説明

ガス遮断弁

【課題】弁体部1と圧力センサを備えた弁駆動部2とを有するガス遮断弁において、弁駆動部2の交換・修理等の際に、ガスの供給を停止することなく、弁駆動部2の取り外し及び取り付けを可能にする。
【解決手段】
弁体部1において弁ハウジング3の弁室33内にボールバルブ4を配設する。ボール
ボールバルブ4の従動軸41を軸受け36で軸支してシール部材37で弁室33の気密を保つ。弁ハウジング3の取付座3Bに連通孔3Cを形成する。連通孔3C内に逆止弁5を配設する。弁駆動部2を弁ハウジング3の取付座3Bに取り付けて圧力センサ6を逆止弁5に対向配置する。従動軸41と弁駆動部1の駆動軸7とを連結ピン8で連結する。逆止弁5の弁棒55と弁体53を弁駆動部2の接続部23で押し下げ、逆止弁5を開状態とする。弁駆動部2の連結ピン8を外して駆動軸を取り外すとき、逆止弁5のコイルバネ54により弁体53を移動して、逆止弁5を閉状態とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス遮断弁に係り、具体的には、ガス漏れなどの異常が発生した場合にガスの供給を遮断するガス遮断弁に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ガス遮断弁は、機能を保持するために一定期間ごとに交換あるいは保守点検することが必要となる。この交換及び点検作業時には、例えば、ガス管からハウジングごとガス遮断弁をそっくり取り外した後、交換するガス遮断弁のハウジングをガス配管に接続するようにしている。しかし、ハウジングのフランジ接続の取り外し作業及び再取付け作業のために、ガス遮断弁の交換作業の作業性が悪く、ガス供給を長時間止めなければならないなどの問題がある。特に、ガス漏れなどの異常を検知する圧力センサがハウジングに取り付けている場合は、圧力センサの交換のためにハウジングごと取り外すのを余儀なくされる。
【0003】
そこで、例えば特開2007−270957号公報(特許文献1)に、弁駆動ユニット内に圧力センサを内蔵し、ハウジングをガス管に取り付けたまま、弁駆動ユニットを取り外しできるようにして、交換等の作業を簡便化したガス遮断弁が開示されている。
【特許文献1】特開2007−270957号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のガス遮断弁にあっては、弁駆動ユニットとハウジングとの間の空間がガス通路の一部を構成しているとともに、弁体が弁駆動ユニットに設けられているため、この弁駆動ユニットをハウジングから取り外すとガスが外部に放出されてしまう。したがって、交換作業性は向上するものの、依然、ガスの供給を停止しなければならず、改良の余地を残している。
【0005】
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、弁駆動部の交換・修理等の際に、ガスの供給を停止することなく、弁駆動部及び圧力センサの取り外し及び取り付けが可能なガス遮断弁を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1のガス遮断弁は、ガス配管に接続されてガスの供給及び遮断を行う遮断弁を内蔵した弁体部と、該弁体部の遮断弁を駆動する駆動機構とガス圧を計測する圧力センサを内蔵した弁駆動部と、を備えたガス遮断弁であって、前記弁体部に内蔵された前記遮断弁の従動軸が該弁体部の外部に気密を保って露出されるとともに、前記弁駆動部には該従動軸に連結及び分離可能な前記駆動機構の駆動軸が設けられ、前記弁体部には前記弁駆動部の取付箇所に、前記圧力センサにガス圧を導入するための連通孔が設けられるとともに、該連通孔には該連通孔の開状態及び閉状態を切り換える逆止弁が設けられ、前記弁駆動部を前記弁体部に取り付けた状態で該弁駆動部が前記逆止弁に接触して該逆止弁が開状態となり、該弁駆動部が該弁体部から分離された状態で該逆止弁が閉状態となるよう構成されていることを特徴とする。
【0007】
請求項2のガス遮断弁は、請求項1に記載のガス遮断弁であって、前記逆止弁は、前記連通孔内に配設されるとともに、該連通孔の前記圧力センサ側のノズル部に接離可能な弁体と、該弁体を該ノズル部方向に付勢する付勢手段と、該弁体に一体に取付られて前記ノズル部を介して前記弁駆動部の取付箇所に突出する弁棒とを備え、前記弁駆動部が該弁棒に接離することにより、前記逆止弁を開閉することを特徴とする。
【0008】
請求項3のガス遮断弁は、請求項2に記載のガス遮断弁であって、前記弁駆動部は前記連通孔から前記圧力センサにガス圧を導入する圧力導入孔を有し、前記逆止弁は、前記ノズル部が前記連通孔の中心に形成されるとともに、前記弁棒が前記連通孔の中心で前記ノズル部を介して前記弁駆動部の取付箇所に突出されるよう構成され、前記連通孔の中心軸と前記圧力導入孔の中心軸とを偏心させたことを特徴とする。
【0009】
請求項4のガス遮断弁は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のガス遮断弁であって、前記弁駆動部の前記駆動軸と前記遮断弁の従動軸とが、挿入及び引き出し可能な連結ピンにより連結及び分離可能となっていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1のガス遮断弁によれば、弁体部の内部にはガスが流れて、弁駆動部が弁体部に取り付けた状態では逆止弁が開状態となって連通孔を介してこの弁駆動部内の圧力センサに導入され、通常のガス遮断弁として機能する。弁駆動部を弁体部から分離すると、逆止弁が閉状態となり、また、弁体部の遮断弁の従動軸は該弁体部の外部に気密を保っている。したがって、弁駆動部を弁体部から分離してもガスが外部に放出されることがないので、弁駆動部の交換・修理等の際に、ガスの供給を停止することなく、圧力センサを内蔵した弁駆動部の取り外し及び取り付けが可能となる。
【0011】
請求項2のガス遮断弁によれば、請求項1の効果に加えて、弁駆動部と逆止弁の弁棒との接離により、逆止弁が開閉するので、弁駆動部の取り付け、取り外しの作業自体で逆止弁の開閉を自動的に行うことができ、作業が簡単になる。
【0012】
請求項3のガス遮断弁によれば、請求項1または2の効果に加えて、連通孔の中心軸と圧力導入孔の中心軸とが偏心した構造になっているので、連通孔と同軸な弁棒が圧力導入孔を塞ぐことなく弁棒と弁駆動部が接離するので、圧力導入孔と圧力センサを嵌合するセンサ嵌合孔とを同軸にすることができる。したがって、圧力導入孔をセンサ嵌合孔と同時加工することができ、また、圧力導入孔の部分に弁棒に当接するストッパ部材等の追加部品を必要としないので、加工工数、加工コスト、部品費、組み付け工数が増加することがない。
【0013】
請求項4のガス遮断弁によれば、請求項1、2または3の効果に加えて、遮断弁と弁駆動部との連結及び分離作業が簡単になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
次に、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態のガス遮断弁の一部破断側面図(図1(A) )及び一部破断正面図(図1(B) である。この実施形態のガス遮断弁は、弁体部1と弁駆動部2とで構成されており、図1は弁駆動部2を弁体部1に取り付けた状態を示している。
【0015】
弁体部1は、管状の弁ハウジング3を有している。この弁ハウジング3には、図示しないガス管がネジ接続されるテーパーネジからなる第1ポート31と第2ポート32が形成されており、この第1ポート31と第2ポート32との間には、弁室33と管路34が形成されている。弁室33の第1ポート31側及び管路34側には弁座35,35が配設されており、この弁室33内には、「遮断弁」としてのボールバルブ4が弁座35,35に密接するように配設されている。
【0016】
弁ハウジング3には弁室33に連通する軸受け孔3Aが形成されており、この軸受け孔3A内に軸受け36及びシール部材37が配設されている。そして、ボールバルブ4の従動軸41がこの軸受け36により軸支され、この従動軸41は、軸受け36及びシール部材37により弁室33の気密を保って、弁ハウジング3の外側に露出されている。
【0017】
また、弁ハウジング3には、弁駆動部2を取り付けるための取付座3Bが形成されており、取付座3Bの部分には、管路34から弁駆動部2側に連通する連通孔3Cが形成され、この連通孔3C内には逆止弁5が配設されている。
【0018】
弁駆動部2は、圧力センサ6を内蔵した下ケース部2Aと、駆動源としての図示しないモータ及び制御回路等を内蔵した上ケース部2Bとを有している。下ケース部2Aにはフランジ21(図1(A) )が形成されている。そして、このフランジ21の部分を弁ハウジング3の取付座3Bに装着させて周囲4箇所をボルト9でネジ止めすることで、弁駆動部2が弁体部1に取り付けられている。これにより、圧力センサ6が逆止弁5に対向して配置される。また、上ケース部2Bの弁ハウジング3側には、モータの駆動軸7が露出され、この駆動軸7は連結ピン8によってボールバルブ4の従動軸41に連結されている。そして、駆動軸7がモータで回転することにより電動によりボールバルブ4が開閉される。また、従動軸41にはスパナによって手動で遮断弁4を開閉するための平面状のスパナ掛け部41aが形成されており、連結ピン8を引き抜くと、従動軸41は駆動軸7に対して自由に回転で、スパナ掛け部41aにスパナを掛けて従動軸41を回転させて遮断弁4の手動による開閉操作が可能となる。なお、この実施形態では従動軸41の周囲には軸方向に摺動自在な筒状のカバー42が取り付けられており、このカバー42により軸受け36及びシール部材37の部分への埃等の進入を防止している。また、このカバー42は連結ピン8を抜いて上にスライドさせない限り、スパナ掛け部41aが露出しないので、いたずらなど、不用意に手動操作ができないようになっている。
【0019】
図2及び図3は逆止弁5の第1実施例の詳細を示す拡大断面図であり、図2は弁駆動部2を取り付けた状態を示し、図3は弁駆動部2を取り外した状態を示している。なお、図2及び図3では、符号及び引き出し線をわかりやすくするために弁ハウジング3側の断面を示す斜線の図示を省略してある。弁ハウジング3の連通孔3Cの下端部には管路34に連通する開口部38が形成されている。逆止弁5は、連通孔3Cにねじ込み固定される固定座51を備え、この固定座51の上部にはねじ込み固定するときのマイナスドライバを掛ける切溝52が形成されている。また逆止弁5は、略円柱形状の弁体53、付勢手段としてのコイルバネ54及び弁棒55を備えている。
【0020】
固定座51の中心には連通孔3Cと同軸に導通孔51a及びガス通路51bが形成され、このガス通路51bの管路34側の開口周囲には僅かに突出したノズル部51cが形成されている。導通孔51a、ガス通路51b及びノズル部51cの中心は、連通孔3Cの中心軸L1と一致している。また、固定座51の周囲には上下にOリング511,512が取り付けられている。弁棒55の一端は弁体53に固着され、この弁棒55の他端はノズル部51c、ガス通路51b及び導通孔51aに挿入され、弁体53はノズル部51cに対して接離可能に配設されている。そして、弁体53は、連通孔3Cの底面3C1に端部を当接したコイルバネ54によってノズル部51c方向に付勢されている。
【0021】
一方、弁駆動部2の下ケース部2Aには圧力センサ6を収納するセンサ収納部22が形成されており、このセンサ収納部22の下部には、弁体部1に接続するブロック状の接続部23となっている。接続部23には、圧力センサ6の感圧部61を嵌合するセンサ嵌合孔23aと、逆止弁5の固定座51に嵌合する逆止弁嵌合孔23bと、この逆止弁嵌合孔23bからセンサ嵌合孔23aに連通する圧力導入孔23cが形成されている。圧力導入孔23cの中心軸L2とセンサ嵌合孔23aの中心軸L3は一致し、圧力導入孔3cの中心軸L2と連通孔3Cの中心軸L1とは偏心している。
【0022】
以上の構成により、図2に示す弁駆動部2を取り付けた状態では、下ケース部2Aの接続部23が弁ハウジング3の取付座3Bに当接するとともに、逆止弁嵌合孔23b内に固定座51が嵌合されている。また、中心軸L2と中心軸L1とが偏心しているため、連通孔3Cと同軸となっている弁棒55が圧力導入孔23cからずれた位置で逆止弁嵌合孔23bの底部23b1に当接する。このため、底部23b1が、コイルバネ54の付勢力に抗して弁棒55を押し込んだ状態となり、弁体53がノズル部51cから離間する。したがって、開口部38、連通孔3Cと弁体53との隙間、ノズル部51c、ガス通路51b、導通孔51aと弁棒55との隙間、逆止弁嵌合孔23b、圧力導入孔23c及びセンサ嵌合孔23aが導通する。これにより、弁ハウジング3の管路34がセンサ嵌合孔23aと導通する。
【0023】
このとき、固定座51のOリング511により逆止弁嵌合孔23bは気密状態にシールされ、Oリング512により連通孔3C及びガス通路51bは気密状態にシールされている。これにより、弁ハウジング3内のガスの圧力が圧力センサ6により検出される。なお、検出される圧力が所定値以下になると、上ケース部2B内の制御回路によりモータが駆動され、駆動軸7及び従動軸41によりボールバルブ4が回転されてガスの供給が遮断される。
【0024】
一方、図3に示すように弁駆動部2を取り外すときは、連結ピン8を引き抜いて、弁駆動部2側の駆動軸7と弁ハウジング3側の従動軸41の連結を解除し、ボルト9を緩めて駆動部2を取付座3Bから取り外す。これにより、逆止弁5の弁棒55及び弁体53はコイルバネ54及びガスの圧力により瞬時に移動し、弁体53がノズル部51cを塞ぐ。したがって、弁ハウジング3側の連通孔3Cとガス通路51bとが隔絶され、ガスは逆止弁5を通過せず、弁ハウジング3からガスが外部に放出されることがない。
【0025】
以上のように、弁体部1の弁ハウジング3の内部にガスが流れてガスが供給される。このとき弁体部1に弁駆動部2が取り付けられており、逆止弁5が開状態となっているので、弁駆動部2の圧力センサ6でガス圧力が監視され、通常のガス遮断弁として機能している。遮断弁であるボールバルブ4は弁ハウジング3内にあり、このボールバルブ4の従動軸41は弁ハウジング3の外部に突出してるが、この従動軸41は弁ハウジング3に対して常に気密を保っている。また、弁駆動部2を弁体部1から分離すると、逆止弁5が閉状態となる。したがって、弁駆動部2を弁体部1から分離してもガスが外部に放出されることがないので、弁駆動部2の交換・修理等の際に、ガスの供給を停止することなく、圧力センサ6を内蔵した弁駆動部2の取り外し及び取り付けが可能となる。
【0026】
また、弁駆動部2と逆止弁5の弁棒55との接離により、逆止弁5が開閉するので、弁駆動部2の取り付け、取り外しを行う作業自体により、自動的に逆止弁5が開閉作動し、作業が簡単になる。
【0027】
図4は実施形態のガス遮断弁に用いる逆止弁の第2実施例を示す図、図5は同逆止弁の第3実施例を示す図である。なお、第1実施例と同様な部材には同符号を付記して詳細な説明は省略する。図4の逆止弁は、連通孔3Cの中心軸L1とセンサ嵌合孔23aの中心軸L3とが同軸になっており、圧力導入孔23cの中心軸L2とこれらの中心軸L1,L2とが偏心している。これにより、弁駆動部2を取り付けた状態で、弁棒55が圧力導入孔23cからずれた位置で逆止弁嵌合孔23bの底部23b1に当接する。
【0028】
図5の逆止弁は、連通孔3Cの中心軸L1と圧力導入孔23cの中心軸L2とセンサ嵌合孔23aの中心軸L3とが同軸になっている。そして、逆止弁嵌合孔23bの底部23b1には、弁棒55により圧力導入孔23cが閉止されないようにストッパ部材24が配設されている。このストッパ部材24はガス圧を伝達させる孔の開いた部品であり、例えば図5(B) に示すように多数の孔24aを有するパンチングメタルとなっている。このストッパ部材24はメッシュフィルター等でもよい。
【0029】
ここで、逆止弁は第2実施例及び第3実施例のものでもよいが、前記第1実施例の逆止弁5は上記第2実施例あるいは第3実施例のものより好適である。第2実施例のものでは、圧力導入孔23cの中心軸L2が、センサ嵌合孔23aの中心軸L2から偏心しているので、この圧力導入孔23cとセンサ嵌合孔23aを同時加工することができず、加工工数、加工コストがかかるという改良の余地がある。また、第3実施例のものでは、連通孔3Cの中心軸L1、圧力導入孔23cの中心軸L2、センサ嵌合孔23aの中心軸L3が同軸になっているので、圧力導入孔23cをセンサ嵌合孔23aと同時加工することができるが、ストッパ部材24を必要とするため、部品費及び部品組付け工数がかかるという改良の余地がある。
【0030】
これに対して、第1実施例の逆止弁5では、連通孔3Cの中心軸L1と圧力導入孔23cの中心軸L2とが偏心した構造になっているので、連通孔3Cと同軸な弁棒55が圧力導入孔23cからずれた位置で逆止弁嵌合孔23bの底部23b1に当接する。したがって、圧力導入孔23cとセンサ嵌合孔23aとを同軸にすることができ、この圧力導入孔23cをセンサ嵌合孔23aと同時加工することができる。また、ストッパ部材等の追加部品を必要としない。したがって、加工工数、加工コスト、部品費、組み付け工数が増加することがない。なお、弁駆動部2のケース部の加工(または鋳抜き)においては、径寸法の違いから、元々、センサ嵌合孔23aと圧力導入孔23cは図2の矢印C方向から加工し、逆止弁嵌合孔23bは矢印D方向から加工しなければならないため、圧力導入孔23cと連通孔3C(逆止弁嵌合孔23b)の両者を偏心させても加工工数が増加することはない。
【0031】
図6は実施形態におけるガス遮断弁の逆止弁の第4実施例を示す図である。なお、前記各実施例と同様な部材には同符号を付記して詳細な説明は省略する。この例の逆止弁5′は、弁ハウジング3に形成した導通路3C内にボール弁53′とコイルバネ54を配設したものである。図6は弁駆動部2の下ケース部2Aを弁ハウジング3から分離した状態を示しており、この状態でボール弁53′はコイルバネ54の付勢力によりノズル部51c′を塞いでいる。したがって、弁ハウジング3側の管路34とガス通路51b′とが隔絶され、ガスは逆止弁5′を通過せず、弁ハウジング3からガスが外部に放出されることがない。下ケース部2Aを弁ハウジング3に取り付けた状態では、接続部23に形成された棒部材231が、コイルバネ54の付勢力に抗してボール弁53′を押し込んだ状態となり、このボール弁53′がノズル部51c′から離間する。したがって、開口部38、連通孔3Cとボール弁53′との隙間、ノズル部51c′、ガス通路51b′圧力導入孔23c及びセンサ嵌合孔23aが導通する。これにより、弁ハウジング3の管路34がセンサ嵌合孔23aと導通し、弁ハウジング3内のガスの圧力が圧力センサ6により検出される。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の一実施形態のガス遮断弁の側面図及び一部破断正面図である。
【図2】実施形態の弁駆動部を取り付けた状態の逆止弁の第1実施例の詳細を示す拡大断面図である。
【図3】実施形態の弁駆動部を取り外した状態の逆止弁の第1実施例の詳細を示す拡大断面図である。
【図4】実施形態における逆止弁の第2実施例を示す図である。
【図5】実施形態における逆止弁の第3実施例を示す図である。
【図6】実施形態における逆止弁の第4実施例を示す図である。
【符号の説明】
【0033】
1 弁体部
2 弁駆動部
3 弁ハウジング
4 ボールバルブ(遮断弁)
5 逆止弁
6 圧力センサ
7 駆動軸
8 連結ピン
3A 軸受け孔
3B 取付座
3C 連通孔
36 軸受け
37 シール部材
41 従動軸
51 固定座
51c ノズル部
53 弁体
54 コイルバネ(付勢手段)
55 弁棒

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス配管に接続されてガスの供給及び遮断を行う遮断弁を内蔵した弁体部と、該弁体部の遮断弁を駆動する駆動機構とガス圧を計測する圧力センサを内蔵した弁駆動部と、を備えたガス遮断弁であって、
前記弁体部に内蔵された前記遮断弁の従動軸が該弁体部の外部に気密を保って露出されるとともに、前記弁駆動部には該従動軸に連結及び分離可能な前記駆動機構の駆動軸が設けられ、
前記弁体部には前記弁駆動部の取付箇所に、前記圧力センサにガス圧を導入するための連通孔が設けられるとともに、該連通孔には該連通孔の開状態及び閉状態を切り換える逆止弁が設けられ、
前記弁駆動部を前記弁体部に取り付けた状態で該弁駆動部が前記逆止弁に接触して該逆止弁が開状態となり、該弁駆動部が該弁体部から分離された状態で該逆止弁が閉状態となるよう構成されていることを特徴とするガス遮断弁。
【請求項2】
前記逆止弁は、前記連通孔内に配設されるとともに、該連通孔の前記圧力センサ側のノズル部に接離可能な弁体と、該弁体を該ノズル部方向に付勢する付勢手段と、該弁体に一体に取付られて前記ノズル部を介して前記弁駆動部の取付箇所に突出する弁棒とを備え、
前記弁駆動部が該弁棒に接離することにより、前記逆止弁を開閉することを特徴とする請求項1に記載のガス遮断弁。
【請求項3】
前記弁駆動部は前記連通孔から前記圧力センサにガス圧を導入する圧力導入孔を有し、
前記逆止弁は、前記ノズル部が前記連通孔の中心に形成されるとともに、前記弁棒が前記連通孔の中心で前記ノズル部を介して前記弁駆動部の取付箇所に突出されるよう構成され、
前記連通孔の中心軸と前記圧力導入孔の中心軸とを偏心させたことを特徴とする請求項2に記載のガス遮断弁。
【請求項4】
前記弁駆動部の前記駆動軸と前記遮断弁の従動軸とが、挿入及び引き出し可能な連結ピンにより連結及び分離可能となっていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のガス遮断弁。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−250308(P2009−250308A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−97486(P2008−97486)
【出願日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【出願人】(000220262)東京瓦斯株式会社 (1,166)
【出願人】(000000284)大阪瓦斯株式会社 (2,453)
【出願人】(000221834)東邦瓦斯株式会社 (440)
【Fターム(参考)】