説明

コンテンツデータ再生装置及びコンテンツデータ再生方法

【課題】再生頻度、再生の優先度、ユーザ嗜好性等に基づいて作成されたコンテンツデータの再生リストの更新、変更等の再編成を容易にする。
【解決手段】コンテンツデータ再生装置は、加速度センサにより装置本体に対する外力を検出したときにレイヤ表示される再生リストを変更する。同一色で表されるオーディオコンテンツは、元々その色のレイヤに配置されていたそのレイヤの比重を有するオーディオコンテンツであることを示す。ドットの位置は、加速度センサによって動きが検出されたことで新たに導入されたランダム値に基づく「現在位置」を示す。装置本体が振動されたとき、再生リストにおけるオーディオコンテンツの配置を表す値をランダムに変更することによって、元のパラメータに基づいて配置されたときには再生リストで低層に位置するコンテンツに対して、一時的に上層に配置される可能性が与えられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツデータを記憶した記録媒体からコンテンツデータを再生するコンテンツデータ再生装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、CD(Compact Disc)、MD(Mini Disc)(登録商標)、DVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体に対してデータを記録及び/又は再生する装置、HDD(Hard Disk Drive)、半導体メモリに対して記録及び/又は再生可能な装置、又は半導体メモリを備える装置等の記録再生装置では、ランダムアクセスが可能であるため、音楽データ、画像データ(動画像を含む)といったいわゆるコンテンツデータを、デフォルトで用意された再生順番でなく、或いは記録順番でもなく、いわゆる「シャッフル再生」、「ランダム再生」のようにコンテンツを偶発的に再生させる再生機能が用意されている。また、ユーザが指定した順序で再生する「プログラム再生」も可能である。
【0003】
記録媒体が、より多くのコンテンツを格納できるようになると、記録されたファイル(コンテンツデータ)の管理が困難になる。そこで、例えば、データを使用頻度に応じて再度取り出し可能な一時メモリに移動し、使用頻度の低いデータは削除する技術や、ユーザによる音楽データの選択傾向を調査してユーザの嗜好データを作成し提示する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、音楽データをユーザによって直接入力される評価ポイントに基づいてハードディスク内で整理し、評価ポイントに基づいてコンテンツを再生することにより、ユーザの嗜好性を反映したデータの再生を可能にした技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2004−213836号公報
【特許文献2】特開2005−38541号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
再生機能の1つとして評価ポイントが高いコンテンツを優先的に提供するようにした上述した従来技術の場合、再生頻度が高いコンテンツが固定化されてしまい、ユーザの嗜好に偏りすぎた結果、いわゆる「シャッフル再生」、「ランダム再生」のもつ偶発性、偶然性といった利点が薄れてしまう。また、上述した技術では、時々再生する可能性を残して削除しないという目的があったにも関わらず、評価ポイントが低いコンテンツは、全く再生されない可能性がある。
【0007】
そこで本発明は、再生頻度、再生の優先度、ユーザ嗜好性等に基づいて作成されたコンテンツデータの再生リストの更新、変更等の再編成を容易にするコンテンツデータ再生装置及びコンテンツデータ再生方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するために、本発明に係るコンテンツデータ再生装置は、コンテンツデータが格納された内蔵の記録媒体又は着脱可能な記録媒体からコンテンツデータを再生するコンテンツデータ再生装置において、当該コンテンツデータ再生装置に与えられた外力を検出する検出部と、記録媒体に格納されたコンテンツデータに対して該コンテンツデータに関するコンテンツ情報及び該コンテンツデータの使用状態に関する情報を含み再生優先度を示す重み付け情報を生成する重み付け情報生成手段と、コンテンツデータに対して生成された重み付け情報を記憶する記憶部と、記憶部に格納された重み付け情報に応じてコンテンツデータの再生リストを編成する再生制御部と、再生リストにしたがって記録媒体に格納されたコンテンツデータを読み出し再生する再生部と、再生リストを可視的に表示する表示部とを備え、再生制御部は、検出部の検出結果に応じて重み付け情報によるコンテンツデータの再生リストを再編成することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るコンテンツデータ再生装置の表示部に表示される再生リストは、階層構造を有し、高い重み付け情報を有するコンテンツデータほど上層に配置される。
【0010】
本発明に係るコンテンツデータ再生装置の再生制御部は、検出部の検出結果に応じて重み付け情報に関連のないランダムな値を導入し、ランダム値に基づいて再生リストを再編成する。また、再生制御部は、再編成後、時間経過に応じてランダム値を変更して再編成した再生リストを更新し、所定期間後には元の重み付け情報に基づく再生リストを復元する。この場合には、復元までの期間は、元の重み付け情報に基づいて再生リストの上層に配置されていたコンテンツデータほど、より短く設定する。
【0011】
また、本発明に係るコンテンツデータ再生装置の重み付け情報生成手段は、コンテンツデータ全体が再生完了される度に、或いはコンテンツデータの一部が再生されたときに、重み付け情報をそれぞれ決められた値だけ変化させて新たな重み付け情報とする。重み付け情報生成手段は、検出部によって検出した外力が与えられた期間又は検出された外力の強度に応じて重み付け情報を決められた値だけ変化させる。
【0012】
本発明に係るコンテンツデータ再生方法は、コンテンツデータ再生装置に与えられた外力を検出するセンサで外力が与えられた期間又は検出された外力の強度を検出する工程と、記録媒体に格納されたコンテンツデータに対して該コンテンツデータに関するコンテンツ情報及び該コンテンツデータの使用状態に関する情報を含み再生優先度を示す重み付け情報を生成する重み付け情報生成工程と、コンテンツデータに対して生成された重み付け情報を記憶するメモリに格納された重み付け情報に応じてコンテンツデータの再生リストを編成する再生制御工程と、再生リストにしたがって記録媒体に格納されたコンテンツデータを読み出し再生する再生工程と、表示部の再生リストを可視的に表示する表示工程とを有し、再生制御工程では、センサの検出結果に応じて重み付け情報によるコンテンツデータの再生リストを再編成する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、該コンテンツデータに関するコンテンツ情報及び該コンテンツデータの使用状態に関する情報を含み再生優先度を示す重み付け情報に応じてコンテンツデータの再生リストを編成するとともに再生リストを可視的に表示し、更に装置本体に与えられた外力を検出して再生リストを再編成できるようにしたことにより、例えば、ユーザが装置本体を「振る」と、楽曲再生順序の編集を行うことができる。これにより、装置に記録されたコンテンツデータを、あたかも攪拌するかのような直感的な操作によって容易に再生リストを再編成することが可能である。また、本発明によれば、記録媒体に記録されたコンテンツデータの再生リストを視認可能に表示できるため、ユーザは、より直感的にコンテンツデータ再生装置を操作することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の実施の形態として示すコンテンツデータ再生装置は、コンテンツデータが格納され、ランダムアクセスが可能な記録媒体が内蔵又は着脱可能に装備され、この記録媒体に記録されたコンテンツデータが少なくとも再生できる再生装置である。本実施の形態では、特に、コンテンツデータ再生装置が、主として音楽コンテンツを扱う携帯型機器の場合について例示する。
【0015】
図1にコンテンツデータ再生装置1の外観を示す。コンテンツデータ再生装置1は、コンテンツデータの情報、本体を操作するための情報等が表示される表示部3と、装置の操作のための操作入力部4等が設けられた本体部2とを備えている。本体部2は、本具体例では、所定の厚みを有する略円盤形状に形成され、本体部2の上面には、該本体部の側面形状と略一致する形状を有した表示部3が設けられている。操作入力部4は、開閉可能な蓋体(キャップ)を模した形状とされており、開閉によって所定の操作入力が行われる。このほか、押圧式、接触検出式等の入力ボタンを備えていてもよい。
【0016】
また、コンテンツデータ再生装置1の側面部5に対して本体部2が回転する構造を有し、この本体部2は、側面部5に対する本体部2の回転量によって所定操作入力を可能とする回転操作子6を兼ねている。また、コンテンツデータ再生装置1は、側面部5の一箇所にヘッドフォンジャック7を備え、このヘッドフォンジャック7に音声出力部としてのヘッドフォン9が接続コード8を介して接続される。また、図示しないが、他の出力機器或いは再生機器と接続するための接続部が設けられている。なお、本体部2及び表示部3の形状は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変形が可能であり、上述した具体例に限定されない。
【0017】
続いて、図2にコンテンツデータ再生装置1の具体的な構成を示す。図2において、図1に対応する構成要素には同一番号を付けている。コンテンツデータ再生装置1は、コンテンツデータを格納する記録媒体として、半導体メモリ11を備え、半導体メモリ11に格納されたコンテンツデータに関するコンテンツ情報、該コンテンツデータの使用状態に関する情報等を含む再生優先度を示す重み付け情報がパラメータ用メモリ12に記憶されている。本具体例では、扱われるコンテンツデータは、オーディオコンテンツのデータとする。
【0018】
コンテンツデータ再生装置1は、オーディオデータを再生するための構成として、所定のフォーマットで作成されたオーディオデータを復号してオーディオ信号を得るデコーダ13と、復号されたオーディオ信号をアナログ信号に変換するD/Aコンバータ14と、アナログ信号を増幅するアンプ15とを備えている。アンプ15の出力は、図1のヘッドフォンジャック7に供給される。
【0019】
コンテンツデータ再生装置1は、後述する再生リスト等を表示する小型の液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)を用いた表示部3と、また、LCDを駆動するためのLCDドライバ16とを有する。また、図1で示したユーザから操作入力が行われる操作入力部4、及び回転操作子6を有している。これら操作入力部4及び回転操作子6から操作信号が供給される。
【0020】
そして、コンテンツデータ再生装置1は、装置自身に与えられた外力を検出するセンサとして、加速度センサ17を有する。加速度センサ17は、装置略中央を原点としたxyz軸座標方向に対して、どの方向への動きかを検出できる加速度センサであり、検出値がある閾値を超えたとき、コンテンツデータ再生装置1の装置本体に外力が加えられたと認識する。また、一定期間連続して超えたとき、外側からの作用がその期間継続していると認識する。また、加速度センサ17で得られる情報は、外力が加えられた期間と、その強度である。振動強度は、加速度センサ17の検出値の平均出力が予め決められた閾値のどの範囲に入っているかにより判断することができる。この加速度センサ17の検出結果、例えば、検出値のリズムと振動強度のパターンにより、歩行によるものか、走っていることによるものか、また、意図的に振っているのか、を検出することができる。また、xyz軸のそれぞれを別の項目に割り当てて、何れの方向の動きであるかに応じて、その項目に対して選択的に入力することもできる。
【0021】
上述した各構成は、制御部18によって統括制御されている。また、制御部18は、CPU19、CPU19の作業領域としてのRAM20、プログラム等が記録されたROM21を備えている。制御部18は、半導体メモリ11に格納されたコンテンツデータ毎に再生優先度を意味する重み付け情報を生成するとともに、パラメータ用メモリ12に格納された重み付け情報に応じてコンテンツデータの再生リストの作成又は編成する機能を有する。
【0022】
また、コンテンツデータ再生装置1は、他の電子機器間で構成されるネットワークに接続するためのネットワークインターフェイス(以下ネットワークI/F)22と、USB等の接続インターフェイス(接続I/F)23を有する。ネットワークは、例えば、赤外線通信、ブルートゥース(登録商標)のような近距離無線通信、有線又は無線LAN等で構成されたホームネットワークのような狭域のネットワーク、或いはこれらが接続されてなる、いわゆるインターネット等の広域ネットワークである。
【0023】
コンテンツデータ再生装置1は、更に外部の再生装置からアナログフォーマットのオーディオ信号が入力される入力端子24、入力端子24から供給されたアナログフォーマットのオーディオ信号をデジタルフォーマットに変換するA/D変換部25、デジタルフォーマットのオーディオデータを符号化するエンコーダ26を備えていてもよい。
【0024】
なお、オーディオデータを格納する半導体メモリ11は、スマートメディア(登録商標)、メモリースティック(登録商標)、等の着脱可能なメモリ装置であってもよい。また、上述した内蔵タイプのメモリに加えて、着脱可能な光ディスク等を備えていてもよい。また、半導体メモリ11、パラメータ用メモリ12等のメモリは、HDD(Hard Disc Drive)であってもよい。
【0025】
また、コンテンツデータの記録における圧縮符号化には様々な手法が適用可能である。例えば、聴覚の性質に基づくマスキング効果及び最小可聴限の周波数依存性を利用し変換符号化とエントロピーコーディングとを併用して音声データの圧縮符号化を行うATRAC(Adaptive Transform Acoustic Coding)方式、MPEG(Moving Picture Experts Group)方式、PASC(Precision Adaptive Sub-band Coding)等や周知汎用のエンコードアルゴリズムを用いることができる。
【0026】
続いて、制御部18の機能構成について、図3に示す。制御部18は、半導体メモリ11に格納されたコンテンツデータに対して、各コンテンツデータに関するジャンル、アーティスト等のコンテンツ情報、及び再生回数、早送り巻戻しといった再生状態に応じて再生優先度を意味する重み付け情報を生成する重み付け情報生成機能部181と、パラメータ用メモリ12に格納された重み付け情報に応じてコンテンツデータの再生リストを編成する再生制御機能部182とを有する。そして、再生制御機能部182は、加速度センサ17の検出結果に応じて、重み付け情報に基づいてコンテンツデータの再生リストを再編成する処理を行っている。再生リストは、LCD3に可視的に表示される。
【0027】
重み付け情報生成機能部181は、コンテンツデータ全体が再生完了される度に、或いはコンテンツデータの一部が再生されると、重み付け情報を決められた値だけ変化させて新たな重み付け情報を生成する。すなわち再生状態に応じて重み付け情報としてのパラメータを更新する処理を行っている。
【0028】
再生制御機能部182は、加速度センサ17の検出結果に応じて元のパラメータに関連のないランダムな値を導入し、このランダム値に基づいて再生リストを再編成する処理を行う。ここでのランダム値は、再生リストの複数用意された階層を示す位置情報のみを表す値である。再生制御機能部182は、通常は、オーディオコンテンツをこのパラメータに応じて階層分けした再生リストを作成する。本具体例では、記録媒体におけるコンテンツデータを液体中に浮遊又は停滞する物体のように見立てている。したがって、この再生リストでは、再生優先度が高いコンテンツデータほど液体に対する比重が小さい物体のように扱われて上層に配置される。再生制御機能部182は、重み付け情報生成機能部182によって生成されたパラメータに基づいて再生優先度が高いコンテンツデータほど再生リストの上層に配置する。
【0029】
このように、コンテンツデータ再生装置1は、重み付け情報生成機能部181と再生制御機能部182によって、装置本体に外力が加えられたときに、これを検出し、重み付け情報生成機能部181で生成されパラメータ用メモリ12に記憶されたパラメータを一時的にランダムに変化させて、変化後のパラメータに基づいて再生リストを再度作成することができる。これにより、例えば、ユーザがコンテンツデータ再生装置1を「振る」ことによって装置本体に外力を加えると、パラメータが一時的に変更されて再生リストが再編成されるので、通常の再生リストにおいて下層に位置するコンテンツデータが一時的に上層に配置される可能性がある。すなわち、装置本体に記録されたコンテンツデータが、振る動作によって、あたかも攪拌されるかのような、より直感的なシャッフル再生が可能になる。
【0030】
以下では、コンテンツデータ再生装置1におけるシャッフル再生機能について、具体例を用いて詳細に説明する。
【0031】
コンテンツデータ再生装置1は、ネットワークI/F23、接続I/F24、入力端子24等を介して、パーソナルコンピュータ、据置型オーディオ記録再生装置、ネットワークなどからオーディオコンテンツがインポートし、再生リストを作成する。オーディオコンテンツをインポートした直後は、再生履歴がないため、インポートされたオーディオコンテンツは、特に複雑な処理がされることなく再生されることになる。
【0032】
オーディオコンテンツデータには国際標準レコーディングコード(ISRC:International Standard Recording Code)のようにコンテンツ固有のコードを付与することができる。このコンテンツIDによってコンテンツに関連する情報(以下、コンテンツ情報という)を管理することができる。そこで、再生履歴がないコンテンツは、このようなコンテンツIDによって参照されるコンテンツ情報に基づいて再生してもよい。再生履歴がない場合の再生の方法としては、例えば、コンテンツ情報によって参照されるジャンル、アーティスト名、アルバム名で分類される各カテゴリ毎に再生する方法や、ジャンル、アーティスト、アルバムといった各カテゴリ内部でアルファベットの昇順又は降順に再生する方法があげられる。また、コンテンツデータ再生装置1に再生履歴がない場合であっても、例えば、従来技術にあるような方法で作成された再生リスト等の再生リストがインポートできる場合には、外部から供給された再生リストに基づいて再生することもできる。但し、この場合、インポートした再生リストは、後述する方法によってコンテンツデータ再生装置1において新たな再生リストに編成されるものとする。
【0033】
・コンテンツ比重の生成
重み付け情報は、上述したように、コンテンツに関するコンテンツ情報及び該コンテンツデータの使用状態に関する情報に基づく情報であり、コンテンツの再生の優先度を示す指標である。上述したように、本具体例で示すコンテンツデータ再生装置1は、記録媒体内のコンテンツデータを液体中に浮遊又は停滞する物体のように見立てた階層構造をもつ再生リストを作成する。コンテンツの再生優先度を示す重み付け情報は、コンテンツの「比重」を意味している。
【0034】
重み付け情報生成機能部182が再生履歴に基づいて各コンテンツに重み付けを行うことは、コンテンツの比重を更新していることに相当する。例えば、本具体例では、比重を示すパラメータとして0〜9の範囲の数値を用意し、初期状態を5としている。上述のようにインポートした段階では、全オーディオコンテンツに対して一律にパラメータ5が付与されている。
【0035】
そして、重み付け情報生成機能部182は、オーディオコンテンツが再生されたときに、再生曲、再生曲名、再生時刻、再生回数、再生ジャンル、再生経過(最後まで聞いたか、途中でスキップしたか、リピートしたか)、再生時にセンサ検出があったか(例えば、歩行状態、歩いていたか止まっていたか、走っていたか等)の再生履歴、再生状況によって、パラメータを変化させる。例えば、オーディオコンテンツが再生開始から最後まで完全に再生されると+0を与え、途中でスキップされると+0.5を与え、リピート再生されると−0.1を与え、ユーザ操作によって直接選択されると−0.5を与える。ユーザ操作で選択されたオーディオコンテンツをサルベージ譜という。
【0036】
また、リピート回数が所定回数を超えた場合に、更に−0.2を与えてもよい。また、同様に、最後まで再生した回数が所定回数を超えた場合に+0.1、途中でスキップした回数が所定回数を超えた場合に−0.1を与えるなど、再生状況に応じて余分なパラメータを付与できるようにしてもよい。これにより、インポートしたオーディオコンテンツが再生されるうちに、ユーザが好きなアーティスト、嫌いなアーティスト、好きなジャンル、嫌いなジャンルに応じてパラメータが増減され、各オーディオコンテンツの比重が作成される。再生制御機能部182は、パラメータが更新される毎に、比重を示すパラメータに応じて再生リストを作成する。
【0037】
また、重み付け情報生成機能部182は、オーディオコンテンツが再生された時刻に応じてパラメータを変更することもできる。例えば、再生されたオーディオコンテンツに対して再生時刻を記憶し、過去に再生したときの再生時刻が現在の時刻に近い場合には、現在の時間向けの曲として比重を減らす。前回の再生時刻が現在の時刻の±1時間以内であったときには−0.2を与える。また、前回の再生時刻が現在の時刻の±2時間以内であったときには−0.1を与える。また、前回の再生時刻が現在の時刻とは関係ないときには+0.1を与えるなどしてもよい。
【0038】
また、重み付け情報生成機能部182は、加速度センサ17の検出に応じてパラメータを変更することもできる。例えば、前回の再生時に加速度センサ17が検出し、今回再生時にも同様のセンサ検出がされたときには、−0.1を与える。また、前回再生時のセンサ検出と合わないとき又はセンサ検出されないときには+0.1を与える。これにより、ユーザが歩行しているときに聴いているか、走っているときに聴いているか等、ユーザの動き又は運動に対するパラメータが付与できる。
【0039】
更に、重み付け情報生成機能部182は、生成したパラメータを時間等の要素に応じて減衰(「風化」という)させる。例えば、インポートされたときから所定期間、或いは販売が開始されてから所定期間、例えば2週間以内のオーディオコンテンツ(「新譜」という)、更にある期間以内、例えば2週間以上1ヶ月以内のオーディオコンテンツ(「まだまだ新譜」という)、インポートされたときから中期間、例えば1ヶ月以上が経過したオーディオコンテンツ(「旧譜」という)、前回の再生時から一定期間、例えば1ヶ月以上再生されていないオーディオコンテンツ(「風化譜」という)、インポートされたときから所定期間が経過したもので且つ再生回数が多いオーディオコンテンツ(「飽き譜」という)に対してパラメータを変更する。一例として、新譜に対して+0、まだまだ新譜に対して+0、旧譜に対して+1/週、飽き譜に対して+2/週を与える。これにより、メモリ空間におけるオーディオコンテンツをインポートされてからの期間に応じて対流させることができる。
【0040】
上述のように、コンテンツデータ再生装置1は、所定の条件によって与えられるパラメータに基づいて再生リストを所定のタイミングで更新してもよい。コンテンツデータ再生装置1の立ち上げ時或いは再生開始時とするのが適当であるが、連続再生時間が長く、再生の間にもその都度パラメータが更新され比重が時々刻々と変更されていく場合、より短い周期で定期的に再生リストを更新してもよい。また、比重を示すパラメータに対してオーディオコンテンツのデータ容量を掛け合わせた「コンテンツ重量」を表す指標に応じてコンテンツの優先順位を決めてもよい。例えば、ここで示すコンテンツ重量とは、比重×曲の長さである。再生時間の長い曲ほどデータ量が大であるので、大きいコンテンツ重量で表され、階層で示されるメモリ空間において下層に沈みやすくなる。
【0041】
上述したパラメータの数値、変更のタイミング等は一例であって、本発明の実施の形態で説明した数値又は内容に限定されない。必要に応じて適宜変更が可能である。
【0042】
・再生リストの表示例
次に、再生リストの表示例について説明する。コンテンツデータ再生装置1は、表示部3に、オーディオコンテンツとその比重とが直感的に把握できるように再生リストがアニメーション又は静止画像で模式的に表示することができる。
【0043】
再生リストは、比重を表すパラメータに基づく層(以下、レイヤという)構造で表示され、比重が近いものは、同一レイヤ内に配置される。例えば、比重を示すパラメータ、1.1、1.2、1.3、3.2、3.9、4.0、5.1、5.2を有するオーディオコンテンツがあったとすると、これらから作成される再生リストは、図4に示すように、レイヤAに、オーディオコンテンツCA1(パラメータ1.1)、オーディオコンテンツCA2(パラメータ1.2)、オーディオコンテンツCA3(パラメータ1.3)が配置され、レイヤBにオーディオコンテンツCB1(パラメータ3.2)が配置され、レイヤCにオーディオコンテンツCC1(パラメータ3.9)、オーディオコンテンツCC2(パラメータ4.0)が配置され、レイヤDにオーディオコンテンツCD1(パラメータ5.1)、オーディオコンテンツCD2(パラメータ5.2)が配置される。レイヤ内では、例えば、図面左側から優先的に再生されるようになっている。表示に際しては、各レイヤを色分けなどして視覚的にユーザに分かり易くするとよい。
【0044】
なお、1カテゴリのパラメータ範囲は任意に選択可能であって表示するレイヤ数も可変である。また、図5に示すレイヤA’、B’、C’、D’、E’のように、レイヤの厚みによってそのレイヤに所属するオーディオコンテンツの数を表してもよい。各レイヤ内では、本来の比重順での再生のほか、レイヤ内シャッフルなども可能である。
【0045】
・再生リストの再編成
ユーザは、コンテンツデータ再生装置1に外力を加えることで楽曲再生順序を決めている再生リストを変更することができる。続いて、加速度センサ17において検出された「振る」という動作により再生リストを再編成する処理について具体的に説明する。
【0046】
装置本体に振動が与えられたとき、加速度センサ17は、その振動を検出し、コンテンツの比重に基づいて作成された現在の再生リストを初期化し、比重を示すパラメータとは全く関係のないランダムな値に基づいて再生リストを再編成する。再生制御機能部182は、比重を示すパラメータに基づいて作成された現在の再生リストを初期化して、再生リスト内の階層を示す位置情報のみを表すランダムな値に基づいて新たな再生リストを再編成する。したがって、ユーザがコンテンツデータ再生装置1の装置本体を「振る」と、この動作に伴って、再生リストのオーディオコンテンツが実際に攪拌されたかのように、これまでのパラメータに関係なく混合されランダムな再生リストが編成される。
【0047】
・再生リスト再編成時の表示例
装置本体が振られている間は、コンテンツデータ再生装置1は、普段はレイヤ毎に分離して表示する再生リストを、攪拌されているかのような動画像で表示する。
【0048】
攪拌動作の後、コンテンツデータ再生装置1は、配置位置のみを示すランダムな値に基づいて再生リストを再編成し終えたとき新たな再生リストを、又は編成中の様子を表示する。この再生リストの映像は、振動強度及び振動時間によって、すなわち攪拌の度合いによって異なる表示になる。また、本具体例のように、再生リストをパラメータに応じた階層構造として表示する場合には、再生制御機能部182は、時間経過に応じて、ここで再編した再生リストにあるコンテンツデータのパラメータを外力が検出される前の値まで徐々に復元する。再生制御機能部182は、元のパラメータに基づいて再生リストの上層に配置されていたコンテンツデータほど復元するまでの期間を短く設定してもよい。
【0049】
図6は、レイヤが攪拌されたことを可視的に表示する表示部3を示している。再生リストのレイヤに点在するドットは、オーディオコンテンツの存在を示す。ドットの色とレイヤの色とは対応しており、同一色で表されるオーディオコンテンツは、元々その色のレイヤに配置されていたそのレイヤの比重を有するオーディオコンテンツであることを示している。そして、ドットの位置は、加速度センサ17によって動きが検出されたことで新たに導入されたランダム値に基づく「現在位置」を示している。
【0050】
装置本体が振動されたとき、再生リストにおけるオーディオコンテンツの配置を表す値をランダムに変更することによって、元のパラメータに基づいて配置されたときには再生リストで低層に位置するコンテンツ、すなわち再生優先度が低いオーディオコンテンツに対して、一時的に上層に配置される可能性が与えられる。例えば、あるオーディオコンテンツの状態は、「比重=8.4」であり「現在位置=3.2」のようになる。このオーディオコンテンツは、図4に示す元の再生リスト表示では、比重と位置とが同一の値、比重=8.4、位置=8.4である。
【0051】
また、本具体例では、装置本体を中心としたxyz軸のどの方向に対する動きであるかによって、再生リストを作成するカテゴリを選択できるようにしてもよい。例えば、x軸方向であればジャンル別の再生リストであり、y軸であればアーティスト別の再生リストであり、z軸であればアルバム別の再生リストを示している。
【0052】
また、コンテンツデータ再生装置1において、この再生リストの再編成を目的とした振動検出を行うときには、再生リストの再編成のための振動であることを明確にするため専用の操作ボタン等を装備してもよい。ユーザは、この操作ボタンを押してから、或いは押しながら装置本体を振ると、その度合いに応じて再生リストの再編成が開始される。
【0053】
また、コンテンツデータ再生装置1は、ユーザが振り始めてから振り終わるまで、振るという行為によってコンテンツデータが攪拌されていることを想起させる音声を発生するとよい。例えば、ユーザが装置本体を振っている期間にあわせて、「ジュワワワワー」といった疑似音を再生させる。
【0054】
別の例として、再生制御機能部182は、再編成後、時間経過に応じてランダムな値を変更して再編成した再生リストを更新し、これを繰り返すことによって所定期間後には元のパラメータに基づく元の再生リストを復元するようにしてもよい。また、再生制御機能部182は、元のパラメータに基づいて再生リストの上層に配置されていたコンテンツデータほど元の配置位置に復元するまでの期間を短く設定すると、より現実的である。
【0055】
例えば、再生制御機能部182は、このオーディオコンテンツの状態を時間経過とともに、例えば15分後に「比重=8.4」、「現在位置=5.1」とし、45分後に「比重=8.4」、「現在位置=8.4」に戻す。その都度、再生制御機能部184は、その再生リストを作成して表示することにより、時間経過とともに元のレイヤ表示に戻っていく様子が可視化される。
【0056】
また、加速度センサ17で検出された振動強度がある閾値以下であった場合、10曲中10曲をシャッフルした新たな再生リストを再編成したとき、5分経過後に3曲が元の再生リストの配置に戻し、10分経過後に6曲が元の再生リストの配置に戻し、15分経過後に10曲全部が元の再生リストに戻すこともできる。振動強度が所定の閾値近傍であった場合、10曲中10曲をシャッフルした新たな再生リストを再編成したとき、15分経過後に3曲が元の再生リストに戻し、30分経過後に6曲が元の再生リストの配置に戻し、45分経過後に10曲全部が元の再生リストの配置に戻してもよい。更に、振動強度が所定の閾値以上であった場合、10曲中10曲をシャッフルする新たな再生リストを再編成したとき、30分経過後に3曲が元の再生リストに戻り、60分経過後に6曲が元の再生リストの配置に戻り、90分経過後に10曲全部が元の再生リストの配置に戻る。
【0057】
このように、パラメータとは別の配置位置のみを表すランダムな値に基づいて一時的に再生リストを再編成し、所定期間後に元の再生リストを復元する場合には、元のパラメータに基づいて再生リストの上層に配置されていたコンテンツデータほど元の配置位置に復元するまでの期間を短く設定するなどの工夫ができる。
【0058】
これにより、非相溶で比重が異なる液体を攪拌したとき、一旦はミックスされても時間経過とともに徐々に分離し元の分離状態に戻るような現実味のある表示ができる。
【0059】
装置自体に振動が加えられたとき、その強度と期間に応じて、アルバム内シャッフルか、オーディオコンテンツのアーティスト毎に纏められたカテゴリ内のシャッフルか、全オーディオコンテンツのシャッフルか、などのようにシャッフル度合いを変更できるようにしてもよい。
【0060】
例えば、振動検出期間の長さによって、再生リストの再編成を行う範囲を選択する。一例として、4段階に分類することができる。検出期間が2秒程度であればアルバム内のオーディオコンテンツの再生リストを再編成し、4秒程度であればアーティスト毎に纏められたカテゴリ内のオーディオコンテンツの再生リストを再編成し、6秒程度であればアルバム内のオーディオコンテンツの再生リストを再編成し、また8秒以上であれば全オーディオコンテンツの再生リストを再編成する。また、比重に応じた階層内のオーディオコンテンツに対してのみ再生リストの再編成を実行してもよい。例えば、検出期間が2秒程度であれば現在再生中の層内にあるオーディオコンテンツを用いて再生リストを再編成し、4秒程度であれば現在の前後1層(再生層±1層)内にあるオーディオコンテンツを用いて再生リストを再編成し、また6秒程度であれば現在の前後2層(再生層±2層)内にあるオーディオコンテンツを用いて再生リストを再編成し、また8秒以上であれば全オーディオコンテンツを用いて再生リストを再編成する。
【0061】
振動検出の強度によって、シャッフルを行う範囲を選択することもできる。例えば、相対的に、弱い、普通、強いという数種類の強度に応じて、上述のようにシャッフルの範囲を選択する。
【0062】
以上、加速度センサ17において検出された装置本体の動きが再生リストを再編成するトリガとして使用される例について説明したが、実際には、この振るという操作は、オーディオコンテンツの再生リストを変更するのみならず、オーディオコンテンツのパラメータを変更する操作にも使用することができる。この場合、ユーザが装置本体を振る「時間」と「強度」とに基づいて比重を更新する。
【0063】
例えば、ユーザがコンテンツデータ再生装置1を身に付けて歩く又は走るなどして再生装置に長期間にわたる定期的な振動が与えられたときに、オーディオコンテンツの比重としてのパラメータを変更することもできる。すなわち、一部のオーディオコンテンツに対して、上述した配置位置のみを与えるランダムな値を比重と置き換える。これにより、一部例外的にオーディオコンテンツの比重を「改質」することにより、意外性のある再生リストを生み出すことができる。
【0064】
・装置本体の構造と再生機能の例
本発明の具体例として示すコンテンツデータ再生装置1は、上述したような「振る」ことによる再生リストの再編成処理のほか、表示部3の表示と装置本体の操作とを組み合わせた種々のシャッフルモード、再生モード、削除モードを備えている。
【0065】
再生モードの一例を図面を用いて説明する。図7に模式的に示すように、表示部3が設けられた本体部2を側面部5に対して回転させてイヤホンジャック7の位置を表示部3に表示される所望のレイヤにあわせることにより、そのレイヤに含まれるオーディオコンテンツのみを再生することができる。図7では、はじめにレイヤAが再生されており、本体部2が回転されてイヤホンジャック7の位置がレイヤGにあわせられると、レイヤGに配置されたオーディオコンテンツが再生される。また、図8に模式的に示すように、イヤホンジャック7のほか再生レイヤを明示的にするマーク31を設けてもよい。この場合、マーク31を所望のレイヤにあわせることにより同様の再生が可能になる。
【0066】
次に、削除モードの一例を図面を用いて説明する。図9に模式的に示すように、コンテンツデータ再生装置1は、開閉可能なキャップを模した形状とされた操作入力部4を開放することにより、レイヤの削除を行うことができる。上述したレイヤ別の再生時と同様、表示部3が設けられた本体部2を側面部5に対して回転させて操作入力部4の位置を表示部3に表示された所望のレイヤにあわせてキャップを開放することにより、そのレイヤに含まれるオーディオコンテンツを消去することができる。このとき、あたかもそのレイヤに含まれるオーディオコンテンツが流れ出てしまったかのようなアニメーションを表示部3に表示したり音声を発生させたりすると、ユーザに「消去」という操作をより直感的に意識させることができる。
【0067】
図9(a)では、操作入力部4がレイヤHに位置あわされている。このときキャップが外されて装置本体が振られると、図9(b)に示すように最下層であるレイヤHが消去される。その後、キャップが閉じられることで、図9(c)に示すように、表示されているレイヤが平滑化される。この場合、コンテンツデータ再生装置1は、検出された装置本体の動きに応じて消去するレイヤを変更できる。例えば、コンテンツデータ再生装置1がユーザによって上下に1度振られると操作入力部4に隣接した1つのレイヤを消去し、また2度振られると2つのレイヤを消去することが可能である。
【0068】
また、シャッフルモードの例としては、図10に示すように、コンテンツデータ再生装置1が振られた方向に応じて攪拌する方法を、すなわち再生リストの再編成のしかたを変更する。図10(a)は、コンテンツデータ再生装置1を表示部3に表示された再生リストのレイヤと垂直な正方向に装置本体を振動させることを示している。この場合、一部のオーディオコンテンツの現在位置を示す値が上下のレイヤ間で変更される。また、図10(b)は、コンテンツデータ再生装置1を表示部3に表示された再生リストのレイヤの水平方向に装置本体を振動させることを示している。この場合、一部のオーディオコンテンツの現在位置を示す値がレイヤ内で変更される。レイヤ内の変更であれば、この振動によって配置位置が変更されたオーディオコンテンツをハイライト表示等して視覚的に明確化してもよい。また、図10(c)は、コンテンツデータ再生装置1を表示部3に表示された再生リストのレイヤと垂直な逆方向に装置本体を振動させることを示している。この場合、全てのオーディオコンテンツの現在位置を示す値が変更される。このように、振動強度、振動時間のほか、装置本体の向きと振動方向に応じて攪拌度合い、すなわち再生リストの再編成度合いを変更させてもよい。
【0069】
また、表示部3における再生リスト等の表示例として、このほかに、装置本体に振動が加えられた後に、シャッフルするレイヤをブリンク表示するなどしてユーザに分かり易くすることは可能である。このほか、外部からオーディオコンテンツをインポートするときに、コンテンツデータ再生装置1と外部機器との接続部からレイヤが注がれているようなアニメーションを表示してもよい。同様に、キャップを外してオーディオコンテンツを消去するときには、削除されるレイヤが装置本体から流出していくようなアニメーションを表示してもよい。
【0070】
なお、複数方向に装置本体を振る動作、また動作の組合せ、その動作に応じた再生リストの表示、回転操作子6による操作との組合せなどは種々の変更が可能である。上述した各モードは一例であって、本発明は上述した例に限定されない。
【0071】
以上説明したように、本発明によれば、該コンテンツデータに関するコンテンツ情報及び該コンテンツデータの使用状態に関する情報を含み再生優先度を示す重み付け情報に応じてコンテンツデータの再生リストを編成するとともに再生リストを可視的に表示し、更に装置本体に与えられた外力を検出して再生リストを再編成できるようにしたことにより、例えば、ユーザが装置本体を「振る」と再生リストが再編成され、装置に記録されたコンテンツデータをあたかも攪拌するかのような直感的な操作によって楽曲再生順序の編集を行うことができる。また、本発明によれば、記録媒体に記録されたコンテンツデータの再生リストを視認可能に表示できるため、ユーザは、より直感的にコンテンツデータ再生装置を操作することができる。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の具体例として示すコンテンツデータ再生装置の外観図である。
【図2】上記コンテンツデータ再生装置を説明する構成図である。
【図3】上記コンテンツデータ再生装置の制御部の機能を説明する機能構成図である。
【図4】上記コンテンツデータ再生装置の表示部に表示される再生リストの模式図である。
【図5】上記コンテンツデータ再生装置の表示部に表示される再生リストの模式図である。
【図6】上記コンテンツデータ再生装置において再生リストが攪拌されたことを説明する模式図である。
【図7】上記コンテンツデータ再生装置のほかの再生モードにおける表示例を説明する模式図である。
【図8】上記コンテンツデータ再生装置のほかの再生モードにおける表示例を説明する模式図である。
【図9】上記コンテンツデータ再生装置の削除モードにおける表示例を説明する模式図である。
【図10】上記コンテンツデータ再生装置のシャッフルモードにおける表示例を説明する模式図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツデータが格納された内蔵の記録媒体又は着脱可能な記録媒体からコンテンツデータを再生するコンテンツデータ再生装置において、
当該コンテンツデータ再生装置に与えられた外力を検出する検出部と、
上記記録媒体に格納されたコンテンツデータに対して該コンテンツデータに関するコンテンツ情報及び該コンテンツデータの使用状態に関する情報を含み再生の優先度を示す重み付け情報を生成する重み付け情報生成手段と、
上記コンテンツデータに対して生成された重み付け情報を記憶する記憶部と、
上記記憶部に格納された上記重み付け情報に応じて上記コンテンツデータの再生リストを編成する再生制御部と、
上記再生リストにしたがって上記記録媒体に格納されたコンテンツデータを読み出し再生する再生部と、
上記再生リストを可視的に表示する表示部とを備え、
上記再生制御部は、上記検出部の検出結果に応じて上記重み付け情報によるコンテンツデータの再生リストを再編成し、上記表示部において可視的に表示することを特徴とするコンテンツデータ再生装置。
【請求項2】
上記再生リストは、階層構造を有し、高い重み付け情報を有するコンテンツデータほど上層に配置されることを特徴とする請求項1記載のコンテンツデータ再生装置。
【請求項3】
上記再生制御部は、上記検出部の検出結果に応じて上記重み付け情報に関連のないランダムな値を導入し、該ランダム値に基づいて再生リストを再編成することを特徴とする請求項1記載のコンテンツデータ再生装置。
【請求項4】
上記再生制御部は、上記再編成後、時間経過に応じて上記ランダム値を変更して上記再編成した再生リストを更新し、所定期間後には元の重み付け情報に基づく再生リストを復元することを特徴とする請求項3記載のコンテンツデータ再生装置。
【請求項5】
上記再生制御部は、上記元の重み付け情報に基づいて上記再生リストの上層に配置されていたコンテンツデータほど元の配置位置に復元するまでの期間を短く設定することを特徴とする請求項4記載のコンテンツデータ再生装置。
【請求項6】
上記重み付け情報生成手段は、上記コンテンツデータ全体が再生完了される度に上記重み付け情報を決められた値だけ変化させて新たな重み付け情報とすることを特徴とする請求項1記載のコンテンツデータ再生装置。
【請求項7】
上記重み付け情報生成手段は、上記コンテンツデータの一部が再生されると上記重み付け情報を決められた値だけ変化させて新たな重み付け情報とすることを特徴とする請求項1記載のコンテンツデータ再生装置。
【請求項8】
上記重み付け情報生成手段は、上記検出部によって検出した外力が与えられた期間又は検出された外力の強度に応じて上記重み付け情報を決められた値だけ変化させて新たな重み付け情報とすることを特徴とする請求項1記載のコンテンツデータ再生装置。
【請求項9】
コンテンツデータが格納された内蔵の記録媒体又は着脱可能な記録媒体からコンテンツデータを再生するコンテンツデータ再生装置でコンテンツデータを再生する再生方法において、
上記コンテンツデータ再生装置に与えられた外力を検出するセンサで外力が与えられた期間又は検出された外力の強度を検出する工程と、
上記記録媒体に格納されたコンテンツデータに対して該コンテンツデータに関するコンテンツ情報及び該コンテンツデータの使用状態に関する情報を含み再生優先度を示す重み付け情報を生成する重み付け情報生成工程と、
上記コンテンツデータに対して生成された重み付け情報を記憶するメモリに格納された上記重み付け情報に応じて上記コンテンツデータの再生リストを編成する再生制御工程と、
上記再生リストにしたがって上記記録媒体に格納されたコンテンツデータを読み出し再生する再生工程と
表示部に上記再生リストを可視的に表示する表示工程とを有し、
上記再生制御工程では、上記センサの検出結果に応じて上記重み付け情報によるコンテンツデータの再生リストを再編成することを特徴とするコンテンツデータ再生方法。
【請求項10】
上記再生制御工程では、上記センサの検出結果に応じて上記再生リストを不規則に再編成することを特徴とする請求項9記載のコンテンツデータ再生方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−18586(P2007−18586A)
【公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−197978(P2005−197978)
【出願日】平成17年7月6日(2005.7.6)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】