説明

プレス金型装置

【課題】スライド及びボルスタの変形を防止するために、構造が単純で、安価で、既設のプレス金型装置にも応用できる、極めて実用的なプレス金型装置の提供。
【解決手段】ボルスタ3の取付溝10の底面上に一方の規制部材22を載置させ、上方から他方の規制部材26を取付溝10の幅狭部10Bの他方の側面10B2と一方の規制部材22の傾斜側面23との間に一方の規制部材22の傾斜側面23に他方の規制部材26の傾斜側面24を摺動させながら位置決めし、ボルト28を他方の規制部材26の挿通孔に挿通させると共に一方の規制部材22の螺合孔に先端部を螺合させ、一方の規制部材22と他方の規制部材26とで取付溝10の幅狭部10Bを形成する開口縁部を拡開するように押圧した状態とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、上金型が設けられた上下動可能なスライドと、下金型が設けられたボルスタとを備え、前記上金型と前記下金型とで被加工材料を加圧して加工を施すプレス金型装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、スライド及びボルスタには上金型、下金型を取り付けるための取付溝を複数列形成するので、前記上金型と前記下金型とで被加工材料を加圧して加工を施す際に、強度面で弱く、両金型、スライド及びボルスタが変形し、即ち上金型とスライドは上方へ反るように変形すると共に下金型とボルスタは下へ反るように変形し、被加工材料の製品としての精度が落ちるという問題がある。
【0003】
このため、製品への影響を補正するため、両金型の表面を調整する作業を手作業で複数回行っているのが実情である。また、金型支持体の金型装着面に対して突出/埋没する方向へ複数個のダイホルダブロックを駆動手段により移動させる技術が、特許文献1などに提案されている。
【特許文献1】特開2005−118854号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記特許文献1にて提案された技術では、構造が複雑で、コスト高であって、実用的ではない。
【0005】
そこで本発明は、スライド及びボルスタの変形を防止するために、構造が単純で、安価で、既設のプレス金型装置にも応用できる、極めて実用的なプレス金型装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このために第1の発明は、上金型が設けられた上下動可能なスライドと、下金型が設けられたボルスタとを備え、前記上金型と前記下金型とで被加工材料を加圧して加工を施すプレス金型装置において、前記上金型を前記スライドに取り付けるための複数の取付溝又は前記下金型を前記ボルスタに取り付けるための複数の取付溝のうち任意の取付溝内に強度を増加させるための補強体を装填したことを特徴とする。
【0007】
第2の発明は、第1のプレス金型装置に係る発明において、前記補強体を前記取付溝の開口を形成する開口縁部を拡開するように押圧した状態或いは前記開口縁部とは隙間を存した状態又は隙間を存しない状態で装填したことを特徴とする。
【0008】
第3の発明は、第1のプレス金型装置に係る発明において、複数の前記補強体を複数の取付溝のうち前記スライド又は前記ボルスタの強度が弱い部位の取付溝内に配設したことを特徴とする。
【0009】
第4の発明は、第1のプレス金型装置に係る発明において、前記補強体を、前記取付溝を形成する一方の開口形成側面に当接する側面と該取付溝の深さ方向に行くに従って該取付溝を形成する他方の開口形成側面に近くなるように又は遠ざかるように傾斜した傾斜側面とを有する一方の規制部材と、前記取付溝の深さ方向に行くに従って前記取付溝を形成する一方の開口形成側面から遠ざかるように又は近くなるように傾斜して前記一方の規制部材に形成された前記傾斜側面に案内される傾斜側面を有すると共に前記取付溝を形成する他方の開口形成側面に当接する側面を有する他方の規制部材と、この他方の規制部材に上下に貫通して開設された挿通孔に挿通すると共に前記一方の規制部材に刻設された螺合孔に上方から螺合する固定部材とから構成したことを特徴とする。
【0010】
第5の発明は、第1のプレス金型装置に係る発明において、前記補強体を、後方から前方に向けて徐々に幅狭となる対向する傾斜側面が形成された一方の押圧部材と、前方から後方に向けて徐々に幅狭となる対向する傾斜側面が形成された他方の押圧部材と、前記取付溝を形成する一方の開口形成側面に当接する側面と前記一方の押圧部材及び他方の押圧部材の一方の傾斜側面に案内される傾斜側面が形成された一方の規制部材と、前記取付溝を形成する他方の開口形成側面に当接する側面と前記一方の押圧部材及び他方の押圧部材の他方の傾斜側面に案内される傾斜側面が形成された他方の規制部材と、前記他方の押圧部材に開設された挿通孔に挿通すると共に前記一方の押圧部材に刻設された螺合孔に螺合する固定部材とから構成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
以上のような構成に係る本発明によれば、スライド及びボルスタの変形を防止するために、構造が単純で、安価で、既設のプレス金型装置にも応用できる、極めて実用的なプレス金型装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明プレス金型装置の実施形態を図面に基づき説明する。図1はプレス金型装置1の正面図であり、このプレス金型装置1はベッド2と、このベッド2上に固定されるボルスタ3と、このボルスタ3上面に固定される下金型4と、コラム5と、クラウン6と、上下動可能なスライド7と、このスライド7下面に固定される上金型8等を備えている。
【0013】
そして、ボルスタ3の上面に取り付けた下金型4の上に概ね平板状の被加工材料をセットし、図示しない駆動源によるスライド7及び上金型8の下降によって前記被加工材料に圧力を加えることで、下金型4及び上金型8に倣った所定形状の製品をプレス加工するものである。
【0014】
図2に示すように、前記ボルスタ3上面には大きさ等の異なる種々の下金型4を取り付け可能とするために、所定間隔を存して平行な複数列の逆T字形状の取付溝10が開設されている。また、図3に示すように、下金型4の前部及び後部にはU字形状の取付溝12が開設された取付片11がそれぞれ外方へ例えば2つずつ突設されている。そして、前記取付溝10の幅広部10A内にその頭部(幅狭部10Bの長さより大きな直径である)が挿入されると共にその軸部が幅狭部10Bより上方へ突出したボルト13を取付溝12を介して取付片11を貫通させた状態にして、ワッシャー14を介して上方からナット15を締め付けることにより前記ボルスタ3に下金型4を取り付けることができる。
【0015】
なお、図示しないが、スライド7に上金型8を同様な構造によって取り付けることができる。しかし、このような取り付け構造であると、複数列の取付溝10を形成するために、スライド7及びボルスタ3は強度面で弱くなり、前記上金型8と下金型4とで被加工材料を加圧して加工を施す際に、上金型8とスライド7は上方へ反るように変形すると共に下金型4とボルスタ3は下へ反るように変形し、被加工材料の製品としての精度が落ちることとなる。
【0016】
そこで、ボルスタ3の取付溝10内に補強体20を装填した状態の部分斜視図である図4に示すように、前記上金型8、下金型4を取り付けるために、前記スライド7、ボルスタ3に取付溝10を形成するが、前記上金型8、下金型4を取り付ける前に、前記上金型8及び下金型4のたわみを極力少なくすべく、前記スライド7、ボルスタ3の前記取付片11を避けた適宜の取付溝10内の適宜位置に強度を増加させるための補強体20を装填する。
【0017】
この補強体20は、一方の規制部材22、他方の規制部材26及び固定部材としてのボルト28とから構成され、前記取付溝10に沿った長さが同じものや違うもの等種々のものが考えられ、以下詳述する。この補強体20の一方の規制部材22及び他方の規制部材26の材質は、例えばSS400であり、ボルスタ3は鋳物で、スライド7はSS400で、上金型8及び下金型4は鋳物である。
【0018】
即ち、前記一方の規制部材22は、前記取付溝10の底面上に載置されると共に前記取付溝10の幅狭部10Bを形成する一方の開口形成側面10B1に当接する側面21と下方(取付溝の深さ方向)に行くに従って前記幅狭部10Bを形成する他方の開口形成側面10B2に近くなるように傾斜した傾斜側面23とを有する。
【0019】
また、前記他方の規制部材26は、下方(取付溝の深さ方向)に行くに従って前記幅狭部10Bを形成する前記一方の開口形成側面10B1から遠ざかるように傾斜して前記一方の規制部材22に形成された前記傾斜側面23に案内される傾斜側面24を有すると共に前記幅狭部10Bを形成する前記他方の開口形成側面10B2に当接する側面25を有する。
【0020】
なお、前記一方の規制部材22の傾斜側面23を下方(取付溝の深さ方向)に行くに従って開口形成側面10B2に近くなるように形成したために、前記他方の規制部材26の傾斜側面24を下方(取付溝の深さ方向)に行くに従って開口形成側面10B1から遠ざかるように形成したが、前記一方の規制部材22の傾斜側面23を開口形成側面10B2から遠ざかるように形成した場合には前記他方の規制部材26の傾斜側面24を開口形成側面10B1から近くなるように形成する。
【0021】
前記ボルト28は、前記他方の規制部材26に上下に貫通して開設された挿通孔(図示せず)に挿通すると共に前記一方の規制部材22上面に刻設された所定の深さを有する螺合孔に先端部が上方から螺合して、前記取付溝10内に一方の規制部材22及び他方の規制部材26を固定する。
【0022】
従って、前記取付溝10の底面上に一方の規制部材22を載置させ、上方から他方の規制部材26を前記幅狭部10Bの他方の側面10B2と一方の規制部材22の傾斜側面23との間に納めて一方の規制部材22の傾斜側面23に他方の規制部材26の傾斜側面24を摺動させながら位置決めし、前記ボルト28を他方の規制部材26の挿通孔に挿通させると共に一方の規制部材22の螺合孔に先端部を上方からきつく螺合させ、一方の規制部材22と他方の規制部材26とで前記取付溝10の前記幅狭部10Bを形成する開口縁部(開口形成側面10B1及び10B2)を拡開するように押圧した状態とする。
【0023】
これにより、取付溝10を形成したために強度面で弱いが、適宜の取付溝10内の適宜位置に補強体20を装填することにより、強度を増加させることができ、被加工材料を加圧して加工を施す際に、上金型8とスライド7、下金型4とボルスタ3の変形を極力防止でき、被加工材料の製品としての精度が落ちることが防止される。
【0024】
なお、図5に示すように、補強体20(黒で示す)を取付溝10内に二列配置したり、三列配置などのように規則的に又は不規則的に配列してもよく、図6に示すように、前記ボルスタ3の中央部に下金型4を取り付ける場合には、特にこの中央部が強度が弱いので、複数の前記補強体20を前記ボルスタ3の中央部に集中して配設するが、この中央部に限らず、複数の取付溝10のうち強度が弱い部位の取付溝10に装填すれば足りる。このような配設は、スライド7に上金型8を取り付ける場合においても、同様である。
【0025】
次に、図7乃至図10を参照しながら、前記補強体20の第2の実施形態について説明する。先ず、スライド7に形成された取付溝10にも補強体20を配設するが、前述と同様に、ボルスタ3に配設する場合について説明する。
【0026】
この補強体20は、一方の押圧部材34と、他方の押圧部材37と、一方の規制部材42、他方の規制部材47と、固定部材としてのボルト52とから構成され、前記取付溝10に沿った長さが同じものや違うもの等種々のものが考えられ、以下詳述するが、この補強体20の押圧部材34及び37、規制部材42及び47の材質は、例えばSS400である。
【0027】
先ず、一方の押圧部材34は、前記取付溝10の底面上に載置され、後部に後方から前方に向けて徐々に幅狭となる対向する傾斜側面31A、31Bが形成された厚肉の押圧部32と、前部に薄肉の載置部33とを有する。
【0028】
次の他方の押圧部材37は、前記一方の押圧部材34の前記載置部33上面に形成された案内溝35に嵌合する嵌合突部36を下面に形成して前記載置部33上を摺動すると共に、前方から後方に向けて徐々に幅狭となる対向する傾斜側面38A、38Bが形成される。
【0029】
次の一方の規制部材42は、前記取付溝10の幅狭部10Bを形成する一方の開口形成側面10B1に当接する側面39と、前記一方の押圧部材34及び他方の押圧部材37の一方の傾斜側面31A及び38Aに案内される傾斜側面40及び41とが形成される。
【0030】
次の他方の規制部材47は、前記取付溝10の幅狭部10Bを形成する他方の開口形成側面10B2に当接する側面43と、前記一方の押圧部材34及び他方の押圧部材37の他方の傾斜側面31B及び38Bに案内される傾斜側面45及び46とが形成される。
【0031】
前記ボルト52は、他方の押圧部材37に開設された挿通孔50に挿通すると共に一方の押圧部材34に刻設された螺合孔51に後部が螺合する固定部材である。また、一方の規制部材42及び他方の規制部材47の対向する側面には前記ボルト52の軸部が遊嵌(移動可能に嵌合する)するように溝が形成される。
【0032】
以上のように構成し、他方の押圧部材37の挿通孔50に挿通すると共に一方の押圧部材34に刻設された螺合孔51にボルト52を軽く螺合させ、しかもこのボルト52の軸部を一方の規制部材42及び他方の規制部材47の対向する側面の溝に遊嵌させた状態にして、前記ボルスタ3の取付溝10内に配設する。
【0033】
この場合、図8に示すように、ボルト52を緩めた状態であるので、一方の規制部材42及び他方の規制部材47は一方の押圧部材34及び他方の押圧部材37により取付溝10の前記幅狭部10Bを形成する開口縁部を拡開するように押圧してはいない。
【0034】
ここで、図9に示すように、ボルト52を工具を用いて締めると、一方の押圧部材34及び他方の押圧部材37の傾斜側面31A、31B及び38A、38Bが一方の規制部材42及び他方の規制部材47の傾斜側面40、45及び41、46に案内されながら、一方の押圧部材34と他方の押圧部材37とは近づくように移動する。従って、一方の規制部材42及び他方の規制部材47が前記取付溝10の前記幅狭部10Bを形成する開口縁部を拡開するように押圧する状態となる(図10参照)。
【0035】
これにより、複数の取付溝10を形成したために強度面で弱いが、適宜の取付溝10内の適宜位置に補強体20を装填することにより、強度を増加させることができる。
【0036】
なお、この第2の実施形態では、押圧部材として一方の押圧部材34と他方の押圧部材37との2つで構成したが、これに限らず、1つの押圧部材でもよいが、この1つの押圧部材で押圧した際にこの押圧を受け止められるよう2つの規制部材の移動を止める部材が必要である。
【0037】
また、この第2の実施形態においても、図5に示すように、補強体20を取付溝10内に二列配置したり、三列配置などのように規則的に又は不規則的に配列してもよく、図6に示すように、前記ボルスタ3の中央部に下金型4を取り付ける場合には、特にこの中央部が強度が弱いので、複数の前記補強体20を前記ボルスタ3の中央部に集中して配設するが、この中央部に限らず、複数の取付溝10のうち強度が弱い部位の取付溝10に装填すれば足りる。このような配設は、スライド7に上金型8を取り付ける場合においても、同様である。
【0038】
更には、第1及び第2の実施形態ともに、ボルト28、52に駆動モータの出力軸を連結して、工具を使用することなく、ボルト28、52を締めるようにしてもよい。そして、第1及び第2の実施形態ともに、補強体20を取付溝10の開口を形成する開口縁部を拡開するように押圧した状態で装填したが、これに限らず前記開口縁部とは僅か隙間を存した状態又は隙間を存しない状態(隙間も無く且つ押圧もしていない状態)で装填してもよい。
【0039】
なお、補強体20を所定電圧を印加させて形状を変化させるピエゾ素子で作製してもよく、また磁界が印加される磁歪素子で作製してもよく、更には油圧シリンダーで作製してもよい。
【0040】
以上のように本発明は、上金型8、下金型4をスライド6、ボルスタ3に取り付けるための取付溝10の形成により、スライド6やボルスタ3が強度面で弱くなるが、強度を増加させるための補強体20を取付溝10に装填することによって、上金型8、下金型4、スライド及びやボルスタ3の変形を防止することができ、構造が単純で、安価で、既設のプレス金型装置にも応用できる、極めて実用的なプレス金型装置を提供することができる。また、複数のこの種プレス金型装置間の装置差を吸収することができる。
【0041】
以上本発明の実施形態について説明したが、上述の説明に基づいて当業者にとって種々の代替例、修正又は変形が可能であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で前述の種々の代替例、修正又は変形を包含するものである。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】プレス金型装置の正面図である。
【図2】ボルスタの部分斜視図である。
【図3】ボルスタへの下金型の取り付け状態を示す部分斜視図である。
【図4】ボルスタの取付溝内に第1の実施形態の補強体を装填した状態の部分斜視図である。
【図5】ボルスタの平面図である。
【図6】ボルスタの平面図である。
【図7】ボルスタの取付溝内に第2の実施形態の補強体を装填した状態の部分斜視図である。
【図8】ボルスタの取付溝内に第2の実施形態の補強体を装填し、ボルトを緩めた状態の部分平面図である。
【図9】ボルスタの取付溝内に第2の実施形態の補強体を装填し、ボルトを締めた状態の部分平面図である。
【図10】ボルスタの取付溝内に第2の実施形態の補強体を装填した状態の部分正面図である。
【符号の説明】
【0043】
1 プレス金型装置
3 ボルスタ
4 下金型
7 スライド
8 上金型
10 取付溝
10B 幅狭部
20 補強体
22 一方の規制部材
23、24 傾斜側面
26 他方の規制部材
28 ボルト
31、38 傾斜側面
34 一方の押圧部材
37 他方の押圧部材
40、41 傾斜側面
42 一方の規制部材
45、46 傾斜側面
47 他方の規制部材
52 ボルト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上金型が設けられた上下動可能なスライドと、下金型が設けられたボルスタとを備え、前記上金型と前記下金型とで被加工材料を加圧して加工を施すプレス金型装置において、前記上金型を前記スライドに取り付けるための複数の取付溝又は前記下金型を前記ボルスタに取り付けるための複数の取付溝のうち任意の取付溝内に強度を増加させるための補強体を装填したことを特徴とするプレス金型装置。
【請求項2】
前記補強体を前記取付溝の開口を形成する開口縁部を拡開するように押圧した状態或いは前記開口縁部とは隙間を存した状態又は隙間を存しない状態で装填したことを特徴とする請求項1に記載のプレス金型装置。
【請求項3】
複数の前記補強体を複数の取付溝のうち前記スライド又は前記ボルスタの強度が弱い部位の取付溝内に配設したことを特徴とする請求項1に記載のプレス金型装置。
【請求項4】
前記補強体を、前記取付溝を形成する一方の開口形成側面に当接する側面と該取付溝の深さ方向に行くに従って該取付溝を形成する他方の開口形成側面に近くなるように又は遠ざかるように傾斜した傾斜側面とを有する一方の規制部材と、前記取付溝の深さ方向に行くに従って該取付溝を形成する一方の開口形成側面から遠ざかるように又は近くなるように傾斜して前記一方の規制部材に形成された前記傾斜側面に案内される傾斜側面を有すると共に前記取付溝を形成する他方の開口形成側面に当接する側面を有する他方の規制部材と、この他方の規制部材に上下に貫通して開設された挿通孔に挿通すると共に前記一方の規制部材に刻設された螺合孔に上方から螺合する固定部材とから構成したことを特徴とする請求項1に記載のプレス金型装置。
【請求項5】
前記補強体を、後方から前方に向けて徐々に幅狭となる対向する傾斜側面が形成された一方の押圧部材と、前方から後方に向けて徐々に幅狭となる対向する傾斜側面が形成された他方の押圧部材と、前記取付溝を形成する一方の開口形成側面に当接する側面と前記一方の押圧部材及び他方の押圧部材の一方の傾斜側面に案内される傾斜側面が形成された一方の規制部材と、前記取付溝を形成する他方の開口形成側面に当接する側面と前記一方の押圧部材及び他方の押圧部材の他方の傾斜側面に案内される傾斜側面が形成された他方の規制部材と、前記他方の押圧部材に開設された挿通孔に挿通すると共に前記一方の押圧部材に刻設された螺合孔に螺合する固定部材とから構成したことを特徴とする請求項1に記載のプレス金型装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−144465(P2007−144465A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−342976(P2005−342976)
【出願日】平成17年11月29日(2005.11.29)
【出願人】(591083451)株式会社オギハラ (5)
【出願人】(592259037)株式会社深井製作所 (7)
【出願人】(301017329)矢島工業株式会社 (3)
【出願人】(305045933)小林マシナリー 株式会社 (6)
【出願人】(505440664)株式会社清光金型 (2)
【出願人】(394021384)コガックス株式会社 (2)
【出願人】(505102913)株式会社宮津製作所 (6)
【出願人】(504237050)独立行政法人国立高等専門学校機構 (656)
【Fターム(参考)】