説明

コンバインの掻き込みリール

【課題】リールフレームを簡単に効率よく形成でき、コストダウンを図れるようにする。
【解決手段】回転駆動される左右のリールフレーム23とそのリールフレーム23と偏芯した補助リールフレーム26との少なくとも一方は、外周部23c,26cと、回転軸となる筒状の回転軸部22,29と、回転軸部22,29に鍔状に設けられたハブ部23a,26aと、外周部23c,26cとハブ部23a,26aとにわたって連結する複数のスポーク部23b,26bとを設けて構成してあると共に、スポーク部23b,26bは、その回転軸部22,29側の端部を、回転軸部22,29の外周面に当接させた状態でハブ部23a,26aに固定してある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転駆動される左右のリールフレームの外周部複数箇所に亘ってタイン取付け軸を自転可能に横架支承し、前記リールフレームの回転軸芯と偏芯した回転軸芯回りに同調回転される補助リールフレームの外周部複数箇所に、前記タイン取付け軸から一体延出された回動規制アームの遊端を枢支連結し、リールフレームおよび補助リールフレームの同調回転に連動してタイン取付け軸が相対的にリールフレーム回転方向と逆方向に同調自転するよう構成してあるコンバインの掻き込みリールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のコンバインの掻き込みリールとしては、リールフレーム、及び、補助リールフレームは、それらの外周部と、回転軸となる筒状の回転軸部と、前記回転軸部に鍔状に設けられたハブ部と、前記外周部と前記ハブ部とにわたって連結する複数のスポーク部とを設けて構成してあるものがあり(例えば、特許文献1参照)、スポーク部は、その前記回転軸部側の端部を、前記ハブ部に固定してあった。
また、スポーク部の端部は、前記回転軸部の外周面から離間していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平2007−151439号公報(図6)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来のコンバインの掻き込みリールによれば、ハブ部とスポーク部との組み付けに際しては、スポーク部の端部は特に位置が規制されているわけではないので、ハブ部とスポーク部とを溶接等によって一体化する際には、ハブ部とスポーク部とを決められた位置に配置すると共に、その相対位置がズレないように、例えば、クランプ装置等で両者を仮固定した後に接合を行う必要があった。
このように、リールフレームを形成するのに手間が掛かり、作業効率が低くなることでコストアップにつながる問題点があった。
【0005】
従って、本発明の目的は、上記問題点を解消し、リールフレームを簡単に効率よく形成でき、コストダウンを図れるコンバインの掻き込みリールを提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の特徴構成は、回転駆動される左右のリールフレームの外周部複数箇所に亘ってタイン取付け軸を自転可能に横架支承し、前記リールフレームの回転軸芯と偏芯した回転軸芯回りに同調回転される補助リールフレームの外周部複数箇所に、前記タイン取付け軸から一体延出された回動規制アームの遊端を枢支連結し、リールフレームおよび補助リールフレームの同調回転に連動してタイン取付け軸が相対的にリールフレーム回転方向と逆方向に同調自転するよう構成してあるコンバインの掻き込みリールであって、前記リールフレームと前記補助リールフレームとの少なくとも一方は、前記外周部と、回転軸となる筒状の回転軸部と、前記回転軸部に鍔状に設けられたハブ部と、前記外周部と前記ハブ部とにわたって連結する複数のスポーク部とを設けて構成してあると共に、前記スポーク部は、その前記回転軸部側の端部を、前記回転軸部の外周面に当接させた状態で前記ハブ部に固定してあるところにある。
【0007】
本発明の第1の特徴構成によれば、前記スポーク部は、その前記回転軸部側の端部を、前記回転軸部の外周面に当接させた状態で前記ハブ部に固定してあるから、ハブ部に対するスポーク部の位置決めが、前記回転軸部の外周面によって簡単に実施することができる。更には、位置決め状態を維持できるから、引き続いて溶接等の接合工程を実施することができる。
従って、リールフレームを簡単に効率よく形成でき、コストダウンを図ることができる。
また、ハブ部と接合状態のスポーク部には、回転軸部の外周面が当接しているので、スポーク部に作用する外力を、ハブ部のみならず、回転軸部においても受けて支持することが可能となる。その結果、リールフレームの強度アップを図ることができる。
【0008】
本発明の第2の特徴構成は、前記スポーク部は、角筒によって形成してあるところにある。
【0009】
本発明の第2の特徴構成によれば、角筒は丸棒に比べて断面積は小さくても高い断面係数を得易いから、薄肉材料の使用によって軽量化を図ることが可能となる。
また、角筒の外周面をハブ部に面当接させた状態で接合できるから、丸棒に比べて接合断面積が大きく確保でき、高い接合強度を得ることができる。
従って、リールフレームの強度アップを図ることができる。
【0010】
本発明の第3の特徴構成は、前記ハブ部は、その外縁部に、前記回転軸芯方向に沿って屈曲するフランジ部が設けてあり、前記スポーク部は、前記フランジ部に形成した切欠きに入り込む状態に配置されて前記フランジ部に接合してあるところにある。
【0011】
本発明の第3の特徴構成によれば、ハブ部にフランジ部が設けてあることでハブ部の断面係数が向上し、ハブ部としての剛性が高くなる。また、スポーク部は、そのフランジ部の切欠きに入り込んだ状態でフランジ部に接合してあるから、スポーク部の保持強度そのものも高くなり、結果的に、リールフレームの更なる強度アップを図ることができる。
【0012】
本発明の第4の特徴構成は、前記ハブ部は、回転軸芯方向視において4角形に形成してあるところにある。
【0013】
本発明の第4の特徴構成によれば、ハブ部の形成手間を、複雑な形状ではなく、極めて加工しやすい4角形形状とすることで、形成効率の向上を図ることができる。
また、リールフレームそのものの外形を4角形にすることができるから、スポーク部の数も4つにでき、5角形やそれ以上の多角形のリールフレームに比べて、軽量化を図れると共に、使用材料の削減により、コストダウンを叶えることができる。
また、リールフレームの軽量化によって、コンバインとしての前後の重量バランスが良好となる他、装置全体としての軽量化が図れることで、燃費の向上効果も期待できる。
【0014】
本発明の第5の特徴構成は、前記スポーク部と前記外周部とは、前記スポーク部の端部に1辺が当接する状態に取り付けたアングル材を介して取り付けてあるところにある。
【0015】
本発明の第5の特徴構成によれば、アングル材による補強作用を無駄なく利用することができ、スポーク部と外周部との取付強度を充分に確保することができる。
よって、簡単な構造を採用しながら、リールフレームの更なる強度アップを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】コンバインの全体左側面図
【図2】コンバインの全体平面図
【図3】刈取り部の側面図
【図4】掻き込みリールの左右両端部を示す正面図
【図5】リールフレームと補助リールフレームとを示す側面図
【図6】リールフレームと補助リールフレームとの軸受け個所を示す正面図
【図7】リールフレームの分解斜視図
【図8】補助リールフレームの分解斜視図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に、本発明に係る普通型のコンバインの全体側面が、また、図2に、その全体平面がそれぞれ示されている。このコンバインは、左右一対のクローラ走行装置1を備えた走行機体2に、軸流型の脱穀装置3と穀粒回収部4が左右に並列して配備されるとともに、穀粒回収部4の前方に運転部5が配備されている。脱穀装置3の前部には支点X周りに上下揺動自在に刈取り穀稈物搬送用のフィーダ6が連結され、このフィーダ6の前端に略機体横幅に相当する刈幅を有する刈取り部7が連結されている。
【0018】
刈取り部7は、図3に示すように、左右一対の分草フレーム11に亘ってバリカン型の刈取り装置12、および、刈り取った作物を刈り幅中間に横送りするオーガ13が架設された構造となっており、オーガ13には横送り用の螺旋羽根13aと横送りされた穀稈をフィーダ6の始端に送り込む掻き込みフィンガー13bとが備えられている。フィーダ6には、縦回し巻回された左右のチェーン14aに亘って搬送バー14bを横架連結してなる掻き揚げコンベア14が内装されており、掻き込みフィンガー13bで送り込まれた穀稈がフィーダ底面に沿って掻き揚げ搬送されて脱穀装置3の前端に投入供給されるようになっている。
【0019】
図1に示すように、走行機体2における主フレーム8の前部とフィーダ6の下部との間に油圧シリンダ15が架設され、この油圧シリンダ15の伸縮作動によって刈取り部7がフィーダ6と一体に前記支点X周りに揺動昇降されるようになっている。刈取り部7の前部上方に、植立した穀稈を後方に掻き込んで引き上げる掻き込みリール16が装備されている。
【0020】
前記掻き込みリール16は、図3に示すように、支点a周りに上下揺動自在な左右一対の支持アーム17の前部に支持ブラケット18を介して支架されている。支持アーム17と分草フレーム11との間にはガスダンパー19が取り付けてある。このガスダンパー19は、図には示さない操作レバーによって掻き込みリール16を上下揺動操作する際の補助となり、掻き込みリール16の掻き込み作用高さを容易に変更することができる。
また、支持ブラケット18を支持アーム17に沿ってスライド調節して掻き込み作用位置を前後に調節することも可能となっている。
【0021】
次に、掻き込みリール16の詳細な構造を、図4〜図8を参照して説明する。
【0022】
掻き込みリール16は、左右の前記支持ブラケット18に水平に支架された回転支軸 (リールフレームの回転軸部に相当)22、この回転支軸22の左右に連結固定された正四角形状のリールフレーム23、左右のリールフレーム23の頂部四箇所に回動自在に水平支架された四本のタイン取付け軸24、各タイン取付け軸24に一定ピッチで並列装備された多数本のタイン25、リールフレーム23のリール軸芯(リールフレームの回転軸芯に相当)Pに対して設定距離だけ後方に寄った偏心軸芯(補助リールフレームの回転軸芯に相当)Qを中心に回動自在に支持された正四角形状の補助リールフレーム26、等で構成されている。
尚、掻き込みリール16の回転駆動は、回転支軸22の左端部に設けられたプーリG3と、駆動側のプーリG1と、これら両プーリG3,G1にわたって設けた駆動ベルトG2と、駆動ベルトG2に当接する一対のテンションプーリG4とからなる伝動機構によって、駆動系からの回転力が伝達されることで実施される。
【0023】
図5、図7に示すように、リールフレーム23は、前記回転支軸22の両端部にそれぞれ鍔状に設けられた外形が正方形のハブ部23a、このハブ部23aから放射状に延出された四本のスポーク部23b、および、スポーク部23bの先端同士に亘って架設された帯板状の補強杆(外周部に相当)23cとで構成されている。
前記スポーク部23bは、リールフレーム23の中心側の基端部を、回転支軸22の外周面に当接させた状態に配置してあり、ハブ部23aや回転支軸22に溶接固定してある。
因みに、スポーク部23bは、当該実施形態においては、断面形状四角形の角筒で構成してあり、外周面の内の一面をハブ部23aに沿わせて固定されている。
【0024】
補助リールフレーム26は、図5、図8に示すように、外形が前記ハブ部23aより一回り大きな正方形として形成されたハブ部26a、このハブ部26aから放射状に延出された四本のスポーク部26b、および、スポーク部26bの先端同士に亘って架設された帯板状の補強杆(外周部に相当)26cとで構成され、外形形状は、リールフレーム23とほぼ同一形状となっている。
また、前記ハブ部26aの中央部には、前記回転支軸22と干渉しないように大きな円形の穴26dが設けられている。穴26dの中心は偏芯軸芯Qに一致する。そして、穴26dの内周縁部には、短尺の円筒部29が一体に設けてある。この円筒部29は、内周部の三ヵ所を後述するガイドローラ28に支持されることで補助リールフレーム26の回転軸部となる。
【0025】
図4〜6に示すように、右側の支持ブラケット18の機体内側には略三角形状の支持板27が連結固定されるとともに、この支持板27の外周近くの内側面には前記偏心軸芯Qに対して等距離の位置に三個のガイドローラ28が装備されている。
他方、補助リールフレーム26のハブ部26aの内縁部に形成された円筒部29は、前記ガイドローラ28群に外接する径寸法に形成されており、円筒部29がガイドローラ28群に案内されることで補助リールフレーム26が偏心軸芯Qを中心にして回動可能に支持されている。
【0026】
また、補助リールフレーム26のハブ部26aの外縁部には、偏芯軸芯Qの方向に沿って屈曲するフランジ部20が全周にわたって設けてある。フランジ部20の内、ハブ部26aの各角部分に位置する部分には、スポーク部26bが挿通自在な切欠き20aが形成してある。前記スポーク部26bは、補助リールフレーム26の中心側の基端部を、前記円筒部29の外周面に当接させ、且つ、中間部を前記切欠き20aに挿通させた状態に配置してあり、ハブ部26aやフランジ部20に溶接固定してある。
因みに、スポーク部26bは、当該実施形態においては、断面形状四角形の角筒で構成してあり、外周面の内の一面をハブ部26aに沿わせて固定されている。
【0027】
各タイン取付け軸24の両端から後ろ向きに回動規制アーム30(図4〜6参照)が一体突設され、この回動規制アーム30の遊端が補助リールフレーム26の各頂部に枢支連結されている。
各タイン取付け軸24の軸芯Rから回動規制アーム30の遊端枢支点Sまでの距離、および、両支点R,Sを結ぶ仮想線の方向が、リール軸芯Pから偏心軸芯Qまでの距離および両軸芯P,Qを結ぶ仮想線の方向に一致されており(図5参照)、リール軸芯P、偏心軸芯Q、タイン取付け軸24の軸芯R、および、回動規制アーム30の遊端枢支点Sが平行四連リンクの支点をなしている。
従って、リールフレーム23がリール軸芯P周りに回転されると、これに追随して補助リールフレーム26が偏心軸芯Q周りに回転することでタイン取付け軸24がリール軸芯P周りに公転しながら軸芯R周りに逆方向に同調自転され、タイン取付け軸24が常に一定の回動姿勢に維持されるようになっている。
【0028】
図4〜図7に、リールフレーム23の頂部にタイン取付け軸24を回動自在に支承する軸支部の構造が示されている。
【0029】
リールフレーム23を構成するスポーク部23bの先端部には、リールフレームの周方向に沿わせてアングル材31を固着してある。具体的には、アングル材31の一方の辺31aを、スポーク部23bの4つの外周面の内の機体右側を向いた面に沿わせて溶接によって接合してある(図7参照)。
また、アングル材31の他方の辺31bと、スポーク部23bの端面との間には隙間kを形成してあり、スポーク部23bの先端部が閉塞されるのを積極的に回避できるように構成してある。この隙間kを設けてあることで、スポーク部23bの内空部に浸入した雨水等を排水しやすくなり、金属の腐食防止を図ることができる。
【0030】
前記アングル材31の他方の辺31bのリール径方向外方の面には、タイン取付け軸24を回動自在に支承する軸受け部材32が取付けられている。
この軸受け部材32は滑性に優れた硬質の樹脂材からなり、軸受け部材32のリール径方向外方の面には、タイン取付け軸24の外径に相当する幅と深さを持った軸受け凹部33がリール径方向外方に向けて開口形成され、ここにタイン取付け軸24が係入支持されるようになっている。
【0031】
軸受け部材32のリール径方向外方の面上には、隣接する両頂部にそれぞれわたる一対の補強杆23cの端部どうしが重ねられ、軸受け凹部33の開口を塞いでタイン取付け軸24が軸受け凹部33から離脱するのを阻止できるように固定されている。この固定は、軸受け凹部33を挟んだ両側で、上下に重なった一対の補強杆23cと、軸受け部材32と、アングル材31とを貫通する状態に取り付けられた一対のボルト34によって実施されている。
尚、タイン取付け軸24の外周には、図6に示すように、軸受け部材32の左右端面に係合する環状突起24aが備えられており、タイン取付け軸24の左右方向の位置決めがなされている。
【0032】
図4〜6、図8に、補助リールフレーム26の頂部に回動規制アーム30の遊端を枢支軸40を介して回動自在に支持する枢支連結部の構造が示されている。
この枢支連結部は、上述のリールフレーム23の場合と同様の構成であり、リールフレーム23の頂部にタイン取付け軸24を回動自在に支承する軸支構造と同様に構成されている。
【0033】
すなわち、図6、図8に示すように、補助リールフレーム26を構成するスポーク部26bにも、アングル材41が固着してあり、このアングル材41の一方の辺41aを、スポーク部26bの4つの外周面の内の機体右側を向いた面に沿わせて溶接によって接合してある。
また、アングル材41の他方の辺41bと、スポーク部26bの端面との間には隙間kを形成してある。
前記アングル材41の他方の辺41bのリール径方向外方の面には、枢支軸40を回動自在に支承する軸受け部材42と、一対の補強杆26cとがボルト44によって固定されている。
そして、枢支軸40の外周には、軸受け部材42の左右端面に係合する環状突起40aが備えられており、枢支軸40の左右方向の位置決めがなされている。
【0034】
図5、図6に示すように、前記タイン25は、バネ線材によって構成され、機体左側面視における形状が「く」字形状となるように形成してある。タイン取付け軸24に沿わせて接合された取付用チャンネル部材24bに、タイン25の頭部をネジ固定してある。
【0035】
本実施形態の掻き込みリール16によれば、リールフレーム23と補助リールフレーム26との何れにおいても、ハブ部23a,26aに対するスポーク部23b,26bの位置決めが、回転軸部に相当する回転支軸22と円筒部29の外周面に、夫々の端部を当て付けるだけで実施でき、簡単に、効率よく、安価にリールフレーム23や補助リールフレーム26を形成することができる。また、リールフレーム23や補助リールフレーム26の強度アップを図ることもできる。
また、部品加工をする上で作業を実施しやすい正方形が基本形状となっているから、部品加工効率の向上を図れると共に、五角形以上の多角形フレームに比べて軽量化を図ることができる。その結果、装置そのもののコストダウンに加えて、燃費の低減によるランニングコストの低下をも期待することができる。
【0036】
〔別実施形態〕
以下に他の実施の形態を説明する。
【0037】
〈1〉 スポーク部の端部を、回転軸部の外周面に当接させてハブ部に固定する取付構造は、先の実施形態で説明したリールフレーム23と補助リールフレーム26との両方に採用されたものに限るものではなく、例えば、何れか一方にのみに採用してあってもよい。
〈2〉 ハブ部やスポーク部は、先の実施形態で説明した形状のものに限るものではなく、例えば、ハブ部に関しては、正方形以外にも、5角形以上の多角形や、円形等であってもよい。また、スポーク部に関しては、四角筒以外にも、円筒や角棒や丸棒等で構成してあってもよい。勿論、リールフレームも、4角形に限るものではない。
【0038】
尚、上述のように、図面との対照を便利にするために符号を記したが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0039】
当該掻き込みリールは、穀粒回収部としてグレンタンクとアンローダ、又は、袋詰め用のホッパーと袋詰め装置を搭載した普通型のコンバインに利用することができる。
【符号の説明】
【0040】
20 フランジ部
20a 切欠き
22 回転支軸(リールフレームの回転軸部に相当)
23 リールフレーム
23a ハブ部
23b スポーク部
23c 補強杆(外周部に相当)
24 タイン取付け軸
26 補助リールフレーム
26a ハブ部
26b スポーク部
26c 補強杆(外周部に相当)
29 円筒部(補助リールフレームの回転軸部に相当)
30 回動規制アーム
31 アングル材
41 アングル材
P リール軸心(リールフレームの回転軸芯に相当)
Q 偏心軸心(補助リールフレームの回転軸芯に相当)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転駆動される左右のリールフレームの外周部複数箇所に亘ってタイン取付け軸を自転可能に横架支承し、前記リールフレームの回転軸芯と偏芯した回転軸芯回りに同調回転される補助リールフレームの外周部複数箇所に、前記タイン取付け軸から一体延出された回動規制アームの遊端を枢支連結し、リールフレームおよび補助リールフレームの同調回転に連動してタイン取付け軸が相対的にリールフレーム回転方向と逆方向に同調自転するよう構成してあるコンバインの掻き込みリールであって、
前記リールフレームと前記補助リールフレームとの少なくとも一方は、前記外周部と、回転軸となる筒状の回転軸部と、前記回転軸部に鍔状に設けられたハブ部と、前記外周部と前記ハブ部とにわたって連結する複数のスポーク部とを設けて構成してあると共に、
前記スポーク部は、その前記回転軸部側の端部を、前記回転軸部の外周面に当接させた状態で前記ハブ部に固定してあるコンバインの掻き込みリール。
【請求項2】
前記スポーク部は、角筒によって形成してある請求項1に記載のコンバインの掻き込みリール。
【請求項3】
前記ハブ部は、その外縁部に、前記回転軸芯方向に沿って屈曲するフランジ部が設けてあり、前記スポーク部は、前記フランジ部に形成した切欠きに入り込む状態に配置されて前記フランジ部に接合してある請求項1又は2に記載のコンバインの掻き込みリール。
【請求項4】
前記ハブ部は、回転軸芯方向視において4角形に形成してある請求項1〜3の何れか一項に記載のコンバインの掻き込みリール。
【請求項5】
前記スポーク部と前記外周部とは、前記スポーク部の端部に1辺が当接する状態に取り付けたアングル材を介して取り付けてある請求項1〜4の何れか一項に記載のコンバインの掻き込みリール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−244912(P2012−244912A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−117276(P2011−117276)
【出願日】平成23年5月25日(2011.5.25)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】