説明

モータの製造方法およびモータ

【課題】特性の異なるモータを容易に提供することができるモータの製造方法を提供すること。
【解決手段】モータの製造方法は、固定子を形成する固定子形成工程と、回転子を形成する回転子形成工程と、固定子と回転子とをハウジング内に配設する配設工程とを含む。固定子形成工程は、固定子コアに第1の固定子巻線を取り付けて固定子を形成する第1工程と、この第1工程で用いる固定子コアと同一の固定子コアに第1の固定子巻線と異なる第2の固定子巻線を取り付けて固定子を形成する第2工程とを選択的に実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータの製造方法およびモータに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、モータは様々な分野で広く用いられている。例えば、生産工場等の作業現場においては、複数の駆動軸を有し、各駆動軸がモータによって駆動されるロボットが広く用いられている。
【0003】
モータは、固定子の内周側に回転子を対向配置して構成され、定格回転数や定格トルクに応じた回転子および固定子が用いられる(例えば、特許文献1参照)。モータは、一般に、定格回転数毎にそれぞれ定格トルクが異なるラインナップで提供され、各駆動軸がモータによって駆動されるロボットを設計する際には、必要な回転数やトルクに応じて適切なモータがラインナップの中から選択される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−030320号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、提供されるラインナップの中に適切なモータがない場合には、新たにモータの開発が行われる。かかる新たなモータでは、所望の回転数およびトルクを出せる適切な回転子および固定子が個別に設計されるため、コストや納期の観点で課題があった。さらに、モータのラインナップは一般的な用途を前提としてモータ特性を決めている。そのため、低速域から高速域までの広い回転数範囲での使用を目的に設計されており、仮に低速しか使用しないモータ用途では、高速域のモータ特性は不要であり、過剰品質となる。また、低速用モータとしては、ダイレクトドライブモータがあるが、このモータは低速域に特化したモータであり、モータ設計やモータ構造が異なるためにモータ製造ラインも専用設備が必要となる。このように最適なモータ選定を行うには、多くのモータ機種が必要となるため、モータ構造やモータ製造設備の多様化が必要であり安易に最適なモータ選定を行えないのが現状である。
【0006】
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、特性の異なるモータを容易に提供することができるモータの製造方法およびモータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願の開示するモータの製造方法の一つの態様によれば、固定子コアに第1の固定子巻線を取り付けて固定子を形成する第1工程と、当該第1工程で用いる固定子コアと同一の固定子コアに前記第1の固定子巻線と異なる第2の固定子巻線を取り付けて固定子を形成する第2工程とを選択的に実行する固定子形成工程と、固定子の内周に対向配置される回転子を形成する回転子形成工程と、前記固定子形成工程によって形成された固定子と前記回転子形成工程によって形成された回転子とをハウジング内に配設する配設工程とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本願の開示するモータの製造方法の一つの態様によれば、特性の異なるモータを容易に提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、実施例にかかるモータの縦断面図である。
【図2】図2は、実施例にかかるモータの固定子および回転子の説明図である。
【図3】図3は、実施例にかかる製造方法の手順を示す図である。
【図4】図4は、モータの定格特性の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願の開示するモータおよびその製造方法の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、以下では、モータの製造方法を単に「製造方法」と記載する。
【実施例】
【0011】
まず、実施例にかかる製造方法によって製造されるモータの構成を説明する。図1は実施例にかかるモータの縦断面図、図2は実施例にかかる固定子および回転子の説明図である。なお、図2は、図1のA−A線断面のうち、固定子および回転子の部分を示す。
【0012】
図1に示すように、本実施例にかかるモータ1は、フレーム2と、ブラケット3A,3Bと、軸受4A,4Bと、シャフト5と、固定子6と、回転子7と、エンコーダ部8と、ブレーキ部9とを備える。ブラケット3A,3Bおよび軸受4A,4Bによってハウジングが形成される。
【0013】
フレーム2は、筒状に形成されており、内周面に固定子6の外周が固着される。ブラケット3Aは、略円盤状に形成され、外周部がフレーム2の負荷側の開口端に取り付けられ、内周部で軸受4Aを保持する。同様に、ブラケット3Bは、略円盤状に形成され、外周部がフレーム2の反負荷側の開口端に取り付けられ、内周部で軸受4Bを保持する。
【0014】
シャフト5は、その中心がフレーム2の中心軸O上に位置し、軸受4A,4Bによって中心軸Oを中心として回転可能に保持される。また、ブラケット3Bの反負荷側には、エンコーダ部8が取り付けられ、かかるエンコーダ部8によってシャフト5の回転数が検出される。また、ブラケット3Bの負荷側には、ブレーキ部9が取り付けられ、かかるブレーキ部9によってシャフト5の回転が停止される。
【0015】
固定子6は、図2に示すように、複数の分割固定子60が円環状に連結されて形成され、この固定子6の内周側には空隙を介して回転子7が対向配置される。分割固定子60は、分割固定子コア61と、分割固定子巻線62と、保護部材63とを備える。
【0016】
分割固定子コア61は、フレーム2の内周に沿ってカーブした弧状のヨーク部61aと、かかるヨーク部61aから径方向内側へ突出するティース部61bとを備え、かかる分割固定子コア61を円環状に連結することで、モータ1の固定子コアが形成される。
【0017】
各分割固定子コア61には、保護部材63を介して絶縁被覆電線が巻装される。これにより、各分割固定子コア61に分割固定子巻線62が取り付けられる。なお、絶縁被覆電線として、例えば、銅線やアルミ線が用いられる。
【0018】
なお、図2に示す固定子6の固定子コアは、その磁極数(ポール数)を12としているが、これに限定されるものではない。例えば、固定子コアの磁極数を8〜12の範囲に設定することができる。
【0019】
回転子7は、図2に示すように、回転子コア71と、複数の永久磁石72とを備えており、シャフト5の中心を中心軸Oとして回転する。回転子コア71は、渦電流を低減するために電磁鋼板などの薄板材を多数枚積層して形成される。また、回転子コア71は、筒状に形成され、シャフト5に取り付けられる。
【0020】
複数の永久磁石72は、回転子コア71の外周面に沿って並べて配設される。シャフト5の伸延方向では、同一極性の永久磁石72が回転子コア71の外周に並べて配設され、回転子コア71の周方向では、異なる極性の永久磁石72が交互に並べて配設される。なお、永久磁石72の配置はこれに限定されるものではなく、その他の配置であってもよい。
【0021】
次に、実施例にかかる製造方法について説明する。図3は、実施例にかかる製造方法の手順を示す図である。
【0022】
図3に示すように、実施例にかかる製造方法は、固定子形成工程S10と、回転子形成工程S20と、ハウジング成形工程S30と、エンコーダ形成工程S40と、ブレーキ形成工程S50と、組立工程S60と、検査工程S70とを含む。
【0023】
固定子形成工程S10は、さらに、コア抜き工程S11と、コア積層工程S12と、巻装工程S13と、コア組立工程S14と、結線工程S15とを含む。
【0024】
コア抜き工程S11では、金型によって電磁鋼板などの薄板材を打ち抜くことによって、分割固定子コア61を形成するための固定子コア片を形成する。コア抜き工程S11によって形成された複数の固定子コア片は、コア積層工程S12において積層され、これにより、分割固定子コア61が形成される。
【0025】
巻装工程S13では、第1巻装工程S13Aと第2巻装工程S13Bとが選択的に実行される。第1巻装工程S13Aでは、保護部材63を介して分割固定子コア61のティース部61bに線径φを有する絶縁被覆電線をN回巻き付けることによって、第1の固定子巻線を分割固定子コア61に取り付ける。一方、第2巻装工程S13Bでは、保護部材63を介して分割固定子コア61のティース部61bに線径φ(<φ)を有する絶縁被覆電線をN(>N)回巻き付けることによって、第2の固定子巻線を分割固定子コア61に取り付ける。
【0026】
第2の固定子巻線の線径φは第1の固定子巻線の線径φよりも小さいことから、第2の固定子巻線の抵抗値は第1の固定子巻線の抵抗値よりも高くなる。また、第2の固定子巻線の巻線数Nは第1の固定子巻線の巻線数Nよりも多いことから、これによっても第2の固定子巻線の抵抗値は第1の固定子巻線の抵抗値よりも高くなる。したがって、巻装工程S13では、抵抗値が異なる固定子巻線を同じ分割固定子コア61に対して選択的に取り付けることができる。
【0027】
なお、巻装工程S13において、分割固定子コア61に複数種類の絶縁被覆電線を選択的に巻き付けることができる巻付機を用いるようにすれば、第1巻装工程S13Aと第2巻装工程S13Bとを選択的に実行することが容易になる。
【0028】
また、ここでは、分割固定子コア61に分割固定子巻線62を取り付ける例を説明したが、固定子コアは、これに限定されるものではない。例えば、固定子コアとして、内コア、外コアからなる2分割コア方式の固定子コアを採用し、かかる固定子コアに固定子巻線を取り付けるようにしてもよい。
【0029】
また、固定子巻線を構成する線材の材質を替えることによって、固定子巻線の抵抗値を変更するようにしてもよい。例えば、第1巻装工程S13Aでは、固定子巻線を構成する線材を銅線とし、第2巻装工程S13Bでは、固定子巻線を構成する線材をアルミ線とする。銅とアルミとはその導電率が異なることから、第1巻装工程S13Aと第2巻装工程S13Bとで固定子巻線の巻線数および線径を同一にした場合であっても、第1の固定子巻線の抵抗値と第2の固定子巻線の抵抗値とを変更することができる。
【0030】
コア組立工程S14では、固定子巻線を取り付けた12個の分割固定子60を連結して円環状の固定子コアを形成する。その後、結線工程S15において、各分割固定子60の分割固定子巻線62からそれぞれ引き出された絶縁被覆電線の結線を行って固定子6を形成する。
【0031】
このように、固定子形成工程S10では、第1巻装工程S13Aと第2巻装工程S13Bとが選択的に実行される。すなわち、第1の固定子巻線を分割固定子コア61に取り付けて固定子6を形成する第1の固定子形成工程と、第1の固定子巻線と異なる第2の固定子巻線を分割固定子コア61に取り付けて固定子6を形成する第2の固定子形成工程とが選択的に実行される。
【0032】
回転子形成工程S20では、金型によって電磁鋼板などの薄板材を打ち抜くことによって、複数の回転子コア片を形成する。そして、これら複数の回転子コア片を積層することによって、回転子コア71が形成される。
【0033】
このように形成された回転子コア71は、シャフト5に圧入される。その後、シャフト5に取り付けた回転子コア71の外周に永久磁石72を貼り付ける。さらに、シャフト5を軸受4Aに挿通して、回転子コア71の負荷側に軸受4Aを配設する。
【0034】
ハウジング成形工程S30では、フレーム2およびブラケット3A,3Bをそれぞれ成形する。フレーム2およびブラケット3A,3Bは、例えば、鋳型に溶湯を注入することで成形できる。また、エンコーダ形成工程S40は、エンコーダ部8を形成し、ブレーキ形成工程S50では、ブレーキ部9を形成する。
【0035】
上述した工程S10〜S50の実行が終了した後、組立工程S60を実行する。この組立工程S60では、ハウジング成形工程S30で成形したフレーム2の内周に、固定子形成工程S10で形成した固定子6を焼きばめにより固着する。そして、このように固定子6を配設したフレーム2の負荷側にブラケット3Aを取り付ける。
【0036】
次に、シャフト5に取り付けられた回転子7をフレーム2の反負荷側から挿入し、フレーム2内に回転子7およびシャフト5を配設する。その後、ブレーキ部9をフレーム2の反負荷側からシャフト5に挿通して取り付け、さらに、ブラケット3B、軸受4Bおよびエンコーダ部8などに取り付けることによって、モータ1を組み立てる。最後に、検査工程S70において、組み立てたモータ1の特性を検査することによって、モータ1の良否を判定する。
【0037】
このように本実施例にかかる製造方法では、巻装工程S13において、巻線数および線径が異なる固定子巻線を選択するようにしており、これにより、特性が異なるモータを容易に製造することができる。
【0038】
例えば、巻装工程S13において、第1巻装工程S13Aを選択した場合、線径φおよび巻線数N回の第1の固定子巻線が分割固定子コア61に取り付けられた固定子(以下、第1の固定子と記載する)が形成される。一方、巻装工程S13において、第2巻装工程S13Bを選択した場合、線径φおよび巻線数N回の第2の固定子巻線が分割固定子コア61に取り付けられた固定子(以下、第2の固定子と記載する)が形成される。
【0039】
したがって、第1の固定子巻線を分割固定子コア61に取り付けた第1の固定子を有するモータ1と、第1の固定子巻線とは特性が異なる第2の固定子巻線を分割固定子コア61に取り付けた第2の固定子を有するモータ1とを選択的に製造することが可能となる。
【0040】
なお、巻装工程S13においては、巻線数および線径を変更することで、異なる固定子巻線を形成することとしたが、巻線数および線径のうち一方のみを変更することで、異なる固定子巻線を形成することもできる。また、巻線数および線径を変更することなく、線材の材質を変更することで、異なる固定子巻線を形成することもできる。なお、巻線数、線径および材質のうち2つ以上を異ならせることで、異なる固定子巻線を形成するようにしてもよい。
【0041】
ここで、第1の固定子を有するモータ1(以下、第1モータ1Aと記載する)および第2の固定子を有するモータ1(以下、第2モータ1Bと記載する)の一例を図4に示す。
【0042】
上述したように、第2の固定子巻線の線径φは第1の固定子巻線の線径φよりも小さく、第2の固定子巻線の巻線数Nは第1の固定子巻線の巻線数Nよりも多い。そのため、第1の固定子巻線の抵抗値に比べ、第2の固定子巻線の抵抗値が高くなる。また、モータの発生トルクが同じ場合、第2の固定子巻線に流れる電流は、第1の固定子巻線に流れる電流よりも低くなる。
【0043】
さらに、固定子巻線の巻線数を多くすると、モータの発生する電圧は高くなることから、第2モータ1Bの定格回転数は、第1モータ1Aの定格回転数よりも少なくなる。図4に示す例では、第1モータ1Aの定格回転数は1500(rpm)であるのに対して、第2モータ1Bの定格回転数は92(rpm)となっている。
【0044】
また、モータの定格出力は、定格回転数と定格トルクとを乗算することによって規定される値である。したがって、定格回転数が低下すると、定格出力も下がる。第2モータ1Bでは、第1モータ1Aに比べ、定格回転数が低くなることから、定格出力も低くなる。図4に示す例では、第1モータ1Aの定格出力が1300(W)であるのに対して、第2モータ1Bの定格出力は80(W)となっている。これにより、モータトルクは変えずに、定格回転数を少なくすることでモータ定格出力を下げることができ、モータ消費電力の低減が可能となる。また、モータの電流値の低減は、モータ駆動装置の容量を低減でき、駆動装置としてもコストダウン、消費電力の低減となる。
【0045】
このように、本実施例にかかる製造方法では、巻線数および線径の異なる固定子巻線を選択的に固定子コアに取り付けることによって、モータ体格、モータ定格トルクを変えずに特性の異なるモータの製造を容易に行うことができる。
【0046】
例えば、既存のモータの製造ラインにおいて、異なる特性を有するモータを容易に製造することができる。すなわち、既存のモータの製造ラインにおいて行っている巻装工程を第1巻装工程とし、かかる第1巻装工程と、巻線数および線径の異なる固定子巻線を固定子コアに取り付ける第2巻装工程とを選択的に実行する。
【0047】
このように既存のモータの固定子巻線を変更することによって所望の定格回転数を有するモータを提供することができるため、新規にモータを設計および製造する場合に比べ、モータのコストを低減することができる。
【0048】
例えば、複数の関節軸を有し、関節軸をモータで駆動するロボットを設計する際、駆動する関節軸に応じた適切な定格回転数や定格トルクに設定されるが、設定される定格回転数や定格トルクに応じたモータが存在しない場合も多い。このような場合、必要なモータトルクより大きい、余裕を持ったモータを選定するか、設定される定格回転数や定格トルクに応じたモータを個別に設計および製造することになる。
【0049】
定格回転数や定格トルクは、回転子の特性や固定子の特性によって決定されることから、回転子および固定子を個別に設計および製造すると、設計コストや製造コストを押し上げてしまうことになる。しかし、本実施例にかかる製造方法では、既存のモータの固定子巻線を変更することによって所望の定格回転数を有するモータを提供することができるため、モータのコストを低減することができる。
【0050】
なお、上述の実施例では、第1巻装工程S13Aおよび第2巻装工程S13Bの2つの巻装工程を選択的に実行することにしたが、巻装工程はこれに限定されるものではない。例えば、それぞれ線径や巻線数が異なる3つ以上の巻装工程のいずれか一つを選択的に実行するようにしてもよい。
【0051】
このようにすることで、定格トルク毎にそれぞれ定格回転数が異なるラインナップを容易に提供することが可能となり、モータを選択するユーザの選択肢を大幅に広げることが可能となる。すなわち、定格トルクを基準にモータを選択することが容易となる。
【0052】
なお、モータ1の構成は図1および図2に記載されたものに限定されるものではなく、固定子コアに固定子巻線を取り付けた固定子と、固定子の内周側に対向配置される回転子とを備えるモータであれば、他の構成のモータであってもよい。
【0053】
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細及び代表的な実施例に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲及びその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
【符号の説明】
【0054】
1 モータ
2 フレーム(ハウジング)
3A,3B ブラケット(ハウジング)
4A,4B 軸受
5 シャフト
6 固定子
7 回転子
8 エンコーダ部
9 ブレーキ部
60 分割固定子
61 分割固定子コア
62 分割固定子巻線
63 保護部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定子コアに第1の固定子巻線を取り付けて固定子を形成する第1工程と、当該第1工程で用いる固定子コアと同一の固定子コアに前記第1の固定子巻線と異なる第2の固定子巻線を取り付けて固定子を形成する第2工程とを選択的に実行する固定子形成工程と、
固定子の内周に対向配置される回転子を形成する回転子形成工程と、
前記固定子形成工程によって形成された固定子と前記回転子形成工程によって形成された回転子とをハウジング内に配設する配設工程と
を含むことを特徴とするモータの製造方法。
【請求項2】
前記第1の固定子巻線と前記第2の固定子巻線とは、線径および/または巻線数が異なることを特徴とする請求項1に記載のモータの製造方法。
【請求項3】
前記第1の固定子巻線と前記第2の固定子巻線とは、線材の材質が異なることを特徴とする請求項1又は2に記載のモータの製造方法。
【請求項4】
他のモータと同一の固定子コア、回転子およびフレームを備え、
前記固定子コアに取り付けられた固定子巻線は、前記他のモータが有する固定子巻線と異なる固定子巻線であることを特徴とするモータ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate