フレクシャのフレックスプリント回路への接合方法およびそのフレクシャ
【課題】目視検査およびはんだの再加工を容易にできるフレキシブル基板の提供。
【解決手段】ハードディスクドライブのヘッドジンバルアセンブリ(HGA)、つまりCIS、におけるフレクシャ回路後部の後端部に検査窓を切り抜きまたは形成して、ヘッドプリアンプ回路、つまりFPC、に対するCISの位置合わせを目視によって検査できるようにしている。かかる穴は、鋼製の裏板およびベースポリイミドに作製され、隣接した導電性パッド間に配置されている。このような窓は、目視検査を容易にする上、はんだの再加工も可能にする。さらに、導電性パッドおよび/またはポリイミドおよび鋼製の裏板に、はんだ這い上がり穴が提供されてもよい。
【解決手段】ハードディスクドライブのヘッドジンバルアセンブリ(HGA)、つまりCIS、におけるフレクシャ回路後部の後端部に検査窓を切り抜きまたは形成して、ヘッドプリアンプ回路、つまりFPC、に対するCISの位置合わせを目視によって検査できるようにしている。かかる穴は、鋼製の裏板およびベースポリイミドに作製され、隣接した導電性パッド間に配置されている。このような窓は、目視検査を容易にする上、はんだの再加工も可能にする。さらに、導電性パッドおよび/またはポリイミドおよび鋼製の裏板に、はんだ這い上がり穴が提供されてもよい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハードディスクドライブ(HDD)の製造に関するものであり、より詳細には、ハードディスクドライブ部品の組立、製造、および検査に関する。
【背景技術】
【0002】
図1aおよび図1bは、本発明の実施形態を実施するのに好適なハードドライブを示す。図1aは、カバーを取り外した状態のハードドライブ100を示し、図1bは、ハードドライブ100のプリアンプ領域の拡大図を示す。ハードディスク100には、データを記憶するために回転プラッタ(ディスク)110が用いられている。各プラッタは、スピンドル(図示せず)によって回転し、デジタルデータを記憶する滑らかな磁気コーティングされた表面を有する。アクチュエータアーム120に取り付けられた読み書きヘッド(図示せず)から磁場を印加することによって、ディスクに情報が書き込まれる。読み取りは、プラッタ上に書き込まれた磁気ビットが発している磁束を読み書きヘッドが検出する。読み書きへッドからの信号は微弱なため、このヘッドに非常に近接してプリアンプ130が設けられている。プリアンプ130は、基板140に実装されているチップである。基板140は、アクチュエータアームアセンブリ120に接続するキャリアプレート150上に装着されている。フレキシブル回路ループ160は、基板140に接続されて、プリアンプ130と関連電子機器(図示せず)との間の信号を転送する。かかる関連電子機器は、アクチュエータの移動およびディスクの回転を制御し、ディスク制御装置からの要求で読み取りおよび書き込みを実行するものである。
【0003】
また、プリアンプ130と読み書きヘッドとの間の読み書き信号の伝送は、当業界では一般に一群のトレースを有する「フレクシャ」と呼ばれるフレキシブル回路上で行われる。このフレクシャは、図1aには示していないが、その一部170を、図1bに示す。フレクシャ170は、フレキシブルプリント回路(FPC)180に、例えば、はんだ付けなどで接続され、次いでプリアンプ130に接続する。
【0004】
こうしたフレクシャ技術は、ディスクに読み書きする場合に、回路基板と磁気ヘッドとの間で信号を伝播するためのサスペンション部品として、当該技術において周知である。ハードディスクドライブに用いられるフレクシャに必要な特性として、低い剛性、高い電気伝導性、および高精度がある。一般に、フレクシャの製造方法には、アディティブ法とサブトラクティブ法の2通りがある。アディティブ法による製造では、ベース層(例えば、ステンレス鋼)上に絶縁層(例えば、ポリイミド)が設けられ、この絶縁層の表面に導体層(例えば、銅)を析出させる。
【0005】
この種のフレクシャは、一般に、「CIS」(回路一体型サスペンション)という。サブトラクティブ法による製造では、ベース層(例えば、ステンレス鋼)、絶縁層(例えば、ポリイミド)、および導体層(例えば、銅)を有する3層積層体シートを出発原料とする。エッチングなどの手法を用いて、フレクシャの様々な要素を画定する。この種のフレクシャは、一般に、「ILS」(一体型積層サスペンション)または「TSA」(トレースサスペンションアセンブリ)という。
【0006】
本明細書中では、フレキシブルプリント回路(FPC)という語は、プリアンプに接続された動的フレックス回路を指し、また、フレクシャ(CIS(回路一体型サスペンション)ともいう)とは、読み書きへッドとプリアンプとの間の信号を伝送するのに用いられる接続回路を指す。
【0007】
従来技術では、フレクシャ後部の銅導体にFPCの銅導体をはんだ付けまたは接着することが知られている。このような導体は小型であるため、FPCの導体およびフレクシャの導体を適切に整列させることが非常に重要である。しかし、従来技術では、一旦フレクシャをFPC上に置いてしまえば、導体の位置合わせを目視によって確認することができないことがある。位置合わせの不良によって、隣接する導体間または開路間が短絡(はんだブリッジ)してしまう場合もある。さらに、2つの部品が接着またははんだ付けされてしまえば、その接着が完全であるかを検査することもおよび/または修理をすることもできない。
【0008】
図2aは、FPC上に適切に位置合わせした従来技術のCISの平面図であり、図2bは、はんだ付け前のCISおよびFPCの半分解図である。図2aでは、レイアウトをより良く理解できるようにするため、層はすべて透明なものとして示している。図2bでは、説明のために、CIS銅層315をそのベース基板310から分離させている。図2cは、従来技術のアセンブリの平面図およびそれに対応する断面図を示し、図2dは、図2aのA−A線における断面図であり、従来技術のレイアウトを示す。これらの図から分かるように、CISとFPCとが適切に位置合わせされているかどうかを検証することができず、誤りを修正することができない。
【0009】
他の背景情報は、例えば、特許文献1および特許文献2において見出だすことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許第5,955,176号明細書
【特許文献2】米国特許第6,399,899号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の様々な実施形態によって、接合されたFPC/フレクシャ部分の目視検査が容易になり、隣接する導体間にはんだブリッジが発生すれば、それを再加工することができる。また、本発明の様々な実施形態は、CIS、ILS、およびTSAのフレクシャ回路に適用できる。
【0012】
本発明の様々な実施形態によれば、目視検査およびはんだの再加工を容易にするため、隣接する導体間のベースポリイミドに小さな窓(または開口部)を切り抜きまたは形成している。これにより、目視検査が可能になり、また、そうでなければ廃棄される部分の再加工も可能にしている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一局面によれば、鋼裏地層と、前記鋼裏地層上に設けられた絶縁層と、ポリイミド層上に設けられた導電性回路と、前記鋼裏地層および前記絶縁層に設けられ、前記導電性回路の選択領域を目視検査できるように位置している検査用切り抜き部とを備えていることを特徴とする、フレキシブル回路が提供される。前記鋼裏地層はステンレス鋼を含んでいてもよい。前記絶縁層はポリイミドを含んでいてもよい。前記導電性回路は銅を含んでいてもよい。このフレキシブル回路は、前記導電性回路に設けられたはんだ這い上がり穴をさらに備えていてもよい。前記導電性回路は導電性パッドを備えていてもよく、前記絶縁層は導電性パッドよりわずかに狭くなっていてもよい。
【0014】
本発明の他の局面によれば、鋼裏地層、前記鋼裏地上に設けられた絶縁層、および前記絶縁層上に設けられた導電性パッドを備えるフレキシブル回路と、FPC絶縁層およびFPC導電性パッドを備えるFPCとを備え、選択された導電性パッドが、対応するFPC導電性パッドにはんだ付けされ、対応するFPC導電性パッドにはんだ付けされている前記導電性パッドのうちの少なくともいくつかを目視検査できるように、前記鋼裏地層および前記絶縁層に検査用切り抜き部が設けられていることを特徴とする、フレキシブル回路とフレキシブルプリント回路(FPC)との結合体が提供される。
【0015】
本発明のさらなる局面によれば、鋼裏地層を設ける工程と、前記鋼裏地層上に絶縁層を設ける工程と、前記絶縁層上に複数の接点パッドを設ける工程と、少なくとも前記複数の接点パッドのうちのいくつかを目視検査できるように前記絶縁層に切り抜き部を設ける工程とを備えていることを特徴とする、フレキシブル回路の製造方法が提供される。
【0016】
本発明のさらに他の局面によれば、鋼裏地層を設ける工程と、前記鋼裏地層上に絶縁層を設ける工程と、前記絶縁層上に複数の接点パッドを設ける工程と、少なくとも前記複数の接点パッドのうちのいくつかを目視検査できるように前記絶縁層に切り抜き部を設ける工程と、FPC絶縁層およびFPC導電性パッドを備えるFPCを設ける工程と、少なくとも選択された導電性パッドを対応するFPC導電性パッドにはんだ付けする工程と、切り抜き部を介してはんだ付けの品質を検査する工程とを備えていることを特徴とする、フレキシブル回路とフレキシブルプリント回路FPCとの結合体の製造方法が提供される。
【0017】
本発明のさらなる局面によれば、フレキシブル回路において、前記導電性回路は導電性パッドを備え、前記切り抜き部は前記導電性パッドの端部を露出するような大きさにしてもよい。前記切り抜き部が、矩形、円形、または他の好適な形状であってもよい。
【0018】
本発明のさらなる局面によれば、裏地層と導電性パッド層との間に挟まれた絶縁層の結合体を作製する工程と、前記裏地層側から前記導電性パッドを目視検査できるように前記結合体に切り抜き穴を作製する工程とを備えていることを特徴とする、フレキシブル回路の製造方法が提供される。前記裏地層および前記絶縁層に前記切り抜き穴を開ける。前記製造方法は、前記導電性パッド層にはんだ這い上がり穴を作製する工程をさらに備えていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1a】本発明の実施形態を実施するのに好適なハードドライブを示す。
【図1b】本発明の実施形態を実施するのに好適なハードドライブを示す。
【図2a】FPC上に適切に位置合わせした従来技術のCISの平面図である。
【図2b】はんだ付け前のCISおよびFPCの分解図である。
【図2c】従来技術のアセンブリの平面図およびそれに対応する断面図を示す。
【図2d】図2aのA−A線における断面図であり、従来技術のレイアウトを示す。
【図3a】本発明の実施形態によるFPC上に適切に位置合わせしたCISの平面図である。
【図3b】本発明の実施形態によるCISおよびFPCの半分解図である。
【図4】図3aのB−B線に沿った断面図である。
【図5a】従来技術のフレクシャ後部を示す。
【図5b】本発明によるフレクシャ後部の実施形態を示す。
【図6a】日東電工製の犬用の骨形状の接点パッドを組込んだ、本発明の別の実施形態を示す。
【図6b】日東電工製の犬用の骨形状の接点パッドを組込んだ、本発明の別の実施形態を示す。
【図7a】はんだ這い上がり穴が用いられる、別の実施形態を示す。
【図7b】はんだ這い上がり穴が用いられる、別の実施形態を示す。
【図8a】露出した端部を用いた、本発明のさらに別の実施形態を示す。
【図8b】露出した端部を用いた、本発明のさらに別の実施形態を示す。
【図9】窓が円形または楕円形である一例を示す。
【図10】本発明の実施形態によるCISが位置合わせ用の窓を有する、FPC上に位置合わせされたCISの一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図3aは、本発明の実施形態によるFPC上に適切に位置合わせしたCISの平面図であり、図3bは、本発明の実施形態によるCISおよびFPCの半分解図である。図示のように、この実施形態のCISフレクシャは、鋼上層305(例えば、ステンレス鋼)、絶縁基板310(例えば、ポリイミド層)、および、複数の導通接点315(例えば、銅トレース)のサンドウィッチ体を備えている。接点315は、通常、銅トレースであるFPC接点320に対して位置合わせされ、接続される必要がある。FPC接点320は、FPC基板325上に設けられている。これらの記載した要素は、従来技術のFPCおよびフレクシャの要素と類似している。しかし、従来技術とは異なり、図3aおよび図3bに示すように、窓または切り抜き部350は、CIS鋼層305の窓または切り抜き部と対応して位置合わせされたCIS基板310に作製される。これによって、フレクシャ接点315およびFPC接点320の位置合わせを目視によって確認することができる。さらに、このような開口部350によって、接着またははんだ付け完了後に検査ができ、必要により修理することができる。
【0021】
図4は、図3aのB−B線に沿った断面図であり、開口部と目視検査を示す。図3bおよび図4(測定矢印AおよびBを参照)から分かるように、開口部を十分に広くしているので、一旦フレクシャをFPCに接合させてしまうと、FPC接点の一部が露出する。このようにして、適切に位置合わせされているかを容易に確認でき、また、修理が必要な場合にはアクセスできる。例えば、銅と銅が位置合わせされていると推論して、寸法Aが寸法Bと等しいかをチェックできる。
【0022】
図5aは、従来技術のフレクシャを示しており、そのポリイミド層310がいかなる目視検査の視界も遮っている。一方、図5bは、本発明によるフレクシャの一実施形態を示し、検査および修理を可能にしている。本発明のフレクシャの利点をより良く理解するために、図5aおよび図5bのフレクシャを比較して、この2つの違いを明示している。すなわち、図5bでは、接点パッドの位置合わせが確認できるように、ポリイミド層に窓350が切り抜かれている。
【0023】
図6aおよび図6bは、本発明の別の実施形態を示す。この実施形態は、「犬用の骨形状」のパッドの変形例を組込んでいる。この実施形態は、フレクシャが日東電工独自の「犬用の骨」形状の接点パッド615を組込んでいる以外は、図3aおよび図3bに示す基本構成と本質的に同じである。図6aおよび図6bにおいて、図3aおよび図3bと類似の要素は、600番台以外は、同じ参照符号で示している。図6bから分かるように、前の実施形態のように、こうした窓によって位置合わせが確認でき、必要により修理のためにアクセスできる。この実施形態では、窓650は、犬用の骨形状の接点パッド615を露出しないでおけるように形成されている。しかし、他の形状も可能であり、その形状のいくつかは、接点パッドの一部を露出する場合もある。
【0024】
図7aおよび図7bは、はんだ這い上がり穴が用いられる、別の実施形態を示す。他の実施形態の要素と類似した図7aおよび図7bの要素は、700番台以外は、同じ参照符号で示している。このはんだ這い上がりの実施形態は、犬用の骨の特徴に関連して図示されているが、本発明を実施する他の実施形態のいずれを用いて実施されてもよく、犬用の骨形状の接点パッドを必要としないことが理解されるものである。穴760の他の形状および大きさは、本発明の精神および範囲内であると考えることができる。
【0025】
図7aおよび図7bに示すように、接点パッド715には、はんだが這い上がってハンダ接合部の強度を高めることができる小さな穴760が設けられている。一実施形態において、はんだ這い上がり穴は接点パッド715にのみ設けられているが、図7aおよび図7bに示す実施形態では、基板710および鋼裏地層705にも、それよりわずかに大きい穴が設けられている。これによって、余分なはんだのためのスペースが提供され、位置合わせの確認およびはんだの完全性を可能にしている。鋼製の裏板を用いる場合には、鋼を小さな「島」に分離して、這い上がったはんだと鋼との間の潜在的な短絡を最小限に抑えるようにすることが推奨される。この実施形態は、特に「両面」部分に有益である。両面とは、ベースポリイミド基板の両面から導体が露出しているフレクシャをいう。こうした鋼製の「島」を設けることによって、短絡を最小限に抑えながら、従来のホットバーをはんだ付けに用いてもよい。
【0026】
図8aおよび図8bは、露出した端部を用いた、本発明のさらに別の実施形態を示す。他の実施形態の要素と類似した図8aおよび図8bの要素は、800番台以外は、同じ参照符号で示している。この実施形態では、支持ベースポリイミド810は、銅パッド815の幅よりわずかに狭くなっている。金属およびポリイミドにおける窓850は、CISの接点パッド815の端部を視覚的に露出するのに足りる大きさになっている。鋼端部805に対する銅パッド815の潜在的な短絡を防ぐために、銅パッドはパッド長さの末端で拡開している。このような変形例の利点は、FPCとフレクシャとの間のはんだ接続がフレクシャパッド端部で見られることにある。鋼製の裏板を用いる場合には、鋼支持部の幅を減少させて、鋼の「背骨」へリフローしたはんだが短絡する危険性を最小限にすることが推奨される。また、この変形例は「両面」部分に有益である。
【0027】
図示した様々な実施形態において、検査窓または切り抜き部は四角形を示している。しかし、円形の穴など他の形状を用いてもよい。図9は、検査窓950が円形または楕円形である一例を示す。
【0028】
図10は、本発明の実施形態によるCIS10が位置合わせ用の窓15を有する、FPC12上に位置合わせされたCIS10の一例を示す。図10に示すように、CIS10およびFPC12の位置合わせは、位置合わせ用の窓15を用いて確認することができる。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハードディスクドライブ(HDD)の製造に関するものであり、より詳細には、ハードディスクドライブ部品の組立、製造、および検査に関する。
【背景技術】
【0002】
図1aおよび図1bは、本発明の実施形態を実施するのに好適なハードドライブを示す。図1aは、カバーを取り外した状態のハードドライブ100を示し、図1bは、ハードドライブ100のプリアンプ領域の拡大図を示す。ハードディスク100には、データを記憶するために回転プラッタ(ディスク)110が用いられている。各プラッタは、スピンドル(図示せず)によって回転し、デジタルデータを記憶する滑らかな磁気コーティングされた表面を有する。アクチュエータアーム120に取り付けられた読み書きヘッド(図示せず)から磁場を印加することによって、ディスクに情報が書き込まれる。読み取りは、プラッタ上に書き込まれた磁気ビットが発している磁束を読み書きヘッドが検出する。読み書きへッドからの信号は微弱なため、このヘッドに非常に近接してプリアンプ130が設けられている。プリアンプ130は、基板140に実装されているチップである。基板140は、アクチュエータアームアセンブリ120に接続するキャリアプレート150上に装着されている。フレキシブル回路ループ160は、基板140に接続されて、プリアンプ130と関連電子機器(図示せず)との間の信号を転送する。かかる関連電子機器は、アクチュエータの移動およびディスクの回転を制御し、ディスク制御装置からの要求で読み取りおよび書き込みを実行するものである。
【0003】
また、プリアンプ130と読み書きヘッドとの間の読み書き信号の伝送は、当業界では一般に一群のトレースを有する「フレクシャ」と呼ばれるフレキシブル回路上で行われる。このフレクシャは、図1aには示していないが、その一部170を、図1bに示す。フレクシャ170は、フレキシブルプリント回路(FPC)180に、例えば、はんだ付けなどで接続され、次いでプリアンプ130に接続する。
【0004】
こうしたフレクシャ技術は、ディスクに読み書きする場合に、回路基板と磁気ヘッドとの間で信号を伝播するためのサスペンション部品として、当該技術において周知である。ハードディスクドライブに用いられるフレクシャに必要な特性として、低い剛性、高い電気伝導性、および高精度がある。一般に、フレクシャの製造方法には、アディティブ法とサブトラクティブ法の2通りがある。アディティブ法による製造では、ベース層(例えば、ステンレス鋼)上に絶縁層(例えば、ポリイミド)が設けられ、この絶縁層の表面に導体層(例えば、銅)を析出させる。
【0005】
この種のフレクシャは、一般に、「CIS」(回路一体型サスペンション)という。サブトラクティブ法による製造では、ベース層(例えば、ステンレス鋼)、絶縁層(例えば、ポリイミド)、および導体層(例えば、銅)を有する3層積層体シートを出発原料とする。エッチングなどの手法を用いて、フレクシャの様々な要素を画定する。この種のフレクシャは、一般に、「ILS」(一体型積層サスペンション)または「TSA」(トレースサスペンションアセンブリ)という。
【0006】
本明細書中では、フレキシブルプリント回路(FPC)という語は、プリアンプに接続された動的フレックス回路を指し、また、フレクシャ(CIS(回路一体型サスペンション)ともいう)とは、読み書きへッドとプリアンプとの間の信号を伝送するのに用いられる接続回路を指す。
【0007】
従来技術では、フレクシャ後部の銅導体にFPCの銅導体をはんだ付けまたは接着することが知られている。このような導体は小型であるため、FPCの導体およびフレクシャの導体を適切に整列させることが非常に重要である。しかし、従来技術では、一旦フレクシャをFPC上に置いてしまえば、導体の位置合わせを目視によって確認することができないことがある。位置合わせの不良によって、隣接する導体間または開路間が短絡(はんだブリッジ)してしまう場合もある。さらに、2つの部品が接着またははんだ付けされてしまえば、その接着が完全であるかを検査することもおよび/または修理をすることもできない。
【0008】
図2aは、FPC上に適切に位置合わせした従来技術のCISの平面図であり、図2bは、はんだ付け前のCISおよびFPCの半分解図である。図2aでは、レイアウトをより良く理解できるようにするため、層はすべて透明なものとして示している。図2bでは、説明のために、CIS銅層315をそのベース基板310から分離させている。図2cは、従来技術のアセンブリの平面図およびそれに対応する断面図を示し、図2dは、図2aのA−A線における断面図であり、従来技術のレイアウトを示す。これらの図から分かるように、CISとFPCとが適切に位置合わせされているかどうかを検証することができず、誤りを修正することができない。
【0009】
他の背景情報は、例えば、特許文献1および特許文献2において見出だすことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許第5,955,176号明細書
【特許文献2】米国特許第6,399,899号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の様々な実施形態によって、接合されたFPC/フレクシャ部分の目視検査が容易になり、隣接する導体間にはんだブリッジが発生すれば、それを再加工することができる。また、本発明の様々な実施形態は、CIS、ILS、およびTSAのフレクシャ回路に適用できる。
【0012】
本発明の様々な実施形態によれば、目視検査およびはんだの再加工を容易にするため、隣接する導体間のベースポリイミドに小さな窓(または開口部)を切り抜きまたは形成している。これにより、目視検査が可能になり、また、そうでなければ廃棄される部分の再加工も可能にしている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一局面によれば、鋼裏地層と、前記鋼裏地層上に設けられた絶縁層と、ポリイミド層上に設けられた導電性回路と、前記鋼裏地層および前記絶縁層に設けられ、前記導電性回路の選択領域を目視検査できるように位置している検査用切り抜き部とを備えていることを特徴とする、フレキシブル回路が提供される。前記鋼裏地層はステンレス鋼を含んでいてもよい。前記絶縁層はポリイミドを含んでいてもよい。前記導電性回路は銅を含んでいてもよい。このフレキシブル回路は、前記導電性回路に設けられたはんだ這い上がり穴をさらに備えていてもよい。前記導電性回路は導電性パッドを備えていてもよく、前記絶縁層は導電性パッドよりわずかに狭くなっていてもよい。
【0014】
本発明の他の局面によれば、鋼裏地層、前記鋼裏地上に設けられた絶縁層、および前記絶縁層上に設けられた導電性パッドを備えるフレキシブル回路と、FPC絶縁層およびFPC導電性パッドを備えるFPCとを備え、選択された導電性パッドが、対応するFPC導電性パッドにはんだ付けされ、対応するFPC導電性パッドにはんだ付けされている前記導電性パッドのうちの少なくともいくつかを目視検査できるように、前記鋼裏地層および前記絶縁層に検査用切り抜き部が設けられていることを特徴とする、フレキシブル回路とフレキシブルプリント回路(FPC)との結合体が提供される。
【0015】
本発明のさらなる局面によれば、鋼裏地層を設ける工程と、前記鋼裏地層上に絶縁層を設ける工程と、前記絶縁層上に複数の接点パッドを設ける工程と、少なくとも前記複数の接点パッドのうちのいくつかを目視検査できるように前記絶縁層に切り抜き部を設ける工程とを備えていることを特徴とする、フレキシブル回路の製造方法が提供される。
【0016】
本発明のさらに他の局面によれば、鋼裏地層を設ける工程と、前記鋼裏地層上に絶縁層を設ける工程と、前記絶縁層上に複数の接点パッドを設ける工程と、少なくとも前記複数の接点パッドのうちのいくつかを目視検査できるように前記絶縁層に切り抜き部を設ける工程と、FPC絶縁層およびFPC導電性パッドを備えるFPCを設ける工程と、少なくとも選択された導電性パッドを対応するFPC導電性パッドにはんだ付けする工程と、切り抜き部を介してはんだ付けの品質を検査する工程とを備えていることを特徴とする、フレキシブル回路とフレキシブルプリント回路FPCとの結合体の製造方法が提供される。
【0017】
本発明のさらなる局面によれば、フレキシブル回路において、前記導電性回路は導電性パッドを備え、前記切り抜き部は前記導電性パッドの端部を露出するような大きさにしてもよい。前記切り抜き部が、矩形、円形、または他の好適な形状であってもよい。
【0018】
本発明のさらなる局面によれば、裏地層と導電性パッド層との間に挟まれた絶縁層の結合体を作製する工程と、前記裏地層側から前記導電性パッドを目視検査できるように前記結合体に切り抜き穴を作製する工程とを備えていることを特徴とする、フレキシブル回路の製造方法が提供される。前記裏地層および前記絶縁層に前記切り抜き穴を開ける。前記製造方法は、前記導電性パッド層にはんだ這い上がり穴を作製する工程をさらに備えていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1a】本発明の実施形態を実施するのに好適なハードドライブを示す。
【図1b】本発明の実施形態を実施するのに好適なハードドライブを示す。
【図2a】FPC上に適切に位置合わせした従来技術のCISの平面図である。
【図2b】はんだ付け前のCISおよびFPCの分解図である。
【図2c】従来技術のアセンブリの平面図およびそれに対応する断面図を示す。
【図2d】図2aのA−A線における断面図であり、従来技術のレイアウトを示す。
【図3a】本発明の実施形態によるFPC上に適切に位置合わせしたCISの平面図である。
【図3b】本発明の実施形態によるCISおよびFPCの半分解図である。
【図4】図3aのB−B線に沿った断面図である。
【図5a】従来技術のフレクシャ後部を示す。
【図5b】本発明によるフレクシャ後部の実施形態を示す。
【図6a】日東電工製の犬用の骨形状の接点パッドを組込んだ、本発明の別の実施形態を示す。
【図6b】日東電工製の犬用の骨形状の接点パッドを組込んだ、本発明の別の実施形態を示す。
【図7a】はんだ這い上がり穴が用いられる、別の実施形態を示す。
【図7b】はんだ這い上がり穴が用いられる、別の実施形態を示す。
【図8a】露出した端部を用いた、本発明のさらに別の実施形態を示す。
【図8b】露出した端部を用いた、本発明のさらに別の実施形態を示す。
【図9】窓が円形または楕円形である一例を示す。
【図10】本発明の実施形態によるCISが位置合わせ用の窓を有する、FPC上に位置合わせされたCISの一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図3aは、本発明の実施形態によるFPC上に適切に位置合わせしたCISの平面図であり、図3bは、本発明の実施形態によるCISおよびFPCの半分解図である。図示のように、この実施形態のCISフレクシャは、鋼上層305(例えば、ステンレス鋼)、絶縁基板310(例えば、ポリイミド層)、および、複数の導通接点315(例えば、銅トレース)のサンドウィッチ体を備えている。接点315は、通常、銅トレースであるFPC接点320に対して位置合わせされ、接続される必要がある。FPC接点320は、FPC基板325上に設けられている。これらの記載した要素は、従来技術のFPCおよびフレクシャの要素と類似している。しかし、従来技術とは異なり、図3aおよび図3bに示すように、窓または切り抜き部350は、CIS鋼層305の窓または切り抜き部と対応して位置合わせされたCIS基板310に作製される。これによって、フレクシャ接点315およびFPC接点320の位置合わせを目視によって確認することができる。さらに、このような開口部350によって、接着またははんだ付け完了後に検査ができ、必要により修理することができる。
【0021】
図4は、図3aのB−B線に沿った断面図であり、開口部と目視検査を示す。図3bおよび図4(測定矢印AおよびBを参照)から分かるように、開口部を十分に広くしているので、一旦フレクシャをFPCに接合させてしまうと、FPC接点の一部が露出する。このようにして、適切に位置合わせされているかを容易に確認でき、また、修理が必要な場合にはアクセスできる。例えば、銅と銅が位置合わせされていると推論して、寸法Aが寸法Bと等しいかをチェックできる。
【0022】
図5aは、従来技術のフレクシャを示しており、そのポリイミド層310がいかなる目視検査の視界も遮っている。一方、図5bは、本発明によるフレクシャの一実施形態を示し、検査および修理を可能にしている。本発明のフレクシャの利点をより良く理解するために、図5aおよび図5bのフレクシャを比較して、この2つの違いを明示している。すなわち、図5bでは、接点パッドの位置合わせが確認できるように、ポリイミド層に窓350が切り抜かれている。
【0023】
図6aおよび図6bは、本発明の別の実施形態を示す。この実施形態は、「犬用の骨形状」のパッドの変形例を組込んでいる。この実施形態は、フレクシャが日東電工独自の「犬用の骨」形状の接点パッド615を組込んでいる以外は、図3aおよび図3bに示す基本構成と本質的に同じである。図6aおよび図6bにおいて、図3aおよび図3bと類似の要素は、600番台以外は、同じ参照符号で示している。図6bから分かるように、前の実施形態のように、こうした窓によって位置合わせが確認でき、必要により修理のためにアクセスできる。この実施形態では、窓650は、犬用の骨形状の接点パッド615を露出しないでおけるように形成されている。しかし、他の形状も可能であり、その形状のいくつかは、接点パッドの一部を露出する場合もある。
【0024】
図7aおよび図7bは、はんだ這い上がり穴が用いられる、別の実施形態を示す。他の実施形態の要素と類似した図7aおよび図7bの要素は、700番台以外は、同じ参照符号で示している。このはんだ這い上がりの実施形態は、犬用の骨の特徴に関連して図示されているが、本発明を実施する他の実施形態のいずれを用いて実施されてもよく、犬用の骨形状の接点パッドを必要としないことが理解されるものである。穴760の他の形状および大きさは、本発明の精神および範囲内であると考えることができる。
【0025】
図7aおよび図7bに示すように、接点パッド715には、はんだが這い上がってハンダ接合部の強度を高めることができる小さな穴760が設けられている。一実施形態において、はんだ這い上がり穴は接点パッド715にのみ設けられているが、図7aおよび図7bに示す実施形態では、基板710および鋼裏地層705にも、それよりわずかに大きい穴が設けられている。これによって、余分なはんだのためのスペースが提供され、位置合わせの確認およびはんだの完全性を可能にしている。鋼製の裏板を用いる場合には、鋼を小さな「島」に分離して、這い上がったはんだと鋼との間の潜在的な短絡を最小限に抑えるようにすることが推奨される。この実施形態は、特に「両面」部分に有益である。両面とは、ベースポリイミド基板の両面から導体が露出しているフレクシャをいう。こうした鋼製の「島」を設けることによって、短絡を最小限に抑えながら、従来のホットバーをはんだ付けに用いてもよい。
【0026】
図8aおよび図8bは、露出した端部を用いた、本発明のさらに別の実施形態を示す。他の実施形態の要素と類似した図8aおよび図8bの要素は、800番台以外は、同じ参照符号で示している。この実施形態では、支持ベースポリイミド810は、銅パッド815の幅よりわずかに狭くなっている。金属およびポリイミドにおける窓850は、CISの接点パッド815の端部を視覚的に露出するのに足りる大きさになっている。鋼端部805に対する銅パッド815の潜在的な短絡を防ぐために、銅パッドはパッド長さの末端で拡開している。このような変形例の利点は、FPCとフレクシャとの間のはんだ接続がフレクシャパッド端部で見られることにある。鋼製の裏板を用いる場合には、鋼支持部の幅を減少させて、鋼の「背骨」へリフローしたはんだが短絡する危険性を最小限にすることが推奨される。また、この変形例は「両面」部分に有益である。
【0027】
図示した様々な実施形態において、検査窓または切り抜き部は四角形を示している。しかし、円形の穴など他の形状を用いてもよい。図9は、検査窓950が円形または楕円形である一例を示す。
【0028】
図10は、本発明の実施形態によるCIS10が位置合わせ用の窓15を有する、FPC12上に位置合わせされたCIS10の一例を示す。図10に示すように、CIS10およびFPC12の位置合わせは、位置合わせ用の窓15を用いて確認することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鋼裏地層、前記鋼裏地上に設けられた絶縁層、および、互いに所定間隔を隔てるように前記絶縁層上に設けられた複数の導電性パッドを備えるフレキシブル回路と、
FPC絶縁層およびFPC導電性パッドを備えるFPCとを備え、
選択された導電性パッドが、対応するFPC導電性パッドにはんだ付けされている前記導電性パッドのうちの少なくともいくつかを目視検査できるように、前記鋼裏地層および前記絶縁層に検査用切り抜き部が、互いに隣り合う前記導電性パッドの間の領域を含むように設けられていることを特徴とする、フレキシブル回路とフレキシブルプリント回路(FPC)との結合体。
【請求項2】
鋼裏地層を設ける工程と、
前記鋼裏地層上に絶縁層を設ける工程と、
前記絶縁層上に複数の導電性パッドを互いに所定間隔を隔てるように設ける工程と、
少なくとも前記複数の導電性パッドのうちのいくつかを目視検査できるように前記絶縁層に切り抜き部を、互いに隣り合う前記導電性パッドの間の領域を含むように設ける工程と
を備えていることを特徴とする、フレキシブル回路の製造方法。
【請求項3】
鋼裏地層を設ける工程と、
前記鋼裏地層上に絶縁層を設ける工程と、
前記絶縁層上に複数の導電性パッドを互いに所定間隔を隔てるように設ける工程と、
少なくとも前記複数の導電性パッドのうちのいくつかを目視検査できるように前記絶縁層に切り抜き部を、互いに隣り合う前記導電性パッドの間の領域を含むように設ける工程と、
FPC絶縁層およびFPC導電性パッドを備えるFPCを設ける工程と、
少なくとも選択された導電性パッドを対応するFPC導電性パッドにはんだ付けする工程と、
切り抜き部を介してはんだ付けの品質を検査する工程と
を備えていることを特徴とする、フレキシブル回路とフレキシブルプリント回路FPCとの結合体の製造方法。
【請求項4】
前記切り抜き部が前記導電性パッドの端部を露出するような大きさにされることを特徴とする、請求項1に記載の結合体。
【請求項5】
前記切り抜き部が矩形であることを特徴とする、請求項1に記載の結合体。
【請求項6】
前記切り抜き部は、前記導電性パッドの端部を露出するような大きさにされることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記切り抜き部は、前記導電性パッドの端部を露出するような大きさにされることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項8】
裏地層と、互いに所定間隔を隔てる複数の導電性パッド層との間に挟まれた絶縁層の結合体を作製する工程と、
前記裏地層側から前記導電性パッドを目視検査できるように前記結合体に切り抜き穴を、互いに隣り合う前記導電性パッドの間の領域を含むように作製する工程と
を備えていることを特徴とする、フレキシブル回路の製造方法。
【請求項9】
前記裏地層および前記絶縁層に前記切り抜き穴を開けることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記導電性パッド層にはんだ這い上がり穴を作製する工程をさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項1】
鋼裏地層、前記鋼裏地上に設けられた絶縁層、および、互いに所定間隔を隔てるように前記絶縁層上に設けられた複数の導電性パッドを備えるフレキシブル回路と、
FPC絶縁層およびFPC導電性パッドを備えるFPCとを備え、
選択された導電性パッドが、対応するFPC導電性パッドにはんだ付けされている前記導電性パッドのうちの少なくともいくつかを目視検査できるように、前記鋼裏地層および前記絶縁層に検査用切り抜き部が、互いに隣り合う前記導電性パッドの間の領域を含むように設けられていることを特徴とする、フレキシブル回路とフレキシブルプリント回路(FPC)との結合体。
【請求項2】
鋼裏地層を設ける工程と、
前記鋼裏地層上に絶縁層を設ける工程と、
前記絶縁層上に複数の導電性パッドを互いに所定間隔を隔てるように設ける工程と、
少なくとも前記複数の導電性パッドのうちのいくつかを目視検査できるように前記絶縁層に切り抜き部を、互いに隣り合う前記導電性パッドの間の領域を含むように設ける工程と
を備えていることを特徴とする、フレキシブル回路の製造方法。
【請求項3】
鋼裏地層を設ける工程と、
前記鋼裏地層上に絶縁層を設ける工程と、
前記絶縁層上に複数の導電性パッドを互いに所定間隔を隔てるように設ける工程と、
少なくとも前記複数の導電性パッドのうちのいくつかを目視検査できるように前記絶縁層に切り抜き部を、互いに隣り合う前記導電性パッドの間の領域を含むように設ける工程と、
FPC絶縁層およびFPC導電性パッドを備えるFPCを設ける工程と、
少なくとも選択された導電性パッドを対応するFPC導電性パッドにはんだ付けする工程と、
切り抜き部を介してはんだ付けの品質を検査する工程と
を備えていることを特徴とする、フレキシブル回路とフレキシブルプリント回路FPCとの結合体の製造方法。
【請求項4】
前記切り抜き部が前記導電性パッドの端部を露出するような大きさにされることを特徴とする、請求項1に記載の結合体。
【請求項5】
前記切り抜き部が矩形であることを特徴とする、請求項1に記載の結合体。
【請求項6】
前記切り抜き部は、前記導電性パッドの端部を露出するような大きさにされることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記切り抜き部は、前記導電性パッドの端部を露出するような大きさにされることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項8】
裏地層と、互いに所定間隔を隔てる複数の導電性パッド層との間に挟まれた絶縁層の結合体を作製する工程と、
前記裏地層側から前記導電性パッドを目視検査できるように前記結合体に切り抜き穴を、互いに隣り合う前記導電性パッドの間の領域を含むように作製する工程と
を備えていることを特徴とする、フレキシブル回路の製造方法。
【請求項9】
前記裏地層および前記絶縁層に前記切り抜き穴を開けることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記導電性パッド層にはんだ這い上がり穴を作製する工程をさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【図1a】
【図1b】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図2d】
【図3a】
【図3b】
【図4】
【図5a】
【図5b】
【図6a】
【図6b】
【図7a】
【図7b】
【図8a】
【図8b】
【図9】
【図10】
【図1b】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図2d】
【図3a】
【図3b】
【図4】
【図5a】
【図5b】
【図6a】
【図6b】
【図7a】
【図7b】
【図8a】
【図8b】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2012−89232(P2012−89232A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−268648(P2011−268648)
【出願日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【分割の表示】特願2009−534662(P2009−534662)の分割
【原出願日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【出願人】(000003964)日東電工株式会社 (5,557)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【分割の表示】特願2009−534662(P2009−534662)の分割
【原出願日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【出願人】(000003964)日東電工株式会社 (5,557)
【Fターム(参考)】
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