ルーバー装置および建具
【課題】小型化、薄型化が図れるとともに利便性を向上させることができるルーバー装置および建具を提供すること。
【解決手段】スラット15の断面略中心(重心)位置に回動軸162が設けられているので、スラット15を回動させる際の操作力が小さくなるとともに、端部部材やアタッチメント17、連動部材18、操作部などに作用する応力が小さくできる。従って、各部の部品寸法の拡大を防止することができ、雨戸の薄型化を図ることができる。さらに、全開状態であってもスラット15が縦框13の見込み寸法内に収まっているので、スラット15が全開状態のままで雨戸を戸袋内に収納することができる。
【解決手段】スラット15の断面略中心(重心)位置に回動軸162が設けられているので、スラット15を回動させる際の操作力が小さくなるとともに、端部部材やアタッチメント17、連動部材18、操作部などに作用する応力が小さくできる。従って、各部の部品寸法の拡大を防止することができ、雨戸の薄型化を図ることができる。さらに、全開状態であってもスラット15が縦框13の見込み寸法内に収まっているので、スラット15が全開状態のままで雨戸を戸袋内に収納することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ルーバー装置および建具に関し、詳しくは、回動自在に支持された複数のスラットを有したルーバー装置、このルーバー装置を備えた建具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、回動可能な複数のスラット(羽根)を有したルーバーを面材に組み込み、この面材を雨戸として利用する通風雨戸が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された雨戸において各スラットは、その端部に端部部材が固定され、この端部部材から延びる回動軸回りに回動可能になっている。そして、端部部材の回動軸は、スラットが略水平となる全開状態で室内側端部かつスラットが略垂直となる全閉状態で上端部に位置する断面の一端部に設けられている。従って、全閉状態から全開状態に向かっては、スラットの他端部(つまり回動軸と反対側の端部)が下方から室外側の上方に円弧状の軌跡を描いて回動する、すなわち全開状態において、スラットの他端部が室外側に突出するようになっている。そして、回動軸には、スラットの他端部と反対側に突出して当該回動軸と偏心した接触子が設けられ、この接触子が連動バーのカム溝に挿入されている。従って、連動バーが上下移動することでカム溝に沿って接触子が案内され、この接触子の移動に伴って回動軸を支点としてスラットが回動するようになっている。
【0003】
【特許文献1】特開2005−16047号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の雨戸におけるルーバーでは、スラットの一端側に回動軸が設けられ、さらにスラットの重心から離れる位置に接触子が設けられているため、スラットの回動操作の際に回動軸や接触子など端部部材に過大な応力が作用することとなる。さらに、全開状態においてスラットが室外側に突出した片持ち状に支持されるため、重力によって全閉状態に戻ろうとするモーメントが作用し、静止した状態においても端部部材および連動バーに応力が発生してしまう。以上の理由から端部部材や連動バーの部材断面を大きくしたり、補強を設けたりする必要が生じ、部材寸法が大型化して雨戸の見込み方向の厚さ寸法が拡大するという問題がある。
また、全開状態においてスラットが室外側に突出しているため、そのままの状態では雨戸を開けることができず、すなわちスラットが戸袋に衝突するため収納することができない。従って、雨戸を開ける際には、必ずスラットを全閉状態に操作する必要があり、利便性が損なわれるとともに、スラットを全閉状態にせずに雨戸を開けようとした場合には、スラットや連動バー等の部品を破損してしまう可能性がある。
【0005】
本発明の目的は、小型化、薄型化が図れるとともに利便性を向上させることができるルーバー装置および建具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のルーバー装置は、互いに対向する一対の枠材間に回動自在に支持された複数のスラットと、これらのスラットを回動操作するための操作力を前記複数のスラットに伝達する伝達部とを有したルーバー装置であって、前記枠材は、見込み方向に延びる見込み面と、この見込み面の室内側に連続して見付け方向内側に延びる室内側見付け面と、見込み面の室外側に連続しかつ前記室内側見付け面に対向して見付け方向内側に延びる室外側見付け面とを有し、見付け方向内方に開口した断面略コ字形に形成されるとともに、前記見込み面の内側に設けられる第1係合部と、前記室外側見付け面の先端に設けられる第2係合部と、これら第1および第2の係合部に係合されて当該枠材に取り付けられるアタッチメントとを備えて構成され、前記アタッチメントには、前記室内側および室外側の見付け面先端間に渡って見込み方向に延びる外面部と、この外面部から見付け方向外側に延びる延出面部と、この延出面部の先端側に設けられて前記第1係合部に係合される第1被係合部と、前記外面部の室外側端部に設けられて前記第2係合部に係合される第2被係合部とを有して形成され、前記外面部には、前記複数のスラットの端部から前記枠材側に延びる回動軸を軸支する複数の軸支部が設けられ、前記スラットの回動軸は、当該スラットの断面長手方向の略中央に設けられていることを特徴とする。
【0007】
以上の本発明によれば、スラットの断面長手方向の略中央に回動軸を設けたことで、スラットを回動操作する際に回動軸や伝達部に作用する力を小さくすることができるとともに、全開状態や全閉状態においても偏心モーメントが作用しないか、作用したとしても偏心モーメントを小さくすることができる。従って、回動軸や伝達部の部材寸法の拡大を防止でき、ルーバー装置の小型化や薄型化を図ることができる。
また、スラットの断面長手方向の略中央に回動軸を設けたことで、全開状態におけるスラットの見込み方向への突出量を最小限に抑えることができる。従って、本発明のルーバー装置を通風雨戸に用いた場合において、戸袋の構造を変更しなくても、あるいは若干変更するだけで、スラットを全開状態としたままで雨戸を開ける(戸袋に収納する)ことができるようになり、利便性が向上できかつスラット等の部品の破損も防止することができる。
さらに、枠材の見付け方向内側に取り付けられるアタッチメントの軸支部にスラットの回動軸を軸支させたことで、枠材に直接スラットを支持させる構造と比較して、枠材に対する伝達部の組み込みや、スラットの取り付けが容易にできるようになり、組立性を向上させることができる。この際、枠材に設けた2箇所の係合部に2箇所の被係合部を係合させてアタッチメントを取り付けることで、取付強度を高めることができ、風圧力等によるスラットの変形を抑制させることができる。
【0008】
この際、本発明のルーバー装置では、前記回動軸には、前記軸支部に軸支される位置よりも先端側がクランク状に折れ曲がって前記枠材の見込み面に向かって延びる偏心部が設けられ、前記伝達部は、前記アタッチメントに沿って前記枠材の長手方向に移動自在に設けられた連動部材を有して構成され、この連動部材には、見込み方向に長く形成されて前記回動軸の偏心部を係止する複数の係止長孔が設けられ、前記操作力を受けて前記連動部材が前記枠材の長手方向に沿って移動することで、前記係止長孔に係止された前記偏心部が前記枠材の長手方向かつ見込み方向に揺動し、前記軸支部位置の回動軸を中心に前記複数のスラットが連動して回動することが好ましい。
このような構成によれば、アタッチメントと枠材とで囲まれた内部に連動部材が設けられることとなるため、連動部材自体や、連動部材と回動軸の偏心部との係止部分等への雨がかりや埃の付着等が防止でき、スラットの回動操作を円滑に実施することができるとともに、メンテナンスの手間を軽減させることができる。
【0009】
また、本発明のルーバー装置では、前記スラットは、中空かつ略楕円形の断面形状を有して形成され、全開状態で室外側に位置する断面一方の端部には、当該スラットの長手方向に連続する気密材が設けられ、この気密材は、全閉状態で下側に位置する他のスラットの断面他方の端部に当接可能に構成されていることが好ましい。
このような構成によれば、全閉状態において隣接するスラット同士が気密材を介して接続されることで、水密性能を確保することができ、本発明のルーバー装置を通風雨戸として用いた場合に、室内側への雨等の浸入を防止することができる。
【0010】
さらに、本発明のルーバー装置では、全開状態において前記スラットの室外側端部は、前記枠材の室外側見付け面と略同一見込み位置か、または当該室外側見付け面よりも室内側に位置するとともに、当該スラットの室内側端部は、前記枠材の室内側見付け面と略同一見込み位置か、または当該室内側見付け面よりも室外側に位置することが好ましい。
このような構成によれば、全開状態においてスラットの室内外の端部が枠材の見込み寸法内に収まることで、前述のように全開状態のままで雨戸を開けることができる。
【0011】
一方、本発明の建具は、前記いずれかのルーバー装置を組み込んだ面状体と、この面状体を左右スライド自在に支持する枠体とを備えた建具であって、前記面状体は、上框、下框および左右の縦框を四周框組みして形成され、前記左右の縦框間に前記複数のスラットが回動自在に支持されるとともに、これらのスラットと上下に隣接して横材が架設され、この横材の室内側側面に前記スラットを回動操作するための操作部が設けられていることを特徴とする。
【0012】
以上の建具によれば、前述と同様に、ルーバー装置の回動軸や伝達部の部材寸法を小型化できることから、面状体を薄型化することができるとともに、面状体の組立性を向上させることができる。さらに、横材に操作部が設けられていることで、スラットの開閉操作を容易にすることができ、利便性を向上させることができる。すなわち、左右いずかの縦框に操作部を設けた場合には、操作位置が限定されてしまうのに対して、横材に操作部を設ければ、面状体に対して正面から操作することができ、操作性を向上させることができる。この際、横材としては、縦框の上端部や下端部同士を連結するように設けられていてもよく、また縦框の中間部同士を連結するように設けられていてもよい。そして、縦框の中間部同士を連結する横材の場合には、その上側および下側の両方にスラットが設けられていてもよく、また上側および下側のいずれか一方にスラットが設けられていてもよい。さらに、横材の上下両方にスラットを設けた場合には、1つの操作部で上下のスラットを開閉操作できるように構成してもよく、また上下のスラットを独立して操作するための2つの操作部を設けてもよい。
【0013】
この際、本発明の建具では、前記面状体は、雨戸であり、前記枠体には、前記面状体よりも室内側に障子が支持されるとともに、前記面状体を収納する戸袋が設けられていることが好ましい。
このような構成によれば、前述のように雨戸が薄型化され、かつスラットを全開状態にしたままで雨戸が開放可能にできるとともに、その場合でも戸袋を通常の雨戸におけるものと同様の構造にできる。また、雨戸の横材に操作部が設けられていることで、その室内側の障子を全開しなくてもスラットを開閉操作することができ、利便性の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1および図2は、それぞれ本発明の実施形態に係る建具である引違い窓1を示す縦断面図および横断面図である。図3は、引違い窓1に設けられる雨戸を示す内観姿図である。
図1〜図3において、引違い窓1は、上枠2、下枠3および左右の縦枠4,5を枠組みした枠体としての窓枠6と、一方の縦枠4の外側に設けられた戸袋7と、窓枠6の内部に左右開閉自在に支持された室内外一対の障子8,9と、室外側の障子9よりも室外側にて開閉自在に支持された2枚の雨戸(面状体)10とを有して構成されている。雨戸10は、アルミ形材製の上框11、下框12および左右の縦框13を四周框組みして形成されるとともに、左右の縦框13間に横材である中桟14が架設されて全体日字形に形成された枠と、中桟14の上下に隣接して左右の縦框13間に回動自在に支持された複数のスラット15とを有して構成されている。すなわち、雨戸10は、開閉可能な複数のスラット15を有するルーバー装置が組み込まれた通風雨戸である。これらの雨戸10は、上枠2および下枠3に案内されて左右にスライド可能、かつ戸袋7内に重ねて収納可能に構成されている。また、下框12には、下枠3と係合可能な錠装置12Aが設けられ、雨戸10を閉じた状態で施錠できるようになっている。
【0015】
以下、雨戸10の構造について、図4〜図9も参照して詳しく説明する。
図4は、雨戸10の一部を拡大して示す縦断面図である。図5は、雨戸10の縦框13を拡大して示す横断面図である。図6は、縦框13を示す縦断面図であり、図5に矢視VI線で示す断面図である。図7は、縦框13におけるスラット15の開閉機構を示す図である。
【0016】
図4〜図7に示すように、複数のスラット15は、左右の縦框13間に渡って支持され、各スラット15が上下方向に並んで配置されている。そして、各スラット15は、アルミ形材製であり、中空かつ略楕円形の断面形状を有して形成され、全開状態で室外側に位置しかつ全閉状態で下側に位置する断面一方の端部には、スラット15の長手方向に連続する気密材15Aが設けられている。この気密材15Aは、全閉状態で下側に位置する他のスラット15の断面他方の端部(上端部)室外面に当接するように構成されている。また、図6に示すように、スラット15の室外側端部は、全開状態において縦框13の室外側見付け面部133(後述)と略同一見込み位置であって、室外側見付け面部133よりも突出しないようになっており、スラット15の室内側端部は、縦框13の室内側見付け面部132よりも室外側に位置するようになっている。
【0017】
また、各スラット15の長手方向両端部には、端部部材16が固定され、この端部部材16に設けられた回動軸162回りに回動可能にスラット15は支持されている。
端部部材16は、スラット15の中空部に挿入されてスラット15と固定される固定部161と、スラット15の長手方向外方に突出する回動軸162と、この回動軸162の先端側からクランク状に折れ曲がって延びる偏心部163とを有して構成されている。回動軸162は、スラット15の断面長手方向(全開状態の見込み方向)の略中央に位置するように形成され、偏心部163は、回動軸162よりも室内側にずれた位置に設けられている。そして、後述するアタッチメント17の軸支部175に回動軸162が軸支され、連動部材18の係止長孔183に偏心部163が係止されており、連動部材18が縦框13の長手方向(上下方向)に進退移動することで、端部部材16が回動され、複数のスラット15が連動して回動操作されるようになっている。そして、連動部材18を進退移動させてスラット15を開閉操作するための操作部19は、中桟14の室内側側面に設けられている。
【0018】
縦框13は、アルミ形材製であって、図5に示すように、見込み方向に沿った見込み面部131と、この見込み面部131の室内側に連続して見付け方向内側に延びる室内側見付け面部132と、見込み面部131の室外側に連続しかつ室内側見付け面部132に対向して見付け方向内側に延びる室外側見付け面部133とを有し、見付け方向内方に開口した断面略コ字形に形成されされている。さらに、縦框13は、見込み面部131の内側に形成された一対の第1係合部134と、室外側見付け面部133の先端に形成された第2係合部135とを有し、これら第1および第2の係合部134,135に係合されて当該縦框13に取り付けられるアタッチメント17を備えて構成されている。そして、アタッチメント17を取り付けることで縦框13が中空状に形成され、この中空内部に伝達部を構成する連動部材18が設置されている。
【0019】
アタッチメント17は、アルミ形材製であって、室内側および室外側の見付け面部132,133先端間に渡って見込み方向に延びる外面部171と、この外面部171から見付け方向外側(縦框13の内部側)に延びる延出面部172と、この延出面部172の先端側に設けられて縦框13の第1係合部134に係合される一対の第1被係合部173と、外面部171の室外側端部に設けられて縦框13の第2係合部135に係合される第2被係合部174とを有して形成されている。また、図4に示すように、アタッチメント17の外面部171には、端部部材16の回動軸162を挿通させる切欠きが形成され、この切欠きによって回動軸162を軸支する軸支部175が構成されている。さらに、アタッチメント17は、外面部171の室内側端部と、第1被係合部173よりも室内側に延びた端部とに係合されるカバー材176を有し、このカバー材176が取り付けられることで中空状に形成されている。そして、連動部材18は、アタッチメント17の中空部内に支持され、端部部材16の回動軸162および偏心部163は、アタッチメント17の中空部内に挿入されている。
【0020】
連動部材18は、アルミ形材製であって、アタッチメント17の延出面部172に沿った第1面部181と、この第1面部181から室内側に延びる第2面部182とを有して断面略L字形に形成されている。そして、図6にも示すように、連動部材18の第2面部182には、その室内側端縁に開口し見込み方向に長く形成された複数の係止長孔183が形成され、これらの係止長孔183に端部部材16の偏心部163が係止されている。また、連動部材18は、その第1面部181がアタッチメント17の延出面部172に上下スライド自在に支持され、縦框13の長手方向に沿って進退移動可能に構成されている。このような連動部材18が下降することで、図6に示すようにスラット15が開放方向に回動され、連動部材18が上昇することで、図7に示すようにスラット15が閉鎖方向に回動されるようになっている。
【0021】
次に、図8および図9に基づいて操作部19の構造を説明する。
図8および図9は、それぞれ操作部19の動作を説明する図であり、図8は、スラット15の全閉状態を示し、図9は、スラット15の全開状態を示している。
操作部19は、中桟14の室内側パネル14A(図4参照)に固定される室内部材191と、中桟14に形成された上下のヒレ部14Bに固定される操作部本体192とを有して構成されている。室内部材191は、横長の開口を有して形成され、この開口から操作つまみ193を室内側に露出させるようになっている。操作部本体192は、操作つまみ193と、この操作つまみ193を左右スライド可能に支持するベース部材194と、このベース部材194に支持されて操作つまみ193と一体にスライドするスライド板195と、このスライド板195のスライドに伴って上下に移動する連結部材196とを備えて構成されている。そして、連結部材196の端部が縦框13まで延びて形成され、この端部が連動部材18の第1面部181にピン181Aを介して連結されている。
【0022】
連結部材196には、2本のピン196Aが固定され、ベース部材194には、上下に長い案内長孔194Aが2箇所に形成され、ピン196Aが案内長孔194Aに挿通されることで、連結部材196が上下に案内されるようになっている。また、スライド板195には、そのスライド方向に対して傾斜した傾斜長孔195Aが2箇所に形成され、これらの傾斜長孔195Aにも連結部材196のピン196Aが挿通されている。このような操作部19では、操作つまみ193を左右にスライド操作することで、スライド板195が左右にスライドし、その傾斜長孔195Aにピン196Aが押されるとともに案内長孔194Aに案内され、このピン196Aを介して連結部材196が上下に移動するようになっている。この連結部材196によって、連動部材18が上下に移動され、前述したように、スラット15が開閉される。具体的には、図8に示すように、操作つまみ193を左側にスライドさせると、ピン196Aが押し上げられて連結部材196が上方に移動し、連動部材18が上昇することでスラット15が閉鎖方向に回動される。逆に、図9に示すように、操作つまみ193を右側にスライドさせると、ピン196Aが押し下げられて連結部材196が下方に移動し、連動部材18が下降することでスラット15が開放方向に回動される。
【0023】
また、傾斜長孔195Aの両端部には、それぞれスライド板195のスライド方向に沿った平行規制部が形成されており、スラット15の全閉位置および全開位置において、ピン196Aが平行規制部に入り込むことで、ピン196Aの上下移動が規制されるようになっている。従って、全閉位置や全開位置にあるスラット15を回動させる力が作用しても、連結部材196のピン196Aの移動が規制されているため、スラット15が回動しないようになっている。
なお、操作部19には、操作つまみ193やスライド板195をスライドの途中位置で位置決めする位置決め手段が設けられていてもよい。この位置決め手段としては、例えば、ベース部材194に設けたばねと、このばねに付勢される位置決め部材と、操作つまみ193やスライド板195に設けられて位置決め部材に係止される溝などで構成可能である。
【0024】
また、操作部19は、以上のような構成に限らず、図10に示すような構成であってもよい。
すなわち、図10に示す操作部19では、連結部材196がピン196Bによってベース部材194に回動自在に支持されている。そして、図10(A)に示すように、操作つまみ193の操作によりピン196Aが押し下げられると、ピン196Bを中心に連結部材196の端部が上方に回動して連動部材18が上昇し、図10(B)に示すように、ピン196Aが押し上げられると、ピン196Bを中心に連結部材196の端部が下方に回動して連動部材18が下降するようになっている。
【0025】
以上のような操作部19は、図3に示すように、中桟14の左右2箇所に設けられており、一方(図の左側)の操作部19が中桟14よりも上側のスラット15を開閉操作するためのもので、他方(図の右側)の操作部19が中桟14よりも下側のスラット15を開閉操作するためのものである。すなわち、スラット15は、中桟14の上側と下側とで独立して開閉できるように構成されている。
なお、以上では高さ寸法の大きな掃き出し窓用の雨戸10について説明したが、高さ寸法が比較的小さな腰窓などでは、図11に示すような雨戸10Aを用いてもよい。
すなわち、雨戸10Aは、下框12に沿った位置に横材である中桟14が架設されており、この中桟14よりも上側に開閉可能なスラット15が設けられ、これらのスラット15を開閉操作するための操作部19は、中桟14に1箇所だけ設けられている。
【0026】
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)すなわち、全開状態であってもスラット15が縦框13の見込み寸法内に収まっているので、スラット15が全開状態のままで雨戸10,10Aを戸袋7内に収納することができ、収納するたびにスラット15を全閉状態にする必要がないことから、利便性を向上させることができる。
【0027】
(2)さらに、スラット15の断面略中心(重心)位置に回動軸162が設けられているので、スラット15を回動させる際の操作力が小さくなるとともに、端部部材16やアタッチメント17、連動部材18、操作部19などに作用する応力が小さくできる。従って、各部の部品寸法の拡大を防止することができ、雨戸10,10Aの薄型化を図るとともに、戸袋7の室外側への突出寸法も必要最小限に抑えることができる。
【0028】
(3)また、縦框13に取り付けられるアタッチメント17の軸支部175にスラット15の回動軸162が軸支される、つまりアタッチメント17にスラット15が支持されるので、縦框13に直接スラット15を支持させる構造と比較して、組立性を向上させることができる。さらに、縦框13に設けた2箇所の係合部134,135に2箇所の被係合部173,174を係合させてアタッチメント17が取り付けられるので、取付強度を高めることができ、風圧力等によるスラット15の変形が抑制できる。
【0029】
(4)さらに、アタッチメント17と縦框13とで囲まれた中空内部に連動部材18が設けられているので、連動部材18や、連動部材18と偏心部163との係止部分等への雨がかりや埃の付着等が防止でき、スラット15の回動操作を円滑に実施することができるとともに、メンテナンスの手間を軽減させることができる。
【0030】
(5)また、スラット15に気密材15Aが設けられ、全閉状態において上下のスラット15同士が気密材15Aを介して接続されることで、雨戸10,10Aの水密性能を確保することができ、室内側への雨等の浸入を防止することができる。一方、スラット15を開放することで、通気が可能となり、防犯性を確保した状態で室内空間に外気を取り込んだり、換気したりできるようになる。
【0031】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記実施形態では、引違い窓1における雨戸10,10Aにルーバー装置を組み込んだが、本発明のルーバー装置は、雨戸に限らず、適宜な面状体に組み込まれてもよい。すなわち、雨戸のように左右スライド可能な戸の他に、上下スライド可能なブラインドや、移動不能な面格子にルーバー装置を組み込んでもよい。また、建具としては、引違い窓1に限らず、片引き窓や上げ下げ窓、内倒し窓など、任意の開閉形式を有した窓が適用可能である。さらに、窓に限らず、出入り口用の建具に本発明のルーバー装置を組み込んでもよい。
【0032】
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施形態に係る建具を示す縦断面図である。
【図2】前記建具を示す横断面図である。
【図3】前記建具に設けられる雨戸を示す内観姿図である。
【図4】前記雨戸の一部を拡大して示す縦断面図である。
【図5】前記雨戸の縦框を拡大して示す横断面図である。
【図6】前記縦框を示す縦断面図である。
【図7】前記縦框におけるスラットの開閉機構を示す図である。
【図8】前記雨戸におけるスラットの操作部の動作を説明する図である。
【図9】前記操作部の動作を説明する図である。
【図10】前記実施形態における操作部の変形例を示す側面図である。
【図11】前記雨戸の変形例を示す内観姿図である。
【符号の説明】
【0034】
1…建具である引違い窓、6…枠体である窓枠、7…戸袋、8,9…障子、10,10A…面状体である雨戸、11…上框、12…下框、13…一対の枠材である縦框、14…横材である中桟、15…スラット、15A…気密材、17…アタッチメント、18…連動部材、19…操作部、131…見込み面部、132…室内側見付け面部、133…室外側見付け面部、134…第1係合部、135…第2係合部、162…回動軸、163…偏心部、171…外面部、172…延出面部、173…第1被係合部、174…第2被係合部、175…軸支部、183…係止長孔。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ルーバー装置および建具に関し、詳しくは、回動自在に支持された複数のスラットを有したルーバー装置、このルーバー装置を備えた建具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、回動可能な複数のスラット(羽根)を有したルーバーを面材に組み込み、この面材を雨戸として利用する通風雨戸が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された雨戸において各スラットは、その端部に端部部材が固定され、この端部部材から延びる回動軸回りに回動可能になっている。そして、端部部材の回動軸は、スラットが略水平となる全開状態で室内側端部かつスラットが略垂直となる全閉状態で上端部に位置する断面の一端部に設けられている。従って、全閉状態から全開状態に向かっては、スラットの他端部(つまり回動軸と反対側の端部)が下方から室外側の上方に円弧状の軌跡を描いて回動する、すなわち全開状態において、スラットの他端部が室外側に突出するようになっている。そして、回動軸には、スラットの他端部と反対側に突出して当該回動軸と偏心した接触子が設けられ、この接触子が連動バーのカム溝に挿入されている。従って、連動バーが上下移動することでカム溝に沿って接触子が案内され、この接触子の移動に伴って回動軸を支点としてスラットが回動するようになっている。
【0003】
【特許文献1】特開2005−16047号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の雨戸におけるルーバーでは、スラットの一端側に回動軸が設けられ、さらにスラットの重心から離れる位置に接触子が設けられているため、スラットの回動操作の際に回動軸や接触子など端部部材に過大な応力が作用することとなる。さらに、全開状態においてスラットが室外側に突出した片持ち状に支持されるため、重力によって全閉状態に戻ろうとするモーメントが作用し、静止した状態においても端部部材および連動バーに応力が発生してしまう。以上の理由から端部部材や連動バーの部材断面を大きくしたり、補強を設けたりする必要が生じ、部材寸法が大型化して雨戸の見込み方向の厚さ寸法が拡大するという問題がある。
また、全開状態においてスラットが室外側に突出しているため、そのままの状態では雨戸を開けることができず、すなわちスラットが戸袋に衝突するため収納することができない。従って、雨戸を開ける際には、必ずスラットを全閉状態に操作する必要があり、利便性が損なわれるとともに、スラットを全閉状態にせずに雨戸を開けようとした場合には、スラットや連動バー等の部品を破損してしまう可能性がある。
【0005】
本発明の目的は、小型化、薄型化が図れるとともに利便性を向上させることができるルーバー装置および建具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のルーバー装置は、互いに対向する一対の枠材間に回動自在に支持された複数のスラットと、これらのスラットを回動操作するための操作力を前記複数のスラットに伝達する伝達部とを有したルーバー装置であって、前記枠材は、見込み方向に延びる見込み面と、この見込み面の室内側に連続して見付け方向内側に延びる室内側見付け面と、見込み面の室外側に連続しかつ前記室内側見付け面に対向して見付け方向内側に延びる室外側見付け面とを有し、見付け方向内方に開口した断面略コ字形に形成されるとともに、前記見込み面の内側に設けられる第1係合部と、前記室外側見付け面の先端に設けられる第2係合部と、これら第1および第2の係合部に係合されて当該枠材に取り付けられるアタッチメントとを備えて構成され、前記アタッチメントには、前記室内側および室外側の見付け面先端間に渡って見込み方向に延びる外面部と、この外面部から見付け方向外側に延びる延出面部と、この延出面部の先端側に設けられて前記第1係合部に係合される第1被係合部と、前記外面部の室外側端部に設けられて前記第2係合部に係合される第2被係合部とを有して形成され、前記外面部には、前記複数のスラットの端部から前記枠材側に延びる回動軸を軸支する複数の軸支部が設けられ、前記スラットの回動軸は、当該スラットの断面長手方向の略中央に設けられていることを特徴とする。
【0007】
以上の本発明によれば、スラットの断面長手方向の略中央に回動軸を設けたことで、スラットを回動操作する際に回動軸や伝達部に作用する力を小さくすることができるとともに、全開状態や全閉状態においても偏心モーメントが作用しないか、作用したとしても偏心モーメントを小さくすることができる。従って、回動軸や伝達部の部材寸法の拡大を防止でき、ルーバー装置の小型化や薄型化を図ることができる。
また、スラットの断面長手方向の略中央に回動軸を設けたことで、全開状態におけるスラットの見込み方向への突出量を最小限に抑えることができる。従って、本発明のルーバー装置を通風雨戸に用いた場合において、戸袋の構造を変更しなくても、あるいは若干変更するだけで、スラットを全開状態としたままで雨戸を開ける(戸袋に収納する)ことができるようになり、利便性が向上できかつスラット等の部品の破損も防止することができる。
さらに、枠材の見付け方向内側に取り付けられるアタッチメントの軸支部にスラットの回動軸を軸支させたことで、枠材に直接スラットを支持させる構造と比較して、枠材に対する伝達部の組み込みや、スラットの取り付けが容易にできるようになり、組立性を向上させることができる。この際、枠材に設けた2箇所の係合部に2箇所の被係合部を係合させてアタッチメントを取り付けることで、取付強度を高めることができ、風圧力等によるスラットの変形を抑制させることができる。
【0008】
この際、本発明のルーバー装置では、前記回動軸には、前記軸支部に軸支される位置よりも先端側がクランク状に折れ曲がって前記枠材の見込み面に向かって延びる偏心部が設けられ、前記伝達部は、前記アタッチメントに沿って前記枠材の長手方向に移動自在に設けられた連動部材を有して構成され、この連動部材には、見込み方向に長く形成されて前記回動軸の偏心部を係止する複数の係止長孔が設けられ、前記操作力を受けて前記連動部材が前記枠材の長手方向に沿って移動することで、前記係止長孔に係止された前記偏心部が前記枠材の長手方向かつ見込み方向に揺動し、前記軸支部位置の回動軸を中心に前記複数のスラットが連動して回動することが好ましい。
このような構成によれば、アタッチメントと枠材とで囲まれた内部に連動部材が設けられることとなるため、連動部材自体や、連動部材と回動軸の偏心部との係止部分等への雨がかりや埃の付着等が防止でき、スラットの回動操作を円滑に実施することができるとともに、メンテナンスの手間を軽減させることができる。
【0009】
また、本発明のルーバー装置では、前記スラットは、中空かつ略楕円形の断面形状を有して形成され、全開状態で室外側に位置する断面一方の端部には、当該スラットの長手方向に連続する気密材が設けられ、この気密材は、全閉状態で下側に位置する他のスラットの断面他方の端部に当接可能に構成されていることが好ましい。
このような構成によれば、全閉状態において隣接するスラット同士が気密材を介して接続されることで、水密性能を確保することができ、本発明のルーバー装置を通風雨戸として用いた場合に、室内側への雨等の浸入を防止することができる。
【0010】
さらに、本発明のルーバー装置では、全開状態において前記スラットの室外側端部は、前記枠材の室外側見付け面と略同一見込み位置か、または当該室外側見付け面よりも室内側に位置するとともに、当該スラットの室内側端部は、前記枠材の室内側見付け面と略同一見込み位置か、または当該室内側見付け面よりも室外側に位置することが好ましい。
このような構成によれば、全開状態においてスラットの室内外の端部が枠材の見込み寸法内に収まることで、前述のように全開状態のままで雨戸を開けることができる。
【0011】
一方、本発明の建具は、前記いずれかのルーバー装置を組み込んだ面状体と、この面状体を左右スライド自在に支持する枠体とを備えた建具であって、前記面状体は、上框、下框および左右の縦框を四周框組みして形成され、前記左右の縦框間に前記複数のスラットが回動自在に支持されるとともに、これらのスラットと上下に隣接して横材が架設され、この横材の室内側側面に前記スラットを回動操作するための操作部が設けられていることを特徴とする。
【0012】
以上の建具によれば、前述と同様に、ルーバー装置の回動軸や伝達部の部材寸法を小型化できることから、面状体を薄型化することができるとともに、面状体の組立性を向上させることができる。さらに、横材に操作部が設けられていることで、スラットの開閉操作を容易にすることができ、利便性を向上させることができる。すなわち、左右いずかの縦框に操作部を設けた場合には、操作位置が限定されてしまうのに対して、横材に操作部を設ければ、面状体に対して正面から操作することができ、操作性を向上させることができる。この際、横材としては、縦框の上端部や下端部同士を連結するように設けられていてもよく、また縦框の中間部同士を連結するように設けられていてもよい。そして、縦框の中間部同士を連結する横材の場合には、その上側および下側の両方にスラットが設けられていてもよく、また上側および下側のいずれか一方にスラットが設けられていてもよい。さらに、横材の上下両方にスラットを設けた場合には、1つの操作部で上下のスラットを開閉操作できるように構成してもよく、また上下のスラットを独立して操作するための2つの操作部を設けてもよい。
【0013】
この際、本発明の建具では、前記面状体は、雨戸であり、前記枠体には、前記面状体よりも室内側に障子が支持されるとともに、前記面状体を収納する戸袋が設けられていることが好ましい。
このような構成によれば、前述のように雨戸が薄型化され、かつスラットを全開状態にしたままで雨戸が開放可能にできるとともに、その場合でも戸袋を通常の雨戸におけるものと同様の構造にできる。また、雨戸の横材に操作部が設けられていることで、その室内側の障子を全開しなくてもスラットを開閉操作することができ、利便性の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1および図2は、それぞれ本発明の実施形態に係る建具である引違い窓1を示す縦断面図および横断面図である。図3は、引違い窓1に設けられる雨戸を示す内観姿図である。
図1〜図3において、引違い窓1は、上枠2、下枠3および左右の縦枠4,5を枠組みした枠体としての窓枠6と、一方の縦枠4の外側に設けられた戸袋7と、窓枠6の内部に左右開閉自在に支持された室内外一対の障子8,9と、室外側の障子9よりも室外側にて開閉自在に支持された2枚の雨戸(面状体)10とを有して構成されている。雨戸10は、アルミ形材製の上框11、下框12および左右の縦框13を四周框組みして形成されるとともに、左右の縦框13間に横材である中桟14が架設されて全体日字形に形成された枠と、中桟14の上下に隣接して左右の縦框13間に回動自在に支持された複数のスラット15とを有して構成されている。すなわち、雨戸10は、開閉可能な複数のスラット15を有するルーバー装置が組み込まれた通風雨戸である。これらの雨戸10は、上枠2および下枠3に案内されて左右にスライド可能、かつ戸袋7内に重ねて収納可能に構成されている。また、下框12には、下枠3と係合可能な錠装置12Aが設けられ、雨戸10を閉じた状態で施錠できるようになっている。
【0015】
以下、雨戸10の構造について、図4〜図9も参照して詳しく説明する。
図4は、雨戸10の一部を拡大して示す縦断面図である。図5は、雨戸10の縦框13を拡大して示す横断面図である。図6は、縦框13を示す縦断面図であり、図5に矢視VI線で示す断面図である。図7は、縦框13におけるスラット15の開閉機構を示す図である。
【0016】
図4〜図7に示すように、複数のスラット15は、左右の縦框13間に渡って支持され、各スラット15が上下方向に並んで配置されている。そして、各スラット15は、アルミ形材製であり、中空かつ略楕円形の断面形状を有して形成され、全開状態で室外側に位置しかつ全閉状態で下側に位置する断面一方の端部には、スラット15の長手方向に連続する気密材15Aが設けられている。この気密材15Aは、全閉状態で下側に位置する他のスラット15の断面他方の端部(上端部)室外面に当接するように構成されている。また、図6に示すように、スラット15の室外側端部は、全開状態において縦框13の室外側見付け面部133(後述)と略同一見込み位置であって、室外側見付け面部133よりも突出しないようになっており、スラット15の室内側端部は、縦框13の室内側見付け面部132よりも室外側に位置するようになっている。
【0017】
また、各スラット15の長手方向両端部には、端部部材16が固定され、この端部部材16に設けられた回動軸162回りに回動可能にスラット15は支持されている。
端部部材16は、スラット15の中空部に挿入されてスラット15と固定される固定部161と、スラット15の長手方向外方に突出する回動軸162と、この回動軸162の先端側からクランク状に折れ曲がって延びる偏心部163とを有して構成されている。回動軸162は、スラット15の断面長手方向(全開状態の見込み方向)の略中央に位置するように形成され、偏心部163は、回動軸162よりも室内側にずれた位置に設けられている。そして、後述するアタッチメント17の軸支部175に回動軸162が軸支され、連動部材18の係止長孔183に偏心部163が係止されており、連動部材18が縦框13の長手方向(上下方向)に進退移動することで、端部部材16が回動され、複数のスラット15が連動して回動操作されるようになっている。そして、連動部材18を進退移動させてスラット15を開閉操作するための操作部19は、中桟14の室内側側面に設けられている。
【0018】
縦框13は、アルミ形材製であって、図5に示すように、見込み方向に沿った見込み面部131と、この見込み面部131の室内側に連続して見付け方向内側に延びる室内側見付け面部132と、見込み面部131の室外側に連続しかつ室内側見付け面部132に対向して見付け方向内側に延びる室外側見付け面部133とを有し、見付け方向内方に開口した断面略コ字形に形成されされている。さらに、縦框13は、見込み面部131の内側に形成された一対の第1係合部134と、室外側見付け面部133の先端に形成された第2係合部135とを有し、これら第1および第2の係合部134,135に係合されて当該縦框13に取り付けられるアタッチメント17を備えて構成されている。そして、アタッチメント17を取り付けることで縦框13が中空状に形成され、この中空内部に伝達部を構成する連動部材18が設置されている。
【0019】
アタッチメント17は、アルミ形材製であって、室内側および室外側の見付け面部132,133先端間に渡って見込み方向に延びる外面部171と、この外面部171から見付け方向外側(縦框13の内部側)に延びる延出面部172と、この延出面部172の先端側に設けられて縦框13の第1係合部134に係合される一対の第1被係合部173と、外面部171の室外側端部に設けられて縦框13の第2係合部135に係合される第2被係合部174とを有して形成されている。また、図4に示すように、アタッチメント17の外面部171には、端部部材16の回動軸162を挿通させる切欠きが形成され、この切欠きによって回動軸162を軸支する軸支部175が構成されている。さらに、アタッチメント17は、外面部171の室内側端部と、第1被係合部173よりも室内側に延びた端部とに係合されるカバー材176を有し、このカバー材176が取り付けられることで中空状に形成されている。そして、連動部材18は、アタッチメント17の中空部内に支持され、端部部材16の回動軸162および偏心部163は、アタッチメント17の中空部内に挿入されている。
【0020】
連動部材18は、アルミ形材製であって、アタッチメント17の延出面部172に沿った第1面部181と、この第1面部181から室内側に延びる第2面部182とを有して断面略L字形に形成されている。そして、図6にも示すように、連動部材18の第2面部182には、その室内側端縁に開口し見込み方向に長く形成された複数の係止長孔183が形成され、これらの係止長孔183に端部部材16の偏心部163が係止されている。また、連動部材18は、その第1面部181がアタッチメント17の延出面部172に上下スライド自在に支持され、縦框13の長手方向に沿って進退移動可能に構成されている。このような連動部材18が下降することで、図6に示すようにスラット15が開放方向に回動され、連動部材18が上昇することで、図7に示すようにスラット15が閉鎖方向に回動されるようになっている。
【0021】
次に、図8および図9に基づいて操作部19の構造を説明する。
図8および図9は、それぞれ操作部19の動作を説明する図であり、図8は、スラット15の全閉状態を示し、図9は、スラット15の全開状態を示している。
操作部19は、中桟14の室内側パネル14A(図4参照)に固定される室内部材191と、中桟14に形成された上下のヒレ部14Bに固定される操作部本体192とを有して構成されている。室内部材191は、横長の開口を有して形成され、この開口から操作つまみ193を室内側に露出させるようになっている。操作部本体192は、操作つまみ193と、この操作つまみ193を左右スライド可能に支持するベース部材194と、このベース部材194に支持されて操作つまみ193と一体にスライドするスライド板195と、このスライド板195のスライドに伴って上下に移動する連結部材196とを備えて構成されている。そして、連結部材196の端部が縦框13まで延びて形成され、この端部が連動部材18の第1面部181にピン181Aを介して連結されている。
【0022】
連結部材196には、2本のピン196Aが固定され、ベース部材194には、上下に長い案内長孔194Aが2箇所に形成され、ピン196Aが案内長孔194Aに挿通されることで、連結部材196が上下に案内されるようになっている。また、スライド板195には、そのスライド方向に対して傾斜した傾斜長孔195Aが2箇所に形成され、これらの傾斜長孔195Aにも連結部材196のピン196Aが挿通されている。このような操作部19では、操作つまみ193を左右にスライド操作することで、スライド板195が左右にスライドし、その傾斜長孔195Aにピン196Aが押されるとともに案内長孔194Aに案内され、このピン196Aを介して連結部材196が上下に移動するようになっている。この連結部材196によって、連動部材18が上下に移動され、前述したように、スラット15が開閉される。具体的には、図8に示すように、操作つまみ193を左側にスライドさせると、ピン196Aが押し上げられて連結部材196が上方に移動し、連動部材18が上昇することでスラット15が閉鎖方向に回動される。逆に、図9に示すように、操作つまみ193を右側にスライドさせると、ピン196Aが押し下げられて連結部材196が下方に移動し、連動部材18が下降することでスラット15が開放方向に回動される。
【0023】
また、傾斜長孔195Aの両端部には、それぞれスライド板195のスライド方向に沿った平行規制部が形成されており、スラット15の全閉位置および全開位置において、ピン196Aが平行規制部に入り込むことで、ピン196Aの上下移動が規制されるようになっている。従って、全閉位置や全開位置にあるスラット15を回動させる力が作用しても、連結部材196のピン196Aの移動が規制されているため、スラット15が回動しないようになっている。
なお、操作部19には、操作つまみ193やスライド板195をスライドの途中位置で位置決めする位置決め手段が設けられていてもよい。この位置決め手段としては、例えば、ベース部材194に設けたばねと、このばねに付勢される位置決め部材と、操作つまみ193やスライド板195に設けられて位置決め部材に係止される溝などで構成可能である。
【0024】
また、操作部19は、以上のような構成に限らず、図10に示すような構成であってもよい。
すなわち、図10に示す操作部19では、連結部材196がピン196Bによってベース部材194に回動自在に支持されている。そして、図10(A)に示すように、操作つまみ193の操作によりピン196Aが押し下げられると、ピン196Bを中心に連結部材196の端部が上方に回動して連動部材18が上昇し、図10(B)に示すように、ピン196Aが押し上げられると、ピン196Bを中心に連結部材196の端部が下方に回動して連動部材18が下降するようになっている。
【0025】
以上のような操作部19は、図3に示すように、中桟14の左右2箇所に設けられており、一方(図の左側)の操作部19が中桟14よりも上側のスラット15を開閉操作するためのもので、他方(図の右側)の操作部19が中桟14よりも下側のスラット15を開閉操作するためのものである。すなわち、スラット15は、中桟14の上側と下側とで独立して開閉できるように構成されている。
なお、以上では高さ寸法の大きな掃き出し窓用の雨戸10について説明したが、高さ寸法が比較的小さな腰窓などでは、図11に示すような雨戸10Aを用いてもよい。
すなわち、雨戸10Aは、下框12に沿った位置に横材である中桟14が架設されており、この中桟14よりも上側に開閉可能なスラット15が設けられ、これらのスラット15を開閉操作するための操作部19は、中桟14に1箇所だけ設けられている。
【0026】
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)すなわち、全開状態であってもスラット15が縦框13の見込み寸法内に収まっているので、スラット15が全開状態のままで雨戸10,10Aを戸袋7内に収納することができ、収納するたびにスラット15を全閉状態にする必要がないことから、利便性を向上させることができる。
【0027】
(2)さらに、スラット15の断面略中心(重心)位置に回動軸162が設けられているので、スラット15を回動させる際の操作力が小さくなるとともに、端部部材16やアタッチメント17、連動部材18、操作部19などに作用する応力が小さくできる。従って、各部の部品寸法の拡大を防止することができ、雨戸10,10Aの薄型化を図るとともに、戸袋7の室外側への突出寸法も必要最小限に抑えることができる。
【0028】
(3)また、縦框13に取り付けられるアタッチメント17の軸支部175にスラット15の回動軸162が軸支される、つまりアタッチメント17にスラット15が支持されるので、縦框13に直接スラット15を支持させる構造と比較して、組立性を向上させることができる。さらに、縦框13に設けた2箇所の係合部134,135に2箇所の被係合部173,174を係合させてアタッチメント17が取り付けられるので、取付強度を高めることができ、風圧力等によるスラット15の変形が抑制できる。
【0029】
(4)さらに、アタッチメント17と縦框13とで囲まれた中空内部に連動部材18が設けられているので、連動部材18や、連動部材18と偏心部163との係止部分等への雨がかりや埃の付着等が防止でき、スラット15の回動操作を円滑に実施することができるとともに、メンテナンスの手間を軽減させることができる。
【0030】
(5)また、スラット15に気密材15Aが設けられ、全閉状態において上下のスラット15同士が気密材15Aを介して接続されることで、雨戸10,10Aの水密性能を確保することができ、室内側への雨等の浸入を防止することができる。一方、スラット15を開放することで、通気が可能となり、防犯性を確保した状態で室内空間に外気を取り込んだり、換気したりできるようになる。
【0031】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記実施形態では、引違い窓1における雨戸10,10Aにルーバー装置を組み込んだが、本発明のルーバー装置は、雨戸に限らず、適宜な面状体に組み込まれてもよい。すなわち、雨戸のように左右スライド可能な戸の他に、上下スライド可能なブラインドや、移動不能な面格子にルーバー装置を組み込んでもよい。また、建具としては、引違い窓1に限らず、片引き窓や上げ下げ窓、内倒し窓など、任意の開閉形式を有した窓が適用可能である。さらに、窓に限らず、出入り口用の建具に本発明のルーバー装置を組み込んでもよい。
【0032】
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施形態に係る建具を示す縦断面図である。
【図2】前記建具を示す横断面図である。
【図3】前記建具に設けられる雨戸を示す内観姿図である。
【図4】前記雨戸の一部を拡大して示す縦断面図である。
【図5】前記雨戸の縦框を拡大して示す横断面図である。
【図6】前記縦框を示す縦断面図である。
【図7】前記縦框におけるスラットの開閉機構を示す図である。
【図8】前記雨戸におけるスラットの操作部の動作を説明する図である。
【図9】前記操作部の動作を説明する図である。
【図10】前記実施形態における操作部の変形例を示す側面図である。
【図11】前記雨戸の変形例を示す内観姿図である。
【符号の説明】
【0034】
1…建具である引違い窓、6…枠体である窓枠、7…戸袋、8,9…障子、10,10A…面状体である雨戸、11…上框、12…下框、13…一対の枠材である縦框、14…横材である中桟、15…スラット、15A…気密材、17…アタッチメント、18…連動部材、19…操作部、131…見込み面部、132…室内側見付け面部、133…室外側見付け面部、134…第1係合部、135…第2係合部、162…回動軸、163…偏心部、171…外面部、172…延出面部、173…第1被係合部、174…第2被係合部、175…軸支部、183…係止長孔。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに対向する一対の枠材間に回動自在に支持された複数のスラットと、これらのスラットを回動操作するための操作力を前記複数のスラットに伝達する伝達部とを有したルーバー装置であって、
前記枠材は、見込み方向に延びる見込み面と、この見込み面の室内側に連続して見付け方向内側に延びる室内側見付け面と、見込み面の室外側に連続しかつ前記室内側見付け面に対向して見付け方向内側に延びる室外側見付け面とを有し、見付け方向内方に開口した断面略コ字形に形成されるとともに、前記見込み面の内側に設けられる第1係合部と、前記室外側見付け面の先端に設けられる第2係合部と、これら第1および第2の係合部に係合されて当該枠材に取り付けられるアタッチメントとを備えて構成され、
前記アタッチメントには、前記室内側および室外側の見付け面先端間に渡って見込み方向に延びる外面部と、この外面部から見付け方向外側に延びる延出面部と、この延出面部の先端側に設けられて前記第1係合部に係合される第1被係合部と、前記外面部の室外側端部に設けられて前記第2係合部に係合される第2被係合部とを有して形成され、前記外面部には、前記複数のスラットの端部から前記枠材側に延びる回動軸を軸支する複数の軸支部が設けられ、
前記スラットの回動軸は、当該スラットの断面長手方向の略中央に設けられているルーバー装置。
【請求項2】
前記回動軸には、前記軸支部に軸支される位置よりも先端側がクランク状に折れ曲がって前記枠材の見込み面に向かって延びる偏心部が設けられ、
前記伝達部は、前記アタッチメントに沿って前記枠材の長手方向に移動自在に設けられた連動部材を有して構成され、この連動部材には、見込み方向に長く形成されて前記回動軸の偏心部を係止する複数の係止長孔が設けられ、
前記操作力を受けて前記連動部材が前記枠材の長手方向に沿って移動することで、前記係止長孔に係止された前記偏心部が前記枠材の長手方向かつ見込み方向に揺動し、前記軸支部位置の回動軸を中心に前記複数のスラットが連動して回動する請求項1に記載のルーバー装置。
【請求項3】
前記スラットは、中空かつ略楕円形の断面形状を有して形成され、全開状態で室外側に位置する断面一方の端部には、当該スラットの長手方向に連続する気密材が設けられ、この気密材は、全閉状態で下側に位置する他のスラットの断面他方の端部に当接可能に構成されている請求項1または請求項2に記載のルーバー装置。
【請求項4】
全開状態において前記スラットの室外側端部は、前記枠材の室外側見付け面と略同一見込み位置か、または当該室外側見付け面よりも室内側に位置するとともに、当該スラットの室内側端部は、前記枠材の室内側見付け面と略同一見込み位置か、または当該室内側見付け面よりも室外側に位置する請求項1から請求項3のいずれかに記載のルーバー装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれかに記載のルーバー装置を組み込んだ面状体と、この面状体を左右スライド自在に支持する枠体とを備えた建具であって、
前記面状体は、上框、下框および左右の縦框を四周框組みして形成され、前記左右の縦框間に前記複数のスラットが回動自在に支持されるとともに、これらのスラットと上下に隣接して横材が架設され、この横材の室内側側面に前記スラットを回動操作するための操作部が設けられている建具。
【請求項6】
前記面状体は、雨戸であり、前記枠体には、前記面状体よりも室内側に障子が支持されるとともに、前記面状体を収納する戸袋が設けられている請求項5に記載の建具。
【請求項1】
互いに対向する一対の枠材間に回動自在に支持された複数のスラットと、これらのスラットを回動操作するための操作力を前記複数のスラットに伝達する伝達部とを有したルーバー装置であって、
前記枠材は、見込み方向に延びる見込み面と、この見込み面の室内側に連続して見付け方向内側に延びる室内側見付け面と、見込み面の室外側に連続しかつ前記室内側見付け面に対向して見付け方向内側に延びる室外側見付け面とを有し、見付け方向内方に開口した断面略コ字形に形成されるとともに、前記見込み面の内側に設けられる第1係合部と、前記室外側見付け面の先端に設けられる第2係合部と、これら第1および第2の係合部に係合されて当該枠材に取り付けられるアタッチメントとを備えて構成され、
前記アタッチメントには、前記室内側および室外側の見付け面先端間に渡って見込み方向に延びる外面部と、この外面部から見付け方向外側に延びる延出面部と、この延出面部の先端側に設けられて前記第1係合部に係合される第1被係合部と、前記外面部の室外側端部に設けられて前記第2係合部に係合される第2被係合部とを有して形成され、前記外面部には、前記複数のスラットの端部から前記枠材側に延びる回動軸を軸支する複数の軸支部が設けられ、
前記スラットの回動軸は、当該スラットの断面長手方向の略中央に設けられているルーバー装置。
【請求項2】
前記回動軸には、前記軸支部に軸支される位置よりも先端側がクランク状に折れ曲がって前記枠材の見込み面に向かって延びる偏心部が設けられ、
前記伝達部は、前記アタッチメントに沿って前記枠材の長手方向に移動自在に設けられた連動部材を有して構成され、この連動部材には、見込み方向に長く形成されて前記回動軸の偏心部を係止する複数の係止長孔が設けられ、
前記操作力を受けて前記連動部材が前記枠材の長手方向に沿って移動することで、前記係止長孔に係止された前記偏心部が前記枠材の長手方向かつ見込み方向に揺動し、前記軸支部位置の回動軸を中心に前記複数のスラットが連動して回動する請求項1に記載のルーバー装置。
【請求項3】
前記スラットは、中空かつ略楕円形の断面形状を有して形成され、全開状態で室外側に位置する断面一方の端部には、当該スラットの長手方向に連続する気密材が設けられ、この気密材は、全閉状態で下側に位置する他のスラットの断面他方の端部に当接可能に構成されている請求項1または請求項2に記載のルーバー装置。
【請求項4】
全開状態において前記スラットの室外側端部は、前記枠材の室外側見付け面と略同一見込み位置か、または当該室外側見付け面よりも室内側に位置するとともに、当該スラットの室内側端部は、前記枠材の室内側見付け面と略同一見込み位置か、または当該室内側見付け面よりも室外側に位置する請求項1から請求項3のいずれかに記載のルーバー装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれかに記載のルーバー装置を組み込んだ面状体と、この面状体を左右スライド自在に支持する枠体とを備えた建具であって、
前記面状体は、上框、下框および左右の縦框を四周框組みして形成され、前記左右の縦框間に前記複数のスラットが回動自在に支持されるとともに、これらのスラットと上下に隣接して横材が架設され、この横材の室内側側面に前記スラットを回動操作するための操作部が設けられている建具。
【請求項6】
前記面状体は、雨戸であり、前記枠体には、前記面状体よりも室内側に障子が支持されるとともに、前記面状体を収納する戸袋が設けられている請求項5に記載の建具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−35893(P2009−35893A)
【公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−199734(P2007−199734)
【出願日】平成19年7月31日(2007.7.31)
【出願人】(390005267)YKK AP株式会社 (776)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年7月31日(2007.7.31)
【出願人】(390005267)YKK AP株式会社 (776)
【Fターム(参考)】
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