ネットワークシステム、サーバ装置、クライアント装置、サーバ装置識別方法、識別情報提供方法およびサーバ装置リスト作成方法
【課題】デジタルコンテンツを提供する複数台のサーバ装置と、デジタルコンテンツの供給を受けるクライアント装置とを有するネットワークシステムにおいて、サーバ装置の識別を容易にする。
【解決手段】ネットワークシステムにおいて、サーバ装置は、ネットワークを介してデジタルコンテンツを提供するコンテンツ提供手段と、ネットワークに接続するための設定を完了した時刻に対応した設定完了時刻情報を記憶する設定完了時刻情報記憶手段とを備え、クライアント装置は、ネットワークを介して複数台のサーバ装置から取得した設定完了時刻情報を記憶する外部装置情報記憶手段と、記憶した設定完了時刻情報に基づいて複数台のサーバ装置の並び順を定めた選択用リストを作成するリスト作成手段と、選択用リストにおいて選択されたサーバ装置から供給されたデジタルコンテンツを表示する表示手段とを備える。
【解決手段】ネットワークシステムにおいて、サーバ装置は、ネットワークを介してデジタルコンテンツを提供するコンテンツ提供手段と、ネットワークに接続するための設定を完了した時刻に対応した設定完了時刻情報を記憶する設定完了時刻情報記憶手段とを備え、クライアント装置は、ネットワークを介して複数台のサーバ装置から取得した設定完了時刻情報を記憶する外部装置情報記憶手段と、記憶した設定完了時刻情報に基づいて複数台のサーバ装置の並び順を定めた選択用リストを作成するリスト作成手段と、選択用リストにおいて選択されたサーバ装置から供給されたデジタルコンテンツを表示する表示手段とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークシステムに関し、特に、デジタルコンテンツを提供する複数台のサーバ装置と、デジタルコンテンツの供給を受けるクライアント装置とを有するネットワークシステムにおけるサーバ装置識別技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、テレビ番組を録画したりコンテンツを視聴するためにビデオ装置等の外部装置が用いられており、外部装置は、テレビの外部入力端子に直接接続されていた。ユーザは、外部装置からコンテンツを視聴するときには、入力切替を操作して「ビデオ1」等の目的とする外部装置が接続されている外部入力端子を選択すればよい。
【0003】
テレビと外部装置とが直接接続されているため、外部入力端子と外部装置とは1対1に対応し、また、接続される外部装置の数には限りがあるため、入力切替を行なう際に、どの外部入力端子を選んでよいか分からない等の混乱は生じなかった。
【0004】
近年では、DLNA(Digital Living Network Alliance)準拠のホームネットワーク装置が普及し、ネットワーク上に複数台のレコーダ装置やテレビが接続されるようになっている。ここで、ネットワークにおいて、デジタルコンテンツを提供するレコーダ、プレーヤ等の装置をサーバ装置と総称し、デジタルコンテンツの供給を受けるテレビ等の装置をクライアント装置と総称する。
【0005】
このようなネットワークでは、クライアント装置における入力切替の際に、数多くのサーバ装置が選択対象としてリストに表示されることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−165334号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ネットワークに接続されたサーバ装置は、接続された外部入力端子で識別することができないため、装置名で識別することになる。一般に装置名は、型番を示す記号であることが多く、装置名だけで目的とする装置を識別することは困難である。特に同じ機種が複数台あったり、似通った名称の機種がある場合に顕著である。このため、入力切替の際に表示される装置リストの表示順を目安に装置を識別することができれば、感覚的で分かりやすい。
【0008】
しかしながら、従来、リストに表示される順番は、サーバ装置の検出順あるいは装置名順となっているため、入力切替の際に表示される装置リストの表示順を目安にサーバ装置を識別することは困難である。
【0009】
すなわち、サーバ装置の検出順は一定でないため表示のたびに表示順が変わるおそれがある。また、電源がOFFで検出されなかったサーバ装置は表示されないため、表示順がずれるおそれがある。さらに、クライアント装置毎にサーバ装置の検出順は異なるため、クライアント装置毎に異なる表示順になるおそれがあるためである。
【0010】
そこで、本発明は、デジタルコンテンツを提供する複数台のサーバ装置と、デジタルコンテンツの供給を受けるクライアント装置とを有するネットワークシステムにおいて、サーバ装置の識別を容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様であるネットワークシステムは、複数台のサーバ装置とクライアント装置とを有し、サーバ装置は、ネットワークを介してデジタルコンテンツを提供するコンテンツ提供手段と、前記ネットワークに接続するための設定を完了した時刻に対応した設定完了時刻情報を記憶する設定完了時刻情報記憶手段とを備え、クライアント装置は、前記ネットワークを介して前記複数台のサーバ装置から取得した前記設定完了時刻情報を記憶する外部装置情報記憶手段と、記憶した前記設定完了時刻情報に基づいて前記複数台のサーバ装置の並び順を定めた選択用リストを作成するリスト作成手段と、前記選択用リストにおいて選択されたサーバ装置から供給されたデジタルコンテンツを表示する表示手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
上記課題を解決するため、本発明の第2の態様であるサーバ装置は、ネットワークを介してクライアント装置にデジタルコンテンツを提供するコンテンツ提供手段と、前記ネットワークに接続するための設定を完了した時刻に対応した設定完了時刻情報を記憶する設定完了時刻情報記憶手段と、前記ネットワークを介して前記クライアント装置に前記設定完了時刻情報を出力する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
ここで、前記設定完了時刻情報記憶手段は、前記クライアント装置から更新要請があった場合に、前記記憶した設定完了時刻情報を最新の時刻に更新することができる。
【0014】
上記課題を解決するため、本発明の第3の態様であるクライアント装置は、ネットワークを介して複数台のサーバ装置からデジタルコンテンツの供給を受けるコンテンツ供給手段と、前記ネットワークを介して前記複数台のサーバ装置から取得した前記設定完了時刻情報を記憶する外部装置情報記憶手段と、記憶した前記設定完了時刻情報に基づいて前記複数台のサーバ装置の並び順を定めた選択用リストを作成するリスト作成手段と、前記選択用リストにおいて選択されたサーバ装置から供給されたデジタルコンテンツを表示する表示手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
ここで、前記リスト作成手段は、別途取得した前記複数台のサーバ装置の名称に基づいて前記複数台のサーバ装置の並び順を定めた選択用リストを作成可能としてもよい。このとき、前記リスト作成手段は、同一の名称のサーバ装置がある場合には、記憶した前記設定完了時刻情報に基づいて前記名称に識別子を付加することができる。
【0016】
上記課題を解決するため、本発明の第4の態様であるサーバ装置識別方法は、複数台のサーバ装置とクライアント装置とを有するネットワークシステムにおけるサーバ装置識別方法であって、前記サーバ装置が、前記ネットワークに接続するための設定を完了した時刻に対応した設定完了時刻情報を記憶するステップと、前記クライアント装置が、前記ネットワークを介して前記複数台のサーバ装置から前記設定完了時刻情報をそれぞれ取得して記憶するステップと、前記クライアント装置が、記憶した前記設定完了時刻情報に基づいて前記複数台のサーバ装置の並び順を定めた選択用リストを作成するステップとを有することを特徴とする。
【0017】
上記課題を解決するため、本発明の第5の態様である識別情報提供方法は、ネットワークを介してクライアント装置にデジタルコンテンツを提供するサーバ装置における識別情報提供方法であって、前記ネットワークに接続するための設定を完了した時刻に対応した設定完了時刻情報を記憶するステップと、前記ネットワークを介して前記クライアント装置に前記設定完了時刻情報を出力するステップとを有することを特徴とする。
【0018】
上記課題を解決するため、本発明の第6の態様であるサーバ装置リスト作成方法は、ネットワークを介して複数台のサーバ装置からデジタルコンテンツの供給を受けるクライアント装置におけるサーバ装置リスト作成方法であって、前記ネットワークを介して前記複数台のサーバ装置から取得した前記設定完了時刻情報を記憶するステップと、記憶した前記設定完了時刻情報に基づいて前記複数台のサーバ装置の並び順を定めた選択用リストを作成するステップとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、デジタルコンテンツを提供する複数台のサーバ装置と、デジタルコンテンツの供給を受けるクライアント装置とを有するネットワークシステムにおいて、サーバ装置の識別が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本実施形態に係るネットワークシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】デジタル放送レコーダの機能構成例を示すブロック図である。
【図3】デジタルコンテンツプレーヤの機能構成例を示すブロック図である。
【図4】デジタル放送テレビの機能構成例を示すブロック図である。
【図5】サーバ装置の初期設定情報に関する構造体の例について説明する図である。
【図6】デジタル放送レコーダの初期設定動作について説明するフローチャートである。
【図7】デジタル放送レコーダの計時部の初期設定について説明するフローチャートである。
【図8】デジタルコンテンツプレーヤの初期設定動作について説明するフローチャートである。
【図9】デジタルコンテンツプレーヤの計時部の初期設定について説明するフローチャートである。
【図10】デジタル放送テレビにおけるサーバ装置の初期登録処理について説明するフローチャートである。
【図11】デジタル放送テレビが、LAN上で新規のサーバ装置を検出した場合の処理について説明するフローチャートである。
【図12】デジタル放送テレビが、ユーザから入力切替操作を受け付けた場合の処理について説明するフローチャートである。
【図13】入力切替操作を受け付けた場合のリスト表示を示す図である。
【図14】入力切替操作を受け付けた場合のリスト表示を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態に係るDLNA準拠のネットワークシステムの構成例を示すブロック図である。このネットワークシステムは、例えば、家庭内においてネットワークに接続された機器でデジタル放送、デジタルコンテンツ等を再生、視聴するホームネットワークシステムとすることができる。
【0022】
本図に示すように、ネットワークシステムは、デジタル放送レコーダ100、デジタル放送テレビ150、デジタルコンテンツプレーヤ200、デフォルトゲートウェイ198、DHCPサーバ199が、LAN300に接続されて構成されている。LAN300への接続形態は、有線・無線を問わない。
【0023】
LAN300に接続されるデジタル放送レコーダ100、デジタル放送テレビ150、デジタルコンテンツプレーヤ200の台数は任意であり、本図の例では、2台のデジタル放送レコーダ((a)100a、(b)100b)と、2台のデジタル放送テレビ((a)150a、(b)150b)と、1台のデジタルコンテンツプレーヤ200が接続されている。
【0024】
もちろん、これらは例示であり、例えば、デジタルコンテンツプレーヤ200を備えなかったり、デジタル放送レコーダ100が3台以上であってもよい。また、他のDLNA準拠の装置が接続されていてもよい。なお、複数台のデジタル放送レコーダ((a)100a、(b)100b…)は、特に区別する必要がない場合には、デジタル放送レコーダ100で代表させる。デジタル放送テレビ150、デジタルコンテンツプレーヤ200についても同様である。
【0025】
デジタル放送レコーダ100は、デジタル放送を受信して録画・再生を行なう装置であり、例えば、HDD(ハードディスクドライブ)レコーダ、DVDレコーダ、Blu−ray(商標)レコーダ、あるいはこれらの複合機等とすることができる。
【0026】
デジタルコンテンツプレーヤ200は、デジタル放送受信機能を有さずに、HDD、DVD、Blu−ray等に記録されたデジタルコンテンツの再生を行なう装置である。
【0027】
デジタル放送レコーダ100およびデジタルコンテンツプレーヤ200は、デジタル放送テレビ150にデジタルコンテンツを提供するDLNA準拠のサーバ装置として機能する。
【0028】
デジタル放送テレビ150は、デジタル放送の受信、デジタルコンテンツの視聴等を行なう装置である。デジタル放送テレビ150は、デジタル放送レコーダ100、デジタルコンテンツプレーヤ200からデジタルコンテンツの供給を受けるDLNA準拠のクライアント装置として機能する。
【0029】
デジタル放送テレビ150は、外部接続端子を備えており、ビデオ装置等の外部装置を直接接続できるようになっている。本図の例では、デジタル放送テレビ(a)150aにビデオ装置180が接続されている。外部接続端子には、ビデオ入力端子、HDMI端子等を含めることができる。
【0030】
デフォルトゲートウェイ198は、インターネット340と接続するために用いられているが、LAN300が、インターネット340等の他のネットワークと接続しない場合には用いなくてもよい。インターネット340には、ネットタイムサーバ380が接続され、時刻情報を提供している。
【0031】
DHCPサーバ199は、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)によるIPアドレス管理を行ない、LAN300に接続された装置に、IPアドレスなど必要な情報を自動的に割り当てる処理を行なう。LAN300は、例えば、イーサネット(登録商標)を利用したネットワーク等とすることができ、代表的には、ホームネットワークとすることができる。
【0032】
図2は、デジタル放送レコーダ100の機能構成例を示すブロック図である。本図に示すように、デジタル放送レコーダ100は、デジタル放送受信部101、デジタル放送デコード部102、受信チャンネル設定部103、計時部104、コンテンツ記憶部105、ネットワークインタフェース部106、制御部107、記憶部108、ユーザ操作入力部110を備えている。
【0033】
デジタル放送レコーダ100は、ユーザ操作入力部110を介したユーザからの設定に応じて、制御部107と、受信チャンネル設定部103とによりデジタル放送受信部101の受信チャンネル設定を行なう。
【0034】
デジタル放送受信部101で受信した放送信号は、デジタル放送デコード部102でデコードされ、音声映像コンテンツは、コンテンツ記憶部105に記録される。コンテンツ記憶部105は、HDD、半導体記憶装置、DVD、Blu−ray等を用いて構成することができる。コンテンツ記憶部105は、ネットワークを介してデジタルコンテンツを提供するコンテンツ提供手段として機能することができる。
【0035】
計時部104は、時刻情報を管理する機能部であり、デジタル放送信号の付加情報に含まれる時刻情報を計時部104に設定することでデジタル放送の受信による時刻合わせが可能となる。
【0036】
ネットワークインタフェース部106は、LAN300に接続するための機能部である。ネットワークインタフェース部106の設定は、ユーザ操作入力部110を介したユーザ操作により、DHCPサーバ199による自動設定の指示等を受け付け、制御部107を通じて行なわれる。ただし、手動で設定を行なうこともできる。ネットワークインタフェース部106のネットワーク設定情報は記憶部108に保持される。
【0037】
記憶部108は、不揮発性の記憶装置であり、設定完了時刻情報記憶部109を含み、さらに装置の識別情報としてメーカ名や機種名などの他、編集可能な識別名も記憶することができる。また、地域と受信チャンネルとを対応させた変換テーブル等の必要なデータも格納している。
【0038】
設定完了時刻情報記憶部109は、設定完了時刻情報が格納される。設定完了時刻情報は、そのデジタル放送レコーダ100がLAN300に接続され初期設定が行なわれた日付、時刻の情報である。設定完了時刻情報は、LAN300を介して、他の装置が取得可能である。
【0039】
図3は、デジタルコンテンツプレーヤ200の機能構成を示すブロック図である。デジタルコンテンツプレーヤ200は、デジタル放送受信機能を備えていないが、その他の構成は、デジタル放送レコーダ100と同様の構成となっている。
【0040】
すなわち、計時部204、コンテンツ記憶部205、ネットワークインタフェース部206、制御部207、記憶部208、設定完了時刻情報記憶部209を含んだユーザ操作入力部210を備えている。設定完了時刻情報記憶部209には、そのデジタルコンテンツプレーヤ200が、LAN300に接続され初期設定が行なわれた日時、時刻を示す設定完了情報が格納される。
【0041】
デジタルコンテンツプレーヤ200が備える機能部の内容は、基本的にデジタル放送レコーダ100と同じであるが、デジタル放送受信機能を備えていないため、計時部204は、デジタル放送信号の付加情報に含まれる時刻情報を用いた時刻合わせを行なうことができない。このため、計時部204は、後述するように、インターネット340を利用して時刻合わせを行なう。ただし、手動を含め、その他の方法により時刻合わせを行なうようにしてもよい。
【0042】
図4は、デジタル放送テレビ150の機能構成例を示すブロック図である。本図に示すように、デジタル放送テレビ150は、デジタル放送受信部151、デジタル放送デコード部152、受信チャンネル設定部153、計時部154、ネットワークインタフェース部156、制御部157、記憶部158、ユーザ操作入力部160、表示部162を備えている。
【0043】
デジタル放送テレビ150は、ユーザ操作入力部160を介したユーザからの設定に応じて、制御部157と、受信チャンネル設定部153とによりデジタル放送受信部151の受信チャンネル設定を行なう。
【0044】
デジタル放送受信部151で受信した放送信号は、デジタル放送デコード部152でデコードされ、音声映像コンテンツは、表示部162に表示される。表示部162は、ディスプレイ装置等を用いて構成することができ、音声出力装置を含んでいる。
【0045】
計時部154は、時刻情報を管理する機能部であり、デジタル放送信号の付加情報に含まれる時刻情報を計時部154に設定することでデジタル放送の受信による時刻合わせが可能となる。
【0046】
ネットワークインタフェース部156は、LAN300に接続するための機能部である。ネットワークインタフェース部156の設定は、ユーザ操作入力部160を介したユーザ操作により、DHCPサーバ199による自動設定の指示等を受け付け、制御部157を通じて行なわれる。ただし、手動で設定を行なうこともできる。ネットワークインタフェース部156の設定情報は記憶部158に保持される。
【0047】
制御部157は、デジタル放送テレビ150における各種処理を制御するが、特に本実施形態では、ネットワークを介して複数台のサーバ装置からデジタルコンテンツの供給を受けるコンテンツ供給手段、および、記憶した前記設定完了時刻情報に基づいて前記複数台のサーバ装置の並び順を定めた選択用リストを作成するリスト作成手段として機能する。
【0048】
記憶部158は、不揮発性の記憶装置であり、設定完了時刻情報記憶部159と、LAN300に接続されたサーバ装置から取得した設定完了時刻情報等を記憶する外部装置情報記憶部161とを含み、さらに装置の識別情報としてメーカ名や機種名などの他、編集可能な識別名も記憶することができる。
【0049】
すなわち、クライアント装置であるデジタル放送テレビ150は、デジタル放送レコーダ100等の各サーバ装置から設定完了時刻情報を取得して、外部装置情報記憶部161に格納する。この処理は、デジタル放送テレビ150毎に行なわれる。このため、デジタル放送テレビ150が複数台存在する場合でも、共通の情報を用いてサーバ装置を管理することができるようになる。
【0050】
ユーザ操作入力部160は、表示する映像を選択するための入力切替操作をユーザから受け付けることができる。すなわち、ユーザは、入力切替操作を行なうことで、デジタル放送の映像、外部入力端子から入力される映像、LAN300を介してサーバ装置から提供される映像等を切り替えることができる。
【0051】
次に、デジタル放送レコーダ100およびデジタルコンテンツプレーヤ200、すなわちサーバ装置の初期設定について説明する。サーバ装置の初期設定は、サーバ装置がLAN300に最初に接続された際に行なうようにする。ただし、必要に応じて再設定を行なうようにしてもよい。再設定を行なう場合には、必要な工程のみを行なうことができる。
【0052】
まず、初期設定情報に関するデータを管理する構造体の例について図5を参照して説明する。ここでは、構造体nord_parmの実体をvdr1と定義して説明する。
【0053】
本図に示すように、サーバ装置のネットワーク設定情報として、「vdr1.net_configure.MAC_address」にMACアドレスが、「vdr1.net_configure.IPaddress」にIPアドレスが、「vdr1.net_configure.subnet_mask」にサブネットマスクが、「vdr1.net_configure.gw」にデフォルトゲートウェイのIPアドレスがそれぞれ記憶される。
【0054】
「vdr1.device_info.vender_name」には、サーバ装置の製造社名が、「vdr1.device_info.model_name」には機種名が、「vdr1.device_info.device_nickname」には、編集可能なニックネームが、「vdr1.device_info.device_type」には、「サーバ」等の装置のタイプを表すコードがそれぞれ記憶される。
【0055】
「vdr1.setup_info.configured_time」には、ネットワーク初期設定が完了した時刻である設定完了時刻が記憶される。「vdr1.setup_info.is_timer_configured」は、計時部104の初期設定動作完了を「真」で表すフラグである。
【0056】
次に、デジタル放送レコーダ100の初期設定動作について図6のフローチャートを参照して説明する。初期設定動作を開始すると、まず、受信チャンネルの設定を行なう(S101)。受信チャンネルの設定は、例えば、設置されている「都道府県名」を、ユーザ操作入力部110を介してユーザから受け付け、受信チャンネル設定部103が、記憶部108にあらかじめ記憶されている変換テーブルを利用して、受け付けた地域に対応した受信チャンネルを設定することで行なうことができる。
【0057】
受信チャンネルが設定されると、デジタル放送受信部101でのデジタル放送の受信が可能となる。デジタル放送受信部101が受信した放送信号は、デジタル放送デコード部102でデコードされ、付加情報に含まれる時刻情報を、計時部104に設定することで計時部104の初期設定が行なわれる(S102)。
【0058】
ここで、計時部104の初期設定(S102)の手順について、図7のフローチャートを参照して説明する。
【0059】
まず、計時部104の初期設定動作完了を示す「is_timer_configured」を評価し(S1021)、「偽」であれば(S1021:No)、デジタル放送信号から時刻情報を取得する(S1022)。そして、取得した時刻情報を初期値として計時部104に設定する(S1023)。その後、「is_timer_configured」を「真」に設定し(S1024)、計時部104の初期設定を終了する。
【0060】
一方、「is_timer_configured」を評価した結果、「真」であれば(S1021:Yes)、既に時刻情報が計時部104に設定されているため、上述の処理は行なわずに、計時部104の初期設定を終了する。
【0061】
図6のフローチャートの説明に戻って、計時部104の初期設定(S102)を終えると、ネットワーク接続の初期設定を行なう(S103)。ネットワーク接続の初期設定では、ユーザ操作入力部110を介してユーザからDHCPを利用したIPアドレス設定の指定を受け付けると、制御部107により、ネットワークインタフェース部106からDHCPサーバ199に対してDHCPプロトコルの通信が行なわれ、IPアドレス等が設定される。もちろん、ユーザから手動でIPアドレス等の設定を受け付けてもよい。
【0062】
ネットワーク接続の初期設定(S103)を完了すると、ネットワーク接続の初期設定を完了した時刻を「configured_time」に記録するとともに、記憶部108の設定完了時刻情報記憶部109に格納する(S104)。すなわち、設定完了時刻情報記憶部109には、そのデジタル放送レコーダ100がLAN300に接続され初期設定が行なわれた日付、時刻が記録される。設定完了時刻情報記憶部109は、LAN300を介して、他の装置から参照される。
【0063】
なお、設定完了時刻情報は、初期設定が完了した日付、時刻であるため、LAN300内で、IPアドレスが変更になった場合であっても、設定完了時刻情報は、変更しないようにする。ただし、後述するように、デジタル放送テレビ150から、設定完了時刻情報の更新要求があった場合には、設定完了時刻情報を現在の日時、時刻に更新する。
【0064】
そして、有料番組視聴用の電話線の外部発信設定など、その他の初期設定を行ない(S105)、デジタル放送レコーダ100の初期設定動作が完了する。
【0065】
次に、デジタルコンテンツプレーヤ200の初期設定動作について図8のフローチャートを参照して説明する。デジタルコンテンツプレーヤ200は、デジタル放送受信機能を有さないため、受信チャンネルの設定は不要である。このため、初期設定動作を開始すると、まず、ネットワーク接続の初期設定が行なわれる(S201)。このネットワーク接続の初期設定では、ユーザ操作入力部210を介してユーザからDHCPを利用したIPアドレス設定の指定を受け付けると、制御部207により、ネットワークインタフェース部206からDHCPサーバ199に対してDHCPプロトコルの通信が行なわれ、IPアドレス等が設定される。もちろん、ユーザから手動でIPアドレス等の設定を受け付けてもよい。
【0066】
次に、計時部204の初期設定が行なわれる(S202)。ここで、デジタルコンテンツプレーヤ200の計時部204の初期設定(S202)の手順について、図9のフローチャートを参照して説明する。
【0067】
まず、計時部104の初期設定動作完了を示す「is_timer_configured」を評価し(S2011)、「偽」であれば(S1021:No)、インターネット340を介して、ネットタイムサーバ380から時刻情報を取得する(S2022)。すなわち、デジタルコンテンツプレーヤ200は、デジタル放送波から時刻情報を取得することができないため、ネットタイムサーバ380から時刻情報を取得するようにしている。
【0068】
そして、取得した時刻情報を初期値として計時部204に設定する(S2023)。その後、「is_timer_configured」を「真」に設定し(S2024)、計時部204の初期設定を終了する。
【0069】
一方、「is_timer_configured」を評価した結果、「真」であれば(S2021:Yes)、既に時刻情報が計時部204に設定されているため、上述の処理は行なわずに、計時部204の初期設定を終了する。
【0070】
図8のフローチャートの説明に戻って、計時部204の初期設定(S202)を終えると、計時部204の初期設定を完了した時刻を「configured_time」に記録するとともに、記憶部208の設定完了時刻情報記憶部209に格納する(S203)。すなわち、設定完了時刻情報記憶部209には、そのデジタルコンテンツプレーヤ200がLAN300に接続され初期設定が行なわれた日付、時刻が記録される。設定完了時刻情報記憶部209は、LAN300を介して、他の装置から参照される。
【0071】
なお、設定完了時刻情報は、初期設定が完了した日付、時刻であるため、LAN300内で、IPアドレスが変更になった場合であっても、設定完了時刻情報は、変更しないようにする。ただし、後述するように、デジタル放送テレビ150から、設定完了時刻情報の更新要求があった場合には、設定完了時刻情報を現在の日時、時刻に更新する。
【0072】
そして、その他の初期設定を行ない(S204)、デジタルコンテンツプレーヤ200の初期設定動作が完了する。
【0073】
次に、デジタル放送テレビ150におけるサーバ装置の初期登録処理について図10のフローチャートを参照して説明する。本処理は、LAN300に接続されたデジタル放送テレビ150が、LAN300に接続されているサーバ装置を登録する処理であり、例えば、デジタル放送テレビ150が、LAN300に初めて接続された場合に行なうようにする。
【0074】
まず、DLNA準拠のクライアント装置であるデジタル放送テレビ150は、DLNA準拠のサーバ装置の検出を、UPnPプロトコルを用いて行なう(S301)。
【0075】
そして、例えば、検出された順に処理対象装置を特定し(S302)、処理対象装置となったサーバ装置から装置情報を取得し(S303)、さらに、設定完了時刻情報を取得する(S304)。
【0076】
具体的には、検出されたサーバ装置がデジタル放送レコーダ100であれば、記憶部108に記録されている装置タイプ、製造社名、機種名などの装置情報を取得し、設定完了時刻情報記憶部109に記録されている設定完了時刻情報を取得する。また、検出されたサーバ装置がデジタルコンテンツプレーヤ200であれば、記憶部208に記録されている装置タイプ、製造社名、機種名などの装置情報を取得し、設定完了時刻情報記憶部209に記録されている設定完了時刻情報を取得する。
【0077】
以上の処理を、検出されたすべてのサーバ装置に対して順に行ない(S305:No)、検出されたすべてのサーバ装置に対して処理を終了すると(S305:Yes)、取得した設定完了時刻情報によるソートを行なう(S306)。そして、ソート結果にしたがって設定完了時刻情報を外部装置情報記憶部161に格納する(S307)。この際に、設定完了時刻情報と装置名等の装置情報とを対応付けておくようにする。
【0078】
以上の処理は、デジタル放送テレビ150毎に個別に行なう。この結果、各デジタル放送テレビ150で、サーバ装置毎の共通の設定完了時刻情報を保持することができる。
【0079】
次に、ネットワーク外部装置の初期登録処理を終えているデジタル放送テレビ150が、LAN300上で新規のサーバ装置を検出した場合の処理について図11のフローチャートを参照して説明する。これは、LAN300に新たなサーバ装置が接続された場合や、デジタル放送テレビ150におけるサーバ装置の初期登録時に、電源OFFとなっていて検出されずに登録されなかったサーバ装置が、後に、電源ONになって検出可能となった場合等が該当する。
【0080】
なお、デジタル放送テレビ150が、新規のサーバ装置を検出するタイミングは任意である。例えば、デジタル放送テレビ150の電源ONの際やスタンバイ状態からの復帰時に新規のサーバ装置を検出するようにしたり、入力切替操作を受け付けた場合、あるいは、所定のサイクル毎に新規のサーバ装置を検出するようにすることができる。いずれの場合もUPnPプロトコルを利用して新規のサーバ装置を検出することができる。
【0081】
デジタル放送テレビ150は、新規のサーバ装置を検出すると、検出したサーバ装置から装置情報を取得し(S401)、さらに、設定完了時刻情報を取得する(S402)。
【0082】
そして、取得した設定完了時刻情報が、既に外部装置情報記憶部161に記録されているすべてのサーバ装置の設定完了時刻情報よりも後であるかどうかを判断する(S403)。
【0083】
その結果、他のサーバ装置の設定完了時刻情報よりも後であれば(S403:Yes)、設定完了時刻情報によるソートを行ない(S408)、ソート結果で、外部装置情報記憶部161を更新する(S409)。これにより、新規に検出されたサーバ装置は、最後尾に登録されることになり、それまでのサーバ装置の並び順は維持される。
【0084】
一方、他のすべてのサーバ装置の設定完了時刻情報よりも後でなければ(S403:No)、設定完了時刻情報でソートを行なうことにより、それまでのサーバ装置の並び順が変更され、ユーザが混乱してしまうおそれがある。
【0085】
そこで、ユーザに対して、新規のサーバ装置が検出されたことによる並び順の変更を行なうかどうかを確認する(S404)。なお、この確認は、その都度行なうのではなく、あらかじめ設定を受け付けておくようにしておいてもよい。
【0086】
ユーザが、並び順の変更を許諾した場合は(S405:Yes)、そのまま設定完了時刻情報によるソートを行ない(S408)、ソート結果で、外部装置情報記憶部161を更新する(S409)。これにより、新規に検出されたサーバ装置が挿入され、それまでのサーバ装置の並び順が変更される。
【0087】
ユーザが、並び順の変更を許諾しない場合は、(S405:No)、新規に検出されたサーバ装置に対して設定完了時刻情報の更新を要求する(S406)。設定完了時刻情報の更新を要求されたサーバ装置は、実際に初期設定を行なった日時にかかわらず、設定完了時刻情報を現在の時刻に更新する。
【0088】
そして、デジタル放送テレビ150は、新規に検出したサーバ装置から設定完了時刻情報を再取得する(S407)。次いで、設定完了時刻情報によるソートを行ない(S408)、ソート結果で、外部装置情報記憶部161を更新する(S409)。これにより、新規に検出されたサーバ装置は、実際に初期設定を行なった日時にかかわらず、最後尾となり、それまでのサーバ装置の並び順は維持される。
【0089】
次に、デジタル放送テレビ150が、ユーザから入力切替操作を受け付けた場合の処理について図12のフローチャートを参照して説明する。
【0090】
なお、デジタル放送テレビ150では、入力切替操作を受け付けた場合に表示するサーバ装置のリストの並び順について、設定完了時刻順、装置名(機種名)順のいずれかを選択できるようになっている。ただし、いずれか一方であってもかまわないし、ニックネーム等の他の順序を選択できるようにしてもよい。
【0091】
デジタル放送テレビ150は、ユーザから入力切替操作を受け付けると、まず、外部接続端子に直接接続されている装置のリストを作成する(S501)。例えば、ビデオ1端子と、HDMI1端子に装置が接続されている場合には、「ビデオ1」「HDMI1」というリストを作成し、ビデオ1端子だけに装置が接続されている場合には、「ビデオ1」というリストを作成する。なお、上述のように、入力切替操作を受け付けたタイミングで新規サーバ装置の検出を行なうようにしてもよい。これにより、最新の接続状態を反映して入力切替を行なうことができるようになる。
【0092】
次に、外部装置情報記憶部161を参照し、登録されているサーバ装置の設定完了時刻情報を取得する(S502)。外部装置情報記憶部161を参照するため、サーバ装置の電源ON/OFFにかかわらず、サーバ装置の設定完了時刻情報を取得することができる。
【0093】
そして、サーバ装置のリストの並び順として「設定完了時刻順」が選択されている場合は(S503:設定完了時刻順)、設定完了時刻順でリストを作成する(S504)。
【0094】
一方、サーバ装置のリストの並び順として「装置名順」が選択されている場合は(S503:装置名順)、装置名順でリストを作成する(S505)。装置名順のソートは種々の方法を用いることができる。例えば、JISコード順に並ぶようにバブルソートを用いることができる。
【0095】
このとき、同一名称の装置がある場合には(S506:Yes)、設定完了時刻順に枝番を付与して枝番順にリストを作成する(S507)。なお、「設定完了時刻順」が選択されている場合にも同一名称のサーバ装置に対して設定完了時刻順に枝番を付与するようにしてもよい。
【0096】
そして、作成したリストを選択可能な状態で表示して(S508)、ユーザからの選択操作を受け付ける(S509)。
【0097】
ユーザから選択を受け付けた装置の電源がONでなければ(S510:No)、いわゆるリンク機能として、例えば、Wake On LAN技術を用いて、選択された装置の電源をONにする(S511)。本実施形態では、電源OFF状態のサーバ装置であってもリストに表示され、選択することができるため、リンク機能を効果的に適用することで使用勝手がさらに向上する。
【0098】
そして、選択された装置からの映像を表示部162に表示する(S512)。これにより、ユーザは、希望するサーバ装置からの映像を混乱なく視聴することができる。
【0099】
このように、本実施形態では、外部装置情報記憶部161に格納されている設定完了時刻および装置名を用いてリストを作成しているため、サーバ装置の検出順や、サーバ装置の電源ON/OFFにかかわらず、固定された順序でリストを作成・表示することができる。
【0100】
このため、同じ機種のサーバ装置が複数台ネットワークに接続されている場合であっても、ユーザは混乱せずにサーバ装置の選択を行なうことができる。しかも、この順序は、LAN300に接続されている各デジタル放送テレビ150で共通となるため、ユーザは容易に目的とするサーバ装置を選択することができる。また、同一の機種に対して、設定完了時刻順で枝番を付すようにしているため、枝番の順序も固定され、ユーザの混乱を一層軽減することができる。
【0101】
例えば、図13(a)に示すように、デジタル放送テレビ(a)150aの外部接続端子には、ビデオ1端子にビデオ装置が接続され、HDMI端子にDVDレコーダが接続されているものとする。また、図13(b)に示すように、デジタル放送テレビ(b)150bの外部接続端子には、ビデオ1端子にビデオ装置が接続されているものとする。
【0102】
さらに、図13(c)に示すように、LAN300には、「VV−X500」と「AA−Y300」という機種のサーバ装置が接続され、それぞれの設定完了時刻が「2009/10/10/12:34」、「2009/12/12/15:15」であるとする。
【0103】
この場合、リスト表示順として設定完了時刻順が設定されているデジタル放送テレビ(a)150aにおいて入力切替が操作されると、図13(d)に示すようなリストが選択可能な状態で表示される。すなわち、外部接続端子に直接接続された装置に対応して「ビデオ1」「HDMI」が表示され、LAN300に接続されたサーバ装置に対応して「ネット1 VV−X500」「ネット2 AA−Y300」が表示される。なお、識別しやすくするために設定完了時刻順に「ネット1」「ネット2」の項目名を付加している。
【0104】
この並び順は、サーバ装置の検出順や、「VV−X500」と「AA−Y300」の電源のON/OFFにかかわらず、固定される。
【0105】
また、リスト表示順として設定完了時刻順が設定されているデジタル放送テレビ(b)150bにおいて入力切替が操作されると、図13(e)に示すようなリストが選択可能な状態で表示される。すなわち、外部接続端子に直接接続された装置に対応して「ビデオ1」が表示され、LAN300に接続されたサーバ装置に対応して「ネット1 VV−X500」「ネット2 AA−Y300」が表示される。
【0106】
このように、異なるデジタル放送テレビ150であっても、LAN300に接続されたサーバ装置については、サーバ装置の電源のON/OFFにかかわらず、共通の並び順で固定的に表示される。
【0107】
別の例として、図14(a)に示すように、LAN300に、「VV−X500」と「AA−Y300」と「VV−X500」というサーバ装置が接続され、それぞれの設定完了時刻が「2009/10/10/12:34」、「2009/12/12/15:15」、「2009/12/20/10:20」であるとする。すなわち、同一名称のサーバ装置がLAN300に接続されている場合である。
【0108】
この場合、リスト表示順として設定完了時刻順が設定されているデジタル放送テレビ(a)150aにおいて入力切替が操作されると、図14(b)に示すようなリストが選択可能な状態で表示される。すなわち、外部接続端子に直接接続された装置に対応して「ビデオ1」「HDMI」が表示され、LAN300に接続されたサーバ装置に対応して「ネット1 VV−X500」「ネット2 AA−Y300」「ネット3 VV−X500」が設定完了時刻順で固定的に表示される。
【0109】
図示していないが、デジタル放送テレビ(b)150bにおいてもLAN300に接続されたサーバ装置については同じ並び順で表示される。
【0110】
デジタル放送テレビ(a)150aがリスト表示順として装置名順が設定されている場合には、図14(c)に示すようなリストが表示される。すなわち、外部接続端子に直接接続された装置に対応して「ビデオ1」「HDMI」が表示され、LAN300に接続されたサーバ装置に対応して、装置名順に「ネット1 AA−Y300」「ネット2 VV−X500(1)」「ネット3 VV−X500(2)」が固定的に表示される。
【0111】
ここで、同一名称の「VV−X500」については、設定完了時刻順に枝番が付されて表示される。この枝番は、設定完了時刻順に固定的に付されるため、ユーザは、目的とする「VV−X500」を容易に識別することができる。
【0112】
図示していないが、デジタル放送テレビ(b)150bにおいてもLAN300に接続されたサーバ装置については同じ並び順で表示される。
【0113】
以上説明したように、本実施形態によれば、LAN300に接続された各サーバ装置において、設定完了時刻情報を格納し、各クライアント装置が個別に各サーバ装置から設定完了時刻情報を取得することで、各クライアント装置が共通の並び順でサーバ装置のリストを作成することができるようになる。
【0114】
また、各サーバ装置から取得した設定完了時刻情報等を用いてリストを作成するため、サーバ装置の電源のON/OFFにかかわらず固定的なリストを作成することができるようになる。
【0115】
さらに、各クライアント装置が、各サーバ装置の設定完了時刻情報を管理しているため、同一名称のサーバ装置であっても容易に識別することができるようになる。
【0116】
このように、本実施形態では、デジタルコンテンツを提供する複数台のサーバ装置と、デジタルコンテンツの供給を受けるクライアント装置とを有するネットワークシステムにおいて、サーバ装置の識別が容易になる。
【符号の説明】
【0117】
100…デジタル放送レコーダ、101…デジタル放送受信部、102…デジタル放送デコード部、103…受信チャンネル設定部、104…計時部、105…コンテンツ記憶部、106…ネットワークインタフェース部、107…制御部、108…記憶部、109…設定完了時刻情報記憶部、110…ユーザ操作入力部、150…デジタル放送テレビ、151…デジタル放送受信部、152…デジタル放送デコード部、153…受信チャンネル設定部、154…計時部、156…ネットワークインタフェース部、157…制御部、158…記憶部、159…設定完了時刻情報記憶部、160…ユーザ操作入力部、161…外部装置情報記憶部、162…表示部、180…ビデオ装置、198…デフォルトゲートウェイ、199…DHCPサーバ、200…デジタルコンテンツプレーヤ、204…計時部、205…コンテンツ記憶部、206…ネットワークインタフェース部、207…制御部、208…記憶部、209…設定完了時刻情報記憶部、210…ユーザ操作入力部、340…インターネット、380…ネットタイムサーバ
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークシステムに関し、特に、デジタルコンテンツを提供する複数台のサーバ装置と、デジタルコンテンツの供給を受けるクライアント装置とを有するネットワークシステムにおけるサーバ装置識別技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、テレビ番組を録画したりコンテンツを視聴するためにビデオ装置等の外部装置が用いられており、外部装置は、テレビの外部入力端子に直接接続されていた。ユーザは、外部装置からコンテンツを視聴するときには、入力切替を操作して「ビデオ1」等の目的とする外部装置が接続されている外部入力端子を選択すればよい。
【0003】
テレビと外部装置とが直接接続されているため、外部入力端子と外部装置とは1対1に対応し、また、接続される外部装置の数には限りがあるため、入力切替を行なう際に、どの外部入力端子を選んでよいか分からない等の混乱は生じなかった。
【0004】
近年では、DLNA(Digital Living Network Alliance)準拠のホームネットワーク装置が普及し、ネットワーク上に複数台のレコーダ装置やテレビが接続されるようになっている。ここで、ネットワークにおいて、デジタルコンテンツを提供するレコーダ、プレーヤ等の装置をサーバ装置と総称し、デジタルコンテンツの供給を受けるテレビ等の装置をクライアント装置と総称する。
【0005】
このようなネットワークでは、クライアント装置における入力切替の際に、数多くのサーバ装置が選択対象としてリストに表示されることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−165334号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ネットワークに接続されたサーバ装置は、接続された外部入力端子で識別することができないため、装置名で識別することになる。一般に装置名は、型番を示す記号であることが多く、装置名だけで目的とする装置を識別することは困難である。特に同じ機種が複数台あったり、似通った名称の機種がある場合に顕著である。このため、入力切替の際に表示される装置リストの表示順を目安に装置を識別することができれば、感覚的で分かりやすい。
【0008】
しかしながら、従来、リストに表示される順番は、サーバ装置の検出順あるいは装置名順となっているため、入力切替の際に表示される装置リストの表示順を目安にサーバ装置を識別することは困難である。
【0009】
すなわち、サーバ装置の検出順は一定でないため表示のたびに表示順が変わるおそれがある。また、電源がOFFで検出されなかったサーバ装置は表示されないため、表示順がずれるおそれがある。さらに、クライアント装置毎にサーバ装置の検出順は異なるため、クライアント装置毎に異なる表示順になるおそれがあるためである。
【0010】
そこで、本発明は、デジタルコンテンツを提供する複数台のサーバ装置と、デジタルコンテンツの供給を受けるクライアント装置とを有するネットワークシステムにおいて、サーバ装置の識別を容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様であるネットワークシステムは、複数台のサーバ装置とクライアント装置とを有し、サーバ装置は、ネットワークを介してデジタルコンテンツを提供するコンテンツ提供手段と、前記ネットワークに接続するための設定を完了した時刻に対応した設定完了時刻情報を記憶する設定完了時刻情報記憶手段とを備え、クライアント装置は、前記ネットワークを介して前記複数台のサーバ装置から取得した前記設定完了時刻情報を記憶する外部装置情報記憶手段と、記憶した前記設定完了時刻情報に基づいて前記複数台のサーバ装置の並び順を定めた選択用リストを作成するリスト作成手段と、前記選択用リストにおいて選択されたサーバ装置から供給されたデジタルコンテンツを表示する表示手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
上記課題を解決するため、本発明の第2の態様であるサーバ装置は、ネットワークを介してクライアント装置にデジタルコンテンツを提供するコンテンツ提供手段と、前記ネットワークに接続するための設定を完了した時刻に対応した設定完了時刻情報を記憶する設定完了時刻情報記憶手段と、前記ネットワークを介して前記クライアント装置に前記設定完了時刻情報を出力する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
ここで、前記設定完了時刻情報記憶手段は、前記クライアント装置から更新要請があった場合に、前記記憶した設定完了時刻情報を最新の時刻に更新することができる。
【0014】
上記課題を解決するため、本発明の第3の態様であるクライアント装置は、ネットワークを介して複数台のサーバ装置からデジタルコンテンツの供給を受けるコンテンツ供給手段と、前記ネットワークを介して前記複数台のサーバ装置から取得した前記設定完了時刻情報を記憶する外部装置情報記憶手段と、記憶した前記設定完了時刻情報に基づいて前記複数台のサーバ装置の並び順を定めた選択用リストを作成するリスト作成手段と、前記選択用リストにおいて選択されたサーバ装置から供給されたデジタルコンテンツを表示する表示手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
ここで、前記リスト作成手段は、別途取得した前記複数台のサーバ装置の名称に基づいて前記複数台のサーバ装置の並び順を定めた選択用リストを作成可能としてもよい。このとき、前記リスト作成手段は、同一の名称のサーバ装置がある場合には、記憶した前記設定完了時刻情報に基づいて前記名称に識別子を付加することができる。
【0016】
上記課題を解決するため、本発明の第4の態様であるサーバ装置識別方法は、複数台のサーバ装置とクライアント装置とを有するネットワークシステムにおけるサーバ装置識別方法であって、前記サーバ装置が、前記ネットワークに接続するための設定を完了した時刻に対応した設定完了時刻情報を記憶するステップと、前記クライアント装置が、前記ネットワークを介して前記複数台のサーバ装置から前記設定完了時刻情報をそれぞれ取得して記憶するステップと、前記クライアント装置が、記憶した前記設定完了時刻情報に基づいて前記複数台のサーバ装置の並び順を定めた選択用リストを作成するステップとを有することを特徴とする。
【0017】
上記課題を解決するため、本発明の第5の態様である識別情報提供方法は、ネットワークを介してクライアント装置にデジタルコンテンツを提供するサーバ装置における識別情報提供方法であって、前記ネットワークに接続するための設定を完了した時刻に対応した設定完了時刻情報を記憶するステップと、前記ネットワークを介して前記クライアント装置に前記設定完了時刻情報を出力するステップとを有することを特徴とする。
【0018】
上記課題を解決するため、本発明の第6の態様であるサーバ装置リスト作成方法は、ネットワークを介して複数台のサーバ装置からデジタルコンテンツの供給を受けるクライアント装置におけるサーバ装置リスト作成方法であって、前記ネットワークを介して前記複数台のサーバ装置から取得した前記設定完了時刻情報を記憶するステップと、記憶した前記設定完了時刻情報に基づいて前記複数台のサーバ装置の並び順を定めた選択用リストを作成するステップとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、デジタルコンテンツを提供する複数台のサーバ装置と、デジタルコンテンツの供給を受けるクライアント装置とを有するネットワークシステムにおいて、サーバ装置の識別が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本実施形態に係るネットワークシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】デジタル放送レコーダの機能構成例を示すブロック図である。
【図3】デジタルコンテンツプレーヤの機能構成例を示すブロック図である。
【図4】デジタル放送テレビの機能構成例を示すブロック図である。
【図5】サーバ装置の初期設定情報に関する構造体の例について説明する図である。
【図6】デジタル放送レコーダの初期設定動作について説明するフローチャートである。
【図7】デジタル放送レコーダの計時部の初期設定について説明するフローチャートである。
【図8】デジタルコンテンツプレーヤの初期設定動作について説明するフローチャートである。
【図9】デジタルコンテンツプレーヤの計時部の初期設定について説明するフローチャートである。
【図10】デジタル放送テレビにおけるサーバ装置の初期登録処理について説明するフローチャートである。
【図11】デジタル放送テレビが、LAN上で新規のサーバ装置を検出した場合の処理について説明するフローチャートである。
【図12】デジタル放送テレビが、ユーザから入力切替操作を受け付けた場合の処理について説明するフローチャートである。
【図13】入力切替操作を受け付けた場合のリスト表示を示す図である。
【図14】入力切替操作を受け付けた場合のリスト表示を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態に係るDLNA準拠のネットワークシステムの構成例を示すブロック図である。このネットワークシステムは、例えば、家庭内においてネットワークに接続された機器でデジタル放送、デジタルコンテンツ等を再生、視聴するホームネットワークシステムとすることができる。
【0022】
本図に示すように、ネットワークシステムは、デジタル放送レコーダ100、デジタル放送テレビ150、デジタルコンテンツプレーヤ200、デフォルトゲートウェイ198、DHCPサーバ199が、LAN300に接続されて構成されている。LAN300への接続形態は、有線・無線を問わない。
【0023】
LAN300に接続されるデジタル放送レコーダ100、デジタル放送テレビ150、デジタルコンテンツプレーヤ200の台数は任意であり、本図の例では、2台のデジタル放送レコーダ((a)100a、(b)100b)と、2台のデジタル放送テレビ((a)150a、(b)150b)と、1台のデジタルコンテンツプレーヤ200が接続されている。
【0024】
もちろん、これらは例示であり、例えば、デジタルコンテンツプレーヤ200を備えなかったり、デジタル放送レコーダ100が3台以上であってもよい。また、他のDLNA準拠の装置が接続されていてもよい。なお、複数台のデジタル放送レコーダ((a)100a、(b)100b…)は、特に区別する必要がない場合には、デジタル放送レコーダ100で代表させる。デジタル放送テレビ150、デジタルコンテンツプレーヤ200についても同様である。
【0025】
デジタル放送レコーダ100は、デジタル放送を受信して録画・再生を行なう装置であり、例えば、HDD(ハードディスクドライブ)レコーダ、DVDレコーダ、Blu−ray(商標)レコーダ、あるいはこれらの複合機等とすることができる。
【0026】
デジタルコンテンツプレーヤ200は、デジタル放送受信機能を有さずに、HDD、DVD、Blu−ray等に記録されたデジタルコンテンツの再生を行なう装置である。
【0027】
デジタル放送レコーダ100およびデジタルコンテンツプレーヤ200は、デジタル放送テレビ150にデジタルコンテンツを提供するDLNA準拠のサーバ装置として機能する。
【0028】
デジタル放送テレビ150は、デジタル放送の受信、デジタルコンテンツの視聴等を行なう装置である。デジタル放送テレビ150は、デジタル放送レコーダ100、デジタルコンテンツプレーヤ200からデジタルコンテンツの供給を受けるDLNA準拠のクライアント装置として機能する。
【0029】
デジタル放送テレビ150は、外部接続端子を備えており、ビデオ装置等の外部装置を直接接続できるようになっている。本図の例では、デジタル放送テレビ(a)150aにビデオ装置180が接続されている。外部接続端子には、ビデオ入力端子、HDMI端子等を含めることができる。
【0030】
デフォルトゲートウェイ198は、インターネット340と接続するために用いられているが、LAN300が、インターネット340等の他のネットワークと接続しない場合には用いなくてもよい。インターネット340には、ネットタイムサーバ380が接続され、時刻情報を提供している。
【0031】
DHCPサーバ199は、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)によるIPアドレス管理を行ない、LAN300に接続された装置に、IPアドレスなど必要な情報を自動的に割り当てる処理を行なう。LAN300は、例えば、イーサネット(登録商標)を利用したネットワーク等とすることができ、代表的には、ホームネットワークとすることができる。
【0032】
図2は、デジタル放送レコーダ100の機能構成例を示すブロック図である。本図に示すように、デジタル放送レコーダ100は、デジタル放送受信部101、デジタル放送デコード部102、受信チャンネル設定部103、計時部104、コンテンツ記憶部105、ネットワークインタフェース部106、制御部107、記憶部108、ユーザ操作入力部110を備えている。
【0033】
デジタル放送レコーダ100は、ユーザ操作入力部110を介したユーザからの設定に応じて、制御部107と、受信チャンネル設定部103とによりデジタル放送受信部101の受信チャンネル設定を行なう。
【0034】
デジタル放送受信部101で受信した放送信号は、デジタル放送デコード部102でデコードされ、音声映像コンテンツは、コンテンツ記憶部105に記録される。コンテンツ記憶部105は、HDD、半導体記憶装置、DVD、Blu−ray等を用いて構成することができる。コンテンツ記憶部105は、ネットワークを介してデジタルコンテンツを提供するコンテンツ提供手段として機能することができる。
【0035】
計時部104は、時刻情報を管理する機能部であり、デジタル放送信号の付加情報に含まれる時刻情報を計時部104に設定することでデジタル放送の受信による時刻合わせが可能となる。
【0036】
ネットワークインタフェース部106は、LAN300に接続するための機能部である。ネットワークインタフェース部106の設定は、ユーザ操作入力部110を介したユーザ操作により、DHCPサーバ199による自動設定の指示等を受け付け、制御部107を通じて行なわれる。ただし、手動で設定を行なうこともできる。ネットワークインタフェース部106のネットワーク設定情報は記憶部108に保持される。
【0037】
記憶部108は、不揮発性の記憶装置であり、設定完了時刻情報記憶部109を含み、さらに装置の識別情報としてメーカ名や機種名などの他、編集可能な識別名も記憶することができる。また、地域と受信チャンネルとを対応させた変換テーブル等の必要なデータも格納している。
【0038】
設定完了時刻情報記憶部109は、設定完了時刻情報が格納される。設定完了時刻情報は、そのデジタル放送レコーダ100がLAN300に接続され初期設定が行なわれた日付、時刻の情報である。設定完了時刻情報は、LAN300を介して、他の装置が取得可能である。
【0039】
図3は、デジタルコンテンツプレーヤ200の機能構成を示すブロック図である。デジタルコンテンツプレーヤ200は、デジタル放送受信機能を備えていないが、その他の構成は、デジタル放送レコーダ100と同様の構成となっている。
【0040】
すなわち、計時部204、コンテンツ記憶部205、ネットワークインタフェース部206、制御部207、記憶部208、設定完了時刻情報記憶部209を含んだユーザ操作入力部210を備えている。設定完了時刻情報記憶部209には、そのデジタルコンテンツプレーヤ200が、LAN300に接続され初期設定が行なわれた日時、時刻を示す設定完了情報が格納される。
【0041】
デジタルコンテンツプレーヤ200が備える機能部の内容は、基本的にデジタル放送レコーダ100と同じであるが、デジタル放送受信機能を備えていないため、計時部204は、デジタル放送信号の付加情報に含まれる時刻情報を用いた時刻合わせを行なうことができない。このため、計時部204は、後述するように、インターネット340を利用して時刻合わせを行なう。ただし、手動を含め、その他の方法により時刻合わせを行なうようにしてもよい。
【0042】
図4は、デジタル放送テレビ150の機能構成例を示すブロック図である。本図に示すように、デジタル放送テレビ150は、デジタル放送受信部151、デジタル放送デコード部152、受信チャンネル設定部153、計時部154、ネットワークインタフェース部156、制御部157、記憶部158、ユーザ操作入力部160、表示部162を備えている。
【0043】
デジタル放送テレビ150は、ユーザ操作入力部160を介したユーザからの設定に応じて、制御部157と、受信チャンネル設定部153とによりデジタル放送受信部151の受信チャンネル設定を行なう。
【0044】
デジタル放送受信部151で受信した放送信号は、デジタル放送デコード部152でデコードされ、音声映像コンテンツは、表示部162に表示される。表示部162は、ディスプレイ装置等を用いて構成することができ、音声出力装置を含んでいる。
【0045】
計時部154は、時刻情報を管理する機能部であり、デジタル放送信号の付加情報に含まれる時刻情報を計時部154に設定することでデジタル放送の受信による時刻合わせが可能となる。
【0046】
ネットワークインタフェース部156は、LAN300に接続するための機能部である。ネットワークインタフェース部156の設定は、ユーザ操作入力部160を介したユーザ操作により、DHCPサーバ199による自動設定の指示等を受け付け、制御部157を通じて行なわれる。ただし、手動で設定を行なうこともできる。ネットワークインタフェース部156の設定情報は記憶部158に保持される。
【0047】
制御部157は、デジタル放送テレビ150における各種処理を制御するが、特に本実施形態では、ネットワークを介して複数台のサーバ装置からデジタルコンテンツの供給を受けるコンテンツ供給手段、および、記憶した前記設定完了時刻情報に基づいて前記複数台のサーバ装置の並び順を定めた選択用リストを作成するリスト作成手段として機能する。
【0048】
記憶部158は、不揮発性の記憶装置であり、設定完了時刻情報記憶部159と、LAN300に接続されたサーバ装置から取得した設定完了時刻情報等を記憶する外部装置情報記憶部161とを含み、さらに装置の識別情報としてメーカ名や機種名などの他、編集可能な識別名も記憶することができる。
【0049】
すなわち、クライアント装置であるデジタル放送テレビ150は、デジタル放送レコーダ100等の各サーバ装置から設定完了時刻情報を取得して、外部装置情報記憶部161に格納する。この処理は、デジタル放送テレビ150毎に行なわれる。このため、デジタル放送テレビ150が複数台存在する場合でも、共通の情報を用いてサーバ装置を管理することができるようになる。
【0050】
ユーザ操作入力部160は、表示する映像を選択するための入力切替操作をユーザから受け付けることができる。すなわち、ユーザは、入力切替操作を行なうことで、デジタル放送の映像、外部入力端子から入力される映像、LAN300を介してサーバ装置から提供される映像等を切り替えることができる。
【0051】
次に、デジタル放送レコーダ100およびデジタルコンテンツプレーヤ200、すなわちサーバ装置の初期設定について説明する。サーバ装置の初期設定は、サーバ装置がLAN300に最初に接続された際に行なうようにする。ただし、必要に応じて再設定を行なうようにしてもよい。再設定を行なう場合には、必要な工程のみを行なうことができる。
【0052】
まず、初期設定情報に関するデータを管理する構造体の例について図5を参照して説明する。ここでは、構造体nord_parmの実体をvdr1と定義して説明する。
【0053】
本図に示すように、サーバ装置のネットワーク設定情報として、「vdr1.net_configure.MAC_address」にMACアドレスが、「vdr1.net_configure.IPaddress」にIPアドレスが、「vdr1.net_configure.subnet_mask」にサブネットマスクが、「vdr1.net_configure.gw」にデフォルトゲートウェイのIPアドレスがそれぞれ記憶される。
【0054】
「vdr1.device_info.vender_name」には、サーバ装置の製造社名が、「vdr1.device_info.model_name」には機種名が、「vdr1.device_info.device_nickname」には、編集可能なニックネームが、「vdr1.device_info.device_type」には、「サーバ」等の装置のタイプを表すコードがそれぞれ記憶される。
【0055】
「vdr1.setup_info.configured_time」には、ネットワーク初期設定が完了した時刻である設定完了時刻が記憶される。「vdr1.setup_info.is_timer_configured」は、計時部104の初期設定動作完了を「真」で表すフラグである。
【0056】
次に、デジタル放送レコーダ100の初期設定動作について図6のフローチャートを参照して説明する。初期設定動作を開始すると、まず、受信チャンネルの設定を行なう(S101)。受信チャンネルの設定は、例えば、設置されている「都道府県名」を、ユーザ操作入力部110を介してユーザから受け付け、受信チャンネル設定部103が、記憶部108にあらかじめ記憶されている変換テーブルを利用して、受け付けた地域に対応した受信チャンネルを設定することで行なうことができる。
【0057】
受信チャンネルが設定されると、デジタル放送受信部101でのデジタル放送の受信が可能となる。デジタル放送受信部101が受信した放送信号は、デジタル放送デコード部102でデコードされ、付加情報に含まれる時刻情報を、計時部104に設定することで計時部104の初期設定が行なわれる(S102)。
【0058】
ここで、計時部104の初期設定(S102)の手順について、図7のフローチャートを参照して説明する。
【0059】
まず、計時部104の初期設定動作完了を示す「is_timer_configured」を評価し(S1021)、「偽」であれば(S1021:No)、デジタル放送信号から時刻情報を取得する(S1022)。そして、取得した時刻情報を初期値として計時部104に設定する(S1023)。その後、「is_timer_configured」を「真」に設定し(S1024)、計時部104の初期設定を終了する。
【0060】
一方、「is_timer_configured」を評価した結果、「真」であれば(S1021:Yes)、既に時刻情報が計時部104に設定されているため、上述の処理は行なわずに、計時部104の初期設定を終了する。
【0061】
図6のフローチャートの説明に戻って、計時部104の初期設定(S102)を終えると、ネットワーク接続の初期設定を行なう(S103)。ネットワーク接続の初期設定では、ユーザ操作入力部110を介してユーザからDHCPを利用したIPアドレス設定の指定を受け付けると、制御部107により、ネットワークインタフェース部106からDHCPサーバ199に対してDHCPプロトコルの通信が行なわれ、IPアドレス等が設定される。もちろん、ユーザから手動でIPアドレス等の設定を受け付けてもよい。
【0062】
ネットワーク接続の初期設定(S103)を完了すると、ネットワーク接続の初期設定を完了した時刻を「configured_time」に記録するとともに、記憶部108の設定完了時刻情報記憶部109に格納する(S104)。すなわち、設定完了時刻情報記憶部109には、そのデジタル放送レコーダ100がLAN300に接続され初期設定が行なわれた日付、時刻が記録される。設定完了時刻情報記憶部109は、LAN300を介して、他の装置から参照される。
【0063】
なお、設定完了時刻情報は、初期設定が完了した日付、時刻であるため、LAN300内で、IPアドレスが変更になった場合であっても、設定完了時刻情報は、変更しないようにする。ただし、後述するように、デジタル放送テレビ150から、設定完了時刻情報の更新要求があった場合には、設定完了時刻情報を現在の日時、時刻に更新する。
【0064】
そして、有料番組視聴用の電話線の外部発信設定など、その他の初期設定を行ない(S105)、デジタル放送レコーダ100の初期設定動作が完了する。
【0065】
次に、デジタルコンテンツプレーヤ200の初期設定動作について図8のフローチャートを参照して説明する。デジタルコンテンツプレーヤ200は、デジタル放送受信機能を有さないため、受信チャンネルの設定は不要である。このため、初期設定動作を開始すると、まず、ネットワーク接続の初期設定が行なわれる(S201)。このネットワーク接続の初期設定では、ユーザ操作入力部210を介してユーザからDHCPを利用したIPアドレス設定の指定を受け付けると、制御部207により、ネットワークインタフェース部206からDHCPサーバ199に対してDHCPプロトコルの通信が行なわれ、IPアドレス等が設定される。もちろん、ユーザから手動でIPアドレス等の設定を受け付けてもよい。
【0066】
次に、計時部204の初期設定が行なわれる(S202)。ここで、デジタルコンテンツプレーヤ200の計時部204の初期設定(S202)の手順について、図9のフローチャートを参照して説明する。
【0067】
まず、計時部104の初期設定動作完了を示す「is_timer_configured」を評価し(S2011)、「偽」であれば(S1021:No)、インターネット340を介して、ネットタイムサーバ380から時刻情報を取得する(S2022)。すなわち、デジタルコンテンツプレーヤ200は、デジタル放送波から時刻情報を取得することができないため、ネットタイムサーバ380から時刻情報を取得するようにしている。
【0068】
そして、取得した時刻情報を初期値として計時部204に設定する(S2023)。その後、「is_timer_configured」を「真」に設定し(S2024)、計時部204の初期設定を終了する。
【0069】
一方、「is_timer_configured」を評価した結果、「真」であれば(S2021:Yes)、既に時刻情報が計時部204に設定されているため、上述の処理は行なわずに、計時部204の初期設定を終了する。
【0070】
図8のフローチャートの説明に戻って、計時部204の初期設定(S202)を終えると、計時部204の初期設定を完了した時刻を「configured_time」に記録するとともに、記憶部208の設定完了時刻情報記憶部209に格納する(S203)。すなわち、設定完了時刻情報記憶部209には、そのデジタルコンテンツプレーヤ200がLAN300に接続され初期設定が行なわれた日付、時刻が記録される。設定完了時刻情報記憶部209は、LAN300を介して、他の装置から参照される。
【0071】
なお、設定完了時刻情報は、初期設定が完了した日付、時刻であるため、LAN300内で、IPアドレスが変更になった場合であっても、設定完了時刻情報は、変更しないようにする。ただし、後述するように、デジタル放送テレビ150から、設定完了時刻情報の更新要求があった場合には、設定完了時刻情報を現在の日時、時刻に更新する。
【0072】
そして、その他の初期設定を行ない(S204)、デジタルコンテンツプレーヤ200の初期設定動作が完了する。
【0073】
次に、デジタル放送テレビ150におけるサーバ装置の初期登録処理について図10のフローチャートを参照して説明する。本処理は、LAN300に接続されたデジタル放送テレビ150が、LAN300に接続されているサーバ装置を登録する処理であり、例えば、デジタル放送テレビ150が、LAN300に初めて接続された場合に行なうようにする。
【0074】
まず、DLNA準拠のクライアント装置であるデジタル放送テレビ150は、DLNA準拠のサーバ装置の検出を、UPnPプロトコルを用いて行なう(S301)。
【0075】
そして、例えば、検出された順に処理対象装置を特定し(S302)、処理対象装置となったサーバ装置から装置情報を取得し(S303)、さらに、設定完了時刻情報を取得する(S304)。
【0076】
具体的には、検出されたサーバ装置がデジタル放送レコーダ100であれば、記憶部108に記録されている装置タイプ、製造社名、機種名などの装置情報を取得し、設定完了時刻情報記憶部109に記録されている設定完了時刻情報を取得する。また、検出されたサーバ装置がデジタルコンテンツプレーヤ200であれば、記憶部208に記録されている装置タイプ、製造社名、機種名などの装置情報を取得し、設定完了時刻情報記憶部209に記録されている設定完了時刻情報を取得する。
【0077】
以上の処理を、検出されたすべてのサーバ装置に対して順に行ない(S305:No)、検出されたすべてのサーバ装置に対して処理を終了すると(S305:Yes)、取得した設定完了時刻情報によるソートを行なう(S306)。そして、ソート結果にしたがって設定完了時刻情報を外部装置情報記憶部161に格納する(S307)。この際に、設定完了時刻情報と装置名等の装置情報とを対応付けておくようにする。
【0078】
以上の処理は、デジタル放送テレビ150毎に個別に行なう。この結果、各デジタル放送テレビ150で、サーバ装置毎の共通の設定完了時刻情報を保持することができる。
【0079】
次に、ネットワーク外部装置の初期登録処理を終えているデジタル放送テレビ150が、LAN300上で新規のサーバ装置を検出した場合の処理について図11のフローチャートを参照して説明する。これは、LAN300に新たなサーバ装置が接続された場合や、デジタル放送テレビ150におけるサーバ装置の初期登録時に、電源OFFとなっていて検出されずに登録されなかったサーバ装置が、後に、電源ONになって検出可能となった場合等が該当する。
【0080】
なお、デジタル放送テレビ150が、新規のサーバ装置を検出するタイミングは任意である。例えば、デジタル放送テレビ150の電源ONの際やスタンバイ状態からの復帰時に新規のサーバ装置を検出するようにしたり、入力切替操作を受け付けた場合、あるいは、所定のサイクル毎に新規のサーバ装置を検出するようにすることができる。いずれの場合もUPnPプロトコルを利用して新規のサーバ装置を検出することができる。
【0081】
デジタル放送テレビ150は、新規のサーバ装置を検出すると、検出したサーバ装置から装置情報を取得し(S401)、さらに、設定完了時刻情報を取得する(S402)。
【0082】
そして、取得した設定完了時刻情報が、既に外部装置情報記憶部161に記録されているすべてのサーバ装置の設定完了時刻情報よりも後であるかどうかを判断する(S403)。
【0083】
その結果、他のサーバ装置の設定完了時刻情報よりも後であれば(S403:Yes)、設定完了時刻情報によるソートを行ない(S408)、ソート結果で、外部装置情報記憶部161を更新する(S409)。これにより、新規に検出されたサーバ装置は、最後尾に登録されることになり、それまでのサーバ装置の並び順は維持される。
【0084】
一方、他のすべてのサーバ装置の設定完了時刻情報よりも後でなければ(S403:No)、設定完了時刻情報でソートを行なうことにより、それまでのサーバ装置の並び順が変更され、ユーザが混乱してしまうおそれがある。
【0085】
そこで、ユーザに対して、新規のサーバ装置が検出されたことによる並び順の変更を行なうかどうかを確認する(S404)。なお、この確認は、その都度行なうのではなく、あらかじめ設定を受け付けておくようにしておいてもよい。
【0086】
ユーザが、並び順の変更を許諾した場合は(S405:Yes)、そのまま設定完了時刻情報によるソートを行ない(S408)、ソート結果で、外部装置情報記憶部161を更新する(S409)。これにより、新規に検出されたサーバ装置が挿入され、それまでのサーバ装置の並び順が変更される。
【0087】
ユーザが、並び順の変更を許諾しない場合は、(S405:No)、新規に検出されたサーバ装置に対して設定完了時刻情報の更新を要求する(S406)。設定完了時刻情報の更新を要求されたサーバ装置は、実際に初期設定を行なった日時にかかわらず、設定完了時刻情報を現在の時刻に更新する。
【0088】
そして、デジタル放送テレビ150は、新規に検出したサーバ装置から設定完了時刻情報を再取得する(S407)。次いで、設定完了時刻情報によるソートを行ない(S408)、ソート結果で、外部装置情報記憶部161を更新する(S409)。これにより、新規に検出されたサーバ装置は、実際に初期設定を行なった日時にかかわらず、最後尾となり、それまでのサーバ装置の並び順は維持される。
【0089】
次に、デジタル放送テレビ150が、ユーザから入力切替操作を受け付けた場合の処理について図12のフローチャートを参照して説明する。
【0090】
なお、デジタル放送テレビ150では、入力切替操作を受け付けた場合に表示するサーバ装置のリストの並び順について、設定完了時刻順、装置名(機種名)順のいずれかを選択できるようになっている。ただし、いずれか一方であってもかまわないし、ニックネーム等の他の順序を選択できるようにしてもよい。
【0091】
デジタル放送テレビ150は、ユーザから入力切替操作を受け付けると、まず、外部接続端子に直接接続されている装置のリストを作成する(S501)。例えば、ビデオ1端子と、HDMI1端子に装置が接続されている場合には、「ビデオ1」「HDMI1」というリストを作成し、ビデオ1端子だけに装置が接続されている場合には、「ビデオ1」というリストを作成する。なお、上述のように、入力切替操作を受け付けたタイミングで新規サーバ装置の検出を行なうようにしてもよい。これにより、最新の接続状態を反映して入力切替を行なうことができるようになる。
【0092】
次に、外部装置情報記憶部161を参照し、登録されているサーバ装置の設定完了時刻情報を取得する(S502)。外部装置情報記憶部161を参照するため、サーバ装置の電源ON/OFFにかかわらず、サーバ装置の設定完了時刻情報を取得することができる。
【0093】
そして、サーバ装置のリストの並び順として「設定完了時刻順」が選択されている場合は(S503:設定完了時刻順)、設定完了時刻順でリストを作成する(S504)。
【0094】
一方、サーバ装置のリストの並び順として「装置名順」が選択されている場合は(S503:装置名順)、装置名順でリストを作成する(S505)。装置名順のソートは種々の方法を用いることができる。例えば、JISコード順に並ぶようにバブルソートを用いることができる。
【0095】
このとき、同一名称の装置がある場合には(S506:Yes)、設定完了時刻順に枝番を付与して枝番順にリストを作成する(S507)。なお、「設定完了時刻順」が選択されている場合にも同一名称のサーバ装置に対して設定完了時刻順に枝番を付与するようにしてもよい。
【0096】
そして、作成したリストを選択可能な状態で表示して(S508)、ユーザからの選択操作を受け付ける(S509)。
【0097】
ユーザから選択を受け付けた装置の電源がONでなければ(S510:No)、いわゆるリンク機能として、例えば、Wake On LAN技術を用いて、選択された装置の電源をONにする(S511)。本実施形態では、電源OFF状態のサーバ装置であってもリストに表示され、選択することができるため、リンク機能を効果的に適用することで使用勝手がさらに向上する。
【0098】
そして、選択された装置からの映像を表示部162に表示する(S512)。これにより、ユーザは、希望するサーバ装置からの映像を混乱なく視聴することができる。
【0099】
このように、本実施形態では、外部装置情報記憶部161に格納されている設定完了時刻および装置名を用いてリストを作成しているため、サーバ装置の検出順や、サーバ装置の電源ON/OFFにかかわらず、固定された順序でリストを作成・表示することができる。
【0100】
このため、同じ機種のサーバ装置が複数台ネットワークに接続されている場合であっても、ユーザは混乱せずにサーバ装置の選択を行なうことができる。しかも、この順序は、LAN300に接続されている各デジタル放送テレビ150で共通となるため、ユーザは容易に目的とするサーバ装置を選択することができる。また、同一の機種に対して、設定完了時刻順で枝番を付すようにしているため、枝番の順序も固定され、ユーザの混乱を一層軽減することができる。
【0101】
例えば、図13(a)に示すように、デジタル放送テレビ(a)150aの外部接続端子には、ビデオ1端子にビデオ装置が接続され、HDMI端子にDVDレコーダが接続されているものとする。また、図13(b)に示すように、デジタル放送テレビ(b)150bの外部接続端子には、ビデオ1端子にビデオ装置が接続されているものとする。
【0102】
さらに、図13(c)に示すように、LAN300には、「VV−X500」と「AA−Y300」という機種のサーバ装置が接続され、それぞれの設定完了時刻が「2009/10/10/12:34」、「2009/12/12/15:15」であるとする。
【0103】
この場合、リスト表示順として設定完了時刻順が設定されているデジタル放送テレビ(a)150aにおいて入力切替が操作されると、図13(d)に示すようなリストが選択可能な状態で表示される。すなわち、外部接続端子に直接接続された装置に対応して「ビデオ1」「HDMI」が表示され、LAN300に接続されたサーバ装置に対応して「ネット1 VV−X500」「ネット2 AA−Y300」が表示される。なお、識別しやすくするために設定完了時刻順に「ネット1」「ネット2」の項目名を付加している。
【0104】
この並び順は、サーバ装置の検出順や、「VV−X500」と「AA−Y300」の電源のON/OFFにかかわらず、固定される。
【0105】
また、リスト表示順として設定完了時刻順が設定されているデジタル放送テレビ(b)150bにおいて入力切替が操作されると、図13(e)に示すようなリストが選択可能な状態で表示される。すなわち、外部接続端子に直接接続された装置に対応して「ビデオ1」が表示され、LAN300に接続されたサーバ装置に対応して「ネット1 VV−X500」「ネット2 AA−Y300」が表示される。
【0106】
このように、異なるデジタル放送テレビ150であっても、LAN300に接続されたサーバ装置については、サーバ装置の電源のON/OFFにかかわらず、共通の並び順で固定的に表示される。
【0107】
別の例として、図14(a)に示すように、LAN300に、「VV−X500」と「AA−Y300」と「VV−X500」というサーバ装置が接続され、それぞれの設定完了時刻が「2009/10/10/12:34」、「2009/12/12/15:15」、「2009/12/20/10:20」であるとする。すなわち、同一名称のサーバ装置がLAN300に接続されている場合である。
【0108】
この場合、リスト表示順として設定完了時刻順が設定されているデジタル放送テレビ(a)150aにおいて入力切替が操作されると、図14(b)に示すようなリストが選択可能な状態で表示される。すなわち、外部接続端子に直接接続された装置に対応して「ビデオ1」「HDMI」が表示され、LAN300に接続されたサーバ装置に対応して「ネット1 VV−X500」「ネット2 AA−Y300」「ネット3 VV−X500」が設定完了時刻順で固定的に表示される。
【0109】
図示していないが、デジタル放送テレビ(b)150bにおいてもLAN300に接続されたサーバ装置については同じ並び順で表示される。
【0110】
デジタル放送テレビ(a)150aがリスト表示順として装置名順が設定されている場合には、図14(c)に示すようなリストが表示される。すなわち、外部接続端子に直接接続された装置に対応して「ビデオ1」「HDMI」が表示され、LAN300に接続されたサーバ装置に対応して、装置名順に「ネット1 AA−Y300」「ネット2 VV−X500(1)」「ネット3 VV−X500(2)」が固定的に表示される。
【0111】
ここで、同一名称の「VV−X500」については、設定完了時刻順に枝番が付されて表示される。この枝番は、設定完了時刻順に固定的に付されるため、ユーザは、目的とする「VV−X500」を容易に識別することができる。
【0112】
図示していないが、デジタル放送テレビ(b)150bにおいてもLAN300に接続されたサーバ装置については同じ並び順で表示される。
【0113】
以上説明したように、本実施形態によれば、LAN300に接続された各サーバ装置において、設定完了時刻情報を格納し、各クライアント装置が個別に各サーバ装置から設定完了時刻情報を取得することで、各クライアント装置が共通の並び順でサーバ装置のリストを作成することができるようになる。
【0114】
また、各サーバ装置から取得した設定完了時刻情報等を用いてリストを作成するため、サーバ装置の電源のON/OFFにかかわらず固定的なリストを作成することができるようになる。
【0115】
さらに、各クライアント装置が、各サーバ装置の設定完了時刻情報を管理しているため、同一名称のサーバ装置であっても容易に識別することができるようになる。
【0116】
このように、本実施形態では、デジタルコンテンツを提供する複数台のサーバ装置と、デジタルコンテンツの供給を受けるクライアント装置とを有するネットワークシステムにおいて、サーバ装置の識別が容易になる。
【符号の説明】
【0117】
100…デジタル放送レコーダ、101…デジタル放送受信部、102…デジタル放送デコード部、103…受信チャンネル設定部、104…計時部、105…コンテンツ記憶部、106…ネットワークインタフェース部、107…制御部、108…記憶部、109…設定完了時刻情報記憶部、110…ユーザ操作入力部、150…デジタル放送テレビ、151…デジタル放送受信部、152…デジタル放送デコード部、153…受信チャンネル設定部、154…計時部、156…ネットワークインタフェース部、157…制御部、158…記憶部、159…設定完了時刻情報記憶部、160…ユーザ操作入力部、161…外部装置情報記憶部、162…表示部、180…ビデオ装置、198…デフォルトゲートウェイ、199…DHCPサーバ、200…デジタルコンテンツプレーヤ、204…計時部、205…コンテンツ記憶部、206…ネットワークインタフェース部、207…制御部、208…記憶部、209…設定完了時刻情報記憶部、210…ユーザ操作入力部、340…インターネット、380…ネットタイムサーバ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数台のサーバ装置とクライアント装置とを有し、
前記サーバ装置は、
ネットワークを介してデジタルコンテンツを提供するコンテンツ提供手段と、
前記ネットワークに接続するための設定を完了した時刻に対応した設定完了時刻情報を記憶する設定完了時刻情報記憶手段とを備え、
前記クライアント装置は、
前記ネットワークを介して前記複数台のサーバ装置から取得した前記設定完了時刻情報を記憶する外部装置情報記憶手段と、
記憶した前記設定完了時刻情報に基づいて前記複数台のサーバ装置の並び順を定めた選択用リストを作成するリスト作成手段と、
前記選択用リストにおいて選択されたサーバ装置から供給されたデジタルコンテンツを表示する表示手段とを備えることを特徴とするネットワークシステム。
【請求項2】
ネットワークを介してクライアント装置にデジタルコンテンツを提供するコンテンツ提供手段と、
前記ネットワークに接続するための設定を完了した時刻に対応した設定完了時刻情報を記憶する設定完了時刻情報記憶手段と、
前記ネットワークを介して前記クライアント装置に前記設定完了時刻情報を出力する制御手段とを備えることを特徴とするサーバ装置。
【請求項3】
請求項2に記載のサーバ装置であって、
前記設定完了時刻情報記憶手段は、前記クライアント装置から更新要請があった場合に、前記記憶した設定完了時刻情報を最新の時刻に更新することを特徴とするサーバ装置。
【請求項4】
ネットワークを介して複数台のサーバ装置からデジタルコンテンツの供給を受けるコンテンツ供給手段と、
前記ネットワークを介して前記複数台のサーバ装置から取得した前記設定完了時刻情報を記憶する外部装置情報記憶手段と、
記憶した前記設定完了時刻情報に基づいて前記複数台のサーバ装置の並び順を定めた選択用リストを作成するリスト作成手段と、
前記選択用リストにおいて選択されたサーバ装置から供給されたデジタルコンテンツを表示する表示手段とを備えることを特徴とするクライアント装置。
【請求項5】
請求項4に記載のクライアント装置であって、
前記リスト作成手段は、
別途取得した前記複数台のサーバ装置の名称に基づいて前記複数台のサーバ装置の並び順を定めた選択用リストを作成可能であることを特徴とするクライアント装置。
【請求項6】
請求項5に記載のクライアント装置であって、
前記リスト作成手段は、同一の名称のサーバ装置がある場合には、記憶した前記設定完了時刻情報に基づいて前記名称に識別子を付加することを特徴とするクライアント装置。
【請求項7】
複数台のサーバ装置とクライアント装置とを有するネットワークシステムにおけるサーバ装置識別方法であって、
前記サーバ装置が、前記ネットワークに接続するための設定を完了した時刻に対応した設定完了時刻情報を記憶するステップと、
前記クライアント装置が、前記ネットワークを介して前記複数台のサーバ装置から前記設定完了時刻情報をそれぞれ取得して記憶するステップと、
前記クライアント装置が、記憶した前記設定完了時刻情報に基づいて前記複数台のサーバ装置の並び順を定めた選択用リストを作成するステップとを有することを特徴とするサーバ装置識別方法。
【請求項8】
ネットワークを介してクライアント装置にデジタルコンテンツを提供するサーバ装置における識別情報提供方法であって、
前記ネットワークに接続するための設定を完了した時刻に対応した設定完了時刻情報を記憶するステップと、
前記ネットワークを介して前記クライアント装置に前記設定完了時刻情報を出力するステップとを有することを特徴とする識別情報提供方法。
【請求項9】
ネットワークを介して複数台のサーバ装置からデジタルコンテンツの供給を受けるクライアント装置におけるサーバ装置リスト作成方法であって、
前記ネットワークを介して前記複数台のサーバ装置から取得した前記設定完了時刻情報を記憶するステップと、
記憶した前記設定完了時刻情報に基づいて前記複数台のサーバ装置の並び順を定めた選択用リストを作成するステップとを有することを特徴とするサーバ装置リスト作成方法。
【請求項1】
複数台のサーバ装置とクライアント装置とを有し、
前記サーバ装置は、
ネットワークを介してデジタルコンテンツを提供するコンテンツ提供手段と、
前記ネットワークに接続するための設定を完了した時刻に対応した設定完了時刻情報を記憶する設定完了時刻情報記憶手段とを備え、
前記クライアント装置は、
前記ネットワークを介して前記複数台のサーバ装置から取得した前記設定完了時刻情報を記憶する外部装置情報記憶手段と、
記憶した前記設定完了時刻情報に基づいて前記複数台のサーバ装置の並び順を定めた選択用リストを作成するリスト作成手段と、
前記選択用リストにおいて選択されたサーバ装置から供給されたデジタルコンテンツを表示する表示手段とを備えることを特徴とするネットワークシステム。
【請求項2】
ネットワークを介してクライアント装置にデジタルコンテンツを提供するコンテンツ提供手段と、
前記ネットワークに接続するための設定を完了した時刻に対応した設定完了時刻情報を記憶する設定完了時刻情報記憶手段と、
前記ネットワークを介して前記クライアント装置に前記設定完了時刻情報を出力する制御手段とを備えることを特徴とするサーバ装置。
【請求項3】
請求項2に記載のサーバ装置であって、
前記設定完了時刻情報記憶手段は、前記クライアント装置から更新要請があった場合に、前記記憶した設定完了時刻情報を最新の時刻に更新することを特徴とするサーバ装置。
【請求項4】
ネットワークを介して複数台のサーバ装置からデジタルコンテンツの供給を受けるコンテンツ供給手段と、
前記ネットワークを介して前記複数台のサーバ装置から取得した前記設定完了時刻情報を記憶する外部装置情報記憶手段と、
記憶した前記設定完了時刻情報に基づいて前記複数台のサーバ装置の並び順を定めた選択用リストを作成するリスト作成手段と、
前記選択用リストにおいて選択されたサーバ装置から供給されたデジタルコンテンツを表示する表示手段とを備えることを特徴とするクライアント装置。
【請求項5】
請求項4に記載のクライアント装置であって、
前記リスト作成手段は、
別途取得した前記複数台のサーバ装置の名称に基づいて前記複数台のサーバ装置の並び順を定めた選択用リストを作成可能であることを特徴とするクライアント装置。
【請求項6】
請求項5に記載のクライアント装置であって、
前記リスト作成手段は、同一の名称のサーバ装置がある場合には、記憶した前記設定完了時刻情報に基づいて前記名称に識別子を付加することを特徴とするクライアント装置。
【請求項7】
複数台のサーバ装置とクライアント装置とを有するネットワークシステムにおけるサーバ装置識別方法であって、
前記サーバ装置が、前記ネットワークに接続するための設定を完了した時刻に対応した設定完了時刻情報を記憶するステップと、
前記クライアント装置が、前記ネットワークを介して前記複数台のサーバ装置から前記設定完了時刻情報をそれぞれ取得して記憶するステップと、
前記クライアント装置が、記憶した前記設定完了時刻情報に基づいて前記複数台のサーバ装置の並び順を定めた選択用リストを作成するステップとを有することを特徴とするサーバ装置識別方法。
【請求項8】
ネットワークを介してクライアント装置にデジタルコンテンツを提供するサーバ装置における識別情報提供方法であって、
前記ネットワークに接続するための設定を完了した時刻に対応した設定完了時刻情報を記憶するステップと、
前記ネットワークを介して前記クライアント装置に前記設定完了時刻情報を出力するステップとを有することを特徴とする識別情報提供方法。
【請求項9】
ネットワークを介して複数台のサーバ装置からデジタルコンテンツの供給を受けるクライアント装置におけるサーバ装置リスト作成方法であって、
前記ネットワークを介して前記複数台のサーバ装置から取得した前記設定完了時刻情報を記憶するステップと、
記憶した前記設定完了時刻情報に基づいて前記複数台のサーバ装置の並び順を定めた選択用リストを作成するステップとを有することを特徴とするサーバ装置リスト作成方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
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【図4】
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【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2011−146887(P2011−146887A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−5526(P2010−5526)
【出願日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【出願人】(000004329)日本ビクター株式会社 (3,896)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【出願人】(000004329)日本ビクター株式会社 (3,896)
【Fターム(参考)】
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