説明

パイロット式電磁弁

【課題】小型化したパイロット式電磁弁を提供する。
【解決手段】流路ブロック体は、ブロック本体5、吸気ポートが形成された吸気ブロック体10及び排気ポートが形成された排気ブロック体20を備えるものである。さらに、吸気ブロック体10はブロック本体5の一側面5Aに結合し、排気ブロック体20はブロック本体5の他側面5Bに結合し、第1弁体53乃至第4弁体58は、ブロック本体5と吸気ブロック体10の間、及びブロック本体5と排気ブロック体20の間に狭持される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固定鉄心及び可動鉄心を有する複数のパイロット弁部と、弁体が当接離間する弁座が形成された流路ブロック体と、を備えるパイロット式電磁弁に関する。
【背景技術】
【0002】
流体を制御するパイロット式電磁弁は、例えば、工作機械、溶接機械、溶断機械、輸送機械、空調設備等の一般産業機械の内部に使用されている。
従来、この種の技術として、図54に示すパイロット式電磁弁900がある。図54及び図55に示すように、パイロット式電磁弁900は、弁体を稼働させるための4つのパイロット弁部901〜904を有する。また、弁体が当接離間する弁座が内部に形成されたブロック体905を有する。さらに、ブロック体905には、排気ポート911、吸気ポート912、Aポート913及びBポート914が形成され、それぞれを内部に形成された流路で連通している。さらに、パイロット弁部901〜904はブロック体905の上面905Aに固定されている。
【0003】
パイロット式電磁弁900は、例えば、吸気ポート912より加圧された流体を、第1パイロット弁部901の弁体を開き、第2パイロット弁部902を閉じてAポート913へ流すことができる。また、第1パイロット弁部901の弁体を閉じて第2パイロット弁部902の弁体を開き排気ポート911へ排出することができる。また、吸気ポート912より加圧された流体を、第3パイロット弁部903の弁体を開き、第4パイロット弁部904を閉じてAポート913へ流すことができる。また、第3パイロット弁部903の弁体を閉じて第4パイロット弁部904の弁体を開き排気ポート911へ排出することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−112148号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のパイロット式電磁弁では、上記の機能を満足した状態で小型化を図ることが困難であった。特に、パイロット式電磁弁を携帯し持ち運ぶ携帯用酸素濃縮器に用いるような場合には、パイロット式電磁弁が大きいと持ち運びに不便であるため問題となる。
また、省スペース化の要請から一般産業機械の母機の小型が進んできている。それに伴い、母機に内蔵されるパイロット式電磁弁も同様に省スペース化が要求されている。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は小型化したパイロット式電磁弁を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)この課題の解決を目的としてされた本発明の一態様におけるパイロット式電磁弁は、固定鉄心及び可動鉄心を有する複数のパイロット弁部と、弁体が当接離間する弁座が形成された流路ブロック体と、を備えるものである。また、流路ブロック体は、ブロック本体、吸気ポートが形成された吸気ブロック体及び排気ポートが形成された排気ブロック体を備えるものである。さらに、吸気ブロック体はブロック本体の一側面に結合し、排気ブロック体はブロック本体の他側面に結合し、弁体は、ブロック本体と吸気ブロック体の
間、及びブロック本体と排気ブロック体の間に狭持されるものである。かかるパイロット式電磁弁は、小型化を図ることができる。流路ブロック体を、ブロック本体、吸気ブロッ
ク体、排気ブロック体の3つのブロックで構成することにより、パイロット弁部を吸気ブロック体と排気ブロック体の2か所に分けて固定することができるため、固定スペースを分離することができる。それにより、パイロット式電磁弁の小型化を図ることができる。
【0008】
(2)上記に記載のパイロット式電磁弁において、パイロット弁部は、第1パイロット弁部、第2パイロット弁部、第3パイロット弁部、及び第4パイロット弁部を有し、第1パイロット弁部、第2パイロット弁部、第3パイロット弁部、及び第4パイロット弁部は、ブロック本体の四隅に形成されるものである。また、第1パイロット弁部及び第3パイロット弁部はブロック本体を挟んで対面する位置に形成されており、第2パイロット弁部及び第4パイロット弁部はブロック本体を挟んで対面する位置に形成されている。また、第1パイロット弁部及び第2パイロット弁部は吸気ブロック体を挟んで対面する位置に形成されており、第3パイロット弁部及び第4パイロット弁部は排気ブロック体を挟んで対面する位置に形成されているとさらによい。パイロット弁部が対面するため流路を集約することができる。流路を集約することにより、パイロット式電磁弁の小型化を図ることができる。
【0009】
(3)上記に記載のパイロット式電磁弁において、弁体は、第1弁体、第2弁体、第3弁体、及び第4弁体を有するものである。また、ブロック本体の一側面に第1弁体が狭持された第1吸気弁室、一側面に第2弁体が狭持された第2吸気弁室が形成されており、他側面に第3弁体が狭持された第1排気弁室が形成されており、さらに、他側面に第4弁体が狭持された第2排気弁室が形成されているものである。また、第1吸気弁室内に第1弁体が当接離間する第1吸気弁座に第1吸気弁孔が形成され、第2吸気弁室内に第2弁体が当接離間する第2吸気弁座に第2吸気弁孔が形成され、第1排気弁室内に第3弁体が当接離間する第1排気弁座に第1排気弁孔が形成され、第2排気弁室内に第4弁体が当接離間する第2排気弁座に第2排気弁孔が形成されている。さらに、第1吸気弁孔と第1排気弁孔が同心上に形成され、第2吸気弁孔と第2排気弁孔が同心上に形成されているとさらによい。第1吸気弁孔と第1排気弁孔を同心上に形成することにより、第1ポートに連通する流路を共有化することができる。また、第1ポートへと連通する流路を短くすることができる。さらに、第2吸気弁孔と第2排気弁孔を同心上に形成することにより、第2ポートに連通する流路を共有化することができる。また、第2ポートへと連通する流路を短くすることができる。流路を共有化することができ、かつ、第1ポート及び第2ポートへと連通する流路を短くすることができることにより、パイロット式電磁弁の小型化を図ることができる。
【0010】
(4)上記に記載のパイロット式電磁弁において、第1吸気弁室及び第2吸気弁室を吸気流路が連通し、第1排気弁室及び第2排気弁室を排気流路が連通するものである。さらに、吸気流路及び排気流路がスリット型流路であるとさらによい。ブロック体内の流路がスリット型となることにより、流路幅を狭めることができる。流路幅が狭くなるため、パイロット式電磁弁の小型化を図ることができる。
【0011】
(5)上記に記載のパイロット式電磁弁において、第1吸気弁孔と連通する第1吸気連通流路と第1排気弁孔と連通する第1排気連通流路との間に第1流路分離部が形成されており、第1流路分離部が第1吸気弁孔と第1排気弁孔の軸心方向近傍に伸びて形成されている。また、第2吸気弁孔と連通する第2吸気連通流路と第2排気弁孔と連通する第2排気連通流路との間に第2流路分離部が形成されており、第2流路分離部が第2吸気弁孔と第2排気弁孔の軸心方向近傍に伸びて形成されているとさらによい。
それにより、第1吸気連通流路及び第1排気連通流路は互いに別方向に形成され相互に異なる異形状とすることができる。また、第1流路分離部を隔てて流路が形成されるため第1吸気連通流路及び第1排気連通流路は、平行に形成され、相互に分離された形状となる。さらに、第1吸気弁孔及び第1排気弁孔を分離しながら、2つの流路の距離を近くすることができる。
同様に、第2吸気連通流路及び第2排気連通流路は互いに別方向に形成され相互に異なる異形状とすることができる。また、第2流路分離部を隔てて流路が形成されるため第2吸気連通流路及び第2排気連通流路は、平行に形成され、相互に分離された形状となる。さらに、第2吸気弁孔及び第2排気弁孔を分離しながら、2つの流路の距離を近くすることができる。
【0012】
(6)上記に記載のパイロット式電磁弁において、ブロック本体、吸気ブロック体及び排気ブロック体は、結合することにより略十字形状となること、ブロック本体、吸気ブロック体及び排気ブロック体は、略十字形状と同様の形状である十字結合部材により結合されるとさらによい。十字結合部材により結合することができるため、連結を容易にすることができる。
【0013】
(7)上記に記載のパイロット式電磁弁において、吸気ブロック体及び排気ブロック体のうちパイロット弁部と当接する面にエア孔が形成されていること、エア孔は略十字形状の凹み面に形成されているとさらによい。エア孔の位置が、略十字形状の凹み面に形成されていることにより、第1パイロット弁部、第2パイロット弁部、第3パイロット弁部、及び第4パイロット弁部を、ブロック本体の四隅に形成することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、小型化したパイロット式電磁弁を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施形態に係るパイロット式電磁弁の上面図である。
【図2】実施形態に係るパイロット式電磁弁の側面図である。
【図3】実施形態に係る図1に示すパイロット式電磁弁のVV断面図である。
【図4】実施形態に係るパイロット式電磁弁の流路ブロック体(合体時)の上面図である。
【図5】実施形態に係るパイロット式電磁弁の流路ブロック体(分離時)の上面図である。
【図6】実施形態に係るパイロット式電磁弁の流路ブロック体(合体時)の側面図である。
【図7】実施形態に係るパイロット式電磁弁のブロック本体の上面図である。
【図8】実施形態に係るパイロット式電磁弁のブロック本体の右側面図である。
【図9】実施形態に係るパイロット式電磁弁のブロック本体の左側面図である。
【図10】実施形態に係るパイロット式電磁弁の図9に示すブロック本体のAA断面図である。
【図11】実施形態に係るパイロット式電磁弁の図7に示すブロック本体のFF断面図である。
【図12】実施形態に係るパイロット式電磁弁のブロック本体の正面図である。
【図13】実施形態に係るパイロット式電磁弁のブロック本体の取付部の一部拡大図である。
【図14】実施形態に係るパイロット式電磁弁の図7に示すブロック本体のDD断面図である。
【図15】実施形態に係るパイロット式電磁弁の図8に示すブロック本体のII断面図である。
【図16】実施形態に係るパイロット式電磁弁の図7に示すブロック本体のEE断面図である。
【図17】実施形態に係るパイロット式電磁弁の図7に示すブロック本体のGG断面図である。
【図18】実施形態に係るパイロット式電磁弁の図7に示すブロック本体のHH断面図である。
【図19】実施形態に係るパイロット式電磁弁の吸気ブロック体の上面図である。
【図20】実施形態に係るパイロット式電磁弁の吸気ブロック体の正面図である。
【図21】実施形態に係るパイロット式電磁弁の吸気ブロック体の背面図である。
【図22】実施形態に係るパイロット式電磁弁の図21の吸気ブロック体のRR断面図である。
【図23】実施形態に係るパイロット式電磁弁の吸気ブロック体の下面図である。
【図24】実施形態に係るパイロット式電磁弁の図20に示す吸気ブロック体のLL断面図である。
【図25】実施形態に係るパイロット式電磁弁の図19に示す吸気ブロック体のMM断面図である。
【図26】実施形態に係るパイロット式電磁弁の吸気ブロック体の左側面図である。
【図27】実施形態に係るパイロット式電磁弁の図21に示す吸気ブロック体のQQ断面図である。
【図28】実施形態に係るパイロット式電磁弁の図26に示す吸気ブロック体のOO断面図である。
【図29】実施形態に係るパイロット式電磁弁の図20の吸気ブロック体のNN断面図である。
【図30】実施形態に係るパイロット式電磁弁の図20に示す吸気ブロック体のKK断面図である。
【図31】実施形態に係るパイロット式電磁弁の図20に示す吸気ブロック体のSS断面図である。
【図32】実施形態に係るパイロット式電磁弁の吸気ブロック体の右側面図である。
【図33】実施形態に係るパイロット式電磁弁の図21に示す吸気ブロック体のTT断面図である。
【図34】実施形態に係るパイロット式電磁弁の図19に示す吸気ブロック体のJJ断面図である。
【図35】実施形態に係るパイロット式電磁弁の図19に示す吸気ブロック体のPP断面図である。
【図36】実施形態に係るパイロット式電磁弁の十字結合部材の正面図である。
【図37】実施形態に係るパイロット式電磁弁の回路図である。
【図38】実施形態に係るパイロット式電磁弁の流路(1)の概念右側断面図である。
【図39】実施形態に係るパイロット式電磁弁の流路(1)の概念上方断面図である。
【図40】実施形態に係るパイロット式電磁弁の流路(1)の概念左側断面図である。
【図41】実施形態に係るパイロット式電磁弁の流路(2)の概念右側断面図である。
【図42】実施形態に係るパイロット式電磁弁の流路(2)の概念上方断面図である。
【図43】実施形態に係るパイロット式電磁弁の流路(2)の概念左側断面図である。
【図44】実施形態に係るパイロット式電磁弁の流路(3)の概念右側断面図である。
【図45】実施形態に係るパイロット式電磁弁の流路(3)の概念上方断面図である。
【図46】実施形態に係るパイロット式電磁弁の流路(3)の概念左側断面図である。
【図47】実施形態に係るパイロット式電磁弁の流路(4)の概念右側断面図である。
【図48】実施形態に係るパイロット式電磁弁の流路(4)の概念上方断面図である。
【図49】実施形態に係るパイロット式電磁弁の流路(4)の概念左側断面図である。
【図50】実施形態に係るパイロット式電磁弁の流路(1)の回路図である。
【図51】実施形態に係るパイロット式電磁弁の流路(2)の回路図である。
【図52】実施形態に係るパイロット式電磁弁の流路(3)の回路図である。
【図53】実施形態に係るパイロット式電磁弁の流路(4)の回路図である。
【図54】従来技術に係るパイロット式電磁弁の上面図である。
【図55】従来技術に係るパイロット式電磁弁の側面図である。
【図56】実施形態に係るパイロット式電磁弁の概念右側断面図である。
【図57】実施形態に係るパイロット式電磁弁の概念上方断面図である。
【図58】実施形態に係るパイロット式電磁弁の概念左側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を具体化した実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本実施形態は、パイロット式電磁弁について、本発明を具体化したものである。
【0017】
1.パイロット式電磁弁
図1にパイロット式電磁弁1の上面図を示す。図2にパイロット式電磁弁1の側面図を示す。図3に図1に示すパイロット式電磁弁のVV断面図を示す。図37に、パイロット式電磁弁の回路図を示す。
本形態のパイロット式電磁弁1は、図37に示す第1パイロット弁部31V、第2パイロット弁部32V、第3パイロット弁部33V、及び第4パイロット弁部34Vにより流体の供給を制御する流体制御弁である。パイロット式電磁弁1は、流路ブロック体2及び複数のパイロット弁部3Vを有する。パイロット弁部3Vは図1及び図2(図2には、パイロット弁部33V及び34Vを示す)に示すように流路ブロック体2の四隅に固設されている。パイロット弁部3Vは、第1パイロット弁部31V、第2パイロット弁部32V、第3パイロット弁部33V及び第4パイロット弁部34Vを有する。
パイロット弁部3Vが対面するように四隅に形成されているため、後述するようにパイロット式電磁弁1内の流路を集約することができる。流路を集約することにより、パイロット式電磁弁の小型化を図ることができる。
【0018】
2.流路ブロック体
図4に、流路ブロック体2(合体時)の上面図を示す。図5に、流路ブロック体2(分離時)の上面図を示す。図6に、流路ブロック体2(合体時)の側面図を示す。
【0019】
本形態の流路ブロック体2は、パイロット式電磁弁1の一部を構成するものであり、内部に流体を流すものである。図4及び図5に示すように、流路ブロック体2は、ブロック本体5、吸気ブロック体10及び排気ブロック体20、及び十字結合部材40(図4乃至図6において図示しない)を有する。図5に示すように、吸気ブロック体10は、ブロック本体5の一側面5Aに結合する。ブロック本体5に形成された後述する第1吸気弁座51に当接離間する第1弁体53及びブロック本体5に形成された後述する第2吸気弁座52に当接離間する第2弁体54が、ブロック本体5と吸気ブロック体10の間に狭持される。
【0020】
図5に示すように、排気ブロック体20は、ブロック本体5の他側面5Bに結合している。ブロック本体5に形成された後述する第1排気弁座55に当接離間する第3弁体57及びブロック本体5に形成された後述する第2排気弁座56に当接離間する第4弁体58が、ブロック本体5と排気ブロック体20の間に狭持される。さらに、図6に示す吸気ブロック体10のネジ穴120に図示しない固定ネジを挿入することにより、ブロック本体5と吸気ブロック体10を側面方向から固定することができる。また、排気ブロック体20に対しても同様に固定ネジを挿入することでブロック本体と排気ブロック体20を側面方向から固定することができる。
さらに、図4乃至図6に十字結合部材40を示さないが、図4に示す状態において十字結合部材40を上面に対して結合させ、連結孔45に図示しない固定ネジを挿入し固定することにより流路ブロック体2は上面から固定され結合される。
【0021】
2−1.ブロック本体
図7にブロック本体5の上面図を示す。図8にブロック本体5の右側面図を示す。図9にブロック本体5の左側面図を示す。図10に図9に示すブロック本体5のAA断面図を示す。図11に図7に示すブロック本体5のFF断面図を示す。図12にブロック本体5の正面図を示す。図13にブロック本体5の固定部の一部拡大図を示す。図14に図7に示すブロック本体5のDD断面図を示す。図15に図8に示すブロック本体5のII断面図を示す。図16に図7に示すブロック本体5のEE断面図を示す。図17に図7に示すブロック本体5のGG断面図を示す。図18に図7に示すブロック本体5のHH断面図を示す。
【0022】
図7乃至図9に示すように、ブロック本体5は、一側面5A、他側面5B、上面5C、下面5D、一端面5E、及び他端面5Fを有する略直方体形状である。図5に示すように、一側面5Aは、吸気ブロック体10の接合面100Aと接合する。また、他側面5Bは、排気ブロック体20の接合面200Aと接合する。
【0023】
図8に示すように、一側面5Aには、第1吸気弁室67及び第2吸気弁室68が形成されている。
図15に示すように、第1吸気弁室67内には、第1吸気弁座51が形成されており、その中心には第1吸気弁孔61が形成されている。また、図8に示すように一側面5Aであって、第1吸気弁室67の外周縁部には第1弁体53と同様の形状であり、第1弁体53が係合する第1弁係合溝71が形成されている。なお、図15に、第1吸気弁室67内の構成を示したが、その他の第2吸気弁室68、第1排気弁室69、第2排気弁室70も同様の構成を有する。
また、第2吸気弁室68内には、第2吸気弁座52が形成されており、その中心には第2吸気弁孔62が形成されている。また、図8に示すように、一側面5Aであって、第2吸気弁室68の外周縁部には第2弁体54と同様の形状であり、第2弁体54が係合する第2弁係合溝72が形成されている。
【0024】
図9に示すように、他側面5Bには、第1排気弁室69及び第2排気弁室70が形成されている。
第1排気弁室69内には、第1排気弁座55が形成されており、その中心には第1排気弁孔65が形成されている。また、図9に示すように、他側面5Bであって、第1排気弁室69の外周縁部には第3弁体57と同様の形状であり、第3弁体57が係合する第3弁係合溝73が形成されている。
また、第2排気弁室70内には、第2排気弁座56が形成されており、その中心には第2排気弁孔66が形成されている。また、図9に示すように、他側面5Bであって、第3排気弁室70の外周縁部には第4弁体58と同様の形状であり、第4弁体58が係合する第4弁係合溝74が形成されている。
【0025】
図10に示すように、第1吸気弁孔61と第1排気弁孔65は同心上に形成されている。第1吸気弁孔61と第1排気弁孔65を同心上に形成することにより、第1ポート59に連通する第1ポート流路591を共有化することができる。また、第1ポート59へと連通する第1ポート流路591を短くすることができる。
具体的には、第1吸気弁孔61と第1排気弁孔65の間に第1ポート流路591が形成されることになり、第1ポート流路591へと連通する流路を短くすることができる。第1排気弁孔65においては、第1ポート流路591が第1排気弁孔65が形成される第1排気弁室69に直接連通している。また、第1吸気弁孔61においては、第1ポート流路591と一体に形成されている第1吸気連通流路75が第1吸気弁孔61に連通している。そのため、第1吸気弁孔61及び第1排気弁孔65から第1ポート59と連通する流路が短くなる。したがって、パイロット式電磁弁1を小型化することができる。
【0026】
図10に示すように、第2吸気弁孔62と第2排気弁孔66は同心上に形成されている。第2吸気弁孔62と第2排気弁孔66を同心上に形成することにより、第2ポート60に連通する第2ポート流路601を共有化することができる。また、第2ポート60へと連通する第2ポート流路601を短くすることができる。
具体的には、第2吸気弁孔62と第2排気弁孔66の間に第2ポート流路601が形成されることになり、第2ポート流路601へと連通する流路を短くすることができる。第2排気弁孔66においては、第2ポート流路601が第2排気弁孔66が形成される第2排気弁室70に直接連通している。また、第2吸気弁孔62においては、第2ポート流路601と一体に形成されている第2吸気連通流路76が第2吸気弁孔62に連通している。そのため、第2吸気弁孔62及び第2排気弁孔66から第2ポート60と連通する流路が短くなる。したがって、パイロット式電磁弁1を小型化することができる。
【0027】
図7に示すように、上面5Cには、第1ポート59及び第2ポート60が形成されている。
第1ポート59は、ブロック本体5内に形成された第1ポート流路591に連通している。図11、図17及び図18に示すように、第1ポート流路591は、上面5Cから下面5D方向に垂直に形成されている。
第2ポート60は、ブロック本体5内に形成された第2ポート流路601に連通している。図11、図17及び図18に示すように、第2ポート流路601は、上面5Cから下面5D方向に垂直に形成されている。
【0028】
図10に示すように、第1吸気弁孔61と第1ポート流路591は、第1吸気連通流路75を介して連通している。また、第1排気弁孔65と第1ポート流路591は、第1排気弁室69を介して連通している。
また、図10に示すように、第2吸気弁孔62と第2ポート流路601は、第2吸気連通流路76を介して連通している。また、第2排気弁孔66と第2ポート流路601は、第2排気弁室70を介して連通している。
【0029】
第1吸気弁孔61と連通する第1吸気連通流路75と対向する第1排気弁孔65と連通する第1排気連通流路77の形状は、図10に示すように相互に異なる異形状である。相互に異なる異形状であることにより、第1吸気連通流路75と第1排気連通流路77を交差することなくブロック本体5内に形成することができる。
図10及び図11に示すように、第1吸気連通流路75と第1排気連通流路77の間には、第1流路分離部79が形成されている。第1流路分離部79は、第1吸気弁孔61と第1排気弁孔65の軸心方向近傍に伸びて形成されている。第1流路分離部79が形成されていることにより、第1吸気連通流路75は、図10及び図11中、第1吸気弁孔61の右側方向に形成される。他方、第1排気連通流路77は、図10及び図11中、第1排気弁孔65の左側方向に形成される。さらに、第1流路分離部79が形成されていることにより、第1吸気連通流路75及び第1排気連通流路77は互いに別方向に形成され相互に異なる異形状とすることができる。また、第1流路分離部79を隔てて流路が形成されるため第1吸気連通流路75及び第1排気連通流路77は、平行に形成され、相互に分離された形状となる。
第1流路分離部79が形成されていることにより、図10に示すように第1吸気弁孔61及び第1排気弁孔65を分離しながら、2つの流路の距離を近くすることができる。すなわち、第1流路分離部79が形成されていることにより、第1吸気弁孔61及び第1排気弁孔65から連通する流路を分離することができるためである。
また、第1吸気弁孔61と第1排気弁孔65の軸心方向近傍とは、完全なる軸心ではなく図10に示すように、第1流路分離部79が軸心よりもやや第1ポート流路591側に近いことを意味する。第1流路分離部79が軸心よりもやや第1ポート流路591側に近いことにより、第1排気連通流路77の流路面積が対向する第1吸気連通流路75よりも大きくなる。第1排気連通流路77の流路面積を大きくすることができるため、排気スピードを上げることができる。
【0030】
第2吸気弁孔62と連通する第2吸気連通流路76と対向する第2排気弁孔66と連通する第2排気連通流路78の形状は、図10に示すように相互に異なる異形状である。相互に異なる異形状であることにより、第2吸気連通流路76と第2排気連通流路78を交差することなくブロック本体5内に形成することができる。
図10及び図11に示すように、第2吸気連通流路76と第2排気連通流路78の間には、第2流路分離部80が形成されている。第2流路分離部80は、第2吸気弁孔62と第2排気弁孔66の軸心方向近傍に伸びて形成されている第2流路分離部80が形成されていることにより、第2吸気連通流路76は、図10及び図11中、第2吸気弁孔62の右側方向に形成される。他方、第2排気連通流路78は、図10及び図11中、第2排気弁孔66の左側方向に形成される。さらに、第2流路分離部80が形成されていることにより、第2吸気連通流路76及び第2排気連通流路78は互いに別方向に形成され相互に異なる異形状とすることができる。また、第2流路分離部80を隔てて流路が形成されるため第2吸気連通流路76及び第2排気連通流路78は、平行に形成され、相互に分離された形状となる。
第2流路分離部80が形成されていることにより、図10に示すように第2吸気弁孔62及び第2排気弁孔66を分離しながら、2つの流路の距離を近くすることができる。すなわち、第2流路分離部80が形成されていることにより、第2吸気弁孔62及び第2排気弁孔66から連通する流路を分離することができるためである。
また、第2吸気弁孔62と第2排気弁孔66の軸心方向近傍とは、完全なる軸心ではなく図10に示すように、第2流路分離部80が軸心よりもやや第2ポート流路601側に近いことを意味する。第2流路分離部80が軸心よりもやや第2ポート流路601側に近いことにより、第2排気連通流路78の流路面積が対向する第2吸気連通流路76よりも大きくなる。第2排気連通流路78の流路面積を大きくすることができるため、排気スピードを上げることができる。
【0031】
図10及び図11に示すように、第1排気連通流路77及び第2排気連通流路78はブロック本体5内部で連通し排気流路82に連通している。第1排気連通流路77、第2排気連通流路78及び排気流路82は、図7及び図10に示すように、スリット形状の流路である。また、第1排気連通流路77、第2排気連通流路78及び排気流路82はスリット形状であるが、図11に示すように断面においては体積の大きな流路を形成するため、大流量の流体を流すことができる。また、第1排気連通流路77、第2排気連通流路78及び排気流路82は、図7及び図10に示すように、スリット形状の流路であることにより、一側面5Aと他側面5Bとの距離を短くすることができる。そのため、ブロック本体5を小型化することができ、結果としてパイロット式電磁弁1を小型化することができる。
【0032】
図9に示すように他側面5Bのうち、第1排気弁室69及び第2排気弁室70の間に排気口流路84が形成されている。排気口流路84は、図14に示すように一側面5Aに対して垂直方向に形成されている。図11及び図14に示すように、排気口流路84は、ブロック本体5内部の排気流路82に連通している。排気流路82が排気口流路84に連通していることにより、排気流路82に流入した流体を排気口流路84から排出することができる。
【0033】
図10に示すように、第1吸気弁室67及び第2吸気弁室68に吸気流路81が連通している。吸気流路81は、図7及び図10に示すように、スリット形状の流路である。また、吸気流路81はスリット形状であるが、図17に示すように断面においては体積の大きな流路を形成するため、大流量の流体を流すことができる。また、吸気流路81は、図7及び図10に示すように、スリット形状の流路であることにより、一側面5Aと他側面5Bとの距離を短くすることができる。そのため、ブロック本体5を小型化することができ、結果としてパイロット式電磁弁1を小型化することができる。
【0034】
図8に示すように一側面5Aのうち、第1吸気弁室67及び第2吸気弁室68の間に吸気口流路83が形成されている。吸気口流路83は、図14に示すように他側面5Bに対して垂直方向に形成されている。図14に示すように、吸気口流路83は、ブロック本体5内部の吸気流路81に連通している。吸気流路81が吸気口流路83に連通していることにより、吸気口流路83に流入した流体を吸気口流路83に吸気することができる。
【0035】
図7、図10及び図16に示すように、スリット形状である吸気流路81、排気流路82、第1排気連通流路77、第2排気連通流路78及び排気弁室連通流路85は、スリット形状である。スリット形状であることにより、吸気流路81、排気流路82及び排気弁室連通流路85の流路を横並びの平行でブロック本体5内に形成することができる。すなわち、スリット形状であることにより、流路幅を狭めることができるため、横並びの平行で形成することができるのである。さらに、スリット形状であるため、図17に示すように断面においては体積の大きな流路を形成するため、大流量の流体を流すことができる。また、パイロット式電磁弁1を小型化することができる。
【0036】
図7に示すように、ブロック本体5の一端面5E及び他端面5Fには、取付部86が形成されている。図12に示すように取付部86は、上面5C側に形成さている。また、図13に示すように、取付部86の中心には取付孔86Aが形成され、取付孔86Aを介し他の部品とパイロット式電磁弁1を取り付けることができる。
【0037】
2−2.吸気ブロック体
図19に吸気ブロック体の上面図を示す。図20に吸気ブロック体の正面図を示す。図21に吸気ブロック体の背面図を示す。図22に図21の吸気ブロック体のRR断面図を示す。図23に吸気ブロック体の下面図を示す。図24に図20に示す吸気ブロック体のLL断面図を示す。図25に図19に示す吸気ブロック体のMM断面図を示す。図26に吸気ブロック体の左側面図を示す。図27に図21に示す吸気ブロック体のQQ断面図を示す。図28に図26に示す吸気ブロック体のOO断面図を示す。図29に図20の吸気ブロック体のNN断面図を示す。図30に図20に示す吸気ブロック体のKK断面図を示す。図31に図20に示す吸気ブロック体のSS断面図を示す。図32に吸気ブロック体の右側面図を示す。図33に図21に示す吸気ブロック体のTT断面図を示す。図34に図19に示す吸気ブロック体のJJ断面図を示す。図35に図19に示す吸気ブロック体のPP断面図を示す。
【0038】
図19乃至図21に示すように、吸気ブロック体10は、正面10A、背面10B、上面10C、下面10D、左側面10E及び右側面10Fを有する略直方体形状である。図19に示すように、左側面10Eには、ブロック本体5の一側面5Aと接合する左接合板101が形成されている。また、右側面10Fには、ブロック本体5の一側面5Aと接合する右接合板102が形成されている。左接合板101の接合面101Aと右接合板102の接合面102Aは、正面10Aと合わせて全体で、一側面5Aと接合する面を接合面100Aとなる。
【0039】
図20に示すように、接合面100Aには、第1吸気弁室上面103及び第2吸気弁室上面104が形成されている。
図20に示すように、第1吸気弁室上面103内には、第1パイロット弁部31Vに連通する第1パイロット弁第1流路105の第1パイロット弁第1流路接合面口105Aが形成されている。図29に示すように、第1吸気弁室上面103は、断面凹形状であり、その間に第1弁体53が狭持されることにより、第1吸気弁室67の上面部を構成する。なお、図29に、第1吸気弁室上面103の上面部の構成を示したが、その他の第2吸気弁室上面104、第1排気弁室上面203、第2排気弁室上面204も同様の構成を有する。
図20に示すように、第2吸気弁室上面104内には、第2パイロット弁部32Vに連通する第2パイロット弁第1流路106の第2パイロット弁第1流路接合面口106Aが形成されている。図29に示すように、第2吸気弁室上面104は、断面凹形状であり、その間に第2弁体54が狭持されることにより、第2吸気弁室68の上面部を構成する。
【0040】
また、図20に示すように、接合面100Aには、吸気ポート連通流路接合面口108A、第1パイロット弁吸気口109A及び第2パイロット弁吸気口110Aが形成されている。
吸気ポート連通流路接合面口108Aは、図20に示すように、第1吸気弁室上面103及び第2吸気弁室上面104の中間であって、吸気ブロック体10の中心部に形成されている。接合面100Aのうち、ブロック本体5の一側面5Aの吸気口流路83に係合する位置に形成されている。そのため、吸気ブロック体10とブロック本体5を結合すると、吸気ポート連通流路108と吸気口流路83が連通される。
第1パイロット弁吸気口109A及び第2パイロット弁吸気口110Aは、吸気ポート連通流路接合面口108Aを中心に下部に両隣に形成されている。
【0041】
図19に示すように、上面10Cには、吸気ポート107、第1パイロット弁第1流路上面口105B及び第2パイロット弁第1流路上面口106Bが形成されている。
図34に示すように、吸気ポート107と吸気ポート連通流路接合面口108Aは、吸気ブロック体10内に形成された吸気ポート連通流路108を介して連通している。
図24に示すように、第1パイロット弁第1流路105は第1パイロット弁第1流路上面口105Bに連通している。また、第1パイロット弁第1流路105は下面10D方向に垂直方向に形成されている。
図には示さないが第2パイロット弁第1流路106も第1パイロット弁第1流路105と同様に下面10Dに対して垂直方向に形成されている。
【0042】
図23に示すように、下面10Dには、第1パイロット弁第2流路下面口111A及び第3パイロット弁第2流路下面口112Aが形成されている。
【0043】
図26に示すように、左側面10Eには、第1パイロット弁第1流路側面口105C、第1パイロット弁吸気口109B、第1パイロット弁第2流路側面口111Bが形成されている。第1パイロット弁第1流路側面口105Cと第1パイロット弁第1流路接合面口105Aは、図25に示す吸気ブロック体10内に形成された、第1パイロット弁第1流路105を介して連通している。図30に示すように、第1パイロット弁吸気口109Bと第1パイロット弁吸気口109Aは、吸気ブロック体10内に形成された第1パイロット弁吸気流路109を介し連通している。図25に示すように、第1パイロット弁第2流路側面口111Bと第1パイロット弁第2流路下面口111Aは、吸気ブロック体10内に形成された第1パイロット弁第2流路111を介し連通している。
また、図26には、第1パイロット弁部31Vを吸気ブロック体10に固定するための固定孔121が形成されている。図28に示すように固定孔121は、左側面10Eから垂直方向に形成されている。固定孔121に対して第1パイロット弁部31Vに形成される図示しない固定孔とを固定ネジにより固定することにより、第1パイロット弁部31Vと吸気ブロック体10を固定することができる。
【0044】
図32に示すように、右側面10Fには、第2パイロット弁第1流路側面口106C、第3パイロット弁吸気口110B、第2パイロット弁第2流路側面口112Bが形成されている。第2パイロット弁第1流路側面口106Cと第2パイロット弁第1流路接合面口106Aは、図25に示す吸気ブロック体10内に形成された、第2パイロット弁第1流路106を介して連通している。第2パイロット弁吸気口110Bと第2パイロット弁吸気口110Aは、図30に示す吸気ブロック体10内に形成された第2パイロット弁吸気流路110を介し連通している。図25に示すように、第2パイロット弁第2流路側面口112Bと第2パイロット弁第2流路下面口112Aは、吸気ブロック体10内に形成された第2パイロット弁第2流路112を介し連通している。
【0045】
図20及び図21に示すように、吸気ブロック体10をブロック本体5と図示しないネジで連結する際にネジを挿通するネジ穴120が形成されている。図27、図31及び図34に示すように、ネジ穴120は、背面10Bから接合面100Aにかけて垂直方向に形成されている。
第1パイロット弁吸気流路109は、図21に示す第1パイロット弁吸気流路筒109C内に形成されている。具体的には図35に示すように、第1パイロット弁吸気流路筒109C内を挿通するように第1パイロット弁吸気流路109が形成されている。また、同様に図21に示す第2パイロット弁吸気流路110は、第2パイロット弁吸気流路筒110C内に形成されている。具体的には図33に示すように、第2パイロット弁吸気流路筒110C内を挿通するように第2パイロット弁吸気流路110が形成されている。
第1パイロット弁第1流路105は、図21及び図22に示す第1パイロット弁第1流路筒105D内に形成されている。また、第2パイロット弁第1流路106は、図21及び図22に示す第2パイロット弁第1流路筒106D内に形成されている。
【0046】
2−3.排気ブロック体
排気ブロック体20は、上述した吸気ブロック体10と同様の形状である。そのため、詳細な説明を割愛する。なお、以降排気ブロック体20の構成を説明する場合は、吸気ブロック体10と同様の形状であるため、図19乃至図35で示した吸気ブロック体100の構成うち、一ケタ目を1から2と変更することにより説明する。
【0047】
吸気ブロック体10及び排気ブロック体20が同様の形状であることにより、異なる形状のブロック体を製造する必要がないため、コストを低減することができる。
【0048】
2−4.十字結合部材
図36に、十字結合部材40の正面図を示す。
十字結合部材40は、ブロック本体5、吸気ブロック体10及び排気ブロック体20を連結する部材である。図36に示す十字結合部材40は薄板状の略十字形状である。十字結合部材40の形状は、図4に示す流路ブロック体2の上面から見た形状と同様の形状である。そのため、流路ブロック体2の上面から十字結合部材40を連結することにより、ブロック本体5、吸気ブロック体10及び排気ブロック体20を連結することができる。
【0049】
図36に示すように、十字結合部材40には、吸気ポート孔41、排気ポート孔42、第1ポート孔43及び第2ポート孔44が形成されている。吸気ポート孔41は図4に示す吸気ポート107と連通し、排気ポート孔42は排気ポート207と連通する。また、第1ポート孔43は第1ポート59と連通し、第2ポート孔44は第2ポート60と連通する。そのため、十字結合部材40により流路ブロック体2を連結した場合にも、吸気ポート107、排気ポート207、第1ポート59、及び第2ポート60を連通可能な状態とすることができる。
【0050】
また、図36に示すように、十字結合部材40の上面には、連結孔45が複数個所に形成されている。具体的には、吸気ポート孔41、排気ポート孔42、第1ポート孔43及び第2ポート孔44の孔の軸対角線上の両端に連結孔45が形成されている。孔の軸対角線上の両端に連結孔45が形成されていることにより、吸気ブロック体10を吸気ポート孔41の近傍の連結孔45により固定でき、排気ブロック体20を排気ポート孔42の近傍の連結孔45により固定でき、ブロック本体5を第1ポート孔43及び第2ポート孔44の近傍の連結孔45により固定できる。そのため、ブロック本体5、吸気ブロック体10及び排気ブロック体20を連結することができる。
連結孔45は、図中の上面から垂直方向に形成され、吸気ブロック体10に形成されたネジ穴120及び排気ブロック体20に形成されたネジ穴220は水平方向に形成されている。さらに、連結孔45及びネジ穴120及びネジ穴220は互いに重なり合わない位置に形成されている。そのため、連結孔45、ネジ穴120及びネジ穴220にネジを入れて固定した場合にも、互いのネジがぶつかることはない。
【0051】
3.パイロット弁部
図3に示すように、第1パイロット弁部31Vは、カバー31V31に覆われている。カバー31V31の側面上部には、配線31V39が形成されている。第1パイロット弁部31V内には、導線であり中空円筒状のコイル31V27が形成され、コイル31V27の中空部の一端には、固定鉄心31V28が固設され、他端には可動鉄心31V25が摺動可能に備えられている。可動鉄心31V25は、弁体31V29を一部に備える弁体保持部材31V34と係合している。可動鉄心31V25には、ばね31V26の一端が係合されており、ばね31V26の他端は固定部31V36に係合され、可動鉄心31V25は、コイル31V27に対して非通電時には、ばね31V26の付勢力により、パイロットオリフィス31V35側へ付勢される。
【0052】
弁体31V29は、パイロット室31V24内に形成されている。弁体31V29には、ばね31V37の一端が係合しており、ばね31V37の他端はパイロット室31V24内の第1弁座31V30付近に係合されている。弁体31V29は、パイロット室31V24を移動することにより、第1弁座31V30又は第2弁座31V51を閉じることができる。
パイロット室31V24には、第2流路連通路31V22と連通するパイロットオリフィス31V35、第3流路連通路31V21、及び、第1流路連通路31V23の一端が連通している。パイロットオリフィス31V35の一端のパイロット室31V24との当接部は第1弁座31V30が形成されている。パイロットオリフィス31V35の他端は、第2流路連通路31V22に連通している。
【0053】
図3に示すように、第3流路連通路31V21は、吸気ブロック体10の第1パイロット弁吸気流路109と連通している。第2流路連通路31V22は、吸気ブロック体10の第1パイロット弁第2流路111と連通している。第1流路連通路31V23は、吸気ブロック体10の第1パイロット弁第1流路105と連通している。
【0054】
また、吸気ブロック体10のうち第1パイロット弁部31Vと当接する面である左側面10E、及び第2パイロット弁部32Vと当接する面である右側面10Fに、第1パイロット弁第2流路側面口111B、第1パイロット弁第1流路側面口105C、及び第1パイロット弁吸気口109Bが形成されている。エアが行き来するエア孔(第1パイロット弁第2流路側面口111B、第1パイロット弁第1流路側面口105C、及び第1パイロット弁吸気口109B)が、ブロック本体5の略十字形状の凹み面に形成されていることにより、第1パイロット弁部31Vをブロック本体5の隅に形成することができる。その他の第2パイロット弁部32V、第3パイロット弁部33V、及び第4パイロット弁部34Vも同様に略十字形状の凹み面にエア孔が形成されていることにより、ブロック本体5の隅に形成することができる。パイロット弁部3Vをブロック本体の四隅に形成することができることにより、パイロット式電磁弁1を小型化することができる。
【0055】
パイロット弁部3Vが対面するように四隅に形成されているため、パイロット式電磁弁1内の流路を集約することができる。流路を集約することにより、パイロット式電磁弁1の小型化を図ることができる。また、後述するように、流路を集約したとしても従来と同様に流路内に流体を流すことができる。
【0056】
なお、第1パイロット弁部31Vについて説明したが、その他の第2パイロット弁部32V乃至第4パイロット弁部34Vも同様の構成を有する。そのため、詳細な説明は割愛する。なお、第2パイロット弁部32V乃至第4パイロット弁部34Vの構成部材は第1パイロット弁部31Vの構成部材のうち最初の31Vと記載されている部分を32V乃至34Vとすることにより表すことができる。
【0057】
4.パイロット式電磁弁の組立
第1に、図5に示すように、ブロック本体5、吸気ブロック体10及び排気ブロック体20が分離した状態にある。また、ブロック本体5及び吸気ブロック体10の間には、第1弁体53、第2弁体54を用意し、ブロック本体5及び排気ブロック体20の間には、第3弁体57、第4弁体58を用意する。
【0058】
第2に、第1弁体53を図7に示す第1弁係合溝71に入れ込み係合させる。第1弁体53と第1弁係合溝71の形状は同様であるため、係合させることができる。同様に第2弁体54を第2弁係合溝72に、第3弁体57を第3弁係合溝73に、第4弁体58を第4弁係合溝74に係合させる。
【0059】
第3に、ブロック本体5に吸気ブロック体10及び排気ブロック体20を連結させる。連結させる際には、図6に示す吸気ブロック体10のネジ穴120にネジを差込み吸気ブロック体10とブロック本体5を連結させる。排気ブロック体20も同様にネジ穴220(図示しない)にネジを差込み排気ブロック体20とブロック本体5を連結させる。それにより図4に示す流路ブロック体2の状態となる。
また、ブロック本体5と吸気ブロック体10の間の第1弁体53は第1吸気弁室67内に固定され、第2弁体54は第2吸気弁室68内に固定される。また、ブロック本体5と排気ブロック体20の間の第3弁体57は第1排気弁室69に固定され、第4弁体58は第2排気弁室70に固定される。
【0060】
第4に、十字結合部材40を流路ブロック体2に取り付ける。取付後、十字結合部材40の連結孔45及び図4に示すブロック本体5の連結孔87、吸気ブロック体10の固定孔121、排気ブロック体20の固定孔221に図示しないネジを嵌めこみ十字結合部材40を流路ブロック体2に固定する。1枚の十字結合部材40が、ブロック本体5、吸気ブロック体10及び排気ブロック体20に連結孔45を介して固定されるため、ブロック本体5、吸気ブロック体10及び排気ブロック体20を固定することができる。十字結合部材40を使用することにより、流路ブロック体2の連結を容易にすることができる。
【0061】
第5に、図1に示すように、流路ブロック体2に対して、第1パイロット弁部31V、第2パイロット弁部32V、第3パイロット弁部33V及び第4パイロット弁部34Vを固定する。それにより、パイロット式電磁弁1が完成する。
【0062】
5.パイロット式電磁弁の作用
5−1.パイロット弁部の作用
パイロット弁部3Vの作用について、図56乃至図58の第1パイロット弁部31Vを用いて説明を行う。その他の第1パイロット弁部31Vと同様の構成を有する第2パイロット弁部32V乃至第4パイロット弁部34Vについては説明を割愛する。
【0063】
・第1パイロット弁部31VのOFF状態
第1パイロット弁部31VのOFF状態とは、図57に示す第1弁体53が第1吸気弁座51と当接した状態をいう。
第1パイロット弁部31VのOFF状態では、第1パイロット弁部31Vに対して電力供給を行わず非通電の状態とする。図56に示すように、第1パイロット弁部31Vは非通電の状態であるため、可動鉄心31V25は、ばね31V37の付勢力に勝るばね31V26の付勢力により第1パイロット弁座31V30側へ付勢されている。そのため、可動鉄心31V25と係合する弁体保持部材31V34も付勢されるため弁体保持部材31V34に保持される弁体31V29が第1パイロット弁座31V30に押圧された状態となり、パイロットオリフィス31V35を閉じた状態となる。そのため、第1流路連通路31V23と第3流路連通路31V21が連通した状態となる。第3流路連通路31V21へ流入した流体は、第1流路連通路31V23へと流入し第1パイロット弁第1流路105を介して、第1吸気弁室上面103へと流入する。それにより、第1弁体53と第1吸気弁座51が当接する。
【0064】
・第1パイロット弁部31VのON状態
第1パイロット弁部31VのON状態とは、第1弁体53が第1吸気弁座51と離間した状態をいう。
第1パイロット弁部31VのON状態では、第1パイロット弁部31Vに対して電力供給を行い通電の状態とする。図56に示す状態で、第1パイロット弁部31Vを通電の状態とすると、図示しないが固定鉄心31V28に磁界が発生し可動鉄心31V25を吸引する。可動鉄心31V25が固定鉄心31V28に吸引されることにより、弁体保持部材31V34に掛かるばね31V26の付勢力を打ち消す。その結果、ばね31V37の付勢力により、弁体31V29を弁体保持部材31V34側へ付勢し、第1パイロット弁座31V30から離間させ、パイロットオリフィス31V35が開いた状態となる。他方、弁体31V29は第3流路連通路弁座31V51に当接し、第3流路連通路31V21が閉じた状態となる。そのため、第1流路連通路31V23とパイロットオリフィス31V35を介した第2流路連通路31V22が連通した状態となる。第1流路連通路31V23と第2流路連通路31V22が連通した状態にあるとき、第1吸気弁室上面103内のエアは第1パイロット弁第1流路105を介して、第1流路連通路31V23へと流入する。流入したエアは、第1流路連通路31V23を介して第2流路連通路31V22へと流れ大気圧に開放される。第1吸気弁室上面103内のエアが流入することにより、第1弁体53は下方からの正圧を受けて上昇し第1吸気弁座51と離間した状態になる。
【0065】
5−2.流路1
パイロット式電磁弁1の流路1の作用について、図38乃至図40及び図50を用いて説明する。図38にパイロット式電磁弁の流路(1)の概念右側断面図を示す。図39にパイロット式電磁弁の流路(1)の概念上方断面図を示す。図40にパイロット式電磁弁の流路(1)の概念左側断面図を示す。図50にパイロット式電磁弁の流路(1)の回路図を示す。図50において、吸気ポートをPで示し、排気ポートをRで示し、第1ポートをAで示し、第2ポートをBで示す(以下図51乃至図53について同じ。)。
【0066】
・回路図を用いた流路1の説明
図50に示すように、流路1においては吸気ポートPをIN状態にし、第1ポートA及び第2ポートBをOUT状態にする。また、第1パイロット弁部31V及び第2パイロット弁部32VをON状態にし、第3パイロット弁部33V及び第4パイロット弁部34VをOFF状態にする。
それにより、吸気ポートPから流入した流体は、第1パイロット弁部31V及び第2パイロット弁部32Vを通り、第1ポートA及び第2ポートBに流出することができる。他方、第3パイロット弁部33V及び第4パイロット弁部34Vは閉弁状態にあるため、流体は排気ポートRから流出することがない。
【0067】
・図面を用いた流路1の説明
具体的には、吸気ポート107から流入した流体W1は、図38及び図39に示すように、吸気ポート連通流路108を流れる。
吸気ポート連通流路108から吸気流路81に流入した流体W2は、図39に示すように、第1吸気弁室67方向に流れる。
第1吸気弁室67から第1吸気弁孔61を介し第1ポート流路591に流入した流体W5は、図39に示すように、第1ポート流路591を介し、その先の第1ポート59へと流れる。
第1ポート流路591に流入した流体W5の一部は連通する第1排気弁室69へと流入する。
第1排気弁室69から第1パイロット弁排気流路209に流入した流体W9は、第3パイロット弁部33Vの第3流路連通路33V21に流れる。
第3流路連通路33V21から第1流路連通路33V23に流入した流体W11は、第3パイロット弁第1流路205に流入し、第3パイロット弁第1流路上面口205Bを介して第1排気弁室上面203に流入する。それにより、第3弁体57は第1排気弁座55に当接する。
【0068】
吸気ポート連通流路108から吸気流路81に流入した流体W2は、図39に示すように、第2吸気弁室68方向に流れる。
第2吸気弁室68から第2吸気弁孔62を介し第2ポート流路601に流入した流体W7は、図39に示すように、第2ポート流路601を介し、その先の第2ポート60へと流れる。
第2ポート流路601に流入した流体W7の一部は連通する第2排気弁室70へと流入する。
第2排気弁室70から第2パイロット弁排気流路210に流入した流体W10は、第4パイロット弁部34Vの第3流路連通路34V21に流れる。
第3流路連通路34V21から第1流路連通路34V23に流入した流体W12は、第4パイロット弁第1流路206に流入し、第4パイロット弁第1流路上面口206Bを介して第2排気弁室上面204に流入する。それにより、第4弁体58は第2排気弁座56に当接する。
【0069】
吸気流路81から第1パイロット弁吸気流路109に流入した流体W3は、図38に示すように、第1パイロット弁部31Vの第3流路連通路31V21に流れる。第1パイロット弁部31VはON状態にあるため、流体W3は、第1流路連通路31V23へと流入することはない。他方、第1パイロット弁部31VがON状態であることから、第1吸気弁室上面103から第1パイロット弁第1流路105に流入した流体W13は、第1流路連通路31V23を介して、第2流路連通路31V22から流体W14として大気圧に開放される。そのため、第1弁体53は、第1吸気弁座51から離間する。
【0070】
吸気流路81から第2パイロット弁吸気流路110に流入した流体W4は、図38に示すように、第2パイロット弁部32Vの第3流路連通路32V21に流れる。第2パイロット弁部32VはON状態にあるため、流体W4は、第1流路連通路32V23へと流入することはない。他方、第2パイロット弁部32VがON状態であることから、第2吸気弁室上面104から第2パイロット弁第1流路106に流入した流体W15は、第1流路連通路32V23を介して、第2流路連通路32V22から流体W16として大気圧に開放される。そのため、第2弁体54は、第2吸気弁座52から離間する。
【0071】
5−3.流路2
パイロット式電磁弁1の流路2の作用について、図41乃至図43及び図51を用いて説明する。図41にパイロット式電磁弁の流路(2)の概念右側断面図を示す。図42にパイロット式電磁弁の流路(2)の概念上方断面図を示す。図43にパイロット式電磁弁の流路(2)の概念左側断面図を示す。図51にパイロット式電磁弁の流路(2)の回路図を示す。
【0072】
・回路図を用いた流路2の説明
図51に示すように、流路2においては吸気ポートPを加圧状態にし、第1ポートA及び第2ポートBをIN状態にし、排気ポートRをOUT状態にする。
また、第1パイロット弁部31V及び第2パイロット弁部32VをOFF状態にし、第3パイロット弁部33V及び第4パイロット弁部34VをON状態にする。
それにより、第1ポートA及び第2ポートBから流入した流体は、第3パイロット弁部33V及び第4パイロット弁部34Vを通り、排気ポートRに流出することができる。他方、第1パイロット弁部31V及び第2パイロット弁部32Vは閉弁状態にあるため、流体は吸気ポートPから流出することがない。
【0073】
・図面を用いた流路2の説明
具体的には、吸気ポート107から流入した流体X1は、図41及び図42に示すように、吸気ポート連通流路108を流れる。
吸気ポート連通流路108から吸気流路81に流入した流体X2は、図42に示すように、第1吸気弁室67方向に流れる。
吸気流路81から第1パイロット弁吸気流路109に流入した流体X3は、図41に示すように、第1パイロット弁部31Vの第3流路連通路31V21に流れる。第1パイロット弁部31VはOFF状態にあるため、流体X3は、第1流路連通路31V23へと流入し流体X5となる。それにより、第1弁体53は第1吸気弁座51に当接する。
【0074】
吸気ポート連通流路108から吸気流路81に流入した流体X2は、図42に示すように、第2吸気弁室68方向に流れる。
吸気流路81から第2パイロット弁吸気流路110に流入した流体X4は、図41に示すように、第2パイロット弁部32Vの第3流路連通路32V21に流れる。第2パイロット弁部32VはOFF状態にあるため、流体X4は、第1流路連通路32V23へと流入し流体X6となる。それにより、第2弁体54は第2吸気弁座52に当接する。
【0075】
第1ポート59から流入した流体X7は、第1吸気弁室67に流入する流体X8及び第1排気弁室69に流入する流体X9に分かれる。流体X8は、第1弁体53が第1吸気弁座51に当接しているため第1吸気弁室67より先に流入することはない。他方、流体X9は第1排気弁室69に流入したのち排気流路82を介して排気ポート流路208へと流入する流体X13となる。
また、第2ポート60から流入した流体X10は、第2吸気弁室68に流入する流体X11及び第2排気弁室70に流入する流体X12に分かれる。流体X11は、第2弁体54が第2吸気弁座52に当接しているため第2吸気弁室68より先に流入することはない。他方、流体X12は第2排気弁室70に流入したのち排気流路82を介して排気ポート流路208へと流入する流体X13となる。
排気ポート流路208を流れる流体X13は排気ポート207を介して外部に排気される。
【0076】
また、第1排気弁室69に流入した流体X9の一部は、第3パイロット弁排気流路209に流入し流体X14となる。
流体X14は、第3流路連通路33V21へと流入する。第3パイロット弁部33VはON状態にあるため、流体X14は、第1流路連通路33V23へと流入することはない。他方、第3パイロット弁部33VがON状態であることから、第1排気弁室上面203から第3パイロット弁第1流路205に流入した流体X16は、第1流路連通路33V23を介して、第2流路連通路33V22から流体X17として大気圧に開放される。そのため、第3弁体57は、第1排気弁座55から離間する。
【0077】
また、第2排気弁室70に流入した流体X12の一部は、第4パイロット弁排気流路210に流入し流体X15となる。
流体X15は、第3流路連通路34V21へと流入する。第3パイロット弁部34VはON状態にあるため、流体X15は、第1流路連通路34V23へと流入することはない。他方、第3パイロット弁部34VがON状態であることから、第2排気弁室上面204から第4パイロット弁第1流路206に流入した流体X18は、第1流路連通路34V23を介して、第2流路連通路34V22から流体X19として大気圧に開放される。そのため、第4弁体58は、第2排気弁座56から離間する。
【0078】
5−4.流路3
パイロット式電磁弁1の流路3の作用について、図44乃至図46及び図52を用いて説明する。図44にパイロット式電磁弁の流路(3)の概念右側断面図を示す。図45にパイロット式電磁弁の流路(3)の概念上方断面図を示す。図46にパイロット式電磁弁の流路(3)の概念左側断面図を示す。図52にパイロット式電磁弁の流路(3)の回路図を示す。
【0079】
・回路図を用いた流路3の説明
図52に示すように、流路3においては吸気ポートPをIN状態にし、第1ポートAをOUT状態にし、第2ポートBをIN状態にし、排気ポートRをOUT状態にする。
また、第2パイロット弁部32V及び第3パイロット弁部33VをOFF状態にし、第1パイロット弁部31V及び第4パイロット弁部34VをON状態にする。
それにより、吸気ポートPから流入した流体は、第1パイロット弁部31Vを通り、第1ポートAに流出することができる。他方、第2ポートBから流入した流体は、第4パイロット弁部34Vを通り、排気ポートRに流出することができる。
【0080】
・図面を用いた流路3の説明
具体的には、吸気ポート107から流入した流体Y1は、図44及び図45に示すように、吸気ポート連通流路108を流れる。
吸気ポート連通流路108から吸気流路81に流入した流体Y2は、図45に示すように、第1吸気弁室67方向に流れる。
第1吸気弁室67から第1吸気弁孔61を介し第1ポート流路591に流入した流体Y5は、図45に示すように、第1ポート流路591を介し、第1ポート59へと流れる。
第1ポート流路591に流入した流体Y5の一部である流体Y6は連通する第1排気弁室69へと流入する。
第1排気弁室69から第1パイロット弁排気流路209に流入した流体Y7は、第3パイロット弁部33Vの第3流路連通路33V21に流れる。
第3流路連通路33V21から第1流路連通路33V23に流入した流体Y8は、第3パイロット弁第1流路205に流入し、第3パイロット弁第1流路上面口205Bを介して第1排気弁室上面203に流入する。それにより、第3弁体57は第3排気弁座55に当接する。
【0081】
吸気ポート連通流路108から吸気流路81に流入した流体Y2は、図45に示すように、第2吸気弁室68方向に流れる。
吸気流路81から第2パイロット弁吸気流路110に流入した流体Y4は、図44に示すように、第2パイロット弁部32Vの第3流路連通路32V21に流れる。第2パイロット弁部32VはOFF状態にあるため、流体Y4は、第1流路連通路32V23へと流入し流体Y18となる。それにより、第2弁体54は第2吸気弁座52に当接する。
【0082】
また、第2ポート60から流入した流体Y9は、第2吸気弁室68に流入する流体Y10及び第2排気弁室70に流入する流体Y11に分かれる。流体Y10は、第2弁体54が第2吸気弁座52に当接しているため第2吸気弁室68より先に流入することはない。他方、流体Y11は第2排気弁室70に流入したのち排気流路82を介して排気ポート流路208へと流入する流体Y12となる。
排気ポート流路208を流れる流体Y12は排気ポート207を介して外部に排気される。
【0083】
また、第2排気弁室70に流入した流体Y11は、第4弁体58が第2排気弁座56から離間していることから第4パイロット弁排気流路210に流入し流体Y13となる。
流体Y13は、第3流路連通路34V21へと流入する。第4パイロット弁部34VはON状態にあるため、流体Y13は、第1流路連通路34V23へと流入することはない。他方、第4パイロット弁部34VがON状態であることから、第2排気弁室上面204から第4パイロット弁第1流路206に流入した流体Y14は、第1流路連通路34V23を介して、第2流路連通路34V22から流体Y15として大気圧に開放される。そのため、第4弁体58は、第2排気弁座56から離間する。
【0084】
5−5.流路4
パイロット式電磁弁1の流路3の作用について、図47乃至図49及び図53を用いて説明する。図47にパイロット式電磁弁の流路(4)の概念右側断面図を示す。図48にパイロット式電磁弁の流路(4)の概念上方断面図を示す。図49にパイロット式電磁弁の流路(4)の概念左側断面図を示す。図53にパイロット式電磁弁の流路(4)の回路図を示す。
【0085】
・回路図を用いた流路4の説明
図53に示すように、流路3においては吸気ポートPをIN状態にし、第1ポートAをIN状態にし、第2ポートBをOUT状態にし、排気ポートRをOUT状態にする。
また、第2パイロット弁部32V及び第3パイロット弁部33VをON状態にし、第1パイロット弁部31V及び第4パイロット弁部34VをOFF状態にする。
それにより、吸気ポートPから流入した流体は、第2パイロット弁部32Vを通り、第2ポートBに流出することができる。他方、第1ポートAから流入した流体は、第3パイロット弁部33Vを通り、排気ポートRに流出することができる。
【0086】
・図面を用いた流路4の説明
具体的には、吸気ポート107から流入した流体Z1は、図47及び図48に示すように、吸気ポート連通流路108を流れる。
吸気ポート連通流路108から吸気流路81に流入した流体Z2は、図48に示すように、第2吸気弁室68方向に流れる。
第2吸気弁室68から第2吸気弁孔62を介し第2ポート流路601に流入した流体Z8は、図48に示すように、第2ポート流路601を介し、第2ポート60へと流れる。
第2ポート流路601に流入した流体Z8の一部である流体Z9は連通する第2排気弁室70へと流入する。
第2排気弁室70から第4パイロット弁排気流路210に流入した流体Z10は、第4パイロット弁部34Vの第3流路連通路34V21に流れる。
第3流路連通路34V21から第1流路連通路34V23に流入した流体Z11は、第4パイロット弁第1流路206に流入し、第4パイロット弁第1流路上面口206Bを介して第2排気弁室上面204に流入する。それにより、第4弁体58は第4排気弁座56に当接する。
【0087】
吸気ポート連通流路108から吸気流路81に流入した流体Z2は、図48に示すように、第1吸気弁室67方向に流れる。
吸気流路81から第1パイロット弁吸気流路109に流入した流体Z3は、図47に示すように、第1パイロット弁部31Vの第3流路連通路31V21に流れる。第1パイロット弁部31VはOFF状態にあるため、流体Z3、第1流路連通路31V23へと流入し流体Z5となる。それにより、第1弁体53は第1吸気弁座51に当接する。
【0088】
また、第1ポート59から流入した流体Z12は、第1吸気弁室67に流入する流体Z13及び第1排気弁室69に流入する流体Z14に分かれる。流体Z13は、第1弁体53が第1吸気弁座51に当接しているため第1吸気弁室67より先に流入することはない。他方、流体Z14は第1排気弁室69に流入したのち排気流路82を介して排気ポート流路208へと流入する流体Z15となる。
排気ポート流路208を流れる流体Z15は排気ポート207を介して外部に排気される。
【0089】
また、第1排気弁室69に流入した流体Z14は、第3弁体57が第1排気弁座55から離間していることから第3パイロット弁排気流路209に流入し流体Z16となる。
流体Z16は、第3流路連通路33V21へと流入する。第3パイロット弁部33VはON状態にあるため、流体Z16は、第1流路連通路33V23へと流入することはない。他方、第3パイロット弁部33VがON状態であることから、第1排気弁室上面203から第3パイロット弁第1流路205に流入した流体Z17は、第1流路連通路33V23を介して、第2流路連通路33V22から流体Z18として大気圧に開放される。そのため、第3弁体57は、第1排気弁座55から離間する。
【0090】
6.パイロット式電磁弁の効果
以上詳細に説明したように、本発明に係るパイロット式電磁弁は以下の効果を有する。
流路ブロック体2は、ブロック本体5、吸気ポート107が形成された吸気ブロック体10及び排気ポート207が形成された排気ブロック体20を備えるものである。さらに、吸気ブロック体10はブロック本体5の一側面5Aに結合し、排気ブロック体20はブロック本体5の他側面5Bに結合し、第1弁体53乃至第4弁体58は、ブロック本体5と吸気ブロック体10の間、及びブロック本体5と排気ブロック体20の間に狭持されるものである。かかるパイロット式電磁弁1は、小型化を図ることができる。
また、流路ブロック体2を、ブロック本体5、吸気ブロック体10、排気ブロック体20の3つのブロックで構成することにより、第1パイロット弁部31V及び第2パイロット弁部32Vを吸気ブロック体10に固定し、第3パイロット弁部33V及び第4パイロット弁部34Vを排気ブロック体20に固定することができる。そのため、吸気ブロック体10及び排気ブロック体20の2か所に分けてパイロット弁部3Vを固定することができるため、固定スペースを分離することができる。それにより、パイロット式電磁弁1の小型化を図ることができる。
【0091】
また、パイロット弁部3Vは、第1パイロット弁部31V、第2パイロット弁部32V、第3パイロット弁部33V、及び第4パイロット弁部34Vを有し、第1パイロット弁部31V、第2パイロット弁部32V、第3パイロット弁部33V、及び第4パイロット弁部34Vは、ブロック本体5の四隅に形成されるものである。また、第1パイロット弁部31V及び第3パイロット弁部33Vはブロック本体5を挟んで対面する位置に形成されており、第2パイロット弁部32V及び第4パイロット弁部34Vはブロック本体5を挟んで対面する位置に形成されている。また、第1パイロット弁部31V及び第2パイロット弁部32Vは吸気ブロック体10を挟んで対面する位置に形成されており、第3パイロット弁部33V及び第4パイロット弁部34Vは排気ブロック体20を挟んで対面する位置に形成されているさらによい。パイロット弁部3Vが互いに対面するため流路を集約することができる。流路を集約することにより、パイロット式電磁弁1の小型化を図ることができる。
【0092】
また、弁体は、第1弁体53、第2弁体54、第3弁体57、及び第4弁体58を有するものである。また、ブロック本体5の一側面5Aに第1弁体53が狭持された第1吸気弁室67、一側面5Aに第2弁体54が狭持された第2吸気弁室68が形成されており、他側面5Bに第3弁体57が狭持された第1排気弁室69が形成されており、さらに、他側面5Bに第4弁体58が狭持された第2排気弁室70が形成されているものである。また、第1吸気弁室67内に第1弁体53が当接離間する第1吸気弁座51に第1吸気弁孔61が形成され、第2吸気弁室68内に第2弁体54が当接離間する第2吸気弁座52に第2吸気弁孔62が形成され、第1排気弁室69内に第3弁体57が当接離間する第1排気弁座55に第1排気弁孔65が形成され、第2吸気弁室70内に第4弁体58が当接離間する第2排気弁座56に第2排気弁孔66が形成されている。さらに、第1吸気弁孔61と第1排気弁孔65が同心上に形成され、第2吸気弁孔62と第2排気弁孔66が同心上に形成されているとさらによい。第1吸気弁孔61と第1排気弁孔65を同心上に形成することにより、第1ポート59に連通する流路を共有化することができる。また、第1ポート59へと連通する流路を短くすることができる。さらに、第2吸気弁孔62と第2排気弁孔66を同心上に形成することにより、第2ポート60に連通する流路を共有化することができる。また、第2ポート60へと連通する流路を短くすることができる。流路を共有化することができ、かつ、第1ポート59及び第2ポート60へと連通する流路を短くすることができることにより、パイロット式電磁弁1の小型化を図ることができる。
【0093】
さらに、第1吸気弁室67及び第2吸気弁室68を吸気流路81が連通し、第1排気弁室69及び第2排気弁室70を排気流路82(第1排気連通流路77,第2排気連通流路78を含む。)が連通するものである。さらに、吸気流路81及び排気流路82(第1排気連通流路77,第2排気連通流路78を含む。)がスリット型流路であるとさらによい。ブロック本体5内の流路がスリット型となることにより、流路幅を狭めることができる。流路幅が狭くなるため、パイロット式電磁弁1の小型化を図ることができる。
【0094】
さらに、第1吸気弁孔61と連通する第1吸気連通流路75と第1排気弁孔65と連通する第1排気連通流路77との間に第1流路分離部79が形成されており、第1流路分離部79が第1吸気弁孔61と第1排気弁孔65の軸心方向近傍に伸びて形成されている。また、第2吸気弁孔62と連通する第2吸気連通流路76と第2排気弁孔66と連通する第2排気連通流路78との間に第2流路分離部80が形成されており、第2流路分離部80が第2吸気弁孔62と第2排気弁孔66の軸心方向近傍に伸びて形成されていることにより、第1吸気連通流路75及び第1排気連通流路77は互いに別方向に形成され相互に異なる異形状とすることができる。また、第1流路分離部79を隔てて流路が形成されるため第1吸気連通流路75及び第1排気連通流路76は、平行に形成され、相互に分離された形状となる。さらに、第1吸気弁孔61及び第1排気弁孔65を分離しながら、2つの流路の距離を近くすることができる。
同様に、第2吸気連通流路76及び第2排気連通流路78は互いに別方向に形成され相互に異なる異形状とすることができる。また、第2流路分離部80を隔てて流路が形成されるため第2吸気連通流路76及び第2排気連通流路78は、平行に形成され、相互に分離された形状となる。さらに、第2吸気弁孔62及び第2排気弁孔64を分離しながら、2つの流路の距離を近くすることができる。
【0095】
さらに、ブロック本体5、吸気ブロック体10及び排気ブロック体20は、結合することにより略十字形状となること、ブロック本体5、吸気ブロック体10及び排気ブロック体20は、略十字形状と同様の形状である十字結合部材40により結合されるとさらによい。十字結合部材40により結合することができるため、連結を確実かつ容易にすることができる。
【0096】
7.まとめ
以上詳細に説明したように、本実施形態に係るパイロット式電磁弁1は、ブロック本体5は、ブロック本体5、吸気ブロック体10及び排気ブロック体20を備え、吸気ブロック体10はブロック本体5の一側面5Aに結合し、排気ブロック体20はブロック本体5の他側面5Bに結合させる。さらに、第1弁体53乃至第4弁体58は、ブロック本体5と吸気ブロック体10の間、及びブロック本体5と排気ブロック体20の間に狭持させることとした。これにより、第1パイロット弁部31V乃至第4パイロット弁部34Vを吸気ブロック体10と排気ブロック体20の2か所に分けて固定することができる。そのため、固定スペースを分離することができ、パイロット式電磁弁1の小型化を図ることができた。
【0097】
尚、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で色々な応用が可能である。
例えば、本実施形態においては、吸気ブロック体10及び排気ブロック体20に左接合板101及び右接合板102、左接合板201及び右接合板202を形成した。しかし、吸気ブロック体10及び排気ブロック体20に対して左接合板及び右接合板がない形状とすることもできる。すなわち、吸気ブロック体10及び排気ブロック体20を完全な直方体とすることもできる。それにより、吸気ブロック体10及び排気ブロック体20を小型化することができる。
【符号の説明】
【0098】
1 パイロット式電磁弁
2 流路ブロック体
5 ブロック本体
5A 一側面
5B 他側面
10 吸気ブロック体
107 吸気ポート
20 排気ブロック体
207 排気ポート
3V パイロット弁部
31V 第1パイロット弁部
32V 第2パイロット弁部
33V 第3パイロット弁部
34V 第4パイロット弁部
53、54、57、58 第1弁体、第2弁体、第3弁体、第4弁体
51、52 第1吸気弁座、第2吸気弁座
55、56 第1排気弁座、第2排気弁座


【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定鉄心及び可動鉄心を有する複数のパイロット弁部と、弁体が当接離間する弁座が形成された流路ブロック体と、を備えるパイロット式電磁弁において、
前記流路ブロック体は、第1ポート及び第2ポートが形成されたブロック本体、吸気ポートが形成された吸気ブロック体及び排気ポートが形成された排気ブロック体を備えること、前記吸気ブロック体は前記ブロック本体の一側面に結合し、前記排気ブロック体は前記ブロック本体の他側面に結合すること、
前記弁体は、前記ブロック本体と前記吸気ブロック体の間、及び前記ブロック本体と前記排気ブロック体の間に狭持されること、
を特徴とするパイロット式電磁弁。
【請求項2】
請求項1に記載するパイロット式電磁弁において、
前記パイロット弁部は、第1パイロット弁部、第2パイロット弁部、第3パイロット弁部、及び第4パイロット弁部を有すること、
前記第1パイロット弁部、前記第2パイロット弁部、前記第3パイロット弁部、及び前記第4パイロット弁部は、前記ブロック本体の四隅に形成されること、
前記第1パイロット弁部及び前記第3パイロット弁部は前記ブロック本体を挟んで対面する位置に形成されていること、
前記第2パイロット弁部及び前記第4パイロット弁部は前記ブロック本体を挟んで対面する位置に形成されていること、
前記第1パイロット弁部及び前記第2パイロット弁部は前記吸気ブロック体を挟んで対面する位置に形成されていること、
前記第3パイロット弁部及び前記第4パイロット弁部は前記排気ブロック体を挟んで対面する位置に形成されていること、
を特徴とするパイロット式電磁弁。
【請求項3】
請求項2に記載するパイロット式電磁弁において、
前記弁体は、第1弁体、第2弁体、第3弁体、及び第4弁体を有すること、
前記ブロック本体の前記一側面に前記第1弁体が狭持された第1吸気弁室、前記一側面に前記第2弁体が狭持された第2吸気弁室が形成されていること、前記他側面に前記第3弁体が狭持された第1排気弁室が形成されていること、及び、前記他側面に前記第4弁体が狭持された第2排気弁室が形成されていること、
前記第1吸気弁室内に前記第1弁体が当接離間する第1吸気弁座に第1吸気弁孔が形成されていること、前記第2吸気弁室内に前記第2弁体が当接離間する第2吸気弁座に第2吸気弁孔が形成されていること、前記第1排気弁室内に前記第3弁体が当接離間する第1排気弁座に第1排気弁孔が形成されていること、前記第2排気弁室内に前記第4弁体が当接離間する第2排気弁座に第2排気弁孔が形成されていること、
前記第1吸気弁孔と前記第1排気弁孔が同心上に形成されていること、前記第2吸気弁孔と前記第2排気弁孔が同心上に形成されていること、
を特徴とするパイロット式電磁弁。
【請求項4】
請求項3に記載するパイロット式電磁弁において、
前記第1吸気弁室及び前記第2吸気弁室を吸気流路が連通すること、
前記第1排気弁室及び前記第2排気弁室を排気流路が連通すること、
前記吸気流路及び前記排気流路がスリット型流路であること、
を特徴とするパイロット式電磁弁。
【請求項5】
請求項3に記載するいずれか一つのパイロット式電磁弁において、
前記第1吸気弁孔と連通する第1吸気連通流路と前記第1排気弁孔と連通する第1排気連通流路との間に第1流路分離部が形成されていること、前記第1流路分離部が前記第1吸気弁孔と前記第1排気弁孔の軸心方向近傍に伸びて形成されていること、
前記第2吸気弁孔と連通する第2吸気連通流路と前記第2排気弁孔と連通する第2排気連通流路との間に第2流路分離部が形成されていること、前記第2流路分離部が前記第2吸気弁孔と前記第2排気弁孔の軸心方向近傍に伸びて形成されていること、
を特徴とするパイロット式電磁弁。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5に記載するいずれか一つのパイロット式電磁弁において、
前記ブロック本体、前記吸気ブロック体及び前記排気ブロック体は、結合することにより略十字形状となること、
前記ブロック本体、前記吸気ブロック体及び前記排気ブロック体は、前記略十字形状と同様の形状である十字結合部材により結合されること、
を特徴とするパイロット式電磁弁。
【請求項7】
請求項6に記載するいずれか一つのパイロット式電磁弁において、
前記吸気ブロック体及び前記排気ブロック体のうち前記パイロット弁部と当接する面にエア孔が形成されていること、
前記エア孔は前記略十字形状の凹み面に形成されていること、
を特徴とするパイロット式電磁弁。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【公開番号】特開2013−100845(P2013−100845A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−243773(P2011−243773)
【出願日】平成23年11月7日(2011.11.7)
【出願人】(000106760)CKD株式会社 (627)
【Fターム(参考)】