説明

エンジン制御装置

【課題】圧縮自着火燃焼における燃焼開始時期を制御することができながら、点火プラグの耐久性を向上すること。
【解決手段】燃焼室6の燃焼状態を検出する燃焼状態検出手段16と、圧縮自着火燃焼手段18により圧縮自着火燃焼させて燃焼開始時期制御手段19により燃焼開始時期を制御している状態での燃焼状態検出手段16の検出情報に基づいて、燃焼室6の燃焼状態が活発燃焼状態である活発燃焼サイクルを判定する活発燃焼サイクル判定手段20と、その活発燃焼サイクル判定手段20の判定結果に基づいて、燃焼室6の燃焼状態が活発燃焼状態となるサイクルに点火プラグ11による火花放電を停止させる火花放電停止手段21とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃焼室において混合気を圧縮して自己着火させる圧縮自着火燃焼にてエンジンを運転させる圧縮自着火燃焼手段と、その圧縮自着火燃焼手段による圧縮自着火燃焼において、点火プラグを火花放電させて前記燃焼室において圧縮された混合気を火花点火させて燃焼開始時期を制御する燃焼開始時期制御手段とを備えたエンジン制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上記のようなエンジン制御装置では、圧縮自着火燃焼手段にて圧縮自着火燃焼を行うだけでは燃焼開始時期が不安定となることがあるので、圧縮自着火燃焼手段により圧縮自着火燃焼にてエンジンを運転させるだけでなく、燃焼開始時期制御手段により所望の時期に点火プラグを作動させて火花放電させ、圧縮自着火燃焼における燃焼開始時期を制御するようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
この特許文献1に記載の装置では、燃焼室において圧縮された混合気を火花点火させる点火プラグを備えていることから、圧縮自着火燃焼手段による圧縮自着火燃焼にてエンジンを運転させるだけでなく、所望の時期に点火プラグを火花放電させて燃焼室において圧縮された混合気を火花点火させる火花点火燃焼によってもエンジンを運転させるようにしている。そして、エンジンの負荷領域が高負荷領域である場合に、火花点火燃焼にてエンジンを運転させ、エンジンの負荷領域が低負荷領域である場合に、圧縮自着火燃焼にてエンジンを運転させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3873580号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
圧縮自着火燃焼では、圧縮比や吸気温度を上昇させることにより、燃料固有の着火温度まで混合気温度を高め、混合気(例えば燃料濃度の薄い希薄混合気)をバルク燃焼させている。したがって、圧縮自着火燃焼において点火プラグを作動させて火花放電させる場合に、点火プラグの火花放電時の雰囲気圧力は高くなり、しかも混合気も希薄混合気であるので、点火プラグは火花点火に要求される要求電圧は増大する傾向にある。この為に、点火プラグの劣化が早く進行してしまい、点火プラグの耐久性が低下するという問題があった。
【0005】
本発明は、かかる点に着目してなされたものであり、その目的は、圧縮自着火燃焼における燃焼開始時期を制御することができながら、点火プラグの耐久性を向上することができるエンジン制御装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するために、本発明に係るエンジン制御装置の特徴構成は、燃焼室において混合気を圧縮して自己着火させる圧縮自着火燃焼にてエンジンを運転させる圧縮自着火燃焼手段と、その圧縮自着火燃焼手段による圧縮自着火燃焼において、点火プラグを火花放電させて前記燃焼室において圧縮された混合気を火花点火させて燃焼開始時期を制御する燃焼開始時期制御手段とを備えたエンジン制御装置において、
前記燃焼室の燃焼状態を検出する燃焼状態検出手段と、前記圧縮自着火燃焼手段により圧縮自着火燃焼させて前記燃焼開始時期制御手段により燃焼開始時期を制御している状態での前記燃焼状態検出手段の検出情報に基づいて、前記燃焼室の燃焼状態が活発燃焼状態である活発燃焼サイクルを判定する活発燃焼サイクル判定手段と、その活発燃焼サイクル判定手段の判定結果に基づいて、前記燃焼室の燃焼状態が活発燃焼状態となるサイクルに前記点火プラグによる火花放電を停止させる火花放電停止手段とを備えている点にある。
【0007】
エンジンは、吸気行程、圧縮行程、燃焼・膨張行程、排気行程の順に各行程を行う一連の動作を1サイクルとして、このサイクルを繰り返し行うので、圧縮自着火燃焼手段により圧縮自着火燃焼させて燃焼開始時期制御手段により燃焼開始時期を制御している場合では、各サイクルにおいて、燃焼開始時期制御手段により所望の時期に点火プラグを火花放電させて燃焼室の混合気を火花点火して圧縮自着火燃焼の燃焼開始時期を制御している。この場合、燃焼室の燃焼状態が活発燃焼状態である活発燃焼サイクルでは、点火プラグを火花放電させなくても、所望の時期に混合気を自己着火させて燃焼開始することができる。そこで、本特徴構成によれば、活発燃焼サイクル判定手段が、燃焼状態検出手段の検出情報に基づいて活発燃焼サイクルを判定し、火花放電停止手段が、活発燃焼サイクル判定手段の判定結果に基づいて、燃焼室の燃焼状態が活発燃焼状態となるサイクルに点火プラグによる火花放電を停止させるようにしている。これにより、要求電圧が増大した状態での点火プラグの火花放電を抑制することができるとともに、点火プラグによる火花放電を停止させるサイクルを活発燃焼状態となるサイクルとすることで、点火プラグを火花放電させなくても燃焼開始時期の制御を行うことができる。したがって、圧縮自着火燃焼における燃焼開始時期を制御することができながら、点火プラグの耐久性を向上することができる
【0008】
本発明に係るエンジン制御装置の更なる特徴構成は、前記活発燃焼サイクル判定手段は、複数のサイクルを含む期間を判定対象期間とし、その判定対象期間における複数のサイクルの夫々についての前記燃焼状態検出手段の検出情報を比較して、前記判定対象期間中の前記活発燃焼サイクルを判定している点にある。
【0009】
本特徴構成によれば、活発燃焼サイクル判定手段は、判定対象期間中の各サイクルでの燃焼状態検出手段の検出情報を比較しているので、例えば、判定対象期間中の各サイクルでの燃焼状態検出手段の検出値の平均値を求め、その求めた平均値と各サイクルでの燃焼状態検出手段の検出値を比較することで、判定対象期間中の平均的な燃焼状態に対してどのように燃焼状態が変化しているかを把握することができる。したがって、活発燃焼サイクル判定手段は、判定対象期間中の燃焼状態を考慮しながら、判定対象期間中の活発燃焼サイクルを判定することができ、活発燃焼サイクルを適切に判定することができる。
【0010】
本発明に係るエンジン制御装置の更なる特徴構成は、前記活発燃焼サイクル判定手段は、複数のサイクルを含む期間を判定対象期間とし、その判定対象期間中の前記活発燃焼サイクルを判定し、前記火花放電停止手段は、前記活発燃焼サイクル判定手段の判定結果から、前記判定対象期間以降の火花放電停止用設定期間において前記燃焼室の燃焼状態が活発燃焼状態となるサイクルを火花放電停止サイクルとして設定し、その火花放電停止サイクルに前記点火プラグによる火花放電を停止させる点にある。
【0011】
ここで、図2は、各サイクルでの燃焼室内圧力のうち最大圧力について、時間経過に伴ってどのように変化するのかを示した実験結果のグラフである。そして、図2では、60サイクルの筒内最大圧力の変化を示しており、60サイクルの筒内最大圧力の平均値をkにて示しており、その平均値kに対して2.5%上昇させた判定値をhにて示している。これにより、あるサイクルの筒内最大圧力が判定値h以上となっている場合には、そのサイクルが活発燃焼状態となっており、筒内最大圧力が判定値h未満となっている場合には、そのサイクルが活発燃焼状態とはならないサイクルとなる。
エンジンは、例えば、図2に示すように、活発燃焼状態となるサイクルが発生すると、その活発燃焼状態となるサイクルが連続するのではなく、一旦、活発燃焼状態とはならないサイクルとなった後、再度、活発燃焼状態となるサイクルとなる。このような現象が周期的に生じていることから、例えば、判定対象期間を60サイクルとして、各サイクルの筒内最大圧力がどのように変化するかを検出することで、活発燃焼サイクル判定手段が活発燃焼状態となるサイクルと活発燃焼状態とはならないサイクルとの周期的な変化を判定することができる。したがって、活発燃焼サイクル判定手段の判定結果には、活発燃焼状態となるサイクルと活発燃焼状態とはならないサイクルとの周期的な変化が反映されていることから、火花放電停止手段は、その活発燃焼サイクル判定手段の判定結果を用いることで、火花放電停止用設定期間において、どのサイクルが活発燃焼状態となるサイクルとなり、どのサイクルが活発燃焼状態とならないサイクルとなるかを簡易に予測することができる。そこで、火花放電停止手段は、活発燃焼サイクル判定手段の判定結果から、活発燃焼状態となると予測できるサイクルを火花放電停止サイクルとして設定し、その火花放電停止サイクルに点火プラグによる火花放電を停止させる。したがって、火花放電停止サイクルを設定するという簡易な構成を採用しながらも、点火プラグの火花放電を停止させるサイクルを燃焼室の燃焼状態が活発燃焼状態となるサイクルに適切に設定することができる。
【0012】
本発明に係るエンジン制御装置の更なる特徴構成は、前記火花放電停止手段は、前記火花放電停止サイクルを設定するに当たり、前記活発燃焼サイクル判定手段の判定結果から前記活発燃焼サイクルに応じた基準設定サイクルを求め、その求めた基準設定サイクルを基準として前記火花放電停止サイクルを設定している点にある。
【0013】
上述の如く、エンジンでは、活発燃焼状態となるサイクルと活発燃焼状態とはならないサイクルとの周期的な変化が生じているので、活発燃焼サイクルに応じた基準設定サイクルを求めると、その基準設定サイクルを基準とすることで、活発燃焼状態となるサイクルを簡易に予測することができる。そこで、本特徴構成によれば、火花放電停止手段は、活発燃焼サイクル判定手段の判定結果から活発燃焼サイクルに応じた基準設定サイクルを求め、その求めた基準設定サイクルを基準として火花放電停止サイクルを設定しているので、火花放電停止サイクルの設定を簡易に且つ適切に行うことができる。
【0014】
本発明に係るエンジン制御装置の更なる特徴構成は、前記活発燃焼サイクル判定手段は、判定周期が経過するごとに、前記燃焼状態検出手段による前記燃焼室の燃焼状態の検出及び前記燃焼状態検出の検出結果に基づく前記活発燃焼サイクルの判定を繰り返し行い、前記火花放電停止手段は、前記活発燃焼サイクル判定手段による前記活発燃焼サイクルの判定が行われるごとに、その判定結果に基づいて前記燃焼室の燃焼状態が活発燃焼状態となるサイクルに前記点火プラグによる火花放電を停止させる点にある。
【0015】
燃焼室での燃焼状態は、時間経過や各種の燃焼条件によって変化してくることから、活発燃焼状態となるサイクルも変化することが考えられる。そこで、本特徴構成によれば、判定周期が経過するごとに、活発燃焼サイクル判定手段が、燃焼状態検出手段による検出及び活発燃焼サイクルの判定を繰り返し行うとともに、火花放電停止手段が、活発燃焼サイクル判定手段による活発燃焼サイクルの判定が行われるごとに、その判定結果に基づいた新たな火花放電を停止させる処理を行うようにしている。これにより、活発燃焼状態となるサイクルが変化しても、それに柔軟に対応しながら、圧縮自着火燃焼における燃焼開始時期を制御して、点火プラグの耐久性を向上することができる。
【0016】
本発明に係るエンジン制御装置の更なる特徴構成は、前記燃焼室での燃焼状態が不安定状態であるか否かを判定して、不安定状態である場合には前記火花放電停止手段による火花放電の停止を中止させる中止手段を備えている点にある。
【0017】
火花放電停止手段が燃焼室の燃焼状態が活発燃焼状態となるサイクルに点火プラグによる火花放電を停止させる処理を行った場合には、点火プラグによる火花放電を停止させていることから、燃焼条件等によっては、燃焼室の燃焼状態が不安定となる可能性がある。そこで、本特徴構成によれば、中止手段が、燃焼室の燃焼状態が不安定状態であると判定した場合には、火花放電停止手段による火花放電の停止を中止させて、燃焼室の燃焼状態が不安定状態となるのを防止している。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】エンジンの概略構成図
【図2】各サイクルでの燃焼室内圧力のうち最大圧力について、時間経過に伴ってどのように変化するのかを示した実験結果のグラフ。
【図3】活発燃焼サイクル判定手段及び火花放電停止手段の動作を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0019】
本実施形態に係るエンジン制御装置にて運転を制御するエンジン100は、図1に示すように、シリンダ1と、シリンダ1の上部に連結されたシリンダヘッド2とを有し、シリンダ1内には、連結棒3を介してクランク軸4に連結されたピストン5が上下方向に往復移動自在に収容されている。
燃焼室6は、ピストン5の天面と、シリンダ1の内面と、シリンダヘッド2の下面とによって形成されている。燃焼室6には、吸気路7及び排気路8が開口され、燃焼室6の吸気路7側には吸気弁9が設けられ、燃焼室6の排気路8側には排気弁10が設けられている。シリンダヘッド2には、その下面の略中央に点火プラグ11が設けられている。
【0020】
このエンジン100は、ピストン5をシリンダ1内で往復運動させるとともに、吸気弁9及び排気弁10を開閉動作させることにより、燃焼室6において、吸気行程、圧縮行程、燃焼・膨張行程、排気行程の各行程を順次行う。これにより、ピストン5の往復動を連結棒3によってクランク軸4の回転運動として出力するように構成されている。このような構成は、通常の4ストローク内燃機関と同様の構成である。
【0021】
エンジン100は、例えば都市ガス(13A)等の気体燃料を燃料とするものである。吸気路7には、過給機(図示せず)等により過給されて吸気路7を流通する空気Aに、燃料Gを供給して混合気Mを形成するミキサ12と、吸気路7の通路断面積を調整自在なスロットルバルブ13と、燃焼室6に供給する混合気Mを加熱自在な加熱手段14とが備えられている。ここで、加熱手段14については、例えば、排気路8を流通する排ガスの排熱を回収した熱媒体、又は、シリンダ1等を冷却して高温となった冷却水と吸気路7を流通する混合気Mとを熱交換させる熱交換器や、電気ヒータ等から構成することができる。
【0022】
点火プラグ11は、図示は省略するが、先端部(図1中の下端部)に中心電極と接地電極とを間隔を隔てて対向する状態で備えており、中心電極と接地電極との間で火花放電を行うことで、混合気Mを火花点火するように構成されている。
【0023】
クランク軸4には、クランク軸4の回転角度及び回転速度を検出するクランク軸センサ15が備えられている。シリンダヘッド2には、燃焼室6内の圧力を検出する圧力センサ16(燃焼状態検出手段に相当する)が備えられている。エンジン100の運転を制御する運転制御部17が備えられ、クランク軸センサ15の検出情報及び圧力センサ16の検出情報が運転制御部17に入力されるように構成されている。エンジン出力とエンジン回転速度との関係が予め設定されており、運転制御部17は、負荷の大きさ等からエンジン出力としての目標出力を求め、予め設定されているエンジン出力とエンジン回転速度との関係から目標出力を出力するための目標回転速度を求めている。そして、運転制御部17は、クランク軸センサ15にて検出する回転速度が求めた目標回転速度になるように、スロットルバルブ13の開度等を制御するように構成されている。
【0024】
運転制御部17は、燃焼室6において混合気Mを圧縮して自己着火させる圧縮自着火燃焼にてエンジン100を運転させる圧縮自着火燃焼手段18と、その圧縮自着火燃焼手段18による圧縮自着火燃焼において、点火プラグ11を火花放電させて燃焼室6において圧縮された混合気を火花点火させて燃焼開始時期を制御する燃焼開始時期制御手段19とを備えている。
【0025】
エンジン100の動作について説明する。
エンジン100は、吸気弁9を開動作させた状態でピストン5が上死点TDCから下降することにより、燃焼室6に混合気Mを吸気する吸気行程が行われる。ここで、吸気路7には、燃焼室6に供給する混合気Mを加熱自在な加熱手段14を備えている。圧縮自着火燃焼手段18は、この加熱手段14にて混合気Mを加熱することで、燃焼室6において混合気Mを圧縮して自己着火可能な温度まで上昇するように、燃焼室6に供給する混合気Mの給気温度を制御している。
【0026】
次に、エンジン100は、吸気弁9を閉動作させた状態でピストン5が上昇することにより、燃焼室6の混合気Mを圧縮する圧縮行程が行われる。このとき、燃焼室6には加熱手段14にて加熱された高温の混合気Mが吸気されていることから、圧縮行程を行うことで、燃焼室6において混合気Mを圧縮して自己着火させる。しかしながら、所望の時期に混合気Mの温度が自己着火可能な温度まで上昇せずに、圧縮自着火燃焼の燃焼開始時期が不安定となることがある。そこで、燃焼開始時期制御手段19は、所望の時期に点火プラグ11を作動させて火花放電させることで、燃焼室6の混合気Mを火花点火させて、圧縮自着火燃焼における燃焼開始時期を制御するようにしている。
【0027】
次に、エンジン100は、燃焼室6の混合気Mが燃焼されて燃焼・膨張行程が行われ、その後、排気弁10を開動作させた状態でピストン5が上昇することにより、燃焼室6の排ガスEを排気路8に排出する排出行程が行われる。このようにして、エンジン100は、吸気行程、圧縮行程、燃焼・膨張行程、排気行程の順に各行程を行う一連の動作を1サイクルとして、このサイクルを繰り返し行うように構成されている。
【0028】
このようにして、圧縮自着火燃焼の燃焼開始時期を制御するために、点火プラグ11を用いているが、圧縮自着火燃焼を行う雰囲気にて点火プラグ11を使用すると、要求電圧が増大する等して、点火プラグ11の耐久性が低下する可能性がある。そこで、本実施形態では、燃焼室6の燃焼状態が活発燃焼状態となる活発燃焼サイクルにて点火プラグ11による火花放電を停止させることで、圧縮自着火燃焼の燃焼開始時期の制御を適切に行いながら、点火プラグ11の耐久性の向上を図るようにしている。
【0029】
図1に示すように、運転制御部17には、燃焼室6の燃焼状態が活発燃焼状態である活発燃焼サイクルを判定する判定処理を行う活発燃焼サイクル判定手段20と、燃焼室6の燃焼状態が活発燃焼状態となるサイクルに点火プラグ11による火花放電を停止させる火花放電停止処理を行う火花放電停止手段21とが備えられている。
【0030】
図2に基づいて、活発燃焼サイクル判定手段20及び火花放電停止手段21について説明する。
図2は、圧縮自着火燃焼手段18により圧縮自着火させて燃焼開始時期制御手段19により燃焼開始時期を制御している状態において、各サイクルでの燃焼室内圧力のうち最大圧力について、時間経過に伴ってどのように変化するのかを示した実験結果のグラフである。図2では、60サイクルの筒内最大圧力の変化を示しており、60サイクルの筒内最大圧力の平均値をkにて示しており、その平均値kに対して2.5%上昇させた判定値をhにて示している。
【0031】
燃焼室6での燃焼状態が活発燃焼状態となる場合には、そのときの筒内最大圧力も上昇するので、筒内最大圧力がどのような値になっているかを見ることで、活発燃焼サイクルを判定することができる。そこで、活発燃焼サイクル判定手段20は、判定対象期間(図2に示すものでは60サイクル)における複数のサイクルの夫々について圧力センサ16の検出情報から筒内最大圧力を取得し、それら各サイクルでの筒内最大圧力を比較することで、判定対象期間中の活発燃焼サイクルの判定を行っている。
【0032】
活発燃焼サイクル判定手段20は、各サイクルでの筒内最大圧力から判定対象期間中の筒内最大圧力の平均値kを求めるとともに、その平均値kに対して2.5%上昇させた判定値hを求めている。そして、活発燃焼サイクル判定手段20は、あるサイクルの筒内最大圧力が判定値h以上となっている場合には、そのサイクルが活発燃焼サイクルであり、あるサイクルの筒内最大圧力が判定値h未満となっている場合には、そのサイクルが活発燃焼状態となっていないサイクルであると判定している。このように、活発燃焼サイクル判定手段20は、判定処理として、圧縮自着火燃焼手段18により圧縮自着火させて燃焼開始時期制御手段19により燃焼開始時期を制御している状態において、複数のサイクルを含む期間を判定対象期間(図2に示すものでは60サイクル)とし、その判定対象期間中の活発燃焼サイクルを判定している。
【0033】
活発燃焼サイクル判定手段20にて活発燃焼サイクルと判定されたサイクルでは、燃焼室6の燃焼状態が活発燃焼状態であるので、点火プラグ11による火花放電を停止させても、圧縮自着火により適切な時期に燃焼開始される。そこで、火花放電停止手段21は、火花放電停止処理において、活発燃焼サイクル判定手段20の判定結果から、判定対象期間以降の火花放電停止用設定期間において燃焼室6の燃焼状態が活発燃焼状態となるサイクルを火花放電停止サイクルとして設定し、その火花放電停止サイクルに点火プラグ11による火花放電を停止させるようにしている。
【0034】
図2に示すように、筒内最大圧力が判定値h以上となる活発燃焼サイクルが連続して発生するのではなく、筒内最大圧力が判定値h以上となる活発燃焼サイクルと筒内最大圧力が判定値hよりも低いサイクルとを繰り返している。そこで、火花放電停止手段21は、火花放電停止サイクルを設定するに当たり、活発燃焼サイクル判定手段20の判定結果から活発燃焼サイクルに応じた基準設定サイクルSaを求め、その求めた基準設定サイクルを基準として火花放電停止サイクルS1を設定している。
【0035】
つまり、火花放電停止手段21は、筒内最大圧力が判定値h以上から判定値hよりも低い値に低下したサイクル(1つ前のサイクルでは筒内最大圧力が判定値h以上であり、且つ、今回のサイクルでは筒内最大圧力が判定値h未満となっているサイクル)を基準設定サイクルSaとして求めている。そして、火花放電停止手段21は、その基準設定サイクルSaからn番目のサイクルについて判定値h以上となるサイクルの確率を求め、次に、基準設定サイクルSaからn+1番目のサイクルについて判定値h以上となるサイクルの確率を求める。このようにして、火花放電停止手段21は、n番目の順序をn番目からm番目まで(例えば、n=1、m=5)順次繰り上げながら、判定値h以上となるサイクルの確率を求める処理を繰り返し行う。火花放電停止手段21は、求めた確率について、設定確率(例えば60%)以上であるもののうち、一番確率の高いサイクルを火花放電停止サイクルS1として設定している。図2では、基準設定サイクルSaから3番目のサイクルが85%で、基準設定サイクルSaから4番目のサイクルが15%となっているので、基準設定サイクルSaから3番目のサイクルを火花放電停止サイクルS1として設定している。
【0036】
ここで、火花放電停止サイクルS1の設定については、求めた確率が設定確率(例えば60%)以上であることを条件としており、求めた確率が設定確率(例えば60%)未満のサイクルしかない場合には、火花放電停止サイクルS1の設定を行わない。求めた確率が設定確率(例えば60%)未満である場合には、活発燃焼状態とならないサイクルを火花放電停止サイクルとして設定することが多くなり、燃焼室6の燃焼状態が不安定となる場合がある。そこで、このような場合には、火花放電停止サイクルS1の設定自体を行わず、燃焼室6の燃焼状態が不安定になることを防止しながら、点火プラグ11の耐久性を向上することができる。
【0037】
火花放電停止手段21は、火花放電停止サイクルを設定するに当たり、判定対象期間(図2では、1〜60サイクル目)の直後からその判定対象期間と同じ長さの期間を火花放電停止用設定期間(図2では、61〜120サイクル目)としており、その火花放電停止用設定期間において火花放電停止サイクルS1を設定している。そして、火花放電停止手段21は、火花放電停止用設定期間(例えば、図2に示すものでは61〜120サイクル目)に設定した火花放電停止サイクルS1において点火プラグ11による火花放電を停止させている。火花放電停止用設定期間は、判定対象期間(図2では、1〜60サイクル目)の直後からその判定対象期間と同じ長さの期間を火花放電停止用設定期間(図2では、61〜120サイクル目)としていることから、直前の期間を判定対象期間とした活発燃焼サイクル判定手段20の判定結果に基づいて火花放電停止サイクルS1を設定することができ、火花放電停止サイクルS1の設定を適切に行うことができる。
【0038】
以下、図3のフローチャートに基づいて、活発燃焼サイクル判定手段20及び火花放電停止手段21の動作について説明する。
まず、活発燃焼サイクル判定手段20は、判定周期(例えば1分)が経過しているか否かを判別する(ステップ#1)。判定周期が経過している場合には、活発燃焼サイクル判定手段20が、判定対象期間(図2では60サイクルに設定した場合を例示したが、ここでは、例えば100サイクルに設定している)における複数のサイクルの夫々についての圧力センサ16の圧力データを検出する(ステップ#2)。
【0039】
活発燃焼サイクル判定手段20が圧力センサ16の圧力データを検出する場合に、火花放電停止手段21にて火花放電停止サイクルS1に火花放電を停止させる処理を行っていると、その火花放電停止手段21による火花放電を停止させる処理を中止して、各サイクルで点火プラグ11による火花放電を行い、圧縮自着火燃焼手段18により圧縮自着火させて燃焼開始時期制御手段19により燃焼開始時期を制御している状態とした後、圧力センサ16の圧力データを検出する。
【0040】
活発燃焼サイクル判定手段20は、判定対象期間中に検出した圧力データから、図2を用いて説明した如く、平均値k及び判定値hを求め、判定対象期間中の活発燃焼サイクルの判定を行う(ステップ#3)。
【0041】
そして、火花放電停止手段21は、その活発燃焼サイクル判定手段20の判定結果に基づいて、判定対象期間(例えば1〜100サイクル目)の直後からその判定対象期間と同じ長さの期間を火花放電停止用設定期間(例えば、判定対象期間の初めを1サイクル目とすると、101〜200サイクル目)としており、図2を用いて説明した如く、その火花放電停止用設定期間において活発燃焼サイクル判定手段20の判定結果から活発燃焼サイクルに応じた基準設定サイクルSaを求めている(ステップ#4)。
【0042】
また、火花放電停止手段21は、図2を用いて説明した如く、基準設定サイクルSaからn番目のサイクルについて判定値h以上となるサイクルの確率を求めることを、n番目の順序をn番目からm番目まで順次繰り上げながら繰り返し行う。そして、火花放電停止手段21は、求めた確率について、設定確率(例えば60%)以上であるもののうち、一番確率の高いサイクルを火花放電停止サイクルS1として、火花放電停止用設定期間についての火花放電停止サイクルS1の設定処理を行う(ステップ#5)。この設定処理において、求めた確率の全てが設定確率(例えば60%)未満であると、火花放電停止手段21は、火花放電停止サイクルS1の設定を行わない。
【0043】
火花放電停止用設定期間について火花放電停止サイクルS1の設定を行っている場合には、火花放電停止手段21が、火花放電停止用設定期間に設定した火花放電停止サイクルS1に火花放電を停止させる(ステップ#7)。そして、火花放電停止手段21は、火花放電停止用設定期間(例えば100サイクル)が経過するごとに、火花放電停止用設定期間に設定した火花放電停止サイクルS1に火花放電を停止させる処理を繰り返し行う。このようにして、活発燃焼サイクル判定手段20による判定対象期間中の活発燃焼サイクルの判定が行われた場合には、火花放電停止手段21が、その判定結果に基づいて火花放電停止用設定期間に設定した火花放電停止サイクルS1に火花放電を停止させる処理を繰り返し行っている。
【0044】
活発燃焼サイクル判定手段20は、判定周期(例えば1分)が経過するごとに、圧力センサ16による燃焼室6の燃焼状態の検出(ステップ#2)及び圧力センサ16の検出結果に基づく活発燃焼サイクルの判定(ステップ#3)を繰り返し行う。火花放電停止手段21は、活発燃焼サイクル判定手段20による活発燃焼サイクルの判定が行われるごとに、その判定結果に基づいて火花放電停止サイクルS1の設定処理を行い、その火花放電停止サイクルS1に点火プラグ11による火花放電を停止させる(ステップ#4〜#7)。
【0045】
火花放電停止手段21によって火花放電停止サイクルS1に点火プラグ11による火花放電を停止させる処理を行っている場合には、中止手段22が、燃焼室6での燃焼状態が不安定状態であるか否かを判定して、不安定状態である場合には火花放電停止手段21によって火花放電停止サイクルS1に火花放電を停止させる処理を中止させている(ステップ#8、#9)。
【0046】
中止手段22について説明を加える。
火花放電停止手段21が火花放電停止サイクルS1に点火プラグ11による火花放電を停止させることで、点火プラグ11の耐久性を向上することができるが、燃焼室6での燃焼状態が不安定状態となる可能性がある。そこで、図1に示すように、運転制御部17には、燃焼室6での燃焼状態が不安定状態であるか否かを判定して、不安定状態である場合には火花放電停止手段21による火花放電の停止を中止させる中止手段22が備えられている。中止手段22は、燃焼解析装置等を用いて図示平均有効圧力を求めており、その図示平均有効圧力の変動率が閾値(例えば3%)以上となると、燃焼室6での燃焼状態が不安定状態であると判定している。
【0047】
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、火花放電停止用設定期間について、判定対象期間の直後からその判定対象期間と同じ長さの期間を火花放電停止用設定期間としているが、例えば、判定対象期間の直後から設定期間が経過してから、判定対象期間と同じ長さの期間を火花放電停止用設定期間とすることもできる。このように、火花放電停止用設定期間をどのような期間とするかは適宜変更が可能であるが、その期間の長さについては、判定対象期間と同じ長さ或いは判定対象期間の整数倍とするのが好ましい。
【0048】
(2)上記実施形態では、火花放電停止手段21が、火花放電停止用設定期間が経過するごとに、火花放電停止用設定期間に設定した火花放電停止サイクルS1に火花放電を停止させる処理を繰り返し行うようにしているが、火花放電停止手段21が、火花放電停止用設定期間に設定した火花放電停止サイクルS1に火花放電を停止させる処理を少なくとも1度行うものであればよい。例えば、火花放電停止用設定期間が経過するごとに、火花放電停止用設定期間に設定した火花放電停止サイクルS1に火花放電を停止させる処理と、その火花放電を停止させる処理を中止する処理とを交互に行うこともできる。
【0049】
(3)上記実施形態では、圧縮自着火燃焼手段18が、加熱手段14を制御することで、燃焼室6に供給する混合気Mの給気温度を制御して、燃焼室6において混合気Mを圧縮して自己着火させて圧縮自着火燃焼させるようにしているが、排気路8の排ガスの一部を吸気路7に戻す排気再循環を行い、その排気再循環量を制御することで、燃焼室6に供給する混合気Mの給気温度を制御することもできる。
また、燃焼室6において混合気Mを圧縮して自己着火させて圧縮自着火燃焼させるために、混合気Mの給気温度を制御することに代えて、燃焼室6での圧縮比や混合気Mの当量比等の各種の燃焼条件を制御することもでき、どのような燃焼条件を制御するかは適宜変更可能である。
【0050】
(4)上記実施形態では、図2を用いて説明した如く、火花放電停止サイクルを設定するに当たり、筒内最大圧力が判定値h以上から判定値hよりも低い値に低下したサイクル(1つ前のサイクルでは筒内最大圧力が判定値h以上であり、且つ、今回のサイクルでは筒内最大圧力が判定値h未満となっているサイクル)を基準設定サイクルSaとして求めているが、例えば、筒内最大圧力が判定値h以上となったサイクルを基準設定サイクルとして求めることもできる。この場合、図2では、基準設定サイクルから4番目のサイクルが判定値h以上となる確立が85%となるので、その基準設定サイクルから4番目のサイクルを火花放電停止サイクルとして設定することになる。
このように、火花放電停止用設定期間において、火花放電停止サイクルをどのように設定するかは適宜変更が可能である。
【0051】
(5)上記実施形態では、燃焼状態検出手段を圧力センサ16として、各サイクルでの燃焼室内圧力の筒内最大圧力を用いて、燃焼室の燃焼状態が活発燃焼状態である活発燃焼サイクルを判定したが、この筒内最大圧力に代えて、各サイクルでの熱発生の上昇率や熱発生率の重心位置を用いて、燃焼室の燃焼状態が活発燃焼状態である活発燃焼サイクルを判定することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明は、燃焼室において混合気を圧縮して自己着火させる圧縮自着火燃焼にてエンジンを運転させる圧縮自着火燃焼手段と、その圧縮自着火燃焼手段による圧縮自着火燃焼において、点火プラグを火花放電させて前記燃焼室において圧縮された混合気を火花点火させて燃焼開始時期を制御する燃焼開始時期制御手段とを備え、圧縮自着火燃焼における燃焼開始時期を制御することができながら、点火プラグの耐久性を向上することができる各種のエンジン制御装置に適応可能である。
【符号の説明】
【0053】
6 燃焼室
11 点火プラグ
16 圧力センサ(燃焼状態検出手段)
18 圧縮自着火燃焼手段
19 燃焼開始時期制御手段
20 活発燃焼サイクル判定手段
21 火花放電停止手段
22 中止手段
100 エンジン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃焼室において混合気を圧縮して自己着火させる圧縮自着火燃焼にてエンジンを運転させる圧縮自着火燃焼手段と、その圧縮自着火燃焼手段による圧縮自着火燃焼において、点火プラグを火花放電させて前記燃焼室において圧縮された混合気を火花点火させて燃焼開始時期を制御する燃焼開始時期制御手段とを備えたエンジン制御装置であって、
前記燃焼室の燃焼状態を検出する燃焼状態検出手段と、前記圧縮自着火燃焼手段により圧縮自着火燃焼させて前記燃焼開始時期制御手段により燃焼開始時期を制御している状態での前記燃焼状態検出手段の検出情報に基づいて、前記燃焼室の燃焼状態が活発燃焼状態である活発燃焼サイクルを判定する活発燃焼サイクル判定手段と、その活発燃焼サイクル判定手段の判定結果に基づいて、前記燃焼室の燃焼状態が活発燃焼状態となるサイクルに前記点火プラグによる火花放電を停止させる火花放電停止手段とを備えているエンジン制御装置。
【請求項2】
前記活発燃焼サイクル判定手段は、複数のサイクルを含む期間を判定対象期間とし、その判定対象期間における複数のサイクルの夫々についての前記燃焼状態検出手段の検出情報を比較して、前記判定対象期間中の前記活発燃焼サイクルを判定している請求項1に記載のエンジン制御装置。
【請求項3】
前記活発燃焼サイクル判定手段は、複数のサイクルを含む期間を判定対象期間とし、その判定対象期間中の前記活発燃焼サイクルを判定し、前記火花放電停止手段は、前記活発燃焼サイクル判定手段の判定結果から、前記判定対象期間以降の火花放電停止用設定期間において前記燃焼室の燃焼状態が活発燃焼状態となるサイクルを火花放電停止サイクルとして設定し、その火花放電停止サイクルに前記点火プラグによる火花放電を停止させる請求項1又は2に記載のエンジン制御装置。
【請求項4】
前記火花放電停止手段は、前記火花放電停止サイクルを設定するに当たり、前記活発燃焼サイクル判定手段の判定結果から前記活発燃焼サイクルに応じた基準設定サイクルを求め、その求めた基準設定サイクルを基準として前記火花放電停止サイクルを設定している請求項3に記載のエンジン制御装置。
【請求項5】
前記活発燃焼サイクル判定手段は、判定周期が経過するごとに、前記燃焼状態検出手段による前記燃焼室の燃焼状態の検出及び前記燃焼状態検出の検出結果に基づく前記活発燃焼サイクルの判定を繰り返し行い、前記火花放電停止手段は、前記活発燃焼サイクル判定手段による前記活発燃焼サイクルの判定が行われるごとに、その判定結果に基づいて前記燃焼室の燃焼状態が活発燃焼状態となるサイクルに前記点火プラグによる火花放電を停止させる請求項1〜4の何れか1項に記載のエンジン制御装置。
【請求項6】
前記燃焼室での燃焼状態が不安定状態であるか否かを判定して、不安定状態である場合には前記火花放電停止手段による火花放電の停止を中止させる中止手段を備えている請求項1〜5の何れか1項に記載のエンジン制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−202234(P2012−202234A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−64885(P2011−64885)
【出願日】平成23年3月23日(2011.3.23)
【出願人】(000000284)大阪瓦斯株式会社 (2,453)
【出願人】(000006781)ヤンマー株式会社 (3,810)
【Fターム(参考)】