説明

ポンプ式害虫防除装置

【課題】小型且つ安価な装置により薬液を効率的に霧化して揮散させることができるポンプ式害虫防除装置を提供する。
【解決手段】ポンプ式害虫防除装置10は、ノズル23内に先端が開口し、薬液Mを吸引する針状部材25を有し、針状部材25の開口25aは、ノズル23の開口孔24の上端開口24aと下端開口24bとの間に位置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポンプ式害虫防除装置に関し、より詳細には、空気流によって負圧を発生させて液体容器内の薬液を吸引し、噴霧させるポンプ式害虫防除装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、薬液に含まれる芳香成分や害虫防除などに有効な成分を揮散させる手段としては、熱により有効成分を揮散させる熱揮散装置、エアゾール剤などの噴射ガスを用いて薬液を噴霧・揮散させるスプレー装置、蒸発皿に供給した薬液を自然蒸発させて揮散させる蒸発揮散装置(例えば、特許文献1参照。)、超音波発振器によって薬液に超音波振動を与えて噴霧する超音波発振器による殺虫殺菌方法(例えば、特許文献2参照。)、超音波ポンプにより薬液を吸い上げて霧化揮散させる超音波ポンプによりする殺虫殺菌方法(例えば、特許文献3参照。)など、が知られている。
【0003】
【特許文献1】特開2004−236948号公報
【特許文献2】特公昭57−61388号公報
【特許文献3】特開平5−40号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記した熱揮散装置、スプレー装置、蒸発揮散装置による薬液の揮散は、単位時間当たりの揮散量が少なく、広範囲への揮散を効率的に行うことができず改善の余地があった。また、スプレー装置は、高圧のエアゾールガスを用いる必要があり扱い方が制限される。超音波発振器や超音波ポンプを用いた装置では、薬液を最後まで使い切ることができず、いくらか残ってしまうため経済的な問題があった。また、超音波発振器や超音波ポンプを配備するため、装置が大型となり、製造コストが大きくなってしまうという問題があった。
【0005】
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、小型且つ安価な装置により薬液を効率的に霧化して揮散させることができるポンプ式害虫防除装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 液体容器に接続される圧送ポンプの作用により、液体容器の上部に設けられるノズルから液体容器内に収容される薬液を噴霧するポンプ式害虫防除装置であって、ノズル内に先端が開口し、薬液を吸引する針状部材を有し、針状部材の開口は、ノズルの開口孔の上端開口と下端開口との間に位置することを特徴とするポンプ式害虫防除装置。
(2) 圧送ポンプの圧力は、4L/分×1〜4L/分×2+1.8L/分×1であることを特徴とする(1)に記載のポンプ式害虫防除装置。
(3) 針状部材の開口は、ノズルの開口孔の上端開口と面一であることを特徴とする(2)に記載のポンプ式害虫防除装置。
(4) ノズルの開口孔の内径と針状部材の外径との差が0.2mmより小さく、針状部材の開口は、ノズルの開口孔の下端開口と面一であることを特徴とする(2)に記載のポンプ式害虫防除装置。
(5) ノズルは、開口孔より下方の内周面にテーパー面を有し、テーパー面の角度が約45度であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載のポンプ式害虫防除装置。
【0007】
本発明のポンプ式害虫防除装置によれば、液体容器に接続される圧送ポンプの作用により、液体容器の上部に設けられるノズルから液体容器内に収容される薬液を噴霧するポンプ式害虫防除装置であって、ノズル内に先端が開口し、薬液を吸引する針状部材を有し、針状部材の開口は、ノズルの開口孔の上端開口と下端開口との間に位置するため、小型且つ安価な装置により薬液を効率的に霧化して揮散させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明に係るポンプ式害虫防除装置の一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係るポンプ式害虫防除装置の一実施形態を説明するための一部切欠正面図、図2は針状部材の開口がノズルの開口孔の上端開口と同一高さにある状態の図1のA部拡大図、図3は針状部材の開口がノズルの開口孔の上端開口と下端開口との中間位置にある状態の図1のA部拡大図、図4は針状部材の開口がノズルの開口孔の下端開口と同一高さにある状態の図1のA部拡大図である。
【0009】
図1に示すように、本実施形態のポンプ式害虫防除装置10は、薬液Mを収容する液体容器11と、薬液Mを噴霧する噴霧ユニット20と、噴霧ユニット20に圧縮空気を供給する圧送ポンプであるエアポンプ(圧送ポンプ)12と、を備える。
【0010】
液体容器11は、害虫防除成分を含む薬液Mに対して耐性を有する材料、例えば、合成樹脂等を射出成型して形成される容器であり、薬液Mを収容する容器本体13と、蓋体14と、を備える。蓋体14の上面には、後述するニードルホルダ21を取り付けるための取付孔14aと、液体容器11内の圧力を常圧(外気圧)に維持する空気穴14bと、が形成される。空気穴14bは、液体容器11内で発生した圧力を外部に逃がす安全機構としても機能する。蓋体14は、ねじによって容器本体13に着脱自在となっている。
【0011】
薬液Mの有効成分としては、例えば、殺虫・殺ダニ作用又は忌避作用、殺シロアリ、吸血阻害、昆虫生長調節、キチン合成阻害、防虫、産卵抑制、侵入防止、追い出し作用等があるものを挙げることができる。このような有効成分を含む薬剤としては、例えば、1−メチル−2−ニトロ−3−[(3−テトラヒドロフリル)メチル]グアニジン、N−[クロロ−3−[ピリジルメチル]−N−エチル−N−メチル−2−ニトロビニリデンジアミン、3−[(2−クロロ−5−チアゾリル)メチル]−5−メチル−ニトロイミノテトラヒドロ−1,3,5−オキサジアジン等を挙げることができる。また、原体が固体、結晶、液状、液体を問わず、実施可能な限りピレスロイド系化合物の除虫菊エキス、ピレトリン、d−アレスリン、フタルスリン、フラメトリン、プラレトリン、テラレスリン、レスメトリン、ペルメトリン、フェノトリン、サイペルメトリン、サイフェノトリン、トランスフルスリン、フェンフルスリン、メトフルトリン、エンペントリン、及びこれらの異性体、類縁体、誘導体、有機リン系化合物のピリミホスメチル、フェニトロチオン、ピリダフェンチオン、カーバメート系化合物のプロポクスル、カルバリル、オキサジアゾール系化合物のメトキサジアゾン、フィプロニール等の殺虫・殺ダニ剤や、メトプレン、S−ハイドロプレン、ピリプロキシフェン、2−[1−メチル−2−(フェノキシフェノキシ)エトキシ]ピリジン等の昆虫幼若ホルモン、ジフルベンズロン、テフルベンズロンなどのキチン形成阻害剤、アミド系化合物のデイート等の害虫忌避剤を挙げることができる。なお、上記化合物の原体自体若しくはこれに添加物を添加しただけの添加原体を用いてもよい。
【0012】
薬液Mとしては、例えば、殺虫剤を各種溶媒(水、有機溶剤、界面活性剤)に溶解させた溶液や、水に溶解、乳化ないし分散させた水溶液、乳液、分散液を用いることができる。また、薬液Mに、例えば、芳香剤、潤滑剤、殺菌剤、色素、保湿剤、安定剤、揮散調整剤、防腐剤、酸化防止剤等の添加剤を含有させることができる。
【0013】
薬液Mとは、有効成分を溶媒に溶かし薬液としたものはもとより、有効成分自体が液体若しくは、この有効成分に添加剤を加えただけの混合液からなるものを含むものである。また、有効成分自体が液体でなくても、有効成分を溶かしうる添加剤とからなる混合液からなるものをも含むものである。ここで添加剤とは、安定剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、効力増強剤、揮散調整剤、沸点調整剤、増量剤などとして使用できるものをいう。もちろん、有効成分自体が液体でなくても実施可能な限り、これを溶かしうる添加剤を用いなくてもよい。
【0014】
エアポンプ12は、不図示の電源部から供給される電力により回転するモータ部15と、モータ部15により回転駆動され、吸引口16aから空気を吸い込み、それを圧縮して吐出口16bから圧縮空気を吐出する圧縮空気発生部16と、から構成される。そして、本実施形態では、2台のエアポンプ12が直列に接続されており、後段のエアポンプ12の吐出口16bは、接続チューブ17により噴霧ユニット20のノズルホルダ22に接続される。また、エアポンプ12の圧力(風量)としては、4L/分×1〜4L/分×2+1.8L/分×1が好ましく、約4L/分×2が特に好ましい。なお、不図示の電源部としては、商用電源や電池などの任意の電源を使用することができる。
【0015】
噴霧ユニット20は、ニードルホルダ21と、ノズルホルダ22と、ノズル23と、を有する。ニードルホルダ21は、液体容器11に収容される薬液Mを吸上げるための略円筒形状部材であり、その軸心部には、大径孔21a及び小径孔21bが軸方向に沿って形成される。また、小径孔21bには、針状部材であるニードル管(針状部材)25が圧入や接着等により気密に固定される。
【0016】
また、ニードルホルダ21の大径孔21a側の端部には、ゴム製の吸液チューブ26が気密に外嵌されている。この吸液チューブ26は、ニードルホルダ21が蓋体14に固定された状態において、その先端が容器本体13の底面に位置する長さに調節される。
【0017】
ニードル管25は、ステンレス鋼などで形成されたパイプ状部材であり、例えば、その外径はφ0.6mm〜φ0.7mmが好ましい。内径はφ0.2mm〜φ0.4mmが好ましく、約φ0.3mmが特に好ましい。
【0018】
ノズルホルダ22は、略円筒形状部材であり、その上端面の軸心部には、ノズル23を取り付けるためのノズル用凸部22aが形成される。また、ノズルホルダ22の側面には、噴霧ユニット20とエアポンプ12とを接続させる接続チューブ17を接続するための接続パイプ22bが形成される。また、ノズルホルダ22の軸心部には、ニードルホルダ21を螺着するためのノズルホルダ取付孔22cと、エアポンプ12から空気が供給される空気供給室22dと、空気供給室22dからノズル23内に空気を供給する空気供給孔22eと、が形成される。
【0019】
ノズル23は、真鍮等の金属により形成される円筒蓋状体であり、図2に示すように、ノズルホルダ22のノズル用凸部22aに螺合される。また、ノズル23の天面の軸心部には、ニードル管25を挿通するためのノズル孔(開口孔)24が形成される。また、ノズル孔24は、上端開口24a及び下端開口24bを有し、この下端開口24bの下方にはテーパー面23aが形成される。また、ノズル孔24の内径Dは、ニードル管25の外径よりφ0.1mm〜φ0.3mm大きい方が好ましく、約φ0.2mm大きい方が特に好ましい。具体的には、ニードル管25の外径がφ0.6mmの場合、ノズル孔24の内径Dは、φ0.7mm〜φ0.9mmが好ましく、約φ0.8mmが特に好ましい。また、ノズル孔24の長さLは、0.5mm〜1.5mmが好ましい。さらに、テーパー面23aの角度θは、30度〜60度が好ましく、約45度が特に好ましい。
【0020】
そして、噴霧ユニット20は、まず、ニードルホルダ21の小径孔21bにニードル管25を固定させ、このニードルホルダ21をノズルホルダ22のノズルホルダ取付孔22cに螺着させる。次いで、ノズルホルダ22に螺着したニードルホルダ21を蓋体14の取付孔14aに挿通させ、ノズルホルダ22との間に蓋体14を挟持するように、ニードルホルダ21にストッパ18を螺着させる。これにより、ノズルホルダ22、ニードルホルダ21、ニードル管25、蓋体14、及びストッパ18が一体的に組み立てられる。そして、ノズルホルダ22のノズル用凸部22aにノズル23を螺合させる。
【0021】
このように構成された噴霧ユニット20では、ノズル23を回転させることにより、ノズル23がノズル用凸部22aに対して上下方向に移動するため、ニードル管25の先端部の開口25aは、図3に示すように、ノズル孔24の上端開口24aと下端開口24bとの間に位置するように調節可能である。そして、ニードル管25の開口25aは、好ましくは、ノズル孔24の上端開口24aと面一に配置される(図2参照)。また、ノズル23のノズル孔24aの内径とニードル管25の外径との差が0.2mmより小さい場合、ニードル管25の開口25aは、ノズル孔24の下端開口24bと面一に配置される(図4参照)。
【0022】
次に、本実施形態のポンプ式害虫防除装置10の作用について説明する。
ポンプ式害虫防除装置10は、図1に示すように、薬液Mが収容された容器本体11に噴霧ユニット20と一体化された蓋体14を螺着させ、噴霧ユニット20とエアポンプ12とを接続チューブ17で接続させて、モータ部15に電力を供給してエアポンプ12を駆動させることによって、圧縮空気発生部16の吐出口16bから圧縮空気を吐出させる。
【0023】
そして、エアポンプ12から吐出された圧縮空気は、接続チューブ17及び接続パイプ22bを介してノズルホルダ22の空気供給室22dに供給され、 ノズルホルダ22の空気供給孔22eの内周面とニードル管25の外周面との間に形成される空気供給路を通って上方に圧送されて、ノズル23のノズル孔24とニードル管25の外周面との僅かな隙間から勢いよく上方に噴出される。
【0024】
このとき、ノズル孔24の上端開口24aとニードル管25の開口25aとの間に負圧が発生するため、液体容器11内の薬液Mが、吸液チューブ26、ニードルホルダ21の大径孔21a、及びニードル管25を介して吸い上げられ、ニードル管25の開口25aから吐出されて、上記の勢いよく噴出される圧縮空気によって霧化して噴霧される。
【0025】
ここで、ノズル23から噴霧される薬液Mの噴霧粒径は、10μm〜60μmが好ましく、約20μmが特に好ましい。また、ポンプ式害虫防除装置10の薬液Mの噴霧量は、約30ml/40min〜約30ml/30min(約0.75ml/min〜約1.0ml/min)が望ましい。なお、薬液Mをより効率的に拡散するため、シロッコファンやプロペラファン等の送風装置を補助的に噴霧ユニット20の近傍に配置してもよい。
【0026】
上記説明したように、本実施形態のポンプ式害虫防除装置10によれば、液体容器11に接続される圧送ポンプ12の作用により、液体容器11の上部に設けられるノズル23から液体容器11内に収容される薬液Mを噴霧するポンプ式害虫防除装置10であって、ノズル23内に先端が開口し、薬液Mを吸引する針状部材25を有し、針状部材25の開口25aは、ノズル23の開口孔24の上端開口24aと下端開口24bとの間に位置するため、小型且つ安価な装置により薬液Mを効率的に霧化して揮散させることができる。
【0027】
また、本実施形態のポンプ式害虫防除装置10によれば、ノズル23から針状部材25が突出することがないため、使用者が不用意に針状部材25により怪我を負うことがなく安全である。
【0028】
さらに、本実施形態のポンプ式害虫防除装置10によれば、スプレー装置等のようにエアゾールガスを使用せず、火気も必要としないため、環境に優しく、経済的であるばかりでなく、装置10の取り扱いが容易、且つ安全である。
【実施例】
【0029】
以下に、本発明のポンプ式害虫防除装置(実施例)の作用効果を確認するために行った噴霧試験について説明する。
【0030】
本試験では、図1に示すポンプ式害虫防除装置10を使用し、ノズル孔24の形状、ニードル管25の内外径、ノズル孔24に対するニードル管25の開口25aの位置、及びエアポンプ12の圧力を変化させて噴霧試験を行い、それらの関係を調べた。結果を表1及び表2に示す。
【0031】
なお、ニードル管の開口位置とは、ニードル管25の開口25aとノズル孔24との相対位置のことであり、表中の「上」とは、図2に示すように、ニードル管25の開口25aがノズル孔24の上端開口24aと面一になることであり、「中」とは、図3に示すように、ニードル管25の開口25aがノズル孔24の上端開口24aと下端開口24bの中間に位置することであり、「下」とは、図4に示すように、ニードル管25の開口25aがノズル孔24の下端開口24bと面一になることである。
【0032】
【表1】

【0033】
【表2】

【0034】
表1から明らかなように、エアポンプの圧力は、噴霧可能であることから4L/分×1〜4L/分×2+1.8L/分×1の範囲が好ましく、噴霧粒径が20μm前後で安定していることから4L/分×2が特に好ましい。
【0035】
また、表1から明らかなように、ニードル管の外径は、噴霧可能であることからφ0.6mm〜φ0.7mmが好ましい。また、ニードル管の内径は、噴霧可能であることからφ0.2mm〜φ0.4mmが好ましく、ニードル管の開口位置が上下しても噴霧可能、且つ噴霧粒径が20μm前後で安定していることから約φ0.3mmが特に好ましい。
【0036】
また、表1及び表2から明らかなように、ノズル孔の内径Dは、噴霧可能であることからニードル管の外径よりφ0.1mm〜φ0.3mm大きい方が好ましく、ニードル管の開口位置が上下しても噴霧可能であることからニードル管の外径より約φ0.2mm大きい方が特に好ましい。従って、ニードル管の外径の外径がφ0.6mmの場合、ノズル孔の内径Dは、φ0.7mm〜φ0.9mmが好ましく、約φ0.8mmが特に好ましい。
【0037】
また、表1から明らかなように、ニードル管の開口位置は、ニードル管の開口位置が上下しても噴霧可能、且つ噴霧粒径が20.53μmと最小値であることから、ノズル孔の上端開口と面一であることが好ましい。
【0038】
また、表1及び表2から明らかなように、ノズル孔の内径Dとニードル管の外径との差が0.2mmより小さい場合、ニードル管の開口位置は、噴霧可能であることから、ノズル孔の下端開口と面一であることが好ましい。
【0039】
また、表2から明らかなように、ノズル孔24の長さLは、噴霧可能であれば特に限定されるものではなく、0.5mm〜1.5mmが好ましい。
【0040】
また、表2から明らかなように、ノズルのテーパー面の角度は、噴霧可能であることから30度〜60度が好ましく、噴霧粒径がより小さいことから約45度が特に好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明に係るポンプ式害虫防除装置の一実施形態を説明するための一部切欠正面図である。
【図2】針状部材の開口がノズルの開口孔の上端開口と同一高さにある状態の図1のA部拡大図である。
【図3】針状部材の開口がノズルの開口孔の上端開口と下端開口との中間位置にある状態の図1のA部拡大図である。
【図4】針状部材の開口がノズルの開口孔の下端開口と同一高さにある状態の図1のA部拡大図である。
【符号の説明】
【0042】
10 ポンプ式害虫防除装置
11 液体容器
12 エアポンプ(圧送ポンプ)
13 容器本体
14 蓋体
15 モータ部
16 圧縮空気発生部
17 接続チューブ
18 ストッパ
20 噴霧ユニット
21 ニードルホルダ
22 ノズルホルダ
23 ノズル
23a テーパ面
24 ノズル孔(開口孔)
24a 上端開口
24b 下端開口
25 ニードル管(針状部材)
25a 開口
26 吸液チューブ
M 薬液

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体容器に接続される圧送ポンプの作用により、前記液体容器の上部に設けられるノズルから前記液体容器内に収容される薬液を噴霧するポンプ式害虫防除装置であって、
前記ノズル内に先端が開口し、前記薬液を吸引する針状部材を有し、
前記針状部材の前記開口は、前記ノズルの開口孔の上端開口と下端開口との間に位置することを特徴とするポンプ式害虫防除装置。
【請求項2】
前記圧送ポンプの圧力は、4L/分×1〜4L/分×2+1.8L/分×1であることを特徴とする請求項1記載のポンプ式害虫防除装置。
【請求項3】
前記針状部材の前記開口は、前記ノズルの前記開口孔の前記上端開口と面一であることを特徴とする請求項2記載のポンプ式害虫防除装置。
【請求項4】
前記ノズルの前記開口孔の内径と前記針状部材の外径との差が0.2mmより小さく、
前記針状部材の前記開口は、前記ノズルの前記開口孔の前記下端開口と面一であることを特徴とする請求項2記載のポンプ式害虫防除装置。
【請求項5】
前記ノズルは、前記開口孔より下方の内周面にテーパー面を有し、
前記テーパー面の角度が約45度であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポンプ式害虫防除装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−17728(P2008−17728A)
【公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−190199(P2006−190199)
【出願日】平成18年7月11日(2006.7.11)
【出願人】(000100539)アース製薬株式会社 (191)
【Fターム(参考)】