説明

ウォッシャーノズルの組付構造及び組付方法

【課題】 ウォッシャーノズルが設けられた車体部材を車両本体に取り付ける際の作業性を向上させる。
【解決手段】 リアスポイラー2をウォッシャーホース4の外側から車体ボディに取り付け、ウォッシャーホース4の先端をリアスポイラー2に形成された開口8から外側に引き出し、キャップ5に設けられたウォッシャーノズル6とウォッシャーホース4の先端とを連結し、ウォッシャーホース4を開口8からリアスポイラー2の内側に収容し、キャップ5の可撓性爪状係合部21a,21bを開口8に嵌合することにより、キャップ5をリアスポイラー2に取り付けて開口8を塞ぐ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のウォッシャーノズルの組付構造及び組付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
リアウィンドウパネルの近傍の車体部材(アウターパネル等)にウォッシャーノズルを取り付ける構造が知られている。
【0003】
【特許文献1】特開2002−370626号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の構造では、先ずウォッシャーノズルをボルト締め等により車体部材に固定し、車体部材の内面から突出するウォッシャーノズルの連結管と車両本体側から延びるウォッシャーホースとを連結した後、車体部材を車両本体に対して取り付ける。または、ウォッシャーノズルの連結管と車両本体側から延びるウォッシャーホースとを先に連結しておき、ウォッシャーノズルをボルト締め等により車体部材に固定した後、車体部材を車両本体に対して取り付ける。
【0005】
しかし、上記何れの場合であっても、ウォッシャーノズルとウォッシャーホースとが連結され、且つウォッシャーノズルが車体部材に対して取り付けられた状態で、車体部材を車両本体に対して取り付けなければならない。このため、車体部材の取り付け作業時に、ウォッシャーホースに過度の負担が加わり、ウォッシャーノズルからのウォッシャーホースの離脱やウォッシャーホースの捩れ及び破損等の不具合が生じ易い。特に、車体部材が大型で重い場合には、その取り付け作業においてウォッシャーホースに過度の負担が加わり易く、係る不具合が一段と生じ易い。また、係る不具合の発生を、車体部材の取り付け後に車体部材の外側から目視により確認することは難しい。
【0006】
このため、車体部材を車両本体に対して取り付ける際には、ウォッシャーホースに過度の負担を加えることなくウォッシャーノズルとウォッシャーホースとの連結状態が確保されるように、細心の注意を払う必要があり、車体部材の取り付け作業が煩雑となる。特に、車体部材が大型で重い場合には、その取り付け作業が極めて煩雑となる。
【0007】
そこで、本発明は、ウォッシャーノズルが設けられる車体部材を車両本体に取り付ける際の作業性の向上を図ることができるウォッシャーノズルの組付構造及び組付方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成すべく、本発明に係るウォッシャーノズルの組付構造は、車体部材と、閉塞部材と、ウォッシャーノズルと、を備える。車体部材は、車両本体側から延びるウォッシャーホースの外側から車両本体に対して固定される。また、車体部材は、ウォッシャーホースを外側へ引き出すことが可能な大きさの開口を有する。閉塞部材は、開口に嵌合自在な係合部を開口に嵌合した状態で開口を塞ぐ形状を有する。ウォッシャーノズルは、閉塞部材に設けられ、閉塞部材の外面から露出する噴射口と噴射口に連通し閉塞部材の内側でウォッシャーホースに連結される連結管とを有する。
【0009】
本発明に係るウォッシャーノズル組付方法は、車体部材をウォッシャーホースの外側から車両本体に対して固定する工程と、ウォッシャーホースの少なくとも先端を、車体部材に設けられた開口から車体部材の外側に引き出す工程と、車体部材の外側で、閉塞部材に設けられたウォッシャーノズルとウォッシャーホースの先端とを連結する工程と、ウォッシャーホースを開口から車体部材の内側に収容し、閉塞部材に設けられた係合部を開口に嵌合することにより、閉塞部材を車体部材に取り付けて開口を塞ぐ工程と、を備える。
【0010】
上記構成及び方法では、ウォッシャーノズルとウォッシャーホースとの連結作業は、以下の順に行われる。先ず、車両本体に対して車体部材を固定する。次に、固定された車体部材の開口からウォッシャーホースの先端を引き出す。次に、引き出したウォッシャーホースの先端を閉塞部材のウォッシャーノズルに連結する。次に、ウォッシャーホースを開口から車体部材の内側に収容する。最後に、係合部を開口に嵌合することにより、閉塞部材を車体部材に取り付けて開口を塞ぐ。
【0011】
従って、ウォッシャーノズルとウォッシャーホースとの連結前に車体部材を車両本体に対して固定することができ、車体部材の取付作業を容易に行うことができる。また、ウォッシャーノズルとウォッシャーホースとは、車体部材が車両本体に対して固定された状態で車体部材の外側で連結するため、その連結作業を容易に行うことができる。
【0012】
また、閉塞部材は、開口と嵌合することによって車体部材に対して固定される。従って、閉塞部材を車体部材に対して固定するための工具等を必要とせず、極めて簡単な作業で閉塞部材を車体部材に取り付けることができる。
【0013】
さらに、車体部材に比して小型且つ軽量な閉塞部材を、簡単に車体部材へ取り付けることができるので、車体部材に固定されたウォッシャーノズルと車両本体側のウォッシャーホースとが連結された状態で車体部材を車両本体に取り付ける場合に比べて、取り付け作業時にウォッシャーホースに加わる負担を容易に軽減することができる。このため、ウォッシャーノズルとウォッシャーホースとの連結状態を確保しつつ、閉塞部材を車体部材に取り付けることができ、ウォッシャーノズルとウォッシャーホースとの連結部分における欠漏等の発生や、ウォッシャーホースの過度な捩れや破損等の発生を防止することができる。
【0014】
また、開口は、様々な車体部材の所望の位置に設けることが可能である。このため、上記構成及び方法は、車種を問わず、車両の様々な場所に設けられるウォッシャーノズルに対して適用することができる。
【0015】
さらに、閉塞部材と開口との嵌合状態を車体部材の外側から解除可能に構成することにより、必要に応じて閉塞部材を車体部材(開口)から取り外すことができる。この場合、例えば、ウォッシャーノズルとウォッシャーホースとの接続部分における欠漏等の不具合が生じた際に、車体部材の開口と閉塞部材との嵌合状態を解除して開口から閉塞部材を取り外すことにより、車体部材が車両本体に対して固定された状態のまま、車体部材の外側で、不具合の点検や修繕等を行うことができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ウォッシャーノズルが設けられる車体部材を車両本体に取り付ける際の作業性の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態に係るキャップとウォッシャーノズルとが取り付けられた車体部材の斜視図、図2は車両本体に車体部材を取り付けた後にウォッシャーホースを車体部材の開口から引き出した状態を示す車体部材の斜視図、図3はキャップとウォッシャーノズルとが取り付けられた車体部材の正面図、図4は図3のIV−IV矢視断面図、図5は図4のV−V矢視断面図、図6はキャップとウォッシャーノズルとの組付構造を示す分解斜視図、図7はキャップの斜視図、図8はウォッシャーノズルの詳細を示したものであり、(a)はウォッシャーノズルの平面図、(b)はウォッシャーノズルの正面図である。なお、図中FRは車両前方を、UPは車両上方をそれぞれ示している。
【0018】
図1に示すように、本実施形態に係る車両1は、車両1の後部に上下方向に開閉可能なバックドア(図示省略)を備えた所謂ハッチバック車両であり、バックドアにはリアウィンドウパネル(図示省略)が設けられている。バックドアの上方には、硬質な樹脂等で形成された車体部材としてのリアスポイラー2が車両本体としての車体ボディ1aに取り付けられている。リアスポイラー2は、車両1の車幅方向のほぼ全幅にわたり配置され、車両1の曲面に沿った形状を有する。
【0019】
リアスポイラー2の略中央部分には、ハイマウントストップランプ3がリアスポイラー2の内面からボルト締め等により固定されていると共に、ウォッシャーノズル6が閉塞部材としてのキャップ5を介してハイマウントストップランプ3の左下方向近傍の傾斜面に突出しない状態で取り付けられている。
【0020】
また、リアスポイラー2が取り付けられた際に覆われる車体ボディ1aの外面上には、ウォッシャーホース4及びハーネス(図示省略)とが配索されている。ウォッシャーホース4は、車両1のエンジンルーム内等に搭載されるウォッシャー液貯留タンク(図示省略)とウォッシャーノズル6とを連通し、ウォッシャーノズル6にウォッシャー液を供給する。ハーネスは、車両1のバッテリや制御装置(共に図示省略)とハイマウントストップランプ3とを接続する。
【0021】
次に、本実施形態に係るウォッシャーノズルの組付構造を図2乃至図8を用いて説明する。
【0022】
リアスポイラー2の所定位置には、略矩形状の開口8が形成されている。開口8は、車体ボディ1aに対してウォッシャーホース4の外側からリアスポイラー2を取り付けた後、作業者が指を入れてウォッシャーホース4をリアスポイラー2の外側に引き出すことが可能な大きさを有する。また、開口8は、リアスポイラー2と一体的に形成されて後述するキャップ5の可撓性爪状係合部21a,21bと係合する係止部10a,10bを有する。
【0023】
キャップ5は、リアスポイラー2に形成される開口8とほぼ等しいか或いは開口8よりも僅かに大きい略矩形板形状であり、穴20と、係合部としての複数の可撓性爪状係合部21a,21bと、ウォッシャーノズル用爪状係合部22と、ボルト取付部23と、を有する。穴20は、キャップ5の略中央部分に形成され、噴射口31が貫通可能な略円形状を有する。可撓性爪状係合部21a,21bは、キャップ5の裏面の相対向する2箇所の縁部からそれぞれ突出形成されている。また、可撓性爪状係合部21a,21bのキャップ5の内面から突出量は、一方の縁部の可撓性爪状係合部21aの方が他方の縁部の可撓性爪状係合部21bよりも短く設定されている。ウォッシャーノズル用爪状係合部22、22は、穴20を挟んだ両側でキャップ5の裏面から対向して突出し、ウォッシャーノズル6のフランジ32に形成された略矩形状及び略凸形状の係止穴36,36にそれぞれ係合する。ボルト取付部23,23は、円筒形状からなり、穴20を挟んだ両側でキャップ5の裏面から対向して突出する。また、各ボルト取付部23の内径部分には、ボルト7と螺合するネジ孔25が形成されている。
【0024】
キャップ5の可撓性爪状係合部21a,21bの位置を開口8の係止部10a,10bに合わせた状態で、キャップ5をリアスポイラー2の外側から開口8に向かって押圧すると、可撓性爪状係合部21a,21bは、撓み変形によって係止部10a,10bと係合し、開口8に嵌合される。係る状態で、キャップ5は開口8を塞いだ状態でリアスポイラー2に取り付けられる。
【0025】
この取付に際し、突出量の小さい可撓性爪状係合部21aを先に開口8内へ挿入して係止部10aと当接させることにより、キャップ5の位置決めを行い、次に突出量の大きい可撓性爪状係合部21bを開口8内へ挿入して係止部10bに係合させれば良い。
【0026】
また、可撓性爪状係合部21bの側面を外方向から押圧することにより、キャップ5の可撓性爪状係合部21bと開口の係止部10bとの係合を解除して、キャップ5をリアスポイラー2から取り外すことができる。従って、例えば、キャップ5と開口8との間隙から薄板状の治具等を挿入して可撓性爪状係合部21bの側面を外方向から押圧可能に構成することにより、リアスポイラー2の外面側からキャップ5を取り外すことが可能となる。
【0027】
ウォッシャーノズル6は、ウォッシャー液供給管として機能するパイプ状の連通管30と、連通管30と連通し且つウォッシャー液を噴出する噴射口31と、フランジ32と、を有し、これらは一体的に形成されている。フランジ32は、開口8及びキャップ5よりも小さい略矩形板形状を有する。連通管30は、フランジ32の略中央部分から裏面に突出し、略L字状に屈曲している。連通管30の先端部分は、端部に向かって縮径するテーパ状に形成され、車体ボディ1a側から延びるウォッシャーホース4の先端と連結される。噴射口31は、フランジ32の略中央部分から表面に突出し、噴射口31の先端部分には、連通管30から供給されるウォッシャー液をリアウィンドウパネルに向けて噴出するための噴射孔38が形成されている。フランジ32には、キャップ5のウォッシャーノズル用爪状係合部22と係合する係止穴36,36と、キャップ5のネジ孔25,25と螺合するボルト7を挿通するためのボルト挿通用孔37,37とが形成されている。
【0028】
図3乃至図6に示すように、ウォッシャーノズル6は、ウォッシャーノズル6の係止穴36,36とキャップ5のウォッシャーノズル用爪状係合部22,22との係合により、キャップ5に取り付けられる。係る状態では、キャップ5の穴20からウォッシャーノズル6の噴射口31が突出しない状態で取り付けられると共に、ウォッシャーノズル6のボルト挿通用孔37,37とキャップ5のネジ孔25,25との位置が合致する。そして、ボルト7をウォッシャーノズル6のボルト挿通用孔37、37に挿通させて、キャップ5のネジ孔25に螺合することにより、フランジ32がボルト取付部23に固定され、ウォッシャーノズル6がキャップ5に確実に固定される。
【0029】
なお、ウォッシャーノズル6は、キャップ5のネジ孔25に螺合するボルト7を取り外した後に、キャップ5のウォッシャーノズル用爪状係合部22の側面を外方向から押圧してウォッシャーノズル用爪状係合部22と係止穴36との係合を解除することにより、キャップ5から取り外すことができる。また、本実施形態では、ウォッシャーノズル6の噴射口31をキャップ5の表面から突出しない形状としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、ウォッシャーノズル6の噴射口31をキャップ5の表面から突出する形状としてもよい。
【0030】
次に、本実施形態に係るウォッシャーノズルの組付方法を図3乃至図8を用いて説明する。
【0031】
先ず、リアスポイラー2を車体ボディ1aに取り付ける前に、ハイマウントストップランプ3をリアスポイラー2の所定の位置にボルト締め等により固定し、車両1の外面から延びる配線とハイマウントストップランプ3との接続を行う。そして、車両1の外面から延びるウォッシャーホース4とハイマウントストップランプ3の配線とがリアスポイラー2の内部に隠れるように、リアスポイラー2を車体ボディ1aの所定の位置に取り付ける。
【0032】
次に、リアスポイラー2に形成された開口8に作業者が指を挿入して、リアスポイラー2の内部に収容されたウォッシャーホース4の先端を、図2に示すように開口8からリアスポイラー2の外側に引き出す。
【0033】
次に、予めキャップ5に固定しておいたウォッシャーノズル6の連結管30の先端部分を、開口8から引き出されたウォッシャーホース4の先端に挿入して両者を連結する。なお、開口8からのウォッシャーホース4の引き出し量は、ウォッシャーホース4とウォッシャーノズル6との連結作業を妨げず、且つウォッシャーホース4を開口8からリアスポイラー2の内部へ収容した際に過度な捩れを発生させない程度が好ましい。
【0034】
次に、引き出したウォッシャーホース4を開口8からリアスポイラー2の内部へ収容し、キャップ5をリアスポイラー2の外側から開口8に装着する。具体的には、キャップ5の可撓性爪状係合部21a、21bを開口8の係止部10a、10bにそれぞれ係合し、可撓性爪状係合部21a、21bを開口8に嵌合する。これにより、キャップ5が開口8を塞いだ状態でリアスポイラー2に取り付けられると共に、ウォッシャーホース4が、リアスポイラー2の内部に収容される。
【0035】
このように本実施形態によれば、ウォッシャーノズル6とウォッシャーホース4との連結前にリアスポイラー2を車体ボディ1aに対して取り付けることができ、リアスポイラー2の取付作業を容易に行うことができる。また、ウォッシャーノズル6とウォッシャーホース4とは、リアスポイラー2が車体ボディ1aに取り付けられた状態でリアスポイラー2の外側で連結するため、その連結作業を容易に行うことができる。
【0036】
また、キャップ5は、開口8と嵌合することによってリアスポイラー2に取り付けられる。従って、キャップ5をリアスポイラー2に取り付けるための工具等を必要とせず、極めて簡単な作業でキャップ5をリアスポイラー2に取り付けることができる。
【0037】
さらに、リアスポイラー2に比して小型且つ軽量なキャップ5を、簡単にリアスポイラー2へ取り付けることができるので、リアスポイラー2に固定されたウォッシャーノズル6と車体ボディ側のウォッシャーホース4とが連結された状態でリアスポイラー2を車体ボディ1aに取り付ける場合に比べて、取り付け作業時にウォッシャーホース4に加わる負担を容易に軽減することができる。このため、ウォッシャーノズル6とウォッシャーホース4との連結状態を確保しつつ、キャップ5をリアスポイラー2に取り付けることができ、ウォッシャーノズル6とウォッシャーホース4との連結部分における欠漏等の発生や、ウォッシャーホース4の過度な捩れや破損等の発生を防止することができる。
【0038】
また、本実施形態では、開口8をハイマウントストップランプ3を有するリアスポイラー2に設けたが、本発明はこれに限定されるものではなく、様々な車体部材(例えば、空力機能を有さないリアガーニッシュ等)の所望の位置に設けることが可能である。このため、本実施形態の構成及び方法は、車種を問わず、車両の様々な場所に設けられるウォッシャーノズル6に対して適用することができる。
【0039】
さらに、キャップ5と開口8との嵌合状態をリアスポイラー2の外側から解除可能に構成することにより、リアスポイラー2が車体ボディ1aに取り付けられた状態のまま、必要に応じてキャップ5を開口8から取り外すことができる。例えば、ウォッシャーノズル6とウォッシャーホース4との接続部分における欠漏等の不具合が生じた際に、開口8とキャップ5との嵌合状態を解除してリアスポイラー2からキャップ5を取り外すことにより、リアスポイラー2が車体ボディ1aに取り付けられた状態のまま、リアスポイラー2の外側で、不具合の点検や修繕等を行うことができる。
【0040】
なお、本発明は本実施形態に限定されるものではなく、車体部材の所望の位置にキャップが取付可能な開口を設けることにより、車両のあらゆる箇所の洗浄を行うウォッシャーノズルに適用することができる。また、ウォッシャーノズル及びキャップは、車体部材の仕様に応じたウォッシャーノズルの噴射角度等の変更により同様に使用することができるため、汎用性に富み、且つ部品の共通化が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本実施形態に係るキャップとウォッシャーノズルとが取り付けられた車体部材の斜視図である。
【図2】車両本体に車体部材を取り付けた後にウォッシャーホースを車体部材の開口から引き出した状態を示す車体部材の斜視図である。
【図3】キャップとウォッシャーノズルとが取り付けられた車体部材の正面図である。
【図4】図3のIV−IV矢視断面図である。
【図5】図4のV−V矢視断面図である。
【図6】キャップとウォッシャーノズルとの組付構造を示す分解斜視図である。
【図7】キャップの斜視図である。
【図8】ウォッシャーノズルの詳細を示したものであり、(a)はウォッシャーノズルの平面図、(b)はウォッシャーノズルの正面図である。
【符号の説明】
【0042】
1 車両
1a 車体ボディ(車両本体)
2 リアスポイラー(車体部材)
3 ハイマウントストップランプ
4 ウォッシャーホース
5 キャップ(閉塞部材)
6 ウォッシャーノズル
7 ボルト
8 開口
10a,10b 係止部
20 穴
21a,21b 可撓性爪状係合部(係合部)
22 ウォッシャーノズル用爪状係合部
23 ボルト取付部
25 ネジ孔
30 連通管
31 噴射口
32 フランジ
36 係止穴
37 ボルト挿通用孔
38 噴射孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両本体側から延びるウォッシャーホースの外側から該車両本体に対して固定され、前記ウォッシャーホースを外側へ引き出すことが可能な大きさの開口を有する車体部材と、
前記車体部材の外側から前記開口に嵌合自在な係合部を有し、該係合部を前記開口に嵌合した状態で前記開口を塞ぐ閉塞部材と、
前記閉塞部材に設けられ、前記閉塞部材の外面から露出する噴射口と該噴射口に連通し前記閉塞部材の内側で前記ウォッシャーホースに連結される連結管とを有するウォッシャーノズルと、を備えた
ことを特徴とするウォッシャーノズル組付構造。
【請求項2】
車体部材をウォッシャーホースの外側から車両本体に対して固定する工程と、
前記ウォッシャーホースの少なくとも先端を、前記車体部材に設けられた開口から前記車体部材の外側に引き出す工程と、
前記車体部材の外側で、閉塞部材に設けられたウォッシャーノズルと前記ウォッシャーホースの先端とを連結する工程と、
前記ウォッシャーホースを前記開口から前記車体部材の内側に収容し、前記閉塞部材に設けられた係合部を前記開口に嵌合することにより、前記閉塞部材を前記車体部材に取り付けて前記開口を塞ぐ工程と、
を備えたことを特徴とするウォッシャーノズル組付方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−96074(P2006−96074A)
【公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−281654(P2004−281654)
【出願日】平成16年9月28日(2004.9.28)
【出願人】(000000170)いすゞ自動車株式会社 (1,721)
【Fターム(参考)】