説明

キッチンユニットおよびそれを備えた住宅構造

【課題】本発明においては、流し台本体を起倒可能とするとともに、キッチンユニットの高さ方向を低く抑えかつ奥行き寸法を短く確保することによりキッチンユニットの配置空間を所望に設定して住居空間を広げることができるキッチンユニットを提供することを目的とする。
【解決手段】流し台の後端部に配設した回転支軸を垂直方向に昇降自在に構成すると共に流し台を回転支軸を中心に起倒自在に構成し、流し台のシンク底面に形成した排水孔と流し台の下方に配設した排水パイプに連通した伸縮パイプの先端とを回転連結手段を介して回転自在に連通し、しかも回転連結手段は、流し台の下方の流し台支持フレームに前後スライド自在に立設した流し台支持アームの頭部に連結した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワンルームマンションなどの奥行きが長いフロアを有する住宅や小規模オフィスなどに配置する起倒自在の流し台本体よりなるキッチンユニット、並びにこれを備えた住宅構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般の住居にはユニットバス空間、便器空間、洗濯機空間及びキッチン空間などの水周りの設備が設けられている。このうち特にマンションのような集合住宅などではキッチン空間に配置されているキッチンは、シンクを備えた流し台本体と調理台およびガスコンロや電気コンロなどの加熱装置が一体にユニットされたキッチンユニットとして省スペース化されているものが多い。
【0003】
特に、一人住まい用のワンルームマンションの住居においては、流し台本体の使用頻度があまり高くないので比較的コンパクトなキッチンユニットを設置することが多く、流し台本体の周りのスペースを小さくしてその分を居住空間に回す設計が施されることが多い。
【0004】
このようなコンパクトなキッチンユニットにすると、流し台本体のシンクの寸法を小さくすることになり使い勝手が悪かった。そこで、少なくともシンクを水平状態から垂直な起立状態に回動可能として、シンクを使用しないときにはシンクを起立させることにより水平方向への張り出しを解消し、居住空間を広げる有効活用を図った流し台が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平05−300816号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のシンクを備えた流し台本体を水平状態から起立状態へ回動する構成は、起立状態での床からの高さおよび壁からの奥行き寸法を考慮して、シンクの中央付近に設定固定した水平軸の回転軸を中心として回動する構成としている。即ち、奥行き寸法を考慮すると回転軸を奥の壁側に設定するために収納時の高さが高くなり、高さを優先すれば、逆に回転軸をシンク手前側に設定するため回転に伴う回動空間が残る構造となる。そこで、この両者を考慮したような寸法に設定すると、高さ方向の制限や奥行き寸法などの制限により設置する場所が限られ、マンション特に一人住まいのワンルーム型住居などの居住空間の確保にも制限があった。
【0006】
また、ワンルームマンションのような奥行きが長いフロアを有する住宅において、水周りの設備の排水パイプや給湯、給水パイプを長く配設した住居構造においては、排水パイプの詰まりなどのような水周りトラブルが発生するとこの水周りトラブルの対応が大掛かりになり水周りの設備の近くにキッチンユニトを配置するのが好ましいが、キッチンユニットの設置場所を所望の位置に配置するには従来のようなキッチンユニットにおいては高さ方向および奥行き寸法の構造上の制限から限られる課題を有していた。
【0007】
図10は、従来のキッチンユニットの流し台本体の断面構成図である。図10(a)は、流し台本体を収納する回転軸を壁側に設けた図、図10(b)は流し台本体を収納する回転軸を壁側に設けた図を示している。図10(a)に示すように、流し台本体を収納するときの回転軸を壁側に設定すると高さ方向がΔH分高くなる。また図10(b)に示すように流し台本体を収納するときの回転軸を流し台本体の手前側に設定すると、流し台本体の奥部に回動空間が残ってしまいその回動空間ΔWがキッチンユニットの奥行き寸法の設置上の制限となってしまう。
【0008】
そこで本発明においては、流し台本体を起倒可能とするとともに、キッチンユニットの高さ方向を低く抑えかつ奥行き寸法を短く確保することによりキッチンユニットの配置空間を所望に設定して住居空間を広げることができるキッチンユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで、かかる課題を解決すべく、請求項1の発明は、流し台本体の後端部に配設した支軸を垂直方向に昇降自在に構成すると共に流し台本体を起倒自在に構成し、流し台本体のシンク底面に形成した排水孔と流し台の下方に配設した排水パイプに連通した揺動パイプの先端とを回転連結手段を介して流し台本体の仮想回転軸を中心に、回転自在に連通し、しかも回転連結手段は、流し台の下方の流し台支持フレームに前後スライド自在に立設した流し台支持アームの頭部に連結したことを特徴とする。
【0010】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、回転連結手段は、エルボ状の排水受けパイプおよび前記排水受けパイプに遊嵌した外筒であることを特徴とする。
【0011】
また、請求項3の発明は、請求項1記載の発明において、流し台支持フレームの左右前端と流し台本体の前部下端との間に伸縮自在の支軸ロッドを備えたことを特徴とする。
【0012】
また、請求項4の発明は、請求項1記載の発明において、流し台支持アームの後端には、断続可能な通電用コネクタを配設したことを特徴とする。
【0013】
また、請求項5の発明は、マンションのワンルーム区画において、玄関部から居住空間部に直線状の通路を介設すると共に通路の一側にユニットバス空間、便器空間、洗濯機空間よりなる集合空間を形成し、しかも通路側に面する集合空間の側縁に流し台が通路側に倒伏するように請求項1から請求項4記載のいづれかのキッチンユニットを配設したことを特徴とする。
【0014】
また、請求項6記載の発明は、入口部からオフィスルーム部に直線状の通路を介設すると共に通路の一側に水周り集合空間を形成し、しかも通路側に面する集合空間の側縁に流し台本体が通路側に倒伏するように請求項1から請求項4記載のいづれかのキッチンユニットを配設したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1記載の発明は、流し台本体のシンク底面に形成した排水孔と流し台の下方に配設した排水パイプに連通した揺動パイプの先端とを回転連結手段を介して流し台本体の仮想回転軸を中心に回転自在に連通し、しかも回転連結手段は流し台の下方の流し台支持フレームに前後スライド自在に立設した流し台支持アームの頭部に連結したことにより、流し台本体は、後端位置を昇降自在な支軸によって保持されたままで、前後スライド自在とした仮想回転軸を中心に回転するので、流し台本体の収納に伴う高さ方向の寸法の増大を抑えることができる。また、流し台後端部に設けた支軸に沿って回転するので、回動空間をなくすことができるようになる。従って高さ方向も奥行き方向もコンパクトなキッチンユニットを提供できるようになる。
【0016】
また、このコンパクトなキッチンユニットは従来のキッチンユニットに比べて高さ方向も奥行き寸法も小さくなるので、ワンルーム型のマンションやオフィスなどの所望の場所に設置しやすくなり、コンパクトなキッチンユニットによって省スペース化が可能となり居住空間を最適に確保できるようになる。
【0017】
また、排水孔と流し台の下方に配設した排水パイプに連通した伸縮パイプの先端とを回転連結手段を介して回転自在に連通し、しかも回転連結手段は、流し台の下方の流し台支持フレームに前後スライド自在に立設した流し台支持アームの頭部に仮想回転軸として連結したので、排水受けが流し台本体の回転によっても接続されたようにすることができるようになり、流し台本体に排水が残っていても、流し台本体の収納中においても排水を排水孔に導くことができる。
【0018】
また、スライド自在設けた流し台支持アームの流し台支持アーム頭部を流し台本体の排水受けパイプの軸心を軸架していることにより、排水受けパイプの高さ方向は、流し台本体が回転するとき流し台支持アーム頭部の軸心の位置で高さが決まり、流し台本体の回転に伴う上下移動の動作をなくすことができるので、確実に安定した高さ位置で回転動作ができるようになる。
【0019】
請求項2記載の発明によれば、回転連結手段は、エルボ状の排水受けパイプおよび排水受けパイプに遊嵌した外筒を回転連結手段としたことにより、流し台本体を起立状態や水平状態にするときに回転連結動作が容易で滑らかにできるようになるものである。
【0020】
請求項3記載の発明によれば、流し台本体を起立させるとき及び倒伏させるときに流し台本体の回転動作が滑らかな移動動作とすることができる。また回転動作が滑らかな移動動作としたことにより、起立状態の位置および倒立状態の位置での流し台本体の停止位置での跳ね返りを防ぐことができるので、耐久性に優れたキッチンユニットとすることができる。
【0021】
請求項4記載の発明によれば、流し台本体を使用状態にするように水平状態にするときには流し台支持アームが流し台支持フレームの後部に位置するため流し台支持アームに設けた通電用コンセントに通電用コネクタを接続して電源接続を可能とし通電ができるようになり、また流し台本体を使用しないように起立状態にするときには、流し台支持アームが流し台支持フレームの後部から離れるのでコンセントから通電用コネクタを離して電源接続を切断できるようになる。従ってキッチンユニットを使用するときと使用せず収納するときとで電源コネクタを接続、切断する動作が不要になり、電源コンセントをキッチンユニットの後部に配置してもすなわち狭いスペースに設置しても容易に電源の接続が可能となる。しかもキッチンユニットを使用しないときには電源コネクタが切断されるので収納時に誤ってコンロ等が動作することを防止することができるようになるので、安全なキッチンユニットとすることができるようになる。
【0022】
請求項5記載の発明によれば、所望の場所に設置できるようにしたキッチンユニットにより、縦長のワンルームマンションやオフィスなどで水周り集合空間、例えばユニットバス空間、便器空間、洗濯機空間などと請求項1から請求項4記載のいずれかのキッチンユニットを、直線状通路の一側でかつパイプステーションの近くに配置することで、給湯、給水、排水の配管を短くすることができるようになるので、給湯や給水の温度の環境変化を抑えることができるとともに、排水の詰りの発生を低減することが可能となる。
【0023】
さらに、この起倒自在としたキッチンユニットを縦長のワンルームマンションなどに設置するとき、通路側に設け、キッチンユニットを使用するときだけ通路側に倒伏するようにし、使用しないときには起立させることにより通路を広くすることができ、居住空間を占有することがなくなり快適な住居とすることができる。
【0024】
請求項6記載の発明によれば、オフィスに配設する所望の水周り集合空間およびキッチンユニットは、直線状通路の一側でかつパイプステーションの近くに配置することにより、給湯、給水、排水の配管を短くすることができるようになるので、給湯や給水の温度の環境変化を抑えることができるとともに、排水の詰りの発生を低減することが可能となる。また、キッチンユニットは、流し台本体を起倒自在にしたものであるので、キッチンユニットを使用しないときは、使用するときだけ通路側に倒伏するようにし、使用しないときには起立させることにより通路を広くすることができるようにしたものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0026】
図1は本発明の実施の形態に係わるキッチンユニットの概観図、図2は本発明の実施の形態に関わるキッチンユニットの内部外観図である。
【0027】
キッチンユニット100は、流し台本体1が起倒可能としており、図1では使用状態に倒伏した状態を示している。
【0028】
図1において、キッチンユニット100は、上面にシンク7とコンロ101が設けられた流し台本体1と、流し台本体1を所定の高さに支持する基台102を備えている。シンク7はステンレスなどで構成された略四角形の形状をしており、またコンロ101は電磁調理器(IH調理器)などの電熱器としている。
【0029】
シンク7とコンロ101との間には調理台部103を設けている。調理台部103は別の構成、例えばシンク7の上部にプラスチックの板を橋渡しして調理台としてもよい。これにより調理台の空間を狭くすることができようになるので、コンパクトなキッチンユニット100とすることができるようになる。
【0030】
床104からシンク7の上面までの高さは人が作業容易となる高さ、例えば700mmから900mmとしこれによりシンク7を使用するときや調理を行うときの作業が容易となる。
【0031】
流し台本体1を使用するときにシンク7内へ給水するには、流し台本体1の下部に設けた給水パイプ18からの給水を蛇腹管17、エルボ管15、給水エルボ管16を通じて給水ノズル14からシンク7へ給水する。キッチンユニット100を配置する場所の流し台本体1の奥の壁107に蛇口を設けて、この蛇口から給水や給湯をしてもよいが、本実施の形態では流し台本体1に給水ノズル14を設け、この給水ノズル14から給水および給湯ができるようにしている。これによりキッチンユニット100の配置場所を所望の場所、例えば壁107から離れた場所などにも配置ができるようになり、洗濯機やトイレなどの水周り区画の近くに配置できるのでマンションの区画ごとの配置を顧客の要望にあわせて設計の多様化が可能となる。また、住人が任意に配置を変える構成にもできるようになる。
【0032】
給水ノズル14には、水栓が備えられており蛇口からでてくる温水の温度調整ができるようにしている。この水栓は2ハンドルのシングルレバー式水栓や、ミキシング水栓方式など所望の水栓を設けることができる。
【0033】
シンク7内の水を排水するには、シンク7の底面奥に設けた排水孔8から排水することができる。
【0034】
また、流し台本体1のシンク7の底面奥側には排水孔8を設けている。排水孔8はシンク7内の排水を排水孔8へ導くようにシンク7底面周辺から排水孔8へ向かって膨出した傾斜構造としている。本実施の形態では、排水孔8をシンク7の奥側7aの略中央部に設けた構成としているが、必ずしも略中央部である必要ではなく、例えば奥側7aに沿って全体的に設けてもよい。この排水孔8は、シンク7に対してポケット状に窪んだ形状としており、この排水孔8を網カゴ収容部として内部に生ごみを濾別する網カゴを装着可能としている。
【0035】
排水孔8はシンク7の奥側7aに斜め下方向に向けて膨出させて形成していることにより、流し台本体1を起立させた状態としてもシンク7内の排水を排水孔8に導くことが可能であるので、流し台本体1を水平状態から起立状態へと回転していくときでもシンク7内部に残存した水滴を排水孔8へ導くことができる。従って、シンク7及び排水孔8に残存した水による雑菌の繁殖を防止しやすくすることができる。
【0036】
流し台本体1は、キッチンユニット100を使用しないときには収納することが可能としており、後で詳細に説明するように所望により矢視Rの方向へ回転させて流し台本体1を収納する起立状態とすることができる構成としている。これによりキッチンユニット100を使用しないときに流し台本体1を起立状態として流し台本体1を収納できるようになるのでキッチンユニット100の張出し部Hを解消し、キッチンユニット100の不使用時の収納スペースを居住空間に当てることができるようになる。
【0037】
また、流し台本体1の下部には、扉を備えた収納庫106を設けており、鍋などの台所用品を収納できるようにしている。
【0038】
図2に示すように、シンク7の底面には、シンク7の底面に形成した排水孔8と連通して排水孔8に流れ込んだ排水を受けるエルボ状の排水受けパイプ9を設け、このエルボ状の排水受けパイプ9の横管と遊嵌してエルボ状の外筒10が備えられている。この外筒10は、排水受けパイプ9の外形よりも径が大きい内径のパイプとし、流し台本体1の回転と連動してこの外筒10が回転する回転自在に排水受けパイプ9と連通する構成である。排水受けパイプ9の外周面と外筒10の内周面の連結部にはシール機能を有する部材で連結させて排水の漏れ防止をしている。
【0039】
流し台本体1の下方には、排水パイプ13を設け、外筒10とこの排水パイプ13とを揺動パイプ11、連通ケース12とで連結している。
【0040】
なお、揺動パイプ11としては、連通ケース12を設けた構成としているが、連通ケース12をなくして外筒10と排水パイプ13とを直接、揺動パイプ11である蛇腹管としてもよい。この構成では簡易な構成となり安価なキッチンシステムとすることができる。
【0041】
また、流し台本体1の下方の流し台支持フレーム19の左右にスライドガイド20を設けており、スライドガイド20に沿って流し台支持フレーム19の奥側(後側)と手前側(前側)に前後スライド自在に立設した流し台支持アーム21を具備している。
流し台支持アーム21は、流し台支持アーム本体21aと、流し台支持アーム本体21aの先端に流し台支持アーム先端部22を備えている。
【0042】
流し台支持アーム先端部22は、流し台本体1の左側壁1a、右側壁1bにそれぞれ固定されており流し台支持アーム先端部22の軸芯は、左側壁1a、右側壁1b、エルボ状の排水受けパイプ9の横管及び外筒10のそれぞれの中心部とが仮想回転軸αを形成するように枢支されている。
【0043】
流し台本体1が水平状態から起立状態へと回転移動するとき、及び起立状態から水平状態へと回転移動するときは、この仮想回転軸αを回転中心として回転する。またこの仮想回転軸αは、後に説明するように流し台本体1の流し台支持アーム先端部22と一致し、流し台本体1の回転と共に流し台支持フレーム19の奥側(後側)と手前側(前側)に前後に移動する。
【0044】
図3は本発明の実施の形態に係わる使用状態の縦断面図、図4は本発明の実施の形態に係わる収納途中の縦断面図、図5は本発明の実施の形態に係わる収納状態の縦断面図である。
【0045】
キッチンユニット100の使用するときの流し台本体1の状態は、図3に示すように流し台本体1は倒伏した水平状態である。
【0046】
図3において、キッチンユニット100は流し台本体1を支持する流し台支持フレーム19と、流し台本体1の後部でかつ流し台支持フレーム19の垂直方向に設けたガイドレール2と、ガイドレール2に沿って移動可能とした昇降用ブラケット3を有している。昇降用ブラケット3は、ガイドレール2内を移動する昇降用ブラケット本体3aと、昇降用ブラケット3に設けたブラケット突出部5とガイドレール2内をスムーズに移動できるように設けたコロ4からなる。
【0047】
ブラケット突出部5と流し台本体1の後端部に設けた立上げ板6とは支軸105で連結し、流し台本体1の回転と共に昇降用ブラケット3とが連動するようにしている。従って、流し台本体1が水平状態から起立状態へ回転移動するときには、仮想回転軸αを中心として回転するようにしたので、仮想回転軸αの手前に位置する流し台本体1の手前側は上昇し、逆に仮想回転軸αに対して反対側にある流し台本体1の奥側は下降する。
【0048】
従って、流し台本体1の奥側にある流し台本体1の支軸105は流し台本体1の奥側の下降と連動して昇降用ブラケット3はガイドレール2に沿って下降移動する。
【0049】
また、流し台本体1が起立状態から水平状態へと倒伏移動するときは、流し台本体1の支軸105の上昇と連動して、昇降用ブラケット3はガイドレール2に沿って上昇移動すると連動して構成としている。これにより流し台本体1の後端部に配設した支軸105を流し台支持フレーム19に垂直方向に設けたガイドレール2に沿って昇降自在にすると共に流し台本体1を起倒自在としている。
【0050】
流し台支持フレーム19の左右前面には下部ガイドレール23が垂設されこの下部ガイドレール23には保持ブラケット24及びこの保持ブラケット24に取り付けたコロ25が配置されている。これにより流し台本体1を収納するときの起立状態や流し台本体1を使用するときの水平状態に移動動作を行うときにコロ25によってスムーズに昇降できるようにしている。
【0051】
また、流し台本体1の前面下部にブラケット27が設けられており、保持ブラケット24と流し台本体1の前側下部に設けたブラケット27との間には保持ロッド26が架設されている。流し台本体1が倒伏し平行状態のときには、保持ブラケット24が流し台支持フレーム19の下方に位置して流し台本体1を保持する。この保持ロッド26により流し台本体1を使用するときに、流し台本体1に荷重がかかっても流し台本体1の変形及び流し台本体1の支軸105の変形や破損を防止することができる。
【0052】
また、流し台支持フレーム19の左右前端と流し台本体1の前部下端との間には伸縮自在のエアロッド28を備えている。これにより流し台本体1を起立状態に移動させるとき及び水平状態に倒伏動作をさせるときに、エアークッション効果により滑らかに移動動作を行うことができる。また急激な移動動作をすることを防止できるので急激な移動に伴う起立状態の位置および倒立状態の位置での跳ね返りを防ぐことができるため耐久性に優れたキッチンユニット100とすることができる。なお、エアロッド28は左右両側に備えた構成を例として説明したが、キッチンユニット100の幅の寸法や販売コストなどを考慮して左右のどちらか一方だけに備えてもよい。
【0053】
このような構成のキッチンユニット100において、使用状態から起立状態への移動動作を説明する。
【0054】
図4に示すように、流し台本体1が使用するときの水平状態から収納する起立状態へと回転移動を開始すると、流し台本体1は仮想回転軸αを中心に回転を開始し、その結果流し台本体1の奥部は下方向へ下降動作を行い、流し台本体1の前部は上方向へと上昇動作を行う。
【0055】
流し台本体1の後端部は、昇降用ブラケット3に連結された支軸105を備えており、流し台本体1が水平状態から起立状態へ回転動作を行うときには、仮想回転軸αを中心として回転し、流し台本体1の回転移動に伴って後端部の支軸105はガイドレール2に沿って上端部側から下端部側へと移動動作を行う。このようにしたことにより、流し台本体1は支軸105が下方へ降りながら回転するので収納に伴う高さ方向の寸法の増大を抑えることができる。また、後端部の支軸105がガイドレール2に沿った位置で維持されたまま回転移動を行うので、回動空間をなくすことができるようになる。従って高さ方向も奥行き方向もコンパクトなキッチンユニットを提供できるようになる。
【0056】
また、流し台本体1の前部に備えた保持ロッド26は、流し台本体1の回転動作に伴い上方向へ持ち上げられ、保持ロッド26の下端部と連結された保持ブラケット24は、下部ガイドレール23に沿って下端側から上端側へと移動動作を行う。
【0057】
また、流し台支持フレーム19の左右前端と流し台本体1の前部下端との間に架設したエアロッド28は、流し台本体1の回転動作により流し台本体1の前部が上方へ移動するので伸張される。従って流し台本体1はエアロッド28によって回転動作が緩和され、急激に回転せず滑らかに回転させることができるので、耐久性に優れたキッチンユニット100とすることができるようになる。
【0058】
流し台本体1の左側壁1a、右側壁1bにそれぞれ固定された流し台支持アーム先端部22、流し台本体1のエルボ状の排水受けパイプ9の横管および排水受けパイプ9に遊嵌した外筒10の中心部とは仮想回転軸αを形成するように枢支されており、流し台支持アーム21の流し台支持アーム先端部22は、流し台本体1の左側壁1a、右側壁1bに固定されているので、流し台支持アーム先端部22と、流し台本体1の後部の支軸105との距離Xは一定となり、流し台本体1の回転によって流し台本体1の後端部の支軸105が下方向へ下降すると、流し台支持アーム21は、流し台支持フレーム19の奥側から次第に遠ざかるように移動する。
【0059】
流し台本体1が水平状態のとき流し台支持アーム21は流し台支持フレーム19の後端部に配置するようにし、従って図3に示すように流し台支持アーム先端部22は、流し台支持フレーム19の奥側からの距離はP1である。この水平状態から流し台本体1を収納する起立状態へと回転させていくと、支軸105と流し台支持アーム先端部22との距離Xが一定であるので、流し台支持アーム21は流し台支持フレーム19から遠ざかっていき、支軸105と流し台支持アーム先端部22とが水平となる位置まで回転移動すると、図4に示すように流し台支持フレーム19の奥側からの距離は最も長くなりP2の位置まで移動する。流し台支持アーム先端部22とが水平となる角度D2は、50度から55度の角度としている。支軸105と流し台支持アーム先端部22とが水平となる位置が、流し台支持アーム21が最も手前側に位置する状態であるので、このP2の位置が流し台支持フレームの最前位置となるようにスライドガイド20を設定することで、キッチンユニット100の奥行きの寸法を最適にすることができる。
【0060】
そして、さらに流し台本体1を回転することにより流し台本体1の後端部の支軸105は下方向へ下降し、流し台本体1の支軸105と流し台支持アーム先端部22の距離Xを一定として回転していくので、流し台支持フレーム19の奥側からの水平距離は短くなっていき、起立状態が完了すると図5に示すように、流し台支持アーム先端部22は、P3の位置まで戻る。起立動作が完了したときの流し台本体1の回転角度D1は、80度から90度の範囲としている。
【0061】
このように流し台支持アーム21は、流し台本体1が水平状態のときに流し台支持アーム21の後端部21dが流し台支持フレーム19の後端部とし、回転動作とともに流し台支持アームが流し台支持フレーム19の前方へ移動していき、支軸105と流し台支持アーム先端部22とが水平となる位置まで回転移動したとき、流し台支持アーム21の前端部21eが流し台支持フレーム19の前端部とし、起立状態が完了すると流し台支持アーム21は、スライドガイド20の中央部まで戻る構成としている。
【0062】
仮想回転軸αは、流し台本体1の流し台支持アーム先端部22と一致させているので、流し台本体1の回転移動動作と共に流し台支持フレーム19の前後に移動する。
【0063】
排水孔8と流し台本体1の下方に配設した排水受けパイプ9に連通した伸縮パイプの先端とを回転連結手段を介して回転自在に連通し、しかも回転連結手段は、流し台の下方の流し台支持フレームに前後スライド自在に立設した流し台支持アーム先端部22に連結したので、排水受けパイプ9が流し台本体1の回転によっても接続されたようにすることができるようになり、流し台本体1に排水が残っていても、流し台本体1の収納中においても排水を排水孔8に導くことができる。従って流し台本体1の状態が水平状態であろうと、水平状態から起立状態に移動動作中であろうと、また起立状態であろうとシンク7内の排水を排水孔8から導き出すことができるようになるので、排水が残存することがなくなり腐敗や腐敗による悪臭の発生を防止できる。
【0064】
図6は本発明の実施の形態に係わるコンセント部の概略図である。
【0065】
図6(a)は、流し台本体1を倒伏させて使用状態にしたときの流し台支持アーム21の位置を、図6(b)は流し台本体1を起立させて収納状態にしたときの流し台支持アーム21の位置を示している。
【0066】
図6(a)、図6(b)に示すように、流し台支持アーム21の後端には、断続可能な通電用プラグ30を、流し台支持フレーム19には通電用コンセント29配設している。
【0067】
流し台本体1が水平状態のときは流し台支持アーム21が流し台支持フレーム19の後部に位置し、起立状態のときは、流し台支持アーム21は後端部より前方へ離れるので、これにより流し台本体1を使用状態にするように水平状態にすると流し台支持アーム21が流し台支持フレーム19の後部に位置するため、通電用プラグ30が流し台支持フレーム19に備えた通電用コンセント29へ挿入されるようにして通電可能としたので、流し台本体1に備えた電気器具例えば、コンロ101に通電ができるようになる。
【0068】
また、流し台本体1を使用しないように起立状態にするときには、流し台支持アーム21が流し台支持フレーム19の後部から離れるので通電用コンセント29から通電用プラグ30を離して電源接続を切断できるようになる。従ってキッチンユニット100を使用するときには自動的に電源接続を行い使用せず収納するときには自動的に通電用プラグ30と通電用コンセント29とを切断するので、電源接続動作や電源切断動作が不要になり、通電用コンセント29をキッチンユニット100の後部に配置することで、狭いスペースに設置しても容易に電源の接続、切断が可能となる。しかもキッチンユニット100を使用しないときには通電用コンセント29が切断されることにより収納時に誤ってコンロ101等が動作することを防止することができるようになるので、安全なキッチンユニット100とすることができるようになる。
【0069】
なお、本発明の実施の形態では、通電用プラグ30と通電用コンセント29との通電および切断に関して通電用プラグ30を通電用コンセント29に挿入する構成にて図示説明したが、別の形態、例えば電源コンセント部にマグネットを設け、電源コネクタに磁性体の板を設けて磁力によって接続する構成としてもよい。
【0070】
次に本発明のキッチンユニットをマンションなどのワンルーム区画に配置した例を説明する。
図7、図8、図9は本発明の実施の形態に係わるマンションのレイアウトの一例を示した図である。
【0071】
図7のマンション区画にキッチンユニット100を配置した一例を示す。
【0072】
パイプステーション(PSとも呼ぶ)201はマンション区画の玄関205から入った入口の左手方向の端に設置されている。このパイプステーション201には給湯管201a、給水管201b、排水管201cが設置されており、マンションの給水、給湯、排水はこのパイプステーション201を介して処理される。
【0073】
玄関205から入ると、玄関より入ったところに土間312、右手に客間空間313、収納庫314、冷蔵庫208、クロゼット209の順に水周りを必要としない設備が備えてある。
【0074】
一方、玄関205から入った左手には、廊下206に掛かるようにキッチンユニット100が備えてあり、このキッチンユニット100は流し台本体1を使用しないときは起立させて収納できるようにしている。従って図7のキッチンユニット100の外形の破線で示した領域は収納させることにより、廊下206を広く利用できるようになる。そしてキッチンユニット100の左手側は洗濯機空間203、その奥には便器空間202が配置されている。また、ユニットバス空間204も玄関205より入った入り口の左手奥に配置し、このようにユニットバス空間204、便器空間202、洗濯機空間203を玄関205より入った玄関205から居住空間部211に至る玄関205、廊下206を直線状とし、直線状通路212を介設した左側に水周りの空間を集約し、パイプステーション201がある側に集合空間として配置している。
【0075】
このようにすることで、これらの集合空間およびキッチンユニット100はパイプステーション201の近くに配置することで、給湯、給水、排水の配管を短くすることができるようになるので、給湯や給水の温度の環境変化を抑えることができるとともに、排水の詰りの発生を低減することが可能となる。また、キッチンユニット100は、前述のように流し台本体1を起倒自在にしたものであるので、キッチンユニット100を、使用するときには廊下206に倒伏するようにし、使用しないときには起立させることにより通路を広くすることができるようにしたものである。
【0076】
ユニットバス空間204の仕切り壁或いはユニットバスの外壁などは、例えば透明ガラスや透明アクリル板などで構成することにより、ユニットバス空間204をユニットバス空間204の外から見ることができ、その結果、マンションなどのワンルーム区画の室内空間を広く演出することができる。
【0077】
また、図8のマンションのレイアウトの一例を説明する。
【0078】
パイプステーション(PSとも呼ぶ)201はマンション区画の玄関205から入った入口の左手方向の端に設置されている。
【0079】
玄関205から入ったところには、土間312があり、土間312に続いて廊下206があり、土間312と廊下206を含めて直線状通路212としており、直線状通路212の奥には居住空間部211設けている。
【0080】
この直線状通路212の右手には、ベンチ311、冷蔵庫208、クロゼット209と水周りを必要としない設備が配置されている。
【0081】
一方、直線状通路212の左側には便器空間202、洗濯機空間203、ユニットバス空間204及びキッチンユニット100の水周り設備が配置されている。
【0082】
キッチンユニット100は、直線状通路212に配置され、流し台本体1を使用するときには、図の破線の位置になるように流し台本体1を倒伏する。使用しないときには、起立させて収納できるので、直線状通路212を広くすることができ、快適な通路とすることができる。
【0083】
従来、人が通るのみの空間であった廊下206や土間312を含めて直線状通路212としたことにより、一定の空間が確保されることとなり、直線状通路212を住居の一部として利用することができる。
【0084】
図7のマンションのレイアウトにおける一例と同様に、図8のマンションのレイアウトにおける一例についても、ユニットバス空間204の仕切り壁或いはユニットバスの外壁などは、例えば透明ガラスや透明アクリル板などで構成することにより、ユニットバス空間204をユニットバス空間204の外から見ることができ、その結果、マンションなどのワンルーム区画の室内空間を広く演出することができる。
【0085】
また、図9のマンションのレイアウトの一例を説明する。
【0086】
パイプステーション(PSとも呼ぶ)201はマンション区画の玄関205から入った入口の左手方向の端に設置されている。
【0087】
玄関から入ったところには、土間312があり、この土間312の左側にキッチンユニット100が配置されている。土間312から居住空間部211に至るまで土間312を含めて直線状通路212を設けている。
【0088】
この直線状通路212の右手には、下足箱207、冷蔵庫208、クロゼット209、と水周りを必要としない設備が配置されている。
【0089】
一方、直線状通路212の左側には、洗濯機空間203、便器空間202、ユニットバス空間204の水周り設備が配置されている。
【0090】
キッチンユニット100は、直線状通路212に配置され、流し台本体1を使用するときには、図の破線の位置になるように流し台本体1を倒伏する。使用しないときには、起立させて収納できるので、直線状通路212を広くすることができ、快適な通路とすることができる。このように本発明の実施の形態に係わるマンションのワンルーム区画に於いては、玄関205から居住空間部211にいたる直線状通路212を介設すると共に、この直線状通路212の一側、すなわちパイプステーション201が配置された側にユニットバス空間204、便器空間202、洗濯機空間203なる集合空間を形成し、しかも通路側に面する集合空間の側縁に流し台が通路側に倒伏するように本発明のキッチンユニット100を配設している。
【0091】
このようにすることで、これらの集合空間およびキッチンユニット100はパイプステーション201の近くに配置することで、給湯、給水、排水の配管を短くすることができるようになるので、給湯や給水の温度の環境変化を抑えることができるとともに、排水の詰りの発生を低減することが可能となる。また、キッチンユニット100は、前述のように流し台本体1を起倒自在にしたものであるので、キッチンユニット100を使用しないときは、使用するときだけ通路側に倒伏するようにし、使用しないときには起立させることにより通路を広くすることができるようにしたものである。
【0092】
図7のマンションのレイアウトにおける一例と同様に、図9のマンションのレイアウトにおける一例についても、ユニットバス空間204の仕切り壁或いはユニットバスの外壁などは、例えば透明ガラスや透明アクリル板などで構成することにより、ユニットバス空間204をユニットバス空間204の外から見ることができ、その結果、マンションなどのワンルーム区画の室内空間を広く演出することができる。
【0093】
図7〜図9のマンションのレイアウトの一例について、キッチンユニット100がマンションなどのワンルーム区画に配置され、前述のように、使用するときには廊下206に倒伏するようにし、使用しないときには起立させることにより、キッチンユニット100を見えなくすることできる。その結果、生活感を低下させ、おしゃれ感を向上させることができ、マンションなどのワンルーム区画を住居としてだけでなく、事務所などとして利用することもできる。
【0094】
また、図7〜図9のマンションのレイアウトの一例について、新築のマンションなどを施工する際だけではなく、中古のマンションなどをリフォームする際には、キッチンユニット100や便器空間202やユニットバス空間204などの各構成を一体的に入れ替えることでリフォームを行い、中古の建物の価値や利便性を向上させることができる。
【0095】
なお、本発明のマンション区画の構成は本実施の形態に限るものではなく、パイプステーション201の近くに玄関205から居住空間部211にいたる直線状通路212を介設すると共に、この直線状通路212の一側にユニットバス空間204、便器空間202、洗濯機空間203なる集合空間を形成し、しかもしかも通路側に面する集合空間の側縁に流し台が通路側に倒伏するようにするレイアウトであれば、どのような配置構成でもよい。
【0096】
また、本発明の実施の形態においては、ユニットバス空間204、便器空間202、洗濯機空間203なる集合空間全てを形成する例で説明したが、本実施の形態に限るものではなく、ワンルーム型のオフィスなどでは、洗濯機空間203を配置せず、ユニットバス空間204、便器空間202を集合空間とした構成としてもよい。また、ユニットバス空間204は、シャワーだけを設けたシャワールームとしてもよい。このようにすることで、例えば仮眠室などの宿泊区画を有する小規模のオフィスなどの最小限の水周り空間を配置したオフィスを提供できるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0097】
本発明は、高さ及び奥行きのスペースを短くした起倒自在なキッチンユニットとして省スペース化ができるので、居住空間を広く確保した一人住まいの人などが利用するマンションのワンルーム区画のキッチンユニットとして及びこれを収納したワンルームの住居構造や小規模のオフィス構造として利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】本発明の実施の形態に係わるキッチンユニットの概観図
【図2】本発明の実施の形態に関わるキッチンユニットの内部外観図
【図3】本発明の実施の形態に係わる使用状態の縦断面図
【図4】本発明の実施の形態に係わる収納途中の縦断面図
【図5】本発明の実施の形態に係わる収納状態の縦断面図
【図6】本発明の実施の形態に関わるコンセント部の概略図
【図7】本発明の実施の形態に係わるマンションのレイアウトの一例
【図8】本発明の実施の形態に係わるマンションのレイアウトの一例
【図9】本発明の実施の形態に係わるマンションのレイアウトの一例
【図10】従来のキッチンユニットの断面構成図
【符号の説明】
【0099】
1 流し台本体
1a 左側壁
1b 右側壁
2 ガイドレール
3 昇降用ブラケット
4 コロ
5 ブラケット突出部
6 立上げ板
7 シンク
7a シンク7の奥側
8 排水孔
9 排水受パイプ
10 外筒
11 揺動パイプ(伸縮パイプ)
12 連通ケース
13 排水パイプ
14 給水ノズル
16 給水エルボ管
15 エルボ管
17 蛇腹管
18 給水パイプ
19 流し台支持フレーム
20 スライドガイド
21 流し台支持アーム
22 流し台支持アーム先端部
23 下部ガイドレール
24 保持ブラケット
25 コロ
26 保持ロッド
27 ブラケット
28 エアロッド
29 通電用コンセント
30 通電用コネクタ
100 キッチンユニット
101 コンロ
102 基台
103 調理台
104 床
105 支軸
106 収納庫
107 壁
201 パイプステーション
202 便器空間
203 洗濯機空間
204 ユニットバス空間
205 玄関
212 直線状通路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流し台本体の後端部に配設した支軸を垂直方向に昇降自在に構成すると共に流し台本体を起倒自在に構成し、流し台本体のシンク底面に形成した排水孔と流し台の下方に配設した排水パイプに連通した揺動パイプの先端とを回転連結手段を介して流し台本体の仮想回転軸を中心に回転自在に連通し、しかも回転連結手段は流し台の下方の流し台支持フレームに前後スライド自在に立設した流し台支持アームの頭部に連結したことを特徴とするキッチンユニット。
【請求項2】
前記回転連結手段は、エルボ状の排水受けパイプおよび前記排水受けパイプに遊嵌した外筒であることを特徴とする請求項1記載のキッチンユニット。
【請求項3】
流し台支持フレームの左右前端と流し台本体の前部下端との間に伸縮自在の支軸ロッドを備えたことを特徴とする請求項1記載のキッチンユニット。
【請求項4】
流し台支持アームの後端には、断続可能な通電用コネクタを配設したことを特徴とする請求項1記載のキッチンユニット。
【請求項5】
マンションのワンルーム区画において、玄関部から居住空間部に直線状の通路を介設すると共に通路の一側にユニットバス空間、便器空間、洗濯機空間よりなる集合空間を形成し、しかも通路側に面する集合空間の側縁に流し台が通路側に倒伏するように請求項1から請求項4記載のいづれかのキッチンユニットを配設したことを特徴とする集合住宅。
【請求項6】
入口部からオフィスルーム部に直線状の通路を介設すると共に通路の一側に水周り集合空間を形成し、しかも通路側に面する集合空間の側縁に流し台本体が通路側に倒伏するように請求項1から請求項4記載のいづれかのキッチンユニットを配設したことを特徴とするオフィス構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−69058(P2010−69058A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−240626(P2008−240626)
【出願日】平成20年9月19日(2008.9.19)
【出願人】(598048244)株式会社インデックス・ジャパン (2)
【Fターム(参考)】