説明

リーフバルブ

【課題】経済性を損なわずピストン速度が低速領域にある際の緩衝器の伸長側の減衰特性と収縮側の減衰特性を別個独立して設定することができるリーフバルブを提供をすることである。
【解決手段】上記した目的を解決するために、本発明における課題解決手段は、ポート4,5が形成されるバルブディスク3に積層されるとともに環状であって内周が固定支持され外周側の撓みが許容されてポート4,5を開閉するリーフバルブ1,2において、ポート4,5に連通される絞り10a,12aと、絞り10a,12aからポー4,5へ向かう流れのみを許容する逆止弁11a,14aとを備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に緩衝器に適するリーフバルブに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のリーフバルブにあっては、たとえば、車両用の緩衝器のピストン部等に具現化され、ピストン部に設けたポートの出口端に内周を固定支持し外周側の撓みが許容される環状のリーフバルブを積層し、このリーフバルブでポートを開閉するものが知られている。
【0003】
このように、特に、車両用の緩衝器に使用されるリーフバルブにあっては、緩衝器のピストン速度が低速領域にある場合には、減衰力が比較的大きく立ち上がる減衰特性(緩衝器がピストン速度に対して発生する減衰力の特性)を実現して車両における乗り心地を良好なものとするために、リーフバルブの撓み剛性をピストン速度が低速領域にある際に開弁しないように設定して、リーフバルブ自体あるいは弁座に設けたオリフィスのみを作動油に通過させるようにしている(たとえば、特許文献1,2参照)。
【特許文献1】特開2003−42213号公報(図2)
【特許文献2】特開平11−294515号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したように緩衝器のピストン速度が低速領域にある場合には、リーフバルブを開弁させずに、作動油にオリフィスのみを通過させるのであるが、当該オリフィスは、ピストンで緩衝器内に区画した二つの圧力室を常時連通状態としており、緩衝器の伸縮の両方ともでオリフィス機能を発揮する両効きであるため、ピストン速度が低速領域にある際の緩衝器の伸長側の減衰特性と収縮側の減衰特性を別個独立して設定することができなかった。
【0005】
これを実現するためには、多数の部品を用いたり、ピストンロッドやピストンに特別な加工を施したりして、オリフィス用の通路をポートに並列して設けて、伸長時と収縮時とで異なるオリフィスを通過させるようにしなくてはならず、安価に伸長側の減衰特性と収縮側の減衰特性を独立して設定することができず、当該機能の実現は経済性の犠牲を伴っていた。
【0006】
そこで、本発明は、上記不具合を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、経済性を損なわずピストン速度が低速領域にある際の緩衝器の伸長側の減衰特性と収縮側の減衰特性を別個独立して設定することができるリーフバルブを提供をすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した目的を解決するために、本発明における課題解決手段は、ポートが形成されるバルブディスクに積層されるとともに環状であって内周が固定支持され外周側の撓みが許容されてポートを開閉するリーフバルブにおいて、ポートに連通される絞りと、絞りからポートへ向かう流れのみを許容する逆止弁とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明のリーフバルブによれば、順方向の作動油の通過に対しては、絞りとしては機能することなく通常のリーフバルブとして機能するとともに、逆方向の作動油の通過に対して絞りとして機能するので、リーフバルブを緩衝器のバルブディスクの両側へ適用することで、ピストン速度が低速領域にあってリーフバルブの開弁圧に達するまでの間は、作動油が片効きの絞りを通過することになり、緩衝器の伸長側の減衰特性と収縮側の減衰特性を別個独立して設定することができる。
【0009】
また、バルブディスクやピストンロッドに特別な加工を施したり、多数の部品を追加するなどして、ポートに並列して別途絞り専用の通路を設ける必要も無く、リーフバルブに絞りと逆止弁を設ける簡単な構成によって伸長側の減衰特性と収縮側の減衰特性を別個独立して設定することを可能ならしめることができるので、製造コストの著しい増加や加工工数の著しい増加を招くことが無く、経済性を損なわない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明のバルブ構造および緩衝器を図に基づいて説明する。図1は、一実施の形態におけるリーフバルブが具現化された緩衝器のピストン部における縦断面図である。図2は、一実施の形態の一例におけるリーフバルブの分解平面図である。図3は、一実施の形態の他の例におけるリーフバルブの分解平面図である。図4は、一実施の形態の別の例におけるリーフバルブの分解平面図である。
【0011】
一実施の形態におけるリーフバルブ1,2は、図1に示すように、車両の車体と車軸との間に介装される緩衝器のピストン部の伸長側および収縮側の両方の減衰バルブとして具現化されており、それぞれ環状であって、ポート4,5が形成されるバルブディスクたるピストン3に、内周が固定支持され外周側の撓みが許容されてポート4,5を開閉するようになっている。
【0012】
他方、リーフバルブ1,2が具現化される緩衝器は、周知であるので詳細には図示して説明しないが、具体的にたとえば、シリンダ40と、シリンダ40の上端を封止するヘッド部材(図示せず)と、ヘッド部材(図示せず)を摺動自在に貫通するピストンロッド8と、ピストンロッド8の端部に設けた上記ピストン1と、シリンダ40内にピストン3で隔成される2つの圧力室たる上室41と下室42と、シリンダ40の下端を封止する封止部材(図示せず)と、シリンダ40から出没するピストンロッド8の体積分のシリンダ内容積変化を補償する図示しないリザーバあるいはエア室を備えて構成され、シリンダ40内には流体、具体的には作動油が充填されている。
【0013】
そして、ピストン3の図1中上方に積層されるリーフバルブ1にあっては、シリンダ40に対してピストン3が図1中下方に移動する緩衝器の収縮の際に、圧縮されて圧力が上昇する下室42から上室41へポート4を介して移動する作動油の流れに抵抗を与えて所定の圧力損失を生じせしめ、基本的には、緩衝器に所定の収縮側の減衰力を発生させる減衰力発生要素として機能する。また、ピストン3の図1中下方に積層されるリーフバルブ2にあっては、シリンダ40に対してピストン3が図1中上方に移動する緩衝器の伸長の際に、圧縮されて圧力が上昇する上室41から下室42へポート5を介して移動する作動油の流れに抵抗を与えて所定の圧力損失を生じせしめ、基本的には、緩衝器に所定の伸長側の減衰力を発生させる減衰力発生要素として機能する。
【0014】
以下、この各部について詳しく説明すると、図1に示すように、バルブディスクたるピストン3は、環状に形成されてシリンダ40内を上室41と下室42とに区画しており、軸心部に緩衝器のピストンロッド8の先端8aが挿通される挿通孔3aと、上室41と下室42とを連通する複数のポート4,5とを備えて構成されている。
【0015】
また、ピストン3の図1中上端には、弁座3bで囲繞されるとともにポート4に連なる環状の窓4aが設けられており、上記弁座3bにピストン3の上室41側に積層されるリーフバルブ1が離着座するようになっている。ピストン3の図1中下端にも、弁座3cで囲繞されるとともにポート5に連なる環状の窓5aが設けられており、上記弁座3cにピストン3の上室41側に積層されるリーフバルブ2が離着座するようになっている。
【0016】
そして、リーフバルブ1,2は、ピストン3とともにピストンロッド8の先端8aに組み付けられ、当該先端8aに螺着されるピストンナット9によってピストンロッド8に固定される。すなわち、リーフバルブ1,2は、ともに内周がピストンロッド8に固定的に支持されて外周側のみの撓みが許容される、いわゆる外開きのリーフバルブに設定されている。
【0017】
このように、上記ポート4の出口端は、ピストン3の上室41側に積層されるリーフバルブ1によって開閉されるようになっており、また、上記ポート5の出口端は、ピストン3の下室42側に積層されるリーフバルブ2によって開閉されるようになっている。
【0018】
リーフバルブ1は、図1および図2に示すように、環状であって四つの細孔でなる絞りとしてのオリフィス10aを備えたリーフバルブ本体10と、リーフバルブ本体10のバルブディスク側となる図1中下方のピストン3側に積層されるとともにオリフィス10aを開閉する逆止弁を構成する舌状の弁体11aを備えた環状プレート11とを備えて構成されている。
【0019】
詳しく説明すると、リーフバルブ本体10は、これを上下に貫く細孔でなるオリフィス10aを円周方向に等間隔を持って四つ備えている。また、環状プレート11は、環状であってリーフバルブ本体10に積層されると、オリフィス10aを開閉できる位置に舌状の弁体11aを備えており、具体的には、弁体11aは、環状プレート11にU字状の切欠11bを設けることで形成されて、いわゆる内開きに設定されている。
【0020】
そして、このリーフバルブ1をピストン3に積層させると、環状プレート11が弁座5bに着座してポート4を閉塞するとともに、環状プレート11の弁体11aがリーフバルブ本体10のオリフィス10aの図1中下端を閉塞するようになっている。
【0021】
したがって、リーフバルブ1は、緩衝器が収縮する際に、ポート4を介して下室42の圧力を受けて撓んでポート4を開放する分には従来のリーフバルブと同じ作動を呈するが、上室41内の圧力が下室42の圧力を上回る緩衝器の伸長時には、弁座5bに着座してポート4を閉じたままとなるものの、オリフィス10aを介して作用する上室41の圧力によって環状プレート11の弁体11aが撓んでオリフィス10aが開放される。ゆえに、リーフバルブ1は、緩衝器の収縮時にあっては、通常のリーフバルブとして機能する一方、緩衝器の伸長時には、ポート4を利用しつつ伸長時のみに機能する、いわゆる片効きのオリフィスとして機能することになる。
【0022】
転じて、リーフバルブ2は、図1および図3に示すように、環状であって外周から開口する絞りたるオリフィスとして機能する切欠12aを備えたリーフバルブ本体12と、リーフバルブ本体12の反バルブディスク側となる図1中下方に積層されて切欠12aの反バルブディスク側を閉塞するサブリーフバルブ13と、リーフバルブ本体12のバルブディスク側となる図1中上方のピストン3側に積層されるとともに切欠12aを開閉する逆止弁を構成する舌状の弁体14aを備えた環状プレート14とを備えて構成されている。
【0023】
詳しく説明すると、リーフバルブ本体12は、外周から開口して中心へ向けて伸びる切欠12aを円周方向に等間隔を持って四つ備えており、切欠12aは、円形の孔部12bと、リーフバルブ本体12の外周から開口して孔部12bへ通じる細路12cとを備えている。なお、孔部12bは、必ずしも必要ではないが、孔部12bを設けることで逆止弁を構成する弁体14aの受圧面積を大きく確保することができ、開弁圧を低減することができる利点がある。同様に、リーフバルブ1では、リーフバルブ本体10に直接に逆止弁の弁体11aを備えた環状プレート11を積層しているが、リーフバルブ本体10と環状プレート11との間に、オリフィス10aに連通されるオリフィス10aより大きな孔を備えた図示しない環状板を設けておき、当該環状板の孔を弁体11aに対向させて弁体11aの受圧面積の増大を図って弁体11aの開弁圧を低減するようにしてもよい。
【0024】
戻って、サブリーフバルブ13は、環状であって、外径がリーフバルブ本体12と同径以上に設定されており、リーフバルブ本体12に積層すると、リーフバルブ本体12の図1中下面を覆うようになっている。
【0025】
また、環状プレート14は、環状であって外径がリーフバルブ本体12と同径に設定された外輪14bと、外輪14bの内周から延びて孔部12bに対向する位置に設けられる舌状の弁体14aとを備えており、弁体14aは、内開きに設定されている。
【0026】
この環状プレート14をリーフバルブ本体12のピストン3側に積層すると、外輪14bが細路12cのピストン3側を覆い、弁体14aが孔部12bに対向するようになっており、切欠12aにおける細路12cが作動油の通過に抵抗を与えるオリフィスとして機能するようになっている。なお、環状プレート14とリーフバルブ本体12との位置ずれを防止するには、外輪14bをリーフバルブ本体12に溶接や接着しておくとよく、また、外輪14aをピストン3とリーフバルブ本体12との間に介装するため、環状プレート14と同じ厚みであって弁体14aに干渉せず、かつ、窓5aに干渉しない外径に設定された間座15を介装するようにしているが、間座15を省略することもでき、そうすることによって、環状プレート14の厚み分だけリーフバルブ本体12およびサブリーフバルブ13に初期撓みを与えることが出来る。換言すれば、環状プレート14の厚みと間座15の厚みの設定、間座15の有無によって、リーフバルブ本体12およびサブリーフバルブ13に与える初期撓みを調節することができ、リーフバルブ2の開弁圧を調節することも可能である。
【0027】
そして、このリーフバルブ2をピストン3に積層させると、環状プレート14が弁座5cに着座してポート5を閉塞するので、リーフバルブ2は、緩衝器が伸長する際に、ポート5を介して上室41の圧力を受けて撓んでポート5を開放する分には従来のリーフバルブと同じ作動を呈するが、下室42内の圧力が上室41の圧力を上回る緩衝器の収縮時には、弁座5cに着座してポート5を閉じたままとなるものの、オリフィスとして機能する切欠12aを介して作用する下室42の圧力によって環状プレート14の弁体14aが撓んで切欠12aが開放される。ゆえに、リーフバルブ2は、緩衝器の伸長時にあっては、通常のリーフバルブとして機能する一方、緩衝器の収縮時には、ポート5を利用しつつ収縮時のみに機能する、いわゆる片効きのオリフィスとして機能することになる。
【0028】
なお、リーフバルブ1,2の背面には、リーフバルブ1,2を附勢する環状の板バネ20,21が積層されており、リーフバルブ1,2の撓み剛性を補償されている。
【0029】
このように、リーフバルブ1,2は、順方向の作動油の通過に対しては、絞りとしては機能することなく通常のリーフバルブとして機能するとともに、逆方向の作動油の通過に対して絞りとして機能するので、リーフバルブ1,2を緩衝器のピストン3の上室側および下室側へ適用することで、ピストン速度が低速領域にあって上室41と下室42の差圧がリーフバルブ1,2の開弁圧に達するまでの間は、作動油が片効きの絞りを通過することになり、緩衝器の伸長側の減衰特性と収縮側の減衰特性を別個独立して設定することができる。
【0030】
また、ピストン3やピストンロッド8に特別な加工を施したり、多数の部品を追加するなどして、ポート4,5に並列して別途絞り専用の通路を設ける必要も無く、リーフバルブ1,2に絞りと逆止弁を設ける簡単な構成によって伸長側の減衰特性と収縮側の減衰特性を別個独立して設定することを可能ならしめることができるので、製造コストの著しい増加や加工工数の著しい増加を招くことが無く、経済性を損なわない。
【0031】
また、この実施の形態の場合、逆止弁を構成する弁体11a,14aは、内開きに設定されているので、オリフィス10aおよび切欠12aをリーフバルブ本体10,12の外周近傍に設定しても、図1中破線で示すように、弁体11a,14aが撓んだ際に窓4a,5aとポート4,5の接続開口部分への干渉を防止することができる。つまり、リーフバルブ本体10に細孔を穿ってオリフィス10aを設ける場合には、オリフィス10aを外周へ形成することができるので、リーフバルブ本体10の背面となる図1中上面にリーフバルブ1の撓み剛性を補償する環状の板バネを積層する際にあって、板バネ21の外径設定の自由度が向上するので、減衰特性を微細にチューニングすることができる利点がある。さらに、リーフバルブ本体12に切欠12aを設ける場合には、切欠12aの径方向の延長を短くすることができるため、リーフバルブ本体12の強度を無用に低下させることが無いという利点がある。
【0032】
これに対して、リーフバルブ本体12の切欠12aにおける細路12cをチョークとして機能させる場合には、細路12cを長く設定するほうがよい。その場合、図4に示すように、ピストン3に積層されるとともに逆止弁を構成する弁体を備える環状プレート16をピストンロッド8に固定される内輪16aと、内輪16aから外周に延びて外開きに設定される舌状の弁体16bで構成させ、弁体16bが撓んでも窓5aとポート5との接続開口部分に干渉しないようにすることで、リーフバルブ本体12の内周側近傍まで切欠12aが延びることを許容できるので、絞りをチョークとする場合に有利となる。このように、絞りは、オリフィスのみならずチョークであってもよい。なお、この場合には、細路12cと窓5aとが直接連通されてしまうことを防止するため、環状プレート16とリーフバルブ本体12との間に弁体16bと孔部12bに対向する透孔17aを備えた仕切プレート17を介装しておくとよい。
【0033】
また、さらに、リーフバルブ2の構成にあっては、絞りとして機能する切欠12aがリーフバルブ本体12の外周から開口しており、サブリーフバルブ13の背面となる反ピストン側にリーフバルブ2の撓み剛性を補償する板バネ22を積層しても、絞りが閉塞されることが無いので、板バネの外径設定の自由度がリーフバルブ1の構成に比較しても高く、より一層減衰特性を微細にチューニングすることができる。
【0034】
そしてさらに、上述したところでは、リーフバルブ1,2に絞りを四つずつ設けているが、絞りの設置数は任意に設定することができ、これに限られない。
【0035】
また、本実施の形態のリーフバルブ1,2は、弁座がピストン3に設けたポートの一つずつを独立して囲繞する、いわゆる、花弁型の弁座である場合にも適用することができることは当然であり、本発明の効果を失うことは無い。
【0036】
以上でバルブ構造の一実施の形態についての説明を終えるが、本発明のバルブ構造が緩衝器のピストン部の圧側減衰バルブに具現化することも、また、緩衝器が体積補償のためのリザーバを備えている場合には、このリザーバと圧力室とを仕切るベースバルブ部に具現化することも可能であり、その場合、バルブディスクでリザーバと圧力室をと仕切ればよく、このようにしても緩衝器のストローク長と経済性を犠牲にすることなく車両における乗り心地を向上することができるという作用効果を失うこともない。また、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】一実施の形態におけるリーフバルブが具現化された緩衝器のピストン部における縦断面図である。
【図2】一実施の形態の一例におけるリーフバルブの分解平面図である。
【図3】一実施の形態の他の例におけるリーフバルブの分解平面図である。
【図4】一実施の形態の別の例におけるリーフバルブの分解平面図である。
【符号の説明】
【0038】
1,2 リーフバルブ
3 バルブディスクたるピストン
3a 挿通孔
3b,3c 弁座
4,5 ポート
4a,5a 窓
8 ピストンロッド
8a ピストンロッドの先端
9 ピストンナット
10,12 リーフバルブ本体
10a 絞りたるオリフィス
11,14,16 環状プレート
11a,14a,16b 弁体
11b 切欠
12a 切欠
12b 孔部
12c 細路
13 サブリーフバルブ
14b 外輪
15 間座
16a 内輪
17 仕切りプレート
17a 透孔
21,22 板バネ
40 シリンダ
41 上室
42 下室

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポートが形成されるバルブディスクに積層されるとともに環状であって内周が固定支持され外周側の撓みが許容されてポートを開閉するリーフバルブにおいて、ポートに連通される絞りと、絞りからポートへ向かう流れのみを許容する逆止弁とを備えたことを特徴とするリーフバルブ。
【請求項2】
リーフバルブは、環状であって絞りを備えたリーフバルブ本体と、リーフバルブ本体のバルブディスク側に積層されるとともに絞りを開閉する逆止弁を構成する舌状の弁体を備えた環状プレートとを備えて構成されることを特徴とする請求項1に記載のリーフバルブ。
【請求項3】
環状プレートは、外輪と外輪の内周に設けられて内開きの舌状の弁体とを備えたことを特徴とする請求項2に記載のリーフバルブ。
【請求項4】
環状プレートにU字状の切欠を設けて舌状の弁体を形成することを特徴とする請求項2に記載のリーフバルブ。
【請求項5】
環状プレートは、内輪と内輪の外周に設けられて外開きの舌状の弁体とを備えたことを特徴とする請求項2に記載のリーフバルブ。
【請求項6】
リーフバルブは、環状であって外周から開口する切欠を備えたリーフバルブ本体と、リーフバルブ本体の反バルブディスク側に積層されて切欠の反バルブディスク側を閉塞するサブリーフバルブとを備え、当該切欠で絞りを形成したことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のリーフバルブ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−112464(P2010−112464A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−285407(P2008−285407)
【出願日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【出願人】(000000929)カヤバ工業株式会社 (2,151)
【Fターム(参考)】