説明

レンズ装置及び撮像装置

【課題】厚みを増すことなく多群レンズ駆動のズーム光学系を実現するレンズ装置及び撮像装置を提供する。
【解決手段】カム板21は、ケース27の前面に沿って左右方向で移動自在に配設されており、被写体側レンズ5よりも前方に突出しない程度の板厚を有する。このため、カム板2は、可動範囲において被写体側レンズ5よりも前方に突出することはない。カム孔31a〜21cは、ケース27前面のガイド開口27a〜27cから突出したカムフォロワ43a,47a,49aとそれぞれ係合しており、カムフォロワ43a,47a,49aは、レンズユニット20内のレンズ群をそれぞれ保持するレンズ保持枠に一体的に設けられているから、1個のモータ22の駆動によりカム板21が移動してレンズユニット20内のレンズ群が光軸に沿って移動し、変倍及びピント合わせが行なわれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屈曲光学系を備えたレンズ装置及び撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
被写体を撮影し、その画像データを記録メディアに記録するデジタルカメラ等の撮像装置が急速に普及している。このような撮像装置は、ズームレンズなどの撮影光学系、撮影光学系からの光束を受けて電気信号に変換して出力するCCDイメージセンサ等の固体撮像素子、固体撮像素子から出力される撮像信号を処理して画像データに変換する信号処理回路等から構成されている。
【0003】
撮像装置は、高倍率ズームを備える等の高機能化と、携帯に便利なコンパクト化というお互いに相反する要求を満たすために種々の改良がなされてきた。このような改良の一つとして、撮影光学系として光路をプリズムによって折り曲げる、いわゆる屈曲光学系のレンズ装置を搭載したデジタルカメラが知られている(特許文献1)。
【0004】
屈曲光学系のレンズ装置では、被写体と対面する被写体側レンズからの光束をプリズムで直角に屈曲し、屈曲された光束をレンズ群により固体撮像素子の撮像面上に結像させる。レンズ群は、カメラボディを通常の姿勢で構えた際に光軸が上下方向に連なるように配置されており、ズーム操作に従って光軸方向(カメラボディの上下方向)に移動する。このため、撮影光学系として屈曲光学系のレンズ装置を採用した撮像装置は、従来よりも大幅に薄型化される。
【0005】
さらに、特許文献1記載のデジタルカメラでは、レンズ装置に、レンズ群を収納する第1区画と、レンズ群のうちズーミング(変倍)を担当するレンズ群を駆動するモータとフォーカシング(ピント合わせ)を担当するレンズ群を駆動するモータとの2個のモータを上下方向に並べて収納する第2区画とが設けられ、第2区画の厚みを第1区画よりも薄くして、この第2区画の背面に、LCDなどの表示部の一部を重ねて配置することにより、デジタルカメラ全体を薄型化している。
【特許文献1】特開2005−351930号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、デジタルカメラの更なる高倍率化の要求が高まっており、上述したレンズ群を増やした多群レンズ駆動のズーム光学系を採用する必要性が生じている。しかしながら、特許文献1のデジタルカメラでは、1個のレンズ群の駆動に1個のモータを要するために、レンズ群を増やすと、必要なモータの数も増加し、大型化を招くという問題がある。また、これを避けるためにカム環などの部材を追加すれば、デジタルカメラの厚みが増すという問題点が生じる。
【0007】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、厚みを増すことなく多群レンズ駆動のズーム光学系を実現するレンズ装置及び撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明のレンズ装置は、被写体側レンズ群と、前記被写体側レンズ群に入射した光束を屈曲させる光学手段と、前記光学手段により曲げられた光束を撮像面上に結像させる撮像面側レンズ群と、前記撮像面側レンズ群が係合される複数個のカム孔が形成されるとともに前記被写体側レンズ群の光軸と垂直でかつ前記被写体側レンズ群よりも被写体側に突出しない面内でかつ前記撮像面側レンズ群の光軸と直交する方向に移動自在に設けられ、前記方向に移動することによって前記撮像面側レンズ群を光軸方向に移動して少なくとも変倍を行なう板状のカム部材とを備えることを特徴とする。また、前記カム部材には、不使用時に被写体側レンズの前方を覆うレンズバリアが設けられていることを特徴とする。
【0009】
本発明の撮像装置は、前記請求項1又は2記載のレンズ装置を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明のレンズ装置及び撮像装置によれば、1個の板状のカム部材を被写体側レンズ群の光軸と垂直でかつ被写体側レンズ群よりも被写体側に突出しない面内でかつ撮像面側レンズ群の光軸と直交する方向に移動することによって撮像面側レンズ群を光軸方向に移動して少なくとも変倍を行なうようにしたので、簡単な構成で撮像装置の厚みを増加させることなく多群レンズ駆動のズーム光学系を実現することができる。また、カム部材にレンズバリアを設けたので、レンズバリア専用のアクチュエータを設ける必要がなくなり、撮像装置のコンパクト化及びローコスト化に寄与できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の撮像装置の実施形態であるデジタルカメラ1の外観を示す図1において、デジタルカメラ1の前面には、撮影開口2と、ストロボ光を照射するフラッシュ3とが設けられている。撮影開口2からは、デジタルカメラ1の内部に組み込まれたズームタイプのレンズ装置4(図3参照)の第1レンズ群G1である被写体側レンズ5が露呈されている。
【0012】
デジタルカメラ1の上面には電源ボタン6とレリーズボタン7とが配置されている。デジタルカメラ1を把持する右手側の側面には、撮影した静止画や動画の画像データを記録するメモリカード8を着脱自在に収容するメモリカードスロット9が備えられている。なお、メモリカード8としては、スマートメディアやxD-ピクチャーカード(登録商標)等が使用される。また、デジタルカメラ1の内部メモリに画像データを記録するようにしてもよい。
【0013】
図2に示すように、デジタルカメラ1の背面には、LCD(液晶ディスプレイ)10と、レンズ装置4を望遠側、広角側にズーミング(変倍)させるズームレバー11と、各種設定操作に用いられる汎用キー12と、モード切替レバー13等を配している。LCD10に表示されるメニューを見ながら汎用キー12を操作することで、ストロボ発光のオン/オフなどの各種設定を行うことができる。
【0014】
モード切替レバー13は、つまみ状のレバー13aをスライドさせることで、その位置に応じてデジタルカメラ1の動作モードを切り替える。この動作モードには、静止画の撮影を行う静止画撮影モード,動画の撮影を行う動画撮影モード,撮影した任意の静止画または動画をLCD10に再生表示する再生モードなどがある。
【0015】
LCD10は、撮影モード下では、被写体像を動画のスルー画像として表示する。ユーザーは、このスルー画像を観察して撮影範囲を確定する。また、再生モード下では、メモリカード8に記録されている画像を選択してLCD10に表示する。
【0016】
図3のように、デジタルカメラ1の内部には、前記レンズ装置4,前記フラッシュ3,フラッシュ3に電力を供給するコンデンサ24とが設けられている。コンデンサ24の下部にはバッテリを収納するバッテリ収納部25が設けられている。前記レンズ装置4は、レンズユニット20とカム板21とモータ22からなる。
【0017】
ケース27の最上部に取り付けられた被写体側レンズ5の保持部28がケース27前面よりも前方に突出している。カム板21は、ケース27に収納した後述する撮像面側レンズ群の一部である第3,第5,第6群レンズG3,5,6を上下方向の光軸L2(図4,図5参照)に沿って駆動する矩形の板状をしたカム部材である。
【0018】
カム板21には、3つのカム孔21a〜21cが形成されている。カム板21は、ケース27の前面に沿って左右方向(図面の矢印Pの方向)で移動自在に配設されており、被写体側レンズ5よりも前方に突出しない程度の板厚を有する。このため、カム板21は、可動範囲において被写体側レンズ5よりも前方に突出することはない。
【0019】
カム孔21a〜21cは、ケース27前部に形成されたガイド開口27a〜27cから突出したカムフォロワ43a,47a,49a(図4,図5参照)とそれぞれ係合しており、後述するように、カムフォロワ43a,47a,49aは、G3,5,6をそれぞれ保持するレンズ保持枠に一体的に設けられているから、カム板21の移動に伴いG3,5,6が光軸に沿って移動する。
【0020】
また、カム板21の下部の端面には、ラックギア21dが形成されており、モータ22に軸着されたギア23と噛合している。このため、モータ22の回転に従ってカム板21が矢印P方向に移動する。なお、図示しないが、デジタルカメラ1の内部には、カム板21を矢印P方向に移動自在とするため、カム板21の上下端と係合する溝部が形成された保持部材が設けられている。
【0021】
カム板21の上端部の一部には、ほぼL字形状をしたレンズバリア21eが一体的に設けられている。このレンズバリア21eは、デジタルカメラ1の不使用時に被写体側レンズ5を覆い、被写体側レンズ5を汚れや傷などから保護する。
【0022】
次にカム板21の動作について説明する。図4のように、カム板21は、レンズユニット20に対して左右方向に位置が変位する。デジタルカメラ1の電源がオフの状態(デジタルカメラ1の不使用時)では、カム板21は、同図(a)に示すように、レンズバリア21eが被写体側レンズ5を覆う位置にある。また、電源がオンになったとき、もしくは、W端までズームされたとき、カム板21は、同図(b)に示す位置にある。さらに、テレ(T)端までズームされたとき、カム板21は、同図(c)に示す位置にある。
【0023】
カム板21は、ズームレバー11によるズーム操作によって、図4(b)に示す位置と同図(c)に示す位置との間を移動する。カム板21の移動に伴って、カムフォロワ43a,47a,49aは、各々係合したカム孔21a〜21cに沿って、ガイド開口27a〜27cを上下する。これにより、G3,5,6が光軸L2に沿って移動し、レンズユニット20の変倍及びピント合わせが行なわれる。なお、変倍位置は、例えば予め4箇所に決められており、このいずれかの位置にカム板21が停止された後、カム板21がわずかに戻されることにより、後述するピント合わせ用の第5群レンズG5(図5参照)が移動され、ピント合わせが行なわれる。
【0024】
電源ボタン6の操作で電源がオフになると、カム板21は、そのときの位置に関わらず、図4(a)に示す位置に移動する。なお、図4(a)に示す位置と同図(b)に示す位置との間でカム孔21a〜21cは水平に形成されており、電源オフ時のG3,5,6の位置は、電源オン直後又はW端での位置と同じである。
【0025】
次にレンズユニット20の内部構造について説明する。図5はW端におけるレンズユニット20を、図6はT端におけるレンズユニット20を示す。レンズユニット20は、第1〜第6レンズ群G1〜6,プリズム32,シャッタ装置33,遮光板34,赤外カットフィルタ35,及びCCDイメージセンサ(以下単にCCDという)36をケース27内に収納している。
【0026】
第1レンズ群G1である被写体側レンズ5の奥には、被写体側レンズ5の光軸L1に対して45度の角度で傾斜された反射面32aを有するプリズム32が組み込まれている。被写体側レンズ5に入射された被写体光は、反射面32aにより下方に向けて反射される。このプリズム32は、本発明の光学手段を構成する。
【0027】
プリズム32の下方には、撮像面側レンズ群である第2〜第6レンズ群G2〜6が被写体側レンズ5の光軸L1とほぼ直角をなす光軸L2に沿って配置されている。プリズム32直下の第2レンズ群G2は、レンズ40a,40bからなる。
【0028】
第2レンズ群G2の下方には、3つのレンズ41a,41bからなる変倍用の第3群レンズG3が第3群レンズ保持枠43によって保持されている。第3群レンズ保持枠43には、ガイド開口27aから前方に突出するカムフォロワ43aが一体的に設けられており、上述したように、このカムフォロワ43aとカム孔21aとが係合しているから、カム板21の移動に伴い第3群レンズG3が光軸L2に沿って移動する。
【0029】
第3群レンズG3の下方には、レンズ44のみからなる第4群レンズG4が第4群レンズ保持枠45に保持されている。この第4群レンズ保持枠45はケース27内に固定されており、駆動されない。レンズ44の像面側には絞り機能を有するシャッタ装置33が配置されている。
【0030】
シャッタ装置33の下方では、3つのレンズ46a〜46cからなるピント合わせ用の第5群レンズG5が第5群レンズ保持枠47に保持されている。第5群レンズ保持枠47には、ガイド開口27bから前方に突出するカムフォロワ47aが一体的に設けられている。
【0031】
第5群レンズG5の下方には、レンズ48のみからなる変倍用の第6群レンズG6が第6群レンズ保持枠49に保持されている。第6群レンズ保持枠49には、ガイド開口27cから前方に突出するカムフォロワ49aが一体的に設けられている。
【0032】
第6群レンズG6の下方には、ゴーストの発生等を抑えるために遮光板34が配置され、そのさらに像面側には余分な色成分をカットする赤外カットフィルタ35、CCD36が順に固定されている。被写体側レンズ5に入射してプリズム32により光軸L2に沿って屈曲された光束は、撮像面側のレンズ群であるG2〜G6によってCCD36の撮像面上に結像される。
【0033】
デジタルカメラ1の電気的な構成を示す図7において、レリーズボタン7,ズームレバー11,汎用キー12等の操作信号に基づいて、デジタルカメラ1の各部を制御するCPU50が設けられている。駆動回路52は、レンズ装置4のモータ22をCPU50の制御下で駆動する。
【0034】
駆動回路52は、ズームレバー11の入力方向(W又はT)に応じた回転方向をモータ22に指示し、ズームレバー11の入力がある間、駆動パルスをモータ22に与え続ける。モータ22は、一般的なステッピングモータであり、駆動回路52から供給される駆動パルスの個数に応じた回転量分、指示された回転方向へ回転する。
【0035】
CCD36は、受光面にレンズ装置4を透過した被写体光が入射し、その被写体像をアナログの撮影信号に変換して出力する。なお、CCD36の代わりに、例えばCMOS型のイメージセンサを用いてもよい。
【0036】
信号処理部53は、撮影モード下では、CCD36から読み出されるフィールド画(偶数フィールド又は奇数フィールド)に対してノイズ除去、増幅,画像データへの変換処理を行ってから、ホワイトバランス、γ補正を行い、処理済みの画像データを順次にLCDドライバ54に送る。これにより、被写体像がスルー画像としてLCD10に表示される。撮影モード下でレリーズボタン7が押圧操作されると、信号処理部53は、その直後にCCD36から読み出される1フレーム分の画像データに対して上述した各種の画像処理を行なった後、データ圧縮してインタフェース回路55を介してメモリカード8に記録する。
【0037】
再生モード下では、インタフェース回路55によってメモリカード8から画像データを読み出し、信号処理部53で各種処理を施してからLCDドライバ54に送る。これにより、メモリカード8に記録されている画像がLCD10に表示される。
【0038】
信号処理部53は、画像データに基づいて被写体輝度の検出と、画像データのコントラストの検出とを行う回路を備えており、検出した被写体輝度とコントラストの情報をそれぞれCPU50に送る。CPU50は、信号処理部53からの被写体輝度情報に基づいてシャッタ速度,絞りを制御し、コントラスト情報に基づいてピント調節の制御を行う。
【0039】
次に本発明の作用効果について説明する。電源オフ状態のデジタルカメラ1は、図4(a)に示すように、被写体側レンズ5がレンズバリア21eによって覆われ、被写体側レンズ5が埃などから保護されている。この状態から電源ボタン6が押下され電源がオンになると、駆動回路52によりモータ22が駆動されて、カム板21が図4(a)に示す位置から図4(b)に示す位置まで移動する。これにより、被写体側レンズ5を覆うレンズバリア21eが移動して被写体側レンズ5が露呈し、デジタルカメラ1は撮影可能な状態となる。
【0040】
静止画撮影モード又は動画撮影モードにおいて、ズームレバー11がT端側に押下されると、モータ22が駆動されて、図4(c)に示す位置を限界として、カム板21がT端側へと移動する。カム板21の移動とともに、カムフォロワ43a,47a,49aは、各々係合したカム孔21a〜21cに沿ってガイド開口27a〜27c内を移動する。これにより、G3,5,6が光軸に沿ってT端側に移動する。ズームレバー11がW端側に押下されると、モータ22が逆方向に回転し、図4(b)に示す位置を限界として、G3,5,6が光軸に沿ってW端側に移動する。
【0041】
所望のタイミングでズームレバー11の押圧を止めると、駆動回路52は、上述した4箇所の位置のうちズームレバー11の入力が停止した際に最も近いいずれかの位置にカム板21を停止させた後、信号処理部53からのコントラスト情報に基づくCPU50からの指令信号により、変倍位置がほとんど変化しない範囲でモータ22を逆回転させ、ピント合わせを行なう。
【0042】
CPU50はレリーズボタン7の押下を検出した時、シャッタ装置33のシャッタを適当なタイミングで開閉して静止画の撮影を行う。なお、動画撮影モードの場合、シャッタは開放したまま撮影が行われる。被写体側レンズ5から入射した光束はレンズユニット20の光軸L1及びL2に沿ってCCD36の撮像面(受光面)に結像する。このCCD36は、結像された光学画像を電気的な撮像信号に変換し、信号処理部53に送る。撮像信号は、各種の画像処理が施されて画像データに変換され、更にデータ圧縮されてメモリカード8に記録される。
【0043】
電源ボタン6が押下され電源がオフになると、モータ22が駆動されて、カム板21はどの位置にあるかに関わらず図4(a)に示す位置まで移動する。これにより、被写体側レンズ5がレンズバリア21eによって覆われた後、バッテリからの電力の供給が停止される。
【0044】
このように、本実施形態のデジタルカメラ1によれば、第3,第5,第6群レンズG3,5,6を1個のモータ22で駆動して変倍とピント合わせの両方を行うことができる。さらに、カム板21がケース27の前面に可動式に配置され、可動範囲において被写体側レンズ5よりも前方に突出することがないから、内部スペースの利用効率がよい。よって、本発明により、厚みを増すことなく多群レンズ駆動のズーム光学系を実現することができる。また、カム板21と一体となるようにレンズバリア21eを設けたので、レンズバリア21e専用のアクチュエータを必要とせず、デジタルカメラ1の小型化に寄与できる。
【0045】
以上説明した実施形態では、1個のカム板で変倍とピント合わせの両方を行なうようにしたが、本発明はこれに限定されることなく、例えばカム板で変倍のみを行ない、別の駆動系でピント合わせを行なうようにしてもよい。また、上記実施形態では、変倍位置を4箇所としたが、本発明はこれに限定されることなく、例えば6箇所でもよい。
【0046】
上記実施形態では、撮像装置の一例としてデジタルカメラを挙げたが、発明の適用対象はこれに限定されず、例えばカメラ付き携帯電話やカメラ付きノート型パソコンなど、撮像機構を有する他の電子機器にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の撮像装置の一例のデジタルカメラを示す前面側斜視図である。
【図2】デジタルカメラを示す背面側斜視図である。
【図3】デジタルカメラの内部を示す説明図である。
【図4】カム板とレンズユニットの位置関係を示す。
【図5】W端におけるレンズユニットの垂直方向の断面を示す。
【図6】T端におけるレンズユニットの垂直方向の断面を示す。
【図7】デジタルカメラの電気的構成である。
【符号の説明】
【0048】
1 デジタルカメラ
20 レンズユニット
21 カム板
21a〜21c カム孔
21e レンズバリア
22 モータ
27 ケース
36 CCDイメージセンサ
43a,47a,49a カムフォロワ
50 CPU
52 駆動回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体側レンズ群と、
前記被写体側レンズ群に入射した光束を屈曲させる光学手段と、
前記光学手段により曲げられた光束を撮像面上に結像させる撮像面側レンズ群と、
前記撮像面側レンズ群が係合される複数個のカム孔が形成されるとともに前記被写体側レンズ群の光軸と垂直でかつ前記被写体側レンズ群よりも被写体側に突出しない面内でかつ前記撮像面側レンズ群の光軸と直交する方向に移動自在に設けられ、前記方向に移動することによって前記撮像面側レンズ群を光軸方向に移動して少なくとも変倍を行なう板状のカム部材と
を備えることを特徴とするレンズ装置。
【請求項2】
前記カム部材には、不使用時に被写体側レンズの前方を覆うレンズバリアが設けられていることを特徴とする請求項1記載のレンズ装置。
【請求項3】
前記請求項1又は2記載のレンズ装置を備えたことを特徴とする撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−86175(P2009−86175A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−254307(P2007−254307)
【出願日】平成19年9月28日(2007.9.28)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】