説明

コンバインの前処理部

【課題】稈ボリュームの大きい材料や倒伏材料を刈り取ると合流部での稈のボリュームが大きくなり、挟持レールの作動方向に対して直角方向の荷重が作用してしまい、挟持レールが本来の作動方向に動かないために搬送詰まりを発生する課題があった。
【解決手段】株元挟持ガイド(39)を、株元搬送チェーン(37)の搬送方向(X1)に直交する方向のうち、株元搬送チェーン(37)に接近する方向(Y1)に付勢すると共に、株元搬送チェーン(37)から離間する方向(Y2)に退避可能に支持する挟持方向支持手段(40)により支持し、株元挟持ガイド(39)を支持する挟持方向支持手段(40)を、株元搬送チェーン(37)の搬送方向(X1)とは逆方向(X2)に付勢すると共に、株元搬送チェーン(37)の搬送方向(X1)に退避可能に支持する搬送方向支持手段(41)により支持した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、未刈穀稈を分草するデバイダと、デバイダで分草した穀稈を引き起こす引起部と、引起部で引起した穀稈を掻き込み搬送する掻込搬送部と、掻込搬送部で掻き込んだ穀稈を刈り取る刈取部と、それぞれ掻き込んだ複数条の穀稈を合流搬送する株元搬送部とを備えたコンバインの前処理部に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、刈り取った複数条の穀稈を、搬送チェーンとガイド杆とで挟持して搬送する下部搬送装置を備えるコンバインが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実公平7−37466号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に示される下部搬送装置は、ガイド杆が搬送チェーンの搬送方向と直交する穀稈挟持方向にしか移動可能に付勢支持していないため、稈ボリュームの大きい材料や倒伏材料を刈り取ると合流部での稈のボリュームが大きくなり、搬送チェーンの搬送方向と直交するガイド杆の作動方向に対して直角方向(搬送チェーン搬送方向)の荷重が作用してしまい、ガイド杆が搬送チェーンの搬送方向と直交する穀稈挟持方向に動かない状況が発生し、結果として搬送詰まりを発生する課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に係る発明は、未刈穀稈を分草するデバイダ21と、該デバイダ21で分草した穀稈を引き起こす引起部22と、該引起部22で引起した穀稈を掻き込み搬送する掻込搬送部23と、該掻込搬送部23で掻き込んだ穀稈を刈り取る刈取部25と、それぞれ掻き込んだ複数条の穀稈を合流搬送する株元搬送部26とを備えたコンバインの前処理部5において、前記株元搬送部26を、左右に並設した2条分の前記掻込搬送部23の合流部を搬送始端部37sとする株元搬送チェーン37と、該株元搬送チェーン37の搬送作用側に対向して穀稈の株元を前記株元搬送チェーン37と挟持する株元挟持ガイド39により構成し、該株元挟持ガイド39を、前記株元搬送チェーン37の前記搬送始端部37sから離間した始端側ガイド部39sと、前記株元搬送チェーン37の搬送方向X1に沿った終端側ガイド部39eとを一体的に連接して構成し、前記株元挟持ガイド39を、前記株元搬送チェーン37の搬送方向X1に直交する方向のうち、前記株元搬送チェーン37に接近する方向Y1に付勢すると共に、該株元搬送チェーン37から離間する方向Y2に退避可能に支持する挟持方向支持手段40により支持し、前記株元挟持ガイド39を支持する前記挟持方向支持手段40を、前記株元搬送チェーン37の搬送方向X1とは逆方向X2に付勢すると共に、該株元搬送チェーン37の搬送方向X1に退避可能に支持する搬送方向支持手段41により支持したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
請求項1に係る発明によると、稈ボリュームの大きい材料や倒伏材料を刈り取ることで合流部での稈のボリュームが大きくなった時に、株元挟持ガイド39の始端側ガイド部39sに対して株元搬送チェーン37の搬送方向X1に大きな荷重が作用しても、株元挟持ガイド39を支持する挟持方向支持手段40が搬送方向支持手段41により株元搬送チェーン37の搬送方向X1に退避するので、株元挟持ガイド39は株元搬送チェーン37の搬送方向X1と直交する方向のうち、該株元搬送チェーン37から離間する方向Y2に確実に退避作動し、稈ボリュームに起因する搬送詰まりが発生しなくなった。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】コンバインの左前斜視図。
【図2】運転部の平面図。
【図3】前処理部の左側面図。
【図4】前処理部の正面図。
【図5】掻込搬送部及び株元搬送部の平面図。
【図6】中央2条分の掻込搬送部に備えた右株元挟持ガイドの斜視図。
【図7】中央2条分の掻込搬送部に備えた右株元挟持ガイドの分解斜視図。
【図8】右株元挟持ガイドの平面図。
【図9】掻込スターホイールの平面図。
【図10】制御ブロック図。
【図11】制御タイミングチャート図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、図面に基づいて本発明の実施形態に係るコンバインについて説明をする。なお、説明中の方向は作業者が機体に着座した状態を基準として考えるものとする。
【0009】
[コンバインの概要]
図1はコンバインの左前斜視図であり、コンバイン1は、左右一対のクローラ走行装置2に支持された機体3を有していると共に、機体3の前方には前処理部5が昇降自在に設けられている。前処理部5の側方には作業者が運転操作を行う運転部6が設けられている。運転部6の後方には穀粒を収容するグレンタンク8を備え、グレンタンク8の左側方には前処理部5から搬送されてきた穀稈を脱こく及び選別する脱こく部9を備えている。
【0010】
[運転部の概要]
図2は運転部の平面図であり、運転部6に設けた運転シート11の前方に配置したフロントパネル12上にはコンバイン1を左右操向操作すると共に前処理部5を昇降操作するマルチステアリングレバー13を備え、運転シート11の左側方に配置したサイドパネル15上にはコンバイン1を前後進操作する主変速レバー16と、エンジンの動力と脱こく部9及び前処理部5とを伝動/切断操作する脱こく・刈取クラッチレバー17を備えている。
【0011】
[前処理部の概要]
図3は前処理部の左側面図、図4は前処理部の正面図であり、4条刈の前処理部5には未刈穀稈を分草するデバイダ21と、穀稈を引き起こす引起部22と、引起した穀稈を掻き込み搬送する掻込搬送部23と、掻き込んだ穀稈を刈り取る刈取部25と、それぞれ掻き込んだ4条の穀稈を合流搬送する株元搬送部(株元搬送装置)26と上下2段の穂先搬送部27,28と、合流した穀稈の扱深さを調整しながら脱こく部9に搬送する扱深搬送部29で構成されている。31は前処理部5の未刈地側に設けて未刈穀稈を分草するナローガイド(分草杆)であり、運転シート11の左側方に設けたナローガイド切換レバー32の操作により、ナローガイド31は格納姿勢31aと分草作業姿勢31bとの何れか一方に切り換えられる。
【0012】
[掻込搬送部の概要]
図5は掻込搬送部及び株元搬送部の平面図であり、掻込搬送部23は、引起部22で引き起こした穀稈を掻き込む掻込ベルト33、掻込ベルト33で掻き込んだ穀稈を合流部で挟持する左右一対のスターホイール35,35で構成している。
【0013】
[株元搬送部の構成]
株元搬送部26は、左右に並設した2条分の掻込搬送部23,23の合流部を搬送始端部として、掻込搬送部23,23に掻き込まれた穀稈を搬送下流側の扱深搬送部29の手前まで搬送して合流させる左右の株元搬送チェーン36,37と、左右の株元搬送チェーン36,37に対向して穀稈の株元を株元搬送チェーン36,37と挟持する左右の株元挟持ガイド38,39で構成している。
【0014】
[右株元挟持ガイドの構成]
図6は中央2条分の掻込搬送部に備えた右株元挟持ガイドの斜視図、図7は中央2条分の掻込搬送部に備えた右株元挟持ガイドの分解斜視図、図8は右株元挟持ガイドの平面図であり、右株元挟持ガイド39は、右株元搬送チェーン37の搬送始端部37sから離間した始端側ガイド部39sと、右株元搬送チェーン37の搬送方向に沿った終端側ガイド部39eとを一体的に連接して構成している。
右株元挟持ガイド39は、右株元搬送チェーン37の搬送方向X1と直交する方向のうち、株元搬送チェーン37に接近する方向Y1に付勢すると共に、株元搬送チェーン37から離間する方向Y2に退避可能に支持する挟持方向支持手段40により支持している。また、右株元挟持ガイド39を支持する挟持方向支持手段40は、株元搬送チェーン37の搬送方向X1及び搬送方向X1とは逆方向X2の両方向から付勢していて、両方向X1,X2の付勢力が釣り合う位置を基準として、搬送方向X1及び搬送方向X1とは逆方向X2の両方向に退避可能に支持する搬送方向支持手段41により支持している。
【0015】
挟持方向支持手段40は、挟持ガイド支持ブラケット45と一対のコイルスプリング(付勢手段)46,46により構成されていて、右株元挟持ガイド39は挟持ガイド支持ブラケット45に対して右株元搬送チェーン37の搬送方向X1と直交する方向のうち、株元搬送チェーン37に接近する方向Y1にコイルスプリング46,46で付勢すると共に、株元搬送チェーン37から離間する方向Y2に、コイルスプリング46,46の付勢力に抗して退避可能に支持している。
【0016】
また、搬送方向支持手段41は、L字プレート47、ボルト48、垂直プレート49、コイルスプリング(付勢手段)50、ボルト51、パイプ52により構成されている。
まず、挟持ガイド支持ブラケット45の上面には、水平面と垂直面を持つL字プレート47がボルト48で固定してある。また、中央2条分の掻込ベルト33,33及びスターホイール35,35を支持する掻込フレーム53の後部下面にはL字形状の挟持ガイドフレーム54の一端側が固定されており、挟持ガイドフレーム54の他端側でL字プレート47の垂直面に対向する位置には垂直プレート49が固定されている。
【0017】
L字プレート47と垂直プレート49の対向面にはそれぞれコ字状の穴55,56が設けてあり、それぞれの穴の突出部55a,56aは互いに向かい合う(逆向きになる)ように設けられている。互いに向かい合う突出部55a,56aはコイルスプリング50の左右端の空間部に差し込まれ、コイルスプリング50がコ字状の穴55,56内に収まった状態で、コイルスプリング50の左右両端部がコ字状の穴55,56の左右両端に接当しており、L字プレート47と垂直プレート49はボルト51,51によりパイプ52,52と長孔57,57を介して固定される。この際、L字プレート47側に支持された右株元挟持ガイド39を支持する搬送方向支持手段41は、右株元搬送チェーン37の搬送方向X1及び搬送方向X1とは逆方向X2の付勢力が釣り合う位置から、コイルスプリング50の付勢力に抗して、長孔57,57の左右長さだけ垂直プレート49に対して右株元搬送チェーン37の搬送方向X1及び搬送方向X1とは逆方向X2にスライド可能に支持されている。
【0018】
以上より、未刈穀稈を分草するデバイダ21と、該デバイダ21で分草した穀稈を引き起こす引起部22と、引起部22で引起した穀稈を掻き込み搬送する掻込搬送部23と、掻込搬送部23で掻き込んだ穀稈を刈り取る刈取部25と、それぞれ掻き込んだ複数条の穀稈を合流搬送する株元搬送部26とを備えたコンバインの前処理部5において、株元搬送部26を、左右に並設した2条分の掻込搬送部23の合流部を搬送始端部37sとする右株元搬送チェーン37と、右株元搬送チェーン37の搬送作用側に対向して穀稈の株元を右株元搬送チェーン37と挟持する右株元挟持ガイド39により構成し、株元挟持ガイド39を、株元搬送チェーン37の搬送始端部37sから離間した始端側ガイド部39sと、株元搬送チェーン37の搬送方向X1に沿った終端側ガイド部39eとを一体的に連接して構成し、株元挟持ガイド39を、株元搬送チェーン37の搬送方向X1に直交する方向のうち、株元搬送チェーン37に接近する方向Y1に付勢すると共に、株元搬送チェーン37から離間する方向Y2に退避可能に支持する挟持方向支持手段40により支持し、株元挟持ガイド39を支持する挟持方向支持手段40を、株元搬送チェーン37の搬送方向X1とは逆方向X2に付勢すると共に、株元搬送チェーン37の搬送方向X1に退避可能に支持する搬送方向支持手段41により支持したことにより、稈ボリュームの大きい材料や倒伏材料を刈り取ることで合流部での稈のボリュームが大きくなった時に、株元挟持ガイド39の始端側ガイド部39sに対して株元搬送チェーン37の搬送方向X1に大きな荷重が作用しても、株元挟持ガイド39を支持する挟持方向支持手段41が、株元搬送チェーン37の搬送方向X1に退避するので、株元挟持ガイド39は株元搬送チェーン37の搬送方向X1と直交する方向のうち、該株元搬送チェーン37から離間する方向Y2に確実に退避作動し、稈ボリュームに起因する搬送詰まりが発生しなくなった。
なお、本実施例では右株元挟持ガイド39のみに採用しているが、左株元挟持ガイド38の支持構造に採用してもよい。
【0019】
[掻込スターホイールの構成]
図9は掻込スターホイールの平面図であり、右側2条分のスターホイール35,35の内、右端のスターホイール(駆動スターホイール)35aは株元搬送チェーン37によりスターホイール35aと一体の駆動スプロケット35Sを介して駆動回転(矢印A方向)する構造をとっていて、右端のスターホイール35aに隣接するスターホイール(従動スターホイール)35bは、右端のスターホイール35aに噛み合い従動回転(矢印B方向)することで両スターホイール35a,35bの噛み合い部により複数条の穀稈を挟持するよう構成してある。
【0020】
ところで、駆動スターホイール35aと従動スターホイール35bとの芯間は、3条分の穀稈が合流搬送することを想定して他の一対のスターホイール35,35間より広く設定してあるが、従来は空回しする際に、機体の個体差により従動スターホイール35bの先端が駆動スターホイール35aの歯面に対して垂直に近い当たり方をすることで、駆動スターホイール35aと従動スターホイール35bがロックする個体があるという課題があった。
【0021】
そこで、従動スターホイール35bを支持する固定軸58と従動スターホイール35bのボス部59の間に、互いに同一極が向かい合うように永久磁石58a,59aをそれぞれ複数配置している。
【0022】
よって、空回し時に駆動スターホイール35aが矢印A方向に回転することにより従動スターホイール35bが矢印B方向に従動回転されると、固定された永久磁石58aに対して互いに向かい合う永久磁石59aが矢印B方向に回転することになる。その際、永久磁石59aが永久磁石58aと完全に向かい合った状態から反発することにより、従動スターホイール35bの先端が駆動スターホイール35a歯面に対して垂直に近い当たり方をする前に、従動スターホイール35bが永久磁石58a,59aの反発力で矢印B方向に小刻みに回転するので、機体の個体差によりロックする課題を解消している。
【0023】
[エンジン回転制御]
図10は制御ブロック図であり、マイコン61の入力にはアクセルダイヤルと兼用のアイドリング回転保持スイッチ62、ナローガイド切換レバー32の操作により、ナローガイド31を分草作業姿勢31bに切り換えたことを検出するナローガイドスイッチ63、エンジンの動力と脱こく部9及び前処理部5とを伝動/切断操作する脱こく・刈取クラッチレバー17を伝動接続位置に操作したことを検出する脱こく・刈取クラッチスイッチ65が接続され、マイコン61の出力にはアイドリング回転保持スイッチ62の入/切に対応して点灯/消灯するアイドリング回転保持LED66が接続されている。また、マイコン61はエンジン制御マイコン67と通信接続されていて、エンジン制御マイコン67の指令によりインジェクタソレノイドを制御してエンジン回転をコントロールする。
【0024】
図11は制御タイミングチャート図であり、まず、アイドリング回転保持スイッチ62をON(入操作)すると、マイコン61はアイドリング回転保持制御を起動してアイドリング回転保持LED66をON(点灯)する。次にナローガイド切換レバー32の操作によりナローガイド31を分草作業姿勢31bに切り換えたことをナローガイドスイッチ63が検出している状態で、脱こく・刈取クラッチレバー17を伝動接続位置に操作したことを脱こく・刈取クラッチスイッチ65が検出すると、エンジン回転はアイドリング回転から定格回転まで自動的に上昇する。また、脱こく・刈取クラッチレバー17を伝動切断位置に操作したことを脱こく・刈取クラッチスイッチ65が検出すると、エンジン回転は定格回転からアイドリング回転まで自動的に下降する。
【0025】
次に、ナローガイド切換レバー32の操作によりナローガイド31を格納姿勢31aに切り換えたことをナローガイドスイッチ63が検出している状態で、脱こく・刈取クラッチレバー17を伝動接続位置に操作したことを脱こく・刈取クラッチスイッチ65が検出すると、エンジン回転はアイドリング回転状態を維持すると共に、アイドリング回転保持LED66を点滅させる事で、オペレータにナローガイド31を分草作業姿勢31bに切り換えるように警報する。ここで、アイドリング回転保持LED66の点滅と共に電子ブザーやホーンで警報音を鳴らしてもいいし、運転部6に備えた液晶ディスプレイに警告表示してもよい。
これにより、ナローガイド31を分草作業姿勢31bに切り換え忘れたまま刈取作業を開始しようとすると、アイドリング回転保持LED66を点滅すると共にエンジン回転をアイドリング回転状態に維持することで、ナローガイド31を分草作業姿勢31bに切り換えるようにオペレータに促して、未刈穀稈の踏み倒し作業を未然に防止できる。
【0026】
次に、アイドリング回転保持スイッチ62をOFF(切操作)すると、マイコン61はアイドリング回転保持制御を停止してアイドリング回転保持LED66をOFF(消灯)する。この時にはナローガイド切換レバー32の操作によりナローガイド31を格納姿勢31aに切り換えたことをナローガイドスイッチ63が検出している状態で、脱こく・刈取クラッチレバー17を伝動接続位置に操作したことを脱こく・刈取クラッチスイッチ65が検出しても、エンジン回転はアイドリング回転から定格回転まで自動的に上昇する。
これにより、畔際刈り作業等、作業頻度の極めて少ないナローガイド31を格納姿勢31aに切り換えた状態での刈取作業時にも、アイドリング回転保持スイッチ62をOFFすることで容易に対応することができる。
【符号の説明】
【0027】
5 前処理部
21 デバイダ
22 引起部
23 掻込搬送部
25 刈取部
26 株元搬送部
37 株元搬送チェーン
37s 搬送始端部
39 株元挟持ガイド
39s 始端側ガイド部
39e 終端側ガイド部
40 挟持方向支持手段
41 搬送方向支持手段
X1 株元搬送チェーンの搬送方向
X2 株元搬送チェーンの搬送方向とは逆方向
Y1 株元搬送チェーンに接近する方向
Y2 株元搬送チェーンから離間する方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
未刈穀稈を分草するデバイダ(21)と、該デバイダ(21)で分草した穀稈を引き起こす引起部(22)と、該引起部(22)で引起した穀稈を掻き込み搬送する掻込搬送部(23)と、該掻込搬送部(23)で掻き込んだ穀稈を刈り取る刈取部(25)と、それぞれ掻き込んだ複数条の穀稈を合流搬送する株元搬送部(26)とを備えたコンバインの前処理部(5)において、
前記株元搬送部(26)を、左右に並設した2条分の前記掻込搬送部(23)の合流部を搬送始端部(37s)とする株元搬送チェーン(37)と、該株元搬送チェーン(37)の搬送作用側に対向して穀稈の株元を前記株元搬送チェーン(37)と挟持する株元挟持ガイド(39)により構成し、
該株元挟持ガイド(39)を、前記株元搬送チェーン(37)の前記搬送始端部(37s)から離間した始端側ガイド部(39s)と、前記株元搬送チェーン(37)の搬送方向(X1)に沿った終端側ガイド部(39e)とを一体的に連接して構成し、
前記株元挟持ガイド(39)を、前記株元搬送チェーン(37)の搬送方向(X1)に直交する方向のうち、前記株元搬送チェーン(37)に接近する方向(Y1)に付勢すると共に、該株元搬送チェーン(37)から離間する方向(Y2)に退避可能に支持する挟持方向支持手段(40)により支持し、
前記株元挟持ガイド(39)を支持する前記挟持方向支持手段(40)を、前記株元搬送チェーン(37)の搬送方向(X1)とは逆方向(X2)に付勢すると共に、該株元搬送チェーン(37)の搬送方向(X1)に退避可能に支持する搬送方向支持手段(41)により支持したことを特徴とするコンバインの前処理部。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−95614(P2012−95614A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−246999(P2010−246999)
【出願日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(000001878)三菱農機株式会社 (1,502)
【Fターム(参考)】