが大きいときには傾斜が急となり、飽和電圧で頭打ちとなる。このような特性に鑑み、ゲイン調整回路20のゲインは、検出部16のADコンバータの電圧分解能とダイナミックレンジ、および後述する可変コンデンサ8の静電容量が離散的な場合の分解能をも考慮して、検出部16においてゼロクロス点の特定に用いるデータが好適に得られるように設定するのが好ましい。すなわち、ゲイン=1の場合のように出力電圧が広範囲の静電容量にわたり非常に小さいと、低い電圧分解能でサンプリングしたデータが広範囲の静電容量にわたり0になってしまい、ゼロクロス点を特定できない。これに対し、適宜にゲインを大きくしておけば、低い電圧分解能でサンプリングしたデータでも静電容量の変化に対して数値が顕著に変化するため、ゼロクロス点を特定しやすい。反面、ゲイン=100の場合のように、静電容量の狭い範囲でしか出力電圧の変化が見られない場合、サンプリングできるデータの個数が少なく、ゼロクロス点の特定が難しくなる。
【0068】
ゲイン調整回路20のゲインは、あらかじめ適切な値を実験等により求めて、固定的に設定してもよいし、検出部16からゲイン調整回路20のゲインを制御できるように構成するのもよい。
【0069】
なお、一般にゼロに近い値を計測しようとすると、ノイズの影響が相対的に大きく、計測精度が低くなるが、ゼロより遠い値からゼロに近い値までを数多く計測することでノイズの影響を除去して計測精度を高くすることができる。よって、適宜な傾斜を有する掃引結果からゼロクロス点を求めることは、計測精度を高めるのに寄与する。
【0070】
本発明においては、可変コンデンサ8が図4、図5に示したように静電容量が離散的な値をとる。すなわち、可変コンデンサ8の静電容量を掃引する制御は、きざみ(分解能)ΔC=1/8C0で段階的に256個に静電容量を変化させる制御となる。例えば、1pFから256pFまで1pFきざみで掃引する。このとき、検出部16に入力されるデータは、図12に示されるように、きざみΔCごとの離散的なデータとなる。そこで、検出部16は、これらのデータから近似的に絶対値信号が0に近づく静電容量変化と0から遠ざかる静電容量変化を算出する。ここでは、各静電容量変化についてそれぞれ一点鎖線で示す直線近似としたが、双方の静電容量変化を一括して二次曲線で近似し、その極を求めてゼロクロス点としてもよい。
【0071】
ここまで、電圧印加点a,b間に交流電圧を印加して交流インピーダンスブリッジの平衡をとる場合について説明したが、電圧印加点a,b間に直流電圧を印加して抵抗ブリッジの平衡をとる動作は、より簡単であり、図9〜図12の横軸を抵抗値に見立てれば理解できるので、説明を省略する。
【0072】
以上説明したように、本発明のPM検出装置1によれば、ブリッジ回路9が平衡となる可変コンデンサ8の静電容量を探ることによってPMセンサ3の静電容量を知ることができる。可変コンデンサ8の静電容量は、検出部16が制御によって与えた値であるから、正確である。よって、検出されたPMの堆積量は正確となる。
【0073】
本発明のPM検出装置1によれば、交流電源11が印加する交流電圧の振幅値とは無関係にブリッジ回路9の平衡をとることができるので、交流電圧の振幅値が正確である必要はない。このため、交流電源11を構成する発振器回路は、簡素な構成とすることができる。これにより、交流電源11は安価でありながら、信頼性の高いものとすることができる。
【0074】
本発明のPM検出装置1によれば、測定点c,d間の電圧に基づく差動増幅器14の出力が正負に振れるのに対し、絶対値信号生成回路15で生成される絶対値信号は正電圧であるので、検出部16には正電圧の信号のみ入力されることになり、検出部16がデジタル回路であるECUで構成される場合でも、測定点c,d間の電圧のゼロクロス点を特定する処理が容易となる。
【符号の説明】
【0075】
1 PM検出装置
2 DPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)
3 PMセンサ
4 可変抵抗器
5,6,7 固定抵抗器
8 可変コンデンサ
9 ブリッジ回路
10 直流電源
11 交流電源
12 バッファアンプ
13 バッファアンプ
14 差動増幅器
15 絶対値信号生成回路
16 検出部
17 回路基板
18 信号ハーネス
19 補償ハーネス
20 ゲイン調整回路
21 整流回路
22 平滑回路
23 差動増幅兼低域通過回路
24 クリップ回路
41a〜41h 固定コンデンサ
42a〜42h スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関から大気までの排気ガスの排出流路に挿入されたディーゼルパティキュレートフィルタ(以下、DPF)における粒子状物質(以下、PM)の堆積量を検出するPM検出装置であって、
DPF内に配置された2つの電極間の静電容量がPMの堆積量によって変化するPMセンサと、
電気的に制御される可変抵抗器と3つの固定抵抗器が順次接続され、前記可変抵抗器に前記PMセンサが並列接続され、前記可変抵抗器に隣接する固定抵抗器の1つに、電気的に制御される可変コンデンサが並列接続されてなるブリッジ回路と、
前記ブリッジ回路の4つの接続点のうち、前記可変コンデンサ及び固定抵抗器と前記可変抵抗器及びPMセンサとが接続された接続点とその対角に位置する接続点が電圧印加点となっており、前記電圧印加点間に直流電圧と交流電圧を選択的に印加するための直流電源及び交流電源と、
前記ブリッジ回路の4つの接続点のうち、前記電圧印加点に挟まれた2つの接続点である測定点のそれぞれに入力端子が接続された差動増幅器と、
前記差動増幅器の出力に基づいて前記測定点間の電圧の絶対値を表す絶対値信号を生成する絶対値信号生成回路と、
前記電圧印加点間に直流電圧を印加して前記絶対値信号が0となるように前記可変抵抗器を調整し、その後、前記電圧印加点間に交流電圧を印加して前記絶対値信号が0となるように前記可変コンデンサを調整し、このときの前記可変コンデンサの静電容量からPMの堆積量を検出する検出部とを備えたことを特徴とするPM検出装置。
【請求項2】
前記検出部は、前記可変抵抗器の抵抗値を所定の範囲で掃引し、前記絶対値信号が0に近づく抵抗値変化と前記絶対値信号が0から遠ざかる抵抗値変化とに基づいて前記絶対値信号が0となる抵抗値を抽出し、
前記可変コンデンサの静電容量を所定の範囲で掃引し、前記絶対値信号が0に近づく静電容量変化と前記絶対値信号が0から遠ざかる静電容量変化とに基づいて前記絶対値信号が0となる静電容量を抽出することを特徴とする請求項1記載のPM検出装置。
【請求項3】
前記可変コンデンサには、前記PMセンサと前記可変抵抗器を接続する信号ハーネスの浮遊容量と等しい浮遊容量を有する補償ハーネスが並列接続されることを特徴とする請求項1又は2記載のPM検出装置。
【請求項4】
前記可変コンデンサは、静電容量が2のべき乗に比例して異なる複数の固定コンデンサが各々スイッチを介して並列接続され、前記スイッチの開閉の組み合わせにより、離散的な合成の静電容量に制御されることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のPM検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−169205(P2011−169205A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−32752(P2010−32752)
【出願日】平成22年2月17日(2010.2.17)
【出願人】(000000170)いすゞ自動車株式会社 (1,721)
【Fターム(参考)】