説明

グレージングチャンネル及びこれを装着したガラスパネル並びにガラスパネルのサッシへの取付構造

【課題】本発明は、火災発生時のガラスパネルのずり下がり量を減少させて防火上の規定を満足するとともに、内部に浸入した水分の排水性にも優れるグレージングチャンネル、及びこれを装着したガラスパネル、並びにこのグレージングチャンネルを介したガラスパネルのサッシへの取付構造を提供することを目的とする。
【解決手段】グレージングチャンネル10は、ガラス板20、20を重ねて形成したガラスパネル14の周縁に装着され、ガラスパネル14の底辺に対向する底壁部32Aと、底壁部32Aの両側に設けられてガラスパネル14底辺の長手方向に沿ってガラスパネル14の周縁部を覆う側壁部32B、32Bとを備える。底壁部32Aには、ガラスパネル14のガラス板20の下方位置に耐熱部材34が設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の窓ガラス等を構成するガラスパネルの周縁部に装着されるグレージングチャンネル、及びこれを装着したガラスパネル、並びにグレージングチャンネルを介してガラスパネルをサッシに取り付けるガラスパネルのサッシへの取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
複層ガラスは、建物のサッシに取付ける際、その周縁部にグレージングチャンネル(グレチャン、アタッチメント、ビード材ともいう)が取り付けられる。グレージングチャンネルは断面略コ字状に形成されて複層ガラスの周縁部に取り付けられる。周縁部のうち、底辺に取り付けられるグレージングチャンネルは、複層ガラスとの隙間から浸入した水分を外部に排出することが必要であり、その排出手段は従来から様々な提案が成されている。たとえば、特許文献1に記載のグレージングチャンネルは、底壁部に水抜孔が形成されるとともに、水抜孔と複層ガラスの底辺との間に排水空間が設けられている。この特許文献1によれば、複層ガラスとグレージングチャンネルとの隙間から浸入した水分は、排水空間を介して水抜孔から排水される。したがって、複層ガラスの底辺に水分が付着して複層ガラスのシール材が劣化することを防止することができる。
【0003】
ところで、近年のグレージングチャンネルは、複層ガラスへの装着性を向上させるため、硬質材と軟質材とを組み合わせた構成になっており、その材質はポリ塩化ビニルが一般に用いられている。ポリ塩化ビニルは、硬質材と軟質材を一体同時成形が可能である反面、使用可能温度が低いという問題がある。このため、ポリ塩化ビニル製のグレージングチャンネルを用いて複層ガラスを建物の開口部に施工した場合、火災等の高温環境下ではグレージングチャンネルが軟化、溶融して、複層ガラスがグレージングチャンネルの分だけずり下がり、ビル用防火戸に求められる防火上の規定を満たさない。
【0004】
特許文献2には、防火用サッシに使用し得るグレージングチャンネルを、130℃の耐熱性能を有する樹脂またはゴムからなる軟質材と、断面略コ字状の硬質材とで構成することが提案されている。
【0005】
ところで、耐火性能の高い建築物として位置づけられるビルやマンションなどは、開口部の延焼のおそれのある部分に、遮炎性能を有する防火設備(建築基準法第2条第9号の二ロ(防火戸その他の政令で定める防火設備)、建築基準法施行令第109条の2(遮炎性能に関する技術的基準))を設置することが義務付けられている。建築基準法第2条第9号の二ロに基づき国土交通大臣が認定する防火戸であって、建築基準法施行令第109条の2により規定されている性能を有するアルミニウム合金製防火戸に適用される標準仕様書の解説(非特許文献1)によれば、セッティングブロックにポリ塩化ビニル等の軟化、溶融する材料を用いる場合は、ガラスのずり下がりを防止するため、ガラス下端面とずり下がり防止ブロック上端面との間隔が3mm以下とするように規定されている。
【特許文献1】特開2001−182448号公報
【特許文献2】特開2002−322881号公報
【非特許文献1】社団法人カーテンウォール・防火開口部協会「アルミニウム合金製防火戸(防火設備EB‐9101〜EB9108)標準仕様書の解説」2002年2月発行
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、グレージングチャンネルの底壁部の厚さが大きい場合は、その厚さの分だけガラスパネルのずり下がり量が大きくなるという問題が生じる。たとえば、上述した特許文献1のグレージングチャンネルは、複層ガラスの底辺の下側に排水空間を有するため、グレージングチャンネルの底壁部の厚さが大きく、グレージングチャンネルが溶けた際に複層ガラスが大きくずり下がり、ビル用防火戸に求められる防火上の規定を満たさない。
【0007】
非特許文献1の規定を満たすには、グレージングチャンネルの底壁部の厚さを小さくして複層ガラス底辺の下端面とずり下がり防止ブロックとの間隔が3mm以下となるように設定する必要があるため、グレージングチャンネルが取付けられる複層ガラス底辺の下端面とグレージングチャンネルの底壁部との間に十分な隙間を形成することが困難であり、結果としてグレージングチャンネル内における水分の滞留によって複層ガラス底辺に水分が付着して複層ガラスのシール材が劣化する問題があった。
【0008】
同様に、特許文献2のグレージングチャンネルにおいても、グレージングチャンネル内における水分の滞留によって複層ガラス底辺に水分が付着して複層ガラスのシール材が劣化する問題があった。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、火災発生時のガラスパネルのずり下がり量を減少させて防火上の規定を満足するとともに内部に侵入した水分の排水性にも優れるグレージングチャンネル、及びこれを装着したガラスパネル、並びにこのグレージングチャンネルを介したガラスパネルのサッシへの取付構造の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の発明は前記目的を達成するために、複数枚のガラス板を重ねて形成したガラスパネルの周縁部に装着され、該ガラスパネル端面に対向する底壁部と、該底壁部の両側に設けられて前記ガラスパネル端面の長手方向に沿ってガラスパネル周縁部を覆う側壁部とを有するグレージングチャンネルであって、前記ガラスパネル周縁部に該グレージングチャンネルが装着された状態で前記ガラスパネル端面と前記底壁部の下端面との間に高さ3.5〜10mmの間隙を有し、該間隙と前記グレージングチャンネル外部とを連通する開口部が前記グレージングチャンネルに設けられており、前記底壁部には、少なくとも前記ガラスパネルを構成するガラス板の装着位置の下方に対応して耐熱層が設けられ、前記グレージングチャンネルの底壁部は、前記ガラス板の装着位置の下方における厚さが、前記耐熱層の厚さを除いて3mm以下であることを特徴とする。
【0011】
請求項1に記載の発明によれば、ガラス板の装着位置の下方に耐熱層が設けられるので、グレージングチャンネルの一部が軟化、溶融した場合にもガラス板を耐熱層で支持することができ、ガラス板のずり下がり量を減少させることができる。また、底壁部の厚さが耐熱層の厚さを除いて3mm以下であるので、ガラス板のずり下がり量を3mm以下に抑えて防火上の規定を満足し、このグレージングチャンネルが装着されたガラスパネルをビル用防火戸として使用することができる。さらに、ガラスパネル周縁部にグレージングチャンネルが装着された状態でガラスパネル端面と底壁部の下端面との間に高さ3.5〜10mmの間隙が形成され、この間隙とグレージングチャンネル外部とを連通する開口部が設けられているので、ガラス板の装着位置の下方に対応して設けた耐熱層の厚さを大きくすることによって、ガラスパネルを嵩上げして支持することができ、グレージングチャンネルの底壁部とガラスパネルの端面との間に大きな排水用空間が形成されるので、グレージングチャンネルとガラスパネルとの隙間から浸入した水分がガラスパネルの端面に接触することを防止でき、ガラスパネルが水分で劣化することを防止できる。したがって、請求項1の発明によれば、ガラス板のずり下がり防止と、高い排水性能の両方を同時に達成することができる。
【0012】
請求項2に記載の発明は請求項1の発明において、前記耐熱層はクロロプレンゴム又はシリコーンゴムであることを特徴とする。クロロプレンゴムは硬度90°以上であることが好ましく、シリコーンゴムは硬度70°以上であることが好ましい。
【0013】
請求項3に記載の発明は請求項1の発明において、前記耐熱層は、金属で構成されることを特徴とする。金属としては、例えばステンレス、鉄、黄銅、アルミニウム等を用いることが好ましい。
【0014】
請求項4に記載の発明は請求項1〜3のいずれか1の発明において、前記グレージングチャンネルは、前記側壁部及び前記底壁部を成す本体と、該本体と別体で形成された前記耐熱層を成す耐熱部材とで構成されることを特徴とする。
【0015】
請求項5に記載の発明は請求項4の発明において、前記本体は前記底壁部の下面に溝を有し、該溝の内部に前記耐熱部材が収納されることを特徴とする。請求項5に記載の発明によれば、底壁部の下面に形成された溝に耐熱部材が収納されるので、耐熱部材を本体に外側から組み付けることができる。したがって、グレージングチャンネルの組立性を向上させることができる。
【0016】
請求項6に記載の発明は請求項4の発明において、前記本体は前記底壁部の前記ガラスパネル側の面に溝を有し、該溝に前記耐熱部材が収納されることを特徴とする。請求項6に記載の発明によれば、底壁部のガラスパネル側の面に溝が形成されるので、グレージングチャンネルをガラスパネルに組み付けた際に、耐熱部材がグレージングチャンネルの内側に配置される。したがって、組み付け後に耐熱部材が外れることを防止することができる。
【0017】
請求項7に記載の発明は請求項4の発明において、前記本体の内部には前記耐熱部材が収納される空隙が設けられることを特徴とする。請求項8に記載の発明によれば、本体の内部に空隙が設けられ、この空隙に耐熱部材が収納されるので、耐熱部材が本体から外れることを防止することができる。
【0018】
請求項8に記載の発明は請求項1〜3のいずれか1の発明において、前記グレージングチャンネルは、前記側壁部を成す本体と、該本体に着脱自在に装着され、前記底壁部を成すとともに前記耐熱層を成す耐熱部材とで構成されることを特徴とする。請求項8に記載の発明によれば、形状の異なる複数の本体と耐熱部材とを用意して組み合わせることによって、サイズの異なるガラスパネルに対応することができる。
【0019】
請求項9に記載の発明は前記目的を達成するために、複数枚のガラス板を重ねて形成したガラスパネルと、前記ガラスパネルの底辺の周縁部に装着される請求項1〜8のいずれか1に記載のグレージングチャンネルと、を備えたグレージングチャンネル付きガラスパネルであることを特徴とする。
【0020】
請求項10に記載の発明は請求項9の発明において、前記ガラスパネルは、複層ガラス又は合わせガラスであることを特徴とする。
【0021】
請求項11に記載の発明は前記目的を達成するために、複数枚のガラス板を重ねて形成したガラスパネルの底辺の周縁部に、請求項1〜8のいずれか1に記載のグレージングチャンネルが装着され、該グレージングチャンネルを介して前記ガラスパネルがサッシに取り付けられるガラスパネルのサッシへの取付構造であって、前記ガラスパネルの底辺と前記サッシの底面との間に、耐熱材料から成るブロックが設置され、該ブロックの上面と前記ガラスパネルの底辺との距離が、前記グレージングチャンネルの耐熱層の厚さを除いて3mm以下であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、ガラス板の装着位置の下方に対応して耐熱層が設けられるとともに、耐熱層の厚さを大きくすることによってガラスパネルを嵩上げして支持し、グレージングチャンネルの底壁部とガラスパネルの端面との間に大きな排水用空間が形成されるので、グレージングチャンネルの一部が軟化、溶融した場合にもガラス板を耐熱層で支持して火災発生時のガラスパネルのずり下がり量を減少させて防火上の規定を満足できると同時に、高い排水性能も達成できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下添付図面に従って本発明に係るグレージングチャンネル及びこれを装着したガラスパネル並びにガラスパネルのサッシへの取付構造の好ましい実施の形態について詳説する。
【0024】
図1は、本発明に係るグレージングチャンネルの第1の実施形態を示す断面図であり、図2は、グレージングチャンネルを用いて組み立てた障子12を示す正面図である。
【0025】
図2に示すように、障子12は主として、矩形状に形成されたガラスパネル14と、このガラスパネル14の周囲を覆う枠状のサッシ16によって構成されている。ガラスパネル14は、底辺に本発明のグレージングチャンネル10が取り付けられるとともに、残りの三辺に断面コ字状のグレージングチャンネル18、18、18が取り付けられ、これらのグレージングチャンネル10、18を介してサッシ16に嵌め込まれる。なお、ガラスパネル14の底辺のみでなく残りの三辺にも、底辺と同じくグレージングチャンネル10を取り付けてもよい。
【0026】
ガラスパネル14は、図1に示すように、二枚のガラス板20、20を有する複層ガラスであり、ガラス板20、20の間には、周縁部に沿ってスペーサ22が配設される。スペーサ22は、一次シール24を介してガラス板20に接着されており、スペーサ22の内部には乾燥剤23が充填されている。また、二枚のガラス板20、20の間には、スペーサ22の外側に二次シール26が設けられ、この二次シール26によってガラス板20、20の間が封止されている。
【0027】
上記の如く構成されたガラスパネル14の底辺の周縁部に、本発明のグレージングチャンネル10が装着される。グレージングチャンネル10は、図1に示すように、本体32と、この本体32に着脱自在に装着される耐熱部材34、34によって構成される。
【0028】
本体32は、ポリ塩化ビニルの溶融樹脂を押し出し成形することによって形成されており、底壁部32Aとその両側の側壁部32B、32Bで構成される。側壁部32Bは、その上縁部分に軟質樹脂から成るヒレ部32Cを有し、このヒレ部32Cがガラスパネル14の側面に密着するようになっている。
【0029】
側壁部32Bの下側部分及び底壁部32Aは硬質樹脂によって構成される。また、側壁部32Bには、内側に突出した段差部32Dが設けられており、この段差部32Dにガラスパネル14の底辺が係合されて支持される。したがって、ガラスパネル14の底辺は、ガラスパネル14の端面とグレージングチャンネル10の底壁部32Aとが離れた状態で支持されており、ガラスパネル14の底辺とグレージングチャンネル10の底壁部32Aとの間には所定の高さの排水用空間28が形成される。排水用空間28は、ガラスパネル14の周縁部に設けられる二次シール26の幅以上の幅を有するように設定される。これにより、グレージングチャンネル10のヒレ部32Cとガラスパネル14との隙間から浸入した水分が、ガラスパネル14の底辺において、ガラスパネル14を構成する複層ガラスの二次シール26に長時間接触して劣化させることを防止することができる。ガラスパネル14が2層以上の空気層を有する複層ガラスの場合には、複数の空気層の周縁部に設けられる二次シールそれぞれに対応するように1つ又は複数の間隙を設ければよい。なお、ガラスパネル14を構成する複層ガラスとしては、アルミニウム製のスペーサを介して一対のガラス板を重ね合わせ、該スペーサとガラス板とを一次シールで接着して封止し、該スペーサの外縁部の両ガラス板間を二次シールで封止したもの、又は、合成樹脂材料からなる成形物をスペーサとして用い、該スペーサとガラス板とをシール材で接着して封止したもののいずれでもよい。二次シールを用いた複層ガラスの場合には、二次シールの幅以上の幅を有するように間隙の幅を設定すればよく、合成樹脂材料からなるスペーサを用いた二次シールを使用しない複層ガラスの場合には、合成樹脂製スペーサの幅以上の幅を有するように間隙の幅を設定すればよい。また、排水用空間28の高さ(ガラスパネル14の底辺の端面と底壁部32Aの下端面との距離)は、排水性能を確保するために、3.5mm〜10mmであることが好ましい。
【0030】
図3に示すように、本体32の底壁部32Aには、矩形状の水抜き孔32E、32E…が形成される。水抜き孔32Eは、ガラスパネル14の底辺の長手方向に沿って一定の間隔で配置されており、水抜き孔32E同士の間には連結部32Fが設けられる。このような水抜き孔32Eを設けることによって、グレージングチャンネル10の内側に溜まった水分を外側に排出することができる。したがって、経年変化等によってヒレ部32Cとガラスパネル14の表面との間に生ずる隙間などからグレージングチャンネル10内に浸入した水分を、水抜き孔32Eを介して外部に流出させることができる。なお、水抜き孔32Eから流出した水分は、サッシ16の内側を流れ、サッシ16に設けた排出口(不図示)から外部に排出される。
【0031】
図1に示すように、本体32の底壁部32Aの下面(サッシ16側の面)には、二つの溝32G、32Gがガラスパネル14の底辺の長手方向に沿って形成される。溝32G、32Gは、ガラスパネル14のガラス板20、20の装着位置の下方に対応して形成されており、溝32G、32Gの断面形状は、耐熱部材34の断面形状と同じ矩形状に形成される。
【0032】
耐熱部材34は、断面矩形の棒状に形成されており、その材質は耐熱材料で構成される。耐熱材料は130℃の耐熱性能を有するものが好ましく、たとえば、硬度90°以上のクロロプレン樹脂、硬度70°以上のシリコーン樹脂が好ましい。また、鉄、ステンレス、黄銅、アルミニウムなどの金属を用いてもよい。
【0033】
耐熱部材34は、その厚さT1が以下の条件を満たすことが好ましい。すなわち、ガラスパネル14を構成するガラス板20の装着位置の下方におけるグレージングチャンネル10の厚さT2から耐熱部材34の厚さT1を引いた値(T2−T1;ガラス板20の下方におけるポリ塩化ビニル製の本体32の厚さ)が3mm以下であることが好ましい。なお、後述のずり下がり防止ブロック38とグレージングチャンネル10との間に隙間αが形成される場合には、αを加えた値(すなわち、T2−T1+α)が3mm以下となるように設定することが好ましい。このように設定することによって、ガラスパネル14のガラス板20、20のずり下がり量を3mm以下に抑制することができる。
【0034】
耐熱部材34は、本体32の溝32G、32Gに嵌め込まれて固定される。なお、耐熱部材34は、本体32に接着して固定してもよい。
【0035】
上記の如く構成されたグレージングチャンネル10は、図2に示すように、矩形状のガラスパネル14の周縁部のうち、底辺の周縁部に本発明のグレージングチャンネル10が取り付けられるとともに、残りの三辺の周縁部に断面コ字状のグレージングチャンネル18、18、18が取り付けられて、ガラスパネル14の周縁部にグレージングチャンネルが連続的に装着されたガラスパネル14が構成される。次に、グレージングチャンネルが連続的に装着されたガラスパネル14がサッシ16に嵌め込まれる。その際、サッシ16の溝内の底面にセッティングブロック36を設置し、このセッティングブロック36上に、ガラスパネル14に装着したグレージングチャンネル10を載置する。一般に、セッティングブロック36は、ガラスパネル14の底辺の長手方向に沿って所定の間隔をあけて複数配設され、たとえば、二個のセッティングブロック36、36を、ガラスパネル14の横方向の長さに対して約1/2の間隔で配置する。
【0036】
また、サッシ16の溝内の底面には、セッティングブロック36の他に、ずり下がり防止ブロック38を配置する。ずり下がり防止ブロック38は、グレージングチャンネル10の耐熱部材34と同様に、クロロプレンゴムやシリコーンゴムなどの耐熱材料で構成される。このずり下がり防止ブロック38は、ガラスパネル14の底辺の長手方向に沿って所定の間隔をあけて複数個が配置される。なお、セッティングブロック36の材質を耐熱材料で構成した場合には、ずり下がり防止ブロック38を設けずに、セッティングブロック36をずり下がり防止ブロックとして兼用してもよい。
【0037】
上述したように、サッシ16の溝内の底面にセッティングブロック36とずり下がり防止ブロック38を配置した後、グレージングチャンネル10が装着されたガラスパネル14をサッシ16に組み込む。これにより、グレージングチャンネル10がセッティングブロック36上に載置された状態で、ガラスパネル14がサッシ16に組み込まれる。
【0038】
次に本発明に係るグレージングチャンネル10の作用について説明する。
【0039】
上述したように、グレージングチャンネル10の本体32は、ポリ塩化ビニルによって構成されている。ポリ塩化ビニルは耐熱性が低いので、火災等の高温環境下ではポリ塩化ビニル製の本体32が軟化、溶融してガラスパネル14がずり下がる。したがって、ポリ塩化ビニルだけで構成していた従来のグレージングチャンネルの場合は、ガラスパネル14のずり下がり量が大きくなる。特に、ガラスパネル14の下に排水空間を設けて排水性能を高めた場合には、排水空間の分だけ嵩上げされているので、ガラスパネル14のずり下がり量が大きくなり、ビル用防火戸に求められる防火上の規定を満たさない。
【0040】
これに対して、本実施の形態のグレージングチャンネル10は、ガラスパネル14を構成するガラス板10、10の装着位置の下方に対応して耐熱部材34、34が設けられている。したがって、ポリ塩化ビニル製の本体32が軟化、溶融した場合でも、耐熱部材34、34はそのままの形状で残るので、ガラス板10、10は耐熱部材34、34によって支持される。これにより、ガラスパネル14のずり下がり量は、ポリ塩化ビニル製の本体32の厚さ(ガラス板20の下方におけるポリ塩化ビニル製の本体32の厚さ)の分だけになり、ガラスパネル14のずり下がり量を大幅に減少させることができる。
【0041】
また、特許文献2のグレージングチャンネルは、硬質材からなる断面略コ字状のチャンネル材と内側軟質材および/または外側軟質材とを組み立てる際、保形性の低い軟質材の方が硬質材よりも大きく、作業性に劣るものであったのに対して、本実施の形態のグレージングチャンネル10は、保形性の高い硬質樹脂で構成される底壁部32Aの下面に形成される溝32Gに、溝32Gの断面形状と同じ矩形状に形成される棒状の耐熱部材34を嵌め込んで固定するので、耐熱部材34を取り付ける際の作業性に優れる。
【0042】
次に本発明に係るグレージングチャンネルの第2の実施形態について図4に基づいて説明する。図4は、第2の実施形態のグレージングチャンネル40を示す断面図である。
【0043】
図4に示すグレージングチャンネル40は、図1に示した第1の実施形態のグレージングチャンネル10と同様に、本体42と耐熱部材44で構成されており、本体42は底壁部42Aと側壁部42Bを有し、側壁部42Bにはヒレ部42Cと段差部42Dが設けられ、底壁部42Aには水抜き孔(不図示)が設けられる。底壁部42Aの上側の面(すなわち、ガラスパネル14側の面)には溝42Gが形成されており、この溝42Gに耐熱部材44が着脱自在に装着される。本体42の溝42Gは、ガラスパネル14のガラス板20の装着位置の下方に対応して形成されており、溝42Gに嵌め込んだ耐熱部材44にガラス板20が載置されるようになっている。耐熱部材44は、高い耐熱性を有する弾性材料、たとえばクロロプレンゴムやシリコーンゴムによって構成することが好ましく、これによって、耐熱部材44がガラスパネル14の緩衝材として作用し、ガラスパネル14の損傷を防止することができる。
【0044】
上記の如く構成された第2の実施形態によれば、グレージングチャンネル40をガラスパネル14に装着した際に、耐熱部材44がグレージングチャンネル40の内側に配置されるので、組み付け後に耐熱部材44が脱落することを防止できる。また、上述した第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、ガラスパネル14のガラス板20の下方に耐熱部材44が配置されるので、火災等の高温環境下でガラスパネル14が大きくずり下がることを耐熱部材44によって防止することができる。
【0045】
なお、上述した第1、第2の実施形態は、耐熱部材34、44の断面形状を矩形にしたが、耐熱部材34、44の形状はこれに限定するものではなく、断面円形や断面多角形などの形状であってもよい。
【0046】
また、耐熱部材34、44は、ガラスパネル14の底辺全体にわたって取り付けることが好ましいが、ずり下がり防止ブロック38の真上の部分だけに配置するものであってもよい。後者の場合、ガラスパネル14の重量を確実に保持するために、ずり下がり防止ブロック38の真上以外の箇所に、耐熱部材34、44と断面形状が略同一の他の部材をガラスパネル14の底辺の長手方向に沿って連続的に設けてもよい。
【0047】
なお、第1の実施形態では底壁部32Aの下面に溝32Gを形成し、第2の実施形態では底壁部42Aの上面に溝42Gを形成するようにしたが、図5に示すように側方から溝を形成してもよい。すなわち、図5に示すグレージングチャンネル50は、本体52の側方から溝52Gが形成され、この溝52Gに耐熱部材54が嵌め込まれる。この場合にも、耐熱部材54をガラスパネル14のガラス板20の下方に位置させることによって、ガラスパネル14のずり下がり量を大幅に減少させることができる。なお、図5の符号52Aは底壁部であり、符号52Bは側壁部、符号52Cはヒレ部、符号52Dは段差部を示しており、底壁部52Aには不図示の水抜き孔が形成される。
【0048】
上述した第1、第2の実施形態では、グレージングチャンネル10、40の溝32G、42Gに耐熱部材34、44を嵌め込むようにしたが、図6に示すようにグレージングチャンネル60の内部に耐熱部材64を配置するようにしてもよい。すなわち、図6に示すグレージングチャンネル60は、本体62の内部に、断面矩形状の空隙62Gがガラスパネル14の底辺の長手方向に沿って形成され、この空隙62Gの内部に耐熱部材64が収容される。耐熱部材64は、空隙62Gに押し込んで嵌め込むようにしてもよいし、本体62の製造時に耐熱部材64を埋め込んで成形するようにしてもよい。このグレージングチャンネル60の場合にも、耐熱部材64をガラスパネル14のガラス板20の下方に配置することによって、ガラスパネル14のずり下がり量を大幅に減少させることができる。なお、図6の符号62Aは底壁部であり、符号62Bは側壁部、符号62Cはヒレ部、符号62Dは段差部を示しており、底壁部62Aには不図示の水抜き孔が形成される。
【0049】
図7は、耐熱部材によってコーナーの連結部材を兼用した例を示している。すなわち、図7に示す耐熱部材68は、ガラスパネル14(図1参照)の底辺に装着されるグレージングチャンネル10と、側辺に装着されるグレージングチャンネル18とを連結する連結部材として使用される。グレージングチャンネル18には、グレージングチャンネル10の溝32Gと同形状の溝18Gが形成されており、この溝18Gとグレージングチャンネル10の溝32GにL状の耐熱部材68が嵌め込まれる。これにより、グレージングチャンネル10とグレージングチャンネル18が耐熱部材68により連結される。このように耐熱部材68をグレージングチャンネル10、18の連結部材として兼用することによって、構成部品を減らすことができる。
【0050】
次に本発明に係るグレージングチャンネルの第3の実施形態について図8に基づいて説明する。図8は、第3の実施形態のグレージングチャンネル70の構成を模式的に示す断面図である。
【0051】
図8に示すように、第3の実施形態のグレージングチャンネル70は、底壁部を成す耐熱部材72と、側壁部を成す本体74、74で構成される。耐熱部材72は、アルミニウム等の硬質の耐熱部材によって構成されており、その両端部には円柱状の嵌合部72A、72Aが形成される。また、耐熱部材72には、不図示の水抜き孔が形成される。
【0052】
一方、本体74、74は、ポリ塩化ビニルによって構成されており、上部のヒレ部74Cが軟質材から成り、底部74Bが硬質材で構成される。底部74Bには、耐熱部材72の嵌合部72Aに嵌合される略円柱状の溝74Aが形成される。
【0053】
グレージングチャンネル70は、耐熱部材72の嵌合部72A、72Aを本体74、74の溝74A、74Aに嵌め込むことによって組み立てられる。組み立てられたグレージングチャンネル70は、硬質の耐熱部材72に本体74、74が嵌合されているので、コ字状の形状を保持することができ、ガラスパネル14への組み付けを容易に行うことができる。グレージングチャンネル70をガラスパネル14の底辺に組み付けた際、ガラスパネル14は、ガラス板20、20が本体74、74の底部74B、74Bに当接されて支持される。したがって、ガラスパネル14の底辺と本体72との間には排水用空間が形成されるので、グレージングチャンネル70の内部に浸入した水分を流出させることができ、ガラスパネル14の底辺に水分が付着してガラスパネル14が劣化することを防止することができる。
【0054】
上記の如く構成された第3の実施形態によれば、ガラスパネル14のガラス板20、20の下方位置に耐熱部材72の嵌合部72Aが配設されるので、火災等の高温環境下で本体74、74が軟化、溶融した場合にも耐熱部材72によってガラス板20、20を支持することができ、ガラスパネル14のずり下がり量を大幅に減少することができる。
【0055】
また、第3の実施形態によれば、底壁部を成す耐熱部材72と、側壁部を成す本体74、74が着脱自在に構成されるので、ガラスパネル14の種類を変えた場合にも容易に対応することができる。たとえば、厚さの異なるガラスパネル14には、幅の異なる耐熱部材72を用いることによって対応することができる。
【0056】
なお、上述した第3の実施形態において、耐熱部材72の嵌合部72A、72Aのみを耐熱材料で構成してもよい。
【0057】
また、上述した第3の実施形態において、二つの側壁部の下方(段差部)を耐熱部材とし、側壁部の他の部分と底壁部とをポリ塩化ビニルすることも可能である。この場合にも、ガラスパネル14のガラス板20、20の下方に耐熱部材が配置されるので、火災等の高温環境下でのガラスパネル14のずり下がり量を減少させることができる。
【0058】
なお、上述した第1〜第3の実施形態では、複層ガラスから成るガラスパネル14にグレージングチャンネル10(、40、50、60、70)を装着する例で説明したが、ガラスパネル14は複層ガラスに限定するものではなく、合わせガラスを用いてもよい。合わせガラスを用いる場合、ガラスパネル14の端面とグレージングチャンネル10の底壁部32Aとの間に設けられる排水用空間28を、合わせガラスを構成する複数枚のガラス板相互間に設けられる接着層の幅以上の幅を有するように設定し、かつ、該接着層と対応する位置にこの排水用空間28を設けるので、合わせガラスの接着層は、グレージングチャンネル10とは直接には接しない。したがって、グレージングチャンネル10内に浸入した水分が接着層に長時間接することがなく、水分による接着層の剥離や劣化が防止される。なお、複層ガラスを構成する複数枚のガラス板のいずれかが合わせガラスである場合に本発明を適用するには、複層ガラスのシール材と対応する位置及び合わせガラスの接着層に対応する位置のそれぞれに排水用空間28を設ければよい。
【0059】
また、上述した実施形態では、ガラス板20、20の下方にそれぞれ別体から成る耐熱部材を設けるようにしたが、図9〜図11に示すように一体化した耐熱部材を設けるようにしてもよい。たとえば図9に示すグレージングチャンネル80は、耐熱部材84が本体82の底壁部82Aの長手方向に沿ってレール状に形成される。この耐熱部材84は、本体82の底壁部82Aの下面全体を覆うように形成されており、その上面にはアリ溝84Aが形成される。一方、本体82の底壁部82Aの下面はアリ形状に形成されており、これがアリ溝84Aに係合されることによって、本体82に耐熱部材84が取り付けられる。また、本体82には水抜き孔(不図示)が一定の間隔で形成されており、耐熱部材84には、本体82の水抜き孔と同じ位置に同じ形状で水抜き孔(不図示)が形成される。上記の如く構成されたグレージングチャンネル80の場合にも、耐熱部材84がガラスパネル14のガラス板20、20の下方に配置されるので、ガラスパネル14のずり下がり量を減少させることができる。
【0060】
なお、図9のグレージングチャンネル80では、耐熱部材84を本体82の底壁部82Aの長手方向全体に取り付けるようにしたが、耐熱部材84の長さはこれに限定するものではない。すなわち、耐熱部材84は、ずり下がり防止ブロック38(セッティングブロック36がずり下がり防止ブロックを兼用する場合にはセッティングブロック36)の上部のみに取り付けられるピース部品であってもよい。
【0061】
図10に示すグレージングチャンネル90は、耐熱部材94が直方体状のブロックで構成される。この耐熱部材94は、ガラスパネル14の底辺の長手方向において、ずり下がり防止ブロック38(セッティングブロック36がずり下がり防止ブロックを兼用する場合にはセッティングブロック36)と同じ長さで形成され、ずり下がり防止ブロック38の上部位置のみに配置される。一方、本体92は、ずり下がり防止ブロック38の上部位置のみ、底壁部92Aが切り欠かれ、この切欠き部分に耐熱部材94が嵌め込まれる。上記の如く構成されたグレージングチャンネル90の場合にも、ガラスパネル14のガラス板20、20とずり下がり防止ブロック38との間に耐熱部材94が設けられるので、ガラスパネル14のずり下がり量を大幅に減少させることができる。なお、図10には、耐熱部材94をずり下がり防止ブロック38に当接させるように構成した例を示したが、これに限定するものではなく、耐熱部材94とずり下がり防止ブロック38との間に隙間が形成されるようにしてもよい。
【0062】
図11に示すグレージングチャンネル100は、耐熱部材104がガラスパネル14の底辺の長手方向に沿ってレール状に形成される。耐熱部材104は、断面が凹字状に形成されており、本体102の底壁部102Aの上面に取り付けられる。本体102の底壁部102Aには、不図示の水抜き孔が形成されており、耐熱部材104には、底壁部102Aの水抜き孔と同じ位置に同じ形状で水抜き孔(不図示)が形成される。このように構成されたグレージングチャンネル100では、ガラスパネル14のガラス板20、20が耐熱部材104に載置される。したがって、ガラス板20、20の下方に耐熱部材104が設けられるので、ガラスパネル14のずり下がり量を大幅に減少させることができる。
【0063】
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の設計変更等が可能である。なお、各図面は模式図であり、例えば図2においてサッシ16の溝内の底面位置を省略している点など、本発明の要旨を説明する上で必ずしも必要でない事項は簡略化して示してある。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明に係るグレージングチャンネルの第1の実施形態を示す断面図
【図2】本発明に係るグレージングチャンネルを用いて組み立てた障子を示す正面図
【図3】本発明に係るグレージングチャンネルの第1の実施形態を示す斜視図
【図4】本発明に係るグレージングチャンネルの第2の実施形態を示す断面図
【図5】本発明に係るグレージングチャンネルの別の実勢形態を示す断面図
【図6】本発明に係るグレージングチャンネルのさらに別の実施形態を示す断面図
【図7】耐熱部材でコーナーの連結部材を兼用する本発明に係るグレージングチャンネルを示す斜視図
【図8】本発明に係るグレージングチャンネルの第3の実施形態を示す断面図
【図9】本発明に係るグレージングチャンネルのさらに別の実施形態を示す断面図
【図10】本発明に係るグレージングチャンネルのさらに別の実施形態を示す断面図
【図11】本発明に係るグレージングチャンネルのさらに別の実施形態を示す断面図
【符号の説明】
【0065】
10、18、40、50、60、70、80、90、100…グレージングチャンネル、12…障子、14…ガラスパネル、16…サッシ、20…ガラス板、22…スペーサ、23…乾燥剤、24…一次シール、26…二次シール、28…排水用空間、32、42、52、62、74、82、92、102…本体、32A、42A、52A、62A、82A、92A、102A…底壁部、32B、42B、52B,62B、82B、92B、102B…側壁部、32C、42C、52C,62C、74C、82C、92C、102C…ヒレ部、32D、42D、52D、62D、82D…段差部、32E…水抜き孔、32F…連結部、32G、42G、52G、62G…溝部、34、44、54、64、68、72、84、94、104…耐熱部材、36…セッティングブロック、38…ずり下がり防止ブロック、72A…嵌合部、74A…溝、74B…底部、84A…アリ溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数枚のガラス板を重ねて形成したガラスパネルの周縁部に装着され、該ガラスパネル端面に対向する底壁部と、該底壁部の両側に設けられて前記ガラスパネル端面の長手方向に沿ってガラスパネル周縁部を覆う側壁部とを有するグレージングチャンネルであって、
前記ガラスパネル周縁部に該グレージングチャンネルが装着された状態で前記ガラスパネル端面と前記底壁部の下端面との間に高さ3.5〜10mmの間隙を有し、該間隙と前記グレージングチャンネル外部とを連通する開口部が前記グレージングチャンネルに設けられており、
前記底壁部には、少なくとも前記ガラスパネルを構成するガラス板の装着位置の下方に対応して耐熱層が設けられ、前記グレージングチャンネルの底壁部は、前記ガラス板の装着位置の下方における厚さが、前記耐熱層の厚さを除いて3mm以下であることを特徴とするグレージングチャンネル。
【請求項2】
前記耐熱層はクロロプレンゴム又はシリコーンゴムであることを特徴とする請求項1に記載のグレージングチャンネル。
【請求項3】
前記耐熱層は、金属で構成されることを特徴とする請求項1に記載のグレージングチャンネル。
【請求項4】
前記グレージングチャンネルは、前記側壁部及び前記底壁部を成す本体と、該本体と別体で形成された前記耐熱層を成す耐熱部材とで構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載のグレージングチャンネル。
【請求項5】
前記本体は前記底壁部の下面に溝を有し、該溝の内部に前記耐熱部材が収納されることを特徴とする請求項4に記載のグレージングチャンネル。
【請求項6】
前記本体は前記底壁部の前記ガラスパネル側の面に溝を有し、該溝に前記耐熱部材が収納されることを特徴とする請求項4に記載のグレージングチャンネル。
【請求項7】
前記本体の内部には前記耐熱部材が収納される空隙が設けられることを特徴とする請求項4に記載のグレージングチャンネル。
【請求項8】
前記グレージングチャンネルは、前記側壁部を成す本体と、該本体に着脱自在に装着され、前記底壁部を成すとともに前記耐熱層を成す耐熱部材とで構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載のグレージングチャンネル。
【請求項9】
複数枚のガラス板を重ねて形成したガラスパネルと、
前記ガラスパネルの底辺の周縁部に装着される請求項1〜8のいずれか1に記載のグレージングチャンネルと、
を備えたことを特徴とするグレージングチャンネル付きガラスパネル。
【請求項10】
前記ガラスパネルは、複層ガラス又は合わせガラスであることを特徴とする請求項9に記載のグレージングチャンネル付きガラスパネル。
【請求項11】
複数枚のガラス板を重ねて形成したガラスパネルの底辺の周縁部に、請求項1〜8のいずれか1に記載のグレージングチャンネルが装着され、該グレージングチャンネルを介して前記ガラスパネルがサッシに取り付けられるガラスパネルのサッシへの取付構造であって、
前記ガラスパネルの底辺と前記サッシとの間に、耐熱材料から成るずり下がり防止ブロックが設置され、
該ずり下がり防止ブロックの上面と前記ガラスパネルの底辺との距離が、前記グレージングチャンネルの耐熱層の厚さを除いて3mm以下であることを特徴とするガラスパネルのサッシへの取付構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−31654(P2008−31654A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−203659(P2006−203659)
【出願日】平成18年7月26日(2006.7.26)
【出願人】(000000044)旭硝子株式会社 (2,665)
【Fターム(参考)】