説明

シート

【課題】使用者による視認性を向上させて書類を判別し易くするとともに、他者からの視認を抑制することでセキュリティ性能を有効に向上させたシートを提供する。
【解決手段】シート1は、複数の線状凸レンズ20aを並設したレンチキュラーレンズ20を備えてなるシート本体2と、このシート本体2の正面から前記レンチキュラーレンズ20を通過した光Lを透過する透過領域32及び当該透過領域32以外の部分において光Lの透過を抑制又は遮断する錯視模様3aが形成された錯視領域31を有する透過調整部3とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙葉類を保持するための書類ホルダやファイル等に用いられるシートに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、クリアホルダと呼ばれる書類ホルダやクリアファイルと呼ばれるもののように、収容保持している書類の内容が視認することができるファイルが種々提案されている。これらのものは、一又は複数枚の紙葉類を収容するのに適しながらも、使用者が必要な時にそれらの紙葉類を探し出し易いといった利点もあり、オフィスのみならず、家庭においても広く用いられるなど、日常生活に既に浸透したものとなっている。
【0003】
他方このようなファイルの中で、ファイルに用いた透光性シートに所定の模様を施すことにより模様を施した箇所からはファイル内部が視認不能或いは視認を難しくしたものが既に実現されている(例えば、非特許文献1参照)。このものは、特に後者にあっては収納した紙葉類の表面をある程度判別し難くなる程度に視認し難くすることにより、当該ファイルの使用者にのみ書類に記載された内容を判別し得るようにすることで、使用者にとっての視認性と、他者の視認を抑制することを両立させたものとなっている。
【0004】
そして現状では、使用者が書類の記載内容をより容易に把握し得るとともに、他者からの紙葉類の判別をより困難として情報漏洩のリスクを低減させることによるセキュリティ性能をより有効に向上させたものが求められているのが現状である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】「コクヨ2010総合カタログ」、ステーショナリー編、コクヨ株式会社、2009年12月発行、P.200〜204)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上述したようなセキュリティ性能に着目したものであり、使用者による視認性を向上させて書類を判別し易くするとともに、他者からの視認を抑制することでセキュリティ性能を有効に向上させたシートを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、このような目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
【0008】
すなわち本発明に係るシートは複数の線状凸レンズを並設したレンチキュラーレンズを備えてなるシート本体と、このシート本体の正面から前記レンチキュラーレンズを通過した光を透過する透過領域及び当該透過領域以外の部分において光の透過を抑制又は遮断する錯視模様が形成された錯視領域を有する透過調整部とを具備することを特徴とする。
【0009】
ここで、錯視模様とは、文字列の意味を把握し得る程度の一定の領域に対し不均一なパターンを施したものや当該パターンを繰り返した模様を指す概念である。また不均一なパターンとは、グラデーションであったり、全く関係のない文字記号の羅列や集合であったりするなど、文字列と重なることによって文字列の持つ意味を一見して把握し難くなるような図柄を指す概念である。
【0010】
このようなものであれば、シートを介して紙葉類を正面から見た使用者は、レンチキュラーレンズを介して透過領域から紙葉類に記載された文字等の内容を容易に把握し得るとともに、正面以外からシート本体を見た場合にはレンチキュラーレンズを介して錯視領域を視認してしまうため、紙葉類に記載された文字等の内容を把握し難いものとすることができる。これにより、使用者は正面から容易に紙葉類に記載された内容を把握し得るとともに、使用者と同時に紙葉類を見る他者からは紙葉類に記載された内容が把握し難くなるという、セキュリティ性能を有効に向上させたシートを提供することができる。
【0011】
シート自体を薄くコンパクトに構成するとともにレンチキュラーレンズを透過した正面からの光を正確に透過領域に誘導するための構成としては、透過調整部を、シート本体の裏面に印刷することにより配した構成を挙げることができる。
【0012】
また、シートの強度を有効に向上させるために、シート本体の裏面側に保護層を貼り合わせたものとしても良い。
【0013】
上述した透過調整部のうち、透過領域が多ければ正面から視認しやすくなる反面正面以外の方向からの視認も容易となってしまいセキュリティ性能を低下させてしまうものとなる。そのため、透過調整部のうち透過領域と錯視領域との面積比は1:1としておくことが好ましい。
【0014】
そして本発明に係るシートを紙葉類を保持し得る書類ホルダやファイルとして好適に使用するためには、紙葉類において印刷が施された印刷面を覆う位置に透過領域及び錯視領域を配しておくことが望ましい。
【0015】
加えて、縦長の書類ホルダやファイルに収容した縦長の書類を使用者が見る機会は一般的に多いが、線状凸レンズの延出方向をファイルの長手方向としておけば、そのような場合に使用者の横に居る他者には紙葉類に記載された内容を把握し難くすることができるので好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、使用者は正面から容易に紙葉類に記載された内容を把握し得るとともに、使用者と同時に紙葉類を見る他者からは内容が把握し難くなるという、セキュリティ性能を有効に向上させたシートを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態に係る斜視図。
【図2】同実施形態に係る断面図。
【図3】同実施形態に係る要部の平面図。
【図4】同実施形態に係る図2に対応した作用説明図。
【図5】同図3に対応した作用説明図。
【図6】同図2に対応した他の作用説明図。
【図7】同図3に対応した他の作用説明図。
【図8】同実施形態の変形例に係る斜視図。
【図9】同実施形態の他の変形例に係る作用説明図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0019】
本実施形態に係るシートたるセキュリティシート1は、図1に示すように、例えばクリアホルダとも呼ばれている矩形状をなす書類ホルダHの表面に用いられているものである。
【0020】
書類ホルダHは、例えばA4サイズの書類に対応し得る寸法をなすものであり、本実施形態に係るシートたるセキュリティシート1を表面側に配するとともに、裏面側には、例えば樹脂製の透明な裏フィルムBが配されており、これらセキュリティシート1と裏フィルムBの長手方向の一辺と短寸方向の一辺とが互いにL字形に溶着させた溶着部Yを設けることにより、他の二辺から紙葉類Pを出し入れし得るものでとしている。
【0021】
そしてセキュリティシート1における溶着されていない隅付近の長辺の一部には指を掛けられる程度に半円状に切りかかれためくり部1cが形成されている。このめくり部1cにより、紙葉類Pを書類ホルダHに挿入する際にセキュリティシート1を容易にめくり上げ得るようにしている。
【0022】
ここで、この書類ホルダHはセキュリティシート1に錯視模様3aが施されることにより、セキュリティシート1を所定の方向からみた場合には、紙葉類Pに記載された文字P2等の内容を容易に把握し得る程度に視認することができる。他方、書類ホルダHを縦長に配した際に所定の方向以外の方向から見た場合には錯視模様3aが現れることによって、紙葉類Pに記載された文字P2等の内容が錯視模様3aによって視認し得ないか、把握するのが困難になるようになっている。
【0023】
すなわち本実施形態に係るセキュリティシート1は、複数の線状凸レンズ20aを並設したレンチキュラーレンズ20を備えてなるシート本体2と、このシート本体2に対して所定の方向から前記レンチキュラーレンズ20を通過した光Lを透過する透過領域32及び当該透過領域32以外の部分において光Lの透過を抑制又は遮断する錯視模様3aが形成された錯視領域31を有する透過調整部3とを具備することを特徴とするものである。
【0024】
以下、本実施形態に係るセキュリティシート1の構成について図1乃至図7を参照して説明する。
【0025】
セキュリティシート1は、書類ホルダH内に収容された紙葉類Pにおいて印刷が施された印刷面P1を覆う位置に配されたものであり、最も表面1a側に配されたシート本体2と、本実施形態ではシート本体2の裏側に印刷することによって施された透過調整部3と、セキュリティシート1の最も裏面1b側に配された保護層たる保護シート4とを有しているものである。
【0026】
シート本体2は、例えば透明の樹脂を主体とするものであり、セキュリティシート1の表面1a側には書類ホルダHの長手方向に延出した線状凸レンズ20aが短寸方向に並設されたレンチキュラーレンズ20が形成されている。
【0027】
透過調整部3は、セキュリティシート1の裏面1b側においてシート本体2に直接錯視模様3aが印刷されることによって配されたものである。この透過調整部3は、図2及び図3に示すように、面積の内の半分の領域においてなんら印刷を施されていない、すなわち光Lを透過させ得る透過領域32と、透過領域32以外のもう半分の部分において錯視模様3aの一部が形成された錯視領域31とを有している。本実施形態ではこれら透過領域32及び錯視領域31の幅寸法を、上記線状凸レンズ20aの幅寸法すなわち短寸寸法の二分の一に設定しており、線状凸レンズ20aの延出方向に沿って透過領域32及び錯視領域31を設定し、線状凸レンズ20aと透過領域32及び錯視領域31とは平行して伸びるように設定している。透過領域32は、各線状凸レンズ20aの幅方向で一端寄りに位置付けられている。錯視領域31は、各線状凸レンズ20aの幅方向で他端寄りに位置付けられ、印刷が施されることにより光Lの透過を抑制する印刷部33と、印刷が施されておらず光Lを透過させる非印刷部34とを有したものである。すなわち本実施形態では、単一の線状凸レンズ20aと透過調整部3とは、平面視重なり合うように設定させている。また本明細書では当該非印刷部34の断面の図示を、便宜上ハッチを付して示している。
【0028】
上述した錯視模様3aとは、図3に示すように、シート本体2の所定面積において同図に破線で囲まれた領域に描かれた不均一な模様を指す。そしてこの領域に示された不均一な印刷パターンはシート本体2の全領域に亘って繰り返し印刷されている。この破線で囲まれた領域の面積は、例えば通常印字されたり書かれたりした文字P2が何らかの意味をなす文字列を構成し得ることを視認できるに足る面積に設定されている。すなわち同図に一例として示すような示したグラデーション模様が施されることにより、当該錯視模様3aは紙葉類Pに書かれた文章と視認された場合にでも、当該文章の各文字の一部を視認し難くし、ひいては当該文章の意味が判り難くなるようになっている。そして本実施形態で図示する錯視模様3aは、上記の破線で囲まれた領域のサイズに描かれた錯視模様3aから半分、つまり透過領域32に該当する半分の部位の錯視模様3aのデザインを等間隔の筋状に消去した模様としている。すなわち本実施形態に係る錯視模様3aとは図示のデザインに限られず種々のデザインに対して同様に作成、実現することが可能である。
【0029】
保護シート4は、例えば両面とも平滑に構成された透明の樹脂フィルムからなるものであり、セキュリティシート1における最も裏面1b側に配されることにより書類ホルダH内の紙葉類Pに直接触れる位置に配されたものである。当該保護層は、本実施形態では、シート本体2の裏面側から張り合わされることにより重層させて、シート本体2に直接印刷された透過調整部3を保護する役割をも果たしている。
【0030】
しかして本実施形態に係るセキュリティシート1は図2、図4及び図6に示すように、本実施形態では透過調整部3における透過領域32と錯視領域31との面積比を1:1とするとともに、レンチキュラーレンズ20が有している線状凸レンズ20a短寸方向における一端よりに、透過領域32が位置付けられるように設定するものとしている。なお図4及び図6においては、光Lの通路を説明する便宜上、シート本体2並びに保護シート4のハッチの図示を省略して示すものとする。
【0031】
続いて図4乃至図7を参照して、本実施形態に係るセキュリティシート1を所定の方向から見た状態と、所定の方向以外の方向から見た場合での光Lの透過と紙葉類Pに施された文字P2並びに錯視模様3aの見え方について説明する。
【0032】
まず、書類ホルダHを縦向きに持った使用者が当該書類ホルダHを見て文字P2が見える位置に置いた場合、図4に示すように、レンチキュラーレンズ20の線状凸レンズ20aを透過した光Lは線状凸レンズ20aに対応して収束することにより、殆どの光Lが透過領域32のみを通過する。これにより図5に示すように、使用者は透過領域32を介して文字P2を、換言すれば文字列の意味内容を容易に把握し得るようになる。ここで、この状態では殆どの光Lが透過領域32を通過するために使用者は錯視模様3aを殆ど直接把握することができないものの、実際には錯視模様3aを若干視認することとなるが、文字列の意味内容を把握する障壁とはならない。
【0033】
他方、使用者が当該書類ホルダHを図4の角度から見ているときに例えば使用者以外の者が斜め方向からセキュリティシート1を見た場合には、図6に示すようになる。すなわち、レンチキュラーレンズ20の線状凸レンズ20aを透過した光Lは線状凸レンズ20aに対応して収束することにより、光Lは透過領域32を通過する光Lと、錯視領域31の印刷部33に遮断される光Lと、非印刷部34を介して通過する光Lとに分かれることになる。これにより図7に模式的に示されるように、使用者は、文字P2とともに明確に錯視模様3aを視認してしまうことになる。これにより使用者は、錯視模様3aの存在により文字P2からなる文字列の意味内容を容易には判断し得なくなる。
【0034】
以上のような構成とすることにより、本実施形態に係るシートたるセキュリティシート1は、セキュリティシート1を介して紙葉類Pを所定の方向から見た使用者は、透過領域32から紙葉類Pに記載された文字P2を容易に把握し得るとともに、例えば隣にいる者であるなどにより、所定の方向以外からシート本体2を見られた場合にはレンチキュラーレンズ20を介して錯視領域31を視認してしまうため、紙葉類Pに記載された文字P2等の内容を把握し難いものとなっている。これにより、使用者は所定の方向から容易に紙葉類Pに記載された内容を把握し得るとともに、使用者と同時に紙葉類Pを見る他者からは紙葉類Pに記載された内容が把握し難くなるという、セキュリティ性能を有効に向上させたセキュリティシート1、ひいては書類ホルダHを実現している。
【0035】
また、本実施形態ではレンチキュラーレンズ20を透過した所定の方向からの光Lを正確に透過領域32に誘導すべく、透過調整部3を、シート本体2の裏面に直接印刷したものとしている。これにより、セキュリティシート1自体も薄くコンパクトに構成し得ている。
【0036】
さらに本実施形態では、シート本体2の裏面側に保護層たる保護シート4を貼り合わせたものとして、セキュリティシート1自体の強度を有効に向上させるとともに、印刷によって形成された透過調整部3が摩擦等によって剥がれてしまうといった不具合を有効に回避している。
【0037】
特に本実施形態では透過調整部3のうち透過領域32と前記錯視領域31との面積比は1:1として、実際の使用に際し、所定の方向から視認のし易さと、異なった方向から見た場合の錯視模様3aの視認性をそれぞれ有効に両立させたものとしている。
【0038】
加えて本実施形態に係るセキュリティシート1を書類ホルダHの表面に適用することにより、使用者が所望の書類を探し出し易く、且つ上記の通り優れたセキュリティ性能を有した書類ホルダHを実現している。
【0039】
また、本実施形態で開示したA4サイズの書類ホルダHは縦向きにした状態で書類を見ることが多いが、本実施形態に係るセキュリティシート1はレンチキュラーレンズ20が有する線状凸レンズ20aの延出方向をファイルの長手方向としているので、縦向けの使用時には特に使用者の横に居る他者には紙葉類Pに記載された内容を把握し難くなるものとなっている。
【0040】
<変形例>
以下に、本実施形態の変形例について図8に示して説明する。当該変形例について、上記実施形態で開示した構成要素に相当する構成要素に対しては同じ符号を付すとともに、詳細な説明を省略するものとする。
【0041】
本変形例に示す書類ホルダHは、例えばA3サイズのものや、他のサイズのものであっても良いが、専ら横向きに書類を配して閲覧するためのものである。すなわち、セキュリティシート1が有する線状凸レンズ20aの延出方向を上記実施形態とは直交する方向、すなわち書類ホルダHの短寸方向としたものである。
【0042】
このようなものであれば、使用者が書類ホルダHを横向きで使用した場合には、上記実施形態と同様に、所定の方向からの優れた視認性と、所定の方向以外の方向からの錯視模様3aによるセキュリティ性能とを有効に両立させたものとなる。
【0043】
<他の変形例>
当該他の変形例に示す書類ホルダHは、図9に示すように、レンチキュラーレンズ20、透過調整部3、錯視模様3aについては上記実施形態と同じ構成をなすものであるが、線状凸レンズ20aの短寸方向における中央位置に透過領域32を位置付けたものである。
【0044】
このようなものであれば、本実施形態に係るシートたるセキュリティシート1は、セキュリティシート1を介して紙葉類Pを正面から見た使用者は、透過領域32から紙葉類Pに記載された文字P2を容易に把握し得るとともに、例えば隣にいる者であるなどにより、傾斜方向からシート本体2を見られた場合にはレンチキュラーレンズ20を介して錯視領域31を視認してしまうため、紙葉類Pに記載された文字P2等の内容を把握し難いものとなっている。すなわち、上記実施形態同様の効果を奏する。 以上、本発明の実施形態並びに変形例について説明したが、勿論本発明における具体的構成は、当該実施形態並びに変形例に開示した態様のみならず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0045】
例えば上記実施形態では本発明に係るシートを書類ホルダの一面のみに適用した態様を開示したが、当該書類ホルダの両面に配したものであっても良い。また、書類ホルダに適用するのみに限られることはなく、例えば綴じ具を具備するファイルの表紙や、クリアファイルにおける表紙、また例えばシート単体としてこれらファイルの表紙に着脱可能なものとして使用するなど、種々の適用態様をとることができる。
【0046】
また例えば、上記実施形態では錯視模様としてグラデーション模様を適用した態様を開示したが、勿論、不均一なパターンであれば他の種々のパターンを適用したものであってもよい。また上記実施形態では透過領域の配置を線状凸レンズの中央に位置付けた態様を例示したが、勿論、若干何れかの方向にずらして配置したものであったり、線状凸レンズに幅寸法の4分の位置以下の幅寸法で錯視領域を設けたり、何れかの線状凸レンズに対しては全て透過領域としたり逆に錯視領域とするなど、線状凸レンズの幅寸法や位置と透過領域の幅寸法や相対位置との関係は、上記実施形態のものに限定されることはなく、既存のものを含め、種々の態様のものを適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明は紙葉類を保持する書類ホルダやファイル等に用いられるシートとして利用することができる。
【符号の説明】
【0048】
1…シート(セキュリティシート)
2…シート本体
20…レンチキュラーレンズ
20a…線状凸レンズ
3…透過調整部
3a…錯視模様
31…錯視領域
32…透過領域
4…保護層
H…書類ホルダ
L…光

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の線状凸レンズを並設したレンチキュラーレンズを備えてなるシート本体と、
このシート本体の正面から前記レンチキュラーレンズを通過した光を透過する透過領域及び当該透過領域以外の部分において光の透過を抑制又は遮断する錯視模様が形成された錯視領域を有する透過調整部とを具備することを特徴とするシート。
【請求項2】
前記透過調整部が、前記シート本体の裏面に印刷されることにより配されたものである請求項1記載のシート。
【請求項3】
前記シート本体の裏面側に保護層を貼り合わせている請求項1又は2記載のシート。
【請求項4】
前記透過領域と前記錯視領域との面積比が1:1である請求項1、2又は3記載のシート。
【請求項5】
紙葉類を保持し得る書類ホルダやファイルに用いられるものであって、前記紙葉類において印刷が施された印刷面を覆う位置に前記透過領域及び前記錯視領域が配されたものである請求項1、2,3又は4記載のシート。
【請求項6】
前記線状凸レンズの延出方向が前記ファイルの長手方向である請求項5記載のシート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−250464(P2012−250464A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−125384(P2011−125384)
【出願日】平成23年6月3日(2011.6.3)
【出願人】(000001351)コクヨ株式会社 (961)
【Fターム(参考)】