説明

メシマコブ(Phellinus)の檀木栽培方法

【課題】本発明は高価の装備や器機がなくても誰もが容易にメシマコブの栽培ができる方法に関するものである。楢柏科を培養基で利用する方法により、多様な樹種を選択してキノコを3回以上収穫して、高所得を得られる方法に関するものである。
【解決手段】本発明は楢柏科(チェストナット、ぶな、くぬぎ、ハハソ、楢、栢など)の木を適当な長さに切断し、耐熱ビニール袋に入れて袋の入口を折って縛るか、または棉栓などの密閉手段を利用して殺菌した後、室温で無菌接種をした後、25−30℃で2ヶ月以上菌を培養する。培養が完了した後、檀木を温度27℃、湿度90%の条件に合わせてキノコを勃爾させて3回以上収穫する方法に関するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は楢柏科(チェストナット、ぶな、くぬぎ、ハハソ、楢、栢など)を培養基として利用してメシマコブを人工栽培する方法に関するものである。メシマコブはタバコウロコタケ科に属するキノコで、キコブタケ(Phellinus)に属する白色腐朽菌である。このキノコは主に中国を含めて北東アジアなど分布し、主に海抜の高い闊葉樹地帯の陽地で自生する。
【背景技術】
【0002】
メシマコブの人工栽培は、一般的に闊葉樹の鋸屑を主培養基として利用して容器栽培しているが、これは高圧殺菌釜、無菌室、接種機などの多額の初期固定投資金が必要である。さらに、この方法は一度培養して1回収獲すれば、培養基を入れ替らなければならない。最近にはクワを培養基としてメシマコブを栽培する方法(特開平11−43249)も開発されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は従来の闊葉樹の鋸屑やクワを培養基として利用する方法から脱し、チェストナットやぶなを培養基として利用する方法で、従来の方法より多様な樹種を選択し、低価の設備投資で3回以上キノコを収穫し、高所得を得られる方法である。
【課題の解決手段】
【0004】
本発明は楢柏科の木を適当な長さに切断し、耐熱ビニール袋に入れ、袋の入口を折って結んだり、棉栓などの密閉手段を利用して殺菌した後、室温状態で無菌接種をした後、25−30℃で2ヶ月間菌を培養する。培養が完了した後、檀木を温度27℃・湿度90%の条件に合わせてキノコを勃爾させ、3回以上収穫する方法に関するものである。
【実施例】
【0005】
(1)直径20cmの櫟を長さ15cmに切断し、PPフィルム袋に入れて入口を捻り折った後、輪ゴムで縛って121℃で90分間殺菌した。檀木の温度が25℃になった時、無菌接種して30℃で70日間培養した後、勃爾室に移動し、3ヶ月後に120gのメシマコブを収穫した。
【0006】
(2)直径15cmのチェストナットを長さ18cmに切断し、檀木下端部にビニール袋の破損を防ぐために薄いビニールを当て、フィルターが取付けられているハイデンビニール袋に入れた。袋の入口を高周波ビニール接着機を利用して密封した後、65℃で10時間殺菌して、檀木の温度が28℃になった時、無菌接種して28℃で60日間培養した後、勃爾室に移動して3ヶ月後105gのメシマコブを収穫した。
【0007】
(3)直径15cmのぶなを長さ15cmに切断し、檀木上端部に楢柏鋸屑と米糠の混合物をかけてPPフィルムの袋に入れた後、入口を棉栓に防ぎ、80℃温度で6時間殺菌した。壇木の温度が30℃になった時、無菌接種して30℃で70日間培養した後、勃爾室に移動して3ヶ月後、110gのメシマコブを収穫した。
【発明の效果】
【0008】
本発明は最近機能性食品としてその效能が立証されているメシマコブを、誰もが容易に栽培することができる培養基種類と方法を提供することにより、農家所得を極大化することができる技術を提供する方法に関するものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
楢柏科の檀木を利用したメシマコブの人工栽培法。
【請求項2】
前述の1項目で檀木を耐熱性ビニール袋に入れて殺菌するメシマコブの人工栽培法。
【請求項3】
前述の1項目で檀木表面に鋸屑などの人工培養基をかけて耐熱ビニールに入れて殺菌する方法。
【請求項4】
前述の1項目で檀木表面に紙、ビニールをくるんで耐熱ビニールに入れて殺菌する方法。

【公開番号】特開2007−29072(P2007−29072A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−243414(P2005−243414)
【出願日】平成17年7月27日(2005.7.27)
【出願人】(505109934)
【Fターム(参考)】