説明

ポジトロンCT装置

【課題】トランスミッションデータ収集のために強い外部線源を用いて高計数率で短時間に効率よくトランスミッションデータを収集するとともに、リアルタイムでエミッションデータの吸収補正を行う。
【解決手段】ガントリ10に対して被検者50を移動させていき、その移動の手前側にトランスミッションデータ用のリング型検出器13を、後側にエミッションデータ用のリング型検出器11を配置し、スライス52についてのトランスミッションデータ収集後、そのスライス52がリング型検出器11の位置にきてそのスライス52についてエミッションデータが収集されている間に、トランスミッションデータの処理を行って吸収補正を求め、エミッションデータ収集後ただちに吸収補正を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、被検体内に分布するポジトロン放出性RI(ラジオアイソトープ)の分布画像を撮影するポジトロンCT装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ポジトロンCT装置では、被検体内のRIから放出されたポジトロンが消滅するときに180°反対方向に放射する2つのガンマ線を同時計数してデータ(エミッションデータ)を収集し、このデータを計算することによってRIの分布画像を求めるものである。ガンマ線は被検体内を通って外に放射されるため、体内で吸収される。そのため、この吸収を補正することが必要である。この吸収補正のためのデータを得るために、被検体外部にポジトロン放出性の線源を置き、被検体を通ったガンマ線のデータ(トランスミッション)を収集するようにしている。
【0003】
従来では、エミッションデータを収集するための検出器を用いてトランスミッションデータを収集しており、これらのデータを別々の時間に収集する方法と、同時に収集する方法(特開平9ー184885)とがとられていた。前者は、RI投与前の被検体の周囲に線源を配置してトランスミッションデータを収集した後、被検体にRIを投与し、上記の線源を取り除いた状態でエミッションデータを収集するというものである。後者は、RIの投与された被検体の周囲に線源を配置し、トランスミッションデータの収集とエミッションデータの収集と同時に行うものである。
【0004】
検出器としては、放射線検出器をリング型に並べたリング型検出器が用いられ、これを中心軸方向の多層に重ねたマルチリング型検出器も用いられる。マルチリング型検出器を用いる場合は、対向するすべてのリング検出器間の同時計数データを収集することにより被検体の体軸方向に広いボリュームでの撮影つまり3次元画像の撮影(3DポジトロンCT撮影)が可能であるが、さらに体軸方向に広いボリュームの撮影を行うには検出器に対して被検体を相対的に移動させる。その移動量は検出器の体軸方向視野幅とするかあるいは指定したオーバーラップ幅を除いた幅として、その移動量ずつベッドあるいは検出器側を移動させ、その各ポジションごとにデータ収集し、独立したデータマトリクスにデータを格納して、各ポジションごとに画像再構成する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のポジトロンCT装置では問題がある。吸収補正のためのトランスミッションデータを、エミッションデータの収集とは別の時間に収集する場合には、全体の検査時間が増大するという問題が生じる。また、トランスミッションデータの収集とエミッションデータの収集と同時に行えば、検査時間は短縮できるが、共通の検出器で同時にガンマ線を検出するため、両方のデータが互いに影響されやすく、外部線源強度を高くできず、高計数率でトランスミッションデータを収集することができないという欠点がある。さらに、同時にデータ収集しても、吸収補正は後処理で行う必要があり、リアルタイムで補正することができない。
【0006】
また、従来の、マルチリング型検出器を用いた3DポジトロンCT装置では、体軸方向に広い視野の撮影を行う場合に、体軸方向に感度むらが生じるという問題がある。マルチリング型検出器では、軸方向の感度分布は視野の中心部ほど高く、周辺ほど低くなっており、そのため、各ポジションごとに再構成した画像を体軸方向に並べただけでは、体軸方向の感度むらの影響で、とくにサジタル像やコロナル像などの体軸に平行な平面像での画像劣化が顕著で、診断能の低下を来たす。これを軽減するために各ポジション間のオーバーラップ幅を大きくすると、無駄なデータの収集が多くなり、メモリの利用効率が低下する。また、画像再構成に用いるデータの範囲を、少ない層数のリング型検出器からのものに限定すれば感度むらは少なくなるが、全体の感度が低下し、3D収集のメリットが生かせない。
【0007】
この発明は、上記に鑑み、改善したポジトロンCT装置を提供することを目的とする。
【0008】
この発明の他の目的は、トランスミッションデータ収集のために強い外部線源を用いて高計数率で短時間にトランスミッションデータを収集することができるとともに、リアルタイムで吸収補正を行うことができるように改善したポジトロンCT装置を提供することを目的とする。
【0009】
この発明のさらに別の目的は、マルチリング型検出器を用いた3DポジトロンCT撮影を、その検出器の体軸方向視野幅よりも大きな視野について、検出器を被検体に対して移動させながら、行う際に、体軸方向の感度むらをなくすように改善したポジトロンCT装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するため、この発明によるポジトロンCT装置は、ポジトロンCT装置リング型検出器を軸方向に多層に重ねた、被検体についてのエミッションデータ収集用の第1のマルチリング型検出器と、被検体についてのトランスミッションデータ収集用の第2の検出器と、第2の検出器と同一平面にのみ配置される外部線源と、該外部線源を挟むように配置されたスライスセプタと、被検体を該第1、第2の検出器に対して、被検体が第2の検出器側から第1の検出器側へと各リングの間隔ずつ相対的に移動させる移動装置と、該移動の各位置において得たリング間の同時計数データを、その直前の移動の位置におけるリング間の同時計数データと、前者の各リングに隣接する各リング間のものとして、加算しながら、データを収集するデータ収集装置と、各移動位置のボリュームについてのエミッションデータ収集が行われている間に、該トランスミッションデータを処理して同時計数線での吸収補正データを求め、該ボリュームについてのエミッションデータの収集終了後ただちに吸収補正を行うデータ処理装置とを備えることを特徴とする。
【0011】
被検体は第2の検出器側から第1の検出器側へと移動させられるので、最初に第2の検出器により、トランスミッションデータ収集され、その後で被検体の同じボリュームが第1の検出器によりエミッションデータ収集される。つまり、あるボリュームについてエミッションデータ収集しているときには、そのボリュームについてのトランスミッションデータ収集は終了しており、エミッションデータ収集中にそのボリュームについてのトランスミッションデータを処理して同時計数線での吸収補正データを演算することが可能となる。そして、そのボリュームについてのエミッションデータの収集が終わったら、ただちに上記の吸収補正データを用いてそのエミッションデータについての吸収補正を行うことができるようになり、リアルタイムでの吸収補正ができる。
【0012】
これに加えて、被検体は、マルチリング型検出器の各リングの間隔ずつ相対的に移動させられて、その各々のポジションごとに、リング間の同時計数データが収集される。ある位置(第1ポジション)でリングiとリングkとの間の同時計数データが得られ、そのつぎの位置(第2ポジション)で、リングi+1とリングk+1との間の同時計数データが得られたとする。第1ポジションと第2ポジションとの間の距離はマルチリング型検出器の各リングの間隔であるから、これら、第1ポジションでリングiとリングkとを結ぶ線と、第2ポジションでリングi+1とリングk+1とを結ぶ線は、被検体に関しては同じ線である。そこで、移動の各ポジションにおいて得たリング間の同時計数データを、その直前の移動のポジションにおけるリング間の同時計数データと、前者の各リングに隣接する各リング間のものとして、加算しながら、データを収集する。これにより、体軸方向の広い視野にわたり、均一な感度が得られ、体軸方向の感度むらをなくすことができる。
【発明の効果】
【0013】
この発明のポジトロンCT装置によれば、トランスミッションデータ収集のために強い外部線源を用いて高計数率で短時間にトランスミッションデータを収集することができるとともに、リアルタイムで吸収補正を行うことができる。また、マルチリング型検出器を用いた3DポジトロンCT撮影を、その検出器の体軸方向視野幅よりも大きな視野について、検出器を被検体に対して移動させながら、行う際に、体軸方向の感度むらをなくすように改善することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
つぎに、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1において、円筒型のガントリ10内に、放射線検出器をリング型に配列したリング型検出器11がその中心軸方向に多層に重ねられている。このリング型検出器11のうちで、被検者50が挿入される側の入口に最も近い1層分(図では右端)を除いた多層のリング型検出器11は、マルチリング型検出器12(図3を参照)を構成し、エミッションデータ収集のために用いられる。図の右端のリング型検出器13は、トランスミッションデータを収集するためのものとなっている。すなわち、このリング型検出器13の平面上にリング型のポジトロン放出性の外部線源14が配置され、この線源14から発せられ被検者50、つまりそのリング型検出器13の平面に位置するスライス52、を通った放射線がリング型検出器13によって検出される。そして、鉛シールドによって構成されたスライスセプタ15がこの外部線源14を挟むように配置されているので、この外部線源14から発せられた放射線は右端のトランスミッションデータ収集用のリング型検出器13のみに入射し、他のリング型検出器11つまりエミッションデータ収集用のマルチリング型検出器12に入射することが防止される。また、このスライスセプタ15によって、スライス52以外のボリュームからの放射線が右端のトランスミッションデータ収集用のリング型検出器13に入射することも阻止される。この外部線源14はリング型でなく点状の線源としてもよく、その場合は体軸51を回転中心軸として被検者50の周囲に回転させる。このように点状線源を回転させる場合、ポジトロン放出性の線源ではなく、シングルフォトン放出性の線源を用いることも可能であり、その場合、リング型検出器13はシングルフォトン計数用の検出器を用いる。そして、シングルフォトン計数用の検出器を用いる場合は、リング型とする必要はなく一部リング型(円弧の一部)でよく、点状線源と対向する位置を保ちながら点状線源の回転とともに回転させる。
【0015】
エミッションデータを収集するためのマルチリング型検出器12とトランスミッションデータを収集するためのリング型検出器13とが別位置に置かれ、かつ上記のようにスライスセプタ15によって仕切られているため、両者のデータを別個に収集することができ、両データが互いに影響し合うことを避けることができる。そのため、外部線源14として強い放射線強度のものを用いて、高計数率で短時間に効率よくトランスミッションデータを収集することが可能となる。
【0016】
被検者50はベッド20上に載置され、ベッド移動装置21によってベッド20が矢印方向(図の左方向)に移動させられることによって、リング型検出器11を含む円筒型ガントリ10の空洞部に右方から左方へと挿入される。被検者50の体軸51はリング型検出器11の中心軸に合わせられる。
【0017】
図2はこの実施形態の信号系統を示すもので、エミッションデータ用マルチリング型検出器12からの検出信号が同時計数データ収集装置31に入力される。エミッションデータ用マルチリング型検出器12は、上で述べたように多層に重ねられたリング型検出器11によりなり、それら各リング内での同時計数およびリング間での同時計数がなされる。
【0018】
たとえば、マルチリング型検出器12が、図3に示すように、5層分(第1層〜第5層)のリング型検出器11により構成されるものとすると、その第1層〜第5層の各層内の円周方向に並ぶ各検出器の間、および各層間の検出器の間での同時計数がなされる。第1のリング1の検出器とリング1の検出器とで同時計数された場合、リング1とリング2とで同時計数された場合、リング1とリング3とで同時計数された場合など、図3の検出器の間を結ぶ線で示すような組み合わせごとに同時計数がなされる。つまり、同時計数データはリング内だけでなく、リングをまたぐ検出器間で収集されるので、その同時計数線はリングの組み合わせごとに存在する。そこで、各同時計数線での計数が図4に示すようなリングの組み合わせに対応するマトリクスの各々においてなされることになる。
【0019】
これらのマトリクスの各々では体軸51を横切るような平面内の位置データがサイノグラムとして収集される。サイノグラムというのは、同時に放射線検出した2つの検出器を結ぶ線(同時計数線)の、中心軸からの距離と円周方向の傾き角度で表される。上記のように5リングの場合、5×5のマトリクスの各々でサイノグラムデータが収集される。
【0020】
ここでベッド20が静止している状態を考えると、マルチリング型検出器12の全体の体軸方向視野幅D(=4d)内での、体軸方向感度分布は図5に示すように、視野の中心部ほど高く、周辺ほど低くなった三角形状となっている。これは、図3に示すように、被検者50内を通る、各リング間を結ぶ線の数が中心ほど多く、端ではわずか1本となっていることからも直感的にわかる。
【0021】
ベッド20は、ベッド移動装置21によって、リング型検出器11の間隔dずつ順次移動させられる。そのときの各々の静止位置を、第1ポジションP1、第2ポジションP2,第3ポジションP3、…とすると、たとえば第1ポジションP1でリング2、4を結ぶ線が被検者50を通る位置は、つぎの第2ポジションP2でリング3、5を結ぶ線が被検者50を通る位置と同じである。これは他のリングの組み合わせについても同様である。そこで、図6に示すように、P1で収集したマトリクスに対して、P2で収集したマトリクスを縦および横方向に1だけずらして加算することができる。
【0022】
一般化すれば、あるポジションPjのリングi、k間の同時計数データと、その一つ後のポジションPj+1のリングi+1、k+1間の同時計数データとは、被検者50の同じ部分のデータであるから、加算することができる。そのため、図6で示すようにポジションを移動させるごとに得たデータを、マトリクスをずらしながら、順次加算していき、mのポジションについてこれを繰り返す。これにより、リング数をn(nは上記では5としたが)とすると、(2n−1)×(m−1)+n×n個のサイノグラムデータを収集することができる。
【0023】
これは、(m−1)×dの全移動行程をカバーする(m−1)+nのリング数のリング型検出器11が備えられていると仮定したとき、同時計数する範囲をn個のリング内にのみ限定した場合に収集したデータと同じである。そして、体軸方向の感度分布は図7のように体軸方向に平坦となった台形となり、両端を除いて均一な感度となる。このことは、図3からもわかる。つまり、図3でリング1、1を結ぶ線は1本だけである(これだけでは感度は低い)が、2ポジション後では被検者50のその部分はリング3、3を結ぶ線上にきており、ここでは5本の線が通っていて、これらが加算される(加算後画像再構成される)のであるから、結局、どこでも同じ感度になる。これに対し、従来のように単にあるポジションで収集したデータのみを用いて画像再構成するなら、図5のような感度分布をもった画像がポジションごとに得られるだけであるから、図8のようにポジションごとにピークが現れる不均一な感度分布となる。ポジション間隔を狭くしてオーバーラップさせる幅を広げれば感度は均一に近づくが、オーバーラップして重ねて収集したデータは無駄になり、収集時間が無駄になるとともに、メモリの利用効率も落ちる。
【0024】
このようなマトリクスの位置をずらしたデータの加算が、ベッド移動装置21からの移動情報に基づき、データ収集メモリ32において行われる。他方、トランスミッションデータ用リング型検出器13からの検出信号が同時計数データ収集装置33に入力され、それらの同時計数がなされてデータ収集メモリ34にデータ収集される。このデータはリング型検出器13が位置する平面の被検者50内のスライス52についてのトランスミッションデータである。このリング型検出器13が、エミッションデータ収集用のマルチリング型検出器12よりも被検者50の挿入側にあるため、最初にトランスミッションデータの収集がなされた後、その位置が移動していってエミッションデータの収集がなされる。つまり、あるボリュームのエミッションデータを収集しているときには、そのボリュームについてのトランスミッションデータはすでにデータ収集メモリ34に収集済みであるから、そのエミッションデータ収集中にプロセッサ35に送って該当するすべての同時計数線についての吸収補正データを演算することができ、この吸収補正データを吸収補正テーブルとしてテーブルメモリ36に格納することができる。すなわち、メモリ34に格納されているスライス52についてのトランスミッションデータを読み出し、画像再構成してそのスライス52についての吸収係数マップ(吸収係数分布画像)を得る。これをベッド移動装置21からの位置情報に基づき、多数のスライスについて行うことにより、ボリュームでの吸収係数マップ(吸収係数の3次元分布画像)を得、さらにこの3次元画像をフォワードプロジェクションすることによって、そのボリュームでのすべての同時計数線についての吸収補正データを得る。こうして、そのボリュームでのすべての同時計数線についての吸収補正データを、吸収補正テーブルとして順次テーブルメモリ36に格納することができる。
【0025】
これにより、上記のようにマトリクスの位置をずらしたデータの加算がデータ収集メモリ32において行われ、加算の終了したマトリクスについて、対応する吸収補正テーブルをメモリ36から読み出して、すべての同時計数線につきプロセッサ35がエミッションデータの吸収補正を行うことができる。このような吸収補正が、加算の終了したマトリクスごとに順次リアルタイムで行われる。補正の終わったエミッションデータつまり全マトリクスのサイノグラムデータから3次元画像再構成演算をプロセッサ35が行うことにより、マルチリング型検出器12の全体の体軸方向視野幅Dよりも体軸方向に大きいボリュームでの3DポジトロンCT画像を再構成することができる。
【0026】
なお、この例では、マルチリング型検出器とその前に位置するトランスミッションデータ用リング型検出器とを結合しているが、一つのエミッションデータ用リング型検出器とトランスミッションデータ用リング型検出器とを組み合わせてもよいし、あるいは、マルチリング型検出器を用いて上記のようなマトリクスの位置をずらした加算によりデータ収集する構成のみで、トランスミッションデータ用リング型検出器を用いないという構成も可能である。その他、この発明の趣旨を逸脱しない範囲で、具体的な構成などは種々に変更できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】この発明の実施の形態を示す模式的な側面図。
【図2】同実施形態の信号系統を示すブロック図。
【図3】移動する被検者とマルチリング型検出器との位置関係を説明する説明図。
【図4】一つのポジションでサイノグラムを収集するマトリクスを示す図。
【図5】一つのポジションで収集したデータの体軸方向感度分布を示すグラフ。
【図6】多ポジションの各々で収集したデータを、マトリクスをずらしなら加算していくことを説明するための説明図。
【図7】マトリクスをずらしなら加算して収集したデータの体軸方向感度分布を示すグラフ。
【図8】従来の各ポジションごとに収集したデータによって各々画像再構成する場合の体軸方向感度分布を示すグラフ。
【符号の説明】
【0028】
10 ガントリ
11 リング型検出器
12 マルチリング型検出器
13 トランスミッションデータ用リング型検出器
14 リング型外部線源
15 スライスセプタ
20 ベッド
21 ベッド移動装置
31 エミッション用同時計数データ収集装置
32 エミッション用データ収集メモリ
33 トランスミッション用同時計数データ収集装置
34 トランスミッション用データ収集メモリ
35 プロセッサ
36 テーブルメモリ
50 被検者
51 体軸
52 スライス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リング型検出器を軸方向に多層に重ねた、被検体についてのエミッションデータ収集用の第1のマルチリング型検出器と、
被検体についてのトランスミッションデータ収集用の第2の検出器と、
第2の検出器と同一平面にのみ配置される外部線源と、該外部線源を挟むように配置されたスライスセプタと、
被検体を該第1、第2の検出器に対して、第2の検出器側から第1の検出器側へと各リングの間隔ずつ相対的に移動させる移動装置と、
該移動の各位置において得たリング間の同時計数データを、その直前の移動の位置におけるリング間の同時計数データと、前者の各リングに隣接する各リング間のものとして、加算しながら、データを収集するデータ収集装置と、
各移動位置のボリュームについてのエミッションデータ収集が行われている間に、該トランスミッションデータを処理して同時計数線での吸収補正データを求め、該ボリュームについてのエミッションデータの収集終了後ただちに吸収補正を行うデータ処理装置とを備えることを特徴とするポジトロンCT装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−201194(P2006−201194A)
【公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−124610(P2006−124610)
【出願日】平成18年4月28日(2006.4.28)
【分割の表示】特願2000−5818(P2000−5818)の分割
【原出願日】平成12年1月6日(2000.1.6)
【出願人】(000001993)株式会社島津製作所 (3,708)
【Fターム(参考)】