説明

サーバシステム及びクライアント装置の制御方法

【課題】 複数のクライアント装置の対応付けや、対応付けに基づく画像情報の管理等を行うことで、複数のクライアント装置の連係動作を可能にするサーバシステム及びクライアント装置の制御方法等を提供すること。
【解決手段】 サーバシステム400は、第1のクライアント装置100の識別情報と、第2のクライアント装置200の識別情報とを関連づけるセッション情報を記憶するセッション情報記憶部425と、第2のクライアント装置200の操作画面を、第1のクライアント装置100に表示する操作画面情報を生成する処理部421と、操作画面情報を第1のクライアント装置100に送信する通信部423を含み、処理部421は第1のクライアント装置100から送信された識別情報と、セッション情報に基づいて、第1のクライアント装置100と第2のクライアント装置200の対応づけを行って操作画面情報を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバシステム及びクライアント装置の制御方法等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、クライアント装置(特にモバイル環境におけるクライアント装置)として多種多様な機器が用いられるようになっている。その中には、HMD(Head Mounted Display、頭部装着型表示装置)のように操作部(例えば操作ボタン等)が簡素な構成になってしまい、複雑な操作を行うことが困難なものもある。HMDの例で言えば、頭部に装着するという特性上、機器の大きさ、形状に制限が加わってしまうためである。
【0003】
また、モバイル環境におけるクライアント装置として、携帯電話等が広く普及している。携帯電話等は、ネットワークに接続したりすることで、多くのコンテンツを取得することが可能であるが、表示部(ディスプレイ)の大きさに限界があり、十分な表示ができないという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−233772号公報
【特許文献2】特開2000−122957号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、例えば企業内等のネットワークにおいて、ネットワークに接続している各端末に対して、HTML文書等の同報送信を行い、データを共有する技術が開示されている。しかし、特許文献1に開示されている技術は、データの共有のための同報送信に関するものであり、各端末に表示されるデータは同じものとなる。そのため、複数の端末にデータを送信し表示する点では本発明と同様であるが、表示部の大きさ等の問題を解決するための技術とはならない。
【0006】
特許文献2では、クライアント側を複数の端末で構成し、データを複数の端末で連携して表示する技術が開示されている。しかし、特許文献2では、インターネットに接続する端末が1つに限定されている。
【0007】
また、複数のクライアント装置を連携させることで問題の解決を目指す場合にも、クライアント装置で実行されるアプリケーションを各クライアントに管理させようとすると、更新作業等が煩雑になりがちである。よって、各クライアント装置を対応付け、適切にアプリケーションやコンテンツを管理する装置を別に設けることが望ましい。
【0008】
本発明に幾つかの態様によれば、複数のクライアント装置の対応付けや、対応付けに基づく画像情報の管理等を行うことで、複数のクライアント装置の連係動作を可能にするサーバシステム等を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様は、第1のクライアント装置の識別情報と、第2のクライアント装置の識別情報とを関連づける情報であるセッション情報を記憶するセッション情報記憶部と、前記第2のクライアント装置に対して操作指示を行う操作画面を、前記第1のクライアント装置に表示するための情報である操作画面情報を生成する処理部と、生成された前記操作画面情報を、前記第1のクライアント装置に対して送信する通信部と、を含み、前記処理部は、前記第1のクライアント装置から送信された前記第1のクライアント装置の前記識別情報と、前記セッション情報記憶部に記憶された前記セッション情報とに基づいて、前記第1のクライアント装置と前記第2のクライアント装置の対応づけを行い、前記対応づけに基づいて、前記操作画面情報を生成するサーバシステムに関係する。
【0010】
本発明の一態様では、セッション情報に基づいてクライアント装置間の対応付けを行って操作画面情報を生成する。よって、対応付けに基づいて複数のクライアント装置を連係動作させること等が可能になる。
【0011】
また、本発明の一態様では、前記操作画面情報は、前記第2のクライアント装置において実行されるアプリケーションの設定を行うためのアプリケーション設定用操作画面情報を含み、前記第1のクライアント装置は、前記アプリケーション設定用操作画面情報に基づき表示されるアプリケーション設定用操作画面において、アプリケーション実行のためのパラメータを設定し、設定した前記パラメータを前記第2のクライアント装置に対して送信し、前記第2のクライアント装置は、受信した前記パラメータに前記第2のクライアント装置の前記識別情報を付加した情報である識別情報付加パラメータをサーバシステムに対して送信し、前記処理部は、受信した前記識別情報付加パラメータに基づいて、前記第2のクライアント装置において前記アプリケーションを実行するための情報であるアプリケーション実行情報を生成してもよい。
【0012】
これにより、第1のクライアント装置での設定内容を、第2のクライアント装置で実行されるアプリケーションに反映させること等が可能になる。
【0013】
また、本発明の一態様では、前記第2のクライアント装置は、前記アプリケーション実行情報に基づいて前記アプリケーションを実行することでデータの取得を行うとともに、取得した前記データに基づいて、第2のクライアント装置用表示データと、前記第2のクライアント装置用表示データと関連するデータである第1のクライアント装置用表示データとを生成し、前記通信部は、前記第2のクライアント装置で生成された前記第1のクライアント装置用表示データと、前記第2のクライアント装置の前記識別情報とを受信してもよい。
【0014】
これにより、第2のクライアント装置で生成された第1のクライアント装置用表示データを、適切に関連づけて保存すること等が可能になる。
【0015】
また、本発明の一態様では、前記処理部は、前記第1のクライアント装置からコンテンツ情報要求コマンドを受信した場合に、前記第1のクライアント装置の前記識別情報と前記セッション情報とに基づいて、前記第1のクライアント装置と前記第2のクライアント装置の対応付けを行うとともに、前記対応付けに基づいて、前記第2のクライアント装置で生成された前記第1のクライアント装置用表示データが、前記コンテンツ情報要求コマンドに対する応答用データであるかの判定を行い、前記通信部は、前記第1のクライアント装置用表示データが、前記コンテンツ情報要求コマンドに対する応答用データであると判定された場合に、前記コンテンツ情報要求コマンドを送信してきた前記第1のクライアント装置に対して、前記第1のクライアント装置用表示データを返信してもよい。
【0016】
これにより、第1のクライアント装置と第2のクライアント装置に関連するデータを表示させること等が可能になる。
【0017】
また、本発明の一態様では、前記操作画面情報は、前記第2のクライアント装置を操作する機器操作用操作画面情報と、第2のクライアント装置において実行されるアプリケーションを選択するアプリケーション選択用操作画面情報とを含み、前記処理部は、前記セッション情報の初期登録が終了した場合、或いは、前記セッション情報に基づいて前記第1のクライアント装置と前記第2のクライアント装置の対応付けが完了した場合に、前記第2のクライアント装置に対応した前記機器操作用操作画面情報及び前記アプリケーション選択用操作画面を生成し、前記通信部は、生成された前記機器操作用操作画面情報及び前記アプリケーション選択用操作画面情報を前記第1のクライアント装置に対して送信してもよい。
【0018】
これにより、セッション情報による対応付けが完了した場合に、操作画面を第1のクライアント装置に表示すること等が可能になる。
【0019】
また、本発明の一態様では、前記第1のクライアント装置は、前記アプリケーション選択用操作画面情報に基づき表示されるアプリケーション選択用操作画面における操作入力により、アプリケーション選択コマンドを生成し、前記通信部は、生成された前記アプリケーション選択コマンドを前記第1のクライアント装置から受信し、前記処理部は、前記セッション情報に基づいて前記第1のクライアント装置と前記第2のクライアント装置の対応付けを行い、前記アプリケーション選択コマンドにより選択されたアプリケーションを、対応付けされた前記第2のクライアント装置に実行させる際の設定に用いられるアプリケーション設定用操作画面情報を生成し、前記通信部は生成された前記アプリケーション設定用操作画面情報を前記第1のクライアント装置に送信してもよい。
【0020】
これにより、第1のクライアント装置における操作に基づいて、第2のクライアント装置で実行されるアプリケーションを選択し、設定画面を第1のクライアント装置に表示すること等が可能になる。
【0021】
また、本発明の一態様では、前記第1のクライアント装置は、前記パラメータとして、前記第2のクライアント装置のアドレス情報、実行対象であるアプリケーションの種別情報及びアプリケーションの実行条件情報の少なくとも1つを設定し、前記処理部は、前記第1のクライアント装置により設定された前記パラメータに基づいて前記アプリケーション実行情報を生成してもよい。
【0022】
これにより、パラメータとして種々の情報を設定することが可能になる。
【0023】
また、本発明の一態様では、前記通信部は、前記第2のクライアント装置の起動時に、前記第2のクライアント装置から前記識別情報として前記第2のクライアント装置のアドレス情報及び機器情報を受信し、前記セッション情報記憶部は、前記第2のクライアント装置の前記アドレス情報及び前記機器情報を前記セッション情報として記憶してもよい。
【0024】
これにより、セッション情報として第2のクライアント装置のアドレス情報と機器情報を保存することが可能になる。
【0025】
また、本発明の一態様では、前記通信部は、前記第1のクライアント装置から、前記第1のクライアント装置の前記識別情報及び前記第2のクライアント装置の前記機器情報を受信し、前記セッション情報記憶部は、前記第1のクライアント装置の前記識別情報を、前記第2のクライアント装置の前記アドレス情報及び前記機器情報と対応付けて、前記セッション情報として記憶してもよい。
【0026】
これにより、第2のクライアント装置の識別情報と照合を行った上で、第1のクライアント装置の識別情報をセッション情報として保存することが可能になる。
【0027】
また、本発明の一態様では、前記第1のクライアント装置及び前記第2のクライアント装置の少なくとも一方において表示されるコンテンツ情報のテンプレート、及び、前記第2のクライアント装置において実行されるアプリケーション実行情報のテンプレートを記憶するテンプレート記憶部を含み、前記処理部は、前記テンプレートに基づいて、前記コンテンツ情報及び前記アプリケーション実行情報の少なくとも一方を生成してもよい。
【0028】
これにより、テンプレートを用いることで、コンテンツ情報或いはアプリケーションの生成処理を簡単化すること等が可能になる。
【0029】
また、本発明の一態様では、前記処理部は、前記テンプレート記憶部に記憶された前記テンプレートのうちの、前記操作画面情報のテンプレートに対して、前記第2のクライアント装置のアドレス情報を埋め込むことにより、前記コンテンツ情報として前記操作画面情報を生成してもよい。
【0030】
これにより、テンプレートを用いることで、操作画面情報の生成処理を簡単化すること等が可能になる。
【0031】
また、本発明の一態様では、前記処理部は、前記テンプレート記憶部に記憶された前記テンプレートのうちの、アプリケーション実行情報のテンプレートに対して、前記アプリケーション設定用操作画面で設定される前記パラメータ及び前記第2のクライアント装置の前記識別情報を埋め込むことにより、前記アプリケーション実行情報を生成してもよい。
【0032】
これにより、テンプレートを用いることで、アプリケーション実行情報の生成処理を簡単化すること等が可能になる。
【0033】
また、本発明の一態様では、前記第2のクライアント装置は、自身の表示部にサーバシステムのアドレス情報及び前記第2のクライアント装置の前記識別情報を表示し、前記第1のクライアント装置は、前記第2のクライアント装置の前記表示部に表示された情報に基づいて、Webブラウザを用いて、前記第1のクライアント装置の前記識別情報及び前記第2のクライアント装置の前記識別情報をサーバシステムに対して送信し、前記通信部は、前記第1のクライアント装置の前記識別情報及び前記第2のクライアント装置の前記識別情報を受信し、前記セッション情報記憶部は、前記第1のクライアント装置の前記識別情報を、前記第2のクライアント装置の前記識別情報と対応付けて、前記セッション情報として記憶してもよい。
【0034】
これにより、第1のクライアント装置においてWebブラウザが用いられる場合にも、上述した処理が可能になる。
【0035】
また、本発明の他の態様は、第1のクライアント装置の識別情報と、第2のクライアント装置の識別情報とを関連づける情報であるセッション情報をセッション情報記憶部に記憶し、前記第1のクライアント装置から送信された前記第1のクライアント装置の前記識別情報と、前記セッション情報記憶部に記憶された前記セッション情報とに基づいて、前記第1のクライアント装置と前記第2のクライアント装置の対応づけを行い、前記対応付けに基づいて、前記第2のクライアント装置に対して操作指示を行う操作画面を、前記第1のクライアント装置に表示するための情報である操作画面情報を生成し、生成した前記操作画面情報を、前記第1のクライアント装置に対して送信するクライアント装置の制御方法に関係する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】第1の実施形態のシステム構成例。
【図2】ユーザ登録処理を説明するためのフローチャート。
【図3】セッション情報記憶部に記憶されるセッション情報のデータ構造例。
【図4】第1のクライアント装置の表示部及び第2のクライアント装置の表示部に表示される画像の例。
【図5】図5(A)、図5(B)は操作画面情報をテンプレートから生成する例。
【図6】図6(A)は機器操作用操作画面の例、図6(B)はアプリケーション選択用操作画面の例。
【図7】ログイン処理を説明するためのフローチャート。
【図8】機器操作用操作画面における機器操作処理を説明するためのフローチャート。
【図9】第1のクライアント装置の表示部及び第2のクライアント装置の表示部に表示される画像の他の例。
【図10】第2の実施形態のシステム構成例。
【図11】第2の実施形態の処理の例を説明する図。
【図12】第2の実施形態における複数画面連携表示処理を説明するためのフローチャート。
【図13】第2の実施形態における複数画面連携表示処理を説明するための他のフローチャート。
【図14】図14(A)、図14(B)は操作画面情報をテンプレートから生成する他の例。
【図15】アプリケーション設定用操作画面の例。
【図16】図16(A)、図16(B)はアプリケーション実行用情報をテンプレートから生成する例。
【図17】サーバシステムから取得するデータの例。
【図18】第1のクライアント装置の表示部及び第2のクライアント装置の表示部に表示される画像の他の例。
【図19】第3の実施形態における複数画面連携表示処理を説明するためのフローチャート。
【図20】第3の実施形態における複数画面連携表示処理を説明するための他のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0038】
1.本実施形態の手法
【0039】
まず、本実施形態の手法について説明する。近年、携帯電話等のモバイル機器(クライアント装置)が広く用いられている。これらのクライアント装置は、表示部、通信部等を有し、例えばネットワークからコンテンツを取得し自身の表示部に表示すること等ができる。
【0040】
この際、クライアント装置はモバイル機器としての側面を有することから、機器自体の大きさが制限されることが多く、そのため表示部の大きさも小さいものになってしまうという問題がある。さらに、クライアント装置の中には頭部装着型表示装置のように操作部(操作ボタン等)が簡素な構成に限定されてしまい、複雑な操作が難しいものがある。頭部装着型表示装置の例で言えば、頭部に装着するという特性上、形状及び大きさが制限されてしまうためである。
【0041】
そこで本出願人は、モバイルルータや、テザリングが可能な携帯電話等の普及により、同一のLAN環境内に複数のクライアント装置が存在するケースが増えていることにも鑑み、同一のLAN環境内にある複数のクライアント装置を連携させる手法を提案する。具体的には、第1のクライアント装置と第2のクライアント装置が存在し、第2のクライアント装置で所定のアプリケーションが実行される場合に、第1のクライアント装置の表示部に当該アプリケーションの操作画面を表示する。そして、第1のクライアント装置の表示部に表示された操作画面における操作に基づいて、第2のクライアント装置上でアプリケーションを実行する。
【0042】
このようにすることで、第1のクライアント装置を用いて第2のクライアント装置を操作すること等が可能になる。これは第2のクライアント装置が、頭部装着型表示装置等の操作部が充実していない端末である場合に特に効果を発揮する。
【0043】
また、第2のクライアント装置がアプリケーションを実行することでコンテンツを取得する場合には、第2のクライアント装置は取得したコンテンツを第1のクライアント装置と第2のクライアント装置に割り振って、各クライアント装置の表示部にそれぞれ表示することも可能である。
【0044】
このようにすることで、複数画面(複数の表示部)を用いた連携表示を行うことが可能になる。これはクライアント装置が、表示部が小さく限定されるモバイル機器である場合に特に効果を発揮する。
【0045】
そして本出願人は、第1のクライアント装置と第2のクライアント装置が連係して動作際に、第1のクライアント装置と第2のクライアント装置の対応付け等を行う同期サーバを用いるシステムを提案する。同期サーバは、第1のクライアント装置と第2のクライアント装置のアクセスを受け付け、各クライアント装置の識別情報をセッション情報として保持することで、第1のクライアント装置と第2のクライアント装置の対応付けを行う。
【0046】
このようにすることで、第1のクライアント装置は第2のクライアント装置のアドレス情報(例えばIPアドレス)を直接知らなくてもよいことになる。第1のクライアント装置は、同期サーバから第2のクライアント装置のアドレス情報を含む情報を受け取って、受け取った情報を利用することで第2のクライアント装置にアクセスすればよい。上述したようなモバイルルータ等を使った環境下では、各クライアント装置のIPアドレスがDHCPにより随時変更される可能性が高いことに鑑みれば、第1のクライアント装置が第2のクライアント装置のアドレス情報を知らなくてもよいことは大きなメリットとなる。また、第2のクライアント装置で実行されるアプリケーションを同期サーバで保持しておくこともできる。アプリケーションを同期サーバで保持することで、アプリケーションが各クライアント装置に独立に保持されている場合に比べて、アプリケーションの更新作業等を容易にすることができる。
【0047】
以下、第1〜第3の実施形態について説明する。第1の実施形態では、第2のクライアント装置の操作部(リモコン)として第1のクライアント装置を用いる手法について説明する。また第2の実施形態では、グルメアプリケーション(レストラン検索アプリケーション)を具体例として、サーバシステム(データサーバ)から取得してきたデータに基づいて、第2のクライアント装置と第1のクライアント装置の表示部を用いた複数画面連携表示を行う手法について説明する。特に、第1のクライアント装置用表示データと第2のクライアント用表示データを同期サーバ経由で通信するケースについて説明する。また第3の実施形態では、第2の実施形態の変形例として第1のクライアント装置用表示データを、第1のクライアント装置と第2のクライアント装置が直接通信することで取得するケースについて説明する。
【0048】
2.第1の実施形態
【0049】
第2のクライアント装置の操作部(リモコン)として第1のクライアント装置を用いる手法について説明する。具体的には、システム構成例を説明した後、フローチャートを用いて処理の詳細について説明する。
【0050】
2.1 システム構成例
【0051】
図1に本実施形態に係るサーバシステム400を含むシステムの構成例を示す。システムは、第1のクライアント装置100と、第2のクライアント装置200と、ゲートウェイ300と、サーバシステム400とを含む。ただし、図1の構成に限定されず、これらの一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。このうち、第1のクライアント装置100と、第2のクライアント装置200はユーザにより所持される。またゲートウェイ300は、単体で存在し、ユーザに所持されてもよいし所持されなくてもよい。また、第1のクライアント装置100或いは第2のクライアント装置200のいずれかがゲートウェイ300を内蔵してもよい。
【0052】
第1のクライアント装置100は、操作部150と、表示部120と、通信部130とを含む。操作部150は、種々の操作を行うためのものであり、例えばタッチパネルや操作キー等により構成される。表示部120は、表示画像の表示を行う。通信部130は、ゲートウェイ300を介して、第2のクライアント装置200との通信を行う。また、ゲートウェイ300及びネットワーク10を介してサーバシステム400との通信を行う。
【0053】
第2のクライアント装置200は、処理部210と、表示部220と、通信部230とを含む。処理部210は種々の処理を行う。例えば、第1のクライアント装置での設定に従ってアプリケーションの実行処理を行う。表示部220は、表示画像の表示を行う。通信部230は、ゲートウェイ300を介して、第1のクライアント装置100との通信を行う。また、ゲートウェイ300及びネットワーク10を介してサーバシステム400との通信を行う。
【0054】
ゲートウェイ300は、NAPT(Network Address Port Translation)等を用いて、複数の端末をネットワーク10に接続可能にする。また、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバの機能を有し、接続される機器(ここでは第1のクライアント装置100と第2のクライアント装置200)に対して、動的にプライベートIPアドレスを割り当ててもよい。
【0055】
サーバシステム400は、データサーバ410と、同期サーバ420とを含む。ここで、データサーバ410と同期サーバ420は連係して動作する必要はなく、データサーバ410と同期サーバ420とが地理的に離れた位置に設けられてもよいし、機能的に分かれていてもよい。
【0056】
データサーバ410は、記憶部411と、通信部413とを含む。記憶部411はコンテンツ(例えばWebコンテンツ等)を記憶する。通信部413は、ネットワーク10とゲートウェイ300を介して第1のクライアント装置100及び第2のクライアント装置200との通信を行う。
【0057】
同期サーバ420は、処理部421と、通信部423と、セッション情報記憶部425と、テンプレート記憶部427とを含む。処理部421は、種々の処理を行う。例えば第1のクライアント装置で用いられる操作画面情報や、第2のクライアント装置で用いられるアプリケーションの生成処理を行う。通信部423は、ネットワーク10とゲートウェイ300を介して第1のクライアント装置100及び第2のクライアント装置200との通信を行う。セッション情報記憶部425は、第1のクライアント装置の識別情報と、第2のクライアント装置の識別情報とを関連づけてセッション情報として記憶する。テンプレート記憶部427は、種々のテンプレートを記憶する。例えば、操作画面情報のテンプレートやアプリケーションのテンプレートを記憶する。
【0058】
2.2 処理の詳細
【0059】
次に、図2のフローチャートを用いて処理の詳細について説明する。なお図2のフローチャートは、第1のクライアント装置100と第2のクライアント装置200を使用するユーザが、同期サーバ420に対してユーザ登録をしていない場合の処理の流れである。
【0060】
この処理が開始されると、まず第2のクライアント装置200の電源がONにされる(S101)。そして、第2のクライアント装置200は自身のアドレス情報(例えばIPアドレス)と機器情報(例えばMACアドレス)をパラメータにして同期サーバ420にアクセスする(S102)。S102でのURLは例えば(1)のようになる
(1)http://websync.ne.jp/?ip=192.168.0.2&mac=00:FF:1B:AA:BB:DD
【0061】
ここで、websync.ne.jpが同期サーバ420のURLを表し、第2のクライアント装置200のアドレス情報が192.168.0.2、第2のクライアント装置200の機器情報が00:FF:1B:AA:BB:DDである。文字列「http://」のあとに同期サーバ420のURLが記述され、文字列「/?」の後に各パラメータの名称と値が「=」で結ばれ記述される。また、パラメータが複数ある場合には「&」を挟んで表記する。ここではパラメータipの値として第2のクライアント装置200のIPアドレスを入力し、パラメータmacの値として第2のクライアント装置200のMACアドレスを入力している。
【0062】
同期サーバ420は受信した第2のクライアント装置200のアドレス情報と機器情報をセッション情報記憶部425に記憶する(S103)。そして、記憶が成功したら、その旨のレスポンスを第2のクライアント装置200に返す(S104)。
【0063】
S103においてセッション情報記憶部425に記憶されるデータの構造例を図3に示す。図3のように第1のクライアント装置100の識別情報(例えばユーザ名及びパスワード)、第2のクライアント装置200の識別情報(例えばIPアドレスとMACアドレス)及び第1のクライアント装置用表示データとから1件のデータが構成される。S103において、第2のクライアント装置200のIPアドレス及びMACアドレスが記憶され、後述するS109で第1のクライアント装置100の識別情報(ユーザ名及びパスワード)が記憶される。第1のクライアント装置用表示データについては第1の実施形態においては使用されないため、詳細は第2の実施形態で説明する。なお、第2のクライアント装置200のMACアドレスとユーザ名との組み合わせは一意である必要がある。また、第2のクライアント装置200のIPアドレスはDHCPにより変化する可能性があるが、S102〜S103のアクセス(第2のクライアント装置200の電源投入時のアクセス)により毎回更新される。なお、第2のクライアント装置200のMACアドレスについては、第2のクライアント装置200に対して一意のIDを割り振るためのデータであり、その目的が達成されるのであれば他のデータ(例えば同期サーバ420へのアクセス日時等)を用いてもよい。
【0064】
第2のクライアント装置200は、同期サーバ420でのセッション情報の記憶が成功したというレスポンスを受け取ったら、同期サーバ420のアドレス情報(例えばURL)及び自身の機器情報を、表示部220に表示する(S105)。表示部220での表示に基づいて、第1のクライアント装置100から同期サーバ420に対してアクセスが行われ、レスポンスとしてユーザ登録画面(ログイン画面を兼ねてもよい)の情報が返され、第1のクライアント装置100の表示部120に当該ユーザ登録画面が表示される(S106、S107)。
【0065】
S105で第2のクライアント装置に表示される画面及びS106で第1のクライアント装置に表示される画面の例を図4に示す。なお、ここでは第1のクライアント装置を携帯電話、第2のクライアント装置を頭部装着型表示装置としているが、これに限定されないことは言うまでもない。図4に示したように、第2のクライアント装置に同期サーバ420のURLを表示して、第1のクライアント装置から同期サーバ420へアクセスすることを促す。また、それとともに第2のクライアント装置のMACアドレスを表示して、ユーザ登録の際に入力できるようにする。第1のクライアント装置にはユーザ登録画面(図4の例ではログイン画面を兼ねる)を表示する。ユーザ登録画面では、ユーザ名、パスワード及び第2のクライアント装置のMACアドレスが入力できるようになっている。
【0066】
そして、表示部120に表示されたユーザ登録画面に基づいて、第1のクライアント装置100は、識別情報(例えばユーザ名及びパスワード)と第2のクライアント装置200の機器情報(表示部220に表示されている)を同期サーバ420に送信する(S108)。同期サーバ420は、S103で記憶した第2のクライアント装置の機器情報と、S108で送信された第2のクライアント装置の機器情報とを照合して、当該第2のクライアント装置の機器情報とともに第1のクライアント装置の識別情報(ユーザ名・パスワード)をセッション情報記憶部425に記憶する(S109)。データ形式については図3を用いて上述したとおりである。
【0067】
セッション情報の記憶が完了したら、同期サーバ420はテンプレート記憶部427から操作画面情報のテンプレートを読み出し、読み出したテンプレートに対して第2のクライアント装置200のアドレス情報を埋め込むことで操作画面情報を生成し、第1のクライアント装置100に対して送信する(S110)。ここで、操作画面情報とは第1のクライアント装置100において用いられる、第2のクライアント装置200を操作するための機器操作用操作画面情報、もしくは、第2のクライアント装置200で実行されるアプリケーションの選択のためのアプリケーション選択用操作画面情報のことである。第1のクライアント装置100は、当該操作画面情報を受信し、受信した操作画面情報に基づいて表示部120に操作画面を表示する(S111)。
【0068】
ここで、S110において生成される機器操作用操作画面情報及びアプリケーション選択用操作画面情報は、具体的にはテンプレート記憶部427に記憶されているテンプレートに対して埋め込み処理が行われることにより生成される。具体的なテンプレートと埋め込み処理の例を図5(A)、図5(B)に示す。図5(A)、図5(B)の例では、テンプレートとなるHTML文書(図5の(A))の一部が{{HMD_URL}}というタグになっている。操作画面情報(図5の(B))は、タグの箇所に第2のクライアント装置200のURL(IPアドレス)を埋め込むことで生成される。
【0069】
また、S111において表示される操作画面の例を図6(A)、図6(B)に示す。図6(A)が機器操作用操作画面情報に対応する操作画面であり、図6(B)がアプリケーション選択用操作画面情報に対応する操作画面である。ここでは図6(A)の画面と図6(B)の画面が上部のタブによって切り替えられるものとするが、これに限定されるものではない。2つの画面を並べて表示する等、表示方法は自由である。
【0070】
以上がユーザ登録を行う場合の処理の流れとなる。次にユーザ登録は完了しており、ログイン処理が行われる場合の処理の流れについて図7を用いて説明する。
【0071】
図7に示したようにS201〜S207についてはS101〜S107と同様であるため、詳細な説明は省略する。ここではユーザ登録画面とログイン画面が兼用できるものとしているため、S207はS107と同様となる。また、この処理では第2のクライアント装置200のMACアドレスの入力は必要ないもののMACアドレスをS205において表示したところで問題はないためS205とS105は同様となる。
【0072】
S208において第1のクライアント装置100から同期サーバ420に対してアクセスが行われる際に、既にユーザ登録が済んでいる場合には、ユーザ名とパスワードが送信される。そして、同期サーバ420はセッション情報記憶部425に記憶されたセッション情報と、取得したユーザ名及びパスワードを照合して、第1のクライアント装置100とだい2のクライアント装置200の対応付けを行う。そして、操作画面情報のテンプレートに対して、対応付けが行われた第2のクライアント装置200のアドレス情報を埋め込むことで操作画面情報を生成し、第1のクライアント装置100に対して送信する(S210)。S211で受信される操作画面情報はS111と同様であり、図6(A)、図6(B)に示したように機器操作用操作画面情報、もしくは、アプリケーション選択用操作画面情報により決定される操作画面となる。
【0073】
以上、図2及び図7を用いてユーザ登録或いはログインの処理の詳細について説明した。ユーザ登録、ログインはどちらか一方が行われるものであり、どちらが実行されたとしても結果としてセッション情報記憶部425にセッション情報が記憶された上で、第1のクライアント装置に操作画面が表示された状態となる。
【0074】
続いて、機器操作用操作画面に基づいて行われる機器操作について図8を用いて説明する。この処理が開始されると、まず図6(A)、図6(B)に示したタブのうち機器操作タブが選択され、図6(A)に示した機器操作用操作画面が第1のクライアント装置100に表示される(S301)。図6(A)については再掲となるが、機器操作用操作画面の具体例と、当該機器操作用操作画面により操作される第2のクライアント装置200に表示される画面の具体例を図9に示す。
【0075】
図9のC1に示したように、第1のクライアント装置100の表示部120には、例えばテキスト入力エリアと移動ボタン、十字キーと確定ボタン及び戻るボタン等が表示される。テキスト入力エリアに接続したいサイトのURLを入力して、移動ボタンを押すことで、図9のC2に示したように第2のクライアント装置200の表示部220に、対応するコンテンツが表示される。表示部220にコンテンツが表示されている状態で、十字キーを押すことで、ページ送りを行ったり、コンテンツ内のリンクを選択したりすることができる。コンテンツ内のリンクを選択する例を図9のC2の破線に示す。リンクが選択されている状態で確定ボタンが押されると、対応するリンク先へ移動する。また、戻るボタンが押されることで前の表示画面に戻ることができる。
【0076】
機器操作用操作画面を表示部120に表示したら、当該機器操作用操作画面における操作に基づいて、第1のクライアント装置100は第2のクライアント装置200に対してコマンドを送信する(S302)。ここで送信されるコマンドとは、具体的には以下の様になる。
(2)http://192.168.0.2/?command=open&url=http://news.com
(3)http://192.168.0.2/?command=key&action=up
【0077】
(2)(3)の例でわかるように、コマンドはURLの形式であり、HTTPリクエスト等の形式で送信される。上述の(2)のコマンドでは、パラメータcommandの値をopenに設定し、パラメータurlの値をhttp://news.comに設定した上で、その情報を192.168.0.2に対応する端末に送信している。これは上述した機器操作用操作画面の例で言えば、テキスト入力エリアに「http://news.com」と入力し、移動ボタンを押す操作により第2のクライアント装置200に送信されるコマンドとなる。
【0078】
また、上述の(3)のコマンドでは、パラメータcommandの値をkeyに設定し、パラメータactionの値をupに設定している。これは上述した機器操作用操作画面の例で言えば、十字キーの上ボタンを押す操作により送信されるコマンドとなる。また、commandの値がkeyである(つまりキー操作コマンドである)ときには、actionの値を変更することで、他のキー操作に対応するコマンドを送信することが可能である。例えばactionの値をdown、left、rightにすれば十字キーの下、左、右を押す操作になり、enter、backにすれば選択ボタン、戻るボタンを押す操作になる例が考えられる。
【0079】
以上のようなコマンドを受信すると、第2のクライアント装置200は、まず当該コマンドが指定URLを開くコマンドであるかの判定を行う(S303)。具体的には、上述のコマンドのうちパラメータcommandの値をチェックし、値がopenであればYesと判定し、それ以外の場合はNoと判定する。Yesの場合には、指定されたURL(パラメータurlの値として設定されたもの)に対応するサイトにゲートウェイ300を介してアクセスし、コンテンツを表示部220に表示する(S304)。
【0080】
S303においてNoと判定された場合には、次に受信したコマンドがキー操作コマンドであるかの判定を行う(S305)。具体的にはHTTPリクエストである上述のコマンドのうち、パラメータcommandの値をチェックし、値がkeyであればYesと判定し、それ以外の場合はNoと判定する。Yesの場合にはコマンド(パラメータactionの値)に応じて、ページ送りやリンク選択、リンク先への移動及び前画面への戻り処理のいずれかの処理を行う(S306)。S305でNoと判定された場合及びS304、S306の処理が終了した場合には、S307に移行しコマンドの実行結果(成功もしくは失敗)を第1のクライアント装置100に対して返信する。
【0081】
クライアント装置100は、受信したコマンド実行結果の判定を行い(S308)、成功の場合にはS302に戻って操作を継続し、失敗の場合にはS309に移行して表示部120にエラーが生じた旨を表示する。
【0082】
以上の本実施形態では、図1に示したように、サーバシステム400(狭義には同期サーバ420)は、セッション情報を記憶するセッション情報記憶部425と、操作画面情報を生成する処理部421と、通信部423とを含む。セッション情報とは第1のクライアント装置100の識別情報と第2のクライアント装置200の識別情報とを関連づける情報である。また、操作画面情報とは第2のクライアント装置200に対して操作指示を行う操作画面を、第1のクライアント装置100に表示するための情報である。処理部421は、第1のクライアント装置100から送信された第1のクライアント装置100の識別情報と、セッション情報とに基づいて、第1のクライアント装置100と第2のクライアント装置200の対応付けを行い、対応付けに基づいて操作画面情報を生成する。そして通信部423は、生成された操作画面情報を第1のクライアント装置100に対して送信する。
【0083】
ここで、操作画面とは第1のクライアント装置100の表示部120に表示される画面のことである。具体的には第2のクライアント装置200の機器操作を行う機器操作用操作画面、第2のクライアント装置200において実行されるアプリケーションを選択するアプリケーション選択用操作画面及び第2のクライアント装置200において実行されるアプリケーションの設定を行うアプリケーション設定用操作画面等が考えられる。このとき、それぞれの操作画面を表示するための操作画面情報が処理部421で生成されることになる。なお、本実施形態におけるアクセスはHTTP(Hypertext Transfer Protocol)リクエスト及びHTTPレスポンスにより行われることを想定している。ここで、HTTPリクエストとは例えば、上述した(2)、(3)のようなhttpから始まる文字列をWebブラウザに入力し実行した場合に、WebブラウザからWebサーバに対して送信されるリクエストのことである。具体的にはメソッド名、対象となるコンテンツのURL(httpから始まる文字列等)、HTTPのバージョンからなるリクエスト行を含むものであり、例えば以下のリクエストが考えられる。
GET http://192.168.0.2/?command=key&action=up HTTP/1.1
上述の例では、GETメソッドを用いているが、HTTPにはその他にもPOSTメソッドやHEADメソッド等が規定されており、これらのメソッドを用いてもよい。上述のリクエスト行の他に言語やデータ形式を記述するヘッダ部が記述されることもある。また、POSTメソッド等ではサーバに送信するデータを記述するボディ部が記述されることもある。なお、HTTPリクエストを送信する主体はWebブラウザに限定されるものではなく、HTTPを使用可能な専用アプリケーションであってもよい。
【0084】
これにより、第1のクライアント装置100と第2のクライアント装置200との連係動作を可能にするサーバシステムを実現することができる。ここで連係動作とは具体的には、第1のクライアント装置100の表示部120に表示される操作画面における操作に基づいて、第2のクライアント装置200に対して操作指示を行うという動作のことである。特に、第2のクライアント装置200が頭部装着型表示装置である場合には、頭部装着型表示装置は頭部に装着するという制約上、複雑な操作が可能な操作部を持つことが難しいという問題がある。そのため、他の機器(第1のクライアント装置100としては例えば携帯電話等が考えられる)から操作を行えるということは非常に有用である。
【0085】
なお、本実施形態では、上述してきたように通信のプロトコルとしてHTTPが用いられることが想定されている。クライアント側においてHTTPを利用可能なアプリケーションとしてWebブラウザが広く知られており、HTTPを利用する利点として、Webブラウザが利用可能である点が挙げられる。携帯電話等のように、通信機能を有する端末には標準的にWebブラウザが搭載されている(或いは容易に導入可能である)現状に鑑みれば、Webブラウザが利用可能であるということはすなわち、本実施形態で用いられるクライアント装置として、専用の端末を用意する必要がなく汎用的な端末を用いることが可能であることを示している。
【0086】
ただし本発明におけるHTTPは、狭義のHTTPだけでなくHTTPを発展させた規格(例えばHTTPS等)や同様の思想に基づく規格を含むものである。例えば、セキュリティ機能を考えた場合にはHTTPS(Hypertext Transfer Protocol over Secure Socket Layer)を用いてもよい。狭義のHTTPはメッセージが平文で送られるのに対して、HTTPSでは認証処理やメッセージの暗号化処理が行われることになる。そのため、HTTPSを用いることでクライアントとサーバ間の通信における盗聴を抑止すること等が可能になる。特に本実施形態においては、第1のクライアント装置100と第2のクライアント装置200は、ゲートウェイ300を介して外部のネットワーク10に接続しサーバシステム400(同期サーバ420)と通信を行う。そのような通信は盗聴を抑止するためにもHTTPSを用いることが望ましい。特にユーザ名、パスワード等、機器の識別に関する情報をやりとりすることになるため、セキュリティ上の観点からHTTPSを利用する利点は大きいものとなる。
【0087】
また、操作画面情報は上述したように機器操作用操作画面情報と、アプリケーション選択用操作画面情報とを含む。そして、セッション情報の初期登録が終了した場合、或いは、セッション情報に基づいて第1のクライアント装置100と第2のクライアント装置200の対応付けが完了した場合に、処理部421は第2のクライアント装置200に対応した機器操作用操作画面情報及びアプリケーション選択用操作画面情報を生成する。そして、通信部423は生成された機器操作用操作画面情報及びアプリケーション選択用操作画面情報を第1のクライアント装置100に対して送信する。
【0088】
これにより、図6(A)、図6(B)に示した画面を第1のクライアント装置100の表示部120に表示することが可能になる。そのため、上述したように図6(A)の機器操作用操作画面を用いて第2のクライアント装置200の操作を行うこともできるし、図6(B)のアプリケーション選択用操作画面を用いて第2のクライアント装置200で実行されるアプリケーションを選択することもできる。なお、処理部が生成する各操作画面情報は「第2のクライアント装置200に対応した」ものである。なぜなら、機器操作用操作画面に基づいて行われる機器操作の情報は第2のクライアント装置200に送信される必要があるし、アプリケーション選択用操作画面に表示されるアプリケーション一覧は第2のクライアント装置200が実行可能なアプリケーションでなくてはならないからである。そのため、同期サーバ420は、アクセスしてきた第1のクライアント装置100に対応する第2のクライアント装置200を適切に判定する必要があり、よって、セッション情報を用いて第1のクライアント装置100と第2のクライアント装置200の対応付けを行っている。
【0089】
また、同期サーバ420の通信部423は、第2のクライアント装置200の起動時に、第2のクライアント装置200から識別情報として、第2のクライアント装置200のアドレス情報及び機器情報を受信してもよい。そして、セッション情報記憶部425は、アドレス情報及び機器情報をセッション情報として記憶する。
【0090】
ここで、アドレス情報とは例えば第2のクライアント装置200のIPアドレスやURL等のことであり、機器情報とはMACアドレス等のことである。
【0091】
これにより、図3に示したような形式でセッション情報を記憶することが可能になる。なおMACアドレスについては上述したように、第2のクライアント装置200に対して一意のIDを割り振るためのデータであり、その目的が達成されるのであれば他のデータ(例えば同期サーバ420へのアクセス日時等)を用いてもよい。
【0092】
また、同期サーバ420の通信部423は、第1のクライアント装置100から、第1のクライアント装置100の識別情報及び第2のクライアント装置200の機器情報を受信してもよい。そして、セッション情報記憶部425は、第1のクライアント装置100の識別情報を、第2のクライアント装置200のアドレス情報及び機器情報と関連づけて記憶する。
【0093】
ここで、第1のクライアント装置100の識別情報とは、例えばユーザ名及びパスワード等である。
【0094】
これにより、図3に示したような形式でセッション情報を記憶することが可能になる。なお、セッション情報により第1のクライアント装置100と第2のクライアント装置200が適切に対応付けられる必要があるため、上述したように、第2のクライアント装置200のMACアドレスとユーザ名との組み合わせは一意でなくてはならない。
【0095】
また、同期サーバ420は、図1に示したように、テンプレートを記憶するテンプレート記憶部427を含む。ここでテンプレートとは、第1のクライアント装置100及び第2のクライアント装置200の少なくとも一方において表示されるコンテンツ情報のテンプレートであってもよい。また、第2のクライアント装置200において実行されるアプリケーションのテンプレートであってもよい。そして、同期サーバ420の処理部421は、テンプレートに基づいてコンテンツ情報及びアプリケーションの少なくとも一方を生成する。
【0096】
これにより、テンプレートを用いることで、アプリケーションの生成処理を簡単化することが可能になる。
【0097】
また、同期サーバ420の処理部421は、テンプレート記憶部427に記憶されたテンプレートのうち、操作画面情報のテンプレートに対して第2のクライアント装置200のアドレス情報を埋め込むことにより、コンテンツ情報として操作画面情報を生成してもよい。
【0098】
具体的な処理については図5を用いて説明したとおりである。
【0099】
これにより、テンプレートを用いて操作画面情報の生成処理を簡単化することが可能になる。本実施形態においては、ネットワークにつながれた(例えば同一のLAN環境内におかれた)複数のクライアント装置の間の連携であり、特に、第1のクライアント装置100に表示された操作画面を用いて第2のクライアント装置200の操作を行う。第1のクライアント装置100から送信されるリクエスト(例えばHTTPリクエスト)は、当然第2のクライアント装置200に送信されるべきであるから、テンプレートに対して埋め込むのは第2のクライアント装置200のアドレス情報(例えばIPアドレス)になる。なお、本実施形態のシステムではDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)が用いられるケースが考えられ、その場合第2のクライアント装置200のIPアドレスが動的に変化する可能性がある。上述のテンプレートに対するアドレス情報の埋め込み処理は、DHCPが用いられる場合に特に効果を発揮し、第2のクライアント装置200のIPアドレスをテンプレートに埋め込むことで、当該IPアドレスが動的に変化したとしても、それに対応させて操作画面情報も動的に生成することが可能になる。
【0100】
また、第2のクライアント装置200は、表示部220にサーバシステム(同期サーバ420)のアドレス情報及び自身の識別情報を表示してもよい。そして、第1のクライアント装置100は、第2のクライアント装置200の表示部220に表示された情報に基づいて、Webブラウザを用いてサーバシステムに対してアクセスを行う。その際には第1のクライアント装置100の識別情報と、表示部220に表示された第2のクライアント装置の識別情報を送信する。同期サーバ420の通信部423は、第1のクライアント装置100の識別情報と第2のクライアント装置200の識別情報を受信し、セッション情報記憶部425は、第1のクライアント装置100の識別情報を第2のクライアント装置の識別情報と対応付けて、セッション情報として記憶する。
【0101】
これにより、第1のクライアント装置100においてWebブラウザが用いられる場合にも、第2のクライアント装置200との連係動作が可能になる。Webブラウザは同一のLAN環境内におかれた他の端末の識別情報(ここでは識別情報のうちの機器情報、例えばMACアドレス)を取得することができない。そのため、第1のクライアント装置100が第2のクライアント装置200と対になる端末であることを示す情報を取得できないことになる。よって、一例として第2のクライアント装置200(当然自身のMACアドレスは知ることができる)の表示部220に第2のクライアント200の識別情報を表示して、第1のクライアント装置100を操作するユーザに対してMACアドレスの入力を促す手法をとる必要がある。なお、第1のクライアント装置100において、Webブラウザではない専用のソフトウェアを用いた場合、上述の処理の一部(具体的には図2のS105の処理)を省略することが可能になる。つまり、専用のソフトウェアを用いれば、第2のクライアント装置のMACアドレスを取得したり、同期サーバ420のURLを事前に知ることができたりする。そのため図4のA2に示したような、第2のクライアント装置200の表示部220に同期サーバ420のURLや第2のクライアント装置のMACアドレスを表示するステップは省略可能となる。
【0102】
また、以上の本実施形態は、第1のクライアント装置の識別情報と、第2のクライアント装置の識別情報とを関連づける情報であるセッション情報をセッション情報記憶部に記憶し、前記第1のクライアント装置から送信された前記第1のクライアント装置の前記識別情報と、前記セッション情報記憶部に記憶された前記セッション情報とに基づいて、前記第1のクライアント装置と前記第2のクライアント装置の対応づけを行い、前記対応付けに基づいて、前記第2のクライアント装置に対して操作指示を行う操作画面を、前記第1のクライアント装置に表示するための情報である操作画面情報を生成し、生成した前記操作画面情報を、前記第1のクライアント装置に対して送信するクライアント装置の制御方法であってもよい。
【0103】
これにより、本実施形態において説明した処理を実行可能なクライアント装置の制御方法を実現することができる。なお、複数のクライアント装置の制御方法を実現するにあたり、具体的に用いられる装置は上述したようにサーバシステムであってもよいし、その他の装置であってもよい。
【0104】
3.第2の実施形態
【0105】
グルメアプリケーション(レストラン検索アプリケーション)を具体例として、サーバシステム400(データサーバ410、さらに具体的にはマッシュアップサーバ等)から取得してきたデータに基づいて、第1のクライアント装置100と第2のクライアント装置200の表示部を用いた複数画面連携表示を行う手法について説明する。具体的には、システム構成例を説明した後、フローチャートを用いて処理の詳細について説明する。
【0106】
3.1 システム構成例
【0107】
図10に本実施形態に係るサーバシステム400を含むシステムの構成例を示す。システムは、第1のクライアント装置100と、第2のクライアント装置200と、ゲートウェイ300と、サーバシステム400とを含む。ただし、図10の構成に限定されず、これらの一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
【0108】
図10に示したように、第1の実施形態の構成に加えて、第1のクライアント装置100に位置検出部160が追加された構成になっている。位置検出部160は、GPSやWiFi等を用いて第1のクライアント装置100の現在位置の緯度、経度を取得する。ただし、位置検出部160は、アプリケーションの例であるグルメアプリケーションにおいて用いられるものであり、必須の構成要件ではない。
【0109】
また、第1の実施形態との違いとしては、同期サーバ420のテンプレート記憶部427に記憶されるテンプレートが、第1のクライアント装置100に送信される操作画面情報用のテンプレートと、第2のクライアント装置200に置いて実行されるアプリケーション実行用テンプレートの2つになる点が挙げられる。操作画面情報用のテンプレートは、第1の実施形態と同様のステップ及び後述するS404において用いられる。アプリケーション実行用テンプレートについてはS408で用いられる。詳細については対応するステップの箇所で説明する。
【0110】
また、サーバシステム400のデータサーバ410は、第1の実施形態ではWebサーバ等であったものが、例えばマッシュアップサーバ等が用いられることになる。
【0111】
本実施形態の一例を、図11を用いて説明する。本実施形態ではまず、携帯端末(広義には第1のクライアント装置100)から検索条件が送られると、HMD(広義には第2のクライアント装置200)はマッシュアップサーバ(広義にはデータサーバ410)に対してデータを要求し、データを取得する((1)〜(3))。そして、HMDは自身の表示部に概要を表示するとともに、携帯端末用コンテンツを生成し、携帯端末に送信する。((4)〜(5))。そして携帯端末は(8)に示したように携帯端末用コンテンツ(ここでは地図情報)を表示する。なお、携帯端末用コンテンツが、図11に示したように他のサーバへの参照を含むような場合には、(6)〜(7)に示したように、当該サーバへのアクセスが行われることになる。
【0112】
ただし、図11においては説明を簡略化するためにHMDとマッシュアップサーバ、或いは携帯端末と地図サーバが直接通信している様に描かれているが、厳密にはそうではない。図10に示したように本実施形態では、クライアント装置及び頭部装着型表示装置は同一LAN環境内の端末であり、ゲートウェイ300を介してネットワーク10につながっているシステムを想定している。そのため、(2)〜(3)、或いは(6)〜(7)のLANとインターネットを往復するアクセスは、ゲートウェイ300を介して(例えば、NAPT等を利用してアドレスとポート番号の変換をした上で)行われることになる。また、図11はあくまで概略の説明であり、本実施形態に係る同期サーバ420については触れられていない。
【0113】
3.2 処理の詳細
【0114】
次にフローチャートを用いて処理の詳細について説明する。本実施形態においても、図2で示したユーザ登録処理、或いは図7で示したログイン処理が行われる。そして、ユーザ登録処理或いはログイン処理が行われた後、図12及び図13の処理が行われる。
【0115】
この処理が開始されるとまず、図6(A)、図6(B)に示したタブのうちアプリケーション選択タブが選択され、図6(B)に示したアプリケーション選択用操作画面が第1のクライアント装置100に表示される(S401)。そして、図6(B)に表示されたアプリケーション一覧の中から、アプリケーションを選択する(ここではグルメアプリケーションを選択する)(S402)。アプリケーションの選択を行うことで、第1のクライアント装置100から同期サーバ420に対してアクセスが行われる。同期サーバ420は、第1のクライアント装置の識別情報(使用しているユーザ名)に基づいて、セッション情報記憶部425に記憶されたセッション情報を用いて、第2のクライアント装置200のIPアドレスを取得する(S403)。そして、S402で選択されたアプリケーションを第2のクライアント装置で実行する際の設定を行うための情報であるアプリケーション設定用操作画面情報を生成する。具体的には、テンプレート記憶部427に記憶された操作画面情報(特にアプリケーション設定用操作画面情報)のテンプレートに対して第2のクライアント装置のアドレス情報を埋め込むことで生成処理を行う。そして、生成したアプリケーション設定用操作画面情報を第1のクライアント装置100に対して送信する(S404)。ここで、S404におけるアプリケーション設定用操作画面情報の送信は、S402でのアプリケーション選択に伴う第1のクライアント装置からのアクセスに対する返信として行われてもよい。例えばS402に伴うアクセスがHTTPリクエストの形で行われ、アプリケーション設定用操作画面情報の送信がHTTPレスポンスの形で行われることが考えられる。
【0116】
ここでのテンプレートに対する埋め込み処理の具体例を図14(A)、図14(B)に示す。図5(A)、図5(B)に示した例と同様であり、テンプレートとなるHTML文書(図14の(A))の一部が{{HMD_URL}}というタグになっている。アプリケーション設定用操作画面情報(図14の(B))は、タグの箇所に第2のクライアント装置200のURL(IPアドレス)を埋め込むことで生成される。
【0117】
第1のクライアント装置100は、同期サーバ420から受信したアプリケーション設定用操作画面情報に基づいて操作画面(アプリケーション設定用操作画面)を表示する(S405)。表示されるアプリケーション設定用操作画面の例を図15に示す。
【0118】
そして、第1のクライアント装置100は、表示されたアプリケーション設定用操作画面において設定されたパラメータ(例えば位置情報やアプリケーション実行条件情報)を第2のクライアント装置200に対して送信する(S406)。ここで送信されるリクエストとは、具体的には以下の様になる。
(4)http://192.168.0.2/?url=http://websync.ne.jp/&app=gourmet&interval=5000&nosmoking=yes&sort=near&latitude=35&longitude=120
【0119】
文字列「http://」のあとに第2のクライアント装置200のURL(ここではIPアドレス192.168.0.2)が記述され、文字列「/?」の後に各パラメータの名称と値が「=」で結ばれ記述される。また、パラメータが複数ある場合には「&」を挟んで表記する。ここで、第2のクライアント装置200のURLについてはS404におけるテンプレート処理により埋め込まれるものである。パラメータurlの値として同期サーバ420のURLであるhttp://websync.ne.jp/が設定される。
【0120】
また、その他のパラメータとしてここでは、app、interval、nosmoking、sort、latitude、longitudeが設定されている。appは実行するアプリケーションの種別を表し、ここでは値gourmetをとることでグルメアプリケーションを実行する。なお、appの値を変更することでその他のアプリケーションを実行することも可能である。また、intervalで第2のクライアント装置200の表示部220に表示する情報の更新時間を設定し(ここでは5000ms)、nosmokingでレストラン情報を禁煙席の有無でフィルタリングするかを設定している。sortはレストランのソート順を表し、ここではnearを設定し、近い順に表示する。また、latitude、longitudeにより位置検出部160により取得された緯度、経度の情報を設定している。なお、ここで示したパラメータは一例であり、これ以外のパラメータを用いてもよいことは言うまでもない。
【0121】
上述のリクエストを受信した第2のクライアント装置200は、上述のリクエストに対して処理を行い、以下の(5)のリクエストを生成し同期サーバ420に対して送信する(S407)。
(5)http://websync.ne.jp/?app=gourmet&interval=5000&nosmoking=yes&sort=near&latitude=35&longitude=120&mac=00:FF:1B:AA:BB:DD
【0122】
リクエストを送信する対象を、パラメータurlの値として受け取った同期サーバ420のURLに変更する。そして、app以下のパラメータをそのまま記述した上で、第2のクライアント装置200のMACアドレスをパラメータmacの値として付加している(適宜このMACアドレスが付加された情報を、S406におけるパラメータと区別するため識別情報付加パラメータと呼ぶ)これにより、第1のクライアント装置100における設定内容を第2のクライアント装置200が受信し、第2のクライアント装置200から同期サーバ420に対して送信することができる。
【0123】
同期サーバ420は、上述のリクエストを受信すると、識別情報付加パラメータの内容に従ってパラメータ設定されたアプリケーションを生成する。生成はテンプレート記憶部427からアプリケーションのテンプレート(或いは第2のクライアント装置においてアプリケーションを実行させるための情報であるアプリケーション実行情報のテンプレート)を読み出し、当該アプリケーションのテンプレートに対して識別情報付加パラメータの内容を埋め込むことで行う。具体例を図16(A)、図16(B)に示す。図16(A)がアプリケーション実行用テンプレートの例であり、各パラメータの値に対応する部分が{{SORT}}等になっている。このテンプレートに対して、受信したパラメータを埋め込んで生成されたアプリケーションが図16(B)である。そして、同期サーバ420は、生成したアプリケーションを第2のクライアント装置200に対して送信する(S408)。
【0124】
第2のクライアント装置200は、受信したアプリケーションを実行することで、マッシュアップサーバ(広義にはデータサーバ410)からデータを取得する(S409)。ここでマッシュアップサーバが返すデータの形式は例えば、図17に示すようなものである。例えばレストランの名前、緯度、経度、住所及び画像のURLを1件分のデータとして、複数件のデータをまとめて送信する。具体的なデータ形式はJSONPで記述されてもよいし、XMLで記述されてもよい。また、データの要素は、ここで例示した名前、緯度、経度等に限定されないことは言うまでもない。
【0125】
次に図13を用いてS409に続く処理を説明する。マッシュアップサーバからデータを取得すると、第2のクライアント装置200は、取得したデータの一部から第2のクライアント装置用表示データを生成し、表示部220に表示する(S410)。さらにデータの一部から第1のクライアント装置用表示データを生成し、自身のMACアドレスを引数に同期サーバ420に対して送信する(S411)。ここで送信されるのは以下のようなデータとなる。
http://websync.ne.jp/?mac=00:FF:1B:AA:BB:DD&content=<HTMLコンテンツ文字列>
【0126】
なお<HTMLコンテンツ文字列>の部分が第1のクライアント装置用表示データに対応する部分であり、例えば以下のような文字列が記述される(実際には改行なしで記述される)。
<html><head><title>地図表示</title></head><body>
<img src="http://map.com/?latitude=35&longitude=120"/></body></html>
【0127】
同期サーバ420は、受信した第2のクライアント装置200のMACアドレスに基づいて、セッション情報記憶部425に記憶されたセッション情報を検索し、対応するデータの第1のクライアント装置用表示データの部分(図3の例で言うと右端の列)に受信した第1のクライアント装置用表示データを保存する(S412)。保存成功したら、同期サーバ420はその旨を第2のクライアント装置200に対してレスポンスとして返す(S413)。
【0128】
第2のクライアント装置200は同期サーバ420からのレスポンスを受け取ったら、S406において行われた第1のクライアント装置100からのリクエストに対するレスポンスとして、同期サーバ420に保存された第1のクライアント装置用表示データのURLへリダイレクトする(S414)。
【0129】
第1のクライアント装置100は、リダイレクト先である同期サーバ420の第1のクライアント装置用表示データのURLへアクセスを行う(S415)。同期サーバ420は、第1のクライアント装置100からのアクセスを受けると、第1のクライアント装置の識別情報(使用しているユーザ名)に基づいて、セッション情報記憶部425に記憶されたセッション情報を検索し、対応する第1のクライアント装置用表示データを返信する(S416)。そして、第1のクライアント装置100は、受信した第1のクライアント装置用表示データを表示する(S417)。
【0130】
第1のクライアント装置100の表示部120と、第2のクライアント装置200の表示部220に表示される画面の例を図18に示す。図18のB2のように、例えば第2のクライアント装置200ではレストランの概要情報を表示して、図18のB1のように、第1のクライアント装置100ではレストランの地図情報を表示することなどが考えられる。
【0131】
そして、所与の時間が経過すると、1件目のレストランの表示処理が終了し、次のレストランの表示に切り替わる。切り替わるタイミングは、例えば上述のパラメータintervalによって設定され、ここでは、第1のクライアント装置100及び第2のクライアント装置200は5000ms待機することになる(S419,S420)。所与の時間待機した後に、S410に戻り、2件目のデータを用いて第2のクライアント装置用表示データを作成し表示部220に概要を表示し、S411でクライアント装置用表示データを作成し同期サーバ420送信する。以降の処理は1件目のデータと同様である。
【0132】
以上の本実施形態では、操作画面情報は第2のクライアント装置200において実行されるアプリケーションの設定を、第1のクライアント装置100において行うための、アプリケーション設定用操作画面情報を含む。第1のクライアント装置100は、アプリケーション設定用操作画面において、アプリケーション実行のためのパラメータを設定し、設定したパラメータを第2のクライアント装置200に送信する。第2のクライアント装置200は、受信したパラメータに第2のクライアント装置200の識別情報を付加することで、識別情報付加パラメータを生成し同期サーバ420に送信する。同期サーバ420の処理部421は、通信部423が受信した識別情報付加パラメータに基づいてアプリケーション実行情報を生成する。
【0133】
ここで、アプリケーション設定用操作画面の具体例は図15となる。また、アプリケーション実行情報とは、第2のクライアント装置200において、前記パラメータによりパラメータ設定されたアプリケーションを実行するための情報である。また、第1のクライアント装置100から第2のクライアント装置200に送信される、パラメータを含むリクエストは例えば上述した(4)である。第2のクライアント装置200から同期サーバ420に送信される、識別情報付加パラメータを含むリクエストは例えば上述した(5)である。
【0134】
これにより、操作画面に基づく操作の具体例として、第2のクライアント装置200において実行されるアプリケーションのパラメータを、第1のクライアント装置100において設定することが可能になる。本実施形態においては、アプリケーションは同期サーバ420で生成されるため、形式としては第2のクライアント装置200がパラメータを引数にして同期サーバ420にアクセスし、返信としてアプリケーションを取得することが普通である。しかし、ここでは第1のクライアント装置100においてパラメータを設定しようとしているため、具体的には上述したように、第1のクライアント装置100からパラメータを引数に第2のクライアント装置200にアクセスし、第2のクライアント装置200は受信したパラメータを引数に(識別情報を付加した上で)、同期サーバ420に対してアクセスする形をとることになる。
【0135】
本実施形態のシステムでは、サーバシステムにおいてアプリケーションを管理することが可能になる。そのため、アプリケーションが各クライアント装置で管理されている場合に比べて、保守・更新作業等が容易になる。
【0136】
また、第2のクライアント装置200は、同期サーバ420の処理部421が生成したアプリケーション実行情報を受信し、当該アプリケーション実行情報に基づいて、データサーバ410からデータを取得してもよい。そして、取得したデータに基づいて、第1のクライアント装置用表示データと第2のクライアント装置用表示データを生成する。ここで、第1のクライアント装置用表示データと第2のクライアント装置用表示データは関連するデータ(例えば同一のレストランに関するデータ)である。そして、同期サーバ420の通信部423は、第2のクライアント装置200から第1のクライアント装置用表示データを第2のクライアント装置200の識別情報とともに受信する。
さらに言えば、同期サーバ420のセッション情報記憶部425は、受信した第2のクライアント装置200の識別情報に基づいてセッション情報を検索し、当該識別情報に対応するデータとして、受信した第1のクライアント装置用表示データを記憶する。
【0137】
これにより、同期サーバ420は、第2のクライアント装置200で生成された第1のクライアント装置用表示データを受信し、セッション情報として適切に保存することができる。ここで、適切に保存とは、セッション情報を用いて第1のクライアント装置100と第2のクライアント装置200との対応付けを行い、表示データを送信してきた第2のクライアント装置200に対応したエントリのセッション情報の一部として、受信した第1のクライアント装置用表示データを保存することを意味する。
【0138】
また、第1のクライアント装置100からコンテンツ情報要求コマンドを受信した場合に、同期サーバ420の処理部421は、第1のクライアント装置の識別情報(例えば用いているユーザ名等)とセッション情報に基づいて第1のクライアント装置100と第2のくライアンと装置200の対応付けを行う。そして、対応付けに基づいて受信した第1のクライアント装置用表示データがコンテンツ情報要求コマンドに対する応答用データであるかの判定を行う。同期サーバ420の通信部423は、第1のクライアント装置用表示データがコンテンツ情報要求コマンドに対する応答用データであると判定された場合に、コンテンツ情報要求コマンドを送信してきた第1のクライアント装置100に対して、第1のクライアント装置用表示データを送信する。
【0139】
ここで、第1のクライアント装置用表示データが、コンテンツ情報要求コマンドに対する応答用データであるか否かの判定は、セッション情報に基づいて行われる。具体的には、第1のクライアント装置100の識別情報に基づいてセッション情報を検索し、当該第1のクライアント装置100の識別情報に対応するエントリに第1のクライアント装置用表示データが保存されているか否かの判定を行うことが考えられる。保存されている場合には、保存データを返し、保存されていない場合には空データやエラー等を返せばよい。
【0140】
これにより、第1のクライアント装置100の表示部120と第2のクライアント装置200の表示部220を用いて、複数画面の連携表示を行うことが可能になる。具体的な処理としては図13のS410〜S417のようになる。具体的には図17に示したようなデータを取得した際に、名前や画像の情報から、第2のクライアント装置用表示データとして図18のB2の表示例に対応するデータを生成するとともに、緯度経度の情報から第1のクライアント装置用表示データとして図18のB1の表示例に対応するデータを生成する。結果として図18のような表示が可能になり、複数の表示部で関連する情報を表示できるため、各クライアント装置の表示部が小さい場合にも、表示領域を広げることでデメリットを解消すること等ができる。
【0141】
また、第1のクライアント装置100は、図6(B)に示したアプリケーション選択用操作画面における入力により、アプリケーション選択コマンドを生成する。同期サーバ420の通信部423は、当該アプリケーション選択コマンドを受信する。そして同期サーバ420の処理部421は、セッション情報に基づいて第1のクライアント装置100と第2のクライアント装置200の対応付けを行い、対応付けられた第2のクライアント装置200にアプリケーションを実行させる際の設定に用いられるアプリケーション設定用操作画面情報を生成する。ここで、当該アプリケーションは当然アプリケーション選択コマンドにより選択されたアプリケーションとなる。通信部423は、生成されたアプリケーション設定用操作画面情報を第1のクライアント装置に送信する。
【0142】
これにより、アプリケーション選択用操作画面での操作に基づいて、アプリケーション設定用操作画面情報を生成することが可能になる。当然、アプリケーション設定用操作画面において設定できる項目は、アプリケーション選択用操作画面で選択されたアプリケーションに関するものとなる。
【0143】
また、第1のクライアント装置100は、アプリケーション実行のためのパラメータとして、第2のクライアント装置のアドレス情報、実行対象であるアプリケーションの種別情報及びアプリケーションの実行条件情報の少なくとも1つを設定してもよい。そして、同期サーバ420の処理部421は、設定されたパラメータに基づいてアプリケーション実行情報を生成する。
【0144】
ここで、アプリケーションの種別情報とは、例えば上述したパラメータappに相当するものであり、具体的にはグルメアプリケーション等を指す情報である。また、アプリケーションの実行条件情報とは、アプリケーションが実行される際の条件を表すもので、グルメアプリケーションの例では、上述したinterval、nosmoking、sort、latitude、longitude等のパラメータに相当する。
【0145】
これにより、アプリケーション設定用操作画面においては、どのクライアント装置において、どの種類のアプリケーションを、どのような条件下で実行するのかを決定することが可能になる。
【0146】
また、同期サーバ420の処理部421は、テンプレート記憶部427に記憶されたテンプレートのうち、アプリケーション実行情報のテンプレートに対して、アプリケーション設定用操作画面で設定されるパラメータ及び第2のクライアント装置200の識別情報を埋め込むことにより、アプリケーション実行情報を生成してもよい。
【0147】
これにより、テンプレートを用いてアプリケーションの生成処理を簡単化することが可能になる。アプリケーションは例えば、図16(A)、図16(B)に示したようにJavaScript等によって記述され、設定されたパラメータを{{SORT}}等のタグに埋め込むことでアプリケーション実行情報が生成される。
【0148】
4.第3の実施形態
【0149】
第2の実施形態の変形例として第1のクライアント装置用表示データと第2のクライアント用表示データを、第1のクライアント装置と第2のクライアント装置が直接通信することで取得するケースについて説明する。具体的には、システム構成例を説明した後、フローチャートを用いて処理の詳細について説明する。
【0150】
4.1 システム構成例
【0151】
図10に本実施形態に係るサーバシステム400を含むシステムの構成例を示す。システムは、第1のクライアント装置100と、第2のクライアント装置200と、ゲートウェイ300と、サーバシステム400とを含む。ただし、図10の構成に限定されず、これらの一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
【0152】
図から明らかなように、本実施形態のシステム構成例は第2の実施形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0153】
4.2 処理の詳細
【0154】
次にフローチャートを用いて処理の詳細について説明する。本実施形態においても、図2で示したユーザ登録処理、或いは図7で示したログイン処理が行われる。そして、ユーザ登録処理或いはログイン処理が行われた後、図19及び図20の処理が行われる。
【0155】
本実施形態では、S501〜S510において、第2の実施形態のS401〜S410と同様の処理が行われる。この部分については詳細な説明は省略する。
【0156】
S510で自身の表示部220に概要表示を行った後に、第2のクライアント装置200はデータの一部から第1のクライアント装置用表示データを生成し、第1のクライアント装置100に返す。なお、ここでのレスポンスは、S506においてパラメータの送信として行われたリクエストと対になるものである。
【0157】
第1のクライアント装置100は、受信した第1のクライアント装置用表示データに基づいて、第1のクライアント装置用コンテンツを表示部120に表示する。第1のクライアント装置100の表示部120と、第2のクライアント装置200の表示部220に表示される画面の例は第2の実施形態と同様、図18のようになる。
【0158】
そして、所与の時間が経過すると、1件目のレストランの表示処理が終了し、次のレストランの表示に切り替わる。切り替わるタイミングは、例えば上述のパラメータintervalによって設定され、ここでは、第1のクライアント装置100及び第2のクライアント装置200は5000ms待機することになる(S513,S514)。所与の時間待機した後に、第2のクライアント装置100は、2件目のデータを用いて第2のクライアント装置用表示データを作成し表示部220に概要を表示し、S516でS515のアクセスに対するレスポンスとして第1のクライアント装置用表示データを作成し送信する。3件目以降についても同様の処理となる。
【0159】
以上、本発明を適用した3つの実施の形態1〜3について説明したが、本発明は、各実施の形態1〜3そのままに限定されるものではなく、実施段階では、発明の要旨を逸脱しない範囲内で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記した各実施の形態1〜3に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明を形成することができる。例えば、各実施の形態1〜3に記載した全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施の形態で説明した構成要素を適宜組み合わせてもよい。このように、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能である。
【符号の説明】
【0160】
10 ネットワーク、100 第1のクライアント装置、120 表示部、
130 通信部、150 操作部、160 位置検出部、
200 第2のクライアント装置、210 処理部、220 表示部、
230 通信部、300 ゲートウェイ、400 サーバシステム、
410 データサーバ、411 記憶部、413 通信部、420 同期サーバ、
421 処理部、423 通信部、425 セッション情報記憶部、
427 テンプレート記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のクライアント装置の識別情報と、第2のクライアント装置の識別情報とを関連づける情報であるセッション情報を記憶するセッション情報記憶部と、
前記第2のクライアント装置に対して操作指示を行う操作画面を、前記第1のクライアント装置に表示するための情報である操作画面情報を生成する処理部と、
生成された前記操作画面情報を、前記第1のクライアント装置に対して送信する通信部と、
を含み、
前記処理部は、
前記第1のクライアント装置から送信された前記第1のクライアント装置の前記識別情報と、前記セッション情報記憶部に記憶された前記セッション情報とに基づいて、前記第1のクライアント装置と前記第2のクライアント装置の対応づけを行い、前記対応づけに基づいて、前記操作画面情報を生成することを特徴とするサーバシステム。
【請求項2】
請求項1において、
前記操作画面情報は、
前記第2のクライアント装置において実行されるアプリケーションの設定を行うためのアプリケーション設定用操作画面情報を含み、
前記第1のクライアント装置は、
前記アプリケーション設定用操作画面情報に基づき表示されるアプリケーション設定用操作画面において、アプリケーション実行のためのパラメータを設定し、設定した前記パラメータを前記第2のクライアント装置に対して送信し、
前記第2のクライアント装置は、
受信した前記パラメータに前記第2のクライアント装置の前記識別情報を付加した情報である識別情報付加パラメータをサーバシステムに対して送信し、
前記処理部は、
受信した前記識別情報付加パラメータに基づいて、前記第2のクライアント装置において前記アプリケーションを実行するための情報であるアプリケーション実行情報を生成することを特徴とするサーバシステム。
【請求項3】
請求項2において、
前記第2のクライアント装置は、
前記アプリケーション実行情報に基づいて前記アプリケーションを実行することでデータの取得を行うとともに、取得した前記データに基づいて、第2のクライアント装置用表示データと、前記第2のクライアント装置用表示データに関連するデータである第1のクライアント装置用表示データとを生成し、
前記通信部は、
前記第2のクライアント装置で生成された前記第1のクライアント装置用表示データと、前記第2のクライアント装置の前記識別情報とを受信することを特徴とするサーバシステム。
【請求項4】
請求項3において、
前記処理部は、
前記第1のクライアント装置からコンテンツ情報要求コマンドを受信した場合に、前記第1のクライアント装置の前記識別情報と前記セッション情報とに基づいて、前記第1のクライアント装置と前記第2のクライアント装置の対応付けを行うとともに、前記対応付けに基づいて、前記第2のクライアント装置で生成された前記第1のクライアント装置用表示データが、前記コンテンツ情報要求コマンドに対する応答用データであるかの判定を行い、
前記通信部は、
前記第1のクライアント装置用表示データが、前記コンテンツ情報要求コマンドに対する応答用データであると判定された場合に、前記コンテンツ情報要求コマンドを送信してきた前記第1のクライアント装置に対して、前記第1のクライアント装置用表示データを返信することを特徴とするサーバシステム。
【請求項5】
請求項2乃至4のいずれかにおいて、
前記操作画面情報は、
前記第2のクライアント装置を操作する機器操作用操作画面情報と、第2のクライアント装置において実行されるアプリケーションを選択するアプリケーション選択用操作画面情報とを含み、
前記処理部は、
前記セッション情報の初期登録が終了した場合、或いは、前記セッション情報に基づいて前記第1のクライアント装置と前記第2のクライアント装置の対応付けが完了した場合に、前記第2のクライアント装置に対応した前記機器操作用操作画面情報及び前記アプリケーション選択用操作画面を生成し、
前記通信部は、
生成された前記機器操作用操作画面情報及び前記アプリケーション選択用操作画面情報を前記第1のクライアント装置に対して送信することを特徴とするサーバシステム。
【請求項6】
請求項5において、
前記第1のクライアント装置は、
前記アプリケーション選択用操作画面情報に基づき表示されるアプリケーション選択用操作画面における操作入力により、アプリケーション選択コマンドを生成し、
前記通信部は、
生成された前記アプリケーション選択コマンドを前記第1のクライアント装置から受信し、
前記処理部は、
前記セッション情報に基づいて前記第1のクライアント装置と前記第2のクライアント装置の対応付けを行い、前記アプリケーション選択コマンドにより選択されたアプリケーションを、対応付けされた前記第2のクライアント装置に実行させる際の設定に用いられるアプリケーション設定用操作画面情報を生成し、
前記通信部は
生成された前記アプリケーション設定用操作画面情報を前記第1のクライアント装置に送信することを特徴とするサーバシステム。
【請求項7】
請求項2乃至4のいずれかにおいて、
前記第1のクライアント装置は、
前記パラメータとして、前記第2のクライアント装置のアドレス情報、実行対象であるアプリケーションの種別情報及びアプリケーションの実行条件情報の少なくとも1つを、設定し、
前記処理部は、
前記第1のクライアント装置により設定された前記パラメータに基づいて前記アプリケーション実行情報を生成することを特徴とするサーバシステム。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかにおいて、
前記通信部は、
前記第2のクライアント装置の起動時に、前記第2のクライアント装置から前記識別情報として前記第2のクライアント装置のアドレス情報及び機器情報を受信し、
前記セッション情報記憶部は、
前記第2のクライアント装置の前記アドレス情報及び前記機器情報を前記セッション情報として記憶することを特徴とするサーバシステム。
【請求項9】
請求項8において、
前記通信部は、
前記第1のクライアント装置から、前記第1のクライアント装置の前記識別情報及び前記第2のクライアント装置の前記機器情報を受信し、
前記セッション情報記憶部は、
前記第1のクライアント装置の前記識別情報を、前記第2のクライアント装置の前記アドレス情報及び前記機器情報と対応付けて、前記セッション情報として記憶することを特徴とするサーバシステム。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれかにおいて、
前記第1のクライアント装置及び前記第2のクライアント装置の少なくとも一方において表示されるコンテンツ情報のテンプレート、及び、前記第2のクライアント装置において実行されるアプリケーション実行情報のテンプレートを記憶するテンプレート記憶部を含み、
前記処理部は、
前記テンプレートに基づいて、前記コンテンツ情報及び前記アプリケーション実行情報の少なくとも一方を生成することを特徴とするサーバシステム。
【請求項11】
請求項10において、
前記処理部は、
前記テンプレート記憶部に記憶された前記テンプレートのうちの前記操作画面情報のテンプレートに対して、前記第2のクライアント装置のアドレス情報を埋め込むことにより、前記コンテンツ情報として前記操作画面情報を生成することを特徴とするサーバシステム。
【請求項12】
請求項10において、
前記処理部は、
前記テンプレート記憶部に記憶された前記テンプレートのうちのアプリケーション実行情報のテンプレートに対して、前記アプリケーション設定用操作画面で設定される前記パラメータ及び前記第2のクライアント装置の前記識別情報を埋め込むことにより、前記アプリケーション実行情報を生成することを特徴とするサーバシステム。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれかにおいて、
前記第2のクライアント装置は、
自身の表示部にサーバシステムのアドレス情報及び前記第2のクライアント装置の前記識別情報を表示し、
前記第1のクライアント装置は、
前記第2のクライアント装置の前記表示部に表示された情報に基づいて、Webブラウザを用いて、前記第1のクライアント装置の前記識別情報及び前記第2のクライアント装置の前記識別情報をサーバシステムに対して送信し、
前記通信部は、
前記第1のクライアント装置の前記識別情報及び前記第2のクライアント装置の前記識別情報を受信し、
前記セッション情報記憶部は、
前記第1のクライアント装置の前記識別情報を、前記第2のクライアント装置の前記識別情報と対応付けて、前記セッション情報として記憶することを特徴とするサーバシステム。
【請求項14】
第1のクライアント装置の識別情報と、第2のクライアント装置の識別情報とを関連づける情報であるセッション情報をセッション情報記憶部に記憶し、
前記第1のクライアント装置から送信された前記第1のクライアント装置の前記識別情報と、前記セッション情報記憶部に記憶された前記セッション情報とに基づいて、前記第1のクライアント装置と前記第2のクライアント装置の対応づけを行い、
前記対応付けに基づいて、前記第2のクライアント装置に対して操作指示を行う操作画面を、前記第1のクライアント装置に表示するための情報である操作画面情報を生成し、
生成した前記操作画面情報を、前記第1のクライアント装置に対して送信することを特徴とするクライアント装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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