説明

モータ

【課題】モータから外部に引き出された給電線や出力線などの配線をモータハウジング外で位置ずれしないように簡単に固定可能にすること。
【解決手段】モータハウジング10を構成している第1軸受ホルダ12の外周端の一部を径方向に突出させ、これをモータ1の出力側L2に折り曲げて配線固定部17を形成する。第1軸受ホルダ12と筒状ケース11との隙間に装着したブッシュ16を介して給電線25をハウジング外に引き出す。また、エンコーダ50のセンサ出力線56を、エンコーダカバー14と第1軸受ホルダ12との隙間に装着したブッシュ58を介してハウジング外に引き出す。給電線25およびセンサ出力線56を配線固定部17の固定板部17bに沿わせ、これら全体を筒状の熱収縮部材からなる固定部材60に通し、固定部材60を収縮硬化させることにより、固定板部17bに両配線を締め付け固定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はモータに関し、さらに詳しくは、モータにおける給電線などの各種の配線の固定構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、モータでは、モータ軸線方向に延在する筒状のモータハウジングの内側に筒状のステータが固定され、かかるステータの内側に、回転軸を備えたロータが回転可能に配置されている。特許文献1には、この種のモータの構成が開示されている。
【0003】
特許文献1のステータは、ステータコアおよびこれに巻回される駆動コイルを備えている。ステータのモータ軸線方向の一端側に駆動コイルに電力を供給するための配線基板が配置されている。また、回転軸の反出力側の軸端部には、回転軸の回転数や角度位置等を検出するエンコーダが設けられている。エンコーダは、回転軸の軸端部に取り付けられたセンサ用マグネットと、センサ用マグネットに近接配置された磁気センサと、磁気センサを搭載するセンサ基板と、これらを覆うセンサカバーを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−290915号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、モータハウジングに給電線を通すための挿通穴を形成しており、ここに通した給電線を配線基板まで引き込み、配線基板に接続している。モータハウジングの外周面には、挿通穴を外側から覆うカバー部材が取り付けられている。給電線は、カバー部材とモータハウジングの隙間を通り、モータハウジングと平行に引き出されている。
【0006】
しかしながら、このような構成では、給電線をモータハウジングの外周面に沿って決まった方向に引き出すことはできるものの、モータハウジングに対して給電部材を固定していないため、給電線がずれてしまうおそれがある。従って、給電線の設置作業およびこれに対する接続作業を効率的に行うことができない。
【0007】
また、特許文献1の図1(a)には、エンコーダのセンサ出力線がセンサカバーに形成された穴を通って外部に引き出されているが、モータの外に引き出されたセンサ出力線は固定されていないためセンサ出力線が動いてしまい、接続作業を効率的に行うことができないおそれがある。更に、このセンサ出力線は上記の給電線とは別々の方向に延びており、まとめて結束されていない。従って、複数の配線の取り回しを効率的に行うことができないおそれがある。
【0008】
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、モータから外部に引き出された給電線や出力線などの配線をモータハウジング外で位置ずれしないように簡単に固定できる構成を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明は、ロータおよびステータを備えるモータ本体部と、当該モータ本体部を収納するモータハウジングと、前記モータ本体部に取り付けられた検出器とを有するモータにおいて、前記モータハウジングは、その外周側に突出する配線固定部を備え、当該配線固定部に、前記モータ本体部に設けられた駆動コイルへの給電線、および、前記検出器から引き出される出力線のいずれかまたは両方が固定部材により固定されていることを特徴とする。
【0010】
本発明は、このように、モータハウジングの外周側に突出する配線固定部を形成し、ここに、モータ本体部やその一端側に設けられた検出器から引き出した出力線を固定部材によって固定している。かかる構成によれば、モータハウジングの外部に引き出した配線を容易に固定できる。また、固定部材を用いて配線を固定しているため、配線の位置ずれおよび引き抜きを抑制できる。加えて、モータ本体部への給電線と検出器の出力線をまとめて固定できるため、これらの配線を相互に位置ずれしないように固定できる。従って、配線の取り回しおよびその接続作業が容易である。
【0011】
本発明において、前記固定部材は収縮性を有し、その収縮力あるいは収縮変形により、前記給電線および前記出力線のいずれかまたは両方を前記配線固定部に締め付けて固定している。かかる構成によれば、単に結束しただけの場合よりも強固に固定できるため、配線の位置ずれをより効果的に抑制できる。このような固定部材としては、その弾性収縮力あるいは熱収縮変形により、前記給電線および前記出力線のいずれかまたは両方を前記配線固定部に締め付けて固定するものを用いることができる。具体的には、熱収縮性の素材を筒状に形成した熱収縮チューブを用いることができる。
【0012】
本発明において、前記給電線および前記出力線のいずれかまたは両方が、弾性のある接着部材により、前記延出片に接着されていることが望ましい。かかる構成によれば、接着によって更に強固に配線を固定できる。また、接着部材によって仮固定できるため、固定作業が容易であり、正確に配線を固定できる。更に、配線が引っ張られたとしても接着部材が伸び縮みできるため、接着部分が剥がれにくく、配線がずれにくい。また、固定部材によって締め付け固定するときに接着部材が弾性変形するため、より強固に配線を固定できる。
【0013】
本発明において、前記配線固定部は、その表面の少なくとも一部を覆う被覆部材を備え、当該被覆部材は弾性を有し、当該被覆部材によって覆われた前記配線固定部の部分に沿って、前記給電線および前記出力線のいずれかまたは両方が配置されていることが望ましい。かかる構成によれば、配線固定部の縁部分にその製造時に形成されたバリによって配線が損傷されるのを防止できる。また、配線固定部が金属製の場合には、その表面を樹脂などの被覆部材によって覆うことにより、配線の接着強度が高まる。
【0014】
本発明において、前記配線固定部における前記給電線および前記出力線のいずれかまたは両方が固定される部分にくびれ部が形成されていることが望ましい。かかる構成によれば、くびれ部において配線を結束帯で結束するなどして強く固定できるため、配線の位置ずれをより効果的に防止できる。
【0015】
本発明において、前記配線固定部は、前記モータハウジングの外周面に対峙する内側面、および、当該内側面とは逆の側を向く外側面が形成された板状部分を備え、前記内側面に沿って前記給電線が配置されると共に、前記外側面に沿って前記出力線が配置され、前記固定部材は、前記給電線および前記出力線の両方を前記板状部分に固定している構成を採用することができる。かかる構成によれば、給電線および出力線を無理なく配線固定部に沿わせることができ、容易に固定できる。また、給電線と出力線を板状部分によって分離して整然と固定できる。
【0016】
本発明において、前記モータハウジングは、モータ軸線方向に延在する筒状ケースと、当該筒状ケースの一端側に取り付けられ、前記ロータの回転軸を回転自在に支持する軸受を保持している軸受ホルダとを備え、前記配線固定部は、前記軸受ホルダの外周縁から突出している構成を採用することができる。かかる構成によれば、配線固定部を容易に形成できる。
【0017】
この場合に、前記給電線は、前記筒状ケース内に配置された基板に接続されており、前記筒状ケースの一端と、当該一端に対向している前記軸受ホルダの部分との隙間にブッシュが装着されており、前記給電線は、前記基板から前記ブッシュ側に引き出され、前記ブッシュに形成された貫通孔を通り、前記モータハウジング外に引き出されていることが望ましい。かかる構成によれば、給電線をモータハウジングから引き出される箇所においてブッシュで保持できるため、配線固定部とは別の箇所でも給電線を保持でき、より効果的に給電線の抜け止めおよび位置ずれ抑制を図ることができる。
【0018】
本発明において、前記ロータの回転を停止させるためのブレーキを更に有しており、当該ブレーキへの配線が、前記給電線および前記出力線のいずれかまたは両方と共に、前記延出片に前記固定部材により固定されている構成を採用することができる。かかる構成によれば、給電線あるいは出力線と共に、ブレーキの配線についても相互に位置ずれしないように固定することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、モータハウジングの外部に引き出した配線の固定を容易に行うことができる。また、固定部材を用いて配線を固定しているため、配線の位置ずれを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施の形態に係るモータの外観を示す説明図である。
【図2】図1のモータの縦断面図である。
【図3】筒状ケースを反出力側から見た背面図である。
【図4】第1軸受ホルダを反出力側から見た背面図である。
【図5】モータハウジングから引き出した配線の固定構造を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明では、モータ軸線方向の一方側を「反出力側(回転軸が突出している側とは反対側)」として説明し、モータ軸線方向の他方側を「出力側(回転軸が突出している側)」として説明する。また、以下に参照する図面において、モータ軸線については「L」で示し、モータ軸線方向の一方側(反出力側)を「L1」で示し、モータ軸線方向の他方側(出力側)を「L2」で示してある。
【0022】
(全体構成)
図1(a)は本発明の実施の形態に係るモータの側面図であり、図1(b)はモータを反出力側からみた背面図である。また、図2はモータの縦断面図である。本例のモータ1は比較的出力トルクの大きい永久磁石型同期電動機である。モータ1は、モータハウジング10と、モータハウジング10の内側に構成されたモータ本体部1Aと、モータ本体部1Aのモータ軸線L方向の一方側L1に配置されたエンコーダ50を備えている。モータ本体部1Aは、筒状のステータ20と、ステータ20の内側に回転可能に配置されたロータ30を備えている。エンコーダ50は、ロータ30の回転数や角度位置を検出する。
【0023】
(モータハウジング)
モータハウジング10は、モータ軸線L方向に開口を向けている筒状ケース11と、筒状ケース11の反出力側L1に配置された第1軸受ホルダ12と、筒状ケース11の出力側L2に配置された第2軸受ホルダ13を備えている。筒状ケース11の両端は、第1軸受ホルダ12および第2軸受ホルダ13によって概ね覆われた構造になっている。モータハウジング10の反出力側L1の端部には、第1軸受ホルダ12を覆うように有底筒状のエンコーダカバー14が取り付けられており、この内側にエンコーダ50が収納されている。
【0024】
図3は筒状ケース11を反出力側L1から見た背面図、図4は第1軸受ホルダ12を反出力側L1から見た背面図である。筒状ケース11および第1軸受ホルダ12は鉄系金属製である。筒状ケース11は、図2に示すように、円筒部11aと、円筒部11aの反出力側L1の端部から径方向内側に折れ曲がった連結板部11bを備えている。連結板部11bは、図3に示すように、後述する切欠き部15と同一角度位置を除き、円筒部11aの全周に形成されている。
【0025】
第1軸受ホルダ12は、図2、図4に示すように、筒状ケース11の連結板部11bに反出力側L1から重なってネジ止め固定されている円環状の端板部12aと、端板部12aの中央部分に形成された軸受保持部12bを備えている。なお、連結板部11bおよび端板部12aにはネジ固定用のネジ孔が形成されているが、図3、4では連結板部11bおよび端板部12aのネジ孔については全て図示を省略している。軸受保持部12bは、連結板部11bの内周側の縁部分から出力側L2に円筒状に延びており、その先端が径方向内側に屈曲して、その中央には円形開口が形成されている。軸受保持部12bの内周側にはボールベアリングからなる第1軸受41の外輪が保持されている。
【0026】
円筒部11aの反出力側L1の端部には、その周方向の一部に出力側L2に向かって切り欠いた切欠き部15が形成されている。かかる切欠き部15によって、筒状ケース11の反出力側L1の端部と、これに対向している第1軸受ホルダ12の部分(端板部12aの外周縁における切欠き部15と同一角度位置の部分)との間に隙間が形成され、ここにブッシュ16が装着されている。ブッシュ16には貫通孔16aが形成されている。この貫通孔16aを通り、後述するステータ20への給電線25がブッシュ16によって保持された状態でモータハウジング10の外部に引き出されている。
【0027】
図2、図4に示すように、端板部12aの外周縁において、筒状ケース11の切欠き部15と対向する部分には、配線固定部17が形成されている。配線固定部17は、端板部12aの外周縁部分から径方向外側に所定寸法だけ突出している突出板部17aと、突出板部17aの先端から出力側L2に折れ曲がり、円筒部11aの外周面と平行に延びている固定板部17b(板状部分)を備えている。本形態では、突出板部17aおよび固定板部17bが端板部12aと同一厚さで且つ一定幅の板状に形成されており、配線固定部17は、全体として、一定幅の直線状の板状片をL字状に屈曲させた形状をしている。固定板部17bと円筒部11aの外周面との間には、ブッシュ16の貫通孔16aに繋がる隙間が空いている。
【0028】
第1軸受ホルダ12には、配線固定部17に対して周方向で隣り合う位置にも突出板部18が形成されており、かかる突出板部18と周方向に重なる位置からは、グランド線19(図1(b)参照)が引き出されている。
【0029】
第2軸受ホルダ13は、アルミニウム系金属製やマグネシウム系金属等、筒状ケース11に用いた鉄系金属より熱伝導率が高い金属材料からなり、筒状ケース11および第1軸受ホルダ12よりも肉厚に形成されている。
【0030】
第2軸受ホルダ13は、モータ軸線L方向から見た輪郭形状が略四角形の端板部13aと、この端板部13aの径方向外側部分から反出力側L1に向けて突出している外側筒部13bと、端板部13aの中央部分に形成された軸受保持部13cを備えている。軸受保持部13cは、端板部13aの内周側の縁部分から反出力側L1に円筒状に延びる内側筒部13dと、そのモータ軸線L方向の途中位置から径方向内側に突出する円環状板部13eを備えている。内側筒部13dにおける円環状板部13eよりも反出力側L1の部分に、ボールベアリングからなる第2軸受42の外輪が保持されている。円環状板部13eの中心には円形開口が形成されており、ここから、ロータ30の回転軸31が出力側L2に向けて突出している。
【0031】
(ステータ)
ステータ20は、半径方向内側に突出する複数の突極を等角度間隔に備える環状のステータコア21と、ステータコア21の各突極に絶縁部材22を介して巻回された駆動コイル23を備えており、筒状ケース11の内側に固定されている。駆動コイル23は、巻線の巻始めと巻終わりの両端末がステータコア21の反出力側L1の端部に配置されている。ステータコア21の反出力側L1の端部には配線基板24が配置されており、ここに駆動コイル23の巻線の端末が接続されている。
【0032】
配線基板24には、配線接続用の端子および配線パターンが形成されており、この配線基板24を経由して駆動コイル23の巻線等に電力供給するための給電線25が接続されている。給電線25は、銅線などの導電性の金属線を絶縁性の被覆部材で覆った可撓性の配線であり、上述したように、筒状ケース11と第1軸受ホルダ12との間の隙間に挟み込まれたブッシュ16の貫通孔16aを通ってモータハウジング10の外部に引き出されている。すなわち、本形態では、ブッシュ16自体がモータハウジング10に対して安定した状態で保持されており、このブッシュ16に給電線25が保持されているため、給電線25は、ブッシュ16を介してモータハウジング10から安定した状態で引き出されている。配線基板24の取付位置は、ブッシュ16の取付位置よりも出力側L2となっている。給電線25は、配線基板24の反出力側L1側の面から反出力側L1側に持ち上げられ、ブッシュ16に向かって斜めに引き出されたあと、径方向外側を向いてブッシュ16の貫通孔16aに通され、モータハウジング10の外部に取り出されている。給電線25は、モータハウジング10の外部に出てからは出力側L2側に方向転換し、固定板部17bと円筒部11aの外周面との隙間を通って出力側L2に延びている。
【0033】
給電線25の先端部分にはコネクタ26が接続されている。従って、ステータ20の駆動コイル23に対しては、コネクタ26、給電線25および配線基板24を介して外部から電力を供給可能である。なお、配線基板24と第1軸受ホルダ12の軸受保持部12bとの間には、配線基板24の半田付け部に塗布された不図示の絶縁性接着剤層と、その上に挿入された不図示の絶縁スペーサが介在している。このため、第1軸受ホルダ12を金属材料から構成した場合でも、第1軸受ホルダ12と配線基板24上のパターンとが短絡することがない。
【0034】
(ロータ)
ロータ30は、モータ軸線L方向に延在する回転軸31と、この回転軸31の外周側に固着された駆動用マグネット32を備えており、ステータ20の内側に回転可能な状態で配置されている。回転軸31は、モータ軸線L方向の途中に駆動用マグネット32が外周側に取り付けられた大径部分31aを備えている。大径部分31aのモータ軸線L方向の寸法は駆動用マグネット32のモータ軸線L方向の寸法よりも長く、大径部分31aの出力側L2の一部分は駆動用マグネット32から露出している。
【0035】
回転軸31における大径部分31aの反出力側L1には、大径部分31aよりも細径の第1中径部分31bが設けられている。また、第1中径部分31bの反出力側L1には第1中径部分31bよりも細径の第1小径部分31cが設けられている。第1小径部分31cにおいて第1中径部分31bに隣接する位置には、ボールベアリングからなる第1軸受41の内輪が装着されている。第1小径部分31cの反出力側L1には、第1小径部分31cよりも更に細径の最小径部分31dが設けられている。最小径部分31dには、後述するエンコーダ50のセンサ用マグネット51を保持するマグネット保持部55が固定されている。
【0036】
回転軸31における大径部分31aの出力側L2には、大径部分31aよりも細径の第2中径部分31eが設けられている。また、第2中径部分31eの出力側L2には第2中径部分31eよりも細径の第2小径部分31fが設けられている。第2中径部分31eにおいて大径部分31aに隣接する位置には、ボールベアリングからなる第2軸受42の内輪が装着されている。
【0037】
(エンコーダ)
本形態における検出器としてのエンコーダ50は、モータハウジング10の反出力側L1の端部に配置された有底筒状のエンコーダカバー14の内側に構成されている。エンコーダ50は、回転軸31の反出力側L1の軸端部に設けられた最小径部分31dにマグネット保持部55を介して取り付けられたセンサ用マグネット51と、センサ用マグネット51に対向配置されている感磁素子52と、感磁素子52を搭載するセンサ基板53を備えている。
【0038】
センサ基板53は、その出力側L2の面に感磁素子52(磁気抵抗素子、ホール素子など)が実装されており、反出力側L1の面には、半導体装置等の電子部品が実装されている。ここで、センサ基板53は、基板ホルダ54を介してモータハウジング10の第1軸受ホルダ12に保持されている。基板ホルダ54は、第1軸受ホルダ12の端板部12aにネジ止め固定された環状フランジ部54aと、環状フランジ部54aの内周縁から反出力側L1に突出した外側筒部54bと、外側筒部54bの先端部から径方内側に屈曲した環状底板部54cと、環状底板部54cの内周縁から出力側L2に向けて突出した内側筒部54dとを備えており、環状底板部54cの反出力側L1の面にセンサ基板53が固定されている。環状底板部54cの反出力側L1の面に不図示の絶縁スペーサが配置され、これを挟んで環状底板部54cにセンサ基板53がネジ止め固定されている。
【0039】
基板ホルダ54は、SPCEやSPCC材等の磁性金属により形成されている。このため、基板ホルダ54は、センサ用マグネット51および感磁素子52を覆う電磁シールド部として機能する。また、基板ホルダ54とセンサ基板53との間に絶縁スペーサを挿入したため、基板ホルダ54とセンサ基板53に形成されたパターンとの短絡が防止されている。
【0040】
センサ基板53には、センサ信号の送受信のための信号線を絶縁性の被覆部材で覆った可撓性のセンサ出力線56が接続されている。なお、センサ出力線56として、信号線および電力供給用の導電線の両方を備えたものを用いてもよい。エンコーダ50を覆う有底筒状のエンコーダカバー14は、円形底部14aと、その周縁から出力側L2に延びる円筒部14bを備えている。円筒部14bには、その周方向の一部に切欠き部57が形成されている。切欠き部57は、上述した切欠き部15および配線固定部17と周方向の同一角度方向に位置している。かかる切欠き部57によって、エンコーダカバー14と第1軸受ホルダ12との間に隙間が形成され、ここにブッシュ58が挟み込まれている。ブッシュ58には貫通孔58aが形成されている。この貫通孔58aを通り、センサ出力線56がブッシュ58によって保持された状態でモータハウジング10の外部に引き出されている。センサ出力線56は、モータハウジング10の外部に出てからは、突出板部17aの先端に向かって斜めに延びており、その先は出力側L2に方向転換し、固定板部17bに沿って出力側L2に延びている。センサ出力線56の先端にはコネクタ59が接続されている。
【0041】
(配線固定構造)
図5はモータハウジング10から引き出した配線の固定構造の説明図であり、図5(a)は配線固定部17の平面図(図4(b)の矢印A方向から見た図)、図5(b)は配線固定部17の側面図、図5(c)は配線固定部17に配線を固定した状態を示す平面図、図5(d)は配線固定部17に配線を固定した状態を示す断面図である。本形態では、配線固定部17における突出板部17aの基端部の反出力側L1にブッシュ16が装着され、突出板部17aの基端部の出力側L2にブッシュ58が装着されている。これにより、給電線25およびセンサ出力線56が、突出板部17aを挟み、周方向の同一角度方向に引き出されている。給電線25およびセンサ出力線56は、モータハウジング10の外部に出てからは、固定板部17bを挟み、出力側L2に延びている。より詳しくは、固定板部17bは、円筒部11aの外周面と対峙している内側面17cと、内側面17cとは逆の側(すなわち、外周側)を向いている外側面17dを備えており、給電線25は内側面17cに沿って延びており、センサ出力線56は外側面17dに沿って延びている。
【0042】
配線固定部17は、固定板部17bおよび突出板部17aの幅寸法D(図5(a)参照)が、給電線25の外径寸法d1、および、センサ出力線56の外径寸法d2(図5(d)参照)よりも幅広となるように形成されている。また、配線固定部17の先端寄りの箇所には、他の部分よりも幅狭となったくびれ部17eが形成されている。給電線25およびセンサ出力線56は、固定部材60により、このくびれ部17eを含む所定の長さに亘り、固定板部17bに固定されている。
【0043】
固定板部17bは、その表面全体が、弾力性のある被覆部材61によって覆われている。本形態では、被覆部材61として熱収縮部材を用いている。この熱収縮部材は、ポリオレフィン、フッ素系ポリマー、熱可塑性エラストマーなどを主原料とする樹脂素材を筒状に形成した熱収縮チューブであり、加熱すると径方向に収縮するように構成されている。また、この熱収縮部材は、収縮硬化した状態で弾力性を有している。被覆部材61(熱収縮チューブ)に固定板部17bを差し込み、加熱して収縮硬化させることにより、被覆部材61が固定板部17bの表面に密着した状態となっている。
【0044】
ここで、配線固定部17は、第1軸受ホルダ12と一体に形成されている。第1軸受ホルダ12は、金属板を金型によって打ち抜いてプレス加工して形成されているため、打ち抜き加工端面の縁部分にバリが形成されている。本形態では、第1軸受ホルダ12を形成する際の打ち抜き方向を、軸受保持部12bの内周側に保持される第1軸受41の側にバリを突出させないように設定している。このため、内側面17cがバリ面となっており、内側面17cの縁部分にバリが形成されている。被覆部材61は、バリ面である内側面17c全体を覆うように取り付けられている。
【0045】
給電線25およびセンサ出力線56は、固定板部17bの内側面17cおよび外側面17dに対し、接着部材62によって接着されている。接着部材62としては、弾力性のある両面テープや、硬化後に弾力性のある接着剤層を形成可能な接着剤などを用いる。内側面17cおよび外側面17dを覆う被覆部材61の表面に接着部材62が塗布あるいは貼り付けられ、ここに給電線25およびセンサ出力線56が接着されている。
【0046】
本形態では、固定部材60として、被覆部材61として用いたものと同一構成の熱収縮部材、すなわち、熱収縮性の樹脂素材を筒状に形成した熱収縮チューブを用いている。給電線25およびセンサ出力線56の固定板部17bへの固定作業は、以下のように行う。
【0047】
まず、固定板部17bを覆うように被覆部材61を取り付け、被覆後の固定板部17bの内側面17cおよび外側面17dに接着部材62を塗布または貼り付ける。続いて、内側面17cに給電線25を沿わせ、接着部材62の上に載せて接着する。同様に、外側面17dにセンサ出力線56を沿わせ、接着部材62の上に載せて接着する。次に、これら全体を、くびれ部17eの位置に巻き回した結束帯63によって結束する。続いて、結束済みの給電線25およびセンサ出力線56の外周側に露出している表面に、接着部材62を塗布あるいは貼り付ける。その後、これら全体を筒状の固定部材60に通し、固定部材60の内側をくびれ部17eおよび結束帯63が通るように位置決めした後、加熱する。これにより、収縮硬化した熱収縮部材によってセンサ出力線56および給電線25が固定板部17bに締め付け固定される。
【0048】
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態のモータ1では、モータハウジング10を構成している第1軸受ホルダ12の外周端の一部を径方向に突出させ、これを出力側L2に折り曲げてモータハウジング10の外周面に沿って延ばし、配線固定部17を形成している。そして、この配線固定部17に沿って、モータ本体部側から引き出した給電線25と、エンコーダ50から引き出したセンサ出力線56とを延ばし、これら全体を固定部材60によって締め付けて固定している。このような配線固定部17は構成がシンプルであり、容易に形成することができる。また、固定部材60を用いて配線(給電線25およびセンサ出力線56)を固定しているため、配線の位置ずれや引き抜きを抑制できる。これにより、配線の取り回しおよびその電気的な接続作業を容易に行うことができる。更に、複数の配線を容易にまとめて固定でき、固定する配線の太さや本数なども変更可能であるため、各種の配線を必要に応じて適宜固定するのに便利である。
【0049】
また、本形態では、給電線25およびセンサ出力線56が、モータハウジング10に安定した状態で保持されているブッシュ16およびブッシュ58の貫通孔16aおよび貫通孔58aを通り、ブッシュ16およびブッシュ58によって保持された状態で、モータハウジング10から引き出されている。このため、配線固定部17への固定箇所とは別の箇所でも配線の引き抜き防止が図られており、配線の引き抜き防止効果および位置ずれ抑制効果が高い。
【0050】
特に、本形態では、固定部材60として、筒状に形成された熱収縮性の樹脂素材であって、加熱すると径方向に収縮するように形成された熱収縮部材(熱収縮チューブ)を用いている。このため、熱収縮樹脂を所定の長さに亘って連続的に配線固定部17および配線に密着させ、強固に締め付けて固定することができる。また、このような固定部材60は、結束帯63によって結束した上から取り付けた場合であっても、配線および結束帯63の表面に隙間なく密着させることが可能であるため、結束帯63の上からでも強固に締め付けて固定できる。従って、配線の位置ずれや引き抜きを効果的に抑制できる。加えて、結束帯63を完全に覆うように固定部材60を取り付けているため、結束帯63が切断されたり外されてしまうのを防止できると共に、配線固定箇所を見栄え良く仕上げることができ、外観性が向上する。
【0051】
また、本形態では、配線固定部17の固定板部17bにくびれ部17eを形成して、ここに配線を沿わせて結束帯63で結束している。従って、結束帯63のずれを防止することができると共に、強固に結束することができる。
【0052】
更に、本形態では、結束帯63および固定部材60の締め付け力と、接着部材62の接着力とを組み合わせて配線(給電線25およびセンサ出力線56)を固定している。具体的には、固定板部17bに対して配線を接着した上、配線と固定部材60との間にも接着部材62を介在させて接着している。このため、配線の固定力が更に増強され、配線の位置ずれや引き抜きを効果的に抑制できる。また、接着部材62として弾力性のあるものを用いているため、配線が引っ張られたとしても接着部材62が伸び縮みするために接着箇所が剥がれにくく、配線がずれにくい。更に、接着部材62によって配線を仮固定できるため、固定作業が容易であり、正確に配線を固定できる。また、固定部材60によって締め付け固定するときに接着部材62が弾性変形するため、より強固に配線を固定できる。
【0053】
また、本形態では、予め、固定板部17bのバリ面である内側面17cを弾力性のある被覆部材61によって覆い、その上から配線を固定している。このため、配線固定部17を打ち抜き加工によって形成する際にその端縁に形成されたバリによって配線表面の被覆材および配線本体(導電線や信号線)が損傷されるのを防止できる。また、被覆部材61に対する接着部材62の接着強度は、鉄系金属によって形成されている固定板部17bの表面に直接接着部材62を接着する場合よりも大きい。従って、より強固に配線を固定することができる。
【0054】
(改変例)
(1)以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施することができる。例えば、上記実施形態では、配線固定部17の固定板部17bに給電線25およびセンサ出力線56の両方を固定しているが、このいずれか一方のみを、固定部材60によって固定板部17bに固定してもよい。また、配線固定部17に対して周方向で隣り合う位置に引き出されているグランド線19を固定板部17bに沿わせて延ばし、これを、単独で、あるいは、給電線25およびセンサ出力線56のいずれかまたはその両方と共に、固定部材60によって固定板部17bに固定してもよい。
【0055】
また、配線固定部17に固定する配線は、上記の3種類に限定されず、他の配線、あるいは、他の配線と上記の配線の組合せであってもよい。例えば、ロータ30に対する電磁ブレーキ機構等の付属装置を設けた場合には、この付属装置からモータ外部へ引き出される配線についても、固定板部17bに固定することができる。また、上記実施形態のエンコーダ50とは異なる構成の検出器をモータ1に設け、この検出器からの出力線を固定板部17bに固定してもよい。
【0056】
(2)上記実施形態では、結束帯63および固定部材60の締め付け力と、接着部材62の接着力とを組み合わせて配線を固定していたが、結束帯63あるいは接着部材62のどちらかを省略してもよい。また、結束帯63および接着部材62の両方を省略してもよい。
【0057】
(3)上記実施形態では、固定部材60として、筒状に形成された熱収縮部材(熱収縮チューブ)を用いているが、固定部材60として、他の形態の熱収縮部材を用いてもよい。例えば、熱収縮樹脂からなる結束帯や帯状のテープ材を固定板部17bおよびこれに沿わせた配線に巻き、これを加熱して収縮硬化させる方法を用いても良い。また、ゴム等の弾性素材を筒状に形成して、これを径方向に引っ張って延ばした状態で固定部材60と同様に取り付けた後、引っ張り力を解除して弾性収縮力によって径方向に収縮させることにより、配線を固定板部17bに締め付けて固定する方法を用いてもよい。あるいは、弾性素材からなる結束帯やテープ材で配線を固定板部17bに結束し、締め付けて固定してもよい。このように、収縮性のある各種の素材を用いて、その収縮力あるいは収縮変形により、配線を締め付けて固定することができる。
【0058】
(4)上記実施形態では、固定板部17b全体を熱収縮部材からなる被覆部材61によって覆っているが、固定板部17bのバリ面のみを覆うように被覆部材61を取り付けても良い。あるいは、バリによる損傷を考慮する必要がない場合には、被覆部材61を省略しても良い。例えば、外側面17dにのみ配線を固定する場合には、被覆部材61を省略することができる。また、被覆部材61はバリの尖端を埋没させられる程度の厚さおよび弾性のある部材であればよく、熱収縮部材に限定されるものではない。
【0059】
(5)上記実施形態におけるくびれ部17eの形状は、図5(a)のような形状に限定されることがなく、固定板部17bの強度を確保できる範囲で適宜変更可能である。また、くびれ部17eを複数形成してもよい。
【0060】
(6)上記実施形態では、第1軸受ホルダ12における円環状の端板部12aから配線固定部17を突出させているが、筒状ケース11の縁から配線固定部17を突出させる構成としてもよい。あるいは、エンコーダカバー14の縁から配線固定部17を突出させる構成としてもよい。また、上記実施形態では、配線固定部17を第1軸受ホルダ12と一体に形成していたが、配線固定部17を第1軸受ホルダ12とは別体に形成して後で接合してもよい。
【0061】
(7)配線固定部17の延出方向は上記のような方向に限定されるものではなく、適宜変更可能である。すなわち、上記実施形態では、筒状ケース11の円筒部11aの外周面と平行に固定板部17bを延ばしているが、平行でなくてもよい。
【0062】
(他の実施形態)
上記実施形態においては、本発明を永久磁石同期電動機を適用した例を示したが、例えばステッピングモータや電磁石同期電動機等のその他の同期電動機や、誘導電動機、整流子電動機、その他の電動機に本発明を適用してもよい。
【符号の説明】
【0063】
1・・・モータ
1A・・モータ本体部
10・・モータハウジング
11・・筒状ケース
11a・円筒部
11b・連結板部
12・・第1軸受ホルダ
12a・端板部
12b・軸受保持部
13・・第2軸受ホルダ
13a・端板部
13b・外側筒部
13c・軸受保持部
13d・内側筒部
13e・円環状板部
14・・エンコーダカバー
14a・円形底部
14b・円筒部
15・・切欠き部
16・・ブッシュ
16a・貫通孔
17・・配線固定部
17a・突出板部
17b・固定板部(板状部分)
17c・内側面
17d・外側面
17e・くびれ部
18・・突出板部
19・・グランド線
20・・ステータ
21・・ステータコア
22・・絶縁部材
23・・駆動コイル
24・・配線基板
25・・給電線
26・・コネクタ
30・・ロータ
31・・回転軸
31a・大径部分
31b・第1中径部分
31c・第1小径部分
31d・最小径部分
31e・第2中径部分
31f・第2小径部分
32・・駆動用マグネット
41・・第1軸受
42・・第2軸受
50・・エンコーダ(検出器)
51・・センサ用マグネット
52・・感磁素子
53・・センサ基板
54・・基板ホルダ
54a・環状フランジ部
54b・外側筒部
54c・環状底板部
54d・内側筒部
55・・マグネット保持部
56・・センサ出力線
57・・切欠き部
58・・ブッシュ
58a・貫通孔
59・・コネクタ
60・・固定部材
61・・被覆部材
62・・接着部材
63・・結束帯
D・・・幅寸法
d1・・外径寸法
d2・・外径寸法
L・・・モータ軸線
L1・・反出力側
L2・・出力側


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロータおよびステータを備えるモータ本体部と、
当該モータ本体部を収納するモータハウジングと、
前記モータ本体部に取り付けられた検出器とを有するモータにおいて、
前記モータハウジングは、その外周側に突出する配線固定部を備え、
当該配線固定部に、前記モータ本体部に設けられた駆動コイルへの給電線、および、前記検出器から引き出される出力線のいずれかまたは両方が固定部材により固定されていることを特徴とするモータ。
【請求項2】
請求項1において、
前記固定部材は収縮性を有し、その収縮力あるいは収縮変形により、前記給電線および前記出力線のいずれかまたは両方を前記配線固定部に締め付けて固定していることを特徴とするモータ。
【請求項3】
請求項2において、
前記固定部材は、その弾性収縮力あるいは熱収縮変形により、前記給電線および前記出力線のいずれかまたは両方を前記配線固定部に締め付けて固定していることを特徴とするモータ。
【請求項4】
請求項3において、
前記固定部材は、熱収縮性の素材を筒状に形成した熱収縮チューブであることを特徴とするモータ。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかの項において、
前記給電線および前記出力線のいずれかまたは両方が、弾性のある接着部材により、前記配線固定部に接着されていることを特徴とするモータ。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかの項において、
前記配線固定部は、その表面の少なくとも一部を覆う被覆部材を備え、
当該被覆部材は弾性を有し、当該被覆部材によって覆われた前記配線固定部の部分に沿って、前記給電線および前記出力線のいずれかまたは両方が配置されていることを特徴とするモータ。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれかの項において、
前記配線固定部における前記給電線および前記出力線のいずれかまたは両方が固定される部分に、くびれ部が形成されていることを特徴とするモータ。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれかの項において、
前記配線固定部は、前記モータハウジングの外周面に対峙する内側面、および、当該内側面とは逆の側を向く外側面が形成された板状部分を備え、
前記内側面に沿って前記給電線が配置されると共に、前記外側面に沿って前記出力線が配置され、
前記固定部材は、前記給電線および前記出力線の両方を前記板状部分に固定していることを特徴とするモータ。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれかの項において、
前記モータハウジングは、
モータ軸線方向に延在する筒状ケースと、
当該筒状ケースの一端側に取り付けられ、前記ロータの回転軸を回転自在に支持する軸受を保持している軸受ホルダとを備え、
前記配線固定部は、前記軸受ホルダの外周縁から突出していることを特徴とするモータ。
【請求項10】
請求項9において、
前記給電線は、前記筒状ケース内に配置された基板に接続されており、
前記筒状ケースの一端と、当該一端に対向している前記軸受ホルダの部分との隙間にブッシュが装着されており、
前記給電線は、前記基板から前記ブッシュ側に引き出され、前記ブッシュに形成された貫通孔を通り、前記モータハウジング外に引き出されていることを特徴とするモータ。
【請求項11】
請求項1ないし10のいずれかの項において、
前記ロータの回転を停止させるためのブレーキを更に有しており、
当該ブレーキへの配線が、前記給電線および前記出力線のいずれかまたは両方と共に、前記配線固定部に前記固定部材により固定されていることを特徴とするモータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−9570(P2013−9570A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−142358(P2011−142358)
【出願日】平成23年6月27日(2011.6.27)
【出願人】(000002233)日本電産サンキョー株式会社 (1,337)
【Fターム(参考)】