説明

エアデフレクタ

【課題】 マーカーランプの視認性を確保するとともに、荷台垂直前面の上位角部領域に空気流が衝突して空力性能が低下するのを防止する。
【解決手段】 エアデフレクタ(10)は、キャブ(2)のルーフ上に取付けられる。エアデフレクタの後縁部(12)が、キャブの垂直前面(4)の上部正面視輪郭と同一又は近似した正面視輪郭を有する。左右のマーカーランプ(10)が、後縁部の近傍においてエアデフレクタの稜線部(32)に配置される。マーカーランプの上面(41)及び側面(43)は、エアデフレクタの上面(31)及び側面(33)と連続するように形成され、マーカーランプの稜線部(42)が、エアデフレクタの稜線部(32)と連続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアデフレクタに関するものであり、より詳細には、キャブオーバ型トラックにおけるキャブ及び荷台の段差を解消し、走行時の空気抵抗を軽減するように構成されたエアデフレクタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
キャブオーバ型トラックのギャブスタイルは、燃費性能等に影響することから、空気抵抗を軽減可能なキャブ形状、或いは、空気抵抗低減のためのフラッシュサーフェイス化又は空気抵抗低減手段等が、車両走行時の空力性能向上の観点より、長年に亘って研究されてきた。フロントウインドの過度の傾斜は、キャブ内空間を犠牲にする結果を招くことから、この種の研究においては、キャブのスクエア形態を基本として空力性能を向上させる手法が一般に採用される。
【0003】
空力性能を向上させる空気抵抗低減手段として、走行時の空気抵抗を軽減するエアデフレクタ(ウインドデフレクタ又はドラックフォイラとも呼ばれる。)が知られている。エアデフレクタは、例えば、特開平11-115828号公報、特許第3309603号公報、実用新案登録第2547461号公報に記載される如く、キャブのルーフ部分に取付けられ、走行時の空気抵抗を軽減し、キャブオーバ型トラックの空力特性を改善する。
【0004】
図8は、エアデフレクタを備えたキャブオーバ型トラックの概略構成を例示する正面図及び部分側面図である。
【0005】
図8に示す如く、トラック51は、エアデフレクタ55及びギャップシール56を備える。エアデフレクタ55は、キャブ52のルーフ上に取付けられる。ギャップシール56は、キャブ52と荷台53との間の隙間を閉塞するように配置される。エアデフレクタ55は、キャブ52のルーフ部分と、荷台53の垂直前面54との段差を解消し、走行時にキャブ52の正面から車体後方に向かう空気流Aを整流し、荷台53の上面及び側面に沿う流れに緩やかに偏向させる。また、ギャップシール56は、キャブ52の側面と垂直前面54との隙間及び段差を或る程度まで解消し、エアデフレクタ55と同様、空気流Aを整流し、荷台53の側面に沿う流れに緩やかに偏向させるように機能する。このようなエアデフレクタ55及びギャップシール56を備えたキャブオーバ型トラックでは、走行時の空気抵抗がエアデフレクタ55及びギャップシール56の整流作用又は偏向作用によって低減するので、一般には、燃費を数%程度向上する空力特性改善効果が得られると考えられている。
【特許文献1】特開平11-115828号公報
【特許文献2】特許第3309603号公報
【特許文献3】実用新案登録第2547461号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかるに、ドライバンや、ウイングボディ等の箱型荷台では、左右一対のマーカーランプ57が垂直前面54の上位角部に配設される。マーカーランプ57は、主として、対向車両等とのすれ違い時の目標又は位置確認指標としての役割を果たす。このため、エアデフレクタ55及びギャップシール56等の空気抵抗低減手段は、マーカーランプ57の視認性を確保するようにマーカーランプ57を避けた位置及び形状に設計される。即ち、エアデフレクタ等の空気抵抗低減手段は、走行時の空気流Aに対して垂直前面54の上位角部領域を隠蔽することができず、この部分を除く垂直前面54の上部領域を覆うように設計し得るにすぎない。このため、走行時の空気流Aが垂直前面54の上位角部領域に衝突し、急峻な方向変化や乱流化等の現象が生起する結果、比較的大きな空気抵抗が生じ、走行時の空力性能が低下する。
【0007】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、マーカーランプの視認性を確保するとともに、荷台垂直前面の上位角部領域に空気流が衝突して空力性能が低下するのを防止することができるエアデフレクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成すべく、本発明は、キャブ及び箱型荷台を備えた車両の空力性能を向上するようにキャブのルーフ上に取付けられるエアデフレクタにおいて、
荷台の垂直前面と対向する後縁部の近傍にマーカーランプを備え、
該マーカーランプは、前方に傾斜した前記エアデフレクタの上面と、該エアデフレクタの側面とを連接する稜線部に配置されることを特徴とするエアデフレクタを提供する。
【0009】
本発明の上記構成によれば、マーカーランプは、荷台の垂直前面ではなく、エアデフレクタに設けられる。マーカーランプは、前方に傾斜するエアデフレクタの後縁部近傍においてエアデフレクタの稜線部に配置されるので、車体前方又は斜め前方の対向車等から視覚的に認識又は確認することができる。また、マーカーランプは、エアデフレクタの稜線部に配置されるので、車体上方又は側方の位置からも視覚的に認識又は確認することができる。従って、このエアデフレクタを備えた車両と同等又はそれ以上の車高を有する対向車は、すれ違い時に斜め前方又は若干上方からマーカーランプを明瞭に視認することができ、相対的に車高が低い対向車は、若干下方且つ斜め前方からマーカーランプを視認することができる。
【0010】
マーカーランプをエアデフレクタに配設することにより、荷台の垂直前面の上位角部領域をエアデフレクタによって覆い、この部分を走行時の空気流から隠蔽することが可能となる。エアデフレクタによって整流された空気流は、垂直前面の上位角部領域に衝突することなく、車体後方に流れ、従って、エアデフレクタの空気抵抗低減効果は、向上する。
【0011】
好ましくは、マーカーランプの上面が、エアデフレクタの上面の連続面を構成するようにエアデフレクタの上面と実質的に面一に形成され、マーカーランプの側面が、エアデフレクタの側面の連続面を構成するようにエアデフレクタの側面と実質的に面一に形成され、マーカーランプの上面及び側面を連接する稜線部が、エアデフレクタの稜線部と連続する稜線を形成するようにエアデフレクタの稜線部と実質的に連続する。マーカーランプの上面、側面及び稜線部をエアデフレクタの上面、側面及び稜線部と連続するように実質的に面一に形成することにより、エアデフレクタのフラッシュサーフェイス化を損なず、従って、エアデフレクタの整流作用又は空気抵抗低減作用を阻害しないようにマーカーランプをエアデフレクタに装着することができる。
【0012】
更に好ましくは、エアデフレクタの後縁部は、上記垂直前面の上部の正面視輪郭と同一又は近似した正面視輪郭を有する。好ましくは、上記後縁部の幅(W2)は、上記垂直前面の幅(W1)と実質的に一致し、後縁部の高さ(H2)は、垂直前面の高さ(H1)と実質的に一致する。
【0013】
他の観点より、エアデフレクタの表面は、走行時の空気流を上記垂直前面の上縁及び側縁の外側に差し向けるように形成される。後縁部の幅(W2)及び高さ(H2)の少なくとも一方を垂直前面の幅(W1)又は高さ(H1)よりも小さく設定し、後縁部の延長線を垂直前面の縁部と交差し、又は縁部よりも車体外方に延びるように構成することが望ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、マーカーランプは、エアデフレクタに設けられるので、荷台の垂直前面の上位角部領域をエアデフレクタで走行時の空気流から隠蔽し又は遮蔽することができる。従って、本発明のエアデフレクタによれば、マーカーランプの視認性を確保し、しかも、垂直前面の上位角部領域に空気流が衝突することにより空力性能が低下するのを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0016】
図1は、エアデフレクタを備えた大型車両の全体構成を概略的に示す正面図及び部分側面図である。
【0017】
図1に示す車両1は、キャブ(キャビン)2の下部にエンジン(図示せず)を搭載し、荷台(ボディ)3をシャシフレームに装架したキャブオーバ型トラックからなる。エアデフレクタ10が、キャブ2のルーフ全体を覆うようにルーフパネル上に取付けられる。
【0018】
エアデフレクタ10の前縁部11が、フロントウインド8の上枠部分に配置される。エアデフレクタ10の側縁部13が、ドア開口部9の上枠部分に沿って後方に延び、荷台3の垂直前面4に接近するようにキャブ2から若干後方に突出する。ギャップシール6が、キャブ2の側面後端部に配置され、エアデフレクタ10の下側においてキャブ2と荷台4との隙間を部分的に閉塞する。
【0019】
エアデフレクタ10の後端面は、荷台3の垂直前面4に向かって開口する。エアデフレクタ10の後縁部12が、垂直前面4の上縁及び両側縁に沿って、直線的に延びる。従来のエアデフレクタ(図8)と異なり、後縁部12は、垂直前面4の上部正面視輪郭と実質的に一致する正面視輪郭、或いは、僅かに小さい寸法の近似形又は相似形輪郭を有する。
【0020】
図1(A)に示す如く、エアデフレクタ10は、キャブ2の上方に位置する垂直前面4の上部領域を正面視においてほぼ完全に隠蔽し、従って、走行時の空気流Aが衝突する垂直前面4の上位角部領域は、形成されず、エアデフレクタ10と荷台3との段差は、実質的に完全に解消する。後方に拡大する流線形のエアデフレクタ10は、走行時の空気流Aを整流し、図1(B)に仮想線の矢印で示す如く、空気流Aをキャブ2及び荷台3のルーフ部分に沿う空気流に緩やかに偏向させる。
【0021】
図2は、エアデフレクタ10の拡大斜視図であり、図3は、図2に示すエアデフレクタ10の分解斜視図である。
【0022】
エアデフレクタ10は、ルーフパネルに取付けられる基部20と、基部20に対して角度調整可能に取付けられる上部パネル30とから構成され、左右一対のマーカーランプ40が上部パネル30の稜線部32に配置される。
【0023】
図3に示す如く、基部20は、前縁部11から後方且つ上方に延びる傾斜面21と、稜線部22において傾斜面21と連接する左右の側面23と、上部パネル30を角度調整可能に支持する支持部24とを有する。支持部24は、段部25によって傾斜面21及び側面23から区画される。支持部24は、段部25を境界として全体的に窪んでおり、上部パネル30の表面は、上部パネル30を支持部24に装着したときに基部20の表面とフラッシュサーフェイス化する。支持部24は、上部パネル30のブラケット36を枢動可能に支持する左右一対の枢支部26と、上部パネル30の側面33をレベル調節可能に係止する係止部27とを備える。係止部27は、上下方向に整列した複数の係止孔28を備える。
【0024】
上部パネル30は、中央領域の傾斜面31と、稜線部32において傾斜面31と連接する左右の側面33と、マーカーランプ40を装着可能なマーカーランプ装着部35とを有する。傾斜面31の前縁部下面から垂下する左右一対のブラケット36には、円形孔が形成され、枢支部26の水平支軸(図示せず)が、ブラケット36の円形孔に挿通される。ボルト等の係止具29が、係止部27の係止孔28に選択的に挿通され、上部パネル30の側面33に係止される。図2に示す如く、上部パネル30は、基部20に装着され、枢支部26を中心とした上部パネル30の傾斜角度が、係止部27によって規制される。
【0025】
図2に示すように、上部パネル30の前縁及び側縁に沿って延びる継目39が、段部25に沿って形成される。傾斜面31、稜線部32及び側面33は、継目39を介して傾斜面21、稜線部22及び側面23と連続するように延在し、従って、エアデフレクタ10は、前縁部11から後縁部12まで連続的に延びる実質的に単一の流線型外表面をキャブ2のルーフ上に形成する。
【0026】
マーカーランプ40は、後縁部12の近傍において左右の稜線部32に配置される。稜線部32の前方傾斜は、マーカーランプ40を車体前方から視認可能にする。
【0027】
図3に示す如く、マーカーランプ40は、LED灯具45及び前面レンズ46を備える。LED灯具45は、稜線部32に形成されたマーカーランプ装着部35の空所内又は凹部内に配置される。マーカーランプ装着部35は、後方に向かって全体的に拡開した形態を有する。LED灯具45は、マーカーランプ装着部35内に配設されたリフレクタ(図示せず)と関連してマーカーランプ装着部35内の所定位置に取付けられ、LED灯具45の電源コードが、基部20内に配線された給電線と結線される。前面レンズ46は、L形断面の合成樹脂成形品からなり、所望により、多数の小寸法凸レンズ(図示せず)が前面レンズ46の内側面に形成される。前面レンズ46は、マーカーランプ装着部35の枠部37と整合する外縁輪郭を有し、前面レンズ46の外縁部は、ビス等の係止具(図示せず)によって枠部37に固定される。
【0028】
図4は、装着部35に取付けたマーカーランプ40の断面構造を示す縦断面図である。
【0029】
前面レンズ46の稜線部42が、稜線部32と整列するように屈曲する。前面レンズ42の上面41が、傾斜面31と面一に連接し、側面43が、側面33と面一に連接する。上面41及び傾斜面31は、稜線部42に沿って後方に拡大した形態を有する。前面レンズ46の外縁部には、所望により、シール処理が施される。このように構成されたマーカーランプ40は、図2に示すように、車体上方及び側方の領域から視覚的に認識することができ、しかも、前述の如く、車体前方の領域からも視覚的に認識することができる。
【0030】
図5は、エアデフレクタ10の整流効果を示す斜視図であり、図6は、エアデフレクタ10と荷台3の垂直前面4との幾何学的関係を概念的に示す概略平面図及び概略側面図である。
【0031】
基部20、上部パネル30及びマーカーランプ40を組付けたエアデフレクタ10は、図5に示す如く、垂直前面4の上部領域を完全に覆う。空気流Aは、緩勾配の傾斜面21、31に沿って上方に緩やかに偏向し、空気流Aの一部は、側面23、33に沿って車体側方に緩やかに偏向する。本発明者が試験によれば、このような構成のエアデフレクタ10を備えたキャブオーバ型トラックでは、垂直前面4の上位角部にマーカーランプ用スペースを確保した従来のエアデフレクタに比べ、空気抵抗を示すCD(Coefficient of Drag)値が約3〜4%向上することが確認された。
【0032】
エアデフレクタ10の後端縁に近接した位置において稜線部32に配置されたマーカーランプ40は、車体の上方、側方及び正面から視認することができる。従って、同車格の対向車は、斜め前方からマーカーランプ40を視覚的に明瞭に確認でき、また、相対的に低車高又は高車高の対向車は、斜め上方又は斜め下方からマーカーランプ40を視覚的に明瞭に確認することができる。
【0033】
図6(A)には、図1〜図5に示すエアデフレクタ10と垂直前面4との平面的な幾何学的関係が示されており、垂直前面4の幅W1と、キャブ2の幅W2との関係が示されている。通常は、垂直前面4の幅W1が、キャブ2の幅W2よりも大きく、従って、幅W1、W2の差が、キャブ2と荷台3との段差を生じさせる。エアデフレクタ10を備えていない車両においては、垂直前面4の一部が、このような段差(W1−W2)によって車体正面側に露出し、空力特性を低下させる。
【0034】
本実施形態では、エアデフレクタ10の後縁部12の幅W3は、垂直前面4の幅W1と一致し、或いは、幅W1よりも僅かに小さい寸法値に設定される。
【0035】
図6(B)には、エアデフレクタ10と垂直前面4との立面的な幾何学的関係が示されており、キャブ2のルーフ部から上方に突出する垂直前面4の寸法H1は、キャブ2と荷台3との段差を生じさせる。エアデフレクタ10を備えていない車両においては、垂直前面4の上部領域が、このような段差(H1)によって車体正面側に露出し、空力特性を低下させる。
【0036】
本実施形態では、エアデフレクタ10の後縁部12の高さH2は、垂直前面4の上方突出寸法H1と一致し、或いは、寸法H1よりも僅かに小さい寸法値に設定される。
【0037】
図6(B)に示す如く、空気流Aは、エアデフレクタ10の表面に沿って緩やかに上方に偏向し、空気流Aの一部は、図6(A)に空気流Bとして示す如く、車体側方に緩やかに偏向する。垂直前面4の上位角部に衝突する空気流は、形成されず、走行時の空気抵抗は低減する。
【0038】
図7は、図6の変形例に係るエアデフレクタ10と垂直前面4との幾何学的関係を示す概略平面図及び概略側面図である。
【0039】
図7に示す如く、エアデフレクタ10を後縁部12をキャブ4の後面と同じ平面的位置に位置決めし、エアデフレクタ10の表面の延長線Eが垂直前面4の縁に交差し、又は縁の外方に延びるように構成しても良い。空気流A、Bは、エアデフレクタ10の表面に沿って上方及び側方に緩やかに偏向する。空気流A、Bは、空気流を外側に拡げる空気流A、Bの速度成分により、荷台の上方及び側方に差し向けられ、垂直前面4に衝突することなく垂直前面4の上縁及び側縁を超える。
【0040】
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で種々の変形又は変更が可能である。
【0041】
例えば、エアデフレクタをサイドデフレクタと組合せても良い。
【0042】
また、マーカーランプの表面は、平坦な面(上面及び側面)と稜線部との組合せに限定されるものではなく、曲面又は凹凸面であっても良い。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明は、キャブオーバ型トラックにおけるキャブ及び荷台の段差を解消し、走行時の空気抵抗を軽減するように構成されたエアデフレクタに適用される。本発明のエアデフレクタによれば、マーカーランプの視認性を確保するとともに、荷台垂直前面の上位角部領域にマーカーランプを配置することによって空力性能が低下するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の好適な実施形態に係るエアデフレクタを備えた大型車両の全体構成を概略的に示す正面図及び部分側面図である。
【図2】図1に示すエアデフレクタの拡大斜視図である。
【図3】図2に示すエアデフレクタの分解斜視図である。
【図4】マーカーランプの断面構造を示す縦断面図である。
【図5】エアデフレクタの整流効果を示す斜視図である。
【図6】エアデフレクタと荷台の垂直前面との幾何学的関係を示す概略平面図及び概略側面図である。
【図7】図6の変形例に係るエアデフレクタと垂直前面との幾何学的関係を示す概略平面図及び概略側面図である。
【図8】エアデフレクタを備えた従来のキャブオーバ型トラックを概略的に示す正面図及び部分側面図である。
【符号の説明】
【0045】
1 車両
2 キャブ
3 荷台(ボディ)
4 垂直前面
6 ギャップシール
10 エアデフレクタ
11 前縁部
12 後縁部
13 側縁部
20 基部
30 上部パネル
35 マーカーランプ装着部
40 マーカーランプ
21、31、41 上面
22、32、42 稜線部
23、33、43 側面
45 LED灯具
46 前面レンズ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャブ及び箱型荷台を備えた車両の空力性能を向上するようにキャブのルーフ上に取付けられるエアデフレクタにおいて、
荷台の垂直前面と対向する後縁部の近傍にマーカーランプを備え、
該マーカーランプは、前方に傾斜した前記エアデフレクタの上面と、該エアデフレクタの側面とを連接する稜線部に配置されることを特徴とするエアデフレクタ。
【請求項2】
前記マーカーランプの上面が、前記エアデフレクタの上面の連続面を構成するようにエアデフレクタの上面と実質的に面一に形成され、前記マーカーランプの側面が、前記エアデフレクタの側面の連続面を構成するようにエアデフレクタの側面と実質的に面一に形成され、前記マーカーランプの上面及び側面を連接する稜線部が、前記エアデフレクタの稜線部と連続する稜線を形成するようにエアデフレクタの稜線部と実質的に連続することを特徴とする請求項1に記載のエアデフレクタ。
【請求項3】
前記エアデフレクタの後縁部が、前記垂直前面の上部の正面視輪郭と同一又は近似した正面視輪郭を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のエアデフレクタ。
【請求項4】
前記エアデフレクタの表面は、走行時の空気流を前記垂直前面の上縁及び側縁の外側に差し向けるように形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のエアデフレクタ。
【請求項5】
前記後縁部の幅(W2)は、前記垂直前面の幅(W1)と実質的に一致し、前記後縁部の高さ(H2)は、前記垂直前面の高さ(H1)と実質的に一致することを特徴とする請求項3に記載のエアデフレクタ。
【請求項6】
前記後縁部の幅(W2)及び高さ(H2)の少なくとも一方は、前記垂直前面の幅(W1)又は高さ(H1)よりも小さく設定され、前記後縁部の延長線は、前記垂直前面の縁部と交差し、又は該縁部よりも車体外方に延びることを特徴とする請求項4に記載のエアデフレクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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