説明

リバーシブルボトムプラウ作業機

【課題】油圧操作によって、反転フレームを中立姿勢の状態を含め、所望の角度に確実に保持可能とするリバーシブルボトムプラウ作業機を実現する。
【解決手段】ピストンロッド37は、調整ピストン56を貫通してシリンダ筒32の先端から外側に延び、空洞部62が形成されており、主ピストン53と調整ピストン56で形成される空間に連通する連通孔67が形成されており、シリンダ筒内中空管57は、シリンダ筒32の基端部から主ピストン53を貫通してピストンロッド37の空洞部62内に延びており、調整ピストン56より先端側の油の量を調整することにより、主ピストン53及びピストンロッド37の最大伸張位置を調整し、反転フレームが横幅方向に向く圃場における作業姿勢及びマストに沿う中立姿勢のそれぞれの状態にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本発明はリバーシブルボトムプラウ作業機に関し、特に、トラクタの左右の両車輪を地上で水平状態で耕起作業を行う丘曳き用リバーシブルボトムプラウ作業機に利用でき、またトラクタの左右の耕起済み側の溝等の低い位置に車輪を落としてトラクタを傾斜状態で耕起作業を行う溝曳き用リバーシブルボトムプラウ作業機にも利用できるリバーシブルボトムプラウ作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、営農規模の拡大に伴い、大型化された圃場をいくつも営農するケースがあり、そのため一の圃場から他の圃場への移動、いわゆる圃場間移動や、後格納場所から圃場までの往復に一般道路を走行することがある。
【0003】
リバーシブルボトムプラウ作業機は、マストを備えトラクタに取り付けられる固定フレームと、反転油圧回路で反転可能な反転フレームと、反転フレームに取り付けられた斜交フレームと、斜交フレームの上下に面対称に配置されたボトムと、マストと反転フレーム間に設けられた反転シリンダと、マストに取り付けられ反転フレームを拘束するストッパと、ストッパを動作させるロックシリンダと、を備えている(特許文献1参照)。
【0004】
ところで、リバーシブルボトムプラウ作業機は、圃場間移動の場合は、単にリフトした姿勢では、トラクタの走行安定性を損ないやすく、また、作業機の幅員がトラクタの幅員より大きくなり、路上移動に際してその作業機が走行車線からはみ出してしまい、交通事故の一因にもなる。
【0005】
そこで、作業機が作業姿勢ではなく、斜交フレームを作業姿勢から90度ほど回転させた中立姿勢とし、ボトムがそれぞれ左右方向に連なった水平姿勢(移動姿勢という)とし、この作業機の中立姿勢を、反転油圧回路の切換弁のポジションをどちらへも圧油が流れないロックポジションを選択する構成としている。
【0006】
しかしながら、作業機を中立状態においた場合、作業機の構成上左右バランスが均衡しておらず、上側が重く完全な中立では止まらず、とくに、移動中カーブ走行する場合に加わる遠心力や、路面の段差などが原因する不意の揺れなどにより作業機の中立姿勢が乱れて反転することがあって、トラクタの幅員より大きい作業機の姿勢に加えて作業機が予測しない姿勢に変化することは甚だ危険であり、甚だしい場合にはトラクタと共に横転する事故を引き起こすことがあって交通安全の観点からも対策が求められている。
【0007】
また、その油圧ポジションの切換は一般的には手動切換により行われている関係から、誤操作の可能性もあり、また、油圧系統のトラブルによりロック状態が突然解除される懸念もあった。
【0008】
このようにトラクタの路上移動中に作業機の姿勢が変化せずに中立姿勢を保持することが要求されていて、そのために作業機の中立姿勢を確実に保持する手段の採用が不可欠であった。
【0009】
そこで、本出願人は、反転フレームが反転動作途中に垂直面に沿った中立姿勢となった状態で、反転フレームの回転領域にロックシリンダでストッパを突出して反転フレームの係合部に係合し、反転フレームを中立姿勢の状態に保持可能とすることで、リバーシブルボトムプラウ作業機の路上移動中の不意の姿勢変化を防止する構成を提案している(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特許第4634739号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上記特許文献1に係る発明は、ストッパにより反転フレームを中立姿勢の状態に確実に保持可能であり、移動の際の安定性を確保することが可能である。しかしながら、油圧を動作させて反転フレームを回転し、中立状態となったタイミングを捉えてロックシリンダでストッパを突出させる操作が、人によって一定にならず、容易ではない。
【0012】
また、リバーシブルボトムプラウ作業機は、通常その作業状態では、原則としては、反転フレームを水平状態として、ボトムプラウを圃場表面に対して平行な状態に保持して耕起作業を行うものである。しかし、作業状態においても、反転フレームを水平状態から傾斜させて保持する必要も生じる。
【0013】
例えば、リバーシブルボトムプラウ作業機を丘曳き作業機として使用する場合は、圃場における耕起対象領域の作業開始側の縁部に沿って未耕起の畝部が残らないように、耕起作業では、まず、反転フレームを水平状態から若干傾斜した状態に保持して、作業開始側の縁部に沿って口開け耕起を行うことがある。
【0014】
このような場合、従来は、反転フレームに対して角度を規制するボルトを固定フレーム側に設けて、このボルトの出没状態をその都度、手で調整していた。しかし、このような調整は、面倒であるという問題があった。
【0015】
本発明は、上記従来の問題を解決することを目的とするものであり、ロックシリンダでストッパを突出させる操作させる手間を必要とすることなく、油圧操作によって、反転フレームを中立姿勢の状態を含め、所望の角度に確実に保持可能とするリバーシブルボトムプラウ作業機を実現することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は上記課題を解決するために、マストを備えトラクタに取り付けられる固定フレームと、固定フレームに回転可能に枢支された反転フレームと、反転フレームに取り付けられた斜交フレームと、斜交フレームの上下に面対称に配置されたボトムと、マストと反転フレーム間に設けられた反転用油圧シリンダと、を備えたリバーシブルボトムプラウ作業機において、反転用油圧シリンダは、シリンダ筒と、主ピストンと、ピストンロッドと、調整ピストンを備え、反転用油圧シリンダの基端は前記マストの上部に枢着されており、ピストンロッドの先端部は反転フレームにおける固定フレームに枢支された軸心から偏心した位置に枢着されており、調整ピストンの位置を調整して維持することにより、反転用油圧シリンダの最大伸張位置を調整可能であり、反転フレームが横幅方向に向く作業姿勢及び反転フレームがマストに沿う中立姿勢のいずれかの状態に保持可能とする構成であることを特徴とするリバーシブルボトムプラウ作業機を提供する。
【0017】
本発明は上記課題を解決するために、マストを備えトラクタに取り付けられる固定フレームと、固定フレームに回転可能に枢支された反転フレームと、反転フレームに取り付けられた斜交フレームと、斜交フレームの上下に面対称に配置されたボトムと、マストと反転フレーム間に設けられた反転用油圧シリンダと、を備えたリバーシブルボトムプラウ作業機において、反転用油圧シリンダは、シリンダ筒と、主ピストンと、調整ピストンと、ピストンロッドと、シリンダ筒内中空管と、を備え、シリンダ筒の基端部は前記マストの上部に枢着されており、ピストンロッドの先端部は反転フレームにおける固定フレームに枢支された軸心から偏心した位置に枢着されており、ピストンロッドは、主ピストンと一体で形成され、調整ピストンを相対的に摺動可能に貫通してシリンダ筒の先端から外側に延び、先端側に向けて空洞部が形成され、該空洞部から、主ピストンと調整ピストンの間に形成される空間に連通する連通孔が形成されており、シリンダ筒内中空管は、シリンダ筒の基端部から主ピストンを相対的に摺動可能に貫通してピストンロッドの空洞部内に延びており、シリンダ筒内の調整ピストンより先端側の油の量を調整し維持することにより、反転用油圧シリンダの最大伸張位置を調整可能であり、反転フレームが横幅方向に向く作業姿勢及び反転フレームがマストに沿う中立姿勢のいずれかの状態に保持可能とする構成であることを特徴とするリバーシブルボトムプラウ作業機を提供する。
【0018】
本発明は上記課題を解決するために、マストを備えトラクタに取り付けられる固定フレームと、反転フレームと、反転フレームに取り付けられた斜交フレームと、斜交フレームの上下に面対称に配置されたボトムと、マストと反転フレーム間に設けられた反転用油圧シリンダと、を備えたリバーシブルボトムプラウ作業機において、反転フレームは、前記ボトムのそれぞれの作業位置では作業幅方向に伸び、固定フレームに回転可能に枢支されており、反転用油圧シリンダは、シリンダ筒と、主ピストンと、調整ピストンと、ピストンロッドと、シリンダ筒内中空管と、を備え、シリンダ筒の基端部は前記マストの上部に枢着されており、ピストンロッドの先端部は前記前フレームにおける固定フレームに枢支された軸心から偏心した位置に枢着されており、調整ピストンは、シリンダ筒内において主ピストンよりシリンダ筒の先端側に配置されており、ピストンロッドは、主ピストンと一体で形成され、調整ピストンを相対的に摺動可能に貫通してシリンダ筒の先端から外側に延びており、主ピストン側から先端側に向けて空洞部が形成され、該空洞部から、主ピストンと調整ピストンの間に形成される空間に連通する連通孔が形成されており、シリンダ筒内中空管は、シリンダ筒の基端部から主ピストンを相対的に摺動可能に貫通してピストンロッドの空洞部内に延びており、シリンダ筒内の調整ピストンより先端側の油の量を調整し維持することにより、反転用油圧シリンダの最大伸張位置を調整可能であり、反転フレームが横幅方向に向く作業姿勢及び反転フレームがマストに沿う中立姿勢のいずれかの状態に保持可能とする構成であることを特徴とするリバーシブルボトムプラウ作業機を提供する。
【0019】
シリンダ筒内の主ピストンより基端側には伸張用油圧路が連通され、シリンダ筒内の調整ピストンより先端側には調整用油圧路が連通され、シリンダ筒内中空管にはシリンダの基端部を貫通した短縮用油圧路が連通されている構成とすることが好ましい。
【0020】
シリンダ筒内の調整ピストンより先端側の油の量を調整し維持することにより、ピストンロッドの最大伸張位置を調整し、横幅方向に向く作業姿勢の反転フレームのマストに対する角度を任意に選択し保持可能とする構成であることが好ましい。
【0021】
本発明は上記課題を解決するためにマストを備えトラクタに取り付けられる固定フレームと、固定フレームに回転可能に枢支された反転フレームと、反転フレームに取り付けられた斜交フレームと、斜交フレームの上下に面対称に配置されたボトムと、マストと反転フレーム間に設けられた反転用油圧シリンダと、を備えたリバーシブルボトムプラウ作業機において、反転用油圧シリンダは、そのシリンダ筒は、互いに直列に配置された第1シリンダと第2シリンダを備え、第1シリンダは、主ピストンと、主ピストンと一体で形成されたピストンロッドとを備え、第2シリンダは、調整ピストンと、調整ピストンと一体で形成された調整ロッドとを備え、反転用油圧シリンダの調整ロッドの先端部又はピストンロッドの先端部は、前記マストの上部に枢着されており、ピストンロッドの先端部又は調整ロッドの先端部は反転フレームにおける固定フレームに枢支された軸心から偏心した位置に枢着されており、調整ピストンの位置を調整して維持することにより、反転用油圧シリンダの最大伸張位置を調整可能であり、反転フレームが横幅方向に向く作業姿勢及び反転フレームがマストに沿う中立姿勢のいずれかの状態に保持可能とする構成であることを特徴とするリバーシブルボトムプラウ作業機を提供する。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、反転フレームの回転を動作させる油圧シリンダに、ピストンロッドのストロークを調整する油圧回路を設けたので、反転フレームに対して、固定フレーム側に設けられたストッパを突出させて係止するような複雑な構成及び面倒な手間を必要とすることなく、中立姿勢を簡単に調整でき、かつこの中立姿勢に確実に拘束状態とすることができる。従って、圃場間を路上移動するに際して、リバーシブルボトムプラウ作業機を安全に移動させることが可能となる。
【0023】
しかも、必要に応じて、固定フレームに対して、反転フレームの傾斜角度の調整、保持等がきわめて簡単、かつ安定して行うことができるので、圃場の表面に対する、ボトムプラウを水平、傾斜等、適宜調整でき、安定した耕起作業をすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明のリバーシブルボトムプラウ作業機の実施例1を説明する図であり、リバーシブルボトムプラウ作業機の作業姿勢における斜視図である。
【図2】本発明の実施例1のリバーシブルボトムプラウ作業機の作業姿勢における側面図である。
【図3】本発明の実施例1のリバーシブルボトムプラウ作業機の作業姿勢における平面図である。
【図4】本発明の実施例1のリバーシブルボトムプラウ作業機の作業姿勢における背面図である。
【図5】本発明の実施例1のリバーシブルボトムプラウ作業機の中立姿勢(移動姿勢)における斜視図である。
【図6】本発明の実施例1のリバーシブルボトムプラウ作業機の中立姿勢(移動姿勢)における側面図である。
【図7】本発明の実施例1のリバーシブルボトムプラウ作業機の中立姿勢(移動姿勢)における平面図である。
【図8】本発明の実施例1のリバーシブルボトムプラウ作業機の中立姿勢(移動姿勢)における背面図である。
【図9】本発明の実施例1のリバーシブルボトムプラウ作業機の中立姿勢(移動姿勢)における要部を説明する斜視図である。
【図10】本発明の実施例1のリバーシブルボトムプラウ作業機の作業姿勢における要部を説明する斜視図である。
【図11】実施例1のリバーシブルボトムプラウ作業機の作業立姿勢における要部を説明する斜視図である。
【図12】(a)は本発明の実施例1の反転用油圧シリンダを説明する図であり、(b)は(a)の要部拡大図である。
【図13】本発明の実施例1の反転用油圧シリンダの動作を説明する図であり、反転用油圧シリンダと反転フレームを作業進行方向の後方から見た図である。
【図14】本発明の実施例1の反転用油圧シリンダの動作を説明する図であり、反転用油圧シリンダと反転フレームを作業進行方向の後方から見た図である。
【図15】本発明の実施例1の反転用油圧シリンダの動作を説明する図であり、反転用油圧シリンダと反転フレームを作業進行方向の後方から見た図である。
【図16】本発明の実施例1の油圧回路を説明する図である。
【図17】本発明の実施例1におけるリバーシブルボトムプラウ作業機を持ち上げるためのロアリンクの回転駆動の機構を説明する図である。
【図18】本発明のリバーシブルボトムプラウ作業機の実施例2の反転用油圧シリンダ及びその油圧回路を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明に係るリバーシブルボトムプラウ作業機を実施するための形態を実施例に基づき図面を参照して、以下説明する。
【実施例1】
【0026】
(全体構成)
本発明に係るリバーシブルボトムプラウ作業機1の実施例1を、図1〜16において説明をする。図1〜8は、トラクタ2にリバーシブルボトムプラウ作業機1(以下、単に「作業機」ともいう)を取り付けた状態を示す図である。
【0027】
図1〜4は、圃場におけるリバーシブルボトムプラウ作業機1の丘曳き作業を行う作業姿勢を示し、図5〜8は、例えば、圃場間を移動する際等に、リバーシブルボトムプラウ作業機1を中立状態にした中立姿勢(移動姿勢)を示す。
【0028】
図1、図6、図9〜11等に示すように、リバーシブルボトムプラウ作業機1は、固定フレーム3と、反転フレーム6と、斜交フレーム7、とを備えている。固定フレーム3は、図1、図9等に示すように、トラクタ2に連結され反転しないフレームであり、反転フレーム6は、ボトム42、43が設けられた斜交フレーム7を取り付け、180°度前後で反転可能である。
【0029】
固定フレーム3は、下部の水平フレーム8と、水平フレーム8の中心部から略垂直に起立したマスト11を備えている(図9参照)。水平フレーム8の左右両端に、トラクタ2のロアリンク12を取付部15において取付け、マスト11にトラクタ2のアッパリンク13を取付けることで、固定フレーム3をトラクタ2に連結することが可能である。
【0030】
ロアリンク12は、図17に模式的に示すが、トラクタ2の一部に回転可能に取り付けられている。このロアリンク12に、リンク杆14の基部が枢着されている。リンク杆14の先端部は、リンクアーム19の先端部に枢着されている。リンクアーム19は、トラクタ2の上部に回転可能に取り付けられており、トラクタ2に取り付けられた油圧シリンダ16のピストンロッド20の先端が枢着されている。
【0031】
このような構成であるので、油圧シリンダ16が動作すると、リンクアーム19が回転駆動されて、リンク杆14を介してロアリンク12の先端は上下方向に移動し、リバーシブルボトムプラウ作業機1を上下方向に昇降可能とする。
【0032】
なお、図17では、油圧シリンダ16はリンクアーム19に取り付けられ、リンクアーム19を直接回転駆動する構成としたが、別の構成としては、図示はしないが、トラクタ2に回転可能に取り付けられたリンクアーム19の回転軸に、その回転軸に固定されたクランクを介して油圧シリンダ16を取り付ける構成としてもよい。
【0033】
アッパリンク13は、トラクタ2にリバーシブルボトムプラウ作業機1を取付けるものであり、本発明の要部ではないので、図示はせず詳細には説明しないが、アッパリンク13の一部に長さ調整器(例えば、互いにネジで螺合し長さ調節可能な二本の軸から成る構成等)を設けてある。このようにアッパリンク13の長さを調整可能とすることで、側面視した状態で、リバーシブルボトムプラウ作業機1の作業耕深を調節することができ、短くすると耕深は深く、長くすると浅くなるようになる。
【0034】
反転フレーム6は、図3に示すように、前フレーム17と、主フレーム18と、連結フレーム21と、を備えている。前フレーム17の先端と主フレーム18の先端で斜交フレーム7を取り付けている。
【0035】
図3に平面視で示す圃場における作業姿勢において、前フレーム17は作業幅方向(作業進行方向に対して左右方向)に伸び、主フレーム18は作業進行方向(前後方向)に伸びるように配置されている。
【0036】
連結フレーム21は、前フレーム17の基端部と主フレーム18の前端を連結するように斜めに配置されている。斜交フレーム7は、前フレーム17の先端部と主フレーム18の後端部に、それぞれブラケット22、23を介して固定されており、作業幅方向を横切るように前後方向に対して斜めに斜交して配置されている。
【0037】
この実施例1では、反転フレーム6は、図3に示すように、前フレーム17と、主フレーム18と、連結フレーム21とを備え、さらに斜交フレーム7を取り付けている。しかし、これらでなす平面視における形状は、十分な強度と、リバーシブルプラウ作業機として、ボトムを取付けることのできる機能等を備えるものであれば、特にこのような形状には拘らない。
【0038】
例えば、特許文献1記載の発明のように、反転フレーム6は、前フレームと主フレームを備え、斜交フレーム7とともに、平面視で凡そ三角形状が形成されている構成であってもよい。
【0039】
図9〜11に示すように、反転フレーム6の前フレーム17の一端部に固定され前方に伸びた回転軸26が、固定フレーム3の水平フレーム8の左右方向の中央に設けたパイプ27内に設けられた軸受によって回転可能に軸支されている。図9〜11に示すように、固定フレーム3のマスト11の上端の枢支部28に、反転用油圧シリンダ31のシリンダ筒32の基端部33の取付部36が枢着されている。
【0040】
反転用油圧シリンダ31のピストンロッド37の先端の取付部38は、図9、11に示すように、前フレーム17の前面であって回転軸26の軸心から偏心した位置に設けられた枢支部41に枢着されている。反転用油圧シリンダ31の伸縮により、反転フレーム6は、前記のとおり、180°前後の反転が可能となる。
【0041】
斜交フレーム7には、図1、2、4に示すように、作業姿勢において、その上下に、互いに面対称に複数のボトム42、43が装着されている。即ち、斜交フレーム7を含む面を対称面として、その上下に、片面には複数の右反転のボトム42、残る片面には複数の左反転のボトム43が、互いに面対称に取付けられている。本明細書中、「右反転のボトム」及び「左反転のボトム」と呼ぶ理由は次のとおりである。
【0042】
図1〜4に示す状態では、圃場内での往路における丘曳き作業における作業進行方向に対して、圃場に面する複数のボトム42は作業進行方向の後方から見た場合に、耕起作業を行うと、土が耕起され、右方向に土が反転される。そこで、このような複数のボトム42を「右反転のボトム」と呼ぶ。
【0043】
また、図示はしないが、圃場内での復路における丘曳き作業における進行方向に対して、反転用油圧シリンダ31によって、反転フレーム6の前フレーム17は、回転軸26を中心に左側に向けてほぼ180°反転された水平な状態(左反転状態)に保持され、圃場に面する複数のボトム43は作業進行方向の後方から見た場合に、耕起作業を行うと、土が耕起され、左方向に土が反転される。そこで、このような複数のボトム43を「左反転のボトム」と呼ぶ。
【0044】
斜交フレーム7には、さらにその上下(図1、2では下と上)に、互いに面対称に複数のコールタ46、47が取り付けられている。上下(図1、2では下と上)の複数のコールタ46、47は、それぞれ複数の左反転のボトム43及び複数の右反転のボトム42の前方の位置に対応して配置されている。
【0045】
このように、斜交フレーム7の上下にそれぞれ複数のボトム43、42と複数のコールタ46、47を備えることで、反転作業を可能な構成としているが、これは、従来のリバーシブルボトムプラウ作業機(特許文献1参照)と同様である。
【0046】
さらに、斜交フレーム7には、その長手方向の前部及び後部にそれぞれゲージホイル48が取り付けられている。
【0047】
図10は、マスト11に対して反転フレーム6の前フレーム17が、反転用油圧シリンダ31によって、ほぼ水平状態に保持されている場合を示す。この場合は、図1〜4に示すように、複数の右反転のボトム42が圃場面に面し、リバーシブルボトムプラウ作業機1の作業姿勢にある。
【0048】
この状態から、反転用油圧シリンダ31によって、マスト11に対して反転フレーム6の前フレーム17をほぼ180°反転して、図11に示すようにすると、上下のボトム43、42が入れ替わり、複数の左反転のボトム43が圃場面に面し、左反転状態となり、リバーシブルボトムプラウ作業機1の作業姿勢となる。
【0049】
また、図9に示すように、反転用油圧シリンダ31によって、マスト11に沿うように前フレーム17が平行状態となり上方に起立した状態に保持されると、リバーシブルボトムプラウ作業機1は、図5〜8に示すように、複数の右反転のボトム42及び複数の左反転のボトム43が共に同じ高さに上方に持ち上げられ保持されて、中立姿勢(移動姿勢)となる。
【0050】
(油圧シリンダ装置)
以上が、本発明に係るリバーシブルボトムプラウ作業機1の基本的な構成であるが、以下、さらに本発明の特徴的な構成である反転フレーム6を所望の回転位置に位置決めして保持する油圧シリンダ装置51について説明する。
【0051】
この油圧シリンダ装置51は、図12、図16に示すように、反転用油圧シリンダ31と、油圧回路52とを備えている。
【0052】
反転用油圧シリンダの構成:
図12(a)、(b)は、反転用油圧シリンダ31の構成を説明する図である。反転用油圧シリンダ31は、シリンダ筒32と、シリンダ筒32内を往復動する主ピストン53と、シリンダ筒32内を移動可能な調整ピストン56と、ピストンロッド37と、シリンダ筒内中空管57と、を備えている。
【0053】
反転用油圧シリンダ31のシリンダ筒32の基端部33の取付部36は、前記のとおり、マスト11の上端の枢支部28に枢着されている(図9〜11参照)。シリンダ筒32の先端部34は、シリンダ筒32を封止する。シリンダ筒32の基端において、シリンダ筒32内に連通するように伸長用油圧路58が取り付けられている。
【0054】
調整ピストン56は、ドーナッツ状をしており、シリンダ筒32内において、主ピストン53より先端側に設けられている。調整ピストン56の先端側のシリンダ筒32内に連通するように、調整用油圧路61が取り付けられている。
【0055】
ピストンロッド37は、主ピストン53からシリンダ筒32の先端側に延びて形成されている。ピストンロッド37は、管状(中空状)に形成され、先端部で閉じられた空洞部62を有する。空洞部62は、ピストンロッド37の基端まで形成されている。
【0056】
ピストンロッド37は、その先端側は、調整ピストン56を摺動可能に貫通し、シリンダ筒32の先端部34を貫通して外方に延び、その先端の取付部38は、反転フレーム6の前フレーム17の枢支部41に枢着されている(図9〜11参照)。
【0057】
ピストンロッド37は、その基端で主ピストン53と一体に形成されている(主ピストン53と一体成形されている又は主ピストン53に固定されて一体となっている。)。そして、ピストンロッド37には、図12(a)、(b)に示すように、主ピストン53に隣接した位置において、空洞部62と、ピストンロッド37の周囲であって主ピストン53と調整ピストン56の間のシリンダ筒32内の空間66と、を連通する連通孔67が形成されている。
【0058】
シリンダ筒内中空管57は、中空管として形成され、シリンダ筒32の基端部33を貫通し、かつ基端部33に固定されて設けられている。このシリンダ筒内中空管57は、シリンダ筒32の基端部33からシリンダ筒32の軸心を通過し、さらに、その先端側は、主ピストン53に対して相対的に摺動可能に貫通し、ピストンロッド37の空洞部62内まで延びている。
【0059】
ピストンロッド37がシリンダ筒32内に最も入り込んだ短縮状態でも、シリンダ筒内中空管57の先端がピストンロッド37の空洞部62の奥端部に突き当たらないように、シリンダ筒内中空管57の長さは決められている。主ピストン53は、シリンダ筒内中空管57に沿ってシリンダ筒32内を摺動する。シリンダ筒内中空管57の基端に連通するように短縮用油圧路68が取り付けられている。
【0060】
反転用油圧シリンダの動作原理:
以上の構成の反転用油圧シリンダ31の動作原理は次のとおりである。調整ピストン56は、その位置は、調整用油圧路61から調整ピストン56とシリンダ筒32の先端部34の間の空間71に供給される油の量で調整される。
【0061】
例えば、図13(a)においては、調整用油圧路61から調整ピストン56とシリンダ筒32の先端部34の間の空間71に所定量の油を供給しこれを維持することで、調整ピストン56は、図中、P1に示す位置になる。そして、伸張用油圧路58からシリンダ筒32の主ピストン53より基端側の空間72内に油が供給され、ピストンロッド37は、その最伸張状態が、位置P1に調整され維持された調整ピストン56によって規制される。
【0062】
この状態から、シリンダ筒32内の油を伸張用油圧路58に戻し、短縮用油圧路68に油を供給すると、油はシリンダ筒内中空管57を通過し、図12(b)に示すように、連通孔67から主ピストン53と調整ピストン56との空間66内に流入し、主ピストン53をシリンダ筒32の基端側に押圧する。これによって、図13(b)に示すように、ピストンロッド37は短縮状態となり、上死点の位置に移動する。
【0063】
ピストンロッド37は上死点の位置を通過してから、伸張用油圧路58からシリンダ筒32内に油が供給されると、主ピストン53は伸張し、図13(c)に示すように、図13(a)に対して、ほぼ180°反転した状態となる。
【0064】
以上のような主ピストンの往復動作が反転用油圧シリンダ31の基本動作であるが、この動作によって、反転フレーム6をほぼ180°反転動作させ、リバーシブルボトムプラウ作業機1を互いに反転した2つの作業姿勢のいずれかの状態に反転することが可能となる。
【0065】
リバーシブルボトムプラウ作業機1を圃場間等を移動させるに際して、左反転のボトム43及び右反転のボトム42を共に、同じ上方の移動姿勢状態にする場合は、反転フレーム6をマスト11に沿って平行な中立状態にする必要がある(図9参照)。
【0066】
このような中立状態にする場合は、図15(b)に示すように、調整用油圧路61から油を調整ピストン56とシリンダ筒32の先端部34の間の空間71に所定量供給しこれを維持することで、調整ピストン56をシリンダ筒32の基端部33に近い位置P2に設定する。
【0067】
調整ピストン56をこのような位置P2に設定すると、主ピストン53は、図15(b)に示す位置(上死点位置)で規制され、この状態で、伸張用油圧路58及び短縮用油圧路68において、油の供給、回収を停止すれば、ピストンロッド37は、図15(b)に示す位置で停止され維持されることとなる。以上の動作により、マスト11に対して反転フレーム6を中立状態に維持することが可能となる。
【0068】
また、リバーシブルボトムプラウ作業機1を作業状態にする場合、反転フレーム6の圃場面に対する角度を調整維持することで、作業姿勢の状態にある複数の左反転のボトム43又は複数の右反転のボトム42の角度を調整維持することが可能となる。
【0069】
このような反転フレーム6の角度の調整は、調整用油圧路61からシリンダ筒32内に油を供給し又は回収することで、調整ピストン56を、例えば、図14(a)に示すP3の位置、或いは図14(b)に示すP4の位置に設定する。これにより、ピストンロッド37の最大伸張位置を調節することができる。
【0070】
そして、そのピストンロッド37の最大伸張位置において、伸張用油圧路58及び短縮用油圧路68において、油の供給、回収を停止すれば、ピストンロッド37は、その位置で停止され維持されることとなる。このように、反転フレーム6の圃場面に対する角度を調整することで、作業姿勢における複数のボトム42、43の傾斜角度を調整、維持することが可能となる。これによって、口開け作業等も可能となる。
【0071】
油圧回路:
油圧回路52は、図16に示すように、主ピストン53よりシリンダ筒32の基端側の空間72に油を送る伸張用油圧路58と、調整ピストン56よりシリンダ筒32の先端側の空間71に油を送る調整用油圧路61と、シリンダ筒内中空管57に油を送る短縮用油圧路68と、弁切り替え装置73とを備えている。
【0072】
伸張用油圧路58は、油供給源であるタンク76を、ポンプ77、スローリターン弁78及びチェック弁81を介してシリンダ筒32の基端側の空間72に連通させており、油をシリンダ筒32の基端側の空間72内に供給する。また、伸張用油圧路58の途中で分岐し、伸張用油圧路58からの油を弁切り替え装置73を介して、タンク76へ回収する伸張用油回収路82を有する。
【0073】
短縮用油圧路68は、シリンダ筒内中空管57と弁切り替え装置73との間を連通している。反転フレーム6を回転する際に、ピストンロッド37を短縮する場合には、油を、タンク76からポンプ79及び弁切り替え装置73を介してこの短縮用油圧路68を通して、シリンダ筒内中空管57へ供給する。
【0074】
ピストンロッド37を伸張する場合には、伸張用油圧路58から油をシリンダ筒32の基端側の空間72に送るが、これと同時に、空間66内の油をシリンダ筒内中空管57及び短縮用油圧路68を通して弁切り替え装置73に送り、タンク76内へ回収する。
【0075】
調整用油圧路61は、タンク76を、ポンプ83、スローリターン弁86及びチェック弁87を介して、シリンダ筒32の調整ピストン56より先端側の空間71に連通させており、調整ピストン56のシリンダ室内での位置の調整に際して、油をシリンダ筒32の先端側の空間71に供給する。
【0076】
また、調整用油圧路61の途中で分岐し、リリーフ弁91を介して短縮用油圧路68へ連通する調整用油回収路90とを有する。この調整用油回収路90は、調整用油圧路61からの油をリリーフ弁91を通して短縮用油圧路68へ流し、弁切り替え装置73を介してタンク76へ回収することができる。
【0077】
(作用)
以上の構成から成る本発明に係るリバーシブルボトムプラウ作業機1の作用を、以下その操作方法等を通して説明する。
【0078】
(1)丘曳き作業
図1〜4は、圃場において、丘曳き作業をするためのリバーシブルボトムプラウ作業機1の作業姿勢を示している。これは、反転フレーム6及び斜交フレーム7を圃場とほぼ平行として、複数の右反転のボトム42が圃場を、均等の深さで耕起する作業姿勢であり、この作業姿勢で、圃場内の一端から他端への往路の丘曳き作業による耕起を行う。
【0079】
この作業姿勢は、図13(a)に示すように、調整ピストン56をシリンダ筒32の先端側の位置P1に設定しておく。そして、伸張用油圧路58から油をシリンダ32の基端側の空間72に供給し、主ピストン53を調整ピストン56で規制される位置まで押し込む。
【0080】
これにより、反転用油圧シリンダ31のピストンロッド37は、図13(a)に示すように、調整ピストン56で規制される最大伸張位置まで伸ばされて保持される。この状態では、図10に示すように、反転フレーム6の前フレーム17は、マスト11に対して、作業の進行方向に対して右側のほぼ水平位置となる。
【0081】
そして、圃場内の一端から他端への往路の丘曳き作業が終了し、圃場の他端でトラクタ2の向きを反転し、圃場の他端から一端へ向けて復路の丘曳き作業を行う際には、反転用油圧シリンダ31によって、反転フレーム6をほぼ180°反転して、図1〜4に示すように、上下の位置にあった左反転のボトム43と右反転のボトム42を上下逆転し、左反転のボトム43を下方に移動して圃場に面するようにする。
【0082】
この反転動作は、具体的には次のように行う。まず、図17に示すロアリンク12の回転駆動の機構において、油圧シリンダ16を動作させて、ロアリンク12を上昇させて、リバーシブルボトムプラウ作業機1を持ち上げる。
【0083】
この状態において、反転用油圧シリンダ31を動作させて、主ピストン53を往復動作することで、反転用油圧シリンダ31のピストンロッド37を、図13(a)の位置から短縮し(図13(b)参照)、次いで伸張し、図13(c)の伸張位置まで伸ばす。これによって、反転フレーム6は、ほぼ180°前後の反転動作が完了する。
【0084】
丘曳き作業では、上記のとおり、反転フレーム6及び斜交フレーム7を、圃場表面に対してほぼ平行として、複数の左反転のボトム43又は複数の右反転のボトム42を、全体として圃場表面に対して上下方向に傾けることなく、均等深さで耕起作業を行う。
【0085】
しかし、丘曳き作業において、口開け作業等をする際には、複数の左反転のボトム43又は複数の右反転のボトム42を、全体として圃場表面に対して上下方向に傾けて保持し、作業を行う場合もある。
【0086】
この場合は、圃場表面に対して、反転フレーム6及び斜交フレーム7が水平状態から所定の角度で傾斜するように、調整用油圧路61から油を調整ピストン56とシリンダ筒の先端部63との間の空間71に供給し、調整ピストン56の位置を調整する。すると、ピストンロッド37の伸張位置が、通常の作業位置(図13(a)参照)より、短く又は長く規制される。
【0087】
例えば、図14(a)に示すように、調整ピストン56をP3の位置に調整する。そして、伸張用油圧路58へ油を供給し、ピストンロッド37を調整ピストン56で規制される最大伸張位置まで伸張した状態で、短縮用油圧路68における油の供給及び回収を停止する。
【0088】
すると、ピストンロッド37は、図14(a)に示すように、反転フレーム6を傾斜した状態に保持し、この場合は、複数の右反転のボトム42のうち左側(基端側)のボトムで口開け作業が行われる。
【0089】
なお、ボトムを傾斜した状態で丘曳き作業をする場合に、調整ピストン56を、図14(a)に示す位置P3よりさらにシリンダ筒32の先端側の位置P4になるように調整して保持するようにしてもよい。この場合は、図14(b)に示すように、複数の右反転のボトム42の右側(先端側)のボトムが、圃場の土中に比較的深く入り、口ふせ作業や溝条の耕起を可能とする。
【0090】
(2)溝曳き作業
トラクタ2の片側の車輪を、前工程の耕起作業でできた溝に落として溝曳き作業を行う場合には、トラクタ2は傾斜するが、圃場に面して作業を行う複数の右反転のボトム42又は左反転のボトム43は、全体として水平に保持して圃場面を一定の深さで耕起する。
【0091】
そのために、作業姿勢において傾斜したトラクタ2及びマスト11に対して、反転フレーム6及び斜交フレーム7を水平に保持するように、調整用油圧路61から油を調整ピストン56とシリンダ筒の先端部63の間の空間71に供給し、図15(a)に示すように、調整ピストン56の位置P5を調整する。すると、ピストンロッド37の伸張位置が規制される。
【0092】
そして、伸張用油圧路58へ油を供給し、ピストンロッド37を調整ピストン56で規制される最大伸張位置まで伸張した状態で、伸張用油圧路58及び短縮用油圧路68における油の供給及び回収を停止すれば、ピストンロッド37は、図15(a)に示すように、反転フレーム6が、圃場に対してほぼ水平な姿勢となる。
【0093】
これにより、図示はしないが、トラクタ2及びマスト11は傾斜しながら、複数のボトム(この例では右反転ボトム)は水平状態を維持して、レベルねじの調整をしなくても、溝曳き作業を行うことが可能となる。
【0094】
(3)圃場間等の移動
リバーシブルボトムプラウ作業機1を、圃場間等で移動する際には、上記反転動作を行う場合と同様に、まず、ロアリンク12を上昇させ、リバーシブルボトムプラウ作業機1を、持ち上げる。
【0095】
そして、調整用油圧路61から油を調整ピストン56とシリンダ筒32の先端部63の間の空間71に供給し、図15(b)に示すように、調整ピストン56をシリンダ筒32の基端部33に近い位置P2に設定する。調整ピストン56をこのような位置P2に設定すると、主ピストン53は、図15(b)に示す位置で規制され、それ以上、下方に移動しない。
【0096】
主ピストン53がこのような状態において、伸張用油圧路58及び短縮用油圧路68における油の供給及び回収を停止すれば、ピストンロッド37は、図15(b)に示すように、上死点の位置で停止し、反転フレーム6が図9に示すように、マスト11に沿って上方に起立する中立姿勢となる。
【0097】
この結果、斜交フレーム7に設けられた左反転のボトム43及び右反転のボトム42が、図5〜8に示すように上方の位置に保持され、リバーシブルボトムプラウ作業機1を中立状態にした中立姿勢(移動姿勢)となる。そのため移動中における対向車とのすれ違い
や狭い路地でトラクタ幅から作業機をはみ出させずに安全に通行できる。
【0098】
本発明に係るリバーシブルボトムプラウ作業機1は、以上のとおり、調整用油圧路61から調整ピストン56とシリンダ筒32の先端部63の間の空間71に供給する油の量で調整することにより、調整ピストン56の位置を、簡単かつ自由に調整保持可能である。
【0099】
これにより、マスト11に対する反転フレーム6及び斜交フレーム7の水平面に対する角度を調整することができるので、複数の左反転ボトム43及び右反転のボトム42の圃場表面に対する角度を、それぞれ自由に調整保持可能である。
【0100】
また、圃場間等の移動に際しても、特許文献1に示すように、マスト側からピンを中立位置に挿入することで、中立姿勢を保持する構成に較べ、リバーシブルボトムプラウ作業機1を中立姿勢に簡単に調整保持できる。
【実施例2】
【0101】
図18は、本発明に係るリバーシブルボトムプラウ作業機の実施例2を説明する図である。この実施例2は、実施例1と較べて反転用油圧シリンダの構成が異なるだけで、その他の構成は、実施例1と同じ構成である。従って、以下、反転用油圧シリンダの構成を中心に説明し、実施例1と共通する部分は、同じ符号を使用する。
【0102】
実施例2の反転用油圧シリンダ92は、2つの油圧シリンダが直列に設けられた構成を特徴とするものである。図18に示す反転用油圧シリンダ92は、1つのシリンダ筒93が隔壁96で区画され、その一方は、第1油圧シリンダ97の第1シリンダ室98として使用され、他方は、第2油圧シリンダ101の第2シリンダ室102として使用される。
【0103】
第1油圧シリンダ97は、調整ピストン103及び調整ピストン103と一体の調整ロッド106が設けられている。この調整ロッド106の先端部107は、マスト11の枢支部28に枢着されている。調整ピストン103をはさんで、第1シリンダ室98の基端側(隔壁96側)及び先端側には、それぞれ第1伸張用油圧路108及び第1短縮用油圧路111が連通して取り付けられている。
【0104】
第2油圧シリンダ101には、主ピストン112及び主ピストン112と一体のピストンロッド113が設けられている。このピストンロッド113の先端部116は、反転フレーム6の前フレーム17の枢支部41に枢着されている。主ピストン112をはさんで、第2シリンダ室102の基端側(隔壁96側)及び先端側には、それぞれ第2伸張用油圧路117及び第2短縮用油圧路118がそれぞれ連通して取り付けられている。
【0105】
実施例2において、第1油圧シリンダ97及び第2油圧シリンダ101へ油を供給し、戻すための油圧回路121については、その構成を図18において、概要を説明する。
【0106】
タンク122から第1ポンプ123及び124によって、それぞれチェック弁127、128を介して、第1伸張用油圧路108及び第1短縮用油圧路111に対して油を供給し、調整ピストン103を所定の位置に調整する。そして、この状態を、第1ポンプ123及び124を停止状態にすることで維持可能とする。
【0107】
この状態で、タンク122から第3ポンプ131で、切替弁132を通して、第2油圧シリンダ101の第2伸張用油圧路117及び第2短縮用油圧路118に対する、交互の油の供給、戻しを行うことで、第2油圧シリンダ101の往復動作を行わせ、反転フレーム6の反転動作を可能とする構成とする。
【0108】
例えば、圃場における往路の耕起作業時に際して、第2油圧シリンダ101は、主ピストンロッド113が伸張した状態になっているとする。この状態で、第2シリンダ室102と第2伸張用油圧回路117内の油が逆止弁135、リリーフ弁134内にとどまっていると、ピストンロッド113は伸長している状態を維持している。
【0109】
圃場における往路の耕起作業を行い向う側の枕路まで達すると、リバーシブルボトムプラウ作業機1を持ち上げ、反転フレーム6を180°反転させて、右反転ボトム42から左反転ボトム43に入れ替えを行い、左反転ボトム43を下にして、圃場における復路耕起作業を行う。
【0110】
このような反転フレーム6を180°反転する際に、図18において、第2油圧シリンダ101の第2伸張用油圧路117及び第2短縮用油圧路118に対する、交互の油の供給、戻しを油圧切替回路130で行うが、油圧切替回路130の構成について、その作用とともに説明する。
【0111】
図18に示す状態において、タンク122から第3ポンプ131で、フィルタ133、切替弁132及び第2短縮用油圧路118を通して、第2油圧シリンダ101の第2シリンダ室102における主ピストン112の隔壁96の反対側の空間内に油の供給を行うと、主ピストン112が第2油圧シリンダ101内に押し込まれ、ピストンロッド113は、短縮する。
【0112】
また、同時にパイロット回路137にパイロット圧力がかかり、逆止弁135を開放する。そのため、主ピストン112により押し出された油は、第2伸張用油圧路117から、オリフィス138を有する油路139、逆止弁135を通過して切替弁132向かって流れ、さらにタンク122に戻される。
【0113】
一方、主ピストン112が第2油圧シリンダ101内に押し込まれ、完全に短縮状態となると、油路144のパイロット回路145の油圧によってリリーフ弁134を開く。
【0114】
すると、油路144からの油がリリーフ弁134を流れ、パイロット回路146の油圧によって、切替弁132のスプールがバネに抗して押され、図18の状態から、オリフィス141と分岐され2本の矢印で示す部分142が左側に移動し、切替弁132の切替動作が行われる。
【0115】
切替弁132が切替えられると、油は、タンク122から第3ポンプ131によって、フィルタ133、切替弁132及び油路143、逆止弁135、オリフィス138、第2伸張用油圧路117を通って第2シリンダ室102に供給される。また、切替弁132の切替された状態は、一旦、保持回路147で保持される。
【0116】
この結果、第2油圧シリンダ101の第2シリンダ室102における主ピストン112より隔壁96側の空間に油の供給を行う。これによって、主ピストン112は伸張方向に移動して、ピストンロッド113は第2油圧シリンダ101から伸び出す。
【0117】
この時、第2伸張用油圧路117に流れた油は同時にリリーフ弁134に流れて圧力をかけ、パイロット回路145からの圧力で開いていたリリーフ弁134を閉じる。主ピストン112で押し出された油は、第2短縮用油圧路118から、切替弁132を通過してタンク122に戻される。
【0118】
主ピストン112が最も伸張側に移動してピストンロッド113が伸張しきると、切替弁132のバネによるパイロット圧力が働き、切替弁132は図18に示す元の状態に戻る。また、保持回路147による保持動作も終了する。このような一連の動作を経て、反転フレーム6は、180°反転する。
【0119】
(作用)
以上の構成の実施例2の反転用油圧シリンダ92の全体的な作用を、以下説明する。第1油圧シリンダ97において、第1伸張用油圧回路108及び第1短縮用油圧回路111に、それぞれ適宜、油を供給して、調整ピストン103の位置を調整する。
【0120】
例えば、反転用油圧シリンダ92全体の最大伸張長さを短くする場合は、調整ピストン103を隔壁96側に位置させるように油を供給し、調整ロッド106が第1シリンダ室98から突出する長さを短縮した状態に調整する。
【0121】
逆に、反転用油圧シリンダ92全体の最大伸張長さを長くする場合は、調整ピストン103を隔壁96と反対側に位置させるように油を供給し、調整ロッド106が第1シリンダ室98から突出する長さを伸張した状態に調整する。
【0122】
このように、調整ピストン103の位置を調整してから、第1ポンプ123及び124を停止して、第1伸張用油圧回路108及び第1短縮用油圧回路111の油の動きを拘束し、調整ピストン103及び調整ロッド106の動きを拘束し、調整ロッド106の突出長さを一定に維持する。
【0123】
調整ロッド106の突出長さを一定に維持した状態で、第2油圧シリンダ101の第2伸張用油圧回路117又は第2短縮用油圧回路118から油を供給し、戻し、ピストンロッド113の伸張及び短縮を行うことで、反転フレームの反転動作を行う。
【0124】
以上の構成の実施例2の反転用油圧シリンダ92によれば、第2油圧シリンダ101によるピストンロッド113の往復ストロークは一定であっても、油圧シリンダ装置全体の伸張長さは、調整可能となる。従って、リバーシブルボトムプラウ作業機の実施例2においても、実施例1と同様の作用を行うことが可能となる。
【0125】
なお、上記説明では、第1油圧シリンダ97を反転用油圧シリンダ92全体の最大伸張長さ調整用の油圧シリンダとして使用し、第2油圧シリンダ101を反転フレームの回転駆動用の油圧シリンダとして使用する構成とした。しかし、逆に、第1油圧シリンダ97を反転フレームの回転駆動用の油圧シリンダとして使用し、第2油圧シリンダ101を反転用油圧シリンダ92全体の最大伸張長さ調整用の油圧シリンダとして使用する構成としてもよい。
【0126】
以上、本発明に係るリバーシブルボトムプラウ作業機を実施するための形態を実施例に基づいて説明したが、本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された技術的事項の範囲内でいろいろな実施例があることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0127】
本発明に係るリバーシブルボトムプラウ作業機は上記のような構成であるから、反転フレームの傾斜角度を容易に調整できるので、圃場における丘曳き作業、溝曳き作業にきわめて有用である。
【符号の説明】
【0128】
1 リバーシブルボトムプラウ作業機
2 トラクタ
3 固定フレーム
6 反転フレーム
7 斜交フレーム
8 固定フレームの水平フレーム
11 固定フレームのマスト
12 ロアリンク
13 アッパリンク
14 リンク杆
15 水平フレームをロアリンクへ取り付ける取付部
16 作業機持上用の油圧シリンダ
17 前フレーム
18 主フレーム
19 リンクアーム
20 作業機持上用の油圧シリンダのピストンロッド
21 連結フレーム
22、23 ブラケット
26 回転軸
27 パイプ
28 マストの枢支部
31 反転用油圧シリンダ
32 シリンダ筒
33 シリンダ筒の基端部
34 シリンダ筒の先端部
36 シリンダ筒の取付部
37 ピストンロッド
38 ピストンロッドの先端の取付部
41 前フレームの枢支部
42 右反転のボトム
43 左反転のボトム
46、47 コールタ
48 ゲージホイル
51 油圧シリンダ装置
52 油圧回路
53 主ピストン
56 調整ピストン
57 シリンダ筒内中空管
58 伸長用油圧路
61 調整用油圧路
62 ピストンロッドの空洞部
63 シリンダ筒の先端部
66 空間
67 連通孔
68 短縮用油圧路
71 調整ピストンとシリンダ筒の先端部の間の空間
72 シリンダ筒の主ピストンより基端側の空間
73 弁切り替え装置
76 タンク
77、79、83 ポンプ
78 スローリターン弁
81、87 チェック弁
82 伸張用油回収路
86 スローリターン弁
90 調整用油回収路
91 リリーフ弁
92 反転用油圧シリンダ
93 シリンダ筒
96 隔壁
97 第1油圧シリンダ
98 第1シリンダ室
101 第2油圧シリンダ
102 第2シリンダ室
103 調整ピストン
106 調整ロッド
107 調整ロッドの先端部
108 第1伸張用油圧回路
111 第1短縮用油圧回路
112 主ピストン
113 ピストンロッド
116 ピストンロッドの先端部
117 第2伸張用油圧回路
118 第2短縮用油圧回路
121 油圧回路
122 タンク
123 第1ポンプ
124 第2ポンプ
127、128 チェック弁
130 油圧切替回路
131 第3ポンプ
132 切替弁
133 フィルタ
134 リリーフ弁
135 逆止弁
136、138、141 オリフィス
137、145、146パイロット回路
139、143、144 油路
142 切替弁の一部分
147 保持回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マストを備えトラクタに取り付けられる固定フレームと、固定フレームに回転可能に枢支された反転フレームと、反転フレームに取り付けられた斜交フレームと、斜交フレームの上下に面対称に配置されたボトムと、マストと反転フレーム間に設けられた反転用油圧シリンダと、を備えたリバーシブルボトムプラウ作業機において、
反転用油圧シリンダは、シリンダ筒と、主ピストンと、ピストンロッドと、調整ピストンを備え、
反転用油圧シリンダの基端は前記マストの上部に枢着されており、ピストンロッドの先端部は反転フレームにおける固定フレームに枢支された軸心から偏心した位置に枢着されており、
調整ピストンの位置を調整して維持することにより、反転用油圧シリンダの最大伸張位置を調整可能であり、反転フレームが横幅方向に向く作業姿勢及び反転フレームがマストに沿う中立姿勢のいずれかの状態に保持可能とする構成であることを特徴とするリバーシブルボトムプラウ作業機。
【請求項2】
マストを備えトラクタに取り付けられる固定フレームと、固定フレームに回転可能に枢支された反転フレームと、反転フレームに取り付けられた斜交フレームと、斜交フレームの上下に面対称に配置されたボトムと、マストと反転フレーム間に設けられた反転用油圧シリンダと、を備えたリバーシブルボトムプラウ作業機において、
反転用油圧シリンダは、シリンダ筒と、主ピストンと、調整ピストンと、ピストンロッドと、シリンダ筒内中空管と、を備え、
シリンダ筒の基端部は前記マストの上部に枢着されており、ピストンロッドの先端部は反転フレームにおける固定フレームに枢支された軸心から偏心した位置に枢着されており、
ピストンロッドは、主ピストンと一体で形成され、調整ピストンを相対的に摺動可能に貫通してシリンダ筒の先端から外側に延び、先端側に向けて空洞部が形成され、該空洞部から、主ピストンと調整ピストンの間に形成される空間に連通する連通孔が形成されており、
シリンダ筒内中空管は、シリンダ筒の基端部から主ピストンを相対的に摺動可能に貫通してピストンロッドの空洞部内に延びており、
シリンダ筒内の調整ピストンより先端側の油の量を調整し維持することにより、反転用油圧シリンダの最大伸張位置を調整可能であり、反転フレームが横幅方向に向く作業姿勢及び反転フレームがマストに沿う中立姿勢のいずれかの状態に保持可能とする構成であることを特徴とするリバーシブルボトムプラウ作業機。
【請求項3】
マストを備えトラクタに取り付けられる固定フレームと、反転フレームと、反転フレームに取り付けられた斜交フレームと、斜交フレームの上下に面対称に配置されたボトムと、マストと反転フレーム間に設けられた反転用油圧シリンダと、を備えたリバーシブルボトムプラウ作業機において、
反転フレームは、前記ボトムのそれぞれの作業位置では作業幅方向に伸び、固定フレームに回転可能に枢支されており、
反転用油圧シリンダは、シリンダ筒と、主ピストンと、調整ピストンと、ピストンロッドと、シリンダ筒内中空管と、を備え、
シリンダ筒の基端部は前記マストの上部に枢着されており、ピストンロッドの先端部は前記前フレームにおける固定フレームに枢支された軸心から偏心した位置に枢着されており、
調整ピストンは、シリンダ筒内において主ピストンよりシリンダ筒の先端側に配置されており、
ピストンロッドは、主ピストンと一体で形成され、調整ピストンを相対的に摺動可能に貫通してシリンダ筒の先端から外側に延びており、主ピストン側から先端側に向けて空洞部が形成され、該空洞部から、主ピストンと調整ピストンの間に形成される空間に連通する連通孔が形成されており、
シリンダ筒内中空管は、シリンダ筒の基端部から主ピストンを相対的に摺動可能に貫通してピストンロッドの空洞部内に延びており、
シリンダ筒内の調整ピストンより先端側の油の量を調整し維持することにより、反転用油圧シリンダの最大伸張位置を調整可能であり、反転フレームが横幅方向に向く作業姿勢及び反転フレームがマストに沿う中立姿勢のいずれかの状態に保持可能とする構成であることを特徴とするリバーシブルボトムプラウ作業機。
【請求項4】
シリンダ筒内の主ピストンより基端側には伸張用油圧路が連通され、シリンダ筒内の調整ピストンより先端側には調整用油圧路が連通され、シリンダ筒内中空管にはシリンダの基端部を貫通した短縮用油圧路が連通されていることを特徴とする請求項2又は3記載のリバーシブルボトムプラウ作業機。
【請求項5】
シリンダ筒内の調整ピストンより先端側の油の量を調整し維持することにより、ピストンロッドの最大伸張位置を調整し、横幅方向に向く作業姿勢の反転フレームのマストに対する角度を任意に選択し保持可能とする構成であることを特徴とする請求項2、3又は4記載のリバーシブルボトムプラウ作業機。
【請求項6】
マストを備えトラクタに取り付けられる固定フレームと、固定フレームに回転可能に枢支された反転フレームと、反転フレームに取り付けられた斜交フレームと、斜交フレームの上下に面対称に配置されたボトムと、マストと反転フレーム間に設けられた反転用油圧シリンダと、を備えたリバーシブルボトムプラウ作業機において、
反転用油圧シリンダは、そのシリンダ筒は、互いに直列に配置された第1シリンダと第2シリンダを備え、
第1シリンダは、主ピストンと、主ピストンと一体で形成されたピストンロッドとを備え、第2シリンダは、調整ピストンと、調整ピストンと一体で形成された調整ロッドとを備え、
反転用油圧シリンダの調整ロッドの先端部又はピストンロッドの先端部は、前記マストの上部に枢着されており、ピストンロッドの先端部又は調整ロッドの先端部は反転フレームにおける固定フレームに枢支された軸心から偏心した位置に枢着されており、
調整ピストンの位置を調整して維持することにより、反転用油圧シリンダの最大伸張位置を調整可能であり、反転フレームが横幅方向に向く作業姿勢及び反転フレームがマストに沿う中立姿勢のいずれかの状態に保持可能とする構成であることを特徴とするリバーシブルボトムプラウ作業機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2013−63040(P2013−63040A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−203794(P2011−203794)
【出願日】平成23年9月16日(2011.9.16)
【出願人】(391057937)スガノ農機株式会社 (25)
【Fターム(参考)】