説明

下水処理方法

【課題】N2Oが低濃度の場合でもガスを全量処理するため、処理効率が低下する恐れがあるため、N2O濃度の高い排ガスを選択的に回収することで、N2O処理効率を向上できる下水処理方法を提供する。
【解決手段】活性汚泥により廃水を処理する生物反応槽1に設置された溶存酸素計8と、生物反応槽1にエアレーションされたガスを回収するための排ガス回収手段5と、排ガス回収手段5に設けられた制御弁6を開閉制御する制御手段7を備え、制御手段7は溶存酸素計8の計測値の少なくとも6時間以上の平均値を、溶存酸素計8の計測値の現状値が超えた場合に、制御弁6を開閉制御してエアレーションされたガスを回収するものであり、生物反応槽の溶存酸素からN2O発生量を予測し、排ガス中のN2O濃度が高い場合に排ガスを処理する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、下水処理の過程で発生する温室効果ガス、特に生物反応槽の曝気槽から発生するN2Oを削減するための下水処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
下水処理方法には、活性汚泥と呼ばれる微生物により生物学的に処理する活性汚泥法がある。活性汚泥法では、廃水中の窒素は、アンモニア体窒素を硝酸体窒素に酸化する硝化工程と、硝酸体窒素を窒素ガスに還元する脱窒工程により除去される。硝化工程,脱窒工程の副生成物としてN2Oが生成することが知られている。〔非特許文献1〕には、排ガス中のN2Oは硝化反応が進行するほど増加することが記載されている。N2OはCO2に比べ310倍の温室効果を有しており、地球温暖化防止のための排出削減対象物質になっている。
【0003】
〔非特許文献2〕に記載のように、脱窒反応でN2OはN2に還元される。このため、脱窒反応を有する反応槽にN2Oを溶解させると除去できる。〔特許文献1〕には、N2Oを含有する排気ガスを反応槽に導入して、N2Oを溶解させ除去する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−075821号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】松原誠,水落元之:下水処理場からの亜酸化窒素放出量調査、環境衛生工学研究、Vol.8,No.3(1994)
【非特許文献2】下水道の長期的技術開発に関する基礎調査、(財)下水道新技術推進機構(1996)http://www.jiwet.jp/result/annual/plan/1996a1-1-2m.htm
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
下水処理場では流入条件が変動するため、排ガス中のN2O濃度が変化する。〔特許文献1〕に記載の従来の技術では、常に排気ガスの全量が反応槽に導入される。N2Oが低濃度の場合でもガスを全量処理するため、処理効率が低下する恐れがある。
【0007】
本発明の目的は、N2O濃度の高い排ガスを選択的に回収することで、N2O処理効率を向上できる下水処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を達成するために本発明は生物反応槽に流入する流量と濃度の情報を有する流入条件管理手段と、プラントの仕様と運転条件の現状値の情報を有するプラント条件管理手段と、流入条件管理手段とプラント条件管理手段の情報を元にエアレーションの排気ガスに含有するN2O濃度を算出するN2O濃度算出手段と、生物反応槽にエアレーションされたガスを回収するための排ガス回収手段と、排ガス回収手段に設けられた制御弁を開閉制御する制御手段を備え、制御手段はN2O濃度算出手段の算出値が、設定値以上の場合に制御弁を開閉制御する、又は、算出値で排ガス回収手段からの排ガス回収流量を制御するものである。
【0009】
又、生物反応槽の反応液の硝酸体窒素濃度,亜硝酸体窒素,アンモニア体窒素のうちの一つ以上を計測するための窒素計測手段と、生物反応槽にエアレーションされたガスを回収するための排ガス回収手段と、排ガス回収手段に設けられた制御弁を開閉制御する制御手段を備え、制御手段は窒素計測手段の計測値によって制御弁を開閉制御する、又は、計測値で排ガス回収手段からの排ガス回収流量を制御するものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、生物反応槽の溶存酸素、又は窒素濃度からN2O発生量を予測し、排ガス中のN2O濃度が高い場合に、排ガスを処理できるので、N2O処理効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施例1を示す廃水処理装置の構成図である。
【図2】本発明の実施例2を示す廃水処理装置の構成図である。
【図3】本発明の実施例3を示す廃水処理装置の構成図である。
【図4】本発明の実施例4を示す廃水処理装置の構成図である。
【図5】本発明の実施例5を示す廃水処理装置の構成図である。
【図6】本発明の実施例6を示す廃水処理装置の構成図である。
【図7】本発明の実施例7を示す廃水処理装置の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の各実施例について図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0013】
本発明の実施例1を図1により説明する。図1に示すように、本実施例の反応槽は、生物反応槽1と沈殿池2で構成されている。
【0014】
生物反応槽1には、流入水が流入し、沈殿池2から処理水が流出する。生物反応槽1には複数の微生物群が生息する活性汚泥が混入されている。ブロワ3に接続された散気手段4により、生物反応槽1にエアレーションされ、エアレーションにより空気中の溶存酸素が活性汚泥に供給される。図1では、生物反応槽1は1つの槽として示しているが、生物反応槽1を複数に分割し、エアレーションする好気槽とエアレーションしない嫌気槽を設けてもよい。
【0015】
生物反応槽1の上部には、エアレーションされた排気ガスを回収するための排ガス回収手段5が設置されている。排ガス回収手段5には制御弁6が設けられ、制御手段7の信号により排ガスの回収するために、on−off信号により制御弁6が開閉制御され、排ガス回収量が制御される。制御弁6は、排ガス処理装置に接続されている。生物反応槽1には反応液の溶存酸素を計測するための溶存酸素計8が設置され、その計測信号が制御手段7に入力される。なお、生物反応槽1の廃水処理性能は、排ガス回収手段5による排ガスの回収有無で影響されない。
【0016】
生物反応槽1の下流には、反応液と活性汚泥とを固液分離する沈殿池2が設置されている。沈殿池2に沈降した活性汚泥の一部は生物反応槽1に返送汚泥として循環し、一部が余剰汚泥として排出される。
【0017】
生物反応槽1に流入した廃水は、活性汚泥により処理される。流入水中の有機物は酸化分解され、最終的にCO2として除去される。流入水中の窒素成分の大部分は、アンモニア体窒素と有機体窒素であるが、活性汚泥により有機体窒素はアンモニア体窒素となり、アンモニア体窒素は亜硝酸体窒素,硝酸体窒素に酸化される。
【0018】
有機物や窒素が酸化する際に、反応液中の溶存酸素が消費される。酸素供給速度が等しい場合は、反応液中のこれら被処理物質の濃度が低下すると、すなわち処理が終了すると溶存酸素濃度が増加する。一般に、下水は流入水量や流入水濃度が変化するため、溶存酸素濃度は増減する場合が多い。すなわち、溶存酸素濃度が上昇した場合は、酸化が終了しており、硝酸体窒素濃度が増加していることが分かる。
【0019】
排ガス中のN2O濃度は、アンモニア体窒素の減少と、硝酸体窒素の増加に比例して増加する。制御手段7は、溶存酸素計8の計測信号を元に制御弁6を制御することで高濃度にN2Oを含有する排ガスを選択的に処理することができる。
【0020】
制御手段7の制御方法について説明する。制御手段7は、溶存酸素計8の計測値を設定された期間保存する。制御手段7は、例えば6時間前までの溶存酸素計8の計測値の平均値を算出する。平均値と現状の溶存酸素計8の計測値とを比較し、計測値が、平均値以上の場合には、制御弁6を制御して排ガスを処理装置に導入する。平均値以上の代わりに、上限値を設け、溶存酸素計8の計測値が、上限値以上で制御弁6を制御するようにしてもよい。この場合、上限値は1mg/L程度にするとよい。また、制御手段7は溶存酸素計8の計測値を元に制御弁6を制御し、計測値に比例して排気ガスの回収量を増加させてもよい。
【0021】
制御手段7に、ブロワ3から供給される空気量の情報を入力してもよく、空気量が増加すると溶存酸素計8の計測値も増加するため、空気量も考慮して溶存酸素濃度により制御弁6を制御することで、N2O濃度の予測精度を向上できるので、N2Oの回収効率が向上できる。
【0022】
このように、本実施例によれば、溶存酸素濃度を計測することでN2O濃度の高い排ガスを選択的に回収でき、N2O処理効率を向上できる。
【実施例2】
【0023】
本発明の実施例2を図2により説明する。図1に示す実施例1との違いは、実施例2では、生物反応槽1を分割して、上流側溶存酸素濃度計8−1と下流側溶存酸素濃度計8−2の2つの溶存酸素濃度計を設置したことにある。生物反応槽1は、仕切り壁がなくてもよく、本実施例では排ガス回収手段5を下流側溶存酸素濃度計8−2が設置された反応槽に設置したが、両槽に設置してもよい。制御手段7には、上流側溶存酸素濃度計8−1と下流側溶存酸素濃度計8−2の両方の信号が入力されている。散気手段4の散気量が均一の場合は、上流側の生物反応槽の方が下流側の生物反応槽に比べ、アンモニア対窒素や有機物が多く、溶存酸素濃度計の値も低い場合が多い。
【0024】
制御手段7による制御方法について説明する。制御手段7は、下流側溶存酸素濃度計8−2と上流側溶存酸素濃度計8−1の計測値の差分を求める。制御手段7は、6時間前までの差分の平均値を算出する。算出された平均値と、計測値の差分とを比較し、計測値の差分が平均値以上の場合には、制御弁6を制御して排ガスを処理装置に導入する。また、制御手段7は、計測値の差分が設定値を超えた場合に、制御弁6を制御して排ガスを処理装置に導入してもよい。この場合、設定値は0.5mg/L以上にするとよい。
【0025】
制御手段7は、制御弁6を制御し、計測値の差分の大きさに比例して排気ガスの回収量を増加させてもよい。なお、設定値は、散気手段4から各々生物反応槽1へ供給される空気量のデータを基に変更すると良く、空気量が少ない場合は設定値を小さくし、空気量が多い場合は設定値を大きくする。設定値以上となった下流側溶存酸素濃度計8−2の設置された生物反応槽では硝化反応が進行し、硝酸体窒素濃度が増加して排ガス中のN2O含有率が高い。
【0026】
このように、実施例2によれば、溶存酸素濃度を計測することでN2O濃度の高い排ガスを選択的に回収でき、N2O処理効率を向上できる。
【実施例3】
【0027】
本発明の実施例3を図3により説明する。実施例3と実施例1との違いは溶存酸素計8と窒素濃度計9との違いである。窒素濃度計9は、アンモニア体窒素,亜硝酸体窒素,硝酸体窒素の内少なくとも1つ以上を計測できる。窒素濃度計9の計測値は制御手段7に入力され、制御手段7は計測値に応じて制御弁6を制御する。
【0028】
制御手段7による制御方法について説明する。制御手段7は、計測項目がアンモニア体窒素の場合は、計測値が予め設定した設定値以下の場合に、計測項目が亜硝酸体窒素,硝酸体窒素の場合は、計測値が設定値以上の場合に、制御弁6を制御して排ガスを処理装置に導入する。設定値は、アンモニア体窒素の場合が10mg/L、亜硝酸体窒素の場合が0.5mg/L、硝酸体窒素の場合が5mg/Lにするとよい。
【0029】
また、制御手段7は、24時間前までの窒素濃度計9の計測値の平均値を算出する。平均値と現状値とを比較し、計測項目がアンモニア体窒素の場合は、計測値が平均値以下、計測項目が亜硝酸体窒素と硝酸体窒素の場合は、計測値が平均値以上の場合に、制御弁6を制御して排ガスを処理装置に導入するとよい。
【0030】
また、制御手段7は制御弁6を制御して、アンモニア体窒素濃度が少ない程、亜硝酸体窒素と硝酸体窒素が多い程排気ガスの回収流量を増加させるとよい。
【0031】
このように、実施例3によれば、窒素濃度を直接計測することで硝化反応の進行が分かり、硝化反応が進行したN2O濃度の高い排ガスを選択的に回収でき、N2O処理効率を向上できる。
【実施例4】
【0032】
本発明の実施例4を図4により説明する。実施例4と実施例3との違いは、実施例3の窒素濃度計9の代わりに、実施例4では、N2O濃度演算手段10、流入条件管理手段11及びプラント条件管理手段12が設けられている点である。制御手段7は、N2O濃度演算手段10の演算結果を元にして、演算結果が設定値を超えた場合に制御弁6を制御する。
【0033】
2O濃度演算手段10の演算方法について説明する。N2O濃度演算手段10には、流入条件管理手段11から流入水量及び流入水質の情報と、プラント条件管理手段12からプラントの仕様や現在の運転情報が入力される。図示していないが、流入条件管理手段11には、流入水量,流入水質のデータベースや流入水量計測器,流入水質計測器からの計測値が蓄積されている。図示していないが、プラント条件管理手段12には、生物反応槽1の水温や散気手段4からの送風量,活性汚泥の濃度などの情報のデータベースがあり、それらの情報は逐次更新されている。
【0034】
2O濃度演算手段10には、活性汚泥の反応をモデル化した活性汚泥モデル、例えば、IWA(International Water Association、国際水学会)モデルが記録されている。
活性汚泥モデルは、硝化反応がモデル化されており、流入条件やプラント運転条件によって生物反応槽1のアンモニア体窒素濃度や硝酸体窒素濃度を算出できるようになっている。流入条件管理手段11の流入水の濃度と反応槽の濃度の差分から硝化量を求め、硝化量からN2O濃度を推定する。この推定されたN2O濃度から生物反応槽にエアレーションされた排気ガスに含有されるN2O濃度を算出する。制御手段7は、N2O濃度が設定値以上の場合に制御弁6を制御する。制御手段7は、N2O濃度の算出値に応じて、排ガス処理装置の排ガス回収流量を制御してもよい。
【0035】
このように、実施例4によれば、モデルによりN2Oガス濃度を予測でき、N2O濃度の高い排ガスを選択的に回収できるので、N2O処理効率を向上できる。
【実施例5】
【0036】
本発明の実施例5を図5により説明する。実施例5は、実施例3と同様に構成されているが、実施例5では、窒素濃度計9が設置されていなく、生物反応槽1が前段の嫌気槽と後段の好気槽に分割され、生物反応槽1の上流側に排ガス処理装置13−1が設置され制御弁6と接続されている。
【0037】
流入水は、排ガス処理装置13−1を経て生物反応槽1に流入する。排気ガスは、排ガス処理装置13−1に導入され、N2Oガスは流入水中に溶解する。流入水に溶解したN2Oは、生物反応槽1に流入する。生物反応槽1の流入水は、嫌気槽(無酸素槽ともいう)に流入する。嫌気槽は、溶存酸素が実質的にない槽であり、N2Oは嫌気槽で活性汚泥により脱窒反応でN2ガスに還元処理される。排ガス処理装置13−1では、排ガスを流入水に溶解させる際に、ポンプなどの動力が必要だが、本実施例では、N2O濃度の高い排ガスを選択的に回収でき、処理する排ガス量が削減できるためN2O処理効率を向上できる。
【実施例6】
【0038】
本発明の実施例6を図6により説明する。実施例6は、実施例1と同様に構成されているが、実施例6では、溶存酸素計8が設置されていなく、沈殿池2の下流側に排ガス処理装置13−2が設置され制御弁6と接続されている。
【0039】
排ガス処理装置13−2は、処理水が滞留している。排気ガスは、排ガス処理装置13−2に導入され、N2Oガスは処理水中に溶解する。排ガス処理装置13−2では、排ガスを流入水に溶解させる際に、ポンプなどの動力が必要だが、本実施例では、N2O濃度の高い排ガスを選択的に回収でき、処理する排ガス量が削減できるためN2O処理効率を向上できる。
【実施例7】
【0040】
本発明の実施例7を図7により説明する。実施例7は、実施例6と同様に構成されているが、実施例7では、排ガス中のN2Oを熱分解するための排ガス熱分解装置14が設置されており、制御手段7が排ガス熱分解装置14に接続されている。
【0041】
適用される排ガス熱分解装置14には、触媒が充填されているもの、発電機,汚泥焼却炉などが挙げられる。N2Oは熱で分解できるので、例えば汚泥焼却炉ではフリーボードの燃焼温度を850℃以上に上げることでN2Oを削減できる。
【0042】
排ガスが多いと排ガス熱分解装置14への負荷が増加するが、N2O濃度の高い排ガスを選択的に回収でき、排ガス量を低減しているので消費エネルギーを削減できる。本実施例では、N2O濃度の高い排ガスを選択的に回収でき、処理する排ガス量が削減できるためN2O処理効率を向上できる。
【符号の説明】
【0043】
1 生物反応槽
2 沈殿池
3 ブロワ
4 散気手段
5 排ガス回収手段
6 制御弁
7 制御手段
8 溶存酸素計
9 窒素濃度計
10 N2O濃度演算手段
11 流入条件管理手段
12 プラント条件管理手段
13−1,13−2 排ガス処理装置
14 排ガス熱分解装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃水を活性汚泥により処理する下水処理方法であって、生物反応槽に流入する流量と濃度の情報を記憶する流入条件管理手段と、プラントの仕様と運転条件の現状値の情報を記憶するプラント条件管理手段と、前記流入条件管理手段と前記プラント条件管理手段の情報を元にエアレーションの排気ガスに含有するN2O濃度を算出するN2O濃度算出手段と、前記生物反応槽にエアレーションされたガスを回収するための排ガス回収手段と、前記排ガス回収手段に設けられた制御弁を開閉制御する制御手段を備え、前記制御手段は前記N2O濃度算出手段の算出値が、設定値以上の場合に前記制御弁を開閉制御してエアレーションされたガスを回収することを特徴とする下水処理方法。
【請求項2】
廃水を活性汚泥により処理する下水処理方法であって、生物反応槽に流入する流量と濃度の情報を記憶する流入条件管理手段と、プラントの仕様と運転条件の現状値の情報を記憶するプラント条件管理手段と、前記流入条件管理手段と前記プラント条件管理手段の情報を元にエアレーションの排気ガスに含有するN2O濃度を算出するN2O濃度算出手段と、前記生物反応槽にエアレーションされたガスを回収するための排ガス回収手段と、前記排ガス回収手段に設けられた制御弁を開閉制御する制御手段を備え、前記制御手段は前記N2O濃度算出手段の算出値で前記制御弁を制御して排ガス回収流量を制御することを特徴とする下水処理方法。
【請求項3】
廃水を活性汚泥により処理する下水処理方法であって、生物反応槽の反応液の硝酸体窒素濃度,亜硝酸体窒素,アンモニア体窒素のうちの一つ以上を計測するための窒素計測手段と、前記生物反応槽にエアレーションされたガスを回収するための排ガス回収手段と、前記排ガス回収手段に設けられた制御弁を開閉制御する制御手段を備え、前記制御手段は前記窒素計測手段の計測値によって前記制御弁を開閉制御してエアレーションされたガスを回収することを特徴とする下水処理方法。
【請求項4】
廃水を活性汚泥により処理する下水処理方法であって、生物反応槽の反応液の硝酸体窒素濃度,亜硝酸体窒素,アンモニア体窒素のうちの一つ以上を計測するための窒素計測手段と、前記生物反応槽にエアレーションされたガスを回収するための排ガス回収手段と、前記排ガス回収手段に設けられた制御弁を開閉制御する制御手段を備え、前記制御手段は前記窒素計測手段の計測値で前記制御弁を制御して排ガス回収流量を制御することを特徴とする下水処理方法。
【請求項5】
前記排ガス回収手段から回収された排気ガスを流入下水に注入して処理することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の下水処理方法。
【請求項6】
前記排ガス回収手段から回収された排ガスを処理水に注入して処理することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の下水処理方法。
【請求項7】
前記排ガス回収手段から回収された排ガスを熱分解して処理することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の下水処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−39577(P2013−39577A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−261839(P2012−261839)
【出願日】平成24年11月30日(2012.11.30)
【分割の表示】特願2009−123682(P2009−123682)の分割
【原出願日】平成21年5月22日(2009.5.22)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】