説明

ガス漏洩防止装置及びガス漏洩防止方法

【課題】ガス管の接続部からのガス漏洩の有無を精度良く検知できながらも、比較的長期間に亘ってガスの漏洩を防止する。
【解決手段】ガスGを通流するガス管11の接続部12を気密に外囲して第1室R1を形成する第1室形成体15を備えたガス漏洩防止装置であって、第1室R1とは別でガスGを貯留可能な第2室R2を形成する第2室形成体16を備え、第1室形成体15には、第1室R1の内部圧力が設定圧力以上となった場合に、第1室R1と第2室R2とを連通する連通手段17が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスを通流するガス管の接続部を気密に外囲して第1室を形成する第1室形成体を設けたガス漏洩防止装置、及びそのガス漏洩防止装置を用いたガス漏洩防止方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ガス管の接続部(例えば、フランジ接続部)におけるガスの漏洩を検知するとともに、漏洩ガスが大気放散されることを防止する装置として、接続部を気密に外囲するカバー部を備えると共に、当該カバー部の内部空間におけるガスの存否を検知するガス検知器を備えている装置が知られている(特許文献1を参照)。
当該装置では、接続部からカバー部の内部空間に漏洩したガスをガス検知器にて検知することで、接続部におけるガスの漏洩の有無を検知している。このとき、カバー部は、接続部を気密に外囲しているので、漏洩ガスが大気放散することを防止できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実公昭51−955号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した装置では、特に、微量に漏洩するガスを検知する場合、ガス検知器にて精度良くガスを検知する観点からは、カバー部にて形成される内部空間の容量を小さくすることが望ましい。しかしながら、このようにカバー部の内部空間の容量を小さくしてしまうと、カバー部の内部空間にて貯留できる漏洩ガスの量が少なくなり、漏洩ガスを貯留できる時間が限られ、カバー部の内圧が上昇し、比較的短時間のうちにカバー部による漏洩防止ができなくなる虞がある。このため、作業者は、ガス漏洩を検知してから、比較的短時間のうちに接続部に対する処置を施さなくてはならなかった。
【0005】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ガス管の接続部からのガス漏洩の有無を精度良く検知できながらも、比較的長時間に亘って、漏洩ガスが大気放散するのを防止できるガス漏洩防止装置、及びガス漏洩防止方法を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための本発明のガス漏洩防止装置は、
ガスを通流するガス管の接続部を気密に外囲して第1室を形成する第1室形成体を備えたガス漏洩防止装置であって、
前記第1室とは別でガスを貯留可能な第2室を形成する第2室形成体を備え、
前記第1室形成体には、前記第1室の内部圧力が設定圧力以上となった場合に、前記第1室と前記第2室とを連通する連通手段が設けられている点にある。
【0007】
上記特徴構成によれば、第1室形成体にて形成される第1室と、第2室形成体にて形成される第2室とを別に設けているため、夫々を所望の容積とすることができる。
これにより、まず、第1室形成体にて形成される第1室は、比較的小さい容積とすることで、その内部にて、接続部から漏洩するガスの存否を精度良く検知できる。
また、第1室を比較的小さい容量として精度良くガス漏洩の有無を検知しガスの漏洩を確認した後で、作業者が何らかの理由ですぐにガス漏洩に対する対処をとることができない場合、なるべく長時間に亘って、漏洩ガスが大気に放出されることを防止できることが好ましいが、本発明では、第1室と別に、第2室を設けると共に、第1室の内部圧力が設定圧力以上となった時に、第1室と第2室とを連通する連通手段を設けている。
結果、接続部から第1室へのガス漏洩が継続し、第1室の内部圧力が設定圧力以上となった場合にも、連通手段が働いて、第1室と第2室とを連通するので、比較的小容積の第1室から第2室へガスを導き、第2室にてガスを貯留することができる。この場合、第2室を比較的大容積とすることにより、当該第2室での貯留時間を長くすることが可能となる。即ち、漏洩ガスの貯留部として、第1室及び第2室を設けることで、接続部の補修を開始する時間を充分確保することができる。
以上より、第1室では、ガス漏洩が発生していることの確認を行い、第1室及び第2室で、漏洩ガスの貯留を行うことで、ガス管の接続部からのガス漏洩の有無を精度良く検知できながらも、比較的長時間に亘って、漏洩ガスが大気へ放出されることを防止できるガス漏洩防止装置が実現できた。
【0008】
本発明のガス漏洩防止装置の更なる特徴構成は、
前記第2室形成体は、前記第1室形成体よりも耐圧が低い材料により構成されている点にある。
【0009】
上述したように、第2室形成体にて形成される第2室は、比較的小容積とすべき第1室とは別に設けられるので、比較的大容積にできるため、漏洩ガスが第2室にまで流れた状態での漏洩ガス圧は低圧となる。この点からすると、第2室を形成する第2室形成体は、耐圧の低い材料にて構成してもよく、例えば、第1室を形成する第1室形成体よりも耐圧が低い材料にて構成することができる。従って、例えば、第2室形成体として柔軟性の高い、占有空間の小さいものも採用できる。
【0010】
本発明のガス漏洩防止装置の更なる特徴構成は、
前記第1室におけるガス濃度を測定するガス濃度測定手段を備え、
前記ガス濃度測定手段にて測定されたガス濃度の変化に基づいて、作業者による前記接続部のガス漏洩状態の点検間隔を導出する点検間隔導出手段を備えた点にある。
【0011】
上記特徴構成によれば、ガス濃度測定手段が第1室におけるガス濃度を測定する。そして、点検間隔導出手段は、ガス濃度の変化、換言すれば、所定時間におけるガス濃度の変化率に基づいて、点検間隔を導出する。
具体的には、点検間隔導出手段は、所定時間におけるガス濃度の変化率に基づいて、第1室、第2室が設定圧力以上となる設定時間を推定し、当該設定時間に安全率を見込んで点検間隔を導出する。
これにより、作業者が上記点検間隔に基づいて接続部を点検すれば、漏洩ガスが大気へ放出される可能性を低減できる。結果、作業者は、ガス漏洩の現場に常駐しなくても、当該現場の安全性を確保できる。
【0012】
本発明のガス漏洩防止装置の更なる特徴構成は、
前記点検間隔導出手段により導出された点検間隔に基づく点検タイミングで、作業者に点検を促す連絡手段が設けられている点にある。
【0013】
上記特徴構成によれば、連絡手段は、点検間隔導出手段により導出された適切な点検間隔に基づく適切な点検タイミングで、作業者に点検を促すことができる。結果、作業者は、適切な点検タイミングで、ガス漏洩の現場を点検でき、現場での安全をより適確に担保できる。
【0014】
本発明のガス漏洩防止装置の更なる特徴構成は、
前記第2室における圧力を測定する圧力監視手段を備え、
前記圧力監視手段にて監視されている圧力が圧力閾値を超えた場合に、作業者に前記接続部のガス漏洩状態の点検を促す点検促進手段を備えた点にある。
【0015】
上記特徴構成によれば、圧力監視手段にて監視されている第2室の圧力が圧力閾値を超えた場合に、点検促進手段が作業者に接続部のガス漏洩状態の点検を促すので、第2室の圧力が圧力閾値を超えてガス漏洩の危険が増したときに、作業者を迅速に接続部の点検へ向かわせることができる。
【0016】
本発明のガス漏洩防止装置の更なる特徴構成は、
前記第1室形成体は、前記接続部を気密に外囲する隔壁を備えて構成されており、
前記連通手段は、前記隔壁に形成された連通孔を開閉するリリーフバルブ、又は前記隔壁の一部として設けられているラプチャーディスクから成る点にある。
【0017】
上記特徴構成によれば、その開放圧を設定圧力として設定可能なリリーフバルブ、又はラプチャーディスクを隔壁に設けるという比較的簡易な構成により連通手段を実現できる。
【0018】
先に説明した第1室、第2室を備えたガス漏洩防止装置を用いたガス漏洩防止方法の特徴構成は、
前記第1室におけるガス濃度を測定し、
測定された前記ガス濃度の変化に基づいて、作業者による前記接続部の点検間隔を導出する点にある。
【0019】
上記特徴構成によれば、第1室のガス濃度の変化、換言すれば、第1室の所定時間におけるガス濃度の変化率に基づいて点検間隔を導出するので、接続部の実質的なガス漏洩量に基づいた状態で点検間隔を導出できる。結果、点検間隔は、より現場の状況を適切に反映したものとできる。
【0020】
本発明のガス漏洩防止方法の更なる特徴構成は、
前記点検間隔に基づく点検タイミングにて、作業者に前記接続部の点検を促す点にある。
【0021】
上記特徴構成によれば、作業者は、適切な点検間隔に基づいて導出された適切な点検タイミングにてガス漏洩の現場の点検を促されるので、当該点検タイミングに基づいて現場を点検することで、適切な点検タイミングにて現場を点検できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】第1実施形態に係るガス漏洩防止装置の概略構成図である。
【図2】第1実施形態に係るガス漏洩防止装置の働きを示すフロー図である。
【図3】第2実施形態に係るガス漏洩防止装置の概略構成図である。
【図4】第2実施形態に係るガス漏洩防止装置の働きを示すフロー図である。
【図5】本発明のガス漏洩防止装置の第1室及び第2室の内部圧力の変化を示すグラフ図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明のガス漏洩防止装置は、ガス管11において、ガスGの漏洩の有無を精度良く検知できるとともに、ガスGの漏洩が起きている場合には、比較的長時間に亘って、漏洩ガスGが大気に放出されることを防止できるものであり、特に、ガスGの漏洩の現場に作業者がいない場合であっても、現場の安全性を確保できるものである。
以下、本発明の第1実施形態、第2実施形態を図面に基づいて説明することで、その具体的実施態様を示す。
【0024】
〔第1実施形態〕
本発明のガス漏洩防止装置は、例えば、中圧配管(ガス圧:0.10MPa〜0.99MPa)としてのガス管11の接続部12(具体的にはフランジ接続部)に対して適用される。当該接続部12では、図1に示す様に、一方側のガス管11aのフランジ継手13aと、他方側のガス管11bのフランジ継手13bとを、その間にガスケット(図示せず)を介在させる状態で、締結具14により締め付けて接続している。
【0025】
当該接続部12において、ガスGの漏洩の有無を適切に検知するとともに、漏洩したガスGを比較的長時間に亘って貯留すべく、本発明のガス漏洩防止装置は、ガスGを通流するガス管11の接続部12を気密に外囲して第1室R1を形成する板状遮断部材15(第1室形成体の一例)を備え、第1室R1とは別でガスGを貯留可能な第2室R2を形成する布状遮断部材16(第2室形成体の一例)を備え、板状遮断部材15には、第1室R1の内部圧力が設定圧力である連通圧力P(0.10MPa以上0.30MPa以下の値)以上となった場合に、第1室R1と第2室R2とを連通するラプチャーディスク17(連通手段の一例)が設けられている。
以下、板状遮断部材15にて第1室R1が形成される構成、布状遮断部材16にて第2室R2が形成される構成、及びラプチャーディスク17が連通手段として機能する点を、記載順に説明する。
【0026】
板状遮断部材15は、接続部12から漏洩したガスGをその内部に貯留させるべく、接続部12の外側を気密に覆うと共に接続部12の近傍のガス管11の外面に密接する環形状の隔壁23にて構成されている。
【0027】
布状遮断部材16は、前記板状遮断部材15の外側を気密に外囲する状態で設けられており、その両端がスチールベルト27等によってガス管11の外周に締結されている。当該布状遮断部材16は、その内側に、ガスGを貯留する第2室R2を形成すべく、通気性のない材料にて構成される。尚、第2室R2は、後述する第1室R1の内部圧力が連通圧力P以上となったときに、一時的にガスGを貯留する目的で形成される。
尚、布状遮断部材16は、第1室R1を形成する板状遮断部材15よりも耐圧の低い材料にて構成することができる。このため、布状遮断部材16は、構成が簡易で運搬し易い柔軟性の高い材料を採用することができる。具体的な材料としては、ナイロンクロスで補強した塩化ビニルシート等を採用することができる。
【0028】
当該隔壁23の一部には、第1室R1の内部圧力が連通圧力P以上となった場合に、第1室R1と第2室R2とを連通するラプチャーディスク17(連通手段の一例)が設けられている。
当該ラプチャーディスク17は、その一方側と他方側の圧力差が予め決められた連通圧力P以上となったときに、破裂して一方側と他方側とを連通させるものである。図1に示す様に、ラプチャーディスク17は、圧力が低い側(第2室R2の側)から圧力が高い側(第1室R1の側)へ膨出する形状で設けられており、第1室R1の圧力が連通圧力P(ゲージ圧)以上となったときに、その材料の座屈強度の限界となり座屈反転して破裂するものが採用される。
当該ラプチャーディスク17を設けることにより、第1室R1の圧力が連通圧力P以上となった場合に、第1室R1と第2室R2とが連通して、第1室R1から第2室R2へ漏洩ガスGが導かれる。
【0029】
ここで、第2室R2の内空容積V2は、第1室R1の内空容積V1に対し、50倍以上100倍以下程度である。即ち、第1室R1の内空容積V1は、比較的小さい容積とすることで、後述するガス濃度測定器18にて、第1室R1のガス濃度を測定する際のガス濃度の測定精度を高くできる。一方、第2室R2の内空容積V2は、比較的大きい容積となっている。これにより、第1室R1が連通圧力P以上となり、ラプチャーディスク17が破裂した後に、第1室R1のガスGが第2室R2に流入した後であっても、第2室R2は十分な量のガスGを低圧で貯留でき、比較的長時間に亘って、ガスGが大気へ放出することを適切に防止できる。
この連通圧力Pは、後述の第1点検基準圧力P1と同等程度或は高い圧力であるが、第2点検基準圧力P2よりは低い圧力に設定されている。
【0030】
これまで説明してきた様に、本発明のガス漏洩防止装置では、比較的長時間に亘って、漏洩ガスGが大気放散されることを適切に防止でき、現場に作業者を常駐させなくても、漏洩ガスGが大気に放出されることを防止できる構成を採用している。
【0031】
本発明に係るガス漏洩防止装置は、以下の使用形態を取るように構成されている。
1 ガス漏洩が発生する初期には、第1室R1にある漏洩ガスGがある程度の圧力(第1点検基準圧力P1)に達した状態で、一度、作業者に接続部12の点検を促す。この点検は、実際に現場へ作業員が出向いて、緊急に事態に対処すべきか否かを判断する点検である。
2 上記の状況で、ガス漏洩防止装置は、第1室R1の圧力が前記連通圧力P以上になった状態で、第1室R1、第2室R2を連通する。従って、この連通状態で、第1室R1内の圧力は低下する。
3 本発明のガス漏洩防止装置では、第2室R2の形成部材である第2室形成体の耐圧が第1室形成体の耐圧より低く設定されている。このため、次回の点検或は接続部12に対する作業の開始は、第1室R1、第2室R2の圧力が、第2室R2の耐圧となる時点を基準として設定されることとなる。
【0032】
この例のガス漏洩防止装置では、第1室R1の内部には、接続部12から漏洩したガス濃度を測定するガス濃度測定器18(ガス濃度測定手段の一例)が設けられているとともに、当該ガス濃度測定器18にて測定されたガスGの濃度(以下、ガス濃度)に係る信号を受信する制御装置19が設けられている。
【0033】
制御装置19は、受信したガス濃度に係る信号に基づいて、ガス濃度変化率、及び作業者が現場を点検する頻度である点検間隔を導出するべく、以下のように構成されている。
即ち、制御装置19は、第1室R1におけるガス濃度とガス圧力(内部圧力)との相関関係を示すマップを有すると共に、第1室R1が第1点検基準圧力P1となる場合の設定ガス濃度(150ppm以上)を記憶する記憶部(図示せず)を有している。
制御装置19は、所定時間(30分)の間に、複数回に亘ってガス濃度に係る信号を受信し、ガス濃度の変化率を導出する。そして、当該ガス濃度の変化率と現在のガス濃度とに基づいて、ガス濃度が上記設定ガス濃度となる時刻T、即ち、第1室R1が第1点検基準圧力P1となる時刻Tを推定する。当該時刻Tは、例えば、現在から60時間程度の経過後の時刻である。ここで、第1室R1の内空容積V1を比較的小容積に、第2室R2の内空容積V2を比較的大容積としている理由は、接続部12からのガスGの漏洩量が微量である場合に、両室に漏洩ガスGが所定のガス圧力まで溜まるには長時間を要するが、第1室R1を比較的小容積とすることで、ガス漏洩を、比較的短時間で導出することができるためである。また、漏洩ガスGのガス圧が低い状態では、ガス濃度を検出する方が、精度の高い測定結果を得られるためである。
【0034】
初期的には、第1室R1が第1点検基準圧力P1となる時刻Tに従って、先ず、作業員が現場の点検に向かう。この作業時には、特に緊急でない場合は、現場の状況を確認し、次回の作業に必要な準備をするのに適切な情報を収集する。
【0035】
制御装置19側では、第1室R1におけるガス濃度の変化率が確認されるため、その変化率に基づいた単位時間当りの漏洩ガスGの量を推定することができる。そして、この状態のガス漏洩が継続した場合に、ラプチャーディスク17が破裂した後から、第1室R1及び第2室R2が、共に所定の基準圧力である第2点検基準圧力P2に到達する時間である所要時間tを推定する。
【0036】
そこで、当該所要時間tに基づいて、作業者が現場を点検する点検間隔を導出する。制御装置19は、このようにして、ガス濃度変化率導出手段及び点検間隔導出手段として機能する。
当該点検間隔は、上記所要時間tを、安全率S(Sは1より大きい値)で除算して導出されるものである。ここで、所要時間t及び点検間隔は、以下に示す導出例では、所要時間tが41日(984時間)と見積られ、安全率Sを1.64≦S≦1.97とすると、点検間隔が500時間から600時間と見積もられる。
【0037】
〔所要時間tの導出例〕
以下に、上記所要時間tの導出方法の一例を、図1、5に基づいて説明する。
図5は、第1室R1及び第2室R2の内部に漏洩ガスが漏出したときに、それらの内部圧力の経時的変化を示している。
具体的には、O−A間は、まず、漏洩ガスが、漏洩し始めて、第1室R1の内部に満積されるまでの第1室R1の内部圧力の経時的変化を示し、A−B間は、ラプチャーディスク17が破裂し、漏洩ガスが第1室R1から第2室R2へ移ったときの内部圧力の経時的変化を示し、B−C間は、漏洩ガスが第1室R1及び第2室R2へ漏出して、第1室R1及び第2室R2の内部に満積されるまでの内部圧力の経時的変化を示し、C―D間は、漏洩ガスが第1室R1及び第2室R2の内部に満積されてから第2室R2を形成する布状遮断部材16の許容耐圧に至るまでの第1室R1及び第2室R2の内部圧力の経時的変化を示している。
そして、上記所要時間tは、O−D間の時間に対応するものであるが、O−A間の時間は、B−C間の時間、C−D間の時間に比べて非常に短いため無視できるものとし、以下では、B−C間の時間とC−D間の時間の和として導出する。
尚、図5において、A点の圧力が連通圧力Pに相当し、A点又はA点に達するまでに通過する所定の圧力が第1点検基準圧力P1に相当し、D点の圧力が、第2点検基準圧力P2に相当する。
〔BーC間の時間〕
まず、第1室R1の内空容積V1は、第1室R1の内側の全容積から、第1室R1に含まれるガス管11の容積を引いたものとなる。
V1=π/4×L12×L2−π/4×L42×L2
ここで、L1:第1室R1の高さ=0.3m
L2:第1室R1の幅=0.1m
L4:ガス管11の直径=0.2m
とすると、V1≒4.0×10-33
次に、第2室R2の内空容積V2は、第2室R2の内側の全容積から、第2室R2に含まれるガス管11の容積と、第1室の内空容積V1を引いたものとなる。ここで、第2室R2の内側の全容積は、図1でL3を長軸、L5を短軸とする楕円体の容積であると仮定する。
V2=4π/3×L3/2×L5/2×L5/2−π/4×L42×L3−V1
ここで、L3:第2室R2の長軸=1.0m
L5:第2室R2の短軸=0.8m
とすると、V2≒300.0×10-33
さらに、ラプチャーディスク17が破裂した直後の第2室R2の内空容積V2’は、連通圧力をPとし、ラプチャーディスク17が破裂した直後の第2室R2の圧力をP2’とすると、ボイル・シャルルの法則により、
P×V1=P2’×(V2’+V1) ただし、温度は一定であるとする。
P=0.3MPaとすると、大気圧下のため以下の式が成り立つ。
(0.3+0.1013)×4.0×10-3
=(0+0.1013)×(V2’+4.0×10-3
V2’≒11.8×10-33
ここで、ラプチャーディスク17が破裂した後に、第2室R2の内部に貯留可能な漏洩ガスの容積をV2maxとすると
V2max=V2−V2’≒288.2×10-33
=72V1
ここで、漏洩ガスの流量を10ml/minとすると、一日の漏洩量は、
10ml/min×60×24=14.4×10-33/日
ラプチャーディスク17が破裂した後から、第2室R2に貯留可能な容積V2maxを漏洩ガスが満積するまでの日数は、大気圧下において、
72×4.0×10-3/(14.4×10-3)=20日・・・・・・(A)
【0038】
〔C−D間の時間〕
次に、第2室R2の内部が漏洩ガスで満積し、その容積がV2となってから、第2室R2の内部圧力が、布状遮断部材16の許容耐圧0.1MPaまで上昇する日数を導出する。
ここで容積V:(V1+V2)と漏洩ガスの漏れ量Qとの関係は、ボイル・シャルルの法則に基づき、
Q=V×ΔP/0.1013/T1
の関係が成立する。
ここで、Q:漏洩ガスの漏れ量=10ml/min
ΔP:差圧=0.1MPa
V:V1+V2=(300.0+4.0)×10-33
T1:経過時間(min)
T1=304.0×10-3×106×0.1/0.1013/10
≒300×102min
≒20.8日・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(B)
【0039】
以上より、ラプチャーディスク17が破裂した後から、第2室R2の内部圧力が布状遮断部材16の許容耐圧0.1Mpaに達するまでの総時間は、
(A)+(B)≒41日=984時間
そして、ラプチャーディスク17が破裂した後から、第1室R1及び第2室R2が、共に第2点検基準圧力P2に到達する時間である所要時間tは、安全率をSとして以下のように求まる。
t=984時間/S
ここで、安全率Sの範囲を、1.64≦S≦1.97とした場合、所要時間tの範囲は、 500時間≦t≦600時間となる。
【0040】
制御装置19には、受信機20と通信可能な送信機21が電気的に接続されている。そして、送信機21が、以上の如く導出された点検間隔の点検タイミングにて、作業者にガス漏洩状態の点検を促す信号(以下、点検促進信号と呼ぶ)を、作業者の保有する受信機20に送信する形態で、作業者に点検タイミングを知らせるように構成されている。当該受信機20及び送信機21が連絡手段として機能する。
【0041】
次に、これまで説明してきたガス漏洩防止装置の働き、即ち、ガス管11の接続部12におけるガス漏洩の有無の検知、及び漏洩したガスGの大気への放出の防止について、図2のフローに基づいて説明する。
作業者は、ガス管11の接続部12のうち、ガスGが漏洩している虞があるものに対し、まず板状遮断部材15を設置した後、当該板状遮断部材15を気密に外囲する形態で布状遮断部材16を設置して、第1室R1及び第2室R2を形成する(♯101)。このとき、板状遮断部材15には、連通手段としてのラプチャーディスク17を設ける。また、第1室R1の内部に、第1室R1の内部のガス濃度を測定するガス濃度測定器18を、外部の制御装置19と電気的に接続された状態で設ける。
【0042】
ガス濃度測定器18は、第1室R1の内部のガス濃度を測定する。このとき、ガス管11の接続部12からガスGが漏洩している場合、ガス濃度測定器18にてガス濃度が測定され、ガス漏洩が有ると検知される(♯102)。
【0043】
制御装置19は、例えば、ガス濃度測定器18が測定したガス濃度を、所定時間に亘って受信し、最小2乗法等に基づく1次近似式を導出し、第1室R1のガス濃度変化率を導出する。さらに、導出したガス濃度変化率と現在のガス濃度とに基づいて、第1室R1のガス濃度が、上述の第1点検基準圧力P1に対応する設定ガス濃度に至るまでの時間を推定し、最初に点検が必要となる時刻Tを導出する(♯103)。
【0044】
安全上の観点からは、作業者は、当該時刻Tまでに、接続部12におけるガス漏洩の防止処置を施すことが好ましい。但し、作業状況によっては、当該時刻Tまでに作業を行えない場合も発生する。
一方、ガス漏洩防止装置側では、第1室R1が連通圧力Pまで上昇した後、第1室R1と第2室R2とが連通状態となり、一旦、装置内のガス圧が低下する。
この状態で制御装置19では、先に説明した所要時間tを推定する。ここで、制御装置19は、当該所要時間tに基づいて、作業者が、安全率Sを見込んだ点検間隔(t/S:ただし、Sは1より大きい値)を設定する(♯104)。
【0045】
そして、制御装置19は、当該点検間隔に基づく点検タイミングで、送信機21から作業者が保有する受信機20へ、接続部12の点検を促す信号(以下、点検促進信号と呼ぶ)を送信する(♯105)。これにより、作業者は、ガス漏洩の現場から離れている場合であっても、適切な点検タイミングで現場の点検を行うことができ、安全性を向上させることができる。
【0046】
〔第2実施形態〕
次に、本発明のガス漏洩防止装置の第2実施形態について、図3及び図4に基づいて説明する。
第2実施形態におけるガス漏洩防止装置は、第1実施形態において説明した連通手段をリリーフバルブ22にて構成している点、及びガス漏洩状態の点検促進に係る構成に特徴がある。そこで、以下では、この点に重点をおいて説明することとし、第1実施形態と同様の構成については、説明を割愛することがある。
【0047】
第2実施形態のガス漏洩防止装置は、第1実施形態と同様に、ガスGを通流するガス管11の接続部12を気密に外囲して第1室R1を形成する板状遮断部材15(第1室形成体の一例)を備え、第1室R1とは別でガスGを貯留可能な第2室R2を形成する布状遮断部材16(第2室形成体の一例)を備えている。板状遮断部材15及び布状遮断部材16の構成については、第1実施形態と同様であるので、ここでは説明を割愛する。
【0048】
板状遮断部材15を構成する隔壁23には、板状遮断部材15にて形成される第1室R1の内部圧力が連通圧力P以上となった場合に、第1室R1と第2室R2とを連通する連通手段としてのリリーフバルブ22が設けられている。当該リリーフバルブ22は、所謂、アンブレラ型の逆止弁タイプのものであり、その近傍の隔壁23に形成された連通孔24を第1室R1の外側から封止付勢する傘部22aを備えている。当該傘部22aは、連通孔24の一方側(第1室R1側)の内部圧力と連通孔24の他方側(第2室R2側)の内部圧力との関係により、連通孔24を連通状態とするものである。傘部22aは、第1室R1が連通圧力P(ゲージ圧)以上となったときに、連通孔24側への封止付勢を解除して、連通孔24を開放して、第1室R1と第2室R2とを連通状態(図3で、点線で示す状態)にする。
尚、本第2実施形態にて連通手段として用いられるアンブレラ型のリリーフバルブ22は、ラプチャーディスク17のように、連通圧力P以上でも破壊されることがないため、繰り返し使用が可能である。
【0049】
次に、第2実施形態のガス漏洩防止装置において、ガス漏洩状態の点検を促す構成について説明を加える。
第2実施形態のガス漏洩防止装置では、第2室R2の内部圧力に基づいて、作業者にガス漏洩状態の点検を促すように構成されている。
具体的には、配管25が、第2室R2を形成する布状遮断部材16に対し、第2室R2に連通する状態で設けられており、当該配管25には、その内部圧力を測定するガス圧力測定器26を設けてある。これにより、ガス圧力測定器26は第2室R2の内部圧力を測定でき、測定した内部圧力が、制御装置19に送られる。
【0050】
制御装置19は、第2室R2の許容圧力である第2点検基準圧力P2(0.05MPa以上0.06MPa以下の値)を記憶しており、上述の第2室R2の内部圧力が、第2点検基準圧力P2より大きいか否かを監視可能に構成されており、当該制御装置19が圧力監視手段として機能する。
制御装置19の近傍には、作業者が保有する受信機20にガス漏洩状態の点検を促す点検促進信号を送信可能な送信機21が、制御装置19と電気的に接続された状態で設けられている。制御装置19は、第2室R2の内部圧力が第2点検基準圧力P2より大きい場合、送信機21から受信機20に点検測定信号を送信する。当該制御装置19、受信機20、及び送信機21が、点検促進手段として機能する。
【0051】
次に、第2実施形態のガス漏洩防止装置の働きを、図4のフローに基づいて説明する。
作業者は、第1実施形態の場合と同じように、ガス管11の接続部12のうち、ガスGが漏洩している虞があるもの対して、まず、板状遮断部材15を設置した後、当該板状遮断部材15を機密に外囲する形態で布状遮断部材16を設置して、第1室R1及び第2室R2を形成する(♯201)。尚、板状遮断部材15の隔壁23には、連通手段としてのリリーフバルブ22を設けている。
ここで、作業者は、布状遮断部材16を設けるに、その内部の第2室R2に連通する形態で、配管25を配設する。そして、当該配管25には、その内部圧力を測定するガス圧力測定器26を設け、当該ガス圧力測定器26に電気的に接続する制御装置19を設ける。
【0052】
本第2実施形態では、連通手段としてのリリーフバルブ22が、第1室R1と第2室R2とを連通状態とした後、第1室R1から第2室R2へガスGが流入して、第2室R2が第2点検基準圧力P2となったときに、作業者にガス漏洩状態の点検を促すものである。
【0053】
このため、第2実施形態に係る制御装置19では、ガス圧力測定器26が測定した第2室R2の内部圧力を受信して、当該内部圧力と予め記憶してある第2点検基準圧力P2と比較する(♯202、203)。そして、第2室R2の内部圧力が、第2点検基準圧力P2よりも大きくなった場合、制御装置19は、送信機21から作業者が保有する受信機20へ、点検促進信号を送信する(♯204)。
これにより、作業者は、ガス漏洩の現場から離れている場合であっても、第2室R2の内部圧力が第2点検基準圧力P2より大きくなった場合に、現場におけるガス漏洩状態の点検を行うことができ、安全性を確保できる。
【0054】
〔別実施形態〕
(1)上記第1実施形態では、連通手段をラプチャーディスク17として構成し、第2実施形態では、リリーフバルブ22として構成した。しかしながら、第1、第2実施形態の双方において、連通手段は、ラプチャーディスク17及びリリーフバルブ22の何れであっても、その機能を良好に発揮する。
また、上記第2実施形態において、リリーフバルブ22は、アンブレラ型の逆止弁を採用したが、所謂、ダックビルと呼ばれる逆止弁を採用しても、本発明の機能を良好に発揮する。
【0055】
(2)本実施形態は、中圧配管であるガス管11の接続部12に対して適用するものであるとしたが、例えば、低圧配管等であっても、好適に利用可能である。
【0056】
(3)上記第1実施形態では、ガス漏洩防止装置が、ガス濃度測定器18を備えるともに、制御装置19を備え、制御装置19が、ガス濃度測定器18の測定した第1室R1のガス濃度の変化率に基づいて、第1室R1の内部圧力が第1点検基準圧力P1となる時間を導出し、最初の点検を行う時刻Tを報知するとともに、第1室R1及び第2室R2の内部圧力が第2点検基準圧力P2となる所要時間tに基づいて、点検間隔を導出するように構成した。
しかしながら、例えば、作業者が、ポータブルのガス濃度測定器等を用いて、第1室R1のガス濃度を測定し、測定したガス濃度からその変化率を導出し、ガス濃度の変化率から第1室R1の内部圧力が第1点検基準圧力P1となる時刻Tを導出し、当該時刻Tに基づいて、作業者が現場を点検すべき点検間隔を導出するようにしてもよい。そして、点検間隔に基づく点検タイミングごとに、ガスGが漏洩している現場から離れている作業者に、携帯電話等の通信機器を用いて、点検を促進するようにしてよい。
【0057】
(4)上記第1、第2実施形態において、布状遮断部材16は、板状遮断部材15を気密に外囲するとともにその両端を、スチールベルト27にてガス管11に密接して取り付けられる構成を例示した。
しかしながら、第2室R2は、第1室R1と完全に別体に設けて、第1室R1と第2室R2とが連通手段を介する状態で設けられる配管にて接続される構成としてもよい。即ち、布状遮断部材16にて、独立した第2室R2を形成し、当該布状遮断部材16と板状遮断部材15とをラプチャーディスク17を介する状態で配管により接続するような構成としてもよい。
【0058】
(5)上記実施形態において、第2室形成体は、耐圧の低い塩化ビニル製の布状遮断部材16にて構成することができるとしたが、別に、耐圧の高い材料にて構成してもよい。
【0059】
(6)上記第1実施形態では、第1室R1が第1点検基準圧力P1となる時刻Tに従って、初期的に、作業者を現場の点検に向かわせ、その後、第1室R1と第2室R2との双方が第2点検基準圧力P2に到達する時間である所要時間tを推定し、当該所要時間tに基づいて導出される点検間隔毎の点検タイミングにて、作業者に点検を促すものであるとした。
しかしながら、例えば、第1室R1が第1点検基準圧力P1に到達する時間である所要時間t2を推定し、当該所要時間t2に基づいて導出される点検間隔毎の点検タイミングにて、作業者に点検を促すように構成してもよい。
この場合の点検間隔は、所要時間t2を安全率S(Sは1より大きい値)で除算して導出されるものであるが、点検間隔を安全側に導出する観点からは、安全率Sを上記第1実施形態で設定した値よりも大きいものとしておくことが好ましい。
このような構成は、第1室形成体の耐圧と第2室形成体の耐圧とが、同程度に設定されている場合等において、好適に実施される。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明のガス漏洩防止装置及びガス漏洩防止方法では、ガス管の接続部からのガス漏洩の有無を精度良く検知できながらも、比較的長期間に亘ってガスの漏洩を防止できるガス漏洩防止装置及びガス漏洩防止方法として、有効に利用可能である。
【符号の説明】
【0061】
G :ガス
P :連通圧力(設定圧力の一例)
R1 :第1室
R2 :第2室
11 :ガス管
12 :接続部
15 :板状遮断部材(第1室形成体の一例)
16 :布状遮断部材(第2室形成体の一例)
17 :ラプチャーディスク(連通手段の一例)
18 :ガス濃度測定器
19 :制御装置
20 :受信機(連絡手段の一例)
21 :送信機(連絡手段の一例)
22 :リリーフバルブ(連通手段の一例)
23 :隔壁
24 :連通孔
26 :ガス圧力測定器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスを通流するガス管の接続部を気密に外囲して第1室を形成する第1室形成体を備えたガス漏洩防止装置であって、
前記第1室とは別でガスを貯留可能な第2室を形成する第2室形成体を備え、
前記第1室形成体には、前記第1室の内部圧力が設定圧力以上となった場合に、前記第1室と前記第2室とを連通する連通手段が設けられているガス漏洩防止装置。
【請求項2】
前記第2室形成体は、前記第1室形成体よりも耐圧が低い材料により構成されている請求項1に記載のガス漏洩防止装置。
【請求項3】
前記第1室におけるガス濃度を測定するガス濃度測定手段を備え、
前記ガス濃度測定手段にて測定されたガス濃度の変化に基づいて、作業者による前記接続部のガス漏洩状態の点検間隔を導出する点検間隔導出手段を備えた請求項1又は2に記載のガス漏洩防止装置。
【請求項4】
前記点検間隔導出手段により導出された点検間隔に基づく点検タイミングで、作業者に点検を促す連絡手段が設けられている請求項3に記載のガス漏洩防止装置。
【請求項5】
前記第2室における圧力を測定する圧力監視手段を備え、
前記圧力監視手段にて監視されている圧力が圧力閾値を超えた場合に、作業者に前記接続部のガス漏洩状態の点検を促す点検促進手段を備えた請求項1又は2に記載のガス漏洩防止装置。
【請求項6】
前記第1室形成体は、前記接続部を気密に外囲する隔壁を備えて構成されており、
前記連通手段は、前記隔壁に形成された連通孔を開閉するリリーフバルブ、又は前記隔壁の一部として設けられているラプチャーディスクから成る請求項1乃至5の何れか一項に記載のガス漏洩防止装置。
【請求項7】
請求項1又は2に記載のガス漏洩防止装置を用いたガス漏洩防止方法であって、
前記第1室におけるガス濃度を測定し、
測定された前記ガス濃度の変化に基づいて、作業者による前記接続部の点検間隔を導出するガス漏洩防止方法。
【請求項8】
前記点検間隔に基づく点検タイミングにて、作業者に前記接続部の点検を促す請求項7に記載のガス漏洩防止方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−207818(P2012−207818A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−72074(P2011−72074)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(000000284)大阪瓦斯株式会社 (2,453)
【Fターム(参考)】