説明

スターリングエンジン

【課題】熱源流路への取付けが容易で、高温となる熱回収部における応力の集中を回避し得るスターリングエンジンを提供する。
【解決手段】ピストン部材(20,40)をシリンダ10内に摺動自在に支持すると共にシリンダの基端部をハウジング1に固定し、シリンダの先端部(11)を熱源流路内に配置し、取付部材4の取付孔4rに嵌合して熱源流路に装着する。シリンダを囲繞するように嵌合する支持筒体13を備え、この支持筒体を第1の支持部材(ステー3b)によって取付部材に支持すると共に、第2の支持部材(ステー3a)によってハウジングを取付部材に支持することにより、スターリングエンジンを熱源流路に支持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスターリングエンジンに関し、特に、排熱を熱源として熱エネルギーを電気エネルギー等に変換し得るスターリングエンジンに係る。
【背景技術】
【0002】
近年、窯業炉、ごみ処理炉等から排出されている熱エネルギーを回収すべく、排熱を熱源として熱エネルギーを電気エネルギー等に変換し得る装置として、高温空間と低温空間の作動流体が再生器を介して周期的に移動しつつディスプレーサピストンがシリンダ内を往復移動するスターリングエンジンが注目されている。このようなスターリングエンジンにおいては、排熱流体等の熱媒体がダクト、パイプ等の配管を流動する熱源流路内に、シリンダの熱回収部を配置するため、これを直接配管に固定する取付構造が一般的である。
【0003】
例えば、下記の特許文献1には、熱源ガス流路内にスターリングエンジンの加熱部を設置するため、シリンダヘッドを熱源ガス流路に直接固定する取付構造が開示されている。また、下記の特許文献2には、排気ガス流路の下流側開口にスターリングエンジンのシリンダ先端(熱回収部)を直接固定する取付構造が開示されている。更に、下記の特許文献3には、スターリングエンジンの2つのシリンダヘッド部が、基準体を介して排気管の側部開口に固定され、加熱器が排気管内部に延出する取付構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−101501号公報
【特許文献2】特開2004−36499号公報
【特許文献3】特開2005−248922号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献に開示されたスターリングエンジンの取付構造においては、熱媒体で加熱されて高温となるシリンダの熱回収部に、熱源流路への取付部が設けられているので、スターリングエンジンの重量荷重や、振動に起因する変位荷重等の応力がシリンダの熱回収部に集中するおそれがある。このため、例えばシリンダ内に収容されるディスプレーサピストンの摺動間隙を所定範囲内に維持することが困難となる。
【0006】
そこで、本発明は、高温空間と低温空間の作動流体が再生器を介して周期的に移動しつつディスプレーサピストンがシリンダ内を往復移動するスターリングエンジンに関し、熱源流路への取付けが容易で、高温となるシリンダの熱回収部に対する応力の集中を回避し得るスターリングエンジンを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係るスターリングエンジンは、ピストン部材をシリンダ内に摺動自在に支持すると共に該シリンダの基端部を固定するハウジングを備え、前記シリンダの先端部を熱源流路内に配置し、該熱源流路に前記ハウジングを支持するスターリングエンジンにおいて、前記シリンダを嵌合する取付孔を有し前記熱源流路に装着する取付部材と、前記シリンダを囲繞するように嵌合する支持筒体と、該支持筒体を前記取付部材に支持する第1の支持部材と、前記ハウジングを前記取付部材に支持する第2の支持部材とを備え、該第2の支持部材及び前記第1の支持部材によって前記熱源流路に支持するように構成したものである。前記支持筒体の内周面と前記シリンダの外周面との間に、前記シリンダを冷却する冷却媒体流路を形成することができる。
【0008】
上記のスターリングエンジンにおいて、前記シリンダの外周面に環状溝を形成し、該環状溝に嵌合するリング部材を備え、該リング部材を前記ハウジングと前記支持筒体との間に挟持する構成とするとよい。
【0009】
また、前記支持筒体は、前記ハウジングとの接合面にフランジ部を有し、該フランジ部に前記第1の支持部材を固定すると共に、当該フランジ部を前記ハウジングに固定するとよい。そして、前記支持筒体のフランジ部に接合する接合面を有し、前記ハウジングに固定する環状のフランジ部材を備えたものとするとよい。前記第1及び第2の支持部材は、複数のコ字状断面のステーとすることができる。
【0010】
そして、上記のスターリングエンジンにおいて、前記取付孔の内周面に環状溝を有し、該環状溝に嵌着する環状のシール部材を備えたものとするとよい。尚、前記再生器は、複数の金属網層を有する積層筒体で構成することができ、前記再生器は、一枚の金属網を複数回巻回した後に巻端部を溶接して前記積層筒体を形成することとしてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明は上述のように構成されているので以下に記載の効果を奏する。即ち、上記のスターリングエンジンによれば、第1及び第2の支持部材を介して熱源流路に適切に支持されるので、シリンダの熱回収部に対して応力が集中することなく、ディスプレーサピストンの円滑な作動を確保することができる。また、熱源流路内を流体が流れている設備稼動状態であっても、シリンダを取付部材に固定した状態でハウジングを熱源流路から取り外すことができるので、スターリングエンジンに対するメインテナンスを容易に行うことができる。
【0012】
しかも、スターリングエンジンの熱源流路への支持部のシール部材に変形応力が作用することはないので、適切なシール性が維持される。而して、スターリングエンジンと熱源流路との間に確実な気密性を確保することができ、高温流体はもとより毒性流体や蒸発性流体(LNG等)の流出を、確実に阻止することができる。
【0013】
更に、熱源流路に対し、熱回収部が最下部に配置するように取り付け、スターリングエンジンを倒立姿勢で支持することができるので、ディスプレーサピストン近傍で磨耗粉や酸化スケール等が発生しても、パワーピストン部分まで到達することを阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態に係るスターリングエンジンの具体的な構造を示す縦断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るスターリングエンジンの具体的な構造を示す横断面図である。
【図3】本発明の一実施形態におけるハウジングとシリンダの接合状況を拡大して示す縦断面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るスターリングエンジンの基本構成の一部を拡大して示す縦断面図である。
【図5】本発明の他の実施形態に係るスターリングエンジンの具体的な構造を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の望ましい実施形態に関し、図面を参照して説明する。図1及び図2に本発明の一実施形態を示すように、本実施形態は機械リンク型(キネマチック型)のスターリングエンジンであり、そのハウジング1に、スターリングエンジンのシリンダ10が固定されると共に、電動モータ及び発電機として機能するモータジェネレータ2が固定されている。シリンダ10内にはディスプレーサピストン20が収容され、高温空間HSと低温空間LSが形成され、両空間の作動流体が再生器30を介して周期的に移動しつつディスプレーサピストン20がシリンダ10の軸方向に往復移動すると共に、ディスプレーサピストン20と同軸上に配置されたパワーピストン40がシリンダ10の軸方向に往復移動するように構成されている。尚、図1は高温空間HSが最小容量で低温空間LSが最大容量の状態を示し、図2は高温空間HSが最大容量で低温空間LSが最小容量の状態を示す。
【0016】
シリンダ10はシリンダヘッド11と筒体のシリンダ本体12が溶接接合されたもので、シリンダ10内でのディスプレーサピストン20の往復移動軌跡の全長に亘り、シリンダ10の内壁面とディスプレーサピストン20の外壁面との間に一定の環状間隙を維持するように、ディスプレーサピストン20がパワーピストン40に対し軸方向移動可能に支持されている。そして、上記の環状間隙内に再生器30が配置され、シリンダ10内でのディスプレーサピストン20の往復移動中、作動流体に対し一定の間隙の環状流路を維持するように、シリンダ10に支持されている。この作動流体は気体であり、本実施形態ではヘリウムガスが用いられているが、空気を用いることとしてもよい。
【0017】
本実施形態の再生器30は、複数の金属網層を有する積層筒体で構成され、例えば、一枚の金属網が複数回巻回された後に巻端部がスポット溶接されて積層筒体が形成される。あるいは、これに代えて、蓄熱量の確保と通気抵抗の低減を両立させ得る他の部材を用いることとしてもよい。尚、再生器30はディスプレーサピストン20に装着することとしてもよい。
【0018】
図1及び図2に示すように、シリンダ10内に摺動自在に支持されるディスプレーサピストン20及びパワーピストン40のピストン部材は、ハウジング1内で後述するクランク機構70に連結され、このシリンダ10の基端部がフランジ部材1fを介してハウジング1に固定され、シリンダ10の先端部(シリンダヘッド11)が熱源流路内に配置されている。本実施形態の熱源流路は天板6とダクト(後述する図5のダクト7と同様)によって構成され、天板6の取付孔6h回りに、円盤状の蓋体である取付部材4がリング部材5を介してボルトB6によって固定されている。更に、取付部材4には、シリンダ10を嵌合する取付孔4rが形成されている。このように、スターリングエンジンは、その熱回収部のシリンダヘッド11が最下部となるように熱源流路内に配置されており、倒立姿勢で取付部材4に支持されているので、ディスプレーサピストン20近傍に磨耗粉や酸化スケール等が発生しても、パワーピストン40に到達することはない。
【0019】
取付部材4の取付孔4rの内周面には環状溝4gが形成されており、この環状溝4gに環状のシール部材Sが嵌着されている。更に、シリンダ10を囲繞するように嵌合される支持筒体13が設けられ、この支持筒体13が第1の支持部材たるステー3bによって取付部材4に支持される。また、ハウジング1は第2の支持部材たるステー3aによって取付部材4に支持される。これらのステー3a及び3bは、剛性が高いコ字状断面の本体部と、その両端に形成された屈曲部を有し、ボルトB1乃至B3によって固定されて剛結合となる。
【0020】
図3に拡大して示すように、シリンダ本体12の中間部の外壁面には環状溝12gが形成されると共に、環状凹部12rが形成されている。そして、環状溝12gにC字状のリング部材15が嵌合されると共に、環状凹部12rを覆うように支持筒体13が配置され、環状凹部12rの軸方向両端部に配設される環状のシール部材(代表してSで表す)を介して液密的に固定されている。支持筒体13の中間部にはフランジ部13fが一体的に形成されており、ボルトB4によってフランジ部13fがハウジング1に固定されると、ハウジング1の開口段部1sにシール部材Sを介して支持筒体13が液密的に固定されるように構成されている。この場合において、リング部材15はハウジング1と一体のフランジ部材1fの開口段部1sに当接し、フランジ部材1fと支持筒体13との間に挟持された状態で保持されるので、シリンダ本体12ひいてはシリンダ10のハウジング1に対する軸方向の位置を所定の位置に設定する(位置決めを行う)ことができる。尚、フランジ部材1fはボルトB5によってハウジング1に固定され、取付部材4はボルトB6(図1)によってリング部材5を介して熱源流路の天板6に固定されており、接合部にはシール部材Sが配設され気密に固定されている。
【0021】
支持筒体13には冷却媒体流入部及び冷却媒体流出部(図示せず)が設けられており、環状凹部12rと支持筒体13によって画成される環状空間の冷却媒体流路CL内に冷却媒体(例えば水)が冷却媒体流入部から導入され、冷却媒体流出部から排出されるように構成されており、これらによって冷却器が構成され、シリンダ本体12内に低温空間LSが形成される。一方、シリンダヘッド11には複数の集熱フィン11fが設けられており、これらの集熱フィン11fを介して熱源流路内の流体によってシリンダヘッド11が加熱され、シリンダヘッド11内に高温空間HSが形成されるように構成されている。このように、再生器30は、高温空間HSと低温空間LSとの間に位置するようにシリンダ10内に保持されており、両空間の作動流体が再生器30を介して周期的に移動しつつディスプレーサピストン20がシリンダ10の軸方向に往復移動し得る構成となる。
【0022】
そして、図4に拡大して示すように、シリンダ10の内壁面に環状凹部10rが形成され、この環状凹部10rに再生器30が嵌着され、シリンダ10内でのディスプレーサピストン20の往復移動軌跡の全長に亘り、再生器30の内壁面とディスプレーサピストン20の外壁面との間が周方向に一定の間隙(クリアランスd)を維持するように、ディスプレーサピストン20がパワーピストン40に対して摺動可能に支持されており、シリンダ10内でのディスプレーサピストン20の往復移動中、作動流体に対し一定の間隙(d)の環状流路CPを維持するように構成されている。
【0023】
上記のように、ディスプレーサピストン20はパワーピストン40に軸方向移動可能に支持されている。即ち、ディスプレーサピストン20にはロッド50が固着されており、このロッド50がパワーピストン40を貫通してシリンダ10外に延出し、パワーピストン40に軸方向移動可能に支持されている。このロッド50及び/又はパワーピストン40の支持部に対しDLCコーティング(ダイヤモンドライクカーボン)等の表面硬化処理を行うこととすれば、ディスプレーサピストン40を安定した状態で保持することができ、シリンダ10内でのディスプレーサピストン40の往復移動中、作動流体に対し一定の間隙の環状流路CPを一層確実に維持することができる。更に、パワーピストン40とシリンダ10の摺動部分等にも、DLCコーティング等による表面硬化処理を施しておくとよい。
【0024】
また、パワーピストン40にはロッド60の一端が揺動自在に支持されており、その他端に回転可能に支持されたプレート71に対し、ロッド50の先端部に揺動自在に支持されたリンク72が、揺動自在に連結されており、これらによってクランク機構70が構成され、フライホイール80を介してモータジェネレータ2に連結されている。尚、モータジェネレータ2は、例えば周知の永久磁石同期電動機によって構成され、電動モータ及び発電機として機能するものであり、その構造についての説明は省略する。
【0025】
本実施形態のスターリングエンジンに対してメインテナンスを行う場合には、シリンダ10を取付部材4に固定した状態でボルトB2及びB4を緩めて、フランジ部材1fをシリンダ10から離脱させれば、ディスプレーサピストン20、パワーピストン40、クランク機構70及びモータジェネレータ2を連結した状態で、これらと共にハウジング1をシリンダ10及び取付部材4から取り外すことができる。これにより、装着対象の設備が稼働状態で熱源流路内を流体が流れていても、シリンダ10が取付部材4に固定されているので、ハウジング1等を熱源流路から取り外すことができる。しかも、この場合においてシール部材Sは脱着しなくて済むので、確実にシール性を維持することができる。更に、シリンダヘッド11側に熱回収パイプやヒートシンクを取付けたスターリングエンジンに対しても、取付孔6hの内径より小さい外径であれば、シリンダヘッド11側を分解することなく、ボルトB6を緩め、そのまま全体を天板6から取り外すこともできる。
【0026】
次に、図5は、本発明の他の実施形態を示すもので、所謂フリーピストン型のスターリングエンジンを構成したものである。本実施形態におけるシリンダ10内の構成は図1乃至図4の実施形態と実質的に同じであり、実質的に同じ部材には同一の符号を付して説明を省略する。本実施形態のハウジング1は二つのケース1a及び1bが接合されて成り、両ケースの接合部に支持プレート1cが固定されている。ケース1aには支持部材17が固着されており、支持部材17は、シリンダ10の内壁面に連続してシリンダ内壁面を形成するシリンダ部を有し、このシリンダ部にパワーピストン40が摺動自在に収容される。支持部材17のシリンダ部周りには、コイル101及びヨーク102が固着されており、これらと対向するように、ケース1aの内壁面にヨーク103が固着されている。これらのヨーク102及び103間に環状の永久磁石104が介装されてリニアモータジェネレータ100が構成され、パワーピストン40の往復動に追従した永久磁石104の軸方向移動に応じて発電し、コイル101から電力が出力される。
【0027】
パワーピストン40の先端にはプレート41が固着され、このプレート41の外周部に上記の永久磁石104が装着されているので、パワーピストン40の軸方向往復動に応じてリニアモータジェネレータ100が発電することになる。一方、ディスプレーサピストン20に固定されているロッド50は、パワーピストン40を貫通し支持プレート1cを越えて延出し、その先端部にプレート51が固着されており、プレート51とプレート41が支持プレート1cを介して平行に配置されている。そして、図5に示すように、プレート41及び51の両側にはコイルスプリング(代表してSPで示す)が配設され、夫々、ハウジング1に対してフローティング状態で支持(浮動支持)されている。而して、本実施形態ではコイル101、ヨーク102、103、及び永久磁石104によってリニアモータジェネレータ100が構成され、スターリングエンジンの始動時は電動モータのスタータとして作動すると共に、自立運転時には発電機及び負荷調整機として機能する。
【0028】
図5に示すように、本実施形態の熱源流路も天板6とダクト7によって構成され、ダクト7の内面に断熱層8が貼着されている。そして、天板6の略中央に開口する取付孔6hを覆うように、蓋体の取付部材4が装着される。尚、天板6とダクト7とは、接着や溶接にて気密に固着され、取付部材4はリング部材5を介して天板6に装着され、ボルトB6によって着脱自在に、且つ、複数のシール部材Sを介して気密に固定されている。
【0029】
以上のように、本願発明はフリーピストン型への適用も可能であるが、その場合の仕事の取り出し方としては、リニアモータジェネレータ(リニアモータ及び発電機)の組込み一体化が望ましい。また、パワーピストン40とディスプレーサピストン20との間の相対位相差を制御するには、図5に示すように複数のコイルスプリングSPを配置することに代えて、従前のようにフレクシャースプリングを用いることとしてもよい。更に、両ピストン間の相対位相差制御に上記のリニアモータジェネレータを用いてもよいし、相対位相差制御手段を付加することとしてもよい。
【0030】
尚、熱源流路は上記の構造に限るものではなく、狭義の配管に限らず、熱媒体が流動しない貯留槽等も包含される。また、作用させる熱源としては高温に限らず、例えばマイナス162℃程度のLNGガス等の低温媒体を用いることも可能である。
【符号の説明】
【0031】
1 ハウジング
2 モータジェネレータ
3a ステー(第2の支持部材)
3b ステー(第1の支持部材)
4 取付部材
4r 取付孔
5 リング部材
6 天板
7 ダクト
10 シリンダ
11 シリンダヘッド
12 シリンダ本体
13 支持筒体
15 リング部材
20 ディスプレーサピストン
30 再生器
40 パワーピストン
70 クランク機構
80 フライホイール
HS 高温空間
LS 低温空間


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピストン部材をシリンダ内に摺動自在に支持すると共に該シリンダの基端部を固定するハウジングを備え、前記シリンダの先端部を熱源流路内に配置し、該熱源流路に前記ハウジングを支持するスターリングエンジンにおいて、前記シリンダを嵌合する取付孔を有し前記熱源流路に装着する取付部材と、前記シリンダを囲繞するように嵌合する支持筒体と、該支持筒体を前記取付部材に支持する第1の支持部材と、前記ハウジングを前記取付部材に支持する第2の支持部材とを備え、該第2の支持部材及び前記第1の支持部材によって前記熱源流路に支持することを特徴とするスターリングエンジン。
【請求項2】
前記支持筒体の内周面と前記シリンダの外周面との間に、前記シリンダを冷却する冷却媒体流路を形成することを特徴とする請求項1記載のスターリングエンジン。
【請求項3】
前記シリンダの外周面に環状溝を形成し、該環状溝に嵌合するリング部材を備え、該リング部材を前記ハウジングと前記支持筒体との間に挟持することを特徴とする請求項1又は2記載のスターリングエンジン。
【請求項4】
前記支持筒体は、前記ハウジングとの接合面にフランジ部を有し、該フランジ部に前記第1の支持部材を固定すると共に、当該フランジ部を前記ハウジングに固定することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のスターリングエンジン。
【請求項5】
前記支持筒体のフランジ部に接合する接合面を有し、前記ハウジングに固定する環状のフランジ部材を備えたことを特徴とする請求項4記載のスターリングエンジン。
【請求項6】
前記第1及び第2の支持部材は、複数のコ字状断面のステーであることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のスターリングエンジン。
【請求項7】
前記取付孔の内周面に環状溝を有し、該環状溝に嵌着する環状のシール部材を備えたことを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載のスターリングエンジン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−190207(P2010−190207A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−169852(P2009−169852)
【出願日】平成21年7月21日(2009.7.21)
【出願人】(390010227)株式会社三五 (148)
【出願人】(301010892)百瀬機械設計株式会社 (16)