説明

テレビカメラ装置の電子台本装置

【課題】カメラマンが煩雑さを解消しつつテレビカメラ装置を両手で操作しながら台本をページめくりすることのできるテレビカメラ装置の電子台本装置を提供すること。
【解決手段】本発明のテレビカメラ装置の電子台本装置は、撮影画像に重畳させて現在設定されているAF枠の範囲を表示するテレビカメラ装置の表示手段にて表示された前記AF枠の制御に関する指示をするためのメニュー画像を前記撮影画像に重畳させたAF枠制御指示画像を表示するメニュー表示手段と、台本情報を読み込む読込み手段と、前記メニュー表示手段の表示を制御するものであって、前記読込み手段にて読み込まれた前記台本情報の画像を前記メニュー表示手段に表示させる制御機能を備える表示制御手段と、前記メニュー表示手段に表示された前記台本情報の画像を操作する操作手段を有すること、を特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子台本装置に係り、特に、テレビカメラ装置に取り付けられた表示器などに台本情報を表示するテレビカメラ装置の電子台本装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、テレビ番組の製作においては台本が存在し、この台本には、視聴者に伝えるべき情報や、その伝え方(撮影手順やカット割りなどの撮影手法)が記述されている。カメラマンは、この台本の内容に従ってテレビカメラ装置を操作し、撮影を行っている。
【0003】
ところで、テレビカメラ装置には、台本バサミが取り付けられており、台本を開いた状態で固定できるようになっている。カメラマンは、この台本バサミに固定された台本をページめくりして読みながら、テレビカメラ装置を操作している。
【0004】
また、特許文献1,2に記載された発明では、テレビカメラ装置に取り付けられたビューファインダまたは表示器に台本情報を表示している。
【特許文献1】特開2002−354296号公報
【特許文献2】特開2002−354297号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、紙製の台本は、ページめくりする度に音が出たり、ページを間違えて開いたりするという問題があった。また、カメラマンが両手を使ってテレビカメラ装置を操作すると、台本をページめくりすることができないという問題があった。
【0006】
また、特許文献1,2に記載された発明において、ビューファインダまたは表示器以外に別途ビューファインダのAF枠の制御に関する指示をするためのメニュー表示を行なうメニュー表示部を設けたときには、ビューファインダまたは表示器に表示された台本情報とメニュー表示部に表示されたAF枠の制御に関する指示をするためのメニューとを個別に確認する必要があり、カメラマンの煩雑さを解消できない問題がある。
【0007】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、カメラマンが煩雑さを解消しつつテレビカメラ装置を両手で操作しながら台本をページめくりすることのできるテレビカメラ装置の電子台本装置を提供すること、を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために本発明のテレビカメラ装置の電子台本装置は、撮影画像に重畳させて現在設定されているAF枠の範囲を表示するテレビカメラ装置の表示手段にて表示された前記AF枠の制御に関する指示をするためのメニュー画像を前記撮影画像に重畳させたAF枠制御指示画像を表示するメニュー表示手段と、台本情報を読み込む読込み手段と、前記メニュー表示手段の表示を制御するものであって、前記読込み手段にて読み込まれた前記台本情報の画像を前記メニュー表示手段に表示させる制御機能を備える表示制御手段と、前記メニュー表示手段に表示された前記台本情報の画像を操作する操作手段を有すること、を特徴とする。
【0009】
かかる態様によれば、テレビカメラ装置の表示手段にて表示されたAF枠の制御に関する指示をするためのメニュー画像を撮影画像に重畳させたAF枠制御指示画像を表示するメニュー表示手段と、読み込まれた台本情報の画像をメニュー表示手段に表示させる制御機能を備える表示制御手段と、メニュー表示手段に表示された台本情報の画像を操作する操作手段を有するので、カメラマンは煩雑さを解消しつつテレビカメラ装置を両手で操作しながら台本の画像を操作することができる。
【0010】
本発明の一態様として、前記表示制御手段は、前記メニュー表示手段に前記AF枠制御指示画像と前記台本情報の画像を切り換えて表示させる制御機能を備えること、を特徴とする。
【0011】
かかる態様によれば、メニュー表示手段にAF枠制御指示画像と台本情報の画像を切り換えて表示させるので、カメラマンはメニュー表示手段のみでAF枠制御指示画像と台本情報の画像を確認することができ、カメラマンは煩雑さを解消しつつテレビカメラ装置を両手で操作しながら台本の画像を操作することができる。
【0012】
本発明の一態様として、前記表示制御手段は、前記メニュー表示手段に前記AF枠制御指示画像と前記台本情報の画像の両方を表示させる制御機能を備えること、を特徴とする。
【0013】
かかる態様によれば、メニュー表示手段にAF枠制御指示画像と台本情報の画像の両方を表示させるので、カメラマンはメニュー表示手段でAF枠制御指示画像と台本情報の画像の両方の画像を確認することができ、カメラマンは煩雑さを解消しつつテレビカメラ装置を両手で操作しながら台本の画像を操作することができる。
【0014】
本発明の一態様として、前記操作手段が、フォーカス操作を行なうためのフォーカスデマンドに設けられていること、を特徴とする。
【0015】
かかる態様によれば、操作手段が、フォーカス操作を行なうためのフォーカスデマンドに設けられているので、カメラマンは煩雑さを解消しつつフォーカス操作を行ないながら台本の画像を操作することができる。
【0016】
本発明の一態様として、前記操作手段が、ズーム操作を行なうためのズームレートデマンドに設けられていること、を特徴とする。
【0017】
かかる態様によれば、操作手段が、ズーム操作を行なうためのズームレートデマンドに設けられているので、カメラマンは煩雑さを解消しつつズーム操作を行ないながら台本の画像を操作することができる。
【0018】
本発明の一態様として、前記メニュー表示手段はタッチパネルであり、当該タッチパネルには前記台本情報の画像を操作するコマンドボタンが表示されること、を特徴とする。
【0019】
かかる態様によれば、メニュー表示手段のタッチパネルには台本情報の画像を操作するコマンドボタンが表示されるので、カメラマンは煩雑さを解消しつつタッチパネルでコマンドボタンを入力して台本の画像を操作することができる。
【0020】
本発明の一態様として、前記メニュー表示手段及び前記操作手段は一つのユニットとして前記テレビカメラ装置に着脱自在に取り付けられていること、を特徴とする。
【0021】
かかる態様によれば、各ユニットをテレビカメラ装置から取り外して持ち運ぶことができ、台本情報の画像の操作などを容易に行うことができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、カメラマンは煩雑さを解消しつつテレビカメラ装置を両手で操作しながら台本をページめくりすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、添付図面を参照して、本発明に係るテレビカメラ装置について詳細に説明する。
【0024】
図1は、本発明が適用されるテレビカメラシステムの一実施の形態を示した外観図である。同図に示すようにテレビカメラ10は、主に放送用又は業務用に使用されるテレビカメラであり、レンズ装置12とカメラ本体14とで構成され、ペデスタルドリー16上に設置された雲台18に支持されている。
【0025】
雲台18には、左右2本のパン棒22、24が延設されており、右側のパン棒22のグリップ部22Aには、フォーカスデマンド(フォーカスコントローラ)26がマウンティングクランプ38によって設置され、左側のパン棒24のグリップ部にはズームレートデマンド(ズームコントローラ)28が設置されている。
【0026】
フォーカスデマンド26には、回動可能なフォーカスノブ30が設けられており、マニュアルフォーカス(MF)によりフォーカス制御を行う際に、このフォーカスノブ30を回動操作すると、その回動位置に応じたフォーカス位置を目標位置としてフォーカス(フォーカスレンズ)の移動を指令するフォーカス制御信号がフォーカスデマンド26からレンズ装置12に与えられる。これにより、レンズ装置12のフォーカスレンズがフォーカス制御信号によって指令された目標位置に移動する。
【0027】
ズームレートデマンド28には、回動可能なサムリング34が設けられており、そのサムリング34を左右方向に回動操作すると、回動位置に応じたズーム速度を目標速度としてズーム(ズームレンズ)の移動を指令するズーム制御信号がズームレートデマンド28からレンズ装置12に与えられる。これにより、レンズ装置12のズームレンズがズーム制御信号によって指令された目標速度で移動する。
【0028】
また、図では省略するが、フォーカスデマンド26には、オートフォーカス(AF)に関する各種操作部材が設けられると共に、AFによりピントを合わせる対象の被写体範囲(AFの対象範囲)を示すAF枠の制御(位置等の変更)を行うためのAF枠制御装置(AF枠自動追尾装置)が組み込まれ、そのAF枠制御装置の各種操作部材もフォーカスデマンド26に設けられている。
【0029】
更に、AF枠制御装置の構成要素として同図のようにタッチパネル付き液晶ディスプレイ(LCD)40が設置具によりフォーカスデマンド26の本体26a(図2参照)上部に設置され、図示しないケーブルでフォーカスデマンド26に接続されている。
【0030】
尚、以下において、単にLCD40と記した場合にはこのタッチパネル付き液晶ディスプレイ40を示す。また、LCD40は、フォーカスデマンド26の本体上部以外の任意の位置に設置することが可能である。例えば、ビューファインダ36の横に設置してもよい。
【0031】
後述するように、本発明では、このLCD40は台本情報の画像を表示する機能を有する。
【0032】
カメラ本体14の上には、表示装置であるビューファインダ36が設置されている。このビューファインダ36には、本テレビカメラ10で撮影されている被写体の映像が表示されるため、カメラマンはその映像を見ながらフォーカスデマンド26やズームレートデマンド28を操作することによって所望の構図で被写体を撮影することができるようになっている。尚、以下において、撮影映像又は撮影画像と称した場合には、テレビカメラ10で現在撮影されている映像又は画像を示すものとする。
【0033】
また、ビューファインダ36に表示される撮影映像には、現在AF枠が設定されている位置、大きさ、形状(縦横比)を示すAF枠の画像が重畳されて表示されるようになっており、AFによりフォーカス制御を行う場合には撮影映像内のどの範囲の被写体にピントが合わせられるかを知ることができるようになっている。尚、MFとAFのフォーカス制御は、フォーカスデマンド26に設けられたフォーカスモードスイッチ等で切り換えられるようになっている。
【0034】
ここで、図2はフォーカスデマンド26の外観図である。図2に示すように、フォーカスノブ30の左側(マウンティングクランプ38側)にある本体26aには、後述する操作部材100、102、104、108、110の他に、図1のLCD40の表示モードをAF枠追尾表示モードと台本表示モードに切り換える表示モード切換スイッチ32が設けられている。
【0035】
また、表示モード切換スイッチ32の両側には、PAGEUPボタン32AとPAGEDOWNボタン32Bも設けられている。このPAGEUPボタン32AとPAGEDOWNボタン32Bを押圧操作すると、図1のLCD40に表示された台本情報がページめくりされる。すなわち、PAGEUPボタン32Aを押圧することによって台本情報が次ページに切り換えられ、PAGEDOWNボタン32Bを押圧することによって台本情報が前ページに切り換えられる。なお、PAGEUPボタン32AとPAGEDOWNボタン32Bによる台本情報の操作は、ページめくりに限定するものではなく、表示中の台本情報を上下や左右にスクロールするものであってもよい。
【0036】
なお、フォーカスデマンド26の本体26a上部に設置されたLCD40は、着脱自在に取り付けられていてもよい。このように着脱自在に取り付けられていれば、LCD40をフォーカスデマンド26の本体26aから取り外して持ち運ぶことができ、台本情報の入力作業などを容易に行なうことができる。
【0037】
また、表示モード切換スイッチ32やPAGEUPボタン32AとPAGEDOWNボタン32Bからなる操作手段も、一つのユニットとして着脱自在に取り付けられていてもよい。
【0038】
図3は、上記テレビカメラシステムに適用されるAF枠自動追尾システムの全体構成を示したブロック図である。
【0039】
同図のAF枠自動追尾システム1には、図1に示したテレビカメラ10のレンズ装置12及びカメラ本体14とビューファインダ36が示されている。また、図1のフォーカスデマンド26の構成要素として、フォーカス操作部50と、フォーカスデマンド26に組み込まれたAF枠制御装置(AF枠自動追尾装置)を構成する画像処理ユニット58及びAF枠操作部60が示されている。
【0040】
テレビカメラ10は、ハイビジョンテレビ[HD(High Definition)TV]方式に対応したHDカメラからなるカメラ本体14と、カメラ本体14のレンズマウントに装着される撮影レンズ(光学系)を備えたレンズ装置12とから構成される。
【0041】
カメラ本体14には、撮像素子(例えばCCD)や所要の信号処理回路等が搭載されており、レンズ装置12の撮影レンズにより結像された像は、撮像素子により光電変換された後、信号処理回路によって所要の信号処理が施されてHDTV方式の映像信号(HDTV信号)として、カメラ本体14の映像信号出力端子等から外部に出力される。
【0042】
また、図1のようにカメラ本体14の上部等に設置されるビューファインダ36には、テレビカメラ10の撮影映像が表示されるようになっている。ビューファインダ36には、撮影映像以外の各種情報が表示されるようになっており、例えば、現在の設定されているAF枠の範囲(位置、大きさ、形状)を示す画像が撮影映像に重畳されて表示されるようになっている。
【0043】
レンズ装置12は、カメラ本体14のレンズマウントに装着される撮影レンズ(ズームレンズ)64を備えており、その撮影レンズ64により、被写体56がカメラ本体14の撮像素子の撮像面に結像されるようになっている。撮影レンズ64には、図示を省略するが、その構成要素としてフォーカスレンズ群、ズームレンズ群、絞りなどの撮影条件を調整するための可動部が設けられており、それらの可動部は、モータ(サーボ機構)によって電動駆動されるようになっている。例えば、フォーカスレンズ群やズームレンズ群は光軸方向に移動し、フォーカスレンズ群が移動することによってフォーカス(被写体距離)調整が行われ、またズームレンズ群が移動することによって焦点距離(ズーム倍率)調整が行われる。
【0044】
尚、AFに関するシステムにおいては、少なくともフォーカスレンズ群が電動で駆動できればよく、その他の可動部は手動でのみ駆動可能であってもよい。
【0045】
また、レンズ装置12には、AFユニット66及び図示しないレンズCPU等が搭載されている。レンズCPUはレンズ装置12全体を統括制御するものである。また、AFユニット66は、AFによるフォーカス制御(自動ピント調整)を行うために必要な情報を取得するための処理部であり、図示を省略するが、AF処理部、AF用撮像回路等から構成されている。
【0046】
AF用撮像回路はAF処理用の映像信号を取得するためにレンズ装置12に配置されており、CCD等の撮像素子(AF用撮像素子という)やAF用撮像素子の出力信号を所定形式の映像信号として出力する処理回路等を備えている。尚、AF用撮像回路から出力される映像信号は輝度信号である。
【0047】
AF用撮像素子の撮像面には、撮影レンズ64の光路上に配置されたハーフミラー等によってカメラ本体14の撮像素子に入射する被写体光から分岐された被写体光が結像するようになっている。AF用撮像素子の撮像エリアに対する撮影範囲及び被写体距離(ピントが合う被写体の距離)は、カメラ本体14の撮像素子の撮像エリアに対する撮影範囲及び被写体距離に一致するように構成されており、AF用撮像素子により取り込まれる被写体画像は、カメラ本体14の撮像素子により取り込まれる被写体画像と一致している。なお、両者の撮影範囲に関しては完全に一致している必要はなく、例えば、AF用撮像素子の撮影範囲の方がカメラ本体14の撮像素子の撮影範囲を包含する大きな範囲であってもよい。
【0048】
AF処理部は、AF用撮像回路から映像信号を取得し、その映像信号に基づいてAFの対象範囲とするAFエリア(AF枠)の範囲内における被写体画像のコントラストの高低を示す焦点評価値を算出する。例えば、AF用撮像素子から得られた映像信号から高域周波数成分の信号をハイパスフィルタによって抽出した後、その高域周波数成分の信号のうち後述のようにして設定されるAFエリアに対応する範囲の信号を1画面(1フレーム)分ずつ積算する。このようにして1画面分ごとに得られる積算値はAFエリア内の被写体画像のコントラストの高低を示し、その積算値が焦点評価値としてレンズCPUに与えられる。
【0049】
レンズCPUは、AFエリアの範囲(輪郭)を示すAF枠の情報(AF枠情報)を、後述するように画像処理ユニット58から取得し、そのAF枠情報により指定されたAF枠内の範囲をAFエリアとしてAF処理部に指定する。そして、そのAFエリア内の画像(映像信号)により求められる焦点評価値をAF処理部から取得する。
【0050】
このようにしてAF用撮像回路から1画面分の映像信号が取得されるごとに(AF処理部で焦点評価値が求められるごとに)AF処理部から焦点評価値を取得すると共に、取得した焦点評価値が最大(極大)、即ち、AF枠内の被写体画像のコントラストが最大となるようにフォーカスレンズ群を制御する。例えば、焦点評価値に基づくフォーカスレンズ群の制御方式として山登り方式が一般的に知られており、フォーカスレンズ群を焦点評価値が増加する方向に移動させて行き、焦点評価値が減少し始める点を検出すると、その位置にフォーカスレンズ群を設定する。これにより、AF枠内の被写体に自動でピントが合わせられる。
【0051】
尚、上述のAF処理部は、焦点評価値を算出するために、レンズ装置12に搭載されたAF用撮像素子から映像信号を取得しているが、カメラ本体14の撮像素子より撮影された映像の映像信号をカメラ本体14から取得するような構成としてもよい。また、AF枠内の被写体に自動でピントを合わせるためのAF手段はどのようなものであってもよい。
【0052】
また、レンズ装置12は、ケーブルを介して、又は、直接的にカメラ本体14と接続され、レンズ装置12とカメラ本体14の各々に設けられたシリアル通信インターフェース(SCI)12a、14aを通じて各種情報のやり取りが行えるようになっている。これによりAFユニット66において現在設定されているAF枠の情報もカメラ本体14に送信され、カメラ本体14内での処理によってビューファインダ36に表示される撮影映像に現在設定されているAF枠の位置、大きさ、形状に対応したAF枠の画像が重畳表示されるようになっている。
【0053】
フォーカス操作部50は、フォーカスデマンド26の構成要素であると共に、一般的なフォーカスデマンドが備えている構成要素を示している。フォーカス操作部50の構成要素として、図1に示したフォーカスノブ30、AFモードとMFモードの切換えやAFモードの種類(連続モードやモーメンタリモード)の切換えを行うためのモードスイッチ(図示せず)、AFの開始を指示するAF開始スイッチ(図示せず)等、AFの制御内容やMFの制御に関する操作部材を備えると共に、それらの操作部材の設定状態を検出し、検出した設定状態に基づいて制御信号を送出する処理回路等を備えている。
【0054】
フォーカスデマンド26にはレンズ装置12とケーブルで接続するためのインターフェース(I/F)52が設けられており、フォーカス操作部50はそのI/F52及びケーブルを介してレンズ装置12に接続され、SCI12aを通じてレンズCPUとの間のシリアル通信により各種信号のやり取りが行えるようになっている。
【0055】
これにより、フォーカス操作部50から送出された各種制御信号がレンズCPUに与えられ、その制御信号に従った処理がレンズCPUで実行されるようになっている。例えば、AFによるフォーカス制御(AFモード)の指示が与えられた場合には、上記のようにAFユニット66から得られる焦点評価値に基づいてAFによるフォーカス制御が行われ、MFによるフォーカス制御(MFモード)の指示が与えられた場合には、フォーカスノブ30の操作に基づいてフォーカス操作部50から与えられるフォーカス位置指令信号に従ってMFによるフォーカス制御が行われるようになっている。
【0056】
画像処理ユニット58は、フォーカスデマンド26にAF枠制御装置の構成要素として組み込まれた処理部であり、レンズ装置12のAFユニット66において設定されるAF枠の範囲(位置、大きさ、形状(縦横比))を後述のマニュアル操作又はAF枠自動追尾の処理により指定するための処理部である。
【0057】
画像処理ユニット58は、SCI70を備えており、そのSCI70は、上記I/F52を介してレンズ装置12に接続され、SCI12aを通じてレンズCPUとの間で各種信号のやり取りが行えるようになっている。これにより、AF枠の範囲を指定するAF枠情報が画像処理ユニット58からレンズ装置12のレンズCPUに与えられ、そのAF枠情報に基づいてAFユニット66におけるAF枠の範囲が設定される。
【0058】
また、フォーカスデマンド26には画像処理ユニット58に映像信号を取り込むための映像入力コネクタが設けられており、その映像入力コネクタにカメラ本体14の映像出力コネクタがダウンコンバータ68を介してケーブルで接続される。これによって、カメラ本体14の映像出力コネクタから出力されたHDTV信号が、ダウンコンバータ68によって、標準テレビ[NTSC(National Television System Committee)]方式の映像信号(SDTV信号)に変換(ダウンコンバート)されて、画像処理ユニット58に入力されるようになっている。
【0059】
詳細は後述するが画像処理ユニット58は、AF枠自動追尾処理を実行する際に、カメラ本体14から入力された映像信号から1コマ分の撮撮画像を順次取り込み、撮影画像の中から所定の追尾対象の被写体を検出する処理を行う。そして、AFによりその被写体にピントが合わせられるようにAF枠の範囲を決定し、決定したAF枠の範囲をレンズ装置12のレンズCPUに送信する。
【0060】
尚、画像処理ユニット58の構成及び処理内容については後述する。
【0061】
AF枠操作部60は、AF枠制御装置としてフォーカスデマンド26に画像処理ユニット58と共に一体的に設けられ、又は、その一部又は全てが、フォーカスデマンド26とは別体の装置、即ち、画像処理ユニット58とは別体の装置に設けられてケーブル等で接続されている。本実施の形態では、図1のようにタッチパネル付きLCD40がフォーカスデマンド26(画像処理ユニット58)とは別体で設けられ、他の構成要素はフォーカスデマンド26に画像処理ユニット58と共に設けられている。
【0062】
AF枠操作部60は、主にAF枠の制御に関する操作を行うための操作部であり、AF枠の範囲を操作者がマニュアル操作で指示入力するための操作部材や、AF枠を所望の被写体に自動で追尾させるAF枠自動追尾に関する操作を行うための操作部材を備えている。
【0063】
図2のフォーカスデマンド26の外観図にも併せて示すように、AF枠操作部60の操作部材として、AF枠の位置をユーザの手動操作により上下左右に移動させるための位置操作部材100(例えば、ジョイスティックやトラックボール)、AF枠の大きさを手動操作により変更するためのサイズ操作部材102(例えば、ツマミ)、AF枠の形状を手動操作により変更するための形状操作部材104(例えば、ツマミ)、AF枠自動追尾の開始を指示する追尾開始スイッチ108、AF枠自動追尾の停止を指示する追尾停止スイッチ110が設けられており、これらの操作部材100、102、104、108、110の設定状態が、画像処理ユニット58(後述のメインボード70のCPU78)により読み取られるようになっている。
【0064】
また、AF枠操作部60のLCD40は、AF枠自動追尾に関するモード等の設定をタッチ操作(タップ操作)で入力できるようにしたもので、画像処理ユニット58のCPU78によりLCD40に表示される画像(例えば、AF枠制御指示画像や台本情報の画像)が設定内容に応じて適宜切り換えられるようになっている。LCD40の表示及び操作については後述する。
【0065】
尚、本実施の形態では、画像処理ユニット58やAF枠操作部60を備えたAF枠制御装置がフォーカスデマンド26に組み込まれた態様を示したが、AF枠制御装置はフォーカスデマンド26とは別体の装置として構成してもよい。また、この場合に、AF枠操作部60は、その一部又は全てを画像処理ユニット58と一体の装置に設けられてもよいし、別体の装置に設けてもよい。
【0066】
次に画像処理ユニット58の構成及び処理内容について説明する。
【0067】
画像処理ユニット58は、主としてメインボード70、パターンマッチング処理演算ボード72、顔認識処理演算ボード74から構成されている。メインボード70、パターンマッチング処理演算ボード72、顔認識処理演算ボード74の各々にはCPU78、90、92が搭載されており、各ボード毎に個別の演算処理が行われると共に、各CPU78、90、92は、バスや制御線で接続され、相互にデータのやり取りや、演算処理の同期等が図られるようになっている。
【0068】
画像処理ユニット58における処理は、メインボード70において統括的に行われるようになっている。そのメインボード70には、演算処理を行う上記CPU78の他に、SCI70a、デコーダ(A/D変換器)76、スーパーインポーザ82、RAM80等が搭載されている。
【0069】
SCI70aは、上述のようにレンズ装置12のSCI12aとの間でシリアル通信を行うためのインターフェース回路であり、上記AF枠情報等をレンズ装置12に送信する。
【0070】
デコーダ76は、上記ダウンコンバータ68から画像処理ユニット58に入力されるテレビカメラ10の撮影映像の映像信号(SDTV信号)を、画像処理ユニット58においてデジタル処理可能なデータに変換するための回路であり、アナログのSDTV信号をデジタルデータの映像信号に変換するA/D変換処理等を行っている。
【0071】
スーパーインポーザ82は、上記のデコーダ76により得られた撮影映像の映像信号と、CPU78により生成される画像信号とを合成し、その合成した映像信号をLCD40に出力・表示する回路である。これにより、カメラ本体14に設置されているビューファインダ36と同様にテレビカメラ10の撮影映像がLCD40に表示されると共に、その撮影映像に重ねて、現在設定されているAF枠の範囲を示すAF枠の画像や、タッチパネルでの入力操作を行えるようにしたメニュー画面(メニュー画像)等がLCD40に表示される。尚、撮影映像に重畳させることなくCPU78で生成された画像のみを表示させることも当然可能である。
【0072】
RAM80は、CPU78の演算処理において使用するデータを一時的に格納するメモリである。
【0073】
一方、パターンマッチング処理演算ボード72や顔認識処理演算ボード74は、パターンマッチングと顔検出・認識処理を個別に行うための演算ボードであり、各々、演算処理を行うCPU90、92の他に画像データを一時的に格納するVRAM94、96等を備えている。
【0074】
また、画像処理ユニット58には、SD(Secure Digital)カードやUSBメモリなどの外部メモリとしてデータカード114を装填するスロット115が設けられており、顔認識により特定の人物の顔を検出する際に、その特定の人物の顔を示す認証データを予めデータカード114に保存しておき、そのデータカード114をスロット115に装填することで、顔認識に必要な認証データをデータカード114からCPU78が読み込めるようになっている。
【0075】
また、台本情報を予めデータカード114に保存しておき、そのデータカード114をスロット115に装填することで、台本情報をデータカード114からCPU78が読み込めるようになっている。
【0076】
なお、図示しないが、CPU78とスロット115の間にメモリなどの記憶手段を設け、台本情報はデータカード114から一旦記憶手段で記憶されることとしてもよい。このときCPU78は、表示モード切換スイッチ32により台本表示モードに切り換えられたり、PAGEUPボタン32AやPAGEDOWNボタン32Bが操作されると、記憶手段に制御信号を出力する。そして、これにより記憶手段に記憶された台本情報がLCD40に出力され、LCD40に台本情報が表示される。
【0077】
続いて、上記のごとく構成された画像処理ユニット58によるAF枠の制御についてLCD40の表示及び操作に関する処理と共に説明する。
【0078】
まず、LCD40の表示及び操作に関して説明する。
【0079】
撮影時、カメラマンは、右手でフォーカスデマンド26を把持し、左手でズームレートデマンド28を把持している。そこで、フォーカスデマンド26の本体26aに設けられた表示モード切換スイッチ32によりLCD40の表示モードをAF枠追尾表示モードにする。
【0080】
すると、図4に示すようにLCD40の画面40aには、テレビカメラ10の撮影映像に重畳して各種ボタン300〜314からなるメニュー画面(メニュー画像)と、現在設定されているAF枠の範囲を示すAF枠の画像204(単にAF枠204という)からなる画像(以下、AF枠制御指示画像という)が表示される。メニュー画面の各種ボタン300〜314やAF枠204のように撮影映像に重畳される画像は、図3に示した画像処理ユニット58におけるメインボード70のCPU78により生成され、それらの画像が、スーパーインポーザ82においてデコーダ76から得られるテレビカメラ10の撮影映像に重畳されてLCD40に表示されるようになっている。尚、LCD40の表示(表示内容)に関する制御はCPU78により行われるものである。
【0081】
一方、LCD40はタッチパネルを備えており、LCD40の画面40aに対して指先等が触れるタッチ操作が行われると、触れた位置(座標)を示す位置情報がCPU78に与えられるようになっている。これにより、LCD40の画面40aに対して行われたタッチ操作の位置や操作の種類(タップ操作、ダブルタップ操作等)がCPU78により検出されるようになっている。そして、その操作に従った処理がCPU78により実行されるようになっている。
【0082】
LCD40の画面40aにおける基本的な操作として、各種ボタン300〜314に予め割り当てられた指示を入力する操作や、AF枠204の範囲を指定する操作があり、前者の操作は、各種ボタン300〜314の位置を指先等でタップ操作するものである。後者のAF枠204の範囲を指定する操作は、例えば、撮影映像が表示されたLCD40の画面40a上において、AF枠204を移動させたい位置をタップ操作すれば、その位置が中心となるようにAF枠204を移動させることができる。また、AF枠204の頂点や辺を指先等でタッチしてそのままスライドするドラッグ操作によってドラッグ操作した位置までタッチした頂点や辺の位置を移動させてAF枠204の大きさや形状を変更することができる。
【0083】
LCD40の画面40aに表示されるメニュー画面(メニュー画像)について説明すると、図4において、”固定”と表示された固定モード選択ボタン300、”物体追尾”と表示された物体追尾モード選択ボタン302、”顔検出”と表示された顔検出追尾モード選択ボタン304、”顔認識”と表示された顔認識追尾モード選択ボタン306は、AF枠の制御モードを選択するボタンであり、これらのボタン300〜306のいずれかをタップ操作することで、固定モード、物体追尾モード、顔検出追尾モード、顔認識追尾モードのうちから所望のモードを選択することできるようになっている。
【0084】
固定モードは、AF枠の範囲(位置、大きさ、形状)を操作者がマニュアル操作で指定し、その指定した位置にAF枠を固定するモード(マニュアルモード)である。この固定モードは、カメラをほとんど動かさないニュース番組などでの撮影に有益なモードである。
【0085】
物体追尾モードは、任意の種類の物体をAF枠で追尾させるモードである。この物体追尾モードは、人物の顔以外を追尾する競馬中継、カ−レース中継などでの撮影に有益なモードである。
【0086】
顔検出追尾モードは、任意の人物の顔をAF枠で追尾させるモードである。この顔検出追尾モードは、人物の顔を検出して追尾する歌謡番組などでの撮影に有益なモードである。
【0087】
顔認識追尾モードは、事前に認証データとして登録した人物の顔をAF枠で追尾させるモードである。この顔認識追尾モードは、撮影する人物が事前に決まっている歌謡番組やスポーツ中継などでの撮影に有益なモードである。
【0088】
”セット”と表示されたセットボタン308と、”リセット”と表示されたリセットボタン310は、AF枠自動追尾の開始と停止を指示するボタンであり、これらのボタン308、310は、AF枠自動追尾の開始又は停止の指示を操作者が行う制御モード(物体追尾モード、顔検出モード)が選択された場合にのみ表示される。尚、これらのセットボタン308とリセットボタン310は、AF枠操作部60の追尾開始スイッチ108と追尾停止スイッチ110(図1及び図2参照)と同様に作用するボタンである。
【0089】
”小”、”中”、”大”と表示されたAF枠サイズ選択ボタン312(小ボタン312a、中ボタン312b、大ボタン312c)は、四角形で形状(縦横比)が一定のAF枠204の大きさを、予め決められた3つの異なる大きさの中から選択するためのボタンであり、小ボタン312a、中ボタン312b、大ボタン312cのいずれかをタップ操作することにより、AF枠204の大きさを瞬時に変更することができるようになっている。小ボタン312aをタップ操作したときが一番小さいサイズのAF枠となり、大ボタン312cをタップ操作したときが一番大きいサイズのAF枠となる。
【0090】
”表示オフ”と表示されたメニュー表示オン/オフボタン314は、このボタン314以外のメニュー画面(メニュー画像)の表示をオフするためのボタンであり、メニュー表示オン/オフボタン314をタップ操作すると、メニュー画面のボタン300〜312の表示がオフされる。
【0091】
そこで、フォーカスデマンド26の本体26aに設けられた表示モード切換スイッチ32によりLCD40の表示モードを台本表示モードにする。すると、LCD40は図5に示すような台本情報の画像に切り換わる。
【0092】
そして、LCD40に映し出された台本情報を読み、その台本情報に示された撮影方法に従って、右手でフォーカス操作を行い、左手でズーム操作を行う。
【0093】
その際、カメラマンは、LCD40に映し出された台本情報を読み終えると、PAGEUPボタン32A、PAGEDOWNボタン32Bを押圧し、LCD40に表示された台本情報のページを切り換える。PAGEUPボタン32AとPAGEDOWNボタン32Bはフォーカスデマンド26に設けられているので、カメラマンは、右手をフォーカスデマンド26から離すことなく、PAGEUPボタン32AとPAGEDOWNボタン32Bを押圧することができる。したがって、カメラマンは、両手でテレビカメラ10をフォーカス操作、ズーム操作しながら、台本を読むことができる。
【0094】
LCD40に乗っているwindowsのOSを利用して、台本情報を表示できる点で有効である。
【0095】
そして、フォーカスデマンド26の本体26aに設けられた表示モード切換スイッチ32によりLCD40の表示モードをAF枠追尾表示モードにすると、LCD40の表示モードがAF枠追尾表示モードとなり、再び前記の図4に示すように、LCD40にAF枠制御指示画像が表示される。
【0096】
以上のように、カメラマンは表示モード切換スイッチ32によりAF枠追尾表示モードと台本表示モードの切換えを任意に行なうことができる。そして、PAGEUPボタン32AとPAGEDOWNボタン32Bを操作することにより、LCD40に表示される台本のページを切り換えることができる。
【0097】
このように、AF枠制御指示画像を表示するLCD40に台本情報の画像を表示する機能も持たせることは、LCD40のOS(オペレーティングシステム)をそのまま利用して台本情報の画像を表示させることができる点で有効である。特に、LCD40にインストールされたソフトウェアと台本情報を作成したソフトウェアとの間に互換性があれば、台本情報の入力が極めて容易になる。
【0098】
なお、LCD40の表示モードがAF枠追尾表示モードまたは台本表示モードのときに、LCD40にAF枠制御指示画像と台本情報の画像の両方の画像を形成してもよい。例えば、図6に示すように、AF枠制御指示画像と台本情報の画像を重ね合わせて表示してもよい。また、図7に示すように、台本情報の画像を横方向に分割して上側を切り抜き、その切り抜いた部分に、AF枠制御指示画像を嵌め込んでもよい。また、図示しないが、台本情報の画像を縦方向に分割して右側または左側を切り抜き、その切り抜いた部分に、AF枠制御指示画像を嵌め込んでもよい。
【0099】
なお、PAGEUPボタン32AとPAGEDOWNボタン32Bの設置場所は、上述した実施の形態に限定するものではない。例えば、図8に示すように、ズームレートデマンド28にPAGEUPボタン32AとPAGEDOWNボタン32Bを設けてもよい。これにより、サムリング34を回動操作しながら、台本のページめくり操作を行うことができる。
【0100】
また、図9に示す如く、ズームレートデマンド28のグリップ28BにPAGEUPボタン32AとPAGEDOWNボタン32Bを設けることによって、親指以外の指(例えば人指し指)でPAGEUPボタン32AとPAGEDOWNボタン32Bを操作できるようにしてもよい。
【0101】
また、表示モード切換スイッチ32や、PAGEUPボタン32AとPAGEDOWNボタン32Bを、各々、LCD40内のタッチパネルの画面上に設けてもよい。
【0102】
なお、表示モード切換スイッチ32や、PAGEUPボタン32AとPAGEDOWNボタン32Bを上記に述べたような複数個所に重畳的に設置してもよい。
【0103】
その他、LANに繋げて外部の表示機器に台本情報の画像が表示してもよい。
【0104】
以上のように、本実施形態のテレビカメラ装置の電子台本装置によれば、ビューファインダ36にて表示されたAF枠の制御に関する指示をするための各種ボタン300〜314からなるメニュー画像をテレビカメラ10の撮影画像に重畳させて表示するLCD40と、LCD40の表示を制御するものであって読み込んだ台本情報の画像をLCD40に表示させる制御機能を備えるCPU78と、LCD40に表示された台本情報の画像を操作するPAGEUPボタン32AとPAGEDOWNボタン32Bとを有するので、カメラマンは煩雑さを解消しつつテレビカメラ装置を両手で操作しながら台本をページめくりすることができる。
【0105】
以上、本発明のテレビカメラ装置について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0106】
【図1】本発明が適用されるテレビカメラシステムの一実施の形態を示した外観図である。
【図2】フォーカスデマンドの外観図である。
【図3】テレビカメラシステムに適用されるAF枠自動追尾・台本表示システムの全体構成を示したブロック図である。
【図4】LCDのAF枠追尾表示例を示す図である。
【図5】LCDの台本表示例を示す図である。
【図6】LCDにAF枠追尾画像と台本画像を重ね合わせて表示した例を示す図である。
【図7】LCDに台本画像を分割して切り抜いた部分にAF枠追尾画像を嵌め込んで表示した例を示す図である。
【図8】ズームレートデマンドにPAGEUPボタンとPAGEDOWNボタンを設けた例を示す図である。
【図9】ズームレートデマンドのグリップにPAGEUPボタンとPAGEDOWNボタンを設けた例を示す図である。
【符号の説明】
【0107】
1…AF枠自動追尾システム、10…テレビカメラ、12…レンズ装置、14…カメラ本体、26…フォーカスデマンド、32…表示モード切換スイッチ、32A…PAGEUPボタン、32B…PAGEDOWNボタン、36…ビューファインダ、40…タッチパネル付き液晶ディスプレイ(LCD)、50…フォーカス操作部、58…画像処理ユニット、60…AF枠操作部、66…AFユニット、68…ダウンコンバータ、70…メインボード、72…パターンマッチング処理演算ボード、74…顔認識処理演算ボード、76…デコーダ、78、90、92…CPU、82…スーパーインポーザ、114…データカード、115…スロット、200…AFエリア、204…AF枠、300…固定モード選択ボタン、302…物体追尾モード選択ボタン、304…顔検出追尾モード選択ボタン、306…顔認識追尾モード選択ボタン、308…セットボタン、310…リセットボタン、312…AF枠サイズ選択ボタン、312a…小ボタン、312b…中ボタン、312c…大ボタン、314…メニュー表示オフボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影画像に重畳させて現在設定されているAF枠の範囲を表示するテレビカメラ装置の表示手段にて表示された前記AF枠の制御に関する指示をするためのメニュー画像を前記撮影画像に重畳させたAF枠制御指示画像を表示するメニュー表示手段と、
台本情報を読み込む読込み手段と、
前記メニュー表示手段の表示を制御するものであって、前記読込み手段にて読み込まれた前記台本情報の画像を前記メニュー表示手段に表示させる制御機能を備える表示制御手段と、
前記メニュー表示手段に表示された前記台本情報の画像を操作する操作手段を有すること、
を特徴とするテレビカメラ装置の電子台本装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記メニュー表示手段に前記AF枠制御指示画像と前記台本情報の画像を切り換えて表示させる制御機能を備えること、
を特徴とする請求項1のテレビカメラ装置の電子台本装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記メニュー表示手段に前記AF枠制御指示画像と前記台本情報の画像の両方を表示させる制御機能を備えること、
を特徴とする請求項1または2のテレビカメラ装置の電子台本装置。
【請求項4】
前記操作手段が、フォーカス操作を行なうためのフォーカスデマンドに設けられていること、
を特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つのテレビカメラ装置の電子台本装置。
【請求項5】
前記操作手段が、ズーム操作を行なうためのズームレートデマンドに設けられていること、
を特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つのテレビカメラ装置の電子台本装置。
【請求項6】
前記メニュー表示手段はタッチパネルであり、当該タッチパネルには前記台本情報の画像を操作するコマンドボタンが表示されること、
を特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つのテレビカメラ装置の電子台本装置。
【請求項7】
前記メニュー表示手段及び前記操作手段は一つのユニットとして前記テレビカメラ装置に着脱自在に取り付けられていること、
を特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つのテレビカメラ装置の電子台本装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−148039(P2010−148039A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−326187(P2008−326187)
【出願日】平成20年12月22日(2008.12.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WINDOWS
【出願人】(000005430)フジノン株式会社 (2,231)
【Fターム(参考)】