説明

メモリーカードの成形装置及び成形方法

【課題】メモリーカードの異形部及び面取り部を効率良く形成して生産性を向上させる。
【解決手段】固定治具1の第一の挿入孔列11aではメモリーカード20の第一の側部20aを切削可能な状態で固定し、第二の挿入孔列11bではメモリーカード20の第二の側部20bを切削可能な状態で固定し、その固定治具1を成形装置の移動テーブルにおいて保持した状態で、第一の切削手段33と第二の切削手段34とを用いてメモリーカードの第一の側部20aと第二の側部20bとを同時に成形することができるため、第一の側部20aと第二の側部20bとをそれぞれ第一の切削手段33と第二の切削手段34とで切削した後に、第一の挿入孔列11aと第二の挿入孔列11bの整列方向の中間の対称軸2aを基準として固定治具1の表裏を反転させて、第二の側部20bと第一の側部20aとをそれぞれ第二の切削手段34と第一の切削手段33とで切削する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器のカードスロットに挿入して使用されるメモリーカードを製造する際に用いる成形装置及び成形方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
各種電子機器のカードスロットに挿入して使用されるSDカード(登録商標)、miniSD(登録商標)等のメモリーカードは、配線基板にメモリー素子が実装され、モールド樹脂によって被覆されて形成されている(例えば特許文献1参照)。かかるメモリーカードは、1枚の配線基板にメモリー素子が格子状に実装され全体がモールド樹脂によって被覆されてパッケージ基板が形成された後に、パッケージ基板のメモリー素子間の領域を切削等して分離させることにより形成される。また、メモリーカードの形状は規格化されており、挿入の際の表裏及び前後方向を特定するための異形部が形成される。また、異形部が形成されない角部には面取り加工が施される。
【0003】
【特許文献1】特開2003−44804号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、パッケージ基板を切削等により分割した段階では、異形部及び面取り部が形成されていないため、個々のメモリーカードごとにレーザー加工、ルーター加工等により異形部及び面取り部を形成しなければならず、生産性が低いという問題がある。
【0005】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、メモリーカードにおける異形部及び面取り部を効率良く形成して生産性を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第一の発明は、メモリーカードの側部を成形する切削砥石を有する切削手段と、メモリーカードを固定する固定治具と、固定治具を保持する保持部を備えた移動テーブルとを少なくとも備えたメモリーカード成形装置に関するもので、切削手段は、メモリーカードの第一の側部を成形する第一の切削砥石を有する第一の切削手段と、メモリーカードの第二の側部を成形する第二の切削砥石を有する第二の切削手段とから構成され、固定治具は、移動テーブルの保持部に着脱自在に保持される被保持部と、メモリーカードが挿入される挿入孔が複数整列して形成された第一の挿入孔列と、第一の挿入孔列に併設されメモリーカードが挿入される挿入孔が複数整列して形成された第二の挿入孔列と、第一の挿入孔列に挿入されたメモリーカードを固定する第一の固定部と、第二の挿入孔列に挿入されたメモリーカードを固定する第二の固定部とを含み、第一の挿入孔列及び第二の挿入孔列の整列方向の中間の対称軸を基準として対称に形成され、被保持部は、固定治具の表面及び裏面に形成され、第一の挿入孔列と第二の挿入孔列に挿入されたメモリーカードの第一の側部と第二の側部とを表裏面から露出させることを特徴とする。
【0007】
第二の発明は、上記メモリーカード成形装置を用いてメモリーカードを成形するメモリーカードの成形方法に関するもので、第一の切削手段及び第二の切削手段によって、固定治具に形成された第一の挿入孔列及び第二の挿入孔列に固定されたメモリーカードの第一の側部及び第二の側部を切削し、第一の側部及び第二の側部を所望の形状に成形する第一の成形工程と、該固定治具の表裏を、第一の挿入孔列及び第二の挿入孔列の整列方向の中間の対称軸を基準として反転させ、第一の切削手段及び第二の切削手段によって、第二の挿入孔列及び第一の挿入孔列に固定されたメモリーカードの第二の側部及び第一の側部を切削し、第二の側部及び第一の側部を所望の形状に成形する第二の成形工程とから構成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明では、固定治具の第一の挿入孔列ではメモリーカードの第一の側部を切削可能な状態で固定し、第二の挿入孔列ではメモリーカードの第二の側部を切削可能な状態で固定し、その固定治具を成形装置の移動テーブルにおいて保持した状態で、第一の切削手段と第二の切削手段とを用いてメモリーカードの第一の側部と第二の側部とを同時に成形することができるため、第一の側部と第二の側部とをそれぞれ第一の切削手段と第二の切削手段とで切削した後に、固定治具の表裏を反転させて、第二の側部と第一の側部とをそれぞれ第二の切削手段と第一の切削手段とで切削することにより、効率よく所望形状のメモリーカードを成形することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1に示す固定治具1は、メモリーカードの側部の成形時にメモリーカードを保持する治具であり、治具本体2と、ステンレス等の硬質材料によって形成され治具本体2に収容される第一の固定部3及び第二の固定部4と、治具本体2に収容される硬質ウレタン等の弾性材料からなる緩衝部材5と、治具本体2に取り付けられる第一の支持部材6及び第二の支持部材7と、第一の支持部材6及び第二の支持部材7を固定するネジ8と、治具本体1に収容されるバネ9とを有している。
【0010】
治具本体2は、成形装置に着脱自在に保持される表面側の被保持部10a及び裏面側の被保持部10bと、メモリーカードが挿入されるメモリーカード挿入孔11が一列に整列して形成された第一の挿入孔列11aと、第一の挿入孔列11aに平行に併設されメモリーカードが挿入されるメモリーカード挿入孔11が一列に整列して形成された第二の挿入孔列11bと、第一の固定部3及び第二の固定部4が収容される第一の固定部収容孔12及び第二の固定部収容孔13と、緩衝部材5が収容される緩衝部材収容孔14と、バネ9を収容するバネ収容部15と、ネジ8を螺合させるネジ穴16とを備えている。また、治具本体2の表面及び裏面には、第一の固定部3及び第二の固定部4をスライドさせるための開閉長孔17と、固定治具1を成形装置に固定する際の位置合わせ用の位置決め穴18とが複数形成されている。更に、第一の支持部材6及び第二の支持部材7には、ネジ8を貫通させるための貫通孔19が複数形成されている。固定治具1は、第一の挿入孔列10a及び第二の挿入孔列10bの整列方向(図示の例では長手方向)の中間の対称軸2aを基準として対称に形成されている。
【0011】
第一の固定部3及び第二の固定部4においては、緩衝部材5の方に向く側面に硬質ウレタン等の弾性部材3a、4aがそれぞれ固着されており、表裏を貫通する係合孔3b、4bがそれぞれ形成されている。
【0012】
図2に示すように、第一の挿入孔列11a及び第二の挿入孔列11bを構成する個々のメモリーカード挿入孔11には、成形前のメモリーカード20が挿入される。メモリーカード20は、第一の側部20a及び第二の側部20bを有している。
【0013】
図示の例では、個々のメモリーカード挿入孔11は、メモリーカード20を2つの向きに挿入できる形状となっており、第一の挿入孔列11aと第二の挿入孔列11bとでは、挿入されるメモリーカード20の向きが異なっている。図示の例では、第一の挿入孔列11aを構成するメモリーカード挿入孔11に挿入されるメモリーカード20は第一の側部20aが上方に露出するように挿入され、第二の挿入孔列11bを構成するメモリーカード挿入孔11に挿入されるメモリーカード20は第二の側部20bが上方に露出するように挿入されている。なお、第一の挿入孔列11aを構成するメモリーカード挿入孔11に挿入されるメモリーカード20を第二の側部20bが上方に露出するようにすると共に、第二の挿入孔列11bを構成するメモリーカード挿入孔11に挿入されるメモリーカード20を第一の側部20aが上方に露出するようにしてもよい。
【0014】
一方、メモリーカード挿入孔11は表裏面を貫通しているため、第一の挿入孔列11aに収容されたメモリーカード20は第二の側部20bが固定治具1の裏面から突出して露出し、第一の挿入孔列11aに収容されたメモリーカード20は第一の側部20bが固定治具1の裏面から露出する。
【0015】
第一の挿入孔列11aに収容されたメモリーカード20は、緩衝部材5と第一の固定部3との間に入り込み、第二の挿入孔列11bに収容されたメモリーカード20は、緩衝部材5と第二の固定部材4との間に入り込む。メモリーカード20は、第一の固定部3及び第二の固定部4の互いの距離を拡張させるためのピンを開閉長孔17に差し込み、そのピンを係合孔3b、4bに係合させて第一の固定部3と第二の固定部4とが離れる方向に引っ張り、バネ9の付勢力に抗して第一の固定部3及び第二の固定部4を互いに離れる方向に若干移動させた状態で、第一の挿入孔列11a及び第二の挿入孔列11bを構成するメモリーカード挿入孔11に挿入される。そして、当該ピンを取り外すと、バネの付勢力によって、第一の挿入孔列11aを構成するメモリーカード挿入孔11に挿入されたメモリーカード20が緩衝部材5と第一の固定部3とによって挟持され、第二の挿入孔列11bを構成するメモリーカード挿入孔11に挿入されたメモリーカード20が緩衝部材5と第二の固定部4とによって挟持され、いずれも安定した状態となる。
【0016】
図2及び図3に示したようにして複数のメモリーカード20が挿入された固定治具1は、例えば図4に示すメモリーカード成形装置30におけるメモリーカードの成形に用いられる。このメモリーカード成形装置30は、メモリーカードの側部を成形する切削手段31と、固定治具1を保持してX軸方向に移動可能な移動テーブル32とを備えている。
【0017】
移動テーブル32は、X軸方向に移動可能であるとともに回転可能となっており、図5に示すように、固定治具1を保持する着脱自在な保持部320を備えている。保持部320は、例えば多孔質の吸引部321を有しており、吸引部321は移動テーブル32の下方に設けられた図示しない吸引源と連通している。また、保持部320の上面には、載置される固定治具1に形成された位置決め穴18(図1参照)に対応する位置決め突起322が形成されており、位置決め突起322に位置決め穴18を嵌合させた状態で、保持部320に固定治具1が載置され、吸引部321において固定治具1が吸引されて保持される。このとき、メモリーカード20の整列方向はX軸方向と一致する
【0018】
図4の例では、切削手段31は、メモリーカード20の第一の側部20aを成形する第一の切削手段33と、メモリーカード20の第二の側部20bを成形する第二の切削手段34とから構成される。
【0019】
図4に示すように、第一の切削手段33では、第一のハウジング330によって第一のスピンドル331が回転可能に支持されている。図6に示すように、第一の切削手段33は、第一のスピンドル330を貫通させる貫通孔を有する円筒状の第一のホイール332の外周に、電着等によって第一の切削砥石333が固着された構成となっており、第一のホイール332が第一のスピンドル331に嵌合し、ナット334によって固定されて構成される。第一の切削砥石333は、例えばダイヤモンド砥粒等の砥粒をニッケルめっき等で固定して構成され、メモリーカード20の第一の側部20aの所望の形状に対応する側面形状を有している。
【0020】
図4に示すように、第二の切削手段34では、第二のハウジング340によって第二のスピンドル341が回転可能に支持されている。図7に示すように、第二の切削手段34は、第二のスピンドル341を貫通させる貫通孔を有する円筒状の第二のホイール342の外周に、電着等によって第二の切削砥石343が固着された構成となっており、第二のホイール342が第二のスピンドル341に嵌合し、ナット344によって固定されて構成される。第二の切削砥石343は、例えばダイヤモンド砥粒等の砥粒をニッケルめっき等で固定して構成され、メモリーカード20の第二の側部20bの所望の形状に対応する側面形状を有している。
【0021】
メモリーカード20は、最終的には第一の側部20aと第二の側部20bの形状が異なる非対称形に成形されるため、第一の切削砥石333と第二の切削砥石343とは、その側面形状が異なる。
【0022】
図4に示すように、移動テーブル32の移動経路の上方には、アライメント手段35が配設されている。アライメント手段35は、撮像部350を備えており、固定治具1を撮像してその特定の領域を検出することにより、移動テーブル32に保持された固定治具1の角度調整や、第一の切削手段33及び第二の切削手段34のY軸方向の位置決めを行い、固定治具1に固定されたメモリーカード20との関係における位置合わせをする。
【0023】
メモリーカード20を所望の形状に成形する際には、図3に示したように、第一の挿入孔列11aを構成する各メモリーカード挿入孔11には、第一の側部20aが固定治具1の表面側から露出した状態でメモリーカード20が挿入される。このとき、第二の側部20bは、固定治具1の裏面側から露出する。一方、第二の挿入孔列11bを構成する各メモリーカード挿入孔11には、第二の側部20bが固定治具1の表面側から露出した状態でメモリーカード20が挿入され、第一の側部20aは、固定治具1の裏面側から露出する。
【0024】
そして、固定治具1の被保持部10b側が移動テーブル32の保持部320に保持され、移動テーブル32をX軸方向に移動させて、アライメント手段35の直下に移動させ、保持部320の角度の微調整や、第一の挿入孔列11aに固定されたメモリーカード20と第一の切削砥石333とのY軸方向の位置合わせ及び第二の挿入孔列11bに固定されたメモリーカード20と第二の切削砥石343とのY軸方向の位置合わせが行われる。すなわち、図8に示すように、第一の挿入孔列11aを構成するメモリーカード挿入孔11に保持されたメモリーカード20の移動経路の直上に第一の切削砥石333を位置させると共に、第二の挿入孔列11bを構成するメモリーカード挿入孔11に保持されたメモリーカード20の移動経路の直上に第二の切削砥石343を位置させる。
【0025】
その後、移動テーブル32が、図4に示した+X方向に移動すると共に、第一の切削砥石333及び第二の切削砥石343が高速回転しながら第一の切削手段33及び第二の切削手段34が下降し、図9に示すように、第一の切削砥石333は、第一の挿入孔列11aに固定され上方に露出した複数のメモリーカード20の第一の側部20aに接触し、第二の切削砥石343は、第二の挿入孔列11bに固定され上方に露出した複数のメモリーカード20の第二の側部20bに接触する。そうすると、第一の挿入孔列11aに固定されたメモリーカード20の第一の側部20aには、第一の切削砥石333の形状が転写され、第一の挿入孔列11bに固定されたメモリーカード20の第二の側部20bには、第二の切削砥石343の形状が転写される(第一の成形工程)。
【0026】
次に、図5に示した保持部320から固定治具1を取り外し、第一の挿入孔列11aと第二の挿入孔列11bの整列方向の中間の対称軸2aを基準として固定治具1の表裏を反転させてから、固定治具1の被保持部10a側を保持部320に保持させる。このとき、図10に示すように、第一の挿入孔列11aに固定されたメモリーカード20については第二の側部20bが上方に露出し、第二の挿入孔列11bに固定されたメモリーカード20については第一の側部20aが上方に露出した状態となる。また、固定治具1は、第一の挿入孔列11a及び第二の挿入孔列11bの整列方向の中間を基準として対称に形成されているため、裏返すことにより、第一の切削砥石333の下方に第二の挿入孔列11bに固定されたメモリーカード20が位置し、第二の切削砥石343の下方に第一の挿入孔列11aに固定されたメモリーカード20が位置する。したがって、第一の切削砥石333及び第二の切削砥石343のY軸方向の位置を変更する必要がない。
【0027】
そしてその状態で、必要に応じて保持部320の向きの微調整等を行った後に、図10に示すように、第一の挿入孔列11aに保持されたメモリーカード20については第二の側部20bに第二の切削砥石343を接触させ、第二の挿入孔列11bに保持されたメモリーカード20については第一の側部20aに第一の切削砥石333を接触させる。そうすると、メモリーカード20の第二の側部20bには第二の切削砥石343の形状が転写され、メモリーカード20の第一の側部20aには第一の切削砥石333の形状が転写される(第二の成形工程)。なお、固定治具1が精密に形成されていれば、保持部320の向きの微調整は必ずしも必要とされない。
【0028】
このようにして、すべてのメモリーカード20aについて、第一の側部20a及び第二の側部20bに第一の切削砥石333及び第二の切削砥石343の形状が転写され、図11に示す所望の形状のメモリーカード21となる。このメモリーカード21においては、4つの角が面取りされており、そのうちの2つの面取り部210、211は、第一の切削砥石333の形状が転写されて形成されたものである。一方、残りの2つの面取り部212、213は、第二の切削砥石343の形状が転写されて形成されたものである。また、第二の側部20bには異形部214が形成されており、この異形部214は、第二の切削砥石343の形状が転写されて形成されたものである。
【0029】
以上のようにして、固定治具1における第一の挿入孔列11aと第二の挿入孔列11bとでメモリーカード20を保持し、それぞれの側部をそれぞれ第一の切削砥石333及び第二の切削砥石343で切削した後に、固定治具1を反転して同様の切削を行うことにより、メモリーカードの2つの側部を効率よく成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】固定治具の一例を示す分解斜視図である。
【図2】固定治具に成形前のメモリーカードを挿入する状態を示す斜視図である。
【図3】固定治具に成形前のメモリーカードを挿入した状態を略示的に示す断面図である。
【図4】メモリーカード成形装置の一例を示す斜視図である。
【図5】メモリーカード成形装置の移動テーブル及び固定治具を示す斜視図である。
【図6】第一の切削手段を略示的に示す断面図である。
【図7】第二の切削手段を略示的に示す断面図である。
【図8】第一の切削砥石及び第二の切削砥石を位置合わせした状態を示す正面図である。
【図9】第一の成形工程を示す正面図である。
【図10】第二の成形工程を示す正面図である。
【図11】成形されたメモリーカードを示す正面図である。
【符号の説明】
【0031】
1:固定治具
2:治具本体 2a:対称軸
3:第一の固定部 4:第二の固定部 5:緩衝部材
6:第一の支持部材 7:第二の支持部材 8:ネジ 9:バネ
10a、10b:被保持部 11:メモリーカード挿入孔
11a:第一の挿入孔列 11b:第二の挿入孔列
12:第一の固定部収容孔 13:第二の固定部収容孔 14:緩衝部材収容孔
15:バネ収容部 16:ネジ穴 17:開閉長孔 18:位置決め穴 19:貫通孔
20:メモリーカード 20a:第一の側部 20b:第二の側部
30:メモリーカード成形装置
31:切削手段 32:移動テーブル
320:保持部 321:吸引部 322:位置決め突起
33:第一の切削手段
330:第一のハウジング 331:第一のスピンドル 332:第一のホイール
333:第一の切削砥石 334:ナット
34:第二の切削手段
340:第二のハウジング 341:第二のスピンドル 342:第二のホイール
343:第二の切削砥石 344:ナット 35:アライメント手段 350:撮像部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリーカードの側部を成形する切削砥石を有する切削手段と、該メモリーカードを固定する固定治具と、該固定治具を保持する保持部を備えた移動テーブルとを少なくとも備えたメモリーカード成形装置であって、
該切削手段は、メモリーカードの第一の側部を成形する第一の切削砥石を有する第一の切削手段と、該メモリーカードの第二の側部を成形する第二の切削砥石を有する第二の切削手段とから構成され、
該固定治具は、該移動テーブルの保持部に着脱自在に保持される被保持部と、メモリーカードが挿入される挿入孔が複数整列して形成された第一の挿入孔列と、該第一の挿入孔列に併設されメモリーカードが挿入される挿入孔が複数整列して形成された第二の挿入孔列と、該第一の挿入孔列に挿入されたメモリーカードを固定する第一の固定部と、該第二の挿入孔列に挿入されたメモリーカードを固定する第二の固定部とを含み、該第一の挿入孔列及び該第二の挿入孔列の整列方向の中間の対称軸を基準として対称に形成され、
該被保持部は、該固定治具の表面及び裏面に形成され、該第一の挿入孔列と該第二の挿入孔列に挿入されたメモリーカードの第一の側部と第二の側部とを表裏面から露出させるメモリーカード成形装置。
【請求項2】
請求項1に記載のメモリーカード成形装置を用いてメモリーカードを成形するメモリーカードの成形方法であって、
前記第一の切削手段及び前記第二の切削手段によって、前記固定治具に形成された第一の挿入孔列及び第二の挿入孔列に固定されたメモリーカードの第一の側部及び第二の側部を切削し、該第一の側部及び該第二の側部を所望の形状に成形する第一の成形工程と、
該固定治具の表裏を、該第一の挿入孔列及び該第二の挿入孔列の整列方向の中間の対称軸を基準として反転させ、該第一の切削手段及び該第二の切削手段によって、該第二の挿入孔列及び該第一の挿入孔列に固定されたメモリーカードの第二の側部及び第一の側部を切削し、該第二の側部及び該第一の側部を所望の形状に成形する第二の成形工程とから構成されるメモリーカードの成形方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−328492(P2007−328492A)
【公開日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−158322(P2006−158322)
【出願日】平成18年6月7日(2006.6.7)
【出願人】(000134051)株式会社ディスコ (2,397)
【Fターム(参考)】