説明

オブジェクト画像表示装置、オブジェクト画像表示方法、オブジェクト画像表示プログラム

【課題】選択しているオブジェクト画像が全てのオブジェクトのどこに位置しているオブジェクトに対応したオブジェクト画像であるかを視覚的に認識することができるオブジェクト画像表示装置を提供する
【解決手段】オブジェクト画像の総数はNである。表示部109にN個のオブジェクト画像の内、N個より少ない個数のオブジェクト画像を予め定めた表示規則に従って表示する。選択オブジェクト画像OB1,OB2,OB20,OB40,OB50等をn個のオブジェクト画像分だけ移行させると、オブジェクト画像OB1の表示位置と選択オブジェクト画像OB50の表示位置との間の距離をNより1を減じた数で除算した値にnを乗じた距離だけずらした位置を新たな選択オブジェクト画像の位置とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示部に複数のオブジェクト画像を表示するオブジェクト画像表示装置及び方法、コンピュータに、表示部に複数のオブジェクト画像を表示させる処理を実行させるオブジェクト画像表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、コンテンツデータのサムネイル画像、チューナで受信する複数のチャンネルからいずれかのチャンネルを選択するための画像、アプリケーションプログラムを示すアイコン等の複数のオブジェクト画像の中からいずれかのオブジェクト画像を選択するために、表示部に複数のオブジェクト画像を表示させることが行われている。複数のオブジェクト画像を表示部に表示するオブジェクト画像表示装置及び方法は、例えば特許文献1〜5に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−263148号公報
【特許文献2】特開平8−149384号公報
【特許文献3】特開2006−268295号公報
【特許文献4】特開2007−272701号公報
【特許文献5】特開2008−293360号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
記録媒体の大容量化に伴い、記録媒体に記録するコンテンツデータは増大する。すると、記録媒体に記録された複数のコンテンツデータの中からいずれかのコンテンツデータを選択する場合に、表示部に表示させるべきサムネイル画像は増大することとなる。また、テレビジョン放送の多チャンネル化に伴い、チャンネルを選択するための画像も増大することとなる。このように、表示部に表示すべきオブジェクト画像の数はますます増大する。
【0005】
しかしながら、表示部の一画面内に表示することができるオブジェクト画像の数は限られている。従って、コンテンツデータ,チャンネル,アプリケーションプログラム等のオブジェクトが多数存在して、表示部に表示すべきオブジェクト画像が多数存在する場合には、その中の一部である複数のオブジェクト画像を表示部に表示し、目的とするオブジェクト画像が表示されるまで、表示するオブジェクト画像を順次遷移させる必要がある。オブジェクトが多数存在する場合、ある時点で選択しているオブジェクト画像が全てのオブジェクトの中のどこに位置しているオブジェクトに対応したオブジェクト画像であるかを認識することは容易ではない。
【0006】
そこで、本発明はこのような課題に鑑み、表示部に複数のオブジェクト画像を表示していずれかのオブジェクト画像を選択しているとき、選択しているオブジェクト画像が全てのオブジェクトのどこに位置しているオブジェクトに対応したオブジェクト画像であるかを視覚的に認識することができ、オブジェクト画像の遷移を視覚的に容易に理解することができるオブジェクト画像表示装置、オブジェクト画像表示方法、オブジェクト画像表示プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述した従来の技術の課題を解決するため、数Nを複数の自然数としたとき、N個のオブジェクトの中からいずれかのオブジェクトを選択するための前記N個それぞれのオブジェクトに対応したオブジェクト画像を生成するオブジェクト画像生成部(106,107b)と、前記N個のオブジェクト画像の内、前記N個より少ない個数のオブジェクト画像を予め定めた表示規則に従って表示部に表示するよう制御する制御部(107,110)とを備え、前記制御部は、前記表示規則として、前記N個のオブジェクトを所定の配列順序で並べたときの最も順位が高い第1のオブジェクトに対応した第1のオブジェクト画像を選択しているときには、前記第1のオブジェクト画像を選択オブジェクト画像として前記表示部の第1の位置に表示させ、前記第1のオブジェクト以降の下位の複数のオブジェクトに対応した複数のオブジェクト画像を非選択オブジェクト画像として所定の数だけ配列させて表示し、前記N個のオブジェクトを前記所定の配列順序で並べたときの最も順位が低い第2のオブジェクトに対応した第2のオブジェクト画像を選択しているときには、前記第2のオブジェクト画像を選択オブジェクト画像として前記表示部の第2の位置に表示させ、前記第2のオブジェクト以前の上位の複数のオブジェクトに対応した複数のオブジェクト画像を非選択オブジェクト画像として所定の数だけ配列させて表示し、前記第1のオブジェクトと前記第2のオブジェクトとの間のいずれかである第3のオブジェクトに対応した第3のオブジェクト画像を選択しているときには、前記表示部の前記第1の位置より外側の部分と前記第1の位置と前記第2の位置との間と前記表示部の前記第2の位置より外側の部分とを含む領域に、前記第3のオブジェクト画像以降の下位のオブジェクトに対応した一または複数のオブジェクト画像と、前記第3のオブジェクト以前の上位のオブジェクトに対応した一または複数のオブジェクト画像とを非選択オブジェクト画像として所定の数だけ配列させて表示し、数nを1以上の自然数としたとき、選択オブジェクト画像である前記第3のオブジェクト画像を前記第1のオブジェクト画像と前記第2のオブジェクト画像との間でn個のオブジェクト画像分だけ移行させると、前記第1の位置と前記第2の位置との間の距離を前記Nより1を減じた数で除算した値に前記nを乗じた距離だけずらした位置を新たな選択オブジェクト画像の位置とするよう制御することを特徴とするオブジェクト画像表示装置を提供する。
【0008】
上記のオブジェクト画像表示装置において、前記制御部は、前記表示規則として、非選択オブジェクト画像の大きさを選択オブジェクト画像から離れるほど小さくして表示するよう制御することが好ましい。
上記のオブジェクト画像表示装置において、前記制御部は、前記表示規則として、非選択オブジェクト画像を選択オブジェクト画像から離れるほど隣接するオブジェクト画像に重なる面積の割合を大きくして表示するよう制御することが好ましい。
【0009】
また、本発明は、上述した従来の技術の課題を解決するため、数Nを複数の自然数としたとき、N個のオブジェクトの中から前記N個より少ない個数のオブジェクトに対応したオブジェクト画像を予め定めた表示規則に従って表示部に表示する第1のステップと、前記表示部に表示されているオブジェクト画像の中で選択しているオブジェクト画像を移行させる操作に応答して、オブジェクト画像の表示状態を前記表示規則に従って遷移させる第2のステップとを含み、前記第1のステップは、前記表示規則として、前記N個のオブジェクトを所定の配列順序で並べたときの最も順位が高い第1のオブジェクトに対応した第1のオブジェクト画像を選択オブジェクト画像として前記表示部に表示する際には、前記第1のオブジェクト画像を前記表示部の第1の位置に表示し、前記第1のオブジェクト以降の下位の複数のオブジェクトに対応した複数のオブジェクト画像を非選択オブジェクト画像として所定の数だけ配列させて表示し、前記N個のオブジェクトを前記所定の配列順序で並べたときの最も順位が低い第2のオブジェクトに対応した第2のオブジェクト画像を選択オブジェクト画像として前記表示部に表示する際には、前記第2のオブジェクト画像を前記表示部の第2の位置に表示し、前記第2のオブジェクト以前の上位の複数のオブジェクトに対応した複数のオブジェクト画像を非選択オブジェクト画像として所定の数だけ配列させて表示し、前記第1のオブジェクトと前記第2のオブジェクトとの間のいずれかである第3のオブジェクトに対応した第3のオブジェクト画像を選択オブジェクト画像として前記表示部に表示する際には、前記表示部の前記第1の位置より外側の部分と前記第1の位置と前記第2の位置との間と前記表示部の前記第2の位置より外側の部分とを含む領域に、前記第3のオブジェクト画像以降の下位のオブジェクトに対応した一または複数のオブジェクト画像と、前記第3のオブジェクト以前の上位のオブジェクトに対応した一または複数のオブジェクト画像とを非選択オブジェクト画像として所定の数だけ配列させて表示し、前記第2のステップは、前記表示規則として、数nを1以上の自然数としたとき、選択オブジェクト画像である前記第3のオブジェクト画像を前記第1のオブジェクト画像と前記第2のオブジェクト画像との間でn個のオブジェクト画像分だけ移行させると、前記第1の位置と前記第2の位置との間の距離を前記Nより1を減じた数で除算した値に前記nを乗じた距離だけずらした位置を新たな選択オブジェクト画像の位置とするよう遷移させることを特徴とするオブジェクト画像表示方法を提供する。
【0010】
上記のオブジェクト画像表示方法において、前記第1のステップは、前記表示規則として、非選択オブジェクト画像の大きさを選択オブジェクト画像から離れるほど小さくして表示することが好ましい。
上記のオブジェクト画像表示方法において、前記第1のステップは、前記表示規則として、非選択オブジェクト画像を選択オブジェクト画像から離れるほど隣接するオブジェクト画像に重なる面積の割合を大きくして表示することが好ましい。
【0011】
さらに、本発明は、上述した従来の技術の課題を解決するため、コンピュータに、数Nを複数の自然数としたとき、N個のオブジェクトの中から前記N個より少ない個数のオブジェクトに対応したオブジェクト画像を予め定めた表示規則に従って表示部に表示する第1のステップと、前記表示部に表示されているオブジェクト画像の中で選択しているオブジェクト画像を移行させる操作に応答して、オブジェクト画像の表示状態を前記表示規則に従って遷移させる第2のステップとを実行させるオブジェクト画像表示プログラムであり、前記第1のステップは、前記表示規則として、前記N個のオブジェクトを所定の配列順序で並べたときの最も順位が高い第1のオブジェクトに対応した第1のオブジェクト画像を選択オブジェクト画像として前記表示部に表示する際には、前記第1のオブジェクト画像を前記表示部の第1の位置に表示し、前記第1のオブジェクト以降の下位の複数のオブジェクトに対応した複数のオブジェクト画像を非選択オブジェクト画像として所定の数だけ配列させて表示し、前記N個のオブジェクトを前記所定の配列順序で並べたときの最も順位が低い第2のオブジェクトに対応した第2のオブジェクト画像を選択オブジェクト画像として前記表示部に表示する際には、前記第2のオブジェクト画像を前記表示部の第2の位置に表示し、前記第2のオブジェクト以前の上位の複数のオブジェクトに対応した複数のオブジェクト画像を非選択オブジェクト画像として所定の数だけ配列させて表示し、前記第1のオブジェクトと前記第2のオブジェクトとの間のいずれかである第3のオブジェクトに対応した第3のオブジェクト画像を選択オブジェクト画像として前記表示部に表示する際には、前記表示部の前記第1の位置より外側の部分と前記第1の位置と前記第2の位置との間と前記表示部の前記第2の位置より外側の部分とを含む領域に、前記第3のオブジェクト画像以降の下位のオブジェクトに対応した一または複数のオブジェクト画像と、前記第3のオブジェクト以前の上位のオブジェクトに対応した一または複数のオブジェクト画像とを非選択オブジェクト画像として所定の数だけ配列させて表示し、前記第2のステップは、前記表示規則として、数nを1以上の自然数としたとき、選択オブジェクト画像である前記第3のオブジェクト画像を前記第1のオブジェクト画像と前記第2のオブジェクト画像との間でn個のオブジェクト画像分だけ移行させると、前記第1の位置と前記第2の位置との間の距離を前記Nより1を減じた数で除算した値に前記nを乗じた距離だけずらした位置を新たな選択オブジェクト画像の位置とするよう遷移させることを特徴とするオブジェクト画像表示プログラムを提供する。
【0012】
上記のオブジェクト画像表示プログラムにおいて、前記第1のステップは、前記表示規則として、非選択オブジェクト画像の大きさを選択オブジェクト画像から離れるほど小さくして表示することが好ましい。
上記のオブジェクト画像表示プログラムにおいて、前記第1のステップは、前記表示規則として、非選択オブジェクト画像を選択オブジェクト画像から離れるほど隣接するオブジェクト画像に重なる面積の割合を大きくして表示することが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明のオブジェクト画像表示装置、オブジェクト画像表示方法、オブジェクト画像表示プログラムによれば、表示部に複数のオブジェクト画像を表示して、いずれかのオブジェクト画像を選択しているとき、選択しているオブジェクト画像が全てのオブジェクトのどこに位置しているオブジェクトに対応したオブジェクト画像であるかを視覚的に認識することができる。また、オブジェクト画像の遷移を視覚的に容易に理解することができる。従って、ユーザがオブジェクトを選択する際の使い勝手を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態のオブジェクト画像表示装置を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態のオブジェクト画像表示方法を説明するための図である。
【図3】一実施形態のオブジェクト画像表示方法によるオブジェクト画像の表示例を示すである。
【図4】一実施形態のオブジェクト画像表示装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】一実施形態のオブジェクト画像表示装置の動作を説明するための図である。
【図6】図3に示す表示例によってオブジェクト画像としてサムネイル画像を表示した例を示すである。
【図7】図3に示す表示例によってオブジェクト画像として映像信号供給源を選択するための画像を表示した例を示すである。
【図8】図3に示す表示例によってオブジェクト画像として映像信号供給源を選択するための画像を表示した他の例を示すである。
【図9】図3に示す表示例によってオブジェクト画像としてメニュー画像を表示した例を示すである。
【図10】本発明の一実施形態のオブジェクト画像表示方法によるオブジェクト画像の変形例を示すである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明のオブジェクト画像表示装置、オブジェクト画像表示方法、オブジェクト画像表示プログラムについて、添付図面を参照して説明する。本実施形態においては、オブジェクト画像表示装置として、記録再生部を内蔵した放送受信機100を例とする。図1において、チューナ101はアンテナ1より入力されたテレビジョン放送の放送波信号を受信して所定の番組信号(コンテンツデータ)を復調する。チューナ101は地上放送波信号を受信する受信部でも、衛星放送波信号を受信する受信部でもよく、双方を備えていてもよい。アンテナ1の代わりにケーブルを介して放送波信号を受信してもよい。復調された番組信号の映像信号は映像信号切換部102に供給される。なお、図1においては、音声信号に関する構成を省略している。
【0016】
記録再生駆動部103及び記録媒体104は記録再生部を構成している。記録再生駆動部103は、例えばマイクロコンピュータである中央制御部110から記録媒体104に記録された映像信号を再生するよう指示された場合、記録媒体104に記録された映像信号を再生して映像信号切換部102に供給する。記録媒体104は例えばハードディスク・ドライブ(HDD)や半導体メモリ等である。記録媒体104は放送受信機100に対して着脱自在であってもよい。
【0017】
放送受信機100は、例えばHDMI(High-Definition Multimedia Interface)端子である外部入力端子113a,113b,113c他を備えている。外部入力端子113a,113b,113c他を外部入力端子113と総称することとする。映像信号切換部102には、外部入力端子113からの映像信号や、ネットワークインタフェース114を介してコンテンツサーバ4からの映像信号も入力される。このように、映像信号切換部102には複数の映像信号供給源から映像信号が供給される。
【0018】
映像信号切換部102は、中央制御部110からの指示に基づいていずれかの映像信号を選択して映像信号処理部105に供給する。映像信号切換部102は複数の映像信号を選択して映像信号処理部105に供給することもある。本実施形態においては、映像信号供給源として、チューナ101,記録媒体104,外部入力端子113,装置外部のコンテンツサーバ4からの映像信号を取り込むネットワークインタフェース114を例にしているが、これらを全て備える必要はなく、いずれか1つのみでもよい。
【0019】
映像信号処理部105は入力された映像信号に対して各種の信号処理を施して、記録再生駆動部103,サムネイル生成部106,表示制御部107に供給する。記録再生駆動部103は、中央制御部110からチューナ101,外部入力端子113,ネットワークインタフェース114のいずれかからの映像信号を記録するよう指示された場合、映像信号処理部105より出力された映像信号を記録媒体104に記録する。サムネイル生成部106は、入力された映像信号に基づいてサムネイル画像信号を生成する。サムネイル画像信号はコンテンツデータの例えば冒頭部分における一時点である静止画信号または所定の時間の動画像信号である。図1では図示していないが、サムネイル生成部106で生成したサムネイル画像信号を記録媒体104に記録するよう構成してもよい。
【0020】
表示制御部107は、映像信号処理部105より出力された映像信号をフレームメモリ108に順次書き込む。フレームメモリ108より読み出された映像信号は表示部109に供給されて表示される。表示制御部107は、合成部107aとオン・スクリーン・ディスプレイ(OSD)発生部107bとを有する。表示制御部107は、中央制御部110からサムネイル画像を表示するよう指示された場合、合成部107aによって映像信号処理部105より出力された映像信号とサムネイル生成部106より出力されたサムネイル画像信号とを合成してフレームメモリ108に書き込む。これにより、チューナ101等の映像信号供給源から供給された映像信号による画像上にサムネイル画像が重畳された画像が表示部109に表示される。表示部109にサムネイル画像のみを表示してもよい。
【0021】
映像信号(コンテンツデータ)のサムネイル画像は、後述する本実施形態のオブジェクト画像表示方法に基づいて表示部109に表示するオブジェクト画像の一例である。
【0022】
ユーザは、リモコン送信機2を操作することによってチューナ101で受信するチャンネル(放送局)を切り換えることができる。リモコン送信機2から送信されたチャンネルを切り換える操作信号は中央制御部110に入力される。中央制御部110はチャンネルを切り換えるようチューナ101を制御する。受信チャンネル保持部112はチューナ101で受信するチャンネル情報を保持している。中央制御部110は、受信チャンネル保持部112に保持されているチャンネル情報を参照して、リモコン送信機2で指定されたチャンネル番号のチャンネルを受信するようチューナ101を制御する。
【0023】
リモコン送信機2のチャンネル切換ボタンを操作してチャンネルを切り換えることができる。また、表示部109に、チューナ101で受信する複数のチャンネルのチャンネル番号を示す画像や、それぞれのチャンネルの放送局名を示す画像を表示して、チューナ101で受信するチャンネルを切り換えるようにしてもよい。この場合、OSD発生部107bによってチャンネル番号または放送局名を示す複数の画像を生成して表示部109に表示し、リモコン送信機2のカーソルボタンで選局したいチャンネルの画像を選択して決定ボタンで決定すればよい。
【0024】
チューナ101で受信する複数のチャンネルのチャンネル番号を示す画像や、それぞれのチャンネルの放送局名を示す画像は、後述する本実施形態のオブジェクト画像表示方法に基づいて表示部109に表示するオブジェクト画像の他の一例である。
【0025】
図1に示す例では、外部入力端子113a,113bには映像信号の再生装置または記録再生装置である外部機器3a,3bが接続されている。外部入力端子113cには未接続の外部機器3cを接続可能である。コンテンツサーバ4は映像信号(コンテンツデータ)を貯蔵しており、インターネット等のネットワーク5に接続されている。ネットワークインタフェース114を介してコンテンツサーバ4からの映像信号を取り込むことができる。入力判定部111は外部入力端子113及びネットワークインタフェース114からの映像信号の入力の有無を判定して、判定情報を中央制御部110に供給する。
【0026】
チューナ101,記録媒体104,外部入力端子113,コンテンツサーバ4等の映像信号供給源を選択するための画像は、後述する本実施形態のオブジェクト画像表示方法に基づいて表示部109に表示するオブジェクト画像のさらに他の一例である。
【0027】
次に、図2及び図3を用いて本実施形態のオブジェクト画像表示方法について説明する。以下説明する本実施形態のオブジェクト画像表示方法は中央制御部110に記憶されているソフトウェア(コンピュータプログラム)によって実行される。図2及び図3は、オブジェクト画像の総数が50個の場合を例にしている。例えばサムネイル画像信号のようなオブジェクト画像信号に基づいて表示部109に複数のオブジェクト画像を表示する場合、オブジェクト画像信号には配列順序が予め定められている。オブジェクト画像がサムネイル画像の場合には、配列順序は例えばコンテンツデータを記録媒体104に記録した日時の順である。オブジェクト画像がチャンネル番号を示す画像の場合には、配列順序は例えばチャンネル番号の順である。
【0028】
図2(A)〜(E)は、それぞれ選択されているオブジェクト画像のみを図示した状態である。図2(A)は、50個のオブジェクト画像の内、配列順序が最初のオブジェクト画像OB1のみを表示部109に表示した状態を示している。オブジェクト画像OB1は、表示部109の画面の下端部から所定の距離離れ、左端部から所定の距離D1だけ離れた位置に表示されている。図2(E)は、50個のオブジェクト画像の内、配列順序が最後のオブジェクト画像OB50のみを表示部109に表示した状態を示している。オブジェクト画像OB50は、表示部109の画面の下端部から所定の距離離れ、右端部から所定の距離D1だけ離れた位置に表示されている。ここでは左端部から距離D1と右端部からの距離D1が同じであるが、異なっていてもよい。なお、図2及び図3に示すそれぞれのオブジェクト画像には理解を容易にするため配列順序に対応した数字を付している。
【0029】
オブジェクト画像OB1からオブジェクト画像OB50までの50個のオブジェクト画像は、それぞれが選択されているオブジェクト画像である場合には、画面左右の二点鎖線間の距離D2の範囲に表示される。なお、一点鎖線は画面の水平方向の中央を通る線であり、破線は二点鎖線と一点鎖線の中央を通る線である。これらの二点鎖線,一点鎖線,破線は本実施形態のオブジェクト画像表示方法の理解を容易にするために図示したものである。後述する図3より理解できるように、距離D2の範囲に50個のオブジェクト画像の全てを表示することは困難であるので、画面内には50個より少ない所定の個数のオブジェクト画像が表示される。画面内に表示するオブジェクト画像は、選択しているオブジェクト画像に対応した複数のオブジェクト画像である。
【0030】
図2(E)に示すように、オブジェクト画像OB1とオブジェクト画像OB50との距離はWである。図2(B)は、50個のオブジェクト画像の内、配列順序が2番目のオブジェクト画像OB2のみを表示部109に表示した状態を示している。オブジェクト画像OB2は、オブジェクト画像OB1を水平方向右側にW×1/49の距離だけずらした位置に表示されている。図2(C)は、50個のオブジェクト画像の内、配列順序が20番目のオブジェクト画像OB20のみを表示部109に表示した状態を示している。オブジェクト画像OB20は、オブジェクト画像OB1を水平方向右側にW×19/49の距離だけずらした位置に表示されている。
【0031】
図2(D)は、50個のオブジェクト画像の内、配列順序が40番目のオブジェクト画像OB40のみを表示部109に表示した状態を示している。オブジェクト画像OB40は、オブジェクト画像OB1を水平方向右側にW×39/49の距離だけずらした位置に表示されている。
【0032】
このように、本実施形態のオブジェクト画像表示方法においては、選択するオブジェクト画像をi番目(iは1以上の整数)からi+1番目に移行させると、水平方向の表示位置をW×1/49の距離だけシフトさせる。i番目のオブジェクト画像の表示位置は、オブジェクト画像OB1の表示位置からW×(i−1)/49の距離だけシフトさせた位置となる。数nを1以上の自然数としたとき、選択するオブジェクト画像をi番目からn個のオブジェクト画像分だけ移行させると、新たに選択するオブジェクト画像の水平方向の表示位置はi番目のオブジェクト画像から(W×1/49)×nの距離だけシフトした位置となる。
【0033】
図3(A)〜(E)は、それぞれ選択されているオブジェクト画像と、選択されているオブジェクト画像に対応して併せて表示する非選択のオブジェクト画像とを表示部109に表示した状態を示している。選択オブジェクト画像を太実線で示し、非選択オブジェクト画像を細実線で示している。オブジェクト画像OB1が選択オブジェクト画像である図3(A)においては、配列順序が2番目〜10番目の非選択オブジェクト画像がそれぞれのオブジェクト画像の一部が隣接するオブジェクト画像に重なるようにして表示されている。図3(A)に示すように、10番目の非選択オブジェクト画像は画面右側の二点鎖線よりも外側に表示されている。
【0034】
オブジェクト画像OB2が選択オブジェクト画像である図3(B)においては、配列順序が最初と3番目〜11番目の非選択オブジェクト画像がそれぞれのオブジェクト画像の一部が隣接するオブジェクト画像に重なるようにして表示されている。図3(B)に示すように、最初の非選択オブジェクト画像は画面左側の二点鎖線よりも外側に表示されている。オブジェクト画像OB20が選択オブジェクト画像である図3(C)、オブジェクト画像OB40が選択オブジェクト画像である図3(D)においても同様に、オブジェクト画像OB20,OB40の左右に位置する非選択オブジェクト画像が表示されている。図3(B)〜(D)に示すように、表示部109の画面の水平方向の幅全体が表示範囲となっているが、左右に非表示の部分を設けてもよい。
【0035】
オブジェクト画像OB50が選択オブジェクト画像である図3(E)においては、配列順序が42番目〜49番目の非選択オブジェクト画像がそれぞれのオブジェクト画像の一部が隣接するオブジェクト画像に重なるようにして表示されている。
【0036】
図3に示す例では、選択オブジェクト画像及び非選択オブジェクト画像の下端部の垂直方向の位置を一定とし、選択オブジェクト画像から遠ざかるほど非選択オブジェクト画像を縮小させている。また、非選択オブジェクト画像は選択オブジェクト画像から遠ざかるほど隣接するオブジェクト画像に重なる割合が大きくなっている。任意の漸化式または関数を用いて非選択オブジェクト画像を順次縮小させればよい。同様に、任意の漸化式または関数を用いて非選択オブジェクト画像が隣接するオブジェクト画像に重なる割合が順次大きくなるような座標を決定すればよい。
【0037】
図3(A)〜(E)より分かるように、本実施形態のオブジェクト画像表示方法においては、選択オブジェクト画像の画面上の水平方向の位置が、全オブジェクト画像の配列順序の中での相対的な位置を概ね示している。例えばオブジェクト画像OB20が選択オブジェクト画像である図3(C)では、オブジェクト画像OB20は一点鎖線で示す水平方向の中央線よりも若干左側に位置していることにより、現在選択しているオブジェクト画像OB20が全オブジェクト画像の配列順序の中で中央よりも順位が若干上位であることを認識することができる。
【0038】
次に、図4を用いて本実施形態のオブジェクト画像表示方法によってオブジェクト画像を表示する際の動作について説明する。図4において、中央制御部110はステップS201にてユーザがオブジェクト画像を画面表示する操作を行ったか否かを判定する。オブジェクト画像を画面表示する操作とは、例えば、リモコン送信機2によって記録媒体104に記録されているコンテンツデータのサムネイル画像を図3のように表示させる操作である。操作を行ったと判定されれば(YES)ステップS202に移り、判定されなければ(NO)ステップS201を繰り返す。中央制御部110はステップS202にて表示部109の画面にオブジェクト画像の配列を予め定めた規則に従って表示するよう放送受信機100内の各部を制御する。ステップS202による画面は初期状態である。初期状態の画面は任意である。
【0039】
中央制御部110はステップS203にてユーザがオブジェクト画像の配列表示を消去する操作を行ったか否か判定する。消去する操作とは、例えば、リモコン送信機2に設けられた取消ボタンや戻りボタンを押す操作である。ステップS203にて消去する操作を行ったと判定されれば(YES)、ステップS204にてオブジェクト画像の配列表示を消去してステップS201に戻る。ステップS203にて消去する操作を行ったと判定されなければ(NO)ステップS205に移る。中央制御部110はステップS205にてユーザがオブジェクト画像を選択する操作を行ったか否か判定する。オブジェクト画像を選択する操作とは、例えば、リモコン送信機2に設けられた右方向または左方向のカーソルボタンを押す操作である。
【0040】
ステップS205にてオブジェクト画像を選択する操作を行ったと判定されれば(YES)ステップS206に移り、オブジェクト画像を選択する操作を行ったと判定されなければ(NO)ステップS203に戻る。中央制御部110はステップS206にて選択オブジェクト画像の順位を取得する。例えば図3(A)の状態から右方向のカーソルボタンを押す操作を行った場合、選択オブジェクト画像の順位は2である。図3(B)の状態から右方向のカーソルボタンを押す操作を行った場合、選択オブジェクト画像の順位は3であり、図3(B)の状態から左方向のカーソルボタンを押す操作を行った場合、選択オブジェクト画像の順位は1である。
【0041】
そして、中央制御部110はステップS207にて選択オブジェクト画像の順位に基づいて表示位置を算出する。選択オブジェクト画像の表示位置は図2で説明した通りであり、さらに具体的には次のようにして表示位置を算出する。オブジェクト画像の総数をN(Nは複数の自然数)、選択オブジェクト画像の順位をiとする。配列順序が最初である最も順位が高いオブジェクト画像OB1の表示位置を(X1,Y1)とする。なお、ここではオブジェクト画像の表示位置を左上の角部の座標とする。配列順序が最後である最も順位が低いオブジェクト画像の表示位置を(XN,Y1)とする。水平方向の位置はXi(iは1〜N)、垂直方向の位置はY1で固定である。最も順位が低いオブジェクト画像をオブジェクト画像OBNと称することとする。図3の例ではオブジェクト画像OBNはオブジェクト画像OB50であり、XNはX50となる。
【0042】
オブジェクト画像OB1とオブジェクト画像OBNとの距離|XN−X1|はWである。順位iのオブジェクト画像が選択された場合の表示位置(Xi,Yi)は、(X1+W×(i−1)/(N−1),Y1)となる。図3の例では、オブジェクト画像OB2の表示位置は(X1+W/49,Y1)、オブジェクト画像OB20の表示位置は(X1+W×19/49,Y1)、オブジェクト画像OB40の表示位置は(X1+W×39/49,Y1)、オブジェクト画像OB50の表示位置は(X1+W,Y1)である。
【0043】
次に、中央制御部110はステップS208にて選択オブジェクト画像以外の非選択オブジェクト画像の大きさを算出する。図5に示すように、選択オブジェクト画像の大きさを(横,縦)=(A,B)とすると、選択オブジェクト画像からk番目のオブジェクト画像の大きさ(Ak,Bk)は(f(k)×A,f(k)×B)となる。f(x)は、x>0で単調減少し、かつ、1>f(x)>0を満たす任意の関数である。関数f(x)は例えば、f(x)=1/(1+x)、f(x)=(1/2)x等である。選択オブジェクト画像からk番目のkは正の値でも負の値でもよい。即ち、順位i+kのオブジェクト画像と順位i−kのオブジェクト画像との大きさは等しい。
【0044】
引き続き、中央制御部110はステップS209にて選択オブジェクト画像以外の非選択オブジェクト画像の表示位置を算出する。本実施形態においては、前述のように、選択オブジェクト画像から遠ざかるほどオブジェクト画像が重なる割合が大きくなるように、選択オブジェクト画像以外の非選択オブジェクト画像の表示位置を算出する。図5に示すように、選択オブジェクト画像の中心座標(Xci,Yci)は(Xi+A/2,Yi−B/2)となる。
【0045】
選択オブジェクト画像からk番目のオブジェクト画像の表示位置の座標(Xk,Yk)は、選択オブジェクト画像の右側に位置するiから+k番目の場合には、(Xi+A/2+g(k)−Ak/2,Yi−B+Bk)となり、選択オブジェクト画像の左側に位置するiから−k番目の場合には、(Xi+A/2−g(k)−Ak/2,Yi−B+Bk)となる。g(x)はx>0で単調増加し、かつ、g(x)>0を満たす任意の関数である。なお、関数g(x)としては、オブジェクト画像が重なるような関数を用いることが好ましい。
【0046】
そして、中央制御部110はステップS210にて選択オブジェクト画像及び非選択オブジェクト画像全てのオブジェクト画像の位置及び大きさを変更して表示部109に再表示するよう、表示制御部107を制御する。以上により、リモコン送信機2に設けられた右方向のカーソルボタンを押すことにより図3(A)の状態から図3(E)の状態まで選択オブジェクト画像を右方向に順次移行させることができる。また、左方向のカーソルボタンを押すことにより図3(E)の状態から図3(A)の状態まで選択オブジェクト画像を左方向に順次移行させることができる。
【0047】
なお、ステップS202での表示状態からステップS210での表示状態に遷移させる際に、ステップS202での表示状態からステップS210での表示状態へと徐々に変化させることが好ましい。2つの表示状態間の遷移を所定の時間をかけて行うことにより、ユーザは選択オブジェクト画像の移行を容易に認識することができる。
【0048】
図6〜図9はオブジェクト画像の具体的な表示例である。図6は記録媒体104に記録されたコンテンツデータのサムネイル画像をオブジェクト画像として表示している例である。例えばデジタルスチルカメラで撮影した静止画の写真データをオブジェクト画像としてもよい。この場合は図6と同様の表示状態となる。図7はチューナ101,記録媒体104,外部入力端子113,コンテンツサーバ4等の映像信号供給源を選択するための画像をオブジェクト画像として表示している例である。図7に示す例では、チューナ101によって地上デジタル放送とBS(衛星放送)デジタル放送とが選択できる状態を示している。また、外部入力端子113a,113b,113cがそれぞれHDMI−1,HDMI−2,HDMI−3となっている状態を示している。
【0049】
図8は、入力判定部111によって映像信号の入力がないと判定された映像信号供給源を選択できないことをユーザが理解しやすいように表示している例である。図1の例では、外部入力端子113c(HDMI−3)には外部機器3cが接続されていないため、HDMI−3のオブジェクト画像を破線にて表示している。選択不可であるオブジェクト画像を薄く表示してもよいし、色を異ならせて表示してもよいし、非表示としてもよい。なお、外部機器が物理的に接続されていても外部機器の電源を投入していない場合には、入力判定部111によって映像信号の入力がないと判定されるため、外部機器の電源を投入していない場合も同様の表示状態となる。
【0050】
図9は、放送受信機100における各種の設定を調整するためのメニュー画像をオブジェクト画像として表示している例である。メニュー画像として、初期設定,映像調節,音質調整,画面サイズ,省エネ(省エネルギ)設定等を示している。また、図示していないが、アプリケーションプログラムを選択するためのアイコン等の画像をオブジェクト画像とすることもできる。
【0051】
以上のように、本実施形態のオブジェクト画像表示方法によれば、例えば、図3(A)の状態から図3(B)の状態に移行した場合、選択オブジェクト画像であるオブジェクト画像OB1は縮小した状態で画面左側の二点鎖線より左側に移動して非選択オブジェクト画像となり、新たにオブジェクト画像OB2が選択オブジェクト画像となる。同様に、図3(E)の状態から左隣の数字49を付したオブジェクト画像を選択すると、オブジェクト画像OB50は縮小した状態で画面右側の二点鎖線より右側に移動して非選択オブジェクト画像となり、左隣のオブジェクト画像が選択オブジェクト画像となる。従って、ユーザはオブジェクト画像の遷移を視覚的に容易に理解することができる。
【0052】
次に、図10を用いて本実施形態のオブジェクト画像表示方法の変形例について説明する。図3の表示方法は選択オブジェクト画像及び非選択オブジェクト画像の下端部の垂直方向の位置を一定とした場合の例である。これに対して図10に示す変形例の表示方法は、選択オブジェクト画像の下端部の垂直方向の位置を一定としつつ、非選択オブジェクト画像の下端部の垂直方向の位置を変位させるように表示するようにしたものである。任意の漸化式または関数を用いて非選択オブジェクト画像の下端部の垂直方向の位置を順次変位させればよい。図10に示す変形例においては、太実線で示す選択オブジェクト画像の左右に位置する非選択オブジェクト画像の位置を選択オブジェクト画像から離れるほど上方向に変位させて表示し、選択オブジェクト画像が常に最も下に位置するように表示している。
【0053】
以上説明した本実施形態のオブジェクト画像表示装置、オブジェクト画像表示方法、オブジェクト画像表示プログラムについて改めて説明する。図1において、サムネイル生成部106またはOSD発生部107bは、N個のオブジェクトの中からいずれかのオブジェクトを選択するためのN個それぞれのオブジェクトに対応したオブジェクト画像を生成するオブジェクト画像生成部である。表示制御部107及び中央制御部110は、N個のオブジェクト画像の内、N個より少ない個数のオブジェクト画像を予め定めた表示規則に従って表示部109に表示するよう制御する制御部である。なお、オブジェクト画像生成部は、N個それぞれのオブジェクトに対応したオブジェクト画像を一時に生成する必要はない。選択オブジェクト画像を遷移させるそれぞれの画面に対応して、少なくとも表示部109に表示するオブジェクト画像を生成すればよい。
【0054】
本実施形態では、中央制御部110が表示規則を保持している。表示規則は次の通りである。図3(A),図10(A)に示すように、N個のオブジェクトを所定の配列順序で並べたときの最も順位が高い第1のオブジェクトに対応した第1のオブジェクト画像(オブジェクト画像OB1)を選択しているときには、第1のオブジェクト画像を選択オブジェクト画像として表示部109の第1の位置に表示させ、第1のオブジェクト以降の下位の複数のオブジェクトに対応した複数のオブジェクト画像を非選択オブジェクト画像として所定の数だけ配列させて表示する。配列方向は例えば水平方向である。
【0055】
図3(E),図10(E)に示すように、N個のオブジェクトを所定の配列順序で並べたときの最も順位が低い第2のオブジェクトに対応した第2のオブジェクト画像(オブジェクト画像OB50)を選択しているときには、第2のオブジェクト画像を選択オブジェクト画像として表示部109の第2の位置に表示させ、第2のオブジェクト以前の上位の複数のオブジェクトに対応した複数のオブジェクト画像を非選択オブジェクト画像として所定の数だけ配列させて表示する。
【0056】
図3(B)〜(D),図10(B)〜(D)に示すように、第1のオブジェクトと第2のオブジェクトとの間のいずれかである第3のオブジェクトに対応した第3のオブジェクト画像(オブジェクト画像OB2,OB20,OB40等)を選択しているときには、第3のオブジェクト画像を選択オブジェクト画像として第1の位置と第2の位置との間に表示する。選択オブジェクト画像はオブジェクト画像の全体が表示された状態となっている。併せて、少なくとも第1の位置と第2の位置との間に、第3のオブジェクト画像以降の下位のオブジェクトに対応した一または複数のオブジェクト画像と、第3のオブジェクト以前の上位のオブジェクトに対応した一または複数のオブジェクト画像との少なくとも一方を非選択オブジェクト画像として所定の数だけ配列させて表示する。
【0057】
図3(B)〜(D)や図10(B)〜(D)に示すように、第1の位置と第2の位置の外側の領域にも非選択オブジェクト画像を表示しているので、第3のオブジェクト画像以降の下位のオブジェクトに対応した一または複数のオブジェクト画像と、第3のオブジェクト以前の上位のオブジェクトに対応した一または複数のオブジェクト画像との双方が表示される。
【0058】
非選択オブジェクト画像を表示できる数は、非選択オブジェクト画像を縮小させる程度と、隣接するオブジェクト画像を重ねる割合と、表示部109のどの範囲をオブジェクト画像の表示領域とするかによって決まる。
【0059】
そして、選択オブジェクト画像である第3のオブジェクト画像を第1のオブジェクト画像と第2のオブジェクト画像との間でn個のオブジェクト画像分だけ移行させると、第1の位置と第2の位置との間の距離をNより1を減じた数で除算した値にnを乗じた距離だけずらした位置を新たな選択オブジェクト画像の位置とするようオブジェクト画像の表示状態を遷移させる。
【0060】
さらに、図1の放送受信機100では、本実施形態のオブジェクト画像表示方法によってオブジェクト画像が表示される。具体的には、数Nを複数の自然数としたとき、N個のオブジェクトの中からN個より少ない個数のオブジェクトに対応したオブジェクト画像を予め定めた表示規則に従って表示部109に表示する第1のステップと、表示部109に表示されているオブジェクト画像の中で選択しているオブジェクト画像を移行させる操作に応答して、オブジェクト画像の表示状態を表示規則に従って遷移させる第2のステップとが実行される。表示規則は上述の通りである。中央制御部110は、上記の第1及び第2のステップを実行させる本実施形態のオブジェクト画像表示プログラムを保持している。
【0061】
図4におけるステップS202またはS210が上記の第1のステップに相当する。図4におけるステップS205でオブジェクト画像を選択する操作を行ったと判定された場合のステップS206〜S210が上記の第2のステップに相当する。
【0062】
本発明は以上説明した本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。本発明は本実施形態で例とした放送受信機の他、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ等の任意の電子機器に用いることが可能である。また、本発明のオブジェクト画像表示プログラムを記録媒体に記録して提供してもよいし、インターネット等のネットワークを介してパーソナル・コンピュータにダウンロードさせるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0063】
100 放送受信機
101 チューナ
102 映像信号切換部
103 記録再生駆動部
104 記録媒体
105 映像信号処理部
106 サムネイル生成部(オブジェクト画像生成部)
107 表示制御部(制御部)
107a 合成部
107b オン・スクリーン・ディスプレイ発生部(オブジェクト画像生成部)
108 フレームメモリ
109 表示部
110 中央制御部(制御部)
111 入力判定部
112 受信チャンネル保持部
113a,113b,113c 外部入力端子
114 ネットワークインタフェース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
数Nを複数の自然数としたとき、N個のオブジェクトの中からいずれかのオブジェクトを選択するための前記N個それぞれのオブジェクトに対応したオブジェクト画像を生成するオブジェクト画像生成部と、
前記N個のオブジェクト画像の内、前記N個より少ない個数のオブジェクト画像を予め定めた表示規則に従って表示部に表示するよう制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記表示規則として、
前記N個のオブジェクトを所定の配列順序で並べたときの最も順位が高い第1のオブジェクトに対応した第1のオブジェクト画像を選択しているときには、前記第1のオブジェクト画像を選択オブジェクト画像として前記表示部の第1の位置に表示させ、前記第1のオブジェクト以降の下位の複数のオブジェクトに対応した複数のオブジェクト画像を非選択オブジェクト画像として所定の数だけ配列させて表示し、
前記N個のオブジェクトを前記所定の配列順序で並べたときの最も順位が低い第2のオブジェクトに対応した第2のオブジェクト画像を選択しているときには、前記第2のオブジェクト画像を選択オブジェクト画像として前記表示部の第2の位置に表示させ、前記第2のオブジェクト以前の上位の複数のオブジェクトに対応した複数のオブジェクト画像を非選択オブジェクト画像として所定の数だけ配列させて表示し、
前記第1のオブジェクトと前記第2のオブジェクトとの間のいずれかである第3のオブジェクトに対応した第3のオブジェクト画像を選択しているときには、前記表示部の前記第1の位置より外側の部分と前記第1の位置と前記第2の位置との間と前記表示部の前記第2の位置より外側の部分とを含む領域に、前記第3のオブジェクト画像以降の下位のオブジェクトに対応した一または複数のオブジェクト画像と、前記第3のオブジェクト以前の上位のオブジェクトに対応した一または複数のオブジェクト画像とを非選択オブジェクト画像として所定の数だけ配列させて表示し、
数nを1以上の自然数としたとき、選択オブジェクト画像である前記第3のオブジェクト画像を前記第1のオブジェクト画像と前記第2のオブジェクト画像との間でn個のオブジェクト画像分だけ移行させると、前記第1の位置と前記第2の位置との間の距離を前記Nより1を減じた数で除算した値に前記nを乗じた距離だけずらした位置を新たな選択オブジェクト画像の位置とするよう制御する
ことを特徴とするオブジェクト画像表示装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記表示規則として、非選択オブジェクト画像の大きさを選択オブジェクト画像から離れるほど小さくして表示するよう制御する
ことを特徴とする請求項1記載のオブジェクト画像表示装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記表示規則として、非選択オブジェクト画像を選択オブジェクト画像から離れるほど隣接するオブジェクト画像に重なる面積の割合を大きくして表示するよう制御する
ことを特徴とする請求項1または2に記載のオブジェクト画像表示装置。
【請求項4】
数Nを複数の自然数としたとき、N個のオブジェクトの中から前記N個より少ない個数のオブジェクトに対応したオブジェクト画像を予め定めた表示規則に従って表示部に表示する第1のステップと、
前記表示部に表示されているオブジェクト画像の中で選択しているオブジェクト画像を移行させる操作に応答して、オブジェクト画像の表示状態を前記表示規則に従って遷移させる第2のステップとを含み、
前記第1のステップは、前記表示規則として、
前記N個のオブジェクトを所定の配列順序で並べたときの最も順位が高い第1のオブジェクトに対応した第1のオブジェクト画像を選択オブジェクト画像として前記表示部に表示する際には、前記第1のオブジェクト画像を前記表示部の第1の位置に表示し、前記第1のオブジェクト以降の下位の複数のオブジェクトに対応した複数のオブジェクト画像を非選択オブジェクト画像として所定の数だけ配列させて表示し、
前記N個のオブジェクトを前記所定の配列順序で並べたときの最も順位が低い第2のオブジェクトに対応した第2のオブジェクト画像を選択オブジェクト画像として前記表示部に表示する際には、前記第2のオブジェクト画像を前記表示部の第2の位置に表示し、前記第2のオブジェクト以前の上位の複数のオブジェクトに対応した複数のオブジェクト画像を非選択オブジェクト画像として所定の数だけ配列させて表示し、
前記第1のオブジェクトと前記第2のオブジェクトとの間のいずれかである第3のオブジェクトに対応した第3のオブジェクト画像を選択オブジェクト画像として前記表示部に表示する際には、前記表示部の前記第1の位置より外側の部分と前記第1の位置と前記第2の位置との間と前記表示部の前記第2の位置より外側の部分とを含む領域に、前記第3のオブジェクト画像以降の下位のオブジェクトに対応した一または複数のオブジェクト画像と、前記第3のオブジェクト以前の上位のオブジェクトに対応した一または複数のオブジェクト画像とを非選択オブジェクト画像として所定の数だけ配列させて表示し、
前記第2のステップは、前記表示規則として、
数nを1以上の自然数としたとき、選択オブジェクト画像である前記第3のオブジェクト画像を前記第1のオブジェクト画像と前記第2のオブジェクト画像との間でn個のオブジェクト画像分だけ移行させると、前記第1の位置と前記第2の位置との間の距離を前記Nより1を減じた数で除算した値に前記nを乗じた距離だけずらした位置を新たな選択オブジェクト画像の位置とするよう遷移させる
ことを特徴とするオブジェクト画像表示方法。
【請求項5】
前記第1のステップは、前記表示規則として、非選択オブジェクト画像の大きさを選択オブジェクト画像から離れるほど小さくして表示する
ことを特徴とする請求項4記載のオブジェクト画像表示方法。
【請求項6】
前記第1のステップは、前記表示規則として、非選択オブジェクト画像を選択オブジェクト画像から離れるほど隣接するオブジェクト画像に重なる面積の割合を大きくして表示する
ことを特徴とする請求項4または5に記載のオブジェクト画像表示方法。
【請求項7】
コンピュータに、
数Nを複数の自然数としたとき、N個のオブジェクトの中から前記N個より少ない個数のオブジェクトに対応したオブジェクト画像を予め定めた表示規則に従って表示部に表示する第1のステップと、
前記表示部に表示されているオブジェクト画像の中で選択しているオブジェクト画像を移行させる操作に応答して、オブジェクト画像の表示状態を前記表示規則に従って遷移させる第2のステップと
を実行させるオブジェクト画像表示プログラムであり、
前記第1のステップは、前記表示規則として、
前記N個のオブジェクトを所定の配列順序で並べたときの最も順位が高い第1のオブジェクトに対応した第1のオブジェクト画像を選択オブジェクト画像として前記表示部に表示する際には、前記第1のオブジェクト画像を前記表示部の第1の位置に表示し、前記第1のオブジェクト以降の下位の複数のオブジェクトに対応した複数のオブジェクト画像を非選択オブジェクト画像として所定の数だけ配列させて表示し、
前記N個のオブジェクトを前記所定の配列順序で並べたときの最も順位が低い第2のオブジェクトに対応した第2のオブジェクト画像を選択オブジェクト画像として前記表示部に表示する際には、前記第2のオブジェクト画像を前記表示部の第2の位置に表示し、前記第2のオブジェクト以前の上位の複数のオブジェクトに対応した複数のオブジェクト画像を非選択オブジェクト画像として所定の数だけ配列させて表示し、
前記第1のオブジェクトと前記第2のオブジェクトとの間のいずれかである第3のオブジェクトに対応した第3のオブジェクト画像を選択オブジェクト画像として前記表示部に表示する際には、前記表示部の前記第1の位置より外側の部分と前記第1の位置と前記第2の位置との間と前記表示部の前記第2の位置より外側の部分とを含む領域に、前記第3のオブジェクト画像以降の下位のオブジェクトに対応した一または複数のオブジェクト画像と、前記第3のオブジェクト以前の上位のオブジェクトに対応した一または複数のオブジェクト画像とを非選択オブジェクト画像として所定の数だけ配列させて表示し、
前記第2のステップは、前記表示規則として、
数nを1以上の自然数としたとき、選択オブジェクト画像である前記第3のオブジェクト画像を前記第1のオブジェクト画像と前記第2のオブジェクト画像との間でn個のオブジェクト画像分だけ移行させると、前記第1の位置と前記第2の位置との間の距離を前記Nより1を減じた数で除算した値に前記nを乗じた距離だけずらした位置を新たな選択オブジェクト画像の位置とするよう遷移させる
ことを特徴とするオブジェクト画像表示プログラム。
【請求項8】
前記第1のステップは、前記表示規則として、非選択オブジェクト画像の大きさを選択オブジェクト画像から離れるほど小さくして表示する
ことを特徴とする請求項7記載のオブジェクト画像表示プログラム。
【請求項9】
前記第1のステップは、前記表示規則として、非選択オブジェクト画像を選択オブジェクト画像から離れるほど隣接するオブジェクト画像に重なる面積の割合を大きくして表示する
ことを特徴とする請求項7または8に記載のオブジェクト画像表示プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−134193(P2011−134193A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−294401(P2009−294401)
【出願日】平成21年12月25日(2009.12.25)
【出願人】(000004329)日本ビクター株式会社 (3,896)
【Fターム(参考)】