ハンドル保持装置
【課題】ハンドルを所定の起伏位置または倒伏位置に保持させる構造を、部品点数が少なく、低コストに実現することができるハンドル保持装置を提供する。
【解決手段】ハンドル3の連結端が回動自在に保持されているとともに筐体2に固定され、弾性材料により形成された保持部材とを備え、保持部材におけるリブに突起部が形成され、ハンドル3に突起部が形成され、ハンドル3が回動される際に保持部材のリブ突起部とハンドルの突起部とが当接し、リブを弾性変形させることによって、ハンドル3に対して回転負荷を与えるものである。
【解決手段】ハンドル3の連結端が回動自在に保持されているとともに筐体2に固定され、弾性材料により形成された保持部材とを備え、保持部材におけるリブに突起部が形成され、ハンドル3に突起部が形成され、ハンドル3が回動される際に保持部材のリブ突起部とハンドルの突起部とが当接し、リブを弾性変形させることによって、ハンドル3に対して回転負荷を与えるものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種電子機器に搭載されるハンドルを保持するハンドル保持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ラジオ受信機やラジオカセットレコーダーなど可搬型の機器には、ユーザーが手で把持しやすいようにハンドルを備えているものがある。そのハンドルは、機器に対して回動自在に支持されており、機器に対して略直立させた起伏位置、または機器側に倒した倒伏位置に保持させることができる。上記のようなハンドルを保持する構造が特許文献1に開示されている。
【0003】
特許文献1には、ハンドルを所定の起伏位置または倒伏位置に保持させるために、ハンドルに形成されている凹部に嵌合可能な係合片と、係合片をハンドル側に押圧するスプリングと、スプリング及び係合片を保持するボルトとを備えている。
【特許文献1】実用新案登録第3034185号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら特許文献1に開示されている構成では、部品点数が多く、コストアップにつながってしまうという問題がある。
【0005】
本発明の目的は、ハンドルを所定の起伏位置または倒伏位置に保持させる構造を、部品点数が少なく、低コストに実現することができるハンドル保持装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のハンドル保持装置の第1の構成は、保持部材をハンドルの連結腕端に嵌合し、当該保持部材を筐体に固定することにより保持するハンドル保持装置であって、前記保持部材は、弾性材により形成され、対向する保持片を有する形状であり、その両保持片によりハンドルの連結端を挟持する構成となっており、前記保持部材の両保持片には、前記ハンドルの連結端に形成した支軸を挿入する軸孔を形成し、前記保持部材は、一方の保持片の外側部には前記筐体へ固定される固定部を形成し、他方の保持片の外側部には前記筐体への位置規制となるも当該保持部材の変形を許容する位置決め部を形成し、前記保持部材の保持片の少なくとも一方の内側面と、当該内側面と対向する前記連結端の側面とにおいて、その両側面又はいずれか一方の側面に回転負荷部を形成し、前記ハンドルは、前記筐体に保持された状態において、前記連結端の支軸を中心に回動可能であり、かつ前記回転負荷部によりその回動位置の規制を行うように構成したものである。
【0007】
本発明のハンドル保持装置の第2の構成は、ハンドルを筐体に対して回動自在に保持するハンドル保持装置であって、前記ハンドルの連結端に形成された支軸と、前記ハンドルの連結端が回動自在に保持されているとともに前記筐体に固定され、弾性材料により形成された保持部材とを備え、前記保持部材は、前記ハンドルの連結端を回動自在に挟持する一対の保持片と、前記一対の保持片のうち一方の保持片の外側部に形成され、前記筐体に固定される固定部と、前記一対の保持片のうち他方の保持片の外側部に形成され、前記筐体への位置規制が可能であるとともに当該保持部材の変形を許容する位置決め部とを備え、前記保持片の少なくとも一方の内側面と、当該内側面と対向する前記連結端の側面とにおいて、その両側面又はいずれか一方の側面に回転負荷部が形成され、前記ハンドルは、前記筐体に保持された状態において、前記支軸を中心に回動可能であり、かつ前記回転負荷部によりその回動位置が規制されるように構成されているものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ハンドルを所定の起伏位置または倒伏位置に保持させる構造を、部品点数が少なく、低コストに実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明のハンドル保持装置の第1の構成は、前記回転負荷部は、前記ハンドルの非使用時と使用時との回動位置の間において有効に作用すべく当該位置に突起または凹部を形成し、前記ハンドルの回動時に前記保持部材の両保持片間の弾性変形により、前記ハンドルの回動を可能とする構成としてもよい。
【0010】
本発明のハンドル保持装置の第2の構成は、前記回転負荷部は、前記ハンドルが所定位置まで回動された際に、前記保持片を弾性変形させて回転負荷を発生させる構成としてもよい。
【0011】
(実施の形態1)
〔1.ハンドル保持装置の構成及び動作〕
図1は、実施の形態1のハンドル保持装置を備えた機器の外観を示す。なお、本実施の形態では、ラジオ受信機を機器の一例として説明する。
【0012】
機器本体1は、内部に電気回路基板などを備えた筐体2と、筐体2の背面に回動自在に支持されている略コの字状のハンドル3とを備えている。ハンドル3は、両端2カ所の連結端31が、筐体2に形成されている2カ所の支持部21にそれぞれ支持されている。また、ハンドル3は、図1に示す倒伏状態から矢印Aに示す方向へ回動させることで、図2及び図3に示す状態を介して、図1に示す状態から約180度回動させた起伏状態へ移行させることができる。
【0013】
図4は、筐体2の外観の構成を示す。筐体2は、樹脂材料などで一体成型法により形成されるものであり、本実施の形態では強度を確保するためにポリスチレン樹脂で形成した。なお、筐体2の材料については、上記に限定されるものではない。
【0014】
支持部21は、ハンドル3の連結端31を筐体2内に挿入させるための開口部22を備えている。開口部22は、ハンドル3の連結端31を挿入可能であるとともに、ハンドル3の回動動作を妨げないように形成されている。また、開口部22は、筐体2の内側まで貫通して形成されている。
【0015】
図5は、筐体2の内側の構成を示す。筐体2の内面は、2カ所の開口部22が形成されている。それぞれの開口部22に隣接する位置に、ネジ穴23とピン24とが形成されている。ネジ穴23は、保持部材4(後述)をネジ5(後述)で固定するための穴であり、ピン24は保持部材4を位置決めするためのものである。また、ネジ穴23は、筐体2に形成されている円筒状の突起部25(図19参照)の先端に、その突起部25の軸方向に形成されている。
【0016】
図6は、筐体2の側面図を示す。開口部22は、幅寸法がW1の幅狭部22aと、幅寸法W2の幅広部22bとが形成されている。幅寸法W1とW2との関係は、下記のようになっている。
【0017】
W1<W2
また、ハンドル3の連結端31の幅寸法W3(図10参照)と、内側突起部32の端面から外側突起部33の端面までの幅寸法W4(図10参照)との関係、および開口部22における幅寸法W1及びW2との関係は、以下のようになっている。
【0018】
W3<W4
W4<W2
W3<W1
幅狭部22aの内側には、ネジ穴23とピン24とが形成されている。幅広部22bが形成されていることにより、ハンドル3の連結端31を開口部22内に挿入することができる。また、幅狭部22aが形成されていることにより、開口部22を通じて筐体2の内部が外部から目視されにくいようにすることができる。
【0019】
図7は、筐体2の内部構造を示す側面図である。図8は、筐体2の内部構造を示す斜視図である。保持部材4は、筐体2内に配され、ハンドル3の連結端31に回動自在に装着される。保持部材4は、ネジ穴23に螺合されるネジ5(後述)が挿通される孔部41と、ピン24に嵌合される凹部42とを備えている。孔部41と凹部42とは、連結端31を挟んで互いに対向する位置に形成されている。
【0020】
図9は、ハンドル3の構成を示す側面図である。図10は、ハンドル3の構成を示す平面図である。
【0021】
ハンドル3は、樹脂材料などで一体成型法により形成されるものであり、本実施の形態では強度を確保するためにポリスチレン樹脂で形成した。なお、ハンドル3の材料は上記に限るものではない。各連結端31において、互いに対向する2つの面に内側突起部32(支軸)が形成されている。また、各連結端31において、内側突起部32が形成されている面の裏面側には、外側突起部33(支軸)が形成されている。
【0022】
図11は、内側突起部32の近傍の要部斜視図である。図12は、外側突起部33の近傍の要部斜視図である。内側突起部32及び外側突起部33は、それぞれ傾斜部32a及び33aが形成されている。なお、図11に示すように内側突起部32は、略円筒形状に形成されているが、この形状に限定されない。また、図12に示すように外側突起部33は、略円筒形状に形成されているが、この形状に限定されない。
【0023】
また、各連結端31において、内側突起部32の近傍には、突起部34(回転負荷部)が形成されている。突起部34は、図11に示すように、内側突起部32の円筒面にほぼ沿うように第1の面34a、第2の面34b、および第3の面34cが形成されている。第1の面34a及び第3の面34は、互いに対向する方向に傾斜している傾斜面で形成されている。第2の面34bは、第1の面34a及び第3の面34cに挟まれた部位であり、突起部34の頂部に相当する。
【0024】
図13は、保持部材4の外観を示す斜視図である。図14は、保持部材4の側面図である。図15は、保持部材4の底面図である。
【0025】
保持部材4は、少なくとも弾性変形可能であれば筐体2と同じ材料で形成されていてもよいが、本実施の形態では、保持部材4の材料は筐体2の材料よりも柔らかい材料で形成した。本実施の形態では、筐体2はポリスチレン樹脂で形成し、保持部材4はポリアセタール樹脂で形成したが、これらに限定されるものではない。このように、保持部材4の材料を筐体2の材料よりも柔らかい材料で形成したことにより、筐体2の強度を確保しながら、保持部材4の撓み量を確保することができる。
【0026】
孔部41(固定用保持部)は、リブ52に形成され、筐体2に形成されているネジ穴23にネジ5(図19参照)を螺合させる際に、ネジ5が挿通される孔である。
【0027】
凹部42(位置決め部)は、リブ53に形成され、筐体2に形成されているピン24を嵌合させることができる。保持部材4を筐体2に装着する際は、凹部42にピン24を嵌合させた後、ネジ5を孔部41に挿通させてネジ穴23に螺合させる。
【0028】
孔部43(軸孔)は、ハンドル3に形成されている外側突起部33が嵌合される孔である。また、孔部44(軸孔)は、ハンドル3に形成されている内側突起部32が嵌合される孔である。孔部43と孔部44とは、互いに対向するように形成されている。また、孔部43の内径は、外側突起部33の外径よりも大きく形成されている。また、孔部44の内径は、内側突起部32の外径よりも大きく形成されている。これにより、孔部43に外側突起部33を嵌合させ、孔部44に内側突起部32を嵌合させた際に、ハンドル3を保持部材4に対して回動可能に保持させることができる。
【0029】
湾曲部45は、リブ50とリブ51とを結ぶ位置に形成され、略U字状に湾曲して形成されている。湾曲部45は、リブ51に対するリブ50の相対位置を変えるように弾性変形させるために形成されている。なお、湾曲部45の形状は、略U字状に限らず、矩形など他の形状であってもよく、少なくとも弾力性を発生させるものであればよい。
【0030】
突起部46(回転負荷部)は、リブ51の内面に突出形成されている。また、突起部46は、湾曲部45側から順に、第1の面46a、第2の面46b、および第3の面46cが形成されている。第1の面46a及び第3の面46cは、傾斜面で形成されている。第2の面46bは、突起部46の頂部に相当する。本実施の形態では、第3の面46cの傾斜角を、第1の面46aの傾斜角よりも大きくなるように形成しているが、これに限定されない。
【0031】
凹部47は、リブ52の底面において、孔部41の周囲に形成されている。また、凹部47は、突起部25(図19参照)の先端が嵌合し、突起部25に対して保持部材4を位置決めすることができる。
【0032】
補強部48は、湾曲部45の内面に形成され、湾曲部45の剛性を高めている。湾曲部45は、肉厚を厚くすれば剛性を高くすることができるが、保持部材4自体が大きくなってしまう。そこで、湾曲部45を薄肉にし、湾曲部45の内側に補強部48を形成することで、保持部材4を大型化せずに、保持部材4の弾力性(リブ50とリブ51とが互いに近づく方向の弾力)を高くすることができ、クリック感を確保しやすくすることができる。
【0033】
傾斜部49は、リブ50及びリブ51の先端に形成されている。傾斜部49は、ハンドル3に保持部材4を装着する際の組立性を向上させるものである。すなわち、保持部材4をハンドル3の連結端31に装着する際に、傾斜部49に連結端31の端面を当接させて、そのまま連結端31を保持部材4内へ押し込むことで、連結端31が傾斜部49上をスライドしリブ50及び51を押し広げ、連結端31に保持部材4を保持させることができる。
【0034】
リブ50及びリブ51(保持片)は、互いに対向する位置に形成されている。リブ51は、リブ50よりも肉厚が薄く形成されており、弾性変形しやすく形成されている。リブ52は、リブ50に対して略直交する方向に突出して形成されている。リブ53は、リブ51に対して略直交する方向に突出して形成されている。
【0035】
〔2.ハンドル保持装置の組立方法〕
まず、図4に示す筐体2の外側から、ハンドル3を挿入する。具体的には、ハンドル3の連結端31を、筐体2の開口部22に挿入する。この時、幅広部22bの幅寸法W2(図6参照)がハンドル31における幅寸法W4(図10参照)よりも大きく形成されているため、連結端31が幅広部22bを通るようにして開口部22に挿入する。連結端31が幅広部22bを通った後は、幅狭部22aの幅寸法W1がハンドル3の幅寸法W3よりも大きいことから、ハンドル3を矢印Aに示す方向へ回動可能な状態になるとともに、W1<W4の関係に基づいて連結端31が開口部22から容易に脱落しない状態になる。なお、この時ハンドル3は、筐体2に固定されておらず、仮保持されている状態である。仮保持された状態を、図6などに示す。
【0036】
次に、ハンドル3の端部に保持部材4を装着する。具体的には、筐体2の内側に位置している連結端31における傾斜部32a及び32bに、保持部材4の傾斜部49を当接させる。そのまま保持部材4を押し込むことで、傾斜部32a及び33aと傾斜部49とが摺動し、リブ50及びリブ51が互いに離間する方向へ押し広げられながら、連結端31が保持部材4内へ移動する。連結端31が保持部材4内の所定位置まで移動すると、内側突起部32が孔部44に嵌合し、外側突起部33が孔部43に嵌合する。この時、保持部材4は、内側突起部32の外径が孔部44の内径よりも小さく、外側突起部33の外径が孔部43の内径よりも小さく形成されているため、ハンドル3の連結端31に回動自在に保持される。図16及び図17に、ハンドル3に保持部材4が装着された状態を示す。図16は、ハンドル保持装置の構成を示す平面図である。図17は、ハンドル保持装置の構成を示す側面図である。図16及び図17において、説明の便宜上、筐体2の図示は省略した。
【0037】
次に、保持部材4を筐体2に固定する。具体的には、まず、保持部材4に形成されている凹部42を筐体2に形成されているピン24に嵌合させ、凹部47に突起部25(図19参照)を嵌合させ、孔部41とネジ穴23との位置を合わせる。次に、ネジ5(図19参照)を孔部41に挿通させて、ネジ穴23に螺合する。
【0038】
これにより、保持部材4が筐体2に固定され、ハンドル3を筐体2に保持させることができる。
【0039】
〔3.ハンドル回動時の動作〕
図18A〜図18Cは、筐体2に対するハンドル3の回動状態を模式的に示した図である。図18Aは、ハンドル3が筐体2の背面に沿うような位置(倒伏位置)に倒された状態である。図18Bは、ハンドル3を水平位置まで回動させた状態である。図18Cは、ハンドル3を筐体2の上方に突出する位置(起伏位置)まで回動させた状態であり、倒伏位置からの回動角はほぼ180度である。図19A〜図19Cは、ハンドル3と保持部材4との結合部分を模式的に示した図である。図19A〜図19Cに示すように、保持部材4は、孔部41側がネジ5によって筐体2の突起部25に固定され、凹部42側はピン24がクリアランスを持って遊嵌している。
【0040】
まず、図18Aに示すように、ハンドル3が倒伏位置にある時は、ハンドル3と保持部材4とは図19Aに示す位置関係にある。具体的には、突起部34における第3の面34cが、突起部46における第3の面46cに当接している。この時、突起部46は突起部34に押圧されて、リブ51には矢印Bに示す方向に弾性変形する。突起部46と突起部34とのオーバーラップ量D1と、凹部42の最内壁とピン42との隙間D2とは、
D1<D2
の関係にあるため、リブ51はピン42に当接せずに矢印Bに示す方向に撓むことができる。このように、リブ51が弾性変形することにより、ハンドル3に対して矢印Cに示す方向、すなわち図18Aにおける矢印Eに示す方向に押圧力が発生する。よって、ハンドル3は、矢印Eに示す方向に押圧力が与えられながら倒伏位置を保持することができる。したがって、例えば筐体2を矢印Eの反対方向に傾けたとしても、筐体2に対するハンドル3の相対位置はほとんど変わらない。
【0041】
次に、図18Aに示す状態から、ハンドル3を矢印Fに示す方向へ回動させると、突起部34は、内側突起部32の軸回りに相対位置が変動する。ハンドル3の回動に伴って移動する突起部34は、やがて図19Bに示すように第2の面34bが突起部46の第2の面46bに当接し、リブ51が図19Aに示す状態からさらに矢印Bに示す方向に撓む。このように、突起部34が突起部46を乗り越える時に、ハンドル3においてクリック感を生じさせることができる。
【0042】
図19Bに示す状態からさらにハンドル3を矢印Fに示す方向へ回動させると、ハンドルは図18Bに示す水平位置に到達する。この時、突起部34は突起部46を完全に乗り越え、第1の面46aに対向する位置に到達する。第1の面46aと突起部34とは離間していてもよいし、リブ51を撓ませない程度に接触していてもよい。また、リブ51は、突起部34による押圧力が働かないため、弾性変形した状態から元の形状に復帰し、ハンドル3には負荷がかかっていない状態になる。
【0043】
図18Bに示す状態から、ハンドル3をさらに矢印Fに示す方向へ回動させると、突起部34の第1の面34aと突起部46の第1の面46aとが当接する。ここで、図13に示すように、孔部44は、突起部46を分断するような位置に形成されているため、突起部46の一部は孔部44を挟んで対向する位置に形成されている。特に、図示したように、第2の面46b及び第3の面46cは、孔部44を挟んで対向する位置に形成されている。ハンドル3が図18Aに示す位置と図18Cに示す位置との間を回動する際、突起部34は、内側突起部32の軸回り、すなわち孔部44の周囲を移動することになる。よって、ハンドル3が図18Aに示す位置と図18Bに示す位置との間を回動する際は、突起部34は、突起部46における一方の第1の面46a、第2の面46b及び第3の面46cに当接しながら移動するが、ハンドル3が図18Bに示す位置と図18Cに示す位置との間を回動する際は、突起部34は、突起部46における他方の第1の面46a、第2の面46b及び第3の面46cに当接しながら移動する。
【0044】
さらにハンドル3を回動させると、図19Bに示すように突起部34は突起部46の第2の面46bに当接し、リブ51は矢印Bに示す方向へ弾性変形する。このように、突起部34が突起部46を乗り越える時に、ハンドル3においてクリック感を生じさせることができる。
【0045】
図19Bに示す状態から、ハンドル3をさらに矢印F(図18参照)に示す方向へ回動させると、突起部34が突起部46を乗り越え、図19Aに示すように突起部34の第3の面34cと突起部46の第3の面46cとが当接する状態になる。この時、ハンドル3は、図18Cに示すように、起伏位置に到達している。前述したように、図19Aに示す状態では、突起部46が突起部34に押圧されて、リブ51には矢印Bに示す方向に弾性変形する。このように、リブ51が弾性変形することにより、ハンドル3に対して矢印Cに示す方向、すなわち図18Cにおける矢印Eに示す方向に押圧力が発生する。よって、ハンドル3は、矢印Eに示す方向に押圧力が与えられながら起伏位置を保持することができる。したがって、例えば筐体2を矢印Eの反対方向に傾けたとしても、ハンドル3が矢印Gに示す方向に回動してしまうことがなく、筐体2に対するハンドル3の相対位置はほとんど変わらないため、使い勝手を向上させることができる。
【0046】
〔4.実施の形態の効果、他〕
本実施の形態によれば、弾性変形可能な保持部材4で、ハンドル3を筐体2に固定する構成としたことにより、従来に比べて部品点数を削減することができ、コストダウンをすることができる。特に、保持部材4をハンドル3に装着する際、ネジなどの固定部品を使用することなく装着することができるため、部品点数を削減することができる。また、部品点数が少ないため、組立作業性を向上させることができる。
【0047】
また、保持部材4に突起部46を備え、ハンドル3に突起部34を備え、ハンドル3を回動させる時に両者が当接するように構成し、かつ保持部材4において突起部46が形成されているリブ51を弾性変形可能にしたことにより、ハンドル3を回動させる際にクリック感を発生させることができる。
【0048】
また、ハンドル3が起伏位置あるいは倒伏位置にある時、突起部34と突起部46とが当接してリブ51を僅かに撓ませているため、ハンドル3に対して所定の負荷を与えることができ、ハンドル3の位置を安定させることができる。よって、使い勝手を向上させることができる。
【0049】
また、本装置の組立時、ハンドル3の連結端31を筐体2の開口部22に挿入し、筐体2の内側において、連結端31に保持部材4を弾性係合により装着する構成としたので、保持部材4が装着されたハンドル3は筐体2から離脱することがないため、ハンドル3を筐体2に仮保持させることができる。よって、組立作業性を向上させることができる。すなわち、保持部材4でハンドル3を筐体2に仮保持させる工程と、保持部材4を筐体2にネジ留めする工程とを分離することができるので、組立作業性を向上させることができる。特に、保持部材4は、ハンドル3に装着する際、内側突起部32を孔部44に嵌合させ、外側突起部33を孔部43に嵌合させるだけでよいので、簡単に組み立てることができる。
【0050】
また、内側突起部32及び外側突起部33に傾斜部32a及び33aを備えたことにより、保持部材4をハンドル3に装着する際、連結端31を傾斜部32a及び33aに摺動させてガイドすることができるので、簡単に組み立てることができる。
【0051】
また、ハンドル3の両端(連結端31)に装着される保持部材4は、それぞれ同じ形状・材質で形成されているため、製造コストを抑えることができる。
【0052】
また、保持部材4を形成している材料は、筐体2を形成している材料よりも柔らかい材料を用いたことにより、筐体2の強度を確保しながら、弾性変形可能な保持部材4を実現することができる。
【0053】
なお、本実施の形態において、ハンドル3に回動負荷を与える手段として、突起部34と突起部46とを備えたが、いずれか一方のみ備える構成としてもよい。2つの突起部のうちいずれか一方のみを備える構成では、ハンドル3が起伏位置または倒伏位置にある時に位置決めが可能なように、突起部が嵌合可能な凹部を備えた構成としてもよい。例えば、ハンドル3に突起部34を備え、保持部材4のリブ51に凹部を形成する構成が考えられる。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明のハンドル保持装置は、ハンドルを備えた可搬型の機器に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】実施の形態1におけるハンドル保持装置を備えた機器の外観を示す斜視図
【図2】ハンドル保持装置を備えた機器の要部斜視図
【図3】ハンドル保持装置を備えた機器の側面図
【図4】筐体の外観を示す斜視図
【図5】筐体の内部構造を示す斜視図
【図6】ハンドルが保持された筐体の外観を示す側面図
【図7】ハンドルが保持された筐体の内部構造を示す側面図
【図8】ハンドルが保持された筐体の内部構造を示す斜視図
【図9】ハンドルの構成を示す底面図
【図10】ハンドルの構成を示す側面図
【図11】ハンドルの端部近傍を示す要部斜視図
【図12】ハンドルの端部近傍を示す要部斜視図
【図13】保持部材の構成を示す斜視図
【図14】保持部材の構成を示す側面図
【図15】保持部材の構成を示す底面図
【図16】保持部材が保持されたハンドルの構成を示す底面図
【図17】保持部材が保持されたハンドルの構成を示す側面図
【図18A】ハンドル保持装置が搭載された機器の模式図(降伏位置)
【図18B】ハンドル保持装置が搭載された機器の模式図(水平位置)
【図18C】ハンドル保持装置が搭載された機器の模式図(起伏位置)
【図19A】保持部材近傍の要部断面図(降伏位置または起伏位置)
【図19B】保持部材近傍の要部断面図
【図19C】保持部材近傍の要部断面図(水平位置)
【符号の説明】
【0056】
1 機器本体
2 筐体
21 支持部
22 開口部
23 ネジ穴
24 ピン
3 ハンドル
31 端部
32 内側突起部(支軸)
33 外側突起部(支軸)
34 突起部(回転負荷部)
4 保持部材
41 孔部(固定用保持部)
42 凹部(位置決め部)
43 孔部(軸孔)
44 孔部(軸孔)
45 湾曲部
46 突起部(回転負荷部)
50、51 リブ(保持片)
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種電子機器に搭載されるハンドルを保持するハンドル保持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ラジオ受信機やラジオカセットレコーダーなど可搬型の機器には、ユーザーが手で把持しやすいようにハンドルを備えているものがある。そのハンドルは、機器に対して回動自在に支持されており、機器に対して略直立させた起伏位置、または機器側に倒した倒伏位置に保持させることができる。上記のようなハンドルを保持する構造が特許文献1に開示されている。
【0003】
特許文献1には、ハンドルを所定の起伏位置または倒伏位置に保持させるために、ハンドルに形成されている凹部に嵌合可能な係合片と、係合片をハンドル側に押圧するスプリングと、スプリング及び係合片を保持するボルトとを備えている。
【特許文献1】実用新案登録第3034185号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら特許文献1に開示されている構成では、部品点数が多く、コストアップにつながってしまうという問題がある。
【0005】
本発明の目的は、ハンドルを所定の起伏位置または倒伏位置に保持させる構造を、部品点数が少なく、低コストに実現することができるハンドル保持装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のハンドル保持装置の第1の構成は、保持部材をハンドルの連結腕端に嵌合し、当該保持部材を筐体に固定することにより保持するハンドル保持装置であって、前記保持部材は、弾性材により形成され、対向する保持片を有する形状であり、その両保持片によりハンドルの連結端を挟持する構成となっており、前記保持部材の両保持片には、前記ハンドルの連結端に形成した支軸を挿入する軸孔を形成し、前記保持部材は、一方の保持片の外側部には前記筐体へ固定される固定部を形成し、他方の保持片の外側部には前記筐体への位置規制となるも当該保持部材の変形を許容する位置決め部を形成し、前記保持部材の保持片の少なくとも一方の内側面と、当該内側面と対向する前記連結端の側面とにおいて、その両側面又はいずれか一方の側面に回転負荷部を形成し、前記ハンドルは、前記筐体に保持された状態において、前記連結端の支軸を中心に回動可能であり、かつ前記回転負荷部によりその回動位置の規制を行うように構成したものである。
【0007】
本発明のハンドル保持装置の第2の構成は、ハンドルを筐体に対して回動自在に保持するハンドル保持装置であって、前記ハンドルの連結端に形成された支軸と、前記ハンドルの連結端が回動自在に保持されているとともに前記筐体に固定され、弾性材料により形成された保持部材とを備え、前記保持部材は、前記ハンドルの連結端を回動自在に挟持する一対の保持片と、前記一対の保持片のうち一方の保持片の外側部に形成され、前記筐体に固定される固定部と、前記一対の保持片のうち他方の保持片の外側部に形成され、前記筐体への位置規制が可能であるとともに当該保持部材の変形を許容する位置決め部とを備え、前記保持片の少なくとも一方の内側面と、当該内側面と対向する前記連結端の側面とにおいて、その両側面又はいずれか一方の側面に回転負荷部が形成され、前記ハンドルは、前記筐体に保持された状態において、前記支軸を中心に回動可能であり、かつ前記回転負荷部によりその回動位置が規制されるように構成されているものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ハンドルを所定の起伏位置または倒伏位置に保持させる構造を、部品点数が少なく、低コストに実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明のハンドル保持装置の第1の構成は、前記回転負荷部は、前記ハンドルの非使用時と使用時との回動位置の間において有効に作用すべく当該位置に突起または凹部を形成し、前記ハンドルの回動時に前記保持部材の両保持片間の弾性変形により、前記ハンドルの回動を可能とする構成としてもよい。
【0010】
本発明のハンドル保持装置の第2の構成は、前記回転負荷部は、前記ハンドルが所定位置まで回動された際に、前記保持片を弾性変形させて回転負荷を発生させる構成としてもよい。
【0011】
(実施の形態1)
〔1.ハンドル保持装置の構成及び動作〕
図1は、実施の形態1のハンドル保持装置を備えた機器の外観を示す。なお、本実施の形態では、ラジオ受信機を機器の一例として説明する。
【0012】
機器本体1は、内部に電気回路基板などを備えた筐体2と、筐体2の背面に回動自在に支持されている略コの字状のハンドル3とを備えている。ハンドル3は、両端2カ所の連結端31が、筐体2に形成されている2カ所の支持部21にそれぞれ支持されている。また、ハンドル3は、図1に示す倒伏状態から矢印Aに示す方向へ回動させることで、図2及び図3に示す状態を介して、図1に示す状態から約180度回動させた起伏状態へ移行させることができる。
【0013】
図4は、筐体2の外観の構成を示す。筐体2は、樹脂材料などで一体成型法により形成されるものであり、本実施の形態では強度を確保するためにポリスチレン樹脂で形成した。なお、筐体2の材料については、上記に限定されるものではない。
【0014】
支持部21は、ハンドル3の連結端31を筐体2内に挿入させるための開口部22を備えている。開口部22は、ハンドル3の連結端31を挿入可能であるとともに、ハンドル3の回動動作を妨げないように形成されている。また、開口部22は、筐体2の内側まで貫通して形成されている。
【0015】
図5は、筐体2の内側の構成を示す。筐体2の内面は、2カ所の開口部22が形成されている。それぞれの開口部22に隣接する位置に、ネジ穴23とピン24とが形成されている。ネジ穴23は、保持部材4(後述)をネジ5(後述)で固定するための穴であり、ピン24は保持部材4を位置決めするためのものである。また、ネジ穴23は、筐体2に形成されている円筒状の突起部25(図19参照)の先端に、その突起部25の軸方向に形成されている。
【0016】
図6は、筐体2の側面図を示す。開口部22は、幅寸法がW1の幅狭部22aと、幅寸法W2の幅広部22bとが形成されている。幅寸法W1とW2との関係は、下記のようになっている。
【0017】
W1<W2
また、ハンドル3の連結端31の幅寸法W3(図10参照)と、内側突起部32の端面から外側突起部33の端面までの幅寸法W4(図10参照)との関係、および開口部22における幅寸法W1及びW2との関係は、以下のようになっている。
【0018】
W3<W4
W4<W2
W3<W1
幅狭部22aの内側には、ネジ穴23とピン24とが形成されている。幅広部22bが形成されていることにより、ハンドル3の連結端31を開口部22内に挿入することができる。また、幅狭部22aが形成されていることにより、開口部22を通じて筐体2の内部が外部から目視されにくいようにすることができる。
【0019】
図7は、筐体2の内部構造を示す側面図である。図8は、筐体2の内部構造を示す斜視図である。保持部材4は、筐体2内に配され、ハンドル3の連結端31に回動自在に装着される。保持部材4は、ネジ穴23に螺合されるネジ5(後述)が挿通される孔部41と、ピン24に嵌合される凹部42とを備えている。孔部41と凹部42とは、連結端31を挟んで互いに対向する位置に形成されている。
【0020】
図9は、ハンドル3の構成を示す側面図である。図10は、ハンドル3の構成を示す平面図である。
【0021】
ハンドル3は、樹脂材料などで一体成型法により形成されるものであり、本実施の形態では強度を確保するためにポリスチレン樹脂で形成した。なお、ハンドル3の材料は上記に限るものではない。各連結端31において、互いに対向する2つの面に内側突起部32(支軸)が形成されている。また、各連結端31において、内側突起部32が形成されている面の裏面側には、外側突起部33(支軸)が形成されている。
【0022】
図11は、内側突起部32の近傍の要部斜視図である。図12は、外側突起部33の近傍の要部斜視図である。内側突起部32及び外側突起部33は、それぞれ傾斜部32a及び33aが形成されている。なお、図11に示すように内側突起部32は、略円筒形状に形成されているが、この形状に限定されない。また、図12に示すように外側突起部33は、略円筒形状に形成されているが、この形状に限定されない。
【0023】
また、各連結端31において、内側突起部32の近傍には、突起部34(回転負荷部)が形成されている。突起部34は、図11に示すように、内側突起部32の円筒面にほぼ沿うように第1の面34a、第2の面34b、および第3の面34cが形成されている。第1の面34a及び第3の面34は、互いに対向する方向に傾斜している傾斜面で形成されている。第2の面34bは、第1の面34a及び第3の面34cに挟まれた部位であり、突起部34の頂部に相当する。
【0024】
図13は、保持部材4の外観を示す斜視図である。図14は、保持部材4の側面図である。図15は、保持部材4の底面図である。
【0025】
保持部材4は、少なくとも弾性変形可能であれば筐体2と同じ材料で形成されていてもよいが、本実施の形態では、保持部材4の材料は筐体2の材料よりも柔らかい材料で形成した。本実施の形態では、筐体2はポリスチレン樹脂で形成し、保持部材4はポリアセタール樹脂で形成したが、これらに限定されるものではない。このように、保持部材4の材料を筐体2の材料よりも柔らかい材料で形成したことにより、筐体2の強度を確保しながら、保持部材4の撓み量を確保することができる。
【0026】
孔部41(固定用保持部)は、リブ52に形成され、筐体2に形成されているネジ穴23にネジ5(図19参照)を螺合させる際に、ネジ5が挿通される孔である。
【0027】
凹部42(位置決め部)は、リブ53に形成され、筐体2に形成されているピン24を嵌合させることができる。保持部材4を筐体2に装着する際は、凹部42にピン24を嵌合させた後、ネジ5を孔部41に挿通させてネジ穴23に螺合させる。
【0028】
孔部43(軸孔)は、ハンドル3に形成されている外側突起部33が嵌合される孔である。また、孔部44(軸孔)は、ハンドル3に形成されている内側突起部32が嵌合される孔である。孔部43と孔部44とは、互いに対向するように形成されている。また、孔部43の内径は、外側突起部33の外径よりも大きく形成されている。また、孔部44の内径は、内側突起部32の外径よりも大きく形成されている。これにより、孔部43に外側突起部33を嵌合させ、孔部44に内側突起部32を嵌合させた際に、ハンドル3を保持部材4に対して回動可能に保持させることができる。
【0029】
湾曲部45は、リブ50とリブ51とを結ぶ位置に形成され、略U字状に湾曲して形成されている。湾曲部45は、リブ51に対するリブ50の相対位置を変えるように弾性変形させるために形成されている。なお、湾曲部45の形状は、略U字状に限らず、矩形など他の形状であってもよく、少なくとも弾力性を発生させるものであればよい。
【0030】
突起部46(回転負荷部)は、リブ51の内面に突出形成されている。また、突起部46は、湾曲部45側から順に、第1の面46a、第2の面46b、および第3の面46cが形成されている。第1の面46a及び第3の面46cは、傾斜面で形成されている。第2の面46bは、突起部46の頂部に相当する。本実施の形態では、第3の面46cの傾斜角を、第1の面46aの傾斜角よりも大きくなるように形成しているが、これに限定されない。
【0031】
凹部47は、リブ52の底面において、孔部41の周囲に形成されている。また、凹部47は、突起部25(図19参照)の先端が嵌合し、突起部25に対して保持部材4を位置決めすることができる。
【0032】
補強部48は、湾曲部45の内面に形成され、湾曲部45の剛性を高めている。湾曲部45は、肉厚を厚くすれば剛性を高くすることができるが、保持部材4自体が大きくなってしまう。そこで、湾曲部45を薄肉にし、湾曲部45の内側に補強部48を形成することで、保持部材4を大型化せずに、保持部材4の弾力性(リブ50とリブ51とが互いに近づく方向の弾力)を高くすることができ、クリック感を確保しやすくすることができる。
【0033】
傾斜部49は、リブ50及びリブ51の先端に形成されている。傾斜部49は、ハンドル3に保持部材4を装着する際の組立性を向上させるものである。すなわち、保持部材4をハンドル3の連結端31に装着する際に、傾斜部49に連結端31の端面を当接させて、そのまま連結端31を保持部材4内へ押し込むことで、連結端31が傾斜部49上をスライドしリブ50及び51を押し広げ、連結端31に保持部材4を保持させることができる。
【0034】
リブ50及びリブ51(保持片)は、互いに対向する位置に形成されている。リブ51は、リブ50よりも肉厚が薄く形成されており、弾性変形しやすく形成されている。リブ52は、リブ50に対して略直交する方向に突出して形成されている。リブ53は、リブ51に対して略直交する方向に突出して形成されている。
【0035】
〔2.ハンドル保持装置の組立方法〕
まず、図4に示す筐体2の外側から、ハンドル3を挿入する。具体的には、ハンドル3の連結端31を、筐体2の開口部22に挿入する。この時、幅広部22bの幅寸法W2(図6参照)がハンドル31における幅寸法W4(図10参照)よりも大きく形成されているため、連結端31が幅広部22bを通るようにして開口部22に挿入する。連結端31が幅広部22bを通った後は、幅狭部22aの幅寸法W1がハンドル3の幅寸法W3よりも大きいことから、ハンドル3を矢印Aに示す方向へ回動可能な状態になるとともに、W1<W4の関係に基づいて連結端31が開口部22から容易に脱落しない状態になる。なお、この時ハンドル3は、筐体2に固定されておらず、仮保持されている状態である。仮保持された状態を、図6などに示す。
【0036】
次に、ハンドル3の端部に保持部材4を装着する。具体的には、筐体2の内側に位置している連結端31における傾斜部32a及び32bに、保持部材4の傾斜部49を当接させる。そのまま保持部材4を押し込むことで、傾斜部32a及び33aと傾斜部49とが摺動し、リブ50及びリブ51が互いに離間する方向へ押し広げられながら、連結端31が保持部材4内へ移動する。連結端31が保持部材4内の所定位置まで移動すると、内側突起部32が孔部44に嵌合し、外側突起部33が孔部43に嵌合する。この時、保持部材4は、内側突起部32の外径が孔部44の内径よりも小さく、外側突起部33の外径が孔部43の内径よりも小さく形成されているため、ハンドル3の連結端31に回動自在に保持される。図16及び図17に、ハンドル3に保持部材4が装着された状態を示す。図16は、ハンドル保持装置の構成を示す平面図である。図17は、ハンドル保持装置の構成を示す側面図である。図16及び図17において、説明の便宜上、筐体2の図示は省略した。
【0037】
次に、保持部材4を筐体2に固定する。具体的には、まず、保持部材4に形成されている凹部42を筐体2に形成されているピン24に嵌合させ、凹部47に突起部25(図19参照)を嵌合させ、孔部41とネジ穴23との位置を合わせる。次に、ネジ5(図19参照)を孔部41に挿通させて、ネジ穴23に螺合する。
【0038】
これにより、保持部材4が筐体2に固定され、ハンドル3を筐体2に保持させることができる。
【0039】
〔3.ハンドル回動時の動作〕
図18A〜図18Cは、筐体2に対するハンドル3の回動状態を模式的に示した図である。図18Aは、ハンドル3が筐体2の背面に沿うような位置(倒伏位置)に倒された状態である。図18Bは、ハンドル3を水平位置まで回動させた状態である。図18Cは、ハンドル3を筐体2の上方に突出する位置(起伏位置)まで回動させた状態であり、倒伏位置からの回動角はほぼ180度である。図19A〜図19Cは、ハンドル3と保持部材4との結合部分を模式的に示した図である。図19A〜図19Cに示すように、保持部材4は、孔部41側がネジ5によって筐体2の突起部25に固定され、凹部42側はピン24がクリアランスを持って遊嵌している。
【0040】
まず、図18Aに示すように、ハンドル3が倒伏位置にある時は、ハンドル3と保持部材4とは図19Aに示す位置関係にある。具体的には、突起部34における第3の面34cが、突起部46における第3の面46cに当接している。この時、突起部46は突起部34に押圧されて、リブ51には矢印Bに示す方向に弾性変形する。突起部46と突起部34とのオーバーラップ量D1と、凹部42の最内壁とピン42との隙間D2とは、
D1<D2
の関係にあるため、リブ51はピン42に当接せずに矢印Bに示す方向に撓むことができる。このように、リブ51が弾性変形することにより、ハンドル3に対して矢印Cに示す方向、すなわち図18Aにおける矢印Eに示す方向に押圧力が発生する。よって、ハンドル3は、矢印Eに示す方向に押圧力が与えられながら倒伏位置を保持することができる。したがって、例えば筐体2を矢印Eの反対方向に傾けたとしても、筐体2に対するハンドル3の相対位置はほとんど変わらない。
【0041】
次に、図18Aに示す状態から、ハンドル3を矢印Fに示す方向へ回動させると、突起部34は、内側突起部32の軸回りに相対位置が変動する。ハンドル3の回動に伴って移動する突起部34は、やがて図19Bに示すように第2の面34bが突起部46の第2の面46bに当接し、リブ51が図19Aに示す状態からさらに矢印Bに示す方向に撓む。このように、突起部34が突起部46を乗り越える時に、ハンドル3においてクリック感を生じさせることができる。
【0042】
図19Bに示す状態からさらにハンドル3を矢印Fに示す方向へ回動させると、ハンドルは図18Bに示す水平位置に到達する。この時、突起部34は突起部46を完全に乗り越え、第1の面46aに対向する位置に到達する。第1の面46aと突起部34とは離間していてもよいし、リブ51を撓ませない程度に接触していてもよい。また、リブ51は、突起部34による押圧力が働かないため、弾性変形した状態から元の形状に復帰し、ハンドル3には負荷がかかっていない状態になる。
【0043】
図18Bに示す状態から、ハンドル3をさらに矢印Fに示す方向へ回動させると、突起部34の第1の面34aと突起部46の第1の面46aとが当接する。ここで、図13に示すように、孔部44は、突起部46を分断するような位置に形成されているため、突起部46の一部は孔部44を挟んで対向する位置に形成されている。特に、図示したように、第2の面46b及び第3の面46cは、孔部44を挟んで対向する位置に形成されている。ハンドル3が図18Aに示す位置と図18Cに示す位置との間を回動する際、突起部34は、内側突起部32の軸回り、すなわち孔部44の周囲を移動することになる。よって、ハンドル3が図18Aに示す位置と図18Bに示す位置との間を回動する際は、突起部34は、突起部46における一方の第1の面46a、第2の面46b及び第3の面46cに当接しながら移動するが、ハンドル3が図18Bに示す位置と図18Cに示す位置との間を回動する際は、突起部34は、突起部46における他方の第1の面46a、第2の面46b及び第3の面46cに当接しながら移動する。
【0044】
さらにハンドル3を回動させると、図19Bに示すように突起部34は突起部46の第2の面46bに当接し、リブ51は矢印Bに示す方向へ弾性変形する。このように、突起部34が突起部46を乗り越える時に、ハンドル3においてクリック感を生じさせることができる。
【0045】
図19Bに示す状態から、ハンドル3をさらに矢印F(図18参照)に示す方向へ回動させると、突起部34が突起部46を乗り越え、図19Aに示すように突起部34の第3の面34cと突起部46の第3の面46cとが当接する状態になる。この時、ハンドル3は、図18Cに示すように、起伏位置に到達している。前述したように、図19Aに示す状態では、突起部46が突起部34に押圧されて、リブ51には矢印Bに示す方向に弾性変形する。このように、リブ51が弾性変形することにより、ハンドル3に対して矢印Cに示す方向、すなわち図18Cにおける矢印Eに示す方向に押圧力が発生する。よって、ハンドル3は、矢印Eに示す方向に押圧力が与えられながら起伏位置を保持することができる。したがって、例えば筐体2を矢印Eの反対方向に傾けたとしても、ハンドル3が矢印Gに示す方向に回動してしまうことがなく、筐体2に対するハンドル3の相対位置はほとんど変わらないため、使い勝手を向上させることができる。
【0046】
〔4.実施の形態の効果、他〕
本実施の形態によれば、弾性変形可能な保持部材4で、ハンドル3を筐体2に固定する構成としたことにより、従来に比べて部品点数を削減することができ、コストダウンをすることができる。特に、保持部材4をハンドル3に装着する際、ネジなどの固定部品を使用することなく装着することができるため、部品点数を削減することができる。また、部品点数が少ないため、組立作業性を向上させることができる。
【0047】
また、保持部材4に突起部46を備え、ハンドル3に突起部34を備え、ハンドル3を回動させる時に両者が当接するように構成し、かつ保持部材4において突起部46が形成されているリブ51を弾性変形可能にしたことにより、ハンドル3を回動させる際にクリック感を発生させることができる。
【0048】
また、ハンドル3が起伏位置あるいは倒伏位置にある時、突起部34と突起部46とが当接してリブ51を僅かに撓ませているため、ハンドル3に対して所定の負荷を与えることができ、ハンドル3の位置を安定させることができる。よって、使い勝手を向上させることができる。
【0049】
また、本装置の組立時、ハンドル3の連結端31を筐体2の開口部22に挿入し、筐体2の内側において、連結端31に保持部材4を弾性係合により装着する構成としたので、保持部材4が装着されたハンドル3は筐体2から離脱することがないため、ハンドル3を筐体2に仮保持させることができる。よって、組立作業性を向上させることができる。すなわち、保持部材4でハンドル3を筐体2に仮保持させる工程と、保持部材4を筐体2にネジ留めする工程とを分離することができるので、組立作業性を向上させることができる。特に、保持部材4は、ハンドル3に装着する際、内側突起部32を孔部44に嵌合させ、外側突起部33を孔部43に嵌合させるだけでよいので、簡単に組み立てることができる。
【0050】
また、内側突起部32及び外側突起部33に傾斜部32a及び33aを備えたことにより、保持部材4をハンドル3に装着する際、連結端31を傾斜部32a及び33aに摺動させてガイドすることができるので、簡単に組み立てることができる。
【0051】
また、ハンドル3の両端(連結端31)に装着される保持部材4は、それぞれ同じ形状・材質で形成されているため、製造コストを抑えることができる。
【0052】
また、保持部材4を形成している材料は、筐体2を形成している材料よりも柔らかい材料を用いたことにより、筐体2の強度を確保しながら、弾性変形可能な保持部材4を実現することができる。
【0053】
なお、本実施の形態において、ハンドル3に回動負荷を与える手段として、突起部34と突起部46とを備えたが、いずれか一方のみ備える構成としてもよい。2つの突起部のうちいずれか一方のみを備える構成では、ハンドル3が起伏位置または倒伏位置にある時に位置決めが可能なように、突起部が嵌合可能な凹部を備えた構成としてもよい。例えば、ハンドル3に突起部34を備え、保持部材4のリブ51に凹部を形成する構成が考えられる。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明のハンドル保持装置は、ハンドルを備えた可搬型の機器に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】実施の形態1におけるハンドル保持装置を備えた機器の外観を示す斜視図
【図2】ハンドル保持装置を備えた機器の要部斜視図
【図3】ハンドル保持装置を備えた機器の側面図
【図4】筐体の外観を示す斜視図
【図5】筐体の内部構造を示す斜視図
【図6】ハンドルが保持された筐体の外観を示す側面図
【図7】ハンドルが保持された筐体の内部構造を示す側面図
【図8】ハンドルが保持された筐体の内部構造を示す斜視図
【図9】ハンドルの構成を示す底面図
【図10】ハンドルの構成を示す側面図
【図11】ハンドルの端部近傍を示す要部斜視図
【図12】ハンドルの端部近傍を示す要部斜視図
【図13】保持部材の構成を示す斜視図
【図14】保持部材の構成を示す側面図
【図15】保持部材の構成を示す底面図
【図16】保持部材が保持されたハンドルの構成を示す底面図
【図17】保持部材が保持されたハンドルの構成を示す側面図
【図18A】ハンドル保持装置が搭載された機器の模式図(降伏位置)
【図18B】ハンドル保持装置が搭載された機器の模式図(水平位置)
【図18C】ハンドル保持装置が搭載された機器の模式図(起伏位置)
【図19A】保持部材近傍の要部断面図(降伏位置または起伏位置)
【図19B】保持部材近傍の要部断面図
【図19C】保持部材近傍の要部断面図(水平位置)
【符号の説明】
【0056】
1 機器本体
2 筐体
21 支持部
22 開口部
23 ネジ穴
24 ピン
3 ハンドル
31 端部
32 内側突起部(支軸)
33 外側突起部(支軸)
34 突起部(回転負荷部)
4 保持部材
41 孔部(固定用保持部)
42 凹部(位置決め部)
43 孔部(軸孔)
44 孔部(軸孔)
45 湾曲部
46 突起部(回転負荷部)
50、51 リブ(保持片)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
保持部材をハンドルの連結腕端に嵌合し、当該保持部材を筐体に固定することにより保持するハンドル保持装置であって、
前記保持部材は、弾性材により形成され、対向する保持片を有する形状であり、その両保持片によりハンドルの連結端を挟持する構成となっており、
前記保持部材の両保持片には、前記ハンドルの連結端に形成した支軸を挿入する軸孔を形成し、
前記保持部材は、一方の保持片の外側部には前記筐体へ固定される固定部を形成し、他方の保持片の外側部には前記筐体への位置規制となるも当該保持部材の変形を許容する位置決め部を形成し、
前記保持部材の保持片の少なくとも一方の内側面と、当該内側面と対向する前記連結端の側面とにおいて、その両側面又はいずれか一方の側面に回転負荷部を形成し、
前記ハンドルは、前記筐体に保持された状態において、前記連結端の支軸を中心に回動可能であり、かつ前記回転負荷部によりその回動位置の規制を行うように構成した、ハンドル保持装置。
【請求項2】
前記回転負荷部は、
前記ハンドルの非使用時と使用時との回動位置の間において有効に作用すべく当該位置に突起または凹部を形成し、
前記ハンドルの回動時に前記保持部材の両保持片間の弾性変形により、前記ハンドルの回動を可能とするように構成した、ハンドル保持装置。
【請求項3】
ハンドルを筐体に対して回動自在に保持するハンドル保持装置であって、
前記ハンドルの連結端に形成された支軸と、
前記ハンドルの連結端が回動自在に保持されているとともに前記筐体に固定され、弾性材料により形成された保持部材とを備え、
前記保持部材は、
前記ハンドルの連結端を回動自在に挟持する一対の保持片と、
前記一対の保持片のうち一方の保持片の外側部に形成され、前記筐体に固定される固定部と、
前記一対の保持片のうち他方の保持片の外側部に形成され、前記筐体への位置規制が可能であるとともに当該保持部材の変形を許容する位置決め部とを備え、
前記保持片の少なくとも一方の内側面と、当該内側面と対向する前記連結端の側面とにおいて、その両側面又はいずれか一方の側面に回転負荷部が形成され、
前記ハンドルは、前記筐体に保持された状態において、前記支軸を中心に回動可能であり、かつ前記回転負荷部によりその回動位置が規制されるように構成されている、ハンドル保持装置。
【請求項4】
前記回転負荷部は、
前記ハンドルが所定位置まで回動された際に、前記保持片を弾性変形させて回転負荷を発生させる、請求項3記載のハンドル保持装置。
【請求項1】
保持部材をハンドルの連結腕端に嵌合し、当該保持部材を筐体に固定することにより保持するハンドル保持装置であって、
前記保持部材は、弾性材により形成され、対向する保持片を有する形状であり、その両保持片によりハンドルの連結端を挟持する構成となっており、
前記保持部材の両保持片には、前記ハンドルの連結端に形成した支軸を挿入する軸孔を形成し、
前記保持部材は、一方の保持片の外側部には前記筐体へ固定される固定部を形成し、他方の保持片の外側部には前記筐体への位置規制となるも当該保持部材の変形を許容する位置決め部を形成し、
前記保持部材の保持片の少なくとも一方の内側面と、当該内側面と対向する前記連結端の側面とにおいて、その両側面又はいずれか一方の側面に回転負荷部を形成し、
前記ハンドルは、前記筐体に保持された状態において、前記連結端の支軸を中心に回動可能であり、かつ前記回転負荷部によりその回動位置の規制を行うように構成した、ハンドル保持装置。
【請求項2】
前記回転負荷部は、
前記ハンドルの非使用時と使用時との回動位置の間において有効に作用すべく当該位置に突起または凹部を形成し、
前記ハンドルの回動時に前記保持部材の両保持片間の弾性変形により、前記ハンドルの回動を可能とするように構成した、ハンドル保持装置。
【請求項3】
ハンドルを筐体に対して回動自在に保持するハンドル保持装置であって、
前記ハンドルの連結端に形成された支軸と、
前記ハンドルの連結端が回動自在に保持されているとともに前記筐体に固定され、弾性材料により形成された保持部材とを備え、
前記保持部材は、
前記ハンドルの連結端を回動自在に挟持する一対の保持片と、
前記一対の保持片のうち一方の保持片の外側部に形成され、前記筐体に固定される固定部と、
前記一対の保持片のうち他方の保持片の外側部に形成され、前記筐体への位置規制が可能であるとともに当該保持部材の変形を許容する位置決め部とを備え、
前記保持片の少なくとも一方の内側面と、当該内側面と対向する前記連結端の側面とにおいて、その両側面又はいずれか一方の側面に回転負荷部が形成され、
前記ハンドルは、前記筐体に保持された状態において、前記支軸を中心に回動可能であり、かつ前記回転負荷部によりその回動位置が規制されるように構成されている、ハンドル保持装置。
【請求項4】
前記回転負荷部は、
前記ハンドルが所定位置まで回動された際に、前記保持片を弾性変形させて回転負荷を発生させる、請求項3記載のハンドル保持装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18A】
【図18B】
【図18C】
【図19A】
【図19B】
【図19C】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18A】
【図18B】
【図18C】
【図19A】
【図19B】
【図19C】
【公開番号】特開2008−263032(P2008−263032A)
【公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−104168(P2007−104168)
【出願日】平成19年4月11日(2007.4.11)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年4月11日(2007.4.11)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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