説明

きゅうり、カボチャ栽培用封筒及びその製造方法

【課題】
本発明はきゅうり、カボチャ、茄子など清浄果菜類栽培用封筒を提供する。
【解決手段】
このような本発明は、PET(ポリエチレンテレフタレート)とLLD(Linear low Density-線状低密度高分子)の合紙でなされて、上部は開放されて下部は弧状で密閉されているし、封筒の接合面には合成樹脂材質の帯が熱融着されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、果菜類のうちできゅうり及びカボチャ栽培用封筒に関するものであり、より詳細には、前記封筒の材質はPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムとLLD(Linear low Density-線状低密度高分子)配合フィルムを重ねた後熱融着を通じて1枚のフィルムで作って、このフィルムで封筒を製造したものであり、幼いきゅうり、カボチャを封筒に挿入する流入部は1字で開放されて、封筒の下部は弧状で密閉されているし、封筒の接合部には合成樹脂材質の帯を入れて熱を加えて接合部と一体化させる一方、封筒の上部及び下部には所定個数の通気孔が形成されている果菜類栽培用封筒に関するものである。
【背景技術】
【0002】
通常、きゅうり、カボチャは伸びながら反り(曲瓜)と同時に、特にカボチャの場合棍棒のように上の部分が深く凹んで下部がふくらんでいるもの(棍棒瓜)がたくさん生産されている。しかし、生活水準が向上されながら農薬を使わない清浄農産物が選好されると同時にきゅうり、カボチャの場合上下が真っ直ぐによく伸びたものが選好されている。一方、生産者立場でも曲瓜や棍棒瓜よりは、上下が1字で真っ直ぐに育ったものが大きさと太さが均一で農産物を規格化することができるだけでなく、重さもたくさん出て高い値段を受けることができて実質的な増産効果をもたらしている。
【0003】
前記のような効果を持って来るためには、幼いきゅうり、カボチャに合成樹脂封筒を被せて栽培すると、農薬から保護することができることはもちろん太さも均一に栽培することができる。しかし、きゅうり、カボチャが封筒の内でよく育とうとすると封筒が透明で日光をよく透過させるべきであることはもちろん、きゅうり、カボチャの成長圧力を耐えることができるほどに材質が強くてきゅうり、カボチャが成長しながら封筒に圧力を加えても伸びてはいけない。また、封筒には適正な数の通気孔と排水孔が形成されていると空気循環がよくできて封筒内部の呼吸熱を除去することができて、きゅうり、カボチャの成長を助けるのみならず、封筒内に浸透した雨水や湿気を除去することができて、高温多湿による灰色かび病と菌核病などの発生を予防することができる。このような目的を達成するために各種果菜類保護用封筒が開発されて来た。すなわち、大韓民国実用新案登録第20-0214068号は、農薬と雨水から果物、野菜を保護してくれる多孔性フィルムを利用した果物野菜保護用封筒を見せてくれているが、前記考案は一応収穫したきゅうり、カボチャなどを包装する包装材としては好適であるかも知れないが、カボチャなどの栽培用としては適合ではない。また、大韓民国実用新案登録第20-0378391号は、ビニール袋内部の果菜類をよく成長させるために前記ビニール袋の下端中央に排水孔を形成すると共に前記ビニール袋の上部から下部に至る垂直列に一定間隔で多数の通気孔を形成している。しかし、ビニール袋の胴体部位にも通気孔を形成する場合、きゅうり、カボチャの成長圧力を耐えることができなくて、ビニール袋が破裂する現象がよく発生する。また、ビニール袋の上部に通気孔を十分に形成することができなければ棍棒瓜が発生するようになる。
【0004】
一方、果菜類栽培用封筒の接合部の結合力を強化させるために、大韓民国実用新案登録第20-0406155号は、封筒フィルムの両側端はお互いに突き合わせられて、前記突き合わせられた両側端部分に沿って樹脂剤のシーリングフィルムが重ねて当てられて熱融着されるようにしている。しかし、厚さが0.06〜0.2mm程度の薄いフィルムを突き合わせてその上を樹脂剤のシーリングフィルムでシーリングして熱融着させることは工程も複雑であるだけでなく、やはり接合部が両側端とシーリングフィルムの3個部分を接合させたものであるので、きゅうり、カボチャの成長による強い圧力を支えることは難しい。
【0005】
また、これらはすべての材質を樹脂剤フィルム、ビニールまたは果菜類保護用封止であると言っているが、薄くて透明でありながらもきゅうり、カボチャの成長圧力を耐えながら伸びないようにするためには通常の合成樹脂を使ってはいけないし、特殊な材質の合成樹脂を製造して使わなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
きゅうり、カボチャ栽培用封筒の材質は、薄くて透明で日光をよく通過させながらも材質が強くて、きゅうり、カボチャの成長による圧力を受けても伸びてはいけない。また、きゅうり、カボチャが呼吸できるように空気を供給するのはもちろん封筒内部の熱を発散させて、また封筒内に発生した湿気を効率的に除去することで快適な成長環境を提供できるように封筒に適切な数の通気孔と排水孔を形成しなければならない。
【0007】
また、封筒の接合部の結合力を強化させてきゅうり、カボチャの成長による圧力に充分に耐えて接合部が破裂しないようにしなければならない。
【0008】
これに加えて封筒が清くて外部から内容物の新鮮度を充分に識別できるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記した目的を達成するために本発明は、PETフィルムとLLD配合フィルムを重ねた後熱融着を通じて1枚のフィルムを作って、このフィルムで封筒を製造することで封筒の材質を強化させながらも透明性をいかす一方、封筒の接合部には合成樹脂材質の帯を内蔵した後、熱融着で接合部と一体化させることで接合部の結合力を強化させた。また、幼いきゅうり、カボチャを挿入する封筒の流入部は1字で形成して幼いきゅうり、カボチャに封筒を被せる時傷がつかないようにする一方、封筒の下部はきゅうり、カボチャの下の形状に合うように弧状で密閉されるようにしてきゅうり、カボチャが均一な大きさで成長することができるようにした。一方、きゅうり、カボチャの成長環境に合わせて封筒の上部と下部に適切な数の通気孔と排水孔を形成することで棍棒瓜が発生しないようにすると共に封筒下端の密閉部には1個以上の排水孔を形成することで封筒内に溜まった水が排出されるようにした。
【発明の効果】
【0010】
カボチャ栽培時に幼いきゅうり、カボチャに本発明の封筒を被せることで基本的に曲瓜を防止して、また農薬がきゅうり、カボチャにつかないようにしたことは勿論、封筒の上部と下部に形成された適切な数の空気孔によって棍棒瓜が発生しないで均一な大きさで育つことができるようになって、商品性を高めることができることはもちろん、農産物の規格化が可能になった。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は果菜類栽培用封筒の正面図である。
【図2】図2は果菜類栽培用封筒の背面図である。
【図3】図3は果菜類栽培用封筒の接合部及び拡大図である。
【図4】図4は果菜類栽培用封筒の底面図である。
【図5】図5は果菜類栽培用封筒で試験栽培されたカボチャの実物写真である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下本発明を、図面を参照して詳しく説明する。図1は、果菜類栽培用封筒の正面図であり、図2は果菜類栽培用封筒の背面図であり、図3は果菜類栽培用封筒の接合部及び拡大図であり、図4は果菜類栽培用封筒の底面図であり、図5は本果菜類栽培用封筒で試験栽培されたカボチャの実物写真である。
【0013】
本発明の果菜類栽培用封筒は、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムとLLD(Linear low Density-線状低密度高分子)配合フィルムを重ねた後熱融着を通じて1枚のフィルムで作って、このフィルムで封筒を製造したものであり、封筒の材質を強化させながらも透明性をいかす一方、前記封筒の接合部には合成樹脂材質の帯を内蔵した後熱融着で接合部と一体化させることで接合部の結合力を強化させた。また、幼いきゅうり、カボチャを挿入する封筒上部の流入部は1字で形成して幼いきゅうり、カボチャに封筒を被せる時傷がつかないようにする一方、下部はきゅうり、カボチャの下の形状に合うように弧状に密閉されるようにしてきゅうり、カボチャが均一な大きさで成長することができるようにした。また、きゅうり、カボチャの成長環境に合わせて封筒の上部と下部に適切な数の通気孔と排水孔を形成することで棍棒瓜が発生しないようにするとともに封筒下端の密閉部には1個以上の排水孔を形成することで封筒内に溜まった水が排出されるようにした。
【0014】
きゅうり、カボチャはまず一定な長さで育った後幅が厚くなるようになる。したがって、きゅうり、カボチャの長さを均等にさせるためにはよく成長されたきゅうり、カボチャの標準長さに合わせて果菜類栽培用封筒1の長さを決めることできゅうり、カボチャがこれ以上長く育つことができないようにする一方、封筒1の下部をきゅうり、カボチャの下の模様に合わせて弧状で密閉することが望ましい。封筒1には花が散った直後の幼いカボチャを被せなければならない。一方、封筒1が被せられた幼いきゅうり、カボチャが成長して封筒下端の標準長さの密閉部50に至るようになれば長さの成長は止まって、今度は幅が太く成長し始めて封筒に一杯になるようになる。この時、封筒がきゅうり、カボチャが撓めないで真っ直ぐに育つようにして、曲瓜が生じないようにする。このようにきゅうり、カボチャが、幅が太く成長しながら封筒に与える圧力は想像以上に大きくて、かなりの合成樹脂材質の封筒はこのような圧力を耐えることができずに破れるようになって、封筒を被せた甲斐もなしに農薬に露出するようになってきゅうり、カボチャの商品性は大きく落ちるようになる。したがって、きゅうり、カボチャ栽培用封筒1は、このような圧力を耐えながらも、伸びてはいけないながらも日光がよく透過されるように透明ではなければならない。
【0015】
本発明では前記のような要件を備えた封筒を開発するために多くの材質の合成樹脂を試してみた結果、PETフィルムとLLD配合フィルムを重ねた後熱融着を通じて1枚のフィルムで作ることで、前記要件を満たすことができるようになった。
【0016】
PETはテレフタル酸とエチレングリコールを縮合重合して得ることができる結晶性プラスチックとして、透明でありながらも耐熱性、剛性、電気的性質、耐油性などにすぐれるので、きゅうり、カボチャ栽培用封筒材料として適している。それで、本発明ではPETフィルムを封筒材料の一つとして使った。
【0017】
本発明では、PETフィルムを20〜45重量%使った。
【0018】
LLDは、Linear Low Density(線状低密度高分子)の頭文字を取ったものであり、第3のPEと呼ばれて、ラップフィルム、食品包装用フィルムとして主に使われている。
【0019】
LLDは透明度が高くて柔らかく、熱接着をすると材質が強まって外部圧力を受けても伸びなくて、やはりきゅうり、カボチャ栽培用封筒材料として適している。
【0020】
本発明ではLLDに防曇剤と帯電防止剤を配合してフィルムを製造して使った。防曇剤は包装紙内部に結露が生ずることを防止して製品の新鮮度が高く見えるようにすることができるものであり、帯電防止剤は静電気を除去するためのものである。
【0021】
本発明では、LLD60〜98重量%に防曇剤1〜25重量%及び帯電防止剤1〜15重量%を添加してLLD配合フィルムを製造した後、封筒材料の一つとして使った。
【0022】
防曇剤の添加量が1重量%未満である場合には防曇性が不足で、結露が容易に発生して、25重量%を超過する場合には防曇性は優秀であるが、印刷性、熱接着性が不足で、また経済的に製造原価が上昇しながら熱接着可能温度が高くなるなどの短所があるので望ましくない。
【0023】
LLD配合フィルムは、粒状のLLD原料60〜98重量%と防曇剤1〜25重量%及び帯電防止剤1〜15重量%を混合した後、150〜220℃で3〜5分間加熱するとゲル(gel)状態の混合物になるが、前記ゲル状態の混合物を風船のように吹けば平板のLLD配合フィルムが生成される。
【0024】
本発明では、LLD配合フィルムを55〜80重量%使った。
【0025】
本発明の封筒用フィルム製造方法は次のようである。
【0026】
まず、厚さ0.01〜0.09mmのPETフィルムを準備する。本発明ではPETフィルム20〜45重量%とLLD配合フィルム55〜80重量%を使ったと述べたがPETフィルムとLLD配合フィルムを混合して混合物を作るものではなく、両フィルムを合紙して1枚のフィルムを作るものであり、また両フィルムの幅は同一であるので、両フィルムの重量比は両フィルムの厚さで決めるしかない。一方、本発明封筒の厚さは0.06〜0.2mmであるので、PETフィルムの厚さを0.01〜0.09mmで、LLD配合フィルムの厚さを0.05〜0.11mmにして両フィルムを合紙してフィルムを製造すると前記の割合になる。
【0027】
次に、厚さ0.05〜0.11mmのLLD配合フィルムを製造する。LLD配合フィルムは、粒状のLLD60〜98重量%と防曇剤1〜25重量%及び帯電防止剤1〜15重量%を混合した後150〜220℃で3〜5分間加熱して、ゲル(gel)状態の混合物を作った後、前記ゲル状態の混合物を風船のように吹いて、平板のLLD配合フィルムを製造する。
【0028】
引き続き、同じ広さの前記PETフィルムとLLD配合フィルムを重ねた後70〜100℃で瞬間加熱すると、PETフィルムとLLD配合フィルムが融着されて厚さ0.06〜0.2mmのフィルムになる。このように製造されたフィルムは薄くて透明でありながらも、材質が強くてきゅうり、カボチャの成長圧力を充分に耐えることができるので封筒が伸びない。
【0029】
前記封筒用フィルムを幅8〜20cm、長さ20〜33cmの大きさで裁断した後、前記封筒用フィルムを折って幅4〜9cm、長さ20〜33cm大きさの封筒1を形成した後、前記封筒1の上部は1字形で開放して幼いきゅうり、カボチャを挿入する流入部20を形成して、封筒1の下部は弧状で密閉されるようにして、密閉部50を形成する一方、封筒1の長さ方向に前記封筒用フィルムの両端が合う接合部30の両側端30a、30bの間に合成樹脂材質の帯31をつけて、これらをお互いに重ねた後、この部位を熱融着して厚さ0.06〜0.2mm、幅4〜9cm、長さ20〜33cm規格の封筒を製作する。前記接合部30は70〜100℃で瞬間的に加熱すると接合部30と合成樹脂材質の帯31が融着されて一体化される。合成樹脂材質の帯31は、EVA(Ethylene Vinyl Acetate)60〜80重量%とPolyamide(PA-ナイロン)20〜40重量%を混合した後、150〜220℃で3〜5分間加熱するとゲル(gel)状態の混合物になるが、前記ゲル状態の混合物を平板で抜き出してフィルムを製造する。EVAは非常に柔らかくて引張力が強い。
【0030】
本発明の合成樹脂材質の帯31は、このフィルムで製造した。このように製造した帯は、透明でありながらも柔らかくて、また材質が強いので、接合部30の結合力を強化させるのに非常に好適である。
【0031】
接合部30に合成樹脂材質の帯を挿入して一体化させる理由は次のとおりである。前述したようにきゅうり、カボチャは先に一定な長さで育った後には長さの成長は止まって、今度は幅が太く成長して封筒に一杯になるようになる。このようにきゅうり、カボチャの幅が太く成長しながら封筒に与える圧力は想像以上に大きい。だから果菜類栽培用封筒1において最も脆弱な部分は接合部30である。したがって、この脆弱な部分を補強するためにさまざまな方法が試みられた。すなわち、大韓民国公開特許公報第10-2007-0047666号は四角形の封筒フィルムを折ってお互いに対向される幅方向の両側端34a、34bをその内面がお互いに触れ合うように重ねて、その触れ合った面が熱融着されるようにしているが、熱融着面に引張応力が加えられる構造であるために、きゅうり、カボチャの成長圧力を耐えることができなくて封筒が破裂する。この点を改善するために前記特許の出願人は大韓民国実用新案登録第20-0406155号を考案したが、この考案は背景技術で上述したところのような問題がある。
【0032】
本考案では、接合部30の結合力を強化させるために上述したように接合部30を熱融着する時、接合部30の両側端30a、30bの間に合成樹脂材質の帯31を入れるようになったものである。このように合成樹脂材質の帯31を入れて加熱すると接合部30のフィルムと合成樹脂材質31の帯が溶けながら接合部30と一体化されて、この合成樹脂材質の帯31によって接合部30の結合力が強化されてきゅうり、カボチャの成長による大きい圧力を充分に収容することができるようになる。それで、封筒1内のきゅうり、カボチャが成長しても接合部30が裂けるなどの問題をきれいに解消した。一方、棍棒瓜になることを防止するために封筒の上部11、すなわち、封筒の流入部20から4.7〜5.3cmの地点と封筒の中上部12、すなわち、封筒の流入部20から8.5〜9.5cmの地点には横に並んで複数個の通気孔40を形成する。より詳細には、封筒の上部11には通気孔40を横に並んで3個、封筒の中上部12には通気孔40を左右対称で2個形成することが望ましい。
【0033】
上部11の通気孔40は、封筒流入部20を縛ることで発生する果菜類上端の高温と作物の呼吸時に発生する呼吸熱を除去してきゅうり、カボチャ上端部の生育を正常に誘導することで果菜類が棍棒のように上部分が深く凹んで下部がふくらんでいる棍棒瓜の発生を抑制してカボチャの上下太さが同一に成長するようにする機能をする一方、流入された雨水が気化されて行くようにして、高温多湿による白粉病と菌核病などの発生を予防することができる。
【0034】
一方、中上部12の通気孔は左右対称がなされて左右均一にきゅうり、カボチャの呼吸熱と過剰の湿気及び流入された雨水を除去して左右の伸長速度を均一に維持して曲瓜と棍棒瓜の発生を抑制する機能をする。
【0035】
通気孔40の数がこれより少なければ棍棒瓜が発生する恐れがあり、通気孔40の数がこれより多ければ生育上の問題はないがきゅうり、カボチャの包装及び流通過程で、疵が生ずる恐れがある。また、通気孔40の直径は、3〜5.5mmであるものが適当であるが、その理由は前記の通気孔40の数が多いか少ない時の場合と同一である。
封筒1の中間部13には通気孔40を形成しない。封筒1の中間部13にも通気孔40を形成するときゅうり、カボチャの成長圧力を耐えることができなくて封筒1が破裂する。
【0036】
しかし、封筒1の下部14には複数個の通気孔40を形成しなければならない。封筒1の下部14は封筒1の流入部20から21cm地点及び22.5cm地点を言う。より詳細には、封筒1の流入部20から21cm地点には左右対称に2個の通気孔40を、22.5cm地点には1個の通気孔40を形成する。下部14の通気孔は円滑な通気と排水機能を遂行して、カボチャの長さ生長を手伝ってくれる機能をする。
【0037】
また、封筒の下端密閉部50には排水孔60を形成して、封筒1内部の水が排出されるようにする。
【0038】
それで、本発明の清浄カボチャ栽培用封筒は、
厚さ0.01〜0.09mmのPETフィルムを準備する段階;
厚さ0.05〜0.11mmのLLD配合フィルムを製造する段階;
同一な広さの前記PETフィルムとLLD配合フィルムを重ねておいた後70〜100℃で瞬間加熱してPETフィルムとLLD配合フィルムを、熱融着を通じて合紙させて1枚でなされた厚さ0.06〜0.2mmの封筒用フィルムを製造する段階;
合成樹脂材質の帯30を準備する段階;
前記封筒用フィルムを幅8〜20cm、長さ20〜33cmの大きさで裁断した後前記封筒用フィルムを折って幅4〜9cm、長さ20〜33cm大きさの封筒1を形成した後、前記封筒1の流入部20は1字形で開放して、下部は弧状で密閉されるようにして、密閉部50を形成する一方、封筒1の長さ方向に前記封筒用フィルムの両端が合う接合部30の両側端30a、30bの間に合成樹脂材質の帯31をつけてこれらをお互いに重ねて接合部30を形成した後前記接合部30を熱融着して、厚さ0.06〜0.2mm、幅4〜9cm、長さ20〜33cm規格の封筒1を製作する段階;
封筒1の上部11と中上部12地点に横に並んで複数個の通気孔40を形成する段階;
封筒1の下部地点に複数個の通気孔40を形成する段階;
封筒の下端密閉部50に排水孔60を形成する段階;
を経て製造されることを特徴とする果菜類栽培用封筒の製造方法及び前記方法で製造された果菜類栽培用封筒を提供する。
【0039】
一方、LLD配合フィルムは粒状のLLD60〜98重量%と防曇剤1〜25重量%及び帯電防止剤1〜15重量%を混合する段階;
前記混合物を150〜220℃で3〜5分間加熱してゲル(gel)状態の混合物を作る段階;
及び前記ゲル状態の混合物を風船のように吹いて平板のLLD配合フィルムを製造する段階;
を経て作られる。
【0040】
また、合成樹脂材質の帯は、EVA60〜80重量%とPA(ナイロン)20〜40重量%を混合する段階;
前記混合物を150〜220℃で3〜5分間加熱して、ゲル(gel)状態の混合物を作る段階;
及び前記ゲル状態の混合物を平板で抜き出してフィルムを製造する段階;
を経って作られる。
【実施例1】
【0041】
厚さ0.01mmのPETフィルムと厚さ0.07mmのLLD配合フィルムを熱融着して合紙して封筒を作った後、封筒の流入部は1字形で開放して、封筒の下部は弧状で密閉されるようにして密閉部を形成する一方、封筒の長さ方向に前記封筒用フィルムの両端が合う接合部の両端を熱融着して、厚さ0.08mm、幅7.5cm、24.5cmの封筒を作った後封筒の一番上面から5.3cm地点に横に並んで3個の通気孔を形成する一方、やっぱり封筒の一番上面から8.5〜9.5cm地点に横に並んで2個の通気孔を形成した。また、封筒の一番上面から21cm地点には横に並んで2個の通気孔を、22.5cm地点には1個の通気孔を形成する一方、封筒の下端密閉部に排水孔を形成して果菜類栽培用封筒を作った。
【0042】
前記果菜類栽培用封筒の上端部に固定ピンを設置して、幼いカボチャの花が散って長さが7〜9cm程度である時、カボチャに前記封筒を被せて前記固定ピンを縛った。これから5日経過すると封筒の接合部が破裂した。
【実施例2】
【0043】
厚さ0.01mmのPETフィルムと厚さ0.07mmのLLD配合フィルムを熱融着して合紙して封筒を作った後封筒の流入部は1字形で開放して、封筒の下部は弧状で密閉されるようにして、密閉部を形成する一方、封筒の長さ方向に前記封筒用フィルムの両端が合う接合部の両側端の間に合成樹脂材質のフィルムを挿入した後熱融着して厚さ0.08mm、幅7.5cm、24.5cmの封筒を作った後封筒の一番上面から5.3cm地点に横に並んで3個の通気孔を形成する一方、やっぱり封筒の一番上面から8.5〜9.5cm地点に横に並んで2個の通気孔を形成した。また封筒の一番上面から21cm地点には横に並んで2個の通気孔を、22.5cm地点には1個の通気孔を形成する一方、封筒の下端密閉部に排水孔を形成して果菜類栽培用封筒を作った。前記封筒の上端部に固定ピンを設置して幼いカボチャの花が散って長さが7〜9cm程度である時、カボチャに前記フィルム封筒を被せて前記固定ピンを縛った後カボチャにフィルム封筒を被せた時期から4日経過後に上下の太さがほとんど同一で、長さが20cm〜27cm大きさのカボチャを収穫した。これらカボチャのうちで曲瓜や棍棒瓜はなかったし、すべて真っ直ぐで上下の太さがほとんど同一な最上品のカボチャであった。
【実施例3】
【0044】
厚さ0.01mmのPETフィルムと厚さ0.07mmのLLD配合フィルムを熱融着して合紙して封筒を作った後封筒の流入部は1字形で開放して、封筒の下部は弧状で密閉されるようにして、密閉部を形成する一方、封筒の長さ方向に前記封筒用フィルムの両端が合う接合部の両側端の間に合成樹脂材質のフィルムを挿入した後、熱融着して厚さ0.08mm、幅7.5cm、24.5cmの封筒を作った後封筒の一番上面から5.3cm地点に2個の通気孔を形成する一方、やはり封筒の一番上面から8.5〜9.5cm地点に1個の通気孔を形成した。また、封筒の一番上面から21cm地点には横に並んで2個の通気孔を、22.5cm地点には1個の通気孔を形成する一方封筒の下端密閉部に排水孔を形成して果菜類栽培用封筒を作った。
【0045】
前記封筒の上端部に固定ピンを設置して幼いカボチャの花が散って長さが7〜9cm程度である時、カボチャに前記フィルム封筒を被せて前記固定ピンを縛った後カボチャにフィルム封筒を被せた時期から5日経過後長さが20cm〜27cm大きさの棍棒形態のカボチャを収穫した。
【実施例4】
【0046】
厚さ0.01mmのPETフィルムと厚さ0.07mmのLLD配合フィルムを熱融着して合紙して封筒を作った後封筒の流入部は1字形で開放して、封筒の下部は弧状で密閉されるようにして密閉部を形成する一方、封筒の長さ方向に前記封筒用フィルムの両端が合う接合部の両端の間に合成樹脂材質のフィルムを挿入した後、熱融着して厚さ0.08mm、幅7.5cm、24.5cmの封筒を作った後封筒の一番上面から5.3cm地点に横に並んで3個の通気孔を形成する一方、やはり封筒の一番上面から8.5〜9.5cm地点に横に並んで2個の通気孔を形成した。一方、封筒の一番上面から15cm地点には横に並んで2個の通気孔を、また封筒の一番上面から21cm地点には横に並んで2個の通気孔を、22.5cm地点には1個の通気孔を形成する一方、封筒の下端密閉部に排水孔を形成して果菜類栽培用封筒を作った。
【0047】
前記封筒の上端部に固定ピンを設置して幼いカボチャの花が散って長さが7〜9cm程度である時、カボチャに前記フィルム封筒を被せて前記固定ピンで縛った後カボチャにフィルム封筒を被せた時期から3〜5日経過すると封筒が破裂した。
【実施例5】
【0048】
厚さ0.01mmのPETフィルムと厚さ0.07mmのLLD配合フィルムを熱融着して合紙して封筒を作った後、封筒の流入部は1字形で開放して、封筒の下部は弧状で密閉されるようにして密閉部を形成する一方、封筒の長さ方向に前記封筒用フィルムの両端が合う接合部の両側端の間に合成樹脂材質のフィルムを挿入した後熱融着して厚さ0.08mm、幅7.5cm、24.5cmの封筒を作った後、封筒の一番上面から5.3cm地点に横に並んで5個の通気孔を形成する一方、やはり封筒の一番上面から8.5〜9.5cm地点に横に並んで3個の通気孔を形成した。また、封筒の一番上面から21cm地点には横に並んで2個の通気孔を、22.5cm地点には1個の通気孔を形成する一方、封筒の下端密閉部に排水孔を形成して果菜類栽培用封筒を作った。前記封筒の上端部に固定ピンを設置して幼いカボチャの花が散って長さが7〜9cm程度である時、カボチャに前記フィルム封筒を被せて前記固定ピンを縛った後、カボチャにフィルム封筒を被せた時期から4日経過後の上下の太さがほとんど等しくて長さが20cm〜27cm大きさのカボチャを収穫した。しかし、包装と流通過程でカボチャに疵が生じて、値段が落ちた。




<表1>カボチャの成長及び封筒の破裂可能性比較実験結果

【0049】
上の試験結果から見られるように封筒の接合部を単純に熱融着した時(実施例1)及び封筒の中間部位にも通気孔を形成した時(実施例4)には、接着部の接着力及び封筒の強度がカボチャの成長による圧力に耐えることができる程度に強くないので、封筒が破裂した。また、封筒の上部に通気孔の数を充分に形成してくれない結果、棍棒瓜が生産された。
一方、封筒の上部に通気孔の数を充分に形成した結果、最上級のカボチャが生産されたが、通気孔の数をあまりにも多く形成した場合には包装と流通過程でカボチャに疵が生じて商品性が落ちた。
【符号の説明】
【0050】
1 封筒
10 胴体
11 上部
12 中上部
13 中間部
14 下部
20 流入部
30 接合部
30a、30b 接合面
31 合成樹脂材質の帯
40 通気孔
50 密閉部
60 排水孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
厚さ0.06〜0.2mm、幅4〜9cm長さ20〜33cm大きさの封筒形状の胴体を有して、その胴体の上側には幹にぶら下げるように固定手段が形成されている合成樹脂材質の果菜類栽培用封筒において、
前記封筒の合成樹脂は、厚さ0.01〜0.09mmのPETフィルムと厚さ0.05〜0.11mmのLLD配合フィルムを重ねた後熱融着を通じて合紙させて1枚でなされたフィルムでなされ、前記封筒の接合部には接合部の結合力を強化させるために合成樹脂材質の帯が挿入されて熱融着によって接合部と一体化されており、前記封筒の上部と中上部及び下部には封筒内に外部空気を供給する一方、きゅうり、カボチャの熱と内部湿気を排出させる複数個の通気孔が形成されていて、封筒下部の弧状の密閉部の下端には封筒内部の水を排出させるための排水孔が形成されていることを特徴とする果菜類栽培用封筒。
【請求項2】
前記LLD配合フィルムは、
粒状のLLD60〜98重量%と防曇剤1〜25重量%及び帯電防止剤1〜15重量%を混合して製造されたことを特徴とする請求項1に記載の果菜類栽培用封筒。
【請求項3】
前記合成樹脂材質の帯は、
EVA60〜80重量%とPA(ナイロン)20〜40重量%を混合して製造されたことを特徴とする請求項1に記載の果菜類栽培用封筒。
【請求項4】
前記通気孔は、直径が3〜5.5mmとして封筒の流入部から4.7〜5.3cm地点に横に並んで3個、8.5〜9.5cm地点に対称で2個、21cm地点に対称で2個及び22.5cm地点に1個形成されていることを特徴とする請求項1に記載の果菜類栽培用封筒。
【請求項5】
厚さ0.01〜0.09mmのPETフィルムを準備する段階;
厚さ0.05〜0.11mmのLLD配合フィルムを製造する段階;
同じ広さの前記PETフィルムとLLD配合フィルムを重ねておいた後、70〜100℃で瞬間加熱したPETフィルムとLLD配合フィルムを、熱融着を通じて合紙させて、1枚でなされた厚さ0.06〜0.2mmの封筒用フィルムを製造する段階;
合成樹脂材質の帯を準備する段階;
前記封筒用フィルムを幅8〜20cm、長さ20〜33cm大きさで裁断した後、前記封筒用フィルムを折って幅4〜9cm、長さ20〜33cm大きさの封筒を形成した後、幼いきゅうり、カボチャを挿入する封筒の流入部は1字形で開放して、封筒の下部は弧状で密閉されるようにして密閉部を形成する一方、封筒の長さ方向に前記封筒用フィルムの両端が会う接合部の両側端の間に合成樹脂材質の帯をつけてこれらをお互いに重ねて接合部を形成した後、前記接合部を熱融着して一体化させて、厚さ0.06〜0.2mm、幅4〜9cm、長さ20〜33cm規格の封筒を製作する段階;
前記封筒の上部と中上部地点に複数個の通気孔40を形成する段階;
前記封筒の下部地点に複数個の通気孔を形成する段階;及び
前記封筒の下端密閉部に排水孔を形成する段階;
を経って製造されたことを特徴とする果菜類栽培用封筒の製造方法。
【請求項6】
前記LLD配合フィルムは、
粒状のLLD60〜98重量%と防曇剤1〜25重量%及び帯電防止剤1〜15重量%を混合する段階;
前記混合物を150〜220℃で3〜5分間加熱してゲル(gel)状態の混合物を作る段階; 及び
前記ゲル状態の混合物を風船のように吹いて平板のLLD配合フィルムを製造する段階;
を経て製造されたことを特徴とする請求項5に記載の果菜類栽培用封筒の製造方法。
【請求項7】
前記合成樹脂材質の帯は、
EVA60〜80重量%とPA(ナイロン)20〜40重量%を混合する段階;
前記混合物を150〜220℃で3〜5分間加熱してゲル(gel)状態の混合物を作る段階; 及び
前記ゲル状態の混合物を平板で抜き出してフィルムを製造する段階;
を経て製造されたことを特徴とする請求項5に記載の果菜類栽培用封筒の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2010−539889(P2010−539889A)
【公表日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−538351(P2009−538351)
【出願日】平成20年6月3日(2008.6.3)
【国際出願番号】PCT/KR2008/003096
【国際公開番号】WO2009/054585
【国際公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【出願人】(509020480)
【Fターム(参考)】