説明

ネットワーク装置、情報処理装置、ネットワークシステム、及びプログラム

【課題】本発明は、代理応答サーバを同一のサブネット上に配置することなく、スリープ中に受信したデータを、ウェブサービスを代行する情報処理装置に転送することでウェブサービスを実現できるネットワーク技術を提供する。
【解決手段】ネットワーク装置103がスリープ状態にある場合、PC1等から受信したウェブサービス要求に第1の転送情報を付加して外部装置107に転送する。外部装置107は、ネットワーク装置103から転送されたウェブサービス要求に対してウェブサービス応答を作成する際に、当該ウェブサービス応答に第2の転送情報を付加して返信する。ネットワーク装置103は、外部装置107から受信したウェブサービス応答から第2の転送情報を削除してウェブサービス要求の送信元に転送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワーク装置、情報処理装置、ネットワークシステム、及びプログラムに関し、特に、LAN上でウェブサービスを提供するネットワーク装置がインターネット上の情報処理装置に当該ウェブサービスを代行させるネットワーク技術に関する。
【背景技術】
【0002】
複合機等の画像処理装置の中には、ネットワーク装置としてネットワーク上のPC等の情報処理装置と通信可能に構成され、これらの装置にリモートUIやプリントやスキャン等を含む各種ウェブサービスを提供するものがある。なお、リモートUIとは、ネットワーク装置の登録・ジョブなどの参照などの表示機能をネットワーク上のPCから参照可能にするものである。
【0003】
また、ウェブサービス機能を備えるネットワーク装置には、消費電力の低減を図るために、未使用時に「スリープ(低消費電力)状態」に移行する省電力機能を有するものがある。さらに、スリープ中に端末から受けたアクセスに対して、ネットワークインターフェースカード(NIC)のみで応答する代理応答機能を備えたネットワーク装置がある。この場合、単純なフィルタで自動応答する代理応答では、ウェブサービスまで対応することができない。
【0004】
また、代理応答サーバを第1、第2クライアントと同一LAN上に配置し、第1クライアントのスリープ状態を維持するネットワークシステムがある(例えば、特許文献1参照)。この代理応答サーバは、受信データとそれに対応する応答メッセージを自装置内のデータベースに記憶し、第1クライアント宛ての受信データを監視する。そして、受信データと一致するデータがデータベースに存在した場合、第1クライアントを介さずに、当該受信データに対応する応答メッセージで第2クライアントに応答する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−165419号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、ウェブサービスを提供する装置では、ネットワーク上のクライアントからスリープ中にウェブサービス要求を受信した場合、スリープ状態からスタンバイ状態に復帰して応答する必要がある。
【0007】
また、特許文献1では、第1クライアントのスリープ状態を維持しながら代理応答サーバが代理応答する場合、第1クライアント宛てのメッセージを監視する必要がある。さらに、第1クライアント宛てのパケットデータを代理応答サーバが監視することで代理応答を実現しているため、第1クライアントと代理応答サーバを同一のサブネット上に配置する必要が生じる。
【0008】
本発明は、ウェブサービスを提供するネットワーク装置とウェブサービスを代行する装置を同じサブネット上に配置することなく、ネットワーク装置の低消費電力状態を維持しつつ代行ウェブサービスを継続できるネットワーク技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は、第1のネットワーク環境でネットワーク端末にウェブサービスを提供するネットワーク装置と、前記第1のネットワーク環境と異なる第2のネットワーク環境に配置され、前記ウェブサービスの提供を代行する情報処理装置とを備えるネットワークシステムにおいて、前記ネットワーク装置は、前記情報処理装置と通信を行う通信手段と、前記ウェブサービスの提供を受けるためのウェブサービス要求を前記ネットワーク端末から受信したときは、当該ウェブサービス要求の送信元に対して当該ウェブサービス要求に対するウェブサービス応答を作成して返信する第1のウェブサービス手段と、当該ネットワーク装置を低消費電力状態を含む所定の状態に移行させる移行手段と、前記移行手段により当該ネットワーク装置が前記所定の状態に移行している場合、前記ネットワーク端末から新たに受信したウェブサービス要求に第1の転送情報を付加して前記通信手段により前記情報処理装置に転送する第1の転送手段と、前記通信手段により前記情報処理装置から受信した前記ウェブサービス応答から第2の転送情報を削除して前記ウェブサービス要求の送信元に転送する第2の転送手段とを備え、前記情報処理装置は、前記第1の転送手段により前記ネットワーク装置から転送された前記ウェブサービス要求に対してウェブサービス応答を作成する際に、当該ウェブサービス応答に前記第2の転送情報を付加して返信する第2のウェブサービス手段を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ウェブサービスを提供するネットワーク装置とウェブサービスを代行する装置を同じサブネット上に配置することなく、ネットワーク装置の低消費電力状態を維持しつつ代行ウェブサービスを継続することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るネットワークシステムの概要を示す図である。
【図2】図1のネットワーク装置103の内部構成を示すブロック図である。
【図3】図1のネットワークシステムで送受信されるデータ形式の概略を示す図である。
【図4】ネットワーク装置103にて実行されるウェブサービス処理のフローチャートである。
【図5】図4のステップS412における代理応答チップ204による代理応答処理の詳細を示すフローチャートである。
【図6】外部装置107にて実行されるウェブサービス処理のフローチャートである。
【図7a】図6のステップS611における外部装置107の代行ウェブサービス処理の詳細を示すフローチャートである(その1)。
【図7b】図6のステップS611における外部装置107の代行ウェブサービス処理の詳細を示すフローチャートである(その2)。
【図8】本発明の第2の実施形態に係るネットワークシステムの概要を示す図である。
【図9】代行ウェブサービス開始時のネットワーク装置103と外部装置107との起動シーケンスを示す図である
【図10】代行ウェブサービスの終了をネットワーク装置103から実行する場合の終了シーケンスを示す図である。
【図11】代行ウェブサービスの終了を外部装置107から実行する場合の終了シーケンスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係るネットワークシステムの概要を示す図である。
【0014】
図1において、ローカルネットワーク環境100(第1のネットワーク環境)は、例えば、社内等で構築されたLANであり、複数のPC(Personal Computer)や複合機等の画像処理装置で構成される。PC1_101,PC2_102は、LAN104に接続された情報処理装置(第1の情報処理装置)である。ユーザ1はPC1_101の使用者、ユーザ2はPC2_102の使用者である。
【0015】
ネットワーク装置103は、LAN104を介してPC1_101,PC2_102との間で通信可能に構成された画像処理装置であり、リモートUIやプリントやスキャン等の各種ウェブサービス機能を備える。LAN104は、ファイアウォール105を介してインターネット106(第2のネットワーク環境)に接続されている。なお、ファイアウォール105は、ファイアウォール機能を備えるものであれば、PCであってルータであってもよい。
【0016】
外部装置107は、サーバ等で構成された情報処理装置であり、インターネット106上に配置されている。なお、外部装置107は、後述する機能を備えるものであれば、複合機等の画像処理装置であってもよい。
【0017】
ネットワーク装置103から外部装置107へのデータ送信はファイアウォール105により許可/不許可されるため、ネットワーク装置103が外部装置107に直接アドレス指定でアクセス可能である。一方、外部装置107からネットワーク装置103に直接アドレス指定でアクセス出来ないが、外部装置107がネットワーク装置103から受信したデータに対する応答を返信することが可能である。また、ネットワーク装置103に限らず、LAN104上の他の端末(PC1_101等)から受信したデータであっても、外部装置107は応答を返すことができる。
【0018】
ネットワーク装置103は、消費電力の低減を図るために、未使用時に「スリープ(低消費電力)状態」に移行する省電力機能を有し、スリープ状態移行時に外部装置107に対して代行ウェブサービス開始指示150を送信する。外部装置107は、代行ウェブサービス開始指示150を受信すると、代行ウェブサービス処理を開始する。
【0019】
ユーザ1は、ネットワーク装置103で提供されるウェブサービスを利用する場合、PC1_101にてウェブブラウザを起動する。ユーザ1がウェブブラウザ上でネットワーク装置103のアドレスを入力すると、ウェブブラウザがLAN104を経由してウェブサービス要求1_151をネットワーク装置103に送信する。なお、以下の説明において、図1の各装置間で送受信する「要求」、「指示」、「転送」等はデータで行われるものとする。
【0020】
ネットワーク装置103は、スリープ状態以外のスタンバイ状態及び通常状態にある場合、受信したウェブサービス要求に対するウェブサービス応答をウェブサービス要求の送信元であるPC1に送信する(第1のウェブサービス)。
【0021】
一方、ネットワーク装置103は、低消費電力状態を含む所定の状態中にウェブサービス要求1_151を受信した場合、後述する代理応答機能により、当該要求をウェブサービス要求転送1_152として外部装置107に転送する(第1の転送)。
【0022】
外部装置107は、転送されたウェブサービス要求転送1_152を受信して解析し、ウェブサービス要求に対応する応答として、ウェブサービス応答転送1_153をネットワーク装置103に送信する。本実施形態では、ネットワーク装置と外部装置間のウェブサービス要求及び応答とPC等とネットワーク装置間のウェブサービス要求及び応答とはデータ形式が異なるので、後者をウェブサービス要求転送、ウェブサービス応答転送とする。
【0023】
ネットワーク装置103は、ウェブサービス応答転送1_153を受信すると、代理応答機能によりスリープ状態のままで、ウェブサービス要求元のPC1_101にウェブサービス応答1_154を転送する(第2の転送)。PC1_101は、ウェブサービス応答1_154を受信すると、要求したウェブサービスに対するウェブサービス応答1がウェブブラウザにより表示される。
【0024】
ユーザ2も同様に、ネットワーク装置103で提供されるウェブサービスを利用する場合、PC2_102にてウェブブラウザを起動する。ユーザ2がウェブブラウザ上でネットワーク装置103のアドレスを入力すると、ウェブブラウザがLAN104を経由してウェブサービス要求2_155をネットワーク装置103に送信する。
【0025】
ネットワーク装置103は、代理応答機能により、スリープ状態のまま受信したウェブサービス要求2_155をウェブサービス要求転送2_156として外部装置107に転送する(第1の転送)。外部装置107は、転送されたウェブサービス要求転送2_156を受信して解析し、ウェブサービス要求に対応する応答として、ウェブサービス応答転送2_157をネットワーク装置103に送信する。
【0026】
ネットワーク装置103は、ウェブサービス応答転送2_157を受信すると、代理応答機能によりスリープ状態のままで、ウェブサービス要求元のPC2_102にウェブサービス応答2_158を転送する(第2の転送)。PC2_102は、ウェブサービス応答2_158を受信すると、要求したウェブサービスに対するウェブサービス応答2がウェブブラウザにより表示される。
【0027】
このように、本実施形態では、ネットワーク装置103がスリープ中にPC1_101等からウェブサービス要求を受信した場合、外部装置107がウェブサービスの代行を実施している。なお、ネットワーク装置103がスリープ状態のときに、外部装置107がウェブサービス代行を行っているが、ネットワーク装置103がスリープ状態以外の状態にあっても外部装置107がウェブサービス代行を行ってもよい。例えば、ネットワーク装置103が高負荷状態でウェブサービス要求に対する反応が遅くなる場合や他のウェブサービスとの同時動作で応答できない場合にも、外部装置107がウェブサービス代行を行う構成でもよい。
【0028】
図2は、図1のネットワーク装置103の内部構成を示すブロック図である。
【0029】
ネットワーク装置103は、ROM202に記憶されたソフトウェアを実行するCPU201を備える。CPU201は、システムバス213に接続される各デバイスを総括的に制御する。ROM202は、不揮発性メモリであり、ソフトウェアと共に、ネットワーク装置のデバイスデータ(各種設定値、ログ、カウンタ)を記憶する。RAM203は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
【0030】
外部入力コントローラ(PANELC)206は、各種のキーやボタン、タッチパネル等を備えるパネル(PANEL)207に接続され、パネル207からの指示入力を制御する。ディスプレイコントローラ(DISPC)208は、液晶ディスプレイなどで構成される表示モジュール(DISPLAY)208に接続され、表示モジュール208の表示を制御する。
【0031】
ネットワークインタフェースカード(NIC)205は、LAN104を介して、PC1_101等の他のネットワーク端末やファイルサーバ(不図示)等と接続し、これらとの間で双方向にデータをやりとりをする。また、NIC205は、ファイアウォール105を介して、インターネット106に接続する。
【0032】
NIC205は、ネットワーク装置103がスリープ状態にある際に、LAN104を介して受信したパケットデータをシステムバス213に転送することなく応答する代理応答機能を有する代理応答チップ204を備える。代理応答チップ204は、その代理応答機能により、LAN104を介して受信したウェブサービス要求を外部装置107に転送したり、ウェブサービス要求転送をPC等に転送したりする。ネットワーク装置103は、NIC205が代理応答チップ204を有することで、消費電力が非常に少ない状態(例えば、スリープ状態)を維持しながら、ネットワークから頻繁に受信するマルチキャストパケットに応答することが可能になる。
【0033】
プリンタ部(PRINTER)210は、例えば、電子写真方式或いはインクジェット方式などで実現される紙への印字部である。スキャナ部(SCANNER)211は、紙に印字された画像を読み込むための画像読取り部である。電源スイッチ部(POWER_SW)212は、低消費電力状態(スリープ状態)であっても電力供給が遮断されることがなく、ネットワーク装置103全体の電源制御を行う。POWER_SW212は、ONになると図示の斜線部への電力供給を行い、OFFになると図示の斜線部への電力供給を遮断する。ネットワーク装置103がスリープ状態に遷移すると、POWER_SW212がOFFに設定され、代理応答チップ204以外の各部への電力供給が遮断される。
【0034】
PC1_101,2_102、外部装置107は、一般的なPCで構成され、CPU、ROM、RAM、HDD、通信I/F、ディスプレイ装置、キーボート/マウス等の操作入力装置等を備えるものとし、それらの説明については省略する。
【0035】
次に、本発明の実施形態で説明するネットワークシステム(以下、「ウェブサービスシステム」と呼ぶ)で送受信されるデータ形式について図3を参照して説明する。なお、同図では、後述する第2の実施形態で説明する内容も含まれている。また、同図では、PC1_101について記載されているが、PC_102であっても同様である。
【0036】
PC1からネットワーク装置に送信されるウェブサービス要求301のデータ形式は、送信元アドレス(SRC)にPC1のアドレス、宛先アドレス(DST)にネットワーク装置のアドレスが設定され、ウェブサービス要求データが付加された形式となる。ウェブサービス要求データの一例としては、HTTPのGET_Method、POST_Method等が挙げられる。
【0037】
ネットワーク装置103から外部装置107に転送されるウェブサービス要求転送303のデータ形式は、上述したウェブサービス要求301のデータに、ウェブサービス要求転送を示すデータ(第1の転送情報)を付加した形式となる。ウェブサービス要求転送を示すデータの転送元アドレス(SRC)にはネットワーク装置103のアドレス、転送先アドレス(DST)に外部装置107のアドレスが設定される。
【0038】
外部装置107からネットワーク装置103に送信されるウェブサービス応答転送304のデータ形式は、後述するウェブサービス応答302のデータに、ウェブサービス応答転送を示すデータ(第2の転送情報)を付加した形式となる。ウェブサービス応答転送を示すデータの送信元アドレス(SRC)には外部装置107のアドレス、宛先アドレス(DST)にネットワーク装置103のアドレスが設定される。
【0039】
ネットワーク装置103からPC1に送信されるウェブサービス応答302のデータ形式は、ウェブサービス応答転送304からウェブサービス応答転送のデータを削除した形式である。すなわち、外部装置107の送信元アドレス(SRC)とネットワーク装置103の宛先アドレス(DST)が削除され、送信元アドレス(SRC)にネットワーク装置103のアドレス、宛先アドレス(DST)にPC1_101のアドレスが設定される。ウェブサービス応答のデータ例としては、HTTPのGET_Methodに対するHTMLデータ、画像データ(JBIG/JPEG/GIF)、JAVA(登録商標)スクリプト等が挙げられる。
【0040】
NIC205の代理応答チップ204は、スリープ中にネットワークから受信したデータに対する応答処理を行うため、大容量データを受信したり、複雑な処理を実行する場合にはスリープ中の消費電力が増えてしまう。そこで、本実施形態では、代理応答チップ204が、データ(ウェブサービス要求転送データ、ウェブサービス応答転送データ)のヘッダ部分に送信元アドレス、宛先アドレスの付加・削除だけを実行する。これにより、ウェブサービス要求/応答の転送を容易に行うことができ、大容量データの受信や複雑な処理を実行することなく、スリープ中の消費電力を抑えることが可能になる。
【0041】
後述する第2の実施形態では、外部装置107が代行ウェブサービスを開始した場合、ネットワーク装置103を経由することなく、PC側から送信されるウェブサービス要求が外部装置107に送信され、該要求に対するウェブサービス応答がPC側に送信される。この場合、PC1_101から外部装置107へのウェブサービス要求305のデータ形式は、宛先としてSRCにPC1_101のアドレス、DSTに外部装置107のアドレスが設定され、ウェブサービス要求データが付加された形式となる。一方、外部装置107からPC1_101へのウェブサービス応答306のデータ形式は、宛先としてSRCに外部装置107のアドレス、DSTにPC1_101のアドレスが設定され、ウェブサービス応答データが付加された形式となる。
【0042】
次に、スリープ時に外部装置107に代行ウェブサービスを行わせるネットワーク装置103の動作処理について説明する。
【0043】
図4は、ネットワーク装置103にて実行されるウェブサービス処理のフローチャートである。なお、図示の処理では、特に記さない限り、ネットワーク装置内のCPU201がROM202又は不図示のHDD等のメモリから読み出した制御プログラムを実行することで成されるものとする。
【0044】
ステップS401にて、ネットワーク装置103は、起動時に外部装置107にアクセス可能か否かを判定し、アクセス可能(YES)と判定した場合、ステップS403へ遷移する。一方、アクセス不可能(NO)と判定した場合、ステップS402に遷移し、ネットワーク装置103は、外部装置107に代行ウェブサービスを依頼することなく、スリープ状態から通常状態に復帰してウェブサービスを実行する。ステップS401における外部装置107とアクセス可能かどうかの判定は、外部装置107のアドレスがネットワーク装置103に設定され、且つネットワークを介してアクセスできるか否かで行われる。
【0045】
ステップS403にて、ネットワーク装置103は、外部装置107に起動を要求するために起動要求を送信する。外部装置107は、起動要求を受信すると、ネットワーク装置用にウェブサービスデータの格納領域をメモリ上に確保する。なお、起動要求受信後の外部装置の詳細な処理については図6を参照して詳細に説明する。
【0046】
ステップS404にて、ネットワーク装置103は、外部装置107からウェブサービスデータ要求を受信したか否かを判定し、ウェブサービスデータ要求を受信した(YES)と判定した場合、ステップS405へ遷移する。一方、ウェブサービスデータ要求を受信していない(NO)と判定した場合、ステップS406に遷移する。
【0047】
ステップS405にて、ネットワーク装置103は、ウェブサービスデータを外部装置107に送信する。ウェブサービスデータとは、ウェブサービス実行時にウェブサービス要求に応答するためのHTMLファイルや、GIF、JPEG、JAVA(登録商標)スクリプトファイル、スタイルシートなどのウェブサービスの提供に必要なコンテンツデータである。
【0048】
次に、ステップS406にて、ネットワーク装置103は、外部装置107からデバイスデータ要求を受信したか否かを判定し、デバイスデータ要求を受信した(YES)と判定した場合、ステップS407へ遷移する。一方、デバイスデータ要求を受信していない(NO)と判定した場合、ステップS408に遷移する。
【0049】
ステップS407にて、ネットワーク装置103は、デバイスデータを外部装置107に送信する。デバイスデータとは、ネットワーク装置103に設定された登録データ、デバイスの動作履歴を保存しているログファイル、動作回数を保存したカウンタなどのデータである。デバイスデータは、ウェブサービスにてネットワーク装置103の状態を表示したり、登録データを入力する際に利用される。
【0050】
ステップS408にて、ネットワーク装置103は、外部装置107による代行ウェブサービスを開始するか否かを判定し、開始する(YES)と判定した場合、ステップS410へ遷移する。一方、開始しない(NO)と判定した場合、ステップS409に遷移する。ステップS409にて、ネットワーク装置103は、デバイスデータの更新が有るか否かを判定する。この結果、デバイスデータの更新が有る(YES)と判定した場合は、ステップS416に遷移して、デバイスデータの更新要求を外部装置に送信する。続いて、ネットワーク装置103は、更新されたデバイスデータを外部装置107に送信する(ステップS407)。一方、デバイスデータの更新が無い(NO)と判定した場合は、ステップS408に戻る。
【0051】
ステップS410にて、ネットワーク装置103は、外部装置107による代行ウェブサービスを実行するため、NIC205の代理応答チップ204に対して、ウェブサービス要求、ウェブサービス応答のネットワーク転送設定を行う。設定が行われると、ウェブサービス要求を受信した場合には、外部装置107に受信データを転送し、ウェブサービス転送応答を受信した場合には、ウェブサービスの要求元に受信したウェブサービス応答を転送する。その他の設定事項としては、スタンバイ状態に復帰するための起床パケットパターンの設定及び受信したパケットデータに対してスタンバイ状態に復帰すること無く応答する代理応答フィルタ等の設定が行われる。
【0052】
ステップS411にて、ネットワーク装置103は、外部装置107に対して代行開始指示を送信する。外部装置107は、代行開始指示を受信すると、ウェブサービスを代行するための第2のウェブサービス機能を起動する。
【0053】
ステップS412にて、ネットワーク装置103は、代理応答のための制御処理(代理応答処理)を実行する。ステップS412の実行時に、ネットワーク装置103は低消費電力状態に遷移し、図2に示す斜線部の機能ブロックに対して電力供給が遮断される。なお、ステップS412の代理応答処理の詳細については図5にて説明する。
【0054】
ステップS413にて、ネットワーク装置103は、外部装置107による代行ウェブサービスを終了するか否かを判定する。この判定については、例えば、ネットワーク装置103がスリープ状態から復帰したか否かにより行われてもよい。代行ウェブサービスを終了する(YES)と判定した場合、ステップS414へ遷移する一方、代行ウェブサービスを継続する(NO)と判定した場合、ステップS412の代理応答処理を継続する。
【0055】
ステップS414にて、ネットワーク装置103は、外部装置107に代行ウェブサービスの終了を指示するための代行ウェブサービス終了指示を送信する。ステップS415にて、ネットワーク装置103は、外部装置107に対してデバイスデータを要求し、代理応答中に外部装置107に対して設定されたデバイスデータを取得する。ステップS415の処理が終了すると、ネットワーク装置103は、ステップS408に戻り、外部装置107による代行ウェブサービス開始判定を行う。
【0056】
次に、ネットワーク装置103の電源ONから外部装置107による代行ウェブサービスを実行するまでに行われる起動シーケンスについて図9を参照して説明する。図示例は、図4のステップS403〜S407の処理及び後述する図6のステップS601〜S609に対応する。
【0057】
ネットワーク装置103の電源が入る(POWER_SW212がON)と、ネットワーク装置103のための代行ウェブサービスの起動要求900を外部装置107に送信する。外部装置107は、起動要求900を受信すると、ウェブサービスで用いられる代行ウェブサービス用データを取得するために、ウェブサービスデータ要求901をネットワーク装置103に送信する。
【0058】
ネットワーク装置103は、ウェブサービスデータ要求901を受信すると、装置内のROM202に格納されているウェブサービスデータ902を外部装置107に送信する。外部装置107は、ウェブサービスデータ902を受信した後、ウェブサービスで用いられるデバイスデータを取得するために、デバイスデータ要求903をネットワーク装置103に送信する。ウェブサービスで用いられるデバイスデータは、ネットワーク装置103の登録データ、履歴データ、カウンタデータ等が有る、ネットワーク装置103のウェブサービスは、これらのデータを参照及び設定することが可能である。ネットワーク装置103は、デバイスデータ要求903を受信すると、装置内に格納されているデバイスデータ904を外部装置107に送信する。
【0059】
なお、外部装置107は、任意のネットワーク装置103に対する代行ウェブサービスを実行可能なように、ネットワーク装置103が起動するタイミングで、ネットワーク装置103から各種データを取得するように構成してもよい。また、ウェブサービスデータ、デバイスデータの取得に関しては、外部装置側で機種毎に保有することも可能で、機種情報を元に代行ウェブサービスを実施することも可能である。
【0060】
図5は、図4のステップS412における代理応答チップ204による代理応答処理の詳細を示すフローチャートである。
【0061】
ステップS500にて、代理応答チップ204は、LAN104を介してパケットデータを受信する。次に、ステップS501にて、代理応答チップ204は、受信したパケットデータが起床パケットデータか否かを判定し、起床パケットデータで無い(NO)と判定した場合、ステップS503に遷移する。一方、起床パケットデータである(YES)と判定した場合、ステップS502へ遷移し、代理応答チップ204は、ネットワーク装置103をスタンバイ状態に復帰させて代理応答を終了し、リターンする。
【0062】
ステップS503にて、代理応答チップ204は、受信パケットデータが代行終了指示か否かを判定し、代行終了指示である(YES)と判定した場合、ステップS502へ遷移する。一方、代行終了指示でない(NO)と判定した場合、ステップS504に遷移する。
【0063】
ステップS504にて、代理応答チップ204は、受信パケットデータがウェブサービス要求か否かを判定し、ウェブサービス要求では無い(NO)と判定した場合、ステップS506に遷移する。一方、ウェブサービス要求である(YES)と判定した場合、ステップS505へ遷移し、代理応答チップ204は、ウェブサービス要求に第1の転送情報を付加して外部装置107に転送して、リターンする。
【0064】
ステップS506にて、代理応答チップ204は、受信したパケットデータがウェブサービス応答転送か否かを判定する。ウェブサービス応答転送で無い(NO)と判定した場合、ステップS508に遷移し、代理応答チップ204は、受信パケットに対する代理応答を実行して、リターンする。一方、ステップS506でウェブサービス応答転送である(YES)と判定した場合、ステップS507へ遷移する。ステップS507では、代理応答チップ204は、ウェブサービス応答転送データから第2の転送情報を削除してウェブサービス応答転送データに含まれるウェブサービス応答データを送信して、リターンする。
【0065】
図6は、外部装置107にて実行されるウェブサービス処理のフローチャートである。なお、図示の処理では、外部装置107内のCPUがROMやHDD等のメモリから読み出した制御プログラムを実行することで成されるものとする。
【0066】
ステップS601にて、外部装置107は、ネットワーク装置103からの起動要求を受信したかどうかを判定し、起動要求を受信した(YES)と判定した場合、ステップS602に遷移する。一方、起動要求を受信していない(NO)と判定した場合、ステップS601で起動要求の受信待ち状態となる。
【0067】
ステップS602にて、外部装置107は、起動要求の送信元のネットワーク装置103に対応するウェブサービスデータの格納領域をメモリ上に作成済みかどうかを判定し、作成済み(YES)と判定した場合、ステップS606に遷移する。一方、未作成(NO)と判定した場合、ステップS603に遷移する。
【0068】
ステップS603にて、外部装置107は、起動要求を送信したネットワーク装置103に対応するウェブサービスデータの格納領域をメモリ上に作成する。ステップS604にて、外部装置107は、起動要求を送信したネットワーク装置103にウェブサービスデータ要求を送信する。ステップS605にて、外部装置107は、ウェブサービスデータを受信し(ウェブサービスデータ受信)、ステップS603にて作成したウェブサービスデータ格納領域に、受信したウェブサービスデータを格納する。
【0069】
ステップS606にて、外部装置107は、起動要求を送信したネットワーク装置103に対応するデバイスデータの格納領域をメモリ上に作成済みかどうかを判定し、作成済み(YES)と判定した場合、ステップS610に遷移する。一方、未作成(NO)と判定した場合、ステップS607に遷移する。
【0070】
ステップS607にて、外部装置107は、起動要求を送信したネットワーク装置103に対応するデバイスデータの格納領域をメモリ上に作成する。ステップS608にて、外部装置107は、起動要求を送信したネットワーク装置103にデバイスデータ要求を送信し、デバイスの登録データ、履歴データ、カウンタデータなどの情報を取得する。ステップS609にて、外部装置107は、起動要求を送信したネットワーク装置103のデバイスデータを受信し(デバイスデータ受信)、ステップS607で作成したデバイスデータの格納領域に格納する。
【0071】
ステップS610にて、外部装置107は、ネットワーク装置103から代行開始指示を受信したか否かを判定し、代行開始指示を受信した(YES)と判定した場合、ステップS611に遷移し、代行ウェブサービス処理を実行する。この代行ウェブサービス処理の詳細については図7a、図7bにて説明する。
【0072】
ステップS610において、代行開始指示を受信していない(NO)と判定した場合、ステップS612に遷移し、外部装置107は、デバイスデータの更新要求を受信したか否かを判定する。この結果、デバイスデータの更新要求を受信した(YES)と判定した場合、ステップS609に遷移する。一方、デバイスデータの更新要求を受信していない(NO)と判定した場合、ステップS610に戻り、代行開始指示の受信判定を継続する。
【0073】
図7a及び図7bは、図6のステップS611における外部装置107の代行ウェブサービス処理の詳細を示すフローチャートである。なお、図示の点線が囲った処理(ステップS701,S713〜S717)については、後述する第2の実施形態に関連する処理であり、第1の実施形態では省略してもよい。
【0074】
ステップS701にて、外部装置107は、ネットワーク装置103より受信したウェブサービスデータのネットワーク装置103のアドレスを参照先にしている箇所を外部装置107のアドレスに変換する。なお、ステップS701については、後述する第2の実施形態に関連する処理であることから、第1の実施形態では、ステップS702へ遷移してもよい。次に、ステップS702にて、外部装置107は、代行ウェブサービス機能を起動し、ウェブサービス用に設けられている通信ポート(ウェブサービスポート)でのパケットデータの受信待ち状態に移行する。
【0075】
次に、ステップS703にて、外部装置107は、ウェブサービスポートを監視し、データを受信したか否かを判定する。データを受信した(YES)と判定したときは、ステップS704へ遷移する。一方、データを受信していない(NO)と判定したときは、データの受信判定を継続する。
【0076】
ステップS704にて、外部装置107は、受信したデータがウェブサービス要求転送か否かを判定し、ウェブサービス要求転送を受信した(YES)と判定した場合、ステップS706に遷移する。一方、ウェブサービス要求転送を受信していない(NO)と判定した場合、ステップS705に遷移する。
【0077】
ステップS706にて、外部装置107は、ウェブサービス要求転送の受信データのウェブサービス要求部を解析し、ステップS701(又はステップS716)にて生成されたウェブサービスデータにより、ウェブサービス応答転送を生成する。また、受信したウェブサービス要求から、ステップS607にて作成されたデバイスデータ格納領域のデバイスデータを更新する。次に、ステップS707にて、外部装置107は、ステップS706で解析した結果から代行ウェブサービスを停止するウェブサービス要求かどうかを判定する。この結果、停止するウェブサービス要求でない(NO)と判定した場合、ステップS709に遷移し、ステップS706で作成したウェブサービス応答転送を送信して、ステップS703に戻る。
【0078】
ステップS707にて、停止するウェブサービス要求である(YES)と判定した場合、ステップS708に遷移する。ステップS708にて、外部装置107は、ステップS706で作成したウェブサービス応答転送を送信した後、代行ウェブサービスの終了指示をネットワーク装置103に送信して、ステップS710へ遷移する。ここで、ネットワーク装置103は、外部装置107から代行ウェブサービスの終了指示を受信すると、代理応答を終了する。
【0079】
次に、ステップS710にて、外部装置107は、代行ウェブサービスの実行中にデバイスデータの更新が有ったかどうかを判定し、更新あり(YES)と判定した場合、ステップS711に遷移する。ステップS711では、外部装置107は、外部装置107がステップS706にて受信し、外部装置に格納されている更新されたデバイスデータをネットワーク装置103に送信し、ステップS712に遷移する。
【0080】
一方、ステップS710にて更新なし(NO)と判定した場合、ステップS712に遷移し、ステップS712にて、外部装置107は、代行ウェブサービス機能を停止し、ウェブサービスポートの監視を終了する。
【0081】
ステップS705にて、外部装置107は、代行ウェブサービスの終了指示を受信したか否かを判定し、代行ウェブサービス終了指示を受信した(YES)と判定した場合、ステップS710に遷移する。一方、受信していない(NO)と判定した場合、ステップS713に遷移する。なお、ステップS713〜S717については、後述する第2の実施形態に関連する処理であることから、第1の実施形態では、ステップS705で代行ウェブサービス終了指示受信していない(NO)と判定した場合、にステップS703へ遷移してもよい。
【0082】
ステップS713にて、外部装置107は、受信したデータがウェブサービス要求かどうかを判定し、ウェブサービス要求を受信した(YES)と判定した場合、ステップS714に遷移する。一方、ウェブサービス要求を受信していない(NO)と判定した場合、ステップS703に遷移する。
【0083】
ステップS714にて、外部装置107は、ウェブサービス要求の受信データを解析し、ウェブサービス応答を生成する。次に、ステップS715にて、ステップS714で解析した結果から代行ウェブサービスを停止するウェブサービス要求かどうかを判定する。この結果、停止するウェブサービス要求でない(NO)と判定した場合、ステップS717に遷移する。一方、停止するウェブサービス要求である(YES)と判定した場合、ステップS716に遷移し、外部装置107は、ウェブサービスデータの参照先アドレスを外部装置107からネットワーク装置103のアドレスに変換して、ステップS717へ遷移する。ステップS717では、外部装置107は、ステップS714で作成したウェブサービス応答をウェブサービス要求元に送信する。
【0084】
上記第1の実施形態によれば、ネットワーク装置103がスリープ状態にある場合、PC1等から受信したウェブサービス要求に第1の転送情報を付加して外部装置107に転送する。外部装置107は、ネットワーク装置103から転送されたウェブサービス要求に対してウェブサービス応答を作成する際に、当該ウェブサービス応答に第2の転送情報を付加して返信する。ネットワーク装置103は、外部装置107から受信したウェブサービス応答から第2の転送情報を削除してウェブサービス要求の送信元に転送する。これにより、ウェブサービスを提供するネットワーク装置とウェブサービスを代行する装置を同じサブネット上に配置することなく、ネットワーク装置の低消費電力状態を維持しつつ代行ウェブサービスを継続することができる。
【0085】
[第2の実施の形態]
上記第1の実施形態では、図1に示すように、ネットワーク装置103がスリープ中の場合、サブネット内のPC1等がネットワーク装置103を経由してウェブサービスの提供を受けている形態について説明した。本第2の実施形態では、外部装置107が代行ウェブサービスを開始すると、サブネット内のPC1等がネットワーク装置103を経由することなく、外部装置107からウェブサービスの提供を受ける形態について説明する。なお、第2の実施形態に係るネットワークシステムは、基本的な構成が上記第1の実施形態と同じであり、第1の実施の形態と同様の部分については、同一の符号を用いてその説明を省略する。以下に、上記第1の実施の形態と異なる点のみを説明する。
【0086】
図8は、本発明の第2の実施形態に係るネットワークシステムの概要を示す図である。
【0087】
図8において、ネットワーク装置103は、消費電力の低減を図るために、未使用時に「スリープ(低消費電力)状態」に移行する省電力機能を有し、スリープ状態移行時に外部装置107に対して代行ウェブサービス開始指示150を送信する。外部装置107は、代行ウェブサービス開始指示150を受信すると、代行ウェブサービス処理を開始する。
【0088】
ユーザ1がPC1_101上で起動したウェブブラウザからネットワーク装置103にアクセスすると、ウェブブラウザは、ウェブサービス要求851をネットワーク装置103に送信する。ネットワーク装置103は、スリープ中なので代理応答機能により、受信したウェブサービス要求851(第1のウェブサービス要求)をウェブサービス要求転送852に変換して外部装置107に送信する。ウェブサービス要求転送852は、受信したウェブサービス要求851を303の形式で包含している。
【0089】
外部装置107は、ウェブサービス要求転送852を受信し、ウェブサービス要求転送852中のウェブサービス要求851に対応するウェブサービス応答854(第1のウェブサービス応答)のデータを作成する。そして、ネットワーク装置103にウェブサービス応答転送853として送信する。このとき、外部装置107は、ウェブサービス応答854のデータに含まれるデータの参照先アドレス(送信先情報)を外部装置107のアドレスに変換したウェブサービス応答転送853を送信する(送信先情報変換)。送信先情報の変換は、外部装置107内のCPU(不図示)により行われることが好適であるが、これに限定されるものではない。
【0090】
ネットワーク装置103は、外部装置107からウェブサービス応答転送853を受信し、ウェブサービス要求851の要求元PC1_101のウェブブラウザに対してウェブサービス応答転送853に含まれるウェブサービス応答854を送信する。このウェブサービス応答854に含まれるデータの参照先アドレスが外部装置107のアドレスに変換されている。そのため、PC1_101にて起動されたウェブブラウザは、次回、データの参照先アドレスである外部装置107のアドレスに対してウェブサービス要求855(第2のウェブサービス要求)を送信する。
【0091】
外部装置107は、PC1_101からウェブサービス要求855を受信すると、ネットワーク装置103が返すウェブサービス応答と同じウェブサービス応答856(第2のウェブサービス応答)を直接PC1_101に送信する。PC1_101が受信したウェブサービス応答856のデータの参照先アドレスは、外部装置107のアドレスに変換されている。そのため、これ以降、PC1_101のウェブブラウザによりウェブサービス要求が行われる場合、PC1_101から外部装置107に直接ウェブサービス要求が送信される。一方、外部装置107から送信されるウェブサービス応答は、ウェブサービス要求の送信元であるPC1_101に直接送信される(ウェブサービス要求/ウェブサービス応答857)。これにより、外部装置107による代行ウェブサービスが提供される。
【0092】
このように、ネットワーク装置103がスリープに入ると同時にウェブサービス先が外部装置107に替わることで、ネットワーク装置103はスリープ中のまま外部装置107によりウェブサービスの提供が可能になる。また、ネットワーク装置103へのネットワークトラフィックが減ることで、ネットワーク装置103の代理応答処理に負荷が減り、スリープ中の消費電力低減に有効である。
【0093】
次に、第2の実施形態のネットワークシステムにおいて、代行ウェブサービスの終了をネットワーク装置103から実行する場合の終了シーケンスを図10を参照して説明する。
【0094】
ネットワーク装置103は、スリープ状態からスタンバイ状態に復帰した場合、代行ウェブサービスを終了させるために、代行ウェブサービス終了指示1001を外部装置107に送信する。外部装置107は、代行ウェブサービス終了指示を受信すると、代行ウェブサービス中に設定されたデバイスデータをネットワーク装置103に送信する(デバイスデータ送信1002)。ネットワーク装置103は、受信したデバイスデータを装置内のROM202またはHDD等のメモリに格納する。
【0095】
PC1_101は、外部装置107による代行ウェブサービスが継続されているものとして、外部装置107にウェブサービス要求1003を送信する。外部装置107は、PC1_101からウェブサービス要求を受信すると、参照先アドレスをネットワーク装置103のアドレスに変換したウェブサービス応答1004をPC1_101に送信する。PC1は、受信したウェブサービス応答1004の参照先アドレスに基づき、送信すべきウェブサービス要求1005をネットワーク装置103に対して送信する。ネットワーク装置103は、受信したウェブサービス要求1005に対するウェブサービス応答1006をPC1_101に送信する。
【0096】
次に、第2の実施形態のネットワークシステムにおいて、代行ウェブサービスの終了を外部装置107から実行する場合の終了シーケンスを図11を参照して説明する。
【0097】
PC1_101は、ウェブサービス要求1101を代行ウェブサービスを実行している外部装置107に送信する。外部装置107は、受信したウェブサービス要求1101により代行ウェブサービスを停止するかどうかを判定(図7aのステップS706)する(ウェブサービス停止判定)。この結果、停止する場合、参照先アドレスをネットワーク装置103のアドレスに変換したウェブサービス応答1102をPC1_101に送信する。
【0098】
PC1は、ウェブサービス応答1102の参照先アドレスに基づき、送信すべきウェブサービス要求1103をネットワーク装置103に送信する。ネットワーク装置103は、ウェブサービス要求1103を受信すると、代理応答チップ204の転送設定により、ウェブサービス要求転送1105を外部装置107に送信する。
【0099】
外部装置107は、ウェブサービス要求転送1105を受信すると、代行ウェブサービスを停止するかどうかを判断(図7bのステップS711)する(ウェブサービス停止判定)。この結果、停止する場合、ウェブサービス応答転送と代行ウェブサービス終了指示1106をネットワーク装置103に送信する。さらに、外部装置107は、ウェブサービス応答転送と代行ウェブサービス終了指示1106を送信した後、代行ウェブサービス中に設定されたデバイスデータが存在した場合、デバイスデータをネットワーク装置103に送信する(デバイスデータ送信1107)。
【0100】
ネットワーク装置103は、ウェブサービス応答転送と代行ウェブサービス終了指示1106を受信すると、装置をスリープ状態からスタンバイ状態に復帰させた後、ウェブサービス要求1103に対応するウェブサービス応答1104をPC1_101に送信する。また、ネットワーク装置103は、外部装置107からデバイスデータを受信すると、装置内のROM202またはHDD等のメモリに格納する。
【0101】
なお、代行ウェブサービスの終了方法として、外部装置107から直接ネットワーク装置103にアクセス可能な状態に有る場合、代行ウェブサービス終了指示をネットワーク装置103に送信することで終了することも可能である。
【0102】
本第2の実施形態によりネットワーク装置103のウェブサービスを外部装置107の代行ウェブサービスによりウェブサービスを提供することで、ネットワーク装置103がスリープから復帰しないでウェブサービスを可能とする。また、PC1_101と外部装置107間でウェブサービスのネットワーク通信が行われることで、ネットワーク装置103の代理応答処理に対する負荷も減り、スリープ中の消費電力の低減も可能となる。
【0103】
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【符号の説明】
【0104】
101 PC1
103 ネットワーク装置
104 LAN
105 ファイアウォール
106 インターネット
107 外部装置
204 代理応答チップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のネットワーク環境でネットワーク端末にウェブサービスを提供するネットワーク装置と、前記第1のネットワーク環境と異なる第2のネットワーク環境に配置され、前記ウェブサービスの提供を代行する情報処理装置とを備えるネットワークシステムにおいて、
前記ネットワーク装置は、
前記情報処理装置と通信を行う通信手段と、
前記ウェブサービスの提供を受けるためのウェブサービス要求を前記ネットワーク端末から受信したときは、当該ウェブサービス要求の送信元に対して当該ウェブサービス要求に対するウェブサービス応答を作成して返信する第1のウェブサービス手段と、
当該ネットワーク装置を低消費電力状態を含む所定の状態に移行させる移行手段と、
前記移行手段により当該ネットワーク装置が前記所定の状態に移行している場合、前記ネットワーク端末から新たに受信したウェブサービス要求に第1の転送情報を付加して前記通信手段により前記情報処理装置に転送する第1の転送手段と、
前記通信手段により前記情報処理装置から受信した前記ウェブサービス応答から第2の転送情報を削除して前記ウェブサービス要求の送信元に転送する第2の転送手段とを備え、
前記情報処理装置は、
前記第1の転送手段により前記ネットワーク装置から転送された前記ウェブサービス要求に対してウェブサービス応答を作成する際に、当該ウェブサービス応答に前記第2の転送情報を付加して返信する第2のウェブサービス手段を備えることを特徴とするネットワークシステム。
【請求項2】
前記第2のウェブサービス手段は、
前記ウェブサービスを提供する際に必要なコンテンツデータを含むウェブサービスデータを前記ネットワーク装置から受信するウェブサービスデータ受信手段と、
前記ネットワーク装置に保存されたログファイル、カウンタを含むデバイスデータを前記ネットワーク装置から受信するデバイスデータ受信手段とを備え、
前記ネットワーク装置から転送されたウェブサービス要求に対して、前記受信したウェブサービスデータの参照先のアドレスを前記ネットワーク装置のアドレスから前記情報処理装置のアドレスに変換した前記ウェブサービス応答を作成して前記ネットワーク装置に返信することを特徴とする請求項1記載のネットワークシステム。
【請求項3】
前記第2のウェブサービス手段は、前記デバイスデータが更新された場合、当該更新されたデバイスデータを前記ネットワーク装置に送信することを特徴とする請求項2記載のネットワークシステム。
【請求項4】
前記第2のウェブサービス手段は、代行ウェブサービスの終了を指示されたときは、前記ウェブサービスデータの参照先のアドレスを前記情報処理装置のアドレスから前記ネットワーク装置のアドレスに変換することを特徴とする請求項2又は3記載のネットワークシステム。
【請求項5】
前記第1の転送手段は、前記第1の転送情報として前記ウェブサービス要求を示すデータのヘッダ部分に転送元アドレスと転送先アドレスを付加し、
前記第2の転送手段は、前記第2の転送情報として前記ウェブサービス応答を示すデータのヘッダ部分に付加された送信元アドレスと宛先アドレスを削除することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のネットワークシステム。
【請求項6】
第1のネットワーク環境でネットワーク端末にウェブサービスを提供するネットワーク装置と、前記第1のネットワーク環境と異なる第2のネットワーク環境に配置され、前記ウェブサービスの提供を代行する情報処理装置とを備えるネットワークシステムにおいて、
前記ネットワーク装置は、
前記情報処理装置と通信を行う通信手段と、
前記ウェブサービスの提供を受けるためのウェブサービス要求を前記ネットワーク端末から受信したときは、当該ウェブサービス要求の送信元に対して当該ウェブサービス要求に対するウェブサービス応答を作成して返信する第1のウェブサービス手段と、
当該ネットワーク装置を低消費電力状態を含む所定の状態に移行させる移行手段と、
前記移行手段により当該ネットワーク装置が前記所定の状態に移行している場合、前記ネットワーク端末から新たに受信した第1のウェブサービス要求に転送情報を付加して前記通信手段により前記情報処理装置に転送する第1の転送手段と、
前記通信手段により前記情報処理装置から受信した第1のウェブサービス応答を前記第1のウェブサービス要求の送信元に転送する第2の転送手段とを備え、
前記情報処理装置は、
前記第1のウェブサービス応答に含まれる送信先情報を当該情報処理装置のアドレスに変換する送信先情報変換手段と、
前記第1のウェブサービス要求の送信元から第2のウェブサービス要求を受信したときは、当該送信元に対して前記第2のウェブサービス要求に対する第2のウェブサービス応答を返信する第2のウェブサービス手段とを備えることを特徴とするネットワークシステム。
【請求項7】
前記第1の転送手段は、前記転送情報として前記ウェブサービス要求を示すデータのヘッダ部分に転送元アドレスと転送先アドレスを付加することを特徴とする請求項6記載のネットワークシステム。
【請求項8】
前記ネットワーク装置は、前記移行手段により前記低消費電力状態を含む所定の状態から復帰したときは、前記情報処理装置に対して前記ウェブサービスの代行を終了するための代行終了指示を送信する代行終了指示手段をさらに備え、
前記情報処理装置は、前記代行終了指示手段により前記ネットワーク装置から前記ウェブサービスの代行終了指示を受信したときは、前記第2のウェブサービス手段による代行ウェブサービスの提供を終了することを特徴とする請求項6記載のネットワークシステム。
【請求項9】
前記情報処理装置は、
前記第2のウェブサービス手段による前記ウェブサービスの代行を停止するか否かを判定するウェブサービス停止判定手段と、
前記ウェブサービス停止判定手段により前記ウェブサービスの代行を停止すると判定された場合、前記ネットワーク装置に前記ウェブサービスの代行終了指示を送信する代行終了指示手段とをさらに備え、
前記ネットワーク装置は、前記代行終了指示手段により前記情報処理装置から代行終了指示を受信したときは、前記移行手段により前記低消費電力状態を含む所定の状態から復帰することを特徴とする請求項6記載のネットワークシステム。
【請求項10】
第1のネットワーク環境でネットワーク端末にウェブサービスを提供するネットワーク装置において、
前記第1のネットワーク環境と異なる第2のネットワーク環境にあって前記ウェブサービスの提供を代行する情報処理装置との間で通信を行う通信手段と、
前記ウェブサービスの提供を受けるためのウェブサービス要求を前記ネットワーク端末から受信したときは、当該ウェブサービス要求の送信元に対して当該ウェブサービス要求に対するウェブサービス応答を作成して返信するウェブサービス手段と、
当該ネットワーク装置を低消費電力状態を含む所定の状態に移行させる移行手段と、
前記移行手段により当該ネットワーク装置が前記所定の状態に移行している場合、前記ネットワーク端末から新たに受信したウェブサービス要求に第1の転送情報を付加して前記通信手段により前記情報処理装置に転送する第1の転送手段と、
前記通信手段により前記情報処理装置から受信した前記ウェブサービス応答から第2の転送情報を削除して前記ウェブサービス要求の送信元に転送する第2の転送手段とを備えることを特徴とするネットワーク装置。
【請求項11】
第1のネットワーク環境でネットワーク端末にウェブサービスを提供するネットワーク装置と通信を行い、前記第1のネットワーク環境と異なる第2のネットワーク環境にあって前記ウェブサービスの提供を代行する情報処理装置において、
前記ネットワーク装置が低消費電力状態を含む所定の状態に移行した場合、前記ネットワーク端末から前記ネットワーク装置を経由して転送されるウェブサービス要求に対してウェブサービス応答を作成し、当該ウェブサービス応答に含まれる送信先情報を当該情報処理装置のアドレスに変換して前記ウェブサービス応答を返信するウェブサービス手段を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項12】
第1のネットワーク環境でネットワーク端末にウェブサービスを提供するネットワーク装置と、前記第1のネットワーク環境と異なる第2のネットワーク環境に配置され、前記ウェブサービスの提供を代行する情報処理装置とを備えるネットワークシステムにおける代理応答方法であって、
前記ネットワーク装置と前記情報処理装置とが通信を行う通信工程と、
前記ウェブサービスの提供を受けるためのウェブサービス要求を前記ネットワーク端末から前記ネットワーク装置が受信したときは、当該ウェブサービス要求の送信元に対して当該ウェブサービス要求に対するウェブサービス応答を作成して前記ネットワーク装置から返信する第1のウェブサービス工程と、
前記ネットワーク装置が低消費電力状態を含む所定の状態に移行する移行工程と、
前記移行工程にて前記ネットワーク装置が前記所定の状態に移行している場合、前記ネットワーク端末から前記ネットワーク装置が新たに受信したウェブサービス要求に第1の転送情報を付加して前記情報処理装置に転送する第1の転送工程と、
前記情報処理装置から前記ネットワーク装置が受信した前記ウェブサービス応答から第2の転送情報を削除して前記ウェブサービス要求の送信元に転送する第2の転送工程と、
前記第1の転送工程にて前記ネットワーク装置から前記情報処理装置に転送された前記ウェブサービス要求に対してウェブサービス応答を作成する際に、当該ウェブサービス応答に前記第2の転送情報を付加して前記情報処理装置から前記ネットワーク装置に返信する第2のウェブサービス工程とを備えることを特徴とする代理応答方法。
【請求項13】
第1のネットワーク環境でネットワーク端末にウェブサービスを提供するネットワーク装置と、前記第1のネットワーク環境と異なる第2のネットワーク環境に配置され、前記ウェブサービスの提供を代行する情報処理装置とを備えるネットワークシステムにおける代理応答方法であって、
前記ネットワーク装置と前記情報処理装置とが通信を行う通信工程と、
前記ウェブサービスの提供を受けるためのウェブサービス要求を前記ネットワーク端末から前記ネットワーク装置が受信したときは、当該ウェブサービス要求の送信元に対して当該ウェブサービス要求に対するウェブサービス応答を作成して前記ネットワーク装置から返信する第1のウェブサービス工程と、
前記ネットワーク装置が低消費電力状態を含む所定の状態に移行する移行工程と、
前記移行工程にて前記ネットワーク装置が前記所定の状態に移行している場合、前記ネットワーク端末から前記ネットワーク装置が新たに受信した第1のウェブサービス要求に転送情報を付加して前記情報処理装置に転送する第1の転送工程と、
前記情報処理装置から前記ネットワーク装置が受信した第1のウェブサービス応答を前記第1のウェブサービス要求の送信元に転送する第2の転送工程と、
前記第1のウェブサービス応答に含まれる送信先情報を前記情報処理装置のアドレスに変換する送信先情報変換工程と、
前記第1のウェブサービス要求の送信元から第2のウェブサービス要求を前記情報処理装置が受信したときは、当該送信元に対して前記第2のウェブサービス要求に対する第2のウェブサービス応答を前記情報処理装置から返信する第2のウェブサービス工程とを備えることを特徴とする代理応答方法。
【請求項14】
第1のネットワーク環境でネットワーク端末にウェブサービスを提供するネットワーク装置と、前記第1のネットワーク環境と異なる第2のネットワーク環境に配置され、前記ウェブサービスの提供を代行する情報処理装置とを備えるネットワークシステムで機能するプログラムにおいて、
前記ネットワーク装置を、
前記情報処理装置と通信を行う通信手段、
前記ウェブサービスの提供を受けるためのウェブサービス要求を前記ネットワーク端末から受信したときは、当該ウェブサービス要求の送信元に対して当該ウェブサービス要求に対するウェブサービス応答を作成して返信する第1のウェブサービス手段、
当該ネットワーク装置を低消費電力状態を含む所定の状態に移行させる移行手段、
前記移行手段により当該ネットワーク装置が前記所定の状態に移行している場合、前記ネットワーク端末から新たに受信したウェブサービス要求に第1の転送情報を付加して前記通信手段により前記情報処理装置に転送する第1の転送手段、及び
前記通信手段により前記情報処理装置から受信した前記ウェブサービス応答から第2の転送情報を削除して前記ウェブサービス要求の送信元に転送する第2の転送手段として機能させ、
前記情報処理装置を、
前記第1の転送手段により前記ネットワーク装置から転送された前記ウェブサービス要求に対してウェブサービス応答を作成する際に、当該ウェブサービス応答に前記第2の転送情報を付加して返信する第2のウェブサービス手段として機能させるためのプログラム。
【請求項15】
第1のネットワーク環境でネットワーク端末にウェブサービスを提供するネットワーク装置と、前記第1のネットワーク環境と異なる第2のネットワーク環境に配置され、前記ウェブサービスの提供を代行する情報処理装置とを備えるネットワークシステムで機能するプログラムにおいて、
前記ネットワーク装置を、
前記情報処理装置と通信を行う通信手段、
前記ウェブサービスの提供を受けるためのウェブサービス要求を前記ネットワーク端末から受信したときは、当該ウェブサービス要求の送信元に対して当該ウェブサービス要求に対するウェブサービス応答を作成して返信する第1のウェブサービス手段、
当該ネットワーク装置を低消費電力状態を含む所定の状態に移行させる移行手段、
前記移行手段により当該ネットワーク装置が前記所定の状態に移行している場合、前記ネットワーク端末から新たに受信した第1のウェブサービス要求に転送情報を付加して前記通信手段により前記情報処理装置に転送する第1の転送手段、及び
前記通信手段により前記情報処理装置から受信した第1のウェブサービス応答を前記第1のウェブサービス要求の送信元に転送する第2の転送手段として機能させ、
前記情報処理装置を、
前記第1のウェブサービス応答に含まれる送信先情報を当該情報処理装置のアドレスに変換する送信先情報変換手段、及び
前記第1のウェブサービス要求の送信元から第2のウェブサービス要求を受信したときは、当該送信元に対して前記第2のウェブサービス要求に対する第2のウェブサービス応答を返信する第2のウェブサービス手段として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7a】
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【図7b】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−180970(P2011−180970A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−46562(P2010−46562)
【出願日】平成22年3月3日(2010.3.3)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】