説明

マルチ無線チャネル・ボンディング

【課題】コンピュータとネットワークとの間でデータを通信するためのコンピュータ・コンポーネントを提供する。
【解決手段】コンピュータ・コンポーネントは、(a)コンピュータおよびネットワークの少なくとも1つから第1データを受信するために形成され、その第1データを2またはそれ以上の部分に分割するために形成されたデュアル・バンド管理コンポーネント、(b)デュアル・バンド・モジュールに電気的に結合され、第1のワイヤレス標準規格に従って、その2またはそれ以上の部分の第1部分を送信するために形成された第1ネットワーク・アダプタ、および(c)デュアル・バンド・モジュールに電気的に結合され、第2のワイヤレス標準規格に従って、その2またはそれ以上の部分の第2部分を送信するために形成された第2ネットワーク・アダプタを含む。第1のワイヤレス標準規格は、第2のワイヤレス標準規格と異なることがある。他の実施例がここに開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に電気装置に関し、さらに詳しくはコンピュータとネットワークとの間でデータを通信するためのワイヤレス・コンピュータ・コンポーネント、およびそれを使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[関連出願のクロスリファレンス]
本出願は、2007年6月22日に出願され、マルチ無線チャネル・ボンディングと題する米国仮出願60/936,870の優先権の利益を主張する。
【0003】
コンピュータとインターネットとの間で伝送されるデータ量は毎年増加している。例えば、ユーザは、ホーム・コンピュータを使用して、より大きなビデオおよびオーディオ・ファイルをアップロードおよびダウンロードする。同時に、ワイヤレス・ネットワークは、家庭とオフィスの標準規格ネットワークとして有線ネットワークに取って代わろうとしている。
【0004】
しかしながら、家庭またはオフィスの標準規格ワイヤレス・ネットワークの帯域幅は、標準規格の有線ネットワークの帯域幅よりかなり狭い。例えば、電気電子学会(IEEE)の802.11a標準規格および5ギガヘルツの周波数帯を使用するワイヤレス・ネットワーク接続は、54メガビット/秒の帯域幅を有する。IEEE802.11b標準規格および2.4ギガヘルツの周波数帯を使用するワイヤレス・ネットワーク接続は、11メガビット/秒の帯域幅を有する。一方で、IEEE802.3標準規格を使用する高速イーサネット(登録商標)(例えば、100BASE−T)接続の帯域幅は、100メガビット/秒の帯域幅を有し、また、IEEE802.3z標準規格を使用するギガビット・イーサネット(登録商標)(例えば、1000BASE−X)接続の帯域幅は、毎秒1ギガビットの帯域幅を有する。その帯域幅の差は、家庭とオフィスのワイヤレス・ネットワークのユーザにフラストレーションと苛立ちをもたらすことになる。
【0005】
従って、ワイヤレス・ネットワークのために、利用可能な帯域幅を増加させる機器、装置あるいはシステムに対する必要性あるいは潜在的な利益が存在する。
【発明の開示】
【0006】
実施例の理解を容易にするために、以下の図面が提供される。
【0007】
図示の簡潔性および明瞭性のために、図面は一般的な手法で描かれており、また、周知の特徴および技術の記述およびその詳細は、発明を不必要に不明瞭にしないようにするために省略される。加えて、図面中の要素は、必ずしも実寸どおりではない。例えば、図面中のいくつかの要素の寸法は他の要素に比べて誇張され、本発明の実施例の理解を容易にする。異なる図面中の同じ参照番号は、同じ要素を示す。
【0008】
詳細な説明および特許請求の範囲における用語「第1」、「第2」、「第3」、「第4」および同様の表現は、同種の要素を区別するために用いられるに過ぎず、必ずしも連続または配列の順序を表すものではない。そのように用いられる用語は、適切な状況の下で交換可能であり、例えば、ここに記述される実施例はここに記述された以外のシーケンス動作が可能であると理解される。さらに、用語「含む」、「有する」、また、これらのどのような変形表現も、非排他的な内容をカバーするように意図されるが、一連の要素を含むプロセス、方法、システム、物品、装置あるいは機器は、必ずしもそれらの要素に制限されるものではなく、明確には列挙されていないがこのようなプロセス、方法、システム、物品、装置あるいは機器に固有な他の要素を含んでいてもよい。
【0009】
詳細な説明および特許請求の範囲における用語「左」、「右」、「前面」、「後面」「上面」、「底面」、「の上」、「の下」および同種の用語は、永続的な相対的位置に対して用いられるが、必ずしもそうである必要はない。そのように用いられる用語は、適切な状況の下で交換可能であり、例えば、ここに記述される実施例はここに記述された以外あるいは他の方向で動作が可能であると理解される。ここに使用される「システム」は、1つのコンピュータ・アプリケーションあるいは2またはそれ以上のコンピュータ・アプリケーションに関するものであり、そうでなければ含めることができる。
【0010】
用語「結合」、「結合された」、「結合する」および同種の用語は広く理解されており、2またはそれ以上の要素または信号を電気的および/または機械的に、直接的あるいは間接的のいずれかで、介在する回路および/または要素によって2またはそれ以上の要素あるいは信号を接続することに関する。2またはそれ以上の電気的な要素が直接的あるいは間接的のいずれかで電気的に結合されても、機械的に結合される必要はないし、また2またはそれ以上の機械的な要素が直接的あるいは間接的のいずれかで機械的に結合されても、電気的に結合される必要もなく、さらに2またはそれ以上の電気的な要素が直接的あるいは間接的のいずれかで機械的に結合されても電気的に結合される必要はない。結合は(単に機械的に、単に電気的に、あるいはその両方であっても)、時間の任意の長さ向けられてもよい、例えば、永久あるいは半永久あるいは単に瞬間であってもよい。
【0011】
「電気的な結合」および同種の表現は広く理解されており、電力信号、データ信号および/または他のタイプの電気信号あるいは電気信号のコンビネーションであってもよく、あらゆる電気信号を含む結合を含む。「機械的な結合」および同種の表現も広く理解されており、すべてのタイプの機械的な結合を含む。
【0012】
多くの実施例は、コンピュータとネットワークとの間でデータを通信するためのコンピュータ・コンポーネントに関連する。コンピュータ・コンポーネントは、以下のもの、すなわち(a)コンピュータとネットワークの少なくとも1つから第1データを受信するために形成され、かつ第1データを2またはそれ以上の部分に分割するために形成されたデュアル・バンド管理コンポーネント、(b)デュアル・バンド・モジュールに電気的に結合され、第1のワイヤレス標準規格に従って2またはそれ以上の部分の第1部分を送信するために形成された第1ネットワーク・アダプタ、および(c)デュアル・バンド・モジュールに電気的に結合され、第2のワイヤレス標準規格に従って2またはそれ以上の部分の第2部分を送信するために形成された第2ネットワーク・アダプタを含む。第1のワイヤレス標準規格は、第2のワイヤレス標準規格と異なっていてもよい。
【0013】
同じかあるいは異なる実施例は、コンピュータをネットワークに結合するための適したネットワーク・インターフェイス・カードに関連する。ネットワーク・インターフェイス・カードは、次のもの、すなわち、(a)第1ワイヤレス送信機、(b)第2ワイヤレス送信機、(c)第1ワイヤレス受信機、(d)第2ワイヤレス受信機、および(e)第1データの第1セグメントを第1ワイヤレス送信機へ、および第1データの第2セグメントを第2ワイヤレス送信機へ通信するために形成されたデュアル・バンド管理コンポーネントを含む。第1ワイヤレス送信機は、第1のワイヤレス標準規格に従って第1データの第1セグメントをワイヤレスに送信するために形成される。第1ワイヤレス受信機は、第1のワイヤレス標準規格に従って第2データの第1部分をワイヤレスに受信するために形成される。第2ワイヤレス送信機は、第2のワイヤレス標準規格に従って第1データの第2セグメントをワイヤレスに送信するために形成される。第2ワイヤレス受信機は、第2のワイヤレス標準規格に従って第2データ第2部分をワイヤレスに受信するために形成される。
【0014】
いくつかの実施例は、コンピュータとネットワークとの間のデータを通信するためのコンピュータ・コンポーネントに関連する。コンピュータ・コンポーネントは、次のもの、すなわち、(a)コンピュータとネットワークの少なくとも1つからの第1データを受信するために形成され、第1データを2またはそれ以上の部分に分割するために形成されたデュアル・バンド管理コンポーネント、(b)デュアル・バンド・モジュールに電気的に結合され、第1のワイヤレス標準規格に従って2またはそれ以上の部分の第1部分を第1周波数帯で送信するために形成された第1ネットワーク・アダプタ、および(c)デュアル・バンド・モジュールに電気的に結合され、第1のワイヤレス標準規格に従って2またはそれ以上の部分の第2部分を第2周波数帯で送信するために形成された第2ネットワーク・アダプタを含む。第1のワイヤレス標準規格は、第2のワイヤレス標準規格と異なっていてもよい。
【0015】
他の実施例は、コンピュータをネットワークに結合するために適したネットワーク・インターフェイス・カードに関連する。ネットワーク・インターフェイス・カードは、以下のもの、すなわち(a)第1ワイヤレス送信機、(b)第2ワイヤレス送信機、(c)第1ワイヤレス受信機、(d)第2ワイヤレス受信機、および(e)第1データの第1セグメントを第1ワイヤレス送信機へ、および第1データの第2セグメントを第2ワイヤレス送信機へ通信するために形成されたデュアル・バンド管理コンポーネントを含む。第1ワイヤレス送信機は、第1のワイヤレス標準規格に従って第1データの第1セグメントを第1周波数帯でワイヤレスに送信するために形成される。第1ワイヤレス受信機は、第1のワイヤレス標準規格に従って第2データの第1部分を第1周波数帯でワイヤレスに受信するために形成される。第2ワイヤレス送信機は、第1のワイヤレス標準規格に従って第1データの第2セグメントを第2周波数帯でワイヤレスに送信するために形成される。第2ワイヤレス受信機は、第1のワイヤレス標準規格に従って第2データの第2部分を第2周波数帯でワイヤレスに受信するために形成される。
【0016】
別の第2実施例は、2つの電子装置間のデータを伝送する方法に関連する。その方法は、次の段階、すなわち(a)2つの電子装置の第1装置から第1データを受信する段階、(b)その第1データを少なくとも第1セグメントおよび第2セグメントに分割する段階、(c)第1のワイヤレス標準規格に従って第1セグメントを2つの電子装置の第2装置へ送信する段階、および(d)第2のワイヤレス標準規格に従って第2セグメントを2つの電子装置の第2電子装置へ送信する段階を含む。
【0017】
さらに別の第2実施例は、2つの電子装置間のデータを伝送する方法に関連する。その方法は、次の段階、すなわち(a)2つの電子装置の第1電子装置から第1データを受信する段階、(b)その第1データを少なくとも第1セグメントおよび第2セグメントに分割する段階、(c)第1のワイヤレス標準規格に従って第1セグメントを2つの電子装置の第2電子装置へ第1周波数帯で送信する段階、および(d)第1のワイヤレス標準規格に従って第2セグメントを2つの電子装置の第2電子装置へ第2周波数帯で送信する段階を含む。
【0018】
図1は、第1実施例に従って、データを同報通信(放送)するためのコンピュータ・コンポーネント101の例を示す。同じかあるいは異なる実施例では、コンピュータ・コンポーネント101は、コンピュータとネットワークとの間でデータを通信するためのコンピュータ・コンポーネントと考えることもできる。
【0019】
コンピュータ・コンポーネント101は、ゲートウェイ装置でもあり得る。ゲートウェイ装置は、コンピュータをネットワークあるいはネットワーク中の他の電気装置に接続するために使用される電気的な装置である。例えば、コンピュータ・コンポーネント101は、次の1またはそれ以上、すなわち、ルータ、ハブ、ワイヤレス・アクセス・ポイント、モデム・ルータ、VoIP(ボイス・オーバ・インターネット・プロトコル)モデム・ルータ、ワイヤレス・イーサネット(登録商標)・ブリッジ、およびワイヤレス・ネットワーク・インターフェイス・カード(WNIC)を含む。
【0020】
コンピュータ・コンポーネント101は、1またはそれ以上の回路基板(図示せず)、1またはそれ以上のネットワーク・コネクタ112、入力装置104、1またはそれ以上のアンテナ105,106を収容するシャーシ102を含む。アンテナ105,106は、電磁波(つまり、ワイヤレス・ネットワーク)を使用して、情報伝送のために使用することができる。ネットワーク・コネクタ112は、例えばイーサネット(登録商標)・コネクタ、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)コネクタ、シリアル・ポート・コネクタ、パラレル・ポート・コネクタおよび同種のコネクタを含むあらゆるタイプのネットワーク・コネクタである。
【0021】
シャーシ102の内部の回路基板に含まれる要素例の代表的なブロック図が図2に示される。この実施例では、中央処理装置(CPU)210は、システム・バス214に結合される。様々な実施例では、CPU210のアーキテクチャは、商業的に販売された様々なアーキテクチャ・ファミリのいずれにも準拠することができる。
【0022】
また、システム・バス214は、リード・オンリ・メモリ(ROM)およびランダム・アクセス・メモリ(RAM)の両方を含めることができるメモリ208に結合される。メモリ208の不揮発性部分またはROMは、システム・リセット後にコンピュータ・コンポーネント101(図1)を機能的な状態へ復帰するために適したブート・コード・シーケンスでエンコードされる。
【0023】
図2に示された実施例では、1またはそれ以上のネットワーク・アダプタ220,221,223、入力アダプタ226、および他のI/O装置222のような様々なI/O装置は、システム・バス214に結合される。ネットワーク・アダプタ221は、アンテナ106に結合され、また、ネットワーク・アダプタ220は、アンテナ105に結合される。各ネットワーク・アダプタ221,220に結合されるアンテナの数を変えることができる。例えば、単一のネットワーク・アダプタをアンテナ105,106と共に使用することができる。
【0024】
ネットワーク・アダプタ223,220,221を介するネットワーク・コネクタ112、アンテナ105,106は、それぞれ直接あるいはシステム・バス214を経由してCPU210に結合される。他の実施例では、単一のネットワーク・アダプタがこれらすべての装置をコントロールするために使用することができる。
【0025】
一実施例において、ネットワーク・アダプタ220は、ネットワーク・コネクタ112に結合するために形成される。一実施例において、ネットワーク・コネクタ112は、1つのADSL(非対称デジタル加入者線)コネクタおよび4つのイーサネット(登録商標)・ポートを含む。
【0026】
いくつかの実施例では、ネットワーク・アダプタ220,221は、各々送信機260,262をそれぞれ含めることができる。また、ネットワーク・アダプタ220,221は、それぞれ受信機261,263を含めることができる。送信機260,262は、無線周波数あるいは他のワイヤレス送信機であり得る。受信機261,263は、無線周波数あるいは他のワイヤレス受信機であり得る。多数の実施例では、送信機260,262および受信機261,263は、ラジオを含めてもよく、あるいはラジオでもあり得る。
【0027】
多くの実施例では、ネットワーク・アダプタ220は、第1のワイヤレス標準規格に従ってデータを送信し受信するために形成される。すなわち、送信機260は、第1のワイヤレス標準規格に従ってデータを送信し、また、受信機261は、第1のワイヤレス標準規格に従ってデータを受信する。
【0028】
同様に、ネットワーク・アダプタ221は、第2のワイヤレス標準規格に従ってデータを送信し受信するために形成される。すなわち、送信機262は、第2のワイヤレス標準規格に従ってデータを送信し、また、受信機263は、第2のワイヤレス標準規格に従ってデータを受信する。第1のワイヤレス標準規格は、第2のワイヤレス標準規格と異なっていてもよい。
【0029】
いくつかの実施例では、ネットワーク・アダプタ220は、IEEE802.11b標準規格に従って送信し受信する。また、ネットワーク・アダプタ221は、IEEE802.11n標準規格に従って送信し受信することができる。他の例において、ネットワーク・アダプタ221は、IEEE802.11g標準規格に従って送信し受信してもよい。
【0030】
ここで使用される用語「ワイヤレス標準規格」は、オリジナルのIEEE802.11標準規格、IEEE802.11a標準規格、IEEE802.11b標準規格、IEEE802.11g標準規格、IEEE802.11n標準規格、他のあらゆるIEEE802.11標準規格または修正版、あるいはローカル・エリア・ネットワーク上でデータをワイヤレスに送信するために使用される他のあらゆる標準規格プロトコルを指す。一実施例では、「ワイヤレス標準規格」は、非ローカル・エリア・ネットワークのために設計された衛星通信標準規格あるいはセルラー電話通信標準基準(例えば、GSM(広域移動体通信システム)標準規格、IS−95(暫定標準規格)標準規格、TDMA(時分割多元接続)標準規格、およびCDMA(符号分割多元接続)標準規格)を含まない。
【0031】
別の実施例では、ネットワーク・アダプタ220は、第1のワイヤレス標準規格に従い第1周波数帯を介して送信し受信し、また、ネットワーク・アダプタ221は、第1のワイヤレス標準規格に従い第2周波数帯を介して送信し受信することができる。例として、ネットワーク・アダプタ220は、IEEE802.11n標準規格に従って2.4GHz(ギガヘルツ)帯(つまり、約2,400〜2,500メガヘルツ)上で送信し受信することができる。ネットワーク・アダプタ221は、IEEE802.11n標準規格に従って5GHz帯(つまり、約5,725〜5,875メガヘルツ)上で送信し受信することができる。
【0032】
図2に示されるコンポーネントに対する他のバリエーションが当技術で知られている。さらに、コンピュータ・ネットワーク・コンポーネント101(図1および図2)の他の多くのコンポーネントは示されていないが、そのようなコンポーネントおよびそれらの相互接続は、当業者において周知である。
【0033】
図1および図2のコンピュータ・コンポーネント101が走り出すと、メモリ208に格納されたプログラム命令は、CPU210によって実行される。メモリ208に格納されたプログラム命令の一部は、図5〜図8に関して以下説明されるように、コンピュータ302(図3)とネットワークとの間でデータを伝送する方法の少なくとも一部を実行するために適している。同一または別の例では、コンピュータ302(図3)とネットワークとの間でデータを伝送する方法の少なくとも一部は、図5〜図8に関して以下説明されるように、コンピュータ・コンポーネント101中の回路によって実行される。
【0034】
図3は、コンピュータ・コンポーネント101と協働するために適したコンピュータ302の例を示す。いくつかの実施例では、コンピュータ302もコンピュータ・コンポーネントと考えることができる。コンピュータ302は、1またはそれ以上の回路基板(図示せず)を収容するシャーシ305、フレキシブル・ディスク・ドライブ312、デジタル・ビデオ・ディスク(DVD)ドライブおよび/またはコンパクト・ディスク・リード・オンリ・メモリ(CD−ROM)ドライブ316、マウス310、キーボード304、モニタ306、ビデオ・スクリーン308、およびハード・ドライブ314を含む。
【0035】
シャーシ305内の回路基板に含まれる要素の例の代表的なブロック図が図4に示される。図4中のCPU410は、図4中のシステム・バス414に結合される。様々な実施例では、CPU410のアーキテクチャは、商業的に販売された様々なあらゆるアーキテクチャ・ファミリに準拠し、RS/6000ファミリ、モトローラ68000ファミリ、あるいはインテルx86ファミリを含むが、これらに制限されることはない。
【0036】
システム・バス414は、また、リード・オンリ・メモリ(ROM)およびランダム・アクセス・メモリ(RAM)の両方を含むメモリ408に結合される。メモリ408またはROMの不揮発性の部分は、システム・リセット後にコンピュータ・コンポーネント302(図3)を機能的な状態へ復帰するために適したブート・コード・シーケンスでエンコードされる。加えて、メモリ408は、基本入出力システム(BIOS)のようなマイクロコードを含めることができる。
【0037】
図4に示された実施例中において、ディスク・コントローラ404、グラフィック・アダプタ424、ビデオ・コントローラ402、キーボード・アダプタ426、マウス・アダプタ406、ネットワーク・アダプタ430,431、および他のI/O装置およびアダプタ422のような様々なI/O装置は、システム・バス414に結合される。キーボード・アダプタ426およびマウス・アダプタ406は、キーボード304(図3および図4)およびマウス310(図3および図4)にそれぞれ結合される。グラフィック・アダプタ424およびビデオ・コントローラ402は図4において別個のユニットとして示されているが、ビデオ・コントローラ402がグラフィック・アダプタ424へ、あるいはその逆に他の実施例では統合されてもよい。ビデオ・コントローラ402は、コンピュータ302(図3)のビデオ・スクリーン308(図3)に映像を表示するためのモニタ306(図3および4)をリフレッシュするために適している。ディスク・コントローラ404は、ハード・ドライブ314(図3および図4)、フレキシブル・ディスク・ドライブ312(図3および図4)、およびCD−ROMドライブ316(図3および図4)を制御する。他の実施例では、別個のユニットがこれらの装置の各々を別々に制御するために使用される。
【0038】
ネットワーク・アダプタ430,431の各々は、1またはそれ以上のアンテナ435,436にそれぞれ結合される。いくつかの実施例では、ネットワーク・アダプタ430,431は、コンピュータ302(図3)の拡張ポート(図示せず)にプラグ挿入あるいは結合された単一のWNICカード469の一部である。他の実施例では、WNICカード469は、コンピュータ302に組み込まれたワイヤレス・ネットワークカードである。ワイヤレス・ネットワーク・アダプタは、マザーボードのチップセット(図示せず)に集積されたワイヤレス・イーサネット(登録商標)能力を持たせることによってコンピュータ302に組み込め、あるいは、PCI(フェリフェラル・コンポーネント・インターコネクタ)あるいはPCIエクスプレス・バスを通じて接続され、専用ワイヤレス・イーサネット(登録商標)・チップ(図示せず)によって実装することができる。
【0039】
いくつかの実施例において、ネットワーク・アダプタ430,431は、各々送信機464,466をそれぞれ含めることができる。ネットワーク・アダプタ430,431は、また、受信機465,467をそれぞれ含めることができる。送信機464,466は、無線周波数あるいは他のワイヤレス送信機であってもよい。受信機465,467は、無線周波数あるいは他のワイヤレス受信機であってもよい。多くの実施例では、送信機464,466、および受信機465,467は、ラジオを含んでいてもよく、ラジオであってもよい。
【0040】
多くの実施例では、ネットワーク・アダプタ430は、第1のワイヤレス標準規格に従ってデータを送信し受信するために形成することができる。すなわち、送信機464は、第1のワイヤレス標準規格に従ってデータを送信することができ、また、受信機465は、第1のワイヤレス標準規格に従ってデータを受信することができる。
【0041】
同様に、ネットワーク・アダプタ431は、第2のワイヤレス標準規格に従ってデータを送信し受信するために形成することもできる。すなわち、送信機466は、第2のワイヤレス標準規格に従ってデータを送信することができ、また、受信機467は、第2のワイヤレス標準規格に従ってデータを受信することができる。第1のワイヤレス標準規格は、第2のワイヤレス標準規格と異なっていてもよい。
【0042】
いくつかの実施例において、ネットワーク・アダプタ430は、IEEE802.11b標準規格に従って送信し受信し、また、ネットワーク・アダプタ431は、IEEE802.11n標準規格に従って送信し、受信することができる。他の例において、ネットワーク・アダプタ431は、IEEE802.11g標準規格に従って送信し受信することができる。
【0043】
異なる実施例では、ネットワーク・アダプタ430は、第1のワイヤレス標準規格に従って第1周波数帯で送信し受信することができ、また、ネットワーク・アダプタ431は、第1のワイヤレス標準規格に従って第2周波数帯で送信し受信することができる。例として、ネットワーク・アダプタ430は、IEEE802.11n標準規格に従って2.4GHz(ギガヘルツ)帯上で送信し受信することができ、また、ネットワーク・アダプタ431は、IEEE802.11n標準規格に従って5GHz帯上で送信し受信することができる。
【0044】
図2に示されるコンポーネントに対する他のバリエーションが当技術で知られている。さらに、コンピュータ・ネットワーク・コンポーネント302(図3)の他の多くのコンポーネントは示されていないが、そのようなコンポーネントおよびそれらの相互接続は、当業者において周知である。
【0045】
コンピュータ302(図3)が走り出すと、フレキシブル・ディスク・ドライブ312内のフレキシブル・ディスク、CD−ROMドライブ316内のCD−ROM、ハード・ドライブ314、あるいはメモリ408(図4)中に格納されたプログラム命令がCPU410(図4)によって実行される。これらの装置に格納されたプログラム命令の一部は、図5〜図8に関して以下説明されるように、コンピュータ302(図3)とネットワークとの間のデータを伝送する方法の少なくとも一部を実行するために適している。同一または別の例では、コンピュータ302(図3)とネットワークとの間でデータを伝送する方法の少なくとも一部は、図5〜図8に関して以下説明されるように、コンピュータ302中の回路によって実行される。
【0046】
図5は、第1実施例に従って、コンピュータ302とネットワーク503との間でデータを伝送するために形成されたシステム例500のブロック図である。いくつかの実施例では、システム500は、ネットワーク・アダプタ430,431,220,221を使用して、コンピュータとネットワークとの間でデータを伝送するために用いられるワイヤレス通信システムである。システム500は、単に例示であり、また、本発明がここに示された特定の実施例あるいは具体例に制限されることはない。システム500は、特にここに示されていない様々な異なる実施例あるいは具体例において使用される。
【0047】
例として、コンピュータ・コンポーネント101は、(a)デュアル・バンド管理コンポーネント550、(c)ネットワーク・アダプタ220,221,223、および(d)アンテナ105,106を含む。
【0048】
同じかあるいは異なる例において、コンピュータ302は、(a)オペレーティング・システム590、(b)1またはそれ以上のコンピュータ・プログラム591、(c)デュアル・バンド管理コンポーネント560、(d)ネットワーク・アダプタ430,431、および(e)アンテナ435,436を含む。いくつかの実施例では、ネットワーク・アダプタ430,431、アンテナ435,436、およびデュアル・バンド管理コンポーネント560は、WNICカード469(図4)に所在する。
【0049】
他の実施例では、デュアル・バンド管理コンポーネント560は、メモリ408(図4)、ネットワーク・アダプタ430,431に所在することができ、アンテナ435,436は、WNICカード469(図4)内に位置してもよい。
【0050】
システム500は、従来のワイヤレス・ネットワーク速度の2倍に近い速度で、コンピュータ302とコンピュータ・コンポーネント101との間でワイヤレスにデータを伝送するために形成される。多くの例では、ネットワーク503は、コンピュータ・コンポーネント101にデータを伝送する。デュアル・バンド管理コンポーネント550は、そのデータを複数のセグメントに分割する。ネットワーク・アダプタ221およびアンテナ106は、第1のワイヤレス標準規格に従い第1周波数帯を使用してセグメントの第1部分をアンテナ435およびネットワーク・アダプタ430に伝える。同様に、ネットワーク・アダプタ220およびアンテナ105は、(a)第1のワイヤレス標準規格に従って第2周波数帯、あるいは(b)第2のワイヤレス標準規格に従って第1周波数帯あるいは第2周波数帯を使用して、セグメントの第2部分をアンテナ436およびネットワーク・アダプタ431へ同時に伝える。
【0051】
デュアル・バンド管理コンポーネント560は、複数のセグメントをオリジナルのデータ・ストリームへ統合し、その後そのオリジナルのデータ・ストリームをコンピュータ302中で走るコンピュータ・プログラム591に渡す。
【0052】
同様に、多くの例において、データをコンピュータ302からネットワーク503に伝送するために、コンピュータ・プログラム591は、そのデータをデュアル・バンド管理コンポーネント560に伝える。デュアル・バンド管理コンポーネント560は、そのデータを複数のセグメントに分割する。ネットワーク・アダプタ430およびアンテナ435は、第1のワイヤレス標準規格に従い第1周波数帯を用いてセグメントの第1部分をアンテナ106およびネットワーク・アダプタ221に伝える。同様に、ネットワーク・アダプタ431およびアンテナ436は、(a)第1のワイヤレス標準規格に従って第2周波数帯、あるいは(b)第2のワイヤレス標準規格に従って第1周波数帯あるいは第2周波数帯を使用して、セグメントの第2部分をアンテナ105およびネットワーク・アダプタ220へ同時に伝える。デュアル・バンド管理コンポーネント550は、複数のセグメントをオリジナルのデータ・ストリームへ統合し、その後そのオリジナルのデータ・ストリームをネットワーク503に渡す。
【0053】
いくつかの実施例では、コンピュータ502は、コンピュータ302のコンポーネントと同一か類似するコンポーネントを含んでいる。これらの実施例では、コンピュータ・コンポーネント101は、図8に以下説明される方法を使用するコンピュータ302およびコンピュータ502の両方にデータを伝える。
【0054】
図6は、第1実施例に従って、デュアル・バンド管理コンポーネント例550のブロック図である。デュアル・バンド管理コンポーネント550は、(a)ネットワーク・アダプタ220,221(図2および図5)からおよびそれらへデータの1またはそれ以上のセグメントを伝えるために形成されたデータ通信モジュール651、(b)ネットワーク・コネクタ112(図1および図2)を通ってネットワーク503(図5)からおよびそれへデータ・ストリームを伝えるために形成されたネットワーク通信モジュール652、(c)ネットワーク503(図5)から受信したデータを少なくとも2つのセグメントへ分割するために形成されたデータ分割モジュール653、(d) ネットワーク・アダプタ220,221(図2および図5)から受信したデータのセグメントを単一のデータ・ストリームへ組み合わせるために形成されたデータ統合モジュール654、(e)ネットワーク・アダプタ220,221(図2および図5)の伝送容量を決定するために形成された帯域幅計算器またはアベイラビリティ・モジュール655、および(f)ネットワーク503(図5)から受信したデータ・ストリーム中のデータの優先順位を決定するために形成されたプライオリティ・モジュール656を含む。
【0055】
いくつかの実施例では、ネットワーク503(図5)から受信したデータの各セグメントは、ネットワーク・アダプタ220,221(図2および図5)の1つのアダプタに関連する。これらの実施例では、データ分割モジュール653は、ネットワーク503(図5)から受信したデータを分解するために形成され、少なくとも2つのセグメントの各セグメント中のデータ量は、そのデータのセグメントと関連するアダプタの伝送容量に関係する。同じかあるいは異なる実施例では、データ分割モジュール653は、データを分割するために形成され、各セグメントの相対的なサイズは、関連するネットワーク・アダプタの利用可能な帯域幅に比例する。同じかあるいは異なる実施例において、デュアル・バンド管理コンポーネント550および/または560(図5)は、負荷バランス技術を使用する。
【0056】
図7は、第1実施例に従って、デュアル・バンド管理コンポーネント例560のブロック図である。デュアル・バンド管理コンポーネント560は、(a)ネットワーク・アダプタ430,431(図4および図5)からおよびそれらへデータの1またはそれ以上のセグメントを伝えるために形成されたデータ通信モジュール758、(b)コンピュータ・プログラム591(図5)からおよびそれへデータ・ストリームを伝えるために形成されたコンピュータ通信モジュール757、(c)コンピュータ・プログラム591(図5)から受信したデータを少なくとも2つのセグメントへ分解するために形成されたデータ分割モジュール653、(d)ネットワーク・アダプタ430,431(図4および図5)から受信したデータのセグメントを単一のデータ・ストリームへ組み合わせるために形成されたデータ統合モジュール654、(e)ネットワーク・アダプタ430,431(図4および図5)の伝送容量を決定するために形成されたアベイラビリティ・モジュール655、(f)コンピュータ・プログラム591(図5)から受信したデータ・ストリーム中のデータの優先順位を決定するために形成されたプライオリティ・モジュール656、および(g)コンピュータ302(図3および図5)に結合されたネットワーク・アダプタを検出するために形成された検出モジュール759を含む。いくつかの実施例では、検出モジュール759は、またデュアル・バンド管理コンポーネント550の一部でもあり得る。
【0057】
いくつかの実施例では、コンピュータ・プログラム591(図5)から受信したデータの各セグメントは、ネットワーク・アダプタ430,431(図4および図5)の1つのアダプタに関連する。これらの実施例では、データ分割モジュール653はコンピュータ・プログラム(図5)から受信したデータを分割するか分解するために形成され、少なくとも2つのセグメントの各セグメント中のデータ量は、そのデータのセグメントに関連したアダプタの伝送容量と関連する。同じかあるいは異なる実施例では、データ分割モジュール653は、そのデータを分割するために形成され、各セグメントの相対的なサイズは、その関連するネットワーク・アダプタの利用可能な帯域幅に比例する。
【0058】
図8は、第1実施例に従って、コンピュータ302(図3および図5)からネットワーク503(図5)へデータを伝送する方法例800のフローチャートを示す。この方法は、ここに説明された実施例の様々な側面を実行するための技術を単に表したに過ぎず、そのシステム500(図5)および方法800は、この特定の実施例に制限されるものではなく、多くの他の実施例(制限するものではないが、同じステップの他のシーケンス)として、可能であることを認識すべきである。
【0059】
この図示された実施例において、方法800の最初の動作は、コンピュータ302(図3および図5)に結合されたネットワーク・アダプタを検出する動作805である。図7を再び参照して、検出モジュール759は、コンピュータ302(図3および図5)に結合されたあらゆるネットワーク・アダプタを検出するために形成される。一実施例において、検出モジュール759は、オペレーティング・システム590(図5)によって格納され、コンピュータ302(図3および図5)に結合された装置のリストまたはテーブルにアクセスすることができる。図5に示された実施例では、2つのネットワーク・アダプタ430,431がコンピュータ302に結合されている。
【0060】
図8を再び参照して、方法800の次の動作は、ネットワーク・アダプタ430(図4および図5)とネットワーク・アダプタ220(図2および図5)との間のネットワーク接続を初期化する動作810である。
【0061】
方法800の次の動作は、ネットワーク・アダプタ431(図4および図5)とネットワーク・アダプタ220(図2および図5)との間のネットワーク接続を初期化する動作815である。動作810,815が、逆の順で、あるいは互いに同時に行なわれてもよい。
【0062】
続いて、方法800は、各々のネットワーク・アダプタ430,431(図4および図5)の最初に利用可能な帯域幅を確立する動作820を含む。図7を参照して、多くの実施例では、デュアル・バンド管理コンポーネント560のアベイラビリティ・モジュール655が、各ネットワーク接続、またはネットワーク・アダプタ430,431(図4および図5)の前の利用可能な帯域幅を使用して、最初の利用可能な帯域幅を確立する。代替の実施例では、ネットワーク接続の、あるいはネットワーク・アダプタ430,431(図4および図5)のタイプおよび理論的な帯域幅に関する情報は、最初の帯域幅を確立するために使用される。例えば、IEEE802.11a標準規格および5ギガヘルツの周波数帯を使用するネットワーク接続は、54メガビット/秒の理論的な帯域幅を有するであろう。IEEE802.11b標準規格および2.4ギガヘルツの周波数帯を使用するネットワーク接続は、11メガビット/秒の理論的な帯域幅を有するであろう。IEEE802.11n標準規格および2.4あるいは5.0ギガヘルツの周波数帯を使用するネットワーク接続は、74メガビット/秒の理論的な帯域幅を有するであろう。
【0063】
他の実施例では、ネットワーク接続の帯域幅を確立する代わりに、アベイラビリティ・モジュール655は、2つのネットワーク接続間における最初のデータ割付けを決定する。いくつかの実施例において、アベイラビリティ・モジュール655は、最初の割付けを決定するために過去のデータ割付けに関して保存されたデータを使用する。代替例において、アベイラビリティ・モジュール655は、2つのネットワーク接続間の予め定めた割合のデータ(例えば、50−50分割)を割付けることができる。
【0064】
再び図8を参照して、方法800の次の動作は、コンピュータ・プログラム591(図5)からコンピュータ通信モジュール757(図7)へデータを伝送する動作825である。伝送されるデータは、ftp(ファイル転送プロトコル)データ、http(ハイパーテキスト転送プロトコル)データ、視聴覚ストリーミング・データ、およびVoIP(ボイス・オーバーIP)データを含む様々なタイプのデータを含むが、これらに制限されることはない。いくつかの実施例において、コンピュータ・プログラム591からのデータの伝送は、デュアル・バンド管理コンポーネント560(図5および図7)がコンピュータ302(図3および図5)からデータを受信することを意味する。
【0065】
方法800の次の動作は、データの優先順位を決定する動作830である。いくつかの実施例において、プライオリティは、プライオリティ・モジュール656(図7)を使用して決定される。データのプライオリティが決定された後、データおよびプライオリティ・タグは、データ分割モジュール653(図7)に伝えられる。動作820,825,830は、同様に他のシーケンスで生じてもよい。
【0066】
いくつかの実施例では、プライオリティは、他のデータ利用に対してリアルタイム動作と関係するデータに与えることができる。例えば、視聴覚ストリーミング・データおよびVoIPデータは、他のタイプのデータに対して優先権を与えることができる。
【0067】
いくつかの実施例において、プライオリティを備えたデータは、最高品質のネットワーク接続を介して伝送される。いくつかの実施例では、最高品質のネットワーク接続は、最低のパケット量損失を具備するネットワーク接続である。同じかあるいは異なる実施例において、優先度の高いデータは、保証された帯域幅が割付けられる。すなわち、優先度の高いデータは、他のデータが必要とする帯域幅にかかわらず、予め定めた量の帯域幅が利用可能となる。
【0068】
いくつかの実施例では、プライオリティ・モジュール656(図7)は、コンピュータ・プログラム591(図5)によるデータのタグ付けにより、データの優先順位を決定することができる。他の実施例では、プライオリティ・モジュール656(図7)は、そのタイプとプライオリティを決定するためにデータを分析する。さらに他の実施例では、ユーザは、各データのタイプにプライオリティを設定することができる。
【0069】
方法800の次の動作は、データ・ストリームを少なくとも第1セグメントおよび第2セグメントに分割する動作835である。いくつかの実施例において、データは、データ分割モジュール653(図7)を使用して分割される。様々な実施例において、デュアル・バンド管理コンポーネント560(図5および図7)は、ネットワーク・アダプタ430,431(図4および図5)の各々にそのアダプタのスループットに比例したサイズを有するデータの一部を供給するために形成される。例えば、ネットワーク・アダプタ430(図4および図5)がネットワーク・アダプタ431(図4および図5)のスループットより2倍高いスループットを有し、かつそのデータ・ストリームが部分1から10を含む場合、デュアル・バンド管理コンポーネント(図4および図7)は、部分1,2,4,5,7,8,10をネットワーク・アダプタ430(図4および図5)に、部分3,6,9をネットワーク・アダプタ431(図4および図5)へ送ることができる。
【0070】
一実施例では、第1セグメントは、ネットワーク・アダプタ430(図4および図5)とネットワーク・アダプタ220(図2および5)との間のネットワーク接続に関係する。第2セグメントは、ネットワーク・アダプタ431(図4および図5)とネットワーク・アダプタ221(図2および図5)との間のネットワーク接続である。代替の実施例では、データ・ストリームは、3またはそれ以上のセグメントに分割することができる。
【0071】
図7を参照して、いくつかの実施例では、アベイラビリティ・モジュール655は、ネットワーク接続の各々の利用可能な帯域幅をデータ分割モジュール653に伝える。一実施例において、データ分割モジュール653は、利用可能な帯域幅に基づいてデータを分割する。すなわち、データ分割モジュール653は、負荷バランスをネットワーク接続に適用することができる。他の実施例では、データの予め定める部分をデータ分割モジュール653は、各ネットワーク接続に割当てる。
【0072】
ネットワーク接続間のデータの分割は、各ネットワーク接続の変化する帯域幅およびアベイラビリティ(つまり、変化する無線周波数状態、変化するネットワーク・トラフィック・パターン)に基づいて連続的に変わる。例えば、パケット損失量が1つのネットワーク接続で増加する場合、そのネットワーク接続に割当てられたデータ量は減少する。しかしながら、データリンクのスループットが増加する場合、そのネットワーク接続に当てられたデータ量は増加する。いくつかの実施例では、データ分割は、パケット・レベルで行なわれる。
【0073】
いくつかの実施例では、識別あるいはマーク情報は、第1セグメントおよび第2セグメントに加えられ、データ・ストリームの再構成を可能にする。例えば、各セグメントは番号が付され、その結果受信中のデュアル・バンド管理コンポーネント内のデータ統合モジュール654は、オリジナルのデータ・ストリームを正確に再構成するためにそのセグメントを再結合する。この追加の情報は、システム500のスループットを減少させる。しかしながら、一実施例において、この追加情報によってスループットは10パーセントだけ減少するだけである。
【0074】
第1および第2セグメント間にデータを割り付けた後、図8を再び参照して、方法800の次の動作は、データ通信モジュール758(図7)からネットワーク・アダプタ430(図4および図5)へ第1セグメントを伝える動作840である。
【0075】
続いて、方法800は、データ通信モジュール758(図7)からネットワーク・アダプタ431(図4および図5)へ第2セグメントを伝える動作845を含む。動作840,845が、逆の順であるいは互いに同時に行なわれてもよい。
【0076】
方法800の次の動作は、第1のワイヤレス標準規格に従い第1周波数帯を介して、第1セグメントをネットワーク・アダプタ430(図4および図5)およびアンテナ435(図4および図5)を用いて第1周波数で送信または同報通信する動作850である。
【0077】
方法800は、さらに、(a)第2周波数帯を用いおよび第1のワイヤレス標準規格に従って、または(b)第2のワイヤレス標準規格に従って、第2セグメントをネットワーク・アダプタ430(図4および図5)およびアンテナ435(図4および図5)を用いて第2周波数で送信または同報通信する動作855である。いくつかの実施例では、動作855は、動作850と同時であり、あるいは、それらが逆の順で行なわれてもよい。さらに、動作840,845,850,855が互いに同時に行なわれる場合もある。
【0078】
図5を再び参照して、いくつかの実施例では、ネットワーク・アダプタ430およびネットワーク・アダプタ431は、異なる周波数帯を介して送信し受信するために形成される。すなわち、第1周波数は、第2周波数とは異なる。例えば、ネットワーク・アダプタ430は、5725メガヘルツと5875メガヘルツとの間(つまり、5GHz(ギガヘルツ)帯)の少なくとも1つの周波数上で第1セグメントを送信するために形成することができる。ネットワーク・アダプタ431は、2400メガヘルツと2500メガヘルツとの間(つまり、2.4GHz帯)の少なくとも1つの周波数上で第2セグメントを送信することができる。これらの例において、ネットワーク・アダプタ430,431は、同じワイヤレス標準規格を使用することができる。
【0079】
同じかあるいは異なる実施例において、ネットワーク・アダプタ430,431は、また、異なるワイヤレス標準規格に従って、第1および第2セグメントをそれぞれ伝送し受信することもできる。
【0080】
いくつかの実施例において、ネットワーク・アダプタ430は、IEEE802.11g標準規格に従って第1セグメントを送信するために形成される。様々な実施例では、ネットワーク・アダプタ431は、またIEEE802.11g標準規格に従って第2セグメントを送信するために形成することもできる。
【0081】
異なる実施例において、ネットワーク・アダプタ430は、IEEE802.11n標準規格に従って第1セグメントを送信するために形成され、そしてネットワーク・アダプタ431は、IEEE802.11g標準規格に従って第2セグメントを送信するために形成することができる。さらなる実施例では、ネットワーク・アダプタ430,431両方がIEEE802.11aまたはIEEE802.11b標準規格のうちの1つを使用して通信するために形成することもできる。
【0082】
ネットワーク・アダプタ430,431が通信する標準規格および周波数は、互いから完全に独立していることはない。いくつか標準規格はある周波数帯に関連する。例えば、IEEE802.11b標準規格は、2.4GHz帯での使用のみである。
【0083】
図8を再び参照して、方法800の次の動作は、第1のワイヤレス標準規格に従って、第1周波数帯を使用するネットワーク・アダプタ220(図2および図5)およびアンテナ106(図1、図2および図5)を用いて、第1周波数上で第1セグメントを受信する動作860である。
【0084】
方法800は、さらに、(a)第1のワイヤレス標準規格に従う第2周波数帯、または(b)第2のワイヤレス標準規格に従って、ネットワーク・アダプタ221(図2および図5)およびアンテナ105(図1、図2および図5)を用いて第2周波数上で第2セグメントを受信する動作865を含む。動作860,865が、逆の順で、あるいは互いに同時に行なわれてもよく、また、それらが動作850,855と同時に起ってもよい。
【0085】
続いて、方法800は、ネットワーク・アダプタ220(図2および図5)からデータ通信モジュール651(図6)に第1セグメントを伝える動作870を含む。
【0086】
方法800は、さらに、第2セグメントをネットワーク・アダプタ221(図2および図5)からデータ通信モジュール651(図6)に伝える動作875を含む。いくつかの実施例では、動作870,875は互いに同時であってもよく、あるいは逆の順でもよい。他の実施例では、動作870,875の順序は、第1および第2セグメントがいつネットワーク・アダプタ221,220(図2および図5)によって受信されたかに依存する。動作840,845,850,855,860,865,870,875が、さらに互いに同時に生じることもある。
【0087】
続いて、方法800は、データ統合モジュール654(図6)を使用して、第1セグメントおよび第2セグメントを第1データ・ストリームに組み合わせる動作880を含む。一実施例では、データ統合モジュール654(図6)は、データ分割モジュール653(図7)によって第1および第2セグメントに付された番号またはタグを使用して、データ・ストリームを再構築する。
【0088】
最後に、方法800は、ネットワーク通信モジュール652(図6)を使用して、第1データ・ストリームをネットワーク503(図5)に通信する動作885を含む。
【0089】
いくつかの実施例では、ネットワーク503(図5)から、コンピュータ302(図3および図5)にデータを伝送する方法は、方法800に類似することがある。ネットワーク503(図5)からコンピュータ302(図3および図5)にデータを伝送する際に、ネットワーク・アダプタ220,221がデータ(図2)を送信し、ネットワーク・アダプタ430,431(図4)がそのデータを受信する。従って、ネットワーク503(図5)からコンピュータ302(図3および図5)にデータを伝送する方法は、図1〜図8およびコンピュータ302(図3および図5)からネットワークデータ503(図5)にデータを伝送する前述の議論に照らせば、当業者であれば明らかであろう。
【0090】
本発明は、特定の実施例に関して説明されたが、本発明の思想および範囲から逸脱せずに、様々な変更が成されることを当業者は理解しているであろう。例えば、用語「セグメント」、「セット」、「一部」、「部分」、「データ・グループ」および同種の用語が相互に交換して使用できることは、当業者にとって明白であろう。他の例では、コンピュータ・コンポーネント101(図1および図2)は、ネットワーク・アダプタ220,221(図2)と同一か類似する3またはそれ以上のネットワーク・アダプタを含めることができる。同様に、コンピュータ302(図3および図4)またはWNICカード469(図4)は、ネットワーク・アダプタ430,431(図4)と同一か類似する3またはそれ以上のネットワーク・アダプタを含めることができる。
【0091】
このような変更を追加えた例は、前述の説明で与えられている。従って、本発明の実施例の開示は、本発明の範囲を例示するために意図されているのであり、制限すること意図するものではない。本発明の範囲は、添付の請求項によって要求される範囲にのみに制限されることが意図される。
【0092】
例えば、ここに議論されたシステムが様々な実施例中で実現され、これらの実施例の前述の議論は、必ずしもあらゆる実施例の完全な説明を表すものではないことは、当業者にとって明白であろう。むしろ、図面の詳細な説明および図面それ自身は、本発明の少なくとも1つの好適な実施例を示し、本発明の代替の実施例を開示する。
【0093】
特定の請求項で要求された要素は、その請求項で要求された本発明にとって必須のものである。従って、1またはそれ以上の要求された要素の置換は、再構成であり、改変ではない。さらに、利点、他の効果、および課題の解決は、特定の実施例に関して説明された。あらゆる利点、効果、課題の解決を生じさせるあらゆる利点、効果、課題の解決、および要素は、より明白になるであろうが、しかしながら、重要で、必要な、または必須の特徴、あるいは、あらゆるまたはすべて請求項の要素として解釈すべきではない。
【0094】
さらに、ここに開示された実施例および制限は、その実施例および/または制限が(1)請求項中に明らかに要求されていない、および(2)均等理論のもとで潜在的に明白な均等物および/または請求項中の制限である場合、公有理論の下で公共に供するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】第1実施例に従って、データを同報通信するためのコンピュータ・コンポーネントの例を示す。
【図2】第1実施例に従って、図1のコンピュータ・コンポーネントのシャーシ内部にある回路基板上に含まれる要素の代表的なブロック図を示す。
【図3】第1実施例に従って、図1のコンピュータ・コンポーネントと動作するために適したコンピュータの例を示す。
【図4】第1実施例に従って、図3のコンピュータ・コンポーネントのシャーシ内部にある回路基板上に含まれる要素の代表的なブロック図を示す。
【図5】第1実施例に従って、図3および図4のコンピュータとネットワークとの間でデータを伝送するために形成されたシステム例のブロック図である。
【図6】第1実施例に従って、図1および図2のコンピュータ・コンポーネントのデュアル・バンド管理コンポーネント例のブロック図である。
【図7】第1実施例に従って、図3および図4のコンピュータ・コンポーネントのデュアル・バンド管理コンポーネント例のブロック図である。
【図8】第1実施例に従って、図3および図4のコンピュータから図5のネットワークへデータを伝送する方法例のためのフローチャートを示す。
【符号の説明】
【0096】
101:コンピュータ・コンポーネント
220,221,223:ネットワーク・アダプタ
260,262:送信機
261,263:受信機
469:WNIC(ワイヤレス・ネットワーク・インターフェイス・カード)
503:ネットワーク
550,560:デュアル・バンド管理コンポーネント
653:データ分割モジュール
654:データ統合モジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータとネットワークとの間でデータを通信するためのコンピュータ・コンポーネントにおいて、
前記コンピュータおよび前記ネットワークの少なくとも1つから第1データを受信するために形成され、かつ前記第1データを2またはそれ以上の部分に分割するために形成されたデュアル・バンド管理コンポーネントと、
前記デュアル・バンド・モジュールに電気的に結合され、第1のワイヤレス標準規格に従って、前記2またはそれ以上の部分の第1部分を送信するために形成された第1ネットワーク・アダプタと、
前記デュアル・バンド・モジュールに電気的に結合され、第2のワイヤレス標準規格に従って、前記2またはそれ以上の部分の第2部分を送信するために形成された第2ネットワーク・アダプタと、
から構成され、
前記第1のワイヤレス標準規格は、前記第2のワイヤレス標準規格と異なり、
前記データは、前記第1データを含む、
ことを特徴とするコンピュータ・コンポーネント。
【請求項2】
前記2またはそれ以上の部分の前記第1部分および前記第2部分のサイズは、前記第1ネットワーク・アダプタおよび前記第2ワイヤレス・アダプタのいずれかのスループットに比例し、
前記デュアル・バンド管理コンポーネントは、前記2またはそれ以上の部分の前記第1部分を前記第1ネットワーク・アダプタへ供給し、前記2またはそれ以上の部分の前記第2部分を前記第2ネットワーク・アダプタへ供給するためにさらに形成される、
ことを特徴とする請求項1記載のコンピュータ・コンポーネント。
【請求項3】
前記第1ネットワーク・アダプタは、IEEE802.11n標準規格に従って、前記2またはそれ以上の部分の前記第1部分を送信するために形成され、
前記第1のワイヤレス標準規格は、前記IEEE802.11n標準規格である、
ことを特徴とする請求項1または2記載のコンピュータ・コンポーネント。
【請求項4】
前記第2ネットワーク・アダプタは、IEEE802.11b標準規格に従って、前記2またはそれ以上の部分の前記第2部分を送信するために形成され、
前記第2のワイヤレス標準規格は、前記IEEE802.11b標準規格である、
ことを特徴とする請求項1、2、または3記載のコンピュータ・コンポーネント。
【請求項5】
前記第2ネットワーク・アダプタは、前記IEEE802.11g標準規格に従って、前記2またはそれ以上の部分の前記第2部分を送信するために形成され、
前記第2のワイヤレス標準規格は、前記IEEE802.11g標準規格である、
ことを特徴とする請求項1、2、または3記載のコンピュータ・コンポーネント。
【請求項6】
前記第1ネットワーク・アダプタおよび前記第2ネットワーク・アダプタは、同じ周波数帯で送信し受信するために形成される、
ことを特徴とする先行する請求項のいずれか記載のコンピュータ・コンポーネント。
【請求項7】
前記第1ネットワーク・アダプタは、約5,725から5,875メガヘルツの間の少なくとも1つの周波数上で前記2またはそれ以上の部分の第1部分を送信するために形成される、
ことを特徴とする請求項1、2、3、または6記載のコンピュータ・コンポーネント。
【請求項8】
前記第2ネットワーク・アダプタは、約2,400から2,500メガヘルツの間の少なくとも1つの周波数上で前記2またはそれ以上の部分の前記第2部分を送信するために形成される、
ことを特徴とする請求項7記載のコンピュータ・コンポーネント。
【請求項9】
前記第2ネットワーク・アダプタは、約5,725から5,875メガヘルツの間の少なくとも1つの周波数上で前記2またはそれ以上の部分の前記第2部分を送信するために形成される、
請求項7記載のコンピュータ・コンポーネント。
【請求項10】
前記コンピュータ・コンポーネントは、ルータである、
ことを特徴とする先行する請求項のいずれか記載のコンピュータ・コンポーネント。
【請求項11】
前記コンピュータ・コンポーネントは、ワイヤレス・アクセス・ポイントである、
ことを特徴とする先行する請求項のいずれか記載のコンピュータ・コンポーネント。
【請求項12】
前記コンピュータ・コンポーネントは、ネットワーク・インターフェイス・カードである、
ことを特徴とする先行する請求項のいずれか記載のコンピュータ・コンポーネント。
【請求項13】
前記第1ネットワーク・アダプタは、前記第1のワイヤレス標準規格に従って、第2データの第1部分を受信するためにさらに形成され、
前記第2ネットワーク・アダプタは、前記第2のワイヤレス標準規格に従って、第2データの第2部分を受信するためにさらに形成され、
前記データは、前記第2データを含む、
ことを特徴とする先行する請求項のいずれか記載のコンピュータ・コンポーネント。
【請求項14】
前記第1ネットワーク・アダプタは、前記第2データの前記第1部分を前記デュアル・バンド通信モジュールに伝えるために形成され、
前記第2ネットワーク・アダプタは、前記第2データの前記第2部分を前記デュアル・バンド通信モジュールに伝えるために形成され、
前記デュアル・バンド管理コンポーネントは、前記第1ネットワーク・アダプタから受信した前記第2データの前記第1部分、および前記第2ワイヤレス・アダプタから受信した前記第2データの前記第2部分に基づいて前記第2データを組み立てるために形成される、
ことを特徴とする請求項13記載のコンピュータ・コンポーネント。
【請求項15】
前記デュアル・バンド管理コンポーネントは、
前記コンピュータおよび前記ネットワークの少なくとも1つからの前記第1データを受信するために形成されたネットワーク通信モジュールと、
前記第1データを前記第1データの前記2またはそれ以上の部分に分割するために形成されたデータ分割モジュールと、
前記第1ネットワーク・アダプタおよび前記第2ネットワーク・アダプタの利用可能な帯域幅を計算し、かつ前記第1ネットワーク・アダプタおよび前記第2ネットワーク・アダプタの前記利用可能な帯域幅を前記データ分割モジュールに伝えるために形成されたアベイラビリティ・モジュールと、
前記第1データの前記2またはそれ以上の部分の前記第1部分を前記第1ネットワーク・アダプタへ、および前記第1データの前記2またはそれ以上の部分の前記第2部分を前記第2ネットワーク・アダプタへ伝えるために形成されたデータ通信モジュールと、
前記第2データの前記第1部分および前記第2データの前記第2部分を組み合せ、前記第2データの完全なコピーを再構成するために形成されたデータ・アセンブリ・モジュールと、
から構成され、
前記コンピュータ通信モジュールは、前記第2データの前記完全なコピーを前記コンピュータおよび前記ネットワークの少なくとも1つへ伝えるためにさらに形成される、
ことを特徴とする請求項14記載のコンピュータ・コンポーネント。
【請求項16】
コンピュータをネットワークへ結合するために適応したネットワーク・インターフェイス・カードにおいて、
第1ワイヤレス送信機と、
第2ワイヤレス送信機と、
第1ワイヤレス受信機と、
第2ワイヤレス受信機と、
第1データの第1セグメントを前記第1ワイヤレス送信機へ、および前記第1データの第2セグメントを前記第2ワイヤレス送信機へ伝えるために形成されたデュアル・バンド管理コンポーネントと、
から構成され、
前記第1ワイヤレス送信機は、第1のワイヤレス標準規格に従って、前記第1データの前記第1セグメントをワイヤレスに送信するために形成され、
前記第1ワイヤレス受信機は、前記第1のワイヤレス標準規格に従って、第2データの第1部分をワイヤレスに受信するために形成され、
前記第2ワイヤレス送信機は、第2のワイヤレス標準規格に従って、前記第1データの前記第2セグメントをワイヤレスに送信するために形成され、
前記第2ワイヤレス受信機は、前記第2のワイヤレス標準規格に従って、前記第2データの第2部分をワイヤレスに受信するために形成される、
ことを特徴とするネットワーク・インターフェイス・カード。
【請求項17】
コンピュータとネットワークとの間でデータを通信するためのコンピュータ・コンポーネントにおいて、
前記コンピュータおよび前記ネットワークの少なくとも1つから第1データを受信するために形成され、前記第1データを2またはそれ以上の部分に分割するために形成されたデュアル・バンド管理コンポーネントと、
前記デュアル・バンド・モジュールに電気的に結合され、第1のワイヤレス標準規格に従って、前記2またはそれ以上の部分の第1部分を第1周波数帯で送信するために形成された第1ネットワーク・アダプタと、
前記デュアル・バンド・モジュールに電気的に結合され、前記第1のワイヤレス標準規格に従って、前記2またはそれ以上の部分の第2部分を第2周波数帯で送信するために形成された第2ネットワーク・アダプタと、
から構成され、
前記第1のワイヤレス標準規格は、前記第2のワイヤレス標準規格と異なり、
前記データは、前記第1データを含む、
ことを特徴とするコンピュータ・コンポーネント。
【請求項18】
コンピュータをネットワークへ結合するために適応したネットワーク・インターフェイス・カードにおいて、
第1ワイヤレス送信機と、
第2ワイヤレス送信機と、
第1ワイヤレス受信機と、
第2ワイヤレス受信機と、
第1データの第1セグメントを前記第1ワイヤレス送信機へ、および前記第1データの第2セグメントを前記第2ワイヤレス送信機へ伝えるために形成されたデュアル・バンド管理コンポーネントと、
から構成され、
前記第1ワイヤレス送信機は、第1のワイヤレス標準規格に従って、前記第1データの前記第1セグメントを第1周波数帯でワイヤレスに送信するために形成され、
前記第1ワイヤレス受信機は、前記第1のワイヤレス標準規格に従って、第2データの第1部分を前記第1周波数帯でワイヤレスに受信するために形成され、
前記第2ワイヤレス送信機は、第1のワイヤレス標準規格に従って、前記第1データの前記第2セグメントを第2周波数帯でワイヤレスに送信するために形成され、
前記第2ワイヤレス受信機は、前記第1のワイヤレス標準規格に従って、前記第2データの第2部分を前記第2周波数帯でワイヤレスに受信するために形成される、
ことを特徴とするネットワーク・インターフェイス・カード。
【請求項19】
前記第1ワイヤレス送信機は、約5,725から5,875メガヘルツの間の少なくとも1つの周波数で送信するために形成され、
前記第1ワイヤレス受信機は、約5,725から5,875メガヘルツの間の少なくとも1つの周波数を受信するために形成され、
前記第1周波数帯は、約5,725から5,875メガヘルツである、
ことを特徴とする請求項18記載のネットワーク・インターフェイス・カード。
【請求項20】
前記第2ワイヤレス送信機は、約2,400から2,500メガヘルツの間の少なくとも1つの周波数で送信するために形成され、
前記第2ワイヤレス受信機は、約2,400から2,500メガヘルツの間の少なくとも1つの周波数を受信するために形成され、
前記第2周波数帯は、約2,400から2,500メガヘルツである、
ことを特徴とする請求項19記載のネットワーク・インターフェイス・カード。
【請求項21】
前記デュアル・バンド管理コンポーネントは、
第1データを1またはそれ以上のコンピュータ・プログラムから受信するために形成されたコンピュータ通信モジュールであって、前記1またはそれ以上のコンピュータ・プログラムは前記コンピュータ上で実行される、コンピュータ通信モジュールと、
前記第1データを少なくとも前記第1セグメントおよび前記第2セグメントに分割するために形成されたデータ分割モジュールと、
前記第1ワイヤレス送信機および前記第2ワイヤレス送信機の利用可能な帯域幅を計算し、前記第1ワイヤレス送信機および前記第2ワイヤレス送信機の前記利用可能な帯域幅を前記データ分割モジュールに伝えるために形成された帯域幅計算モジュールと、
前記第1データの前記第1セグメントを前記第1ワイヤレス送信機に伝え、前記第2データの第2セグメントを前記第2ワイヤレス送信機に伝えるために形成されたデータ通信モジュールと、
から構成され、
前記データ分割モジュールは、前記第2セグメントに対する前記第1セグメントの相対的なサイズが前記第1送信機および前記第2送信機の前記利用可能な帯域幅にそれぞれ比例するように前記第1データを分割するために形成される、
ことを特徴とする請求項18、19、または20記載のネットワーク・インターフェイス・カード。
【請求項22】
前記デュアル・バンド管理コンポーネントは、
前記第2データの第2部分および第1部分を組み合せ、前記第2データの完全なコピーを再構成するデータ・アセンブリ・モジュールをさらに含み、
前記デュアル・バンド管理コンポーネントは、前記第1ワイヤレス受信機から前記第2データの前記第1部分を、および前記第2ワイヤレス受信機から前記第2データの第2部分を受信するためにさらに形成され、
前記コンピュータ通信モジュールは、前記第2データの前記完全なコピーを前記1またはそれ以上のコンピュータ・プログラムに伝えるためにさらに形成される、
ことを特徴とする請求項21記載のネットワーク・インターフェイス・カード。
【請求項23】
2つの電子装置間でデータを伝送する方法において、
第1データを前記2つの電子装置の第1装置から受信する段階と、
前記第1データを少なくとも第1セグメントおよび第2セグメントに分割する段階と、
第1のワイヤレス標準規格に従って、前記第1セグメントを前記2つの電子装置の第2装置への送信する段階と、
第2のワイヤレス標準規格に従って、前記第2セグメントを前記2つの電子装置の第2装置への送信する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項24】
前記第1セグメントを送信する段階は、
前記第1のワイヤレス標準規格に従い、第1ネットワーク・アダプタを使用して前記第1セグメントを前記2つの電子装置の前記第2装置に伝える段階を含み、
前記第2セグメントを送信する段階は、
前記第2のワイヤレス標準規格に従い、第2ネットワーク・アダプタを使用して前記第2セグメントを前記2つの電子装置の前記第2装置に伝える段階を含む、
ことを特徴とする請求項23記載の方法。
【請求項25】
前記第1のワイヤレス標準規格に従って、第3データを前記2つの電子装置の前記第2装置から受信する段階と、
前記第2のワイヤレス標準規格に従って、第4データを前記2つの電子装置の前記第2装置から受信する段階と、
前記第3データおよび第4データを第5データに組み合わせる段階と、
前記第5データを前記2つの電子装置の前記第1装置に伝える段階と、
をさらに含むことを特徴とする請求項23または24記載の方法。
【請求項26】
2つの電子装置間でデータを伝送する方法において、
第1データを2つの電子装置の第1装置から受信する段階と、
前記第1データを少なくとも第1セグメントおよび第2セグメントに分割する段階と、
第1のワイヤレス標準規格に従って、前記第1セグメントを第1周波数帯で前記2つの電子装置の第2装置へ送信する段階と、
第1のワイヤレス標準規格に従って、前記第2セグメントを第2周波数帯で前記2つの電子装置の第2装置へ送信する段階と、
を含むことを特徴とする方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2009−60587(P2009−60587A)
【公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−162745(P2008−162745)
【出願日】平成20年6月23日(2008.6.23)
【出願人】(504379349)ベルキン・インターナショナル・インコーポレイテッド (21)
【住所又は居所原語表記】501 W. Walnut Street, Compton, California 90220, U.S.A.
【Fターム(参考)】