説明

コンバイン

【課題】 コンバインの使用に伴い、たとえ初期設定した値が変化したとしても、グレンタンクの重量を精度よく測定できるコンバインを提供する。
【解決手段】 機体フレーム2と、該機体フレーム2に支持されるグレンタンク13と、該グレンタンク13の重量を測定する重量センサ32を含むセンサ装置50と、該センサ装置50の制御を司る制御装置100とを備えたコンバイン201において、制御装置100は、処理開始時に、その時点でのグレンタンク13の重量を重量センサ32の所定の初期値として初期設定するように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバインに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のコンバインとして、機体フレーム上に収穫穀物を貯留するグレンタンクが配置され、該グレンタンク内の下部には穀物を一端側に排出するための排出コンベアが配設され、該排出コンベアの一端側には縦排出オーガが連通されると共に該縦排出オーガの上部には外部に連通する横排出オーガが連設され、グレンタンク内の穀物が該グレンタンクから排出コンベア、縦排出オーガ及び横排出オーガを通過することで該穀物を外部に排出できるようになっており、コンベアを構成する装置のうち、グレンタンクの近傍に配置される装置(例えば、選別装置、一番コンベア、二番コンベアや揚穀コンベア等)のメンテナンス等を容易に行うという観点から、グレンタンクを開放可能とするために、該グレンタンクを、縦排出オーガを中心として側方へ回動できるようにしたものがある。
【0003】
このような従来のコンバインにおいては、グレンタンクと、該グレンタンクを支持する機体フレームとの間に重量センサを設け、該重量センサを用いてグレンタンクから重量センサに加わる荷重を検出することで、該グレンタンクの重量を測定することがある。この場合、グレンタンクの重量を測定する際に、縦排出オーガが該重量測定に関与すると、該重量を正確に測定することができないため、グレンタンクの縦排出オーガ側を支点として他側(縦排出オーガ側とは反対側)をコンバインを基準とした垂直方向に直交する方向に沿う軸線回りに若干揺動可能にすると共に、該他側で機体フレームに重量センサを間にして載置するようにし、グレンタンクを開放するときは(即ち、縦排出オーガを中心として側方へ回動するときは)、縦排出オーガがグレンタンクを該グレンタンクの他側が重量センサを基準にして下方に位置するように支持する一方、それ以外のときは、グレンタンクの他端を重量センサより上方に持ち上げながら該他端を重量センサ上に載置することで、縦排出オーガが該重量測定に殆ど関与しない状態にし、グレンタンクの重量を測定する際は、この状態で該重量を測定できるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−129522号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記したような従来のコンバインでは、通常、製造段階において、重量センサの初期設定(例えば、ゼロ点設定)がなされるのであるが、コンバインの使用に伴い初期設定した値が変化し、例えば、メンテナンス等によりグレンタンクが開閉される毎のグレンタンクの重量センサへの接触によって重量センサのグレンタンクに対する測定位置がずれたり、或いはグレンタンクが機体フレームにきちんとセットされていない場合には、初期設定した値が変化し、グレンタンクの重量が精度よく測定されないことがある。
【0005】
本発明は、前記従来技術に鑑みなされたものであり、コンバインの使用に伴い、たとえ初期設定した値が変化したとしても、グレンタンクの重量を精度よく測定できるコンバインを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前記課題を解決するため、機体フレームと、該機体フレームに支持されるグレンタンクと、該グレンタンクの重量を測定する重量センサを含むセンサ装置と、該センサ装置の制御を司る制御装置とを備えたコンバインであって、前記制御装置は、処理開始時に、その時点での前記グレンタンクの重量を前記重量センサの所定の初期値として初期設定するように構成されていることを特徴とするコンバインを提供する。
【0007】
本発明に係るコンバインによれば、コンバインの使用に伴い、たとえ初期設定した値が変化したとしても、処理開始時に、その時点での前記グレンタンクの重量を前記重量センサの所定の初期値(例えば、ゼロ点)として初期設定できるので、グレンタンクの重量を精度よく測定することができる。
【0008】
本発明に係るコンバインにおいて、前記制御装置が、前記重量センサにより前記グレンタンクの重量を測定する標準測定モードと、処理開始時点での前記グレンタンクの重量を前記重量センサの所定の初期値として初期設定したのち、前記重量センサにより前記グレンタンクの重量を測定する補正測定モードとを選択可能に構成されていてもよい。この場合、前記補正測定モードが選択されると、処理開始時点で初期設定された状態で前記グレンタンクの重量を測定でき、前記標準測定モードが選択されると、処理開始時点で初期設定されることなく前記グレンタンクの重量を測定できるので、作業者は前記標準測定モードと前記補正測定モードとを適宜選択して前記グレンタンクの重量を測定することができる。
【0009】
本発明に係るコンバインにおいては、次の(a)から(d)のように構成されていてもよい。即ち、
(a)前記制御装置が、人為操作に応じて前記重量センサの重量補正値を設定し、該設定された重量補正値に基づき前記重量センサからの測定値を補正するように構成されている場合、
(b)前記センサ装置が、前記機体フレームの傾斜を測定する傾斜センサをさらに含み前記制御装置が、前記傾斜センサに応じて前記重量センサの重量補正値を設定し、該設定された重量補正値に基づき前記重量センサからの測定値を補正するように構成されている場合、
(c)前記制御装置が、人為操作に応じて前記重量センサの感度数値を設定し、該設定された感度数値に基づき前記重量センサに作用する荷重を算出するように構成されている場合、
(d)前記(a)から(c)のうち少なくとも二つを組み合わせた場合である。
【0010】
なお、前記(b)の場合、例えば、グレンタンクの交換の際に、前記傾斜センサからの測定値に基づき前記機体フレームが所定範囲内の水平を維持していると判断した場合(具体的には、前記傾斜センサの測定値が所定範囲内を所定時間維持していると判断した場合)、その時の空のグレンタンクに対する前記重量センサの測定値を記憶しておき、該記憶された測定値を交換後のグレンタンクの重量値として補正することができる。
【0011】
ここで、通常のコンバインでは、一のグレンタンクと他のグレンタンクとの重量センサに加わる荷重について、コンバインの使用に伴い初期設定した値が変化し、例えば、メンテナンス等によりグレンタンクが開閉される毎のグレンタンクの重量センサへの接触によって重量センサのグレンタンクに対する測定位置がずれたり、グレンタンクが機体フレームにきちんとセットされていない場合、或いは本機寸法誤差等により、個々のグレンタンクが同一の質量であっても各グレンタンクから重量センサに加わる荷重が異なることがあり、例えば、製造段階において重量センサやグレンタンクを取り付けたり、メンテナンス時において重量センサやグレンタンクを交換する場合等においては、コンバインとは別に用意されたテスターや調整用治具等を用いて実機にて重量センサの測定値を本来のグレンタンクの重量に合わせる補正作業を行う必要がある。この点、本発明に係るコンバインにおいて、前記(a)の如く、前記制御装置が、人為操作に応じて前記重量センサの重量補正値を設定し、該設定された重量補正値に基づき前記重量センサからの測定値を補正するように構成されている場合、或いは、前記(b)の如く、前記センサ装置が、前記機体フレームの傾斜を測定する傾斜センサをさらに含み前記制御装置が、前記傾斜センサに応じて前記重量センサの重量補正値を設定し、該設定された重量補正値に基づき前記重量センサからの測定値を補正するように構成されている場合には、人為操作或いは傾斜センサに応じて設定された重量補正値に基づき前記重量センサからの測定値を補正でき、これによりコンバインとは別にテスターや調整用治具等を用意することなく補正できるので、補正作業を簡素化でき、ひいては組み立て作業者やメンテナンス作業者の負担を軽減させることができる。前記重量センサからの測定値を補正する補正処理の具体的態様としては、前記重量センサからの測定値に、該測定値に所定の一定比率を掛けて得られた値を加算する補正処理を例示できる。
【0012】
また、重量センサからの測定値は、例えば、重量センサからの出力信号を一旦センサアンプに入力し、該センサアンプから出力されるアンプ信号に基づいて算出されることで得られる。ところが、重量センサとセンサアンプとの感度のバラツキ等により、本来のグレンタンクの重量とは異なる重量に算出されることがあるため、この場合もコンバインとは別に用意されたテスターや調整用治具等を用いて実機にて重量センサの測定値を本来のグレンタンクの重量に合わせる補正作業を行う必要がある。しかし、本発明に係るコンバインにおいて、前記(c)の如く、前記制御装置が、人為操作に応じて前記重量センサの感度数値を設定し、該設定された感度数値に基づき前記重量センサに作用する荷重を算出するように構成されていると、人為操作に応じて設定された感度数値(例えば、重量センサとセンサアンプとの感度のバラツキに対応した感度数値)に基づき前記重量センサに作用する荷重を算出でき、これによりコンバインとは別にテスターや調整用治具等を用意することなく補正できるので、補正作業を簡素化でき、ひいては組み立て作業者やメンテナンス作業者の負担を軽減させることができる。前記重量センサの感度数値としては、代表例として、前記重量センサの定格出力値を挙げることができる。
【発明の効果】
【0013】
以上説明したように本発明に係るコンバインによると、コンバインの使用に伴い、たとえ初期設定した値が変化したとしても、処理開始時に、その時点での前記グレンタンクの重量を前記重量センサの所定の初期値(例えば、ゼロ点)として初期設定できるので、グレンタンクの重量を精度よく測定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、添付図面を参照しつつ説明する。図1から図4はそれぞれ本発明の一実施形態であるコンバインの左側面図、平面図、右側面図及び正面図である。また、図5は図1から図4に示すコンバイン201におけるグレンタンク13及び排出オーガ15の右側面図である。
【0015】
まず、図1から図5を用いてコンバイン201の全体構成について説明する。このコンバイン201では、クローラ式走行装置1上に機体フレーム2が載置され、該機体フレーム2前方に引起こし・刈取部3が昇降可能に配設されており、該引起こし・刈取部3において、穀稈は前方に突出した分草板4により分草されて、該分草板4の後方に立設された引起こしケース5から突出されたタイン6により引き起こされ、該引起こしケース5の後方に配設された刈刃7にて株元側から刈り取られる。
【0016】
引起こし・刈取部3の後方には扱胴や処理胴を備える脱穀部12が配置され、該引起こし・刈取部3と脱穀部12との間に穀稈の搬送装置8が配設されている。さらに、該搬送装置8の後方であって、脱穀部12の側方にはフィードチェーン9が後方に延設されている。前記引起こし・刈取部3で刈り取られた穀稈は搬送装置からフィードチェーン9に受け継がれ、該フィードチェーン9によって株元側が後方に搬送される。これにより、穀稈の穂先側が脱穀部12内に搬送されて、該脱穀部12にて穀稈の脱穀が行われる。
【0017】
そして、前記フィードチェーン9後端に排藁チェーン18が配設され、該排藁チェーン18後部下方に排藁カッター装置、拡散コンベアなどを備えた排藁処理部19が配設されている。前記脱穀部12で脱穀された後の穀稈(排藁)は、フィードチェーン9から排藁チェーン18に搬送されて、そのまま圃場に放出、あるいは排藁処理部19にて藁片に切断された後に拡散されながら放出される。
【0018】
また、前記脱穀部12下方には選別部17が配設され、該選別部17にて脱穀部12から流下した穀粒や藁屑などから穀粒が選別される。そして、穀粒や藁屑などのうち、選別後の穀粒が、機体フレーム2上に配置されるグレンタンク13であって、該機体フレーム2に支持されるグレンタンク13に搬送され、藁屑などが機外に排出される。なお、グレンタンク13には、穀粒供給口13aが形成され、該穀粒供給口13aと前記した選別部17との間には揚穀筒80が介設されて、該揚穀筒80を通して選別部17において選別された精粒が穀粒供給口13aからグレンタンク13内に供給されて貯留されるようになっている。
【0019】
前記グレンタンク13は脱穀部12の側方に配設されており、該グレンタンク13の前方に運転室14が配設される一方、グレンタンク13後方及び上方に穀物排出装置15が配設されている。穀物排出装置15は縦排出オーガ15aと横排出オーガ15bとを備えており、該縦排出オーガ15aがグレンタンク13後方で機体フレーム2上に立設されている。そして、グレンタンク13は縦排出オーガ15aを中心にして側方へ回動可能に構成されるとともに、その後部上に備えられた回動支点により横排出オーガ15bが上下方向に回動可能に構成されている。
【0020】
グレンタンク13の内側下部には、スクリュー式の排出コンベア16が前後方向に配設され、該排出コンベア16の一端が穀物排出装置15に連設されている。こうして、グレンタンク13内の穀物排出コンベア16によりグレンタンク13から穀物排出装置15に搬送された後、縦排出オーガ15aを経て横排出オーガ15bの先端部から外部に排出されるようになっている。
【0021】
穀物排出装置15において、横排出オーガ15bの根元側は縦排出オーガ15aの上端に上下回動可能に枢着されている。コンバイン201における昇降用アクチュエータであるオーガ昇降シリンダ130は油圧制御バルブの切換により伸縮されるように構成されており、一端が縦排出オーガ15a側面より突設されたブラケット131に回動可能に枢着され、他端が横排出オーガ15b側面より突設されたブラケット132に回動可能に枢着されている。こうして、オーガ昇降シリンダ130を伸縮させることによって、横排出オーガ15bが上下方向に回動されるようになっている。なお、コンバイン201における昇降用アクチュエータであるオーガ昇降シリンダ130は油圧式のシリンダであるが、その他の電気式または油圧式のモータでも良く、限定されない。
【0022】
前記縦排出オーガ15aの中途部にはギア133aが外嵌固定され、該ギア133aに旋回用アクチュエータであるオーガ旋回モータ134の回転軸134aに嵌設されたギア133bが噛合されている。こうして、該オーガ旋回モータ134を作動させることにより、縦排出オーガ15aと横排出オーガ15bとが一体的に旋回されるようになっている。なお、コンバイン201における旋回用アクチュエータであるオーガ旋回モータ134は電気式のモータであるが、油圧式のモータでも、その他の油圧シリンダでも良く、限定されない。
【0023】
このコンバイン201では、グレンタンク13が側方へ回動して機体フレーム2上のレールから離れてもグレンタンク13の前部(回動支点である縦排出オーガ15aとは反対側)が前下方へ傾くことなく、グレンタンク13を元の位置に戻すときに、前部を持ち上げながら回動しなくてもよいように構成されている。
【0024】
さらに説明すると、縦排出オーガ15aの上部とグレンタンク13の後部上には、後述する許容部59(図6参照)と回動時グレンタンク固定機構60が設けられ、グレンタンク13の外側面下部に回動時グレンタンク固定機構60を操作するための操作部70が設けられ、回動時グレンタンク固定機構60と操作部70はワイヤ等の連結部材で連結されて連動する構成としている。こうしてメンテナンス等でグレンタンク13を側方へ回動するときに許容部59の許容を解消して縦排出オーガ15aに固定するようにしている。
【0025】
即ち、回動時グレンタンク固定機構60は前記ギア133aの上部に配設されており、図6に示すように、平面視略U字状のガイド板61を水平方向に配置して、その開放側の端部を左右外方向に折り曲げて取付部としてグレンタンク13の後面に固定している。該ガイド板61の切欠の大きさは縦排出オーガ15aの外形に合わせた大きさとして形成し、該ガイド板61の開放側には略M字状の受体62が両内面に跨がって固設されている。該受体62の左右中央部も縦排出オーガ15aの外形に合わせて湾曲して構成しており、該受体62とガイド板61の奥部との間に形成される空間に縦排出オーガ15aを配置し、更に、ガイド板61の内奥部と縦排出オーガ15aの間に固定用の締付けバンド63が配置されている。
【0026】
前記締付けバンド63と受体62との空間内において縦排出オーガ15aに対してグレンタンク13がコンバイン幅方向軸線回り揺動可能に構成している。つまり、締付けバンド63と縦排出オーガ15a間、及び、受体62と縦排出オーガ15aの間に隙間を形成して許容部59としている。この許容部59により、グレンタンク13はコンバイン幅方向軸線回り揺動可能としており、後述する重量センサ32(図5及び図8参照)によりグレンタンク13内の穀粒の重量を検出するときに、このグレンタンク13が少なくとも空の状態から満タンの状態の間で前記軸線回りに揺動できるようにしている。そして、グレンタンク13と縦搬出オーガ15aとを一体的に回動させるときには、締付けバンド63を受体62側に引っ張り締め付けることにより隙間となる許容部59の許容をなくす。これにより、グレンタンク13と縦排出オーガ15aを固定することができる。
【0027】
前記締付けバンド63は、上下所定幅で縦排出オーガ15aの外周の略半分より長い長さを有し、弾性を有する板体で構成されており、該締付けバンド63の一端が前記ガイド板61の左右一側に設けた枢支軸65に枢結され、他端にはピン66を外方向に突設して、該ピン66に連結部材となるワイヤ64の一端が固定されている。更に、該ピン66の近傍にピン67が突設され、該ピン67にバネ68の一端が係止され、該バネ68の他端はワイヤ64と反対方向に延設して、ガイド板61の所定箇所に係止されている。こうして、締付けバンド63がバネ68の付勢力により縦排出オーガ15aから離す方向、つまり、緩める方向に付勢されることで、許容部59の隙間を大きくし、穀粒の重畳を計測するときに締付けバンド63が縦排出オーガ15aに当接しないようにして正確に重畳を測定できるようにしている。
【0028】
前記ワイヤ64を連結するビン66の近傍にはワイヤ受69が配置され、該ワイヤ受69はガイド板61の開放側端部の外側面に一体的に設けられ、該ワイヤ64におけるアウタの一端を支持すると共に、ワイヤ64による引っ張り方向が縦排出オーガ15aの外周の略接線方向となるようにガイドしている。一方、前記ワイヤ64の他端はグレンタンク13の前部の下側部に配置した操作部70に延設されている。
【0029】
操作部70は、図5に示すように、グレンタンク固定用レバー71と該グレンタンク固定用レバー71を締付け位置でロックするロックレバー72等より構成されている。この操作部70では、グレンタンク固定用レバー71を外側方へ回動することによりワイヤ64が前方へ引っ張られて、該ワイヤ64の他端に連結された締付けバンド63の一端が引っ張られて、縦排出オーガ15aの外周を前方に引きつけて受体62に当接させ、許容部59の許容する部分をなくすことで、グレンタンク13が縦排出オーガ15aに締付け固定される。この締付けた状態を維持するためにロックレバー72のフック部72bが開放レバー71に係止される。これにより、グレンタンク13が側方へ回動するときは、縦排出オーガ15aとグレンタンク13とが一体的となり、該縦排出オーガ15aが該グレンタンク13を支持することができる。
【0030】
図1から図4に示すように、横排出オーガ15bの先端に排出ケース136が設けられている。該排出ケース136内には、図示しない横送りコンベアを軸支するためにボールベアリングなどからなる軸受け部が形成されている。排出ケース136の下面は開口されており、該開口部の縁に沿って筒形状のスリーブ137が取り付けられている。スリーブ137は可撓性の樹脂などで構成され、スリーブ137の下端が穀物排出口138とされている。これにより、排出ケース136の下面から落下した穀物を周囲に飛散させず、穀物排出口138の直下近傍に集中して排出することができる。
【0031】
このコンバイン201は、前記の重量センサ32の他、傾斜センサ135及びオーガレストセンサ54及び各種センサ類を含むセンサ装置50をさらに備えている。
【0032】
重量センサ32は、グレンタンク13からの荷重を検出するロードセル型のものであり、該グレンタンク13の前部下方且つ機体フレーム2上に配置されていて、後述する制御装置100(図8参照)に電気的に接続されている。これにより、重量センサ32にて検出された重量に関する信号(情報)を前記制御装置100に送信することができる。なお、既述したようにグレンタンク13は、許容部59により、重量センサ32にてグレンタンク13の重量を検出するときに、該グレンタンク13が少なくとも空の状態から満タンの状態の間で前記軸線回りに揺動できるようになっているので、重量センサ32は、グレンタンク13内の穀物重量を測定する際に、縦排出オーガ15bが該重量測定に殆ど関与しない状態で該穀物重量を測定することができる。
【0033】
なお、グレンタンク13を開放したときに、重量センサ32にて、グレンタンク13以外の被測定物を測定できるように、図13に示すような、被測定物測定用治具33を重量センサ32上に設けるようにしてもよい。この治具33は、被測定物Pを載置する幅広の載置部33aと、一端部で載置部33aを支持し他端部で重量センサ32上面に着脱可能に配設される支持部33bとからなっている。こうすることで、コンバイン201(の重量センサ32)を荷重計として利用できようになり、従って、コンバイン201を多機能化させることができ、例えば、コンバイン201とは別に荷重計を用意しなくても治具33を用意すればグレンタンク13以外の被測定物Pを測定できるので、それだけ利便性が向上する。
【0034】
傾斜センサ135は、図2に示すように、機体フレーム2上のコンバイン略中央部に配置されており、コンバイン前後方向の傾斜を検出する第1傾斜センサ135aと、コンバイン幅方向の傾斜を検出する第2傾斜センサ135bとからなっており、該第1及び第2傾斜センサ135a,135bが前記制御装置100に電気的に接続されている。これにより、第1及び第2傾斜センサ135a,135bにてそれぞれ検出されたコンバイン前後方向の傾斜角度及びコンバイン幅方向の傾斜角度に関する信号(情報)を前記制御装置100にそれぞれ送信することができる。
【0035】
また、コンバイン201は、図1、図2及び図4に示すように、横排出オーガ15bを収納位置に収納するオーガレスト52を有している。このオーガレスト52は、穀物排出装置15を使用しないときに該穀物排出装置15の横排出オーガ15bを受ける受け部材52aと該受け部材52aを支持する支持部材52bとからなり、略Y字状に構成されていて、上部の載置部における凹部には横排出オーガ15bを検出するためのオーガレストセンサ54が配置されている。このセンサ54は前記制御装置100に電気的に接続されている。これにより、該センサ54にて検出された、オーガレスト52の載置部上に横排出オーガ15bが載置されているか否かの信号(情報)を前記制御装置100に送信することができる。
【0036】
図7は運転室14における運転操作部を平面から視た図である。図7に示すように、フロントコラム30の操向ハンドル31中央部分には表示装置24が、該表示装置24の左方上側には第1設定スイッチ25が、左方下側には表示切替スイッチ26が、また該表示装置24の右方上側には第2設定スイッチ28が、右方下側にはブザー停止スイッチ29が設けられており、さらに運転席14aの背もたれ部左方には収穫情報スイッチ27が設けられており、いずれも前記制御装置100に電気的に接続されている。これにより、第1及び第2設定スイッチ25,28、表示切替スイッチ26、ブザー停止スイッチ29並びに収穫情報スイッチ27の入力信号(情報)を前記制御装置100に送ることができ、前記制御装置100から表示装置24に出力情報を送信することができる。なお、第1及び第2設定スイッチ25,28、表示切替スイッチ26、ブザー停止スイッチ29並びに収穫情報スイッチ27は、いずれも人為操作可能な操作手段の一例である。
【0037】
次に、本実施形態に係るコンバイン201の制御系の構成について図8から図12を参照しながら説明する。
【0038】
図8は本実施形態に係るコンバイン201の制御系の概略構成を示すブロック図である。図8に示すように、コンバイン201は、既述の重量センサ32、オーガレストセンサ54及び各種センサ類を含むセンサ装置50の他、該センサ装置50の制御を司る制御装置100を備えている。
【0039】
この制御装置100は、各種センサ、スイッチ等から入力される信号に基づいて演算処理を実行する制御演算手段を含む中央処理装置101(以下、CPUという)、コンバイン201全体を制御するための制御プログラム等を格納したり、後述する演算式に関する所定のデータ等を記憶するROM102、及びCPU101の演算中に生成されるデータを一時的に保持するRAM103により構成される。CPU101は、ROM102に格納された制御プログラムを必要に応じてRAM103にロードして実行し、コンバイン201を動作させるように構成されている。なお、ROM102には、後述する重量補正値設定手段P2において使用される所定の重量補正値の範囲(本実施形態では、重量センサ32からの測定値に掛ける一定比率の範囲)、感度数値設定手段P3において使用される所定の感度数値の範囲(本実施形態では、重量センサ32の定格出力値の範囲)が予め記録されている。また、CPU101は時計用のタイマを内蔵している。
【0040】
前記制御プログラムは、CPU101を、重量測定手段P1、重量補正値設定手段P2、感度数値設定手段P3、重量補正手段P4、測定モード選択手段P5及び重量表示手段P6を含む手段として機能させるものである。
【0041】
重量測定手段P1では、重量センサ32から送られてくる重量に関する情報(信号)に基づいて重量値を測定する。この重量センサ32からの測定値は、本実施形態では、重量センサ32の出力信号を一旦センサアンプ34(図8参照)に入力し、該センサアンプ34から出力されるアンプ信号に基づいて算出される。具体的には、重量センサ32からセンサアンプ34を介して送られてくる重量に関する情報(信号)から所定の重量換算用演算式を用いて重量測定値に換算する。なお、この重量測定値は、本例では重量換算用演算式を用いて換算するが、それに対応するLUT(ルックアップテーブル)を用いて換算してもよい。
【0042】
重量補正値設定手段P2では、人為操作に応じて重量センサ32の重量補正値を設定する。具体的には、ROM102に予め記録しておいた所定の重量補正値の選択範囲(具体的には、−0.05から+0.05までの0.01刻みの一定比率の選択範囲)を選択可能に表示装置24に表示し、該選択可能に表示された一定比率の範囲から人為操作に応じて選択された一定比率αをRAM103に記憶させる。なお、重量補正値設定手段P2において、傾斜センサ135に応じて重量センサ32の重量補正値を設定し、該設定された重量補正値に基づき重量センサ32からの測定値を補正するようにしてもよい。例えば、グレンタンク13の交換の際に、傾斜センサ135からの測定値に基づき機体フレーム2が所定範囲内の水平を維持していると判断した場合(具体的には、傾斜センサ135の測定値が所定範囲内を所定時間維持していると判断した場合)、その時の空のグレンタンク13に対する重量センサ32の測定値をRAM103に記憶させておき、該記憶された測定値を交換後のグレンタンク13の重量値として補正してもよい。
【0043】
感度数値設定手段P3では、人為操作に応じて重量センサ32の感度数値を設定する。具体的には、ROM102に予め記録しておいた所定の感度数値の選択範囲(具体的には所定の定格出力値の選択範囲)を選択可能に表示装置24に表示し、該選択可能に表示された定格出力値の範囲から人為操作に応じて選択された定格出力値(例えば、重量センサ32とセンサアンプ34との感度のバラツキに対応した定格出力値)βをRAM103に記憶させる。
【0044】
重量補正手段P4は、測定値補正手段P41と感度補正手段P42とゼロ点補正手段P43とを含んでいる。測定値補正手段P41では、重量センサ32からの測定値に、該測定値に重量補正値設定手段P2で設定された一定比率αを掛けて得られた値を加算する補正処理を行う。感度補正手段P42では、感度数値設定手段P3で設定された定格出力値βで重量センサ32からの出力信号をセンサアンプ34に入力する。また、ゼロ点補正手段P43では、処理開始時に、その時点でのグレンタンク13の重量を重量センサ32の所定の初期値(ここではゼロ点)として初期設定する。
【0045】
測定モード選択手段P5では、重量センサ32によりグレンタンク13の重量を測定する標準測定モードと、処理開始時点でのグレンタンク13の重量を重量センサ23のゼロ点として初期設定したのち、重量センサ32によりグレンタンク13の重量を測定する補正測定モードとを選択可能に表示装置24に表示し、該選択可能に表示された標準測定モード及び補正測定モードから人為操作に応じて選択された測定モードに関する情報をRAM103に記憶させる。
【0046】
重量表示手段P6では、重量センサ32からの重量に関する情報(信号)をグレンタンク13の重量値として表示装置24に表示する。
【0047】
図9は重量補正値を設定する際に表示装置24に表示される表示画面を示す図であり、図10は感度数値を設定する際に表示装置24に表示される表示画面を示す図であり、また、図11は測定モードを選択する際に表示装置24に表示される表示画面を示す図である。
【0048】
本実施形態に係るコンバイン201において、手段P2の重量補正値が設定される際には、図9(A)に示すように、表示装置24の表示画面上に表示された「重量計調整」のメニュー画面において、スイッチ25(↑)又はスイッチ26(↓)の押下で反転表示が上方又は下方に移行し、「重量計微調整」が反転表示されている状態で、スイッチ29(決定)が押下されると、図9(B)に示すように、「重量計微調整」画面が表示される。このとき、スイッチ28(戻る)が押下されると、画面は「重量計調整」のメニュー画面に戻される。
【0049】
さらに、この「重量計微調整」画面において、スイッチ25(↑)又はスイッチ26(↓)の押下で重量補正値としての一定比率が−0.05から0.05まで0.01刻みで表示され、選択すべき比率αが表示された状態で、スイッチ29(決定)が押下されると、該表示された比率αで重量センサ32の重量補正値が設定され、RAM103に記憶されて、図9(C)に示すように、メッセージが表示される。このとき、スイッチ28(戻る)が押下されると、画面は「重量計調整」のメニュー画面に戻される。
【0050】
また、手段P3の感度数値が設定される際には、図10(A)に示すように、表示装置24の表示画面上に表示された「重量計調整」のメニュー画面において、スイッチ25(↑)又はスイッチ26(↓)の押下で反転表示が上方又は下方に移行し、「ロードセル感度設定」が反転表示されている状態で、スイッチ29(決定)が押下されると、図10(B)に示すように、「ロードセル感度設定」画面が表示される。このとき、スイッチ28(戻る)が押下されると、画面は「重量計調整」のメニュー画面に戻される。
【0051】
さらに、この「ロードセル感度設定」画面において、スイッチ25(↑)又はスイッチ26(↓)の押下で感度数値としての定格出力値が所定の出力電圧値刻みで表示され、選択すべき定格出力値βが表示された状態で、スイッチ29(決定)が押下されると、該表示された定格出力値βで重量センサ32の感度数値が設定され、RAM103に記憶されて、図10(C)に示すように、メッセージが表示される。このとき、スイッチ28(戻る)が押下されると、画面は「重量計調整」のメニュー画面に戻される。なお、定格出力値の単位「mV/V」は、印加電圧1V当たりの出力電圧(mV)を示している。
【0052】
また、収穫作業が行われる際には、図11(A)に示すように、表示装置24の表示画面上に表示された「重量計調整」のメニュー画面において、スイッチ25(↑)又はスイッチ26(↓)の押下で反転表示が上方又は下方に移行し、「重量計ゼロ点調整」が反転表示されている状態で、スイッチ29(決定)が押下されると、図11(B)に示すように、「重量計ゼロ点調整」画面が表示される。このとき、スイッチ28(戻る)が押下されると、画面は「重量計調整」のメニュー画面に戻される。
【0053】
さらに、この「重量計ゼロ点調整」画面において、スイッチ25(↑)又はスイッチ26(↓)の押下で反転表示が上方又は下方に移行し、「標準測定モード」と「補正測定モード」のうちの選択すべき測定モードが反転表示された状態で、スイッチ29(決定)が押下されると、該表示された測定モードに関する情報が設定され、RAM103に記憶されて、図11(C)に示すように、メッセージが表示される。このとき、スイッチ28(戻る)が押下されると、画面は「重量計調整」のメニュー画面に戻される。
【0054】
このようにして設定されたコンバイン201において、収穫作業が行われる際には、オーガレスト52の載置部上に横排出オーガ15bが載置される。このとき、オーガレストセンサ54にてオーガレスト52の載置部上に横排出オーガ15bが載置されていることが検出され、この状態で、収穫情報スイッチ27が押下されて該スイッチ27がON状態にあると、重量センサ32にて重量に関する情報が検出され、該情報が制御装置100に送られる。
【0055】
制御装置100では、重量センサ32からセンサアンプ34を介して送られてきた重量に関する情報から手段P1にて所定の重量換算用演算式を用いて重量値に換算されることで、重量が測定される。このとき、手段P41では、重量センサ23からの測定値に、該測定値に手段P2で設定されてRAM103に記憶された一定比率αを掛けて得られた値を加算する補正処理が行われ、手段P42では、手段P3で設定されてRAM103に記憶された定格出力値βで重量センサ32からの出力信号がセンサアンプ34に入力される。
【0056】
また、手段P5で設定されてRAM103に記憶された測定モードに関する情報が標準測定モードであるときは、重量センサ32によりグレンタンク13の重量が測定され、手段P5で設定されてRAM103に記憶された測定モードに関する情報が補正測定モードであるときは、処理開始時点でのグレンタンク13の重量が重量センサ32のゼロ点として初期設定されたのち、重量センサ32によりグレンタンク13の重量が測定される。そして、手段P6において、重量センサ32からの重量に関する情報(信号)がグレンタンク13の重量値として表示装置24に表示される。
【0057】
以上説明したように、本実施形態に係るコンバイン201によれば、コンバイン201の使用に伴い、たとえ初期設定した値が変化したとしても、処理開始時に、その時点でのグレンタンク13の重量を重量センサ32のゼロ点として初期設定できるので、グレンタンク13の重量を精度よく測定することができる。
【0058】
また、重量センサ32によりグレンタンク13の重量を測定する標準測定モードと、処理開始時点でのグレンタンク13の重量を重量センサ32のゼロ点として初期設定したのち、重量センサ32によりグレンタンク13の重量を測定する補正測定モードとを選択でき、従って、前記補正測定モードが選択されると、処理開始時点で初期設定された状態でグレンタンク13の重量を測定でき、前記標準測定モードが選択されると、処理開始時点で初期設定されることなくグレンタンク13の重量を測定できるので、作業者は前記標準測定モードと前記補正測定モードとを適宜選択してグレンタンク13の重量を測定することができる。
【0059】
また、スイッチ25〜29等による人為操作に応じて重量センサ32の重量補正値としての一定比率αを設定し、該設定された一定比率αに基づき重量センサ32からの測定値を補正でき、具体的には、図12に示すように、重量センサ32からの測定値に、該測定値に該人為操作に応じて設定された一定比率αを掛けて得られた値を加算する補正処理を行うことができ、これによりコンバイン201とは別にテスターや調整用治具等を用意することなく補正できるので、補正作業を簡素化でき、ひいては組み立て作業者やメンテナンス作業者の負担を軽減させることができる。なお、図12に示すグラフにおいて、横軸はグレンタンク13の実際の重量を示しており、左側の縦軸は重量センサ32の荷重を示しており、また、右側の縦軸は表示装置24に表示される重量値を示している。
【0060】
また、スイッチ25〜29等による人為操作に応じて重量センサ32の感度数値としての定格出力値βを設定し、該設定された定格出力値βに基づき重量センサ32に作用する荷重を算出でき、具体的には、該人為操作に応じて設定された定格出力値βであって、重量センサ32とセンサアンプ34との感度のバラツキに対応した感度数値βに基づき重量センサ32に作用する荷重を算出でき、これによりコンバイン201とは別にテスターや調整用治具等を用意することなく補正できるので、補正作業を簡素化でき、ひいては組み立て作業者やメンテナンス作業者の負担を軽減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】図1は、本発明の一実施形態であるコンバインの左側面図である。
【図2】図2は、本発明の一実施形態であるコンバインの平面図である。
【図3】図3は、本発明の一実施形態であるコンバインの右側面図である。
【図4】図4は、本発明の一実施形態であるコンバインの正面図である。
【図5】図5は、図1から図4に示すコンバインにおけるグレンタンク及び排出オーガの右側面図である。
【図6】図6は、図1から図4に示すコンバインにおけるグレンタンクの概略構成を示す左側面図である。
【図7】図7は、運転室における運転操作部を平面から視た図である。
【図8】図8は、本実施形態に係るコンバインの制御系の概略構成を示すブロック図である。
【図9】図9は、重量補正値を設定する際に表示装置に表示される表示画面を示す図である。
【図10】図10は、感度数値を設定する際に表示装置に表示される表示画面を示す図である。
【図11】図11は、測定モードを選択する際に表示装置に表示される表示画面を示す図である。
【図12】図12は、重量センサからの測定値に、該測定値に一定比率を掛けて得られた値を加算する補正処理を説明するためのグラフである。
【図13】図13は、本実施形態に係るコンバインにおいて、グレンタンクを開放したときに、重量センサにて、グレンタンク以外の被測定物を測定できるように構成した一例を示す図であり、図13(A)はその平面図を、図13(B)は、その側面図を示している。
【符号の説明】
【0062】
2…機体フレーム 13…グレンタンク 32…重量センサ 50…センサ装置
100…制御装置 201…コンバイン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体フレームと、該機体フレームに支持されるグレンタンクと、該グレンタンクの重量を測定する重量センサを含むセンサ装置と、該センサ装置の制御を司る制御装置とを備えたコンバインであって、
前記制御装置は、処理開始時に、その時点での前記グレンタンクの重量を前記重量センサの所定の初期値として初期設定するように構成されていることを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記制御装置は、前記重量センサにより前記グレンタンクの重量を測定する標準測定モードと、処理開始時点での前記グレンタンクの重量を前記重量センサの所定の初期値として初期設定したのち、前記重量センサにより前記グレンタンクの重量を測定する補正測定モードとを選択可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のコンバイン。
【請求項3】
前記制御装置は、人為操作に応じて前記重量センサの重量補正値を設定し、該設定された重量補正値に基づき前記重量センサからの測定値を補正するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のコンバイン。
【請求項4】
前記センサ装置は、前記機体フレームの傾斜を測定する傾斜センサをさらに含み、
前記制御装置は、前記傾斜センサに応じて前記重量センサの重量補正値を設定し、該設定された重量補正値に基づき前記重量センサからの測定値を補正するように構成されていることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のコンバイン。
【請求項5】
前記制御装置は、人為操作に応じて前記重量センサの感度数値を設定し、該設定された感度数値に基づき前記重量センサに作用する荷重を算出するように構成されていることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載のコンバイン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−246849(P2006−246849A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−71586(P2005−71586)
【出願日】平成17年3月14日(2005.3.14)
【出願人】(000006781)ヤンマー株式会社 (3,810)
【Fターム(参考)】