説明

コンバイン

【課題】走行車軸のスプライン部に圃場の泥土などが侵入するのを防止して、スプライン部の耐摩耗性を向上できるようにしたコンバインを提供する。
【解決手段】刈取装置及び脱穀装置及びエンジンを搭載する走行機体を備え、走行機体に減速ケース63を設置し、減速ケース63の走行車軸300上に履帯用の駆動スプロケット51を軸支し、エンジンによって駆動スプロケット51を介して走行機体に装設した履帯を駆動するコンバインにおいて、減速ケース63から突出させた走行車軸300端部と駆動スプロケット51との間に車軸用オイルシール体424を設け、走行車軸300のうち駆動スプロケット51が軸支されたスプライン部414を潤滑するように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、圃場の未刈り穀稈を刈取る刈取装置と、刈取り穀稈の穀粒を脱粒する脱穀装置を搭載したコンバインに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、左右の履帯及び運転座席を有する走行機体と、刈取装置と、脱穀装置を備え、圃場の未刈り穀稈を連続的に刈取って脱穀する技術がある(特許文献1)。また、左右の走行油圧ポンプによって前記左右の走行油圧モータを作動して、左右の履帯を駆動する技術も公知である(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4179950号公報
【特許文献2】実開昭49−125442号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に示された従来技術では、走行クローラを駆動する油圧ポンプ及び油圧モータを備えている。走行クローラの内周側に油圧モータを設け、駆動スプロケットの軸心上に油圧モータ及び減速機を配置するから、油圧モータハウジングを介して駆動スプロケット及び減速機をトラックフレームに設ける必要があり、製造コストを簡単に低減できない等の問題がある。特許文献2に示された従来技術では、走行クローラの外側に油圧モータを設け、トラックフレームに減速機ケースを設けているが、減速機ケースの一部によって、駆動スプロケットを軸支する軸を形成する構造であるから、駆動スプロケットの軸受部から泥水が侵入しやすい等の問題がある。
【0005】
そこで、本願発明は、これらの現状を検討して改善を施した普通型コンバインを提供しょうとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するため、請求項1に係る発明のコンバインは、刈取装置及び脱穀装置及びエンジンを搭載する走行機体を備え、前記走行機体に減速ケースを設置し、前記減速ケースの車軸上に履帯用の駆動スプロケットを軸支し、前記エンジンによって、前記駆動スプロケットを介して、前記走行機体に装設した履帯を駆動するコンバインにおいて、前記減速ケースから突出させた前記車軸端部と前記駆動スプロケットとの間に車軸用オイルシール体を設け、前記車軸のうち前記駆動スプロケットが軸支されたスプライン部を潤滑するように構成したものである。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のコンバインにおいて、前記車軸上に軸受オイルシール及び軸受シールカラーを設ける構造であって、前記車軸の軸心方向に前記駆動スプロケットのボス部を延設して、前記ボス部の一側端部に前記軸受シールカラーを一体形成したものである。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のコンバインにおいて、前記車軸のうち前記駆動スプロケットが軸支されたスプライン部から外れた部位に、前記軸受シールカラーを被嵌させたものである。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のコンバインにおいて、前記車軸上に軸受オイルシール及び軸受シールカラー体を設け、前記駆動スプロケットと、前記軸受シールカラー体とを各別に形成する構造であって、前記駆動スプロケットと前記軸受シールカラー体との間にカラー用オイルシール体を設けたものである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、刈取装置及び脱穀装置及びエンジンを搭載する走行機体を備え、前記走行機体に減速ケースを設置し、前記減速ケースの車軸上に履帯用の駆動スプロケットを軸支し、前記エンジンによって、前記駆動スプロケットを介して、前記走行機体に装設した履帯を駆動するコンバインにおいて、前記減速ケースから突出させた前記車軸端部と前記駆動スプロケットとの間に車軸用オイルシール体を設け、前記車軸のうち前記駆動スプロケットが軸支されたスプライン部を潤滑するように構成したものであるから、前記スプライン部に圃場の泥土が侵入するのを容易に防止でき、前記スプライン部の耐摩耗性を簡単に向上できる。また、前記車軸上のベヤリング軸受部に軸受シールカラーを介して軸受オイルシールを設ける構造では、前記軸受シールカラーの軸受側端面の面圧を低くして、前記軸受シールカラーの耐摩耗性を向上し、前記車軸トルクを簡単に確保できる。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、前記車軸上に軸受オイルシール及び軸受シールカラーを設ける構造であって、前記車軸の軸心方向に前記駆動スプロケットのボス部を延設して、前記ボス部の一側端部に前記軸受シールカラーを一体形成したものであるから、前記駆動スプロケットの軸受部の構成部品点数を少なくして製造コストを低減でき、前記駆動スプロケット等の組立作業性を向上できる。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、前記車軸のうち前記駆動スプロケットが軸支されたスプライン部から外れた部位に、前記軸受シールカラーを被嵌させたものであるから、前記駆動スプロケットの径方向のガタつきを容易に低減でき、前記駆動スプロケットの耐荷重を簡単に向上できる。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、前記車軸上に軸受オイルシール及び軸受シールカラー体を設け、前記駆動スプロケットと、前記軸受シールカラー体とを各別に形成する構造であって、前記駆動スプロケットと前記軸受シールカラー体との間にカラー用オイルシール体を設けたものであるから、前記駆動スプロケットと前記軸受シールカラー体との間から前記スプライン部に圃場の泥土が侵入するのを容易に防止でき、前記スプライン部の耐摩耗性を簡単に向上できる。また、前記軸受シールカラー体の軸受側端面の面圧を低くして、耐摩耗性を向上し、前記車軸トルクを簡単に確保できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1実施形態を示すコンバインの左側面図である。
【図2】同コンバインの右側面図である。
【図3】同コンバインの平面図である。
【図4】同コンバインの駆動系統図である。
【図5】走行機体の左側面図である。
【図6】走行機体の平面図である。
【図7】脱穀装置の駆動部の左側面図である。
【図8】脱穀装置の駆動部を後方から見た斜視図である。
【図9】脱穀装置の駆動部を前方から見た斜視図である。
【図10】コンバインの油圧回路図である。
【図11】コンバインの駆動部の背面図である。
【図12】コンバインの走行駆動部の側面図である。
【図13】同走行駆動部を前方から見た斜視図である。
【図14】同走行駆動部を後方から見た斜視図である。
【図15】同走行駆動部の平面図である。
【図16】同走行駆動部の拡大平面図である。
【図17】減速ギヤケースの断面図である。
【図18】減速ギヤケースの要部断面図である。
【図19】減速ギヤケースの部分拡大断面図である。
【図20】図19の分解説明図である。
【図21】本発明の第2実施形態を示す減速ギヤケースの部分拡大断面図である。
【図22】図21の分解説明図である。
【図23】本発明の第3実施形態を示す減速ギヤケースの部分拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本願発明を具体化した実施形態を、普通型コンバインに適用した図面(図1乃至図3)に基づいて説明する。図1はコンバインの左側面図、図2は同右側面図、図3は同平面図である。まず、図1乃至図3を参照しながら、コンバインの概略構造について説明する。なお、以下の説明では、走行機体1の前進方向に向かって左側を単に左側と称し、同じく前進方向に向かって右側を単に右側と称する。
【0016】
図1乃至図3に示す如く、実施形態における普通型コンバインは、走行部としての鉄製の左右一対の履帯2にて支持された走行機体1を備えている。走行機体1の前部には、稲(又は麦又は大豆又はトーモロコシ)等の未刈り穀稈を刈取りながら取込む刈取装置3が単動式の昇降用油圧シリンダ4にて昇降調節可能に装着されている。
【0017】
走行機体1の前部には、オペレータが搭乗する運転台5を搭載する。運転台5の後方には、脱穀後の穀粒を貯留するためのグレンタンク6を配置する。グレンタンク6の後方には、動力源としてのエンジン7を配置する。グレンタンク6の後部の右側には、穀粒排出オーガ8を旋回可能に設ける。グレンタンク6内の穀粒は、排出オーガ8先端の籾投げ口8aから例えばトラックの荷台やコンテナ等に搬出されるように構成する。走行機体1の他側(実施形態では左側)には、刈取装置3から供給された刈取穀稈を脱穀処理するための脱穀装置9を搭載する。脱穀装置9の下部には、揺動選別及び風選別を行うための穀粒選別機構10を配置する。
【0018】
刈取装置3は、脱穀装置9前部の扱口9aに連通したフィーダハウス11と、フィーダハウス11の前端に連設された横長バケット状の穀物ヘッダー12とを備えている。穀物ヘッダー12内に掻込みオーガ13を回転可能に軸支する。掻込みオーガ13の前部上方にタインバー付き掻込みリール14を配置する。穀物ヘッダー12の前部にバリカン状刈刃15を配置する。穀物ヘッダー12前部の左右両側に左右の分草体16を突設する。また、フィーダハウス11には、供給コンベヤ17を内設している。供給コンベヤ17の送り終端と扱口9a間に刈取り穀稈投入用ビータ18を設けている。なお、フィーダハウス11の下面部と走行機体1の前端部とが昇降用油圧シリンダ4を介して連結され、刈取装置3が昇降用油圧シリンダ4にて昇降動する。
【0019】
上記の構成により、左右の分草体16間の未刈り穀稈の穂先側が掻込みリール14にて掻込まれ、未刈り穀稈の稈側が刈刃15にて刈取られ、掻込みオーガ13の回転駆動によって穀物ヘッダー12の左右幅の中央部付近に集められる。穀物ヘッダー12の刈取り穀稈の全量は、供給コンベヤ17によって搬送され、ビータ18によって脱穀装置9の扱口9aに投入されるように構成している。なお、穀物ヘッダー12を水平制御支点軸19a回りに回動させる水平制御用油圧シリンダ19を備え、穀物ヘッダー12の左右方向の傾斜を水平制御用油圧シリンダ19にて調節して、穀物ヘッダー12、及び刈刃15、及び掻込みリール14を圃場面に対して水平に支持する。
【0020】
また、図1乃至図3に示す如く、脱穀装置9の扱室内に扱胴21を回転可能に設ける。走行機体1の前後方向に延長させた扱胴軸20に扱胴21を軸支する。扱胴21の下方側には、穀粒を漏下させる受網24を張設する。なお、扱胴21前部の外周面には、螺旋状のスクリュー羽根状の取込み羽根25が半径方向外向きに突設されている。
【0021】
上記の構成により、扱口9aから投入された刈取り穀稈は、扱胴21の回転によって走行機体1の後方に向けて搬送されながら、扱胴21と受網24との間で混練されて脱穀される。受網24の網目よりも小さい穀粒等の脱穀物は受網24から漏下する。受網24から漏下しない藁屑等は、扱胴21の搬送作用によって、脱穀装置9後部の排塵口から圃場に排出される。
【0022】
なお、扱胴21の上方側には、扱室内の脱穀物の搬送速度を調節する複数の送塵弁(図示省略)を回動可能に枢着する。前記送塵弁の角度調整によって、扱室内の脱穀物の搬送速度(滞留時間)を、刈取穀稈の品種や性状に応じて調節できる。一方、脱穀装置9の下方に配置された穀粒選別機構10として、グレンパン及びチャフシーブ及びグレンシーブ及びストローラック等を有する比重選別用の揺動選別盤26を備える。
【0023】
また、穀粒選別機構10として、選別風を供給する唐箕ファン29等を備える。扱胴21にて脱穀されて受網24から漏下した脱穀物は、揺動選別盤26の比重選別作用と唐箕ファン29の風選別とにより、穀粒(精粒等)の一番物、枝梗付き穀粒等の二番物、及び藁屑等に選別されるように構成する。
【0024】
揺動選別盤26の下側方には、穀粒選別機構10として、一番コンベヤ機構30及び二番コンベヤ機構31を備える。揺動選別盤26及び唐箕ファン29の選別によって、揺動選別盤26から落下した穀粒等の一番物は、一番コンベヤ機構30及び揚穀コンベヤ32によってグレンタンク6に収集される。枝梗付き穀粒等の二番物は、二番コンベヤ機構31及び二番還元コンベヤ33等を介して揺動選別盤26の選別始端側に戻され、揺動選別盤26によって再選別される。藁屑等は、走行機体1後部の排塵口34から圃場に排出されるように構成する。
【0025】
さらに、図1乃至図3に示す如く、運転台5には、操縦コラム41と、オペレータが座乗する運転座席42とを配置している。操縦コラム41には、走行機体1の進路を変更したり移動速度を変更するための操縦レバーとしての左右の変速レバー43,44と、前後方向に傾倒させて刈取装置3を昇降させたり左右方向に傾倒させて掻込みリール14を昇降させるための刈取姿勢レバー45と、エンジン7の回転を制御するアクセルレバー46と、穀粒排出オーガ8を作動させる穀粒排出レバー47が配置されている。なお、刈取装置3または脱穀装置9の動力伝達を入り切り操作する作業クラッチレバー(図示省略)等も配置されている。また、運転台5の上方側に支柱48を介して日除け用の屋根体49が取付けられている。
【0026】
図1に示す如く、走行機体1の下面側に左右のトラックフレーム50を配置している。トラックフレーム50には、履帯2にエンジン7の動力を伝える駆動スプロケット51と、履帯2のテンションを維持するテンションローラ52と、履帯2の接地側を接地状態に保持する複数のトラックローラ53と、履帯2の非接地側を保持する中間ローラ54とを設けている。駆動スプロケット51によって履帯2の後側を支持させ、テンションローラ23によって履帯2の前側を支持させ、トラックローラ53によって履帯2の接地側を支持させ、中間ローラ54によって履帯2の非接地側を支持させるように構成する。
【0027】
また、図1乃至図3に示す如く、グレンタンク6の底部に配置させる底送りコンベヤ60と、グレンタンク6の後部に配置させる縦送りコンベヤ61を備える。左右の底送りコンベヤ60は、グレンタンク6の底部で前後方向に延長されていて、垂直に設けた縦送りコンベヤ61の下端側に向けてグレンタンク6底部の穀粒を搬送する。縦送りコンベヤ61は、グレンタンク6の後部で上下方向に延長されていて、グレンタンク6右側の穀粒排出オーガ8の送り始端側に向けて縦送りコンベヤ61上端側から穀粒を搬送する。グレンタンク6内の穀粒は、排出オーガ8先端(送り終端側)の籾投げ口8aに搬送されるように構成する。
【0028】
穀粒排出オーガ8は、縦送りコンベヤ61の上端側に上下方向に回動可能に支持されている。穀粒排出オーガ8の送り終端側である籾投げ口8a側を昇降可能に構成する。また、縦送りコンベヤ61のコンベヤ軸芯回り(水平方向)に籾投げ口8a側を移動可能に構成する。即ち、走行機体1の前部下方側に籾投げ口8a側を移動させて、運転台5及びグレンタンク6の右側部にオーガレスト8bを介して穀粒排出オーガ8を収納する。一方、穀粒排出オーガ8の送り終端側である籾投げ口8a側を上昇させ、走行機体1の側方または後方に籾投げ口8a側を移動させて、走行機体1の側方または後方に穀粒排出オーガ8を突出させ、トラックの荷台又はコンテナ等に籾投げ口8aを対向させ、トラックの荷台又はコンテナ等にグレンタンク6内の穀粒を搬出するように構成する。
【0029】
次に、図4乃至図9を参照してコンバインの駆動構造を説明する。図4乃至図6に示す如く、一対の斜板可変型の左右走行油圧ポンプ65を有する走行変速用のポンプケース66を備える。走行機体1の右側後部上面にエンジン7を搭載し、エンジン7左側の走行機体1上面にポンプケース66を配置する。また、左右のトラックフレーム50の後端部に左右の減速ギヤケース63をそれぞれ設ける。左右の減速ギヤケース63に走行油圧モータ69をそれぞれ配置する。ポンプケース66から後方に突出させた走行駆動入力軸64と、エンジン7から後方に突出させた出力軸67とを、エンジン出力ベルト231を介して連結する。脱穀装置9後部側方の走行機体1上面側にエンジン7とポンプケース66を設け、エンジン7と脱穀装置9の間にポンプケース66を配置している。
【0030】
なお、昇降用油圧シリンダ4等を駆動するチャージポンプ68も、走行油圧ポンプ65と同軸64上に設けている。また、昇降用油圧シリンダ4または水平制御用油圧シリンダ19などを作動させる作業用油圧ポンプ70をエンジン7に配置し、走行油圧ポンプ65と同様に、チャージポンプ68及び作業用油圧ポンプ70をエンジン7にて駆動するように構成している。。
【0031】
上記の構成により、左右走行油圧ポンプ65に出力軸67を介してエンジン7の駆動出力が伝達される。左右走行油圧ポンプ65によって左右走行油圧モータ69を各別にそれぞれ駆動し、左右走行油圧モータ69によって左右履帯2を正逆転させて前後進移動させる。また、左右走行油圧モータ69の回転速度を制御し、左右走行油圧モータ69によって駆動する左右履帯2の回転速度を異ならせて、走行機体1の移動方向(走行進路)を変更し、圃場の枕地での方向転換などを実行するように構成している。
【0032】
即ち、左右の走行油圧ポンプ65に、閉ループ油圧回路を介して左右一対の走行油圧モータ69が油圧接続される。左右走行油圧モータ69によって、駆動スプロケット51を介して、左右履帯2が前進方向又は後進方向に駆動される。オペレータが左右の変速レバー43,44を操縦操作して、左右の走行油圧ポンプ65の斜板角(変速制御)をそれぞれ調節することによって、左右の走行油圧モータ69の回転数又は回転方向がそれぞれ変更され、左右の履帯2が互いに独立的に駆動されて、走行機体1が前進移動又は後進移動するように構成している。
【0033】
図4、図7、図8に示す如く、脱穀入力軸72を軸支した扱胴駆動ケース71を備える。走行駆動入力軸64に脱穀駆動ベルト232を介して脱穀入力軸72を連結する。テンションローラを兼用した脱穀クラッチ233と脱穀駆動ベルト232を介して、走行駆動入力軸64から脱穀入力軸72にエンジン7の動力を伝達させる。なお、オペレータのレバー操作によって脱穀クラッチ233が入り切り制御される。また、扱胴軸20の一端側(後端側)に扱胴駆動ベルト234を介して脱穀入力軸72が連結されている。脱穀クラッチ233の入り切り操作によって、脱穀入力軸72を介して扱胴21が駆動制御されて、ビータ18から投入された穀稈が扱胴21によって連続的に脱穀されるように構成している。
【0034】
さらに、脱穀装置9の前面壁体に刈取り選別入力ケース73を設ける。刈取り選別入力ケース73に刈取り選別入力軸74を軸支する。扱胴軸20の他端側(前端側)にベベルギヤ75を介して刈取り選別入力軸74の一端側(右側端部)を連結する。ビータ18が軸支されたビータ軸82の左側端部にビータ駆動ベルト238を介して刈取り選別入力軸74の他端側(左側端部)を連結する。唐箕ファン29を軸支した唐箕軸76の左側端部に選別入力ベルト235を介してビータ軸82の左側端部を連結する。一番コンベヤ機構30の一番コンベヤ軸77の左側端部と、二番コンベヤ機構31の二番コンベヤ軸78の左側端部とに、コンベヤ駆動ベルト237を介して唐箕軸76を連結している。揺動選別盤26後部を軸支したクランク状の揺動駆動軸79の左側端部に揺動選別ベルト236を介して二番コンベヤ軸78の左側端部を連結している。なお、一番コンベヤ軸77を介して揚穀コンベヤ32が駆動されて、一番コンベヤ機構30の一番選別穀粒がグレンタンク6に収集される。また、二番コンベヤ軸78を介して二番還元コンベヤ33が駆動されて、二番コンベヤ機構31の藁屑が混在した二番選別穀粒が揺動選別盤26の上面側に戻される。
【0035】
一方、ビータ軸82の左側端部には、刈取り駆動ベルト241及び刈取クラッチ242を介して、供給コンベヤ17の送り終端側が軸支された刈取入力軸89の左側端部を連結している。穀物ヘッダー12に設けたヘッダー駆動軸91に、ヘッダー駆動チェン90を介して刈取入力軸89の右側端部を連結する。掻込みオーガ13を軸支した掻込み軸93に、掻込み駆動チェン92を介してヘッダー駆動軸91を連結する。掻込みリール14を軸支したリール軸94に、中間軸95及びリール駆動チェン96,97を介してヘッダー駆動軸91を連結する。また、ヘッダー駆動軸91の右側端部には、刈刃駆動クランク機構98を介して刈刃15が連結されている。刈取クラッチ242の入り切り操作によって、供給コンベヤ17と、掻込みオーガ13と、掻込みリール14と、刈刃15が駆動制御されて、圃場の未刈り穀稈の穂先側を連続的に刈取るように構成している。
【0036】
図1、図4、図7、図9に示す如く、刈取装置3と、扱胴21を有する脱穀装置9と、運転座席42を有する走行機体1を備え、刈取装置3から脱穀装置9にフィーダハウス11及びビータ18を介して穀稈を供給する普通型コンバインにおいて、走行機体1の後部にエンジン7を搭載し、扱胴21が軸支された扱胴軸20の後端側にエンジン7の動力を伝達する一方、扱胴軸20の前端側から刈取装置3とビータ18にエンジン7の動力を伝達し、扱胴軸20を介してビータ18を駆動し、ビータ18を介して刈取装置3を駆動するように構成したものであるから、走行機体1の後部にエンジン7を配置することによって、刈り幅が幅広の大型の刈取装置3を安定良く支持でき、走行機体1の前後バランスを向上できる。即ち、湿田などでの収穫作業性または悪路での機動性を向上できる。また、扱胴軸20を利用してビータ18及び刈取装置3にエンジン7の動力を伝達するから、刈取装置3とエンジン7を離間させて設けても、エンジン7からビータ18又は刈取装置3への伝動経路を簡単に構成できる。即ち、刈取装置3または脱穀装置9などの駆動構造のメンテナンス作業性などを向上できる。
【0037】
図4、図7、図9に示す如く、脱穀装置9に穀粒選別機構10を設ける構造であって、扱胴軸20の前端側に穀粒選別機構10の選別駆動ベルトとしての選別入力ベルト235、揺動選別ベルト236、コンベヤ駆動ベルト237を連結し、扱胴軸20の前端側から穀粒選別機構10にエンジン7の動力を伝達するように構成したものであるから、エンジン7の動力を伝達する穀粒選別機構10の駆動入力構造を簡略化できる。例えば扱胴軸20を介することなく、穀粒選別機構10にエンジン7の動力を伝達する構造に比べ、選別入力ベルト235、揺動選別ベルト236、コンベヤ駆動ベルト237を短尺化できるものでありながら、穀粒選別機構10のうち高回転側(唐箕ファン29)の選別入力部から順に各選別入力部に、走行機体1後部のエンジン7から動力をそれぞれ伝達できる。エンジン7の設置位置に殆ど制約されることなく、穀粒選別機構10の複数入力部を、高回転側(唐箕ファン29)から順に配列して駆動できる。例えば、唐箕ファン29、一番コンベヤ機構30、二番コンベヤ機構31、揺動選別盤26などを、少ない本数の選別入力ベルト235、揺動選別ベルト236、コンベヤ駆動ベルト237にて適正回転数で作動できる。
【0038】
図4、図7、図9に示す如く、脱穀装置9に穀粒選別機構10を設け、脱穀装置9の一側方にグレンタンク6を配置する構造であって、脱穀装置9の他側方で前後方向に向けて、刈取装置3に動力を伝達する刈取り駆動ベルト241と、穀粒選別機構10に動力を伝達する選別入力ベルト235、揺動選別ベルト236、コンベヤ駆動ベルト237とを延設したものであるから、刈取り駆動ベルト241又は選別入力ベルト235、揺動選別ベルト236、コンベヤ駆動ベルト237などの交換又はメンテナンス作業を、グレンタンク6設置側と反対の機体側方から簡単に実行できる。刈取装置3及び脱穀装置9の左右両側に駆動ベルト機構の取付けスペースを確保する必要がないから、エンジン7または脱穀装置9などの配置構造が互いに制約されず、刈取り駆動ベルト241又は選別入力ベルト235、揺動選別ベルト236、コンベヤ駆動ベルト237などを簡単に交換でき、前記駆動ベルト構造のメンテナンス作業性などを向上できる。また、脱穀装置9とグレンタンク6間に選別入力ベルト235、揺動選別ベルト236、コンベヤ駆動ベルト237などの設置スペースを確保する必要がなく、脱穀装置9とグレンタンク6を互いに接近させて配置でき、走行機体1の左右方向または前後方向のバランスを向上できる。
【0039】
さらに、図4に示す如く、走行駆動入力軸64の後端部に、穀粒排出ベルト244及び穀粒排出クラッチ245を介して、底送りコンベヤ60の底送りコンベヤ軸103の後端側を連結させる。底送りコンベヤ軸103の後端部に縦送り駆動チェン104を介して下部仲介軸105の一端側を連結させる。縦送りコンベヤ61の縦送りコンベヤ軸106の下端側に、ベベルギヤ機構107を介して仲介軸105の他端側を連結させる。縦送りコンベヤ軸106の上端側に、ベベルギヤ機構108を介して上部仲介軸109の一端側を連結させる。上部仲介軸109の他端側に穀粒排出駆動チェン110を介して穀粒排出軸111の一端側を連結させる。穀粒排出軸111の他端側にベベルギヤ機構113を介して穀粒排出オーガ8の排出オーガ軸112の送り始端側を連結させる。穀粒排出クラッチ245の入り切り操作によって、底送りコンベヤ60と縦送りコンベヤ61と穀粒排出オーガ8が駆動制御されて、グレンタンク6内の穀粒がトラック荷台またはコンテナなどに排出されるように構成している。
【0040】
また、図2に示す如く、グレンタンク6の底部に、前後の穀粒排出口221,222を設けている。また、穀粒排出口221,222下方の走行機体1上面側に籾受け台223を出し入れ可能に配置している。籾受け台223を水平な作業姿勢に支持した状態で、運転座席42のオペレータとは別の作業者が籾受け台223に搭乗し、図示しない籾受け棒に籾袋を装着して、その籾袋にグレンタンク6内の穀粒を排出する。穀粒が充填された籾袋は、籾受け台223から圃場に転落させて、回収する。
【0041】
上記の構成により、穀粒排出口221,222からグレンタンク6内の穀粒を排出することによって、刈取り脱穀作業を中断することなく、グレンタンク6内の穀粒を排出できる。即ち、穀粒排出オーガ8からグレンタンク6内の穀粒を排出する作業に比べ、刈取り脱穀作業を中断する必要が殆どないから、収穫作業において、刈取り脱穀作業を中断する時間を短縮でき、収穫作業能率を向上できる。
【0042】
次に、図10乃至図17を参照して、コンバインの油圧構造と、走行駆動構造を説明する。図10に示す如く、油圧アクチュエータとして、前記刈取昇降用油圧シリンダ4と、前記水平制御用油圧シリンダ19と、掻込みリール14を昇降可能に支持する左右のリール昇降用油圧シリンダ251と、穀粒排出オーガ8を昇降可能に支持するオーガ昇降用油圧シリンダ252とを備える。水平制御用スイッチ254操作によって作動制御する水平制御用電磁油圧バルブ253を介して、水平制御用油圧シリンダ19に作業用油圧ポンプ70を油圧接続する。オペレータが水平制御用スイッチ254を操作して、水平制御用油圧シリンダ19を作動させることによって、走行機体1の左右傾斜を水平または任意傾斜に維持する。なお、図5、図6、図9に示す如く、刈取姿勢レバー45の上端部に水平制御用スイッチ254を設ける。
【0043】
また、刈取昇降用手動油圧バルブ255を介して、刈取昇降用油圧シリンダ4に作業用油圧ポンプ70を油圧接続する。刈取姿勢レバー45を前後方向に傾倒させる操作によって、刈取昇降用油圧シリンダ4を作動させ、オペレータが刈取装置3を任意高さ(例えば刈取り作業高さまたは非作業高さ等)に昇降動させるように構成している。一方、リール昇降用手動油圧バルブ256を介して、リール昇降用油圧シリンダ251に作業用油圧ポンプ70を油圧接続する。刈取姿勢レバー45を左右方向に傾倒させる操作によって、リール昇降用油圧シリンダ251を作動させ、オペレータが掻込みリール14を任意高さに昇降動させ、圃場の未刈り穀稈を刈取るように構成している。
【0044】
他方、オーガ昇降用手動油圧バルブ257を介して、オーガ昇降用油圧シリンダ252に作業用油圧ポンプ70を油圧接続する。穀粒排出レバー47を前後方向に傾倒させる操作によって、オーガ昇降用油圧シリンダ252を作動させ、オペレータが穀粒排出オーガ8の籾投げ口8aを任意高さに昇降動させる。なお、電動モータ(図示省略)によって穀粒排出オーガ8を水平方向に回動させて、籾投げ口8aを横方向に移動させる。即ち、トラック荷台またはコンテナの上方に籾投げ口8aを位置させ、トラック荷台またはコンテナ内にグレンタンク6内の穀粒を排出するように構成している。
【0045】
さらに、図10に示す如く、左右の走行油圧ポンプ65に左右の閉油圧回路261を介して左右の走行油圧モータ69をそれぞれ油圧接続さている。左右の走行油圧ポンプ65の出力調節用斜板65aに、サーボバルブ機構262を介して左右の変速レバー43,44をそれぞれ連結させ、左右の変速レバー43,44の前後方向の傾斜角度に比例させて出力調節用斜板65aの支持角度が変更されるように構成している。即ち、左右の走行油圧ポンプ65によって左右の走行油圧モータ69がそれぞれ駆動され、減速ギヤケース63の減速ギヤ機構263を介して左右の走行油圧モータ69の駆動力が左右の履帯2にそれぞれ伝達され、左右の履帯2が前進方向または後進方向に駆動される。
【0046】
上記の構成により、左右の変速レバー43,44を機体前方に傾倒させることによって、左右の変速レバー43,44の傾斜角度に比例した車速で前進方向に直進移動できる。左右の変速レバー43,44を機体後方に傾倒させることによって、左右の変速レバー43,44の傾斜角度に比例した車速で後進(後退)方向に直進移動できる。一方、左右の変速レバー43,44の機体前方への傾斜角度を異ならせた場合、または左右の変速レバー43,44の機体後方への傾斜角度を異ならせた場合、または左右の変速レバー43,44のいずれか一方を機体前方に傾倒させながら他方を機体後方に傾倒させた場合、走行機体1の進路を左右方向に修正できる。
【0047】
換言すると、左右の変速レバー43,44の操作量または操作方向を相違させた場合、左右の変速レバー43,44の傾斜角度に比例した車速で、左右の変速レバー43,44の傾斜角度の差に比例した旋回半径で、走行機体1を左右方向に旋回移動できる。なお、チャージポンプ68の高圧油吐出側に、オイルクーラ264及びラインフィルタ265を介して左右の閉油圧回路261が接続され、左右の閉油圧回路261にオイルタンク266内の作動油を補給するように構成している。エンジン7の燃料タンク267の左側方の走行機体1上面にオイルタンク266が搭載され、燃料タンク267の上方側にシートフレーム268を介して運転座席42が配置されている。
【0048】
さらに、図11乃至図15に示す如く、左右の走行油圧ポンプ65が内蔵されたポンプケース66は、走行機体1後部の右側上面に搭載されたエンジン7と、走行機体1の左側上面に搭載された脱穀装置9の右側壁体との間で、前部支持体271と後部支持体272とを介して、走行機体1の上面側に固設する。走行機体1の上面に前部支持体271のU字状中間部をボルト273にて締結する。前部支持体271のU字状両端部にポンプケース66の左右側面をボルト274にて締結する。即ち、チャージポンプ68が配置されたポンプケース66前部が走行機体1に前部支持体271にて支持されている。
【0049】
図12乃至図14に示す如く、走行機体1上面側の取付け台275に後部支持体272の底面側をボルト276にて締結する。後部支持体272の前面側にポンプケース66の後面側をボルト277にて締結させる。後部支持体272の後面から後方に向けて支持アーム体272aを延設し、支持アーム体272aの後端部に後部軸受体278の下端側をボルト279にて締結する。
【0050】
また、ポンプケース66の後面から後方に向けて走行駆動入力軸64の後端側を突出させ、後部支持体272と後部軸受体278に走行駆動入力軸64を貫通させる。前記後部支持体272と後部軸受体278間の走行駆動入力軸64上に、エンジン出力ベルト231を懸架するエンジン出力伝達プーリ280と、脱穀駆動ベルト232を懸架する脱穀出力伝達プーリ281とを軸支する。後部軸受体278から後方に突出した走行駆動入力軸64の後端部に、穀粒排出ベルト244を懸架する穀粒排出駆動プーリ282を軸支する。即ち、カウンタ軸としての走行駆動入力軸64上に、カウンタプーリとしてのエンジン出力伝達プーリ280と脱穀出力伝達プーリ281と穀粒排出駆動プーリ282とを軸支する。
【0051】
さらに、エンジン7の出力軸67上にエンジン出力プーリ283を軸支し、エンジン出力伝達プーリ280とエンジン出力プーリ283との間にエンジン出力ベルト231を懸架する。脱穀入力軸72の一端側に大径側の脱穀入力プーリ284を軸支し、脱穀出力伝達プーリ281と大径側の脱穀入力プーリ284との間に脱穀駆動ベルト232を懸架する。脱穀入力軸72の他端側に小径側の脱穀入力プーリ285を軸支し、扱胴軸20上の扱胴入力プーリ286と小径側の脱穀入力プーリ285との間に扱胴駆動ベルト234を懸架する。また、底送りコンベヤ軸103の後端側に穀粒排出プーリ287を軸支し、穀粒排出駆動プーリ282と穀粒排出プーリ287との間に穀粒排出ベルト244を懸架する。
【0052】
上記の構成により、エンジン7から出力された駆動力は、カウンタ軸としての走行駆動入力軸64にて分岐されて伝達される。即ち、走行駆動入力軸64から左右の走行油圧ポンプ65にエンジン7の出力が伝達される。また、走行駆動入力軸64上の脱穀出力伝達プーリ281から、脱穀駆動ベルト232及び扱胴駆動ベルト234を介して、脱穀装置9の扱胴軸20にエンジン7の出力が伝達される。一方、走行駆動入力軸64上の穀粒排出駆動プーリ282から、穀粒排出ベルト244を介して、穀粒排出オーガ8にエンジン7の出力が伝達される。
【0053】
図1、図4、図8、図11、図14、図15に示す如く、走行機体1の後部にエンジン7を搭載し、走行機体1上に脱穀装置9及びグレンタンク6を設け、脱穀装置9の前方に刈取装置3を配置するコンバインにおいて、エンジン7の出力軸67と平行で同一高さ位置にカウンタ軸としての走行駆動入力軸64を設け、出力軸67上のエンジン出力プーリ283と、カウンタ軸64上のカウンタプーリとしてのエンジン出力伝達プーリ280または脱穀出力伝達プーリ281または穀粒排出駆動プーリ282と、脱穀装置9の脱穀入力プーリ284を、走行機体1の後面に面一に配置したものであるから、エンジン7から脱穀装置9に動力を伝達する脱穀駆動ベルト232等を、エンジン7の後面側または脱穀装置9の後面側にコンパクトに組付けることができる。また、エンジン7の出力ベルト231が懸架されるエンジン出力伝達プーリ280を、エンジン7の振動が低減する位置に配置できる。また、走行機体1の後部を開放することによって、エンジン7の出力ベルト231又は脱穀装置9の脱穀駆動ベルト232等の交換又はメンテナンス作業を、走行機体1の後方側から簡単に実行できる。即ち、エンジン7の動力伝達構造を簡略化できるものでありながら、取扱い作業性を向上できる。
【0054】
図4、図8、図11、図14、図15に示す如く、左右の走行油圧ポンプ65と左右の走行油圧モータ69を備え、左右の走行油圧ポンプ65によって左右の走行油圧モータ69を作動して、左右の履帯2を駆動する構造であって、走行駆動入力軸64上に左右の走行油圧ポンプ65を配置したものであるから、エンジン7に隣接させてエンジンルーム内に走行油圧ポンプ65をコンパクトに設置できる。また、エンジン7の冷却風によって走行油圧ポンプ65を簡単に空冷できる。左右の走行油圧ポンプ65と左右の走行油圧モータ69との油圧配管構造などを簡略化できるものでありながら、履帯2の駆動効率を向上できる。
【0055】
図4、図8、図11、図15に示す如く、グレンタンク6後部下方の走行機体1にエンジン7を搭載し、走行機体1の後面に、グレンタンク6の穀粒排出プーリ287を、前記各プーリ280,281,282と面一に配置したものであるから、走行機体1の後部を開放することによって、グレンタンク6の穀粒排出ベルト244の交換又はメンテナンス作業を、走行機体1の後側方から簡単に実行できる。グレンタンク6への動力伝達構造を簡略化できるものでありながら、取扱い作業性を向上できる。
【0056】
図4、図8、図9、図11、図14、図15に示す如く、前記脱穀装置9に穀粒選別機構10を備える構造であって、前記脱穀装置9の扱胴を軸支した扱胴軸20の一端側に前記脱穀入力プーリ284を配置し、前記扱胴軸20の他端側から前記刈取装置3または前記穀粒選別機構10に刈取駆動力または選別駆動力を伝達するように構成したものであるから、前記エンジン7から前記刈取装置3または前記穀粒選別機構10への伝動経路を簡単に構成できる。前記刈取装置3または前記穀粒選別機構10などの駆動構造のメンテナンス作業性などを向上できる。また、高回転側(唐箕ファン)から順に配列された前記穀粒選別機構10の複数入力部を、簡単なベルト駆動構造にて効率良く駆動できる。例えば、唐箕ファン29、一番コンベヤ機構30、二番コンベヤ機構31、揺動選別盤26などを、少ない本数の選別駆動ベルト(選別入力ベルト235、揺動選別ベルト236、コンベヤ駆動ベルト237)にて適正回転数で作動できる。
【0057】
図16及び図17に示す如く、前記減速ギヤケース63は、第1ハウジング291と、第2ハウジング292と、第3ハウジング293を有する。第2ハウジング292の一端側に第1ハウジング291をボルト締結し、第2ハウジング292の他端側に第3ハウジング293をボルト締結し、密閉構造に構成した減速ギヤケース63内に適量の潤滑油を入れる。第1ハウジング291の外側面に油路ベース体294を介して走行油圧モータ69を配置する。油路ベース体294及び油圧配管(図示省略)を介して走行油圧ポンプ65に走行油圧モータ69を油圧接続している。走行油圧モータ69のモータ軸295の一端側に、ブレーキレバー296を有するブレーキ機構297を設ける。ブレーキレバー296の操作によってモータ軸295を制動する。
【0058】
また、第1ハウジング291及び第2ハウジング292内にモータ軸295の他端側を突入させる。第1ハウジング291と、第2ハウジング292と、第3ハウジング293に減速中間軸298を軸支する。減速ギヤ機構263としての第1減速ギヤ群299を介してモータ軸295の他端側に減速中間軸298の一端側を連結する。第2ハウジング292と、第3ハウジング293に走行車軸300を軸支する。第3ハウジング293から走行車軸300を突出させ、走行車軸300の突出端部に駆動スプロケット51を軸支する。減速ギヤ機構263としての第2減速ギヤ群301を介して走行車軸300に減速中間軸298の他端側を連結する。
【0059】
上記の構成により、走行油圧ポンプ65によって走行油圧モータ69が駆動されたときに、第1減速ギヤ群299を介してモータ軸295の回転が減速中間軸298に減速伝達され、第2減速ギヤ群301を介して減速中間軸298の回転が走行車軸300に減速伝達され、駆動スプロケット51によって履帯2が前進方向または後退方向に駆動される。
【0060】
図11、図16及び図17に示す如く、トラックフレーム50の後端部に減速ギヤケース63を固着した組付け状態で、左側の走行車軸300に対して左側の走行油圧モータ69が前方斜め上方に支持される一方、右側の走行車軸300に対して右側の走行油圧モータ69が後方斜め上方に支持される。即ち、履帯2の非接地側と同じ高さ位置に左右の走行油圧モータ69を支持すると共に、走行車軸300に対して左側の走行油圧モータ69を前方に変位させて支持させ、走行車軸300に対して右側の走行油圧モータ69を後方に変位させて支持させる。
【0061】
その結果、図16に示す如く、左右の走行車軸300の軸心を結ぶ車軸中心線305を中心に、左右二組の減速ギヤケース63が対称に配置される。したがって、走行油圧モータ69を支持した左右二組の減速ギヤケース63の左右幅寸法L1の和が、左右履帯2間の減速ギヤケース設置間隔L2よりも大きくても、左右の走行油圧モータ69が同一高さ位置で前後に支持位置がずれた状態で取付けられる。その場合、左右のブレーキレバー296が走行機体1の左右幅中央部に近接して配置される。また、図11に示す如く、左右二組の減速ギヤケース63が背面視(正面視)で門形に支持される。左右の減速ギヤケース63の門形に形成された内部空間を、圃場の泥土が移動し、履帯2の走行移動抵抗が低減されるように構成している。
【0062】
図1、図11〜図17に示す如く、刈取装置3と、扱胴21を有する脱穀装置9と、左右の履帯2を有する走行機体1を備え、刈取装置3から脱穀装置9に穀稈を供給するコンバインにおいて、左右の履帯2が装設された左右のトラックフレーム50に左右の走行駆動ケースとしての減速ギヤケース63をそれぞれ設置する構造であって、左右の減速ギヤケース63の出力部に履帯2用の左右の駆動スプロケット51をそれぞれ軸支させ、左右の減速ギヤケース63の入力部にそれぞれ設けた左右の走行油圧モータ69を、左右の履帯2の非接地側の内側方でその非接地側高さ位置に支持するように構成したものであるから、履帯2の外部に前記走行油圧モータ69を支持でき、走行油圧モータ69着脱作業又は油圧配管作業を簡略化でき、走行油圧モータ69等の製造コストを簡単に低減でき、かつ走行油圧モータ69等のメンテナンス作業性を向上できるものでありながら、コンバイン機体の全高及び前幅をコンパクトに構成でき、走行機体1の上面側に装設する脱穀装置9またはグレンタンク6等の支持高さを低くでき、機体の転倒などを簡単に防止できる。圃場への出入または畔の乗越え等の移動作業性を向上できる。
【0063】
例えば、運転席及びエンジン及び作業部を一体的に旋回可能に設ける土木機械では、履帯2の非接地側を高く構成できるから、履帯2の非接地側よりも低い位置に減速ギヤケース63を支持できるが、走行機体1の上面側全域を利用して運転席42及びエンジン及び作業部(脱穀装置9等)を設置するコンバインでは、走行機体1の下方に履帯2を設置する必要があるから、履帯2の非接地側よりも低い位置に走行油圧モータ69を支持した場合、走行油圧モータ69が圃場面に接近して支持される。圃場の泥土が走行油圧モータ69に多量に付着し、または藁草が走行油圧モータ69に多量に巻き付く不具合があり、履帯2の走行抵抗が増大しやすい問題があるが、請求項1の発明では、圃場の泥土が走行油圧モータ69に多量に付着するのを防止でき、または藁草が走行油圧モータ69に多量に巻き付くのを防止でき、履帯2の走行抵抗を低減できる。
【0064】
図11〜図17に示す如く、減速ギヤケース63下部の機外側面に駆動スプロケット51を設け、減速ギヤケース63上部の機内側面に走行油圧モータ69を設け、左右二組の減速ギヤケース63及び走行油圧モータ69を、正面視で門型形状に配置したものであるから、例えば湿田などの収穫作業において、履帯2が泥土中に大きく沈下する場合でも、左右二組の減速ギヤケース63及び走行油圧モータ69の下方側の空間から圃場の泥土がスムーズに排土され、履帯2の走行抵抗が増大するのを防止できる。履帯2の排土抵抗を小さくして湿田での走行性能を向上できる。走行油圧モータ69の対地支持高さを高くして、走行油圧モータ69への油圧配管構造などを簡略化できる。
【0065】
図11〜図17に示す如く、左右の前記駆動スプロケット51の軸心を結ぶ車軸中心線305を中心に、左右の前記走行油圧モータ69を平面視で前後対称位置に配置したものであるから、左右二組の前記走行油圧モータ69及び前記減速ギヤケース63を同一構造に形成して、前記左右の履帯2の駆動源として共用できる。また、前記走行油圧モータ63又は減速ギヤケース63の左右幅寸法が、前記走行油圧モータ69が機体中心よりも反対側にはみ出る大きさであっても、前記左右の履帯2の左右設置間隔に制限されることなく、前記左右の履帯2の間に、左右二組の前記走行油圧モータ69及び減速ギヤケース63を簡単に組付けることができる。例えば、前記左右の減速ギヤケース63及び前記走行油圧モータ69の左右幅寸法よりも前記左右の履帯2の間隔(輪距)が小さい場合でも、前記左右の走行油圧モータ69を互いに離間させて設置できる。前記左右の走行油圧モータ69間に泥土が堆積するのをできる。また、前記左右の走行油圧モータ69間に藁草が巻き付くのを防止できる。前記走行油圧モータ69のメンテナンス作業性を向上できる。
【0066】
次いで、図17〜図22を参照して、減速ギヤケース63における駆動スプロケット51及び走行車軸300の支持構造を説明する。図17〜図20に示す如く、第2ハウジング292と第3ハウジング293とに、軸受ベアリング411,412を介して、走行車軸300を回転自在に軸支する。第3ハウジング293から機外側方に向けて走行車軸300の一端側を突出させる。走行車軸300の一端側(突出端部)に、駆動スプロケット51のボス部413を被嵌させるスプライン部414と、座金415を介してナット416,417を螺着させるねじ部418とを設ける。走行車軸300のスプライン部414に駆動スプロケット51をナット416,417にて締結固定させる。
【0067】
図17〜図20に示す如く、軸受ベアリング412外側の第3ハウジング293の開口部418に、軸受ベアリング412の外側をシールする軸受オイルシール419を嵌め込む。走行車軸300上の軸受シールカラー421に軸受オイルシール419を被嵌し、走行車軸300が突出される第3ハウジング293の開口部418を軸受オイルシール419にて閉塞する。駆動スプロケット51のボス部413を軸受ベアリング412側に延設して、ボス部413に軸受シールカラー421を一体的に形成している。前記軸受シールカラー421は、走行車軸300のうち駆動スプロケット51が軸支されたスプライン部414から外れた部位に、被嵌されている。
【0068】
即ち、走行車軸300上に軸受オイルシール419及び軸受シールカラー421を設ける構造であって、走行車軸300の軸心方向に前記駆動スプロケット51のボス部413を延設して、前記ボス部413の一側端部に軸受シールカラー421を一体形成し、ボス部413の一部によって軸受シールカラー421を形成している。また、駆動スプロケット51の側面から突出させる巻付き防止輪体422を、軸受シールカラー421と同心上に設け、開口部418外周側の段部423に巻付き防止輪体422を被嵌させ、第3ハウジング293と駆動スプロケット51の間に圃場の藁草が入り込むのを防ぐように構成している。
【0069】
図17〜図20に示す如く、走行車軸300のスプライン部414の端部と、座金415との間にOリング状の車軸用オイルシール体424を嵌着させる。即ち、減速ギヤケース63(第3ハウジング293)から突出させた走行車軸300の突出端部と、前記駆動スプロケット51との間に、車軸用オイルシール体424を設けている。走行車軸300のうち、駆動スプロケット51が軸支されたスプライン部414に、車軸用オイルシール体424にて潤滑油(グリースまたはギヤオイル)を封入する。前記潤滑油によってスプライン部414を潤滑し、前記ボス部413またはスプライン部414の摩耗を低減するように構成している。
【0070】
図1、図17〜図20に示す如く、刈取装置3及び脱穀装置9及びエンジン7を搭載する走行機体1を備え、走行機体1に減速ギヤケース(減速ケース)63を設置し、減速ギヤケース63の走行車軸300上に履帯2用の駆動スプロケット51を軸支し、エンジン7によって、駆動スプロケット51を介して、走行機体1に装設した履帯2を駆動するコンバインにおいて、減速ギヤケース63から突出させた走行車軸300端部と駆動スプロケット51との間に車軸用オイルシール体424を設け、走行車軸300のうち駆動スプロケット51が軸支されたスプライン部414を潤滑するように構成している。したがって、スプライン部414に圃場の泥土が侵入するのを容易に防止でき、スプライン部414の耐摩耗性を簡単に向上できる。また、走行車軸300上のベヤリング412軸受部に軸受シールカラー421を介して軸受オイルシール419を設ける構造では、軸受シールカラー421の軸受側端面の面圧を低くして、軸受シールカラー421の耐摩耗性を向上し、走行車軸300トルクを簡単に確保できる。
【0071】
また、図17〜図20に示す如く、走行車軸300上に軸受オイルシール419及び軸受シールカラー421を設ける構造であって、走行車軸300の軸心方向に駆動スプロケット51のボス部413を延設して、ボス部413の一側端部に軸受シールカラー421を一体形成したものであるから、駆動スプロケット51の軸受部の構成部品点数を少なくして製造コストを低減でき、駆動スプロケット51等の組立作業性を向上できる。
【0072】
また、図17〜図20に示す如く、走行車軸300のうち駆動スプロケット51が軸支されたスプライン部414から外れた部位に、軸受シールカラー421を被嵌させたものであるから、駆動スプロケット51の径方向のガタつきを容易に低減でき、駆動スプロケット51の耐荷重を簡単に向上できる。
【0073】
次いで、図21〜図22を参照して、第2実施形態を示す駆動スプロケット51及び走行車軸300の支持構造を説明する。駆動スプロケット51のボス部413に軸受シールカラー421を一体的に形成した図17〜図20に示す第1実施形態の構造に代えて、図21〜図22に示す第2実施形態では、駆動スプロケット51とは別に、軸受シールカラー体431を設けている。走行車軸300に軸受シールカラー体431を被嵌する。軸受シールカラー体431に軸受オイルシール419を被嵌する。そして、第1実施形態と同様に、第3ハウジング293の開口部418に軸受オイルシール419を嵌め込む。
【0074】
また、図21〜図22に示す如く、駆動スプロケット51のうち、ボス部413の内孔部(内径側)に、カラー用段部432と、シール用段部433を形成している。軸受シールカラー体431の一端部に小径部435を一体的に形成する。軸受シールカラー体431の小径部435外周にOリング状のカラー用オイルシール体434を嵌着させた状態で、駆動スプロケット51のボス部413に走行車軸300のスプライン部414を嵌合したとき、軸受シールカラー体431の小径部435にカラー用段部432が被嵌されると共に、ボス部413のシール用段部433内周面と、軸受シールカラー体431の小径部435外周面との間に、カラー用オイルシール体434が圧着されるように構成している。
【0075】
上記の構成により、駆動スプロケット51のボス部413と、軸受シールカラー体431との接合部が、カラー用オイルシール体434にて閉塞される。即ち、走行車軸300上に軸受オイルシール419及び軸受シールカラー体431を設け、駆動スプロケット51と軸受シールカラー体431とを各別に形成すると共に、駆動スプロケット51と軸受シールカラー体431との間に、カラー用オイルシール体434を設け、駆動スプロケット51と軸受シールカラー体431との間(接合部)から、スプライン部414に圃場の泥土が侵入するのを防止するように構成している。
【0076】
また、図21〜図22に示す如く、走行車軸300上に軸受オイルシール419及び軸受シールカラー体431を設け、駆動スプロケット51と、軸受シールカラー体431とを各別に形成する構造であって、駆動スプロケット51と軸受シールカラー体431との間にカラー用オイルシール体434を設けたものであるから、駆動スプロケット51と軸受シールカラー体431との間からスプライン部414に圃場の泥土が侵入するのを容易に防止でき、スプライン部414の耐摩耗性を簡単に向上できる。また、軸受シールカラー体431の軸受側端面の面圧を低くして、耐摩耗性を向上し、走行車軸300トルクを簡単に確保できる。
【0077】
次いで、図23を参照して、第3実施形態を示す駆動スプロケット51及び走行車軸300の支持構造を説明する。図19と同様に、駆動スプロケット51のボス部413に軸受シールカラー421aを一体的に形成する。また、図21と同様に、走行車軸300に軸受シールカラー体431aを被嵌する。軸受シールカラー421aと軸受シールカラー体431aに軸受オイルシール419を被嵌する。軸受オイルシール419のシール幅内で、軸受シールカラー421aと軸受シールカラー体431aを接合させ、軸受シールカラー421aと軸受シールカラー体431aの接合部にカラー用オイルシール体434を設けている。
【0078】
図23の構成により、軸受シールカラー421aと軸受シールカラー体431aの接合部に、これらの外周側から泥水が入り込むのを、カラー用オイルシール体434にて防止できる。軸受シールカラー421aと軸受シールカラー体431aの接合部が、スプライン部414の内側端から離間することにより、軸受シールカラー421aと軸受シールカラー体431aの接合部からスプライン部414の潤滑油が漏れるのを防止できる。図21の構造に比べ、スプライン部414への泥水の侵入、またはスプライン部414からの油漏れを簡単に低減できる。
【符号の説明】
【0079】
1 走行機体
2 履帯
3 刈取装置
7 エンジン
9 脱穀装置
51 駆動スプロケット
63 減速ギヤケース(減速ケース)
300 走行車軸
412 軸受ベアリング
413 駆動スプロケットのボス部
414 スプライン部
419 軸受オイルシール
421 軸受シールカラー
424 車軸用オイルシール体
431 軸受シールカラー体
434 カラー用オイルシール体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
刈取装置及び脱穀装置及びエンジンを搭載する走行機体を備え、前記走行機体に減速ケースを設置し、前記減速ケースの車軸上に履帯用の駆動スプロケットを軸支し、前記エンジンによって、前記駆動スプロケットを介して、前記走行機体に装設した履帯を駆動するコンバインにおいて、
前記減速ケースから突出させた前記車軸端部と前記駆動スプロケットとの間に車軸用オイルシール体を設け、前記車軸のうち前記駆動スプロケットが軸支されたスプライン部を潤滑するように構成したことを特徴とする普通型コンバイン。
【請求項2】
前記車軸上に軸受オイルシール及び軸受シールカラーを設ける構造であって、前記車軸の軸心方向に前記駆動スプロケットのボス部を延設して、前記ボス部の一側端部に前記軸受シールカラーを一体形成したことを特徴とする請求項1に記載のコンバイン。
【請求項3】
前記車軸のうち前記駆動スプロケットが軸支されたスプライン部から外れた部位に、前記軸受シールカラーを被嵌させたことを特徴とする請求項2に記載のコンバイン。
【請求項4】
前記車軸上に軸受オイルシール及び軸受シールカラー体を設け、前記駆動スプロケットと、前記軸受シールカラー体とを各別に形成する構造であって、前記駆動スプロケットと前記軸受シールカラー体との間にカラー用オイルシール体を設けたことを特徴とする請求項1に記載のコンバイン。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2012−231707(P2012−231707A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−101350(P2011−101350)
【出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(000006781)ヤンマー株式会社 (3,810)
【Fターム(参考)】