説明

ゲーム機及びゲーム進行方法

【課題】スロットゲームにおいて、ゲーム結果が表示される前にワイルドシンボルの表示に関する演出がされるゲーム機等を提供する。
【解決手段】ゲーム機1は、ゲームが開始される前にゲームの進行テーブルPTを決定するゲーム前処理部103と、進行テーブルPTに従ってゲームを実行するゲーム実行処理部105とを備え、ゲーム前処理部103において、各リール部21に表示されるシンボル及びワイルドシンボルWが出現するリール部21が特定シンボル位置が決定され、所定の出現位置から特定シンボル位置まで移動させる1つのキャラクタMが選択され、選択されたキャラクタMがゲーム結果の表示時に特定シンボル位置に到達し、特定シンボル位置にはワイルドシンボルWがゲーム結果として表示され、特定シンボル位置以外の各表示領域には決定されたシンボルが表示されるように進行テーブルPTが設定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム画面において複数の表示領域のそれぞれに所定のシンボルが表示されることによりスロットゲームが実行されるゲーム機及びゲーム進行方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ゲーム画面において複数の表示領域のそれぞれに所定のシンボルが表示されるスロットゲームにおいて、複数種類のシンボルに対応するワイルドシンボルは高配当が望めるため、プレイヤにとって極めてその表示が期待されるシンボルである。従って、ワイルドシンボルがゲーム画面に表示される場合に、プレイヤの高揚感や期待感を高めるべくワイルドシンボルの表示には様々な態様が知られている。例えば、ワイルドシンボルを共有する複数の入賞が成立した場合、ワイルドシンボルを入賞した各シンボルに交互に変化させる態様がある(例えば、特許文献1参照。)。また、最初はワイルドシンボルではないシンボル(以下「ワイルド前シンボル」という。)が一旦スロット画面に表示された後に、ワイルド前シンボルがワイルドシンボルに変化する態様も知られている(例えば、特許文献2及び特許文献3参照。)。
【特許文献1】特開2004−173950号広報
【特許文献2】特開2005−334352号公報
【特許文献3】特開2004−49408号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来のスロットゲームにおいては、各表示領域に表示されるシンボルが決定した状態、即ちゲーム結果表示後にワイルドシンボルに関する演出が行われるだけであり、ゲーム結果が表示される前にワイルドシンボルの表示に関する演出がされるようなものは存在しない。
【0004】
そこで、本発明は、スロットゲームにおいて、ゲーム結果が表示される前にワイルドシンボル等の特定シンボルの表示に関する演出がされるゲーム機及びゲーム進行方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下の手段により上述した課題を解決する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0006】
本発明のゲーム機(1)は、複数種類のシンボルのうちいずれか1つのシンボルが表示される複数の表示領域(21a…21o)が配列されているゲーム画面(20)が表示される表示部(4)を備え、前記各表示領域に表示されるゲーム結果としてのシンボルの配列に基づいて仮想的なスロットゲームが実行されるゲーム機であって、前記ゲーム画面上を移動する複数のキャラクタ(M)のそれぞれに関して、前記各キャラクタの移動動作に関する動作データが設定されたキャラクタデータ(200)を記憶するキャラクタデータ記憶部(101)と、前記スロットゲームが開始される前に前記スロットゲームの進行内容(PT)を決定するゲーム前処理部(103)と、前記進行内容が決定すると、前記スロットゲームを開始して前記ゲーム前処理部によって決定された前記進行内容に従って、当該スロットゲームを進行させるゲーム実行処理部(105)とを備え、前記動作データは、前記各キャラクタに固有のキャラクタ識別情報と、前記ゲーム画面上における所定の出現位置から到達位置としてのいずれか1つの前記表示領域までの移動経路を示す経路情報及び前記出現位置から前記到達位置までの移動時間に関する移動時間情報を示す移動パターンデータ(231)と、前記移動パターンデータに対応する前記キャラクタの態様を示す画像データ(232)とで構成され、前記ゲーム前処理部は、前記各表示領域に表示されるシンボルを決定するゲーム結果決定部(103a)と、前記複数の表示領域のうち、特定シンボル(W)が出現する表示領域である特定シンボル位置を決定する特定シンボル位置決定部(103b)と、前記特定シンボル位置を前記到達位置とするキャラクタから1つのキャラクタを選択するキャラクタ選択部(103c)と、所定の到達タイミングに前記選択されたキャラクタが前記到達位置に到達するように、前記キャラクタを前記移動時間情報に基づいて前記ゲーム画面に出現させ、その後前記移動パターンデータ及び前記画像データに従って前記到達位置まで移動させ、前記到達タイミング後の前記特定シンボル位置には前記特定シンボルがゲーム結果として表示され、前記特定シンボル位置以外の各表示領域には前記決定されたシンボルがゲーム結果として表示されるように前記進行内容を設定するゲーム進行設定部(103d)とを有することにより、上述した課題を解決する。
【0007】
本発明よれば、ゲーム開始前に、ゲーム前処理部によって、各表示領域のシンボル、特定シンボルを表示させる特定シンボル位置、及びゲーム画面に表示させるキャラクタを選択し、ゲームの開始から最終的なゲーム結果が表示されるまでの進行内容を決定してしまい、実際のゲーム開始後は、決定された進行内容に従って進行されるように構成されている。キャラクタ選択部により、特定シンボル位置を到達位置とする1つのキャラクタが選択され、ゲーム進行設定部により、選択されたキャラクタが所定の到達タイミングまでに特定シンボル位置に到達するべく、当該キャラクタの移動時間に応じてキャラクタが出現するタイミングが進行内容に設定される。また、到達タイミング後の特定シンボル位置には特定シンボルがゲーム結果として表示され、それ以外の表示領域には決定されたシンボルがゲーム結果として表示されるように設定される。従って、ゲームが開始されると、キャラクタは所定の出現位置に出現して動作データに基づいて移動動作し、到達タイミングに特定シンボル位置に到達する。到達タイミングの特定シンボル位置には、特定シンボルが表示されるように設定されているので、キャラクタの到着によって特定シンボルが出現したような状態を表現することができる。このように、本発明においては、ゲーム結果の表示前から特定シンボルが表示される位置へ向かって移動するキャラクタを登場させることができ、ゲーム結果が各表示領域に表示される前から特定シンボルの出現に関する演出を行うことができる。
【0008】
特定シンボルはいずれのシンボルであってもよいが、プレイヤの期待が高い、複数のシンボルに対応可能なワイルドシンボル等、高配当が望めるシンボルであることが望ましい。「所定の到達タイミング」は各表示領域にてシンボルが表示されるタイミングの前後を問わない。到達タイミングをゲームにおけるいずれのタイミングにするかは、提供されるゲームのストーリーや演出によって適宜設定すればよい。例えば、当該到達タイミングがシンボルが表示されるタイミングより後の場合は、特定シンボル位置の表示領域に対して決定されたシンボルを当該シンボルが表示されるタイミングに表示した後、到達タイミングにて特定シンボルが表示されるように構成してもよい。「ゲーム機が所定の状態」になる態様とは、ゲーム機において実行されている他のスロットゲームが所定の状態になる場合と、プレイヤによってゲームが開始された場合等が含まれる。従って、本発明のスロットゲームは単独のゲームとして実行されてもよいし、通常ゲームが所定の状態になった場合に開始されるボーナスゲームとして実行されてもよい。
【0009】
移動時間情報は例えば速度でもよいし所要時間でもよい。本発明においては、キャラクタの移動時間は、ゲーム開始から所定の到達タイミングまでの時間以下になるように設定すればよい。1つの到達位置に複数のキャラクタが対応付けられている場合にキャラクタ選択部によって1つのキャラクタが選択される態様には、乱数や所定の確率に基づいた抽選によって選択される場合と、ゲームやキャラクタの状態によって選択される場合とを含む。
【0010】
前記移動パターンデータの前記移動経路上には、前記出現位置となり得る複数の特定位置が設けられ、前記各特定位置には前記複数の特定位置のそれぞれを前記出現位置とした場合の移動時間に関する前記移動時間情報が対応づけられて記憶され、前記ゲーム前処理部は、前記キャラクタ選択部にて選択されたキャラクタを前記出現位置から前記到達位置まで移動させる移動時間を所定の条件に基づいて決定し、前記キャラクタが前記決定された移動時間で前記到達位置まで到達するように前記複数の特定位置のうち1つの特定位置を前記出現位置として決定する出現位置決定部を更に備えてもよい。
【0011】
これにより、キャラクタの移動時間を決定することにより、当該移動時間に対応した特定位置からキャラクタを出現させることができる。従って、同じキャラクタで同じ移動経路を移動する場合であっても、出現位置を変化させることができる。移動時間を決定する「所定の条件」には、乱数や所定の確率に基づく抽選を条件とする場合とゲームやキャラクタの状態を条件とする場合とを含む。
【0012】
前記動作データは、前記到達位置に到達するまでの複数の移動経路のそれぞれに対応する前記移動パターンデータを含み、前記出現位置決定部は、前記複数の移動パターンデータのうちいずれか1つを選択して、その選択された移動パターンデータにおける特定位置を前記出現位置として決定してもよい。これにより、同じ到達位置に到達する複数の移動経路が1つのキャラクタに対応付けられるので、更に変化に富んだキャラクタの移動の態様を表現することができる。
【0013】
前記キャラクタデータには、2つ以上の前記到達位置のそれぞれに対応する動作データが含まれていてもよい。これにより、同じキャラクタを異なる到達位置に到達させることができる。従って、キャラクタ選択部によるキャラクタの選択の幅を広げることができる。
【0014】
前記ゲーム進行設定部は、前記ゲーム結果の表示時に、前記特定シンボル位置である到着位置に到着した前記キャラクタの画像に代えて前記特定シンボルが表示されるように、前記進行内容を設定してもよい。これにより、キャラクタが特定シンボルに変化する態様を表現することができる。
【0015】
前記キャラクタの動作データには、前記キャラクタを攻撃する攻撃キャラクタ(30)の動作が設定された前記攻撃キャラクタの動作データが対応付けられ、前記攻撃キャラクタの動作データは、前記キャラクタの動作データに基づいた動作に応じて前記攻撃キャラクタが動作するように設定され、前記ゲーム進行設定部は、前記進行内容に設定された前記キャラクタデータの動作に応じて前記攻撃キャラクタが動作するように、前記攻撃キャラクタの動作データを前記進行内容に設定してもよい。これにより、攻撃キャラクタにより攻撃されたキャラクタが特定シンボルに変化するようすを表現することができる。
【0016】
前記ゲーム進行設定部は、前記各表示領域において、ゲーム開始から前記ゲーム結果としてのシンボルが表示されるまでは前記複数のシンボルが高速移動している画像(22)が表示されるように前記進行内容に設定してもよい。これにより、ゲーム結果表示前にリアルタイムで各表示領域のシンボルの抽選が行われているようすを表現することができる。
【0017】
前記ゲーム実行処理部は、複数回のスロットゲームを実行するように設定され、前記ゲーム結果決定部は、前記複数回のスロットゲームのそれぞれのゲーム結果としてのシンボルを決定し、前記特定シンボル位置決定部は、前記各回のスロットゲームについて前記特定シンボル位置を決定し、前記キャラクタ選択部は、前記各回のスロットゲームについて前記キャラクタを選択し、前記ゲーム進行設定部は、前記キャラクタの移動時間がそのキャラクタに対応するスロットゲームのゲーム開始から前記所定の到達タイミングを超える場合は、前記キャラクタが対応するスロットゲームの前のスロットゲームから出現するように前記進行内容を設定してもよい。
【0018】
これにより、複数のゲームが連続して実行される場合、1回のゲームにゲーム開始から到達タイミングまでの時間よりも長い移動時間が対応付けられたキャラクタであっても、直前やさらにその前のゲームから出現させて移動動作を開始することにより、対応可能となり、変化に富んだキャラクタの移動態様を提供することができる。
【0019】
本発明のゲーム進行方法は、複数種類のシンボルのうちいずれか1つのシンボルが表示される複数の表示領域(21a…21o)が配列されているゲーム画面(20)が表示される表示部(4)を備え、前記各表示領域に表示されるゲーム結果としてのシンボルの配列に基づいて仮想的なスロットゲームが実行されるゲーム機(1)において、前記スロットゲームを進行させるゲーム進行方法であって、前記ゲーム画面上を移動する複数のキャラクタ(M)のそれぞれに関して、前記各キャラクタの移動動作に関する動作データが設定されたキャラクタデータを記憶するステップと、前記スロットゲームが開始される前に前記スロットゲームの進行内容(PT)を決定するステップと、前記進行内容が決定すると、前記スロットゲームを開始して前記決定された前記進行内容に従って、当該スロットゲームを進行させるステップとを備え、前記動作データは、前記各キャラクタに固有のキャラクタ識別情報と、前記ゲーム画面上における所定の出現位置から到達位置としてのいずれか1つの前記表示領域までの移動経路を示す経路情報及び前記出現位置から前記到達位置までの移動時間に関する移動時間情報を示す移動パターンデータ(231)と、前記移動パターンデータに対応する前記キャラクタの態様を示す画像データ(232)とで構成され、前記進行内容を決定するステップには、前記各表示領域に表示されるシンボルを決定するステップと、前記複数の表示領域のうち、特定シンボル(W)が出現する表示領域である特定シンボル位置を決定するステップと、前記特定シンボル位置を前記到達位置とするキャラクタから1つのキャラクタを選択するステップと、所定の到達タイミングに前記選択されたキャラクタが前記到達位置に到達するように、前記キャラクタを前記移動時間情報に基づいて前記ゲーム画面に出現させ、その後前記移動パターンデータ及び前記画像データに従って前記到達位置まで移動させ、前記到達タイミング後の前記特定シンボル位置には前記特定シンボルがゲーム結果として表示され、前記特定シンボル位置以外の各表示領域には前記決定されたシンボルがゲーム結果として表示されるように前記進行内容を設定するステップとを有することにより、上述した課題を解決する。本発明のゲーム進行方法は、例えば、上述したゲーム機として具現化される。
【発明の効果】
【0020】
上述したように、本発明によれば、スロットゲームが開始される前にスロットゲームの進行内容を決定するゲーム前処理部と、決定された進行内容に従ってスロットゲームを進行させるゲーム実行処理部とを備え、ゲーム前処理部においては、各表示領域に表示されるシンボル及び特定シンボルが出現する特定シンボル位置を決定し、所定の出現位置から特定シンボル位置まで移動させる1つのキャラクタを選択し、所定の到達タイミングに前記選択されたキャラクタが前記到達位置に到達するように、前記キャラクタを前記移動時間情報に基づいて前記ゲーム画面に出現させ、その後前記移動パターンデータ及び前記画像データに従って前記到達位置まで移動させ、前記到達タイミング後の前記特定シンボル位置には前記特定シンボルがゲーム結果として表示され、前記特定シンボル位置以外の各表示領域には前記決定されたシンボルがゲーム結果として表示されるように進行内容を設定することにより、スロットゲームにおいて、ゲーム結果が表示される前にワイルドシンボル等の特定シンボルの表示に関する演出がされるゲーム機等を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図1は本発明のゲーム機1の一例を示す図である。ゲーム機1はゲームセンターや商業施設のゲームコーナーに設置される商用ゲーム機であり、ゲーム機1では、投入されたメダル数及びゲーム結果に基づいて所定数のメダルが払い出されるいわゆるメダルゲームが提供される。ゲーム機1には、ゲーム画面が表示される表示部としてのモニタ4、ゲームにおけるプレイヤの操作を受け付ける各種ボタンが設けられた操作エリア5、メダル投入口6、メダル払出口7、メダル受皿8、及びBGM、効果音、メッセージ等が出力されるスピーカ9が設けられている。操作エリア5には、BETボタン10、最大BETボタン11、及びスタートボタン12等が設けられ、ゲーム画面にはスロットゲームのリールを模したリール画像が表示されることにより、ゲーム機1では仮想的なスロットゲームが提供される。
【0022】
モニタ4にて表示されるゲーム画面20の一例を図2に示し、ゲーム機1にて提供される仮想的なスロットゲームについて説明する。ゲーム画面20は、シンボルが表示される複数の表示領域としての複数のリール部21a〜21oが配列されたリール画像部RAを有する。以下、複数のリール部21a〜21oのそれぞれを区別する必要のない時は、「リール部21」という。本形態のリール画像部RAは、3段5列の合計15個のリール部21によって構成される。
【0023】
ゲーム機1においては、通常ゲームと通常ゲームよりも高配当に設定されたボーナスゲームとが提供される。通常ゲームでは最大3本の入賞ラインA〜Cを有効にすることが可能であり、ボーナスゲームでは各入賞ラインA〜Cに追加入賞ラインA´〜C´が2本ずつ追加されて合計9本の入賞ラインA、A´、B、B´、C、C´が有効となる。
【0024】
通常ゲームは従来の仮想的なスロットゲームと同様の構成でよい。例えば、プレイヤによって所望の枚数のメダルがメダル投入口6から投入されると、プレイヤの所持メダル枚数としてメダル貯蓄メモリに記録される。プレイヤはBETボタン10を押す(以下「BET操作」という。)ことにより、BET操作1回につき1本の入賞ラインA〜Cを有効にすることができ、最大3本まで有効にすることができる。有効にされた入賞ラインA〜Cの本数によってメダル貯蓄メモリのメダル数は消費される。
【0025】
スタートボタン12が押される(以下「ゲーム開始操作」という。)とゲーム開始状態となり、各リール部21には、一般的なスロットゲームにおいてリールが回転しているようすを模した画像(以下「回転画像」という。)が表示される。そして、所定時間経過後に各リール部21に各種シンボルがゲーム結果として表示される。各リール部21に表示されるシンボルは抽選によって決定される。有効な入賞ラインA〜C上に表示されたシンボルの配列によって入賞役が決まり、その入賞役に応じた配当としてのメダル数が決定し、メダル貯蔵メモリに配当としてのメダル数が加算される。
【0026】
このように、ゲーム開始操作後、各リール部21にて回転画像が表示され、各リール部21にゲーム結果としてのシンボルが表示されるまでを1回のゲームとし、プレイヤによってBET操作及びゲーム開始操作が繰り返し行われることにより、複数回のゲームが行われる。なお、操作エリア5にストップボタンを設けることにより、回転画像を停止させてゲーム結果が表示されるタイミングを、プレイヤの操作により決定されるように構成してもよい。以下、リール部21にゲーム結果として表示されるシンボルをゲーム結果という時がある。
【0027】
本形態では、ゲーム機1の状態によって、例えば、ゲームにおいて所定の入賞役に入賞した場合やメダル貯蓄メモリにおけるメダル数が所定数に達した場合等、ボーナスゲームとして高配当が得られるゲームがプレイヤに提供される。本形態のボーナスゲームはプレイヤのBET操作やゲーム開始操作を受け付けず、ゲームが5回連続して行われるいわゆるフリーゲームである。各ゲームでは、各リール部21に回転画像を表示後、所定時間経過するとゲーム結果が表示される。各ゲームでは、入賞ラインA〜C及び追加入賞ラインA´〜C´がすべて有効となり、複数のシンボルに対応するワイルドシンボルWが少なくとも1つのリール部21のゲーム結果として必ず表示されるように構成されている。
【0028】
本形態のボーナスゲームにおいて、ワイルドシンボルWがゲーム結果として表示される態様について図3〜図6を用いて説明する。図3〜図6は、ボーナスゲームにおける1回のゲームに関してゲーム開始からゲーム結果が表示されるまでのゲーム画面20a〜20dを示す。図3に示す開始画面20aはゲーム開始時のゲーム画面20である。図4に示す移動画面20bは、ゲーム開始後、所定の移動態様M1aでモンスターM1がゲーム画面20を移動するようすを示す。図5に示す攻撃画面20cは、所定の攻撃態様30aのプレイヤキャラクタ30と攻撃された態様M1bとが表示され、モンスターM1がプレイヤキャラクタ30によって攻撃されているようすを示す。図6に示すゲーム結果画面20dは、各リール部21にゲーム結果としてのシンボルが表示された状態を示す。
【0029】
ゲーム開始時には、各リール部21には回転画像22が表示され(以下、この状態を「各リール部21が回転中」という時がある。)、ゲーム画面20下方にはプレイヤキャラクタ30が表示される。更に、ゲーム画面20の所定位置にモンスターM1が出現する(開始画面20a)。その後、モンスターM1は到達位置としてのリール部21iまで移動し(移動画面20b)、モンスターM1がリール部21iに到達すると、攻撃画面20cが示すように、プレイヤキャラクタ30によって攻撃される(攻撃画面20c)。攻撃されたモンスターM1はワイルドカードW1に変化し、当該変化と同じタイミングでリール部21i以外のリール部21にもシンボルがゲーム結果として表示される(ゲーム結果画面20d)。
【0030】
モンスターM1がワイルドシンボルW1に変化するタイミングと同じタイミングで、他のリール部21にもシンボルがゲーム結果として表示され、シンボルの配列に応じた配当がプレイヤに与えられる。これにより、プレイヤキャラクタ30がプレイヤのためにモンスターM1を攻撃してワイルドカードW1を獲得するストーリーを表現することができる。ボーナスゲームでは、5回のゲームのそれぞれにおいてこのようなストーリーを表現するゲーム画面20が表示される。
【0031】
ゲーム機1においては、ボーナスゲームのゲーム画面1に登場するモンスターは、モンスターM1の他、後述するワイルドシンボルW2に変化するモンスターM2等、複数種類のモンスターM1、M2が用意されている。以下、ボーナスゲームにおいてワイルドシンボルW1、W2に変化するモンスターM1、M2を区別する必要のない時は、モンスターMという。また、ワイルドシンボルW1、W2も区別する必要がない時は、ワイルドシンボルWという。また、モンスターMが到達位置に到達するタイミングを「到達タイミング」といい、各リール部21にシンボルがゲーム結果として表示されるタイミングを「シンボル表示タイミング」という。
【0032】
以下、ゲーム機1におけるボーナスゲームのゲーム画面20の画像処理方法について説明する。まず、ゲーム機1のハードウェア構成の概略について図7を用いて説明する。ゲーム機1は、制御ユニット100に、操作エリア5の各ボタン10、11、12が操作されることにより出力される入力信号を制御ユニット100へ伝達する操作関連部110と、メダル投入口6から投入されたメダルを所定の貯蔵部(不図示)まで運搬するための運搬機構であるメダル投入部120と、スピーカ9から所定の音声を出力するための処理を行う音声出力関連部130と、モニタ4にゲーム画面20を出力するための処理を行う表示関連部140と、払い出すべきメダルを上述した貯蔵部に貯蔵されたメダルからメダル払出口7まで運搬するための運搬機構であるメダル払出部150と、が接続されている。
【0033】
制御ユニット100は、CPU及びその動作に必要な各種データやコンピュータプログラムを記憶するためのデータ記憶部101とモニタ4に表示されるゲーム画面20が構成される画像メモリ部102とで構成され、コンピュータとして各部110〜150の動作を制御する。
【0034】
画像メモリ102には所定位置を原点とするXY座標系が設定され、ゲーム機1では、ゲーム画面20における位置は、画像メモリ102上のXY座標で認識される。モニタ4に表示されるゲーム画面20は画像メモリ102の一部の範囲に対応する。本形態では、格リール部の中心位置が図8に示すように設定されている。これにより、各リール21の位置は当該中心位置の座標によって特定される。以下、ゲーム画面20における位置を座標で示す時がある。
【0035】
データ記憶部101に記憶されたコンピュータプログラムが稼働することにより、制御ユニット100は、主に図9に示すボーナスゲーム前処理部103、通常ゲーム実行処理部104、及びボーナスゲーム実行処理部105として機能する。通常ゲーム実行処理部104は通常ゲームの進行を制御する。ボーナスゲーム前処理部103はボーナスゲームの進行内容を決定するための処理を行う。ボーナスゲーム実行処理部105はボーナスゲーム前処理部103で決定された進行内容に従ってボーナスゲームを実行する。ボーナスゲーム前処理部103は、更に、ゲーム結果決定部103a、特定シンボル位置決定部103b、キャラクタ選択部103c、及びゲーム進行設定部103dとして機能する。
【0036】
データ記憶部101には、画像データを含む各種データが記憶される。例えば、プレイヤの所持メダルの枚数を記憶し、上述したメダル貯蔵メモリとして機能する。また、モンスターMに関する情報であるモンスターデータ200及び後述のダミーモンスターDMに関する情報であるダミーモンスターデータ300もデータ記憶部101に記憶されている。これにより、データ記憶部101はキャラクタデータ記憶部として機能する。
【0037】
モンスターデータ200の一例を図10に示す。モンスターデータ200は各モンスターにつき1つ設定される。モンスターデータ200には、モンスターをゲーム機1内で識別するためのモンスターID201、到達位置210、及び動作データ220、及び履歴データ250が含まれる。履歴データ250は後述する処理でモンスターMに関して選択された各種情報の履歴を記憶する。到達位置210はモンスターMがゲーム画面20上を移動して最終的に到達するいずれか1つのリール部21の位置を示す。上述したように、モンスターMは到達位置210に到達すると、プレイヤキャラクタ30の攻撃によりワイルドシンボルWに変化する。従って、到達位置210はワイルドシンボルWが出現する特定シンボル位置としてのリール部21の位置でもある。
【0038】
動作データ220は、モンスターMが出現する出現位置から到達位置210に到達するまでの移動経路を示すモンスター動作データ221と、プレイヤキャラクタ30の攻撃動作が設定されたプレイヤキャラクタ動作データ222とで構成される。モンスター動作データ221は、モンスターMが到達位置210に到達するまでの位置情報と時間情報とが対応付けられたM移動パターンデータ231と、モンスターMの画像が設定されたM画像データ232とで構成される。モンスターMの画像には、例えば、モンスターMの移動態様M1aを示す画像や攻撃された態様M1bを示す画像等が含まれる。各画像はM移動パターンデータ231の時間情報に対応付けられている
【0039】
プレイヤキャラクタ動作データ222は、ゲーム開始からモンスターMを攻撃するまでのプレイヤキャラクタ30の位置情報と時間情報とが対応付けられたP移動パターンデータ241とプレイヤキャラクタ30の画像が設定されたP画像データ242とで構成される。プレイヤキャラクタの画像には、例えば、プレイヤキャラクタの移動画像や攻撃する態様30aの画像等が含まれる。各画像はP移動パターンデータ241の時間情報に対応付けられている。
【0040】
各到達位置210の動作データ220には、少なくとも1組のモンスター動作データ221及びプレイヤキャラクタ動作データ222が対応付けられる。例えば、到達位置210に対して、移動パターンA及び移動パターンBの2種類の移動経路が用意されている時は、移動経路毎にM移動パターンAデータ231a及びM移動パターンBデータ231bが設定される。各M移動パターンデータ231a、231bには、各M画像Aデータ232a、M画像Bデータ232bが対応付けられる。また、プレイヤキャラクタ動作データ222に関しても同様に、各移動パターンA、Bに関して、P移動パターンAデータ241aとそれに対応するP画像Aデータ242a、及びP移動パターンBデータ241bとそれに対応するP画像Bデータ242bがそれぞれ設定される。
【0041】
本形態では、モンスターMが全てのリール部21のそれぞれに到達する場合について動作データ220が設定されている。従って、モンスターデータ200には、到達位置210に対応付けられた動作データ220が15セット設定されている。
【0042】
モンスターMの移動パターンデータ231の具体的な構成について説明する。例えば、モンスターM1に関して、到達位置210がリール部21iの場合の移動経路として、図11に示すような2種類の移動パターンA及び移動パターンBが用意されている場合のM移動パターンAデータ231m1a及びM移動パターンBデータ231m1bを図12に示す。各M移動パターンデータ231m1a、m1bの構成は同様であるため、M移動パターンAデータ231m1aについて説明する。
【0043】
M移動パターンAデータ231m1aには、リール部21iの位置(531、231)を到達位置210とし、到達位置210に到達すべき到達タイミングを0段階時間の開始時として逆算した移動時間が1段階時間〜16段階時間までの16段階用意され、位置情報として、各段階時間に対応する移動パターンA上の特定位置T1〜T16が設定されている。各段階時間は例えば3秒に設定されている。例えば、8段階時間に対応する特定位置T8(265、231)は、モンスターM1が到達位置(531、231)に到達するまで8段階時間かかる位置であることを意味するとともに、移動パターンAを移動するモンスターM1が到達タイミングから8段階時間前に通過すべき位置を意味する。各ゲームのゲーム開始時から到達タイミングである0段階時間の開始時まではモンスターMが各ゲームにおいて移動可能な最大時間であり、当該時間を「移動可能時間」という。例えば、15段階時間の開始時にゲームを開始する場合、モンスターMの移動可能時間は15段階時間となる。以下、特定位置T1〜T16を区別する必要のない時は特定位置Tという。
【0044】
モンスターM1の移動時間としていずれかの段階時間が決定すると、決定された段階時間に対応する特定位置Tを出現位置とすることにより、モンスターM1の出現位置を変化させることができる。例えば、移動可能時間が15段階時間で、後述するモンスターM1の移動時間決定時に8段階時間が移動時間として決定された場合、ボーナスゲームにおいてモンスターM1をリール部21iに到達させるべき0段階から8段階時間を逆算したタイミングを出現タイミングとし(この場合の出現タイミングは、ゲーム開始から15−8=7段階時間経過時)、当該出現タイミングにモンスターM1を8段階時間に対応する特定位置T8(265、231)に出現させる。
【0045】
その後、モンスターM1をM移動パターンAデータ231m1aに従って移動させれば、モンスターM1を特定位置T8(265、231)から移動パターンA上を移動させ、所望の到達タイミングにリール部21i(531、231)に到達させることができる。このように、各段階時間に対応付けられた特定位置Tは、モンスターM1をゲーム画面20に出現させる出現位置として機能する。
【0046】
例えば、各ゲームの移動可能時間が15段階時間で、モンスターMの移動時間として16段階時間が決定された場合は、モンスターMがワイルドシンボルWに変化するゲームの1つ前のゲームが実行されている時に、当該モンスターMはゲーム画面20に登場する。また、移動パターンBの8段階時間〜16段階時間のように、ゲーム画面20の範囲に含まれない特定位置Tが出現位置となった場合は、ゲーム画面20上にモンスターMは表示されないが、画像メモリ102上でゲーム画面20の範囲内の位置が選択された場合と同様の処理が行われる。
【0047】
なお、ゲーム画面20に、モンスターM1が移動中の場合は移動態様M1aの画像が表示され、モンスターMが到達位置に到達した場合はモンスターMが攻撃される態様M1bの画像が表示されるように、M移動パターンデータ231m1aの各特定位置Tには、M画像データ232m1aの各画像が応付けられている。
【0048】
プレイヤキャラクタ30に関するP移動パターンデータ241のデータ構造も、M移動パターンデータ231と同様に各段階時間に対して位置情報が設定されている。本形態のP移動パターンデータ241a、241b及びP画像データ242a、242bは、ゲーム毎にそのゲームに対応するモンスターMの各移動パターンA、Bの動作に合わせて攻撃等の動作を行うプレイヤキャラクタ30がゲーム画面20に表示されるように設定されている。
【0049】
ゲーム機1においては、上述したように形状や移動パターンが異なる複数種類のモンスターMが用意されている。図13は、リール部21d(531、96)を到達位置210とした場合のモンスターM2の移動パターンを示す。本形態では、到達位置210がリール部21dである場合のモンスターM2の移動パターンとして、4種類の移動パターンA、B、C、Dが用意されている。各移動パターンA、B、C、Dに対応する各M移動パターンデータ231m2a、231m2b、231m2c、231m2dの一例を図14に示す。
【0050】
移動パターンCにおける5段階時間の特定位置T5と4段階時間の特定位置T4とでは、X座標は変化せずY座標のみが変化し、モンスターM2が縦方向に移動することを示す。このように各段階時間と特定位置Tを対応付けることにより様々な移動経路を設定することができ、モンスターMによって特徴のある動作を設定することができる。なお、本形態では特定位置間は直線移動するように設定されているが、各段階時間と各特定位置とが対応するようにモンスターMが移動すればよく、特定位置間の移動態様は直線移動に限らない。
【0051】
移動パターンCの13段階時間が移動時間として決定された場合のゲーム画面20を、図15〜図19に示す。図15〜図19は1回のゲームにおいてゲーム開始から各リール部21にゲーム結果が表示されるまでのゲーム画面20a〜ゲーム画面20dを示す。ゲームが開始されると、開始画面20aが表示され、各リール部21は回転中となり、モンスターM2は到達タイミングより13段階時間前に、13段階時間に対応する特定位置T13(132、231)に出現する。その後、移動画面20bのように、モンスターM2はM移動パターンCデータ231m2cに従って、到達位置210であるリール部21dまで移動する。
【0052】
なお、モンスターM2は、移動画面20b´のように移動途中の特定位置T5から特定位置T4は縦方向にジャンプする。リール部21dに到着したモンスターM2は、攻撃画面20cのようにプレイヤキャラクタ30から攻撃される。シンボル表示タイミングに表示されるゲーム結果画面20dにおいては、モンスターM2に代わってリール部21dにワイルドシンボルW2が表示され、リール部21d以外のリール部21にはゲーム結果としてのシンボルが表示される。
【0053】
ゲーム画面20には、更に、ワイルドシンボルWに変化しないダミーモンスターDMも出現する。ダミーモンスターDMに関する情報が設定されたダミーモンスターデータ300のデータ構成は、図20に示すように、各ダミーモンスターDMを識別するためのDモンスターID301と、DM移動パターンデータ310と、DM画像データ32とで構成される。DM移動パターンデータ310はM移動パターンデータ231と同様に、ゲーム画面上を移動して所定の到達位置に到達するまでの移動経路が各段階時間に位置情報が対応付けられている。DM画像デー320はDM移動パターン310に応じたダミーモンスターDMの画像が設定されている。ダミーモンスターデータ300における到達位置はワイルドシンボルWが表示される位置とは関係なく、ダミーモンスターDMがゲーム画面20から消える位置である。
【0054】
1つのダミーモンスターDMに複数の移動経路を設定してもよく、その場合は、各移動経路に対応するDM移動パターンデータ310が1つのダミーモンスターデータ300に対応付けられる。また、ダミーモンスターDMの移動経路はモンスターMやプレイヤキャラクタ30の移動経路と重ならないように、例えば、モンスターMのM移動パターンデータ231を決定した後、モンスターMが通らないような位置を移動するDM移動パターンデータ310を有するダミーモンスターDMを選択することが望ましい。
【0055】
ゲーム機1において行われる全体ゲーム処理について、図21に示すフローチャートに従って説明する。全体ゲーム処理は通常ゲーム及びボーナスゲームを含むゲーム機1において行われるゲームを進行する処理であり、制御ユニット100によって制御される。まず、ステップS500にて、通常ゲーム処理が行われる。通常ゲーム処理では上述したように従来の仮想的なスロットゲームが行われる。次に、ステップS510にて、ボーナスゲームを開始するか否かを判断する。本形態のボーナスゲームにおいては、上述したように、プレイヤの操作を受け付けずに5回連続してゲームが行われる。
【0056】
例えば、通常ゲームにおいてゲーム機1が所定の状態(所持メダルが所定枚数以上になった場合やゲーム結果として所定の入賞役に入賞した場合等)になった場合に、ボーナスゲーム開始と判断される。ボーナスゲーム開始でないと判断された場合は、ステップS500の通常ゲーム処理へ戻る。ボーナスゲーム開始と判断された場合、ステップS520にてボーナスゲーム前処理が行われる。ボーナスゲーム前処理においては、ボーナスゲームにおいて実行される5回のゲームの進行内容がすべて決定される。ボーナスゲーム前処理の詳細については後述する。
【0057】
ボーナスゲーム前処理が終了するとステップS530へ進み、ボーナスゲーム実行処理へ進む。ボーナスゲーム実行処理では、ボーナスゲーム前処理によって決定された進行内容に従って、ボーナスゲームの各ゲームのゲーム画面20がモニタ4に表示される。ボーナスゲーム実行処理が終了すると、ステップS540へ進み、ゲームを続行するか否かが判断される。例えば、所定時間内にプレイヤによって所定の終了操作があった場合、ゲーム終了と判断され、メダル貯蓄メモリに貯蓄されたメダルを払い出し、当該終了操作がない場合は、ステップS500の通常ゲーム処理に戻る。なお、ボーナスゲーム実行処理終了後、当該ゲーム結果に応じてさらに他のボーナスゲームが開始されるように構成されてもよい。
【0058】
本形態のボーナスゲームでは、上述したように、5回のゲームが連続して行われる。以下、ボーナスゲームにおいて第n回目に行われるゲームを「第nゲーム」という。ボーナスゲーム前処理では、ボーナスゲームの進行内容として図22に示すような進行テーブルPTが生成される。進行テーブルPTでは、各ゲームについて、リール部21に表示される画像のリール画像情報400と、モンスターM1、M2の動作情報410、420と、プレイヤキャラクタ30の動作情報430と、ダミーモンスターDMの動作情報440と、が各ゲームの段階時間に対応付けて設定される。
【0059】
図22の進行テーブルPTでは、各ゲームの移動可能時間は12段階時間に設定され、5回のゲームのうち、第1ゲームと第2ゲームについての進行内容が設定された状態が示されている。各ゲームでは、まずゲーム開始時には各リール部21に回転画像22が表示され、0段階時間では、モンスターMが到達位置であるリール部21に到達するとともに、プレイヤキャラクタ30から攻撃され、所定のシンボル表示タイミングにて、ゲーム結果として各リール部21にシンボルがゲーム画面に表示されるように設定されている。
【0060】
モンスターM1の動作情報410は、モンスターM1のモンスター動作データ221に基づいて設定され、モンスターM2の動作情報420は、モンスターM2のモンスター動作データ221に基づいて設定される。第1ゲームのプレイヤキャラクタ30の動作情報430は、第1ゲームのモンスターM1に対応付けられたプレイヤキャラクタ動作データ222に基づいて設定され、第2ゲームのプレイヤキャラクタ30の動作情報430は、第2ゲームのモンスターM2に対応付けられたプレイヤキャラクタ動作データ222に基づいて設定される。進行テーブルPTの設定方法の詳細については後述する。
【0061】
ボーナスゲーム前処理部103として機能するボーナス制御部100によって実行されるボーナスゲーム前処理について、図23に示すフローチャートに従って説明する。まず、ステップS600にてゲーム結果抽選処理が行われる。ゲーム結果抽選処理では、第nゲームのゲーム結果として、各リール部21に表示されるシンボルが抽選により決定される。なお、当該抽選にはワイルドシンボルWは含まれない。次に、ステップS610へ進み、ワイルドシンボルWの出現に関する処理であるワイルドシンボル処理を行う。ワイルドシンボル処理では、ステップS600にて決定されたゲーム結果にワイルドシンボルWを出現させるか否かを決定し、出現させる場合は出現させるリール部21を特定シンボルとしてのワイルドシンボルWが出現する特定シンボル位置として決定する。
【0062】
続いて、ステップS620にて規定ゲーム数の処理が完了したか否かが判断される。規定ゲーム数とは、ボーナスゲームにて実行されるゲームの回数をいい、本形態では5回である。従って、5回のゲームすべてについてゲーム結果抽選処理及びワイルドシンボル処理が完了している時はステップS625へ進み、当該処理が完了していな時は次のゲームについての処理を行うためにステップS600へ戻る。
【0063】
ステップS620にて規定ゲーム数の処理が完了したと判断された時は、ボーナスゲームにおける各ゲームについて、各リール部21のゲーム結果とワイルドシンボルWの出現位置が決定された状態である。ステップS625では、リール部表示処理が行われる。リール部表示処理では、第1ゲーム〜第5ゲームの各回のリール画像情報400が進行テーブルPTに設定される。上述したように、ゲーム開始時である12段階時間から0段階時間のシンボル表示タイミングまで回転画像22が設定され、シンボル表示タイミングには、各リール部21にゲーム結果としてのシンボルが表示されるように設定される。特定シンボル位置のリール部21においてはモンスターMの代わりにワイルドシンボルWが表示されるように設定する。
【0064】
ステップS630以降の処理は第1ゲームからゲーム毎に実行される。5回のゲームのうち処理対象のゲームを「処理ゲーム」という。ステップS630では処理ゲームにおいてワイルドシンボルWが出現するか否かが判断される。出現する場合は、ステップS640へ進んでモンスター出現処理が行われる。モンスター出現処理では、ワイルドシンボルWに変化するモンスターMに関する処理が行われる。モンスター出現処理では、出現させるモンスターM及び移動に関する情報が決定され、そのモンスターMのモンスター動作データ221に基づいた進行情報410が進行テーブルPTに設定される。モンスター出現処理の詳細については後述する。モンスター出現処理の終了後、ステップS650へ進む。
【0065】
ワイルドシンボルWが出現しない場合は、ステップS640をスキップしてステップS650へ進む。ステップS650では、処理ゲームにおいて、ダミーモンスターDMを出現させるか否かを決定する。当該出現は抽選または所定の確率に基づいて決定すればよい。本形態では、処理ゲームが第2ゲームの場合に、ダミーモンスターDMが出現すると決定される。ダミーモンスターDMが出現すると決定された場合は、ステップS660へ進み、ダミーモンスター出現処理が行われる。ダミーモンスター出現処理では、出現させる1以上のダミーモンスターDMを抽選により決定し、決定された各ダミーモンスターDMのダミーモンスターデータ300のDM移動パターンデータ310及びDM画像データ320に基づいた進行情報40を進行テーブルPTに設定する。
【0066】
ダミーモンスターDMは、モンスターM及びプレイヤキャラクタ30の移動に支障がない位置を移動することが望ましいため、予めモンスターMの各M移動パターンデータ231に対して適当なダミーモンスターデータ300を対応付けておき、ダミーモンスター出現処理では、モンスター出現処理にて決定されたモンスターMに対応付けられたダミーモンスターデータ300から、出現させるダミーモンスターDMが選択されるように設定すればよい。
【0067】
ダミーモンスター出現処理の終了後、ステップS670へ進む。また、ステップS650にて、ダミーモンスターDMが出現しないと決定された場合は、ステップS660をスキップしてステップS670へ進む。ステップS670では、規定ゲーム数の処理が終了したか否かが判断される。5回すべてのゲームについてステップS630〜ステップS660の処理が完了している時はボーナスゲーム前処理を終了し、完了していない時は、次のゲームについての処理を行うためにステップS630へ戻る。
【0068】
モンスター出現処理について、図24のフローチャートに従って説明する。まず、特定シンボル位置がリール部21iに決定された第1ゲームに関するモンスター出現処理について説明する。まず、ステップS710にて、第1ゲームにてワイルドシンボルWに変化させる出現モンスターを決定する。本形態では全てのモンスターMに全てのリール部21が到達位置210として対応付けられているため、到達位置210に拘わらず、全てのモンスターMから出現モンスターを決定する。当該決定は、例えば従来既知の抽選を利用すればよい。本形態の第1ゲームにおいては、モンスターM1が出現モンスターとして決定される。
【0069】
続いて、ステップS720にて出現モンスターの移動時間が決定される。移動時間の決定は、1段階時間〜16段階時間のうちいずれかの段階時間が決定される。本形態の第1ゲームにおける移動時間は8段階時間に決定される。次に、出現モンスターであるモンスターM1のモンスターデータ200を参照することにより、移動パターンを選択する。モンスターM1に関して、リール部21iを到達位置210とする移動パターンには、上述したように、2種類(移動パターンA及び移動パターンB)用意されているので、これら移動パターンからいずれかを1つが選択される。本形態では、移動パターンBが選択される。即ち、移動パターンBデータ231m1bが選択される。移動時間の決定及び移動パターンの選択は、例えば従来既知の抽選を利用すればよい。
【0070】
続いて、ステップS740へ進み、進行テーブルPTを設定する。移動時間として8段階時間、移動パターンとして移動パターンBデータ231m1bが選択されているので、移動パターンBデータ231m1bにおける8段階時間〜0段階時間のデータ、及び対応する画像データ232m1bを、第1ゲームのモンスターM1の動作情報410として進行テーブルPTに設定する。また、移動パターンBに対応するプレイヤキャラクタ30のプレイヤキャラクタ動作データ222を、進行テーブルPTのプレイヤキャラクタ30の動作情報430として設定する。以上で、進行テーブルPTにおける第1ゲームに関するデータは設定される。なお、モンスターMの出現を待機する待機状態の態様の画像をM画像データ232に含ませることにより、モンスターM1が出現するまでのプレイヤキャラクタ30の動作情報430には当該待機状態の態様が表示されるように設定してもよい。
【0071】
次に、特定シンボル位置がリール部21dに決定された第2ゲームに関するモンスター出現処理について説明する。ステップS710では、出現モンスターとしてモンスターM2が決定される。続くステップS720では、移動時間として13段階時間が決定される。次に、モンスターM2のモンスターデータ200を参照することにより、移動パターンを選択する。上述したように、モンスターM2に関して、リール部21dを到達位置210とする移動パターンは4種類(移動パターンA〜D)用意されているので、これら移動パターンA〜Dからいずれか1つを選択する。本形態では、移動パターンCが選択される。即ち、移動パターンCデータ231m2cが選択される。
【0072】
次に、ステップS740へ進み、進行テーブルPTを設定する。移動時間として13段階時間、移動パターンとして移動パターンCが選択されているので、移動パターンCデータ231m2cにおける13段階時間〜0段階時間のデータ、及び対応する画像データ232m2cを、第2ゲームのモンスターM1の動作情報420として進行テーブルPTに設定する。上述したように、1回のゲームの移動可能時間は12段階時間に設定されているため、13段階時間に関するデータは直前のゲーム、即ち第1ゲームの0段階時間に設定される。これにより、第1ゲームの0段階時間にモンスターM2が登場することになる。
【0073】
このように、ゲームの移動可能時間を超える段階時間に関するデータは、直前やさらにその前のゲームにおいて対応する段階時間に関するデータとして設定する。更に、移動パターンCに対応付けられたプレイヤキャラクタ30のプレイヤキャラクタ動作データ222を、プレイヤキャラクタ30の第2ゲームの動作情報440として進行テーブルPTに設定する。以上で、進行テーブルPTにおける第2ゲームに関するデータは設定される。
【0074】
以上の要領によって第3ゲーム〜第5ゲームに関しても、出現モンスターM、プレイヤキャラクタ30及びダミーモンスターDMそれぞれの動作情報を進行テーブルPTに設定すればよい。ボーナスゲーム実行処理では、生成された進行テーブルPTに従って、第1ゲームから各ゲームのゲーム画像20をモニタ4に表示させ、各ゲームのゲーム結果に応じた配当を決定し、ボーナスゲームを進行させる。0段階時間では、攻撃画面20cが表示後、シンボル表示タイミングには、特定シンボル位置であるリール部ではモンスターMに代わってワイルドンボルWが表示され、その他のリール部21にも各シンボルがゲーム結果として表示される。
【0075】
ステップS600の処理により制御ユニット100はゲーム結果決定部103aとして機能し、ステップS610の処理により制御ユニット100は特定シンボル位置決定部103bとして機能し、ステップS710の処理により制御ユニット100はキャラクタ選択部103cとして機能し、ステップS740の処理によって制御ユニット100はゲーム進行設定部103dとして機能する。また、ステップS720の処理によって制御ユニット100は出現位置決定部として機能する。
【0076】
本形態は、上述の形態に限定されず様々な形態にて実施してよい。例えば、ワイルドシンボル処理では、直前のゲームでワールドシンボルWが表示されたリール部21に、次のゲームでも再びワイルドシンボルWがゲーム結果として表示されるように設定してもよい。本形態では、モンスターMがワイルドシンボルWに変化するタイミングをシンボル表示タイミングに合せたが、その前後は問わない。ワイルドシンボルWの表示がシンボル表示タイミングよりも後に設定する場合は、シンボル表示タイミングでは特定シンボル位置のリール部21には抽選にて決定されたシンボルが表示され、その後、モンスターMの到達により特定シンボル位置のシンボルがワイルドシンボルWに変化するように設定すればよい。また、ワイルドシンボルWの表示がシンボル表示タイミングよりも前に設定する場合は、リール部21が回転中に到達位置のリール部にのみワイルドシンボルWがゲーム結果として先に表示されるように設定すればよい。
【0077】
本形態では各モンスターMに全てのリール部21を到達位置210として対応付けたが、モンスターMに応じて一部のリール部21のみを到達位置210としてもよい。この場合は、特定シンボル位置が到達位置210として対応付けられているモンスターMから1つのモンスターMを選択すればよい。M移動パターンデータの最大段階時間は16段階時間でなくてもよく、また、M移動パターンデータの最大移動時間は一律同じではなくてもよい。この場合は、移動時間決定処理にて決定された移動時間より長い最大移動時間が設定されたキャラクタから1つのモンスターMを選択すればよい。なお、本発明が実現できる限り、ボーナスゲーム前処理及びモンスター出現処理における各処理の順序は問わない。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明のゲーム機の外観の一例を示す図。
【図2】図1に示すゲーム機にて表示されるゲーム画面の一例を示す図。
【図3】モンスターM1がゲーム画面に出現したようすを示す図。
【図4】モンスターM1がゲーム画面上を移動するようすを示す図。
【図5】モンスターM1が到達位置にて攻撃されるようすを示す図。
【図6】モンスターM1が到達位置にてワイルドシンボルに変化したようすを示す図。
【図7】ゲーム機1のハードウェア構成の概略図。
【図8】各リール部21の座標を示す図。
【図9】制御ユニット100の機能ブロック図。
【図10】モンスターデータのデータ構造の一例を示す図。
【図11】モンスターM1に対応付けられた移動パターンを示す図。
【図12】図11に示す各移動パターンの移動パターンデータを示す図。
【図13】モンスターM2に対応付けられた移動パターンを示す図。
【図14】図13に示す各移動パターンの移動パターンデータを示す図。
【図15】モンスターM2がゲーム画面に出現したようすを示す図。
【図16】モンスターM2がゲーム画面上を移動するようすを示す図。
【図17】モンスターM2がゲーム画面上にてジャンプするようすを示す図。
【図18】モンスターM2が到達位置にて攻撃されるようすを示す図。
【図19】モンスターM2が到達位置にてワイルドシンボルに変化したようすを示す図。
【図20】ダミーモンスターのデータ構造の一例を示す図。
【図21】全体ゲーム処理にて実行される処理の流れを示すフローチャート。
【図22】ボーナスゲームの進行テーブルの一例を示す図。
【図23】ボーナスゲーム前処理にて実行される処理の流れを示すフローチャート。
【図24】モンスター出現処理にて実行される処理の流れを示すフローチャート。
【符号の説明】
【0079】
1 ゲーム機
4 モニタ
20a、20b、20c、20d、20 ゲーム画面
21a…21o、21 リール部
30 プレイヤキャラクタ
100 制御ユニット
103 ボーナスゲーム前処理部
104 通常ゲーム実行処理部
105 ボーナスゲーム実行処理部
200 モンスターデータ
M1、M2、M モンスター
DM ダミーモンスター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類のシンボルのうちいずれか1つのシンボルが表示される複数の表示領域が配列されているゲーム画面が表示される表示部を備え、前記各表示領域に表示されるゲーム結果としてのシンボルの配列に基づいて、仮想的なスロットゲームが実行されるゲーム機であって、
前記ゲーム画面上を移動する複数のキャラクタのそれぞれに関して、前記各キャラクタの移動動作に関する動作データが設定されたキャラクタデータを記憶するキャラクタデータ記憶部と、
前記スロットゲームが開始される前に前記スロットゲームの進行内容を決定するゲーム前処理部と、
前記進行内容が決定すると、前記スロットゲームを開始して前記ゲーム前処理部によって決定された前記進行内容に従って、当該スロットゲームを進行させるゲーム実行処理部とを備え、
前記動作データは、前記各キャラクタに固有のキャラクタ識別情報と、前記ゲーム画面上における所定の出現位置から到達位置としてのいずれか1つの前記表示領域までの移動経路を示す経路情報及び前記出現位置から前記到達位置までの移動時間に関する移動時間情報を示す移動パターンデータと、前記移動パターンデータに対応する前記キャラクタの態様を示す画像データとで構成され、
前記ゲーム前処理部は、
前記各表示領域に表示されるシンボルを決定するゲーム結果決定部と、
前記複数の表示領域のうち、特定シンボルが出現する表示領域である特定シンボル位置を決定する特定シンボル位置決定部と、
前記特定シンボル位置を前記到達位置とするキャラクタから1つのキャラクタを選択するキャラクタ選択部と、
所定の到達タイミングに前記選択されたキャラクタが前記到達位置に到達するように、前記キャラクタを前記移動時間情報に基づいて前記ゲーム画面に出現させ、その後前記移動パターンデータ及び前記画像データに従って前記到達位置まで移動させ、前記到達タイミング後の前記特定シンボル位置には前記特定シンボルがゲーム結果として表示され、前記特定シンボル位置以外の各表示領域には前記決定されたシンボルがゲーム結果として表示されるように前記進行内容を設定するゲーム進行設定部と、を有することを特徴とするゲーム機。
【請求項2】
前記移動パターンデータの前記移動経路上には、前記出現位置となり得る複数の特定位置が設けられ、前記各特定位置には前記複数の特定位置のそれぞれを前記出現位置とした場合の移動時間に関する前記移動時間情報が対応づけられて記憶され、
前記ゲーム前処理部は、
前記キャラクタ選択部にて選択されたキャラクタを前記出現位置から前記到達位置まで移動させる移動時間を所定の条件に基づいて決定し、前記キャラクタが前記決定された移動時間で前記到達タイミングに前記到達位置に到達するように前記複数の特定位置のうち1つの特定位置を前記出現位置として決定する出現位置決定部を更に備える、ことを特徴とする請求項1に記載のゲーム機。
【請求項3】
前記動作データは、前記到達位置に到達するまでの複数の移動経路のそれぞれに対応する前記移動パターンデータを含み、
前記出現位置決定部は、
前記複数の移動パターンデータのうちいずれか1つを選択して、その選択された移動パターンデータにおける特定位置を前記出現位置として決定する、ことを特徴とする請求項2に記載のゲーム機。
【請求項4】
前記キャラクタデータには、2つ以上の前記到達位置のそれぞれに対応する動作データが含まれていることを特徴とする請求候1〜3のいずれか1項に記載のゲーム機。
【請求項5】
前記ゲーム進行設定部は、前記特定シンボル位置である到着位置に到着した前記キャラクタの画像に代えて前記特定シンボルが表示されるように、前記進行内容を設定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のゲーム機。
【請求項6】
前記キャラクタの動作データには、前記キャラクタを攻撃する攻撃キャラクタの動作が設定された前記攻撃キャラクタの動作データが対応付けられ、
前記攻撃キャラクタの動作データは、前記キャラクタの動作データに基づいた動作に応じて前記攻撃キャラクタが動作するように設定され、
前記ゲーム進行設定部は、前記進行内容に設定された前記キャラクタデータの動作に応じて前記攻撃キャラクタが動作するように、前記攻撃キャラクタの動作データを前記進行内容に設定する、ことを特徴とする請求項5に記載のゲーム機。
【請求項7】
前記ゲーム進行設定部は、前記各表示領域において、ゲーム開始から前記ゲーム結果としてのシンボルが表示されるまでは前記複数のシンボルが高速移動している画像が表示されるように前記進行内容に設定する、ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のゲーム機。
【請求項8】
前記ゲーム実行処理部は、複数回のスロットゲームを実行するように設定され、
前記ゲーム結果決定部は、前記複数回のスロットゲームのそれぞれのゲーム結果としてのシンボルを決定し、
前記特定シンボル位置決定部は、前記各回のスロットゲームについて前記特定シンボル位置を決定し、
前記キャラクタ選択部は、前記各回のスロットゲームについて前記キャラクタを選択し、
前記ゲーム進行設定部は、前記キャラクタの前記移動時間がそのキャラクタに対応するスロットゲームのゲーム開始から前記所定の到達タイミングまでの時間を超える場合は、前記キャラクタが対応するスロットゲームの前のスロットゲームから出現するように前記進行内容を設定する、ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のゲーム機。
【請求項9】
複数種類のシンボルのうちいずれか1つのシンボルが表示される複数の表示領域が配列されているゲーム画面が表示される表示部を備え、前記各表示領域に表示されるゲーム結果としてのシンボルの配列に基づいて仮想的なスロットゲームが実行されるゲーム機において、前記スロットゲームを進行させるゲーム進行方法であって、
前記ゲーム画面上を移動する複数のキャラクタのそれぞれに関して、前記各キャラクタの移動動作に関する動作データが設定されたキャラクタデータを記憶するステップと、
前記スロットゲームが開始される前に前記スロットゲームの進行内容を決定するステップと、
前記進行内容が決定すると、前記スロットゲームを開始して前記決定された前記進行内容に従って、当該スロットゲームを進行させるステップとを備え、
前記動作データは、前記各キャラクタに固有のキャラクタ識別情報と、前記ゲーム画面上における所定の出現位置から到達位置としてのいずれか1つの前記表示領域までの移動経路を示す経路情報及び前記出現位置から前記到達位置までの移動時間に関する移動時間情報を示す移動パターンデータと、前記移動パターンデータに対応する前記キャラクタの態様を示す画像データとで構成され、
前記進行内容を決定するステップには、
前記各表示領域に表示されるシンボルを決定するステップと、
前記複数の表示領域のうち、特定シンボルが出現する表示領域である特定シンボル位置を決定するステップと、
前記特定シンボル位置を前記到達位置とするキャラクタから1つのキャラクタを選択するステップと、
所定の到達タイミングに前記選択されたキャラクタが前記到達位置に到達するように、前記キャラクタを前記移動時間情報に基づいて前記ゲーム画面に出現させ、その後前記移動パターンデータ及び前記画像データに従って前記到達位置まで移動させ、前記到達タイミング後の前記特定シンボル位置には前記特定シンボルがゲーム結果として表示され、前記特定シンボル位置以外の各表示領域には前記決定されたシンボルがゲーム結果として表示されるように前記進行内容を設定するステップと、を有することを特徴とするゲーム進行方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate


【公開番号】特開2009−273637(P2009−273637A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−127238(P2008−127238)
【出願日】平成20年5月14日(2008.5.14)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】