説明

イチゴ栽培ハウスの温度管理システム

【課題】温度管理を精度良く行うことのできるイチゴ栽培ハウスの温度管理システムを提案すること。
【解決手段】イチゴ栽培ハウス1内の高設ベッド2の真下のハウス床面部分20に沿ってビニールシート製の可撓製ダクト21を配置し、この可撓製ダクト21に開けた空気吹き出し孔21aから温度制御された空気を上方に吹き出す。各高設ベッド2の真下の近傍位置から空気が吹き付けられるので、高設ベッド2を目標温度となるように精度良く管理できる。空気が供給されていない状態では、可撓製ダクト21はハウス床面上に平らに潰れた状態となっており、空気供給時には円筒状に膨らむ。一般的な硬質のパイプあるいはダクトを引き回す場合に比べて配管作業が簡単であり、コストも掛らない。膨らみ状態を目視することにより空気が正常に各部分に供給されていることを簡単に確認できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高設ベッドを用いた養液栽培によるイチゴの栽培を行うイチゴ栽培ハウスの温度管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
イチゴ栽培は、ハウス内において、パイプ、アングル材などの線材を用いて細長いベンチ状の支持台を構成し、この上に細長い養液栽培容器を乗せ、養液栽培容器に培土を入れて栽培床を形成している。一般的に、このような高設ベッドがハウス内において多数の列を形成するように配置される。
【0003】
イチゴ栽培においては、本発明者等によって、イチゴの通年出荷を実現するために計画生産が試みられている。例えば、イチゴは一般的に定植から90日程度で開花し、1回目の花は定植した順に咲くが、2回目の花は定植が遅くても、育苗期間が長いものの方が開花が早い。このような点に着目して、年間を通しての生産量の平準化、イチゴ園などにおいては来客の多い時期に合わせて生産量を増やすこと等の計画生産が可能になる。計画生産を実現するためには、特性の異なるイチゴの苗を作り、それらを使い分けると共に、定植時期を変えることが有効である。
【0004】
特許文献1には、低温短日環境を継続することにより、イチゴの周年栽培を実現する方法が提案されている。特許文献2〜4には高設ベッドによる養液栽培装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−296202号公報
【特許文献2】特開2002−330624号公報
【特許文献3】特開2008−113613号公報
【特許文献4】特開2006−122022号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、このような計画生産によるイチゴ栽培においては、特性の異なるイチゴの苗を育成するために精密な環境制御の元で苗を育成する必要があり、特に温度管理は重要である。しかしながら、ハウス内における各部分を均一な環境状態に維持することは困難である。
【0007】
本発明の課題は、この点に鑑みて、温度管理を精度良く行うことのできるイチゴ栽培ハウスの温度管理システムを提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明のイチゴ栽培ハウスの温度管理システムは、
イチゴ栽培ハウス内に、イチゴの養液栽培用の高設ベンチを列状に配置し、
各列の高設ベンチの真下に位置するハウス床面部分に沿ってシート素材からなる可撓製ダクトを配置し、
前記可撓製ダクトの端を、前記ハウス床面部分から立ち上げた硬質素材からなる立ち上げダクトの上端に接続し、
前記立ち上げダクトの下端をハウス床下に配置した床下ダクトに接続し、
前記床下ダクトの端をハウス内暖房用の暖房機の送風口に接続し、
前記可撓製ダクトにおける上方を向いている外周面部分に、そのパイプ長手方向に沿って所定の間隔で、空気吹き出し孔を開けたことを特徴としている。
【0009】
一般に植物栽培用のハウスにおける暖房は送風暖房機を用いて行われており、温風をダクトを介してハウス内の各部分からハウス内に噴き出すことによりハウス内をなるべく均一に暖房できるようにしている。しかしながら、ハウス内には高設ベッドが列状に配置され、それらの間は作業者の通行スペースとされているので、ダクトの引き回しは壁面を沿って行うしかない。また、採光が遮られないようにするために天井面にダクトを引き回すこともできない。このために、温風の吹き出し口は内周壁面からとなり、壁面から離れている各高設ベッドを均一な温度状態に維持することが困難である。
【0010】
本発明では、高設ベッドの真下のハウス床面部分に沿ってビニールシート製のパイプなどの可撓製ダクトを配置し、可撓製ダクトに開けた空気吹き出し孔から温度制御された空気を上方に吹き出すようにしている。各高設ベッドの真下の近傍位置から空気が吹き付けられるので、高設ベッドを目標温度となるように精度良く管理できる。また、空気が供給されていない状態では、可撓製ダクトはハウス床面上に平らに潰れた状態となっており、空気供給時には円筒状に膨らむ。したがって、一般的な硬質のパイプあるいはダクトを引き回す場合に比べて配管作業が簡単であり、コストも掛らない。さらに、硬質のパイプ、ダクトを配置する場合には、高設ベッドに沿って作業用台車などを移動する際に作業用台車がパイプに当たりパイプが破損するなどのおそれがあるが、可撓製ダクトの場合にはこのような危険性がない。さらには、膨らみ状態を目視することにより空気が正常に各部分に供給されていることを簡単に確認できる。
【0011】
本発明において、前記暖房機の吸気口を前記イチゴ栽培ハウス外に連通する外気取り入れ口および当該イチゴ栽培ハウスの内部に連通する内気取り入れ口の一方に選択的に接続するシャッター機構を備えていることが望ましい。吸気口を内外に切り替え可能にすることにより、効率良く、イチゴ栽培ハウス内の温度管理を行うことができる。
【0012】
本発明において、前記イチゴ栽培ハウス内には、ハウス床面から所定高さの位置において外光を遮断するために、光透過率の異なる少なくとも2枚の遮光カーテンを独立して横方向に開閉できるように配置し、前記遮光シートの上側には横方向に開閉可能な保温カーテンを配置することが望ましい。
【0013】
光透過率の異なる少なくとも2枚の遮光カーテンを用いることにより、外光の照射量を少なくとも二段階に調整でき、これにより、高設ベッドの温度を管理することができる。また、保温カーテンを開閉することにより、高設ベッドの温度管理を更に精度良く行うことができる。
【0014】
本発明において、前記イチゴ栽培ハウス内における各列の高設ベンチの真上には、当該高設ベンチの長手方向に沿って所定の間隔で、下方に向けて液体を噴射する液体噴霧ノズルを配置し、各液体噴霧ノズルにミスト冷却用の水に供給可能にすることが望ましい。液体噴霧ノズルからミストを吹き出して高設ベッドなどに向けて噴射することにより、気化熱利用により効率良く高設ベッドを冷却できる。
【0015】
本発明において、各高設ベンチに、当該高設ベンチを保温するための電熱線を配置することが望ましい。従来においては高設ベッドには温水パイプが引き回されており、温水暖房によって高設ベッドが加温されていたが、電熱線を、例えば、高設ベッドの養液栽培容器の底面などに沿って配置しておくことにより、温水パイプを用いる場合に比べて効率良く高設ベッドを加温することができる。
【0016】
次に、本発明においては、
前記イチゴ栽培ハウス内の温度、日射量、湿度を検出する各センサを配置し、
前記イチゴ栽培ハウス外の外気温、日射量、降雨量、風向、風速を検出する各センサを配置し、
前記暖房機、前記シャッター機構、前記遮光カーテンの開閉機構、前記保温カーテンの開閉機構、前記液体噴霧ノズルに液体を供給するための給水ポンプ、および、前記電熱線の給電制御器を含む制御対象を、通信回線を介して駆動制御するために、コンピューターを中心に構成したコントローラーを配置し、
前記コントローラーに対して通信回線を介して前記制御対象の駆動条件を入力するための手動入力操作盤を接続し、
前記手動入力操作盤を介して入力した駆動条件と、前記の各センサからの検出信号とに基づき、前記コントローラーは、予め設定されている制御プログラムに従って、前記制御対象を駆動制御することが望ましい。
【0017】
コントローラーによって各制御対象を集中管理すると、従来のように各制御対象を個別に制御する場合に比べて、イチゴ栽培ハウス内の温度管理を精度良く行うことができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明のイチゴ栽培ハウスの温度管理システムによれば、各高設ベッドの温度管理を精度良く行うことが可能であり、イチゴの通年出荷あるいは計画生産を行うために用いるのに適している。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明を適用したイチゴ栽培ハウスの温度管理システムを示す説明図である。
【図2】図1の高設ベンチを示す説明図である。
【図3】図2のII−II線で切断した部分を示す横断面図である。
【図4】図1の温度管理システムの制御系を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、図面を参照して、本発明を適用したイチゴ栽培ハウスの温度管理システムの実施の形態を説明する。
【0021】
図1は、本発明の実施の形態に係る温度管理システムが備わっているイチゴ栽培ハウスを示す説明図であり、図2は高設ベンチを示す説明図である。イチゴ栽培ハウス1は、光透過性のシート、板材等から構成された一般的なものであり、その内部には、イチゴの養液栽培用の高設ベンチ2が並列配置されており、各列の高設ベンチ2の間には作業員、作業台車などの通過用の隙間が形成されている。図1においては一列分の高設ベンチ2を模式的に示してある。
【0022】
図3は高設ベンチ2の横断面構成を示す説明図である。この図に示すように、高設ベンチ2は、パイプ材、アングル材を組み立てることにより構成した支持台3の上に、発泡プラスチック製の養液栽培容器4を乗せた構成となっている。養液栽培容器4は上方に開口した凹断面形状のものであり、その凹部5にはロックウール微粒綿などからなる培地6が形成されている。
【0023】
培地6の上には、長手方向に水平に延びる養液供給管7が配置されており、ここに形成されている供給孔から養液が培地6に供給される。養液栽培容器4の凹部5の底部中央には長手方向に延びる排水溝8が形成されており、ここには網状パイプからなる排水パイプ9が配置されており、廃液が排水溝8に集められ、当該排水パイプ9に流れ込み、ここを通って排出される。
【0024】
養液栽培容器4の凹部表面は防水シート10で覆われており、その上には防根シート11が敷かれている。凹部底面には、防水シート10と防根シート11の間に左右一対の電熱線テープ12が貼り付けられている。電熱線テープ12は養液栽培容器4の長手方向に延びている。
【0025】
再び、図1を参照して説明すると、各高設ベンチ2の上に沿って配置されている養液供給管7は養液供給ポンプ13を介して養液供給タンク14につながっており、ここから養液が供給される。養液栽培容器4の底に配置されている排水パイプ9は例えば地下に設置した排水浄化タンク15につながっており、廃液がここに回収されて浄化される。浄化後の液体は、給水タンク16に戻される。給水タンク16内の液体は、給水ポンプ17から給水管18を介して各部に供給される。例えば、高設ベンチ2の真上に沿って一定間隔で下向きに配置されている液体噴霧ノズル19に供給される。これらの液体噴霧ノズル19からの噴霧によって、高設ベンチ2のミスト冷却を行うことができる。
【0026】
次に、図1〜図3を参照して説明すると、各列の高設ベンチ2の真下に位置するハウス床面部分20に沿って、ビニールシートなどの可撓製シート素材からなる可撓製ダクト21が配置されている。可撓製ダクト21における上方を向いている外周面部分には、そのパイプ長手方向に沿って一定の間隔で空気吹き出し孔21aが形成されている。可撓製ダクト21の先端は開口しており、後端は、ハウス床面部分20から立ち上がっている硬質素材からなるエルボー型の立ち上げダクト22の上端開口に接続されている。
【0027】
各立ち上げダクト22の下端は、図1に示すように、ハウス床下に配置した床下ダクト23に接続されている。床下ダクト23はハウス内暖房用の暖房機24の送風口25に接続されている。暖房機24には、その吸気口26を、イチゴ栽培ハウス1外に連通する外気取り入れ口27および当該イチゴ栽培ハウス1の内部に連通する内気取り入れ口28の一方に選択的に接続するシャッター機構29が備わっている。
【0028】
一方、イチゴ栽培ハウス1内において、その天井には、ハウス床面から所定高さの位置において光透過率の異なる複数枚、本例では2枚の遮光カーテン31、32が上下に所定の間隔を開けて配置されている。これらの遮光カーテン31、32は、それぞれ、開閉機構33、34によって左右に個別に開閉可能である。上側の遮光カーテン31の上側には、保温カーテン35が配置されており、保温カーテン35も開閉機構36によって左右に開閉可能となっている。なお、イチゴ栽培ハウス1の屋根には開閉可能な換気窓37が配置されている。
【0029】
図4は上記構成のイチゴ栽培ハウス1の温度管理システムの制御系を示す概略ブロック図である。制御系はマイクロコンピューターを備えたコントローラー40を中心に構成されている。コントローラー40には、温度管理用の駆動条件を入力設定するための手動操作盤41が接続されている。
【0030】
また、コントローラー40は、イチゴ栽培ハウス1内の温度、日射量、湿度を検出するセンサ群42、および、イチゴ栽培ハウス1外の外気温、日射量、降雨量、風向、風速を検出するセンサ群43が接続されている。さらに、制御対象である、暖房機24、シャッター機構29、遮光カーテン31、32の開閉機構33、34、保温カーテン35の開閉機構36、液体噴射ノズル19に液体を供給するための給水ポンプ17、電熱線テープ12に対する給電制御器44、換気窓37の開閉機構38などに接続されている。
【0031】
コントローラー40、および、上記の各部には、共通の通信規格により通信を行う入出力用の共通の通信モジュールが搭載されており、通信回線45を介して通信を行うことが可能である。また、通信回線45に、共通の通信モジュールを介してパーソナルコンピューターなどの通信端末46を接続することにより、コントローラー40との間の通信が可能であり、温度管理用の駆動条件設定を遠隔操作によって設定でき、また、温度管理状態を通信回線45を介して監視可能である。なお、各部の駆動電力は電力盤47から電力線48を介して供給される。
【0032】
コントローラー40には温度管理用の制御プログラムがインストールされており、設定された状態に従って、センサ群42、43からの検出信号に基づき、制御対象の各部を駆動制御して、イチゴ栽培ハウス1内の温度管理を行う。
【0033】
例えば、高設ベンチ2を加温する場合には、暖房機24を駆動して温風を供給して、各高設ベンチ2の真下に沿って配置されている可撓製ダクト21の空気吹き出し孔21aから温風を高設ベンチ2の底に吹き付ける。また、夜間などのように外気温が低い場合には、電熱線テープ12を発熱させて高設ベンチ2を温める。さらに、保温カーテン35を開閉制御して高設ベンチ2を所定の温度状態に維持する。一方、日中において日差しが強い場合には遮光カーテン31、32の双方あるいは一方を閉じて直射日光によって高設ベンチ2が過熱状態にならないように制御する。また、液体噴霧ノズル19から液体を噴霧して、イチゴ栽培ハウス内をミスト冷却する。
【符号の説明】
【0034】
1 イチゴ栽培ハウス
2 高設ベンチ
3 支持台
4 養液栽培容器
5 凹部
6 培地
7 養液供給管
8 排水溝
9 排水パイプ
10 防水シート
11 防根シート
12 電熱線テープ
13 養液供給ポンプ
14 養液供給タンク
15 排水浄化タンク
16 給水タンク
17 給水ポンプ
18 給水管
19 液体噴霧ノズル
20 ハウス床面部分
21 可撓製ダクト
21a 空気吹き出し孔
22 立ち上げダクト
23 床下ダクト
24 暖房機
25 送風口
26 吸気口
27 外気取り入れ口
28 内気取り入れ口
29 シャッター機構
31、32 遮光カーテン
33、34 開閉機構
35 保温カーテン
36 開閉機構
37 換気窓
38 開閉機構
40 コントローラー
41 手動入力操作盤
42、43 センサ群
44 給電制御器
45 通信回線
46 通信端末
47 電力盤
48 電力線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
イチゴ栽培ハウス(1)内に、イチゴの養液栽培用の高設ベンチ(2)を列状に配置し、
各列の高設ベンチ(2)の真下に位置するハウス床面部分(20)に沿ってシート素材からなる可撓製ダクト(21)を配置し、
前記可撓製ダクト(21)の端を、前記ハウス床面部分(20)から立ち上げた硬質素材からなる立ち上げダクト(22)の上端に接続し、
前記立ち上げダクト(22)の下端をハウス床下に配置した床下ダクト(23)に接続し、
前記床下ダクト(23)の端をハウス内暖房用の暖房機(24)の送風口(25)に接続し、
前記可撓製ダクト(21)における上方を向いて外周面部分に、そのパイプ長手方向に沿って所定の間隔で、空気吹き出し孔(21a)を開けたことを特徴とするイチゴ栽培ハウス(1)の温度管理システム。
【請求項2】
請求項1において、
前記暖房機(24)の吸気口(26)を前記イチゴ栽培ハウス外に連通する外気取り入れ口(27)および当該イチゴ栽培ハウスの内部に連通する内気取り入れ口(28)の一方に選択的に接続するシャッター機構(29)を備えていることを特徴とするイチゴ栽培ハウス(1)の温度管理システム。
【請求項3】
請求項2において、
前記イチゴ栽培ハウス内には、ハウス床面から所定高さの位置において光透過率の異なる少なくとも2枚の遮光カーテン(31、32)を独立して横方向に開閉できるように配置し、
前記遮光シート(31、32)の上側には横方向に開閉可能な保温カーテン(35)を配置したことを特徴とするイチゴ栽培ハウス(1)の温度管理システム。
【請求項4】
請求項3において、
前記イチゴ栽培ハウス内における各列の高設ベンチ(2)の真上には、当該高設ベンチ(2)の長手方向に沿って所定の間隔で、下方に向けて液体を噴射する液体噴霧ノズル(19)を配置し、
各液体噴霧ノズル(19)には、液体供給管(19)を介して、ミスト冷却用の水を供給可能にしたことを特徴とするイチゴ栽培ハウス(1)の温度管理システム。
【請求項5】
請求項4において、
各高設ベンチ(2)に、当該高設ベンチ(2)を保温するための電熱線(12)を配置したことを特徴とするイチゴ栽培ハウス(1)の温度管理システム。
【請求項6】
請求項5において、
前記イチゴ栽培ハウス内の温度、日射量、湿度を検出する各センサ(42)を配置し、
前記イチゴ栽培ハウス外の外気温、日射量、降雨量、風向、風速を検出する各センサ(43)を配置し、
前記暖房機(24)、前記シャッター機構(29)、前記遮光カーテンの開閉機構(33、34)、前記保温カーテンの開閉機構(36)、前記液体噴霧ノズル(19)に液体を供給するための給水ポンプ(17)、および、前記電熱線(12)に対する給電制御器(44)を含む制御対象を、通信回線を介して駆動制御するために、コンピューターを中心に構成したコントローラー(40)を配置し、
前記コントローラー(40)に対して通信回線(45)を介して前記制御対象の駆動条件を入力するための手動入力操作盤(41)を接続し、
前記手動入力操作盤(41)を介して入力した駆動条件と、前記の各センサ(42、43)からの検出信号とに基づき、前記コントローラー(40)は、予め設定されている制御プログラムに従って、前記制御対象を駆動制御することを特徴とするイチゴ栽培ハウス(1)の温度管理システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2011−101630(P2011−101630A)
【公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−258379(P2009−258379)
【出願日】平成21年11月11日(2009.11.11)
【出願人】(503228192)農事組合法人 布引施設園芸組合 (7)
【Fターム(参考)】