説明

ゴルフクラブのシャフト固定構造

【課題】ゴルフクラブの設計の自由度の低下を招いたり、シャフトやゴルフクラブの特性・性能を害することなく、シャフトの交換を簡易に行うことができるゴルフクラブのシャフト固定構造を提供する。
【解決手段】ホーゼル部内面と接着固定されるジョイントパイプ10と、当該ジョイントパイプ10の底部に設けたヘッド側係合部11と、シャフトSの先端側に装着されるネジ式ソケット20と、シャフト先端部からの脱落を不能とするシャフト接着パイプ30と、前記ヘッド側係合部11と係合するシャフト側先端係合部31と、前記ネジ式ソケット20と螺合するヘッド側ネジ部12とからなり、前記シャフト接着パイプ30を前記ジョイントパイプ10に挿入した状態で当該ヘッド側ネジ部12と前記ネジ式ソケット20とを螺合することで、前記シャフト側先端係合部31と前記ヘッド側係合部11とを回動不能に圧接するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、従来の接着剤を用いたゴルフクラブのシャフト固定構造と比較して全体の重量、重量バランス及び外観上の相違が少なく、かつ、シャフトの撓り特性や強度などの性能を害することなく従来のゴルフクラブと同等の使用感を得ることができ、しかもシャフトの交換を簡易に行うことができるゴルフクラブのシャフト固定構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の一般的なゴルフクラブにおいては、クラブヘッドのホーゼル部にシャフトを挿入し、接着剤にてシャフトをクラブヘッドに固定している。
そのため、シャフトやクラブヘッドに大きなトラブルが無い限り、クラブヘッドからシャフトを取り外すことは行われていない。
【0003】
一方で、ゴルファーによるクラブヘッド及びシャフトに対する要望及び嗜好は微妙かつ多様であり、ゴルファーにとって複数本のゴルフクラブを買い揃える負担を軽減するために、ゴルフクラブのヘッド部分とシャフト部分を簡易に交換可能としたゴルフクラブが望まれている。そして、そのようなゴルフクラブのヘッド部分とシャフト部分を簡易に交換可能としたゴルフクラブの実使用を可能とするゴルフルールの改正も行われた。
【0004】
また、ゴルフクラブの販売店にとっても、個々のゴルファーに適合するクラブヘッドとシャフトの組み合わせを見い出して提案するための試打クラブのバリエーションを揃えるのは、大きな費用負担が発生したり保管スペースを確保しなければならないといった点で問題があり、従来の一般的な接着剤を用いたゴルフクラブのシャフト固定構造と比較して全体の重量、重量バランス及び外観上の相違が少なく、かつ、シャフトやゴルフクラブのの特性・性能を害することなくシャフトの交換を簡易に行うことができるゴルフクラブのシャフト固定構造を備えたゴルフクラブが望まれている。
【0005】
そこで、シャフトの交換を簡易に行うことができるゴルフクラブのシャフト固定構造を備えたゴルフクラブとしては、特許文献1及び特許文献2において開示されているように、クラブヘッドのネック部を上下方向に貫通する挿通孔を設け、クラブヘッドの底面から挿通したボルトを用いてシャフトの下端部を固定することが試みられている。
【0006】
しかしながら、かかる従来の固定構造においては、クラブヘッド自体の構造が複雑となったり、ヘッド底部の重量が増大して全体の重量バランスが悪化し、クラブの性能低下を招いたり、重心設計の自由度を損ねたり、クラブヘッドの外観が従来のクラブと大きく異なりクラブの美観を損ねてしまうという問題がある。
【0007】
上記特許文献1及び特許文献2において開示されているようなクラブヘッドのネック部を上下方向に貫通する挿通孔を設けないで、シャフトの交換を行うことができるゴルフクラブのシャフト固定構造を備えたゴルフクラブとしては、特許文献3において開示されているように、シャフトの下端部に装着されたシャフト保持筒体をネジでクラブヘッド内部に固定することが試みられている。
【0008】
しかしながら、かかる固定構造においても、ヘッド内部のネジによってヘッド底部の重量が増大し、全体の重量バランスが悪化し、クラブの性能低下を招いたり重心設計の自由度を損ねてしまうという問題がある。
また、シャフトとクラブヘッドとの取付位置合わせも難しいものとなっている。
【0009】
上記特許文献1及び特許文献2において開示されているようなクラブヘッドのネック部を上下方向に貫通する挿通孔を設けないで、シャフトの交換を行うことができるゴルフクラブのシャフト固定構造を備えた他のゴルフクラブとしては、特許文献4乃至特許文献6において開示されているように、シャフトに筒状の部材を装着し、その筒状の部材を外側から締め付けながらシャフトをゴルフクラブのホーゼル部に固定するネジ(スリーブ)を用いることが試みられている。
【0010】
しかしながら、かかる特許文献4乃至特許文献6において開示されているシャフトの固定構造においては、シャフトの外周を強く締め付けることでシャフトに余分なストレスが加わり、シャフトの特性・性能を害したり、破損の原因となるおそれがある。
また、シャフトの締め付け範囲が不足してゴルフクラブの強度、耐久性その他の性能上の問題が発生するおそれがある。
【0011】
さらに、図14に示すように、シャフトSの先端に接着固定したシャフト側係合部90と、そのシャフト側係合部90の上部に装着したネジ式ソケット91と、クラブヘッドHの内部に凹設したホーゼル部92と、当該ホーゼル部92の上部に設けられた雌ネジ部93と、を備え、当該ホーゼル部92に前記シャフト側係合部90を挿入して係合させてネジ式ソケット91を雌ネジ部93に締め付けるシャフトの固定構造が提案されている。
【0012】
しかしながら、かかるシャフトの固定構造においては、ヘッド自体に複雑な形状のホーゼル部92を凹設し、その開口部に雌ネジ部を93設けており、ヘッドの加工作業に手間がかかり、かつ、狭いホーゼルの内部における十分な加工精度を得るのが困難であるという問題がある。
【0013】
さらには、ヘッド内部のホーゼル部92に設けた雌ネジ部93に対してネジ式ソケット91を螺合するため、ホーゼル部分の外観が従来のゴルフクラブと大きく異なって美観が劣るという問題と、シャフトSの先端部を切り詰めることによってシャフトSの撓み特性などの性能を害することで、従来のゴルフクラブとは使用感が大きく異なってしまうことについての対策がされていないという問題がある。
また、このシャフト固定構造においては、シャフトSの固定部分の強度を重視するあまり、大きなネジ式ソケット91を用いるなど、ホーゼル部の全体重量の増大とヘッドの重量バランスの悪化についての考慮がされていない、或いはそれらを原因としてゴルフクラブヘッドの重心設計の自由度を害したりゴルフクラブの性能低下を招くという欠点を解消できていないという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開2003−70940
【特許文献2】特開2008−259862
【特許文献3】特許第4168044号
【特許文献4】実用新案登録第3140681号
【特許文献5】実用新案登録第3140682号
【特許文献6】実用新案登録第3140784号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
そこで、本願発明者は、ゴルフクラブのシャフト固定構造につき鋭意検討した結果、ヘッドとボールの間には大きな重量差(ヘッド約200グラム、ゴルフボール45グラム)と硬度差があるため、インパクトの衝撃によりクラブヘッド自体を回転させるモーメントが生じたとしてもそれは従来考えられているよりも小さいものであり、またシャフトの撓みが回転力を吸収するため、ヘッドとシャフトとを連結するホーゼル部の固定強度が従来必要と思われていたよりも少なくてもよいことを見出した。
【0016】
そして、本願発明者は、従来のホーゼル部の形状及びヘッドの構造を大きく変更することなく、従って、従来の接着剤を用いたゴルフクラブのシャフト固定構造と比較して全体の重量、重量バランス及び外観上の相違が少なく、かつ、シャフトやゴルフクラブの特性・性能を害することなくシャフトの交換を簡易に行うことができるゴルフクラブのシャフト固定構造を提案するものである。
【0017】
即ち、本発明は、従来の接着剤を用いたゴルフクラブのシャフト固定構造と比較して全体の重量、重量バランス及び外観上の相違が少なく、従って、設計の自由度に影響が無く、美観上においても優れるとともに、シャフトの特性(長さ、強度、撓み量など)やゴルフクラブの性能を害することなくシャフトの交換を簡易に行うことができるゴルフクラブのシャフト固定構造を提案することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、「ゴルフクラブのヘッド部分とシャフト部分を簡易に交換可能としたゴルフクラブのシャフト固定構造であって、
ホーゼル部内面と接着固定されるジョイントパイプと、当該ジョイントパイプの底部に設けたヘッド側係合部と、シャフトの先端側に装着されるネジ式ソケットと、シャフトの先端部に接着固定され、前記ネジ式ソケットのシャフト先端部からの脱落を不能とするシャフト接着パイプと、シャフト接着パイプの先端部に設けられ、前記ヘッド側係合部と係合するシャフト側先端係合部と、前記ジョイントパイプの上端部に設けられ、前記ネジ式ソケットと螺合するヘッド側ネジ部とからなり、
前記シャフト接着パイプを前記ジョイントパイプに挿入した状態で当該ヘッド側ネジ部と前記ネジ式ソケットとを螺合することで、前記シャフト側先端係合部と前記ヘッド側係合部とを回動不能に圧接するようにしたことを特徴とするゴルフクラブのシャフト固定構造」をその要旨とする。
【0019】
上記目的を達成するため、請求項2に記載の発明は、「前記ホーゼル部は、その内面肉厚が削減されており、当該削減された肉厚部分に前記ジョイントパイプが接着固定されていることを特徴とする請求項1に記載のゴルフクラブのシャフト固定構造」をその要旨とする。
【0020】
上記目的を達成するため、請求項3に記載の発明は、「前記シャフト接着パイプは、前記ジョイントパイプに挿入された状態において、前記シャフト側先端係合部以外の部分が前記ジョイントパイプとは圧接していないことを特徴とする請求項1又は2に記載のゴルフクラブのシャフト固定構造」をその要旨とする。
【0021】
上記目的を達成するため、請求項4に記載の発明は、「前記シャフト側先端係合部は、ヘッド側ほど先細りとなる外側面を備えた横断面が多角形の立体から形成されたテーパー状の外側面を備えており、
前記ヘッド側係合部は、前記シャフト側先端係合部の外側面の形状と対応して当接するように下端側ほど先細りとなる凹部から形成されたテーパー状の内側面を備えており、当該テーパー状の外側面と内側面を当接させて互いに圧接することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のゴルフクラブのシャフト固定構造。」をその要旨とする。
【0022】
上記目的を達成するため、請求項5に記載の発明は、「前記シャフト側先端係合部は、逆円錐台を直径に沿って縦方向に半割にした形状に形成され、半円柱状の外側面と、逆台形状のシャフト側当接面とを備えており、
前記ヘッド側係合部は、下端側ほど内径を縮小した半円筒状の内側面と、前記シャフト側当接面と対応して当接するヘッド側当接面とを備えており、
当該両当接面を当接させつつテーパー状の前記外側面と内側面とを圧接することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のゴルフクラブのシャフト固定構造」をその要旨とする。
【0023】
上記目的を達成するため、請求項6に記載の発明は、「前記ヘッド側ネジ部と前記ネジ式ソケットとを螺合することで、前記シャフト側先端係合部と前記ヘッド側係合部とを回動不能に圧接した状態において、
前記シャフト側先端係合部のヘッド側端面と、前記ヘッド側係合部のシャフト側端面とは、互いに直接接することがないように隙間を介して対面することを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のゴルフクラブのシャフト固定構造」をその要旨とする。
【0024】
上記目的を達成するため、請求項7に記載の発明は、「前記シャフト側当接面と、前記ヘッド側当接面とは、シャフトの軸線方向と平行に形成され、前記ヘッド側ネジ部と前記ネジ式ソケットとを螺合することで互いに圧接状態となり、前記シャフト側先端係合部と前記ヘッド側係合部とを回動不能にすることを特徴とする請求項5又は6に記載のゴルフクラブのシャフト固定構造」をその要旨とする。
【0025】
上記目的を達成するため、請求項8に記載の発明は、「前記シャフト接着パイプとシャフトとの接着部分の長さは、約20mm〜32mmであることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載のゴルフクラブのシャフト固定構造」をその要旨とする。
【0026】
上記目的を達成するため、請求項9に記載の発明は、「前記ネジ式ソケットには逆ネジの雄ネジが形成され、前記ヘッド側ネジ部には逆ネジの雌ネジが形成されていることを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載のゴルフクラブのシャフト固定構造」をその要旨とする。
【発明の効果】
【0027】
各請求項に記載されている本発明のゴルフクラブのシャフト固定構造は、従来の接着剤を用いたゴルフクラブのシャフト固定構造と比較して全体の重量、重量バランス及び外観上の相違が少なく、従って、ゴルフクラブ設計の自由度の低下を招くことが無く、美観上においても優れるとともに、シャフトの撓り特性や強度などの性能を害することなく従来のゴルフクラブと同等の使用感を得ることができ、しかも高精度でありながら簡単かつ安価に製造が可能であり、クラブシャフトの交換を簡易に行うことができるという効果を有する。
【0028】
特に請求項2に記載の本願発明においては、請求項1に記載のゴルフクラブのシャフト固定構造において、前記ホーゼル部の内面肉厚が削減されており、当該削減された肉厚部分に前記ジョイントパイプが接着固定されているため、ホーゼル部の重量増加を極力抑えることができ、上記の軽量、好重量バランス、高い設計の自由度及び優れた美観を得られるという効果をより一層好適に達成することができる。
【0029】
請求項3に記載の本願発明においては、請求項1又は2に記載のゴルフクラブのシャフト固定構造において、前記シャフト接着パイプが前記ジョイントパイプに挿入された状態において、前記シャフト側先端係合部以外の部分が前記ジョイントパイプと圧接していないため、シャフトに余計なストレスが加えられることがなく、シャフトの性能・特性(長さ、強度、撓み量など)を害することなくシャフトの交換を簡易に行うことができるという効果をより一層好適に達成することができる。
【0030】
請求項4に記載の本願発明においては、請求項1乃至3の何れか一項に記載のゴルフクラブのシャフト固定構造において、前記シャフト側先端係合部がヘッド側ほど先細りとなる外側面を備えており、前記ヘッド側係合部は、前記シャフト側先端係合部の形状と対応するように、下端側ほど先細りとなるテーパー状の内側面からなり、当該テーパー状の外側面と内側面を当接させて互いに圧接する構成を採用しているため、前記シャフト接着パイプを前記ジョイントパイプに挿入した状態で、前記ヘッド側ネジ部と前記ネジ式ソケットとを螺合することにより、シャフト接着パイプがネジ式ソケットによって押し込まれるのに伴って徐々にテーパー状の外側面と内側面における結合が強まり、前記シャフト側先端係合部と前記ヘッド側係合部とを簡単かつ確実に、互いに回動不能に圧接した状態とすることができる。
【0031】
請求項5に記載の本願発明においては、請求項1乃至3の何れか一項に記載のゴルフクラブのシャフト固定構造において、前記シャフト側先端係合部が逆円錐台を直径に沿って縦方向に半割にした形状に形成され、半円柱状の外側面と、逆台形状のシャフト側当接面とを備えており、前記ヘッド側係合部が下端側ほど内径を縮小した半円筒状の内側面と、前記シャフト側当接面と対応して当接するヘッド側当接面とを備えており、当該両当接面を当接させつつテーパー状の前記外側面と内側面とを圧接する構成を採用しているため、前記シャフト接着パイプを前記ジョイントパイプに対する正しい位置(取り付ける向き)に挿入することができ、前記ヘッド側ネジ部と前記ネジ式ソケットとを螺合することにより、シャフト接着パイプがネジ式ソケットによって押し込まれるのに伴って徐々にテーパー状の外側面と内側面との結合が強まり、前記シャフト側先端係合部と前記ヘッド側係合部とを簡単かつ確実に、互いに回動不能に圧接した状態とすることができる。
【0032】
さらに、シャフト側当接面とヘッド側当接面の面積をそれぞれ最大とすることができ、前記シャフト側先端係合部と前記ヘッド側係合部との連結強度を狭いホーゼル内において最大限に高めることができる。
【0033】
請求項6に記載の本願発明においては、請求項1乃至5の何れか一項に記載のゴルフクラブのシャフト固定構造において、前記ヘッド側ネジ部と前記ネジ式ソケットとを螺合することで、前記シャフト側先端係合部と前記ヘッド側係合部とを回動不能に圧接した状態において、前記シャフト側先端係合部のヘッド側端面と、前記ヘッド側係合部のシャフト側端面とは、互いに直接接することがないように隙間を介して対面する構成を採用しているため、前記シャフト接着パイプを前記ジョイントパイプに挿入した状態で、前記ヘッド側ネジ部と前記ネジ式ソケットとを螺合する際に、前記シャフト側先端係合部の端部と前記ヘッド側係合部の端部が先に当接してしまうことを避けることができ、従って前記シャフト側先端係合部の側面(端面以外の部分)と前記ヘッド側係合部の側面(端面以外の部分)とを簡単かつ確実に圧接した状態とすることができる。
【0034】
請求項7に記載の本願発明においては、請求項5又は6に記載のゴルフクラブのシャフト固定構造において、前記シャフト側当接面と、前記ヘッド側当接面とは、シャフトの軸線方向と平行に形成され、前記ヘッド側ネジ部と前記ネジ式ソケットとを螺合することで互いに圧接状態となり、前記シャフト側先端係合部と前記ヘッド側係合部とを回動不能にする構成を採用しているため、前記シャフト接着パイプを前記ジョイントパイプにスムーズに挿入でき、前記ヘッド側ネジ部と前記ネジ式ソケットとを螺合することにより、前記シャフト側先端係合部と前記ヘッド側係合部とを簡単かつ確実に、互いに回動不能に圧接した状態とすることができる。
【0035】
請求項8に記載の本願発明においては、請求項1乃至7の何れか一項に記載のゴルフクラブのシャフト固定構造において、前記シャフト接着パイプとシャフトとの接着部分の長さが約20mm〜32mmであるため、シャフトの先端部とクラブヘッドのホーゼル部との間でゴルフクラブにおいて実際に必要とされる接続強度を確保することができ、かつ、シャフトの特性(長さ、強度、撓み量など)やゴルフクラブの性能を害することなくシャフトの交換を簡易に行うことができるという効果を確実に得ることができる。
【0036】
請求項9に記載の本願発明においては、請求項1乃至8の何れか一項に記載のゴルフクラブのシャフト固定構造において、前記ネジ式ソケットには逆ネジの雄ネジが形成され、前記ヘッド側ネジ部には逆ネジの雌ネジが形成されている構成を採用しているため、大多数を占める右利きのゴルフプレイヤーによるゴルフクラブの継続的な使用に際し、ネジ式ソケットの緩みの発生を効果的に防止することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の一実施形態によるゴルフクラブのシャフト固定構造を示す断面図である。
【図2】本発明の一実施形態によるゴルフクラブのシャフト固定構造を示す拡大断面図である。
【図3】本発明の一実施形態によるゴルフクラブのシャフト固定構造を示す分解斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態によるゴルフクラブのシャフト固定構造のシャフト接着パイプとジョイントパイプの断面を示す分解斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態によるゴルフクラブのシャフト固定構造のシャフト接着パイプとジョイントパイプの断面などを示す斜視図である。
【図6】本発明の一実施形態によるゴルフクラブのシャフト固定構造のシャフト接着パイプとジョイントパイプの断面などを示す斜視図である。
【図7】本発明の一実施形態によるシャフト固定構造を備えたゴルフクラブのヘッド部分などを示す斜視図である。
【図8】本発明のゴルフクラブのシャフト固定構造のシャフト側先端係合部と前記ヘッド側係合部の実施形態のバリエーションを模式的に示す分解図である。
【図9】本発明の他の実施形態によるゴルフクラブのシャフト固定構造のシャフト側先端係合部と前記ヘッド側係合部などを示す分解斜視図である。
【図10】本発明の他の実施形態によるゴルフクラブのシャフト固定構造のシャフト側先端係合部と前記ヘッド側係合部などを示す分解斜視図である。
【図11】本発明の他の実施形態によるゴルフクラブのシャフト固定構造のシャフト側先端係合部と前記ヘッド側係合部などを示す分解斜視図である。
【図12】本発明の他の実施形態によるゴルフクラブのシャフト固定構造のシャフト側先端係合部と前記ヘッド側係合部などを示す分解斜視図である。
【図13】本発明の他の実施形態によるゴルフクラブのシャフト固定構造のシャフト側先端係合部と前記ヘッド側係合部などを示す拡大断面図である。
【図14】従来のゴルフクラブのシャフト固定構造を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本願発明を実施するためのゴルフクラブのヘッド部分とシャフト部分を簡易に交換可能としたゴルフクラブのシャフト固定構造について、以下、説明する。
本願発明のゴルフクラブのシャフト固定構造は、図1〜図6などに示すとおり、まず、ホーゼル部1の内面1aと接着固定されるジョイントパイプ10と、当該ジョイントパイプ10の底部に設けられたヘッド側係合部11を備えている。
【0039】
そして、本願発明の実施形態においては、図7に示すようにヘッドHのホーゼル部1の外観形状が従来の接着剤を用いて簡易なシャフト交換をすることができない一般的なゴルフクラブと同様にシンプルなものとなっている。
【0040】
さらに、本願発明のゴルフクラブのシャフト固定構造は、シャフトSの先端側にて自由に回転可能な状態で装着されるネジ式ソケット20と、シャフトSの先端部に接着固定され、前記ネジ式ソケット20の下端部が当接することでネジ式ソケット20がシャフト先端部から脱落することを不能とするシャフト接着パイプ30を備えている。
係る構成により、ネジ式ソケット20の下端部にてシャフト接着パイプ30の上端部を押さえ込むことができるようになっている。
【0041】
前記シャフト接着パイプ30とシャフトとの接着部分の長さは、約20mm〜32mmであり、シャフトSとシャフト接着パイプ30との間の接着強度を十分確保することができ、かつ、従来のゴルフクラブにおいてホーゼル部1に挿入されるシャフトSの長さと、本願発明を具体化したゴルフクラブにおいてホーゼル部1に挿入されるシャフトSの長さはほぼ同じであり、シャフトSの特性(長さ、強度、撓み量など)やゴルフクラブの性能を損なうことがない。
【0042】
シャフト接着パイプ30の先端部には、前記ヘッド側係合部11と係合するシャフト側先端係合部31が設けられている。
また、前記ジョイントパイプ10の上端部には、前記ネジ式ソケット20の雄ネジ部21と螺合するヘッド側ネジ部12を構成する雌ネジが形成されており、当該ジョイントパイプ10の下端部には円盤状の底蓋13が取り付けられている。
【0043】
従って、前記シャフト接着パイプ30を前記ジョイントパイプ10に挿入した状態で当該ヘッド側ネジ部(雌ネジ)12と前記ネジ式ソケット20の雄ネジ部21とを螺合することで、ネジ式ソケット20の下端部にてシャフト接着パイプ30の上端部を徐々に押さえ込み、前記シャフト側先端係合部31と前記ヘッド側係合部11とを回動不能に圧接するようになっている。
【0044】
前記ジョイントパイプ10、ネジ式ソケット20及びシャフト接着パイプ30は、何れも軽比重の合金(アルミニウム、チタン、マグネシウム)製であり、ゴルフクラブのホーゼル部分1の重量の増大を防ぎ、クラブヘッドHの重量バランスを悪化させることはなく、さらに、クラブヘッドの設計上の自由度の低下を招くこともない。
【0045】
通常のゴルフクラブのホーゼル部分の肉厚は、鉄、チタンなどの金属から設けられている場合には2.5mm程度となっているが、本願発明の実施形態における前記ホーゼル部1は、その内面肉厚が削減されており、肉厚が約1.5mmとなっている。
【0046】
従って、チタン製のホーゼル部1の重量を約7〜8g削減することができる。そして、その削減された肉厚部分に対応するように、軽比重の合金製の前記ジョイントパイプ10が接着固定されている。そのため、ジョイントパイプ10を接着して一体化した状態のホーゼル部1の重量は、従来のゴルフクラブとほぼ同じとなっている。
【0047】
図2に示すように、前記シャフト接着パイプ30は、前記ジョイントパイプ10に挿入された状態において、前記シャフト側先端係合部31以外の部分が前記ジョイントパイプ10とは圧接していない。即ち、シャフト接着パイプ30の外面は、その下端部以外でジョイントパイプ10の内面と接していない。従って、シャフトSに外部から締め付け力が加えられることはなく、シャフトSに余分なストレスが加わることでシャフトSの撓り特性や強度などの性能を害したり、シャフトSの破損の原因となるおそれがない。
【0048】
前記シャフト側先端係合部31は、逆円錐台を直径に沿って縦方向に半割にして切り欠いた形状に形成され、半円柱状の外側面31aと、逆台形状のシャフト側当接面31bとを備えている。一方、前記ヘッド側係合部11は、下端側ほど内径を縮小した半円筒状の内側面11aと、前記シャフト側当接面31bと対応して当接するヘッド側当接面11bとを備えている。そして、当該両当接面31b,11bを当接させつつシャフト接着パイプ30を下方へ押し込むことで、テーパー状の前記外側面31aと内側面11aとを圧接するようになっている。
【0049】
従って、両当接面31b,11bの接触面積を最大にすることができ、また、シャフトSとヘッドHとの取付位置(取り付ける向き)を一義的に容易に決定することができるため、ゴルフクラブのシャフト交換時における作業性の向上と取付精度の確保を同時に図ることができる。
【0050】
前記シャフト側先端係合部31と前記ヘッド側係合部11の形状としては、図8(a)に示すように逆円錐台を直径に沿って縦方向に半割にしたが、図8(b)又は(c)に示すように直径から若干ずらした位置で縦方向に切り欠いてもよい。その場合、前記当接面31b,11bの面積は若干小さくなるので、係合部の強度を維持する上では、前記外側面31aと内側面11aの面積を大きくするようにずらした位置で前記シャフト側先端係合部31を切り欠くのが望ましい。
【0051】
即ち、図8(b)に示すように前記シャフト側先端係合部31と前記ヘッド側係合部11を形成する方が、図8(c)示すシャフト側先端係合部31とヘッド側係合部11よりも強度的に望ましいものとなる。
【0052】
さらに、前記ヘッド側ネジ部12と前記ネジ式ソケット20とを螺合することで、前記シャフト側先端係合部31と前記ヘッド側係合部11とを回動不能に圧接した状態において、前記シャフト側先端係合部31のシャフト側端面31cと、前記ヘッド側係合部11のヘッド側端面11cとは、互いに直接接することがないように、隙間Gを介して対面する。同様に、シャフト側端面31cと、底蓋13の上端面13cとは、互いに直接接することがないように、隙間Gを介して対面する。
【0053】
従って、前記ヘッド側ネジ部12と前記ネジ式ソケット20とを螺合する際に、前記シャフト側先端係合部31の端部と前記ヘッド側係合部11の端部が、十分に押し込まれる前に、先に当接してしまうことを避けることができ、前記シャフト側先端係合部31の側面(端面31c以外の部分)と前記ヘッド側係合部11の側面(端面11c以外の部分)とを簡単かつ確実に圧接した状態とすることができる。
【0054】
前記シャフト側当接面31bと、前記ヘッド側当接面11bとは、シャフトSの軸線方向と平行に形成されており、前記ヘッド側ネジ部12と前記ネジ式ソケット20とを螺合することにより、シャフト接着パイプ30の上端部がネジ式ソケット20の下端部によって押し込まれるのに伴って徐々にテーパー状の外側面31aと内側面11aにおける結合が強まって互いに圧接状態となり、前記シャフト側先端係合部31と前記ヘッド側係合部11とを回動不能にする。
【0055】
ここで、前記シャフト側先端係合部31と前記ヘッド側係合部11のテーパー状の外側面31aと内側面11aを利用し、ネジ式ソケット20にて徐々に押し込むように締め付けることで、当該係合部におけるガタつきを確実に防止することができ、ネジ式ソケット20の緩みを防止できるばかりか、従来と比較して弱めの締め込みトルク(2〜5Nm)にてネジ式ソケット20を容易、迅速かつ確実に締め付けることができる。
【0056】
なお、「ヘッドのトウ部分でボールを打ってしまった場合にホーゼル部分に加えられる回転トルク」の方が、「ヘッドのヒール部分でボールを打ってしまった場合にホーゼル部分に加えられる回転トルク」より大きい。そこで、繰り返しゴルフクラブを使用してもネジが緩むことがないように、前記ネジ式ソケット20の雄ネジ部21には逆ネジの雄ネジが形成され、前記ヘッド側ネジ部12には逆ネジの雌ネジが形成されている。
かかる逆ネジの使用は、右利きのプレーヤーに適した仕様であり、左利きのプレーヤー用のゴルフクラブにおいては、順ネジの雄ネジと雌ネジを使用するのが望ましい。
【0057】
なお、図9に示す実施形態のように、前記シャフト側先端係合部31の形状として、ヘッド側ほど先細りとなる外側面31aを備えた横断面が円形の立体(逆円錐台)とし、ヘッド側係合部11の形状を下端側ほど内径を縮小した円筒状(漏斗状)の内側面11aを備えた構成とすることもできる。
【0058】
この場合、シャフトSとホーゼル部1との間の回動を防ぐために、シャフト側先端係合部31及びヘッド側係合部11に互いに係合する適宜の凹凸形状(図示省略)を設ける必要がある。
【0059】
また、図10及び図11に示すように、前記シャフト側先端係合部31の形状として、ヘッド側ほど先細りとなる外側面を備えた多角形状の立体から形成されたテーパー状の外側面31aを備えたものとすることもできる。
【0060】
図10は、横断面が四角形の立体で形成されたテーパー状の外側面31aを備えたシャフト側先端係合部31の実施例であり、図11は、横断面が六角形の立体で形成されたテーパー状の外側面31aを備えたシャフト側先端係合部31の実施例である。
【0061】
上記各実施形態において、前記ヘッド側係合部11は、前記シャフト側先端係合部31の形状と対応するように、下端側ほど先細りとなる凹部から形成されたテーパー状の内側面11aを備えており、当該内側面11aと前記外側面31aを当接させて互いに圧接するようになっている。
【0062】
図12は、逆四角錐形状の立体(逆ピラミッド状の立体)を複数並べて配設したシャフト側先端係合部31の実施例である。この場合、ヘッド側係合部11の形状としては、下端側ほど縮小した逆四角錐形状の凹部を複数並べた形状とし、それらのテーパー状の外側面と内側面11aとを当接させて互いに回動不能の状態で圧接するものとする。
【0063】
なお、図13に示す実施の形態においては、前記シャフト側先端係合部31の形状としてマイナスドライバーのような形状とし、ヘッド側係合部11として、前記シャフト側先端係合部31と係合する凹部を備えた弾性材料からなるヘッド側係合部11を設けて構成することもできる。
【0064】
この実施形態においては、ネジ式ソケット20を締め付けることで、前記シャフト側先端係合部31とヘッド側係合部11とが互いに回動不能の状態で圧接することになる。
このシャフト側先端係合部31の形状と、弾性材料からなるヘッド側係合部11の形状としては、図13に示すような形状に限られるものではなく、上下方向から互いに係合する種々の形態の凹凸形状を用いることができる。
【0065】
上記いずれの実施の形態においても、本願発明によれば、クラブヘッドHのホーゼル部1に対し複雑で精度の高い加工を直接施す必要がなく、クラブヘッドHとは別体の部品として複雑で精度の高いヘッド側係合部11などを備えたジョイントパイプ10を用いることができ、高性能なゴルフクラブを簡単かつ安価に製造することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明は、シャフトの性能・特性を害することなくシャフトの交換を簡易に行うことができるゴルフクラブのシャフト固定構造を提案するものであり、ゴルフクラブの製造産業、ゴルフ販売店などにおいて利用可能である。
【符号の説明】
【0067】
H ヘッド
S シャフト
1 ホーゼル部
1a ホーゼル部内面
10 ジョイントパイプ
11 ヘッド側係合部
11a 内側面
11b ヘッド側当接面
11c 端面
12 ヘッド側ネジ部(雌ネジ)
13 底蓋
13c 上端面
20 ネジ式ソケット
21 雄ネジ部
30 シャフト接着パイプ
31 シャフト側先端係合部
31a 外側面
31b シャフト側当接面
31c 端面
G 隙間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴルフクラブのヘッド部分とシャフト部分を簡易に交換可能としたゴルフクラブのシャフト固定構造であって、
ホーゼル部内面と接着固定されるジョイントパイプと、
当該ジョイントパイプの底部に設けたヘッド側係合部と、
シャフトの先端側に装着されるネジ式ソケットと、
シャフトの先端部に接着固定され、前記ネジ式ソケットのシャフト先端部からの脱落を不能とするシャフト接着パイプと、
シャフト接着パイプの先端部に設けられ、前記ヘッド側係合部と係合するシャフト側先端係合部と、
前記ジョイントパイプの上端部に設けられ、前記ネジ式ソケットと螺合するヘッド側ネジ部とからなり、
前記シャフト接着パイプを前記ジョイントパイプに挿入した状態で当該ヘッド側ネジ部と前記ネジ式ソケットとを螺合することで、前記シャフト側先端係合部と前記ヘッド側係合部とを回動不能に圧接するようにしたことを特徴とするゴルフクラブのシャフト固定構造。
【請求項2】
前記ホーゼル部は、その内面肉厚が削減されており、
当該削減された肉厚部分に前記ジョイントパイプが接着固定されていることを特徴とする請求項1に記載のゴルフクラブのシャフト固定構造。
【請求項3】
前記シャフト接着パイプは、前記ジョイントパイプに挿入された状態において、前記シャフト側先端係合部以外の部分が前記ジョイントパイプとは圧接していないことを特徴とする請求項1又は2に記載のゴルフクラブのシャフト固定構造。
【請求項4】
前記シャフト側先端係合部は、ヘッド側ほど先細りとなる外側面を備えた横断面が多角形の立体から形成されたテーパー状の外側面を備えており、
前記ヘッド側係合部は、前記シャフト側先端係合部の外側面の形状と対応して当接するように下端側ほど先細りとなる凹部から形成されたテーパー状の内側面を備えており、
当該テーパー状の外側面と内側面を当接させて互いに圧接することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のゴルフクラブのシャフト固定構造。
【請求項5】
前記シャフト側先端係合部は、逆円錐台を直径に沿って縦方向に半割にした形状に形成され、半円柱状の外側面と、逆台形状のシャフト側当接面とを備えており、
前記ヘッド側係合部は、下端側ほど内径を縮小した半円筒状の内側面と、前記シャフト側当接面と対応して当接するヘッド側当接面とを備えており、
当該両当接面を当接させつつテーパー状の前記外側面と内側面とを圧接することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のゴルフクラブのシャフト固定構造。
【請求項6】
前記ヘッド側ネジ部と前記ネジ式ソケットとを螺合することで、前記シャフト側先端係合部と前記ヘッド側係合部とを回動不能に圧接した状態において、
前記シャフト側先端係合部のヘッド側端面と、前記ヘッド側係合部のシャフト側端面とは、互いに直接接することがないように隙間を介して対面することを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のゴルフクラブのシャフト固定構造。
【請求項7】
前記シャフト側当接面と、前記ヘッド側当接面とは、シャフトの軸線方向と平行に形成され、前記ヘッド側ネジ部と前記ネジ式ソケットとを螺合することで互いに圧接状態となり、前記シャフト側先端係合部と前記ヘッド側係合部とを回動不能にすることを特徴とする請求項5又は6に記載のゴルフクラブのシャフト固定構造。
【請求項8】
前記シャフト接着パイプとシャフトとの接着部分の長さは、約20mm〜32mmであることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載のゴルフクラブのシャフト固定構造。
【請求項9】
前記ネジ式ソケットには逆ネジの雄ネジが形成され、前記ヘッド側ネジ部には逆ネジの雌ネジが形成されていることを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載のゴルフクラブのシャフト固定構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−194258(P2010−194258A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−45972(P2009−45972)
【出願日】平成21年2月27日(2009.2.27)
【出願人】(303011275)株式会社ジャパーナ (43)
【Fターム(参考)】