説明

一体化構造を有するゴルフ・クラブ

【課題】クラブの見た目および感触を変更する新しい設計のゴルフ・クラブを提供する。
【解決手段】パターおよびアイアン型ゴルフ・クラブは、ボール・ストライキング・ヘッドおよびヘッドから延びるシャフト接続部材、ならびにシャフト接続部材に固定されたシャフトを含む。ホーゼル無しで、ならびに/あるいは平滑なもしくは実質的に平滑な外部接合部および/または全体的なハンドル部材が設けられるように、シャフトをシャフト接続部材に固定する。接続部は、溶接、半田付け、ろう付け、その他の溶融技術、接着剤、機械的コネクタなどによって形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は概して、パターおよびアイアン型ゴルフ・クラブ(ウェッジなど)を含むゴルフ・クラブに関する。本発明の少なくともいくつかの例によるゴルフ・クラブは、ホーゼル要素を含まず、および/またはシャフト部材とクラブ・ヘッドとの間の、これらの部材同士の間の接合部における平滑な遷移部を含むように構成することができる。
【背景技術】
【0002】
背景
様々な人、すなわち非常に様々な年齢および技能レベルを有する人が男女共にゴルフを楽しんでいる。ゴルフは、このような様々な人が、たとえ直接的な競技であってもゴルフ・イベントに参加することができ(たとえば、スコアのハンディキャプや様々なティー・ボックスを使用したり、チーム形式で参加する)、しかもそのイベントまたは競技を楽しむことができるという点でいくらか異色のスポーツである。これらの要因に加えて、ゴルフのテレビ番組(たとえば、ゴルフ・トーナメント、ゴルフ・ニュース、ゴルフの歴史、および/またはその他のゴルフ番組)が増えたり、ゴルフ・プレーヤーの著名なスーパースターが現れたりしたために、近年米国でも他の国々でもゴルフ人口が増加している。近年、競技に参加する人の数およびゴルフ・コースの数が着実に増加している。
【0003】
あらゆる技能レベルのゴルファーが自分の技能を高め、ゴルフ・スコアを向上させ、次の技能「レベル」に到達しようとしている。あらゆる種類のゴルフ道具の製造業者がこのような要求に応え、最近、業界ではゴルフ道具が顕著に変更されかつ改良されている。たとえば、現在広範囲の様々なゴルフ・ボール・モデルが市販されており、特定のスイング速度および/またはプレーヤーのその他の特性または好みを補助するように設計されたボールがあり、たとえば、より遠くまでおよび/またはより真っ直ぐに飛ぶように設計されたボールや、より高いかまたはより平坦な軌跡を描くように設計されたボールや、(特にグリーンの周りで)より多くの回転、より高度な制御、および/またはより明確な感触を与えるように設計されたボールなどがある。ゴルフ・スコアの改善を助ける多数のスイング補助器具および/または指導補助器具も市販されている。
【0004】
ゴルフ・クラブは、プレイ中にゴルフ・ボールを動かす唯一の道具であるため、近年の多くの技術研究および向上活動の主題となっている。たとえば、近年、市場ではパター設計、ゴルフ・クラブ・ヘッド設計、シャフト、およびグリップが改善されている。さらに、ゴルフ・クラブの様々な要素および/または特性および/またはゴルフ・ボールの特性を特定のユーザのスイング特性によりうまく一致させるために他の技術向上活動がなされている(たとえば、クラブ・フィッティング技術、ボール打ち上げ角度測定技術、ボール回転速度特性など)。
【0005】
ゴルファーは、特にパターおよびウェッジに関してゴルフ・クラブの「感触」に敏感である傾向がある。ゴルフ・クラブの「感触」には、スイングを行うときおよび/またはボールを打つときにプレーヤーが経験する感触を生成する、クラブの様々な構成部品およびクラブに関連する様々な特徴の組み合わせが含まれる。クラブの「感触」は、あるユーザに良い「感触」を与えるクラブが、別のユーザにはまったく望ましくない「感触」特性を有することがあるという点で非常に個人的な特性である。クラブの重量、重量分布、空気力学的要素、スイング速度などはすべて、クラブがスイングされてボールに当たるときのクラブの「感触」に影響を与えることがある。「感触」は、クラブの見た目およびクラブ・ヘッドがボールに当たりボールを動かすときに発生する音に関係することも分かっている。
【0006】
ゴルフ・クラブ設計の技術改善がなされているが、ゴルフ・ボールを打つときのスイングおよび感触局面が非常に個人的な性質を有するため、すべてのプレーヤーに最も適した単一のゴルフ・クラブ設計はない。少なくとも一部のプレーヤーには、クラブの見た目および感触を変更する新しい設計が必要である。
【発明の概要】
【0007】
以下に、本発明の局面の少なくともいくつかを基本的に理解することを目的として本発明の各局面の概要を示す。この概要は、本発明の広範囲の要約として与えられるものではない。この概要は、本発明の重要または重大な要素を識別するかまたは本発明の範囲を定めるためのものである。以下の概要は、本発明のいくつかの概念を、以下のより詳細な説明の序文として一般的な形式で示すものに過ぎない。
【0008】
本発明の各局面は、(a)ボール・ストライキング・ヘッドおよびボール・ストライキング・ヘッドから延びるシャフト接続部材を有するゴルフ・クラブ・ヘッド、ならびに(b)シャフト接続部材に固定されたシャフト部材を含む、パターおよびアイアン型ゴルフ・クラブ(例えばウェッジ)を含むゴルフ・クラブに関する。シャフト部材は、ホーゼル無しでシャフト接続部材に固定することができる。それに加えてまたはそれとは別に、シャフト部材/シャフト接続部材接合部(およびそれを囲む領域)が平滑になるかまたは実質的に平滑になる(たとえば、接合部におけるシャフト部材および/またはシャフト接続部材の外側の外のり寸法、形状、および/またはサイズが急激に変化しないこと、平滑で、一定で、および/または連続的な見た目を有することなど)ようにシャフト部材の外面およびシャフト接続部材の外面のサイズおよび形状を定め、かつこれらの外面を固定することができる。一例として、シャフト接続部材は、溶接(たとえば、摩擦溶接、スピン溶接など)、突き合わせ溶接、半田付け、ろう付け、接着剤、その他の溶融技術、機械的接続またはコネクタなどを介してシャフト部材に接続することができる。少なくともいくつかの例では、シャフト接続部材およびシャフト部材(少なくともその接合部および/または隣接する周りの領域)の断面形状および/または寸法は互いに同じであるかまたは実質的に同じ(たとえば、互いに5%以内)であってよい。
【0009】
本発明の少なくともいくつかの例によるクラブ構造は、たとえば、少なくとも、シャフト部材がシャフト接続部材に固定される接合部領域に塗布される、仕上げ材料をさらに含んでよい。適切な仕上げ材料の例には、クロム・コーティング材料、陽極酸化コーティング材料、塗料、その他のコーティングなどが含まれる。この種の仕上げ材料を使用して接合部領域を見えなくすることができ、少なくともいくつかの例では、仕上げ材料と様々な部品の寸法との組み合わせによって、シャフト部材およびシャフト接続部材が少なくとも接合部領域で連続的または一体的な要素を構成するように見える。このように、(たとえば、従来のボンディング・シャフト/クラブ・ヘッド継手、ホーゼル・ベースの接合部などと比べて)見た目が魅力的であり、視覚的に気を散らすことがあまりない表面をクラブ構造として設けることができる。
【0010】
本発明の他の局面は、たとえば上述の様々な種類のゴルフ・クラブを製造する方法に関する。このような方法は、たとえば、(たとえば、ゴルフ・クラブ・ヘッドを製造するかまたは他の方法で作製したり、ゴルフ・クラブ・ヘッドを製造業者または他の第三者供給源から購入するかまたは他の方法で得たりすることなどによって)ボール・ストライキング・ヘッドおよびボール・ストライキング・ヘッドから延びるシャフト接続部材を含むゴルフ・クラブ・ヘッド(パター・ヘッド、アイアン型クラブ・ヘッド(ウェッジ・ヘッドを含む)など)を設ける工程、および(b)たとえばホーゼル無しで、および/またはシャフト部材/シャフト接続部材接合部が平滑になるかまたは実質的に平滑になる(たとえば、接合部でシャフト部材および/またはシャフト接続部材の外側の外のり寸法、形状、および/またはサイズが急激に変化しないこと、平滑で、一定で、および/または連続的な見た目を有することなど)ようにシャフト部材の外面およびシャフト接続部材の外面のサイズおよび形状が定められ、かつこれらの外面が固定されるように、シャフト部材をシャフト接続部材に固定する工程を含んでよい。このような例示的な方法では、少なくとも接合部および/または接合部の周りの領域におけるシャフト部材およびシャフト接続部材のサイズおよび形状を、2つの部材が固定された後に、少なくとも部分的に適切に定めることができる。本発明の少なくともいくつかの例による方法は、上述のより具体的な固定方法および仕上げ方法を含む様々な固定方法および仕上げ方法をさらに含んでよい。
【0011】
添付の図面を検討しながら以下の説明を参照することによって本発明およびそのある利点をより完全に理解することができる。図面において、同じ符番は同じ部材を示す。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】クラブ・シャフトをパター・ヘッドに取り付ける従来のホーゼル要素構成を含む従来のパター構造を示す。
【図2】クラブ・シャフトをクラブ・ヘッドに取り付ける従来のホーゼル要素構成を含む従来のアイアン型ゴルフ・クラブ構造を示す。
【図3】本発明による例示的なパター構造を示す。
【図4】本発明による例示的なアイアン型ゴルフ・クラブ構造を示す。
【図5】本発明の少なくとも例によってゴルフ・クラブを作製するのに使用できる少なくともいくつかの処理工程の一例を示す。
【図6】本発明の少なくとも例によってゴルフ・クラブを作製するのに使用できる少なくともいくつかの処理工程の一例を示す。
【図7】本発明の少なくとも例によってゴルフ・クラブを作製するのに使用できる少なくともいくつかの処理工程の一例を示す。
【図8A】本発明の少なくともいくつかの例によって使用できるシャフト部材とゴルフ・クラブ・ヘッド構造との他の例示的な接続を示す(図8Aは図8Bの線8A-8Aに沿った断面図である)。
【図8B】本発明の少なくともいくつかの例によって使用できるシャフト部材とゴルフ・クラブ・ヘッド構造との他の例示的な接続を示す。
【図9】本発明の少なくともいくつかの例によって使用できるシャフト部材とゴルフ・クラブ・ヘッド構造との他の例示的な接続を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
詳細な説明
本発明の様々な例示的な態様についての以下の説明では、本発明の一部を形状する図面であり、一例として、本発明の各局面を実施できる様々な例示的な構造、システム、および工程が示されている添付の図面を参照する。本発明の範囲から逸脱せずに、各部品、構造、例示的な装置、システム、および工程の他の特定の構成を利用することができ、かつ構造および機能を修正することができることを理解されたい。本明細書では本発明の様々な例示的な部材および要素を説明するために語「頂部」、「底部」、「前部」、「後部」、「側面」などが使用されることがあるが、これらの語は本明細書では、たとえば図示の例示的な向きに基づいて、説明の都合上使用されているものである。本明細書において、本発明の範囲内に収まるうえで各構造の特定の三次元方向を必要とすると解釈すべきものは何もない。
【0014】
図1は、従来のパター構造100の一例を示している。従来どおり、パター100は、ボール・ストライキング面102aを含むパター・ヘッド102およびホーゼル要素104を含んでいる。ホーゼル要素104は、シャフト要素106の自由端部106aが挿入されるソケット型構造である。通常、シャフト要素106は、シャフト部材106の自由端部106aに塗布される接着剤を介してホーゼル要素104の所でパター・ヘッド102に固定され、および/またはシャフト部材106の自由端部106aの側面に係合するホーゼル要素104の内壁に固定されている。
【0015】
図1に示されているように、シャフト106がパター・ヘッド102に結合されるホーゼル要素104は、拡大接合部領域を形成している。この拡大接合部領域は、プレーヤーがラインナップしてパットまたは他のショットを打つときに、少なくとも一部のプレーヤーの気を散らすことがある。さらに、ホーゼル要素104とシャフト106の間の接着部は、たとえば、ショットの力、スイング速度などに応じて、ショット時の感触を一定でなくする恐れのあるエネルギー吸収接続部を形成する可能性がある。
【0016】
かなり大きくなることがあり、ユーザの気を散らすことがあり、および/またはエネルギー吸収接続部を含むことがあるホーゼル要素および/またはその他の接続継手を含むゴルフ・クラブは、パターだけではない。図2は、ボール・ストライキング面202aを有するアイアン・クラブ・ヘッド202およびホーゼル要素204を有する従来のアイアン型ゴルフ・クラブ200(たとえば、この例ではウェッジ)を示している。図1に示されている構造と同様に、シャフト要素206は、シャフト部材206の自由端部に塗布される接着剤を介してホーゼル要素204の所でパター・ヘッド202に固定され、および/またはシャフト部材206の自由端部の側面に係合するホーゼル要素204の内壁に固定されている。この場合も、この拡大ホーゼル要素または接合部領域全体は、ショット時にユーザの気を散らす恐れがある。さらに、ホーゼル要素204とシャフト206の間の接着部は、たとえば、ショットの力、スイング速度などに応じて、ショット時の感触を一定でなくする恐れのあるエネルギー吸収接続部を形成する可能性がある。
【0017】
本発明の少なくともいくつかの例示的な局面は、ホーゼル要素を使用せず、および/またはシャフト部材とボール・ストライキング・ヘッドとの接合部の周りの他の拡大領域を作製することの無い、ゴルフ・クラブおよびゴルフ・クラブを製造する方法に関する。以下では、本発明の各局面について概略的に説明し、次に本発明の特定の例についてより詳しく説明する。
【0018】
A. 本発明の各局面によるゴルフ・クラブおよび方法の概略的な説明
一般に、本発明の各局面は、たとえばパターおよびアイアン型ゴルフ・クラブを含むゴルフ・クラブに関する。このようなクラブは、本発明の少なくともいくつかの例によれば、(a)ボール・ストライキング・ヘッドおよびボール・ストライキング・ヘッドから延びるシャフト接続部材を有するゴルフ・クラブ・ヘッド(パター・ヘッド、アイアン型クラブ・ヘッド(ウェッジ・クラブ・ヘッドを含む)など)、ならびに(b)シャフト接続部材に固定されたシャフト部材を含んでよい。一例として、シャフト接続部材の自由端部は、溶接(任意の種類の溶接手順、たとえば、摩擦溶接、スピン溶接、融接、圧接、冷圧溶接、超音波溶接など)、突き合わせ溶接、半田付け、ろう付け、接着剤、その他の溶融技術、機械的コネクタなどを介してシャフト部材の自由端部に任意の適切なまたは所望の方法で接続することができる。本発明の少なくともいくつかの例では、シャフト接続部材およびシャフト部材の断面形状および/または寸法は、少なくともその接合部領域において、互いに同じであるかまたは実質的に同じ(たとえば、互いに5%以内)であってよい。それに加えてまたはそれとは別に、必要に応じて、接合部領域においてシャフト部材をシャフト接続部材に固定することができ、接合部領域および/または接合部領域の近くにおけるシャフト接続部材の外側サイズおよび/または形状は、接合部領域および/または接合部領域の近くにおけるシャフト部材の外側サイズおよび/または形状と同じであるかまたは実質的に同じであってよい(たとえば、互いに5%以内のサイズ、概ね同じ形状など)。
【0019】
本発明の他の例によるクラブ構造は、(a)ボール・ストライキング・ヘッドおよびボール・ストライキング・ヘッドから延びるシャフト接続部材を有するゴルフ・クラブ・ヘッド(パター・ヘッド、アイアン型クラブ・ヘッド(ウェッジ・ヘッドを含む)など)、および(b)ボール・ストライキング・ヘッドの外側に配置されたシャフト部材/シャフト接続部材接合部の所でシャフト接続部材に固定されたシャフト部材を含んでよい。このような構造では、シャフト部材/シャフト接続部材接合部が平滑になるかまたは実質的に平滑になる(たとえば、接合部におけるシャフト部材および/またはシャフト接続部材の外側の外のり寸法、形状、および/またはサイズが急激に変化しないこと、目立つ縁部、リッジ、またはショルダなどがないことなど)ようにシャフト部材の外面およびシャフト接続部材の外面のサイズおよび形状を定め、かつこれらの外面を固定することができる。
【0020】
より具体的な例として、シャフト接続部材の自由端部は、溶接(任意の種類の溶接手順、たとえば、摩擦溶接、スピン溶接、融接、圧接、冷圧溶接、超音波溶接など)、突き合わせ溶接、半田付け、ろう付け、接着剤、その他の溶融技術、機械的コネクタなどを介してシャフト部材の自由端部に任意の適切なまたは所望の方法で接続することができる。本発明による少なくともいくつかの例示的なクラブ構造(上述のクラブ構造を含む)は、たとえば、少なくとも、シャフト部材がシャフト接続部材に固定される接合部領域に塗布される、仕上げ材料をさらに含んでよい。使用できる適切な仕上げ材料の例には、クロム・コーティング材料、陽極酸化コーティング材料、塗料コーティング材料、電気めっき材料、その他のコーティングなどが含まれる。この種の仕上げ材料を使用して接合部領域を見えなくすることができ、少なくともいくつかの例では、仕上げ材料によって、シャフト部材およびシャフト接続部材が少なくとも接合部領域で連続的または一体的な要素を構成するように見える。この結果を使用して、(たとえば、従来のボンディング・シャフト/クラブ・ヘッド継手、ホーゼル・ベースの継手などと比べて)見た目が魅力的であり、視覚的に気を散らすことがあまりない表面および/または平滑で、一定で、および/または連続的な見た目を有する全体的なクラブ・ハンドル部材を設けることができる。
【0021】
本発明の他の局面は、ゴルフ・クラブを製造する方法に関する。このような方法は、たとえば、(たとえば、ゴルフ・クラブ・ヘッドを製造するかまたは他の方法で作製したり、ゴルフ・クラブ・ヘッドを製造業者または他の第三者供給源または供給業者などから購入するかまたは他の方法で得たりすることなどによって)ボール・ストライキング・ヘッドおよびボール・ストライキング・ヘッドから延びるシャフト接続部材を含むゴルフ・クラブ・ヘッド(パター・ヘッド、アイアン型クラブ・ヘッド(ウェッジ・ヘッドを含む)など)を設ける工程、および(b)シャフト部材をホーゼル無しでシャフト接続部材に固定する工程を含んでよい。
【0022】
他の例として、本発明の少なくともいくつかの例による方法は、(a)(たとえば、上述の例示的な方法で)ボール・ストライキング・ヘッドおよびボール・ストライキング・ヘッドから延びるシャフト接続部材を含むゴルフ・クラブ・ヘッド(パター・ヘッド、アイアン型クラブ・ヘッド(ウェッジ・ヘッドを含む)など)を設ける工程、および(b)ボール・ストライキング・ヘッドの外側に配置されたシャフト部材/シャフト接続部材接合部の所でシャフト部材をシャフト接続部材に固定する工程を含んでよい。このような例示的な方法では、シャフト部材/シャフト接続部材接合部が平滑になるかまたは実質的に平滑になる(たとえば、接合部におけるシャフト部材および/またはシャフト接続部材の外側の外のり寸法、形状、および/またはサイズが急激に変化しないこと、視覚的に平滑で、一定で、および/または連続的な見た目を有することなど)ようにシャフト部材の外面およびシャフト接続部材の外面のサイズおよび形状を定め、かつこれらの外面を固定することができる。シャフト部材およびシャフト接続部材のサイズおよび形状を、2つの部材が(少なくとも接合部および/または接合部の周りの領域において)固定された後に、少なくとも部分的に適切に定めることができる。
【0023】
上記の例示的な方法におけるシャフト部材およびシャフト接続部材は、溶接(任意の種類の溶接手順、たとえば、摩擦溶接、スピン溶接、融接、圧接、冷圧溶接、超音波溶接など)、突き合わせ溶接、半田付け、ろう付け、接着剤、その他の溶融技術、機械的コネクタなどを介して、任意の適切なまたは所望の方法で互いに固定することができる。本発明による少なくともいくつかの例による方法は、たとえば、クラブ・シャフトおよび/またはシャフト接続部材の、少なくとも、シャフト部材がシャフト接続部材に固定される接合部領域に、仕上げ材料を塗布する段階をさらに含んでよい。使用できる適切な仕上げ手順の例には、クロム・コーティング手順、陽極酸化コーティング手順、塗料コーティング手順、電気めっき手順、その他のコーティング手順および/または材料などが含まれる。この種の仕上げ手順を使用して接合部領域を見えなくすることができ、少なくともいくつかの例では、適切な仕上げを施すことによって、シャフト部材およびシャフト接続部材が少なくとも接合部領域で連続的または一体的な要素を構成するように見える。結果として得られるクラブ構造は、(たとえば、従来のボンディング・シャフト/クラブ・ヘッド継手、ホーゼル・ベースの継手などと比べて)見た目が魅力的であり、視覚的に気を散らすことがあまりない表面を有する全体的なクラブ・ハンドル部材を有することができる。
【0024】
本発明の具体的な例について以下に詳しく説明する。読者は、これらの具体的な例が、本発明を例示するためにのみ記載されており、本発明を限定するものと解釈すべきものではないことを理解されたい。
【0025】
B. 発明の具体的な例
本出願の様々な図は、本発明の例によるゴルフ・クラブ、その構成要素、および方法の例を示している。複数の図面に同じ符番が出現するときは、その符番は、本明細書および図面全体にわたって同じまたは同様の部品を指すように一貫して使用される。
【0026】
図3は、本発明による様々な局面を含み、および/または本発明による様々な局面によって作製された例示的なパター構造300を示している。パター構造300は、ボール・ストライキング面302aを有するパター・ヘッド302を含んでいる。パター・ヘッド302からシャフト接続部材304が延びている。シャフト接続部材304は、公知であり当技術分野で使用されている従来の方法を含む任意の所望の方法で、本発明から逸脱せずに形成することができる。たとえば、シャフト接続部材304は、(たとえば、ねじ、接着剤、機械的コネクタなどを介して)パター・ヘッド302に機械的に取り付けることができる。他の例として、シャフト接続部材304は、たとえば、鋳込み、成形、鋳造などによって、パター・ヘッド302の残りの部分または少なくとも一部を含む単体構造として一体的に形成することができる。さらに、シャフト接続部材304は、パター・ヘッド302の頂面から延びるように示されているが、当業者には、シャフト接続部材304がパター・ヘッド302上の任意の位置から延びてよく、さらに、本発明から逸脱せずに、シャフト接続部材304のサイズおよび形状を定めることができ、かつシャフト接続部材304が任意の所望の状態でまたは任意の所望の方向に延びてよいことが理解されよう。
【0027】
パター・ヘッド302およびシャフト接続部材304は、たとえば公知であり当技術分野でパター・ヘッドに使用されている従来の材料を含む任意の望ましい材料から、本発明から逸脱せずに作製することができる。このような材料の例には、金属(たとえば、アルミニウム、鋼、銅、銅合金、チタン、チタン合金など)、ポリマー、金属および/またはポリマーの混合物、複合物などが含まれる。
【0028】
この例のパター構造300は、シャフト接続部材304に固定されたシャフト部材306をさらに含む。図3に示されており本明細書で詳しく後述するように、シャフト部材306は、ホーゼル無しでシャフト接続部材304に接続されている。この例示的な構造では(図3に示されているように)、シャフト部材306は、パター・ヘッド302の外側に配置されたシャフト部材/シャフト接続部材接合部308の所でシャフト接続部材304に固定されている。この例示的な構造300におけるシャフト部材306の外のり寸法、サイズ、および/または形状は、少なくともシャフト部材/シャフト接続部材接合部308の所ではシャフト接続部材304の外のり寸法、サイズ、および/または形状と同じであるかまたは実質的に同じである。この例示的なパター構造300は、シャフト部材/シャフト接続部材接合部308の所で全体的なハンドル部材をわずかに変更するかまたは方向を変化させたものを示しているが、当業者には、もちろん、任意の形状を有する全体的なハンドル部材(たとえば、少なくともシャフト部材306およびシャフト接続部材304の組み合わせ)を本発明から逸脱せずに使用できることが認識されよう。たとえば、必要に応じて、シャフト部材/シャフト接続部材接合部308(および/または全体的なハンドル部材)は、直線状の外観、曲線状の外観、より目立つ湾曲部またはコーナー部を有する外観、あまり目立たない湾曲部またはコーナー部を有する外観などを与えることができる。
【0029】
必要に応じて、図3の例示的な構造にさらに示されているように、パター構造300の少なくともシャフト部材/シャフト接続部材接合部領域308は、最終製品では接合部領域が視野から隠れるように処理することができる。たとえば、本発明の少なくともいくつかの例によれば、パター構造300の、たとえば少なくとも、シャフト部材306がシャフト接続部材304に固定される接合部領域308に、仕上げ材料を塗布することができ、この仕上げ材料を使用して接合部領域308を隠すことができる。このように、シャフト部材306およびシャフト接続部材304(たとえば、全体的なハンドル部材)は、少なくとも接合部領域308では連続的な単一要素に見える。適切な仕上げ材料の例には、クロム・コーティング材料、陽極酸化コーティング材料、塗料などが含まれる。
【0030】
図4は、本発明による様々な局面を含み、および/または本発明による様々な局面によって作製された例示的なアイアン型ゴルフ・クラブ構造400(たとえば、ウェッジまたはその他のアイアン・クラブ)を示している。ゴルフ・クラブ構造400は、ボール・ストライキング面402aを有するゴルフ・クラブ・ヘッド402を含んでいる。シャフト接続部材404は、ゴルフ・クラブ・ヘッド402(たとえば、この例示的な構造ではゴルフ・クラブ・ヘッド402のヒール領域の所)から延びている。シャフト接続部材404は、本発明から逸脱せずに任意の所望の方法でクラブ・ヘッド402に接続し、および/または形成することができる。たとえば、シャフト接続部材404は、(たとえば、ねじ、接着剤、機械的コネクタなどを介して)ゴルフ・クラブ・ヘッド402に機械的に取り付けることができる。他の例として、シャフト接続部材404は、たとえば、鋳込み、成形、鋳造などによって、パター・ヘッド402の残りの部分または少なくとも一部を含む単体構造として一体的に形成することができる。ゴルフ・クラブ・ヘッド402およびシャフト接続部材404は、たとえば、金属(たとえば、アルミニウム、鋼、銅、銅合金、チタン、チタン合金など)、ポリマー、金属および/またはポリマーの混合物、複合物のような、公知であり当技術分野でゴルフ・クラブ・ヘッドに使用されている従来の材料を含む任意の望ましい材料から、本発明から逸脱せずに作製することができる。
【0031】
この例のゴルフ・クラブ構造400は、シャフト接続部材404に固定されたシャフト部材406をさらに含んでいる。図4に示されており本明細書で以下に詳しく説明するように、シャフト部材406は、ホーゼルなしでシャフト接続部材404に接続されている。この例示的な構造400では(図4に示されているように)、シャフト部材406は、ゴルフ・クラブ・ヘッド402の外側に配置されたシャフト部材/シャフト接続部材接合部408の所でシャフト接続部材404に固定されている。この例示的な構造400におけるシャフト部材406の外のり寸法、サイズ、および/または形状は、少なくともシャフト部材/シャフト接続部材接合部408の所ではシャフト接続部材404の外のり寸法、サイズ、および/または形状と同じであるかまたは実質的に同じである。図示のように、シャフト部材/シャフト接続部材接合部408が平滑になるかまたは実質的に平滑になるようにシャフト部材406の外面およびシャフト接続部材404の外面のサイズおよび形状を定め、かつこれらの外面を固定することができる。
【0032】
この例示的なゴルフ・クラブ構造400は、シャフト部材/シャフト接続部材接合部408の所にシャフト部材406とシャフト接続部材404との直線状の接続部を示しているが、当業者には、もちろん、本発明から逸脱せずに任意の形状を有する全体的なハンドル部材を使用できることが認識されよう。たとえば、必要に応じて、シャフト部材/シャフト接続部材接合部408は、本発明から逸脱せずに曲線状の外観、湾曲部またはコーナー部を有する外観などを有することができる。
【0033】
必要に応じて、さらに図4の例示的な構造400に示されているように、クラブ・ヘッド構造400のシャフト部材/シャフト接続部材接合部領域は、最終製品では接合部領域が視野から隠れるように処理することができる。たとえば、本発明の少なくともいくつかの例によれば、クラブ構造400の、たとえば少なくとも、シャフト部材406がシャフト接続部材404に固定される接合部領域に、仕上げ材料を塗布することができ、この仕上げ材料を使用して接合部領域408を隠すことができる。このように、シャフト部材406およびシャフト接続部材404は、少なくとも接合部領域408では連続的な単一要素に見える。適切な仕上げ材料の例には、クロム・コーティング材料、陽極酸化コーティング材料、塗料などが含まれる。
【0034】
図5〜7は、本発明の例によるゴルフ・クラブを作製するのに使用できる少なくともいくつかの処理工程の例を示している。これらの図は、図3に示されているようなパター構造の作製を示しているが、当業者には、図4に示されているようなアイアン型ゴルフ・クラブ構造を作製する際に同じまたは同様の作製技術を、本発明から逸脱せずに使用できることが容易に理解されよう。
【0035】
図5は、クラブ・ヘッド構造500が準備され、および/または他の方法で利用可能になってから始まる例示的なゴルフ・クラブ作製方法の最初の工程を示している。図5に示されているように、クラブ・ヘッド構造500は、ボール・ストライキング・ヘッド302およびボール・ストライキング・ヘッド302から延びるシャフト接続部材304を含んでいる。クラブ・ヘッド構造500は、たとえば、(たとえば、鋳込み、成形、鋳造、またはその他の適切な手順を使用して)製造したり、第三者の販売業者、製造業者、および/または供給業者などから得ることなど、任意の所望の方法で得て本発明による方法で使用可能にすることができる。ボール・ストライキング・ヘッド302は、図5ではブレード型パター・ヘッドとして示されているが、当業者には、たとえば、マレット型パター・ヘッド、任意の他の種類のパター・ヘッド、アイアン型ゴルフ・クラブ・ヘッドなど、任意の種類のゴルフ・クラブ・ヘッドを本発明による方法で使用できることが理解されよう。
【0036】
ゴルフ・クラブを製造するこの例示的なプロセスにおける一工程として、シャフト部材306をクラブ・ヘッド構造500のシャフト接続部材304に固定する。本発明の少なくともいくつかの例によれば、シャフト部材306はホーゼル無しでシャフト接続部材304に固定される。いくつかのより具体的な例として、この固定工程は、シャフト接続部材304の自由端部304aをシャフト部材306の自由端部306aに接続する工程を含んでよい。2つの自由端部は、たとえば、溶接(たとえば、摩擦溶接、スピン溶接など)、突き合わせ溶接、半田付け、ろう付け、その他の溶融技術、および/または任意の他の所望の手順など、任意の適切なまたは所望の方法で本発明から逸脱せずに固定することができる。図5は、突き合わせ溶接手順を介して接合された、それぞれシャフト接続部材304およびシャフト部材306の2つの自由端部304aおよび306aを示している。結果として得られるゴルフ・クラブ構造は、図5に符番520で表されている。特に、この例示的なクラブ・ヘッド作製方法におけるこの段階では、突き合わせ溶接継手または接合部510は、そこから延びる溶接接続材料の拡大ビードを有してよい。公知であり溶接手順に使用される従来の条件を含む任意の所望の溶接条件を使用することができる。
【0037】
溶接(たとえば、摩擦溶接、スピン溶接など)、突き合わせ溶接、ろう付け、半田付け、その他の溶融技術、ねじ接続などによってシャフトをシャフト接続部材に接合すると、少なくともいくつかの例では、これらの部品間の接着部が無くなるため有利である。少なくともいくつかの例では、少なくとも一部のユーザにとっては、この溶融継手またはねじ込み継手は、よりしっかりした感触の継手を形成し、および/またはエネルギー吸収接着接続部を無くすことができ、それによって使用時にクラブ・ヘッドによりしっかりした、および/または一貫した感触を与える。
【0038】
この例示的な手順における次の工程として、図6に示されているように、接合部510における接続材料の余分なビードは未完成のゴルフ・クラブ構造520から除去することができる。これは、たとえば、研削、やすりがけ、研磨、および/または公知であり当技術分野で使用されている他の手順など、任意の適切なまたは所望の方法で実施することができる。結果として得られる平滑な継手532は、この例示的なゴルフ・クラブ構造530におけるホーゼルの無い接続部を形成する。特に、この時点では、接合部領域532におけるシャフト接続部材304の外のり寸法、サイズ、および/または形状は、接合部領域532におけるシャフト接続部材306の外のり寸法、サイズ、および/または形状と同じであるかまたは実質的に同じである。必要に応じて、図6の具体的な構造には示されているいないが、図6に示されているわずかに湾曲および/または傾斜し、および/またはコーナー部を有する接続部とは異なり、シャフト部材306の外面およびシャフト接続部材304の外面がその接合部の所で平滑なまたは実質的に平滑な接続部(たとえば、直線状であるかまたは滑らかな曲線状の接合部)を形成するように、全体的なシャフト部材306およびシャフト接続部材304を設計、構成、および/または接続することができる。任意に、必要に応じて、この工程を使用して接合部領域532を、(たとえば、接合部領域532における研削、やすりがけ、研磨などによって)図6の湾曲するかまたはコーナー部を有する平滑なまたは曲線状の外観を有するように形作ることもできる。
【0039】
図7は、この例示的なゴルフ・クラブ作製プロセスにおける他の例示的な工程を示している。図7は、少なくとも、シャフト部材306がシャフト接続部材304に固定される接合部領域532に、仕上げ材料を塗布する工程を示している。もちろん、本発明から逸脱せずに任意の種類の仕上げ手順を使用することができ、または必要に応じて、追加の仕上げ工程は必要とされない。使用できる適切な仕上げ手順の例には、公知であり当技術分野で使用されている従来のゴルフ・クラブ仕上げ手順が含まれる。仕上げ手順のより具体的な例には、クロム・コーティング手順、陽極酸化コーティング手順、塗料コーティング手順、電気めっき手順などが含まれる。図7に示されているように、この種の仕上げ手順を使用して接合部領域を見えなくすることができる。さらに、少なくともいくつかの例では、図7に示されているように、仕上げ手順によって、シャフト部材306およびシャフト接続部材304が少なくとも接合部領域で連続的または一体的な要素を構成するように見える。これによって、(たとえば、従来のボンディング・シャフト/クラブ・ヘッド継手、ホーゼル・ベースの継手などと比べて)見た目が魅力的であり、視覚的に気を散らすことがあまりない表面が得られる。任意に、必要に応じて、仕上げ手順を使用して、接合部の外観を湾曲するかまたはコーナー部を有する外観からより平滑なまたは曲線状の外観に変更することができる。
【0040】
必要に応じて、本発明から逸脱せずに他の様々な方法でシャフト接続部材304をシャフト部材306に固定することができる。たとえば、自由端部同士を突き合わせ溶接する代わりに、たとえば図8Aおよび8Bに示されているようにサイド・エッジ溶接技術を使用することができる。具体的には、図8Aおよび8Bに示されているように、それぞれシャフト接続部材304およびシャフト部材306の自由端部304aおよび306aに、互いに向かい合うように配置することのできるサイド・エッジ表面を備えることができ、かつ2つの部材304および306を接合する溶接継手800(または、半田、ろう付け材料、接着剤のような他の適切な接続材料)を設けることができる。特に、この図示の例示的な接続部では、シャフト接続部材304の自由端部304aおよびシャフト部材306の自由端部306aは、接合された製品が得られるときに接合部領域によって一定のまたは実質的に一定の外のり寸法、サイズ、および/または形状が得られるようにぴったり合わされる(すなわち、この例では、自由端部304aおよび306a間の接合部領域800における全体的なハンドル部材の外のり寸法、サイズ、および/または形状は、それぞれの自由端部領域に隣接するシャフト接続部材304およびシャフト部材306の外のり寸法、サイズ、および/または形状と同じであるかまたは実質的に同じであり、この2つの部材304および306間のシャフト長に沿って平滑なまたは実質的に平滑な接合部が得られる)。必要に応じて、上述のような仕上げ材料を塗布して、たとえば接合部800を見えなくすることができる。
【0041】
本発明の他の例による、シャフト部材306をシャフト接続部材304に接続する他の方法を使用することができる。このような接続の少なくともいくつかの例では、最終製品が得られるときに、接合部領域におけるシャフト接続部材304の外のり寸法、サイズ、および/または形状は、接合部領域におけるシャフト部材306の外のり寸法、サイズ、および/または形状と同じになるかまたは実質的に同じになる。したがって、本発明の少なくともいくつかの例によれば、それぞれシャフト接続部材304およびシャフト部材306の自由端部304aおよび306aは、接合時に、接合部領域におけるシャフト接続部材304の外のり寸法、サイズ、および形状が接合部領域におけるシャフト部材306の外のり寸法、サイズ、および形状と同じになるかまたは実質的に同じになるようにねじ込み係合要素または他の機械的コネクタを含んでよい。他の例として、図9に示されているように、必要に応じて、シャフト接続部材304の自由端部304aは、シャフト部材306の自由端部306aを受け入れる開放チャンバを含んでよい。その場合、シャフト部材306の自由端部306aをシャフト接続部材304の開放端部304aに完全に挿入したときに、接合部領域におけるシャフト接続部材304の外のり寸法、サイズ、および形状が接合部領域におけるシャフト部材306の外のり寸法、サイズ、および形状と同じになるかまたは実質的に同じになる。端部304aおよび306aは、たとえば接着剤、その他の溶融技術、ねじ、その他の機械的コネクタのような任意の所望の方法によって、本発明から逸脱せずに保持することができる。
【0042】
図9に示されているように、このような構成では、シャフト部材/シャフト接続部材接合部が平滑になるかまたは実施形態に平滑になるようにシャフト部材306の外面およびシャフト接続部材304の外面のサイズおよび形状が定められ、かつこれらの外面が固定される。もちろん、必要に応じて、本発明から逸脱せずに、シャフト部材306に開放端部を設けることができ、かつシャフト接続部材304上に挿入部を設けることができる。さらに、必要に応じて、シャフト接続部材304およびシャフト部材306を接続した後に上述のような仕上げ材料を塗布し、たとえば接合部を見えなくすることができる。
【0043】
結論
当然のことながら、本発明から逸脱せずにゴルフ・クラブ構造および/またはゴルフ・クラブを製造する方法に多数の修正を施すことができる。たとえば、構造、グリップ、エイミング・インディシャまたはマーキング、あるいはその他のインディシャまたはマーキングに関しては、本発明から逸脱せずにゴルフ・クラブ構造に様々な種類のパター・ヘッド、様々な種類のクラブ・ヘッド、様々なシャフト湾曲部および/または形状、様々なシャフト接続部材形状、ならびに/あるいはその他の構造要素を設け、および/または修正することができる。方法に関しては、本発明から逸脱せずに、他の作製工程を追加すること、様々な前述の工程を省略すること、各工程を変更しおよび/またはその順序を変更することなどが可能である。したがって、本発明を実施する現在好ましい態様を含む特定の例に関して本発明を説明したが、当業者には、上述の構造および方法の多数の変形態様および修正態様があることが理解されよう。したがって、本発明の要旨および範囲は、添付の特許請求の範囲に記載されているように広義に解釈すべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボール・ストライキング・ヘッドおよびボール・ストライキング・ヘッドから延びるシャフト接続部材を含むゴルフ・クラブ・ヘッドと、
ホーゼル無しでシャフト接続部材に固定されたシャフト部材とを含むゴルフ・クラブ。
【請求項2】
シャフト接続部材の第1の端部がシャフト部材の第1の端部に接続される、請求項1記載のゴルフ・クラブ。
【請求項3】
シャフト部材は溶接接合部の所でシャフト接続部材に固定される、請求項1記載のゴルフ・クラブ。
【請求項4】
シャフト部材は、突き合わせ溶接接合部の所でシャフト接続部材に固定される、請求項1記載のゴルフ・クラブ。
【請求項5】
少なくとも、シャフト部材がシャフト接続部材に固定される接合部領域上に、仕上げ材料をさらに含む、請求項1記載のゴルフ・クラブ。
【請求項6】
仕上げ部材は、シャフト部材およびシャフト接続部材が少なくとも接合部領域において連続した要素に見えるように接合部領域を隠す、請求項5記載のゴルフ・クラブ。
【請求項7】
シャフト部材は接合部領域の所でシャフト接続部材に固定され、接合部領域におけるシャフト接続部材の外のり寸法は、接合部領域におけるシャフト部材の外のり寸法と同じであるかまたは実質的に同じである、請求項1記載のゴルフ・クラブ。
【請求項8】
シャフト部材は接合部領域の所でシャフト接続部材に固定され、接合部領域におけるシャフト接続部材の外法および形状は、接合部領域におけるシャフト部材の外法および形状と同じであるかまたは実質的に同じである、請求項1記載のゴルフ・クラブ。
【請求項9】
ゴルフ・クラブはパター・ヘッドである、請求項1記載のゴルフ・クラブ。
【請求項10】
シャフト接続部材の第1の端部はシャフト部材の第1の端部に接続される、請求項9記載のゴルフ・クラブ。
【請求項11】
シャフト部材は溶接接合部の所でシャフト接続部材に固定される、請求項9記載のゴルフ・クラブ。
【請求項12】
シャフト部材は、突き合わせ溶接接合部の所でシャフト接続部材に固定される、請求項9記載のゴルフ・クラブ。
【請求項13】
少なくとも、シャフト部材がシャフト接続部材に固定される接合部領域上に、仕上げ材料をさらに含む、請求項9記載のゴルフ・クラブ。
【請求項14】
仕上げ部材は、シャフト部材およびシャフト接続部材が少なくとも接合部領域において連続した要素に見えるように接合部領域を隠す、請求項13記載のゴルフ・クラブ。
【請求項15】
シャフト部材は接合部領域の所でシャフト接続部材に固定され、接合部領域におけるシャフト接続部材の外のり寸法は、接合部領域におけるシャフト部材の外のり寸法と同じであるかまたは実質的に同じである、請求項9記載のゴルフ・クラブ。
【請求項16】
シャフト部材は接合部領域の所でシャフト接続部材に固定され、接合部領域におけるシャフト接続部材の外法および形状は、接合部領域におけるシャフト部材の外法および形状と同じであるかまたは実質的に同じである、請求項9記載のゴルフ・クラブ。
【請求項17】
ゴルフ・クラブはアイアン・クラブ・ヘッドである、請求項1記載のゴルフ・クラブ。
【請求項18】
ボール・ストライキング・ヘッドおよびボール・ストライキング・ヘッドから延びるシャフト接続部材を含むゴルフ・クラブ・ヘッドと、
ボール・ストライキング・ヘッドの外側に配置されたシャフト部材/シャフト接続部材の所でシャフト接続部材に固定されたシャフト部材とを含み、シャフト部材/シャフト接続部材接合部が平滑になるかまたは実質的に平滑になるようにシャフト部材の外面およびシャフト接続部材の外面のサイズおよび形状が定められ、かつ該外面同士が固定されるゴルフ・クラブ。
【請求項19】
シャフト接続部材の第1の端部はシャフト部材の第1の端部に接続される、請求項18記載のゴルフ・クラブ。
【請求項20】
シャフト部材/シャフト接続部材接合部は溶接接合部である、請求項18記載のゴルフ・クラブ。
【請求項21】
シャフト部材/シャフト接続部材接合部は突き合わせ接合部である、請求項18記載のゴルフ・クラブ。
【請求項22】
少なくとも、シャフト部材がシャフト接続部材に固定される接合部領域上に、仕上げ材料をさらに含む、請求項18記載のゴルフ・クラブ。
【請求項23】
仕上げ材料は、シャフト部材/シャフト接続部材接合部を見えなくする、請求項22記載のゴルフ・クラブ。
【請求項24】
ゴルフ・クラブ・ヘッドはパター・ヘッドである、請求項18記載のゴルフ・クラブ。
【請求項25】
シャフト接続部材の第1の端部はシャフト部材の第1の端部に接続される、請求項24記載のゴルフ・クラブ。
【請求項26】
シャフト部材/シャフト接続部材接合部は溶接接合部である、請求項24記載のゴルフ・クラブ。
【請求項27】
シャフト部材/シャフト接続部材接合部は突き合わせ接合部である、請求項24記載のゴルフ・クラブ。
【請求項28】
少なくとも、シャフト部材がシャフト接続部材に固定される接合部領域上に、仕上げ材料をさらに含む、請求項24記載のゴルフ・クラブ。
【請求項29】
仕上げ材料は、シャフト部材/シャフト接続部材接合部を見えなくする、請求項28記載のゴルフ・クラブ。
【請求項30】
ゴルフ・クラブ・ヘッドはアイアン・クラブ・ヘッドである、請求項18記載のゴルフ・クラブ。
【請求項31】
以下の各工程を含む、ゴルフ・クラブを製造する方法:
ボール・ストライキング・ヘッドおよびボール・ストライキング・ヘッドから延びるシャフト接続部材を含むゴルフ・クラブ・ヘッドを設ける工程;および
シャフト部材をホーゼル無しでシャフト接続部材に固定する工程。
【請求項32】
固定工程は、シャフト接続部材の第1の端部をシャフト部材の第1の端部に接続する工程を含む、請求項31記載の方法。
【請求項33】
固定工程は、シャフト部材を溶接によってシャフト接続部材に接続する工程を含む、請求項31記載の方法。
【請求項34】
固定工程は、シャフト部材を突き合わせ溶接手順によってシャフト接続部材に接続する工程を含む、請求項31記載の方法。
【請求項35】
少なくとも、シャフト部材がシャフト接続部材に固定される接合部領域に、仕上げ材料を塗布する工程をさらに含む、請求項31記載の方法。
【請求項36】
仕上げ部材は、シャフト部材およびシャフト接続部材が少なくとも接合部領域において連続した要素に見えるように接合部領域を隠す、請求項35記載の方法。
【請求項37】
シャフト部材は接合部領域の所でシャフト接続部材に固定され、接合部領域におけるシャフト接続部材の外のり寸法は、接合部領域におけるシャフト部材の外のり寸法と同じであるかまたは実質的に同じである、請求項31記載の方法。
【請求項38】
シャフト部材は接合部領域の所でシャフト接続部材に固定され、接合部領域におけるシャフト接続部材の外法および形状は、接合部領域におけるシャフト部材の外法および形状と同じであるかまたは実質的に同じである、請求項31記載の方法。
【請求項39】
方法はパター・ヘッドである、請求項31記載の方法。
【請求項40】
固定工程は、シャフト接続部材の第1の端部をシャフト部材の第1の端部に接続する工程を含む、請求項39記載の方法。
【請求項41】
固定工程は、シャフト部材を溶接によってシャフト接続部材に接続する工程を含む、請求項39記載の方法。
【請求項42】
固定工程は、シャフト部材を突き合わせ溶接手順によってシャフト接続部材に接続する工程を含む、請求項39記載の方法。
【請求項43】
少なくとも、シャフト部材がシャフト接続部材に固定される接合部領域に、仕上げ材料を塗布する工程をさらに含む、請求項39記載の方法。
【請求項44】
仕上げ部材は、シャフト部材およびシャフト接続部材が少なくとも接合部領域において連続した要素に見えるように接合部領域を隠す、請求項43記載の方法。
【請求項45】
シャフト部材は接合部領域の所でシャフト接続部材に固定され、接合部領域におけるシャフト接続部材の外のり寸法は、接合部領域におけるシャフト部材の外のり寸法と同じであるかまたは実質的に同じである、請求項39記載の方法。
【請求項46】
シャフト部材は接合部領域の所でシャフト接続部材に固定され、接合部領域におけるシャフト接続部材の外法および形状は、接合部領域におけるシャフト部材の外法および形状と同じであるかまたは実質的に同じである、請求項39記載の方法。
【請求項47】
ゴルフ・クラブ・ヘッドはアイアン・クラブ・ヘッドである、請求項31記載の方法。
【請求項48】
以下の各工程を含む、ゴルフ・クラブを製造する方法:
ボール・ストライキング・ヘッドおよびボール・ストライキング・ヘッドから延びるシャフト接続部材を含むゴルフ・クラブ・ヘッドを設ける工程;および
ボール・ストライキング・ヘッドの外側に配置されたシャフト部材/シャフト接続部材の所でシャフト部材をシャフト接続部材に固定する工程であって、シャフト部材/シャフト接続部材接合部が平滑になるかまたは実質的に平滑になるようにシャフト部材の外面およびシャフト接続部材の外面のサイズおよび形状が定められ、かつ該外面同士が固定される工程。
【請求項49】
固定工程は、シャフト接続部材の第1の端部をシャフト部材の第1の端部に接続する工程を含む、請求項48記載の方法。
【請求項50】
固定工程は、シャフト部材を溶接によってシャフト接続部材に接続する工程を含む、請求項48記載の方法。
【請求項51】
固定工程は、シャフト部材を突き合わせ溶接手順によってシャフト接続部材に接続する工程を含む、請求項48記載の方法。
【請求項52】
少なくとも、シャフト部材がシャフト接続部材に固定される接合部領域に、仕上げ材料を塗布する工程をさらに含む、請求項48記載の方法。
【請求項53】
仕上げ部材は、シャフト部材/シャフト接続部材接合部を見えなくする、請求項52記載の方法。
【請求項54】
ゴルフ・クラブ・ヘッドはパター・ヘッドである、請求項48記載の方法。
【請求項55】
固定工程は、シャフト接続部材の第1の端部をシャフト部材の第1の端部に接続する工程を含む、請求項54記載の方法。
【請求項56】
固定工程は、シャフト部材を溶接によってシャフト接続部材に接続する工程を含む、請求項54記載の方法。
【請求項57】
固定工程は、シャフト部材を突き合わせ溶接手順によってシャフト接続部材に接続する工程を含む、請求項54記載の方法。
【請求項58】
少なくとも、シャフト部材/シャフト接続部材接合部に仕上げ材料を塗布する工程をさらに含む、請求項54記載の方法。
【請求項59】
仕上げ部材は、シャフト部材/シャフト接続部材接合部を見えなくする、請求項58記載の方法。
【請求項60】
ゴルフ・クラブ・ヘッドはアイアン・クラブ・ヘッドである、請求項48記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−207603(P2010−207603A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−116136(P2010−116136)
【出願日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【分割の表示】特願2008−510006(P2008−510006)の分割
【原出願日】平成18年3月31日(2006.3.31)
【出願人】(505087849)ナイキ インコーポレーティッド (123)
【Fターム(参考)】