説明

ミッドモーアのシュータ

【課題】 モーアデッキで刈取った芝草を、車体の腹部下側に沿った位置に構成する供給シュータによって、車体後部のコレクタに搬送供給する形態では、芝草の搬送抵抗、乃至詰りを生じ易く、刈取芝草の排出、コレクタへの収容作用の行い難いものである。
【解決手段】 モーアデッキ1後側の刈取芝草を排出する排出シュート2と、車体3後部に装着のコレクタ4の収容口5との間に、この排出シュート2から排出される芝草を受けて前記収容口5へ案内する供給シュート6を設け、この供給シュート6の入口7底部に、横方向の切替軸8の周りに上下回動して前記入口7と、この前側底部の放出口9を交互に切替開閉する切替板10を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ミッドモーアの刈芝草を搬送、乃至排出するシュータに関し、排出詰りの少い簡単なシュータ構成とする。
【背景技術】
【0002】
ミッドモーアデッキにあっては、車体の腹部にモーアデッキを装着するため、刈取芝草を車体後側のコレクタに搬送して収容させる場合は、シュートを車体の腹部に沿って後方上部へ向けて配置することが多い。そして、この刈取芝草をコレクタに搬送させたり、搬送させないで車体腹部下方の刈跡地面に排出させたりこれらの排出方向を切替える形態として、特別の煩雑な切替カバーを、モーアデッキの排出シュート部に着脱する技術(例えば、特許文献1参照)がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005ー912314号公報(第1頁、図7)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
モーアデッキで刈取った芝草を、車体の腹部下側に沿った位置に構成する供給シュータによって、車体後部のコレクタに搬送供給する形態では、供給シュータの設置スペースが著しく制限されて、しかも後方上部への昇り傾斜に形成するため、芝草の搬送抵抗、乃至詰りを生じ易く、刈取芝草の排出、コレクタへの収容作用の行い難いものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、モーアデッキ1後側の刈取芝草を排出する排出シュート2と、車体3後部に装着のコレクタ4の収容口5との間に、この排出シュート2から排出される芝草を受けて前記収容口5へ案内する供給シュート6を設け、この供給シュート6の入口7底部に、横方向の切替軸8の周りに上下回動して前記入口7と、この前側底部の放出口9を交互に切替開閉する切替板10を設け、この切替板10を切替軸8の周りに上側へ回動して前記入口7を閉鎖したときは、前記放出口9を開いて、排出シュート2から排出され芝草をこの切替板10でこの放出口9側へ案内して刈取跡地面へ放出し、又、この切替板10を下側へ回動して前記入口7を開いたときは、前記放出口9を閉鎖して、排出シュート2から排出される芝草をこの切替板10でこの放出口9側へ案内して刈取跡地面へ排出し、又、この切替板板10を下側へ回動して前記入口7側へ開いたときは、前記放出口9を閉鎖して、排出シュート2から排出される芝草をこの切替板10で入口7側へ案内してコレクタ4へ供給収容させることを特徴とするミッドモーアのシュータの構成とする。
【0006】
刈取芝草をコレクタ4に収容するときは、切替板10を下側の放出口9側へ回動させて、この放出口9を閉鎖し、供給シュート6の入口7を開いた状態とする。モーアデッキ1から刈取られた芝草が排出シュート2を経て後方上部へ排出されると、この排出シュート2から供給シュート6の入口7を経て、収容口5側へ搬送案内される。この排出シュート2から供給シュート6の入口7へ搬送される芝草は、放出口9部においては底部に切替板10が閉鎖状態に位置して、この切替板10の上面で芝草の搬送を案内するため、排出シュート2から供給シュート6への芝草の送込搬送を円滑に行わせる。又、刈取芝草をコレクタ4へ収容させないで、刈取跡の地面に直接排出させるときは、前記切替板10を切替軸8周りに上方へ回動して、放出口9を開くと共に、供給シュート6の入口7を閉鎖する。この状態で排出シュート2から後方へ排出される刈取芝草は、一部が入口7を閉鎖している切替板10の下面に案内されて、供給シュート6へ搬送されることなく、直接下側の放出口9からモーアデッキ1の通過跡の地面に排出される。
【0007】
請求項2に記載の発明は、前記切替板10を有する供給シュート2の上方部に設ける運転席11の横側部に、横方向のレバー軸12周りに回動操作する操作レバー13を設け、この操作レバー13と前記切替板10の切替軸8との間をリンク機構14で連動する。運転席11は、車体3後部の供給シュート6上方に配置されるが、この運転席11の横側に位置する操作レバー13を把持して、レバー軸12周りに上下回動して、前記供給シュート6の入口7部の切替板10を回動し、供給シュート6の入口7と、この前側下部の放出口9とを交互に開閉することができる。
【0008】
これら操作レバー13による切替板10の切替操作は、レバー軸12と切替軸8との間のリンク機構14による連動によって行われるため、これらレバー軸12と切替軸8が供給シュート6を介在させて上下に配置して、軸方向を平行形態に構成するため、これらの間を連動するリンク機構14を簡単にして、操作を正確に、円滑に行わせることができる。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載の発明は、排出シュート2をのぞませる供給シュート6の入口7部に、上下に回動して入口7と放出口9に切替えて閉鎖する切替板10を設ける形態であるから、刈取芝草をコレクタ4に収容する形態と、直接地面に排出する形態との切替操作を簡単に行うことができ、構成を簡潔化することができ、排出シュート2や、供給シュート6内部の芝草の搬送詰りのあるときは、この切替板10を上側の入口7側へ回動することによって、排出シュート2の芝草を放出口9から直接地面へ排出させることによって、詰り現象を解消し易くする。的確、円滑なシュート搬送を維持して、効率のよい刈取作業を行うことができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、運転者が運転席11に着座したままの姿勢で切替板10を供給シュート6の入口7側と、この前側下部の放出口9側と切替回動するため、コレクタ4への収容操作と刈取跡地面への排出操作との切替操作を簡単に行うことができ、作業能率を高くすることができる。又、この操作レバー13による切替板10の操作連動構成も、供給シュート6を挾んで上下に配置の平行状のレバー軸12と、切替軸8との間をリンク機構14で連動構成するため、構成、操作連動共に簡単にして、的確、円滑な操作を行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】供給シュート、及び切替板部の側面図。
【図2】ミットモーアの側面図。
【図3】その平面図。
【図4】一部別実施例を示すミッドモーアの側面図。
【図5】その一部の作動状態を示す平面図。
【図6】そのコレクタを取付けるブラケット部の斜視図。
【図7】一部別例を示すミッドモーアの側面図。
【図8】一部別例を示すコレクタのダンプ操作を示す側面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図面に基づいて、ミッドモーアは、前輪15、及び後輪16を配置の四輪走行形態のトラクタ車体3腹部にモーアデッキ1を装着し、この車体3の後部にコレクタ4をダンプ操作可能に装着し、これらモーアデッキ1の排出シュート2と、コレクタ4の収容口5との間を、運転席11の下側に配置の供給シュート6によって連通して、このモーアデッキ1のブレード17の回転によって刈取れる芝草を、排出シュート2、及び供給シュート6を経てコレクタ4へ収容することができる。前記モーアデッキ1は、複数のブレード軸18を軸装し、車体3後部のPTO軸から連動して回転することができる。このモーアデッキ1は車体3に対して平行リンク19、20を介して昇降自在に吊下げて、リフトアーム21にリンクロッド22を介して昇降制御することができる。車体3の前部上にはエンジン23を搭載し、このエンジン23によって後輪16、又は前輪15等を伝動駆動して走行すると共に、前記PTO軸を伝動回転して、モーアデッキ1の各ブレード軸18を伝動回転する。
【0013】
前記排出シュート2は、モーアデッキ1の後側中央部に設け、後側へ適宜上向傾斜に設定し、前記運転席11と前側のステアリングハンドル24との間のフロア25の直下に位置させている。この排出シュート2の後端に連設する供給シュート6は、前記後輪16のアクスルハウジング26の上側部で、運転席11下側のシートフロア27との間を前後方向にわたって構成され、前端の入口7よりも後端の収容口5部を高位置に形成するように傾斜して構成し、正面視口形断面形態に形成し、アクスルハウジング26よりも後側部の後部底板28は略前後水平状に設定して、この後部底板28部における供給シュート6の開口断面積を後端の収容口5に至るに従って順次広くするように設定し、芝草搬送の抵抗を順次軽減するように構成している。
【0014】
この供給シュート6の後端に連通させて装着のコレクタ4は、車体3後端部のリヤブラケット29に取付けられて、ダンプハンドル30の前後回動操作によって、ダンプ軸31の周りに後上部へダンプ回動して、この通気性網材から構成されるコレクタバッグ32の前面側のバック口33を下方へ向けて開放して、収容芝草を土壌面へ排出させることができる。前記リヤブラケット29には前記供給シュート6の出口を形成し、この出口を中心とするリヤブラケット29の後面にコレクタバッグ32の前側面のバッグ口33を接重させて、供給シュート6と連通し、芝草を搬入収容させることができ、このリヤブラケット29の上部のダンプアーム34にダンプ軸31を支持させて、ダンプレバー30の操作でこのコレクタバッグ32を後上部へダンプ回動することによって、このコレクタバッグ32のバッグ口33をリヤブラケット29から離間させて下向きに開口して、収容芝草をダンプ排出の状態とすることができる。コレクタバッグ32の上側部はバッグカバー35で覆っている。
【0015】
ここにおいて、前記シュータは、モーアデッキ1後側の刈取芝草を排出する排出シュート2と、車体3後部に装着のコレクタ4の収容口5との間に、この排出シュート2から排出される芝草を受けて前記収容口5へ案内する供給シュート6を設け、この供給シュート6の入口7底部に、横方向の切替軸8の周りに上下回動して前記入口7と、この前側底部の放出口9を交互に切替開閉する切替板10を設け、この切替板10を切替軸8の周りに上側へ回動して前記入口7を閉鎖したときは、前記放出口9を開いて、排出シュート2から排出され芝草をこの切替板10でこの放出口9側へ案内して刈取跡地面へ放出し、又、この切替板10を下側へ回動して前記入口7を開いたときは、前記放出口9を閉鎖して、排出シュート2から排出される芝草をこの切替板10でこの放出口9側へ案内して刈取跡地面へ排出し、又、この切替板板10を下側へ回動して前記入口7側へ開いたときは、前記放出口9を閉鎖して、排出シュート2から排出される芝草をこの切替板10で入口7側へ案内してコレクタ4へ供給収容させる構成とする。
【0016】
刈取芝草をコレクタ4に収容するときは、切替板10を下側の放出口9側へ回動させて、この放出口9を閉鎖し、供給シュート6の入口7を開いた状態とする。モーアデッキ1から刈取られた芝草が排出シュート2を経て後方上部へ排出されると、この排出シュート2から供給シュート6の入口7を経て、収容口5側へ搬送案内される。この排出シュート2から供給シュート6の入口7へ搬送される芝草は、放出口9部においては底部に切替板10が閉鎖状態に位置して、この切替板10の上面で芝草の搬送を案内するため、排出シュート2から供給シュート6への芝草の送込搬送を円滑に行わせる。又、刈取芝草をコレクタ4へ収容させないで、刈取跡の地面に直接排出させるときは、前記切替板10を切替軸8周りに上方へ回動して、放出口9を開くと共に、供給シュート6の入口7を閉鎖する。この状態で排出シュート2から後方へ排出される刈取芝草は、一部が入口7を閉鎖している切替板10の下面に案内されて、供給シュート6へ搬送されることなく、直接下側の放出口9からモーアデッキ1の通過跡の地面に排出される。
【0017】
又、前記切替板10を有する供給シュート2の上方部に設ける運転席11の横側部に、横方向のレバー軸12周りに回動操作する操作レバー13を設け、この操作レバー13と前記切替板10の切替軸8との間をリンク機構14で連動する。運転席11は、車体3後部の供給シュート6上方に配置されるが、この運転席11の横側に位置する操作レバー13を把持して、レバー軸12周りに上下回動して、前記供給シュート6の入口7部の切替板10を回動し、供給シュート6の入口7と、この前側下部の放出口9とを交互に開閉することができる。
【0018】
これら操作レバー13による切替板10の切替操作は、レバー軸12と切替軸8との間のリンク機構14による連動によって行われるため、これらレバー軸12と切替軸8が供給シュート6を介在させて上下に配置して、軸方向を平行形態に構成するため、これらの間を連動するリンク機構14を簡単にして、操作を正確に円滑に行わせることができる。
【0019】
前記モーアデッキ1の後側中央部に構成される排出シュート2は、左右両側部のブレード17の回転によって刈取られた芝草を案内して、後方上部へ放出させる。後端の開口部36は門形状に形成されて、下端部を刈取跡の地面に向けて開放しているが、この下端部に案内板を設けて、排出シュート2の底面に形成し、放出芝草を供給シュート6側へ案内するように構成するもよい。この排出シュート2の後側に連設する供給シュート6は、この前端入口7部を前記排出シュート2の後端開口部36よりも適宜後方位置に設定して、この間の底部には地面に向けて開放する放出口9を構成すると共に、前記切替板10がこの入口7の下端部の切替軸8周りに回動して、この入口7を閉鎖する状態では、この切替板10の下面Aが先端部から基部の切替軸8側へ向けて後下りの傾斜面を形成するように設定して、この切替板10の下面Aによって放出芝草を受けて前側下方の放出口9へ排出案内させ易く構成としている。又、この切替板10を下方へ切替回動して放出口9を閉鎖する状態では、この切替板10は基部の切替軸8から先端部側へ向けて前下りの傾斜面を形成するように設定して、この切替板10の上面Bによって排出シュート2側からの放出芝草を受けて後方上側の供給シュート6へ送込ませるように案内する。
【0020】
前記切替板10を操作するリンク機構14は、前記車体3の運転席11の右側のリヤブラケット29部に、レバー軸12によって上下回動可能の操作レバー13を設け、前記供給シュート6の前端入口7の下端縁部に切替軸8を設け、これらレバー軸12上のアーム37にリンクロッド38を連結し、切替軸8上のアーム39にリンクロット40を連結して、各リンクロット38、40の先端部を、前記供給シュート6の後部底板28に突設したブラケット41のアーム軸42周りに回動自在に支持するベルクランク43、44に連結して構成する。この操作レバー13を下側Cへ回動すると、リンク機構14を介して切替板10を上側Dへ回動して、放出口9を開いて入口7を閉鎖し、又、これとは逆に、操作レバー13を上側へ回動することによって、切替板10を下側へ回動して、入口7を開いて放出口9を閉鎖する。このよう操作レバー13や、リンク機構14、及び切替板10等は、リヤブラケット29や、供給シュート6等と一体的に構成して、供給シュート構成の単一ブロック形態として着脱することによって、構成をより簡単化することができる。
【0021】
モーアデッキ1部で刈取る芝草を、刈取跡の地面に直接排出するときは、前記操作レバー13を下動Cして、切替板10を上動Dさせて、入口7を閉鎖させて放出口9を開く。このときあ排出シュート2から放出される芝草は、この入口7の閉鎖切替板10の下面Aに案内されて、供給シュート6への投入を阻止すると共に、この下面Aに案内されて下方の放出口9から地面上へ排出案内する。又、芝草を後方のコレクタ4に収容するときは、操作レバー13を操作して切替板10を下側の放出口9側へ回動する。排出シュート2から後方へ放出される芝草は、入口7から供給シュート6を案内されて、収容口5からコレクタ4へ収容される。このとき放出口9に位置する切替板10は上面Bが上り傾斜面に形成されているために、芝草の受継搬送を円滑に行わせる。コレクタバック32内の芝草が満杯にならない限りにおいては、一旦水平状の後部底板28上にまで搬送された芝草は、この入口7から前側の放出口9側へ逆流されるようなことが少くなる。
【0022】
このようにして、コレクタ4内の芝草収容が満杯になると、ダンプハンドル30を前側へ回動して、コレクタバッグ32をダンプ軸31周りに後上方へ回動させて、前側のバッグ口33を下方へ向けて、収容芝草を排出させる。
【0023】
次に、主として図4〜図6に基づいて、前記コレクタ4を車体3の後端部に対して左右一側方へ回動させて、このコレクタ4の収容口5を供給シュート6との連通部から開くことができる形態とする。前記コレクタバッグ32のバッグ口33をダンプ軸31周りに開閉可能にして取付構成するリヤブラケット29を、左横端の支持ピン45周りに後方へ回動可能にして、車体1の後端部に対して装着する。このリヤブラケット29には右寄側に、供給シュート6を連通させる収容口5を形成する。又、この供給シュート6や、前記排出シュート2は、前記フロア25やシートフロア27等の下側の右寄側に偏倚して配置する。このリヤブラケット29の右端にはロックレバー46を有して、このリヤブラケット29の車体3に対する取付一位置を固定し、この固定を解除することによってリヤブラケット29をコレクタバッグ32と共に後側左側へ回動Eさせて開くことができ、メンテナンス性をよくするものである。
【0024】
次に、主として図7に基づいて、コレクタバッグ32をダンプ操作するダンプハンドル30と、前記供給シュート6の底部に設けるクリーナプレート47の回動を連動することによって、コレクタバッグ32の収容芝草をダンプ排出するとき、供給シュート6内のクリーナプレート47による芝草排出掃除を確実に行わせて、残草による芝草搬送の詰りをなくする。前記供給シート6の底部には、後部底板28に代えて、後端の回動軸48の周りに起伏回動うるクリーナプレート47を設け、このクリーナプレート47を前側に倒すと供給シュート6の底面を形成して芝草の搬送を案内するが、後上部へ起すと、上面に残る芝草を収容口5へ押込移動させて、供給シュート6内の残留芝草がないように掃除する。このクリーナプレート47を起伏回動操作するクリーナレバー49を、前記運転席11の一側部に設け、このクリーナレバー49上下回動操作でリンクアーム50、リンクロッド51を介して回動軸48、及びクリーナプレート47を回動することができる。又、このリンクアーム50の一端にはリンクロッド52を介して前記ダンプ軸31の回動アーム53を連動する。そして、前記ダンプハンドル53を連動する。そして、前記ダンプハンドル30によってそして、前記ダンプハンドル30によってコレクタバッグ32をダンプ軸31周りにダンプ回動すると、これら回動アーム53、リンクロッド52、リンクアーム50、リンクロッド51等の連動リンク機構を介してクリーナプレート47を起立回動して、供給シュート6の芝草を収容口5側へ押し出すものである。又、このときダンプハンドル30を戻してコレクタバッグ32を収容位置へ戻すと、クリーナプレート47も前側へ倒れて供給シュート6の搬送状態を維持するものである。
【0025】
次に、主として図8に基づいて、前記コレクタダンプ操作する形態は、コレクタバッグ32のダンプ軸31周りのダンプ回動を電動、乃至油圧によるダンプシリンダ55の伸縮によって行わせて、しかも、ダンプレバー56の回動操作によりアップスイッチ57、又はダウンスイッチ58をONして行わせる構成としている。又、このダンプレバー56をレバー軸59周りに中立位置Nから左側L、又は右側Rへ回動するとワイヤー60を介してリヤブラケット29のロックフック61をスプリング62に抗して回動するように連動構成している。ロックフック61は前記リヤブラケット29に対してフック軸63の周りに上下回動可能に設けられて、前記ダンプレバーの回動操作でスプリング62に抗して上側へ回動されて、コレクタバッグ32のロックピン64との係合を外して、ダンプ回動可能の状態とする。又、このダンプレバー56は、操作手の把持解除すると、ニュートラルスプリング65によって中立位置Nに復帰して、前記アップスイッチ57又はダウンスイッチ58をOFF状態にすると共に、ワイヤー60を介してロックフック61をスプリング62に抗して引上回動することによって、ロックピン64とのロック係合を解除して、シリンダ55の伸張によるコレクタバッグ32ダンプ回動を許し、又、ワイヤー60の引き解除するとスプリング62によってロックフック61が下動されて、ダンプ位置から収容位置に回動したコレクタバッグ32のロックピン64を係合ロックすることができる。そして、コレクタバッグ32をダンプ回動させたり、下方へ復帰回動させるシリンダ55の伸、縮作動は、前記アップスイッチ57、又はダウンスイッチ58の、ダンプレバー56による切替回動Lによって行われるが、このシリンダ55によるダンプ作動時のロック61のロック、及びロック解除は、このダンプレバー56、ワイヤー60、スプリング62による操作によって行わる。
【符号の説明】
【0026】
1 モーアデッキ
2 排出シュート
3 車体
4 コレクタ
5 収容口
6 供給シュート
7 入口
8 切替軸
9 放出口
10 切替板
11 運転席
12 レバー軸
13 操作レバー
14 リンク機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モーアデッキ(1)後側の刈取芝草を排出する排出シュート(2)と、車体(3)後部に装着のコレクタ(4)の収容口(5)との間に、この排出シュート(2)から排出される芝草を受けて前記収容口(5)へ案内する供給シュート(6)を設け、この供給シュート(6)の入口(7)底部に、横方向の切替軸(8)の周りに上下回動して前記入口(7)と、この前側底部の放出口(9)を交互に切替開閉する切替板(10)を設け、この切替板(10)を切替軸(8)の周りに上側へ回動して前記入口(7)を閉鎖したときは、前記放出口(9)を開いて、排出シュート(2)から排出され芝草をこの切替板(10)でこの放出口(9)側へ案内して刈取跡地面へ放出し、又、この切替板(10)を下側へ回動して前記入口(7)を開いたときは、前記放出口(9)を閉鎖して、排出シュート(2)から排出される芝草をこの切替板(10)でこの放出口(9)側へ案内して刈取跡地面へ排出し、又、この切替板板(10)を下側へ回動して前記入口(7)側へ開いたときは、前記放出口(9)を閉鎖して、排出シュート(2)から排出される芝草をこの切替板(10)で入口(7)側へ案内してコレクタ(4)へ供給収容させることを特徴とするミッドモーアのシュータ。
【請求項2】
前記切替板(10)を有する供給シュート(2)の上方部に設ける運転席(11)の横側部に、横方向のレバー軸(12)周りに回動操作する操作レバー(13)を設け、この操作レバー(13)と前記切替板(10)の切替軸(8)との間をリンク機構(14)で連動することを特徴とする請求項1に記載のミッドモーアのシュータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−50263(P2011−50263A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−199828(P2009−199828)
【出願日】平成21年8月31日(2009.8.31)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】