説明

オプション取付構造

【課題】オプション装置を安定して支持すること。
【解決手段】支持体3の上端面上に配置されるとともにオプション装置が取り付けられた基片5、および支持体3の上端部を間に挟み込むように基片5の下面にそれぞれ下方に向けて延設されるとともに上端部の側面にそれぞれ固定された一対の脚片6を有する取付部材7を備えているオプション取付構造1を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オフィス等の執務空間にて使用される什器から上方に向けて延在する支持体の上端部に、照明などのオプション装置を取り付けるオプション取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
オフィス等の執務空間にて使用される什器においては、作業目的に応じて、例えば照明装置やディスプレイなど様々なオプション装置を什器の上方に取り付けることが望まれている。
そこで、例えば特許文献1に示されるような、什器(デスク等の家具)の後部から上方に向かって立設された左右一対の支柱、およびこれら一対の支柱間に架設されるとともに断面がほぼ四角形状の横杆を有する支持体に、オプション装置を取り付けるオプション取付構造が知られている。このオプション取付構造では、横杆の両側面(前後面)に横杆の長手方向に延びる係合溝が形成されており、オプション装置に設けられた係止片を横杆の一方の側面に形成された係合溝に係止させることで、オプション装置を横杆の一方の側面に取り付けることができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−21340号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来のオプション取付構造では、支持体(横杆)の一方の側面にオプション装置を取り付けることから、オプション装置の荷重を一方の側面にのみ受け止めさせるため、オプション装置を安定して支持することができないおそれがある。
【0005】
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、オプション装置を安定して支持することができるオプション取付構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明に係るオプション取付構造は、什器から上方に向けて延在する支持体の上端部にオプション装置を取り付けるオプション取付構造であって、前記支持体の上端面上に配置されるとともに前記オプション装置が取り付けられた基片、および前記支持体の上端部を間に挟み込むように前記基片の下面にそれぞれ下方に向けて延設されるとともに前記上端部の側面にそれぞれ固定された一対の脚片を有する取付部材を備えていることを特徴とする。
【0007】
この構成によれば、オプション装置が基片に取り付けられるとともに、一対の脚片がそれぞれ支持体の上端部の側面に固定されているので、基片に固定されたオプション装置の荷重を、支持体の上端部の両側面で受け止めさせることが可能になり、オプション装置を安定して支持することができる。
【0008】
また、前記取付部材内には、上端が前記基片の上面に開口するとともに下端が前記脚片の下端面に開口する第1配線空間が形成されていても良い。
【0009】
この構成によれば、取付部材内に第1配線空間が形成されているので、オプション装置の配線を第1配線空間に収容することで、配線が外部に露出されることがなく、体裁を良好に収めることができる。
【0010】
また、前記第1配線空間は、全長にわたって前記脚片および前記基片それぞれにおける一方の側端面に開口していても良い。
【0011】
この構成によれば、第1配線空間が、全長にわたって脚片および基片それぞれにおける一方の側端面に開口しているので、第1配線空間に配線を収容する際、一方の側端面側の開口を通して第1配線空間に配線を収容することが可能になり、配線収容の容易化を図ることができる。
【0012】
また、前記基片の上面から上方に向けて延びるとともに前記オプション装置が取り付けられた中継支柱を備え、前記中継支柱内には、上下方向に延び前記第1配線空間に連通する第2配線空間が形成されていても良い。
【0013】
この構成によれば、中継支柱内に、上下方向に延び第1配線空間に連通する第2配線空間が形成されているので、中継支柱に取り付けられたオプション装置の配線を第2配線空間および第1配線空間に収容することで、配線が外部に露出されることがない。したがって、オプション装置が中継支柱を介して支持体の上方に取り付けられた場合であっても、体裁を良好に収めることができる。
【0014】
また、前記脚片の下端面から下方に向けて延びる配線ダクトを備え、前記配線ダクト内には、上下方向に延び前記第1配線空間に連通する第3配線空間が形成されていても良い。
【0015】
この構成によれば、配線ダクト内に、上下方向に延び第1配線空間に連通する第3配線空間が形成されているので、オプション装置の配線を、第1配線空間および第3配線空間に収容することで、取付部材の下方においても配線が外部に露出されることがなく、体裁をより一層良好に収めることができる。
【0016】
また、前記支持体の上端部の側面に形成され、開口周縁部に内側に向けて突出片が突設された取付溝と、該取付溝内に配置された固定部材と、前記脚片と前記固定部材との間に設けられ、前記脚片と前記固定部材とで前記突出片を挟持させる固定手段とを備えていても良い。
【0017】
この構成によれば、固定手段によって脚片と固定部材とで突出片を挟持させることで、脚片を支持体の側面に強固に固定することができる。
【0018】
また、前記取付溝は、前記支持体の上端縁に沿って延び、前記固定部材は、前記取付溝内での配置位置を変更可能に構成されていても良い。
【0019】
この構成によれば、取付溝が、支持体の上端縁に沿って延び、固定部材が、取付溝内での配置位置を変更可能に構成されているので、取付溝内での固定部材の配置位置を変更することで、脚片が固定される側面の位置を支持体の上端縁に沿って変更することが可能になり、オプション装置の取付位置を支持体の上端縁に沿って変更することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係るオプション取付構造によれば、オプション装置を安定して支持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態に係るオプション取付構造を採用したテーブル、支持壁および照明装置の全体斜視図である。
【図2】図1に示すオプション取付構造の要部の正面図である。
【図3】図1に示すオプション取付構造の要部の側面図である。
【図4】図1に示すオプション取付構造のねじ座の斜視図である。
【図5】図1に示すオプション取付構造の取付部材の斜視図である。
【図6】図2に示す断面矢視A−A図である。
【図7】図1に示すオプション取付構造において取付溝内にねじ座を配置する工程を説明する工程図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態に係るオプション取付構造を説明する。
図1に示すように、このオプション取付構造1は、テーブル(什器)2から上方に向けて延在する支持壁(支持体)3の上端部に照明装置(オプション装置)4を取り付けるものである。
図2および図3に示すように、オプション取付構造1は、支持壁3の上端面上に配置された基片5、および支持壁3の上端部を間に挟み込むように基片5の下面にそれぞれ下方に向けて延設された一対の脚片6を有する取付部材7と、支持壁3の上端部の側面3aに形成された取付溝8と、該取付溝8内に配置されたねじ座(固定部材)9と、脚片6とねじ座9との間に設けられた取付ねじ(固定手段)10と、基片5の上面から上方に向けて延びる中継支柱11と、脚片6の下端面から下方に向けて延びる配線ダクト12とを備えている。
【0023】
図1に示すように、取付溝8は、支持壁3の上端縁に沿って、支持壁3の側面3aの全長にわたって直線状に延びている。図3に示すように、取付溝8の開口周縁部8aには、内側に向けて突出片13、14が突設されている。本実施形態では、上側の開口周縁部8aには、下方に向けて延びる上突出片13が突設されるとともに、下側の開口周縁部8aには、上方に向けて延びる下突出片14が突設されている。
【0024】
図4に示すように、ねじ座9は、取付ねじ10が螺着される主片15と、主片15の裏面の両側端に後方に向けて突設された一対の側片16と、両側片16に上方に向けて突設された一対の係合片17とを備えている。係合片17の後端面は、下方から上方に向かうに従い漸次前方に向かう上傾斜面19とされ、側片16の下端面は、下方から上方に向かうに従い漸次後方に向かう下傾斜面20とされている。
【0025】
そして図3に示すように、取付溝8内に配置されたねじ座9は、係合片17が上突出片13に内側から係合している。
ねじ座9には、主片15の表面に開口する雌ねじ部21が形成されている。ここで、主片15の裏面において雌ねじ部21と対応する位置には、裏面側へと突出する肉厚部18が形成されている。そして雌ねじ部21は、該肉厚部18にも形成されることで取付ねじ10の螺着に必要なねじ長を確保している。
【0026】
図5に示すように、取付部材7は、基片5の下面の各側端縁に脚片6が設けられており、全体として側面視下向きコ字状に屈曲された一枚の板部材で形成されている。
図3に示すように、脚片6には、取付ねじ10の軸部10bが挿通されるねじ挿通用孔22が形成されている。ここで、一対の脚片6の互いに向き合う内面と反対側となる外面には、取付ねじ10の頭部10aが収容される収容凹部22aが形成されており、該収容凹部22a内にねじ挿通用孔22が形成されている。
そして取付ねじ10は、頭部10aが収容凹部22aに収容されるとともに軸部10bがねじ挿通用孔22に挿通された状態で、ねじ座9の雌ねじ部21に螺着され締め付けられている。これにより、脚片6とねじ座9との間隔が狭められ、脚片6とねじ座9の係合片17とが上突出片13を挟持し、支持壁3の上端部の側面3aに取付部材7の脚片6が固定されている。
【0027】
また取付部材7内には、上端が基片5の上面に開口するとともに下端が脚片6の下端面に開口する第1配線空間23が形成されている。第1配線空間23は、全長にわたって脚片6および基片5それぞれにおける一方の側端面7aに開口する溝部であり、基片5の側端面7aに形成された横溝部24と、一対の脚片6の側端面7aにそれぞれ形成され横溝部24の各端縁に連なる一対の縦溝部25とを備えている。横溝部24は、略中央となる位置で、基片5の上面に開口する開口部26を有している。
【0028】
図1に示すように、中継支柱11の上端部には、照明装置4が取り付けられており、取付部材7の基片5には、この中継支柱11を介して照明装置4が取り付けられている。
図6に示すように、中継支柱11には、上下方向Dに延び第1配線空間23に連通する第2配線空間27が形成されている。中継支柱11は、上下方向Dに延びる支柱本体28と、支柱本体28に着脱可能に装着され、支柱本体28との間に第2配線空間27を形成する配線カバー29とを備えている。
【0029】
支柱本体28は、断面視楕円形状をなしており、一方の側面には、上下方向Dの全長にわたって延びる配線溝30が形成されている。そして、この配線溝30内に、上下方向Dに延びるとともに断面視コ字状に形成された配線カバー29が嵌合されており、配線溝30および配線カバー29の両内面の間に、支柱本体28の下端面に開口する第2配線空間27が形成されている。
【0030】
支柱本体28において第2配線空間27と楕円形状断面の短径方向に隣り合う位置には、上下方向Dに沿って延びる挿入孔32が形成されている。
また図2に示すように、支柱本体28の下端部には、上下方向Dに沿って延びるねじ孔31が形成されている。本実施形態では、ねじ孔31は、第2配線空間27を挟むようにして楕円形状断面の長径方向の両側端側に対をなして設けられている。
【0031】
そして中継支柱11は、基片5の上面に当接しており、該基片5に形成された貫通孔33に下側から差し込まれた皿ボルト34が支柱本体28のねじ孔31の雌ねじ31aに螺着されることによって基片5の上面に固定されている。なお、貫通孔33において下側に位置する下側部分には、上方から下方に向かうに従い拡径し、皿ボルト34の頭部34aが収容されるテーパー状の収容凹部33aが形成されている。
また基片5の上面には、中継支柱11の挿入孔32の下端部に挿入される挿入凸部35が上方に向けて突設されている。
【0032】
ここで脚片6の下端面は、両側端面7a側から中央に向かうに従い漸次下方に向かう凸曲面状をなしており、配線ダクト12の上端面は、脚片6の下端面と全面にわたって当接する凹曲面状をなしている。また配線ダクト12は、図示しないボルト等により支持壁3の側面3aに固定されている。
図3に示すように、配線ダクト12内には、上下方向Dに延び第1配線空間23に連通する第3配線空間36が形成されている。本実施形態では、第3配線空間36は、配線ダクト12の各側端面12aに開口する縦溝であり、配線ダクト12の側端面12aの全長にわたって形成されるとともに配線ダクト12の上端面に開口している。
【0033】
そして本実施形態では、照明装置4から延びる配線37は、中継支柱11の第2配線空間27、取付部材7の第1配線空間23、および配線ダクト12の第3配線空間36を通って支持壁3の下部に向けて引き回されている。
【0034】
次に、以上のように構成されたオプション取付構造1を採用して支持壁3に照明装置4を取り付ける方法について説明する。
はじめに、図7に示すように、取付溝8内にねじ座9を配置する。ここで本実施形態では、ねじ座9は、取付溝8内での配置位置を変更可能に構成され、さらに、取付溝8内にその開口部8bを通して着脱可能に構成されている。
【0035】
詳しく説明すると、まず図7に示すように、ねじ座9を上下方向Dに対して傾け、係合片17を取付溝8内にその開口部8bを通して挿入するとともに、主片15の表面の上端縁15aを上突出片13の下端に当接させる。次いで、ねじ座9が、主片15の表面の上端縁15aと上突出片13との当接部分を中心として取付溝8の内側(図示矢印方向)に回動するように、例えば主片15の表面の下端部を外側から押し込む。
【0036】
ここで、ねじ座9には、上傾斜面19および下傾斜面20が形成されているので、前述の回動時に、係合片17が取付溝8の底面に引っ掛かったり、あるいは側片16の下端部が下突出片14に引っ掛かったりしてしまうのを抑制することができる。すなわち、上傾斜面19は、主片15の表面の上端縁15aとの距離が取付溝8の深さよりも小さくなるように、係合片17が面取りされることで形成されたものである。また、下傾斜面20は、主片15の表面の上端縁15aとの距離が上突出片13と下突出片14との間の距離よりも小さくなるように、側片16が面取りされることで形成されたものである。
【0037】
そして、例えば側片16の後端面が取付溝8の底面に当接するまでねじ座9を回動させることで、係合片17が上突出片13に内側から係合し、ねじ座9が取付溝8内に配置される。
なお、取付溝8内でのねじ座9の配置位置を変更する場合には、前記上端縁15aを中心としてねじ座9を取付溝8の外側に向けて回動させることで取付溝8からその開口部8bを通して離脱させ、その後、所望する配置位置に配置する。
【0038】
次いで、基片5に中継支柱11が取り付けられた取付部材7を支持壁3の上端部に配置し、この取付部材7の各脚片6を取付ねじ10によってねじ座9(仕切壁3)に固定する。また、中継支柱11に照明装置4を取り付ける。
そして、照明装置4の配線37を、各配線空間23、27、36に収容する。この際、支柱本体28から配線カバー29を離脱させた状態で、配線溝30、第1配線空間23、および第3配線空間36の各開口側から配線37を収容し、その後、配線カバー29を支柱本体28に装着させる。
【0039】
以上説明したように、本実施形態に係るオプション取付構造1によれば、照明装置4が基片5に取り付けられるとともに、一対の脚片6がそれぞれ支持壁3の上端部の側面3aに固定されているので、基片5に固定された照明装置4の荷重を、支持壁3の上端部の両側面3aで受け止めさせることが可能になり、照明装置4を安定して支持することができる。
【0040】
また、取付部材7内に第1配線空間23が形成されているので、照明装置4の配線37を第1配線空間23に収容することで、配線37が外部に露出されることがなく、体裁を良好に収めることができる。
さらに、配線ダクト12内に、上下方向Dに延び第1配線空間23に連通する第3配線空間36が形成されているので、照明装置4の配線37を、第1配線空間23および第3配線空間36に収容することで、取付部材7の下方においても配線37が外部に露出されることがなく、体裁をより一層良好に収めることができる。
さらにまた、中継支柱11内に、上下方向Dに延び第1配線空間23に連通する第2配線空間27が形成されているので、中継支柱11に取り付けられた照明装置4の配線37を第2配線空間27および第1配線空間23に収容することで、配線37が外部に露出されることがない。したがって、照明装置4が中継支柱11を介して支持壁3の上方に取り付けられた場合であっても、体裁を良好に収めることができる。
【0041】
また、第1配線空間23が、全長にわたって脚片6および基片5それぞれにおける一方の側端面7aに開口しているので、第1配線空間23に配線37を収容する際、一方の側端面7a側の開口を通して第1配線空間23に配線37を収容することが可能になり、配線収容の容易化を図ることができる。
さらに本実施形態では、第2配線空間27が、配線溝30および配線カバー29の両内面の間に形成されるとともに、第3配線空間36が、全長にわたって配線ダクト12の一方の側端面12aに開口しているので、中継支柱11から配線カバー29を離脱させた状態で、配線溝30、第1配線空間23、および第3配線空間36の各開口側から配線37を収容することで、配線収容のより一層の容易化を図ることができる。
【0042】
また、取付ねじ10によって脚片6とねじ座9とで上突出片13を挟持させることで、脚片6を支持壁3の側面3aに強固に固定することができる。
さらに、取付溝8が、支持壁3の上端縁に沿って延び、ねじ座9が、取付溝8内での配置位置を変更可能に構成されているので、取付溝8内でのねじ座9の配置位置を変更することで、脚片6が固定される側面3aの位置を支持壁3の上端縁に沿って変更することが可能になり、照明装置4の取付位置を支持壁3の上端縁に沿って変更することができる。
さらにまた、ねじ座9が、取付溝8内にその開口部8bを通して着脱可能に構成されていることから、取付溝8の開口部8bを通してねじ座9を取付溝8に着脱することで、取付溝8内でのねじ座9の配置位置を容易に変更することが可能になり、照明装置4の取付位置を容易に変更することができる。
【0043】
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、第1配線空間23は、一方の側端面7aに開口しているものとしたが、開口していなくても良い。
また、前記実施形態では、第1配線空間23は、取付部材7の各側端面7aに形成されているものとしたが、第1配線空間23の形成位置および数などは、これに限られるものではない。さらに、第1配線空間23は形成されていなくても良い。
【0044】
また、前記実施形態では、照明装置4は、中継支柱11を介して支持壁3に取り付けられるものとしたが、中継支柱11はなくても良い。
また、前記実施形態では、オプション取付構造1は、配線ダクト12を備えているものとしたが、配線ダクト12はなくても良い。
【0045】
また、前記実施形態では、ねじ座9は、取付溝8内にその開口部8bを通して着脱可能に構成されることで、取付溝8内でのねじ座9の配置位置を変更可能としたが、これに限られるものではない。例えば、取付溝8内をスライド移動させることで、ねじ座9の配置位置を変更しても良い。
さらに、前記実施形態では、取付溝8内でのねじ座9の配置位置を変更可能としたが、配置位置は変更できなくても良い。
【0046】
また、脚片6が支持壁3の側面3aに固定されれば、取付溝8、ねじ座9および取付ねじ10はなくても良い。例えば、支持壁3の側面3aに、その上端縁に沿って間隔をあけて雌ねじ部が形成され、この雌ねじ部に取付ねじ10を螺着させることで脚片6を取り付けても良い。また、取付ねじ10とは異なる固定手段によって脚片6を支持壁3の側面3aに固定しても良い。
【0047】
また、前記実施形態では、支持壁3に取り付けるオプション装置として照明装置4を採用した場合を説明したが、これに限られるものではなく、例えばディスプレイなどを採用することも可能である。
さらに、前記実施形態では、支持体として支持壁3を採用した場合を説明したが、これに限られるものではなく、例えば支柱などを採用することも可能である。
さらにまた、前記実施形態では、什器としてテーブル2を採用するものとしたが、テーブル2以外の什器も採用することも可能である。
【0048】
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0049】
1 オプション取付構造
2 テーブル(什器)
3 支持壁(支持体)
3a 支持壁の側面
4 照明装置(オプション装置)
5 基片
6 脚片
7 取付部材
7a 取付部材の側端面
8 取付溝
8a 取付溝の開口周縁部
8b 取付溝の開口部
9 ねじ座(固定部材)
10 取付ねじ(固定手段)
11 中継支柱
12 ダクト
13 上突出片(突出片)
14 下突出片(突出片)
23 第1配線空間
27 第2配線空間
36 第3配線空間
D 上下方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
什器から上方に向けて延在する支持体の上端部にオプション装置を取り付けるオプション取付構造であって、
前記支持体の上端面上に配置されるとともに前記オプション装置が取り付けられた基片、および前記支持体の上端部を間に挟み込むように前記基片の下面にそれぞれ下方に向けて延設されるとともに前記上端部の側面にそれぞれ固定された一対の脚片を有する取付部材を備えていることを特徴とするオプション取付構造。
【請求項2】
請求項1記載のオプション取付構造において、
前記取付部材内には、上端が前記基片の上面に開口するとともに下端が前記脚片の下端面に開口する第1配線空間が形成されていることを特徴とするオプション取付構造。
【請求項3】
請求項2記載のオプション取付構造において、
前記第1配線空間は、全長にわたって前記脚片および前記基片それぞれにおける一方の側端面に開口していることを特徴とするオプション取付構造。
【請求項4】
請求項2又は3記載のオプション取付構造において、
前記基片の上面から上方に向けて延びるとともに前記オプション装置が取り付けられた中継支柱を備え、
前記中継支柱内には、上下方向に延び前記第1配線空間に連通する第2配線空間が形成されていることを特徴とするオプション取付構造。
【請求項5】
請求項2から4いずれか1項に記載のオプション取付構造において、
前記脚片の下端面から下方に向けて延びる配線ダクトを備え、
前記配線ダクト内には、上下方向に延び前記第1配線空間に連通する第3配線空間が形成されていることを特徴とするオプション取付構造。
【請求項6】
請求項1から5いずれか1項に記載のオプション取付構造において、
前記支持体の上端部の側面に形成され、開口周縁部に内側に向けて突出片が突設された取付溝と、
該取付溝内に配置された固定部材と、
前記脚片と前記固定部材との間に設けられ、前記脚片と前記固定部材とで前記突出片を挟持させる固定手段とを備えていることを特徴とするオプション取付構造。
【請求項7】
請求項6に記載のオプション取付構造において、
前記取付溝は、前記支持体の上端縁に沿って延び、
前記固定部材は、前記取付溝内での配置位置を変更可能に構成されていることを特徴とするオプション取付構造。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2011−62315(P2011−62315A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−214975(P2009−214975)
【出願日】平成21年9月16日(2009.9.16)
【出願人】(000000561)株式会社岡村製作所 (1,415)
【Fターム(参考)】