説明

サンダル

【課題】ストラップやバンドの交換が容易で、サンダルの寿命を長くでき、さらにデザインを好みにより選択できる。
【解決手段】サンダル台11と一体に左右両側に立設された内壁部13および外壁部14と、内壁部13および外壁部14に前後方向に所定間隔をあけて形成された複数対のストラップ取付孔16A〜16Fと、最後部ストラップ取付孔16F,16F間にわたって、着脱可能な止め具20により取り付けられた前後の足首ストラップ21,22と、残りのストラップ取付孔16A〜16E間にわたって、着脱可能な止め具20により取り付けられた甲皮ストラップ23および甲皮バンド24とを具備したものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はサンダルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のサンダルは、たとえば特許文献1や特許文献2に示されるように、サンダル台に固定のストラップや甲バンドが取り付けられたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−82619号公報
【特許文献2】特開2009−219893号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このようなサンダルは、サンダル台に損傷が無いのに、ストラップや甲バンドに亀裂が入ったり、破断することで使用できなくなり、寿命が短いという問題があった。
【0005】
本発明は上記問題点を解決して、ストラップや甲バンドの交換が容易で、サンダルの寿命を長くでき、またこれらの交換によりデザインを、好みにより選択することができるサンダルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明は、サンダル台の左右両側に、サンダル台と一体に立設された内壁部および外壁部と、
前記内壁部および前記外壁部に前後方向に所定間隔をあけて形成された複数対のストラップ取付孔と、
前記内壁部と前記外壁部の後部のストラップ取付孔にわたって、着脱可能な止め具により取り付けられ、足首の前部および後部にそれぞれ係止される前後の足首ストラップと、
前部の一対または複数対の前記ストラップ取付孔間に、着脱可能な止め具により取り付けられた甲皮ストラップおよび甲皮バンドの少なくとも一方とを具備したものである。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の構成において、
サンダル台の前端部に、足指を覆う足指カバー壁部がサンダル台と一体に形成されたものである。
【発明の効果】
【0008】
請求項1記載の発明によれば、サンダル台の左右両側に一体に立設された内壁部および外壁部に、複数対のストラップ取付孔を形成し、これらストラップ取付孔に、着脱自在な止め具により、前後の足首ストラップや甲皮ストラップ、甲皮バンドを取り付けたので、損傷しやすいストラップやバンドを容易に交換することができ、サンダルの長寿命化をはかることができる。また止め具を使用して、使用用途に応じた色彩や形状を選択して、使用者の好みの足首ストラップや甲皮ストラップ、甲皮バンドをサンダル台に取り付けることができ、サンダルのデザインの多様性を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明に係るサンダルの実施例1を示し、基本形態を示す斜視図である。
【図2】(a)および(b)は足首ストラップの取付部を示し、(a)は横断面図、(b)は(a)に示すa部拡大図である。
【図3】サンダルの組立例1を示す斜視図である。
【図4】サンダルの組立例2を示す斜視図である。
【図5】サンダルの組立例3を示す斜視図である。
【図6】本発明に係るサンダルの実施例2を示し、基本形態を示す斜視図である。
【図7】サンダルの組立例1を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[実施例1]
以下、本発明に係るサンダルの実施例1を図1〜図5に基づいて説明する。
このサンダルは、軽量で軟質のたとえばEVA樹脂(エチレン酢酸ビニル共重合体)を主体とする樹脂により成形されたもので、サンダル台11の外周部に、先端部に立設されて足爪を覆う足爪カバー壁部12と、内側辺に立設された内壁部13と、外側辺に立設された外壁部14と、後端部に立設されて踵部を囲う踵壁部15とが一体に成形されている。そして内外壁部13,14には、前後方向に所定間隔をあけて複数対、図では6対のストラップ取付孔16A〜16Fが形成されている。
【0011】
最後部の一対のストラップ取付孔16F間には、足首の前部に係止される前足首ストラップ21と、足首の後部に係止される後足首ストラップ22とが止め具20により取り付けられる。これら止め具20は、たとえばスナップピンなどが使用され、図2(b)に示すように、ストラップ取付孔16A〜16Fより大径に形成された鍔部から係合ピン20bが突出された硬質な材質からなるピン座具20aと、係合ピン20bが嵌合可能な係合孔20dを有し幾分軟質な材質からなるピン受け具20cとで構成されているが、図示した構造に限るものではなく、同様の作用効果があればよい。
【0012】
足の甲側の残りのストラップ取付孔16A〜16Eには、予め用意された多種類の色彩や形状(幅、長さ、形)に形成されるとともに、両端部に単数または複数の取付孔が形成されたストラップから、好みで選択して止め具20により着脱可能に取り付けることができる。ここでは、図3〜図5に示すように、一般的な狭幅帯形の甲皮ストラップ23と、広幅の甲皮ベルト24のみを図示している。甲皮ストラップ23は幅方向だけでなく、図4に示すように、斜めにクロス状に掛け渡すこともできる。なお、使用しないストラップ取付孔16A〜16Eは、通気孔としての機能を奏することができる。
【0013】
止め具20による組立に際して、ピン座具20aの係合ピン20bを内外壁部13,14の内面からストラップ取付孔16Fに挿入し、さらに前後足首ストラップ21,22や甲皮ストラップ23、甲皮ベルト24の両端部に形成された孔部を係合ピン20bに嵌合させた後、係合ピン20bをピン受け具20cの係合孔20dに嵌合して装着する。離脱させる時には、ピン受け具20cの軟質な性質を利用してピン金具20aからピン受け具20cを外してもよいし、ピン受け具20cの内面から工具を差し込んで係合ピン20bの鍔部を縮径させピン受け具20cを外すこともできる。なお、ピン受け具20cの外面に装飾が施されていてもよい。
【0014】
上記実施例によれば、サンダル台11の左右両側に一体に立設された内壁部13および外壁部14に、複数対のストラップ取付孔16A〜16Fを形成し、これらストラップ取付孔16A〜16Fに、着脱自在な止め具20により、前後足首ストラップ21,22や甲皮ストラップ23、甲皮ベルト24を取り付けたので、各ストラップ21〜23や甲皮ベルト24が汚れや損傷が生じたり、破断した場合には、止め具20を新しいものに交換することができ、長期間にわたって使用することができる。
【0015】
また止め具20を使用して、季節や好み、使用用途にあわせて色々な形状および色彩を選択して使用者の好みの前後足首ストラップ21,22や甲皮ストラップ23、甲皮ベルト24をサンダル台11に容易に取り付けることができ、サンダルのデザインの多様性を拡大することができる。
【0016】
[実施例2]
以下、本発明に係るサンダルの実施例2を図6および図7に基づいて説明する。なお、実施例1と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
【0017】
このサンダル台31は、足爪カバー壁部を無くして、足先部分の通気性を改善したもので、他は同様に構成されており、実施例1と同様の作用効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0018】
11 サンダル台
12 足爪カバー壁部
13 内壁部
14 外壁部
15 踵壁部
16A〜16F ストラップ取付孔
20 止め具
21 前足首ストラップ
22 後足首ストラップ
23 甲皮ストラップ
24 甲皮ベルト
31 サンダル台

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンダル台の左右両側に、サンダル台と一体に立設された内壁部および外壁部と、
前記内壁部および前記外壁部に前後方向に所定間隔をあけて形成された複数対のストラップ取付孔と、
前記内壁部と前記外壁部の後部のストラップ取付孔にわたって、着脱可能な止め具により取り付けられ、足首の前部および後部にそれぞれ係止される前後の足首ストラップと、
前部の一対または複数対の前記ストラップ取付孔間に、着脱可能な止め具により取り付けられた甲皮ストラップおよび甲皮バンドの少なくとも一方とを具備した
ことを特徴とするサンダル。
【請求項2】
サンダル台の前端部に、足指を覆う足指カバー壁部がサンダル台と一体に形成された
ことを特徴とする請求項1記載のサンダル。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−200464(P2012−200464A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−69088(P2011−69088)
【出願日】平成23年3月28日(2011.3.28)
【出願人】(500514579)ジェイディジャパン株式会社 (20)
【Fターム(参考)】