説明

コンテンツ再生システム、コンテンツ処理装置、コンテンツ再生装置、及びそれらのプログラム

【課題】 第2の所定の音声形式であっても、音声データをデコードし、かつ、所定の音響処理を実行してAVアンプから出力すること。
【解決手段】 DVDプレーヤ10からから受信したエンコードされた音声データの音声形式が第2の所定の音声形式である場合、音声処理部26によってデコードし、かつ、所定の音響処理を実行することはできないと判断される。そのため、システム制御部23は、DVDプレーヤ10にデコード要求を送信し、DVDプレーヤ10の再生部11がデコードする。従って、音声処理部26には、デコードされた音声データが供給されるので、第2の所定の音声形式であっても、所定の音響処理を実行して、スピーカーに出力することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ再生装置とコンテンツ処理装置とを備えるコンテンツ再生システムに関する。
【背景技術】
【0002】
最近、HDMI規格に準拠したコンテンツ再生装置であるDVDプレーヤ(または、ブルーレイディスクプレーヤ、HDDVDプレーヤ)と、コンテンツ処理装置であるAVアンプとを備えるコンテンツ再生システムが利用されており、DVDプレーヤから出力されるHDMIデータに映像データ及び音声データを含めることにより、1本のHDMIケーブルによって映像データ及び音声データの両方をAVアンプに送信することができる。AVアンプは、DVDプレーヤから受信したHDMIデータを元の映像データ及び音声データに変換し、音声データを増幅してスピーカーに出力すると共に、映像データを再度HDMIデータに変換し、ディスプレイ装置に送信する。
【0003】
DVDディスクには、音声データが、複数種類のフォーマット(DolbyDigital、DTS、TrueHD等)、サンプリング周波数(96kHz、192kHz)、チャンネル数(5.1ch、7.1ch)で記録されている。DVDプレーヤは、DVDディスクから読み出したエンコードされた音声データを、HDMIケーブルを介してAVアンプに送信する。AVアンプは、受信したエンコードされた音声データをDSPにおいてデコードし、設定されている音響処理を実行し、アンプ部で増幅して、スピーカーに出力する。
【0004】
【特許文献1】特開2006−33376号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
最近、音声データのフォーマットとしてTrueHD等の非常に音信の優れたフォーマットが登場してきており、サンプリング周波数も192kHz等の非常に高いものが登場してきている。しかしながら、DSPの処理能力が高い場合には、AVアンプは、TrueHD・192kHzの音声データをデコードすることが可能であるが、DSPの処理能力が十分に高くない場合には、AVアンプは、TrueHD・192kHzの音声データをデコードすることができず、その結果、スピーカーから音声が出力されないという問題が生じる。これは、TrueHD・192kHzの音声データのデコードがDSPの処理能力を超えてしまうからである。この場合、DVDプレーヤから出力される音声データを、音質の低いフォーマットに変更する必要がある。なお、ここでいう「デコード不可能」とは、受信するエンコードされた音声データをリアルタイムにデコードし、スピーカーから正常に音声を出力できるようにデコードすることができないことを意味する。
【0006】
また、DSPの処理能力が十分に高くない場合には、AVアンプは、所定の音響処理(例えば、音場処理、イコライザ処理、遅延処理等)を実行しなければ、TrueHD・96kHz・7.1chの音声データについてはデコードすることが可能である。しかしながら、AVアンプは、TrueHD・96kHz・7.1chの音声データをデコードし、かつ、所定の音響処理を実行することができない。TrueHD・96kHz・7.1chの音声データのデコードと、所定の音響処理とを組合せることによって、DSPの処理能力を超えてしまうからである。この場合、DVDプレーヤから出力される音声データを音質の低いフォーマットに変更する、又は、所定の音響処理を実行しないように設定する必要がある。または、TrueHD・96kHz・7.1chの音声データが入力されたとき、所定の音響処理が設定されていても、所定の音響処理が実行されないように、AVアンプを設計する必要がある。
【0007】
なお、上記特許文献1は、次の技術を記載する。DVDプレーヤとパソコンとをネットワーク接続する。プレーヤに挿入された光ディスクの映像データが当該プレーヤ内部のハードウェアデコード部でデコード可能か不可能かを判別して、不可能と判別された場合は、ネットワーク経由で映像データをパソコンへ送信して、ソフトウェアデコード部でデコードさせて、デコード後の映像データを受信する。これにより、プレーヤからの操作のみで、プレーヤ自身が対応していないフォーマットの映像データをデコードして再生することができる。
【0008】
しかし、特許文献1の技術では、DVDプレーヤからパソコンにエンコードされた映像データを送信し、パソコンで映像データをデコードさせたあと、再度DVDプレーヤに映像データを返信しているので、映像データの無駄な伝送経路が増えてしまい、映像データが表示されるまでの時間が遅延するという問題が生じる。
【0009】
本発明の目的は、コンテンツ再生装置とコンテンツ処理装置とを備えるコンテンツ再生システムにおいて、コンテンツ処理装置の処理能力を越えるコンテンツ形式のコンテンツデータについても、コンテンツデータをデコードして出力することができるコンテンツ再生システム等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の好ましい実施形態によるコンテンツ再生システムは、コンテンツデータを再生するコンテンツ再生装置と、前記コンテンツ再生装置に接続可能なコンテンツ処理装置とを備える。前記コンテンツ処理装置が、前記コンテンツ再生装置から、エンコードされたコンテンツデータ又は前記コンテンツ再生装置によってデコードされたコンテンツデータを受信するコンテンツ受信手段と、前記コンテンツ受信手段によって受信されたエンコードされたコンテンツデータをデコードする第1デコード手段と、前記コンテンツ受信手段によって受信されたエンコードされたコンテンツデータのコンテンツ形式が、前記第1デコード手段によってデコード不可能な第1の所定のコンテンツ形式であるか否かを判断する判断手段と、前記判断手段によってコンテンツ形式が第1の所定のコンテンツ形式であると判断された場合、前記コンテンツ再生装置にデコード要求を送信する要求送信手段とを備える。前記コンテンツ再生装置が、制御手段からデコード指示を受信した場合、前記コンテンツデータをデコードする第2デコード手段と、エンコードされたコンテンツデータ又は前記第2デコード手段によってデコードされたコンテンツデータを前記コンテンツ処理装置に送信するコンテンツ送信手段と、前記コンテンツ処理装置から前記デコード要求を受信する要求受信手段と、前記要求受信手段が前記デコード要求を受信した場合、コンテンツデータをデコードするデコード指示を前記第2デコード手段に供給する前記制御手段とを備える。
【0011】
コンテンツ再生装置から受信したエンコードされたコンテンツデータのコンテンツ形式が第1の所定のコンテンツ形式である場合、第1デコード手段によってコンテンツデータをデコードできないと判断される。そのため、要求送信手段は、コンテンツ再生装置にデコード要求を送信する。要求受信手段がコンテンツ処理装置からデコード要求を受信すると、制御手段は第2デコード手段にデコード指示を供給し、第2デコード手段がコンテンツデータをデコードする。従って、コンテンツ処理装置には、コンテンツ再生装置からデコードされたコンテンツデータが供給されるので、第1の所定のコンテンツ形式であってもコンテンツ再生システムにおいてデコードすることができる。
【0012】
本発明の別の好ましい実施形態によるコンテンツ再生システムは、コンテンツデータを再生するコンテンツ再生装置と、前記コンテンツ再生装置に接続可能なコンテンツ処理装置とを備える。前記コンテンツ処理装置が、前記コンテンツ再生装置から、エンコードされたコンテンツデータ又は前記コンテンツ再生装置によってデコードされたコンテンツデータを受信するコンテンツ受信手段と、前記コンテンツ受信手段によって受信されたエンコードされたコンテンツデータをデコードする第1デコード手段と、前記コンテンツ受信手段によって受信されたコンテンツデータに1又は複数のコンテンツ処理を実行するコンテンツ処理手段と、前記コンテンツ処理手段によって処理されるコンテンツ処理を設定する処理設定手段と、前記コンテンツ受信手段によって受信されたエンコードされたコンテンツデータのコンテンツ形式が、前記コンテンツ処理手段が所定のコンテンツ処理を実行しなければ前記第1デコード手段がデコード可能であるが、前記コンテンツ処理手段が前記所定のコンテンツ処理を実行しかつ前記第1デコード手段がデコードすることは不可能である第2の所定のコンテンツ形式であり、かつ、前記処理設定手段によって前記所定のコンテンツ処理が設定されているか否かを判断する判断手段と、前記判断手段によってコンテンツ形式が第2の所定のコンテンツ形式であり、かつ、前記処理設定手段によって前記所定のコンテンツ処理が設定されていると判断された場合、前記コンテンツ再生装置にデコード要求を送信する要求送信手段とを備える。前記コンテンツ再生装置が、制御手段からデコード指示を受信した場合、前記コンテンツデータをデコードする第2デコード手段と、エンコードされたコンテンツデータ又は前記第2デコード手段によってデコードされたコンテンツデータを前記コンテンツ処理装置に送信するコンテンツ送信手段と、前記コンテンツ処理装置から前記デコード要求を受信する要求受信手段と、前記要求受信手段が前記デコード要求を受信した場合、コンテンツデータをデコードするデコード指示を前記第2デコード手段に供給する前記制御手段とを備える。
【0013】
コンテンツ再生装置から受信したエンコードされたコンテンツデータのコンテンツ形式が第2の所定のコンテンツ形式である場合、処理設定手段によって所定のコンテンツ処理が設定されていれば、第1デコード手段によってコンテンツデータをデコードし、かつ、コンテンツ処理手段によって所定のコンテンツ処理を実行することはできないと判断される。そのため、要求送信手段は、コンテンツ再生装置にデコード要求を送信する。要求受信手段がコンテンツ処理装置からデコード要求を受信すると、制御手段は第2デコード手段にデコード指示を供給し、第2デコード手段がコンテンツデータをデコードする。従って、コンテンツ処理装置には、コンテンツ再生装置からデコードされたコンテンツデータが供給されるので、第2の所定のコンテンツ形式であっても、コンテンツ再生装置が音声データをデコードし、かつ、コンテンツ処理装置がコンテンツ処理を実行することができる。
【0014】
好ましい実施形態においては、前記判断手段が、コンテンツ形式が第2の所定のコンテンツ形式であり、かつ、前記処理設定手段によって前記所定のコンテンツ処理が設定されている際に、前記処理設定手段が前記所定のコンテンツ処理が実行されないように設定を変更したか否かを判断し、前記所定のコンテンツ処理が実行されないように設定を変更したと判断された場合、前記要求送信手段が、前記コンテンツ再生装置にデコード停止要求を送信し、前記要求受信手段が前記デコード停止要求を受信した場合、前記制御手段が、コンテンツデータのデコードを停止するデコード停止指示を前記第2デコード手段に供給する。
【0015】
コンテンツ形式が第2の所定のコンテンツ形式であり、かつ、処理設定手段によって所定のコンテンツ処理が設定されている際には、コンテンツ再生装置がコンテンツデータをデコードし、コンテンツ処理装置がコンテンツ処理を実行している。この時、処理設定手段が所定のコンテンツ処理が実行されないように設定を変更した場合、コンテンツ処理装置において、コンテンツデータをデコードし、かつ、所定のコンテンツ処理以外のコンテンツ処理を実行することができるようになると判断される。そこで、要求送信手段は、コンテンツ再生装置にデコード停止要求を送信する。要求受信手段がコンテンツ処理装置からデコード停止要求を受信すると、制御手段は第2デコード手段にデコード停止指示を供給し、第2デコード手段がコンテンツデータのデコードを停止する。従って、コンテンツ処理装置には、コンテンツ再生装置からエンコードされたコンテンツデータが供給され、コンテンツ処理装置において、コンテンツデータをデコードし、かつ、所定のコンテンツ処理以外のコンテンツ処理を実行することができる。
【0016】
好ましい実施形態においては、前記判断手段が、前記コンテンツ受信手段によって受信されたエンコードされたコンテンツデータのコンテンツ形式が、前記処理設定手段の設定とは関係なく、前記第1デコード手段によってデコード不可能な第1の所定のコンテンツ形式であるか否かをさらに判断し、前記判断手段によってコンテンツ形式が第1の所定のコンテンツ形式であると判断された場合、前記要求送信手段が、前記コンテンツ再生装置にデコード要求を送信する。
【0017】
コンテンツ再生装置から受信したエンコードされたコンテンツデータのコンテンツ形式が第1の所定のコンテンツ形式である場合、第1デコード手段によってコンテンツデータをデコードできないと判断される。そのため、要求送信手段は、コンテンツ再生装置にデコード要求を送信する。要求受信手段がコンテンツ処理装置からデコード要求を受信すると、制御手段は第2デコード手段にデコード指示を供給し、第2デコード手段がコンテンツデータをデコードする。従って、コンテンツ処理装置には、コンテンツ再生装置からデコードされたコンテンツデータが供給されるので、第1の所定のコンテンツ形式であってもコンテンツ再生システムにおいてデコードすることができる。
【0018】
好ましい実施形態においては、前記コンテンツ再生装置が、ユーザ操作に応じて、前記コンテンツ再生装置が再生するコンテンツデータが他のコンテンツデータに切り換えられるか否かを判断するコンテンツ判断手段をさらに備え、前記コンテンツ再生装置が再生するコンテンツデータが他のコンテンツデータに切り換えられると判断された場合、前記制御手段が、コンテンツデータのデコードを停止するデコード停止指示を前記第2デコード手段に供給する。
【0019】
コンテンツ再生装置が再生するコンテンツデータが他のコンテンツデータに切り換えられる場合、コンテンツデータのコンテンツ形式が変更になる可能性があり、その結果、コンテンツ処理装置においてコンテンツデータをデコード可能か否かが変更になる可能性がある。そこで、コンテンツ再生装置がコンテンツデータのデコードを一旦停止することで、コンテンツ処理装置には必ずエンコードされたコンテンツデータが供給されるようになる。従って、コンテンツ処理装置が、エンコードされたコンテンツデータのコンテンツ形式を再び判断し、切り換え後のコンテンツデータについて、コンテンツ処理装置でデコードできなければコンテンツ再生装置にデコード要求を送信し、コンテンツ処理装置でデコードできる場合は、コンテンツ処理装置でコンテンツデータをデコードする。
【発明の効果】
【0020】
コンテンツデータのコンテンツ形式が第1の所定のコンテンツ形式であっても、又は、コンテンツデータのコンテンツ形式が第2の所定のコンテンツ形式でありかつ所定のコンテンツ処理が設定されていても、コンテンツ再生システムにおいてコンテンツデータをデコードすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の好ましい実施形態によるコンテンツ再生装置10、及び、コンテンツ処理装置20を備えるコンテンツ再生システムついて、図面を参照して具体的に説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。コンテンツ再生装置10は、DVDプレーヤ、ブルーレイディスクプレーヤ、HDDVDプレーヤ、セットトップボックス、チューナ装置等である(以下、DVDプレーヤ10とする)。また、コンテンツ処理装置20は、AVアンプ、AVレシーバ、デコーダ装置などである(以下、AVアンプ20とする)。本例において、コンテンツデータは、映像(画像)データおよび/または音声データであるが、以下では音声データを例に説明する。つまり、説明の便宜上、本発明のコンテンツを音声又は音響と読み替えて説明する。
【0022】
図1は、DVDプレーヤ10およびAVアンプ20の構成を示す要部ブロック図である。DVDプレーヤ10およびAVアンプ20は、例えばHDMI規格に準拠しており、HDMIケーブルを介して相互に接続されている。
【0023】
[DVDプレーヤ10の構成]
DVDプレーヤ10は、再生部11と、解像度変換部12、HDMI送信部13と、システム制御部14と、操作表示部15と、メモリ16と、コネクタ部17とを有している。
【0024】
再生部11は、DVDディスク(以下、単にディスクという。)に記録されている映像データをディスクから読み出して、解像度変換部12に供給する。また、再生部11は、ディスクに記録されているエンコードされた音声データをディスクから読み出して、HDMI送信部13に供給する。ここで、再生部11は、AVアンプ20のシステム制御部23からシステム制御部14にデコード要求が送信され、システム制御部14からデコード指示が供給された場合には、エンコードされた音声データをデコードしてHDMI送信部13に供給する。一方、AVアンプ20のシステム制御部23からシステム制御部14にデコード要求が送信されない場合、又は、デコード停止要求が送信された場合には、再生部11は、エンコードされた音声データをデコードせずにHDMI送信部13に供給する。AVアンプ20の音声処理部26で音声データをデコードさせるためである。再生部11は、図示しない光ピックアップ、サーボ回路、MPEGデコーダ、音声デコーダ等を含む。
【0025】
ディスクから読み出される音声データには、複数種類の音声形式(コンテンツ形式)が存在する。音声形式とは、音声データの品質を表す情報を意味し、フォーマット(DolbyDigital、TrueHD、DTS等)、サンプリング周波数(96kHz、192kHz等)、チャンネル数(5.1ch、7.1ch等)等を含む。例えば、ディスクから読み出される音声データは、TrueHD・96kHz・5.1ch、TrueHD・96kHz・7.1ch、TrueHD・192kHz・7.1ch、DTS・96kHz、5.1ch等である。ここで、再生部11は、全ての音声形式の音声データをデコード可能であるものとする。
【0026】
解像度変換部12は、再生部11から供給された映像データの解像度を判別する。また、解像度変換部12は、判別した映像データの解像度を、システム制御部14からのコマンドにより、ユーザによって設定された解像度に変換する。解像度変換部12によって解像度が変換された映像データは、HDMI送信部13に供給される。
【0027】
HDMI送信部13は、解像度変換部12から供給された映像データ、および、再生部11から供給された音声データを、システム制御部14からのコマンドにより、HDMI規格のデータ(以下、HDMIデータ)に変換する。HDMI送信部13は、HDMIデータをコネクタ部17を介してAVアンプ20に送信する。
【0028】
HDMI送信部13は、HDMIデータを送受信するTMDSライン(通常は複数存在するが図1では簡単のため1本のラインのみを記載している)、および、接続の有無を判断するためのホットプラグを介して、AVアンプ20のHDMI受信部21に接続される。また、HDMI送信部13は、認証情報やEDIDを読み出すためのDDCラインを介してAVアンプ20のHDMI受信部21、PROM25に接続されている。
【0029】
システム制御部14は、内蔵又は接続されたメモリに格納されているDVDプレーヤの動作プログラムに基づいて、再生部11、解像度変換部12、HDMI送信部13、操作表示部15、メモリ16等を制御するものであり、例えば、マイクロコンピュータやCPU等である。システム制御部14は、操作表示部15からの操作入力または各部からの制御信号およびデータに基づいて各種処理を実行する。
【0030】
システム制御部14は、CECラインを介してAVアンプ20のシステム制御部23に接続され、システム制御部23とコマンドおよび/またはデータを送受信する。また、システム制御部14は、DDCラインを介して、AVアンプ20のPROM25に接続され、PROM25に記憶されたEDIDを読み出す。
【0031】
システム制御部14は、AVアンプ20のシステム制御部23からCECラインを介してデコード要求を受信した場合、再生部11に音声データをデコードするデコード指示を供給する。また、システム制御部14は、AVアンプ20のシステム制御部23からCECラインを介してデコード停止要求を受信した場合、再生部11に音声データのデコードを停止するデコード停止指示を送信する。
【0032】
また、システム制御部14は、ユーザ操作に応じて、再生部11がディスクから読み出す音声データが他の音声データに切り換えられることを判断すると、再生部11が音声データをデコードしている場合には、再生部11に音声データのデコードを停止するデコード停止指示を送信する。他の音声データに切り換えられると、音声データのフォーマット、サンプリング周波数、チャンネル数が変更される可能性があるので、AVアンプ20が、エンコードされた音声データのフォーマット、サンプリング周波数、チャンネル数を再度検出し、AVアンプ20が音声データをデコードするか、DVDプレーヤが音声データをデコードするかを切り換えられた音声データについて判断するためである。
【0033】
なお、音声データが他の音声データに切り換えられるとは、フォーマット、サンプリング周波数、および/またはチャンネル数が変更になる可能性のある他の音声データがユーザ操作によって選択され再生開始されることであり、例えば、ユーザ操作に応じて、DVDのメニュー画面と本編とが切り換えられること、映画の言語が日本語と英語との間で切り換えられること、音声フォーマット(DTSからTrueHDに)が切り換えられること等を意味する。
【0034】
[AVアンプの構成]
AVアンプ20は、HDMI受信部21と、HDMI送信部22と、システム制御部23と、操作表示部24と、メモリ(EDID PROM、以下、PROMとする)25と、音声処理部26と、増幅部27と、コネクタ部28、29とを有している。
【0035】
HDMI受信部21は、DVDプレーヤ10から送信されたHDMIデータを受信する。また、HDMI受信部21は、受信したHDMIデータから元の映像データ(HDMI変換前の映像データ)を生成して、HDMI送信部22に供給する。また、HDMI受信部21は、受信したHDMIデータから元の音声データを生成して、音声処理部26に供給する。
【0036】
HDMI送信部22は、HDMI受信部21から供給された映像データ、および、必要に応じて音声処理部26から供給された音声データを、HDMIデータに変換する。HDMI送信部22は、コネクタ部28を介して図示しないディスプレイ装置にHDMIデータを送信する。
【0037】
音声処理部26は、例えばDSP等が採用され、HDMI受信部21から供給された音声データに対して、デコード処理、音響処理等の処理を実行し、増幅部27に供給する。また、音声処理部26は、定期的に、HDMI受信部21から供給されたエンコードされた音声データの一部をデコードして、音声データの情報領域に含まれている音声形式(フォーマット、サンプリング周波数、チャンネル数)に関する情報を取得する。音声処理部26は、音声形式に関する情報をシステム制御部23に供給する。また、音声処理部26は、DVDプレーヤ10に音声データをデコードさせる場合に、システム制御部23から音声データのデコードを停止するデコード停止指示が供給されると、音声データのデコードを停止する。この際には、HDMI受信部21からDVDプレーヤ10においてデコードされた音声データが音声処理部26に供給される。
【0038】
音声処理部26は、複数の音声形式のうち、第1の所定の音声形式については、処理能力が不足しているので、音声データをデコード処理することができない。例えば、音声処理部26は、第1の所定の音声形式である例えばTrueHD・192kHzの音声データをデコードすることができない。ここで、デコードすることができないとは、受信する音声データをリアルタイムにデコードし、スピーカーから正常に音声を出力できるようにデコードすることができないことを意味する。すなわち、音声処理部26は、エンコードされた音声データの音声形式を検出するために、音声データの一部をデコードすることは可能である。
【0039】
また、音声処理部26は、複数の音響処理の中からユーザによって選択され設定された1又は複数の音響処理を実行する。ここで、音響処理(コンテンツ処理)とは、音声信号に信号処理を実行する処理全般を指し、例えば、音場処理、イコライザ処理(特定周波数の音圧レベルを増減させる処理)、遅延処理(設定されたスピーカー距離に応じて音声データを遅延する処理)等である。
【0040】
音声処理部26は、第2の所定の音声形式の音声データについてデコード処理のみであれば実行することができるが、第2の所定の音声形式の音声データをデコードし、かつ、所定の音響処理を実行することはできない。例えば、所定の音響処理を実行するように設定されていなければ、音声処理部26は、第2の所定の音声形式であるTrueHD・96kHz・7.1chの音声データをデコードすることができる。しかしながら、音声処理部26は、第2の所定の音声形式であるTrueHD・96kHz・7.1chの音声データをデコードし、かつ、所定の音響処理を実行することはできない。
【0041】
第1の所定の音声形式、第2の所定の音声形式、および、所定の音響処理は、それぞれ音声処理部26の処理能力に応じて決定されるものであり、該当する音声形式や音響処理がAVアンプ20の設計者によって定められている。第1の所定の音声形式、第2の所定の音声形式、および、所定の音響処理は、それぞれ1つの音声形式や音響処理であってもよく、複数の音声形式や音響処理であってもよい。
【0042】
増幅部27は、音声処理部26から供給された音声データを増幅して、外部に接続されたスピーカー60に音声信号を供給する。
【0043】
システム制御部23は、内蔵又は接続されたメモリに記憶されているAVアンプの動作プログラムに基づいて、HDMI受信部21、HDMI送信部22、操作表示部24、PROM25、音声処理部26、増幅部27等を制御するものであり、例えば、マイクロコンピュータやCPU等である。システム制御部23は、操作表示部24からの操作入力または各部からの制御信号およびデータに基づいて各種処理を実行する。
【0044】
システム制御部23は、CECラインを介してDVDプレーヤ10のシステム制御部14に接続され、システム制御部14とコマンドおよびデータを送受信する。
【0045】
システム制御部23は、音声処理部26が音声データを設定されている音響処理を実行しながら、デコード処理をすることができるか否かを判断する。すなわち、システム制御部23は、音声データの音声形式の情報を音声処理部26から受信して、第1の所定の音声形式(TrueHD・192kHz)である、又は、第2の所定の音声形式(TrueHD・96kHz・7.1ch)でありかつ所定の音響処理が設定されているか否かを判断する。
【0046】
音声処理部26の処理能力を超えており処理できないと判断した場合に、システム制御部23は、DVDプレーヤ10のシステム制御部14にデコード要求を送信する。また、システム制御部23は、音声処理部26にデコード停止指示を送信する。これにより、音声処理部26にはDVDプレーヤ10によってデコードされた音声データが供給されるので、音声処理部26は、音声データをデコードせず、設定されている音響処理を音声データに対して実行することができる。
【0047】
また、音声形式が第2の所定の音声形式(TrueHD・96kHz・7.1ch)であり、かつ、所定の音響処理が設定されているために、DVDプレーヤ10で音声データをデコードしている際に、ユーザ操作によって所定の音響処理を実行しないように設定が変更された場合(所定の音響処理が解除された場合)、音声処理部26において第2の所定の音声形式の音声データをデコード処理することが可能になる。従って、システム制御部23は、DVDプレーヤ10のシステム制御部14にCECラインを介してデコード停止要求を送信し、音声処理部26にデコードコマンドを送信する。これにより、音声処理部26にはエンコードされた音声データが供給され、音声処理部26は音声データをデコードする。
【0048】
[コンテンツ再生システムの動作]
以下、本発明の動作を図2〜図5を参照して、説明する。なお、上記の通り、第1の所定の音声形式がTrueHD・192kHzのみであり、第2の所定の音声形式がTrueHD・96kHz・7.1chのみである場合を例に説明する。
【0049】
図2は、AVアンプ20の定期的に実行される処理を示すフローチャートである。図3は、DVDプレーヤ10の処理を示すフローチャートである。
【0050】
図2を参照し、AVアンプ20の処理について説明する。音声処理部26は、供給されるエンコードされた音声データの一部をデコードし、音声データのフォーマット情報を検出し、検出したフォーマット情報をシステム制御部23に供給する(S1)。システム制御部23は、フォーマット情報を受信すると、フォーマットがTrueHDであるか否かを判断する(S2)。
【0051】
フォーマットがTrueHDではない場合(S2でNO)、音声形式が第1の所定の音声形式または第2の所定の音声形式ではないので、音声処理部26において、音声データをデコードし、かつ、設定された音響処理を実行することができると判断される。従って、システム制御部23はDVDプレーヤ10にデコード要求を送信することなく、S7に進み、音声処理部26が音声データをデコードし(S7)、かつ、設定された音響処理を実行する(S8)。
【0052】
フォーマットがTrueHDである場合(S2でYES)、音声形式が第1の所定の音声形式または第2の所定の音声形式である可能性があるので、システム制御部23からの指示に応じて、音声処理部26が音声データの一部をデコードし、サンプリング周波数とチャンネル数との情報を検出し、システム制御部23に供給する(S3)。システム制御部23は、これらの情報を受信すると、サンプリング周波数が192kHzであるか否かを判断する(S4)。すなわち、音声形式が、第1の所定の音声形式であるか否かを判断する。
【0053】
サンプリング周波数が192kHzである場合には(S4でYES)、音声処理部26において、(所定の音響処理を実行するか否かに関係なく)音声データをデコードすることができないと判断される。そこで、システム制御部23は、CECラインを介してDVDプレーヤ10のシステム制御部14に、デコード要求を送信する(S9)。また、システム制御部23は、音声処理部26に音声データのデコードを停止するデコード停止指示を送信する(もしくはデコード不要であることを通知する)。
【0054】
ここで、図3を参照し、DVDプレーヤ10の処理を説明する。音声データ出力を開始すると(S11でYES)、システム制御部14は、AVアンプ20のシステム制御部23からCECラインを介してデコード要求を受信したか否かを判断する(受信を監視している)(S15)。デコード要求を受信すると(S15でYES)、システム制御部14は再生部11にデコード指示を送信し、再生部11はこれに応じてディスクから読み出した音声データをデコードし、HDMI送信部13に供給する。上記の通り、再生部11は、第1の所定の音声形式の音声データをデコードすることができる。
【0055】
図2に戻って、音声処理部26は、DVDプレーヤ10によって音声データがデコードされた結果、デコードされた音声データがHDMI受信部21から供給されるので、設定されている音響処理を実行し(S8)、増幅部27に供給する。従って、音声データの音声形式が第1の所定の音声形式であっても、スピーカーから音声を出力することができる。
【0056】
一方、サンプリング周波数が192kHzではない場合(S4でNO)、システム制御部23は、サンプリング周波数が96kHzでチャンネル数が7.1chであるか否かを判断する(S5)。すなわち、音声形式が第2の所定の音声形式であるか否かを判断する。
【0057】
サンプリング周波数が96kHzでチャンネル数が7.1chである場合(S5でYES)、システム制御部23は、所定の音響処理が設定されているか否かをさらに判断する(S6)。所定の音響処理が設定されている場合(S6でYES)、音声処理部26が音声データをデコードし、かつ、所定の音響処理を実行することはできないと判断される。そのため、上記と同様に、システム制御部23は、CECラインを介してDVDプレーヤ10のシステム制御部14に、デコード要求を送信する(S9)。また、システム制御部23は、音声処理部26にデコードを停止するデコード指示を送信する(もしくはデコード不要であることを通知する)。その結果、DVDプレーヤ10の再生部11で音声データがデコードされるので、音声処理部26にはデコードされた音声データがHDMI受信部21から供給される。音声処理部26は、設定されている所定の音響処理を音声データに対して実行し(S8)、増幅部27に供給する。従って、音声データの音声形式が第2の所定の音声形式であっても、所定の音響処理を実行して、スピーカーから音声を出力することができる。
【0058】
一方、S6で所定の音響処理が設定されていない場合(S6でNO)、音声処理部26が、音声データをデコードすることができ、また、所定の音響処理以外の音響処理が設定されている場合には当該音響処理実行することもできると判断される。そこで、システム制御部23がシステム制御部14にデコード要求を送信することなく、音声処理部26が音声データをデコードし(S7)、必要に応じて、設定されている所定の音響処理以外の音響処理を実行し(S8)、増幅部27に供給する。
【0059】
また、S5において、サンプリング周波数が96kHzかつチャンネル数が7.1chでない場合(S5でNO)、音声形式が第1の所定の音声形式でも第2の所定の音声形式でもないので、音声処理部26が、音声データをデコードし、かつ、設定されている任意の音響処理を実行することができると判断される。そこで、システム制御部23がシステム制御部14にデコード要求を送信することなく、音声処理部26が音声データをデコードし(S7)、必要に応じて、設定されている音響処理を実行し(S8)、増幅部27に供給する。
【0060】
次に、DVDプレーヤ10でディスクから読み出される音声データが他の音声データに切り換えられる場合を説明する。例えば、ユーザ操作によって、DVDの本編からメニュー画面に切り換えられる場合、音声データの音声形式が変更になる可能性がある。例えば、本編の音声データの音声形式は第1の所定の音声形式であり、音声処理部26ではデコードできないが、メニュー画面の音声データの音声形式は第1の所定の音声形式でも第2の所定の音声形式でもなく、音声処理部26で所定の音響処理を実行しながらデコードできるとする。このような場合には、DVDプレーヤ11でのデコードを停止させ、音声処理部26にデコードを実行させる。すなわち、音声データが切り換えられた際に、音声処理部26がエンコードされた音声データの一部をデコードし、音声データの音声形式を検出し、システム制御部23が音声処理部26で設定されている音響処理を実行しながら音声データをデコード可能か否かを判別する。
【0061】
詳細には、図3のように、DVDプレーヤ10のシステム制御部14は、ユーザ操作に応じて音声データが他の音声データに切り換えられるか否かを判断する(監視している)(S12)。音声データが切り換えられる場合(S12でYES)、システム制御部14は、再生部11が音声データをデコードしているか否かをさらに判断する(S13)。再生部11がデコードしている場合(S13でYES)、システム制御部14は再生部11にデコード停止指示を送信し、再生部11はデコードを停止し、エンコードされた音声データをHDMI送信部13に供給する(S14)。
【0062】
その結果、音声データ切り換え前に音声処理部26にデコードされた音声データが供給されていても、音声データの切り換えに応じて、エンコードされた音声データが音声処理部26に供給されるようになる。従って、図2のように、音声処理部26は、エンコードされた音声データの一部をデコードし、フォーマット情報、サンプリング周波数、チャンネル数を検出し、システム制御部23が、音声処理部26で設定されている音響処理を実行しながら音声データをデコードできるか否かを判断することができる。例えば、本例のように、本編からメニュー画面に切り換えられる場合には、第1の所定の音声形式でも第2の所定の音声形式でもないので、音声処理部26で設定されている音響処理を実行しながら音声データをデコードできると判断される(S5でNO)。その結果、DVDプレーヤ10にデコード要求を送信することなく、音声処理部26がエンコードされた音声データをデコードするようになる。
【0063】
続いて、図4、図5を参照して、音声形式が第2の所定の音声形式であり、かつ、所定の音響処理が設定されているために、DVDプレーヤ10の再生部11において音声データがデコードされている際に、ユーザ操作によって、所定の音響処理を実行しないように設定が変更された場合の処理を説明する。
【0064】
図4のように、AVアンプ20のシステム制御部23は、ユーザ操作によって、所定の音響処理を実行しないように設定変更されたか(つまり、所定の音響処理から他の音響処理に変更された、又は、所定の音響処理が解除されたか)否かを判断しており(S31)、所定の音響処理を実行しないように設定変更された場合(S31でYES)、システム制御部23は、音声形式がTrueHD・96kHz・7.1ch(第2の所定の音声形式)であるか否かをさらに判断する(S32)。すなわち、音響処理の設定変更によって、音声処理部26で音声データをデコードできるにも関わらず、DVDプレーヤ10の再生部11にデコード処理させることになるか否かを判断する。
【0065】
音声形式がTrueHD・96kHz・7.1ch(第2の所定の音声形式)である場合(S32でYES)、システム制御部23は、CECラインを介してDVDプレーヤ10のシステム制御部14にデコード停止要求を送信する(S33)。また、システム制御部23は、音声処理部26にデコード指示を供給する。
【0066】
図5のように、DVDプレーヤ10のシステム制御部14は、CECラインを介してAVアンプ20のシステム制御部23からデコード停止要求を受信したか否かを判断しており(S41)、デコード停止要求を受信すると(S41でYES)、再生部11にデコード停止指示を送信する。再生部11は、これに応じて、音声データのデコードを停止し、エンコードされた音声データをHDMI送信部13に送信するようになる(S42)。
【0067】
その結果、音声処理部26は、エンコードされた音声データを受信し、音声データをデコードし、必要に応じて設定されている所定の音響処理以外の音響処理を実行し、増幅部27に供給する。このように、所定の音響処理の設定が解除されて、第2の所定の音声形式の音声データを音声処理部26でデコードできるようになると、DVDプレーヤ11でのデコードを停止して、音声処理部26でデコードするようにできる。
【0068】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。コンテンツデータが音声データの場合を説明したが、コンテンツデータが映像データである場合も同様である。図2のフローチャートのように実際の音声形式(フォーマット、サンプリング周波数、チャンネル数)をプログラム上で記載するのではなく、第1の所定の音声形式、第2の所定の音声形式に該当する音声形式をテーブルで管理してもよい。所定の音響処理についても同様である。また、上記のデコード要求、デコード停止要求は、CECラインを介して行われるのではなく、他の制御通信線やIEEE1394やUSB等を介して行われてもよい。また、コンテンツデータの送受信には、HDMIケーブルが使用されるのではなく、光デジタルケーブル等の任意のものが使用されてもよい。また、DVDプレーヤ、AVアンプの上記動作をコンピュータに実行させるためのプログラムおよびこれを記録した記録媒体という形態で提供されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明は、DVDプレーヤおよびAVアンプに好適に採用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明の好ましい実施形態によるDVDプレーヤ10およびAVアンプ20の構成を示すブロック図である。
【図2】AVアンプ20の動作を説明するフローチャートである。
【図3】DVDプレーヤ10の動作を説明するフローチャートである。
【図4】AVアンプ20の動作を説明するフローチャートである。
【図5】DVDプレーヤ10の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0071】
10 DVDプレーヤ
11 再生部11
13 HDMI送信部
14 制御手段
20 AVアンプ
21 HDMI受信部
23 システム制御部
26 音声処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツデータを再生するコンテンツ再生装置と、前記コンテンツ再生装置に接続可能なコンテンツ処理装置とを備え、
前記コンテンツ処理装置が、
前記コンテンツ再生装置から、エンコードされたコンテンツデータ又は前記コンテンツ再生装置によってデコードされたコンテンツデータを受信するコンテンツ受信手段と、
前記コンテンツ受信手段によって受信されたエンコードされたコンテンツデータをデコードする第1デコード手段と、
前記コンテンツ受信手段によって受信されたエンコードされたコンテンツデータのコンテンツ形式が、前記第1デコード手段によってデコード不可能な第1の所定のコンテンツ形式であるか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段によってコンテンツ形式が第1の所定のコンテンツ形式であると判断された場合、前記コンテンツ再生装置にデコード要求を送信する要求送信手段とを備え、
前記コンテンツ再生装置が、
制御手段からデコード指示を受信した場合、前記コンテンツデータをデコードする第2デコード手段と、
エンコードされたコンテンツデータ又は前記第2デコード手段によってデコードされたコンテンツデータを前記コンテンツ処理装置に送信するコンテンツ送信手段と、
前記コンテンツ処理装置から前記デコード要求を受信する要求受信手段と、
前記要求受信手段が前記デコード要求を受信した場合、コンテンツデータをデコードするデコード指示を前記第2デコード手段に供給する前記制御手段とを備える、コンテンツ再生システム。
【請求項2】
コンテンツデータを再生するコンテンツ再生装置と、前記コンテンツ再生装置に接続可能なコンテンツ処理装置とを備え、
前記コンテンツ処理装置が、
前記コンテンツ再生装置から、エンコードされたコンテンツデータ又は前記コンテンツ再生装置によってデコードされたコンテンツデータを受信するコンテンツ受信手段と、
前記コンテンツ受信手段によって受信されたエンコードされたコンテンツデータをデコードする第1デコード手段と、
前記コンテンツ受信手段によって受信されたコンテンツデータに1又は複数のコンテンツ処理を実行するコンテンツ処理手段と、
前記コンテンツ処理手段によって処理されるコンテンツ処理を設定する処理設定手段と、
前記コンテンツ受信手段によって受信されたエンコードされたコンテンツデータのコンテンツ形式が、前記コンテンツ処理手段が所定のコンテンツ処理を実行しなければ前記第1デコード手段がデコード可能であるが、前記コンテンツ処理手段が前記所定のコンテンツ処理を実行しかつ前記第1デコード手段がデコードすることは不可能である第2の所定のコンテンツ形式であり、かつ、前記処理設定手段によって前記所定のコンテンツ処理が設定されているか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段によってコンテンツ形式が第2の所定のコンテンツ形式であり、かつ、前記処理設定手段によって前記所定のコンテンツ処理が設定されていると判断された場合、前記コンテンツ再生装置にデコード要求を送信する要求送信手段とを備え、
前記コンテンツ再生装置が、
制御手段からデコード指示を受信した場合、前記コンテンツデータをデコードする第2デコード手段と、
エンコードされたコンテンツデータ又は前記第2デコード手段によってデコードされたコンテンツデータを前記コンテンツ処理装置に送信するコンテンツ送信手段と、
前記コンテンツ処理装置から前記デコード要求を受信する要求受信手段と、
前記要求受信手段が前記デコード要求を受信した場合、コンテンツデータをデコードするデコード指示を前記第2デコード手段に供給する前記制御手段とを備える、コンテンツ再生システム。
【請求項3】
前記判断手段が、コンテンツ形式が第2の所定のコンテンツ形式であり、かつ、前記処理設定手段によって前記所定のコンテンツ処理が設定されている際に、前記処理設定手段が前記所定のコンテンツ処理が実行されないように設定を変更したか否かを判断し、
前記所定のコンテンツ処理が実行されないように設定を変更したと判断された場合、前記要求送信手段が、前記コンテンツ再生装置にデコード停止要求を送信し、
前記要求受信手段が前記デコード停止要求を受信した場合、前記制御手段が、コンテンツデータのデコードを停止するデコード停止指示を前記第2デコード手段に供給する、請求項2に記載のコンテンツ再生システム。
【請求項4】
前記判断手段が、前記コンテンツ受信手段によって受信されたエンコードされたコンテンツデータのコンテンツ形式が、前記処理設定手段の設定とは関係なく、前記第1デコード手段によってデコード不可能な第1の所定のコンテンツ形式であるか否かをさらに判断し、
前記判断手段によってコンテンツ形式が第1の所定のコンテンツ形式であると判断された場合、前記要求送信手段が、前記コンテンツ再生装置にデコード要求を送信する、請求項2または3に記載のコンテンツ再生システム。
【請求項5】
前記コンテンツ再生装置が、ユーザ操作に応じて、前記コンテンツ再生装置が再生するコンテンツデータが他のコンテンツデータに切り換えられるか否かを判断するコンテンツ判断手段をさらに備え、
前記コンテンツ再生装置が再生するコンテンツデータが他のコンテンツデータに切り換えられると判断された場合、前記制御手段が、コンテンツデータのデコードを停止するデコード停止指示を前記第2デコード手段に供給する、請求項1〜4のいずれかに記載のコンテンツ再生システム。
【請求項6】
請求項1に記載のコンテンツ再生システムに用いられる前記コンテンツ処理装置であって、
前記コンテンツ再生装置から、エンコードされたコンテンツデータ又は前記コンテンツ再生装置によってデコードされたコンテンツデータを受信するコンテンツ受信手段と、
前記コンテンツ受信手段によって受信されたエンコードされたコンテンツデータをデコードする第1デコード手段と、
前記コンテンツ受信手段によって受信されたエンコードされたコンテンツデータのコンテンツ形式が、前記第1デコード手段によってデコード不可能な第1の所定のコンテンツ形式であるか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段によってコンテンツ形式が第1の所定のコンテンツ形式であると判断された場合、前記コンテンツ再生装置にデコード要求を送信する要求送信手段とを備える、コンテンツ処理装置。
【請求項7】
請求項2〜5のいずれかに記載のコンテンツ再生システムに用いられる前記コンテンツ処理装置であって、
前記コンテンツ再生装置から、エンコードされたコンテンツデータ又は前記コンテンツ再生装置によってデコードされたコンテンツデータを受信するコンテンツ受信手段と、
前記コンテンツ受信手段によって受信されたエンコードされたコンテンツデータをデコードする第1デコード手段と、
前記コンテンツ受信手段によって受信されたコンテンツデータに1又は複数のコンテンツ処理を実行するコンテンツ処理手段と、
前記コンテンツ処理手段によって処理されるコンテンツ処理を設定する処理設定手段と、
前記コンテンツ受信手段によって受信されたエンコードされたコンテンツデータのコンテンツ形式が、前記コンテンツ処理手段が所定のコンテンツ処理を実行しなければ前記第1デコード手段がデコード可能であるが、前記コンテンツ処理手段が前記所定のコンテンツ処理を実行しかつ前記第1デコード手段がデコードすることは不可能である第2の所定のコンテンツ形式であり、かつ、前記処理設定手段によって前記所定のコンテンツ処理が設定されているか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段によってコンテンツ処理が第2の所定のコンテンツ形式であり、かつ、前記処理設定手段によって前記所定のコンテンツ形式が設定されていると判断された場合、前記コンテンツ再生装置にデコード要求を送信する要求送信手段とを備える、コンテンツ処理装置。
【請求項8】
請求項6または7に記載の各手段をコンピュータに実行させる、コンテンツ処理装置の動作プログラム。
【請求項9】
請求項1〜5のいずれかに記載のコンテンツ再生システムに用いられる前記コンテンツ再生装置であって、
制御手段からデコード指示を受信した場合、前記コンテンツデータをデコードする第2デコード手段と、
エンコードされたコンテンツデータ又は前記第2デコード手段によってデコードされたコンテンツデータを前記コンテンツ処理装置に送信するコンテンツ送信手段と、
前記コンテンツ処理装置から前記デコード要求を受信する要求受信手段と、
前記要求受信手段が前記デコード要求を受信した場合、コンテンツデータをデコードするデコード指示を前記第2デコード手段に供給する前記制御手段とを備える、コンテンツ再生装置。
【請求項10】
請求項9に記載の各手段をコンピュータに実行させる、コンテンツ再生装置の動作プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−164693(P2009−164693A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−339397(P2007−339397)
【出願日】平成19年12月28日(2007.12.28)
【出願人】(000000273)オンキヨー株式会社 (502)
【Fターム(参考)】