ヒンジ装置
展開位置と折畳み位置の間で超展開位置を経由して可動するヒンジ装置であって、一次部材、二次部材、及び両部材間の連結装置を備え、連結装置は回転位置とロック位置の間を可動し、以下を備える。ヒンジ装置は、二次部材に接続されたピン、ピンを保持する保持装置であって、一次部材がピンの周りで回転可能であり、ピンが保持装置の長さの少なくとも一部に沿って可動である、一次部材に形成された保持装置、保持装置の長さに沿う第1方向へのピンに対する一次部材の動きに抗するために、一次部材に接続された第1アーム、及び保持装置の長さに沿う第2方向へのピンに対する一次部材の動きに抗するために、一次部材に接続された第2アームを備える。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
発明の分野
本発明は、特にベンチ、棚、又はアイロン台などの要素を動かすためのヒンジ装置に関連するものである。
発明の背景
ベンチ、棚、アイロン台等は多くの場合一時的な使用だけに必要とされ、それ以外の時は不必要にスペースを占めることがある。これは特にベンチ、棚、又はアイロン台が、狭い又は限られたスペースに立設される場合に問題となることがある。従ってこれらの状況では、ベンチ、棚、又はアイロン台を非使用時はより少ないスペースを占めるように保管できることが望ましい。
【0002】
上記目的のため各種ヒンジ機構が以前に提案されている。しかしこれらのヒンジは、機構が大き過ぎるためベンチ、棚、又はアイロン台が保管位置においても著しく突き出たままであることを含めて、多くの場合問題がある。もう1つの問題は、これらのヒンジはベンチ、棚、又はアイロン台を使用位置に設定する際に、ヒンジ装置を支持するための複雑なラッチ又はロック機構を要する場合が多いことである。これらのラッチ又はロック機構は複雑なことがあるだけでなく、ベンチ、棚、又はアイロン台を片付けるためには人がその下に入りヒンジ装置を解除しなければならないことがある。これはベンチ、棚、又はアイロン台がその人の上に倒れる可能性があるため、厄介及び/又は危険なことがある。またラッチ又はロック機構は、ベンチ、棚、又はアイロン台保管のためヒンジ装置を格納する間に解除位置で押さえていなければならないことがあり、それもその人にとって厄介及び/又は危険なことがある。
発明の概要
本発明の第1局面によれば、展開位置と折畳み位置の間で超展開位置を経由して可動するヒンジ装置であって、一次部材、二次部材、及び両部材間の連結装置を備え、連結装置は回転位置とロック位置の間を可動し、以下を備える。
【0003】
ヒンジ装置は、二次部材に接続されたピン、
ピンを保持する保持装置であって、一次部材がピンの周りで回転可能であり、ピンが保持装置の長さの少なくとも一部に沿って可動である、一次部材に形成された保持装置、
保持装置の長さに沿う第1方向へのピンに対する一次部材の動きに抗するために、一次部材に接続された第1アーム、及び
保持装置の長さに沿う第2方向へのピンに対する一次部材の動きに抗するために、一次部材に接続された第2アームを備える。
【0004】
実施形態では、ヒンジ装置は2個の部材すなわち一次部材及び二次部材を備える。
実施形態では、部材の1個は一方の端が壁面に回転可能に接続し、もう1個の部材は要素に回転可能に接続する。
【0005】
実施形態では、ヒンジ装置は4個の部材を備え、そのうち2個は一次部材及び二次部材である。
実施形態では、4個の各部材はそのうち少なくとも2個の他の部材に回転自在に接続する。
【0006】
実施形態では、一次部材及び二次部材以外の部材の1個(第1部材)は壁面に固定されており、一次部材及び二次部材以外の部材の残り1個(第2部材)は要素に固定されている。
【0007】
要素の例としてベンチ、棚、又はアイロン台がある。
実施形態では、展開位置と折畳み位置の間でのヒンジ装置の動きに従って、壁面に対する上昇位置と下降位置の間で要素が動く。
【0008】
実施形態では、連結装置が回転位置にある時、一次部材及び二次部材は互いに対して自在に回転する。
実施形態では、連結装置がロック位置にある時、一次部材及び二次部材はロックされ互いに対して回転しない。
【0009】
実施形態では、ヒンジ装置が超展開位置にある時、一次部材と二次部材の間の角度は90度を超える。
実施形態では、ヒンジ装置が超展開位置にある時、要素と壁面の間の角度は90度を超える。
【0010】
実施形態では、ヒンジ装置が展開位置にある時、第1部材と第2部材の間の角度は約90度である。
実施形態では、ヒンジ装置が展開位置にある時、要素と壁面の間の角度は約90度である。
【0011】
実施形態では、ヒンジ装置が折畳み位置と超展開位置の間で動いている時、連結装置は回転位置にある。
実施形態では、ヒンジ装置が超展開位置と展開位置の間で動いている時、連結装置は回転位置とロック位置の間で動いている。
【0012】
実施形態では、一次部材の断面はほぼU字状である。
実施形態では、保持装置は一次部材に形成された少なくとも1つの溝を備える。
実施形態では、保持装置は一次部材の両側面に形成された対向溝を備える。
【0013】
対向溝は一次部材の両側面を貫通して形成されてもよく、そうでなくてもよい。
実施形態では、保持装置は一次部材の第1端に形成される。
実施形態では、一次部材の第1端は要素から離れた一次部材の末端である。
【0014】
実施形態では、一次部材はその第1端に施された傾斜面を有し、その位置は要素に最も近い側の一次部材側面であることが好ましい。
実施形態では、保持装置の長手方向の広がりは一次部材の長手方向の広がりに対して角度を成す。
【0015】
実施形態では、ヒンジ装置が展開位置にある時、保持装置の長手方向の広がりは一次部材の長手方向の広がりより水平に近い。
実施形態では、二次部材は空洞も備える。
【0016】
実施形態では、ピンは二次部材の空洞内に形成される。
実施形態では、ピンは対向溝の間で展開することにより保持装置内に保持される。
ピンは対向溝を通って展開してもよく、そうでなくてもよい。
【0017】
実施形態では、二次部材の断面はほぼU字状である。
実施形態では、空洞は二次部材の長さに渡る。
他の実施形態では、空洞は二次部材の第1端に形成される。
【0018】
実施形態では、二次部材の第1端は要素から離れた二次部材の末端である。
実施形態では、保持装置に対するピンの動きによって、連結装置が回転位置とロック位置の間で動くことが可能になる。
【0019】
実施形態では、二次部材は空洞の内面から突出する突起も備える。
二次部材のその内面は、二次部材上部の表面であることが好ましい。
実施形態では、突起は二次部材の第1端の方に位置する。
【0020】
通常第1アームは連結装置がロック位置から外れないように連結装置に対して作用する。
実施形態では、第1アームは一次部材内に位置する。
【0021】
実施形態では、第1アームは一次部材に対して回転可能である。
実施形態では、第1アームはアームが周りを回転する軸部を備える。
実施形態では、軸部はループ内側に位置する。
【0022】
実施形態では、ループは一次部材に固定されている。
実施形態では、第1アームは当接部を備える。
実施形態では、連結装置がロック位置にある時、当接部は二次部材の突起に当接する。
【0023】
実施形態では、当接部によって第1アームが第1方向へのピンの動きに抗することが可能になる。
実施形態では、第1アームは少なくとも1個の接合部を備え、そこで当接部が軸部に接合する。
【0024】
実施形態では、少なくとも1個の接合部が一次部材表面から突出しており、そこで第1アームは一次部材に接続している。
実施形態では、第1アームは基部を備える。
【0025】
実施形態では、基部は少なくとも1個の接合部に接続している。
実施形態では、基部は一次部材の表面上に接している。
実施形態では、基部は少なくとも1個の接合部を有し、それ故にそこへ接続される当接部が二次部材の突起に当接することが可能である。
【0026】
実施形態では、第1アームは足部を備える。
実施形態では、足部は少なくとも1個の接合部に接続している。
実施形態では、基部が一次部材の表面上に接する時、足部はその表面から起立している。
【0027】
実施形態では、連結装置が回転位置とロック位置の間で動いている時、足部は第1アームの過剰回転を防止する。
通常第2アームは連結装置が回転位置から外れないように連結装置に対して作用する。
【0028】
実施形態では、第2アームは弾性的に変形可能な要素を備える。
実施形態では、弾性的に変形可能な要素は一次部材の表面に接続している。
実施形態では、第2アームはカップ部を備える。
【0029】
実施形態では、カップ部は弾性的に変形可能な要素に接続している。
実施形態では、カップ部は一次部材の表面から弾性的に変形可能な要素の末端に接続している。
【0030】
実施形態では、弾性的に変形可能な要素はループと一体形成されており、そのループに第1アームの軸部が位置している。
実施形態では、一次部材及び二次部材の相対回転中に、ピンは第2アームのカップ部に入っている。
【0031】
実施形態では、連結装置が回転位置にある時、ピンは保持装置の端に当接する。
実施形態では、一次部材に下向き及び内向きの力を加えることで、ヒンジ装置が超展開位置から展開位置へ動く(それ故に連結装置が回転位置からロック位置へ動く)よう操作することが可能である。
【0032】
「内向き」とは壁面へ向かう方向を意味すると理解される。
実施形態では、ヒンジ装置を超展開位置から展開位置へ動かすために加える力は、第2アームのカップ部を押してピンとの係合を外すのに十分でなければならない。
【0033】
実施形態では、ヒンジ装置を超展開位置から展開位置へ動かす力を加えることにより、ピンはカップ部の側面上方へスライドする。
実施形態では、ピンがカップ部の側面上方へスライドするにつれて、弾性的に変形可能な要素は最初の状態から湾曲する。
【0034】
実施形態では、一次部材に上向き及び外向きの力を加えることで、ヒンジ装置が展開位置から超展開位置へ動く(それ故に連結装置がロック位置から回転位置へ動く)よう操作することが可能である。
【0035】
「外向き」とは壁面から離れる方向を意味すると理解される。
実施形態では、連結装置が回転位置とロック位置の間で動く間、一次部材の動きによって第1アームが二次部材に形成された突起を乗り越えることが可能になる。
【0036】
実施形態では、第1アームが突起を乗り越えることを可能にするため、一次部材はピンの周りで二次部材に対して回転する。
実施形態では、連結装置が回転位置とロック位置の間で動く間、保持装置と一次部材に施された傾斜面との角度が一次部材及び二次部材の回転を導く。
【0037】
実施形態では、連結装置が回転位置とロック位置の間で動く間、傾斜面と保持装置の角度が一次部材の過剰回転を防止する。
実施形態では、要素に最も近い側の一次部材側面は一次部材の少なくとも第1端で開口している。
【0038】
実施形態では、開口部は一次部材のU字状によって提供される。
実施形態では、連結装置がロック位置にある時、突起は一次部材に位置している。
実施形態では、連結装置がロック位置にある時、第1アームの当接部は二次部材の突起に当接する。
【0039】
実施形態では、当接部の突起への当接は、要素に対する上向きの力によって連結装置がロック位置から外れないように連結装置に作用する。
実施形態では、連結装置がロック位置にある時、ピンを越えた先の一次部材の長さは、二次部材内面に突き当たることによって一次部材のピン周りでのあらゆる実質的な回転動作に抗する。
【0040】
実施形態では、連結装置がロック位置にある時一次部材が二次部材に当接することによって、要素に下向きの力が加わる際にヒンジ装置を展開位置に維持する。
実施形態では、第1アームの基部は連結装置がロック位置から外れた後に第1アームが元の位置に戻るのに十分な重量を提供する。
【0041】
ヒンジ装置の部材、ピン、アーム、及びその他要素は、例えば金属などあらゆる適切な素材で形成してもよい。またそれらは、特に第2アームはプラスチック素材で形成してもよい。
【0042】
本発明の第2局面によれば、展開位置と折畳み位置の間で可動するヒンジ装置であり、壁面に対する下降位置と上昇位置の間で要素を動かすため、及び要素をその上昇位置で保持するためのヒンジ装置であり、4個の部材を備え各部材がそのうち少なくとも2個の他の部材に回転可能に接続しているヒンジ装置であって、ヒンジ装置が展開位置にある時に各部材の2個が保持連結装置を形成し、その2部材間の回転可能な接続は、その2部材の回転可能な他の接続同士を結ぶ理論上の線からずれていることを特徴とするヒンジ装置である。
【0043】
保持連結装置は要素を上昇位置で保持する。
要素の上昇位置は要素の保管位置であり、要素の下降位置は要素の使用位置であることが好ましい。
【0044】
実施形態では、ヒンジ装置は重力によって展開位置から折畳み位置へ可動する。
実施形態では、ヒンジ装置は展開位置を維持することによって要素の上昇位置で要素を保持する。
【0045】
実施形態では、ヒンジ装置は保持連結装置を形成する2部材の当接によって展開位置を維持する。
実施形態では、保持連結装置はヒンジ装置を展開位置へ動かすことによって形成される。
【0046】
保持連結装置は緩い連結装置であることが好ましい。
実施形態では、保持連結装置を形成する2部材の回転可能な接続を重力と逆方向へ動かすことによって、ヒンジ装置は展開位置から解除可能である。
【0047】
実施形態では、部材の1個に重力と逆方向へ力を加えることによって、ヒンジ装置は折畳み位置から展開位置へ可動する。その部材は保持連結装置を形成する2部材の1個でないことが好ましい。
【0048】
要素の例としてベンチ、棚、又はアイロン台がある。
実施形態では、ヒンジ装置が折畳み位置にある時、部材は互いにほぼ整列配置される。
ヒンジ装置の4部材を以下第1部材、第2部材、第3部材、第4部材と称する。
【0049】
実施形態では、第1部材は第2部材に、好ましくは第1軸によって回転可能に接続される。
実施形態では、第2部材は第3部材に、好ましくは第2軸によって回転可能に接続される。
【0050】
実施形態では、第3部材は第4部材に、好ましくは第3軸によって回転可能に接続される。
実施形態では、第4部材は第1部材に、好ましくは第4軸によって回転可能に接続される。
【0051】
実施形態では、第1軸、第2軸、第3軸及び第4軸は各々ピン及びスロット方式の形状である。しかし、軸はその他の適切な形状でもよい。
実施形態では、ヒンジ装置が折畳み位置にある時、部材は互いに平行に据えられることによって互いにほぼ整列配置される。
【0052】
他の実施形態では、ヒンジ装置が折畳み位置にある時、部材は互いに平坦に据えられることによって互いにほぼ整列配置される。
他の実施形態では、ヒンジ装置が折畳み位置にある時、部材の3個が残りの部材の中に収納されることによって互いにほぼ整列配置される。これは3個の部材が残りの部材の中に「入れ子状態」であるといってもよい。
【0053】
実施形態では、ヒンジ装置が折畳み位置にある時、第1部材、第3部材及び第2部材は第2部材の中に収納される。
実施形態では、ヒンジ装置が折畳み位置にある時、第3部材は第4部材の中に収納される。
【0054】
実施形態では、ヒンジ装置が折畳み位置にある時、第4部材は第1部材の中に収納される。
実施形態では、ヒンジ装置が折畳み位置にある時、第1部材は第2部材の中に収納される。
【0055】
実施形態では、少なくとも第1部材、第2部材及び第4部材は、ヒンジ装置が折畳み位置にある時にそれぞれの部材を受ける中空部を有する。
実施形態では、第1部材、第2部材及び第4部材の断面はU字状である。
【0056】
実施形態では、第3部材の断面もU字状である。しかしその他の実施形態では第3部材は棒状など別の形状であってもよい。
実施形態では、第1部材は壁面に固定可能である。
【0057】
第1部材は例えばスクリュー、釘、ボルト、クリップ、接着剤などあらゆる適切な手段によって壁面に固定可能である。
実施形態では、第2部材は要素に固定可能である。
【0058】
第2部材は例えばスクリュー、釘、ボルト、クリップ、接着剤などあらゆる適切な手段によって要素に固定可能である。
実施形態では、ヒンジ装置が展開位置にある時、上昇位置にある要素が壁面からほぼ垂直に伸びるように、第2部材は第1部材に対しおおよそ直角を成す。
【0059】
実施形態では、ヒンジ装置が展開位置にある時、第3部材と第4部材は保持連結装置を形成する。
保持連結装置は第3軸の周りに形成されることが好ましい。
【0060】
実施形態では、ヒンジ装置が展開位置にある時、第3軸は第2軸と第4軸を結ぶ理論上の線よりも下に位置する。
実施形態では、保持連結装置はヒンジ装置が展開位置にある時、第3部材に当接するために第4部材の当接部を備える。
【0061】
実施形態では、当接部は第3軸を越えた先に伸長する。
実施形態では、当接部は第3部材に緩やかに重なる。
実施形態では、当接部はヒンジ装置が展開位置にある時に第3部材の上面に当接する天壁を備える。
【0062】
実施形態では、第3軸を重力と逆方向へ動かすことによって、ヒンジ装置は展開位置から解除可能である。
実施形態では、第3軸を第2軸と第4軸を結ぶ理論上の線よりも上に動かすことによって、ヒンジ装置は展開位置から解除可能である。
【0063】
実施形態では、第2部材を第1軸の周りで回転させるために第2部材に上向きの力を加えること、通常は要素を持ち上げることによって保持連結装置は形成される。
ヒンジ装置が展開位置に達するにつれて、第3部材と第4部材は第2軸と第4軸を結ぶ理論上の線と一致する状態から、重力に従いこの理論上の線よりも下へ降下することが好ましい。
【0064】
実施形態では、ヒンジ装置は第3部材を第2部材へ回転可能に接続する軸取付具も備える。軸取付具はこのように第2軸を形成するためのものである。
実施形態では、軸取付具は第2部材内に位置する。
【0065】
実施形態では、軸取付具は第2部材の中空部に位置する。
実施形態では、ヒンジ装置が折畳み位置にある時、第3部材が第2部材の内側に収納可能なように、軸取付具は第3部材が第2部材に接続されるようにする。
【0066】
実施形態では、第3部材は1個又は複数のピンによって軸取付具に接続される。
軸取付具は第3部材より幅が広くてもよい。この実施形態では、第3部材は軸取付具の内壁に接続される。
【0067】
この実施形態では、軸取付具はU字状部品である。
その他の実施形態では、軸取付具は第3部材より幅が狭い。この実施形態では、第3部材は軸取付具の外壁に接続される。
【0068】
この実施形態では、軸取付具はブロック状であってもよい。
実施形態では、第3軸と軸取付具の第3軸に最も近い端との距離は、第3軸と第4軸との距離よりも大きい。
【0069】
別の実施形態では、軸取付具の幅は第4部材の内側の幅より小さい。この実施形態では、ヒンジ装置が折畳み位置にある時、軸取付具は第4部材の内側に納まる。
本発明の第3実施形態によれば、壁面に取付け可能なベンチであって、本発明の第1局面又は第2局面による少なくとも1個のヒンジ装置を備える。
【0070】
本発明の第4実施形態によれば、壁面に取付け可能な棚であって、本発明の第1局面又は第2局面による少なくとも1個のヒンジ装置を備える。
本発明の第5実施形態によれば、壁面に取付け可能なアイロン台であって、本発明の第1局面又は第2局面による少なくとも1個のヒンジ装置を備える。
【0071】
本発明の第6局面によれば、展開位置と折畳み位置の間で可動するヒンジ装置であって、壁面に対する下降位置と上昇位置の間で要素を動かすため、及び要素を上昇位置で保持するためのヒンジ装置であり、互いに回転自在に接続している2個の部材を備え、その部材のうち1個が要素に回転自在に接続しており、もう1個が壁面に回転可能に接続していて、ヒンジ装置が展開位置にある時にその2個の部材が保持連結装置を形成し、そこではその2部材間の回転可能な接続は、その2部材の回転可能な他の接続同士を結ぶ理論上の線からずれている。
【0072】
本発明の第7局面によれば、壁面に対する下降位置と上昇位置の間で可動するベンチであって、下降位置と上昇位置の間でベンチを動かすため、及びベンチを上昇位置で保持するためのヒンジ装置を備える。
【0073】
ベンチは上向きの力を加えることによって下降位置から上昇位置へ動くことが好ましい。
ベンチの上昇位置はベンチの使用位置であり、ベンチの下降位置はベンチの保管位置であることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の実施形態としての展開位置にあるヒンジ装置の側面図である。
【図2】図1のヒンジ装置が折畳み位置から展開位置へ動いている側面図である。
【図3】図1のヒンジ装置の保持連結装置の側面図である。
【図4】図3の保持連結装置をX−X線に沿って切断した端面図である。
【図5】図1のヒンジ装置の底面図である。
【図6】図5のY−Y線に沿った断面図である。
【図7】図1のヒンジ装置の2部材間で回転可能な接続の端面図である。
【図8】ヒンジ装置の2部材間で回転可能な接続の、図7のZ−Z線に沿った側面図である。
【図9A】図1のヒンジ装置がアイロン台に対して使用されている様子の概略図である。
【図9B】図1のヒンジ装置がベンチに対して使用されている様子の図例である。
【図10】本発明の他の実施形態としての展開位置にあるヒンジ装置の側面図である。
【図11】A−A線に沿った図10のヒンジ装置の連結装置の断面図である。
【図12−13】一次部材及び二次部材が互いに対して回転する時の、図10のヒンジ装置の連結装置の連続的な側面図である。
【図14−15】は連結装置が回転位置からロック位置へ動く時の、図10のヒンジ装置の連結装置の連続的な側面図である。
【図16】ロック位置にある図10のヒンジ装置の連結装置の側面図である。
【図17】ロック位置から外れて回転位置へ向かう図10のヒンジ装置の連結装置の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0075】
添付の図面を参照し、単なる一例として本発明の実施形態を以下に説明する。
実施形態の詳細な説明
各図面を参照して、展開位置と折畳み位置の間で可動するヒンジ装置10を示す。ヒンジ装置10はベンチ、棚、アイロン台等の要素11を壁面12に対する下降位置と上昇位置の間で動かすため、及び要素11をその上昇位置で保持するためのものである。要素の上昇位置は要素11の保管位置であり、要素の下降位置は要素11の使用位置である。
【0076】
ヒンジ装置10は第1部材20、第2部材21、第3部材22、第4部材23をそれぞれ備える。各部材は他の2部材に回転可能に接続される。第1部材20は第2部材21に第1軸25によって回転可能に接続される。第2部材21は第3部材22に第2軸26によって回転可能に接続される。第3部材22は第4部材23に第3軸27によって回転可能に接続される。そして第4部材23は第1部材20に第4軸28によって回転可能に接続される。各軸25、26、27及び28はあらゆる適切な軸形式でよいが、好ましい実施形態では各軸25、26、27及び28は各々ピン及びスロット方式の形状である。
【0077】
ヒンジ装置10が折畳み位置にある時、部材の3個が残り1個の部材の中に収納されることによって部材は互いにほぼ整列配置される。これにより有利な点として、ヒンジ装置10は非常にコンパクトな形に格納することができる。この結果ヒンジ装置10従って要素11は、ヒンジ装置10が折畳み位置にあり要素11が下降位置にある時に壁面12から大きく突き出ない。なお、その他の実施形態では部材は互いに平行又は平坦に据えるなど他の方法でほぼ整列してもよい。
【0078】
詳細には、ヒンジ装置10が折畳み位置にある時、第1部材20、第3部材22及び第2部材23は第2部材21の中に収納される。より具体的には、ヒンジ装置10が折畳み位置にある時、第3部材22は第4部材23の中に収納され、第4部材23は第1部材20の中に収納され、第1部材20は第2部材21の中に収納される。それ故、少なくとも第1部材20、第2部材21及び第4部材23は、ヒンジ装置10が折畳み位置にある時それぞれの部材を受ける中空部を有する。第1部材20、第2部材21及び第4部材23の断面はU字状である。第3部材の断面もU字状であることが好ましいが、その他の実施形態では第3部材はヒンジ装置10が折畳み位置にある時に他の部材を受ける中空部を必要としないため、棒状など別の形状であってもよい。もちろん第1部材20、第2部材21、第3部材22、第4部材23を収納するその他の方式も可能であってよいと理解されるべきである。
【0079】
第1部材21はあらゆる適切な手段(スクリュー、釘、ボルト、クリップ、接着剤その他)によって壁面12に固定される。第2部材22も同様に要素11に固定される。なお、ヒンジ装置10が展開位置にある時、上昇位置にある要素11が壁面12からほぼ垂直に伸びるように、第2部材22は第1部材21に対しおおよそ直角を成す。
【0080】
ヒンジ装置10が展開位置にある時、第3部材22と第4部材23は保持連結装置30を形成し、そこではその2部材22及び23の間の回転可能な接続は、その2部材の回転可能な他の接続同士を結ぶ理論上の線からずれている。保持連結装置30は要素11をその上昇位置で保持する。保持連結装置30は第3軸27の周りに形成され、そこではヒンジ装置10が展開位置にある時、第3軸27は第2軸26と第4軸28を結ぶ理論上の線よりも下に位置する。ヒンジ装置が展開位置にある時、保持連結装置30は第3部材22に当接するために第4部材23の当接部31を備える。当接部31は第3軸27を越えた先に伸長し第3部材22に緩やかに重なることで、密着、摩擦又は干渉する装置とは対照的に緩みのある保持連結装置30を提供し、それによって当接部31が第3部材22との当接の実現及び解除を自由に行うことができるようにする。
【0081】
当接部31はヒンジ装置が展開位置にある時第3部材22の上面に当接する天壁32を備える。当接部31は側壁33を有しているのが示されているが、その他の実施形態では、これらはなくてもよい。
【0082】
保持連結装置30、具体的には当接部31の第3部材22との当接は、重力によって、また要素11に対して下向きの方向に加えられる力によって、ヒンジ装置10が展開位置から外れないように作用する。この理由は、第3軸27が第2軸26と第4軸28を結ぶ理論上の線よりも下に位置するため、第3部材22と第4部材23のそれぞれの軸周りでの回転が当接部31の第3部材22との当接によって防止されるためである。
【0083】
ヒンジ装置10を展開位置から解除できるのは、第3軸27を重力と逆方向へ動かして、第3軸27を第2軸26と第4軸28を結ぶ理論上の線よりも上にすることだけである。これによって第3部材22と第4部材23がそれぞれ軸26と軸28の周りで回転することが可能になり、そのためヒンジ装置10を折畳み位置へ動かすことができ、それ故要素11を上昇位置から下降位置へ移動する。
【0084】
保持連結装置30はヒンジ装置10を展開位置へ動かすことによって形成される。これは第2部材21を第1軸25の周りで回転させるために第2部材21に上向きの力を加えること(通常は要素11を持ち上げること)によって発生する。ヒンジ装置10が展開位置に達するにつれて、第3部材22と第4部材23は第2軸26と第4軸28を結ぶ理論上の線と一致する状態から、重力に従いこの理論上の線よりも下へ降下する。有利な点として、保持連結装置30によりヒンジ装置10は展開位置を維持することができ、そのため要素11は使用中の場合でも、使用者が特に作動する必要のある一切のロック又はラッチ機構を使用した施錠又はその他の方法でヒンジ装置10を抑制する必要無しに、上昇位置を維持することができる。それ故、そのようなロック又はラッチ機構に関連する問題を未然に防ぐ。
【0085】
しかし、(図示されていない)ある実施形態では、ヒンジ装置はロック、ラッチ、又はその他の機構を備えることが可能である。ただし重要な点として、この抑制機構はヒンジ装置が折畳み位置へ移動する間にその解除位置で押さえていることが不要である。
【0086】
ヒンジ装置10は第3部材22を第2部材21へ回転可能に接続するため、つまり第2軸26を形成するための軸取付具35も備える。軸取付具35は第2部材21の内部に位置し、具体的には第2部材の中空部に位置する。ヒンジ装置10が折畳み位置にある時第3部材22が第2部材21の内側に収納可能なように、軸取付具35は第3部材22が第2部材21に接続されるようにする。第3部材22は1個又は複数のピン36によって軸取付具35に接続される。
【0087】
図5に示される通り、軸取付具35は第3部材22より幅が広くてもよく、その場合は第3部材22は軸取付具35の内壁に接続される。図5に示される実施形態の軸取付具35はU字状部品である。しかし、軸取付具35は第3部材22より幅が狭いこともあり、その場合軸取付具はブロック状となることがあり、第3部材は軸取付具の外壁に接続されることになる。
【0088】
なお、各部材が互いの中に収納されるため、具体的には第3部材22が第4部材23の中に収納されるためには、第3軸27と、軸取付具35の第3軸27に最も近い端との距離は、第3軸27と第4軸28との距離よりも大きい。これは軸取付具35と第4部材23が干渉しないようにするためである。別の実施形態では、もう1つの方法として軸取付具35の幅を第4部材23の内側の幅より小さくし、ヒンジ装置10が折畳み位置にある時に軸取付具35が第4部材の内側に納まるようにすることによって、この干渉を回避することが可能である。
【0089】
図示されていない別の実施形態では、ヒンジ装置は互いに回転可能に接続する2個の部材を備えてもよい。その部材の1個は要素に回転可能に接続し、もう1個は壁部に回転可能に接続し、ヒンジ装置が展開位置にある時その2部材は保持連結装置を形成し、そこでその2部材の間の回転可能な接続はその2部材の他の回転可能な接続を結ぶ理論上の線からずれている。
【0090】
図10から図17までを参照し、本発明の別の実施形態に従うヒンジ装置110を以下に示す。図1から図9までに示されたヒンジ装置10と類似したヒンジ装置110の特徴に、同じだが数字の1を前に付けた参照番号が与えられている。
【0091】
ヒンジ装置110は4個の部材120、121、122及び123をそれぞれ備える。図10から図17までのヒンジ装置110を説明する時、第3部材122と第4部材123は一次部材及び二次部材と称してもよい。またヒンジ装置110は一次部材122と二次部材123の間に連結装置130も備える。連結装置130は、一次部材122と二次部材123が互いに対して自在に回転する回転位置と、一次部材122と二次部材123が互いに対して回転しないようロックされているロック位置の間を可動する。
【0092】
連結装置130は、二次部材123に接続されたピン143を保持するために一次部材122の中に形成された保持装置139を備える(以下に詳細を説明)。一次部材122は断面がほぼU字状であり、保持装置139は一次部材122の両側面に形成された対向溝140を備える。対向溝140は図示では一次部材122の両側面を貫通して形成されているが、その他の実施形態ではそうでなくてもよい。保持装置139は一次部材122の第1端141に形成され、その第1端とは要素111から離れた一次部材122の末端である。一次部材122はその第1端141に施された傾斜面142を有し、その位置は要素111に最も近い側の一次部材122の側面である。保持装置139の長手方向の広がりは一次部材122の長手方向の広がりに対して角度を成す。ヒンジ装置110が展開位置にある時、保持装置139の長手方向の広がりは一次部材122の長手方向の広がりより水平に近い。この特徴の目的は本明細書で後に明示される。
【0093】
連結装置130は、二次部材123の空洞144内に形成されたピン143も備える。ピン143は、図示された実施形態では対向溝140を通りその間で展開することによって保持装置139内に保持される。図示された実施形態では、二次部材123の断面はほぼU字状であるため、空洞144は二次部材123の長さに渡る。しかし、二次部材123はこのように形成される必要はなく、空洞144は二次部材123の第1端145に形成されてもよく、この第1端とは要素111から離れた二次部材123の末端である。一次部材122はピン143の周りで回転可能であり、ピン143は保持装置139の長さの少なくとも一部に沿って可動する。保持装置139に対するピン143の動きによって、連結装置130が回転位置とロック位置の間で動くことが可能になる。
【0094】
二次部材123は空洞144の内面147から突出する突起146も備え、内面147は二次部材123の上部表面である。突起146は二次部材123の第1端145の方に位置する。これらの特徴の目的は本明細書で後に明示される。
【0095】
連結装置130は一次部材122に接続された第1アーム150も備える。第1アーム150は保持装置139の長さに沿う第1方向へのピン143の動きに抗する。より具体的には、第1アーム150は連結装置130がロック位置から外れないように作用する。第1アーム150は一次部材122の内部に位置し、一次部材122に対して回転可能である。第1アーム150は軸部151を備え、その周りをアーム150が回転する。軸部151はループ152の内側に位置し、そのループは一次部材122に固定されている。
【0096】
第1アーム150は当接部153も備える。当接部153は連結装置130がロック位置にある時二次部材123の突起146に当接する。当接部153が突起146に当接することによって、第1アーム150が第1方向へのピン143の動きに抗することが可能になる。1個又は複数の接合部154は当接部153を軸部151に接合する。接合部154は一次部材122の表面から突出しており、そこで第1アーム150が一次部材に接続している。
【0097】
第1アーム150は接合部154に接続する基部155も備える。基部155は一次部材122の表面上に接しており、その近くに接合部154が位置し、それ故にそこへ接続される当接部153は二次部材123の突起146に当接することが可能である。
【0098】
さらに第1アーム150は接合部154に接続する足部156を備える。基部155が一次部材122の表面上に接している時、足部156はその表面から起立している。足部156は第1アーム150の過剰回転を防止するためにある。
【0099】
さらに連結装置130は一次部材122に接続された第2アーム160を備える。第2アーム160は、第1方向と反対の第2方向へ向かってピン143が保持装置139の長さに沿って動くのに抗する。より具体的には、第2アーム160は連結装置が回転位置から外れないように作用する。第2アーム160は一次部材123の表面に接続する弾性的に変形可能な要素161と、要素161に接続するカップ部162を備える。カップ部162は一次部材122の表面から要素161の末端に接続している。図示された実施形態では要素161はループ152と一体形成されており、そのループに第1アーム150の軸部151が位置している。
【0100】
ヒンジ装置110は展開位置と折畳み位置の間で可動する。その際ヒンジ装置110は一次部材と二次部材の間の角度が90度を超える超展開位置を経由して動く(結果的に要素111と壁面112も同様である)。ヒンジ装置110が折畳み位置と超展開位置の間を動いている時、連結装置130は回転位置にあり、一次部材122と二次部材123(第3部材及び第4部材)が相応に回転できるようにする。ヒンジ装置が超展開位置と展開位置の間を動いている時(第1部材と第2部材の角度が約90度で、要素111と壁面112も同様)、連結装置130は回転位置とロック位置の間を動いている。
【0101】
図12及び図13は、ヒンジ装置110が折畳み位置から超展開位置へ動いている時の、一次部材122と二次部材123の間の連結装置130の動きを連続的に示す。矢印は二次部材123に対する一次部材122の回転方向を示す。この回転中、ピン143は第2アーム160のカップ部162にすくわれる態様で
入っている。ピン143がカップ部162の側面を越えて動くことは困難なため、保持装置139の長さに沿ったピン143の(第2方向への)あらゆる動きが抵抗をうける。一次部材122と二次部材123の回転中にピン143が保持装置139の長さに沿って動くのを制限することによって、そのようなピン143の動きによるヒンジ装置110の不用意な破損又は固定が防止される。このように一次部材と二次部材の回転中に第2アーム160がピン143の動きを「コントロールする」ことによって、ヒンジ装置110はスムーズかつ容易に動くことが可能である。図12及び図13に示される実施形態では、ピン143は連結装置130が回転位置にある時保持装置139の端に当接もするが、その他の実施形態ではその必要はない。
【0102】
図14及び図15は、ヒンジ装置110が超展開位置から展開位置へ動いている時の、一次部材122と二次部材123の間の連結装置130の動きを連続的に示す。この回転中、連結装置130は回転位置から図16に示されるロック位置へ動く。
【0103】
超展開位置から展開位置へ動くには、下向き及び内向きへの力がヒンジ装置110の一次部材122に加えられる。一次部材122に加えられる力は、第2アーム160のカップ部162を押してピン143との係合を外すのに十分でなければならない。その力が加わるにつれてピン143はカップ部162の側面上方へスライドする。カップ部162が接続している要素163は弾性的に変形可能なため、ピンがカップ部162の側面上方へスライドするにつれて、カップ部162は押し下げられ要素163は最初の状態から湾曲する(図14を参照)。
【0104】
ピン143が第2アーム160を通過した後、次は一次部材122がロック位置へ移動する時に第1アーム150が二次部材123に形成された突起146を乗り越えることができるように、一次部材122が動かなくてはならない。それには図15の通り一次部材122がピン143の周りで二次部材123に対してわずかに回転する必要がある。この回転は、下向き及び内向きの力が一次部材122に加え続けられる間に、保持装置139と一次部材122に施された傾斜面142との角度付けによって導かれる。重要な点として、傾斜面142と保持装置139はこの動作中に一次部材122の過剰回転を防止し、それ故連結装置130のスムーズで容易な動きを提供する。また、保持装置139の角度によって、一次部材122、具体的にはその第1端141が、連結装置130がロック位置へ移動するにつれて二次部材123へ向かって引上げられることが可能になる。
【0105】
要素111に最も近い側の一次部材122の側面は一次部材122の少なくとも第1端141で開口しているため、第1アーム150が突起146を乗り越えた後、二次部材122の突起146が一次部材122に位置を合わせるように一次部材122が動くことができる。図示された実施形態では、この開口部は一次部材122のU字状によって提供される。図16はロック位置にある連結装置130で突起146が一次部材122に位置を合わせた状態を示す。この位置で第1アーム150の当接部153は二次部材123の突起146に当接する。これは連結装置130が要素111に対する不用意な上向きの力(図16の矢印が示す通り)によって、例えば要素111が下からぶつけられた場合に、ロック位置から外れないように作用する。さらに、ピン143から先の一次部材122第1端141の長さは、二次部材123の内面に突き当たることによって一次部材122のピン143周りでのあらゆる実質的な回転動作に抗する。それ故要素111に下向きの力が加わる時、要素111に荷重がかかる時などに、ロック位置にある連結装置130がヒンジ装置110を展開位置に維持する。
【0106】
連結装置130がロック位置から外れて回転位置に戻る動きは、上記説明の操作と逆順に、ヒンジ装置110を展開位置から超展開位置へ動かすために一次部材123に上向き及び外向きの力を加えることで生じる。図17は連結装置130がロック位置から外れる際の動きを示す。図示の通り、上向き及び外向きの力を加えることで二次部材123は保持装置139と傾斜面142の角度付けに導かれて一次部材122に対し多少回転する。第1アーム150が突起146への当接から外れるために、第1アーム150は多少回転する。重要な点として、第1アーム150の足部156は連結装置130がロック位置から外れる動作中に第1アーム150の過剰回転を防止する。これは第1アーム150が、引っ掛かり、連結装置130の継続動作を止める可能性のある位置へ入るのを阻止する。第1アーム150の基部155は、連結装置130がロック位置から外れた後に第1アーム150が元の位置に戻るのに十分な重量を提供し、基部155は一次部材122の内面に接することになる。
【0107】
ヒンジ装置の部材、ピン、アーム、その他要素は、例えば金属などあらゆる適切な素材で形成してもよい。またそれらは、特に第2アームはプラスチック素材で形成してもよい。
【0108】
次の特許請求の範囲及び前の本発明の説明では、明確な言語又は必要十分な暗示を理由として文脈上別の解釈を必要とする場合を除き、「備える(comprise)」という言葉又はその変化形「備える(comprises)」「備えている(comprising)」などは、包括的な意味、つまり記載された特徴の存在を明示するために使用されており、本発明の様々な実施形態におけるその他の特徴の存在又は追加を除外するものではない。
【発明の詳細な説明】
【0001】
発明の分野
本発明は、特にベンチ、棚、又はアイロン台などの要素を動かすためのヒンジ装置に関連するものである。
発明の背景
ベンチ、棚、アイロン台等は多くの場合一時的な使用だけに必要とされ、それ以外の時は不必要にスペースを占めることがある。これは特にベンチ、棚、又はアイロン台が、狭い又は限られたスペースに立設される場合に問題となることがある。従ってこれらの状況では、ベンチ、棚、又はアイロン台を非使用時はより少ないスペースを占めるように保管できることが望ましい。
【0002】
上記目的のため各種ヒンジ機構が以前に提案されている。しかしこれらのヒンジは、機構が大き過ぎるためベンチ、棚、又はアイロン台が保管位置においても著しく突き出たままであることを含めて、多くの場合問題がある。もう1つの問題は、これらのヒンジはベンチ、棚、又はアイロン台を使用位置に設定する際に、ヒンジ装置を支持するための複雑なラッチ又はロック機構を要する場合が多いことである。これらのラッチ又はロック機構は複雑なことがあるだけでなく、ベンチ、棚、又はアイロン台を片付けるためには人がその下に入りヒンジ装置を解除しなければならないことがある。これはベンチ、棚、又はアイロン台がその人の上に倒れる可能性があるため、厄介及び/又は危険なことがある。またラッチ又はロック機構は、ベンチ、棚、又はアイロン台保管のためヒンジ装置を格納する間に解除位置で押さえていなければならないことがあり、それもその人にとって厄介及び/又は危険なことがある。
発明の概要
本発明の第1局面によれば、展開位置と折畳み位置の間で超展開位置を経由して可動するヒンジ装置であって、一次部材、二次部材、及び両部材間の連結装置を備え、連結装置は回転位置とロック位置の間を可動し、以下を備える。
【0003】
ヒンジ装置は、二次部材に接続されたピン、
ピンを保持する保持装置であって、一次部材がピンの周りで回転可能であり、ピンが保持装置の長さの少なくとも一部に沿って可動である、一次部材に形成された保持装置、
保持装置の長さに沿う第1方向へのピンに対する一次部材の動きに抗するために、一次部材に接続された第1アーム、及び
保持装置の長さに沿う第2方向へのピンに対する一次部材の動きに抗するために、一次部材に接続された第2アームを備える。
【0004】
実施形態では、ヒンジ装置は2個の部材すなわち一次部材及び二次部材を備える。
実施形態では、部材の1個は一方の端が壁面に回転可能に接続し、もう1個の部材は要素に回転可能に接続する。
【0005】
実施形態では、ヒンジ装置は4個の部材を備え、そのうち2個は一次部材及び二次部材である。
実施形態では、4個の各部材はそのうち少なくとも2個の他の部材に回転自在に接続する。
【0006】
実施形態では、一次部材及び二次部材以外の部材の1個(第1部材)は壁面に固定されており、一次部材及び二次部材以外の部材の残り1個(第2部材)は要素に固定されている。
【0007】
要素の例としてベンチ、棚、又はアイロン台がある。
実施形態では、展開位置と折畳み位置の間でのヒンジ装置の動きに従って、壁面に対する上昇位置と下降位置の間で要素が動く。
【0008】
実施形態では、連結装置が回転位置にある時、一次部材及び二次部材は互いに対して自在に回転する。
実施形態では、連結装置がロック位置にある時、一次部材及び二次部材はロックされ互いに対して回転しない。
【0009】
実施形態では、ヒンジ装置が超展開位置にある時、一次部材と二次部材の間の角度は90度を超える。
実施形態では、ヒンジ装置が超展開位置にある時、要素と壁面の間の角度は90度を超える。
【0010】
実施形態では、ヒンジ装置が展開位置にある時、第1部材と第2部材の間の角度は約90度である。
実施形態では、ヒンジ装置が展開位置にある時、要素と壁面の間の角度は約90度である。
【0011】
実施形態では、ヒンジ装置が折畳み位置と超展開位置の間で動いている時、連結装置は回転位置にある。
実施形態では、ヒンジ装置が超展開位置と展開位置の間で動いている時、連結装置は回転位置とロック位置の間で動いている。
【0012】
実施形態では、一次部材の断面はほぼU字状である。
実施形態では、保持装置は一次部材に形成された少なくとも1つの溝を備える。
実施形態では、保持装置は一次部材の両側面に形成された対向溝を備える。
【0013】
対向溝は一次部材の両側面を貫通して形成されてもよく、そうでなくてもよい。
実施形態では、保持装置は一次部材の第1端に形成される。
実施形態では、一次部材の第1端は要素から離れた一次部材の末端である。
【0014】
実施形態では、一次部材はその第1端に施された傾斜面を有し、その位置は要素に最も近い側の一次部材側面であることが好ましい。
実施形態では、保持装置の長手方向の広がりは一次部材の長手方向の広がりに対して角度を成す。
【0015】
実施形態では、ヒンジ装置が展開位置にある時、保持装置の長手方向の広がりは一次部材の長手方向の広がりより水平に近い。
実施形態では、二次部材は空洞も備える。
【0016】
実施形態では、ピンは二次部材の空洞内に形成される。
実施形態では、ピンは対向溝の間で展開することにより保持装置内に保持される。
ピンは対向溝を通って展開してもよく、そうでなくてもよい。
【0017】
実施形態では、二次部材の断面はほぼU字状である。
実施形態では、空洞は二次部材の長さに渡る。
他の実施形態では、空洞は二次部材の第1端に形成される。
【0018】
実施形態では、二次部材の第1端は要素から離れた二次部材の末端である。
実施形態では、保持装置に対するピンの動きによって、連結装置が回転位置とロック位置の間で動くことが可能になる。
【0019】
実施形態では、二次部材は空洞の内面から突出する突起も備える。
二次部材のその内面は、二次部材上部の表面であることが好ましい。
実施形態では、突起は二次部材の第1端の方に位置する。
【0020】
通常第1アームは連結装置がロック位置から外れないように連結装置に対して作用する。
実施形態では、第1アームは一次部材内に位置する。
【0021】
実施形態では、第1アームは一次部材に対して回転可能である。
実施形態では、第1アームはアームが周りを回転する軸部を備える。
実施形態では、軸部はループ内側に位置する。
【0022】
実施形態では、ループは一次部材に固定されている。
実施形態では、第1アームは当接部を備える。
実施形態では、連結装置がロック位置にある時、当接部は二次部材の突起に当接する。
【0023】
実施形態では、当接部によって第1アームが第1方向へのピンの動きに抗することが可能になる。
実施形態では、第1アームは少なくとも1個の接合部を備え、そこで当接部が軸部に接合する。
【0024】
実施形態では、少なくとも1個の接合部が一次部材表面から突出しており、そこで第1アームは一次部材に接続している。
実施形態では、第1アームは基部を備える。
【0025】
実施形態では、基部は少なくとも1個の接合部に接続している。
実施形態では、基部は一次部材の表面上に接している。
実施形態では、基部は少なくとも1個の接合部を有し、それ故にそこへ接続される当接部が二次部材の突起に当接することが可能である。
【0026】
実施形態では、第1アームは足部を備える。
実施形態では、足部は少なくとも1個の接合部に接続している。
実施形態では、基部が一次部材の表面上に接する時、足部はその表面から起立している。
【0027】
実施形態では、連結装置が回転位置とロック位置の間で動いている時、足部は第1アームの過剰回転を防止する。
通常第2アームは連結装置が回転位置から外れないように連結装置に対して作用する。
【0028】
実施形態では、第2アームは弾性的に変形可能な要素を備える。
実施形態では、弾性的に変形可能な要素は一次部材の表面に接続している。
実施形態では、第2アームはカップ部を備える。
【0029】
実施形態では、カップ部は弾性的に変形可能な要素に接続している。
実施形態では、カップ部は一次部材の表面から弾性的に変形可能な要素の末端に接続している。
【0030】
実施形態では、弾性的に変形可能な要素はループと一体形成されており、そのループに第1アームの軸部が位置している。
実施形態では、一次部材及び二次部材の相対回転中に、ピンは第2アームのカップ部に入っている。
【0031】
実施形態では、連結装置が回転位置にある時、ピンは保持装置の端に当接する。
実施形態では、一次部材に下向き及び内向きの力を加えることで、ヒンジ装置が超展開位置から展開位置へ動く(それ故に連結装置が回転位置からロック位置へ動く)よう操作することが可能である。
【0032】
「内向き」とは壁面へ向かう方向を意味すると理解される。
実施形態では、ヒンジ装置を超展開位置から展開位置へ動かすために加える力は、第2アームのカップ部を押してピンとの係合を外すのに十分でなければならない。
【0033】
実施形態では、ヒンジ装置を超展開位置から展開位置へ動かす力を加えることにより、ピンはカップ部の側面上方へスライドする。
実施形態では、ピンがカップ部の側面上方へスライドするにつれて、弾性的に変形可能な要素は最初の状態から湾曲する。
【0034】
実施形態では、一次部材に上向き及び外向きの力を加えることで、ヒンジ装置が展開位置から超展開位置へ動く(それ故に連結装置がロック位置から回転位置へ動く)よう操作することが可能である。
【0035】
「外向き」とは壁面から離れる方向を意味すると理解される。
実施形態では、連結装置が回転位置とロック位置の間で動く間、一次部材の動きによって第1アームが二次部材に形成された突起を乗り越えることが可能になる。
【0036】
実施形態では、第1アームが突起を乗り越えることを可能にするため、一次部材はピンの周りで二次部材に対して回転する。
実施形態では、連結装置が回転位置とロック位置の間で動く間、保持装置と一次部材に施された傾斜面との角度が一次部材及び二次部材の回転を導く。
【0037】
実施形態では、連結装置が回転位置とロック位置の間で動く間、傾斜面と保持装置の角度が一次部材の過剰回転を防止する。
実施形態では、要素に最も近い側の一次部材側面は一次部材の少なくとも第1端で開口している。
【0038】
実施形態では、開口部は一次部材のU字状によって提供される。
実施形態では、連結装置がロック位置にある時、突起は一次部材に位置している。
実施形態では、連結装置がロック位置にある時、第1アームの当接部は二次部材の突起に当接する。
【0039】
実施形態では、当接部の突起への当接は、要素に対する上向きの力によって連結装置がロック位置から外れないように連結装置に作用する。
実施形態では、連結装置がロック位置にある時、ピンを越えた先の一次部材の長さは、二次部材内面に突き当たることによって一次部材のピン周りでのあらゆる実質的な回転動作に抗する。
【0040】
実施形態では、連結装置がロック位置にある時一次部材が二次部材に当接することによって、要素に下向きの力が加わる際にヒンジ装置を展開位置に維持する。
実施形態では、第1アームの基部は連結装置がロック位置から外れた後に第1アームが元の位置に戻るのに十分な重量を提供する。
【0041】
ヒンジ装置の部材、ピン、アーム、及びその他要素は、例えば金属などあらゆる適切な素材で形成してもよい。またそれらは、特に第2アームはプラスチック素材で形成してもよい。
【0042】
本発明の第2局面によれば、展開位置と折畳み位置の間で可動するヒンジ装置であり、壁面に対する下降位置と上昇位置の間で要素を動かすため、及び要素をその上昇位置で保持するためのヒンジ装置であり、4個の部材を備え各部材がそのうち少なくとも2個の他の部材に回転可能に接続しているヒンジ装置であって、ヒンジ装置が展開位置にある時に各部材の2個が保持連結装置を形成し、その2部材間の回転可能な接続は、その2部材の回転可能な他の接続同士を結ぶ理論上の線からずれていることを特徴とするヒンジ装置である。
【0043】
保持連結装置は要素を上昇位置で保持する。
要素の上昇位置は要素の保管位置であり、要素の下降位置は要素の使用位置であることが好ましい。
【0044】
実施形態では、ヒンジ装置は重力によって展開位置から折畳み位置へ可動する。
実施形態では、ヒンジ装置は展開位置を維持することによって要素の上昇位置で要素を保持する。
【0045】
実施形態では、ヒンジ装置は保持連結装置を形成する2部材の当接によって展開位置を維持する。
実施形態では、保持連結装置はヒンジ装置を展開位置へ動かすことによって形成される。
【0046】
保持連結装置は緩い連結装置であることが好ましい。
実施形態では、保持連結装置を形成する2部材の回転可能な接続を重力と逆方向へ動かすことによって、ヒンジ装置は展開位置から解除可能である。
【0047】
実施形態では、部材の1個に重力と逆方向へ力を加えることによって、ヒンジ装置は折畳み位置から展開位置へ可動する。その部材は保持連結装置を形成する2部材の1個でないことが好ましい。
【0048】
要素の例としてベンチ、棚、又はアイロン台がある。
実施形態では、ヒンジ装置が折畳み位置にある時、部材は互いにほぼ整列配置される。
ヒンジ装置の4部材を以下第1部材、第2部材、第3部材、第4部材と称する。
【0049】
実施形態では、第1部材は第2部材に、好ましくは第1軸によって回転可能に接続される。
実施形態では、第2部材は第3部材に、好ましくは第2軸によって回転可能に接続される。
【0050】
実施形態では、第3部材は第4部材に、好ましくは第3軸によって回転可能に接続される。
実施形態では、第4部材は第1部材に、好ましくは第4軸によって回転可能に接続される。
【0051】
実施形態では、第1軸、第2軸、第3軸及び第4軸は各々ピン及びスロット方式の形状である。しかし、軸はその他の適切な形状でもよい。
実施形態では、ヒンジ装置が折畳み位置にある時、部材は互いに平行に据えられることによって互いにほぼ整列配置される。
【0052】
他の実施形態では、ヒンジ装置が折畳み位置にある時、部材は互いに平坦に据えられることによって互いにほぼ整列配置される。
他の実施形態では、ヒンジ装置が折畳み位置にある時、部材の3個が残りの部材の中に収納されることによって互いにほぼ整列配置される。これは3個の部材が残りの部材の中に「入れ子状態」であるといってもよい。
【0053】
実施形態では、ヒンジ装置が折畳み位置にある時、第1部材、第3部材及び第2部材は第2部材の中に収納される。
実施形態では、ヒンジ装置が折畳み位置にある時、第3部材は第4部材の中に収納される。
【0054】
実施形態では、ヒンジ装置が折畳み位置にある時、第4部材は第1部材の中に収納される。
実施形態では、ヒンジ装置が折畳み位置にある時、第1部材は第2部材の中に収納される。
【0055】
実施形態では、少なくとも第1部材、第2部材及び第4部材は、ヒンジ装置が折畳み位置にある時にそれぞれの部材を受ける中空部を有する。
実施形態では、第1部材、第2部材及び第4部材の断面はU字状である。
【0056】
実施形態では、第3部材の断面もU字状である。しかしその他の実施形態では第3部材は棒状など別の形状であってもよい。
実施形態では、第1部材は壁面に固定可能である。
【0057】
第1部材は例えばスクリュー、釘、ボルト、クリップ、接着剤などあらゆる適切な手段によって壁面に固定可能である。
実施形態では、第2部材は要素に固定可能である。
【0058】
第2部材は例えばスクリュー、釘、ボルト、クリップ、接着剤などあらゆる適切な手段によって要素に固定可能である。
実施形態では、ヒンジ装置が展開位置にある時、上昇位置にある要素が壁面からほぼ垂直に伸びるように、第2部材は第1部材に対しおおよそ直角を成す。
【0059】
実施形態では、ヒンジ装置が展開位置にある時、第3部材と第4部材は保持連結装置を形成する。
保持連結装置は第3軸の周りに形成されることが好ましい。
【0060】
実施形態では、ヒンジ装置が展開位置にある時、第3軸は第2軸と第4軸を結ぶ理論上の線よりも下に位置する。
実施形態では、保持連結装置はヒンジ装置が展開位置にある時、第3部材に当接するために第4部材の当接部を備える。
【0061】
実施形態では、当接部は第3軸を越えた先に伸長する。
実施形態では、当接部は第3部材に緩やかに重なる。
実施形態では、当接部はヒンジ装置が展開位置にある時に第3部材の上面に当接する天壁を備える。
【0062】
実施形態では、第3軸を重力と逆方向へ動かすことによって、ヒンジ装置は展開位置から解除可能である。
実施形態では、第3軸を第2軸と第4軸を結ぶ理論上の線よりも上に動かすことによって、ヒンジ装置は展開位置から解除可能である。
【0063】
実施形態では、第2部材を第1軸の周りで回転させるために第2部材に上向きの力を加えること、通常は要素を持ち上げることによって保持連結装置は形成される。
ヒンジ装置が展開位置に達するにつれて、第3部材と第4部材は第2軸と第4軸を結ぶ理論上の線と一致する状態から、重力に従いこの理論上の線よりも下へ降下することが好ましい。
【0064】
実施形態では、ヒンジ装置は第3部材を第2部材へ回転可能に接続する軸取付具も備える。軸取付具はこのように第2軸を形成するためのものである。
実施形態では、軸取付具は第2部材内に位置する。
【0065】
実施形態では、軸取付具は第2部材の中空部に位置する。
実施形態では、ヒンジ装置が折畳み位置にある時、第3部材が第2部材の内側に収納可能なように、軸取付具は第3部材が第2部材に接続されるようにする。
【0066】
実施形態では、第3部材は1個又は複数のピンによって軸取付具に接続される。
軸取付具は第3部材より幅が広くてもよい。この実施形態では、第3部材は軸取付具の内壁に接続される。
【0067】
この実施形態では、軸取付具はU字状部品である。
その他の実施形態では、軸取付具は第3部材より幅が狭い。この実施形態では、第3部材は軸取付具の外壁に接続される。
【0068】
この実施形態では、軸取付具はブロック状であってもよい。
実施形態では、第3軸と軸取付具の第3軸に最も近い端との距離は、第3軸と第4軸との距離よりも大きい。
【0069】
別の実施形態では、軸取付具の幅は第4部材の内側の幅より小さい。この実施形態では、ヒンジ装置が折畳み位置にある時、軸取付具は第4部材の内側に納まる。
本発明の第3実施形態によれば、壁面に取付け可能なベンチであって、本発明の第1局面又は第2局面による少なくとも1個のヒンジ装置を備える。
【0070】
本発明の第4実施形態によれば、壁面に取付け可能な棚であって、本発明の第1局面又は第2局面による少なくとも1個のヒンジ装置を備える。
本発明の第5実施形態によれば、壁面に取付け可能なアイロン台であって、本発明の第1局面又は第2局面による少なくとも1個のヒンジ装置を備える。
【0071】
本発明の第6局面によれば、展開位置と折畳み位置の間で可動するヒンジ装置であって、壁面に対する下降位置と上昇位置の間で要素を動かすため、及び要素を上昇位置で保持するためのヒンジ装置であり、互いに回転自在に接続している2個の部材を備え、その部材のうち1個が要素に回転自在に接続しており、もう1個が壁面に回転可能に接続していて、ヒンジ装置が展開位置にある時にその2個の部材が保持連結装置を形成し、そこではその2部材間の回転可能な接続は、その2部材の回転可能な他の接続同士を結ぶ理論上の線からずれている。
【0072】
本発明の第7局面によれば、壁面に対する下降位置と上昇位置の間で可動するベンチであって、下降位置と上昇位置の間でベンチを動かすため、及びベンチを上昇位置で保持するためのヒンジ装置を備える。
【0073】
ベンチは上向きの力を加えることによって下降位置から上昇位置へ動くことが好ましい。
ベンチの上昇位置はベンチの使用位置であり、ベンチの下降位置はベンチの保管位置であることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の実施形態としての展開位置にあるヒンジ装置の側面図である。
【図2】図1のヒンジ装置が折畳み位置から展開位置へ動いている側面図である。
【図3】図1のヒンジ装置の保持連結装置の側面図である。
【図4】図3の保持連結装置をX−X線に沿って切断した端面図である。
【図5】図1のヒンジ装置の底面図である。
【図6】図5のY−Y線に沿った断面図である。
【図7】図1のヒンジ装置の2部材間で回転可能な接続の端面図である。
【図8】ヒンジ装置の2部材間で回転可能な接続の、図7のZ−Z線に沿った側面図である。
【図9A】図1のヒンジ装置がアイロン台に対して使用されている様子の概略図である。
【図9B】図1のヒンジ装置がベンチに対して使用されている様子の図例である。
【図10】本発明の他の実施形態としての展開位置にあるヒンジ装置の側面図である。
【図11】A−A線に沿った図10のヒンジ装置の連結装置の断面図である。
【図12−13】一次部材及び二次部材が互いに対して回転する時の、図10のヒンジ装置の連結装置の連続的な側面図である。
【図14−15】は連結装置が回転位置からロック位置へ動く時の、図10のヒンジ装置の連結装置の連続的な側面図である。
【図16】ロック位置にある図10のヒンジ装置の連結装置の側面図である。
【図17】ロック位置から外れて回転位置へ向かう図10のヒンジ装置の連結装置の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0075】
添付の図面を参照し、単なる一例として本発明の実施形態を以下に説明する。
実施形態の詳細な説明
各図面を参照して、展開位置と折畳み位置の間で可動するヒンジ装置10を示す。ヒンジ装置10はベンチ、棚、アイロン台等の要素11を壁面12に対する下降位置と上昇位置の間で動かすため、及び要素11をその上昇位置で保持するためのものである。要素の上昇位置は要素11の保管位置であり、要素の下降位置は要素11の使用位置である。
【0076】
ヒンジ装置10は第1部材20、第2部材21、第3部材22、第4部材23をそれぞれ備える。各部材は他の2部材に回転可能に接続される。第1部材20は第2部材21に第1軸25によって回転可能に接続される。第2部材21は第3部材22に第2軸26によって回転可能に接続される。第3部材22は第4部材23に第3軸27によって回転可能に接続される。そして第4部材23は第1部材20に第4軸28によって回転可能に接続される。各軸25、26、27及び28はあらゆる適切な軸形式でよいが、好ましい実施形態では各軸25、26、27及び28は各々ピン及びスロット方式の形状である。
【0077】
ヒンジ装置10が折畳み位置にある時、部材の3個が残り1個の部材の中に収納されることによって部材は互いにほぼ整列配置される。これにより有利な点として、ヒンジ装置10は非常にコンパクトな形に格納することができる。この結果ヒンジ装置10従って要素11は、ヒンジ装置10が折畳み位置にあり要素11が下降位置にある時に壁面12から大きく突き出ない。なお、その他の実施形態では部材は互いに平行又は平坦に据えるなど他の方法でほぼ整列してもよい。
【0078】
詳細には、ヒンジ装置10が折畳み位置にある時、第1部材20、第3部材22及び第2部材23は第2部材21の中に収納される。より具体的には、ヒンジ装置10が折畳み位置にある時、第3部材22は第4部材23の中に収納され、第4部材23は第1部材20の中に収納され、第1部材20は第2部材21の中に収納される。それ故、少なくとも第1部材20、第2部材21及び第4部材23は、ヒンジ装置10が折畳み位置にある時それぞれの部材を受ける中空部を有する。第1部材20、第2部材21及び第4部材23の断面はU字状である。第3部材の断面もU字状であることが好ましいが、その他の実施形態では第3部材はヒンジ装置10が折畳み位置にある時に他の部材を受ける中空部を必要としないため、棒状など別の形状であってもよい。もちろん第1部材20、第2部材21、第3部材22、第4部材23を収納するその他の方式も可能であってよいと理解されるべきである。
【0079】
第1部材21はあらゆる適切な手段(スクリュー、釘、ボルト、クリップ、接着剤その他)によって壁面12に固定される。第2部材22も同様に要素11に固定される。なお、ヒンジ装置10が展開位置にある時、上昇位置にある要素11が壁面12からほぼ垂直に伸びるように、第2部材22は第1部材21に対しおおよそ直角を成す。
【0080】
ヒンジ装置10が展開位置にある時、第3部材22と第4部材23は保持連結装置30を形成し、そこではその2部材22及び23の間の回転可能な接続は、その2部材の回転可能な他の接続同士を結ぶ理論上の線からずれている。保持連結装置30は要素11をその上昇位置で保持する。保持連結装置30は第3軸27の周りに形成され、そこではヒンジ装置10が展開位置にある時、第3軸27は第2軸26と第4軸28を結ぶ理論上の線よりも下に位置する。ヒンジ装置が展開位置にある時、保持連結装置30は第3部材22に当接するために第4部材23の当接部31を備える。当接部31は第3軸27を越えた先に伸長し第3部材22に緩やかに重なることで、密着、摩擦又は干渉する装置とは対照的に緩みのある保持連結装置30を提供し、それによって当接部31が第3部材22との当接の実現及び解除を自由に行うことができるようにする。
【0081】
当接部31はヒンジ装置が展開位置にある時第3部材22の上面に当接する天壁32を備える。当接部31は側壁33を有しているのが示されているが、その他の実施形態では、これらはなくてもよい。
【0082】
保持連結装置30、具体的には当接部31の第3部材22との当接は、重力によって、また要素11に対して下向きの方向に加えられる力によって、ヒンジ装置10が展開位置から外れないように作用する。この理由は、第3軸27が第2軸26と第4軸28を結ぶ理論上の線よりも下に位置するため、第3部材22と第4部材23のそれぞれの軸周りでの回転が当接部31の第3部材22との当接によって防止されるためである。
【0083】
ヒンジ装置10を展開位置から解除できるのは、第3軸27を重力と逆方向へ動かして、第3軸27を第2軸26と第4軸28を結ぶ理論上の線よりも上にすることだけである。これによって第3部材22と第4部材23がそれぞれ軸26と軸28の周りで回転することが可能になり、そのためヒンジ装置10を折畳み位置へ動かすことができ、それ故要素11を上昇位置から下降位置へ移動する。
【0084】
保持連結装置30はヒンジ装置10を展開位置へ動かすことによって形成される。これは第2部材21を第1軸25の周りで回転させるために第2部材21に上向きの力を加えること(通常は要素11を持ち上げること)によって発生する。ヒンジ装置10が展開位置に達するにつれて、第3部材22と第4部材23は第2軸26と第4軸28を結ぶ理論上の線と一致する状態から、重力に従いこの理論上の線よりも下へ降下する。有利な点として、保持連結装置30によりヒンジ装置10は展開位置を維持することができ、そのため要素11は使用中の場合でも、使用者が特に作動する必要のある一切のロック又はラッチ機構を使用した施錠又はその他の方法でヒンジ装置10を抑制する必要無しに、上昇位置を維持することができる。それ故、そのようなロック又はラッチ機構に関連する問題を未然に防ぐ。
【0085】
しかし、(図示されていない)ある実施形態では、ヒンジ装置はロック、ラッチ、又はその他の機構を備えることが可能である。ただし重要な点として、この抑制機構はヒンジ装置が折畳み位置へ移動する間にその解除位置で押さえていることが不要である。
【0086】
ヒンジ装置10は第3部材22を第2部材21へ回転可能に接続するため、つまり第2軸26を形成するための軸取付具35も備える。軸取付具35は第2部材21の内部に位置し、具体的には第2部材の中空部に位置する。ヒンジ装置10が折畳み位置にある時第3部材22が第2部材21の内側に収納可能なように、軸取付具35は第3部材22が第2部材21に接続されるようにする。第3部材22は1個又は複数のピン36によって軸取付具35に接続される。
【0087】
図5に示される通り、軸取付具35は第3部材22より幅が広くてもよく、その場合は第3部材22は軸取付具35の内壁に接続される。図5に示される実施形態の軸取付具35はU字状部品である。しかし、軸取付具35は第3部材22より幅が狭いこともあり、その場合軸取付具はブロック状となることがあり、第3部材は軸取付具の外壁に接続されることになる。
【0088】
なお、各部材が互いの中に収納されるため、具体的には第3部材22が第4部材23の中に収納されるためには、第3軸27と、軸取付具35の第3軸27に最も近い端との距離は、第3軸27と第4軸28との距離よりも大きい。これは軸取付具35と第4部材23が干渉しないようにするためである。別の実施形態では、もう1つの方法として軸取付具35の幅を第4部材23の内側の幅より小さくし、ヒンジ装置10が折畳み位置にある時に軸取付具35が第4部材の内側に納まるようにすることによって、この干渉を回避することが可能である。
【0089】
図示されていない別の実施形態では、ヒンジ装置は互いに回転可能に接続する2個の部材を備えてもよい。その部材の1個は要素に回転可能に接続し、もう1個は壁部に回転可能に接続し、ヒンジ装置が展開位置にある時その2部材は保持連結装置を形成し、そこでその2部材の間の回転可能な接続はその2部材の他の回転可能な接続を結ぶ理論上の線からずれている。
【0090】
図10から図17までを参照し、本発明の別の実施形態に従うヒンジ装置110を以下に示す。図1から図9までに示されたヒンジ装置10と類似したヒンジ装置110の特徴に、同じだが数字の1を前に付けた参照番号が与えられている。
【0091】
ヒンジ装置110は4個の部材120、121、122及び123をそれぞれ備える。図10から図17までのヒンジ装置110を説明する時、第3部材122と第4部材123は一次部材及び二次部材と称してもよい。またヒンジ装置110は一次部材122と二次部材123の間に連結装置130も備える。連結装置130は、一次部材122と二次部材123が互いに対して自在に回転する回転位置と、一次部材122と二次部材123が互いに対して回転しないようロックされているロック位置の間を可動する。
【0092】
連結装置130は、二次部材123に接続されたピン143を保持するために一次部材122の中に形成された保持装置139を備える(以下に詳細を説明)。一次部材122は断面がほぼU字状であり、保持装置139は一次部材122の両側面に形成された対向溝140を備える。対向溝140は図示では一次部材122の両側面を貫通して形成されているが、その他の実施形態ではそうでなくてもよい。保持装置139は一次部材122の第1端141に形成され、その第1端とは要素111から離れた一次部材122の末端である。一次部材122はその第1端141に施された傾斜面142を有し、その位置は要素111に最も近い側の一次部材122の側面である。保持装置139の長手方向の広がりは一次部材122の長手方向の広がりに対して角度を成す。ヒンジ装置110が展開位置にある時、保持装置139の長手方向の広がりは一次部材122の長手方向の広がりより水平に近い。この特徴の目的は本明細書で後に明示される。
【0093】
連結装置130は、二次部材123の空洞144内に形成されたピン143も備える。ピン143は、図示された実施形態では対向溝140を通りその間で展開することによって保持装置139内に保持される。図示された実施形態では、二次部材123の断面はほぼU字状であるため、空洞144は二次部材123の長さに渡る。しかし、二次部材123はこのように形成される必要はなく、空洞144は二次部材123の第1端145に形成されてもよく、この第1端とは要素111から離れた二次部材123の末端である。一次部材122はピン143の周りで回転可能であり、ピン143は保持装置139の長さの少なくとも一部に沿って可動する。保持装置139に対するピン143の動きによって、連結装置130が回転位置とロック位置の間で動くことが可能になる。
【0094】
二次部材123は空洞144の内面147から突出する突起146も備え、内面147は二次部材123の上部表面である。突起146は二次部材123の第1端145の方に位置する。これらの特徴の目的は本明細書で後に明示される。
【0095】
連結装置130は一次部材122に接続された第1アーム150も備える。第1アーム150は保持装置139の長さに沿う第1方向へのピン143の動きに抗する。より具体的には、第1アーム150は連結装置130がロック位置から外れないように作用する。第1アーム150は一次部材122の内部に位置し、一次部材122に対して回転可能である。第1アーム150は軸部151を備え、その周りをアーム150が回転する。軸部151はループ152の内側に位置し、そのループは一次部材122に固定されている。
【0096】
第1アーム150は当接部153も備える。当接部153は連結装置130がロック位置にある時二次部材123の突起146に当接する。当接部153が突起146に当接することによって、第1アーム150が第1方向へのピン143の動きに抗することが可能になる。1個又は複数の接合部154は当接部153を軸部151に接合する。接合部154は一次部材122の表面から突出しており、そこで第1アーム150が一次部材に接続している。
【0097】
第1アーム150は接合部154に接続する基部155も備える。基部155は一次部材122の表面上に接しており、その近くに接合部154が位置し、それ故にそこへ接続される当接部153は二次部材123の突起146に当接することが可能である。
【0098】
さらに第1アーム150は接合部154に接続する足部156を備える。基部155が一次部材122の表面上に接している時、足部156はその表面から起立している。足部156は第1アーム150の過剰回転を防止するためにある。
【0099】
さらに連結装置130は一次部材122に接続された第2アーム160を備える。第2アーム160は、第1方向と反対の第2方向へ向かってピン143が保持装置139の長さに沿って動くのに抗する。より具体的には、第2アーム160は連結装置が回転位置から外れないように作用する。第2アーム160は一次部材123の表面に接続する弾性的に変形可能な要素161と、要素161に接続するカップ部162を備える。カップ部162は一次部材122の表面から要素161の末端に接続している。図示された実施形態では要素161はループ152と一体形成されており、そのループに第1アーム150の軸部151が位置している。
【0100】
ヒンジ装置110は展開位置と折畳み位置の間で可動する。その際ヒンジ装置110は一次部材と二次部材の間の角度が90度を超える超展開位置を経由して動く(結果的に要素111と壁面112も同様である)。ヒンジ装置110が折畳み位置と超展開位置の間を動いている時、連結装置130は回転位置にあり、一次部材122と二次部材123(第3部材及び第4部材)が相応に回転できるようにする。ヒンジ装置が超展開位置と展開位置の間を動いている時(第1部材と第2部材の角度が約90度で、要素111と壁面112も同様)、連結装置130は回転位置とロック位置の間を動いている。
【0101】
図12及び図13は、ヒンジ装置110が折畳み位置から超展開位置へ動いている時の、一次部材122と二次部材123の間の連結装置130の動きを連続的に示す。矢印は二次部材123に対する一次部材122の回転方向を示す。この回転中、ピン143は第2アーム160のカップ部162にすくわれる態様で
入っている。ピン143がカップ部162の側面を越えて動くことは困難なため、保持装置139の長さに沿ったピン143の(第2方向への)あらゆる動きが抵抗をうける。一次部材122と二次部材123の回転中にピン143が保持装置139の長さに沿って動くのを制限することによって、そのようなピン143の動きによるヒンジ装置110の不用意な破損又は固定が防止される。このように一次部材と二次部材の回転中に第2アーム160がピン143の動きを「コントロールする」ことによって、ヒンジ装置110はスムーズかつ容易に動くことが可能である。図12及び図13に示される実施形態では、ピン143は連結装置130が回転位置にある時保持装置139の端に当接もするが、その他の実施形態ではその必要はない。
【0102】
図14及び図15は、ヒンジ装置110が超展開位置から展開位置へ動いている時の、一次部材122と二次部材123の間の連結装置130の動きを連続的に示す。この回転中、連結装置130は回転位置から図16に示されるロック位置へ動く。
【0103】
超展開位置から展開位置へ動くには、下向き及び内向きへの力がヒンジ装置110の一次部材122に加えられる。一次部材122に加えられる力は、第2アーム160のカップ部162を押してピン143との係合を外すのに十分でなければならない。その力が加わるにつれてピン143はカップ部162の側面上方へスライドする。カップ部162が接続している要素163は弾性的に変形可能なため、ピンがカップ部162の側面上方へスライドするにつれて、カップ部162は押し下げられ要素163は最初の状態から湾曲する(図14を参照)。
【0104】
ピン143が第2アーム160を通過した後、次は一次部材122がロック位置へ移動する時に第1アーム150が二次部材123に形成された突起146を乗り越えることができるように、一次部材122が動かなくてはならない。それには図15の通り一次部材122がピン143の周りで二次部材123に対してわずかに回転する必要がある。この回転は、下向き及び内向きの力が一次部材122に加え続けられる間に、保持装置139と一次部材122に施された傾斜面142との角度付けによって導かれる。重要な点として、傾斜面142と保持装置139はこの動作中に一次部材122の過剰回転を防止し、それ故連結装置130のスムーズで容易な動きを提供する。また、保持装置139の角度によって、一次部材122、具体的にはその第1端141が、連結装置130がロック位置へ移動するにつれて二次部材123へ向かって引上げられることが可能になる。
【0105】
要素111に最も近い側の一次部材122の側面は一次部材122の少なくとも第1端141で開口しているため、第1アーム150が突起146を乗り越えた後、二次部材122の突起146が一次部材122に位置を合わせるように一次部材122が動くことができる。図示された実施形態では、この開口部は一次部材122のU字状によって提供される。図16はロック位置にある連結装置130で突起146が一次部材122に位置を合わせた状態を示す。この位置で第1アーム150の当接部153は二次部材123の突起146に当接する。これは連結装置130が要素111に対する不用意な上向きの力(図16の矢印が示す通り)によって、例えば要素111が下からぶつけられた場合に、ロック位置から外れないように作用する。さらに、ピン143から先の一次部材122第1端141の長さは、二次部材123の内面に突き当たることによって一次部材122のピン143周りでのあらゆる実質的な回転動作に抗する。それ故要素111に下向きの力が加わる時、要素111に荷重がかかる時などに、ロック位置にある連結装置130がヒンジ装置110を展開位置に維持する。
【0106】
連結装置130がロック位置から外れて回転位置に戻る動きは、上記説明の操作と逆順に、ヒンジ装置110を展開位置から超展開位置へ動かすために一次部材123に上向き及び外向きの力を加えることで生じる。図17は連結装置130がロック位置から外れる際の動きを示す。図示の通り、上向き及び外向きの力を加えることで二次部材123は保持装置139と傾斜面142の角度付けに導かれて一次部材122に対し多少回転する。第1アーム150が突起146への当接から外れるために、第1アーム150は多少回転する。重要な点として、第1アーム150の足部156は連結装置130がロック位置から外れる動作中に第1アーム150の過剰回転を防止する。これは第1アーム150が、引っ掛かり、連結装置130の継続動作を止める可能性のある位置へ入るのを阻止する。第1アーム150の基部155は、連結装置130がロック位置から外れた後に第1アーム150が元の位置に戻るのに十分な重量を提供し、基部155は一次部材122の内面に接することになる。
【0107】
ヒンジ装置の部材、ピン、アーム、その他要素は、例えば金属などあらゆる適切な素材で形成してもよい。またそれらは、特に第2アームはプラスチック素材で形成してもよい。
【0108】
次の特許請求の範囲及び前の本発明の説明では、明確な言語又は必要十分な暗示を理由として文脈上別の解釈を必要とする場合を除き、「備える(comprise)」という言葉又はその変化形「備える(comprises)」「備えている(comprising)」などは、包括的な意味、つまり記載された特徴の存在を明示するために使用されており、本発明の様々な実施形態におけるその他の特徴の存在又は追加を除外するものではない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
展開位置と折畳み位置の間で超展開位置を経由して可動するヒンジ装置であって、一次部材、二次部材、及び両部材間の連結装置を備え、該連結装置は回転位置とロック位置の間を可動し、
前記二次部材に接続されたピン、
前記ピンを保持する保持装置であって、前記一次部材は前記ピンの周りで回転可能であり、前記ピンは該保持装置の長さの少なくとも一部に沿って可動である、前記一次部材に形成された保持装置、
前記保持装置の長さに沿う第1方向への前記ピンに対する前記一次部材の動きに抗するために、前記一次部材に接続された第1アーム、及び
前記保持装置の長さに沿う第2方向への前記ピンに対する前記一次部材の動きに抗するために、前記一次部材に接続された第2アーム
を備えるヒンジ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のヒンジ装置であって、4個の部材を備え、そのうち2個は前記一次部材及び前記二次部材であり、その4個の各部材はそのうち少なくとも2個の他の部材に回転可能に接続するヒンジ装置。
【請求項3】
請求項2に記載のヒンジ装置であって、前記一次部材及び前記二次部材以外の部材の1個は壁面に固定されており、前記一次部材及び前記二次部材以外の部材の残り1個は要素に固定されているヒンジ装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1つに記載のヒンジ装置であって、前記保持装置が前記一次部材に形成された少なくとも1つの溝を備えるヒンジ装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1つに記載のヒンジ装置であって、前記保持装置の長手方向の広がりが前記一次部材の長手方向の広がりに対して角度を成すヒンジ装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1つに記載のヒンジ装置であって、保持装置が前記一次部材の第1端に形成され、前記一次部材の前記第1端に傾斜面が施されたヒンジ装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1つに記載のヒンジ装置であって、前記二次部材が空洞を備え、該空洞内に前記ピンが形成されるヒンジ装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1つに記載のヒンジ装置であって、前記保持装置が前記一次部材の両側面に形成された対向溝を備え、前記ピンが該対向溝の間で展開することにより前記保持装置内に保持されるヒンジ装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1つに記載のヒンジ装置であって、前記第1アームが前記一次部材に対して回転可能であるヒンジ装置。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1つに記載のヒンジ装置であって、前記第1アームが前記一次部材内に位置するヒンジ装置。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか1つに記載のヒンジ装置であって、前記連結装置が前記ロック位置にある時に前記第1方向への前記ピンの動きに抗するため、前記二次部材の表面から突出する突起に当接する当接部を前記第1アームが備えるヒンジ装置。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか1つに記載のヒンジ装置であって、前記連結装置が前記ロック位置にある時に前記一次部材の表面上に接している基部を前記第1アームが備えるヒンジ装置。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれかに1つに記載のヒンジ装置であって、前記連結装置が前記ロック位置と前記回転位置の間で動いている時に前記第1アームの過剰回転を防止する足部を前記第1アームが備えるヒンジ装置。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか1つに記載のヒンジ装置であって、前記一次部材の表面に接続している弾性的に変形可能な要素を前記第2アームが備えるヒンジ装置。
【請求項15】
請求項14に記載のヒンジ装置であって、前記第2アームが弾性的に変形可能な要素に接続しているカップ部を備え、そこでは前記一次部材及び前記二次部材の相対回転中に前記ピンが前記第2アームのカップ部によりすくわれているヒンジ装置。
【請求項16】
請求項15に記載のヒンジ装置であって、当該ヒンジ装置を前記超展開位置から前記展開位置へ動かすために、前記第2アームの前記カップ部を押して前記ピンとの係合を外すために、十分な力が必要とされるヒンジ装置。
【請求項17】
請求項1〜16のいずれか1つに記載のヒンジ装置であって、前記連結装置が前記ロック位置にある時、前記ピンを越えた先の前記一次部材の長さが、前記二次部材内面に突き当たることによって前記一次部材の前記ピン周りでのあらゆる実質的な回転動作に抗するヒンジ装置。
【請求項18】
展開位置と折畳み位置の間で可動するヒンジ装置であって、壁面に対する下降位置と上昇位置の間で要素を動かすため、及び要素をその上昇位置で保持するためのヒンジ装置であり、4個の部材を備え各部材がそのうち少なくとも2個の他の部材に回転可能に接続し、該ヒンジ装置が展開位置にある時に各部材の2個が保持連結装置を形成し、その2部材間の回転可能な接続は、その2部材の回転可能な他の接続同士を結ぶ理論上の線からずれていることを特徴とするヒンジ装置。
【請求項19】
請求項18に記載のヒンジ装置であって、前記保持連結装置を形成する2部材の当接によって前記展開位置を維持するヒンジ装置。
【請求項20】
請求項18又は19記載のヒンジ装置であって、前記保持連結装置を形成する2部材の可動接続を重力と逆方向へ動かすことによって、前記展開位置から解除可能であるヒンジ装置。
【請求項21】
請求項18〜20のいずれか1つに記載のヒンジ装置であって、前記部材の1個に重力と逆方向へ力を加えることによって、前記折畳み位置から前記展開位置へ可動するヒンジ装置。
【請求項22】
請求項18〜21のいずれか1つに記載のヒンジ装置であって、該ヒンジ装置が前記折畳み位置にある時、前記部材は互いに平行に据えられることによって互いにほぼ整列配置されるヒンジ装置。
【請求項23】
請求項18〜22のいずれか1つに記載のヒンジ装置であって、該ヒンジ装置が前記折畳み位置にある時、前記部材の3個が残りの部材の中に収納されることによって互いにほぼ整列配置されるヒンジ装置。
【請求項24】
壁面に取付け可能なベンチであって、請求項1〜23のいずれか1つに記載のヒンジ装置を少なくとも1個備えるベンチ。
【請求項25】
壁面に取付け可能な棚であって、請求項1〜23のいずれか1つに記載のヒンジ装置を少なくとも1個備える棚。
【請求項26】
壁面に取付け可能なアイロン台であって、請求項1〜23のいずれか1つに記載のヒンジ装置を少なくとも1個備えるアイロン台。
【請求項27】
展開位置と折畳み位置の間で可動するヒンジ装置であって、壁面に対する下降位置と上昇位置の間で要素を動かすため、及び要素を上昇位置で保持するためのヒンジ装置であり、互いに回転可能に接続している2個の部材を備え、その部材のうち1個が要素に回転可能に接続しており、もう1個が壁面に回転可能に接続していて、該ヒンジ装置が前記展開位置にある時にその2個の部材が保持連結装置を形成し、そこではその2部材間の回転可能な接続は、その2部材の回転可能な他の接続同士を結ぶ理論上の線からずれていることを特徴とするヒンジ装置。
【請求項1】
展開位置と折畳み位置の間で超展開位置を経由して可動するヒンジ装置であって、一次部材、二次部材、及び両部材間の連結装置を備え、該連結装置は回転位置とロック位置の間を可動し、
前記二次部材に接続されたピン、
前記ピンを保持する保持装置であって、前記一次部材は前記ピンの周りで回転可能であり、前記ピンは該保持装置の長さの少なくとも一部に沿って可動である、前記一次部材に形成された保持装置、
前記保持装置の長さに沿う第1方向への前記ピンに対する前記一次部材の動きに抗するために、前記一次部材に接続された第1アーム、及び
前記保持装置の長さに沿う第2方向への前記ピンに対する前記一次部材の動きに抗するために、前記一次部材に接続された第2アーム
を備えるヒンジ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のヒンジ装置であって、4個の部材を備え、そのうち2個は前記一次部材及び前記二次部材であり、その4個の各部材はそのうち少なくとも2個の他の部材に回転可能に接続するヒンジ装置。
【請求項3】
請求項2に記載のヒンジ装置であって、前記一次部材及び前記二次部材以外の部材の1個は壁面に固定されており、前記一次部材及び前記二次部材以外の部材の残り1個は要素に固定されているヒンジ装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1つに記載のヒンジ装置であって、前記保持装置が前記一次部材に形成された少なくとも1つの溝を備えるヒンジ装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1つに記載のヒンジ装置であって、前記保持装置の長手方向の広がりが前記一次部材の長手方向の広がりに対して角度を成すヒンジ装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1つに記載のヒンジ装置であって、保持装置が前記一次部材の第1端に形成され、前記一次部材の前記第1端に傾斜面が施されたヒンジ装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1つに記載のヒンジ装置であって、前記二次部材が空洞を備え、該空洞内に前記ピンが形成されるヒンジ装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1つに記載のヒンジ装置であって、前記保持装置が前記一次部材の両側面に形成された対向溝を備え、前記ピンが該対向溝の間で展開することにより前記保持装置内に保持されるヒンジ装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1つに記載のヒンジ装置であって、前記第1アームが前記一次部材に対して回転可能であるヒンジ装置。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1つに記載のヒンジ装置であって、前記第1アームが前記一次部材内に位置するヒンジ装置。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか1つに記載のヒンジ装置であって、前記連結装置が前記ロック位置にある時に前記第1方向への前記ピンの動きに抗するため、前記二次部材の表面から突出する突起に当接する当接部を前記第1アームが備えるヒンジ装置。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか1つに記載のヒンジ装置であって、前記連結装置が前記ロック位置にある時に前記一次部材の表面上に接している基部を前記第1アームが備えるヒンジ装置。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれかに1つに記載のヒンジ装置であって、前記連結装置が前記ロック位置と前記回転位置の間で動いている時に前記第1アームの過剰回転を防止する足部を前記第1アームが備えるヒンジ装置。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか1つに記載のヒンジ装置であって、前記一次部材の表面に接続している弾性的に変形可能な要素を前記第2アームが備えるヒンジ装置。
【請求項15】
請求項14に記載のヒンジ装置であって、前記第2アームが弾性的に変形可能な要素に接続しているカップ部を備え、そこでは前記一次部材及び前記二次部材の相対回転中に前記ピンが前記第2アームのカップ部によりすくわれているヒンジ装置。
【請求項16】
請求項15に記載のヒンジ装置であって、当該ヒンジ装置を前記超展開位置から前記展開位置へ動かすために、前記第2アームの前記カップ部を押して前記ピンとの係合を外すために、十分な力が必要とされるヒンジ装置。
【請求項17】
請求項1〜16のいずれか1つに記載のヒンジ装置であって、前記連結装置が前記ロック位置にある時、前記ピンを越えた先の前記一次部材の長さが、前記二次部材内面に突き当たることによって前記一次部材の前記ピン周りでのあらゆる実質的な回転動作に抗するヒンジ装置。
【請求項18】
展開位置と折畳み位置の間で可動するヒンジ装置であって、壁面に対する下降位置と上昇位置の間で要素を動かすため、及び要素をその上昇位置で保持するためのヒンジ装置であり、4個の部材を備え各部材がそのうち少なくとも2個の他の部材に回転可能に接続し、該ヒンジ装置が展開位置にある時に各部材の2個が保持連結装置を形成し、その2部材間の回転可能な接続は、その2部材の回転可能な他の接続同士を結ぶ理論上の線からずれていることを特徴とするヒンジ装置。
【請求項19】
請求項18に記載のヒンジ装置であって、前記保持連結装置を形成する2部材の当接によって前記展開位置を維持するヒンジ装置。
【請求項20】
請求項18又は19記載のヒンジ装置であって、前記保持連結装置を形成する2部材の可動接続を重力と逆方向へ動かすことによって、前記展開位置から解除可能であるヒンジ装置。
【請求項21】
請求項18〜20のいずれか1つに記載のヒンジ装置であって、前記部材の1個に重力と逆方向へ力を加えることによって、前記折畳み位置から前記展開位置へ可動するヒンジ装置。
【請求項22】
請求項18〜21のいずれか1つに記載のヒンジ装置であって、該ヒンジ装置が前記折畳み位置にある時、前記部材は互いに平行に据えられることによって互いにほぼ整列配置されるヒンジ装置。
【請求項23】
請求項18〜22のいずれか1つに記載のヒンジ装置であって、該ヒンジ装置が前記折畳み位置にある時、前記部材の3個が残りの部材の中に収納されることによって互いにほぼ整列配置されるヒンジ装置。
【請求項24】
壁面に取付け可能なベンチであって、請求項1〜23のいずれか1つに記載のヒンジ装置を少なくとも1個備えるベンチ。
【請求項25】
壁面に取付け可能な棚であって、請求項1〜23のいずれか1つに記載のヒンジ装置を少なくとも1個備える棚。
【請求項26】
壁面に取付け可能なアイロン台であって、請求項1〜23のいずれか1つに記載のヒンジ装置を少なくとも1個備えるアイロン台。
【請求項27】
展開位置と折畳み位置の間で可動するヒンジ装置であって、壁面に対する下降位置と上昇位置の間で要素を動かすため、及び要素を上昇位置で保持するためのヒンジ装置であり、互いに回転可能に接続している2個の部材を備え、その部材のうち1個が要素に回転可能に接続しており、もう1個が壁面に回転可能に接続していて、該ヒンジ装置が前記展開位置にある時にその2個の部材が保持連結装置を形成し、そこではその2部材間の回転可能な接続は、その2部材の回転可能な他の接続同士を結ぶ理論上の線からずれていることを特徴とするヒンジ装置。
【図1】
【図2】
【図3−4】
【図5−6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3−4】
【図5−6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公表番号】特表2010−528236(P2010−528236A)
【公表日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−509628(P2010−509628)
【出願日】平成20年5月30日(2008.5.30)
【国際出願番号】PCT/AU2008/000770
【国際公開番号】WO2008/144833
【国際公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【出願人】(509329969)エルティーエービー ピーティーワイ リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年5月30日(2008.5.30)
【国際出願番号】PCT/AU2008/000770
【国際公開番号】WO2008/144833
【国際公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【出願人】(509329969)エルティーエービー ピーティーワイ リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
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