コアドリル等拡径孔装置
【課題】 モルタル、木造等の建造物における壁面、天板等の既設の孔周りを拡径孔を穿孔する作業において、既設の孔周の径、及び形状に問わず容易に拡径孔の作業ができる工具を提供するものである
【解決手段】 コアドリル等拡径孔装置に、既設の孔周りに嵌めた状態で整えるよう伸縮自在にできる嵌装部を設ける。前記嵌装部の中心付近にコアドリルのセンタードリル、又はケンター釘などを挿入して保持できるように保持孔を設けることで、既設の孔より拡大の孔を開けることにおいて、コアドリル等の拡径孔装置全体が不安定にならず拡径孔の作業が容易にできる構成である。
【解決手段】 コアドリル等拡径孔装置に、既設の孔周りに嵌めた状態で整えるよう伸縮自在にできる嵌装部を設ける。前記嵌装部の中心付近にコアドリルのセンタードリル、又はケンター釘などを挿入して保持できるように保持孔を設けることで、既設の孔より拡大の孔を開けることにおいて、コアドリル等の拡径孔装置全体が不安定にならず拡径孔の作業が容易にできる構成である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モルタル、木造、ALC等の建造物において、壁面等の既設の孔口の拡大径孔に穿設する装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、エアコン用、ダウンライト、水道等の目的において穿設する作業において、コアドリルを使うことが一般てきである。
【0003】
しかし、一度穿設した径寸法や既設の孔口を使用において径寸法が小さいときに、コアドリル等のセンタードリル、またはセンター釘を用いて穿設作業においてセンター部を保持することができず困難をきたすものである。従って、回し引き、あるいは鑢などの他のものを用いて手作業にて行うもので手間の掛かる工事となる。
【0004】
そこで、これらのことを解決するものに、以下のようなものが広報によって知られている。
従来には、一端にドリル装置の駆動軸側に取着するシャンクを有し他端にコアドリルの基端とセンタードリルの基端を同芯状に着脱自在に取着することができる着脱装置を有するコアドリルの拡大径穿設装置において、着脱装置の取着部に着脱可能な前記センタードリルの基端に形成されている被取着部と同じ構成の被取着部を両端部に有する、センターシャフトの一端の被取着部を、前記着脱装置の取着部に取着するとともに、センターシャフトの他端の被取着部に、同一の構成を有する別の着脱装置を取着しこの着脱装置に既設の孔に等しい外形を有するコアドリルを取付ける装置が提供されている。(例えば特許文献1)
また、拡径孔作業において補助具周面に、既設の孔部に嵌装される嵌装部を設け、補助具上面に、コアドリルのセンタードリル、又はセンターピンを保持する保持部を設けた装置が提供されている。(例えば特許文献2)
【0005】
【特許文献1】 特開2007−38351号広報
【特許文献2】 特開2001−9619号広報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の拡径孔装置にも下記のような問題がある。
特許文献1において、既設の孔径と同じ径のコアドリルが要求とすることで、多種のコアドリルの必要となり実際には不便である。
特許文献1、特許文献2において、既設の孔が円形状でなければ利用が困難である。さらに、既設の孔のセンターを様々に移動することが出来ないものである。
特許文献2において、既設の孔の位置が手前斜面の孔口や、天井面であった状態では利用が困難となる。
【0007】
そこで本発明は、上記の課題に鑑みモルタル木造、ALC等の建造物におけるエアコン、水道、及びガス等の既設の孔を拡径孔に穿設において、様々な円形、楕円、及び不規則径の孔であっても、コアドリルのセンタードリル、及びセンター釘を保持する装置を容易に嵌装して効率よい拡径孔作業を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明はモルタル木造、ALC等の建造物における壁面、天井面などの既設の孔に嵌装して拡径孔にする装置において、既設の孔に係止できる保持部を備えた長方形状の板に長手方向中心線に沿うように開口部を形成する。
前記板を複数用いて併設することで、重なり合った前記開口部に半固定金具を取付ける。前記半固定金具の回動部を正逆に回すことで左右、又は上下伸縮自在にできる伸縮嵌装部を構成する。
又、前記半固定金具の中心にコアドリルのセンタードリル、又はセンター釘を保持する挿入孔を設けたことで、コアドリル等によって効率の良い拡径孔作業ができることを特徴とする。
【0009】
また、前記保持部の長さを調整できるようにして、前記保持部の端を咬持できるように係止片を設けることで壁、及び天井の既設の孔の様々な厚みに対応して嵌装できることで、コアドリル等拡径孔装置が外れることないことから、作業効率を上げることができることを特徴とする。
【0010】
また、前記開口部に取付けた前記半固定金具を取外し出来るようにして、前記挿入孔と異なる孔径と交換できるようにして、別のコアドリルのセンタードリル、又はセンター釘等の太さに合わせることができるように設けて、様々な拡径孔装置のセンター部を保持して利用できることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
以上説明したように構成されているので、以下に記載されているような効果を奏する。
【0012】
請求項1記載の発明によれば、本発明の装置によって既設の孔の径より大径の孔にする作業においても、また大径の作業のさい中心点を自在に移動することで全体の孔の位置をずらすことも容易にできる。さらに既設の孔が円形でない異形の孔においても、本装置の嵌装が簡単に出来ることでコアドリル等による拡大径の穿設することができるものである。
【0013】
請求項2記載の発明によれば、孔の内径に、係止片によって落下することなく嵌装で着ることで、天井面、あるいは斜傾の壁面などにおいても安定した状態で拡径孔の穿設作業が出来るものである。
【0014】
請求項3記載の発明によれば、コアドリル、ホルソー、又はサークルカッターのセンターピンの釘等の径が異なるものであっても、センターの挿入孔を交換することで、様々なドリルを使用できる。更に、経年変化によって挿入孔が削れて孔の径が変化しても、交換することでき経済的である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0016】
本発明に係る拡大径の穿設に伴う、コアドリル等拡径孔装置の実施例について図面を参照して説明する。
【0017】
図1〜図5までは本発明の第一実施例の図である。図1は正面図である。図2は図1の裏側から見た底面図、図3は円形状の既設の孔に、図5は円形と異なる孔に本発明のコアドリル等拡径孔装置を嵌めた実施の形態を示した正面図である。図4は本発明の拡径孔装置にコアドリルのセンタードリルを挿入孔の孔に挿入しようとする側面図である。
【0018】
第一実施例における図中の1Aは長方形の金属板による上部伸縮嵌装板で、裏面の一端に壁の孔に持着する7Aの保持部を設けて、前記保持部7Aより長手方向中心線に沿うように2Aの開口部を形成する。前記上部伸縮嵌装板1Aに設けた前記上部開口部2Aの裏面における両側にガイド用カバー14を両側に設けて、保持部7Aの反対側に15のガイド口を設ける。
1Bは下部伸縮嵌装板で、上部伸縮嵌装板1Aと同様の構造であるが、幅を小さくして上部伸縮嵌装板1Aのガイド口15よりガイド用カバー14内に収めて前後にスライドできるように構成する。2Bの下部開口部、及び7Bの保持部は前記上部伸縮嵌装板1Aと同様に下部伸縮嵌装板1Bに設ける。以上の如く前記上部伸縮嵌装版1Aと前記下部伸縮嵌装板1Bからなる伸縮嵌装部1である。
よって、前記上部伸縮嵌装板1Aに前記下部伸縮嵌装板1Bに挿入し、前記上部開口部2Aと前記下部開口部2Bに、前記半固定部である4のボルト固定部を取り付けて、8の固定爪付ナットによって締め付けて固定する。図11、図12に示す如く、3はボルト固定部4の中心にコアドリル9のセンタードリル10を挿入するセンタードリル孔である。
また、5は目盛印字で6Aと6Bは夫々の前記伸縮嵌装版の肩部である。
【0019】
なお、金属板を硬質樹脂製の板であっても同様に利用できるものである。
【0020】
したがって、上記構成により図3に示すように壁面18の既設の孔17に伸縮嵌装部1を嵌めるにあたり、既設の孔17の半径rの値を上部伸縮嵌装板1Aの目盛印字5を利用して保持部7Aよりボルト固定部4のセンタードリル孔3の中心点の値(上部伸縮嵌装板1Aの印字5の値)を既設孔の半径rと同値にする。一方下部伸縮嵌装板1Bの印字5の値y(図3に示す)と上部伸縮嵌装板1Aと下部伸縮嵌装板1Bの重なりの端よりセンタードリル孔3の中心点の値x(図3に示す)をr=x+yとする値にすることでボルト固定部4の固定爪付ナット8を締めて固定して既設の孔17に嵌着する。
【0021】
また、図5に示す不規則な孔24に嵌めるときにおいても前記に述べたと同様におこなうが、新設の孔25の中心を移動するとき上部伸縮嵌装板1の値r1をr1>rの値とすると、x1+y1の値をr1>x1+y1、又はr1<rとするとき、r1<x1+y1にする。したがって、既設孔17に嵌着したセンタードリル孔3の中心点が移動することができる。
この状態で新設の拡大径の穿設するコアドリル9のセンタードリル10をセンタードリル孔3に挿入してコアドリル9を回転する。このときセンタードリル10は伸縮嵌装部1によってズレルことなく正確な円運動によって、新設である拡大径の孔25の穿設作業をおこなうことがものである。
【0022】
また、図6、図7、図8及び図9は第2実施例を示すもので、図6はネジ式保持部によって壁の厚みに挟着した状態のコアドリル等拡径孔装置の側面図である。
図7はネジ式保持部における拡大部分図である。図8は図6のコアドリル等拡径孔装置を壁の厚みにネジ式保持部の係止片締付ナットによって挟着した部分の側面図である。図9は図6の正面図である。
【0023】
図6における。11Aは上部伸縮嵌装板、及び11Bは下部伸縮嵌装板において、第一実施例の前記保持部7A、7Bの部分に強固に挟着するようにネジを軸にしたネジ式保持部22A、及び22Bを備えた伸縮嵌装部11にして、ネジ式保持部22の下部に19の係止片を取付ける。また前記ネジ式保持部22の上部、及び下部伸縮嵌装板11A、11Bの表面のネジ軸に、21の係止片締付ナット取付け、係止片締付ナット21の下に23の圧力バネを設ける。さらに、ネジ軸上端に下部の係止片19を回転させる20の係止片回転ツマミを設ける。。
【0024】
したがって、上記構成により既設の孔17に図6、図9からなるネジ式保持部22を備えた伸縮嵌装部11のコアドリル等拡径孔装置を上部伸縮嵌装版11Aと下部伸縮嵌装板11Bを調整して既設の孔17の径に合わせてボルト固定4の固定爪付ナット8によって固定して整える。よって、図8に示すように既設の孔17に嵌めて、係止片回転ツマミ20を回して係止片19を壁18端の方向に向けて、係止締付ナット21を締付方向に回して係止片19と肩部16A、及び16Bの間によって壁18端を挟着して前記コアドリル等拡径孔装置を固定する。
前記コアドリル等拡径孔装置のボルト固定部4のセンタードリル孔3にコアドリル9のセンタードリル10を入れる。
【0025】
以上の如くセットした状態でドリルの回転動作をしても、安定した拡大孔を穿設するものである
また、天井面の孔、斜面の孔に対しても脱落することなく、ずれる事もなく容易に穿設作業をおこなうことができる。
【0026】
なお、図10において夫々ネジ式保持部22A、22Bを備えた上部伸縮嵌装板11Aと下部伸縮嵌装板11Bの伸縮嵌装部11と、保持部7Aを備えた上部伸縮嵌装板1Aと下部伸縮嵌装板1Bの伸縮嵌装部1をボルト固定部4の中心として、図10の示すように構成する。
したがってこの構成により、壁面等の既設の孔17に嵌める。この状態で各ネジ式保持部22A、22Bによって締めて狭着する。また保持部7A、7Bに接触することによって強固に嵌装することができる。
【0027】
以上のことから、大径の既設の孔においても極めて安定した状態で嵌装でき、新設の拡大孔を開けることができるものである。
【0028】
また、第3実施例において、図11、図12に示すボルト固定部4のセンタードリル孔3において、センタードリル10の径が異なる径のとき、あるいはサークルカッター等の切削工具のセンタードリル、センター釘を利用によってセンタードリル3の径が小さい径に合うボルト固定部4と交換出来る様にする事で、様々な用途に対応出来るようにするものである。
【0029】
以上のことから、既設の孔より拡大孔の穿設作業を様々な条件に効率的対応ができ、更に経済的である。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】 本発明の第一実施例を示す正面図である。
【図2】 本発明の第一実施例を示す図で、裏側から見た底面図である。
【図3】 本発明のコアドリル等拡径孔装置を壁面の円形孔に嵌めた正面図である。
【図4】 図3の状態にコアドリルのセンタードリルをセンタードリル孔に挿入しようとする側面図である。
【図5】 本発明のコアドリル等拡径穴装置を不規則孔に嵌めた正面図である。
【図6】 本発明の第二実施例を示す側面図である。
【図7】 本発明の第二実施例を示すネジ式保持部の部分拡大斜視図である。
【図8】 図7の部分において壁孔の端を挟着した状態の拡大側面図である。
【図9】 第二実施例の正面図である。
【図10】 伸縮嵌装板を複数(4枚)で構成したコアドリル等拡径孔装置正面図である。
【図11】 ボルト固定部と固定爪付ナットの側面図である。
【図12】 ボルト固定部に固定爪付ナットを着けた正面図である。
【符号の説明】
【0031】
1A、11Aは上部伸縮嵌装板 1B、11Bは下部伸縮嵌装板
2A、12Aは上部開口部 2B、12Bは下部開口部
3はセンタードリル孔 4はボルト固定部
5は目盛印字 6A、16A、6B、16Bは肩部
7A、7Bは保持部 8は固定爪付ナット
9はコアドリル 10はセンタードリル
14はガイド用カバー 15はガイド口
17は既設の孔 18は壁面
19は係止片 20は係止片回転ツマミ
21は係止片締付ナット 22A、22Bはネジ式保持部
23は圧力バネ 24は不規則孔
25は新設の孔
【技術分野】
【0001】
本発明は、モルタル、木造、ALC等の建造物において、壁面等の既設の孔口の拡大径孔に穿設する装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、エアコン用、ダウンライト、水道等の目的において穿設する作業において、コアドリルを使うことが一般てきである。
【0003】
しかし、一度穿設した径寸法や既設の孔口を使用において径寸法が小さいときに、コアドリル等のセンタードリル、またはセンター釘を用いて穿設作業においてセンター部を保持することができず困難をきたすものである。従って、回し引き、あるいは鑢などの他のものを用いて手作業にて行うもので手間の掛かる工事となる。
【0004】
そこで、これらのことを解決するものに、以下のようなものが広報によって知られている。
従来には、一端にドリル装置の駆動軸側に取着するシャンクを有し他端にコアドリルの基端とセンタードリルの基端を同芯状に着脱自在に取着することができる着脱装置を有するコアドリルの拡大径穿設装置において、着脱装置の取着部に着脱可能な前記センタードリルの基端に形成されている被取着部と同じ構成の被取着部を両端部に有する、センターシャフトの一端の被取着部を、前記着脱装置の取着部に取着するとともに、センターシャフトの他端の被取着部に、同一の構成を有する別の着脱装置を取着しこの着脱装置に既設の孔に等しい外形を有するコアドリルを取付ける装置が提供されている。(例えば特許文献1)
また、拡径孔作業において補助具周面に、既設の孔部に嵌装される嵌装部を設け、補助具上面に、コアドリルのセンタードリル、又はセンターピンを保持する保持部を設けた装置が提供されている。(例えば特許文献2)
【0005】
【特許文献1】 特開2007−38351号広報
【特許文献2】 特開2001−9619号広報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の拡径孔装置にも下記のような問題がある。
特許文献1において、既設の孔径と同じ径のコアドリルが要求とすることで、多種のコアドリルの必要となり実際には不便である。
特許文献1、特許文献2において、既設の孔が円形状でなければ利用が困難である。さらに、既設の孔のセンターを様々に移動することが出来ないものである。
特許文献2において、既設の孔の位置が手前斜面の孔口や、天井面であった状態では利用が困難となる。
【0007】
そこで本発明は、上記の課題に鑑みモルタル木造、ALC等の建造物におけるエアコン、水道、及びガス等の既設の孔を拡径孔に穿設において、様々な円形、楕円、及び不規則径の孔であっても、コアドリルのセンタードリル、及びセンター釘を保持する装置を容易に嵌装して効率よい拡径孔作業を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明はモルタル木造、ALC等の建造物における壁面、天井面などの既設の孔に嵌装して拡径孔にする装置において、既設の孔に係止できる保持部を備えた長方形状の板に長手方向中心線に沿うように開口部を形成する。
前記板を複数用いて併設することで、重なり合った前記開口部に半固定金具を取付ける。前記半固定金具の回動部を正逆に回すことで左右、又は上下伸縮自在にできる伸縮嵌装部を構成する。
又、前記半固定金具の中心にコアドリルのセンタードリル、又はセンター釘を保持する挿入孔を設けたことで、コアドリル等によって効率の良い拡径孔作業ができることを特徴とする。
【0009】
また、前記保持部の長さを調整できるようにして、前記保持部の端を咬持できるように係止片を設けることで壁、及び天井の既設の孔の様々な厚みに対応して嵌装できることで、コアドリル等拡径孔装置が外れることないことから、作業効率を上げることができることを特徴とする。
【0010】
また、前記開口部に取付けた前記半固定金具を取外し出来るようにして、前記挿入孔と異なる孔径と交換できるようにして、別のコアドリルのセンタードリル、又はセンター釘等の太さに合わせることができるように設けて、様々な拡径孔装置のセンター部を保持して利用できることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
以上説明したように構成されているので、以下に記載されているような効果を奏する。
【0012】
請求項1記載の発明によれば、本発明の装置によって既設の孔の径より大径の孔にする作業においても、また大径の作業のさい中心点を自在に移動することで全体の孔の位置をずらすことも容易にできる。さらに既設の孔が円形でない異形の孔においても、本装置の嵌装が簡単に出来ることでコアドリル等による拡大径の穿設することができるものである。
【0013】
請求項2記載の発明によれば、孔の内径に、係止片によって落下することなく嵌装で着ることで、天井面、あるいは斜傾の壁面などにおいても安定した状態で拡径孔の穿設作業が出来るものである。
【0014】
請求項3記載の発明によれば、コアドリル、ホルソー、又はサークルカッターのセンターピンの釘等の径が異なるものであっても、センターの挿入孔を交換することで、様々なドリルを使用できる。更に、経年変化によって挿入孔が削れて孔の径が変化しても、交換することでき経済的である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0016】
本発明に係る拡大径の穿設に伴う、コアドリル等拡径孔装置の実施例について図面を参照して説明する。
【0017】
図1〜図5までは本発明の第一実施例の図である。図1は正面図である。図2は図1の裏側から見た底面図、図3は円形状の既設の孔に、図5は円形と異なる孔に本発明のコアドリル等拡径孔装置を嵌めた実施の形態を示した正面図である。図4は本発明の拡径孔装置にコアドリルのセンタードリルを挿入孔の孔に挿入しようとする側面図である。
【0018】
第一実施例における図中の1Aは長方形の金属板による上部伸縮嵌装板で、裏面の一端に壁の孔に持着する7Aの保持部を設けて、前記保持部7Aより長手方向中心線に沿うように2Aの開口部を形成する。前記上部伸縮嵌装板1Aに設けた前記上部開口部2Aの裏面における両側にガイド用カバー14を両側に設けて、保持部7Aの反対側に15のガイド口を設ける。
1Bは下部伸縮嵌装板で、上部伸縮嵌装板1Aと同様の構造であるが、幅を小さくして上部伸縮嵌装板1Aのガイド口15よりガイド用カバー14内に収めて前後にスライドできるように構成する。2Bの下部開口部、及び7Bの保持部は前記上部伸縮嵌装板1Aと同様に下部伸縮嵌装板1Bに設ける。以上の如く前記上部伸縮嵌装版1Aと前記下部伸縮嵌装板1Bからなる伸縮嵌装部1である。
よって、前記上部伸縮嵌装板1Aに前記下部伸縮嵌装板1Bに挿入し、前記上部開口部2Aと前記下部開口部2Bに、前記半固定部である4のボルト固定部を取り付けて、8の固定爪付ナットによって締め付けて固定する。図11、図12に示す如く、3はボルト固定部4の中心にコアドリル9のセンタードリル10を挿入するセンタードリル孔である。
また、5は目盛印字で6Aと6Bは夫々の前記伸縮嵌装版の肩部である。
【0019】
なお、金属板を硬質樹脂製の板であっても同様に利用できるものである。
【0020】
したがって、上記構成により図3に示すように壁面18の既設の孔17に伸縮嵌装部1を嵌めるにあたり、既設の孔17の半径rの値を上部伸縮嵌装板1Aの目盛印字5を利用して保持部7Aよりボルト固定部4のセンタードリル孔3の中心点の値(上部伸縮嵌装板1Aの印字5の値)を既設孔の半径rと同値にする。一方下部伸縮嵌装板1Bの印字5の値y(図3に示す)と上部伸縮嵌装板1Aと下部伸縮嵌装板1Bの重なりの端よりセンタードリル孔3の中心点の値x(図3に示す)をr=x+yとする値にすることでボルト固定部4の固定爪付ナット8を締めて固定して既設の孔17に嵌着する。
【0021】
また、図5に示す不規則な孔24に嵌めるときにおいても前記に述べたと同様におこなうが、新設の孔25の中心を移動するとき上部伸縮嵌装板1の値r1をr1>rの値とすると、x1+y1の値をr1>x1+y1、又はr1<rとするとき、r1<x1+y1にする。したがって、既設孔17に嵌着したセンタードリル孔3の中心点が移動することができる。
この状態で新設の拡大径の穿設するコアドリル9のセンタードリル10をセンタードリル孔3に挿入してコアドリル9を回転する。このときセンタードリル10は伸縮嵌装部1によってズレルことなく正確な円運動によって、新設である拡大径の孔25の穿設作業をおこなうことがものである。
【0022】
また、図6、図7、図8及び図9は第2実施例を示すもので、図6はネジ式保持部によって壁の厚みに挟着した状態のコアドリル等拡径孔装置の側面図である。
図7はネジ式保持部における拡大部分図である。図8は図6のコアドリル等拡径孔装置を壁の厚みにネジ式保持部の係止片締付ナットによって挟着した部分の側面図である。図9は図6の正面図である。
【0023】
図6における。11Aは上部伸縮嵌装板、及び11Bは下部伸縮嵌装板において、第一実施例の前記保持部7A、7Bの部分に強固に挟着するようにネジを軸にしたネジ式保持部22A、及び22Bを備えた伸縮嵌装部11にして、ネジ式保持部22の下部に19の係止片を取付ける。また前記ネジ式保持部22の上部、及び下部伸縮嵌装板11A、11Bの表面のネジ軸に、21の係止片締付ナット取付け、係止片締付ナット21の下に23の圧力バネを設ける。さらに、ネジ軸上端に下部の係止片19を回転させる20の係止片回転ツマミを設ける。。
【0024】
したがって、上記構成により既設の孔17に図6、図9からなるネジ式保持部22を備えた伸縮嵌装部11のコアドリル等拡径孔装置を上部伸縮嵌装版11Aと下部伸縮嵌装板11Bを調整して既設の孔17の径に合わせてボルト固定4の固定爪付ナット8によって固定して整える。よって、図8に示すように既設の孔17に嵌めて、係止片回転ツマミ20を回して係止片19を壁18端の方向に向けて、係止締付ナット21を締付方向に回して係止片19と肩部16A、及び16Bの間によって壁18端を挟着して前記コアドリル等拡径孔装置を固定する。
前記コアドリル等拡径孔装置のボルト固定部4のセンタードリル孔3にコアドリル9のセンタードリル10を入れる。
【0025】
以上の如くセットした状態でドリルの回転動作をしても、安定した拡大孔を穿設するものである
また、天井面の孔、斜面の孔に対しても脱落することなく、ずれる事もなく容易に穿設作業をおこなうことができる。
【0026】
なお、図10において夫々ネジ式保持部22A、22Bを備えた上部伸縮嵌装板11Aと下部伸縮嵌装板11Bの伸縮嵌装部11と、保持部7Aを備えた上部伸縮嵌装板1Aと下部伸縮嵌装板1Bの伸縮嵌装部1をボルト固定部4の中心として、図10の示すように構成する。
したがってこの構成により、壁面等の既設の孔17に嵌める。この状態で各ネジ式保持部22A、22Bによって締めて狭着する。また保持部7A、7Bに接触することによって強固に嵌装することができる。
【0027】
以上のことから、大径の既設の孔においても極めて安定した状態で嵌装でき、新設の拡大孔を開けることができるものである。
【0028】
また、第3実施例において、図11、図12に示すボルト固定部4のセンタードリル孔3において、センタードリル10の径が異なる径のとき、あるいはサークルカッター等の切削工具のセンタードリル、センター釘を利用によってセンタードリル3の径が小さい径に合うボルト固定部4と交換出来る様にする事で、様々な用途に対応出来るようにするものである。
【0029】
以上のことから、既設の孔より拡大孔の穿設作業を様々な条件に効率的対応ができ、更に経済的である。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】 本発明の第一実施例を示す正面図である。
【図2】 本発明の第一実施例を示す図で、裏側から見た底面図である。
【図3】 本発明のコアドリル等拡径孔装置を壁面の円形孔に嵌めた正面図である。
【図4】 図3の状態にコアドリルのセンタードリルをセンタードリル孔に挿入しようとする側面図である。
【図5】 本発明のコアドリル等拡径穴装置を不規則孔に嵌めた正面図である。
【図6】 本発明の第二実施例を示す側面図である。
【図7】 本発明の第二実施例を示すネジ式保持部の部分拡大斜視図である。
【図8】 図7の部分において壁孔の端を挟着した状態の拡大側面図である。
【図9】 第二実施例の正面図である。
【図10】 伸縮嵌装板を複数(4枚)で構成したコアドリル等拡径孔装置正面図である。
【図11】 ボルト固定部と固定爪付ナットの側面図である。
【図12】 ボルト固定部に固定爪付ナットを着けた正面図である。
【符号の説明】
【0031】
1A、11Aは上部伸縮嵌装板 1B、11Bは下部伸縮嵌装板
2A、12Aは上部開口部 2B、12Bは下部開口部
3はセンタードリル孔 4はボルト固定部
5は目盛印字 6A、16A、6B、16Bは肩部
7A、7Bは保持部 8は固定爪付ナット
9はコアドリル 10はセンタードリル
14はガイド用カバー 15はガイド口
17は既設の孔 18は壁面
19は係止片 20は係止片回転ツマミ
21は係止片締付ナット 22A、22Bはネジ式保持部
23は圧力バネ 24は不規則孔
25は新設の孔
【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁面、天井面などの既設の孔に嵌装して拡径孔する装置において、既設孔に係止できる保持部を備えた長方形状の板に長手方向中心線に沿うように開口部を形成する。
前記板を複数用いて併設することで、重なり合った前記開口部に半固定金具を取付ける。前記半固定金具の回動部を正逆に回すことで左右、又は上下伸縮自在にできる伸縮嵌装部を構成する。
また、前記半固定金具の中心にコアドリルのセンタードリル、又はセンター釘を保持する挿入孔を設けたことを特徴とするコアドリル等拡径孔装置。
【請求項2】
前記保持部の長さを調整できるようにして、前記保持部の下端を咬持できるように係止片を設けることで壁、及び天井の既設の孔の様々な厚みに対応して嵌装できることを特徴とする請求項1記載のコアドリル等拡径孔装置。
【請求項3】
前記開口部に取付けた前記半固定金具を取外し出来るようにして、前記挿入孔と異なる孔径を備えた半固定金具と交換できるようにして、別のコアドリルのセンタードリル、又はセンター釘等の太さに合わせることができるように設けたことを特徴とする請求項1、2記載のコアドリル等拡径孔装置。
【請求項1】
壁面、天井面などの既設の孔に嵌装して拡径孔する装置において、既設孔に係止できる保持部を備えた長方形状の板に長手方向中心線に沿うように開口部を形成する。
前記板を複数用いて併設することで、重なり合った前記開口部に半固定金具を取付ける。前記半固定金具の回動部を正逆に回すことで左右、又は上下伸縮自在にできる伸縮嵌装部を構成する。
また、前記半固定金具の中心にコアドリルのセンタードリル、又はセンター釘を保持する挿入孔を設けたことを特徴とするコアドリル等拡径孔装置。
【請求項2】
前記保持部の長さを調整できるようにして、前記保持部の下端を咬持できるように係止片を設けることで壁、及び天井の既設の孔の様々な厚みに対応して嵌装できることを特徴とする請求項1記載のコアドリル等拡径孔装置。
【請求項3】
前記開口部に取付けた前記半固定金具を取外し出来るようにして、前記挿入孔と異なる孔径を備えた半固定金具と交換できるようにして、別のコアドリルのセンタードリル、又はセンター釘等の太さに合わせることができるように設けたことを特徴とする請求項1、2記載のコアドリル等拡径孔装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−113192(P2009−113192A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−311568(P2007−311568)
【出願日】平成19年11月2日(2007.11.2)
【出願人】(500268270)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年11月2日(2007.11.2)
【出願人】(500268270)
【Fターム(参考)】
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