説明

デジタルカメラ

【課題】 電力消費を抑えたデジタルカメラを提供する。
【解決手段】 録音ボタンがオフからオンに変化したか否かを判別し(ステップS51)、変化していた場合には撮影にのみ関する部材の集合である撮影専用ブロックの通電をオフする(ステップS52)。そして、LCDによるライブビュー表示が設定されていた場合には、LCDへの通電をオフし(ステップS54)、コマ番号の最も大きな画像に関して音声記録を開始する(ステップS55)。音声記録を続け、録音ボタンがオンからオフに変化したら、撮影専用ブロックへの通電をオンにし、EVFは元の表示状態に復帰させる(ステップS57)。また、LCDによるライブビュー表示が設定されていればLCDへの通電をオンにし(ステップS59)音声記録を終了する(ステップS60)。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、音声記録を行うことができるデジタルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】近年ではデジタルカメラは携帯して使用するため、消費電力に対する要請が厳しくなっている。とくに、現在のデジタルカメラでは、表示装置、CPU、CCDの3つのブロックが消費電力の多い箇所として指摘されており、省電力化を図るための様々な技術が提案されている。
【0003】一方で、デジタルカメラにおいては、多機能化の要請を受け、音声記録が可能なものが出てきている。ビデオカメラとは異なり、画像に対するメモ(ボイスメモ)をとる機能として最長でも数十秒程度の音声記録ができるものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のデジタルカメラにおいては、音声記録時の省電力化に対する検討が不十分であり、音声記録中においても、CCDや表示装置への通電を維持し無駄な電力を消費していた。
【0005】この発明は、従来技術における上述の問題の克服を意図しており、電力消費を抑えたデジタルカメラを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため、請求項1の発明は、撮影画像を表示する表示手段と、音声記録を行う音声記録手段とを備えるデジタルカメラであって、さらに、前記音声記録手段による音声記録の際に前記表示手段をオフする表示制御手段を備えている。
【0007】また、請求項2の発明は、請求項1に記載のデジタルカメラであって、前記表示手段が電子ビューファインダである。
【0008】また、請求項3の発明は、請求項1に記載のデジタルカメラであって、前記表示手段が液晶表示素子である。
【0009】また、請求項4の発明は、請求項1に記載のデジタルカメラであって、前記表示制御手段が、前記表示手段を、前記音声記録の終了に応答して、前記音声記録開始以前の表示状態である元の表示状態に復帰させるよう制御している。
【0010】また、請求項5の発明は、請求項4に記載のデジタルカメラであって、前記表示手段として、電子ビューファインダと、液晶表示素子とを備えるものであり、前記表示制御手段が、前記電子ビューファインダと、前記液晶表示素子のそれぞれを個別にオンオフ可能であり、前記元の表示状態が、前記音声記録開始以前における前記電子ビューファインダおよび前記液晶表示素子それぞれのオンオフの状態である。
【0011】また、請求項6の発明は、請求項1に記載のデジタルカメラであって、前記撮影画像と、前記音声記録手段により記録された音声データとが互いに関連付けられているものであり、さらに、記録された音声データを再生する音声再生手段を備え、前記表示制御手段が、前記音声再生手段による音声再生の際には前記表示手段をオンするよう制御している。
【0012】また、請求項7の発明は、請求項6に記載のデジタルカメラであって、前記表示制御手段が、前記音声再生の際に前記表示手段に当該音声再生の進捗状況を示す進捗情報を表示させる。
【0013】また、請求項8の発明は、撮影時にのみ機能する撮影専用機能手段と、音声記録を行う音声記録手段とを備えるデジタルカメラであって、さらに、前記音声記録手段による音声記録の際に前記撮影専用機能手段への通電を遮断する通電制御手段を備えている。
【0014】また、請求項9の発明は、請求項8に記載のデジタルカメラであって、前記撮影専用機能手段が固体撮像素子を含でいる。
【0015】さらに、請求項10の発明は、請求項8に記載のデジタルカメラであって、前記通電制御手段が、前記音声記録の終了に応答して前記撮影専用機能手段への通電を再開している。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
【0017】<1.全体構成>図1〜図4は、本発明の実施形態に係るデジタルカメラ1の要部構成を示す図であり、図1は平面図、図2は側面図、図3は背面図に相当し、図4は特に上面の様子を示している。これらの図は必ずしも三角図法に則っているものではなく、デジタルカメラ1の要部構成を概念的に例示することを主眼としている。
【0018】これらの図に示すように、デジタルカメラ1は、略直方体状のカメラ本体部2と撮像部3とに大別される構造である。
【0019】撮像部3は、撮影レンズであるマクロ機能付きレンズ群30の後方位置の適所にCCDカラーエリアセンサ303(以下単に「CCD303」という)を有する撮像回路302が設けられている。また、このレンズ群30は、鏡胴内にズームレンズ300と合焦レンズ301とを備えている。
【0020】一方、カメラ本体部2の内部には、フォーカスリング41を駆動し、それにより合焦レンズ301を駆動して合焦を行うためのフォーカスモータM1が設けられている。
【0021】カメラ本体部2の前面には、グリップ部Gが設けられ、また、カメラ本体部2の上面には撮影処理に関するスイッチであるシャッターボタン9が設けられている。
【0022】また、図1に示すように、デジタルカメラ1は右側面にメモリカード8の装着部としてメモリカードスロット501を備えている。
【0023】また、メモリカードスロット501内にはカードI/F212が設けられるとともに、メモリカードスロット501近傍にはシール読取りセンサ502が設けられている。そして、このデジタルカメラ1ではメモリカード8としてスマートメディア(登録商標)を用いている。
【0024】スマートメディアは、書込不可シールが所定のシール貼付位置に貼られていない状態では、書き込み可能状態を示し、逆に、書込不可シールがシール貼付位置に貼られた状態では書き込み不可状態を示す。そして、図1に示すようにメモリカードスロット501近傍で、メモリカードスロット501にスマートメディアが装着された状態でのシール貼付位置に対応する位置には、LEDおよびフォトカプラとからなるシール読取りセンサ502が設けられている。書込不可シールはその表面が高反射率のシールとなっており、全体制御部211はシール読取りセンサ502によるスマートメディアのシール貼付位置からの反射光の強度信号をもとに、そのスマートメディアに書込不可シールが貼られているか否かを検知する。
【0025】また、デジタルカメラ1は、4本の単三形乾電池E1〜E4を直列接続してなる電源電池Eを駆動源としている。
【0026】一方、図3に示すように、カメラ本体部2の背面には、略中央に撮影画像のライブビュー表示、アフタービュー表示及び記録画像の再生表示等を行なうための液晶ディスプレイ(LCD)10および撮影画像のライブビュー表示、アフタービュー表示のための電子ビューファインダ(EVF)20が設けられている。このうちEVF20は、液晶ディスプレイを接眼レンズにて拡大表示するものである。このLCD10およびEVF20では、カラーで画像表示が行われる。
【0027】ところで、このデジタルカメラ1は、主に「撮影モード」と「再生モード」という2つのモードを備えている。このうち、撮影モードは、撮影に関する処理を行うモードであり、再生モードは、撮影済み画像の再生表示等の撮影済み画像に関する処理を行うモードである。
【0028】ただし、このデジタルカメラ1には撮影モードと再生モードとを切り換える切換スイッチといったものは設けられていない。それは、後に詳述するように、再生モードにおいて撮影に関するイベント(撮影に関する各種操作やアイカップへの接眼)の検出により自動的に撮影モードへ移行し、逆に撮影モードでの再生に関するイベント(再生に関する各種操作)の検出により自動的に再生モードへ移行するものとなっているからである。
【0029】以下、デジタルカメラ1の撮影モードおよび再生モードに主に関係する各部材について説明する。
【0030】図2に示すように、鏡胴にはフォーカスリング41、ズームリング42、絞りリング43が設けられている。フォーカスリング41はオートフォーカス(AF)実行時はフォーカスモータM1で、マニュアルフォーカス(MF)実行時は手動で回動される操作部材(セレクタ)であり、それに応じてレンズ301が駆動されて合焦が行われる。また、フォーカスリング41にはAFとMFとを切り換えるAF/MF切換スイッチ44が設けられている。また、フォーカスリング41内には、その回動位置を検出するフォーカス操作センサ401が設けられている。
【0031】ズームリング42は手動で回動させることによりズーム操作を行うための操作部材(セレクタ)である。また、ズームリング42内には、その回動位置を検出するズーム操作センサ402が設けられている。
【0032】絞りリング43は手動で回動させることにより絞りを調節する操作部材(セレクタ)であり、絞りリング43内には、その回動位置を検出する絞り操作センサ403が設けられている。マニュアル撮影時には撮影者が絞りリング43を手動操作し、絞りを調節する。また、撮像部3内部には絞りを駆動する絞り駆動アクチュエータ404が設けられている。そして、自動露出調整(AE)時には、絞り駆動アクチュエータ404で絞りを駆動する。
【0033】また、このデジタルカメラ1にはレンズ300を保護するためのレンズキャップ45が付属しており、撮像部3における鏡胴の先端に着脱可能となっている。
【0034】カメラ本体部2上端部の適所にはポップアップ形式のフラッシュ5が設けられている。なお、フラッシュ5は手動でポップアップしたり、収納したりできるものとなっている。また、カメラ本体部2内部のフラッシュ5近傍にはフラッシュ5の状態(ポップアップ状態または収納状態)を検出するフラッシュポップアップセンサ405が設けられている。また、カメラ本体部2の背面のEVF20周囲にはアイカップ46が設けられ、アイカップ46にはLEDとフォトカプラとからなる接眼センサ406が設けられている。接眼センサ406はアイカップ46に撮影者の目EYが接眼しているか否かを検出する。
【0035】また、図4に示すように、カメラ本体部2の上面左側には、音声入力のためのマイク47が設けられている。
【0036】また、上面右側には、前述のシャッターボタン9以外に、撮影モードにおける表示をLCD10とEVF20のいずれで行うかを切り換えるスライド式のEVF/LCD切換スイッチ49と、セルフ撮影を行うか否かを切り換えるためのセルフ撮影スイッチ50と、自動発光、発光禁止、常時発光を切り換えるフラッシュ設定スイッチ51と、プログラムの切換、設定の切換え、さらには電源のオン/オフを行うためのロータリースイッチ52と、その押下中、音声記録が行われるスイッチである録音ボタン53と、撮影の各種設定を選択するためのスイッチである選択ボタン54a,54bと、その撮影の各種設定の項目一覧を表示する液晶表示手段である設定表示部55とが設けられている。
【0037】さらに、図3に示すように、デジタルカメラ1の側面にはUSBコネクタ56が設けられ、背面左上部には音声再生用のスピーカ57が設けられている。また、その下方にはLCD10に表示される表示項目を選択するためのソフトキー(ファンクションキー)としてのスイッチSW1,SW2が設けられている。さらに、背面右方には、ボタンU,D,L,Rからなる4連スイッチ35が設けられており、ボタンU,D,L,Rで後述する各種選択の切換操作を行う。
【0038】なお、以上における各種スイッチは全体制御部211に接続され、その操作は常時、全体制御部211に検知される。
【0039】また、以上の各部材のうち、フォーカスリング41、ズームリング42、絞りリング43、AF/MF切換スイッチ44、フラッシュ5、アイカップ46、EVF20、EVF/LCD切換スイッチ49、セルフ撮影スイッチ50、フラッシュ設定スイッチ51、ロータリースイッチ52(電源のオン/オフ以外)、選択ボタン54a,54b、シャッターボタン9、録音ボタン53およびマイク47は撮影モードでのみ有効であり、4連スイッチ35、スイッチSW1,SW2およびスピーカ57は再生モードでのみ有効であり、さらに、ロータリースイッチ52の電源オン/オフ、メモリカードスロット501およびLCD10は撮影モードおよび再生モードのいずれでも有効である。
【0040】以上から分かるように、再生モードにおける操作を行うためのスイッチ(4連スイッチ35およびスイッチSW1,SW2)は全てカメラ本体部2の背面側に集められており(図3参照)、撮影モードにおける操作を行うためのスイッチ(シャッターボタン9、AF/MF切換スイッチ44、EVF/LCD切換スイッチ49、セルフ撮影スイッチ50、フラッシュ設定スイッチ51、ロータリースイッチ52、録音ボタン53、選択ボタン54a,54b)およびセレクタ(フォーカスリング41、ズームリング42、絞りリング43)は全てレンズ周囲とカメラ本体部2の上面側に集められている(図2および図4参照)。これにより、操作性が良好なカメラとなっている。
【0041】<2.機能的構成>図5は、デジタルカメラ1の内部ブロック図である。同図において、CCD303は、レンズ群30により結像された被写体の光像を、R(赤),G(緑),B(青)の色成分の画像信号(各画素で受光された画素信号の信号列からなる信号)に光電変換して出力する。タイミングジェネレータ314は、CCD303の駆動を制御するための各種のタイミングパルスを生成するものである。
【0042】撮像部3における露出制御は、絞り制御ドライバ306に制御された絞り駆動アクチュエータ404によるレンズ群30の絞りの駆動と、CCD303の露光量、すなわち、シャッタースピードに相当するCCD303の電荷蓄積時間を調節して行なわれる。被写体輝度が低輝度時に適切なシャッタースピードが設定できない場合は、CCD303から出力される画像信号のレベル調整を行なうことにより露光不足による不適正露出が補正される。すなわち、低輝度時は、シャッタースピードとゲイン調整とを組み合わせて露出制御が行なわれる。画像信号のレベル調整は、信号処理回路313内のAGC回路のゲイン調整において行なわれる。
【0043】タイミングジェネレータ314は、タイミング制御回路202から送信される基準クロックに基づきCCD303の駆動制御信号を生成するものである。タイミングジェネレータ314は、例えば積分開始/終了(露出開始/終了)のタイミング信号、各画素の受光信号の読出制御信号(水平同期信号,垂直同期信号,転送信号等)等のクロック信号を生成し、CCD303に出力する。
【0044】信号処理回路313は、CCD303から出力される画像信号(アナログ信号)に所定のアナログ信号処理を施すものである。信号処理回路313は、CDS(相関二重サンプリング)回路とAGC(オートゲインコントロール)回路とを有し、CDS回路により画像信号のノイズの低減を行ない、AGC回路のゲインを調整することにより画像信号のレベル調整を行なう。
【0045】センサ群305は前述のフォーカス操作センサ401、ズーム操作センサ402等の各種センサにより構成される。
【0046】調光回路304は、フラッシュ撮影におけるフラッシュ5の発光量を全体制御部211により設定された所定の発光量に制御するものである。フラッシュ撮影においては、露出開始と同時に被写体からのフラッシュ光の反射光がセンサ群305に含まれる調光センサにより受光され、この受光量が所定の発光量に達すると、調光回路304から発光停止信号が出力され、この発光停止信号に応答してフラッシュ5の発光を強制的に停止し、これによりフラッシュ5の発光量が所定の発光量に制御される。
【0047】A/D変換器205は、画像信号の各画素信号を12ビットのデジタル信号に変換するものである。A/D変換器205は、タイミング発生回路から入力されるA/D変換用のクロックに基づいて各画素信号(アナログ信号)を12ビットのデジタル信号に変換する。
【0048】タイミングジェネレータ314、A/D変換器205に対するクロックを生成するタイミング制御回路202が設けられている。タイミング制御回路202は、全体制御部211内の基準クロックにより制御される。
【0049】黒レベル補正回路206は、A/D変換された画素信号の黒レベルを基準の黒レベルに補正するものである。また、WB(ホワイトバランス)回路207は、R,G,Bの各色成分の画素データのレベル変換を行なうものである。WB回路207は、全体制御部211から入力されるレベル変換テーブルを用いてR,G,Bの各色成分の画素データのレベルを変換する。なお、レベル変換テーブルの各色成分の変換係数(特性の傾き)であるWBパラメータは全体制御部211により、オートまたはマニュアルで、撮影画像毎に設定される。
【0050】γ補正回路208は、画素データの階調を補正するものである。
【0051】画像メモリ209は、γ補正回路208から出力される画素データを記憶するメモリである。画像メモリ209は、1フレーム分の記憶容量を有している。すなわち、画像メモリ209は、CCD画素数に対応する画素分の画素データの記憶容量を有し、各画素データが対応する画素位置に記憶されるようになっている。
【0052】VRAM210は、LCD10に表示される画像データのバッファメモリである。VRAM210は、LCD10の画素数に対応した画像データの記憶容量を有している。
【0053】VRAM220は、EVF20に表示される画像データのバッファメモリである。VRAM220は、EVF20の画素数に対応した画像データの記憶容量を有している。
【0054】また、撮影待機状態においては、撮像部3により1/30秒毎に撮像された画像の各画素データがA/D変換器205〜γ補正回路208により所定の信号処理を施された後、画像メモリ209に一時記憶されるとともに、全体制御部211を介してVRAM210、VRAM220に転送され、LCD10やEVF20に表示される(ライブビュー表示)。また、撮影直後において全体制御部211は、シャッターボタン9が全押しされた瞬間に画像メモリ209に一時記憶されていた画素データおよびVRAM210、VRAM220に記憶された画素データの保持を所定時間継続させる。これにより撮影された画像が所定時間LCD10やEVF20に表示される(アフタービュー表示)。これによって、撮影者は被写体像または撮影画像を視認することができる。
【0055】また、再生モードにおいては、メモリカード8から読み出された画像が全体制御部211で所定の信号処理が施された後、VRAM210に転送され、LCD10に再生表示される。なお、再生モードにおいてはEVF20では画像表示は行われない。
【0056】カードI/F212は、メモリカード8への画像データの書き込み及び画像データの読出しを行なうためのインターフェースである。また、通信用I/F224は、パーソナルコンピュータ225等をUSBコネクタ56を介して通信可能に外部接続するための、USB規格に準拠したインターフェースである。
【0057】RTC219は、撮影日時を管理するするための時計回路である。図示しない別の電源で駆動される。
【0058】操作部250は、上述した4連スイッチ35、スイッチSW1,SW2、シャッターボタン9、AF/MF切換スイッチ44、EVF/LCD切換スイッチ49、セルフ撮影スイッチ50、フラッシュ設定スイッチ51、ロータリースイッチ52、録音ボタン53、選択ボタン54a,54bで構成される操作部材(スイッチ)である。
【0059】シャッターボタン9は、銀塩カメラで採用されているような途中まで押し込んだ半押し状態と完全に押し込んだ全押し状態とが検出可能な2段階スイッチになっている。
【0060】電源制御部230は、電源電池Eに接続されるとともに、デジタルカメラ1内部のRTC219以外の電力を必要とする各部に接続されており、全体制御部211およびRTC219以外の各部への電力供給を制御する。とりわけ、このデジタルカメラ1は、撮影にのみ関する部材(撮影専用機能手段)の集合であり撮影モード時のみオンする撮影専用ブロックBLを有しており、電源制御部230は、撮影専用ブロックBLにおける電力を必要とする各部には撮影モード時のみ電力を供給し、再生モードでは電力を供給しない。その際、電源制御部230は全体制御部211から撮影モードまたは再生モードに移行した旨の信号を受けて上記電力制御を行う。これにより電力消費を抑えている。
【0061】全体制御部211は、DRAMからなるワークRAM211a、フラッシュROM211bを内蔵したマイクロコンピュータであり、フラッシュROM211bに記憶された制御プログラムを実行することにより、上述した各部材の駆動を有機的に制御してデジタルカメラ1の撮影動作を統括制御するものである。
【0062】特に、全体制御部211はAF制御機能を有し画像メモリ209またはワークRAM211a内に記憶された画像データを読み出し、その画像のコントラストが最大となるようにフォーカスモータM1を駆動してレンズを移動させ、焦点合わせを行う。その際、コントラストが最大となるようにするための制御方法としては山登り方式等の公知の技術を用いることができる。
【0063】また、全体制御部211はAE制御機能を有し、画像メモリ209またはワークRAM211aに記憶された画像データから輝度を求め、それをもとに絞り制御ドライバ306およびタイミング制御回路202に適した絞り値やシャッタースピード(SS)を設定することにより露出調整を行う。
【0064】また、全体制御部211はWB制御機能を有し、画像メモリ209またはワークRAM211aに記憶された画像データからWBパラメータを求め、そのWBパラメータをWB回路207に設定する。それによりWB回路207がCCD303で得られた画像データに対してWB処理を行う。
【0065】また、撮影モードにおいてはCCD303によってレンズ300から入射する光により画像データが常時得られているが、全体制御部211はその画像データを常時監視しており、その画像データの明るさが所定値以下に低下した場合には、鏡胴にレンズキャップ45が装着されたと判断する。
【0066】以下、全体制御部211によるメモリカード8への画像および音声の記録および再生について説明する。
【0067】図6はメモリカード8のデータ配列を示す図である。このデジタルカメラ1で使用可能なメモリカード8は、画像データや音声データを記録するための記録用メモリカード、撮影済み画像やそれに付随する音声データが記録された再生用メモリカードの2種類である。
【0068】画像記録時のメモリカード8は、図6に示すように、デジタルカメラ1によって記憶された画像を、所定の圧縮率で230コマの画像分、記憶可能であり、各コマのデータは、タグ情報DA1(コマ番号、露出値、シャッタースピード、圧縮率、撮影日、撮影時のフラッシュ5のオン/オフのデータ、シーン情報、画像の判定結果等の情報)と、JPEG形式で圧縮された高解像度の圧縮画像の画像データDA3とサムネイル表示用のサムネイル画像の画像データDA4とを含み、コマ単位で扱うことが可能である。また、このデジタルカメラ1では録音(音声データの記録)も可能となっており、録音を行った場合には音声データDA2も含まれる。そして、画像ファイルのタグ情報DA1には音声データDA2へのリンク情報(記憶領域の先頭アドレス)が記述され、そのリンク情報が示すアドレス以降に音声データDA2が記憶されている。
【0069】全体制御部211は、撮影モードにおいて、シャッターボタン9により撮影が指示されると、撮影指示後に画像メモリ209に取り込まれた画像から上記サムネイル画像と圧縮画像とを生成し、撮影画像に関するタグ情報等の情報とともに両画像をメモリカード8に記憶する。なお、撮影モードにおいては録音ボタン53を押すと録音ボタン押下中だけマイク47を通じて音声を記録することができ、その際、全体制御部211は音声データをメモリカード8に記録するとともに、撮影された画像データに対するタグ情報のうちの一つとして、その音声データに対するリンク情報を記録する。
【0070】また、全体制御部211は、再生モードにおいて、メモリカード8内のコマ番号の最も大きな(直近に撮影された)画像データまたは指定された画像データを読み出し、データ伸張し、VRAM210、220に転送することにより、LCD10やEVF20に撮影済み画像が表示される。また、再生モードにおいて、後述する音声再生や各種画像処理等のメニュー操作に応じて全体制御部211は音声再生や画像処理等、メニューに応じた処理を実行する。
【0071】<3.処理手順および設定操作>つぎに、撮影モードと再生モードにおける処理手順および各種操作について説明する。
【0072】撮影モードでは、ライブビュー画像をLCD10およびEVF20のうち、EVF/LCD切換スイッチ49によって選択されている方に表示し、撮影者はロータリースイッチ52および選択ボタン54a,54bによる、後述する撮影モード設定やフォーカス操作、絞り操作、ズーム操作を行った後、撮影処理が行われる。
【0073】ここで、撮影処理とは、以下のような処理である。すなわち、シャッターボタン9が半押しされると、撮影モード設定に従った、合焦、露出調整、WB調整等が行われる。次いでシャッターボタン9が全押しされると、それにより画像メモリ209に撮影画像が蓄えられ、所定時間のアフタービュー表示を行い、さらに撮影者の保存操作があればその画像データがメモリカード8に記録される。
【0074】また、撮影モードでは音声記録を行うこともできる。図7は音声記録処理のフローチャートである。以下、音声記録処理について説明する。なお、以下の制御は全体制御部211により行われる。
【0075】まず、録音ボタン53がオフからオンに変化した(押された)か否かを判別し(ステップS51)、変化していなければ何も実行せず、このルーチンを終了させ、変化していれば次のステップに進む。
【0076】つぎに、録音ボタン53が押されたら、その操作に応答して撮影専用ブロックBLの通電をオフする(ステップS52)。これにより、CCD303およびEVF20もオフされる。
【0077】つぎに、LCD10によるライブビュー表示が設定されているか否かを判別し(ステップS53)、設定されていれば次のステップに進み、設定されていなければステップS55に進む。具体的には、EVF/LCD切換スイッチ49の設定位置を全体制御部211が検出して判別する。
【0078】つぎに、LCD10によるライブビュー表示が設定されていた場合には、LCD10への通電をオフする(ステップS54)。
【0079】つぎに、コマ番号の最も大きな画像に関して音声記録を開始する(ステップS55)。
【0080】つぎに、録音ボタン53がオンからオフに変化した(戻された)か否かを判別し(ステップS56)、変化していなければこのステップを繰り返して音声記録を続け、変化していれば次のステップに進む。
【0081】つぎに、録音ボタン53が戻されたら、撮影専用ブロックBLへの通電をオンにし、EVF20は元の表示状態に復帰させる(ステップS57)。ただし、EVF20の元の表示状態がオフであった場合にはオフにする。
【0082】つぎに、LCD10によるライブビュー表示が設定されているか否かを判別し(ステップS58)、設定されていれば次のステップに進み、設定されていなければステップS60に進む。なお、この判別はステップS53と同様にして行う。
【0083】つぎに、LCD10によるライブビュー表示が設定されていた場合には、LCD10への通電をオンにする(ステップS59)。
【0084】最後に、全体制御部211内のワークRAM211aに一時記憶されていた音声データを、装着されたメモリカード8に保存し、音声記録を終了する(ステップS60)。その際、コマ番号が最大の画像データに対して、その音声データに対するリンク情報を記録する。
【0085】以上のように、音声記録処理では、音声記録の際にはEVF20およびLCD10の表示をオフするとともに、音声記録処理の終了に際してステップS57〜ステップS59において、EVF20およびLCD10の表示状態、すなわちEVF20およびLCD10のオンオフの組合せをそれぞれ録音開始以前の状態に戻している。
【0086】つぎに、ロータリースイッチ52および選択ボタン54a,54bによる各種操作を説明する。
【0087】ロータリースイッチ52をLock位置に位置させると電源をオフすることができる。なお、前述のように電源のオン/オフ操作は撮影モードおよび再生モードのいずれにおいても有効である。
【0088】また、撮影モードにおいて、ロータリースイッチ52をLock位置以外の位置にセットすることにより撮影に関する各種設定を行うことができる。
【0089】また、ロータリースイッチ52をP位置に合わせると、プログラム撮影に使用するプログラム線図の選択であるプログラム選択が選択ボタン54a,54bの操作により行える。同様に、A位置に合わせると絞り優先AEの設定が、S位置に合わせるとシャッター優先AEの設定が、M位置に合わせると露光のマニュアル設定、W位置に合わせるとホワイトバランス設定、G位置に合わせるとゲイン設定、Set位置に合わせると日時設定であるその他の設定が、それぞれ選択ボタン54a,54bの操作により行える。
【0090】再生モードでは、メモリカード8に記憶された撮影済み画像データを再生表示する。ただし、再生モードでは前述のように撮影モード時のみオンする撮影専用ブロックBL、とりわけEVF20には電源制御部230が電力供給を遮断するため、再生表示は、LCD10でのみ可能となる。
【0091】図8は再生モードにおける操作を説明するための図である。なお、以下に示す再生モードにおける表示および画面遷移の制御は全体制御部211により行われる。
【0092】LCD表示オフの状態または撮影モードの画面D0から、4連スイッチ、スイッチSW1,SW2のうちのいずれかを押下する操作等の再生に関するイベントの検出により、再生モードに移行する。再生モードに移行すると、初期状態としてコマ番号が最大の画像データが表示された記録画像表示画面D1が表示される。この画面ではさらに、スイッチSW1,SW2に対応して「サムネイル」と「設定」の選択項目が表示される。この画面でスイッチSW1を押して「サムネイル」の項目を選択するとサムネイル一覧画面D2に移行する。なお、記録画像表示画面D1において表示した画像に音声が付随している場合にはその旨のアイコンICが表示される。
【0093】サムネイル一覧画面D2にはスイッチSW1,SW2に対応して「戻る」と「削除」の選択項目が表示される。この画面でボタンUを操作するとコマ番号の大きな画像が選択され、ボタンDを押すとコマ番号の小さな画像が選択される。そして、所望の画像を選択した状態でスイッチSW1を押して「戻る」の項目を選択すると、選択されたコマ番号の画像が表示された記録画像表示画面D1に移行する。逆に、スイッチSW2を押して「削除」の項目を選択すると選択されたコマ番号の画像データが削除され、サムネイル一覧画面D2が継続する。
【0094】記録画像表示画面D1においてスイッチSW2を押して「設定」の項目を選択すると再生モード設定画面D3に移行する。
【0095】再生モード設定画面D3にはスイッチSW1,SW2に対応して「実行」と「戻る」の選択項目が表示されるとともに、音声の再生、彩度の強調処理、カードのフォーマット、エッジの強調処理等の各種処理に対するメニュー項目の一覧が表示される。この画面でボタンUを押すと1つ上のメニュー項目が選択され、ボタンDを押すと1つ下のメニュー項目が選択される。所望のメニュー項目を選択した状態でスイッチSW1を押して「実行」の項目を選択すると、メニュー項目に対応する処理が実行される。その際、処理毎に異なる内容を表示する処理実行画面D4に移行する。
【0096】図8では処理実行画面D4として音声再生処理時の様子を示している。音声再生処理時にはメモリカード8に記録された音声データをスピーカ57により再生するとともに、図8に示すように、LCD10に処理実行画面D4として、その音声再生の進捗状況(全再生時間に対する再生済み時間の割合)を示すプログレスバーPBと、その音声データに関連付けられたコマ番号が最大の画像P(直近に記録された撮影済み画像)が表示される。このように、このデジタルカメラ1では音声再生時にはLCD10がオンになっている。
【0097】そして、処理が終了すると再生モード設定画面D3に移行する。
【0098】再生モード設定画面D3においてスイッチSW2を押して「戻る」の項目を選択すると記録画像表示画面D1に戻る。
【0099】なお、再生モード設定画面D3における再生モードメニューにおいては彩度の強調処理、エッジの強調処理といった画像処理が含まれており、この画像処理の後に記録画像表示画面D1に戻ると、撮影済み画像に対してその画像処理を施した画像が表示される。これにより、表示される画像がその画像処理の前後で変化する。
【0100】そして、記録画像表示画面D1において撮影モードでのみ有効な操作部材を操作するなど、撮影に関するイベントの検出により撮影モードに移行する。
【0101】以上が、再生モードにおける処理手順および操作である。
【0102】<4.モード間遷移>図9は電源オン/オフおよび撮影モードと再生モードとのモード間の遷移の様子を示す図である。以下、図9を用いて、状態遷移について説明する。なお、以下における状態遷移の制御は全体制御部211により行われる。
【0103】電源がオンされる(ステップS1)と、まず、全体制御部211がメモリカード装着の検出(ステップS12)を行い、メモリカードが装着されると、それに次いで判別処理(ステップS13)を行う。判別処理では、装着されたメモリカード8が書き込み禁止か否かを判別し、書き込み不可能であれば再生用メモリカードと判断し、再生モードMD2にセットする。逆に書き込み可能であれば、記録用メモリカードと判断し、撮影モードMD1にセットする。
【0104】以上で、撮影モードMD1または再生モードMD2(図9参照)のいずれかにセットされた。そして、図9に示すように、以下のように再生モードと撮影モードとの間で状態遷移する。
【0105】再生モードにおける以下のような撮影に関するイベントの検出により撮影モードに移行する。
【0106】フラッシュ操作によって移行する。フラッシュ操作は具体的には、フラッシュ設定スイッチ51による自動発光、発光禁止、常時発光の切り換え操作およびフラッシュ5の手動でのポップアップまたは収納の操作である。
【0107】アイカップ46への接眼の検知によっても移行する。
【0108】また、撮影モード設定操作によっても移行する。具体的には前述のロータリースイッチ52および選択ボタン54a,54bによる電源オフ操作以外のプログラム選択、絞り優先AE、シャッター優先AE、マニュアル設定、ホワイトバランス設定、ゲイン設定、その他の設定の各操作である。
【0109】また、セルフ撮影操作によっても移行する。具体的にはセルフ撮影ボタンの押下である。
【0110】また、フォーカス操作によっても移行する。具体的には、フォーカスリング41によるフォーカス操作(AFモード時はフォーカスモータによる自動操作、MF時は手動操作)および、AF/MF切換スイッチ44によるAFとMFとの切り換え操作である。
【0111】また、ズーム操作によっても移行する。具体的には、ズームリング42によるズーム操作である。
【0112】また、絞り操作によっても移行する。具体的には、絞りリング43による絞り操作(AE時は絞り駆動アクチュエータ404による自動操作、マニュアル露光時は手動操作)である。
【0113】また、シャッターボタン操作によっても移行する。具体的には、シャッターボタン9の半押しおよび全押し操作である。
【0114】また、録音操作によっても移行する。具体的には、録音ボタン53の押下である。そして、この操作により直近に撮影された撮影済み画像に対して直ちに音声記録を行うことができる。
【0115】また、表示切換操作によっても移行する。具体的には、撮影モードにおける表示をLCD10、EVF20のいずれで行うかのEVF/LCD切換スイッチ49による切り換えである。
【0116】また、選択ボタン操作によっても移行する。具体的には、選択ボタン54a,54bの押下である。
【0117】さらに、メモリカードスロット501への記録用メモリカードの装着操作によっても移行する。ただし、再生用メモリカードの装着によっては移行しない。
【0118】なお、撮影モードにおいては前述のように撮影モード設定に続いて撮影処理が行われる。
【0119】逆に、撮影モードにおいて以下のような再生に関するイベントの検出により再生モードに移行する。
【0120】レンズキャップ装着の検知により移行する。この検知は前述のようにCCD303による画像データを基に全体制御部211が行う。
【0121】また、4連スイッチ35、スイッチSW1,SW2の操作によっても移行する。具体的には図1で示した再生モードにおける各種処理のための4連スイッチ35(ボタンL、R、U、D)、スイッチSW1,SW2のいずれかの押下操作である。
【0122】さらに、メモリカードスロット501への再生用メモリカードの装着操作によっても移行する。ただし、記録用メモリカードの装着によっては移行しない。
【0123】なお、再生モードにおいては前述のように撮影済み画像の再生や、再生モード設定画面D3(図8参照)における各種操作である再生モード設定が行われる。
【0124】なお、再生モードおよび撮影モードのいずれにおいてもロータリースイッチ52による電源オフ操作によって電源がオフされる(図12:ステップS14)。
【0125】以上説明したように、上記実施の形態によれば、マイク47を通じた全体制御部211による音声記録の際に表示手段としてのLCD10またはEVF20をオフするため、音声記録の際に無駄に電力を消費せず、電力消費を抑えることができる。
【0126】また、全体制御部211が、表示手段を音声記録の終了に応答して、元の表示状態に復帰させるよう制御するため、音声記録終了時にわざわざもとの表示状態に戻す作業が不要となるので、操作性を損なうことなく電力消費を抑えることができる。
【0127】また、元の表示状態が、音声記録開始以前におけるLCD10およびEVF20それぞれのオンオフの状態であるため、LCD10およびEVF20それぞれを元の状態に戻す作業が不要となり、一層、操作性を損なうことがない。
【0128】また、全体制御部211が、スピーカ57による音声再生の際には表示手段をオンに制御するため、音声再生の際にわざわざ表示手段をオンにする必要がなく、操作性を損なうことなく電力消費を抑えることができる。
【0129】また、音声再生の際にLCD10に音声再生の進捗状況を示すプログレスバーPBを表示させるため、音声再生の終了までの時間の検討がつくので、音声再生がいつまで続くか分からないといった不安を使用者に抱かせない。
【0130】また、音声記録の際に撮影専用ブロッBLへの通電を遮断するため、音声記録の際に無駄に電力を消費せず、電力消費を抑えることができる。特にCCD303への通電を遮断することにより、余分な発熱を抑えることができる。
【0131】さらに、全体制御部211が、音声記録の終了に応答して撮影専用ブロックBLへの通電を再開するよう制御するため、音声記録終了時にわざわざ撮影専用ブロックBLへの通電を再開する作業が不要となるので、操作性を損なうことなく電力消費を抑えることができる。
【0132】<5.変形例>上記実施の形態においてデジタルカメラ1の例を示したが、この発明はこれに限定されるものではない。
【0133】例えば、上記実施の形態では、撮影モードにおける画像の表示を、EVF/LCD切換スイッチ49の切り換えによりEVF20またはLCD10のいずれかでのみ行うものとしたが、両方オフまたは両方オンにする設定も可能なデジタルカメラとしてもよい。その場合にも、音声記録処理の終了に際してステップS57〜ステップS59において、EVF20およびLCD10の表示状態を録音開始以前の状態である両方オフまたは両方オンの状態に戻すことができる。
【0134】また、上記実施の形態では、音声再生の進捗状況を示すためにプログレスバーを表示したが、進捗の割合を刻々変化する数値で表示する等その他の方法により表示してもよい。
【0135】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし請求項7の発明によれば、音声記録手段による音声記録の際に表示手段をオフするため、音声記録の際に無駄に電力を消費せず、電力消費を抑えることができる。
【0136】また、特に請求項4および請求項5の発明によれば、表示制御手段が、表示手段を音声記録の終了に応答して、元の表示状態に復帰させるよう制御するため、音声記録終了時にわざわざもとの表示状態に戻す作業が不要となるので、操作性を損なうことなく電力消費を抑えることができる。
【0137】また、特に請求項5の発明によれば、元の表示状態が、音声記録開始以前における電子ビューファインダおよび液晶表示素子それぞれのオンオフの状態であるため、電子ビューファインダおよび液晶表示素子それぞれを元の状態に戻す作業が不要となり、一層、操作性を損なうことがない。
【0138】また、特に請求項6および請求項7の発明によれば、表示制御手段が、音声再生手段による音声再生の際には表示手段をオンに制御するため、音声再生の際にわざわざ表示手段をオンにする必要がなく、操作性を損なうことなく電力消費を抑えることができる。
【0139】また、特に請求項7の発明によれば、音声再生の際に表示手段に音声再生の進捗状況を示す進捗情報を表示させるため、音声再生の終了までの時間の見当がつくので、音声再生がいつまで続くか分からないといった不安を使用者に抱かせない。
【0140】また、請求項8ないし請求項10の発明によれば、音声記録の際に撮影専用機能手段への通電を遮断するため、音声記録の際に無駄に電力を消費せず、電力消費を抑えることができる。
【0141】また、特に請求項9の発明によれば、撮影専用機能手段が固体撮像素子を含むため、固体撮像素子が不要な時に電力を流し続けないので、余分な発熱を抑えることができる。
【0142】さらに、特に請求項10の発明によれば、通電制御手段が、音声記録の終了に応答して撮影専用機能手段への通電を再開するよう制御するため、音声記録終了時にわざわざ撮影専用機能手段への通電を再開する作業が不要となるので、操作性を損なうことなく電力消費を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るデジタルカメラの要部構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係るデジタルカメラの要部構成を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係るデジタルカメラの要部構成を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係るデジタルカメラの要部構成を示す図である。
【図5】デジタルカメラの内部ブロック図である。
【図6】メモリカードのデータ配列を示す図である。
【図7】音声記録処理のフローチャートである。
【図8】再生モードにおける操作を説明する図である。
【図9】電源オン/オフおよび撮影モードと再生モードとのモード間の遷移の様子を示す図である。
【符号の説明】
1 デジタルカメラ
10 LCD(表示手段)
20 EVF(表示手段)
47 マイク
53 録音ボタン
57 スピーカ
211 全体制御部(47とともに音声記録手段、表示制御手段、57とともに音声再生手段、通電制御手段)
303 CCD(固体撮像素子)
BL 撮影専用ブロック
PB プログレスバー(進捗情報)

【特許請求の範囲】
【請求項1】 撮影画像を表示する表示手段と、音声記録を行う音声記録手段とを備えるデジタルカメラであって、さらに、前記音声記録手段による音声記録の際に前記表示手段をオフする表示制御手段を備えることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項2】 請求項1に記載のデジタルカメラであって、前記表示手段が電子ビューファインダであることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項3】 請求項1に記載のデジタルカメラであって、前記表示手段が液晶表示素子であることを特徴とするデジタルカメラ。ことを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項4】 請求項1に記載のデジタルカメラであって、前記表示制御手段が、前記表示手段を、前記音声記録の終了に応答して、前記音声記録開始以前の表示状態である元の表示状態に復帰させるよう制御することを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項5】 請求項4に記載のデジタルカメラであって、前記表示手段として、電子ビューファインダと、液晶表示素子とを備えるものであり、前記表示制御手段が、前記電子ビューファインダと、前記液晶表示素子のそれぞれを個別にオンオフ可能であり、前記元の表示状態が、前記音声記録開始以前における前記電子ビューファインダおよび前記液晶表示素子それぞれのオンオフの状態であることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項6】 請求項1に記載のデジタルカメラであって、前記撮影画像と、前記音声記録手段により記録された音声データとが互いに関連付けられているものであり、さらに、記録された音声データを再生する音声再生手段を備え、前記表示制御手段が、前記音声再生手段による音声再生の際には前記表示手段をオンするよう制御することを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項7】 請求項6に記載のデジタルカメラであって、前記表示制御手段が、前記音声再生の際に前記表示手段に当該音声再生の進捗状況を示す進捗情報を表示させることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項8】 撮影時にのみ機能する撮影専用機能手段と、音声記録を行う音声記録手段とを備えるデジタルカメラであって、さらに、前記音声記録手段による音声記録の際に前記撮影専用機能手段への通電を遮断する通電制御手段を備えることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項9】 請求項8に記載のデジタルカメラであって、前記撮影専用機能手段が固体撮像素子を含むことを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項10】 請求項8に記載のデジタルカメラであって、前記通電制御手段が、前記音声記録の終了に応答して前記撮影専用機能手段への通電を再開することを特徴とするデジタルカメラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図5】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2001−251544(P2001−251544A)
【公開日】平成13年9月14日(2001.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2000−62205(P2000−62205)
【出願日】平成12年3月7日(2000.3.7)
【出願人】(000006079)ミノルタ株式会社 (155)
【Fターム(参考)】