説明

下水道管路逆流防止装置

本明細書で開示するのは集水タンクから下水基管、または幹線下水管から集水タンクへの汚水逆流を防止するように、集水タンクに接続される下水基管、または集水タンクから排水路に接続される幹線下水管の末端部にて設置される下水道管路逆流防止装置であり、前記装置は、最終的に汚水排水の通常機能を円滑に行うように集水タンク、河川、海、公共水などに配置される下水管の末端部で使用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集水タンクから下水基管、または幹線下水管から集水タンクへの汚水逆流を防止するように、集水タンクに接続される下水基管、または集水タンクから排水路に接続される幹線下水管の末端部にて設置される下水道管路逆流防止装置に関する。
【0002】
また、本発明は、汚水、河川水、および海水の排水路への逆流を防止するように、さまざまな汚水を河川・海などの公共水に排水する下水道管路の末端部にて設置される下水道管路逆流防止装置に関する。
【0003】
また、本発明は、河川の水位上昇時に河川水の農業用水路への逆流を防止するように、農業用水路からの農業用水を管または開水路形式で河川に排水する排水路の末端部または岸の水門にて設置される下水道管路逆流防止装置に関する。
【背景技術】
【0004】
当技術分野で公知のように、さまざまな汚水を処理する施設は、排水システムが分離型であるかまたは複合型であるかに応じて異なるが、下水基管から集水タンクまたは下水本管や幹線下水管への汚水を集水し、その汚水を直接に河川や海に排水するか、または汚水を下水処理プラントや下水処理施設に集水し、処理された汚水を河川や海などの公共水に排水するように構成されている。
【0005】
下水処理施設に設置される下水基管または下水本管および幹線下水管は、対応する処理施設または処理場で予想される通常の汚水排出量を十分に処理できるように適切な仕様を有する。
【0006】
従って、下水基管または下水本管および幹線下水管は、通常の汚水排出状態で自由水面を有する開水路式で汚水を処理するが、一部の地域で一時的な豪雨や局所的な豪雨のために流入水が前記下水管処理能力(排水能力)よりも大きくなると、自由水面がない水充満状態で汚水を放出する管水路式になる。
【0007】
従って、対応する下水管に排水されない汚水はあふれて道路や地面に流れ出すと同時に、水圧が上昇するにつれて丘陵帯に位置する下水基管に還流するか、または幹線下水管から下水本管または他の丘陵帯に位置する下水本管に還流し、その結果、浸水・洪水被害につながる。
【0008】
また、一部の地域での大雨や局所的な集中豪雨による幹線下水管または河川の水位上昇、降水継続期間の河川水位上昇、海面水位上昇など、汚水、河川水、または海水が丘陵帯に位置する排水路や幹線下水管および灌漑用水路の農業用水路に還流する現象が起こり、浸水・洪水被害につながる。
【0009】
汚水、河川水、および海水の逆流のための浸水・洪水被害を防止する従来技術としては、「下水管の逆流防止装置」と題する韓国実用新案登録番号第20-20-0239577号(以下、従来技術1と呼ぶ)、「汚水の逆流防止装置」と題する韓国特許番号第10-0543435号(以下、従来技術2と呼ぶ)、「汚水の逆流防止装置」と題する韓国特許出願公開番号第10-2006-0098176号(以下、従来技術3と呼ぶ)、「閉鎖体を有する自動カウンターバランス型下水弁」と題する米国特許第4,503,881号(以下、従来技術4と呼ぶ)、および、「常時開放逆流防止弁」と題する米国特許第6,305,411号(以下、従来技術5と呼ぶ)などがあるが、これらの従来技術には使用特性、効率、性能および品質の観点から多くの問題点がある。
【0010】
例えば、前記従来技術1は浮遊球面開閉ボールを円筒状管式の逆流防止器本体の上部および下部排水孔の間に挟入するように構成されており、汚水排出時に前記開閉ボールは浮揚して前記下部排水孔を開くことにより汚水を排出し、汚水の下水管への還流時には前記開閉ボールは浮揚して前記上部排水孔を閉じることにより屋内側への汚水の逆流を遮断する。
【0011】
上記のように構成された従来技術1は、さまざまな下水道管路のうちの垂直下水道管路のみに利用することができるが、水平管路に設置することはできない。また、前記従来技術1は、その本体内の排水通路にて設置される前記開閉ボールを有するので、前記排水通路の排水断面を狭くして排水の流れを妨げるため、前記従来技術には、大量の汚水と異物を円滑に排出することが困難であるという欠点がある。
【0012】
前記従来技術2,3の構成には、本体として組み付け上部板を有する円筒状体と、前記上部板の中心にて設置される垂直汚水入口管と、前記円筒状体の一側壁にて形成される水平汚水出口孔と、前記円筒状体内に設けられ、入口孔よりも大きな直径を有する球面浮遊体と、が含まれる。
【0013】
前記出口孔の側面には、前記球面浮遊体の前記出口孔への移動を遮断する遮断壁が設けられ、それに対向する他側には、前記浮遊体を前記入口孔の中心にガイドするガイド板が設けられている。
【0014】
上記のように前記従来技術2,3の構成では、汚水が排出されると、先端力(ヘッドフォース)を有する汚水は前記入口孔を介して前記円筒状体の内側に流入し、前記円筒状体の一側にて形成された前記出口孔を介して排出される。
【0015】
この時点で、前記球面浮遊体は、前記入口孔を介して前記円筒状体の内側に向かう汚水の自重と先端力で制御された浮遊状態で前記円筒状体の一側に位置決めされると同時に、流れる汚水により回転するので、その表面が自動的に清浄されるようになっている。
【0016】
また、汚水が前記出口孔の側面から前記円筒状体の内側に還流すると、還流する汚水で前記円筒状体の内側が満たされるにつれて、前記球面浮遊体はその浮力で浮揚するので、前記入口孔の下側に向かって浮揚するように主に前記ガイド板に対してガイドされ、前記入口孔の下端部に密着し、その結果、前記入口孔の上側への汚水の逆流を防止する。
【0017】
前記従来技術2,3の構成は前記従来技術1における汚水排出の欠点を補う。つまり、前記従来技術2,3は、前記球面浮遊体を前記排水通路の一側に位置決めすることができ、前記汚水入口孔を介して前記円筒状体に流入する汚水にさまざまな異物が含まれていても、その汚水を円滑に排出できるように構成されている。
【0018】
また、汚水の逆流現象が解消すると、前記球面浮遊体はその水位に応じて迅速に落下して前記排水管を開く。さらに、前記従来技術2,3は水平管路に利用することもできる。
【0019】
前記従来技術2,3の構成は水平管路にて設置することができるようになっているが、前記汚水入口孔と出口孔との中心軸線には上下に所定の高さで段差をつける必要があるので、前記従来技術2,3の構成を単一の直線軸線で形成される一般的な水平管路に適用することはほとんどできない。
【0020】
また、前記逆流防止器本体内の排水通路は水平直線でなく二重曲面で形成されているため、前記球面浮遊体を前記排水通路から完全に除去することができないので、全開型排水通路を形成することは不可能である。
【0021】
また、前記従来技術2,3が大容量仕様に適用される場合、前記円筒状体の直径および高さと前記球面浮遊体の直径とはそれに応じて増加するので、その鋳型や部品を製作することが非常に困難である上、前記汚水入口管と出口管との間の水平段差もそれに応じて増大するので、当該技術を水平下水道管に適用することはさらに困難である。
【0022】
前記従来技術4,5の構成は、前記汚水入口管と前記汚水出口管とを単一直線の水平中心軸線上に配置できるように前記従来技術2,3の欠点の一部を改善する。
【0023】
しかしながら、前記従来技術4では、汚水逆流防止装置が板式逆流止弁、球面浮遊体および操作ロッドを含む複雑な構造を有することから、効率が低く製造コストも高くなるという欠点がある。
【0024】
特に、前記従来技術は、前記板式逆流止弁を前記汚水出口管内で上下に回転させて下水道管路を遮断するように構成されているので、異物が前記弁と座部の開閉部間に容易に挟まれてしまうため、誤動作や逆流防止動作が不能になるという欠陥の発生率が上昇する。
【0025】
また、前記従来技術5は、その中心部に設けられた回転軸上で自由に回転できるシーソー式動作体に対して前記球面浮遊体が前記汚水出口孔の側面に配置され、前記逆流止弁が前記汚水入口孔の側面に配置されるという簡単な構成を有するが、前記排水通路を全開型に形成することができず、その逆流遮断応答能力が緩慢であり、しかも大容量仕様に適用することは困難であるという欠点もある。
【0026】
上記の従来技術は、下水基管中間部または末端部、または円筒状断面を有する下水本管および幹線下水管にて設置される下水管の逆流防止装置であるが、農業用水路または下水処理施設の下水道管路の水門には、河川水または海水の逆流防止機能を有するいわゆる無動力自動水門弁が設けられている。
【0027】
前記無動力自動水門弁の種類はさまざまであるが、板型の水門弁を手動または電動で垂直方向に摺動自在に移動することによりその排水管路を強制的に開閉する係止型の水門弁(ロックゲート弁)と比較して、前記弁には、下水道管路の排水状態と河川水や海水の逆流状態とに対応して下水道管路を自動的に開閉する逆流防止機能を有するという共通の特徴がある。
【0028】
図19〜図20は前記無動力自動水門弁の最も一般的かつ代表的な構成を示す図であって、例として、農業用水路の水門42に使用される揺動型の無動力自動水門弁50の構成と使用状態とを示す図である。
【0029】
前記無動力自動水門弁50は、所定の高さを有するように農地30と河川43の間に構築された岸40bにて形成された前記農業用水路の水門42にて設置される。
【0030】
前記農業用水路の水門42には一般に、略円形または略正方形の断面を有する排水管34が設けられており、その一端が前記農地30の農業用水路管32に接続され、その他端が前記岸40を水平方向に貫通するとともに傾斜末端部35をなして形成された先端端部を有する。
【0031】
前記無動力自動水門弁50には、弁座部材として使用される前記排水管34の傾斜末端部35と、鋳造製または所定の重量を有する鋼構造の円形板または正方形板型弁ディスク52と、前記傾斜末端部35の外側端部に密着するように前記弁ディスク52の内面に設けられるパッキン54と、ヒンジ棒56により前記弁ディスク52の上端部を壁に固定するヒンジ58と、が含まれ、前記弁ディスク52は前記ヒンジ58と前記ヒンジ棒56とにより自由に枢動することができるようになっている。
【0032】
上記のように構成された前記無動力自動水門弁50において、通常の状態では前記弁ディスク52が前記排水管34の末端端部35の外側端部に自重で密着し、農業用水や雨水などの汚水が前記排水管34を介して排出されると、前記ヒンジ58のピン軸が中央にある状態で、前記弁ディスク52の下端部は排出された水の圧力で引き上げられるので、前記弁ディスク52が開くようになっている。
【0033】
しかしながら、前記河川43の水位が前記排水管34の設置位置を越えると、河川水の水圧は前記弁ディスク52の外面を押圧して前記排水管34の傾斜末端端部35を閉じるので、河川水の農業用水路管32への逆流を遮断する自動逆流防止機能が作動できるようになっている。
【0034】
上記のように作動効果を有する前記無動力自動水門弁50は、農業用水路管と河川の水位に応じて自動的に開閉するため、該装置は農業用水または農地の雨水の排水機能と、河川水の逆流防止機能とを行う。
【0035】
しかしながら、前記排水管34の傾斜末端端部35が重量のある弁ディスク52で常に閉じられている一方、前記無動力自動水門弁50は、大径の排水管を用いたときでさえも前記排水通路がその全断面面積を利用できるような完全開閉型ではないが、農業用水路管から排出された汚水の圧力に比例して前記弁ディスク52の下端部を引き上げることによって前記排水管34を部分的に開く部分的な開閉型である。
【0036】
従って、局所的な集中豪雨で周辺の農地から多量の雨水が流入することにより農業用水路管の水位が急速に上昇すると、その雨水を迅速に排水することができないため、農地は洪水に見舞われ、その浸水・洪水状態は長い間続く。
【0037】
また、木の岐、ビニールハウス(ビニール温室)を温かく保つビニールや繊維、および作物廃棄物などの大量の異物が下水道に混入すると、汚水を円滑に排出することが困難になり、河川水が還流すると、異物排出の過程で形成される小間隙ができた前記傾斜末端端部35と前記弁ディスク52のパッキン54との間に挟まった異物によって、その逆流防止動作を行うことは不可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0038】
【特許文献1】韓国登録実用新案第20-20-0239577号公報「下水管の逆流防止装置」
【特許文献2】韓国特許第10-0543435号公報「汚水の逆流防止装置」
【特許文献3】韓国公開特許第10-2006-0098176号公報(韓国特許出願番号第10-2005-19914号)「汚水の逆流防止装置」
【特許文献4】米国特許第4,503,881号明細書(閉鎖体を有する自動カウンターバランス型下水弁)
【特許文献5】米国特許第6,305,411号明細書(常時開放逆流防止弁)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0039】
本発明は従来の汚水逆流防止装置の前記問題点を解決することを提案するものであり、本発明の1つの目的は、その水平管路の末端部に入口管および出口管を同じ直線中心軸線上に配置することができる下水道管路逆流防止装置を提供することにある。
【0040】
本発明の別の目的は、前記入口管および出口管の内径と同じ直径を有する排水管が通常の汚水排出状態で下水管を詰まらせることなしにさまざまな異物を迅速に排出できるように確保する高排水能力を有する下水道管路逆流防止装置を提供することにある。
【0041】
本発明のまた別の目的は、極めて簡単な構造、高効率、低製造コスト、小型から大型までの応用の容易さ、ほとんど誤動作がない高品質、そして高拡張性を有する下水道管路逆流防止装置を提供することにある。
【0042】
本発明のさらに別の目的は、汚水逆流状態には迅速かつ高度な密閉性で排水路を閉じ、汚水逆流の解消状態では排水通路を迅速かつ完全に開口するという逆流防止機能を確実に実行することで浸水時間を大幅に短縮できる下水道管路逆流防止装置を提供することにある。
【0043】
本発明の他の目的は以下の説明から容易に理解できるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0044】
本発明の目的を達成するために、本発明の下水道管路逆流防止装置は以下の[0045]〜[0051]に記載の要素で構成される。
【0045】
円筒状断面または正方形断面の水平管体で形成される弁本体であって、同じ水平中心軸線上に、前記弁本体の一端が汚水入口管をなして形成され、その他端が汚水出口管をなして形成されることを特徴とする弁本体と;
【0046】
貫通孔の境界端部により形成される逆流止弁前方端部の着地部であって、前記貫通孔は、断面において、直線傾斜面を形成するように前記弁本体の中間部から前記汚水出口管に向かって水平中心軸線の下部側内壁を下方に切断することにより形成されることを特徴とする逆流止弁前方端部の着地部と;
【0047】
前記弁本体の汚水入口管の外壁部外周の一部を所定の厚さに切断することにより形成される逆流止弁後方端部の着地部であって、前記汚水出口管の逆流止弁前方端部の着地部を形成する前記貫通孔に従って前記逆流止弁後方端部の着地空間と動作空間とを受け入れることを特徴とする逆流止弁後方端部の着地部と;
【0048】
前記逆流止弁の左右回転部材を回転自在に長手方向に支持する軸受部材を有する逆流止弁ヒンジ部材であって、その内側には、前記弁本体の汚水入口管中間部の左右外壁に対して、前記逆流止弁後方端部の着地部の上部に向かって前記逆流止弁の左右回転部材が挿入される逆流止弁回転空間部が設けられていることを特徴とする逆流止弁ヒンジ部材と;
【0049】
逆流止弁であって、その前方端部部材の外周が所定の幅で重なり合い、前記汚水出口管の逆流止弁前方端部の着地部の内側に緊密に内接し、その前方端部部材の断面が上方回転時に前記汚水入口管の内壁の上端部に密着する傾斜接続端部をなして形成され、その後方端部の内面が、その中間部の一側で前記貫通孔部の後方境界線に内接する球面をなして形成され、その後方端部が、着地状態において前記汚水入口管の逆流止弁後方端部の着地部に隣接外接するように形成され、その上部端部が、前記汚水入口管の逆流止弁ヒンジ部材に挿入される左右回転部材をなして形成されるので、前記逆流止弁は、前記汚水入口管の内面と同じ表面に侵入し、上方回転状態で前記汚水入口管と前記汚水出口管との間を開閉する開閉体の役割を果たすように、その着地状態において前記汚水出口管の下部貫通孔部を遮断する下部壁体の役割を果たすことができるようになっていることを特徴とする逆流止弁と;
【0050】
前記貫通孔部に出入自在な断面形状を有し、前記逆流止弁前方端部の底面にて前記汚水出口管の逆流止弁前方端部の着地部を形成するとともに、検出管体に流入してくる汚水の逆流に応答して前記逆流止弁を前記汚水出口管の上側に引き上げて、前記逆流止弁の傾斜接続端部を前記汚水入口管の内壁に密着させることができる浮力をも有する球面浮遊体と;
【0051】
前記弁本体の下端部に固定され、外側から前記逆流止弁前方端部の着地部、前記逆流止弁後方端部の着地部、および前記ヒンジ部材をハーメチック(密閉)状態に覆うカバー部材の役割を果たし、前記球面浮遊体の受入空間と動作空間および前記逆流止弁後方端部を確保し、前記下水道管の下部前方部に垂直方向に接続される逆流検出管と一体的に設けられる前記検出管体。
【0052】
本発明の構成では、パッキン部材が前記逆流止弁前方端部の傾斜接続端部に挟入されて前記汚水入口管の内壁または前記汚水出口管との付着性を高めている。
【0053】
本発明の構成では、パッキン部材が前記逆流止弁中間部の内面に挟入されて前記貫通孔部の後方境界端部との付着性を高めることにより、排出された汚水のヒンジ部材への流入を防止している。
【0054】
本発明の構成では、前記逆流止弁前方端部の傾斜接続端部が上方に密着する部分に対して前記汚水入口径の内径よりも小さい内径を有し、かつ前記逆流止弁の厚さを受け入れるのに十分な段差を有する上部座部材が、前記汚水入口管と前記汚水出口管との境界部に対して前記弁本体内に含まれている。
【0055】
本発明の構成では、小さい内径を有し、かつ前記汚水出口管の内壁の外周で前記逆流止弁の厚さを受け入れるように前記貫通孔部の汚水入口管の境界部に所定の段差を有する下部座部材が、前記弁本体の汚水入口管の内壁部に対して前記弁本体内に含まれている。
【0056】
本発明の構成では、前記弁本体と前記逆流止弁の効率と前記逆流止弁の形状安定性を向上させるとともに、前記検出管体の適切な高さを形成するように、前記上部座部材が、断面において上方に少なくとも15〜40°の傾斜角度で前記汚水出口管に向かって形成された直線傾斜面で区画されることが好ましい。
【0057】
断面において、前記上部座部材の直線傾斜面の角度が増加するにつれて、前記上部座部と前記逆流止弁の断面長は短くなるが、前記逆流止弁が前記上部座部に接触する回転軌跡が長くなり、前記逆流止弁後方端部部材の長さは長くなる。
【0058】
さらに、断面において、前記上部座部材の直線傾斜面の角度が減少するにつれて、前記上部座部と前記逆流止弁の断面長は長くなるが、前記逆流止弁が前記上部座部に接触する回転軌跡が短くなり、前記逆流止弁後方端部部材の長さは短くなる。
【0059】
上記のように、前記上部座部材の直線傾斜面の断面角度は、前記逆流止弁および前記回転軌跡の長さの設定機能と、前記逆流止弁後方端部部材を受け入れる前記検出管体の高さの設定機能の役割を果たすので、前記角度を前記逆流止弁の形状の安定性と耐久性のためと、前記逆流止弁の回転動作の安定性のために、20〜30°に設定することが好ましく、さらに前記検出管体の高さを前記汚水出口管の直径よりも大きくならないように正しく形成することも可能である。
【0060】
さらに、前記弁本体、前記逆流止弁および前記下部座部の効率と寸法安定性を向上させるとともに、前記逆流止弁の形状安定性を向上させ、しかも前記下部座部材と前記逆流止弁の内面との間の付着性と動作安定性を向上させるように、断面において、前記下部座部材が上方に少なくとも80〜60°の傾斜角度で前記汚水出口管に向かって形成された直線傾斜面で区画されることが好ましい。
【0061】
前記上部座部材には前記逆流止弁の傾斜接続端部との付着性を向上させるパッキン部材を設けることもできるため、汚水の逆流遮断効率を向上させる。
【0062】
前記下部座部材にも前記逆流止弁中間部材との付着性を向上させるパッキン部材を設けることもできるため、排出された汚水の前記ヒンジ部材への浸入を防止する。
【0063】
前記逆流止弁の底面に一体的に接続されている球面浮遊部材は、高い浮力を有する断面形状および他の材質からなる中空筐体で形成することもできる。
【0064】
前記逆流止弁後方端部には、汚水の逆流時に回転浮力を向上させる重錘をさらに含むこともできる。
【0065】
付着性を向上させて異物の前記ヒンジ部材への浸入を防止するパッキン部材を、前記弁本体の下端部と前記検出管体の組付接触部とに挟入してもよい。
【0066】
前記弁本体の中心軸線の左右外端部および前記検出管体の上端部とにそれぞれ上下に接触してボルトとナットの締結手段によって固定される、組付性、分解性および組付強度を確保する手段としてのフランジを、前記弁本体の下端部と前記検出管体の組付部とに設けてもよい。
【0067】
前記検出管体の前方端部に設けられる逆流検出開口部を、円筒状体、半円筒状体または矩形管体で形成してもよい。
【0068】
汚水の逆流が前記ヒンジ部材に浸入することを防止するように、前記逆流止弁の回転が終了すると前記逆流止弁後方端部の外周に密着するパッキン部材を、前記検出管体の内部後方部に挟入することもできる。
【0069】
前記下部排水管と前記弁本体の汚水入口管には、前記下水管との接続のため、フランジ式またはねじ式の締結部材をさらに含むこともできる。
【0070】
前記検出管体の下部壁は、汚水の逆流を排出し、その異物を円滑に排出する下方傾斜型に形成することもできる。
【発明の効果】
【0071】
本発明の一実施形態に係る下水道管路逆流防止装置は、上記のように、集水タンク、下水本管および幹線下水管に接続される下水管の末端部、または農業用水路の水門の排水管路または河川や海の岸に水平に配設される排水管の末端部に水平に設置される。
【0072】
前記弁本体の前側としての前記汚水入口管は既存の下水道管路の末端部と接続され、前記弁本体の後側としての前記汚水出口管と前記逆流検出本体は汚水排出場と接続されるように上下に垂直に配置される。
【0073】
前記設置状態によれば、通常の状態では、前記逆流止弁前端部の外周は前記汚水出口管の逆流止弁前方端部の着地部に自重で内接し、前記中間部材の内面は前記貫通孔部の後側に密着して前記貫通孔部を遮断する。
【0074】
従って、前記逆流止弁は前記汚水出口管の貫通孔部を遮断する遮断体の役割を果たすため、前記汚水入口管および前記汚水出口管が同じ軸線上で同じ断面面積を有する完全開放型排水通路を形成する。従って、前記下水道の逆流防止装置は、一般に使用されている単管式下水管におけるように、前記汚水入口管から前記汚水出口管に浸入する汚水を円滑に排水する通常の下水管の末端部材として使用される。
【0075】
通常の動作状態で、集水タンク、または排水路や河川・海の水位が上昇する場合、逆流する汚水は前記逆流検出管を介して前記検出管体に還流するため、前記球面浮遊体に浮力が付与される。
【0076】
前記球面浮遊体に浮力が付与される場合、前記逆流止弁前方端部はその浮力に応答して前記弁本体の排水通路を開閉するように前記回転部材の軸受点の周りを徐々に上方に枢動し、汚水や海水の逆流の水位が前記汚水出口管の上端部に達する場合、前記球面浮遊体の浮力が最大となるので、前記逆流止弁の傾斜接続端部は前記汚水入口管の内壁または前記上部座部材に強制的に接触させられる。
【0077】
前記逆流止弁の傾斜接続端部が前記汚水入口管の内壁または前記上部座部材に強制的に接触させられる場合、前記汚水入口管と前記汚水出口管との間の排水通路は完全に遮断されるので、たとえ前記汚水出口管での逆流する汚水の水位がさらに上昇しても、汚水や海水の前記汚水入口管への逆流は完全に遮断される。
【0078】
前記逆流防止状態では、集水タンク、または排水路や河川・海の水位が前記汚水出口管または前記検出管体の高さ以下に低下する場合、前記球面浮遊体は水位の低下に比例して降下し、前記逆流止弁もまた降下して前記弁本体の内部排水通路は徐々に開口する。かくして、下水道管路逆流防止装置は下水管の末端部材の役割を果たす。
【0079】
上記のように、前記下水道管路逆流防止装置によれば、該装置は既存の下水道管路の末端部水平に設置され、通常の状態では、汚水を排水する完全開放型排水通路として使用され、水位上昇により逆流が発生する場合には、前記弁本体の排水通路を開閉するように前記逆流止弁は自動的かつ迅速に上方に枢動して、汚水や海水の前記汚水入口管への逆流を自動的に防止する。
【図面の簡単な説明】
【0080】
本発明の上記および他の目的、特徴および利点は、下記の添付図面と併せて記載した好適実施形態の以下の説明からより明らかになるであろう。
【0081】
【図1】図1は本発明の一実施形態に係る下水道管路逆流防止装置の側面図である。
【0082】
【図2】図2は本発明の実施形態に係る下水道管路逆流防止装置の裏面図である。
【0083】
【図3】図3は本発明の実施形態に係る下水道管路逆流防止装置の弁本体の側面図である。
【0084】
【図4】図4は、図3のA−A線線に沿った断面図である。
【0085】
【図5】図5は、図2のB−B線線に沿った断面図である。
【0086】
【図6】図6は、図5のC−C線に沿った断面図である。
【0087】
【図7】図7は、図5のD−D線に沿った断面図である。
【0088】
【図8】図8は本発明の実施形態に係る下水道管路逆流防止装置の動作状態を示す側面図である。
【0089】
【図9】図9は本発明の別の実施形態に係る下水道管路逆流防止装置の断面図である。
【0090】
【図10】図10は、図9の下水道管路逆流防止装置の動作状態を示す断面図である。
【0091】
【図11】図11は本発明の一実施形態に従って下水道管路逆流防止装置が集水タンクにて設置されている状態を示す断面図である。
【0092】
【図12】図12は、図11において下水道管路逆流防止装置が集水タンクにて設置されている状態を示す別の断面図である。
【0093】
【図13】図13は集水タンクにて設置された下水道管路逆流防止装置の逆流防止機能の動作状態を示す断面図である。
【0094】
【図14】図14は本発明の実施形態に係る下水道管路逆流防止装置の排水路の設置状態を示す断面図である。
【0095】
【図15】図15は本発明の実施形態に係る下水道管路逆流防止装置の排水路における逆流防止機能の動作状態を示す断面図である。
【0096】
【図16】図16は本発明の実施形態に従って下水道管路逆流防止装置が農業用水路の水門にて設置されている状態を示す断面図である。
【0097】
【図17】図17は本発明の実施形態に従って農業用水路の水門にて設置された下水道管路逆流防止装置における逆流防止機能の動作状態を示す断面図である。
【0098】
【図18】図18は本発明のさらにもう一つの実施形態に係る下水道管路逆流防止装置の側面図である。
【0099】
【図19】図19は従来の無動力自動水門弁の設置状態を示す断面図である。
【0100】
【図20】図20は前記従来の無動力自動水門弁の設置状態を示す拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0101】
以下、本発明の好適な実施形態をより詳細に説明する。
【0102】
図1〜図7は、本発明の一実施形態に係る下水道管路逆流防止装置100の構成を示す図である。
【0103】
本発明に係る下水道管路逆流防止装置100には主要構成部品として弁本体101、逆流止弁104、球面浮遊体106、および検出管体108が含まれる。
【0104】
前記弁本体101は、円筒状断面の水平単一管体により形成され、同じ水平中心軸線上で、前記弁本体101の一側は汚水入口管110を形成し、その他側は前記逆流止弁104の部材厚を受け入れるように前記汚水入口管110の内径よりも大径を有する汚水出口管120を形成する。
【0105】
前記汚水入口管の内壁110には、ほぼ中間部から水平中心軸線の上部内壁部に対して前記汚水出口管120に向かって上方に26°の傾斜角度で形成される断面における直線傾斜面で区画される楕円線形上部座部材112が設けられている。
【0106】
前記逆流止弁104の部材厚を受け入れる所定の段差を有する上部パッキン溝112aが前記上部座部材112の外周外壁と前記汚水出口管120の内径との間に設けられている。
【0107】
また、前記汚水入口管の内壁110には、水平中心軸線の下部内壁に対して前記汚水出口管120に向かって前記上部座部材112のほぼ始点から完全に回転した前記逆流止弁104の内面に接触する断面における直線傾斜線で区画される楕円線形の下部座部材113が設けられており、前記下部座部材113は、前記逆流止弁104の部材厚を受け入れるように前記汚水出口管120の内径と所定の段差を有する。
【0108】
前記下部座部材113の断面は下部パッキン溝113aをなして形成される。
【0109】
前記汚水出口管120の内壁は、貫通孔部122を形成するように、水平中心軸線に対して前記上部座部材112と対称な類似楕円線形から前記下部座部材113の端部まで下部側を切除することより形成される逆流止弁前方端部の着地部123をなして形成されるため、前記逆流止弁前方端部の着地部123は水平中心軸線に対して前記上部座部材112と対称になっている。
【0110】
また、前記汚水入口管110の下部外壁部は、前記逆流止弁104の後方端部部材142の着地部と動作空間を受け入れるように前記逆流止弁前方端部の着地部123を形成する前記切除部とともに前記下部座部材113の後方側面にて前記外壁の一部を切断することにより形成される所定の厚さを有する逆流止弁後方端部の着地部114をなして形成される。
【0111】
また、前記汚水入口管110の逆流止弁後方端部の着地部114の上部左右側には、左右回転部材143,143aをその中に挿入できるように前記逆流止弁後方端部の着地部114の上部左右側の内側を前記下部座部材113の後側の外壁上側から前記上部座部材112の延長線まで切除することより形成される左右回転溝115,115aが形成されており、さらに、前記左右回転溝115,115aの外壁は所定の高さを有するヒンジ部材116,116aとして使用される。
【0112】
回転軸孔117が横軸方向に前記左右ヒンジ部材116,116aにて形成され、前記逆流止弁104の左右回転部材143,143aは前記左右回転溝115,115aにそれぞれ挿入され、さらに、前記逆流止弁が自由に枢動できるように回転軸ピン118とブッシング119が前記左右側のそれぞれに設けられている。
【0113】
前記弁本体101の左右外面のそれぞれには、所定の長手方向の長さを有するように水平中心軸線の上側に設けられる前記検出管体108を固定する手段として左右水平固定フランジ130,130aが設けられており、前記左右水平固定フランジ130,130aは、複数のボルトで前記弁本体101に一体的に締結するように複数のボルト孔136をなして形成される。
【0114】
前記逆流止弁104の中間部は前記汚水入口管110と同じ内径を有し、前記逆流止弁104は、着地状態において前記下部貫通孔部122を遮断する下部壁体としての機能を果たすことから、前記汚水入口管110の内面と同じ表面に侵入するように半円筒状体で構成される。
【0115】
前記逆流止弁104の端部部材141には、前記上部座部材112に密着する半楕円形状の傾斜接続端部141aが含まれ、前記前方端部部材141の外周は、前記汚水出口管120の逆流止弁前方端部の着地部123の内周に所定の幅で緊密に重なり合い、かつ内接するように形成される。
【0116】
前記逆流止弁104の後方端部部材142は、着地状態において前記汚水入口管110の逆流止弁後方端部の着地部114に隣接外接するように形成され、前記後方端部部材142の内面は、互いから所定の距離をおいて回転軌跡上で前記下部座部材113に接合する球面をなして形成される。
【0117】
前記逆流止弁104の上部端部部材は、前記左右ヒンジ部材116,116aの内側にて形成された前記左右回転溝115,115aのそれぞれに遊挿できる左右回転部材143,143aで構成され、前記上部端部部材は、前記回転軸ピン118と前記ブッシング119が挿入される軸孔145をなして形成される。
【0118】
前記球面浮遊体106は、前記逆流止弁104の中間部の底面に接続され、かつ前記汚水出口管120の逆流止弁前方端部の着地部123を形成する前記貫通孔部122に出入自在な断面形状を有する中空筐体で構成され、前記球面浮遊体106は、前記検出管体108に流入してくる汚水の逆流に応答して前記汚水出口管120の内部で前記逆流止弁104を上方に引き上げて、前記逆流止弁104の傾斜接続端部141aを前記汚水入口管110の上部座部材112に密着させることができる浮力を有する。
【0119】
前記弁本体101の下端部に固定されている前記検出管体108には、前記逆流止弁前方端部の着地部123、前記逆流止弁後方端部の着地部114、前記ヒンジ部材116,116a、前記逆流止弁104および前記球面浮遊体106を受け入れて、それらを外部から分離できるようにその動作空間を確保するカバー部材が設けられており、前記検出管体108にも、前記下水道管120の下部前方部に垂直方向に接続される逆流検出管181が設けられている。
【0120】
前記検出管体108の左右上端部には、前記左右水平固定フランジ130,130aの下面にそれぞれ接触してボルト135で締結される左右固定フランジ182,182aが設けられており、前記左右固定フランジ182,182aは、前記ボルト135を締結する複数のボルト孔183なしてそれぞれ形成される。
【0121】
前記汚水入口管の内壁110にて形成された前記上部座部材112には、前記逆流止弁104の傾斜接続端部141aとの付着性を向上させる手段として使用される上部パッキン132が設けられており、前記上部パッキン132は弾性材料で形成されて前記上部パッキン溝112aに固定的に挿入される。
【0122】
前記汚水入口管110の内壁にて形成された前記下部座部材113は、弾性材料からなる下部パッキン133が前記下部パッキン溝113aに嵌合して前記逆流止弁104の中間部材の内面とその後方端部部材142の内面との間の隙間を密閉するように構成される。
【0123】
前記検出管体108との接触部分を密閉するパッキン溝131が、前記左右水平固定フランジ130,130aの下面と前記検出管体108で覆われた前記弁本体101の外周の下部とに形成されており、本体パッキン134が前記パッキン溝131にて設置されている。
【0124】
前記検出管体108の内側には、前記逆流止弁104の回転完了時に前記逆流止弁104の後方端部部材142の外端部外周に密着して、汚水の前記汚水入口管110の下部外側端部に形成された外面空間への逆流を遮断する弾性材料からなる検出管パッキン185が設けられている。
【0125】
説明していない符号111は下水管接続フランジであって、符号112bは前記上部パッキン132を固定するように前記上部パッキン溝112aの両末端部にて形成されるT字形状の溝である。
【0126】
上記のように、本発明の一実施形態に係る下水道管路逆流防止装置100の作動効果を、その動作状態を示す図面を参照して説明する。
【0127】
図11〜図13は、本発明の一実施形態に係る下水道管路逆流防止装置100が集水タンク60に設置されている動作状態を示す図である。
【0128】
複数の下水基管70が、雨水または家屋や道路から排出された汚水を下水本管や幹線下水管に排水するために前記集水タンク60の内壁61にて水平に設置されており、前記下水基管70が前記集水タンク60の内壁61の中間部の高さよりも高い場所に位置するように配置されている。
【0129】
前記下水道管路逆流防止装置100は、前記集水タンク60の内壁61の中間部の高さよりも高い場所に配置された各前記下水基管70の末端部に水平に接続される。
【0130】
前記下水道管路逆流防止装置100は、図12の右側に示したように、弁本体が前記集水タンク60の内側に露出されるように前記下水基管70の末端部に接続することも、または前記汚水出口管120の前方端部が前記集水タンク60の内壁61に設定されるように前記下水基管70の末端部に接続することもできる。
【0131】
前記下水道管路逆流防止装置100前方部としての前記汚水入口管110は前記下水基管70の末端部に水平に接続され、その後方部としての前記汚水出口管120と、前記検出管体108の逆流検出管181とは、前記集水タンク60の内側に向かうように上下垂直線上に位置する。
【0132】
上記の設置状態によれば、通常の状態では、前記逆流止弁104の前方端部部材141の外面は前記逆流止弁前方端部の着地部123の内面に前記逆流止弁104の自重で内接し、前記中間部材の内面の一部は前記汚水入口管110の下部座部材113の下部パッキン133に密着する。
【0133】
さらに、前記逆流止弁104の後方端部部材142は、前記汚水入口管110の外壁の中間部である前記逆流止弁後方端部の着地部114の外周と所定の距離で間隔をおくように定着するので、前記逆流止弁104の中間部材は前記汚水出口管120の下部側にて形成された前記貫通孔部122を遮断できるようになっている。
【0134】
従って、前記逆流止弁104は、前記汚水出口管120の貫通孔部122を遮断する遮断管体としての機能を果たすため、前記弁本体101は、前記弁本体101の排水通路を形成する前記汚水入口管110と前記汚水出口管120とが同じ軸線上で同じ断面面積を有する完全開放型に形成される。
【0135】
従って、汚水が前記下水基管70から前記汚水入口管110に浸入する場合、前記下水道管路逆流防止装置100は通常、前記下水基管70と同じ内径を有する前記弁本体101の内部排水通路を介して汚水を前記汚水出口管120に排水する前記下水基管70の末端部材の役割を果たす。
【0136】
上記のような通常の動作状態では、汚水(海水を含む)が、幹線下水管の浸水や河川の洪水、または海の水位上昇のために前記集水タンク60の内壁61の下端部に水平に配置された下水本管62に還流する場合、前記集水タンク60の水位もまた上昇する。
【0137】
前記集水タンク60の水位も上昇する場合、汚水は前記逆流検出管181を介して前記検出管体108に還流し、前記球面浮遊体106は浮力で浮揚する。
【0138】
前記球面浮遊体106に浮力が付与される場合、その浮力は前記球面浮遊体106の上面に一体的に接続されている前記逆流止弁104の前方端部部材141に作用し、前記逆流止弁104の前方端部部材141は前記ブッシング119と前記回転軸ピン118とを介して前記汚水入口管の左右ヒンジ部材106,106aにて回転自在に設置されている前記回転部材143の軸受点の周りを徐々に上方に枢動する。
【0139】
汚水の水位が前記汚水出口管120の上端部に達する場合、前記球面浮遊体106に作用する浮力は最大となるため、前記前方端部部材141の傾斜接続端部141aは前記汚水入口管110の上部座部材112に強制的に接触させられる。
【0140】
上記のように、前記前方端部部材141の傾斜接続端部141aが前記汚水入口管110の上部座部材112に強制的に接触させられる場合、前記前方端部部材141の傾斜接続端部141aは、前記汚水入口管110と前記汚水出口管120とを完全に遮断するように前記汚水入口管の上部座部材112に配置された前記上部パッキン132に密着する(図13を参照のこと)。
【0141】
前記弁本体101の内部排水通路を形成する前記汚水入口管110と前記汚水出口管120とが完全に遮断されている状態では、たとえ前記集水タンク60において逆流する汚水の水位がさらに上昇しても、汚水が前記汚水入口管110に還流することは完全に防止される。
【0142】
汚水が前記汚水入口管110に還流するような状態では、前記集水タンク60における汚水の水位が前記汚水出口管120または前記検出管体108の高さ以下に低下する場合、前記球面浮遊体106は逆流する汚水の水位に応じて降下し、前記逆流止弁104もまた降下することから、前記弁本体の内部排水通路は徐々に開口する。
【0143】
その結果、逆流する汚水の水位が前記検出管体108の高さ以下に低下すると、前記逆流止弁104は前記貫通孔部122を遮断するように前記汚水出口管120の下端部着地部に完全に着地するので、前記弁本体101の内部排水通路は完全に開口してその元の直径を復元する。従って、前記下水道管路逆流防止装置100は前記通常の前記下水基管70の末端部材として機能する。
【0144】
図14と図15は、前記下水道管路逆流防止装置100が排水路80にて設置されている動作状態を示す図である。
【0145】
前記下水道管路逆流防止装置100が前記排水路80にて設置されている状態では、前記汚水入口管110は前記下水基管70の末端部と接続され、前記弁本体は前記汚水出口管120と前記逆流検出管181の前方端部とが前記排水路80の内壁の同じ表面に位置するように前記排水路80の内壁内に埋設される。
【0146】
前記排水路80における作動効果は上記の集水タンク60における作動効果と同じである。
【0147】
図14に示したように、前記排水路80における水位が前記逆流検出管181の高さ以下の場合、前記逆流止弁104は前記汚水出口管120の下端部に着地するため、前記下水道管路逆流防止装置100は通常の下水管の末端部材として使用される。
【0148】
前記排水路80の水位が前記逆流検出管181の高さ以上に上昇する場合、図15に示したように、前記逆流止弁104は上昇して前記汚水入口管110と前記汚水出口管120との間を遮断するため、前記排水路80の汚水が前記下水基管70に還流することを防止する逆流防止装置として使用される。
【0149】
図16と図17は前記農業用水路の水門42にて設置される前記下水道管路逆流防止装置100の動作状態を示す図である。
【0150】
前記下水道管路逆流防止装置100が前記農業用水路の水門42にて設置されるような設置状態では、前記弁本体は前記農業用水路の水門42からの内壁内に埋設するように配置され、前記汚水入口管110は農業用水路管32と接続される排水管34の末端部に連結され、前記汚水出口管120の前方端部と前記逆流検出管181は前記農業用水路の水門42の外壁と同じ表面に位置する。
【0151】
前記農業用水路の水門42における作動効果は、上記の前記集水タンク60と前記排水路80とにおける作動効果と同じである。
【0152】
図16に示したように、前記河川43の水位が前記逆流検出管181の高さ以下の場合、前記逆流止弁104は前記汚水出口管120の下端部に着地するため、前記下水道管路逆流防止装置100は前記通常の排水管34の末端部材として使用される。
【0153】
前記河川43の水位が前記逆流検出管181の高さ以上に上昇する場合、図17に示したように、前記逆流止弁104は上昇して前記汚水入口管110と前記汚水出口管120との間を遮断するため、前記河川43の水の農業用水路への還流を防止する逆流防止装置として使用される。
【0154】
効率、性能および品質を向上させるため、上記のような構成と作動効果で理解された本発明では、その構成の一部を変更したり、または他の構成要素をさらに含むように構成することもできる。
【0155】
図9と図10は、前記逆流止弁104、適切な仕様の球面浮遊体および検出管体の操作を簡便に行うための手段を含む別の水道管路逆流防止装置100aを示す図である。
【0156】
前記下水道管路逆流防止装置100aは、前記下水道管路逆流防止装置100に類似する構成を使用するが、前記装置100aは前記逆流止弁104の後方端部部材142をさらに延長することにより形成される延出後方端部部材142aと、前記延出後方端部部材142aの底面に設けられる重錘190とを含む他の逆流止弁104aを有する。
【0157】
加えて、前記装置100aには、大型の球面浮遊体106aと、前記逆流止弁104aを受け入れることができる延出後方検出管186とがさらに含まれる。
【0158】
さらに、前記本体パッキン134の後方部の位置は前記重錘190の追加により前記汚水入口管の入口側に変更され、前記本体パッキン134を押圧するパッキン圧部材187が前記延出後方検出管186の後方端部に設けられている。
【0159】
前記下水道管路逆流防止装置100aの設置と動作状態は前記下水道管路逆流防止装置100と同じであるが、前記逆流止弁104の動作においていくつかの相違点がある。
【0160】
前記下水道管路逆流防止装置100aでは、前記通常の着地状態において前記逆流止弁104aは前記重錘190によって水平を保つが、前記球面浮遊体106aに浮力が付与される場合、前記逆流止弁106aを迅速に上昇させることができ、前記逆流止弁が上昇されている状態でその浮力が弱まると、前記逆流止弁106aを前記重錘190で迅速に降下させることができる。
【0161】
その結果、前記弁本体が大型の場合、前記逆流止弁104aのサイズは増大し、その重量も増加するため、大きな動作力が前記逆流止弁104aの上昇回転に必要とされるが、前記球面浮遊体の体積とサイズを増加させて大きな動作力を得ることには限界があり、さらに前記球面浮遊体のサイズに比例して前記検出管体のサイズを増加させる必要があるという問題点もある。本発明によれば、前記大型装置の場合でさえも、適切な仕様の前記球面浮遊体と前記検出管体とを形成することが可能である。
【0162】
図18は、前記逆流止弁の逆流防止性能をさらに確保することができる本発明のさらにもう一つの実施形態に係る下水道管路逆流防止装置100bを示す図である。
【0163】
前記下水道管路逆流防止装置100bの構成は前記下水道管路逆流防止装置100と同じであるが、前記検出管体の下部壁108は外側傾斜部188をなして形成される。
【0164】
前記検出管体の下部壁108が外側傾斜部188をなして形成される場合、たとえ異物を含む汚水や海水が前記検出管体108に還流しても、汚水や海水が前記検出管体108から排水される場合と比較して、かかる汚水や海水をより簡便かつ確実に排出することができる。従って、前記球面浮遊体の昇降動作を妨げる誤動作の発生を防止することができる。
【0165】
本発明によれば、前記球面浮遊体は適切な浮力を提供するために異なる仕様を有することもできるので、前記逆流止弁は汚水の逆流に対応して通常の逆流防止動作を維持することができるようになっている。
【0166】
前記検出管体の構成は前記球面浮遊体の変更仕様に応じて機能的に変更することもできる。
【0167】
さらに、本発明の構成では、前記弁本体、前記逆流止弁および前記検出管体は四角形のようなさまざまな形状の断面を有することもできる。
【0168】
本発明と同じ目的を実行するために、前述の説明に開示されている概念と特定の実施形態をその変更形態またはその他の実施形態の設計基準として容易に利用できることは当業者であれば理解するであろう。また、かかる等価な実施形態が添付の請求項に記載の本発明の真の趣旨と範囲から逸脱しないことは当業者であれば理解するであろう。
【産業上の利用可能性】
【0169】
上記のように、前記本発明の下水道管路逆流防止装置によれば、前記汚水入口管および前記汚水出口管が水平軸線上に形成されることから、既存の水平管路に簡便に設置することができる。
【0170】
さらに、下水道管路逆流防止装置の弁本体の内部排水通路が完全開放型であることから、さまざまな異物を含む大量の汚水を円滑に排出することができる。
【0171】
さらに、本発明の下水道管路逆流防止装置は非常に簡単な構造を有することから、効率が高く製造コストが低いという利点もある。特に、その操作要素が前記逆流止弁の単一部材として形成されていることから、その上下回転が簡単であり、誤動作の発生率が非常に低い高品質な下水道管路逆流防止装置を提供することが可能である。
【0172】
さらに、比例機能に基づく全体構造サイズの増減(拡大縮小)することによって仕様の変更が簡便であるため、さまざまなサイズの装置を容易に製造することができる。
【0173】
さらに、前記従来の装置に比較して、本発明の下水道管路逆流防止装置は汚水や海水の逆流に応答して迅速に動作することができ、前記逆流防止動作では、前記装置は前記弁本体の排水通路を確実かつハーメチック(密閉)状態に遮断することができ、汚水逆流が解消された状態では、前記装置は前記排水通路を迅速かつ完全に開放することができ、その結果、浸水時間を相当に短縮する。
【0174】
前述の効果を有する本発明は、最終的に汚水排水の通常機能を円滑に行うように集水タンク、河川、海、公共水などに配置される下水管の末端部で使用され、その結果、汚水の逆流が発生する場合、その状況に応答して前記汚水入口管を迅速に開閉するという逆流防止機能を行うことができるとともに、逆流以外の他の理由による浸水場において汚水や海水を迅速に排水することができ、その結果、浸水時間を短縮することができるので、本発明は浸水・洪水による損害を完全に防止できる。
【符号の説明】
【0175】
30: 農地
32: 農業用水路管
34: 排水管横断面
35: 傾斜末端部
40: 岸
42: 農業用水路の水門
43: 河川
50: 弁ディスク
56: ヒンジ棒
58: ヒンジ
60: 集水タンク
61: 集水タンクの内壁
70: 下水基管
80: 幹線下水管
100: 本発明の一実施形態に係る下水道管路逆流防止装置
100a: 本発明の別の実施形態に係る下水道管路逆流防止装置
100b: 本発明のさらにもう一つの実施形態に係る下水道管路逆流防止装置
101: 弁本体
104: 逆流止弁
106: 球面浮遊体
104a: 本発明の別の実施形態に係る逆流止弁
106a: 本発明の別の実施形態に係る球面浮遊体
108: 検出管体
110: 汚水入口管
111: 下水管接続フランジ
112: 上部座部材
112a: 上部パッキン溝
112b: T字形溝
113: 下部座部材
113a: 下部パッキン溝
114: 逆流止弁後方端部の着地部
115、115a: 左右回転溝
116、116a: 左右ヒンジ部材
117: 回転軸孔
118: 回転軸ピン
119: ブッシング
120: 汚水出口管
122: 貫通孔部
123: 逆流止弁前方端部の着地部
130、130a: 左右水平固定フランジ
132: 上部パッキン
133: 下部パッキン
134: 本体パッキン
135: ボルト
136: ボルト孔
141: 前方端部部材
141a: 傾斜接続端部
142: 後方端部部材
142a: 延出後方端部部材
143、143a: 右回転部材
145: 軸孔
181: 逆流検出管
182、182a: 左右固定フランジ
183: ボルト孔
185: 検出管パッキン
186: 延出後方検出管
187: パッキン圧部材
188: 外側傾斜部
190: 重錘

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下水道管路逆流防止装置において、
円筒状断面または正方形断面の水平管体で形成される弁本体であって、同じ水平中心軸線上に、前記弁本体の一端が汚水入口管をなして形成され、その他端が汚水出口管をなして形成されることを特徴とする弁本体と;
貫通孔の境界端部により形成される逆流止弁前方端部の着地部であって、前記貫通孔は、断面において、直線傾斜面を形成するように前記弁本体の中間部から前記汚水出口管に向かって水平中心軸線の下部側内壁を下方に切断することにより形成されることを特徴とする前方端部の着地部と;
前記弁本体の汚水入口管の外壁部外周の一部を所定の厚さに切断することにより形成される逆流止弁後方端部の着地部であって、前記汚水出口管の逆流止弁前方端部の着地部を形成する前記貫通孔に従って前記逆流止弁後方端部の着地空間と動作空間とを受け入れることを特徴とする逆流止弁後方端部の着地部と;
前記逆流止弁の左右回転部材を回転自在に長手方向に支持する軸受部材を有する逆流止弁ヒンジ部材であって、その内側には、前記弁本体の汚水入口管中間部の左右外壁に対して、前記逆流止弁後方端部の着地部の上部に向かって前記逆流止弁の左右回転部材が挿入される逆流止弁回転空間部が設けられていることを特徴とする逆流止弁ヒンジ部材と;
逆流止弁であって、その前方端部部材の外周が所定の幅で重なり合い、前記汚水出口管の逆流止弁前方端部の着地部の内側に緊密に内接し、その前方端部部材の断面が上方回転時に前記汚水入口管の内壁の上端部に密着する傾斜接続端部をなして形成され、その後方端部の内面が、その中間部の一側で前記貫通孔部の後方境界線に内接する球面をなして形成され、その後方端部が、着地状態において前記汚水入口管の逆流止弁後方端部の着地部に隣接外接するように形成され、その上部端部が、前記汚水入口管の逆流止弁ヒンジ部材に挿入される左右回転部材をなして形成されるので、前記逆流止弁は、前記汚水入口管の内面と同じ表面に侵入し、上方回転状態で前記汚水入口管と前記汚水出口管との間を開閉する開閉体の役割を果たすように、その着地状態において前記汚水出口管の下部貫通孔部を遮断する下部壁体の役割を果たすようになっていることを特徴とする逆流止弁と;
前記貫通孔部に出入自在な断面形状を有し、前記逆流止弁前方端部の底面にて前記汚水出口管の逆流止弁前方端部の着地部を形成する球面浮遊体であって、検出管体に流入してくる汚水の逆流に応答して前記逆流止弁を前記汚水出口管の上側に引き上げて、前記逆流止弁の傾斜接続端部を前記汚水入口管の内壁に密着させることができる浮力を有することを特徴とする球面浮遊体と、
さらに、前記弁本体の下端部に固定され、外側から前記逆流止弁前方端部の着地部、前記逆流止弁後方端部の着地部、および前記ヒンジ部材をハーメチック(密閉)状態に覆うカバー部材の役割を果たす前記検出管体であって、前記球面浮遊体の受入空間と動作空間および前記逆流止弁後方端部を確保し、前記下水道管の下部前方部に垂直方向に接続される逆流検出管と一体的に設けられることを特徴とする前記検出管体と、
からなることを特徴とする下水道管路逆流防止装置。
【請求項2】
パッキン部材が前記逆流止弁前方端部の傾斜接続端部に挟入されて前記汚水入口管の内壁または前記汚水出口管との付着性を高めることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
パッキン部材が前記逆流止弁中間部の内面に挟入されて前記貫通孔部の後方境界端部との付着性を高めることにより排出された汚水のヒンジ部材への流入を防止することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記逆流止弁前方端部の傾斜接続端部が上方に密着する部分に対しては前記汚水入口径の内径よりも小さい内径を有し、かつ前記逆流止弁の厚さを受け入れるのに十分な段差を有する上部座部材が前記汚水入口管と前記汚水出口管との境界部に対して前記弁本体内に含まれていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項5】
小さい内径を有し、かつ前記汚水出口管の内壁の外周で前記逆流止弁の厚さを受け入れるように前記貫通孔部の汚水入口管の境界部に所定の段差を有する下部座部材が前記弁本体の汚水入口管の内壁部に対して前記弁本体内に含まれていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項6】
付着性を向上させて異物の前記ヒンジ部材への浸入を防止する手段としてのパッキン部材が前記弁本体の下端部と前記検出管体の組付接触部との間に挟入されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記弁本体の中心軸線の左右外端部および前記検出管体の上端部とにそれぞれ上下に接触してボルトとナットの締結手段によって固定される、組付性、分解性および組付強度を確保する手段としてのフランジを、前記弁本体の下端部と前記検出管体の組付部とに設けられることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項8】
汚水の逆流が前記ヒンジ部材に浸入することを防止するように前記逆流止弁の回転が終了すると前記逆流止弁後方端部の外周に密着するパッキン部材が前記検出管体の内部後方部に挟入されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記逆流止弁は、前記逆流止弁後方端部部材をさらに延長することにより形成される延出後方端部部材と、通常の状態では前記逆流止弁前方端部を前記前方端部の着地部に着地させ、汚水が還流する状態では上方に前記逆流止弁を引き上げるように前記延出後方端部部材の底面に設けられる重錘と、をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記逆流止弁の傾斜接続端部との付着性を向上させるために汚水の逆流遮断効率を向上させるパッキン部材が前記上部座部材に挟入されていることを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項11】
前記逆流止弁中間部材との付着性を向上させるため、排出された汚水の前記ヒンジ部材への浸入を防止するパッキン部材が前記下部座部材に挟入されていることを特徴とする請求項5に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公表番号】特表2010−530484(P2010−530484A)
【公表日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−506080(P2010−506080)
【出願日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際出願番号】PCT/KR2008/002478
【国際公開番号】WO2008/136597
【国際公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【出願人】(509304346)
【氏名又は名称原語表記】KIM, Jongsun
【住所又は居所原語表記】301−ho Bukang Bldg. 133−14 Shimgok2−dong, Wonmi−gu, Bucheon 420−822 KOREA
【Fターム(参考)】